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特許7532557歯科ユニットチェア用フットコントローラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】歯科ユニットチェア用フットコントローラ
(51)【国際特許分類】
   A61C 1/04 20060101AFI20240805BHJP
   A61G 15/14 20060101ALI20240805BHJP
   A61C 19/00 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
A61C1/04
A61G15/14
A61C19/00 B
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022576466
(86)(22)【出願日】2021-04-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-25
(86)【国際出願番号】 KR2021004659
(87)【国際公開番号】W WO2022004993
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-12-12
(31)【優先権主張番号】10-2020-0079899
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】517128064
【氏名又は名称】オステムインプラント カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】OSSTEMIMPLANT CO., LTD
【住所又は居所原語表記】(Magok-dong) 3, Magokjungang 12-ro Gangseo-gu Seoul 07789 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ファン、デ ヨン
【審査官】小林 睦
(56)【参考文献】
【文献】実開昭49-074794(JP,U)
【文献】韓国登録実用新案第20-0377134(KR,Y1)
【文献】実開昭54-123694(JP,U)
【文献】特開2016-220854(JP,A)
【文献】特開2000-152965(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 1/04
A61G 15/14
A61C 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科用ユニットチェア(unit chair)に備えられた治療具を制御するための歯科ユニットチェア用フットコントローラであって、
前記治療具に供給される空気の流量を制御するためのエアバルブと、
前記エアバルブに備えられたロッドの下部に設置され、傾斜面を有するカムブロックと、
前記カムブロックと所定の距離だけ離隔した位置に配置され、外力によって左右に回転可能であり、上下に移動可能なペダル部と、
前記ペダル部の動きに連動して前記カムブロックが動くように前記カムブロックと前記ペダル部を連結する連結部とを含み、
前記エアバルブおよび前記カムブロックは、
前記ペダル部の左右回転による前記連結部の左右回転によって前記傾斜面と前記ロッドとの距離が変化するように配置され、
前記ペダル部の上下移動による前記連結部の上下移動によって前記ロッドの押圧または押圧解除が行われるように配置される
ことを特徴とする歯科ユニットチェア用フットコントローラ。
【請求項2】
前記ペダル部の左右回転を案内するためのレールをさらに含む
請求項1に記載の歯科ユニットチェア用フットコントローラ。
【請求項3】
前記レールの長さによって前記ペダル部の左右回転範囲が制限される
請求項2に記載の歯科ユニットチェア用フットコントローラ。
【請求項4】
前記ペダル部の左右回転によって前記カムブロックが左右回転する場合、前記エアバルブのロッドが前記傾斜面の上部に常に位置するように前記エアバルブおよび前記カムブロックが配置される
請求項1に記載の歯科ユニットチェア用フットコントローラ。
【請求項5】
前記ペダル部の左右回転範囲の中で、前記ペダル部が下方に移動する位置に応じて前記ロッドの押圧の程度が変化する
請求項1に記載の歯科ユニットチェア用フットコントローラ。
【請求項6】
前記エアバルブは、
前記ロッドの押圧の程度の変化に応じて前記治療具に供給される空気の量を調節する
請求項5に記載の歯科ユニットチェア用フットコントローラ。
【請求項7】
