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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】メッセージ処理方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/0453 20230101AFI20240805BHJP
   H04W 72/21 20230101ALI20240805BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20240805BHJP
【FI】
H04W72/0453
H04W72/21
H04W72/0457 110
【請求項の数】 60
(21)【出願番号】P 2022569272
(86)(22)【出願日】2021-04-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-15
(86)【国際出願番号】 CN2021085463
(87)【国際公開番号】W WO2021227701
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2023-01-06
(31)【優先権主張番号】202010415410.8
(32)【優先日】2020-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202011150428.6
(32)【優先日】2020-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ジャン,チエン
(72)【発明者】
【氏名】リィウ,ダオミン
(72)【発明者】
【氏名】リ,シン
(72)【発明者】
【氏名】チャイ,ホォンリン
(72)【発明者】
【氏名】リィウ,イエ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ビンジャオ
【審査官】前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Summary of discussions on Tx DC location,3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1909547,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98/Docs/R1-1909547.zip>,2019年09月03日
【文献】3GPP TS 38.331 V16.0.0,3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;NR;Radio Resource Control (RRC) protocol specification(Release 16),2020年04月06日,pp.617-618
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メッセージ処理方法であって、当該方法は:
ネットワーク装置によって、第1のメッセージを受信する段階であって、前記第1のメッセージは、P個の直流DC位置を示し、前記P個のDC位置のそれぞれは、端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるA個の成分キャリアCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つの帯域幅部分BWPに対応するDC位置であり、前記任意の2つのBWPは、それぞれ、前記CC対における異なるCCに位置し、Pは、1以上の整数であり、Aは、2以上の整数である、段階と;
前記ネットワーク装置によって、前記第1のメッセージに基づいて、現在の通信のDC位置を決定する段階とを含む、
方法。
【請求項2】
前記A個のCCがB1個のBWPを構成された第1のCCおよびB2個のBWPを構成された第2のCCを含み、前記PはB1C1×B2C1に等しい、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも2つの現在アクティブ化されているCCにおいて、最低のキャリア周波数をもつ第1のCCと最高のキャリア周波数をもつ第2のCCが第1のCC対を形成し、該第1のCC対では、現在、アクティブ化された状態にあるBWPが第1のBWP組み合わせを形成し;
前記ネットワーク装置によって、前記第1のメッセージに基づいて現在の通信のDC位置を決定することが:
前記ネットワーク装置によって、前記P個のDC位置からの問い合わせを通じて、前記第1のCC対における前記第1のBWP組み合わせに対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として得ることを含む、
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のメッセージはさらに、前記P個のDC位置が前記端末の下りリンクCCに関連していることを示し;
前記P個のDC位置は、前記端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるA個の下りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対内の任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれ前記CC対における異なるCC内に位置する、
請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
当該方法は、さらに:
現在の通信のDC位置が前記端末の上りリンク資源の位置と重複しない、または前記第1のメッセージによって示される前記P個のDC位置のうちで、現在の通信のDC位置を決定するために使用される少なくとも1つのDC位置が決定できない、または前記上りリンク資源の外にある場合、前記ネットワーク装置によって、現在の通信のDC位置を処理しないと決定することを含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のメッセージはさらに、前記P個のDC位置が前記端末の上りリンクCCに関連することを示し;
前記P個のDC位置は、前記端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるA個の上りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれ前記CC対における異なるCCに位置する、
請求項1ないし5のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である、請求項1ないし6のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置のそれぞれが位置するセルを示すセル識別情報をさらに含む、請求項1ないし7のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
当該方法は、さらに:
前記ネットワーク装置によって、第2のメッセージを送信する段階を含み、前記第2のメッセージは、前記第1のメッセージを送信することを端末に指示する、
請求項1ないし8のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
メッセージ処理方法であって、当該方法は:
端末によって第1のメッセージを送信する段階を含み、前記第1のメッセージは、P個の直流DC位置を示し、前記P個のDC位置のそれぞれは、前記端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の成分キャリアCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つの帯域幅部分BWPに対応するDC位置であり、前記任意の2つのBWPは、それぞれ、前記CC対における異なるCCに位置し、Pは、1以上の整数であり、Aは、2以上の整数である、
方法。
【請求項11】
前記A個のCCがB1個のBWPを構成された第1のCCおよびB2個のBWPを構成された第2のCCを含み、前記PはB1C1×B2C1に等しい、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置が前記端末の下りリンクCCに関連することをさらに示し;
前記P個のDC位置は、前記端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるA個の下りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれCC対における異なるCCに位置する、
請求項10または11に記載の方法。
【請求項13】
前記P個のDC位置のうちの少なくとも1つが前記端末の上りリンク資源の位置と重複しない場合、前記第1のメッセージは、さらに、前記少なくとも1つのDC位置が決定できない、または前記端末の上りリンク資源の外にあることを示し;
前記上りリンク資源は、構成された上りリンクCCと、該構成された上りリンクCC内の構成されたBWPのうちの少なくとも1つを含む、
請求項10ないし12のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置が前記端末の上りリンクCCに関連することをさらに示し;
前記P個のDC位置は、前記端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるA個の上りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、前記CC対における異なるCCにそれぞれ位置する、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記P個のDC位置のいずれか1つは、資源要素RE位置である、請求項10ないし14のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置のそれぞれが位置するセルを示すセル識別情報をさらに含む、請求項10ないし14のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
当該方法は、さらに:
前記端末によって、第2のメッセージを受信する段階を含み、前記第2のメッセージは、前記第1のメッセージを送信することを前記端末に指示する、
請求項10ないし16のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
メッセージ処理方法であって、当該方法は:
ネットワーク装置によって、第1のメッセージを受信する段階であって、前記第1のメッセージはP個のDC位置を含み、前記P個のDC位置のそれぞれは、端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分BWPのうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である、段階と;
前記ネットワーク装置によって、前記第1のメッセージに基づいて現在の通信のDC位置を決定する段階とを含む、
方法。
【請求項19】
PはMC2以下の整数である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である、請求項18または19に記載の方法。
【請求項21】
前記ネットワーク装置によって、前記第1のメッセージに基づいて現在の通信のDC位置を決定することは:
前記ネットワーク装置によって、前記M個のBWPのうちのN個のアクティブ化されたBWPのうちの第1のBWPおよび第2のBWPに対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として決定することを含み、ここで、前記第1のBWPおよび前記第2のBWPに対応するDC位置は、前記P個のDC位置のうちの一つであり、前記第1のBWPは、前記N個のBWPにおける最低周波数位置をもつBWPであり、前記第2のBWPは、前記N個のBWPにおける最高周波数位置をもつBWPであり、Nは2以上M未満の整数である、
請求項18ないし20のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置のそれぞれが位置するセルを示すセル識別情報をさらに含む、請求項18ないし21のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
当該方法は、さらに:
前記ネットワーク装置によって、第2のメッセージを送信する段階を含み、前記第2のメッセージは、前記端末のために前記ネットワーク装置によって構成される前記M個のBWPのうちの前記任意の2つに対応するDC位置を報告することを前記端末に指示する、
請求項18ないし22のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
メッセージ処理方法であって、当該方法は:
端末によって第1のメッセージを送信する段階であって、前記第1のメッセージは、P個のDC位置を含み、前記P個のDC位置のそれぞれは、前記端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分BWPのうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である、
方法。
【請求項25】
PがMC2以下の整数である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である、請求項24または25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置のそれぞれが位置するセルを示すセル識別情報をさらに含む、請求項24ないし26のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
当該方法は、さらに:
前記端末によって第2のメッセージを受信する段階を含み、前記第2のメッセージは、前記端末のために前記ネットワーク装置によって構成される前記M個のBWPのうちの前記任意の2つに対応するDC位置を報告することを前記端末に指示する、
請求項24ないし27のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
ネットワーク装置であって、当該ネットワーク装置は、受信ユニットおよび決定ユニットを有し;
前記受信ユニットは、第1のメッセージを受信するように構成され、前記第1のメッセージはP個のDC位置を含み、前記P個のDC位置のそれぞれは、端末のために当該ネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分BWPのうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数であり;
前記決定ユニットは、前記第1のメッセージに基づいて現在の通信のDC位置を決定するように構成される、
ネットワーク装置。
【請求項30】
PはMC2以下の整数である、請求項29に記載のネットワーク装置。
【請求項31】
前記P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である、請求項29または30に記載のネットワーク装置。
【請求項32】
前記決定ユニットは、前記M個のBWPのうちのN個のアクティブ化されたBWPのうちの第1のBWPおよび第2のBWPに対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として決定するように構成され、ここで、前記第1のBWPおよび前記第2のBWPに対応するDC位置は、前記P個のDC位置のうちの一つであり、前記第1のBWPは、前記N個のBWPにおける最低周波数位置をもつBWPであり、前記第2のBWPは、前記N個のBWPにおける最高周波数位置をもつBWPであり、Nは2以上M未満の整数である、
請求項29ないし31のうちいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項33】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置のそれぞれが位置するセルを示すセル識別情報をさらに含む、請求項29ないし32のうちいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項34】
当該ネットワーク装置はさらに送信ユニットを有し;
前記送信ユニットは、第2のメッセージを送信するように構成され、前記第2のメッセージは、前記端末のために前記ネットワーク装置によって構成される前記M個のBWPのうちの前記任意の2つに対応するDC位置を報告することを前記端末に指示する、
請求項29ないし33のうちいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項35】
端末であって、当該端末は送信ユニットを有し;
前記送信ユニットは第1のメッセージを送信するように構成され、ここで、前記第1のメッセージは:P個のDC位置を含み、前記P個のDC位置のそれぞれは、当該端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分BWPのうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である、
端末。
【請求項36】
PはMC2以下の整数である、請求項35に記載の端末。
【請求項37】
前記P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である、請求項35または36に記載の端末。
【請求項38】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置のそれぞれが位置するセルを示すセル識別情報をさらに含む、請求項35ないし37のうちいずれか一項に記載の端末。
【請求項39】
当該端末はさらに受信ユニットを有し;
前記受信ユニットは、第2のメッセージを受信するように構成され、前記第2のメッセージは、当該端末のために前記ネットワーク装置によって構成される前記M個のBWPのうちの前記任意の2つに対応するDC位置を報告することを当該端末に指示する、
請求項35ないし38のうちいずれか一項に記載の端末。
【請求項40】
ネットワーク装置であって、当該ネットワーク装置は、受信ユニットおよび決定ユニットを有し;
前記受信ユニットは、第1のメッセージを受信するように構成され、前記第1のメッセージは、P個の直流DC位置を示し、前記P個のDC位置のそれぞれは、端末のために当該ネットワーク装置によって構成されるA個の成分キャリアCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つの帯域幅部分BWPに対応するDC位置であり、前記任意の2つのBWPは、それぞれ、前記CC対における異なるCCに位置し、Pは、1以上の整数であり、Aは、2以上の整数であり;
前記決定ユニットは、前記第1のメッセージに基づいて、現在の通信のDC位置を決定するように構成される、
ネットワーク装置。
【請求項41】
前記A個のCCがB1個のBWPを構成された第1のCCおよびB2個のBWPを構成された第2のCCを含み、前記PはB1C1×B2C1に等しい、請求項40に記載のネットワーク装置。
【請求項42】
少なくとも2つの現在アクティブ化されているCCにおいて、最低のキャリア周波数をもつ第1のCCと最高のキャリア周波数をもつ第2のCCが第1のCC対を形成し、前記第1のCC対では、現在、アクティブ化された状態にあるBWPが第1のBWP組み合わせを形成し;
前記決定ユニットは、前記P個のDC位置からの問い合わせを通じて、前記第1のCC対における前記第1のBWP組み合わせに対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として得るように構成される、
請求項40または41に記載のネットワーク装置。
【請求項43】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置が当該端末の下りリンクCCに関連することをさらに示し;
前記P個のDC位置は、当該端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるA個の下りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対内の任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれ前記CC対における異なるCC内に位置する、
請求項40ないし42のうちいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項44】
前記決定ユニットはさらに:
現在の通信のDC位置が前記端末の上りリンク資源の位置と重複しない、または前記第1のメッセージによって示される前記P個のDC位置のうちで、現在の通信のDC位置を決定するために使用される少なくとも1つのDC位置が決定できない、または前記上りリンク資源の外にある場合、現在の通信のDC位置を処理しないと決定するように構成され;
前記上りリンク資源は、構成された上りリンクCC、前記構成された上りリンクCCにおける構成されたBWP、前記構成された上りリンクCCにおけるアクティブ化されたBWP、アクティブ化された上りリンクCCにおける構成されたBWP、および前記アクティブ化された上りリンクCCにおけるアクティブ化されたBWPのうちの少なくとも1つを含む、
請求項40ないし43のうちいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項45】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置が前記端末の上りリンクCCに関連することをさらに示し;
前記P個のDC位置は、前記端末のために当該ネットワーク装置によって構成されるA個の上りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれ前記CC対における異なるCCに位置する、
請求項40ないし44のうちいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項46】
前記P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である、請求項40ないし45のうちいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項47】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置のそれぞれが位置するセルを示すセル識別情報をさらに含む、請求項40ないし46のうちいずれか一項に記載のネットワーク装置。
【請求項48】
当該ネットワーク装置は:
第2のメッセージを送信するように構成された送信ユニットをさらに有し、前記第2のメッセージは、前記第1のメッセージを送信することを前記端末に指示する、
請求項40ないし47のうちいずれか一項に記載の前記ネットワーク装置。
【請求項49】
端末であって、当該端末は、第1のメッセージを送信するように構成された送信ユニットを有し、前記第1のメッセージは、P個の直流DC位置を示し、前記P個のDC位置は、当該端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の成分キャリアCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つの帯域幅部分BWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれ、前記CC対における異なるCCに位置し、Pは、1以上の整数であり、Aは、2以上の整数である、
端末。
【請求項50】
前記A個のCCがB1個のBWPを構成された第1のCCおよびB2個のBWPを構成された第2のCCを含み、前記PはB1C1×B2C1に等しい、請求項49に記載の端末。
【請求項51】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置が当該端末の下りリンクCCに関連することをさらに示し;
前記P個のDC位置は、当該端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるA個の下りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対内の任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれ前記CC対における異なるCC内に位置する、
