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特許7532520サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法及び装置、通信機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法及び装置、通信機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20240805BHJP
   H04B 17/318 20150101ALI20240805BHJP
   H04W 72/20 20230101ALI20240805BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20240805BHJP
【FI】
H04W24/10
H04B17/318
H04W72/20
H04W92/18
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022527113
(86)(22)【出願日】2020-12-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-11
(86)【国際出願番号】 CN2020137142
(87)【国際公開番号】W WO2021129506
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-05-11
【審判番号】
【審判請求日】2024-01-04
(31)【優先権主張番号】201911350899.9
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】彭 淑燕
(72)【発明者】
【氏名】紀 子超
【合議体】
【審判長】廣川 浩
【審判官】本郷 彰
【審判官】中木 努
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/087371(WO,A1)
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on Sidelink L3 RSRP and CSI reporting in NR SL[online],3GPP TSG RAN WG2 #108,3GPP,2019年11月22日,R2-1915984,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_108/Docs/R2-1915984.zip>
【文献】Nokia,Introduction of NR V2X[online],3GPP TSG RAN WG1 #99,3GPP,2019年11月22日,R1-1913643,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_99/Docs/R1-1913643.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に用いられるサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法であって、
サイドリンク制御情報SCIの指示に基づいて、サイドリンクリファレンス信号の測定ポートを決定することと、
決定された測定ポートに基づいて、リファレンス信号受信パワーを取得することと、を含み、
前記SCIがデュアルポート伝送を指示した場合、前記測定ポートは、二つのポートであり、前記二つのポートは、サイドリンク伝送用のポート(1000)及びポート(1001)であ、サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法。
【請求項2】
前記測定ポートは、
サイドリンク配置情報に基づいて決定される測定ポートと、
予め定義される測定ポートと、のうちのいずれか一つである、請求項1に記載のサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法。
【請求項3】
前記サイドリンク配置情報は、
物理サイドリンク共有チャネルPSSCH配置情報と、
リファレンス信号配置情報と、
物理サイドリンク制御チャネルPSCCH配置情報と、のうちの少なくとも一つを含む、請求項2に記載のサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法。
【請求項4】
前記SCIがデュアルポート伝送を指示した場合、
前記リファレンス信号受信パワーは、L1 RSRPを含み、前記測定ポートは、前記二つのポートであり、前記二つのポートが符号分割多重接続の多重化方式を採用すれば、前記L1 RSRPは、
前記二つのポートのRSRP測定値に対して統合を行ってから平均を行うことで得られるものと、
前記二つのポートのRSRP測定値に対して平均を行ってから統合を行うことで得られるものと、
そのうちの一つのポートのRSRP測定値に予め設定される係数を乗算することで得られるものと、のうちのいずれか一つであり、又は
前記二つのポートが時分割多重接続又は周波数分割多重接続の多重化方式を採用すれば、前記L1 RSRPは、前記二つのポートのRSRP測定値の平均値又は前記二つのポートのうちの一つのポートのRSRP測定値である、請求項1に記載のサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法。
【請求項5】
前記二つのポートのうちの一つのポートは、
前記二つのポートのうち、最小ポート番号を有するポートと、
前記二つのポートのうち、最大ポート番号を有するポートと、
前記二つのポートのうち、予め配置されるポート番号を有するポートと、のうちのいずれか一つである、請求項に記載のサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法。
【請求項6】
前記予め設定される係数は、
予め定義される値と、
予め配置される値と、
配置される値と、
ポート数に関連する値と、
レイヤー数に関連する値と、
CDMの多重化数と、のうちのいずれか一つである、請求項4に記載のサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法。
【請求項7】
前記リファレンス信号受信パワーは、レイヤー3のリファレンス信号受信パワーL3 RSRPをさらに含み、
L3 RSRPは、フィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を利用してL1 RSRPに対して重み付け演算を行った後に得られるものであり、そのうち、前記フィルタリング式及び/又はフィルタリング係数は、予め定義され、又は、予め配置され、又は、配置されるものである、請求項に記載のサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法。
【請求項8】
前記サイドリンク配置情報は、第一の対象に対するものであり、前記第一の対象は、
帯域幅部分と、
リソースプールと、
サイドリンクと、
端末と、のうちの少なくとも一つを採用する、請求項2に記載のサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法。
【請求項9】
プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行されるコンピュータプログラムと、を含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する時、請求項1~のいずれか1項に記載のサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法のステップを実現させる、通信機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2019年12月24日に中国で提出された中国特許出願番号No.201911350899.9の優先権を主張しており、同出願の内容の全ては、ここに参照として取り込まれる。
本発明は、通信技術分野に関し、特にサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法及び装置、通信機器に関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術のサイドリンク(sidelink、SL、又はサブリンク、側リンク、エッジリンクなどと訳される)では、SL物理サイドリンク共有チャネル(Physical Sidelink Shared Channel、PSSCH)復調リファレンス信号(Demodulation Reference Signal、DMRS)に基づいて、リファレンス信号受信パワー(Reference Signal Received Power、RSRP)の測定を行うことをサポートし、測定により得られたRSRPをリファレンスRSRPとして、リンク損失を算出することができ、SLオープンループパワー制御に用いられてもよく、自律的リソース選択モード(mode 2)でリソースが占有されているかどうかなどを判断するために用いられてもよい。
【0003】
RSRP測定を行う時、デュアルポート又はデュアルレイヤーにてDMRSを伝送すれば、送信端端末が、受信端により検出されたRSRPのレベルを評価できないため、算出されるリンク損失が正確ではなくなり、異なるリンク補償後の効果のバランスがとれないことを引き起こす可能性があり、又は、検出が正確ではないことによって、リソースの選択に衝突が発生し、システムのスループット性能が悪くなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、通信システムのスループットを確保することができるサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法及び装置、通信機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第一の方面によれば、本発明の実施例は、端末に用いられるサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法を提供する。前記方法は、
サイドリンクリファレンス信号の測定ポートを決定することと、
決定された測定ポートに基づいて、リファレンス信号受信パワーを取得することと、を含む。
