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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】真空掃除機器具のためのクリーナヘッド
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/04 20060101AFI20240805BHJP
【FI】
A47L9/04 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022538878
(86)(22)【出願日】2020-10-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-01
(86)【国際出願番号】 GB2020052574
(87)【国際公開番号】W WO2021130465
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-06-22
(31)【優先権主張番号】1919146.9
(32)【優先日】2019-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500024469
【氏名又は名称】ダイソン・テクノロジー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(72)【発明者】
【氏名】トーマス オリバー ドライデン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ジョセフ メイザース
(72)【発明者】
【氏名】ルーク パトリック スティッソン
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第01550198(US,A)
【文献】特開2012-035127(JP,A)
【文献】特開2006-015112(JP,A)
【文献】特開2018-086299(JP,A)
【文献】特開2019-107574(JP,A)
【文献】特開2000-225079(JP,A)
【文献】特開2005-349206(JP,A)
【文献】実開昭57-202859(JP,U)
【文献】実開昭57-158441(JP,U)
【文献】特開平08-098793(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0028571(US,A1)
【文献】中国実用新案第208926211(CN,U)
【文献】国際公開第2019/116025(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空掃除機器具(2)のためのクリーナヘッド(8)であって、
長手方向軸の周りを回転するように構成されている円筒体(26)を含むアジテータ組立体(18)と、
前記アジテータ組立体(18)が支持されるアジテータチャンバ(14)と、前記アジテータ組立体(18)の一部が清掃対象表面に係合するための吸引開口部(16)とを画定する本体(12)であって、対向する端部(38、40)を有する前記本体(12)と、
前記アジテータチャンバ(14)と流体連通している第1の排気チャネル(22)と、を含み、
前記本体(12)は、前記アジテータチャンバ(14)の断面積が、前記アジテータチャンバ(14)の前記対向する端部(38、40)の一方から前記第1の排気チャネル(22)に向かう方向に増加するように構成され、
前記吸引開口部(16)に対して垂直な断面において、前記アジテータチャンバ(14)の内面(36)は、円形の曲率を有
前記本体(12)は、前記アジテータチャンバ(14)の前記断面積が、増加度合いが減るように増加するように構成されている、クリーナヘッド(8)。
【請求項2】
前記アジテータチャンバ(14)の前記断面積は、前記アジテータチャンバ(14)の前記対向する端部(38、40)の両方から前記第1の排気チャネル(22)に向かう方向に増加する、請求項1に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項3】
前記本体(12)は、前記アジテータチャンバ(14)の前記断面積が連続的に増加するように構成されている、請求項1乃至2のいずれか1項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項4】
前記本体(12)は、前記アジテータチャンバ(14)の前記断面積が、前記対向する端部(38、40)の少なくとも一方から前記第1の排気チャネル(22)へ増加するように構成されている、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項5】
前記第1の排気チャネル(22)は、前記アジテータチャンバ(14)から接線方向に延在する、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項6】
前記第1の排気チャネル(22)が水平面に対して実質的に垂直である、請求項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項7】