請求項49または50に記載の端末。
【請求項52】
前記P個のDC位置のうちの少なくとも1つが当該端末の上りリンク資源の位置と重複しない場合、前記第1のメッセージは、さらに、前記少なくとも1つのDC位置が決定できない、または当該端末の前記上りリンク資源の外にあることを示し;
前記上りリンク資源は:構成された上りリンクCCと、該構成された上りリンクCC内の構成されたBWPのうちの少なくとも1つを含む、
請求項51に記載の端末。
【請求項53】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置が当該端末の上りリンクCCに関連することをさらに示し;
前記P個のDC位置は、当該端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるA個の上りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、前記CC対における異なるCCにそれぞれ位置する、
請求項51に記載の端末。
【請求項54】
前記P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である、請求項49ないし53のうちいずれか一項に記載の端末。
【請求項55】
前記第1のメッセージは、前記P個のDC位置のそれぞれが位置するセルを示すセル識別情報をさらに含む、請求項49ないし54のうちいずれか一項に記載の端末。
【請求項56】
当該端末はさらに:
第2のメッセージを受信するように構成された受信ユニットを有し、前記第2のメッセージは、前記第1のメッセージを送信することを当該端末に指示する、
請求項49ないし55のうちいずれか一項に記載の端末。
【請求項57】
ネットワーク装置であって、当該ネットワーク装置は、一つまたは複数のプロセッサおよび一つまたは複数のメモリを有し、前記一つまたは複数のメモリは、前記一つまたは複数のプロセッサに結合され、前記一つまたは複数のメモリは、コンピュータ命令を記憶し;
前記一つまたは複数のプロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、当該ネットワーク装置は、請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法を実行する、または請求項18ないし23のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法を実行することができるようにされる、
ネットワーク装置。
【請求項58】
端末であって、当該端末は、一つまたは複数のプロセッサおよび一つまたは複数のメモリを有し、前記一つまたは複数のメモリは、前記一つまたは複数のプロセッサに結合され、前記一つまたは複数のメモリは、コンピュータ命令を記憶し;
前記一つまたは複数のプロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、当該端末は、請求項10ないし17のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法を実行する、または請求項24ないし28のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法を実行することができるようにされる、
端末。
【請求項59】
チップ・システムであって、当該チップ・システムは、処理回路およびインターフェースを有しており、前記処理回路は、記憶媒体からコンピュータ・プログラムを呼び出し、前記記憶媒体に記憶された前記コンピュータ・プログラムを実行して、請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法を実行する、または請求項18ないし23のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法を実行する、または請求項10ないし17のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法を実行する、または請求項24ないし28のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法を実行するように構成される、
チップ・システム。
【請求項60】
コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はコンピュータ命令を含み、前記コンピュータ命令が実行されると、請求項1ないし9のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法が実行される、または請求項18ないし23のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法が実行される、または請求項10ないし17のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法が実行される、または請求項24ないし28のうちいずれか一項に記載のメッセージ処理方法が実行される、記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年5月15日に国家知的所有権庁に出願された「メッセージ処理方法および装置」と題する中国特許出願第202010415410.8号に対する優先権を主張し、2020年10月23日に国家知的所有権庁に出願された「メッセージ処理方法および装置」と題する中国特許出願第202011150428.6号に対する優先権を主張する。これらの出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
技術分野
本願の実施形態は、通信技術の分野に関し、特に、メッセージ処理方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
第5世代移動通信技術(第5世代移動体ネットワーク[5th generation mobile networks]、5G)通信では、端末は異なるセルにおけるネットワーク装置と通信することができる。たとえば、ネットワーク装置は、端末のために複数のセル(cell)を構成し、各セルに一つまたは複数の帯域幅部分(bandwidth part、BWP)を構成してもよく、それにより、端末は異なるBWPを使用してネットワーク装置と通信する。
【0004】
現在、端末は、BWPに対応する直流(ダイレクトカレント[direct current]、DC)位置をネットワーク装置に報告してもよく、それにより、ネットワーク装置が、DC位置(DC location)に基づいて、BWPを用いて端末と実行されるデータ伝送を最適化する。
【0005】
なお、ネットワーク装置が端末のために複数のセルを構成し、各セル・キャリアが複数のBWPを含む場合、端末は、各セル・キャリア内のBWPに対応するDC位置を別々にネットワーク装置に報告してもよい。このようにして、通信プロセスにおいて、ネットワーク装置は、アクティブ化されたBWPに対応するDC位置に基づいて、対応するデータ伝送を最適化することができる。
【0006】
たとえばキャリア集約(キャリア・アグリゲーション[carrier aggregation]、CA)通信シナリオにおいて複数のBWPが同時にアクティブ化される場合、CA通信は、1つのDC位置のみに対応し、DC位置は、CA通信上でターゲットを絞ったデータ最適化を実行するために使用されうることが理解されるべきである。しかしながら、現在、ネットワーク装置は各BWPのDC位置のみを知ることができる。結果として、ネットワーク装置は、複数のBWPが同時にアクティブ化された場合に、CA通信に対応するDC位置を決定することができず、DC位置に基づいてCA通信のデータ伝送を最適化することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願の実施形態は、複数のBWPが同時にアクティブ化されるときに、ネットワーク装置が通信に対応するDC位置を決定することができるように、メッセージ処理方法および装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述の目的を達成するために、本願の実施携帯において、以下の技術的解決策が使用される。
【0009】
第1の側面によれば、メッセージ処理方法が提供される。本方法は下記を含む:ネットワーク装置が、第1のメッセージを受信し、ここで、前記第1のメッセージは、端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分(BWP)のそれぞれのDC位置を含み;前記ネットワーク装置は、M個のBWPにおけるN個のアクティブ化されたBWPのDC位置に基づいて、現在の通信のDC位置を決定し、ここで、Mは、2以上の整数であり、Nは、2以上のM未満の整数である。
【0010】
この解決策では、ネットワーク装置は、第1のメッセージ内の異なるBWPに対応するDC位置におけるアクティブ化されたBWPに対応するDC位置に基づいて、現在の通信のDC位置を決定することができる。よって、複数のBWPが同時にアクティブ化されたときに、通信に対応するDC位置をネットワーク装置によって決定するための実装可能な方法が提供される。このようにして、ネットワーク装置は、現在の通信の局部発振器漏洩位置を決定して、局部発振器漏洩位置に対してターゲットを絞った処理を実行し、それにより、データ伝送全体の品質を改善することができる。
【0011】
ある可能な設計では、ネットワーク装置が、M個のBWPにおけるN個のアクティブ化されたBWPのDC位置に基づいて、現在の通信のDC位置を決定することは、下記を含む:ネットワーク装置は、第1のBWPのDC位置に対応する第1の周波数および第2のBWPのDC位置に対応する第2の周波数に基づいて、現在の通信のDC位置を決定する。現在の通信のDC位置に対応する周波数は、第1の周波数と第2の周波数の中心周波数である。第1のBWPは、N個のBWPのうちにあり、DC位置が最低周波数に対応するBWPであり、第2のBWPは、N個のBWPのうちにあり、DC位置が最高周波数に対応するBWPである。この解決策に基づいて、複数のBWPが同時にアクティブ化される場合の通信に対応するDC位置を、ネットワーク装置によって決定するための具体的な実装方法が提供される。たとえば、ネットワーク装置は、現在の通信のDC位置に対応する周波数として、前記複数のアクティブ化されたBWPのうちの最高周波数をもつBWPおよび最低周波数をもつBWPのDC位置に対応する中心周波数を使用することができる。本願のいくつかの他の実施形態では、ネットワーク装置は、別の方法を使用することによって、現在の通信のDC位置を代替的に決定することができることに留意されたい。たとえば、ネットワーク装置は、すべてのアクティブ化されたBWPのDC位置に基づいて、DC位置に対応する周波数の平均値を決定し、その平均値を現在の通信のDC位置に対応する周波数として使用することができる。別の例として、ネットワーク装置は、すべてのアクティブ化されたBWPについて異なる重みを設定してもよい。重みは、異なるBWPのデータ伝送優先度またはデータ伝送量に基づいて設定されてもよく、または別の要件に基づいて柔軟に設定されてもよい。ネットワーク装置は、前記複数のアクティブ化されたBWPに対応する重みと、アクティブ化されたBWPに対応するDC位置とに基づいて、現在の通信のDC位置を包括的に決定することができる。
【0012】
ある可能な設計では、M個のBWPのうちの任意の2つのBWPのDC位置に対応する周波数の中心周波数が、資源要素(resource element、RE)位置に対応する周波数である。この解決策では、ネットワーク装置によって決定される現在の通信のDC位置は、利用可能な位置である。本願のこの実施形態では、複数の異なるBWPが同時にアクティブ化されたときに通信に対応するDC位置を決定する方法のために、通信に対応するDC位置は、RE位置に対応する周波数位置に限定されてもよいことに留意されたい。
【0013】
ある可能な設計では、本方法は、さらに、下記を含む:ネットワーク装置は、端末に割り当てられたBWPに対応するDC位置を報告することを端末に指示する報告指示メッセージを端末に送信する。この解決策では、ネットワーク装置は、報告指示メッセージを使用することによって、DC位置報告のために端末によって実行される動作を、プロアクティブに管理することができる。
【0014】
第2の側面によれば、メッセージ処理方法が提供される。この方法は、下記を含む。端末が報告メッセージを送信し、ここで、前記報告メッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されたM個の帯域幅部分(BWP)のそれぞれのDC位置を含み、M個の帯域幅部分のうちの任意の2つの帯域幅部分のDC位置に対応する周波数の中心周波数は、資源要素(RE)位置に対応する周波数であり、Mは、2以上の整数である。
【0015】
この解決策では、端末は、すべての構成されたBWPに対応するメッセージを処理し、次いで、処理されたメッセージをネットワーク装置に送信することができる。同時にアクティブ化されうる任意の2つのBWPのDC位置に対応する中心周波数位置は、RE位置であり、通信に対応するDC位置が利用可能な位置であることを確実にする。第2の側面において提供される方法では、任意の2つのBWPのDC位置に対応する中心周波数に対する制限は、ネットワーク装置によって、2つのアクティブ化されたBWPのDC位置に対応する中心周波数を通信に対応するDC位置として使用することに対応することに留意されたい。本願のいくつかの他の実施形態では、ネットワーク装置が、すべてのアクティブ化されたBWPのDC位置に基づいて、DC位置に対応する周波数の平均値を決定し、該平均値を現在の通信のDC位置に対応する周波数として使用することができる場合、端末が異なるBWPについてのDC位置を割り当てるとき、この方法に基づいて決定された通信のDC位置が利用可能なDC位置であることが考慮され、保証される必要がある。同様に、本願のいくつかの他の実施形態では、ネットワーク装置は、すべてのアクティブ化されたBWPについて異なる重みを設定することができる。重みは、異なるBWPのデータ伝送優先度またはデータ伝送量に基づいて設定されてもよく、または別の要件に基づいて柔軟に設定されてもよい。ネットワーク装置が複数のアクティブ化されたBWPに対応する重みおよびアクティブ化されたBWPに対応するDC位置に基づいて現在の通信のDC位置を包括的に決定することができる場合、端末が異なるBWPについてDC位置を割り当てるとき、本方法に基づいて決定される通信のDC位置が利用可能なDC位置であることが、考慮され、保証される必要がある。
【0016】
ある可能な設計では、本方法はさらに下記を含む:端末が報告指示メッセージを受信し、ここで、報告指示メッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのそれぞれのDC位置を報告することを端末に指示する。この解決策では、端末は、ネットワーク装置の指示に従って各BWPのDC位置を報告することができる。本願のいくつかの他の実施形態では、端末は、代わりに、DC位置をプロアクティブに報告してもよく、たとえば、特定の周期性に基づいてDC位置を報告してもよく、または、端末のためにネットワーク装置によって構成された各BWPについて対応するDC位置が構成された後にDC位置を報告してもよいことに留意されたい。
【0017】
第3の側面によれば、メッセージ処理方法が提供される。本方法は下記を含む:ネットワーク装置が第1のメッセージを受信し、第1のメッセージはP個のDC位置を含み、P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分(BWP)のうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数であり、ネットワーク装置は、第1のメッセージに基づいて現在の通信のDC位置を決定する。
【0018】
この解決策に基づいて、複数のBWPが同時にアクティブ化される場合に、通信に対応するDC位置をネットワーク装置によって、より迅速に決定する方法が提供される。たとえば、ネットワーク装置は、同時にアクティブ化されうるすべてのBWPのうちの2つをそれぞれ含む諸組み合わせに対応する、端末によって報告された、通信のDC位置を受信し、それらのDC位置に基づいて現在の通信のDC位置を決定することができる。本願のこの実施形態では、ネットワーク装置によって受信された第1のメッセージは、それぞれが端末のためにネットワーク装置によって構成されたすべてのBWPのうちの2つを含む諸組み合わせに対応する、通信のDC位置を含んでいてもよいことに留意されたい。いくつかの他の実施形態では、第1のメッセージは、代替的に、いくつかのBWPのうちの2つをそれぞれ含む諸組み合わせに対応する通信のDC位置のみを含んでいてもよい。第1のメッセージに含まれる組み合わせの可能性は、現在の通信が置かれているネットワーク環境によって決定されてもよく、各組み合わせが2つのBWPを含む。たとえば、現在の通信が置かれているネットワーク環境が、1つのセルにおいて2つ以上のBWPを同時にアクティブ化することを許容する場合、第1のメッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されたすべてのBWPのうちの任意の2つに対応する通信のDC位置を含んでいてもよい。別の例として、現在の通信が置かれているネットワーク環境では、1つのセル内で一度に1つのBWPしかアクティブ化できない場合、第1のメッセージは、1つのセル内の2つのBWPに対応する通信のDC位置を含む必要はない。むろん、いくつかの実施形態では、端末のためにネットワーク装置によって構成されたすべてのBWPのうちの任意の2つのアクティブ化されたBWPに対応する通信のDC位置が、現在の通信が置かれているネットワーク環境の要件を考慮することなく、報告される。このようにして、第1のメッセージは、複数のBWPが同時にアクティブ化されるすべての可能なシナリオをカバーすることができることが保証される。
【0019】
ある可能な設計では、PはCM 2MC2〕以下の整数である。この解決策では、第1のメッセージにおけるDC位置の量が決定される。換言すれば、第1のメッセージは、すべての組み合わせに対応する通信のDC位置を含んでいてもよく、組み合わせのそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されたBWPのうちで同時にアクティブ化されうる2つのBWPを含む。本願のいくつかの他の実装では、現在の通信が置かれているネットワーク環境の要件が考慮される場合、Psの量は適切に調整されうることが理解できる。たとえば、現在の通信が置かれているネットワーク環境が、1つのセル内で一度に1つのBWPしかアクティブにすることができない場合、Pは、CM 2-Q×CS 2であってもよい。ここで、Qは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるセルの量であり、Sは、各セル内のBWPの量である。
【0020】
ある可能な設計では、P個のDC位置の任意のものは、資源要素(RE)位置である。この解決策では、第1のメッセージに基づいてネットワーク装置によって決定される現在の通信のDC位置が、利用可能な位置であることが保証できる。
【0021】
ある可能な設計では、ネットワーク装置が、第1のメッセージに基づいて現在の通信のDC位置を決定することは、下記を含む:ネットワーク装置は、前記M個のBWPのうちのN個のアクティブ化されたBWPのうちの第1のBWPおよび第2のBWPに対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として決定し、ここで、第1のBWPおよび第2のBWPに対応するDC位置は、前記P個のDC位置のうちの一つであり、第1のBWPは、N個のBWPにおける最低周波数位置をもつBWPであり、第2のBWPは、N個のBWPにおける最高周波数位置をもつBWPであり、Nは2以上M未満の整数である。この解決策では、ネットワーク装置は、現在の通信におけるアクティブ化されたBWPのうちの最高周波数をもつBWPおよび最低周波数をもつBWPに基づいて、第1のメッセージから現在の通信の対応するDC位置を決定してもよい。
【0022】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれが位置するセル(cell)を示すセル識別情報をさらに含む。この解決策では、第1のメッセージは、通信のそれぞれの可能なDC位置のセル識別情報をさらに含んでいてもよく、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信の対応するDC位置をより明確に決定することができる。
【0023】
ある可能な設計において、本方法は、さらに下記を含む:ネットワーク装置は、第2のメッセージを送信し、第2のメッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのうちの前記任意の2つに対応するDC位置を報告することを端末に指示する。この解決策では、ネットワーク装置は、複数のBWPが同時にアクティブ化されうるときに、通信に対応する対応DC位置を送信することを端末を指示するために、プロアクティブに第2のメッセージを端末に送信してもよい。
【0024】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのそれぞれに対応するDC位置をさらに含む。この解決策では、ネットワーク装置はさらに、1つのBWPのみがアクティブ化されるときに現在の通信に対応するDC位置を、第1のメッセージに基づいて、決定することができる。
【0025】
第4の側面によれば、メッセージ処理方法が提供される。本方法は、下記を含む:端末が第1のメッセージを送信し、ここで、第1のメッセージは:P個のDC位置を含み、P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分(BWP)のうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である。
【0026】
この解決策に基づいて、複数のBWPが同時にアクティブ化される場合に、通信に対応するDC位置をネットワーク装置によって、より迅速に決定する方法が提供される。たとえば、端末は、同時にアクティブ化されうるすべてのBWPのうちの2つをそれぞれ含む諸組み合わせに対応する、通信のDC位置をネットワーク装置に受信してもよい。それにより、ネットワーク装置は、それらのDC位置に基づいて現在の通信のDC位置を決定する。本願のこの実施形態では、第1のメッセージは、それぞれが端末のためにネットワーク装置によって構成されたすべてのBWPのうちの2つを含む諸組み合わせに対応する、通信のDC位置を含んでいてもよいことに留意されたい。いくつかの他の実施形態では、第1のメッセージは、代替的に、いくつかのBWPのうちの2つをそれぞれ含む諸組み合わせに対応する通信のDC位置のみを含んでいてもよい。第1のメッセージに含まれる組み合わせの可能性は、現在の通信が置かれているネットワーク環境によって決定されてもよく、各組み合わせが2つのBWPを含む。たとえば、現在の通信が置かれているネットワーク環境が、1つのセルにおいて2つ以上のBWPを同時にアクティブ化することを許容する場合、第1のメッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されたすべてのBWPのうちの任意の2つに対応する通信のDC位置を含んでいてもよい。別の例として、現在の通信が置かれているネットワーク環境では、1つのセル内で一度に1つのBWPしかアクティブ化できない場合、第1のメッセージは、1つのセル内の2つのBWPに対応する通信のDC位置を含む必要はない。むろん、いくつかの実施形態では、端末のためにネットワーク装置によって構成されたすべてのBWPのうちの任意の2つのアクティブ化されたBWPに対応する通信のDC位置が、現在の通信が置かれているネットワーク環境の要件を考慮することなく、報告される。このようにして、第1のメッセージは、複数のBWPが同時にアクティブ化されるすべての可能なシナリオをカバーすることができることが保証される。
【0027】
ある可能な設計では、PはCM 2以下の整数である。この解決策では、第1のメッセージにおけるDC位置の量が決定される。換言すれば、第1のメッセージは、すべての組み合わせに対応する通信のDC位置を含んでいてもよく、組み合わせのそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されたBWPのうちで同時にアクティブ化されうる2つのBWPを含む。本願のいくつかの他の実装では、現在の通信が置かれているネットワーク環境の要件が考慮される場合、Psの量は適切に調整されうることが理解できる。たとえば、現在の通信が置かれているネットワーク環境が、1つのセル内で一度に1つのBWPしかアクティブにすることができない場合、Pは、CM 2-Q×CS 2であってもよい。ここで、Qは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるセルの量であり、Sは、各セル内のBWPの量である。