外力によって前記ペダル部の下方移動が発生した後、前記外力が消滅した場合、前記ペダル部を最初の位置に戻すための復元力を提供する弾性部材をさらに含み、
前記弾性部材は前記連結部上に配置される
請求項1に記載の歯科ユニットチェア用フットコントローラ。
【請求項8】
前記連結部は、
前記ペダル部が前記カムブロックのベースより垂直方向に上部に位置するように構成される
請求項1に記載の歯科ユニットチェア用フットコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科ユニットチェア用フットコントローラに関し、より詳細には、施術者が、歯科用ユニットチェアの治療具に供給される空気の流入量を容易且つ便利に調節することができる歯科ユニットチェア用フットコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、歯科の診療および治療は、ユニットチェア(unit chair)に受診者が横になった状態で患者の口腔内で行われている。
【0003】
歯科用ユニットチェアには、口腔内を照らすための照明装置、各種の治療具が備えられたドクターテーブル(doctor table)、口腔の内部を映すか、CTイメージ情報をディスプレイするか、TVを視聴するなどのためのモニタを設置するユニットチェアモニタアーム、給水装置、患者の便宜のためのテーブルなどが設置されることができる。
【0004】
ユニットチェアに設置される前記様々な装置や器具は、患者や施術者の動線と便宜および手術時に十分な機能を提供するために効率の良い動線を有するように設置され、動作が便利になるように備えられる。
【0005】
一方、施術者は、ユニットチェアに位置する受診者を治療する際に、ユニットチェアに備えられたハンドピースのような各種の治療具および受診者が座るか横になっているチェアを足の操作でコントロールするために、フットコントローラを使用することが一般的である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、施術者が、歯科用ユニットチェアに備えられた治療具に供給される空気流入量を容易且つ便利に調節することができる歯科ユニットチェア用フットコントローラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一様相による歯科ユニットチェア用フットコントローラは、歯科用ユニットチェア(unit chair)に備えられた治療具を制御するための歯科ユニットチェア用フットコントローラであって、前記治療具に供給される空気の流量を制御するためのエアバルブと、前記エアバルブに備えられたロッドの下部に設置され、傾斜面を有するカムブロックと、前記カムブロックと所定の距離だけ離隔した位置に配置され、外力によって左右に回転可能であり、上下に移動可能なペダル部と、前記ペダル部の動きに連動して前記カムブロックが動くように前記カムブロックと前記ペダル部を連結する連結部とを含んでなる。
【0008】
また、本発明の一実施形態において、本発明の一様相による歯科ユニットチェア用フットコントローラは、前記ペダル部の左右回転を案内するためのレールをさらに含んでなることができる。
【0009】
ここで、前記レールの長さによって前記ペダル部の左右回転範囲が制限されることができる。
【0010】
また、本発明の一実施形態において、前記ペダル部の左右回転によって前記カムブロックが左右回転する場合、前記エアバルブのロッドが前記傾斜面の上部に常に位置するように前記エアバルブおよび前記カムブロックが配置されることができる。
【0011】
また、本発明の一実施形態において、前記エアバルブおよび前記カムブロックは、前記ペダル部の左右回転による前記連結部の左右回転によって前記傾斜面と前記ロッドとの距離が変化するように配置されることができる。
【0012】
また、本発明の一実施形態において、前記エアバルブおよび前記カムブロックは、前記ペダル部の上下移動による前記連結部の上下移動によって前記ロッドの押圧または押圧解除が行われるように配置されることができる。
【0013】
また、本発明の一実施形態において、前記ペダル部の左右回転範囲の中で、前記ペダル部が下方に移動する位置に応じて前記ロッドの押圧の程度が変化することができる。
【0014】
また、本発明の一実施形態において、前記エアバルブは、前記ロッドの押圧の程度の変化に応じて前記治療具に供給される空気の量を調節することができる。
【0015】
また、本発明の一実施形態において、本発明の一様相による歯科ユニットチェア用フットコントローラは、外力によって前記ペダル部の下方移動が発生した後、前記外力が消滅した場合、前記ペダル部を最初の位置に戻すための復元力を提供する弾性部材をさらに含むことができる。