前記アジテータ組立体(18)は、使用中に、前記クリーナヘッド(8)の前方方向に対して前記アジテータチャンバ(14)の後部セクション(34)に向かって前記清掃対象表面から汚れ粒子を掃き出すために、長手方向軸の周りを回転するように構成されており、前記第1の排気チャネル(22)は、前記アジテータチャンバ(14)の前記後部セクション(34)から垂直に延在する、請求項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項8】
前記第1の排気チャネル(22)は、水平面に対して実質的に平行に延在する、請求項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項9】
前記アジテータ組立体(18)は、使用中に、前記クリーナヘッド(8)の前方方向に対して前記アジテータチャンバ(14)の前部セクション(64)に向かって前記清掃対象表面から汚れ粒子を掃き出すために、長手方向軸の周りを回転するように構成されており、前記第1の排気チャネル(22)は、前記アジテータチャンバ(14)の上部セクション(62)から後方に延在する、請求項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項10】
前記第1の排気チャネル(22)は、前記アジテータチャンバ(14)の前記対向する端部(38、40)の間の中点に位置している、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項11】
前記アジテータチャンバ(14)の内面(36)から半径方向内向きに延在し、前記第1の排気チャネル(22)と前記アジテータチャンバ(14)とが出会う位置で前記アジテータチャンバ(14)内に横方向に配置されているリブ(72)をさらに含む、請求項1乃至10のいずれか1項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項12】
前記第1の排気チャネル(22)から前記アジテータチャンバ(14)内に突出するダクト(74)をさらに含む、請求項1乃至11のいずれか1項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項13】
前記アジテータチャンバ(14)は、二重円錐形チャンバを画定する、請求項1乃至12のいずれか1項に記載のクリーナヘッド(8)。
【請求項14】
真空掃除機器具(2)のためのクリーナヘッド(8)であって、
長手方向軸の周りを回転するように構成されている円筒体(26)を含むアジテータ組立体(18)と、
前記アジテータ組立体(18)が支持されるアジテータチャンバ(14)と、前記アジテータ組立体(18)の一部が清掃対象表面に係合するための吸引開口部(16)とを画定する本体(12)であって、対向する端部(38、40)を有する前記本体(12)と、
前記アジテータチャンバ(14)と流体連通している第1の排気チャネル(22)と、を含み、
前記本体(12)は、前記アジテータチャンバ(14)の断面積が、前記アジテータチャンバ(14)の前記対向する端部(38、40)の一方から前記第1の排気チャネル(22)に向かう方向に増加するように構成され、
前記クリーナヘッド(8)は、第2の排気チャネル(66)をさらに含み、前記アジテータチャンバ(14)は、端部から端部までの配置で2つの二重円錐形チャンバ(60、70)を画定し、前記第1の排気チャネル(22)は、前記2つの二重円錐形チャンバ(60、70)の一方に対応し、前記第2の排気チャネル(66)は、前記2つの二重円錐形チャンバ(60、70)の他方に対応する、クリーナヘッド(8)。
【請求項15】
請求項1乃至14のいずれか1項に記載のクリーナヘッド(8)を含む真空掃除機器具(2)。
【請求項16】
前記円形の曲率は、前記アジテータチャンバ(14)の前記対向する端部(38、40)により近いほど、より大きな曲率となる、請求項1に記載のクリーナヘッド(8)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、真空掃除機器具に関し、特に、器具の一部を形成するクリーナヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
真空掃除機器具、或いは、より簡単に「真空掃除機」は、典型的に、吸引源及びダストセパレータを備えた本体と、通常分離可能なカップリングによってダストセパレータに接続されたクリーナヘッドとを含む。クリーナヘッドは、吸引開口部を有し、吸引開口部にて清掃対象表面に係合し、吸引開口部から汚れを含んだ空気がダストセパレータに向かって真空掃除機に吸引される。クリーナヘッドは、表面が木又は石のような硬い床材であろうと、カーペットのような柔らかい床材であろうと、その表面から汚れを除去する真空掃除機の効果において重要な役割を果たす。したがって、性能を向上させるべくクリーナヘッドの設計を最適化するために、真空掃除機の製造業者によって、多くの努力がなされている。
【0003】
重要な設計の課題は、空気が吸引開口部からクリーナヘッドの内部に入るところから、空気がダストセパレータに向かって出口から排出されるところまで、空気がクリーナヘッドを流れる方法を最適化することである。工具を通過する空気の速度が高いとき、汚れ粒子がより効果的に輸送されるので、空気の流速は、ピックアップ性能の重要な要因であることが知られている。しかしながら、高い流速を維持することは容易ではなく、一般的に高いエネルギー消費と相関がある。これは、エネルギー効率の良い機械にするために一般的に望ましくなく、エネルギー効率が利用可能な稼働時間に直接影響を及ぼすバッテリ駆動の真空掃除機には特に関係がある。したがって、性能に関して妥協することなく使用される、低い流速を可能にするクリーナヘッドを使用することが望ましい。