【0028】
ある可能な設計では、P個のDC位置の任意のものは、資源要素(RE)位置である。この解決策では、第1のメッセージに基づいてネットワーク装置によって決定される現在の通信のDC位置が、利用可能な位置であることが保証できる。
【0029】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれが位置するセル(cell)を示すセル識別情報をさらに含む。この解決策では、端末はさらに、通信のそれぞれの可能なDC位置のセル識別情報を第1のメッセージにおいて報告してもよく、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信の対応するDC位置をより明確に決定することができる。
【0030】
ある可能な設計では、本方法は、さらに下記を含む:端末が第2のメッセージを受信し、第2のメッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのうちの前記任意の2つに対応するDC位置を報告することを端末に指示する。この解決策では、端末は、複数のBWPが同時にアクティブ化されうるときに、通信に対応する対応DC位置を、第2のメッセージなどとしてのネットワーク装置の指示に従ってネットワーク装置に送信してもよい。いくつかの他の可能な実装では、端末は代替的に、端末の状態に基づいて第1のメッセージを報告してもよく、たとえば、特定の周期性に基づいて第1のメッセージを報告してもよい。別の例として、端末は、通信のすべての可能なDC位置が決定された後に第1のメッセージを報告する。
【0031】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのそれぞれに対応するDC位置をさらに含む。この解決策では、端末はさらに、各BWPに対応するDC位置をネットワーク装置に報告してもよい。それにより、ネットワーク装置は、1つのBWPのみがアクティブ化されるときに現在の通信に対応するDC位置を、第1のメッセージに基づいて、決定することができる。
【0032】
第5の側面によれば、メッセージ処理方法が提供される。この方法は下記を含む:ネットワーク装置が、第1のメッセージを受信し、ここで、第1のメッセージは、P個の直流DC位置を示し、P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の成分キャリア(component carrier、CC)のうちの任意の2つから構成されるCC対(ペア)における任意の2つの帯域幅部分(BWP)に対応するDC位置であり、前記任意の2つのBWPは、それぞれ、前記CC対における異なるCCに位置し、Pは、1以上の整数であり、Aは、2より大きな整数であり;ネットワーク装置は、第1のメッセージに基づいて、現在の通信のDC位置を決定する。
【0033】
この解決策において、ネットワーク装置は、端末によって送信される第1のメッセージに基づいて、現在の通信のDC位置を決定することができる。この例では、ネットワーク装置が3つ以上のCCを端末のために構成する場合、第1のメッセージは、同時にアクティブ化される可能性のある、それらのCCにおけるすべてのBWPのあらゆる2つがアクティブ化される場合のDC位置を含むことができ、ここで、それらのDC位置は端末によって送信される。第1のメッセージはCCベースで報告されてもよい。たとえば、ネットワーク装置は、端末のためにCC 1、CC 2、CC 3の3つのCCを構成する。この場合、CC 1から選択された任意の1つのBWPとCC 2から選択された任意の1つのBWPは、2つのBWPの組み合わせを形成し、2つのBWPの組み合わせは、1つのDC位置に対応してもよく、第1のメッセージは、CC 1とCC 2で構成されるCC対に対応するDC位置を含むことができる。同様に、第1のメッセージはさらに、CC 1およびCC 2から構成されるCC対内の他の可能な組み合わせに対応するDC位置をさらに含んでいてもよく、各組み合わせは、2つのBWPを含む。いくつかの実装では、CC 1とCC 2から構成されるCC対に対応するDC位置は、諸組み合わせに対応する、すべての可能なDC位置を含みうる。ここで、各組み合わせがCC 1における1つのBWPとCC 2における1つのBWPを含む。同様に、第1のメッセージは、CC 1およびCC 3から構成されるCC対に対応するすべての可能なDC位置をさらに含んでいてもよい。第1のメッセージはさらに、CC 2とCC 3から構成されるCC対に対応するすべての可能なDC位置を含んでいてもよい。このようにして、ネットワーク装置は、第1のメッセージから、端末のために現在構成されているすべてのCCにおける任意のCC対がアクティブ化されたときに、可能なDC位置を知ることができる。現在の通信のDC位置を決定する必要がある場合、ネットワーク装置は、第1のメッセージに基づいて、対応するCC対がアクティブ化されたときに、DC位置を決定することができる。いくつかの実装では、現在の通信のDC位置は、P個のDC位置の1つであってもよい。いくつかの他の実装では、現在の通信のDC位置は、代替的に、前記P個のDC位置のうちの一つまたは複数に基づいて決定されてもよい。
【0034】
ある可能な設計では、少なくとも2つの現在アクティブ化されているCCにおいて、最低のキャリア周波数をもつ第1のCCと最高のキャリア周波数をもつ第2のCCが第1のCC対を形成し、第1のCC対では、現在、アクティブ化された状態にあるBWPが第1のBWP組み合わせを形成する。ネットワーク装置が、第1のメッセージに基づいて現在の通信のDC位置を決定することは、以下を含む:ネットワーク装置は、P個のDC位置からの問い合わせを通じて、第1のCC対における第1のBWP組み合わせに対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として得る。この解決策に基づいて、ネットワーク装置が現在の通信のDC位置を決定する解決策が提供される。この例では、2つのCCが同時にアクティブ化される場合、ネットワーク装置は、第1のメッセージにおいて、2つのアクティブ化されたCCから構成されるCC対を照会することができる。ネットワーク装置は、さらに、前記2つの現在アクティブ化されているCCにおけるそれぞれアクティブ化されている2つのBWPの組み合わせに基づいて、2つのアクティブ化されたBWPの前記組み合わせに対応するBWPの諸組み合わせについて、第1のメッセージにおける対応するCC対を照会し、それぞれの組み合わせが2つのBWPを含み;対応するDC位置を決定することができる。本願のこの実施形態では、第1のメッセージにあり、現在アクティブ化されているCC対におけるアクティブ化されたBWPから構成される2つのBWPの前記組み合わせに対応するDC位置が現在のDC位置として使用される例が使用される。いくつかの他の実装では、第1のメッセージにおける対応するDC位置を決定した後、ネットワーク装置はさらに、実際の状況に依存して、前記DC位置に基づいて、現在の通信の前記DC位置をさらに決定することができる。換言すれば、現在の通信のDC位置は、第1のメッセージにおける対応するDC位置と同じか、または異なるDC位置でありうる。同様に、ネットワーク装置が、3つ以上のCCが同時にアクティブ化されていると判断した場合、ネットワーク装置は、現在の通信に対応するCC対として、同時にアクティブ化されたCCにおける、最高のキャリア周波数をもつCCと、最低のキャリア周波数をもつCCを使用することができる。よって、現在の通信のDC位置は、2つのCCが同時にアクティブ化される前述の解決策と同様の解決策を使用することによって決定される。なお、本願の他のいくつかの実装では、ネットワーク装置は、特定の状況、たとえば、ネットワークの特定の構成条件に依存して、現在の通信に対応するCC対をさらに柔軟に調整することができる。換言すれば、ネットワークの特定の構成条件に基づいて、現在の通信のDC位置を決定するために使用されるCC対は、最高のキャリア周波数をもつCCと、最低のキャリア周波数をもつCCから構成されていなくてもよいが、ネットワークの特定の構成条件に基づいて決定されうる。現在の通信に対応するCC対が決定された後、現在の通信のDC位置が、上記の解決策に従って決定できる。
【0035】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、指示フラグ・ビットを含む。指示フラグ・ビットは、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連していることを示す、P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連していることを示す、または、P個のDC位置のうちの一つまたは複数が端末の下りリンクCCに関連しているか、端末の上りリンクCCに関連していることを示す。
【0036】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連することをさらに示す。P個のDC位置は、具体的には、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の下りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対内の任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれCC対における異なるCC内に位置する。さらに、第1のメッセージは、端末の現在の通信のDC位置が、構成された下りリンクCCに関連するか、またはアクティブ化された下りリンクCCに関連することを示してもよい。この解決策では、端末のDC位置が端末の下りリンクCCに依存する場合、端末は、下りリンクCCに対応するDC位置をネットワーク装置に報告し、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信の対応するDC位置をより明確に決定することができる。
【0037】
さらに、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれに対応する下りリンクCCおよび該下りリンクCCの状態をさらに示す。たとえば、構成された下りリンクCC 1およびアクティブ化された下りリンクCC 2は、M個のDC位置に対応し、アクティブ化された下りリンクCC 1および構成された下りリンクCC 2は、N個のDC位置に対応する。
【0038】
ある可能な設計では、本方法は、さらに下記を含む:現在の通信のDC位置が端末の上りリンク資源の位置と重複しない、または第1のメッセージによって示されるP個のDC位置のうちで、現在の通信のDC位置を決定するために使用される少なくとも1つのDC位置が決定できない、または前記上りリンク資源の外にある場合、ネットワーク装置は、現在の通信のDC位置を処理しないと決定する。上りリンク資源は、次のうちの少なくとも1つを含む:構成された上りリンクCC、構成された上りリンクCCにおける構成されたBWP、構成された上りリンクCCにおけるアクティブ化されたBWP、アクティブ化された上りリンクCCにおける構成されたBWP、またはアクティブ化された上りリンクCCにおけるアクティブ化されたBWP。この解決策は、ネットワーク装置が誤ったDC位置に基づいてデータを最適化し、結果として最適化されたデータの貧弱なパフォーマンスにつながるという問題を回避できる。

【0039】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連することをさらに示す。P個のDC位置は、具体的には、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の上りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれCC対における異なるCCに位置する。さらに、第1のメッセージは、端末の現在の通信のDC位置が、構成された上りリンクCCに関連するか、またはアクティブ化された上りリンクCCに関連することを示してもよい。この解決策では、端末のDC位置が端末の上りリンクCCに依存する場合、端末は、上りリンクCCに対応するDC位置をネットワーク装置に報告してもよく、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信の対応するDC位置をより明確に決定できる。
【0040】
ある可能な設計では、P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である。この解決策では、第1のメッセージに基づいてネットワーク装置によって決定される現在の通信のDC位置が、利用可能な位置であることが保証できる。
【0041】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれが位置するセルcellを示すセル識別情報をさらに含む。この解決策では、端末はさらに、第1のメッセージにおける通信のそれぞれの可能なDC位置のセル識別情報を報告することができ、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信の対応するDC位置をより明確に決定することができる。
【0042】
ある可能な設計では、この方法は、下記をさらに含む:ネットワーク装置は、第2のメッセージを送信する。ここで、第2のメッセージは、第1のメッセージを送信することを端末に指示する。本願の他のいくつかの実装では、第2のメッセージは、P個のDC位置を送信することを端末に指示してもよく、または別の仕方でP個のDC位置を送信することを端末に指示してもよい。この解決策では、ネットワーク装置は、対応する第1のメッセージを送信することを端末に指示するために、第2のメッセージを端末にプロアクティブに送信しうる。たとえば、第1のメッセージは、P個のDC位置と、P個のDC位置に対応する情報とを含んでいてもよい。
【0043】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、媒体アクセス制御制御要素(media access control control element)MAC CEを使用して担持される。あるいはまた、第1のメッセージは、物理的制御チャネルまたは物理的データ・チャネルを使用して担持される。物理的制御チャネルは物理的上りリンク制御チャネルPUCCHであってもよく、データ・チャネルは物理的上りリンク共用チャネルPUSCHであってもよい。対応して、第2のメッセージは、下りリンク制御情報DCIを使用することによって担持されてもよい。
【0044】
第6の側面によれば、メッセージ処理方法が提供される。本方法は:端末が第1のメッセージを送信することを含み、第1のメッセージは、P個の直流DC位置を示し、P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の成分キャリア(CC)のうちの任意の2つから構成されるCC対(ペア)における任意の2つの帯域幅部分(BWP)に対応するDC位置であり、前記任意の2つのBWPは、それぞれ、CC対における異なるCCに位置し、Pは、1以上の整数であり、Aは、2より大きな整数である。
【0045】
この解決策において、端末は、第1のメッセージをネットワーク装置に送ってもよく、それにより、ネットワーク装置は、端末によって送信された第1のメッセージに基づいて、現在の通信のDC位置を決定することができる。この例では、ネットワーク装置が3つ以上のCCを端末のために構成する場合、第1のメッセージは、同時にアクティブ化される可能性のある、それらのCCにおけるすべてのBWPのあらゆる2つがアクティブ化される場合のDC位置を含むことができ、ここで、それらのDC位置は端末によって送信される。第1のメッセージはCCベースで報告されてもよい。たとえば、ネットワーク装置は、端末のためにCC 1、CC 2、CC 3の3つのCCを構成する。この場合、CC 1から選択された任意の1つのBWPとCC 2から選択された任意の1つのBWPは、2つのBWPの組み合わせを形成し、2つのBWPの組み合わせは、1つのDC位置に対応してもよく、第1のメッセージは、CC 1とCC 2で構成されるCC対に対応するDC位置を含むことができる。同様に、第1のメッセージはさらに、CC 1およびCC 2から構成されるCC対内の他の可能な組み合わせに対応するDC位置をさらに含んでいてもよく、各組み合わせは、2つのBWPを含む。いくつかの実装では、CC 1とCC 2から構成されるCC対に対応するDC位置は、諸組み合わせに対応する、すべての可能なDC位置を含みうる。ここで、各組み合わせがCC 1における1つのBWPとCC 2における1つのBWPを含む。同様に、第1のメッセージは、CC 1およびCC 3から構成されるCC対に対応するすべての可能なDC位置をさらに含んでいてもよい。第1のメッセージはさらに、CC 2とCC 3から構成されるCC対に対応するすべての可能なDC位置を含んでいてもよい。このようにして、端末装置によって送信される第1のメッセージを使うことによって、ネットワーク装置は、第1のメッセージから、端末のために現在構成されているすべてのCCにおける任意のCC対がアクティブ化されたときに、可能なDC位置を知ることができる。現在の通信のDC位置を決定する必要がある場合、ネットワーク装置は、第1のメッセージに基づいて、対応するCC対がアクティブ化されたときに、DC位置を決定することができる。いくつかの実装では、現在の通信のDC位置は、P個のDC位置の1つであってもよい。いくつかの他の実装では、現在の通信のDC位置は、代替的に、前記P個のDC位置のうちの一つまたは複数に基づいて決定されてもよい。
【0046】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、指示フラグ・ビットを含む。指示フラグ・ビットは、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連していることを示す、P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連していることを示す、または、P個のDC位置のうちの一つまたは複数が端末の下りリンクCCに関連しているか、端末の上りリンクCCに関連していることを示す。
【0047】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連することをさらに示す。P個のDC位置は、具体的には、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の下りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれCC対における異なるCCに位置する。さらに、第1のメッセージは、端末の現在の通信のDC位置が、構成された下りリンクCCに関連するか、またはアクティブ化された下りリンクCCに関連することを示してもよい。この解決策では、端末のDC位置が端末の下りリンクCCに依存する場合、端末は、下りリンクCCに対応するDC位置をネットワーク装置に報告してもよく、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信の対応するDC位置をより明確に決定できる。
【0048】
ある可能な設計では、P個のDC位置のうちの少なくとも1つが端末の上りリンク資源の位置と重複しない場合、第1のメッセージは、さらに、前記少なくとも1つのDC位置が決定できない、または端末の上りリンク資源の外にあることを示す。上りリンク資源は、構成された上りリンクCCと、構成された上りリンクCC内の構成されたBWPのうちの少なくとも1つを含む。この解決策は、ネットワーク装置が誤ったDC位置に基づいてデータを最適化し、結果として、最適化されたデータの貧弱なパフォーマンスにつながるという問題を回避することができる。
【0049】
さらに、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれに対応する下りリンクCCおよび該下りリンクCCの状態をさらに示す。たとえば、構成された下りリンクCC 1およびアクティブ化された下りリンクCC 2は、M個のDC位置に対応し、アクティブ化された下りリンクCC 1および構成された下りリンクCC 2は、N個のDC位置に対応する。
【0050】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連することをさらに示す。P個のDC位置は、具体的には、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の上りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、CC対における異なるCCにそれぞれ位置する。さらに、第1のメッセージは、端末の現在の通信のDC位置が、構成された上りリンクCCに関連するか、またはアクティブ化された上りリンクCCに関連することを示してもよい。この解決策では、端末のDC位置が端末の上りリンクCCに依存する場合、端末は、上りリンクCCに対応するDC位置をネットワーク装置に報告してもよく、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信の対応するDC位置をより明確に決定できる。
【0051】
ある可能な設計では、P個のDC位置のいずれか1つは、資源要素RE位置である。この解決策では、端末が第1のメッセージを送信した後、第1のメッセージに基づいてネットワーク装置によって決定された現在の通信のDC位置が利用可能な位置であることが保証できる。
【0052】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれが位置するセルcellを示すセル識別情報をさらに含む。この解決策では、端末はさらに、第1のメッセージにおける通信のそれぞれの可能なDC位置のセル識別情報を報告することができ、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信の対応するDC位置をより明確に決定することができる。
【0053】
ある可能な設計では、本方法は、さらに下記を含む:端末は、第2のメッセージを受信し、ここで、第2のメッセージは、第1のメッセージを送信することを端末に指示する。この解決策に基づいて、第1のメッセージを送信するためのトリガー機構が提供される。たとえば、端末は、ネットワーク装置によって送信された第2のメッセージによってトリガーされたときに、第1のメッセージを送信してもよい。
【0054】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、媒体アクセス制御制御要素MAC CEを使用して担持される。あるいはまた、第1のメッセージは、物理的制御チャネルまたは物理的データ・チャネルを使用して担持される。物理的制御チャネルは物理的上りリンク制御チャネルPUCCHであってもよく、データ・チャネルは物理的上りリンク共用チャネルPUSCHであってもよい。対応して、第2のメッセージは、下りリンク制御情報DCIを使用することによって担持されてもよい。
【0055】
第7の側面によれば、ネットワーク装置が提供される。ネットワーク装置は、受信ユニットおよび決定ユニットを含む。受信ユニットは、第1のメッセージを受信するように構成される。ここで、前記第1のメッセージは、端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分(BWP)のそれぞれのDC位置を含む。決定ユニットは、M個のBWPにおけるN個のアクティブ化されたBWPのDC位置に基づいて、現在の通信のDC位置を決定するように構成される。ここで、Mは、2以上の整数であり、Nは、2以上のM未満の整数である。
【0056】
ある可能な設計では、決定ユニットは、第1のBWPのDC位置に対応する第1の周波数および第2のBWPのDC位置に対応する第2の周波数に基づいて、現在の通信のDC位置を決定するように構成される。現在の通信のDC位置に対応する周波数は、第1の周波数と第2の周波数の中心周波数である。第1のBWPは、N個のBWPのうちにあり、DC位置が最低周波数に対応するBWPであり、第2のBWPは、N個のBWPのうちにあり、DC位置が最高周波数に対応するBWPである。
【0057】
ある可能な設計では、M個のBWPのうちの任意の2つのBWPのDC位置に対応する周波数の中心周波数が、資源要素(resource element、RE)位置に対応する周波数である。
【0058】