【0016】
ここで、前記弾性部材は前記連結部上に配置されることができる。
【0017】
また、本発明の一実施形態において、前記連結部は、前記ペダル部が前記カムブロックのベースより垂直方向に上部に位置するように構成されることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明による歯科ユニットチェア用フットコントローラによると、施術者が、歯科用ユニットチェアに備えられた治療具に供給される空気の流入量を容易且つ便利に調節することができる効果がある。
【0019】
ただし、本発明の範囲が上述の効果によって制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一例による本発明が適用される歯科用ユニットチェアの外観を図示した図である。
図2】本発明の一実施形態によるフットコントローラの外観を図示した図である。
図3】本発明の一実施形態によるフットコントローラの外観を図示した図である。
図4】本発明の一実施形態によるフットコントローラのブロック構成図である。
図5】本発明の一実施形態によるフットコントローラ20と歯科用ユニットチェア10が無線通信する概念を図示した図である。
図6】本発明の一実施形態によるフットコントローラ20と歯科用ユニットチェア10が有線通信する概念を図示した図である。
図7】本発明の一実施形態によるフットコントローラの内部構成の一例を図示した図である。
図8】本発明の一実施形態によるフットコントローラの内部構成の一例を図示した図である。
図9】本発明の一実施形態によるフットコントローラの透視図である。
図10】本発明の一実施形態によるフットコントローラの透視図である。
図11】本発明の一実施形態によるフットコントローラの透視図である。
図12】本発明の一実施形態によるフットコントローラの側面図として一部の構成要素を図示する。
図13】ペダル部がレールを基準に真中に位置した状態を図示した図である。
図14】ペダル部がレールを基準に真中に位置した状態を図示した図である。
図15】ペダル部がレールを基準に真中に位置した状態を図示した図である。
図16】ペダル部がレールを基準に左側に回転する場合を図示した図である。
図17】ペダル部がレールを基準に左側に回転する場合を図示した図である。
図18】ペダル部がレールを基準に右側に回転する場合を図示した図である。
図19】ペダル部がレールを基準に右側に回転する場合を図示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明による歯科ユニットチェア用フットコントローラの上記目的に関する技術的構成をはじめ作用効果に関する事項は、本発明の好ましい実施形態が図示されている図面を参照した下記の詳細な説明により明確に理解することができる。
【0022】
以下の内容は、単に本発明の原理を例示する。したがって、当業者は、本明細書に明確に説明または図示されていないものの、本発明の原理を実現し、本発明の概念と範囲に含まれた様々な装置を発明することができる。また、本明細書に挙げられたすべての条件付き用語および実施形態は、原則的に、本発明の概念が理解されるようにするための目的にのみ明白に意図され、このように特別に挙げられた実施形態および状態に制限されない。
【0023】
また、本発明の原理、観点および実施形態のみだけでなく、特定の実施形態を挙げるすべての詳細な説明は、このような事項の構造的および機能的均等物を含むように意図される。また、このような均等物は、現在公知の均等物だけでなく、将来開発される均等物、すなわち、構造とは無関係に同じ機能を行うように発明されたすべての素子を含む。
【0024】
また、本発明を説明する際、関連する公知の技術に関する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にし得ると判断した場合には、その詳細な説明は省略する。さらに、図面の構成要素は、必ずしも縮尺によって図示されているものではない。例えば、本発明の実施形態の理解を容易にするために、図面の一部の構成要素の大きさは、他の構成要素に比べて誇張され得る。なお、互いに異なる図面の同じ参照符号は同じ構成要素を指し、類似する参照符号は必ずしもそうではないが、類似する構成要素を指すことができる。
【0025】
したがって、例えば、本明細書のブロック図は、本発明の原理を具体化する例示的な回路の概念的な観点を示す。これと同様に、すべてのフローチャート、状態遷移図、疑似コードなどは、コンピュータ読み取り可能な媒体に実質的に示すことができ、コンピュータまたはプロセッサが明白に図示されているか否かを問わず、コンピュータまたはプロセッサによって行われる様々なプロセスを示す。