【0006】
第二の方面によれば、本発明の実施例は、端末に用いられるサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定装置をさらに提供する。前記装置は、
サイドリンクリファレンス信号の測定ポートを決定するための処理モジュールと、
決定された測定ポートに基づいて、リファレンス信号受信パワーを取得するための取得モジュールと、を含む。
【0007】
第三の方面によれば、本発明の実施例は、通信機器をさらに提供する。前記通信機器は、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶され、且つ前記プロセッサ上で運行されるコンピュータプログラムと、を含み、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する時、上述したサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法のステップを実現させる。
【0008】
第四の方面によれば、本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上述したサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法のステップを実現させる。
【0009】
第五の方面によれば、本発明の実施例は、コンピュータプログラム製品を提供する。前記プログラム製品は、少なくとも一つのプロセッサによって実行され、上述したサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法を実現させる。
【0010】
第六の方面によれば、本発明の実施例は、サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定装置を提供する。前記装置は、上述したサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法を実行するように配置される。
【発明の効果】
【0011】
上記方案において、サイドリンクリファレンス信号の測定ポートを決定し、決定された測定ポートに基づいて、リファレンス信号受信パワーを取得し、取得されたリファレンス信号受信パワーは、受信端の通信状況を正確に評価することができ、取得されたリファレンス信号受信パワーは、リファレンスパワーとしてリンク損失の算出に用いられてもよく、パワー制御、自律的リソース選択モードでの利用可能なリソースの判断などに用いられてもよく、それによりシステム間の干渉を最適化し、通信システムのスループットを向上させる。
【0012】
本発明の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下は、本発明の実施例の記述において使用される必要がある添付図面を簡単に紹介する。自明なことに、以下の記述における添付図面は、ただ本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、それらの添付図面に基づき、他の添付図面を取得することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例の応用可能な移動通信システムのブロック図を示す。
図2】本発明の実施例の端末に用いられるサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法のフローチャート概略図を示す。
図3】本発明の実施例の端末のモジュール構造概略図を示す。
図4】本発明の実施例の端末のブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下は、添付図面を参照しながら、本発明の例示的な実施例をより詳細に記述する。添付図面には本発明の例示的な実施例を示しているが、理解すべきことは、本発明は、様々な形式で実現でき、本明細書に記述された実施例により限定されるべきではない。逆に、これらの実施例は、本発明をより完全に理解させることを可能にし、本発明の範囲を当業者に完全に伝えることを可能にするために提供される。
【0015】
本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一の」、「第二の」などは、類似した対象を区別するためのものであり、必ずしも特定の順序又は先後順序を記述するためのものではない。理解すべきことは、このように使用されるデータが適切な状況で交換でき、それにより、ここで記述された本出願の実施例は、ここで図示又は記述された順序以外の順序で実施できる。なお、「含む」と「有する」という用語及びそれらの任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、例えば、一連のステップ又はユニットを含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、必ずしも明瞭にリストアップされているそれらのステップ又はユニットに限らず、明瞭にリストアップされていない又はそれらのプロセス、方法、製品又は機器に固有の他のステップ又はユニットを含んでもよい。明細書及び特許請求の範囲における「及び/又は」は、接続された対象の少なくとも一つを表す。
【0016】
本明細書で記述された技術は、長期的進化型(Long Term Evolution、LTE)/LTEの進化形(LTE-Advanced、LTE-A)システムに限らず、様々な無線通信システム、例えば、符号分割多重接続(Code Division Multiple Access、CDMA)、時分割多重接続(Time Division Multiple Access、TDMA)、周波数分割多重接続(Frequency Division Multiple Access、FDMA)、直交周波数分割多重接続(Orthogonal Frequency Division Multiple Access、OFDMA)、単一搬送波周波数分割多重接続(Single-carrier Frequency-Division Multiple Access、SC-FDMA)及び他のシステムで使用されてもよい。「システム」及び「ネットワーク」という用語は、常に交換可能に使用される。CDMAシステムは、CDMA2000、ユニバーサル地上ラジオアクセス(Universal Terrestrial Radio Access、UTRA)などのようなラジオ技術を実現することができる。UTRAは、広帯域CDMA(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)及び他のCDMAの変形を含む。TDMAシステムは、グローバルモバイル通信システム(Global System for Mobile Communication、GSM)のようなラジオ技術を実現することができる。OFDMAシステムは、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband、UMB)、進化型UTRA(Evolution-UTRA、E-UTRA)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDMなどのようなラジオ技術を実現することができる。UTRAとE UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)の一部である。LTEとより高いレベルのLTE(例えばLTE A)は、E UTRAの新しいUMTSバージョンを使用する。UTRA、E UTRA、UMTS、LTE、LTE A及びGSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project、3GPP)」と呼ばれる組織からの文献に記述されている。CDMA2000及びUMBは、「第3世代パートナシッププロジェクト2」(3GPP2)と呼ばれる組織からの文献に記述されている。本明細書に記述された技術は、以上に言及されたシステム及びラジオ技術に用いられてもよく、他のシステム及びラジオ技術に用いられてもよい。しかしながら、以下の記述では、例示の目的でNRシステムを記述しており、且つ以下の大部分の記述では、NR用語を使用しているが、これらの技術は、NRシステム応用以外の応用に用いられてもよい。
【0017】
以下の記述は、特許請求の範囲に記述された範囲、適用性又は配置を限定するものではなく、例として提供される。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、討論された要素の機能及び配置を変えることができる。様々な例では、様々な手順又はコンポーネントを適宜省略、置換、又は追加できる。例えば、記述された方法を、記述された順序とは異なる順序で実行でき、且つ様々なステップを追加、省略、又は組み合わせることができる。また、なんらかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられてもよい。
【0018】
図1を参照すると、図1は、本発明の実施例の応用可能な無線通信システムのブロック図を示す。無線通信システムは、端末11と、ネットワーク側機器12とを含む。そのうち、端末11は、端末機器又はユーザ端末(User Equipment、UE)と呼ばれてもよく、端末11は、携帯電話、タブレットパソコン(Tablet Personal Computer)、ラップトップコンピュータ(Laptop Computer)、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、モバイルインターネットデバイス(Mobile Internet Device、MID)、ウェアラブルデバイス(Wearable Device)又は車載機器などの端末側機器であってもよい。説明すべきことは、本発明の実施例では、端末11の具体的なタイプを限定しない。ネットワーク側機器12は、基地局又はコアネットワークであってもよく、そのうち、上記基地局は、5G及びそれ以降のバージョンの基地局(例えば、gNB、5G NR NBなど)、又は他の通信システムにおける基地局(例えば、eNB、WLANアクセスポイント、又は他のアクセスポイントなど)であってもよく、又は、位置サーバ(例えば、E-SMLC又はLMF(Location Manager Function))であってもよく、そのうち、基地局は、ノードB、進化ノードB、アクセスポイント、ベーストランシーバーステーション(Base Transceiver Station、BTS)、ラジオ基地局、ラジオトランシーバー、ベーシックサービスセット(Basic Service Set、BSS)、エクステンデッドサービスセット(Extended Service Set、ESS)、Bノード、進化型Bノード(eNB)、ホームBノード、ホーム進化型Bノード、WLANアクセスポイント、WiFiノード、又は前記分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果を達成する限り、前記基地局は、特定の技術用語に限定されない。説明すべきことは、本発明の実施例では、NRシステムにおける基地局のみを例として取り上げるが、基地局の具体的なタイプを限定しない。