第8の側面によれば、端末が提供される。端末は送信ユニットを含む。送信ユニットは、報告メッセージを送信するように構成され、ここで、前記報告メッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されたM個の帯域幅部分(BWP)のそれぞれのDC位置を含み、M個のBWPのうちの任意の2つのBWPのDC位置に対応する周波数の中心周波数は、資源要素(RE)位置に対応する周波数であり、Mは、2以上の整数である。
【0059】
第9の側面によれば、ネットワーク装置が提供される。ネットワーク装置は、受信ユニットおよび決定ユニットを含む。受信ユニットは、第1のメッセージを受信するように構成され、第1のメッセージはP個のDC位置を含み、P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分(BWP)のうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数であり、決定ユニットは、第1のメッセージに基づいて現在の通信のDC位置を決定するように構成される。
【0060】
ある可能な設計では、PはCM 2MC2〕以下の整数である。
【0061】
ある可能な設計では、P個のDC位置の任意のものは、資源要素(RE)位置である。
【0062】
ある可能な設計では、決定ユニットは、前記M個のBWPのうちのN個のアクティブ化されたBWPのうちの第1のBWPおよび第2のBWPに対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として決定するように構成され、ここで、第1のBWPおよび第2のBWPに対応するDC位置は、前記P個のDC位置のうちの一つであり、第1のBWPは、N個のBWPにおける最低周波数位置をもつBWPであり、第2のBWPは、N個のBWPにおける最高周波数位置をもつBWPであり、Nは2以上M未満の整数である。
【0063】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれが位置するセルcellを示すセル識別情報をさらに含む。
【0064】
ある可能な設計において、ネットワーク装置はさらに送信ユニットを含む。送信ユニットは、第2のメッセージを送信するように構成され、第2のメッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのうちの前記任意の2つに対応するDC位置を報告することを端末に指示する。
【0065】
第10の側面によれば、端末が提供される。端末は送信ユニットを含む。送信ユニットは第1のメッセージを送信するように構成され、ここで、第1のメッセージは:P個のDC位置を含み、P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分BWPのうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である。
【0066】
ある可能な設計では、PはCM 2以下の整数である。
【0067】
ある可能な設計では、P個のDC位置の任意のものは、資源要素(RE)位置である。
【0068】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれが位置するセル(cell)を示すセル識別情報をさらに含む。
【0069】
ある可能な設計では、端末はさらに受信ユニットを含む。受信ユニットは、第2のメッセージを受信するように構成され、第2のメッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのうちの前記任意の2つに対応するDC位置を報告することを端末に指示する。
【0070】
第11の側面によれば、ネットワーク装置が提供される。ネットワーク装置は:第1のメッセージを受信するように構成された受信ユニットであって、第1のメッセージは、P個の直流DC位置を示し、P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の成分キャリア(component carrier、CC)のうちの任意の2つから構成されるCC対(ペア)における任意の2つの帯域幅部分(BWP)に対応するDC位置であり、前記任意の2つのBWPは、それぞれ、前記CC対における異なるCCに位置し、Pは、1以上の整数であり、Aは、2より大きな整数である、受信ユニットと;第1のメッセージに基づいて、現在の通信のDC位置を決定するように構成された決定ユニットとを含む。
【0071】
ある可能な設計では、少なくとも2つの現在アクティブ化されているCCにおいて、最低のキャリア周波数をもつ第1のCCと最高のキャリア周波数をもつ第2のCCが第1のCC対を形成し、第1のCC対では、現在、アクティブ化された状態にあるBWPが第1のBWP組み合わせを形成する。決定ユニットは、P個のDC位置からの問い合わせを通じて、第1のCC対における第1のBWP組み合わせに対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として得るように構成される。
【0072】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、指示フラグ・ビットを含む。指示フラグ・ビットは、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連していることを示す、P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連していることを示す、または、P個のDC位置のうちの一つまたは複数が端末の下りリンクCCに関連しているか、端末の上りリンクCCに関連していることを示す。
【0073】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連することをさらに示す。P個のDC位置は、具体的には、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の下りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対内の任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれCC対における異なるCC内に位置する。さらに、第1のメッセージは、端末の現在の通信のDC位置が、構成された下りリンクCCに関連するか、またはアクティブ化された下りリンクCCに関連することを示してもよい。
【0074】
さらに、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれに対応する下りリンクCCおよび該下りリンクCCの状態をさらに示す。たとえば、構成された下りリンクCC 1およびアクティブ化された下りリンクCC 2は、M個のDC位置に対応し、アクティブ化された下りリンクCC 1および構成された下りリンクCC 2は、N個のDC位置に対応する。
【0075】
ある可能な設計では、決定ユニットはさらに:現在の通信のDC位置が端末の上りリンク資源の位置と重複しない、または第1のメッセージによって示されるP個のDC位置のうちで、現在の通信のDC位置を決定するために使用される少なくとも1つのDC位置が決定できない、または前記上りリンク資源の外にある場合、現在の通信のDC位置を処理しないと決定する。上りリンク資源は、次のうちの少なくとも1つを含む:構成された上りリンクCC、構成された上りリンクCCにおける構成されたBWP、構成された上りリンクCCにおけるアクティブ化されたBWP、アクティブ化された上りリンクCCにおける構成されたBWP、およびアクティブ化された上りリンクCCにおけるアクティブ化されたBWP。
【0076】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連することをさらに示す。P個のDC位置は、具体的には、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の上りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれCC対における異なるCCに位置する。さらに、第1のメッセージは、端末の現在の通信のDC位置が、構成された上りリンクCCに関連するか、またはアクティブ化された上りリンクCCに関連することを示してもよい。
【0077】
ある可能な設計では、P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である。
【0078】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれが位置するセルcellを示すセル識別情報をさらに含む。
【0079】
ある可能な設計では、ネットワーク装置は、第2のメッセージを送信するように構成された送信ユニットをさらに含む。ここで、第2のメッセージは、第1のメッセージを送信することを端末に指示する。
【0080】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、媒体アクセス制御制御要素(media access control control element)MAC CEを使用して担持される。あるいはまた、第1のメッセージは、物理的制御チャネルまたは物理的データ・チャネルを使用して担持される。物理的制御チャネルは物理的上りリンク制御チャネルPUCCHであってもよく、データ・チャネルは物理的上りリンク共用チャネルPUSCHであってもよい。対応して、第2のメッセージは、下りリンク制御情報DCIを使用することによって担持されてもよい。
【0081】
第12の側面によれば、端末が提供される。端末は、第1のメッセージを送信するように構成された送信ユニットを含んでいてもよい。第1のメッセージは、P個の直流DC位置を示し、P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の成分キャリア(CC)のうちの任意の2つから構成されるCC対(ペア)における任意の2つの帯域幅部分(BWP)に対応するDC位置であり、前記任意の2つのBWPは、それぞれ、CC対における異なるCCに位置し、Pは、1以上の整数であり、Aは、2より大きな整数である。
【0082】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、指示フラグ・ビットを含む。指示フラグ・ビットは、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連していることを示す、P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連していることを示す、または、P個のDC位置のうちの一つまたは複数が端末の下りリンクCCに関連しているか、端末の上りリンクCCに関連していることを示す。
【0083】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連することをさらに示す。P個のDC位置は、具体的には、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の下りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対内の任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、それぞれCC対における異なるCC内に位置する。さらに、第1のメッセージは、端末の現在の通信のDC位置が、構成された下りリンクCCに関連するか、またはアクティブ化された下りリンクCCに関連することを示してもよい。この解決策では、端末のDC位置が端末の下りリンクCCに依存する場合、端末は、下りリンクCCに対応するDC位置をネットワーク装置に報告してもよく、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信の対応するDC位置をより明確に決定することができる。
【0084】
ある可能な設計では、P個のDC位置のうちの少なくとも1つが端末の上りリンク資源の位置と重複しない場合、第1のメッセージは、さらに、前記少なくとも1つのDC位置が決定できない、または端末の上りリンク資源の外にあることを示す。上りリンク資源は、構成された上りリンクCCと、構成された上りリンクCC内の構成されたBWPのうちの少なくとも1つを含む。この解決策は、ネットワーク装置が誤ったDC位置に基づいてデータを最適化し、結果として、最適化されたデータの貧弱なパフォーマンスにつながるという問題を回避することができる。
【0085】
さらに、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれに対応する下りリンクCCおよび該下りリンクCCの状態をさらに示す。たとえば、構成された下りリンクCC 1およびアクティブ化された下りリンクCC 2は、M個のDC位置に対応し、アクティブ化された下りリンクCC 1および構成された下りリンクCC 2は、N個のDC位置に対応する。
【0086】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連することをさらに示す。P個のDC位置は、具体的には、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の上りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、CC対における異なるCCにそれぞれ位置する。さらに、第1のメッセージは、端末の現在の通信のDC位置が、構成された上りリンクCCに関連するか、またはアクティブ化された上りリンクCCに関連することを示してもよい。この解決策では、端末のDC位置が端末の上りリンクCCに依存する場合、端末は、上りリンクCCに対応するDC位置をネットワーク装置に報告してもよく、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信の対応するDC位置をより明確に決定できる。
【0087】
ある可能な設計では、P個のDC位置のいずれか1つは、資源要素RE位置である。
【0088】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれが位置するセルcellを示すセル識別情報をさらに含む。
【0089】
ある可能な設計では、端末はさらに、第2のメッセージを受信するように構成された受信ユニットを含み、ここで、第2のメッセージは、第1のメッセージを送信することを端末に指示する。
【0090】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、媒体アクセス制御制御要素MAC CEを使用して担持される。あるいはまた、第1のメッセージは、物理的制御チャネルまたは物理的データ・チャネルを使用して担持される。物理的制御チャネルは物理的上りリンク制御チャネルPUCCHであってもよく、データ・チャネルは物理的上りリンク共用チャネルPUSCHであってもよい。対応して、第2のメッセージは、下りリンク制御情報DCIを使用することによって担持されてもよい。
【0091】
第13の側面によれば、ネットワーク装置が提供される。ネットワーク装置は、一つまたは複数のプロセッサおよび一つまたは複数のメモリを含む。前記一つまたは複数のメモリは、前記一つまたは複数のプロセッサに結合され、前記一つまたは複数のメモリは、コンピュータ命令を記憶する。前記一つまたは複数のプロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、ネットワーク装置は、第1の側面または第1の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行することができるようにされる。
【0092】
第14の側面によれば、端末が提供される。端末は、一つまたは複数のプロセッサおよび一つまたは複数のメモリを含む。前記一つまたは複数のメモリは、前記一つまたは複数のプロセッサに結合され、前記一つまたは複数のメモリは、コンピュータ命令を記憶する。前記一つまたは複数のプロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、端末は、第2の側面に従ったメッセージ処理方法を実行することができるようにされる。
【0093】
第15の側面によれば、ネットワーク装置が提供される。ネットワーク装置は、一つまたは複数のプロセッサおよび一つまたは複数のメモリを含む。前記一つまたは複数のメモリは、前記一つまたは複数のプロセッサに結合され、前記一つまたは複数のメモリは、コンピュータ命令を記憶する。前記一つまたは複数のプロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、ネットワーク装置は、第3の側面または第1の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行することができるようにされる。
【0094】
第16の側面によれば、端末が提供される。端末は、一つまたは複数のプロセッサおよび一つまたは複数のメモリを含む。前記一つまたは複数のメモリは、前記一つまたは複数のプロセッサに結合され、前記一つまたは複数のメモリは、コンピュータ命令を記憶する。前記一つまたは複数のプロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、端末は、第4の側面または第4の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行することができるようにされる。
【0095】
第17の側面によれば、ネットワーク装置が提供される。ネットワーク装置は、一つまたは複数のプロセッサおよび一つまたは複数のメモリを含む。前記一つまたは複数のメモリは、前記一つまたは複数のプロセッサに結合され、前記一つまたは複数のメモリは、コンピュータ命令を記憶する。前記一つまたは複数のプロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、ネットワーク装置は、第5の側面または第5の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行することができるようにされる。
【0096】
第18の側面によれば、端末が提供される。端末は、一つまたは複数のプロセッサおよび一つまたは複数のメモリを含む。前記一つまたは複数のメモリは、前記一つまたは複数のプロセッサに結合され、前記一つまたは複数のメモリは、コンピュータ命令を記憶する。前記一つまたは複数のプロセッサが前記コンピュータ命令を実行すると、端末は、第6の側面または第6の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行することができるようにされる。
【0097】
第19の側面によれば、チップ・システムが提供される。チップ・システムは、処理回路およびインターフェースを含む。処理回路は、記憶媒体からコンピュータ・プログラムを呼び出し、記憶媒体に記憶されたコンピュータ・プログラムを実行して、第1の側面または第1の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行するように構成される。
【0098】
第20の側面によれば、チップ・システムが提供される。チップ・システムは、処理回路およびインターフェースを含む。処理回路は、記憶媒体からコンピュータ・プログラムを呼び出し、記憶媒体に記憶されたコンピュータ・プログラムを実行して、第2の側面に従ったメッセージ処理方法を実行するように構成される。
【0099】
第21の側面によれば、チップ・システムが提供される。チップ・システムは、処理回路およびインターフェースを含む。処理回路は、記憶媒体からコンピュータ・プログラムを呼び出し、記憶媒体に記憶されたコンピュータ・プログラムを実行して、第3の側面または第3の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行するように構成される。
【0100】
第22の側面によれば、チップ・システムが提供される。チップ・システムは、処理回路およびインターフェースを含む。処理回路は、記憶媒体からコンピュータ・プログラムを呼び出し、記憶媒体に記憶されたコンピュータ・プログラムを実行して、第4の側面または第4の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行するように構成される。
【0101】
第23の側面によれば、チップ・システムが提供される。チップ・システムは、処理回路およびインターフェースを含む。処理回路は、記憶媒体からコンピュータ・プログラムを呼び出し、記憶媒体に記憶されたコンピュータ・プログラムを実行して、第5の側面または第5の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行するように構成される。
【0102】
第24の側面によれば、チップ・システムが提供される。チップ・システムは、処理回路およびインターフェースを含む。処理回路は、記憶媒体からコンピュータ・プログラムを呼び出し、記憶媒体に記憶されたコンピュータ・プログラムを実行して、第6の側面または第6の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行するように構成される。
【0103】
第25の側面によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令が実行されると、第1の側面または第1の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法が実行される。
【0104】
第26の側面によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令が実行されると、第2の側面に従ったメッセージ処理方法が実行される。
【0105】
第27の側面によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令が実行されると、第3の側面または第3の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法が実行される。
【0106】
第28の側面によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令が実行されると、第4の側面または第4の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法が実行される。
【0107】
第29の側面によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令が実行されると、第5の側面または第5の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法が実行される。
【0108】
第30の側面によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体はコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令が実行されると、第6の側面または第6の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法が実行される。
【0109】
第31の側面によれば、通信システムが提供される。通信システムは、一つまたは複数のネットワーク装置および一つまたは複数の端末を含む。通信システムが稼働すると、第1の側面または第1の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法および第2の側面に従ったメッセージ処理方法が実装されることができる。
【0110】
第32の側面によれば、通信システムが提供される。通信システムは、一つまたは複数のネットワーク装置および一つまたは複数の端末を含む。通信システムが稼働すると、第3の側面または第3の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法および第4の側面に従ったメッセージ処理方法が実装されることができる。
【0111】
第33の側面によれば、通信システムが提供される。通信システムは、一つまたは複数のネットワーク装置および一つまたは複数の端末を含む。通信システムが稼働すると、第5の側面または第5の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法および第6の側面に従ったメッセージ処理方法が実装されることができる。
【0112】
第34の側面によれば、命令を含むコンピュータ・プログラム・プロダクトが提供される。コンピュータ・プログラム・プロダクトがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1の側面または第1の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行できるようにされる。