【0026】
プロセッサまたはこれと類似する概念で表示されている機能ブロックを含む図面に図示されている様々な素子の機能は、専用ハードウェアだけでなく、適切なソフトウェアと関わってソフトウェアを実行する能力を有するハードウェアの使用により提供されることができる。プロセッサによって提供される時に、前記機能は、単一専用プロセッサ、単一共有プロセッサまたは複数の個別プロセッサによって提供されることができ、これらの一部は共有されることができる。
【0027】
また、プロセッサ、制御またはこれと類似する概念に提示される用語の明確な使用は、ソフトウェアを実行する能力を有するハードウェアを排他的に引用して解釈してはならず、制限なく、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ソフトウェアを保存するためのロム(ReadOnlyMemory)(ROM)、ラム(RAM)および不揮発性メモリを暗示的に含むものと理解すべきである。周知慣用の他のハードウェアも含まれることができる。
【0028】
本明細書の請求範囲において、詳細な説明に記載の機能を行うための手段として表現された構成要素は、例えば、前記機能を行う回路素子の組み合わせまたはファームウェア/マイクロコードなどを含むすべての形式のソフトウェアを含む機能を行うすべての方法を含むものと意図され、前記機能を行うように前記ソフトウェアを行うための適切な回路と結合する。このような請求の範囲によって定義される本発明は、様々に挙げられている手段によって提供される機能が結合し、請求項が要求する方式と結合するため、前記機能を提供することができる如何なる手段も本明細書から把握されるものと均等なものである。
【0029】
上述の目的、特徴および利点は、添付の図面に関連する以下の詳細な説明によってより明らかになり、これにより、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明の技術的思想を容易に実施することができる。
【0030】
以下、添付の図面を参照して、本発明の技術的思想による様々な実施形態について詳細に説明する。
【0031】
図1は一例による本発明が適用される歯科用ユニットチェアの外観を図示した図である。
【0032】
前記歯科用ユニットチェア10は、受診者の足が置かれるシート、受診者の背中をもたせかける背もたれおよび受診者の頭部を支えるヘッドレストを基本的に含むことができる。
【0033】
前記背もたれおよび前記シートのうち少なくとも一つの側面には、受診者の腕が置かれるアームレストが形成されることができる。
【0034】
また、前記歯科用ユニットチェア10は、前記シートを支持するベース、前記背もたれおよび前記シートのうち少なくとも一つを駆動させる駆動部および前記駆動部を制御する制御部を含むことができる。
【0035】
また、前記歯科用ユニットチェア10は、前記受診者を照らすための照明ユニット、受診者の口をすすぐためのうがい水を供給するための給水ユニット、コントロールユニット、ディスプレイユニット、フットコントロールユニット20(Foot Control Unit)、電源部のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0036】
また、前記歯科用ユニットチェア10は、作業テーブルを備えることができる。
【0037】
前記作業テーブルの代表的な例は、歯科で診療および治療のための各種の器具類を置くためのドクターテーブル(doctor table)である。
【0038】
例えば、前記作業テーブルは、歯科に訪問した受診者の診療のための施術器具、診療チャートなどを置くか、器具の操作のためのインタフェースを備えることができる。
【0039】
前記作業テーブルには、施術器具の動作に使用される電気、空圧および油圧のうち少なくとも一つが供給されることができる。例えば、供給された電気で施術器具の一つである口腔用ライトが点灯されることができる。
【0040】
また、前記作業テーブルは、各種のスイッチを含むことができる。施術者の位置を考慮すると、前記作業テーブルは、施術者が手を伸ばして容易に触れることができる距離に位置することができる。
【0041】
したがって、前記作業テーブルには、前記歯科用ユニットチェア10の各部を制御することができる各種のスイッチが位置することができる。
【0042】
図2および図3は本発明の一実施形態によるフットコントローラの外観を図示した図である。図4は本発明の一実施形態によるフットコントローラのブロック構成図である。