【0019】
基地局は、基地局コントローラの制御で端末11と通信でき、様々な例では、基地局コントローラは、コアネットワーク又はなんらかの基地局の一部であってもよい。いくつかの基地局は、バックホールを介してコアネットワークと制御情報又はユーザデータを通信することができる。いくつかの例では、これらの基地局のいくつかは、バックホールリンクを介して互いに直接又は間接的に通信でき、バックホールリンクは、有線又は無線通信リンクであってもよい。無線通信システムは、複数のキャリア(異なる周波数の波形信号)での操作をサポートできる。マルチキャリア送信機は、変調された信号をこれらの複数のキャリア上で同時に伝送できる。例えば、各通信リンクは、様々なラジオ技術に従って変調されたマルチキャリア信号であってもよい。各変調された信号は、異なるキャリア上で送信でき、且つ制御情報(例えば、リファレンス信号、制御チャネルなど)、オーバーヘッド情報、データなどを付帯できる。
【0020】
基地局は、一つ又は複数のアクセスポイントアンテナを介して端末11と無線通信を行うことができる。各基地局は、それぞれの相応なカバレッジエリアに通信カバレッジを提供することができる。アクセスポイントのカバレッジエリアは、このカバレッジエリアの一部のみを構成するセクタエリアに区分されてもよい。無線通信システムは、異なるタイプの基地局(例えば、マクロ基地局、マイクロ基地局、又はピコ基地局)を含んでもよい。基地局は、異なるラジオ技術、例えば、セルラ又はWLANラジオアクセス技術を利用することもできる。基地局は、同じ又は異なるアクセスネットワーク又は事業者の配置に関連付けることができる。異なる基地局のカバレッジエリア(同じ又は異なるタイプの基地局のカバレッジエリア、同じ又は異なるラジオ技術を利用するカバレッジエリア、又は同じ又は異なるアクセスネットワークに属するカバレッジエリアを含む)はオーバーラップできる。
【0021】
無線通信システムにおける通信リンクは、上りリンク(Uplink、UL)伝送(例えば、端末11からネットワーク側機器12へ)を運ぶための上りリンク、又は下りリンク(Downlink、DL)伝送(例えば、ネットワーク側機器12から端末11へ)を運ぶための下りリンク、端末11から他の端末11への伝送を運ぶためのサイドリンク(sidelink、SL、又はサブリンク、側リンク、エッジリンクなどと訳される)を含んでもよい。UL伝送は、リバースリンク伝送と呼ばれてもよいが、DL伝送は、フォワードリンク伝送と呼ばれてもよい。下りリンク伝送は、許可周波数バンド、非許可周波数バンド、又はその両方を使用して行われてもよい。同様に、上りリンク伝送は、許可周波数バンド、非許可周波数バンド、又はその両方を使用して行われてもよい。
【0022】
長期的進化(Long Term Evolution、LTE)システムは、SLをサポートし、端末(User Equipment、UE)間でネットワーク機器を経由することなくデータ伝送を直接に行うために用いられる。
【0023】
LTE sidelinkの設計は、特定の公衆セキュアトランザクション(例えば、火災場所又は地震などの災害現場で緊急通信を行う)又は車のインターネット(vehicle to everything、V2X)通信などに適用される。車のインターネット通信は、様々なサービス、例えば、基礎的なセキュリティタイプ通信、高いレベルの(自動)運転、プラトーニング、センサ拡張などを含む。LTE sidelinkは、ブロードキャスト通信のみをサポートするため、主に、基礎的なセキュリティタイプ通信に用いられ、遅延、信頼性などの方面では厳しいサービス品質(Quality of Service、QoS)要求を有する他の高いレベルのV2Xサービスは、ニューラジオ(New Radio、NR)sidelinkによってサポートされる。
【0024】
UEは、物理サイドリンク制御チャネル(Physical Sidelink Control Channel、PSCCH)によってサイドリンク制御情報(Sidelink Control Information、SCI)を送信し、物理サイドリンク共有チャネル(Physical Sidelink Shared Channel、PSSCH)の伝送をスケジューリングしてデータを送信する。
【0025】
sidelink伝送は、主に、ブロードキャスト(broadcast)、グループキャスト(groupcast)、ユニキャスト(unicast)といういくつかの伝送方式に分けられる。ユニキャストは、その名の通り、一対一(one to one)の伝送であり、グループキャストは、一対多(one to many)の伝送であり、ブロードキャストもone to manyの伝送であるが、ブロードキャストには、UEが同一のグループに属するという概念がない。
【0026】
関連技術のsidelinkでは、SL PSSCH復調リファレンス信号(Demodulation Reference Signal、DMRS)に基づいて、リファレンス信号受信パワー(Reference Signal Received Power、RSRP)測定を行うことをサポートし、リファレンスパワーとして、リンク損失の算出に用いられてもよく、SLオープンループパワー制御、自律的リソース選択モード(mode 2)でのリソースが占有されているかどうかの判断などに用いられてもよい。
【0027】
レイヤー1(Layer 1、L1)RSRPは、PSCCHポート及び/又はPSSCHポートで測定されたものであり、レイヤー3(Layer 3、L3)RSRPは、一定時間内に端末によって測定されたL1 RSRPに対して重み付けを行ったものである。
【0028】
そのうち、オープンループパワー制御用のRSRPは、端末によって測定されて報告されたL3 RSRPであり、パワー制御用のL3 RSRPは、PSSCHポート又はPSCCHポートに基づいて測定されたL1 RSRPに対して重み付けを行ったものである。mode 2でリソースが占有されているかどうかを判断するためのL1 RSRPの値は、PSCCHポート又はPSSCHポートに基づいて測定されたL1 RSRPである。上位レイヤーにより、PSCCHポートに基づいて測定を行うか、それともPSSCHポートに基づいて測定を行うかを配置する。
【0029】
NR V2Xでは、二つのモード(mode)が定義されており、一つは、基地局によりリソースをスケジューリングするというmode1であり、もう一つは、UEが自らどのリソースを用いて伝送を行うかを決定するというmode2であり、この時、リソース情報は、基地局のブロードキャストメッセージからのものであるか、又は、予め配置されるものである。mode 2リソース割り当てモードでは、送信端末は、検出(sensing)を行う必要があり、これは、SCIを復調し、RSRP閾値を取得し、測定されたRSRP値と取得されたRSRP閾値を比較することによって、リソースが占有されているかどうかを判断することを含む。
【0030】
関連技術において、SL上のオープンループパワー制御は、端末により報告されたL3 RSRPに基づいて調整される。RSRPは、PSSCH DMRSに基づいて測定される。PSSCH DMRSがシングルポート伝送であるか、それともデュアルポート伝送であるかをSCIにより指示することができる。RSRP測定を行う時、デュアルポートに基づいてDMRSを伝送すれば、端末は、そのうちのある一つのポートに基づいて測定を行うこと、又は、2つのポートに基づいて測定を行うことを定義する必要がある。そうでなければ、送信端が、報告された結果に基づいて、受信端により検出されたRSRPのレベルを評価できないため、異なるリンク補償後の効果のバランスがとれないことを引き起こす可能性があり、システムのスループット性能が悪くなってしまう。
【0031】
一定時間内に、送信端は、なんらかの時刻ではシングルポート伝送であり、なんらかの時刻ではデュアルポート伝送である可能性があり、受信端末は、L3 RSRPを算出する時、どのポートの測定結果に基づいて重み付けを行うかを定義する必要があり、そうでなければ、送信端が、受信端により検出されたRSRPのレベルを正確に推定できなく、SLオープンループパワー制御が正確ではなくなり、システムにおける干渉の協調が良くなくなることを引き起こし、システムのスループット性能が悪くなってしまう。
【0032】
また、mode 2リソース割り当てでは、上位レイヤーにより、SL L1 RSRPがPSCCH DMRSに基づいて測定されるか、それともPSSCH DMRSに基づいて測定されるかを配置する。PSSCH DMRSに基づけば、上述したように、PSSCH DMRSは、シングルポート又はデュアルポート配置であってもよく、端末は、そのうちのある一つのポートに基づいて測定を行い、又は、二つのポートに基づいて測定を行うことを定義する必要があり、L1 RSRPの測定値として、指示されるRSRP閾値と比較し、リソースが排除されているかどうかを判断する。定義しなければ、送信端末が、検出されたRSRPのレベルを評価できないため、リソース排除の結果が正確ではないことを引き起こす。干渉のより強いリソースが保留される可能性があることによって、リソース衝突を引き起こし、システムのスループットが低下してしまう。
【0033】
以上をまとめると、RSRP測定を行う時、デュアルポート又はデュアルレイヤーに基づいてDMRSを伝送すれば、端末は、そのうちのある一つのポートに基づいて測定を行い、又は、二つのポートに基づいて測定を行うことを定義する必要がある。そうでなければ、送信端が、受信端により検出されたRSRPのレベルを評価できないため、算出されるリンク損失が正確ではなくなり、異なるリンク補償後の効果のバランスがとれないことを引き起こす可能性があり、又は、検出が正確ではないことによって、リソースの選択に衝突が発生し、システムのスループット性能が悪くなってしまう。