【0113】
第35の側面によれば、命令を含むコンピュータ・プログラム・プロダクトが提供される。コンピュータ・プログラム・プロダクトがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第2の側面に従ったメッセージ処理方法を実行できるようにされる。
【0114】
第36の側面によれば、命令を含むコンピュータ・プログラム・プロダクトが提供される。コンピュータ・プログラム・プロダクトがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第3の側面または第3の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行できるようにされる。
【0115】
第37の側面によれば、命令を含むコンピュータ・プログラム・プロダクトが提供される。コンピュータ・プログラム・プロダクトがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第4の側面または第4の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行できるようにされる。
【0116】
第38の側面によれば、命令を含むコンピュータ・プログラム・プロダクトが提供される。コンピュータ・プログラム・プロダクトがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第5の側面または第5の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行できるようにされる。
【0117】
第39の側面によれば、命令を含むコンピュータ・プログラム・プロダクトが提供される。コンピュータ・プログラム・プロダクトがコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第6の側面または第6の側面の可能な設計のいずれか1つに従ったメッセージ処理方法を実行できるようにされる。
【0118】
第7の側面ないし第39の側面で提供されるネットワーク装置、端末、チップ・システム、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体、通信システム、コンピュータ・プログラム・プロダクトの有益な効果については、前述の対応する側面で提供される方法実施形態の有益な効果を参照することが理解されるべきである。詳細は、ここでは再度説明しない。
【図面の簡単な説明】
【0119】
図1】本願のある実施形態による通信システムの構成の概略図である。
【0120】
図2】本願のある実施形態によるメッセージ処理方法の概略的なフローチャートである。
【0121】
図3】本願のある実施形態による、現在の通信のDC位置を決定することの概略図である。
【0122】
図4】本願のある実施形態によるメッセージ処理方法の別の概略的なフローチャートである。
【0123】
図5】本願のある実施形態によるメッセージ2の概略図である。
【0124】
図6】本願のある実施形態によるメッセージ2の別の概略図である。
【0125】
図7】本願のある実施形態による、現在の通信のDC位置を決定することの概略図である。
【0126】
図8】本願のある実施形態によるネットワーク装置の構成の概略図である。
【0127】
図9】本願のある実施形態による端末の構成の概略図である。
【0128】
図10】本願のある実施形態によるネットワーク装置の構成の概略図である。
【0129】
図11】本願のある実施形態による端末の構成の概略図である。
【0130】
図12】本願のある実施形態によるネットワーク装置の構成の別の概略図である。
【0131】
図13】本願のある実施形態による端末の構成の別の概略図である。
【0132】
図14】本願のある実施形態によるネットワーク装置の構成の別の概略図である。
【0133】
図15】本願のある実施形態による端末の構成の別の概略図である。
【0134】
図16】本願のある実施形態によるチップ・システムの構成の概略図である。
【0135】
図17】本願のある実施形態によるチップ・システムの構成の別の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0136】
通信プロセスにおいて、ネットワーク装置は、端末によって報告されたDC位置を使用することによって、通信プロセスにおけるセル・キャリアに対応する局部発振器漏洩(local oscillator leakage、lo漏洩)の周波数領域位置を決定し、さらに、該周波数領域位置に基づいて、lo漏洩位置で対応する処理を実行することができる。たとえば、セル・キャリア上のデータ伝送の品質を改善するために、lo漏洩位置に対応する周波数で伝送されたデータ・ブロックが復元される、または選択的に破棄される。
【0137】
ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システムでは、一般に、DC位置は、対応するセル・キャリアの周波数領域中心にある資源要素(resource element、RE)上にあるとデフォルトで考えられている。換言すれば、セルに対応するDC位置に対応する周波数は、一般に、対応するセル・キャリアに対応する周波数領域帯域幅の中心周波数である。ネットワーク装置は、セル・キャリアに対応する周波数領域帯域幅に基づいてDC位置を決定し、DC位置上でターゲットを絞った処理を実行することができる。
【0138】
LTEシステムとは異なり、第5世代移動通信技術(5th generation mobile network[第5世代移動体ネットワーク]、5G)システムでは、DC位置に対応する周波数は、セル・キャリアに対応する周波数領域帯域幅上の任意の位置に設定されうる。よって、ネットワーク装置は、端末によって報告されたDC位置を用いて、セル・キャリアに対応するlo漏洩位置を決定し、該lo漏洩位置に基づいて対応する処理を実行し、それによって、データ伝送品質を改善する必要がある。
【0139】
なお、5Gシステムでは、セル・キャリアに対応する周波数領域帯域幅(またはシステム動作帯域幅(キャリア帯域幅[Carrier bandwidth]、CBW)と呼ばれる)は、通信のために複数の異なる帯域幅部分(bandwidth part、BWP)に分割されてもよい。セル・キャリア上の異なるBWPの位置は、柔軟に構成できる。各BWPは、1つのDC位置に対応しうる。よって、ネットワーク装置にDC位置を報告するとき、端末は、各BWPに対応するDC位置をネットワーク装置に報告する必要があり、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信プロセスにおいてアクティブ化されたBWPに基づいて、現在の通信のDC位置を決定する。本願のこの実施形態では、セル・キャリア上のBWPは、セルのBWPと称されることがある。
【0140】
たとえば、ネットワーク装置は、端末のためにネットワーク装置によって構成されたBWPのDC位置を報告することを端末に指示するために、端末に指示メッセージを送ることができる。ネットワーク装置が端末のために2つのセル(たとえば、セル1およびセル2)を構成し、各セルが2つのBWP(たとえば、セル1はBWP 11およびBWP 12を含み、セル2はBWP 21およびBWP 22を含む)を含むことが例として使用される。ネットワーク装置によって送信されたDC位置報告のための指示メッセージを受信した後、端末は、BWPのDC位置を別々にネットワーク装置に報告することができる。たとえば、BWP 11に対応するDC位置DC 11、BWP 12に対応するDC位置DC 12、BWP 21に対応するDC位置DC 21、およびBWP 22に対応するDC位置DC 22がネットワーク装置に報告される。このようにして、対応するBWPのアクティブ化中に、ネットワーク装置は、対応するDC位置に基づいて現在の通信のlo漏洩の周波数位置を決定し、該周波数位置に基づいてデータ伝送をさらに最適化することができる。
【0141】
5Gシステムにおけるデータ伝送においては、データ伝送を行うために複数のBWPが同時にアクティブ化される大量のシナリオが依然として存在することが理解されるべきである。たとえば、バンド内CA(intra band CA)通信またはバンド間CA(inter band CA)通信のようなCA通信シナリオでは、端末のためにネットワーク装置によって構成された複数のセルにおいて、2つ以上のセルのそれぞれにおいて1つのアクティブ化されたBWPがありうる。伝送プロセス全体において、1つのCA通信プロセスは、1つのlo漏洩位置にのみ対応し、よって、1つのDC位置にのみ対応する。現在、ネットワーク装置は、前述の説明の方法に従って、各BWPのDC位置を知ることができることが理解できる。しかしながら、複数のBWPが同時にアクティブ化されると、ネットワーク装置は、通信に対応するDC位置を知ることができず、DC位置に基づいてデータ伝送を最適化することができない。
【0142】
前述の問題を解決するために、本願のある実施形態は、ネットワーク装置が、複数のBWPが同時にアクティブ化されるときに、通信に対応するDC位置を知ることができ、該DC位置に基づいて通信をプロアクティブに管理することができるように、たとえば、DC位置に対応するデータ・ブロック上で対応する処理を実行するように、メッセージ処理方法を提供する。
【0143】
添付の図面を参照して、本願のこの実施形態において提供されるメッセージ処理方法を以下に詳述する。
【0144】
図1は、本願のある実施形態による通信システム100の構成の概略図である。図1に示されるように、通信システム100は、端末110およびネットワーク装置120を含んでいてもよい。通信システム100は、端末110以外の端末をさらに含んでいてもよい。たとえば、通信システム100は、図1に示される端末130をさらに含んでいてもよい。通信システム100に含まれる端末の数量は、本願のこの実施形態では制限されない。端末(端末装置とも呼ぶことができる)は、本願のこの実施形態では、5G通信をサポートすることができる電子装置、たとえば、ユーザー装置(user equipment、UE)、携帯電話、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブック、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、拡張現実(augmented reality、AR)/仮想現実(virtual reality、VR)装置、またはメディアプレーヤーであってもよい。装置の特定の形は、本願のこの実施形態において特に限定されない。
【0145】
通信システム100において、ネットワーク装置120は、5G gNBであってもよい。他のいくつかの実施形態では、ネットワーク装置120は、代替的に、5G通信をサポートできる第3世代移動通信技術(第3世代、3G)NodeBまたは第4世代移動通信技術(4th generation mobile communication technology、4G)eNodeBであってもよく、または他の通信装置であってもよいことを理解されたい。たとえば、ネットワーク装置120が5G gNBである場合、他の装置(端末110および/または端末130など)と5G通信を行うために、5Gニューラジオ(new radio、NR)が提供されることができる。いくつかの実施形態では、ネットワーク装置120は、送信機チェーンおよび受信機チェーンを含んでいてもよい。当業者は、送信機チェーンおよび受信機チェーンの両方が、信号の送受信に関連する複数のコンポーネント(たとえば、プロセッサ、変調器、マルチプレクサ、エンコーダ、デマルチプレクサ、およびアンテナ)を含んでいてもよいことを理解することができる。
【0146】
図1に示されるように、端末110は、ネットワーク装置120と通信することができる。ネットワーク装置120は、順方向リンク110-1(下りリンクとも呼ばれうる)を通じて端末110に情報を送信し、逆方向リンク110-2(上りリンクとも呼ばれうる)を通じて端末110から情報を受信することができる。同様に、端末130も、ネットワーク装置120と通信してもよい。ネットワーク装置120は、順方向リンク130-1を通じて端末130に情報を送信し、逆方向リンク130-2を通じて端末130から情報を受信する。一例では、ネットワーク装置120は、端末110とデータ通信を行う。いくつかの実施形態では、ネットワーク装置120は、端末110のために構成された各BWPに対応するDC位置をネットワーク装置120にフィードバックすることを端末110に指示するために、下りリンク110-1を通じて端末110にメッセージAを送信してもよい。メッセージAに応答して、端末110は、上りリンク110-2を通じて、各BWPに対応するDC位置をネットワーク装置120に送信することができる。いくつかの他の実施形態では、ネットワーク装置は、下りリンク110-2を通じてメッセージBを端末110に送信して、すべての組み合わせに対応する通信のDC位置をネットワーク装置120にフィードバックすることを端末110に指示してもよい。ここで、各組み合わせは、端末110のために構成されたすべてのBWPのうちの、同時にアクティブ化されうる任意の2つのBWPを含む。メッセージBに応答して、端末110は、上りリンク110-2を通じてネットワーク装置120に、それぞれすべてのBWPのうちのアクティブ化されうる2つのBWPを含む組み合わせすべてに対応する通信のすべてのDC位置を送信してもよい。
【0147】
通信システム100は、公共陸上移動ネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)、装置間(device-to-device、D2D)ネットワーク、マシン間(machine to machine、M2M)ネットワークまたは他のネットワークであってもよいことに留意されたい。図1は、単に簡略化された概略図の一例である。ネットワークは、図1に示されていない別のネットワーク装置をさらに含んでいてもよい。
【0148】
本願のこの実施形態で提供されるメッセージ処理方法は、図1に示される通信システム100に適用されることができる。添付の図面を参照して、下記は、本願のこの実施形態で提供されるメッセージ処理方法を詳述する。図2に示されるように、メッセージ処理方法は、現在の通信のために使用されるDC位置を決定するために使用できる。たとえば、本方法は、S201~S203を含んでいてもよい。
【0149】
S201:端末がネットワーク装置にメッセージ1を送信する。
【0150】
メッセージ1は、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのそれぞれのDC位置を含んでいてもよい。ここで、Mは2以上の整数である。
【0151】
たとえば、ネットワーク装置は、3つのセル、たとえば、セル1、セル2、およびセル3を端末のために構成する。各セルは4つのBWPを含む。たとえば、セル1は、BWP 11、BWP 12、BWP 13、BWP 14を含み、セル2は、BWP 21、BWP 22、BWP 23、BWP 24を含み、セル3は、BWP 31、BWP 32、BWP 33、BWP 34を含む。
【0152】
異なるBWPのDC位置は、端末によって独立して構成されることが理解されるべきである。たとえば、端末は、BWP 11のためにDC 11を構成し、BWP 12のためにDC 12を構成し、BWP 13のためにDC 13を構成し、BWP 21のためにDC 21を構成し、BWP 22のためにDC 22を構成し、BWP 23のためにDC 23を構成し、BWP 31のためにDC 31を構成し、BWP32のためにDC 32を構成し、BWP33のためにDC 33を構成することができる。
【0153】
端末は、各BWPに対応するDC位置をメッセージ1を用いてネットワーク装置に報告してもよく、それにより、ネットワーク装置が各BWPに対応するDC位置の状態を知ることができる。たとえば、いくつかの実施形態において、メッセージ1は、無線資源制御(Radio Resource Control、RRC)メッセージであってもよい。たとえば、メッセージ1は、RRCReconfigurationCompleteメッセージまたはRRCResumeCompleteメッセージであってもよい。
【0154】
一例では、端末は、合意された構造に基づくメッセージ1において、各BWPに対応するDC位置を送信することができる。いくつかの実装では、各BWPに対応するDC位置を送信するとき、端末は、セル・ベースでDC位置を送信してもよく、ここで、セルは、BWPに対応する。たとえば、下記はメッセージ1の概略構造を示す:
UplinkTxdirectCurrentList{
Cell 1{
UplinkTxdirectCurrentBWP{
BWP1:DC1
BWP2:DC2
BWP3:DC3
BWP4:DC4
}
}
Cell 2{
UplinkTxdirectCurrentBWP{
BWP1:DC1
BWP2:DC2
BWP3:DC3
BWP4:DC4
}
}
Cell 3{
UplinkTxdirectCurrentBWP{
BWP1:DC1
BWP2:DC2
BWP3:DC3
BWP4:DC4
}
}
}
【0155】
セル1において、端末は、BWP 1(すなわち、前記のBWP 11)に対応するDC 1(すなわち、前記のDC 11)と、BWP 2(すなわち、前記のBWP 21)に対応するDC 2(すなわち、前記のDC 12)と、BWP 3(すなわち、前記のBWP 31)に対応するDC 3(すなわち、前記のDC 13)とを送信しうることがわかる。
【0156】
一般に、各セル・キャリアは、3300個の資源要素(resource element、RE)を含むことができる。言い換えれば、各セル・キャリアは、データ伝送のために3300個の周波数を提供することができる。よって、本願のいくつかの実装では、BWPのための端末によって構成される任意のDC位置(たとえば、DC 11またはDC 12)について、BWPに対応するDC位置は、0~3301の範囲の値を使用することによって識別されうる。0~3299は、対応するDC位置に対応する周波数を示してもよい。3300は、DC位置がセル・キャリア範囲内にない(すなわち、キャリアの外側である)ことを示すことができる。3301は、DC位置が予測不可能(すなわち、キャリア内の未決定位置)であることを示すことができる。
【0157】
なお、本願のこの実施形態では、メッセージ1は、端末のためにネットワーク装置によって構成されたM個のBWPを受信した後に端末によってプロアクティブに報告されてもよいし、あるいはネットワーク装置の指示に従って報告されてもよい。一例では、ネットワーク装置は、端末にメッセージ2を送信してもよく、ここで、メッセージ2は、端末のために構成されたM個のBWPのそれぞれに対応するDC位置を報告するよう端末に指示することができる。
【0158】
たとえば、メッセージ2はRRCメッセージであってもよい。いくつかの実施形態では、メッセージ2はCellGroupConfigメッセージであってもよく、メッセージ2に含まれるreportUplinkTxdirectCurrent識別子は、端末がメッセージ1(すなわち、各BWPに対応するDC位置)に対応する内容を報告する必要があるかどうかを示すことができる。たとえば、reportUplinkTxdirectCurrent識別子が真に設定されている場合、端末は、メッセージ2に基づいて、メッセージ1に対応する内容を報告してもよい。対応して、reportUplinkTxdirectCurrent識別子がヌルに設定されている場合、端末はメッセージ1に対応する内容を報告する必要はない。むろん、メッセージ2の対応する機能は、代替的に、別のRRCメッセージまたは非RRCメッセージを使用することによって実装されてもよい。これは、本願のこの実施形態において限定されない。
【0159】
S202:ネットワーク装置がメッセージ1を受信する。
【0160】
S203:ネットワーク装置が、メッセージ1に基づく計算を通じて、現在の通信のDC位置を取得する。
【0161】
メッセージ1を受信した後、ネットワーク装置は、種々のBWPに対応するDC位置を明確に知ることができる。端末と通信するとき、ネットワーク装置は、アクティブ化されたBWPに基づいて、通信に対応するDC位置を決定することができる。
【0162】
たとえば、いくつかの実施形態では、ネットワーク装置が端末と通信するときに複数の構成されたBWPのうちの1つのみがアクティブ化される場合、ネットワーク装置は、メッセージ1に基づいて、アクティブ化されたBWPに対応するDC位置を決定することができる。
【0163】
いくつかの他の実施形態では、ネットワーク装置が端末と通信するときに複数のBWPが同時にアクティブ化される場合も、ネットワーク装置は、メッセージ1に基づいて、通信に対応するDC位置を決定することができる。下記はその方法を詳述する。
【0164】
いくつかの実装では、ネットワーク装置は、第1のBWPのDC位置に対応する第1の周波数と、第2のBWPのDC位置に対応する第2の周波数とに基づいて、現在の通信のDC位置を決定することができる。現在の通信のDC位置に対応する周波数は、第1の周波数と第2の周波数の中心周波数である。第1のBWPは、アクティブ化されたBWPのうちの、そのDC位置が最も低い周波数に対応するBWPであり、第2のBWPは、アクティブ化されたBWPのうちの、そのDC位置が最も高い周波数に対応するBWPである。
【0165】
下記は、例を用いて、上記の方法の実行について説明する。たとえば、ネットワーク装置はやはり、端末のために、3つのセル、たとえばセル1、セル2、およびセル3を構成する。各セルは4つのBWPを含む。たとえば、セル1は、BWP 11、BWP 12、BWP 13、BWP 14を含み、セル2は、BWP 21、BWP 22、BWP 23、BWP 24を含み、セル3は、BWP 31、BWP 32、BWP 33、BWP 34を含む。
【0166】
図3の(a)に示されるように、通信プロセスは、バンド内CA通信であり、アクティブ化されたBWPは、BWP 11、BWP 22、BWP 32を含む。BWP 11に対応するDC位置はDC 11であり、BWP 22に対応するDC位置はDC 22であり、BWP 32に対応するDC位置はDC 32である。異なるDC位置は、DC 11、DC 22、およびDC 32という、対応する周波数の昇順に配置される。ネットワーク装置は、アクティブ化されたBWPに対応するDC位置の周波数領域位置に基づいて、DC位置が最低周波数に対応するBWP(たとえば、BWP 11)と、DC位置が最高周波数に対応するBWP(たとえば、BWP 32)とを選択して、通信に対応するDC位置を決定することができる。一例では、ネットワーク装置は、BWP 11に対応するDC位置およびBWP 32に対応するDC位置に基づいて、2つのDC位置に対応する周波数の中心周波数を決定し、該中心周波数を有するDC位置をバンド内CA通信のDC位置として使用することができる。たとえば、図3の(b)に示されるように、BWP 11に対応するDC 11の周波数はf11であり、BWP 32に対応するDC 32の周波数はf32である。ネットワーク装置は、2つのDC位置に対応する周波数の中心周波数f0=(f11+f32)/2を決定し、f0に対応するRE位置を、現在のバンド内CA通信のDC位置として使用してもよい。
【0167】
上記は、3つのBWPが同時にアクティブ化される、説明のための例を使用していることを理解すべきである。いくつかの他の実施形態では、2つまたは4つまたはそれ以上のBWPがバンド内CA通信においてアクティブ化される場合、バンド内CA通信に対応するDC位置を決定するための方法は、上記と同様である。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0168】
さらに、本願のいくつかの他の実施形態では、ネットワーク装置は、メッセージ1において提供される各BWPに対応するDC位置に基づいて、別の仕方で、現在の通信のDC位置をさらに決定することができる。一例では、いくつかの実装では、ネットワーク装置は、すべてのアクティブ化されたBWPに対応するDC位置の分布に基づいて、現在の通信のDC位置を決定することができる。たとえば、通信プロセスは、図3の(a)に示されるバンド内CA通信である。ネットワーク装置は、バンド内CA通信のDC位置に対応する周波数f0を(f11+f22+f32)/3に設定してもよい。いくつかの他の実装では、ネットワーク装置は、データ・トラフィックに基づいてすべてのアクティブ化されたBWPについて異なる重みを設定し、すべてのアクティブ化されたBWPの重みおよびDC位置に基づいて通信のDC位置を決定することができる。よって、ネットワーク装置が通信のDC位置に基づいてデータ伝送を最適化するとき、データ伝送は、lo漏洩を含まない周波数にステアリングされることができ、それによりスループットを増すことができ、それにより最適化効果を改善する。