【0043】
図2図4を参照すると、本発明の一実施形態によるフットコントローラ20は、電源供給部100、通信部110、入力部120、端子部130、蓋部140、流量調節部150および制御部160を含んで構成されることができる。
【0044】
前記電源供給部100は、前記フットコントローラ20の各構成要素に必要な電源を供給する。ここで、前記電源供給部100は、充電可能なバッテリ(battery)を含むこともできる。
【0045】
前記通信部110は、前記歯科用ユニットチェア10と通信を行うモジュールであり、前記歯科用ユニットチェア10と有線通信を行う有線通信部111と、前記歯科用ユニットチェア10と無線通信を行う無線通信部112のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0046】
上述のように、前記歯科用ユニットチェア10は、複数の客体を備える。例えば、前記複数の客体は、シート、背もたれ、照明器具および治療具などを含むことができる。
【0047】
前記治療具は、例えば、高速ハンドピース、低速ハンドピース、三方-シリンジ(3way-syringe)、スケーラなどがある。
【0048】
すなわち、前記通信部110は、前記複数の客体を制御するために、前記フットコントローラ20で生成された制御信号を前記歯科用ユニットチェア10に伝送する機能を行うことができる。
【0049】
図5は本発明の一実施形態によるフットコントローラ20と歯科用ユニットチェア10が無線通信する概念を図示した図である。
【0050】
本明細書で言及されている無線通信は、ジグビー(ZigBee)、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)などを含む近距離無線通信を含む。しかし、本明細書で言及されている無線通信がこれに限定されるものではない。
【0051】
図6は本発明の一実施形態によるフットコントローラ20と歯科用ユニットチェア10が有線通信する概念を図示した図である。
【0052】
図6に図示されているように、前記歯科用ユニットチェア10と前記フットコントローラ20が有線通信する場合、前記歯科用ユニットチェア10は、ケーブルを介して前記フットコントローラ20に電源を供給することができる。ここで、前記フットコントローラ20に備えられたバッテリが充電されることもできる。
【0053】
本明細書で言及されている有線通信は、LAN(Local Area Network)、イーサネット(Ethernet)およびワイファイ(Wifi)のうち少なくとも一つを含むことができる。しかし、本明細書で言及されている有線通信がこれに限定されるものではない。
【0054】
前記入力部120は、前記歯科用ユニットチェア10に備えられた前記複数の客体を制御するための命令を受信することができる。
【0055】
前記入力部120は、図3および図4に図示されているように、ペダル部121およびスイッチ部122を含むことができる。
【0056】
ユーザは、足を用いて前記ペダル部121を左右に回転させた後、特定の位置で前記ペダル部121を踏むことで特定の命令を入力することができる。
【0057】
また、ユーザは、前記スイッチ部122a、122bを足で踏んで第1スイッチ122aまたは第2スイッチ122bに割り当てられている命令を入力することができる。
【0058】
前記端子部130には、前記歯科用ユニットチェア10と有線通信を行うための有線通信ケーブルが連結される。
【0059】
前記蓋部140は、前記端子部130をダストなどから保護するために、栓などで塞ぐための構成要素である。
【0060】
前記流量調節部150は、前記歯科用ユニットチェア10に備えられた治療具に流入される空気の流量を調節する機能を行うことができる。
【0061】
このために、前記流量調節部150は、カムブロック40とエアバルブ50を含んで構成されることができる。前記流量調節部150に関する詳細な説明は、必要な図面を参照して後述する。
【0062】
前記制御部160は、本発明の一実施形態によるフットコントローラ20の全般的な動作を制御し、各構成要素間の情報またはデータの流れを管理することができる。
【0063】
これにより、前記制御部160は、ハードウェア的には、CPU(Central Processing Unit)/MPU(Micro Processing Unit)を含む少なくとも一つ以上のプロセッサと実行メモリ(例えば、レジスタおよび/またはRAM(Random Access Memory))、および所定のデータを入出力するバス(または内部ケーブル)などを含むことができる。
【0064】