【0034】
本発明の実施例は、端末に用いられるサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法を提供する。図2に示すように、以下を含む。
【0035】
ステップ101:サイドリンクリファレンス信号の測定ポートを決定する。
【0036】
ステップ102:決定された測定ポートに基づいて、リファレンス信号受信パワーを取得する。
【0037】
本実施例において、サイドリンクリファレンス信号の測定ポートを決定し、決定された測定ポートに基づいて、リファレンス信号受信パワーを取得し、取得されたリファレンス信号受信パワーは、受信端の通信状況を正確に評価することができ、取得されたリファレンス信号受信パワーは、パワー制御、自律的リソース選択モードでの利用可能なリソースの判断などに用いられてもよく、それによりシステム間の干渉を最適化し、通信システムのスループットを向上させる。
【0038】
選択的に、前記測定ポートは、
サイドリンク配置情報に基づいて決定される測定ポートと、
予め定義される測定ポートと、のうちのいずれか一つである。
【0039】
本実施例において、上記測定ポートは、物理サイドリンク制御チャネルPSCCHポート及び/又は物理サイドリンク共有チャネルPSSCHポートを含む。
【0040】
選択的に、前記サイドリンク配置情報は、
物理サイドリンク共有チャネルPSSCH配置情報と、
リファレンス信号配置情報と、
物理サイドリンク制御チャネルPSCCH配置情報と、のうちの少なくとも一つを含む。
【0041】
本発明の実施例において、前記サイドリンク配置情報は、第一の対象に対するものであり、前記第一の対象は、
帯域幅部分と、
リソースプールと、
サイドリンクと、
端末と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0042】
帯域幅部分を単位としてサイドリンク配置情報を配置し、異なる帯域幅部分に対して、異なるサイドリンク配置情報を配置してもよく、リソースプールを単位としてサイドリンク配置情報を配置し、異なるリソースプールに対して、異なるサイドリンク配置情報を配置してもよく、サイドリンクを単位としてサイドリンク配置情報を配置し、異なるサイドリンクに対して、異なるサイドリンク配置情報を配置してもよく、端末を単位としてサイドリンク配置情報を配置し、異なる端末に対して、異なるサイドリンク配置情報を配置してもよい。
【0043】
本発明の一つの例示的な実施例において、サイドリンクにシングルポート伝送及び/又はシングルレイヤー伝送が配置され、前記測定ポートは、
最小ポート番号を有するポートと、
最大ポート番号を有するポートと、
予め配置されるポート番号を有するポートと、のうちのいずれか一つであり、
例えば、PSSCH及び/又はDMRSポート1000に基づいて、PSSCH RSRP及び/又はDMRS RSRP及び/又はL1 RSRPの測定を行う。
【0044】
そのうち、ポート番号は、PSSCHに基づいて定義されるものである。DMRSは、PSSCHのポートを表す。ポート番号とPSSCH DMRSのポートは、一対一に対応する。そのため、ここで、PSSCHにシングルポートが配置され、つまり、PSSCH DMRSにシングルポートが配置される。
【0045】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、レイヤー1のリファレンス信号受信パワーL1 RSRPを含み、L1 RSRPの測定結果は、配置される測定時間周波数位置でリファレンス信号(例えば、DMRS)を付帯するリソースエレメント(Resource element、RE)でのエネルギーの線形平均値である。
【0046】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、レイヤー3のリファレンス信号受信パワーL3 RSRPをさらに含み、L3 RSRPは、予め定義され、又は、予め配置され、又は、配置されるフィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を利用してL1 RSRPに対して重み付け演算を行った後に得られるものである。
【0047】
選択的に、L3 RSRPの算出に使用されるL1 RSRPは、
シングルポート伝送機会内のRSRP測定値と、
マルチポート伝送機会内のRSRP測定値と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0048】
そのうち、L3 RSRPの算出に使用されるL1 RSRPは、
少なくともN個の伝送機会内のRSRP測定値であって、Nは、予め定義され、予め配置され、又は配置される整数であり、端末又は基地局によりNを予め配置するか又は配置できる、RSRP測定値と、
予め定義され、予め配置され、又は配置される測定周期内のRSRP測定値であって、端末又は基地局により測定周期を予め配置するか又は配置できる、RSRP測定値と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0049】
本発明の別の例示的な実施例において、サイドリンクにマルチポート伝送及び/又はマルチレイヤー伝送が配置され、前記測定ポートは、
配置される、サイドリンク伝送用の全てのポートと、
配置される、サイドリンク伝送用の全てのポートのうちの複数のポートと、
配置される、サイドリンク伝送用の全てのポートのうちの一つのポートと、のうちのいずれか一つであり、
例えば、PSSCH及び/又はDMRSポート1000、1001に基づいて、PSSCH RSRP及び/又はDMRS RSRP及び/又はL1 RSRPの測定を行ってもよい。
【0050】
選択的に、前記一つのポートは、
最小ポート番号を有するポートと、
最大ポート番号を有するポートと、
予め配置されるポート番号を有するポートと、のうちのいずれか一つである。
【0051】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、L1 RSRPを含み、前記測定ポートが複数のポートであり、且つ前記複数のポートが符号分割多重接続の多重化方式を採用すれば、前記L1 RSRPは、
前記複数のポートのRSRP測定値に対して統合を行ってから平均を行うことで得られるものと、
前記複数のポートのRSRP測定値に対して平均を行ってから統合を行うことで得られるものと、
そのうちの一つのポートのRSRP測定値に予め設定される係数を乗算することで得られるものと、のうちのいずれか一つである。
【0052】
そのうち、平均は、算術平均、相乗平均又は調和平均などであってもよい。RSRP測定値は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値である。具体的には、L1 RSRPを算出する時、まず、測定により得られた複数のポートのRSRP値又はマルチレイヤーのRSRP値に対して統合を行い、さらに、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値を算出してもよく、又は、逆に、まず、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値を算出し、さらに、マルチポートのRSRP値又はマルチレイヤーのRSRP値に対して統合を行ってもよい。
【0053】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、L1 RSRPを含み、前記測定ポートが複数のポートであり、且つ前記複数のポートが時分割多重接続又は周波数分割多重接続の多重化方式を採用すれば、前記L1 RSRPは、前記複数のポートのRSRP測定値の平均値又はそのうちの一つのポートのRSRP測定値であり、そのうち、L1 RSRPの測定結果は、配置される測定時間周波数位置でリファレンス信号(例えば、DMRS)を付帯するREでのエネルギーの線形平均値である。
【0054】
そのうち、前記複数のポートのうちの一つのポートは、
前記複数のポートのうち、最小ポート番号を有するポートと、
前記複数のポートのうち、最大ポート番号を有するポートと、
前記複数のポートのうち、予め配置されるポート番号を有するポートと、のうちのいずれか一つである。
【0055】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、L1 RSRPを含み、前記測定ポートが、配置される、サイドリンク伝送用の全てのポートのうちの一つのポートであれば、
前記ポートが符号分割多重接続の多重化方式を採用するという条件と、
サイドリンクにマルチポート伝送が配置され、例えば、ポート1000又は1001を用いて測定を行うように配置されるという条件と、
サイドリンクにマルチレイヤー伝送が配置されるという条件と、のうちのいずれか一つを満たす時、前記L1 RSRPは、前記ポートで測定されたRSRP測定値に予め設定される係数を乗算することで得られるものに等しい。
【0056】
選択的に、前記予め設定される係数は、
予め定義される値と、
予め配置される値と、
配置される値と、
ポート数に関連する値と、
レイヤー数に関連する値と、
CDMの多重化数であり、例えば、FD-CDM2であり、つまり、周波数領域でCDM多重化を行い、多重化数が2であれば、予め設定される係数は2である、CDMの多重化数とのうちのいずれか一つである。
【0057】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、L3 RSRPをさらに含み、L3 RSRPは、予め定義され、又は、予め配置され、又は、配置されるフィルタリング式を利用してL1 RSRPに対して重み付け演算を行った後に得られるものである。
【0058】
選択的に、L3 RSRPの算出に使用されるL1 RSRPは、
シングルポート伝送機会内のRSRP測定値と、
マルチポート伝送機会内のRSRP測定値と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0059】
そのうち、L3 RSRPの算出に使用されるL1 RSRPは、
少なくともN個の伝送機会内のRSRP測定値であって、Nは、予め定義され、予め配置され、又は配置される整数であり、端末又は基地局によりNを予め配置するか又は配置できる、RSRP測定値と、