【0004】
このような背景から、本発明は考え出されたものである。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一態様によれば、真空掃除機器具のためのクリーナヘッドが提供され、クリーナヘッドは、長手方向軸の周りを回転するように構成されている円筒体を含むアジテータ組立体と;アジテータ組立体が支持されるアジテータチャンバと、アジテータ組立体の一部が清掃対象表面に係合するための吸引開口部とを画定する本体であって、対向する端部を有する本体と;アジテータチャンバと流体連通している第1の排気チャネル;を含み、本体は、アジテータチャンバの断面積が、アジテータチャンバの対向する端部の一方から第1の排気チャネルに向かう方向に増加するように構成されている。この配置は、アジテータチャンバの内面と相互作用する汚れ粒子の軌道に横方向成分を与え、第1の排気チャネルに向かって汚れ粒子を導く。
【0006】
好ましくは、アジテータチャンバの断面積は、アジテータチャンバの対向する端部の両方から第1の排気チャネルに向かう方向に増加する。
【0007】
好ましくは、長手方向軸についてのアジテータチャンバの断面は、実質的に円形である。この配置は、アジテータチャンバの内面を横断する汚れ粒子の軌道に加えられる横方向成分が、汚れ粒子がアジテータチャンバの上部、前部又は後部セグメントを移動しているかに関わらず、アジテータチャンバ内の横方向位置に対して一貫していることを保証する。
【0008】
好ましくは、本体は、アジテータチャンバの断面積が連続的に増加するように構成されている。この配置は、汚れ粒子の軌道に均一な横方向成分を加える。
【0009】
代替的に、本体は、アジテータチャンバの断面積が、増加度合いが減るように増加するように構成されていてもよい。この配置は、対向する端部に、より近いほど、より大きな曲率を提供し、対抗する端部で汚れ粒子の軌道に加えられる横方向成分を比較的増加させる。
【0010】
好ましくは、本体は、アジテータチャンバの断面積が、対向する端部の少なくとも一方から第1の排気チャネルへ増加するように構成されている。
【0011】
好ましくは、第1の排気チャネルは、アジテータチャンバから接線方向に延在し、アジテータチャンバの内面と排気チャネルの内面との間にシームレスな或いは途切れのない合流部を提供する。これは、汚れ粒子が、アジテータチャンバの内面のみを使用する第1の排気チャネルに誘導されることを可能にし、アジテータチャンバを通るこれらの軌道を、クリーナヘッドを通る空気流から独立させる。
【0012】
好ましくは、第1の排気チャネルは、水平面に対して実質的に垂直である。
【0013】
好ましくは、アジテータ組立体は、使用中に、クリーナヘッドの前方方向に対してアジテータチャンバの後部セクションに向かって清掃対象表面から汚れ粒子を掃き出すために、長手方向軸の周りを回転するように構成されており、第1の排気チャネルは、アジテータチャンバの後部セクションから垂直に延在する。
【0014】
代替の選択として、第1の排気チャネルは、水平面に対して実質的に平行に延在する。
【0015】
好ましくは、アジテータ組立体は、使用中に、クリーナヘッドの前方方向に対してアジテータチャンバの前部セクションに向かって清掃対象表面から汚れ粒子を掃き出すために、長手方向軸の周りを回転するように構成されており、第1の排気チャネルは、アジテータチャンバの上部セクションから後方に延在する。
【0016】
好ましくは、第1の排気出口は、アジテータチャンバの対向する端部の間の中点に位置している。この配置は、アジテータチャンバ内で汚れ粒子が移動する集団的な距離を最小限に抑える。
【0017】
好ましくは、クリーナヘッドは、アジテータチャンバの内面から半径方向内向きに延在し、第1の排気チャネルとアジテータチャンバとが出会う位置でアジテータチャンバ内に横方向に配置されているリブをさらに含む。リブは、アジテータチャンバの片側に入った汚れ粒子が、排気チャネルを通じてアジテータチャンバを出る前に、アジテータチャンバの内面に渡って大きく横断することを防ぐ障壁として作用する。これは、汚れ粒子がアジテータチャンバ内で再循環し得る回数を最小限に抑え、床面に戻される汚れ粒子のリスクを低減する。
【0018】
好ましくは、クリーナヘッドは、第1の排気チャネルからアジテータチャンバ内に突出するダクトをさらに含む。この配置は、或いは、第1の排気チャネルの幅の外側に進む軌道の汚れ粒子を捕捉するために、アジテータチャンバ内に第1の排気チャネルを延在させ、したがって、アジテータチャンバ内の再循環を防止する。
【0019】
好ましくは、アジテータチャンバは、二重円錐形チャンバを画定する。
【0020】
代替的に、クリーナヘッドは、第2の排気チャネルをさらに含み、アジテータチャンバは、端部から端部までの配置で2つの二重円錐形チャンバを画定し、第1の排気チャネルは、2つの二重円錐形チャンバの一方に対応し、第2の排気チャネルは、2つの二重円錐形チャンバの他方に対応する。
【0021】
本発明のさらなる一態様によれば、先の態様によるクリーナヘッドを含む真空掃除機器具が提供される。
【0022】