【0169】
なお、上記は、計算を通じて決定されたDC位置が現在の通信のDC位置として使用される、記述のための例を用いている。本願のいくつかの他の実施形態では、ネットワーク装置はさらに、計算を通じて決定されたDC位置が位置するRE位置の近くのRE位置を、現在の通信の選択されるべきDC位置として使ってもよい。それにより、ネットワーク装置は、該RE位置に基づいて、現在の通信の局部発振器漏洩位置をより正確に決定することができる。たとえば、ネットワーク装置は、現在の通信の候補DC位置として、計算を通じて得られたDC位置が位置する資源ブロック(resource block、RB)内の12個のRE位置すべてを使用してもよい。12個のRE位置のそれぞれの干渉状態が測定され、最も干渉の大きいRE位置が現在の通信に対応するDC位置として決定される。このようにして、現在の通信の決定されたDC位置は、隣接する周波数領域において最大の干渉を有する。よって、データ伝送がより良好に最適化できるように、ターゲットを絞った動作がDC位置上で実行される。むろん、ネットワーク装置がDC位置を決定するときに処理されるデータ量を減少させるために、いくつかの他の実施形態では、ネットワーク装置は、計算を通じて得られるDC位置に対応するRE位置に隣接する2つ以上のRE位置を、選択されるべきDC位置としてさらに使用し、それらの選択されるべきDC位置に対して別々に干渉測定を実行し、最大の干渉を有するRE位置を現在の通信のDC位置として使用してもよい。
【0170】
一般に、通信に対応するDC位置は、端末のためにネットワーク装置によって構成されたセル・キャリアの周波数領域内にある。換言すれば、DC位置に対応する周波数は、セル・キャリア内のRE位置に対応する周波数の1つである。したがって、本願の本実施形態では、端末のためにネットワーク装置によって構成された各BWPについてのDC位置を端末が構成するとき、任意の2つのBWPがアクティブ化されたときのDC位置に対応する周波数が、RE位置に対応する周波数であることも保証される。たとえば、端末が各BWPについてのDC位置を構成する場合、任意の2つのBWPのDC位置に対応する周波数の中心周波数がRE位置に対応する周波数であることを保証する必要がある。このようにして、図2または図3に示された解決策を使用して決定されたDC位置は、利用可能なDC位置である。
【0171】
この解決策では、ネットワーク装置は、たとえば上記の例におけるバンド内CA通信シナリオにおいて、複数のBWPがアクティブ化された場合に、現在の通信のDC位置を、端末の協力を得て、各BWPのDC位置に基づいて決定し;さらに、該DC位置に基づいて現在の通信に対して最適化処理を実行してもよい。また、この解決策では、複数のBWPが同時にアクティブ化された場合の通信のDC位置が決定される。これは、開発プロセスにおける端末および/またはネットワーク装置の対応する無線周波数(Radio Frequency、RF)性能を試験および検証するのに役立つ。
【0172】
図4は、本願のある実施形態による別のメッセージ処理方法を示す。この方法を使用することにより、ネットワーク装置は、現在の通信のDC位置をより迅速に得ることができる。図4に示されるように、本方法は、S401~S403を含んでいてもよい。
【0173】
S401:端末がネットワーク装置にメッセージ3を送信する。
【0174】
メッセージ3は、P個のDC位置を含んでいてもよい。P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である。
【0175】
異なる通信シナリオにおいて、複数のBWPが同時にアクティブ化される場合、同時にアクティブ化されるBWPのそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのうちの任意のものでありうることを理解されたい。したがって、本願のこの実施形態では、端末は、ネットワーク装置に、すべての組み合わせに対応する通信のDC位置を送信することができ、各組み合わせは、端末のためにネットワーク装置によって構成された複数のBWPのうちの任意の2つのアクティブ化BWPを含み、それにより、ネットワーク装置は、前記複数のBWPがアクティブ化されたときに、任意の通信のDC位置を、それらのDC位置に基づいて、決定することができる。換言すれば、この例では、Pは、CM 2以下の正の整数であってもよく、Pの具体的な値は、通信が置かれたネットワーク環境に対応するプロトコル要件に基づいて、柔軟に調整できる。たとえば、通信が置かれているネットワーク環境では、2つ以上のBWPが同時に1つのセルにおいてアクティブ化される場合、PはCM 2に等しい。通信が置かれているネットワーク環境において、1つのセル内で1度に1つのBWPのみがアクティブ化される場合、PはCM 2-Q×CS 2に等しい。ここで、Qはネットワーク装置によって端末に割り当てられたセルの量であり、Sは各セル内のBWPの量である。
【0176】
一例では、いくつかの実施形態において、通信が置かれているネットワーク環境において、2つ以上のBWPが、1つのセルにおいて同時にアクティブ化されてもよい。たとえば、ネットワーク装置は、3つのセル、たとえば、セル1、セル2、およびセル3を端末のために構成する。各セルは4つのBWPを含む。たとえば、セル1は、BWP 11、BWP 12、BWP 13、BWP 14を含み、セル2は、BWP 21、BWP 22、BWP 23、BWP 24を含み、セル3は、BWP 31、BWP 32、BWP 33、BWP 34を含む。端末は、12個のBWPのうちの任意の2つがアクティブ化されたときに、対応する通信のために対応するDC位置を構成することができる。換言すれば、2つのBWPは、通信の1つのDC位置に対応しうる。たとえば、BWP 11とBWP 21が同時にアクティブ化される場合、端末は、対応する通信のためにDC位置、すなわちDC 11-21を構成することができる。別の例では、BWP 12とBWP 21が同時にアクティブ化される場合、端末は、対応する通信のためにDC位置、すなわちDC 12-21を構成することができる。同様に、端末は、それぞれが2つのアクティブ化されたBWPを含む他の組み合わせに対応する、通信のためのDC位置を構成することができる。図5に示されるように、この例では、端末は、12個のBWPのうちの2個のアクティブ化されたBWPをそれぞれ含む諸組み合わせに対応する通信のために、合計C12 2=66個のDC位置を割り当てることができることが理解できる。端末は、それら66個の位置とBWPに対応する情報をメッセージ3に追加し、メッセージ3をネットワーク装置に送信することができる。
【0177】
いくつかの他の実施形態では、通信が置かれているネットワークにおいて、高々1つのBWPが、1つのセルにおいて一度にアクティブ化される。この場合、端末は、メッセージ3で伝達されるBWPの組み合せの量および対応するDC位置情報を適切に低減することができる。たとえば、ネットワーク装置は、端末のためにQ個のセルを構成し、S個のBWPが、各セルについて構成される。すなわち、ネットワーク装置は、端末のために合計Q×S=M個のBWPを構成する。この場合、端末は、それぞれが2つのBWPを含む異なる可能な組み合わせに対応する通信のための合計CM 2-Q×CS 2個のDC位置を構成し、それらCM 2-Q×CS 2個のDC位置をメッセージ3に追加し、メッセージ3をネットワーク装置に送ることができる。たとえば、ネットワーク装置はやはり、端末のために、3つのセル、たとえばセル1、セル2、およびセル3を構成する。各セルは4つのBWPを含む。たとえば、セル1は、BWP 11、BWP 12、BWP 13、BWP 14を含み、セル2は、BWP 21、BWP 22、BWP 23、BWP 24を含み、セル3は、BWP 31、BWP 32、BWP 33、BWP 34を含む。端末は、BWP 11およびBWP 21がアクティブ化される場合、対応する通信のためにDC位置、すなわちDC 11-21を割り当てることができる。端末は、BWP 11およびBWP 22がアクティブ化される場合、対応する通信のためにDC位置、すなわちDC 11-22を割り当てることができる。端末は、BWP 11およびBWP 23がアクティブ化される場合、対応する通信のためにDC位置、すなわちDC 11-23を割り当てることができる。同様に、端末は、他の組み合わせのために対応するDC位置をさらに割り当てることができ、各組み合わせは、同時にアクティブ化されうる2つのBWPを含む。このようにして、図6に示されるように、端末は、すべての組み合わせに対応する通信のために、合計C12 2-3×C4 2=66-3×6=48個のDC位置を割り当てることができ、各組み合わせは、同時にアクティブ化されうる2つのBWPを含むことができる。端末は、それら48個のDC位置をメッセージ3に追加し、メッセージ3をネットワーク装置に送信することができる。
【0178】
異なるネットワーク環境において、端末は、異なるプロトコル規則に基づいて、2つのBWPが同時にアクティブ化されるときの可能な対応するシナリオを決定し、異なるシナリオについて対応するDC位置を構成することができることを理解されたい。よって、図5および図6に示される上記の2つの場合に加えて、端末は、通信に対応するネットワーク環境における対応するプロトコルに指定されているように、BWPが同時にアクティブ化される場合に基づいて割り当てられてもよい、通信のDC位置の量を、さらに柔軟に調整することができる。本願のこの実施形態には、詳細は記載されない。
【0179】
本願のこの実施形態のいくつかの実装では、メッセージ3はRRCメッセージであってもよい。たとえば、メッセージ3は、RRCReconfigurationCompleteメッセージまたはRRCResumeCompleteメッセージであってもよい。メッセージ3において、端末は、通信の異なるDC位置に対応するセル識別情報を同時に報告することができ、それにより、ネットワーク装置は、通信に対応するDC位置が位置する特定のセルを知ることができる。対応して、端末は、セル・ベースでのグループ化態様におけるセルのキャリア周波数帯域に基づいて、通信の異なるDC位置に対応する周波数を報告することができる。一例において、下記は、本願のこの実施形態において提供されるメッセージ3の概略的な構造を示す。たとえば、端末は、諸組み合わせに対応する通信のための2つのDC位置(たとえば、DC 11-21およびDC 11-22)を割り当て、各組み合わせはアクティブ化されうる2つのBWP(たとえば、セル1におけるBWP 11およびセル2におけるBWP 21が同時にアクティブ化される場合はBWP 11-21が記録され、セル1におけるBWP 11およびセル2におけるBWP 22が同時にアクティブ化される場合は、BWP 11-22が記録される)を含み、DC 11-21に対応する周波数はセル1内にはいり、DC 11-22に対応する周波数はセル2内にはいる:
cell 1+cell 2{
BWP11-21
{ cellID: {1}
Location: (DC11-21)
}
BWP11-22
{ cellID: {2}
Location: (DC11-22)
}
}
【0180】
メッセージ3を用いることにより、ネットワーク装置は、セル1に対応する周波数帯域において、端末に含まれるDC位置であって、BWP 11-21を識別子とする2つの同時にアクティブ化されるBWP(すなわち、セル1におけるBWP 11とセル2におけるBWP 21)に対応する通信のDC位置がDC 11-21であることを知ることができることがわかる。また、ネットワーク装置は、セル2に対応する周波数帯域において、端末に含まれるDC位置であって、BWP 11-22を識別子とする2つの同時にアクティブ化されるBWP(すなわち、セル1におけるBWP 11とセル2におけるBWP 22)に対応する通信のDC位置がDC 11-21であることを知ることができる。ある可能な実装では、DC位置は、対応する0~3301を使用することによって識別されうることが理解できる。
【0181】
本願のこの実施形態では、メッセージ3は、それぞれがアクティブ化されうる2つのBWPを含む諸組み合わせに対応する通信のDC位置を構成した後に、端末によってプロアクティブに報告されてもよく、あるいはまた、ネットワーク装置の命令に従って報告されてもよいことに留意しておくべきである。一例では、ネットワーク装置は、端末にメッセージ4を送信してもよく、ここで、メッセージ4は、それぞれが端末のために構成されたM個のBWPのうちでアクティブ化されうる2つのBWPを含む諸組み合わせに対応する通信のDC位置を報告することを端末に指示することができる。
【0182】
たとえば、メッセージ4はRRCメッセージであってもよい。たとえば、メッセージ4はCellGroupConfigメッセージであってもよい。いくつかの実装では、CellGroupConfigメッセージに含まれるreportUplinkTxdirectCurrent識別子が、端末がメッセージ3に対応する内容を報告する必要があるかどうかを示してもよい。たとえば、reportUplinkTxdirectCurrent識別子が第1の値に設定されている場合、端末は、メッセージ4に基づいて、メッセージ3に対応する内容を報告してもよい。reportUplinkTxdirectCurrent識別子が第2の値に設定されている場合、端末はメッセージ3に対応する内容を報告する必要はない。
【0183】
むろん、メッセージ3およびメッセージ4の上記の説明は、単に例である。本願のこの実施形態では、メッセージ3および/またはメッセージ4の対応する機能は、代替的に、別のRRCメッセージまたは非RRCメッセージを使用することによって実装されてもよい。たとえば、既存のCellGroupConfigメッセージに含まれるreportUplinkTxdirectCurrent識別子は、各セル内の各BWPに対応するDC位置を報告することをUEに指示する。対照的に、新しい識別子(たとえばreportUplinkTxdirectCurrent-multiBWPと呼ばれる)が、メッセージ3に対応する内容を報告することをUEに指示するように設定されてもよい。これは、本願のこの実施側面において限定されない。
【0184】
一例では、ネットワーク装置は、以下の対話方式でメッセージ4を送信することができる。
【0185】
CC対方式で実行されるDC位置報告を必要とするCA組み合わせは、マスター・セル・グループMCG内に位置してもよいし、あるいは副次セル・グループSCG内に位置してもよい。ネットワーク装置は、メッセージ4を異なるセル・グループに添付することによって、UEがセル・グループ内のCA上りリンク直流位置報告を実行する必要があることを示すことができる。具体的な実装は、以下のように記述されうる:
1>RRC再構成完了(RRCReconfigurationComplete)メッセージの内容を次のように設定する:
2>RRCReconfigurationは、上りリンク伝送直流CA報告(reportUplinkTxDirectCurrentCA)のマスター・セル・グループ(masterCellGroup、MCG)を含む
3>バンド内連続上りリンクCAにおいて構成された各MCGに対応するCC対が、上りリンク伝送直流CAリスト(uplinkTxDirectCurrentListCA)を含む;または
2>RRCReconfigurationは、上りリンク伝送直流CA報告(reportUplinkTxDirectCurrentCA)の二次セル・グループ(secondaryCellGroup、SCG)を含む
3>バンド内連続上りリンクCAにおいて構成された各SCGに対応するCC対が、上りリンク伝送直流CAリスト(uplinkTxDirectCurrentListCA)を含む。
【0186】
上記の内容は、プロトコル構造において以下のように表すことができる:
1>RRCReconfigurationCompleteメッセージの内容を以下のように設定する:
2>RRCReconfigurationがreportUplinkTxDirectCurrentCAを含むmasterCellGroupを含む場合:
3>バンド内連続UL CA内に構成された各MCGサービス・セル対についてのuplinkTxDirectCurrentListCAを含む;
2>RRCReconfigurationがreportUplinkTxDirectCurrentCAを含むsecondaryCellGroupを含む場合:
3>バンド内連続UL CA内に構成された各SCGサービス・セル対についてのuplinkTxDirectCurrentListCAを含む。
【0187】
上記の実装において、ネットワーク装置は、RRC構成メッセージを使用することによって端末装置のための第2のメッセージを構成することができ、次いで、UEは、CAに対応するDC位置を示すために、第1のメッセージを基地局に送信する。
【0188】
対応して、端末装置は、RRC再構成完了メッセージにおいてネットワーク装置に第1のメッセージを報告することができる。一例では、RRCReconfigurationCompleteメッセージにおける構造は下記を含んでいてもよい:
RRC再構成完了-v16xy-elements::= SEQUENCE{
上りリンク伝送直流CAリスト-r16 上りリンク伝送直流CAリスト-r16
任意的に、
枢要な拡張なし sequence{}
任意的に、
}
すなわち:
RRCReconfigurationComplete-v16xy-IEs::= SEQUENCE{
uplinkTxDirectCurrentListCA-r16 UplinkTxDirectCurrentListCA-r16
OPTIONAL,
nonCriticalExtension SEQUENCE{}
OPTIONAL
}
【0189】
本願のいくつかの実装では、関連する内容がさらにセル・グループ構成情報要素(CellGroupConfig情報要素)および対応するセル・グループ構成フィールド記述(CellGroupConfigフィールド記述)に追加されてもよい。それにより、RRC構成メッセージを使用することによって第2のメッセージが端末に送達されることができ、第2のメッセージがCAに対応するDC位置指示を含みうる。言い換えると、第1のメッセージの送信は、第2のメッセージを使用することによって可能にされる。この例では、メッセージ3は、前述の説明の第1のメッセージに対応し、メッセージ4は、前述の説明の第2のメッセージに対応する。
【0190】
セル・グループ構成情報要素は、以下を含むことができる:
上りリンク伝送直流位置CA報告-r16 列挙{真]
任意的--条件はBWP再構成
reportUplinkTxDirectCurrentCA-r16 ENUMERATED {true} OPTIONAL--Cond BWP-Reconfig.
【0191】
セル・グループ構成フィールド記述は、以下の記述を含みうる:
上りリンク伝送直流位置CA報告
BWP構成および再構成時に、上りリンク・バンド内CAのための直流位置情報を報告することを許容する。このフィールドは、RRCSetupメッセージの一部として提供される場合、IE CellGroupConfigには存在しない。
【0192】
reportUplinkTxDirectCurrentCA
BWP構成および再構成時に、上りリンク・バンド内CAのための上りリンク直流位置情報を報告することを有効にする。このフィールドは、RRCSetupメッセージの一部として提供される場合、IE CellGroupConfigには存在しない。
【0193】
さらに、前述の例では、メッセージ3は、諸組み合わせに対応する通信のために端末によって構成されたDC位置を含み、各組み合わせは、アクティブ化されうる2つのBWPを含むことに留意されたい。いくつかの他の実施形態では、端末は、各BWPについて対応するDC位置をさらに構成することができ、たとえば、BWP 11のためにDC 11を構成し、BWP 21のためにDC 21を構成することができる。この例では、端末は、さらに、各BWPに対応するDC位置をメッセージ3に追加し、メッセージ3をネットワーク装置に送信してもよい。それにより、ネットワーク装置は、メッセージ3に基づいて、1つのBWPのみがアクティブ化されたときに通信に対応するDC位置を決定する。ある可能な実装では、ネットワーク装置が端末が各BWPに対応するDC位置を報告することを必要とする場合、ネットワーク装置は、第3の値に設定されたreportUplinkTxdirectCurrent識別子を含むCellGroupConfigメッセージを端末に送信することができる。それにより、端末は、受信されたCellGroupConfigメッセージに基づいて、各BWPに対応するDC位置をネットワーク装置にフィードバックしうる。他のいくつかの実装では、ネットワーク装置は、第4の値に設定されたreportUplinkTxdirectCurrent識別子を含むCellGroupConfigメッセージを、端末に送信してもよい。それにより、端末は、受信したCellGroupConfigメッセージに基づいて、各BWPに対応するDC位置と、それぞれがアクティブ化されうる2つのBWPを含む諸組み合わせに対応する通信のために構成されたDC位置とを、ネットワーク装置にフィードバックする。
【0194】
上記の説明に基づいて、それぞれが同時にアクティブ化されうる2つのBWPを含む異なる組み合わせに対応する通信のためにDC位置が別々に構成された後、端末装置は、すべての構成されたDC位置をメッセージ3に追加してもよく、メッセージ3をネットワーク装置に送ってもよいことが理解できる。このようにして、ネットワーク装置は、すべての組み合わせに対応する通信のDC位置を知ることができ、各組み合わせは、同時にアクティブ化されうる2つのBWPを含む。
【0195】
S402:ネットワーク装置はメッセージ3を受信する。
【0196】
S403:ネットワーク装置は、メッセージ3に基づいて現在の通信のDC位置を決定する。
【0197】
受信したメッセージ3に基づいて、ネットワーク装置は、任意の2つのBWPが同時にアクティブ化されたときに通信に対応するDC位置を知ることができる。たとえば、2つのアクティブ化されたBWPのみが1つの通信プロセスに含まれる場合、ネットワーク装置は、メッセージ3から、2つのアクティブ化されたBWPに対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として、決定することができる。別の例では、複数のアクティブ化されたBWPが1つの通信プロセスに含まれる場合も、ネットワーク装置は、メッセージ3から、前記複数のアクティブ化されたBWPにおける最高周波数に対応するBWPおよび最低周波数に対応するBWPに基づいて、対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として決定することができる。
【0198】
たとえば、いくつかの実施形態では、現在の通信はバンド内CA通信である。バンド内CA通信に対応するプロトコルは、1つのセルで一度に1つのBWPのみがアクティブ化されることを規定しており、ネットワーク装置は、端末のために、たとえばセル1、セル2、セル3の3つのセルを構成する。各セルは4つのBWPを含む。たとえば、セル1は、BWP 11、BWP 12、BWP 13、BWP 14を含み、セル2は、BWP 21、BWP 22、BWP 23、BWP 24を含み、セル3は、BWP 31、BWP 32、BWP 33、BWP 34を含む。この場合、端末からネットワーク装置によって受信されたメッセージ3は、図6に示される48個のDC位置と、あらゆる2つのアクティブ化されたBWPについての対応する情報とを含むことができる。
【0199】
いくつかの実装シナリオでは、バンド内CAにおいてBWP 11とBWP 21が同時にアクティブ化されることが例として用いられる。この場合、ネットワーク装置は、BWP 11およびBWP 21に対応するDC位置(たとえば、DC 11-21)を求めてメッセージ3に照会し、DC 11-21を、現在のバンド内CAのDC位置として使用することができる。
【0200】