予め定義され、予め配置され、又は配置される測定周期内のRSRP測定値であって、端末又は基地局により測定周期を予め配置するか又は配置できる、RSRP測定値と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0060】
そのうち、配置される伝送機会の数は、第三の対象に対して独立して配置されてもよく、第三の対象は、
シングルポート伝送と、
マルチポート伝送と、
シングルポート伝送及びマルチポート伝送と、
シングルレイヤー及びマルチレイヤー伝送と、
各リソースプール(per resource pool)と、のうちのいずれか一つを採用する。
【0061】
選択的に、前記フィルタリング式及び/又はフィルタリング係数は、第二の対象に対するものであり、前記第二の対象は、
帯域幅部分と、
リソースプールと、
サイドリンクと、
端末と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0062】
帯域幅部分を単位としてフィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を配置し、異なる帯域幅部分に対して、異なるフィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を配置してもよく、リソースプールを単位としてフィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を配置し、異なるリソースプールに対して、異なるフィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を配置してもよく、サイドリンクを単位としてフィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を配置し、異なるサイドリンクに対して、異なるフィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を配置してもよく、端末を単位としてフィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を配置し、異なる端末に対して、異なるフィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を配置してもよい。
【0063】
本発明の一つの具体的な実施例において、サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法は、以下のステップを含む。
【0064】
ポート1000で伝送されるDMRSをDMRS RSRPの決定に用いることを予め定義する。
【0065】
端末がSCIを復調し、ポート配置情報及び/又はDMRS配置情報を取得する。
【0066】
シングルポート伝送のPSSCHであれば、ポート1000でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値であり、この時刻でのレイヤー1(layer 1、L1)RSRPの測定結果である。
【0067】
デュアルポート伝送のPSSCHであれば、ポート1000でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値であり、実際に測定されるエネルギー、即ちRSRP測定値の二倍は、この時刻でのL1 RSRPの測定結果である。
【0068】
予め定義される、L3 RSRP算出用のフィルタリング式、及び予め配置されるフィルタリング係数に基づいて、L3 RSRPの値を算出し、算出されたL3 RSRPを送信端末に報告する。
【0069】
さらに、異なる時刻でのL1 RSRP値に対して重み付けを行ってもよい。デュアルポートCDMであれば、L1 RSRPは、シングルポートでのDMRS RSRP測定値の二倍である。
【0070】
送信端により測定されるRSRPをsensingに用い、リソースが利用可能であるかどうかを判断すれば、上記方式によって、L1 RSRPの値を決定することができる。
【0071】
本発明の別の具体的な実施例において、サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法は、以下のステップを含む。
【0072】
ポート1000と1001がPSSCH RSRPの測定に使用可能であることを予め定義する。
【0073】
端末がSCIを受信し、ポート配置情報及び/又はDMRS配置情報を取得する。
【0074】
PSSCH DMRSがシングルポートで伝送されれば、ポート1000でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値、即ちRSRP測定値であり、この時刻でのL1 RSRPの測定結果である。
【0075】
デュアルポート伝送のPSSCHであれば、ポート1000、1001でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値であり、ポート1000とポート1001の測定結果に対して統合を行い、統合された値は、この時刻でのL1 RSRPの測定結果である。
【0076】
予め定義される、L3 RSRP算出用のフィルタリング式、及び予め配置されるフィルタリング係数に基づいて、L3 RSRPを算出し、算出されたL3 RSRPを送信端末に報告する。
【0077】
さらに、異なる時刻でのL1 RSRP値に対して重み付けを行ってもよい。デュアルポート伝送の場合、L1 RSRPは、デュアルポートでのDMRS RSRP測定値の統合値である。
【0078】
送信端により測定されるRSRPをsensingに用い、リソースが利用可能であるかどうかを判断すれば、上記方式によって、L1 RSRPの値を決定することができる。
【0079】
本発明の別の具体的な実施例において、サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法は、以下のステップを含む。
【0080】
ポート1000をPSSCH RSRPの測定に用いることを予め定義する。
【0081】
端末がSCIを受信し、ポート配置情報及び/又はDMRS配置情報を取得する。
【0082】
PSSCH DMRSがシングルポートで伝送されれば、ポート1000でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値、即ちRSRP測定値であり、この時刻でのL1 RSRPの測定結果である。
【0083】
予め定義される、L3 RSRP算出用のフィルタリング式、及び予め配置されるフィルタリング係数に基づいて、L3 RSRPの値を算出し、算出されたL3 RSRPを送信端末に報告する。
【0084】
そのうち、デュアルポートが測定されるかどうか及びどのように測定されるかは、端末に依存し、L3 RSRP報告値を算出する時、シングルポート伝送機会内の測定結果のみを考慮する。
【0085】
送信端により測定されるRSRPをsensingに用い、リソースが利用可能であるかどうかを判断すれば、上記方式によって、L1 RSRPの値を決定することができる。
【0086】
本発明の別の具体的な実施例において、サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法は、以下のステップを含む。
【0087】
ポート1000をPSSCH RSRPの測定に用いることを予め定義する。
【0088】
端末がSCIを受信し、ポート配置情報及び/又はDMRS配置情報を取得する。
【0089】
PSSCH DMRSがシングルポートで伝送されれば、ポート1000でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値、即ちRSRP測定値であり、この時刻でのL1 RSRPの測定結果である。
【0090】
デュアルポート伝送のPSSCHである場合、
デュアルポートがFDM又はTDM多重化であれば、ポート1000でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値、即ちRSRP測定値であり、この時刻でのL1 RSRPの測定結果である。
【0091】
デュアルポートがCDM多重化であれば、ポート1000でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値、即ちRSRP測定値であり、実際に測定されるRSRP測定値の二倍は、この時刻でのL1 RSRPの測定結果である。
【0092】
予め定義される、L3 RSRP算出用のフィルタリング式、及び予め配置されるフィルタリング係数に基づいて、L3 RSRPの値を算出し、算出されたL3 RSRPを送信端末に報告する。
【0093】
送信端により測定されるRSRPをsensingに用い、リソースが利用可能であるかどうかを判断すれば、上記方式によって、L1 RSRPの値を決定することができる。
【0094】
本発明の別の具体的な実施例において、サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法は、以下のステップを含む。
【0095】
ポート1000、1001がPSSCH RSRPの測定に使用可能であることを予め定義する。
【0096】
端末がSCIを受信し、ポート配置情報及び/又はDMRS配置情報を取得する。
【0097】
PSSCH DMRSがシングルポートで伝送されれば、ポート1000でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値、即ちRSRP測定値であり、この時刻でのL1 RSRPの測定結果である。
【0098】
デュアルポート伝送のPSSCHである場合、
デュアルポートがFDM又はTDM多重化であれば、ポート1000でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値であり、この時刻でのL1 RSRPの測定結果である。
【0099】
デュアルポートがCDM多重化であれば、ポート1000、1001でDMRS RSRPを測定することで得られる測定結果は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値であり、ポート1000とポート1001の測定結果に対して統合を行い、統合された値は、この時刻でのL1 RSRPの測定結果である。
【0100】