本願の範囲内で、前述の段落、特許請求の範囲及び/又は以下の説明及び図面に記載された様々な態様、実施形態、実施例及び代替案、特にその個々の特徴は、独立して或いは任意の組み合わせで取られ得ることが明示的に意図される。すなわち、全ての実施形態及び/又は任意の実施形態の特徴は、そのような特徴が両立しない場合を除き、任意の方法及び/又は組み合わせで、組み合わせられ得る。出願人は、元々そのように請求されていないが、任意の元々提出された従属請求項を補正し、且つ/或いは、任意の他の請求項の任意の特徴を組み込む権利を含み、元々提出された請求項を変更し、或いはそれに応じて任意の新しい請求項を提出する権利を留保する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の上記及び他の態様は、添付の図面を参照して、例示として説明される。
【0024】
図1図1は、本発明の一実施形態による、クリーナヘッドを含む真空掃除機器具の正面斜視図である。
図2図2は、図1のクリーナヘッドの正面斜視図である。
図3図3は、図1のクリーナヘッドの底面図である。
図4図4は、図1のクリーナヘッドの正面断面図である。
図5図5は、図1のクリーナヘッドの上部断面図である。
図6図6は、図5に示された断面A-Aに沿った図1のクリーナヘッドの断面図である。
図7図7は、クリーナヘッドの本体の右セクションが切り取られた、図1のクリーナヘッドの正面斜視図である。
図8図8は、図5に示されたセクションA-Aに相当するセクションに沿ったクリーナヘッドの他の実施形態を示す断面図である。
図9図9は、クリーナヘッドの本体の右セクションが切り取られた、図8のクリーナヘッドの正面斜視図である。
図10A図10Aは、クリーナヘッドの他の実施形態の正面斜視図である。
図10B図10Bは、図10Aのクリーナヘッドの断面図である。
図11A図11Aは、クリーナヘッドの他の実施形態の正面斜視図である。
図11B図11Bは、図11Aのクリーナヘッドの断面図である。
図12図12は、内部リブ及びダクトを示す、クリーナヘッドの本体の右セクションが切り取られた、図1のクリーナヘッドの正面斜視図である。
図13図13は、図12のクリーナヘッドの正面断面図である。
【0025】
図面では、同様の特徴は、必要に応じて、同様の参照符号によって示される。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の具体的な実施形態が説明され、その中で、添付の特許請求の範囲に定義されたとおりに発明概念の完全な理解を提供するために、多数の特徴が詳細に議論されるであろう。しかしながら、本発明は、具体的な詳細がなくても実行され得ること、場合によっては、周知の方法、技術及び構造は、発明概念を不必要に不明瞭にしないために詳細に説明されていないことは、読者にとって明らかであろう。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態にしたがって、汚れ及び埃分離ユニット4、モータ駆動ファンユニット6及びクリーナヘッド8を含む真空掃除機器具又は真空掃除機2を示す。真空掃除機2は、汚れ及び埃分離ユニット4とクリーナヘッド8とを接続するワンド10をさらに含む。モータ駆動ファンユニット6は、床面のような、清掃対象表面から汚れ及び埃分離ユニット4へ、クリーナヘッド8を通じて汚れを含んだ空気を吸引し、汚れ及び埃粒子は、汚れを含んだ空気から分離され、比較的清浄な空気は、真空掃除機2から排出される。本実施例で示される汚れ及び埃分離ユニット4は、サイクロン式分離ユニットである。しかしながら、分離ユニットのタイプは、本発明にとって重要ではなく、読者は、代替の分離ユニット又は異なる分離ユニットの組み合わせが使用され得ることを理解するであろう。同様に、図1に示される真空掃除機2は、いわゆるスティック型真空掃除機であるが、真空掃除機の性質は、本発明の概念にとって重要ではなく、したがって、読者は、本明細書に発明されるクリーナヘッド8の様々な実施形態が、例えば、アップライト型或いはシリンダ型真空掃除機のような他のタイプの真空掃除機と使用され得ることを理解するであろう。
【0028】
図2及び図3を参照すると、クリーナヘッド8は、本体12の平らな支持面17に位置している、一般的に長方形の吸引開口部16とともに、アジテータチャンバ14を画定する本体12を含む。吸引開口部16は、アジテータチャンバ14と流体連通している。クリーナヘッド8は、アジテータチャンバ14内に回転可能に取り付けられたアジテータ組立体18と、本実施例では本体12の後端部32に位置している排気チャネル22を形成する出口ダクト20とをさらに含む。吸引開口部16と同様に、排気チャネル22は、アジテータチャンバ14と流体連通しており、これにより、使用中に、汚れを含んだ空気が吸引開口部16からクリーナヘッド8を通じて排気チャネル22へ流れることを可能にする。
【0029】