いくつかの他の実装シナリオでは、BWP 11、BWP 21、およびBWP 31が、バンド内CAにおいて同時にアクティブ化されることが例として用いられる。2つより多くのBWPが同時にアクティブ化される場合があるため、ネットワーク装置は、アクティブ化されたBWPから2つのBWPを選択し、該2つのBWPに基づいてバンド内CAのDC位置を決定することができる。たとえば、ネットワーク装置は、アクティブ化されたBWPのうちの最低周波数および最高周波数に対応する2つのBWPを選択し、該2つのBWPが同時にアクティブ化されたときのメッセージ3内の対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として使用することができる。周波数領域でのアクティブ化されたBWP 11、BWP 21、およびBWP 31の分布が図7に示される分布である例が用いられる。BWP 11は、アクティブ化されたBWPのうちの最低周波数位置に対応するBWPであり、BWP 31は、アクティブ化されたBWPのうちの最高周波数位置に対応するBWPであることがわかる。この場合、ネットワーク装置は、BWP 11とBWP 31が同時にアクティブ化されるときのメッセージ3内の対応するDC位置を、現在のバンド内CAに対応するDC位置として、決定することができる。
【0201】
この解決策では、端末は、すべての組み合わせに対応する通信のDC位置をネットワーク装置に送信してもよく、各組み合わせは、同時にアクティブ化されうる2つのBWPを含み、それにより、ネットワーク装置は、現在の通信においてアクティブ化されたBWPに基づいて、対応するDC位置を迅速に決定し、該DC位置に基づいて通信最適化を行うことができる。また、この方法を用いることにより、複数のBWPがアクティブ化される場合の通信に対応するDC位置を決定する方法が提供される。これは、このシナリオにおける関連するRF性能を正確に測定するのに役立つ。
【0202】
なお、上記の説明では、端末が諸組み合わせに基づいて可能なDC位置を決定する段階であって、各組み合わせが、端末のためにネットワーク装置によって構成されたBWPのうちの、同時にアクティブ化されうる2つのBWPを含む、段階を実行し、該可能なDC位置をネットワーク装置に報告する例が使用されていることに留意しておくべきである。端末のためにBWPを構成するとき、ネットワーク装置は、端末のために複数の成分キャリア(component carrier、CC)を構成してもよく、各CCは複数のBWPを含むことが理解できる。この例では、端末が本願に示された組み合わせを決定する解決策は、代替的に、以下の方法を用いて実装されてもよい。ここで、各組み合わせは、同時にアクティブ化されうる2つのBWPを含む。
【0203】
たとえば、ネットワーク装置は端末のためにA1個のCCを構成し、ここで、該CCはB1個のBWPで構成されたCC 1とB2個のBWPで構成されたCC 2を含む。端末は、A1個のCCから任意の2つのCCを選択してCC対(CCペア)を形成し、すべての組み合わせに対応するDC位置をネットワーク装置に一度報告することができる。各組み合わせは、1つのCC対に含まれる2つのBWPを含む。たとえば、各CCにおいて一度に1つのBWPしかアクティブにすることができない場合、CC 1とCC 2で構成されるCC対は、それぞれ2つのBWPを含むCB1 1×CB2 1個の可能な組み合わせを含むことができる。よって、CC 1とCC 2から構成されるCC対に対応するDC位置を報告するとき、端末は、それぞれ2つのBWPを含むCB1 1×CB2 1個可能な組み合わせにそれぞれ対応するDC位置をネットワーク装置に報告することができる。
【0204】
各CCにおいて複数のBWPが同時にアクティブ化できる場合、CC 1とCC 2から構成されるCC対は、CB1+B2 2個の可能な組み合わせを含むことができ、各組み合わせが2つのBWPを含むことが理解できる。したがって、CC 1とCC 2から構成されるCC対に対応するDC位置を報告するとき、端末は、それぞれ2つのBWPを含むCB1+B2 2個の可能な組み合わせにそれぞれ対応するDC位置をネットワーク装置に報告することができる。以下は、各CCにおいて一度に1つのBWPがアクティブ化できる例を用いる。
【0205】
他のCC対についても、端末はそれらのCC対に対応するDC位置を、CC 1およびCC 2に対応する情報を報告する上記の仕方を参照して、報告することができる。たとえば、一般に、ネットワーク装置は、端末のためにA1個のCC(たとえば、CC 1、CC 2、…、CC A1)を構成し、A1個のCCのうちの任意の2つから構成されるCC対の量はCA1 2であり、k番目のCC対におけるCC 1にはk1個のBWPが構成され、k番目のCC対におけるCC 2にはk2個のBWPが構成される。kからCA1 2はみな正の整数であり、k1およびk2はどちらも正の整数であり、そのうち任意の2つの数は、同一であってもよく、または異なっていてもよい。すると、端末によってネットワーク装置に報告されるDC位置の総量は
【数1】
となる。各CCにおいて最大4つのBWPが構成できることを考えると、端末によってネットワーク装置に報告されるDC位置の合計上限量は16×CA1 2である。
【0206】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、指示フラグ・ビットをさらに含んでいてもよい。指示フラグ・ビットは、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連していることを示す、またはP個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連していることを示す。たとえば、指示フラグ・ビットの値0は、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連していることを示してもよく、指示フラグ・ビットの値1は、P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連していることを示してもよい。別の例として、指示フラグ・ビットは、P個のDC位置のうちの一つまたは複数が端末の下りリンクCCに関連する、または端末の上りリンクCCに関連することを示すことができる。
【0207】
具体的には、第1のメッセージが、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連することを示す場合、P個のDC位置は具体的には、端末のためにネットワーク装置によって構成されるA個の下りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPは、CC対内の異なるCC内にそれぞれ位置する。Aは2より大きい整数である。さらに、第1のメッセージは、端末の現在の通信のDC位置が、構成された下りリンクCCに関連する、またはアクティブ化された下りリンクCCに関連することを示してもよい。P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連する場合、端末は、上記の例のようにして、A個の下りリンクCCに対応するDC位置を報告してもよい。対応して、第1のメッセージにおけるセル識別情報は、具体的には、下りリンクCCが位置するセルの識別情報である。
【0208】
第1のメッセージが、P個のDCの位置が端末の上りリンクCCに関連することを示す場合、P個のDCの位置は、具体的には、端末のためにネットワーク装置によって構成されたA個の上りリンクCCのうちの任意の2つで構成されたCC対における任意の2つのBWPに対応するDC位置を含み、前記任意の2つのBWPはCC対におけるそれぞれ異なるCC内に位置する。さらに、第1のメッセージは、端末の現在の通信のDC位置が、構成された上りリンクCCに関連する、またはアクティブ化された上りリンクCCに関連することを示してもよい。P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連する場合、端末は、上記の例のようにして、A個の上りリンクCCに対応するDC位置を報告してもよい。対応して、第1のメッセージにおけるセル識別情報は、上りリンクCCが位置するセルの識別情報であってもよい。さらに、P個のDC位置のそれぞれに対応する下りリンクCCおよび該下りリンクCCの状態が、第1のメッセージにおいて別個に示されてもよい。たとえば、構成された下りリンクCC 1およびアクティブ化下りリンクCC 2は、M個のDC位置に対応し、アクティブ化された下りリンクCC 1および構成された下りリンクCC 2は、N個のDC位置に対応する。
【0209】
ある可能な設計では、第1のメッセージにおいて示されるP個のDC位置は、以下を含みうる:端末のためにネットワーク装置によってアクティブ化される複数のCCのうちの任意の2つで構成されたCC対における任意の2つの構成されたBWPに対応するDC位置であって、前記任意の2つのBWPはそれぞれCC対における異なるCC内に位置する、DC位置;または、前記複数の現在アクティブ化されているCCにおけるアクティブ化されたBWPの組み合わせに対応するDC位置。具体的には、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連する場合、第1のメッセージにおいて示されるP個のDC位置は:端末のために現在アクティブ化されているA個の下りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つの構成されたBWPに対応するDC位置;または、前記複数の現在アクティブ化されている下りリンクCCにおけるアクティブ化されたBWPの組み合わせに対応するDC位置を含んでいてもよい。P個のDC位置が端末の上りリンクCCに関連する場合、第1のメッセージに示されたP個のDC位置は:端末のために現在アクティブ化されているA個の上りリンクCCのうちの任意の2つから構成されるCC対における任意の2つの構成されたBWPに対応するDC位置;または、前記複数の現在アクティブ化されている上りリンクCCにおけるアクティブ化されたBWPの組み合わせに対応するDC位置を含んでいてもよい。
【0210】
さらに、端末によって報告される上記の情報を受信した後、ネットワーク装置は、現在アクティブ化されているCC対およびアクティブ化されたCC対におけるアクティブ化されたBWPの組み合わせに基づいて、端末によって報告された異なるCC対における可能な組み合わせから、2つのBWPの対応する組み合わせに対応するDC位置を選択することができ、各組み合わせは2つのBWPを含む。このようにして、現在の通信プロセスにおけるDC位置を得ることができる。第1のメッセージが、P個のDCの位置が端末の下りリンクCCに関連していることを示す場合、現在アクティブ化されているCC対と該アクティブ化されているCC対におけるアクティブ化されたBWPの組み合わせは、具体的には:現在アクティブ化されている下りリンクCC対と、アクティブ化されている下りリンクCC対におけるアクティブ化されたBWPの組み合わせであり、各組み合わせには2つのBWPを含む。第1のメッセージが、P個のDCの位置が端末の上りリンクCCに関連していることを示す場合、現在アクティブ化されているCC対と該アクティブ化されているCC対におけるアクティブ化されたBWPの組み合わせは、具体的には:現在アクティブ化されている上りリンクCC対と、該アクティブ化されている上りリンクCC対におけるアクティブ化されたBWPの組み合わせであり、各組み合わせは2つのBWPを含む。
【0211】
さらに、端末の上りリンク伝送のDC位置を決定する場合には、ネットワーク装置は、第1のメッセージにおいて示された各CCの状態情報と、それぞれの現在のCCの現在の状態情報とを使用することによって、DC位置を得ることもできる。たとえば、第1のメッセージは、構成された下りリンクCC 1におけるBWP 11およびアクティブ化された下りリンクCC 2におけるBWP 21に対応するDC位置がDC 1であることを示し、第1のメッセージは、アクティブ化された下りリンクCC 1におけるBWP 11および構成された下りリンクCC 2におけるBWP 21に対応するDC位置がDC 2であることを示す。この場合、ネットワーク装置は、CC 1およびCC 2の現在の構成またはアクティブ化状態に基づいて、現在の通信のDC位置を決定する。
【0212】
さらに、第1のメッセージが、P個のDC位置が端末の下りリンクCCに関連することを示す場合、端末の現在の通信のDC位置であって、ネットワーク装置によって決定されるDC位置が、端末の上りリンク資源の位置と重複しない場合、または、第1のメッセージによって示されるP個のDC位置のうちの、現在の通信のDC位置を決定するために使用される少なくとも1つのDC位置が、決定できない、または、上りリンク資源の外にある場合、ネットワーク装置は、現在の通信のDC位置を処理しないと決定してもよい。換言すれば、ネットワーク装置は、端末の局部発振漏洩を処理しないことを決定する。上りリンク資源は、構成された上りリンクCC、構成された上りリンクCCにおける構成されたBWP、構成された上りリンクCCにおけるアクティブ化されたBWP、アクティブ化された上りリンクCCにおける構成BWP、およびアクティブ化された上りリンクCCにおけるアクティブ化されたBWPのうちの少なくとも1つを含む。
【0213】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、媒体アクセス制御制御要素(media access control control element、MAC CE)を使用して報告されてもよい。MAC CEエンティティに関する情報は、イベントがトリガーされた後に報告されてもよい。報告をトリガーするイベントは:セルのアクティブ化、セルの非アクティブ化、BWPスイッチング、セルのスイッチング、チャネル帯域幅の変化、および不連続受信(discontinuous reception、DRX)状態の変化を含みうる。端末によって報告されるDC位置は、現在の通信のリアルタイムDC位置であってもよく、またはイベント発生後の更新を通じて得られるP個のDC位置であってもよい。さらに、MAC CEエンティティに関する情報は、第1のメッセージを定期的に報告するために使用されてもよい。タイミング条件が満たされると、端末は、最新の上りリンク伝送において第1のメッセージを加えることにより、ネットワーク装置に第1のメッセージを報告する。さらに、第2のメッセージは、MAC CEエンティティを使用することによって端末装置のための指示を提供してもよく、端末装置に対してDC位置を報告することを要求してもよい。第2のメッセージは、セルのアクティブ化、セルの非アクティブ化、またはBWPスイッチングMAC CEを用いることによって示されてもよい。
【0214】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、物理的制御チャネルまたは物理的データ・チャネルを使用することによって、DC位置を報告するために使用されてもよい。物理的制御チャネルは物理的上りリンク制御チャネル(physical uplink control channel、PUCCH)であってよく、データ・チャネルは物理的上りリンク共用チャネル(physical uplink shared channel、PUSCH)であってよい。対応して、PUCCHまたはPUSCHにおけるDC位置の報告は、下りリンク制御情報(downlink control information、DCI)を用いてネットワーク装置によって通知される。換言すれば、第2のメッセージは、下りリンク制御情報、たとえば、BWPスイッチングDCI、上りリンク・データ伝送スケジューリングのために使用されるDCI、またはSRSスイッチングをトリガーするためのDCIにおいて搬送されてもよい。
【0215】
ある可能な設計では、DC位置が下りリンクCCに関連するかどうかを示す情報は、代替的に、端末装置能力情報、すなわち、UEcapabilityinformationを使用することによって報告されてもよい。たとえば、情報はBandCombinationListにおいて搬送される。
【0216】
別の可能な設計では、第1のメッセージにおけるDC位置の特定の周波数領域位置は、代替的に、絶対無線周波数チャネル番号(absolute radio frequency channel number、ARFCN)情報を使用することによって報告されてもよく、または、DC位置の特定の周波数は、2つの情報:合意された参照点、たとえばPointAおよび合意された参照点の周波数領域オフセットを使用することによって報告されてもよい。
【0217】
既存の通信解決策では、端末は、含まれている可能なアクティブ化BWPに対応するDC位置を、それらのDC位置が処理のために現在キャンプされているセル(たとえば、一次セル(primary cell、PCell[Pセル]))に送ってもよいことが理解されるべきである。よって、本願の他のいくつかの実装では、端末は、ネットワーク装置に送信される可能なDC位置のデータ・ボリュームを、Pセルに基づいて、さらに圧縮することができる。以下の説明では、Pセルに対応するCCをCCpと呼ぶことがある。
【0218】
この例では、端末は、CC 1およびCC 2から構成され、キャリア周波数が以下の条件を満たすCC対に含まれる可能な組み合わせに対応するDC位置をネットワーク装置に報告してもよく、各組み合わせは2つのBWPを含む:
【数2】
ここで、fCC1はCC 1のキャリア周波数であり、fCC2はCC 2のキャリア周波数であり、fCCPはCCPのキャリア周波数である。CC 1、CC 2、CCPは、いずれも、端末のためにネットワーク装置により構成される前記複数のCCに含まれる。
【0219】
端末のためにネットワーク装置によって構成された複数のCCにおいて、CCに対応するキャリア周波数の昇順/降順に基づいて、CCpの位置について2つの場合がありうることが理解できる。場合1:CCpに対応するキャリア周波数は、前記複数のCCのキャリア周波数のうちの最高または最低のキャリア周波数である。場合2:前記複数のCCのキャリア周波数において、CCpに対応するキャリア周波数よりも大きいキャリア周波数があり、CCpに対応するキャリア周波数よりも小さいキャリア周波数もある。この例では、上記の2つの場合は、異なる仕方で処理されてもよい。
【0220】
場合1では、CCpに対応するキャリア周波数は、前記複数のCCのキャリア周波数における最高または最低のキャリア周波数である。すなわち、
【数3】
換言すれば、本願のこの実施形態において上記した解決策において提供される方法によれば、すべてのアクティブ化されたCCにおけるBWPから、最も高いキャリア周波数を有するBWPおよび最も低いキャリア周波数を有するBWPが選択される場合、CCp内のBWPである1つのBWP(たとえば、前記キャリア周波数を有するBWPまたは前記キャリア周波数を有するBWP)が存在する。よって、CC対を選択する際には、端末は、CC対における1つのCCを固定的にCCpとして選択してもよい。ネットワーク装置が端末のためにA1個のCCを構成し、各CCがA2個のBWPを含むことが、引き続き例として使用される。場合1では、端末はCCpを含む諸CC対を決定してもよく、そのようなCC対の数量は高々(A1-1)である。明らかに、(A1-1)の値は、CA1 2よりも有意に小さい。よって、端末によってネットワーク装置に報告されるCC対に対応するBWP組み合わせのDC位置の量は、大幅に減少する。このようにして、端末とネットワーク装置との間のデータ通信の圧力を低減することができ、ネットワーク装置は、諸DC位置から現在のDC位置をより迅速に決定することができる。
【0221】
場合2:複数のCCのキャリア周波数において、CCpに対応するキャリア周波数よりも大きいキャリア周波数が存在し、CCpに対応するキャリア周波数よりも小さいキャリア周波数も存在する、すなわち
【数4】
換言すれば、端末のためにネットワーク装置によって構成された複数のCCにおいて、CCpのキャリア周波数は、中間位置に位置する。場合2では、CCpに対応するBWPは、現在アクティブ化されているすべてのBWPにおいて、最高のキャリア周波数をもつBWPまたは最低のキャリア周波数をもつBWPでなくてもよいことが理解できる。よって、CC対に対応する組み合わせに対応するより多くのDC位置が報告される必要があり、各組み合わせは2つのBWPを含む。この例では、端末は、すべての可能なCC対のうちの、キャリア周波数がCCpのキャリア周波数を含む周波数範囲を形成する2つのCCから構成されるCC対を、報告される必要のあるCC対として使用することができる。たとえば、ネットワーク装置は、キャリア周波数の昇順に従ってCC 1、CC 2、CC 3、CC 4である4つのCCを端末のために構成し、CCpはCC 2である。端末は、CC 1およびCC 2を用いてCC対を形成し、CC 1およびCC 3を用いてCC対を形成し、CC 1およびCC 4を用いてCC対を形成することができる。端末はさらに、CC 2およびCC 3を用いてCC対を形成し、CC 2およびCC 4を用いてCC対を形成することができる。CC 3およびCC 4で構成されるCC対に対応するキャリア周波数の範囲はCC 2に対応するキャリア周波数を含まないため、端末はCC 3およびCC 4で構成されるCC対に対応する組み合わせのDC位置を報告する必要はなく、各組み合わせは2つのBWPを含む。場合2において、上記の例における解決策を用いることにより、端末によって報告されたCC対に対応する組み合わせのDC位置も圧縮される(たとえば、CC 3およびCC 4で構成されるCC対に対応する可能なDC位置は報告されない)ことがわかる。ここで、各組み合わせは2つのBWPを含む。このようにして、端末とネットワーク装置との間の通信の圧力を低下させることができ、ネットワーク装置は、現在のDC位置をより迅速に見つけることができる。
【0222】
上記の説明に基づいて、本願のこの実施形態は、さらに、端末がCCベースでネットワーク装置のために報告を実行する機構の具体的な実装例を提供する。
【0223】
この例では、端末は、端末のためにネットワーク装置によって構成されたN個のCCのうちの任意の2つで構成されたCC対を報告することができる。たとえば、報告されるCC対はSEQUENCE(SIZE(1..maxNrofCellPairs))として識別されてもよい。言い換えれば、端末は、各CC対について2つのCCのセルID(cellID)を報告してもよい。加えて、端末は、各CC対について、同時にアクティブ化されうるすべてのBWP対をさらに報告してもよい。たとえば、報告されるBWP対は、SEQUENCE(SIZE(1..maxNrofBWPsPairs))として識別されてもよい。いくつかの実装では、端末によって報告されるBWP対に関する情報において、各BWP対は、2つの情報要素、たとえば、REの位置を識別するDC位置を含んでいてもよい。解決策は、txDirectCurrentLocation-r16 INTEGER(0..3301)という識別子を使用して実装されてもよい。DC位置が位置するセルは、servCellIndex-r16 ServCellIndexである。
【0224】
以下は、上記の例に対応する特定のプロトコル構造と、対応する記述の可能な実装を提供する。
【0225】
上りリンク伝送直流CAリスト要素は、BWPサブキャリア間隔パラメータ(ヌメロロジー)および関連するキャリア帯域幅に基づいて、バンド内上りリンク連続CAを有する各サービス・セル対の伝送直流DC位置を示す。
【0226】
IE UplinkTxDirectCurrentListCAは、BWPヌメロロジーおよび関連するキャリア帯域幅に基づいて、バンド内UL連続CAのために、サービス・セル対当たりのTx Direct Current位置〔Tx直流位置〕を示す。
【0227】
この構造は、複数のCC対、すなわち、SEQUENCE(SIZE(1..maxNrofCellPairs))を含んでいてもよい。各CC対の報告態様は、2つのCCのセルIDを報告している。同時にアクティブ化されうるすべてのBWP対、すなわちSEQUENCE(SIZE(1..maxNrofBWPsPairs))が、各CC対について報告される。各BWP対は、REの位置を識別するDC位置と、DC位置が位置するセルの2つの情報要素を含む。下記は、この構造の例を与える:
"上りリンク伝送直流DCリスト情報要素
--アクセス・スタック・ノード1開始
--タグ-上りリンク伝送直流DCリスト-開始
上りリンク伝送直流DCリスト-r16::=上りリンク伝送直流セル対-r16のsequence(size(1..最大セル対)
上りリンク伝送直流セル対-r16::=sequence{
servCellIndex1-r16 ServCellIndex,
servCellIndex2-r16 ServCellIndex,
上りリンク直流BWP対リスト-r16 上りリンク伝送直流BWP対-r16のsequence(size(1..最大セル対)

}
上りリンク伝送直流BWP対-r16::= sequence{
servCellIndex-r16 ServCellIndex,
shift7dot5kHz-r16 BOOLEAN,
伝送直流位置-r16 integer(0..3301)
}
--タグ-上りリンク伝送直流DCリスト-終了
--アクセス・スタック・ノード1の終了"
【0228】
上記の構造は、以下のように表すこともできる:
"UplinkTxDirectCurrentListCA情報要素
-ASN1START
-TAG-UPLINKTXDIRECTCURRENTLISTCA-START