また、前記制御部160は、ソフトウェア的には、本発明の一実施形態によるフットコントローラ20の様々な動作および機能を行うために、所定の記録媒体から前記実行メモリにロード(Loading)されて前記プロセッサによって演算処理される所定のプログラムルーチン(Routine)および/またはプログラムデータを含むことができる。
【0065】
また、例えば、より具体的には、前記制御部160は、前記電源供給部100、前記通信部110、前記入力部120、前記端子部130、前記蓋部140および前記流量調節部150の全部または一部を制御することができる。
【0066】
例えば、前記制御部160は、前記入力部120を介して受信した命令を前記通信部110を介して前記歯科用ユニットチェア10に伝送することができる。
【0067】
前記歯科用ユニットチェア10にも別の通信部が備えられている。前記歯科用ユニットチェア10に備えられた通信部も前記フットコントローラ20と同様に、有線通信モジュールと無線通信モジュールがそれぞれ備えられていてもよい。
【0068】
図7および図8は本発明の一実施形態によるフットコントローラの内部構成の一例を図示した図である。
【0069】
図9図11は本発明の一実施形態によるフットコントローラの透視図である。特に、図10は本発明の一実施形態によるフットコントローラの上面透視図であり、図11は本発明の一実施形態によるフットコントローラの正面透視図である。図12は本発明の一実施形態によるフットコントローラの側面図として一部の構成要素を図示する。
【0070】
前記エアバルブ50は、前記歯科用ユニットチェア10に備えられた治療具に供給される空気の流量を制御する機能を行うことができる。前記治療具に供給される空気の流量の制御によって前記治療具のアールピーエム(RPM)が制御されることができる。
【0071】
前記エアバルブ50に空気流入管および空気排出管が連結されており、前記空気排出管を介して前記治療具に空気が供給されることができる。
【0072】
前記エアバルブ50は、図11に図示されているように、ロッド51を含むことができる。前記ロッド51の押圧の程度に応じて前記治療具に供給される空気の流量が変化することができる。
【0073】
前記エアバルブ50およびこれに備えられた前記ロッド51の構造と、これらの動作自体は公知の技術であるため、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0074】
前記カムブロック40は、図11および図12に図示されているように、傾斜面41を有して前記ロッド51の下部に設置される。
【0075】
すなわち、前記カムブロック40は、図11に図示されているように、上部表面の一方(例えば、図11の例では右側)が地面方向に次第に低くなる傾斜面41を有する。
【0076】
図11は、図10において、前記ペダル部121から前記流量調節部150に向かう場合に透視された構成要素を図示する。
【0077】
また、前記カムブロック40は、図11に図示されているように、上部表面の全体ではなく一部に前記傾斜面41が形成されてもよく、上部表面の全体に傾斜が形成されてもよい。
【0078】
また、前記ペダル部121は、図10および図12に図示されているように、前記流量調節部150に含まれた前記カムブロック40と所定の距離だけ離隔した位置に配置され、上述のように、外力によって左右に回転可能であり、上下に移動可能である。
【0079】
例えば、施術者は、足を用いて前記ペダル部121を左右に回転させるか、特定の位置で前記ペダル部121を足で踏んで前記ペダル部121を上下に移動させることができる。
【0080】
また、本発明の一実施形態によるフットコントローラ20は、図12に図示されているように、前記ペダル部121の動き(すなわち、左右回転または上下移動)に連動して前記カムブロック40が動くように前記ペダル部121と前記カムブロック40を連結する連結部60をさらに含むことができる。
【0081】
したがって、前記連結部60により、前記ペダル部121が左右回転すると、これに連動して前記カムブロック40が左右に回転し、前記ペダル部121が上下移動すると、これに連動して前記カムブロック40が上下移動することができる。
【0082】
前記ペダル部121の左右回転および上下移動による前記カムブロック40の左右回転および上下移動に関する詳細な説明は、図16図19を参照して後述する。
【0083】
一方、前記連結部60は、前記ペダル部121が前記カムブロック40のベースより垂直方向に上部に位置するように構成されることができるが、これに限定されるものではない。
【0084】