アジテータ組立体18は、使用中にクリーナヘッド8の移動方向に垂直であるように、アジテータチャンバ14内に横方向に配置されており、円筒体26であって、その長手方向軸の周りを回転可能にアジテータチャンバ14内に適切に取り付けられた円筒体26を含む。本実施形態では、円筒体26は、電気モータと、駆動機構とを収容し、駆動機構は、円筒体26をその長手方向軸の周りで駆動するために、アジテータ組立体18を電気モータに接続する。そのような駆動配置は、既知であり、したがって、より詳細に説明されず、代替の駆動配置が使用され得ることを理解されたい。アジテータ組立体18は、円筒体26の外面から延在する複数のアジテータ列28をさらに含む。アジテータ列28は、床面との接触時に円筒体26に対して撓み得る先端を有する、複数の柔らかいフィラメント、硬いブリストル(bristle)、又は連続材料のストリップのうちの1つ又は複数を含んでもよく、共通の材料例を2つ挙げると、炭素繊維又はナイロンで作られていてもよい。本実施形態では、アジテータ列28は、いわゆるシェブロン形成で円筒体26の外面に沿って延在し、対向するアジテータ列28は、中央で交わるために、円筒体26の反対側から、斜めに、延在する。別の実施形態では、アジテータ列28は、螺旋形成で配置されていてもよく、アジテータ列28の各々が円筒体26の外面の周りを360度にわたって延在する。しかしながら、形成にかかわらず、アジテータ組立体18は、硬い床面及びカーペット面の両方からアジテータチャンバ14へ、他の破片と一緒に、汚れ及び埃の粒子(以下「汚れ粒子」)を掃き出すために、アジテータ列28が円筒体26の回転とともに吸引開口部16を通じて作用するように配置されている。本実施形態では、アジテータ組立体18は、本体12の前端部30からその後端部32への方向に、床面上のアジテータ列28を後方に掃き出すために、長手方向軸の周りを回転するように構成されている。このようにして、汚れ粒子は、床面からアジテータチャンバ14の後部セクション34に向かって掃き出される。
【0030】
図4及び図5を参照すると、アジテータチャンバ14の内面36は一般的に、断面積が排気チャネル22に向かって増加する実質的に二重円錐形のチャンバを画定するために、アジテータチャンバ14の対向する端部38、40から排気チャネル22への方向に広がる上部、前部及び後部セグメント42、44、46を含む。本実施形態では、内面36は、アジテータチャンバ14の対向する端部38、40の間の全長に沿って広がり、排気チャネル22は、対向する端部38、40の間の中点に画定される、アジテータチャンバ14の中間に位置している。
【0031】
図4を見ると、内面36の上部セグメント42によって画定される、アジテータチャンバ14の高さは、対向する端部38、40から中央に位置している排気チャネル22に向かう方向に増加する。この構成は、排気チャネル22に向かってアジテータチャンバ14の断面積を増加させ、吸引開口部16から排気チャネル22へアジテータチャンバ14の内面36に沿って進む汚れ粒子のための拡大経路を提供する。上部セグメント42は、凹面を画定し、その特性は、アジテータチャンバ14の断面積が排気チャネル22に向かって増加する度合いを決定する。本実施形態では、上部セグメント42の曲率は、対向する端部38、40の近くで最大であり、排気チャネル22に向かって減少する。その結果、アジテータチャンバ14の断面積は、対向する端部38、40から排気チャネル22に向かう方向に増加度合いが減るように増加する。曲率を変化させること、したがって、アジテータチャンバ14の断面積が増加する速度を変化させることは、以降でより詳細に説明されるように、汚れ粒子がアジテータチャンバ14に入る位置に依存する、汚れ粒子がアジテータチャンバ14の内面36を渡って進む軌道に、横方向成分を追加するので、特に有利である。
【0032】
図5は水平面におけるクリーナヘッド8の断面図であるが、アジテータチャンバ14の内面36の前部及び後部セグメント44、46はまた、対向する端部38、40からアジテータチャンバ14の中点に向かう方向に広がる凹面を画定し、それによって、対向する端部38、40から排気チャネル22に向かってアジテータチャンバ14の断面積の全体的な増加に寄与する。本実施形態では、前部及び後部セグメント44、46のそれぞれの曲率は、対向する端部38、40の近くで最大であり、実質的に平面を画定するために、アジテータチャンバ14の中点に向かって減少する。この配置は、アジテータチャンバ14の断面がその全長に沿って実質的に円形であることを意味し、内面36を横断する汚れ粒子の軌道に加えられる横方向成分が、汚れ粒子が横方向位置で上部、前部又は後部セグメント42、44、46のいずれを横断しているかに関わらず、アジテータチャンバ14内の横方向位置に対して一致していることを保証する。
【0033】
図6は、吸引開口部16の中央に沿ってアジテータチャンバ14に入った汚れ粒子を示す垂直面におけるアジテータチャンバ14の中点での断面図であり、アジテータ組立体18によって床面から後方に掃き出され、アジテータチャンバ14の後部セクション34に向かって加速される。通電された汚れ粒子は、汚れ粒子の軌道が内面36の曲率にしたがって画定されるアジテータチャンバ14の内面36へ、加速によって発生される力の影響下で、アジテータ組立体18の長手方向軸に対して、半径方向外向きに移動する。通電された汚れ粒子は、アジテータチャンバ14の後部セクション34を通過して、内面36の後部セグメント46に到達する。アジテータチャンバ14のこの位置で、後部セグメント46は、水平面において実質的に平坦であり、したがって、それと相互作用する汚れ粒子の軌道に横方向成分をほとんど或いは全く与えない。代わりに、汚れ粒子は、アジテータチャンバ14から接線方向に垂直方向に延在する、排気チャネル22に向かって、垂直面における後部セグメント46の円形セグメントのプロファイルを上向きに進む。すなわち、排気チャネル22は、水平面と垂直な方向にアジテータチャンバ14から直接延在する。汚れ粒子の上向きの軌道が排気チャネル22の幅内に汚れ粒子を運ぶと、汚れ粒子は、汚れ及び埃分離ユニット4へ、モータ駆動ファンユニット6によって吸引された空気とともに、排気チャネル22を上昇することになる。軌道が排気チャネル22の幅の外側に進む汚れ粒子は、アジテータチャンバ14の内面36の上部セグメント42へ誘導され、汚れ粒子が排気チャネル22を通じて最終的に出るまでアジテータチャンバ14内で再循環されることになる。