予め定義される、L3 RSRP算出用のフィルタリング式、及び予め配置されるフィルタリング係数に基づいて、L3 RSRPの値を算出し、算出されたL3 RSRPを送信端末に報告する。
【0101】
送信端により測定されるRSRPをsensingに用い、リソースが利用可能であるかどうかを判断すれば、上記方式によって、L1 RSRPの値を決定することができる。
【0102】
図3に示すように、本発明の実施例の端末300は、サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定装置を含み、これは、上記実施例におけるサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法を実現させ、且つ同じ効果を達することができ、この端末300は、具体的には、
サイドリンクリファレンス信号の測定ポートを決定するための処理モジュール310と、
決定された測定ポートに基づいて、リファレンス信号受信パワーを取得するための取得モジュール320とを含む。
【0103】
本実施例において、端末は、サイドリンクリファレンス信号の測定ポートを決定し、決定された測定ポートに基づいて、リファレンス信号受信パワーを取得し、取得されたリファレンス信号受信パワーは、受信端の通信状況を正確に評価することができ、取得されたリファレンス信号受信パワーは、パワー制御、自律的リソース選択モードでの利用可能なリソースの判断などに用いられてもよく、それによりシステム間の干渉を最適化し、通信システムのスループットを向上させる。
【0104】
選択的に、前記測定ポートは、
サイドリンク配置情報に基づいて決定される測定ポートと、
予め定義される測定ポートと、のうちのいずれか一つである。
【0105】
本実施例において、上記測定ポートは、物理サイドリンク制御チャネルPSCCHポート及び/又は物理サイドリンク共有チャネルPSSCHポートを含む。
【0106】
選択的に、前記サイドリンク配置情報は、
物理サイドリンク共有チャネルPSSCH配置情報と、
リファレンス信号配置情報と、
物理サイドリンク制御チャネルPSCCH配置情報と、のうちの少なくとも一つを含む。
【0107】
そのうち、前記サイドリンク配置情報は、第一の対象に対するものであり、前記第一の対象は、
帯域幅部分と、
リソースプールと、
サイドリンクと、
端末と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0108】
本発明の一つの例示的な実施例において、サイドリンクにシングルポート伝送及び/又はシングルレイヤー伝送が配置され、前記測定ポートは、
最小ポート番号を有するポートと、
最大ポート番号を有するポートと、
予め配置されるポート番号を有するポートと、のうちのいずれか一つであり、
例えば、PSSCH及び/又はDMRSポート1000に基づいて、PSSCH RSRP及び/又はDMRS RSRP及び/又はL1 RSRPの測定を行う。
【0109】
そのうち、ポート番号は、PSSCHに基づいて定義されるものである。DMRSは、PSSCHのポートを表す。ポート番号とPSSCH DMRSのポートは、一対一に対応する。そのため、ここで、PSSCHにシングルポートが配置され、つまり、PSSCH DMRSにシングルポートが配置される。
【0110】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、レイヤー1のリファレンス信号受信パワーL1 RSRPを含み、L1 RSRPの測定結果は、配置される測定時間周波数位置でリファレンス信号(例えば、DMRS)を付帯するリソースエレメント(Resource element、RE)でのエネルギーの線形平均値である。
【0111】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、レイヤー3のリファレンス信号受信パワーL3 RSRPをさらに含み、L3 RSRPは、予め定義され、又は、予め配置され、又は、配置されるフィルタリング式及び/又はフィルタリング係数を利用してL1 RSRPに対して重み付け演算を行った後に得られるものである。
【0112】
選択的に、L3 RSRPの算出に使用されるL1 RSRPは、
シングルポート伝送機会内のRSRP測定値と、
マルチポート伝送機会内のRSRP測定値と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0113】
そのうち、L3 RSRPの算出に使用されるL1 RSRPは、
少なくともN個の伝送機会内のRSRP測定値であって、Nは、予め定義され、予め配置され、又は配置される整数であり、端末又は基地局によりNを予め配置するか又は配置できる、RSRP測定値と、
予め定義され、予め配置され、又は配置される測定周期内のRSRP測定値であって、端末又は基地局により測定周期を予め配置するか又は配置できる、RSRP測定値と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0114】
本発明の別の例示的な実施例において、サイドリンクにマルチポート伝送及び/又はマルチレイヤー伝送が配置され、前記測定ポートは、
配置される、サイドリンク伝送用の全てのポートと、
配置される、サイドリンク伝送用の複数のポートと、
配置される、サイドリンク伝送用の全てのポートのうちの一つのポートと、のうちのいずれか一つであり、
例えば、PSSCH及び/又はDMRSポート1000、1001に基づいて、PSSCH RSRP及び/又はDMRS RSRP及び/又はL1 RSRPの測定を行ってもよい。
【0115】
選択的に、前記一つのポートは、
最小ポート番号を有するポートと、
最大ポート番号を有するポートと、
予め配置されるポート番号を有するポートと、のうちのいずれか一つである。
【0116】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、L1 RSRPを含み、前記測定ポートが複数のポートであり、且つ前記複数のポートが符号分割多重接続の多重化方式を採用すれば、前記L1 RSRPは、
前記複数のポートのRSRP測定値に対して統合を行ってから平均を行うことで得られるものと、
前記複数のポートのRSRP測定値に対して平均を行ってから統合を行うことで得られるものと、
そのうちの一つのポートのRSRP測定値に予め設定される係数を乗算することで得られるものと、のうちのいずれか一つである。
【0117】
そのうち、平均は、算術平均、相乗平均又は調和平均などであってもよい。RSRP値は、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値である。具体的には、L1 RSRPを算出する時、まず、測定により得られた複数のポートのRSRP値又はマルチレイヤーのRSRP値に対して統合を行い、さらに、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値を算出してもよく、又は、逆に、まず、配置される測定時間周波数位置でDMRSを付帯するREでのエネルギーの線形平均値を算出し、さらに、マルチポートのRSRP値又はマルチレイヤーのRSRP値に対して統合を行ってもよい。
【0118】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、L1 RSRPを含み、前記測定ポートが複数のポートであり、且つ前記複数のポートが時分割多重接続又は周波数分割多重接続の多重化方式を採用すれば、前記L1 RSRPは、前記複数のポートのRSRP測定値の平均値又はそのうちの一つのポートのRSRP測定値であり、そのうち、L1 RSRPの測定結果は、配置される測定時間周波数位置でリファレンス信号(例えば、DMRS)を付帯するREでのエネルギーの線形平均値である。
【0119】
そのうち、前記複数のポートのうちの一つのポートは、
前記複数のポートのうち、最小ポート番号を有するポートと、
前記複数のポートのうち、最大ポート番号を有するポートと、
前記複数のポートのうち、予め配置されるポート番号を有するポートと、のうちのいずれか一つである。
【0120】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、L1 RSRPを含み、前記測定ポートが、配置される、サイドリンク伝送用の全てのポートのうちの一つのポートであれば、
前記ポートが符号分割多重接続の多重化方式を採用するという条件と、
サイドリンクにマルチポート伝送が配置され、例えば、ポート1000又は1001を用いて測定を行うように配置されるという条件と、
サイドリンクにマルチレイヤー伝送が配置されるという条件と、のうちのいずれか一つを満たす時、前記L1 RSRPは、前記ポートで測定されたRSRP測定値に予め設定される係数を乗算することで得られるものに等しい。
【0121】
選択的に、前記予め設定される係数は、
予め定義される値と、
予め配置される値と、
配置される値と、
ポート数に関連する値と、
レイヤー数に関連する値と、
CDMの多重化数であり、例えば、FD-CDM2であり、つまり、周波数領域でCDM多重化を行い、多重化数が2であれば、予め設定される係数は2である、CDMの多重化数とのうちのいずれか一つである。
【0122】
選択的に、前記リファレンス信号受信パワーは、L3 RSRPをさらに含み、L3 RSRPは、予め定義され、又は、予め配置され、又は、配置されるフィルタリング式を利用してL1 RSRPに対して重み付け演算を行った後に得られるものである。
【0123】
選択的に、L3 RSRPの算出に使用されるL1 RSRPは、
シングルポート伝送機会内のRSRP測定値と、
マルチポート伝送機会内のRSRP測定値と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0124】
そのうち、L3 RSRPの算出に使用されるL1 RSRPは、
少なくともN個の伝送機会内のRSRP測定値であって、Nは、予め定義され、予め配置され、又は配置される整数であり、端末又は基地局によりNを予め配置するか又は配置できる、RSRP測定値と、
予め定義され、予め配置され、又は配置される測定周期内のRSRP測定値であって、端末又は基地局により測定周期を予め配置するか又は配置できる、RSRP測定値と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0125】
そのうち、配置される伝送機会の数は、第三の対象に対して独立して配置されてもよく、第三の対象は、