UplinkTxDirectCurrentListCA-r16::= SEQUENCE(SIZE(1..maxNrofCellPairs)) OF UplinkTxDirectCurrentCellPair-r16
UplinkTxDirectCurrentCellPair-r16::= SEQUENCE{
DLcarrierRelevant BOOLEAN
servCellIndex1-r16 ServCellIndex,
servCellIndex2-r16 ServCellIndex,
uplinkDirectCurrentBWPPairList-r16 SEQUENCE(SIZE(1..maxNrofBWPsPairs)) OF UplinkTxDirectCurrentBWPPair-r16,

}
UplinkTxDirectCurrentBWPPair-r16::= SEQUENCE{
servCellIndex-r16 ServCellIndex,
shift7dot5kHz-r16 BOOLEAN,
txDirectCurrentLocation-r16 INTEGER(0..3301)
}
-TAG-UPLINKTXDIRECTCURRENTLISTCA-STOP
-ASN1STOP"
【0229】
この構造では、DLcarrierRelevantは、1つのCC対におけるすべての可能なBWPの組み合わせに対応するDC位置が、下りリンクCCに関連するかどうかを示す。たとえば、DLcarrierRelevantが1に設定されている場合、servCellIndexは下りリンクCCに対応するセル識別情報に基づいて報告される必要がある。
【0230】
上記の構造に対応する上りリンク伝送直流BWP対フィールド記述(UplinkTxDirectCurrentBWPPairフィールド記述)は、以下の表1に記載された内容を含んでいてもよい:
【表1】
【0231】
上記の内容は、基本的には表2に記載された内容整合する。
【表2】
【0232】
この例では、上りリンク伝送直流セル対フィールド記述(UplinkTxDirectCellPairフィールド記述)は、表3に記載される内容を含んでいてもよい:
【表3】
【0233】
上記の内容は、基本的に表4に記載される内容と整合する:
【表4】
【0234】
いくつかの実装では、BWP対の最大数および/またはシステムに受け入れ可能なCC対の最大数の定義が、多重度およびタイプ制約定義(Multiplicity and type constraint definitions)に含まれてもよい。
【0235】
たとえば、BWP対の最大量は、以下のように定義されうる:
BWP対の最大量 integer::=16 --各サービスCC対におけるBWP対の最大量
maxNrofBWPsPairs INTEGER::=16 --サービス・セル対当たりのBWP対の最大数
【0236】
この例では、各CC対に含まれることのできるBWP対の最大数は16である。むろん、これは単に一例である。いくつかの他の実装では、最大量は代替的に別の値であってもよい。たとえば、各CCが5つのBWPを含む場合、最大量は5×5=25であってもよい。別の例では、各CCが8個のBWPを含む場合、BWP対の最大量は8×8=64である。
【0237】
別の例として、CC対の最大数は、以下のように定義されてもよい:
CC対の最大量 Integer::=256 --バンド内上りリンクCAにおけるCC対の最大数
maxNrofCellPairs INTEGER::=256--バンド内UL CAのためのセル対の最大数
【0238】
この例では、各CC対に含まれるCC対の最大数は256である。むろん、これは単に一例である。いくつかの他の実装では、最大量は代替的に別の値であってもよい。
【0239】
以下は、上記の例に対応する具体的なプロトコル構造および対応する記述の別の可能な実装を提供する:
【表5】
【0240】
以下は、上記の例に対応する具体的なプロトコル構造および対応する記述の別の可能な実装を提供する:
【表6】
【0241】
DC位置の具体的な周波数位置の報告は、ARFCNを使用することによって代替的に示されてもよい。詳細は、次のとおり。
UplinkTxDirectCurrentTwoCarrierInfo-r16::= ARFCN-ValueNR
【0242】
具体的な周波数位置は、代替的に、参照位置および該参照位置からのオフセットを使用することによって示されてもよい。詳細は、次のとおり。
UplinkTxDirectCurrentTwoCarrierInfo-r16::= SEQUENCE{
AbsoluteFrequencyPointA ARFCN-ValueNR,
OffsetToPointA INTEGER(0..2199),
}
【0243】
上記は、主に、装置間の対話の観点から、本願の実施形態において提供される解決策を記載している。上記の機能を実施するために、端末およびネットワーク装置は、機能を実行するための対応するハードウェア構造および/またはソフトウェア・モジュールを含むことが理解できる。当業者は、本明細書に開示された実施形態に記載された例におけるユニットと組み合わせて、本願がハードウェアまたはハードウェアとコンピュータ・ソフトウェアの組み合わせによって実装できることを容易に認識するはずである。ある機能がハードウェアによって実行されるのか、あるいはハードウェアを駆動するコンピュータ・ソフトウェアによって実行されるのかは、技術的解決策の特定の用途および設計上の制約に依存する。当業者は、それぞれの特定の用途について、記載された機能を実装するために異なる方法を用いることができるが、その実装が本願の範囲を超えるものであると考えるべきではない。
【0244】
本願の実施形態において、端末およびネットワーク装置の機能モジュールは、上記の方法の例に基づく分割を通じて得られてもよい。たとえば、各機能モジュールは、各機能に対応する分割を通じて得られてもよいし、または2つ以上の機能が1つの処理モジュールに統合されてもよい。統合されたモジュールは、ハードウェアの形で実装されてもよいし、またはソフトウェア機能モジュールの形で実装されてもよい。任意的に、本願の実施形態において、モジュール分割は例であり、単に論理的な機能分割であり、実際の実装に際しては他の分割であってもよい。
【0245】
たとえば、図8は、ネットワーク装置800の構成の概略図である。ネットワーク装置800は、上記の実施形態におけるネットワーク装置の機能を実行するように構成されてもよい。ある実装では、図8に示されるように、ネットワーク装置800は、受信ユニット801および決定ユニット802を含んでいてもよい。
【0246】
受信ユニット801は、第1のメッセージを受信するように構成される。ここで、前記第1のメッセージは、端末のために前記ネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分BWPのそれぞれのDC位置を含む。決定ユニット802は、M個のBWPにおけるN個のアクティブ化されたBWPのDC位置に基づいて、現在の通信のDC位置を決定するように構成される。ここで、Mは、2以上の整数であり、Nは、2以上のM未満の整数である。
【0247】
ある可能な設計では、決定ユニット802は、第1のBWPのDC位置に対応する第1の周波数および第2のBWPのDC位置に対応する第2の周波数に基づいて、現在の通信のDC位置を決定するように構成される。現在の通信のDC位置に対応する周波数は、第1の周波数と第2の周波数の中心周波数である。第1のBWPは、N個のBWPのうちにあり、DC位置が最低周波数に対応するBWPであり、第2のBWPは、N個のBWPのうちにあり、DC位置が最高周波数に対応するBWPである。
【0248】
ある可能な設計では、M個のBWPのうちの任意の2つのBWPのDC位置に対応する周波数の中心周波数が、資源要素(resource element、RE)位置に対応する周波数である。
【0249】
ある可能な設計では、ネットワーク装置800はさらに送信ユニット803を含んでいてもよい。送信ユニット803は、第2のメッセージを送信するように構成される。第2のメッセージは、端末のためのネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのそれぞれのDC位置を報告することを端末に指示する。
【0250】
上記の方法実施形態におけるステップのすべての関連する内容が、対応する機能モジュールの機能説明において引用されうることに留意されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。本願のこの実施形態で提供されるネットワーク装置800は、上記のメッセージ処理方法におけるネットワーク装置の機能を実行するように構成されているので、上記のメッセージ処理方法と同じ効果を達成することができる。任意的に、必ずではないが、必要なときは、本願のこの実施形態で提供されるネットワーク装置800は、対応する機能を実装する際に、受信ユニット801、および/または決定ユニット802、および/または送信ユニット803をサポートするように構成された処理モジュールまたは制御モジュールを含んでいてもよいことが理解できる。
【0251】
図9は、本願のある実施形態による端末900の構成の概略図である。図9に示されるように、端末900は送信ユニット901を含んでいてもよい。
【0252】
送信ユニット901は、報告メッセージを送信するように構成され、ここで、前記報告メッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されたM個の帯域幅部分BWPのそれぞれのDC位置を含み、M個のBWPのうちの任意の2つのBWPのDC位置に対応する周波数の中心周波数は、資源要素RE位置に対応する周波数であり、Mは、2以上の整数である。
【0253】
ある可能な設計では、端末はさらに受信ユニット902を含む。受信ユニット902は、ネットワーク装置から報告指示メッセージを受信するように構成される。報告指示メッセージは、端末のためのネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのそれぞれのDC位置を報告することを端末に指示する。
【0254】
上記の方法実施形態におけるステップのすべての関連する内容が、対応する機能モジュールの機能説明において引用されうることに留意されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。本願のこの実施形態で提供される端末900は、上記のメッセージ処理方法における端末の機能を実行するように構成されているので、上記のメッセージ処理方法と同じ効果を達成することができる。任意的に、必ずではないが、必要なときは、本願のこの実施形態で提供される端末900は、対応する機能を実装する際に、送信ユニット901および/または受信ユニット902をサポートするように構成された処理モジュールまたは制御モジュールを含んでいてもよいことが理解できる。
【0255】
図10は、本願のある実施形態によるネットワーク装置1000の構成の概略図である。図10に示されるように、ネットワーク装置1000は受信ユニット1001および決定ユニット1002を含む。
【0256】
受信ユニット1001は、第1のメッセージを受信するように構成され、第1のメッセージはP個のDC位置を含み、P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分BWPのうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数であり、決定ユニット1002は、第1のメッセージに基づいて現在の通信のDC位置を決定するように構成される。
【0257】
ある可能な設計では、PはCM 2MC2〕以下の整数である。
【0258】
ある可能な設計では、P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である。
【0259】
ある可能な設計では、決定ユニット1002は、前記M個のBWPのうちのN個のアクティブ化されたBWPのうちの第1のBWPおよび第2のBWPに対応するDC位置を、現在の通信のDC位置として決定するように構成され、ここで、第1のBWPおよび第2のBWPに対応するDC位置は、前記P個のDC位置のうちの一つであり、第1のBWPは、N個のBWPにおける最低周波数位置をもつBWPであり、第2のBWPは、N個のBWPにおける最高周波数位置をもつBWPであり、Nは2以上M未満の整数である。
【0260】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれが位置するセルcellを示すセル識別情報をさらに含む。
【0261】
ある可能な設計において、ネットワーク装置はさらに送信ユニット1003を含む。送信ユニット1003は、第2のメッセージを送信するように構成され、第2のメッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのうちの前記任意の2つに対応するDC位置を報告することを端末に指示する。
【0262】
上記の方法実施形態におけるステップのすべての関連する内容が、対応する機能モジュールの機能説明において引用されうることに留意されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。本願のこの実施形態で提供されるネットワーク装置1000は、上記のメッセージ処理方法におけるネットワーク装置の機能を実行するように構成されているので、上記のメッセージ処理方法と同じ効果を達成することができる。任意的に、必ずではないが、必要なときは、本願のこの実施形態で提供されるネットワーク装置1000は、対応する機能を実装する際に、受信ユニット1001、および/または決定ユニット1002、および/または送信ユニット1003をサポートするように構成された処理モジュールまたは制御モジュールを含んでいてもよいことが理解できる。
【0263】
図11は、本願のある実施形態による端末1100の構成の概略図である。図11に示されるように、端末1100は送信ユニット1101を含む。
【0264】
送信ユニット1101は第1のメッセージを送信するように構成され、ここで、第1のメッセージは:P個のDC位置を含み、P個のDC位置のそれぞれは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個の帯域幅部分BWPのうちの任意の2つに対応するDC位置であり、Pは1以上の整数であり、Mは2以上の整数である。
【0265】
ある可能な設計では、PはCM 2以下の整数である。
【0266】
ある可能な設計では、P個のDC位置の任意のものは、資源要素RE位置である。
【0267】
ある可能な設計では、第1のメッセージは、P個のDC位置のそれぞれが位置するセルcellを示すセル識別情報をさらに含む。
【0268】
ある可能な設計では、端末はさらに受信ユニット1102を含む。受信ユニット1102は、第2のメッセージを受信するように構成され、第2のメッセージは、端末のためにネットワーク装置によって構成されるM個のBWPのうちの前記任意の2つに対応するDC位置を報告することを端末に指示する。
【0269】
上記の方法実施形態におけるステップのすべての関連する内容が、対応する機能モジュールの機能説明において引用されうることに留意されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。本願のこの実施形態で提供される端末1100は、上記のメッセージ処理方法における端末の機能を実行するように構成されているので、上記のメッセージ処理方法と同じ効果を達成することができる。任意的に、必ずではないが、必要なときは、本願のこの実施形態で提供される端末1100は、対応する機能を実装する際に、送信ユニット1101および/または受信ユニット1102をサポートするように構成された処理モジュールまたは制御モジュールを含んでいてもよいことが理解できる。
【0270】
図12は、本願のある実施形態によるネットワーク装置1200の構成の概略図である。図12に示されるように、ネットワーク装置1200はプロセッサ1201およびメモリ1202を含む。メモリ1202はコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成される。この実施形態において提供されるプロセッサ1201は、図8に示される送信ユニット803、受信ユニット801、決定ユニット802の機能を実装するように構成されることができることに留意すべきである。たとえば、いくつかの実施形態では、プロセッサ1201がメモリ1202に記憶された命令を実行するとき、ネットワーク装置1200は、図2に示されるS202およびS203ならびにネットワーク装置によって実行される必要のある他の動作を実行できるようにされる。
【0271】
図13は、本願のある実施形態による端末1300の構成の概略図である。図13に示されるように、端末1300はプロセッサ1301およびメモリ1302を含む。メモリ1302はコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成される。この実施形態において提供されるプロセッサ1301は、図9に示される送信ユニット901、受信ユニット902の機能を実装するように構成されることができることに留意すべきである。たとえば、いくつかの実施形態では、プロセッサ1301がメモリ1302に記憶された命令を実行するとき、端末1300は、図2に示されるS201ならびに端末によって実行される必要のある他の動作を実行できるようにされる。
【0272】
図14は、本願のある実施形態によるネットワーク装置1400の構成の概略図である。図14に示されるように、ネットワーク装置1400はプロセッサ1401およびメモリ1402を含む。メモリ1402はコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成される。この実施形態において提供されるプロセッサ1401は、図10に示される送信ユニット1003、受信ユニット1001、決定ユニット1002の機能を実装するように構成されることができることに留意すべきである。たとえば、いくつかの実施形態では、プロセッサ1401がメモリ1402に記憶された命令を実行するとき、ネットワーク装置1400は、図4に示されるS402およびS403ならびにネットワーク装置によって実行される必要のある他の動作を実行できるようにされる。
【0273】
図15は、本願のある実施形態による端末1500の構成の概略図である。図15に示されるように、端末1500はプロセッサ1501およびメモリ1502を含む。メモリ1502はコンピュータ実行可能命令を記憶するように構成される。この実施形態において提供されるプロセッサ1501は、図11に示される送信ユニット1101、受信ユニット1102の機能を実装するように構成されることができることに留意すべきである。たとえば、いくつかの実施形態では、プロセッサ1501がメモリ1502に記憶された命令を実行するとき、端末1500は、図4に示されるS401ならびに端末によって実行される必要のある他の動作を実行できるようにされる。
【0274】
図16は、本願のある実施形態によるチップ・システム1600の構成の概略図である。チップ・システム1600は、ネットワーク装置において使用されてもよい。図16に示されるように、チップ・システム1600は、上記の諸実施形態におけるネットワーク装置に関係した機能を実装することにおいてネットワーク装置を支援するように構成されたプロセッサ1601および通信インターフェース1602を含んでいてもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、チップ・システム1600は、図2に示されるS202およびS203を実行するまたは図4に示されるS402およびS403を実行することにおいてネットワーク装置を支援するように構成されてもよい。ある可能な設計では、チップ・システム1600はさらに、ネットワーク装置のために必要なプログラム命令およびデータを記憶するように構成されたメモリを含む。チップ・システムはチップを含んでいてもよく、あるいはチップおよび別の離散的装置を含んでいてもよい。
【0275】
図17は、本願のある実施形態によるチップ・システム1700の構成の概略図である。チップ・システム1700は、端末において使用されてもよい。図17に示されるように、チップ・システム1700は、上記の諸実施形態における端末に関係した機能を実装することにおいて端末を支援するように構成されたプロセッサ1701および通信インターフェース1702を含んでいてもよい。たとえば、いくつかの実施形態では、チップ・システム1700は、図2に示されるS201を実行するまたは図4に示されるS401を実行することにおいて端末を支援するように構成されてもよい。ある可能な設計では、チップ・システム1700はさらに、端末のために必要なプログラム命令およびデータを記憶するように構成されたメモリを含む。チップ・システムはチップを含んでいてもよく、あるいはチップおよび別の離散的装置を含んでいてもよい。
【0276】
本願のある実施形態は、通信システムをさらに提供する。通信システムは、一つまたは複数のネットワーク装置および一つまたは複数の端末を含む。前記一つまたは複数のネットワーク装置および前記一つまたは複数の端末は、上記の諸実施形態において提供されるメッセージ処理方法のうちのいずれか1つを実装するように構成されてもよい。
【0277】
上述した方法実施形態におけるステップのすべての関連する内容が、対応する機能モジュールの機能説明において引用されうることに留意されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。本願の実施形態で提供される各装置(たとえば、端末および/またはネットワーク装置)は、上記の実施形態における対応する装置の機能を実行するように構成され、したがって、上記のメッセージ処理方法と同じ効果を達成することができる。上記の実施形態における機能、アクション、動作、ステップなどの全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせを使用して実装されうる。上記の実施形態を実装するためにソフトウェア・プログラムが使用される場合、上記の実施形態の全部または一部は、コンピュータ・プログラム・プロダクトの形で実装されてもよい。コンピュータ・プログラム・プロダクトは、一つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ・プログラム命令がコンピュータ上でロードされ、実行されると、本願の実施形態に従って、手順または機能の全部または一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から別のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に送信されてもよい。たとえば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターから、有線(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバー、またはデジタル加入者線(digital subscriber line、DSL))または無線(たとえば、赤外線、電波、またはマイクロ波)方式で、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターに送信されうる。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または一つまたは複数の使用可能な媒体を統合するサーバーまたはデータセンターなどのデータ記憶装置であってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(たとえば、DVD)、半導体媒体(たとえば、固体ディスク(solid state disk、SSD))などでありうる。
【0278】
本願は、その個別的な特徴および実施形態を参照して記載されているが、本願の精神および範囲から逸脱することなく、さまざまな修正および組み合わせがそれらに対してなされうることは明らかである。対応して、本明細書および添付の図面は、添付の特許請求の範囲によって定義される本願の単なる例示的な記述であり、本願の範囲内の修正、変形、組み合わせまたは均等物の任意のものまたは全部をカバーするものと考えられる。当業者が、本願の精神および範囲から逸脱することなく、本願にさまざまな修正および変更を加えることができることは明らかである。本願は、本願の特許請求の範囲および同等技術の範囲内にはいるかぎり、本願のこれらの修正および変更をカバーすることが意図されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17