【0034】
アジテータチャンバ14に対して接線方向に排気チャネル22を配置している目的は、アジテータチャンバ14の内面36と排気チャネル22の内面48との間にシームレスな或いは途切れのない合流部を提供することである。これは、汚れ粒子が、加速によって発生される力の影響下で、アジテータチャンバ14の内面のみを使用して、第1の排気チャネル22に誘導されることを可能にし、アジテータチャンバ14を通る軌道を、クリーナヘッド8を通る空気流にほとんど依存させない。この配置は、汚れ粒子がクリーナヘッドを通る空気流内に取り込まれるほど運動エネルギーが十分に低くなるまで、汚れ粒子の運動エネルギーを消散させるために、アジテータ組立体によって通電された汚れ粒子を一連の衝突を通じてチャンバ内に保持するように構成されている既知のクリーナヘッドに反している。対照的に、本発明の全ての実施形態は、運動エネルギーを浪費せずに、代わりに、排気チャネル22に向かって、且つ排気チャネル22を通じて、運動エネルギーを使用して汚れ粒子を導くために、通電された汚れ粒子がクリーナヘッド8内で経験する衝突回数を最小限に抑えることを目的とする。これは、クリーナヘッド8からの汚れ粒子の排出を改善するだけでなく、クリーナヘッド8を通る空気の流速を下げる機会を与え、したがって、モータ駆動ファンユニット6の電力消費を低減させる。
【0035】
図7は、第1及び第2の汚れ粒子54、56が、排気チャネル22へアジテータチャンバ14の内面36に沿って進み得るそれぞれの経路50、52を示す。第1及び第2の汚れ粒子54、56は、アジテータチャンバ14の対向する端部38、40の一方の近くに位置している第1の横方向位置58、及び、吸引開口部16の中央と第1の位置58とのほぼ中間に位置している第2の横方向位置60で、アジテータチャンバ14に入る。上述されたように、アジテータチャンバ14の断面積は、アジテータチャンバ14の内面36の上部、前部及び後部セグメント42、44、46の広がった配置により、アジテータチャンバ14の対向する端部38、40から排気チャネル22に向かう方向に増加する。この広がりは、アジテータチャンバ14の内面36の後部セグメント46との相互作用時に、アジテータ組立体18によって床面から後方に掃き出される汚れ粒子の軌道に横方向成分を加え、アジテータチャンバ14の中央、したがって、本実施形態では排気チャネル22に向かう螺旋状の経路に汚れ粒子を誘導する。汚れ粒子の軌道に加えられる横方向成分のサイズは、最初は、汚れ粒子がアジテータチャンバ14に入る位置での後部セグメント46の曲率に依存し、その後、上部及び前部セグメント42、44の曲率に依存する。対向する端部38、40の一方の近くに位置している、第1の横方向位置58での上部、前部及び後部セグメント42、44、46の曲率は、より中央に位置している第2の横方向位置60での曲率よりも大きい。したがって、第1の横方向位置58でアジテータチャンバ14に入る第1の汚れ粒子54の軌道と、その位置でアジテータチャンバ14の内面36を横断する任意の他の汚れ粒子の軌道とは、第2の横方向位置60でアジテータチャンバ14に入る第2の汚れ粒子56の軌道と比較して、より大きな横方向成分を含み、汚れ粒子がアジテータチャンバ14の1回転あたりの比較的大きな横方向距離を最初に横断することを意味する。この配置は、対向する端部38、40の近くでアジテータチャンバ14に入る汚れ粒子に対して排気チャネル22への細長い螺旋経路50を提供し、中点の、より近くでアジテータチャンバ14に入る汚れ粒子に対して、より均一な螺旋経路52を提供する。しかしながら、いずれの場合も、経路50、52は、床面に汚れ粒子が戻る可能性を低減するために、汚れ粒子がアジテータチャンバ14に入る横方向位置に関わらず、アジテータチャンバ14内での汚れ粒子の再循環を最小限に抑えるように配置されている。簡単のために、この図は、アジテータチャンバ14の右側に入るたった2つの汚れ粒子54、56の螺旋経路50、52を示すが、実際には、より多くの汚れ粒子がアジテータチャンバ14の右側及び左側の両方に入り、排気出口22に向かって螺旋運動をすることを読者は理解するだろう。
【0036】
図8は、本発明の別の実施形態にしたがって、垂直面におけるアジテータチャンバ14の中点でのクリーナヘッド8の断面図である。クリーナヘッド8の本実施形態は、2つの特徴を除いて、先の実施形態と実質的に同じである。第1に、排気チャネル22は、先の実施形態のようにアジテータチャンバ14から接線方向に垂直方向に延在する代わりに、実質的に水平配置のアジテータチャンバ14の上部セクション62から本体12の後端部32に向かって接線方向に延在し、第2に、本実施形態では、アジテータ組立体18は、床面上のアジテータ列を前方に掃き出すために、すなわち、本体12の後端部32から前端部30へ掃き出すために、長手方向軸の周りを回転するように構成されている。このようにして、汚れ粒子は、床面から掃き出され、アジテータチャンバ14の前部セクション64に向かって加速させられる。
【0037】