シングルポート伝送と、
マルチポート伝送と、
シングルポート伝送及びマルチポート伝送と、
シングルレイヤー及びマルチレイヤー伝送と、
各リソースプール(per resource pool)と、のうちのいずれか一つを採用する。
【0126】
選択的に、前記フィルタリング式及び/又はフィルタリング係数は、第二の対象に対するものであり、前記第二の対象は、
帯域幅部分と、
リソースプールと、
サイドリンクと、
端末と、のうちの少なくとも一つを採用する。
【0127】
上記目的をよりよく実現するために、さらに、図4は、本発明の各実施例を実現する端末のハードウェア構造概略図である。この端末40は、無線周波数ユニット41、ネットワークモジュール42、オーディオ出力ユニット43、入力ユニット44、センサ45、表示ユニット46、ユーザ入力ユニット47、インターフェースユニット48、メモリ49、プロセッサ410、及び電源411などの部材を含むが、それらに限らない。当業者であれば理解できるように、図4に示される端末の構造は、端末に対する限定を構成せず、端末は、図示される部材の数よりも多くまたは少ない部材、または何らかの部材の組み合わせ、または異なる部材の配置を含んでもよい。本発明の実施例では、端末は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載端末、ウェアラブルデバイス、及び歩数計などを含むが、それらに限らない。
【0128】
そのうち、プロセッサ410は、サイドリンクリファレンス信号の測定ポートを決定し、決定された測定ポートに基づいて、リファレンス信号受信パワーを取得するために用いられる。
【0129】
理解すべきことは、本発明の実施例では、無線周波数ユニット41は、情報の送受信または通話中の信号の送受信に用いられてもよい。具体的には、基地局からの下りリンクデータを受信してから、プロセッサ410に処理させてもよい。また、上りリンクのデータを基地局に送信してもよい。一般的には、無線周波数ユニット41は、アンテナ、少なくとも一つの増幅器、送受信機、カプラ、低雑音増幅器、デュプレクサなどを含むが、それらに限らない。なお、無線周波数ユニット41は、無線通信システムやネットワークを介して他の機器との通信を行ってもよい。
【0130】
端末は、ネットワークモジュール42によってユーザに無線のブロードバンドインターネットアクセスを提供し、例えば、ユーザへ電子メールの送受信、ウェブページの閲覧、ストリーミングメディアへのアクセスなどを支援する。
【0131】
オーディオ出力ユニット43は、無線周波数ユニット41またはネットワークモジュール42によって受信されたまたはメモリ49に記憶されたオーディオデータをオーディオ信号に変換して、音声として出力することができる。そして、オーディオ出力ユニット43はさらに、端末40によって実行された特定の機能に関連するオーディオ出力(例えば、呼び信号受信音、メッセージ着信音など)を提供することができる。オーディオ出力ユニット43は、スピーカ、ブザー及び受話器などを含む。
【0132】
入力ユニット44は、オーディオまたはビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット44は、グラフィックスプロセッサ(Graphics Processing Unit、GPU)441とマイクロホン442を含んでもよい。グラフィックスプロセッサ441は、ビデオキャプチャモードまたは画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)によって得られた静止画像またはビデオの画像データを処理する。処理された画像フレームは、表示ユニット46に表示されてもよい。グラフィックスプロセッサ441によって処理された画像フレームは、メモリ49(または他の記憶媒体)に記憶されてもよく、または無線周波数ユニット41またはネットワークモジュール42を介して送信されてもよい。マイクロホン442は、音声を受信することができるとともに、このような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話の通話モードにおいて、無線周波数ユニット41を介して移動通信基地局に送信することが可能なフォーマットに変換して出力されてもよい。
【0133】
端末40は、少なくとも一つのセンサ45、例えば、光センサ、モーションセンサ及び他のセンサをさらに含む。具体的には、光センサは、環境光センサ及び接近センサを含み、そのうち、環境光センサは、環境光の明暗に応じて、表示パネル461の輝度を調整することができ、接近センサは、端末40が耳元に移動した時、表示パネル461及び/又はバックライトをオフにすることができる。モーションセンサの一種として、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時、重力の大きさ及び方向を検出することができ、端末姿勢(例えば、縦横スクリーン切り替え、関連ゲーム、磁力計姿勢校正)の識別、振動識別関連機能(例えば、歩数計、タップ)などに用いることができる。センサ45は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサなどをさらに含んでもよい。ここでは説明を省略する。
【0134】
表示ユニット46は、ユーザによって入力された情報またはユーザに提供される情報を表示するために用いられている。表示ユニット46は、表示パネル461を含んでもよい。液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode、OLED)などの形式で表示パネル461を配置してもよい。
【0135】
ユーザ入力ユニット47は、入力された数字または文字情報の受信、端末のユーザによる設置及び機能制御に関するキー信号入力の発生に用いられてもよい。具体的には、ユーザ入力ユニット47は、タッチパネル471および他の入力機器472を含む。タッチパネル471は、タッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザによるタッチ操作(例えば、ユーザが指、タッチペンなどの任意の適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル471上又はタッチパネル471付近で行う操作)を収集することができる。タッチパネル471は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出し、且つタッチ操作による信号を検出し、信号をタッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、且つそれをタッチポイント座標に変換してから、プロセッサ410に送信し、プロセッサ410によって送信されてくるコマンドを受信して実行する。なお、抵抗式、静電容量式、赤外線及び表面音波などの様々なタイプを用いてタッチパネル471を実現してもよい。タッチパネル471以外、ユーザ入力ユニット47は、他の入力機器472を含んでもよい。具体的には、他の入力機器472は、物理的なキーボード、機能キー(例えば、ボリューム制御ボタン、スイッチボタンなど)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らない。ここでは説明を省略する。
【0136】
さらに、タッチパネル471は、表示パネル461上に覆われてもよい。タッチパネル471は、その上又は付近でのタッチ操作を検出すると、プロセッサ410に伝送することにより、タッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ410は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル461上で相応な視覚出力を提供する。図4では、タッチパネル471と表示パネル461は、二つの独立した部材として端末の入力と出力機能を実現するものであるが、なんらかの実施例では、タッチパネル471と表示パネル461を集積して端末の入力と出力機能を実現してもよい。具体的には、ここでは限定しない。
【0137】
インターフェースユニット48は、外部装置と端末40との接続のためのインターフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドフォンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線または無線データポート、メモリカードポート、識別モジュールを有する装置への接続用のポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポートなどを含んでもよい。インターフェースユニット48は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力など)を受信するとともに、受信した入力を端末40内の一つ又は複数の素子に伝送するために用いられてもよく、又は端末40と外部装置との間でデータを伝送するために用いられてもよい。
【0138】
メモリ49は、ソフトウェアプログラム及び各種のデータを記憶するために用いられてもよい。メモリ49は、主に記憶プログラム領域および記憶データ領域を含んでもよい。そのうち、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも一つの機能に必要なアプリケーションプログラム(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)などを記憶することができ、記憶データ領域は、携帯電話の使用によって作成されるデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳など)などを記憶することができる。なお、メモリ49は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも一つの磁気ディスクメモリデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非揮発性ソリッドステートメモリデバイスをさらに含んでもよい。
【0139】