例えば、図12を参照すると、前記ペダル部121が前記カムブロック40のベースよりも地面からより遠く離れて配置されている。このような前記ペダル部121と前記カムブロック40の相対的な位置は、前記連結部60の構成(例えば、前記連結部60の形状)に応じて変化し得る。
【0085】
前記連結部60は、前記ペダル部121と前記カムブロック40を強固に連結するために、所定の厚さを有する金属材質からなることができるが、これに限定されるものではない。
【0086】
本発明の一実施形態によるフットコントローラ20は、図12に図示されているように、弾性部材62をさらに含むことができる。
【0087】
前記弾性部材62は、外力によって前記ペダル部121の下方移動が発生(例えば、施術者が前記ペダル部121を足で踏んだ場合)した後、前記外力が消滅(例えば、施術者が前記ペダル部121から足をはなした場合)した場合、前記ペダル部121を最初の位置に戻すための復元力を提供することができる。
【0088】
前記弾性部材62は、図12に図示されているように、前記連結部60上に配置されることができる。
【0089】
一方、本発明の一実施形態によるフットコントローラ20は、図10に図示されているように、前記ペダル部121の左右回転を案内するためのレール30をさらに含むことができる。
【0090】
前記ペダル部121は、左右回転をする際に、図10および図13に図示されているように、前記レール30の長さによって左右回転範囲が制限されることができる。
【0091】
例えば、図10に表示されているように、前記ペダル部121は、左側に12度、右側に12度回転することができるが、これに限定されないことはいうまでもない。図10に表示されている左側12度および右側12度は、一例に過ぎないことが明らかである。
【0092】
一方、前記ペダル部121の左右回転に伴い前記カムブロック40が左右回転する場合、前記エアバルブ50のロッド51が、前記カムブロック40に形成された前記傾斜面41の上部に常に位置するように、前記エアバルブ50および前記カムブロック40が配置されることができる。
【0093】
その理由は、施術者が前記ペダル部121を足で踏む場合(前記ペダル部121の下方移動)、前記連結部60によって前記カムブロック40が上方に移動して前記ロッド51を押圧するようにするためである。
【0094】
また、前記エアバルブ50および前記カムブロック40は、前記ペダル部121の左右回転による前記連結部60の左右回転によって前記傾斜面41と前記ロッド51との距離が変化するように配置されることができる。これに関しては、図16図19を参照してより詳細に後述する。
【0095】
図13図15はペダル部がレールを基準に真中に位置した状態を図示した図である。
【0096】
前記ペダル部121が前記レール30を基準に真中に位置(図13において「AA」)する場合、施術者が前記ペダル部121を足で踏まない状態では、前記傾斜面41と前記ロッド51との垂直距離はZ1である(図15参照)。
【0097】
図16および図17はペダル部がレールを基準に左側に回転する場合を図示した図である。
【0098】
図16および図17を参照すると、施術者が前記ペダル部121を左側に回転させ、前記ペダル部121を足で踏まない状態で、前記傾斜面41と前記ロッド51との垂直距離はZ2である(図17参照)。
【0099】
図18および図19はペダル部がレールを基準に右側に回転する場合を図示した図である。
【0100】
図18および図19を参照すると、施術者が前記ペダル部121を右側に回転させ、前記ペダル部121を足で踏まない状態で、前記傾斜面41と前記ロッド51との垂直距離はZ3である(図19参照)。
【0101】
図15図17および図19は前記ペダル部121の方から前記カムブロック40に向かう場合の図面であることが明らかである。
【0102】
例えば、図16に図示されているように、施術者が前記ペダル部121を左側に回転させると、図17に図示されているように、前記ロッド51は、前記カムブロック40の右側に位置する。
【0103】
また、例えば、図18に図示されているように、施術者が前記ペダル部121を右側に回転させると、図19に図示されているように、前記ロッド51は、前記カムブロック40の左側に位置する。
【0104】
ここで、前記Z1、Z2およびZ3の距離を比較すると、Z2の値が最も大きく、Z3の値が最も小さい。
【0105】
上述のように、前記エアバルブ50および前記カムブロック40は、前記ペダル部121の上下移動による前記連結部60の上下移動によって前記ロッド51の押圧または押圧解除が行われるように配置される。
【0106】