通電された汚れ粒子は、加速によって発生される力の影響下で、アジテータ組立体18の長手方向軸に対して、半径方向外向きに移動し、アジテータチャンバ14の前部セクション64を通過し、内面36の前部セグメント44に到達する。アジテータチャンバ14のこの位置(すなわち、中点)で、前部セグメント44は、水平面において実質的に平坦であるか、或いは著しい曲率がなく、したがって、それと相互作用する汚れ粒子の軌道に横方向成分をほとんど或いは全く与えない。代わりに、汚れ粒子は、上部セグメント42に向かって、垂直面における前部セグメント44の円形セグメントのプロファイルを上向きに進み、内面36によって画定される境界を進み、その後、実質的に水平に、後方方向にアジテータチャンバ14の上部セクション62から接線方向に延在する、排気チャネル22に向かって後方に進む。汚れ粒子の後ろ向きの軌道が排気チャネル22の幅内に汚れ粒子を運ぶと、汚れ粒子は、汚れ及び埃分離ユニット4へ、モータ駆動ファンユニット6によって吸引された空気とともに、排気チャネル22に沿って移動することになる。軌道が排気チャネル22の幅の外側に進む汚れ粒子は、アジテータチャンバ14の内面36の後部セグメント46へ誘導され、汚れ粒子が排気チャネル22を通じて最終的に出るまでアジテータチャンバ14内で再循環されることになる。
【0038】
図9では、第1及び第2の汚れ粒子54、56が、排気チャネル22へアジテータチャンバ14の内面36に沿って進み得るそれぞれの経路50、52を示しているが、第1及び第2の汚れ粒子54、56は、第1及び第2の横方向位置58、60でそれぞれアジテータチャンバ14に入る。先の実施形態の場合のように、クリーナヘッド8の本実施形態のアジテータチャンバ14の断面積は、アジテータチャンバ14の内面36の上部、前部及び後部セグメント42、44、46の広がった配置により、アジテータチャンバ14の対向する端部38、40から排気チャネル22に向かう方向に増加する。この広がりは、アジテータチャンバ14の前部セグメント44との相互作用時に、アジテータ組立体18によって床面から前方に掃き出される汚れ粒子の軌道に横方向成分を加え、アジテータチャンバ14の中央、したがって、排気チャネル22に向かって円錐螺旋経路に汚れ粒子を誘導する。汚れ粒子の軌道に加えられる横方向成分のサイズは、最初は、汚れ粒子がアジテータチャンバ14に入る位置での前部セグメント44の曲率に依存し、その後、上部及び後部セグメント42、46の曲率に依存する。対向する端部38、40の一方の近くに位置している、第1の横方向位置58での上部、前部及び後部セグメント42、44、46の曲率は、より中央に位置している第2の横方向位置60での曲率よりも大きい。したがって、先の実施形態のように、第1の横方向位置58でアジテータチャンバ14に入る第1の汚れ粒子54の軌道は、第2の横方向位置60でアジテータチャンバ14に入る第2の汚れ粒子56の軌道と比較して、より大きな横方向成分を含む。これは、第2の横方向位置60でアジテータチャンバ14に入る汚れ粒子と比較すると、第1の横方向位置58でアジテータチャンバ14に入り、或いは横断する汚れ粒子が、アジテータチャンバ14の1回転あたりの比較的大きな横方向距離を最初に横断することを意味する。この配置は、対向する端部38、40の近くでアジテータチャンバ14に入る汚れ粒子に対して排気チャネル22への細長い螺旋経路50を提供し、中間の近くでアジテータチャンバ14に入る汚れ粒子に対して、より均一な螺旋経路52を提供する。しかしながら、いずれの場合も、経路50、52は、床面に汚れ粒子が戻る可能性を低減するために、汚れ粒子がアジテータチャンバ14に入る横方向位置に関わらず、アジテータチャンバ14内での汚れ粒子の再循環を最小限に抑えるように配置されている。
【0039】
上述されたクリーナヘッド8のいずれの実施形態においても、アジテータチャンバ14の断面積は、アジテータチャンバ14の対向する端部38、40から排気チャネル22に向かう方向に増加する。しかしながら、添付の特許請求の範囲に定義されたとおりに本発明の範囲から逸脱することなく、多くの変更が上記の実施形態に加えられ得る。
【0040】
例えば、アジテータチャンバ14の内面36の上部、前部及び後部セグメント42、44、46のそれぞれの曲率は、アジテータチャンバ14の任意の横方向位置で同じであってもよい。しかしながら、示されたように、他の実施形態では、上部、前部又は後部セグメント42、44、46の少なくとも1つの曲率は、他のセグメント42、44、46の曲率と異なっていてもよい。例えば、上部セグメント42は、比較的低い曲率を有していてもよく、且つ/或いは、3つのセグメント42、44、46の全ては、異なる曲率を有していてもよい。セグメント42、44、46の曲率を変えることは、汚れ粒子の軌道を形成する横方向成分の大きさを変更し、汚れ粒子が吸引開口部16から排気チャネル22へアジテータチャンバ14の内面36を渡って進む経路を変更する。
【0041】
クリーナヘッド8の別の実施形態では、3つのセグメント42、44、46の全ては、依然として広がるように配置されており、アジテータチャンバ14の断面積が対向する端部38、40から排気チャネル22への方向に連続的に増加するように、ゼロ曲率を有する。本実施形態では、上部セグメント42は、断面において、アジテータチャンバ14の対向する端部38、40から排気チャネル22に向かう方向に上向きに傾斜された平面を画定することになり、前部及び後部セグメント44、46はまた、同じ方向に外向きに傾斜された少なくとも1つの、断面における平面を画定することになる。本実施形態では、排気チャネル22の方向にアジテータチャンバ14の断面積の増加の変動がなく、したがって、汚れ粒子がアジテータチャンバ14に入る位置にかかわらず、汚れ粒子の軌道に加えられる横方向成分は、同じであろう。