プロセッサ410は、端末の制御センターであり、各種のインターフェースと線路によって端末全体の各部分に接続され、メモリ49内に記憶されたソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを運行又は実行すること、及びメモリ49内に記憶されたデータを呼び出し、端末の各種の機能を実行し、データを処理することにより、端末全体をモニタリングする。プロセッサ410は、一つまたは複数の処理ユニットを含んでもよい。好ましくは、プロセッサ410は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを集積してもよい。そのうち、アプリケーションプロセッサは主にオペレーティングシステム、ユーザインターフェースおよびアプリケーションプログラムなどを処理するためのものであり、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理するためのものである。理解すべきことは、上記モデムプロセッサは、プロセッサ410に集積されなくてもよい。
【0140】
端末40は、各部材に電力を供給する電源411(例えば、電池)をさらに含んでもよい。好ましくは、電源411は、電源管理システムによってプロセッサ410にロジック的に接続されることにより、電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。
【0141】
また、端末40は、いくつかの示されていない機能モジュールを含む。ここでは説明を省略する。
【0142】
好ましくは、本発明の実施例はさらに、端末を提供する。プロセッサ410と、メモリ49と、メモリ49に記憶され、前記プロセッサ410上で運行できるコンピュータプログラムとを含み、このコンピュータプログラムがプロセッサ410によって実行される時、上記サイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法の実施例の各プロセスを実現させ、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の重複を回避するために、ここでは説明を省略する。そのうち、端末は、無線端末であってもよく、有線端末であってもよい。無線端末は、ボイス及び/又は他のサービスのデータ接続性をユーザに提供する機器、無線接続機能を有するハンドヘルドデバイス、又は無線モデムに接続される他の処理機器であってもよい。無線端末は、無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、RAN)を介して一つ又は複数のコアネットワークと通信を行うことができる。無線端末は、移動端末、例えば携帯電話(又は「セルラ」電話と呼ばれる)、及び移動端末を有するコンピュータであってもよく、例えば、携帯型、ポケット型、ハンドヘルド型、コンピュータ内蔵型又は車載型のモバイル装置であってもよく、それらは、無線アクセスネットワークとボイス及び/又はデータを交換する。例えば、パーソナル通信サービス(Personal Communication Service、PCS)電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話、ワイアレスローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)局、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)などの機器である。無線端末は、システム、加入者ユニット(Subscriber Unit)、加入者局(Subscriber Station)、移動局(Mobile Station)、移動台(Mobile)、遠隔局(Remote Station)、遠隔端末(Remote Terminal)、アクセス端末(Access Terminal)、ユーザ端末(User Terminal)、ユーザエージェント(User Agent)、ユーザ機器(User Device or User Equipment)などであってもよく、ここでは限定しない。
【0143】
本発明の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体にはコンピュータプログラムが記憶されており、このコンピュータプログラムがプロセッサによって実行される時、上記端末側のサイドリンクリファレンス信号受信パワーの測定方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達することができる。説明の重複を回避するために、ここでは説明を省略する。そのうち、前記コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又は光ディスクなどである。
【0144】
当業者であれば意識できるように、本明細書に開示された実施例に記述された様々な例のユニット及びアルゴリズムステップを結び付けば、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの組み合わせで実現されてもよい。これらの機能が、ハードウェア方式で実行されるか、ソフトウェア方式で実行されるかは、技術案の特定の応用及び設計拘束条件によるものである。当業者は、各特定の応用に対して異なる方法を使用して、記述された機能を実現することができるが、このような実現は、本発明の範囲を超えていると考えるべきではない。
【0145】
当業者が明確に理解できるように、記述の利便性及び簡潔性のために、以上に記述されたシステム、装置、及びユニットの具体的な作動プロセスは、前記方法の実施例における対応するプロセスを参照すればよい。ここでは説明を省略する。
【0146】
本出願によって提供される実施例では、理解すべきことは、掲示された装置及び方法は、他の方式によって実現されてもよい。例えば、以上に記述された装置の実施例は、単なる例示的なものであり、例えば、前記ユニットの区分は、単なる論理的機能区分であり、実際に実現する時、他の区分方式があってもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、別のシステムに結合されてもよく、又は集積されてもよく、又はいくつかの特徴が無視されてもよく、又は実行されなくてもよい。また、表示又は討論された同士間の結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインターフェース、装置又はユニットによる間接的結合又は通信接続であってもよく、電気的、機械的又は他の形式であってもよい。
【0147】
前記分離された部品として説明されるユニットは、物理的に分離されてもよく、又は物理的に分離されなくてもよく、ユニットとして表示される部品は、物理的なユニットであってもよく、又は、物理的なユニットでなくてもよい。すなわち、一つの場所に位置してもよく、又は複数のネットワークユニットに分散されてもよい。実際の必要に応じて、そのうちの一部又は全部のユニットを選択して、本実施例の方案の目的を実現することができる。
【0148】
また、本発明の各実施例における各機能ユニットは、一つの処理ユニットに集積されてもよく、各ユニットが物理的に単独に存在してもよく、二つ以上のユニットが一つのユニットに集積されてもよい。
【0149】
前記機能は、ソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、且つ独立した製品として販売又は使用される場合、一つのコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。このような理解を踏まえて、本発明の技術案は、実質には、又は従来技術に寄与した部分又はこの技術案に関する部分がソフトウェア製品の形式によって表われてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体に記憶され、一台のコンピュータ機器(パソコン、サーバ、又はネットワーク側機器などであってもよい)に本発明の各実施例に記載の方法の全部又は一部のステップを実行させるための若干の指令を含む。前記記憶媒体は、Uディスク、リムーバブルハードディスク、ROM、RAM、磁気ディスク又は光ディスク等の様々なプログラムコードを記憶可能な媒体を含む。
【0150】
さらに、指摘すべきことは、本発明の装置及び方法では、明らかに、各部材又は各ステップは、分解及び/又は再結合されるものであってもよい。これらの分解及び/又は再結合は、本発明の同等の方案とみなされるべきである。且つ、上記一連の処理を実行するステップは、説明の順序で時系列で自然に実行することができるが、必ずしも時系列で実行する必要がない。なんらかのステップは、並行して、又は互いに独立して実行することができる。当業者にとって、本発明の方法及び装置のすべて又は任意のステップ又は部材は、任意のコンピューティング装置(プロセッサ、記憶媒体などを含む)又はコンピューティング装置のネットワークにおいて、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はこれらの組み合わせで実現されてもよいと理解すべきである。これは、当業者が本発明の説明を読んだ状況下で、これらの基本的なプログラミングスキルを使用して実現できるものである。
【0151】
そのため、本発明の目的は、さらに、任意のコンピューティング装置上で一つのプログラム又は一組のプログラムを運行することによって実現されてもよい。前記コンピューティング装置は、公知の汎用装置であってもよい。そのため、本発明の目的は、前記方法又は装置を実現するプログラムコードを含むプログラム製品を提供するだけで実現されてもよい。つまり、そのようなプログラム製品も本発明を構成し、また、そのようなプログラム製品を記憶している記憶媒体も本発明を構成する。明らかに、前記記憶媒体は、任意の公知の記憶媒体、又は将来開発される任意の記憶媒体であってもよい。さらに指摘すべきことは、本発明の装置と方法では、明らかに、各部材又は各ステップは、分解及び/又は再結合されるものであってもよい。これらの分解及び/又は再結合は、本発明の同等の方案とみなされるべきである。そして、上記一連の処理を実行するステップは、自然に説明された順序に従って、時間順序に従い実行されてもよいが、必ずしも時間順序に従い実行される必要がない。なんらかのステップは、並列に実行されてもよく、又は互いに独立して実行されてもよい。
【0152】
上記内容は、本発明の好適な実施形態である。指摘すべきことは、当業者にとって、本発明に記載された原理から逸脱することなく、若干の改善及び修正を行うことができ、これらの改善及び修正も本発明の保護範囲に入っている。
図1
図2
図3
図4