【0042】
また、上述された実施形態の場合のように、アジテータチャンバ14の断面積が、対向する端部36、38から排気チャネル22へ全長に沿って増加する必要はないこと、及びアジテータチャンバ14の内面36が、対向する端部38、40と排気チャネル22との間の途中で広がることがクリーナヘッド8の実施形態の中で想定されることを指摘されるべきでる。そのような配置は、広がること、したがって、アジテータチャンバ14の断面積の増加が、排気チャネル22に向かって汚れ粒子を促すように、対向する端部38、40から排気チャネル22に向かう方向である限り、クリーナヘッド8の先の実施形態と一致している。
【0043】
これまでに提供されたクリーナヘッド8の全ての実施形態では、排気チャネル22は、アジテータチャンバ14に対して中央に位置しているが、そのような配置は、本発明の要件ではなく、排気チャネル22が中央に配置されていないが、代わりにアジテータチャンバ14の片側に位置していることがクリーナヘッド8の実施形態の中で想定される。そのような実施形態は、対向する端部38、40から非中央に位置している排気チャネル22への方向に増加する断面積を有するアジテータチャンバ14を含む。図10A及び図10Bに示される別の実施形態では、排気チャネル22は、一方の対向する端部38に隣接してアジテータチャンバ14の片側で横方向に配置されており、本体12は、アジテータチャンバ14の断面積が、他方の対向する端部40から排気チャネル22に向かう方向に増加するように構成されており、アジテータチャンバ14に入る汚れ粒子に対して排気チャネル22への螺旋経路を提供する。図11A及び図11Bを参照すると、さらに別の実施形態では、クリーナヘッド8は、第2の排気チャネル66をさらに含み、アジテータチャンバ14は、オープンな端部から端部までの配置で2つの二重円錐形チャンバ68、70を画定する。一方の二重円錐形チャンバ68に入る汚れ粒子が、一方の排気チャネル22一方に向かって螺旋状になる傾向にあり、他方の二重円錐形チャンバ70に入る汚れ粒子が、他方の排気チャネル66に向かって螺旋状になる傾向にあるように、各排気チャネル22、66は、二重円錐形チャンバ68、70の一方に対応する。
【0044】
図12を見ると、クリーナヘッド8は、アジテータチャンバ14の内面36から半径方向内向きに延在する実質的に円周状のリブ72をさらに含んでもよい。リブ72は、排気チャネル22がアジテータチャンバ14と出会うアジテータチャンバ14内に横方向に配置されている。図12に示される実施例では、排気チャネル22は、アジテータチャンバ14に対して中央に位置しており、リブ72は、アジテータチャンバ14の対向する端部38、40の間の中点に配置されている。図13を参照すると、リブ72は、軌道50によって示されるように、アジテータチャンバ14の片側に入った汚れ粒子54が、排気チャネル22を通じてアジテータチャンバ14を出る前に、アジテータチャンバ14の内面36に渡って大きく横断することを防ぐ障壁として作用する。これは、汚れ粒子がアジテータチャンバ14内で再循環し得る回数を最小限に抑え、汚れ粒子が床面に戻されるリスクを低減する。クリーナヘッド8はまた、排気チャネル22からアジテータチャンバ14内に突出するダクト74を含んでもよい。この配置は、他の点では、軌道が第1の排気チャネル22の幅の外側に進む汚れ粒子を捕捉するために、アジテータチャンバ14内に第1の排気チャネル22を延在し、したがって、アジテータチャンバ14内の再循環を防止する。リブ及びダクト72、74は一緒に示されているが、それらは、個別に或いは組み合わせて使用され得る、機能的且つ構造的に独立した特徴であることを理解されたい。さらに、リブ及びダクト72、74は、垂直方向にアジテータチャンバ14から延在する排気チャネル22を有するクリーナヘッド8において示されているが、読者は、リブ及びダクト72、74がこの構成に依存せず、排気チャネル22がアジテータチャンバ14から垂直に延在しない構成においても使用され得ることを理解するであろう。
【0045】
本発明にしたがって、クリーナヘッドは、動作原理を説明するために、その特定の実施形態を参照して説明された。したがって、上記の説明は、例示によるものであり、方向参照(上部、下部、上向き、下向き、左、右、左向き、右向き、頂部、底部、側、上方、下方、前方、中間、後方、垂直、水平、高さ、幅などを含む)及び黙示的な方向を有する任意の他の用語は、添付の図面に示されるように特徴の方向を示すだけである。それらは、添付の特許請求の範囲に具体的に規定されていない限り、特に本発明の位置、向き、又は使用に関する要件であり、或いは制限であると読むべきではない。(例えば、添付された、結合された、接続された、接合された、固定されたなどの)接続参照は、広義に解釈されるべきであり、要素の接続と要素間の相対移動との間の中間部材を含んでもよい。そのため、接続参照は、添付の特許請求の範囲に具体的に規定されていない限り、2つの要素が直接接続され、互いに固定された関係にあることを必ずしも推測するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図12
図13