また、前記ペダル部121の左右回転範囲の中で前記ペダル部121が下方に移動する位置に応じて前記ロッド51の押圧の程度が変化し得る。
【0107】
前記エアバルブ50は、前記ロッド51の押圧の程度の変化に伴い前記治療具に供給される空気の量を調節する。
【0108】
一方、前記ペダル部121の上下移動も、左右回転範囲が制限され得ることと同様、その範囲が制限され得る。
【0109】
例えば、前記ペダル部121は、地面または前記フットコントローラ20の下端部を構成するベースから離隔している状態(施術者が前記ペダル部121を踏んでいない状態)で、地面または前記ベースに触れるまで下方移動する方式で上下移動範囲が制限されることができる。
【0110】
ただし、前記ペダル部121の上下移動範囲は、前記フットコントローラ20の様々な方式の器具的構成によって制限されることもある。
【0111】
例えば、図12に図示されているように、前記ペダル部121は、垂直方向(Z軸)に5度だけ移動(回転)することができる。前記ペダル部121の上下移動(回転)の制限範囲が前記5度に限定されないことは言うまでもない。以下では、説明の便宜上、前記ペダル部121が上下に5度だけ移動(回転)すると仮定する。
【0112】
上述の前記ロッド51の押圧による前記エアバルブ50の空気供給量の調節または変化の例は、以下のとおりである。
【0113】
例えば、図13図15を参照すると、前記ペダル部121が前記レール30を基準に真中に位置した状態で施術者が前記ペダル部121を踏む場合、前記カムブロック40は、5度からZ1に該当する角度を差し引いた角度に該当する距離(以下、「D1」とする)だけ前記ロッド51を押圧する。
【0114】
ここで、前記エアバルブ50は、D1に対応する流量で空気を前記治療具に供給する。
【0115】
また、例えば、図16および図17を参照すると、前記ペダル部121が前記レール30を基準に左側に位置した状態で施術者が前記ペダル部121を踏む場合、前記カムブロック40は、5度からZ2に該当する角度を差し引いた角度に該当する距離(以下、「D2」とする)だけ前記ロッド51を押圧する。
【0116】
ここで、前記エアバルブ50は、D2に対応する流量で空気を前記治療具に供給する。
【0117】
Z2がZ1より大きさのため、D2がD1より小さいことは言うまでもない。
【0118】
また、例えば、図18および図19を参照すると、前記ペダル部121が前記レール30を基準に右側に位置した状態で施術者が前記ペダル部121を踏む場合、前記カムブロック40は、5度からZ3に該当する角度を差し引いた角度に該当する距離(以下、「D3」とする)だけ前記ロッド51を押圧する。
【0119】
ここで、前記エアバルブ50は、D3に対応する流量で空気を前記治療具に供給する。
【0120】
Z3はZ1より小さいため、D3はD1より大きいことは言うまでもない。
【0121】
上述の方式で、施術者は、足を用いて前記ペダル部121を左右回転および/または上下移動をさせることで、前記エアバルブ50を介して前記歯科用ユニットチェアに備えられた治療具に供給される空気の流量を調節することができる。
【0122】
本明細書において、本発明の原理の「一実施形態」などと、このような表現の様々な変形の指称は、この実施形態に関連して、特定の特徴、構造、特性などが本発明の原理の少なくとも一つの実施形態に含まれることを意味する。
【0123】
したがって、表現「一実施形態において」と、本明細書の全体にわたり開示された任意の他の変形例は、必ずしもすべて同じ実施形態を指すものではない。
【0124】
本明細書において、方法が一連のステップを含むものと記述される場合、ここで提示されているそのようなステップの順序は、必ずしもそのようなステップが実行され得る順序ではなく、任意の記述されたステップは省略されることができ/できるか、ここで記述されていない任意の他のステップをその方法に付加可能である。
【0125】
また、本明細書において、単数型は、句で特別に言及しない限り複数型も含む。なお、本明細書で使用される「含む」または「含み」と言及された構成要素、ステップ、動作および素子は、一つ以上の他の構成要素、ステップ、動作、素子および装置の存在または追加を意味する。
【0126】
以上、本発明について、その好ましい実施形態を中心に説明した。本明細書により開示されているすべての実施形態と条件付きの例示は、本発明の技術分野において通常の知識を有する当業者が、読者が本発明の原理と概念を理解するようにするための意図で記述されたものであり、当業者は、本発明が本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態で実現され得る。そのため、開示された実施形態は、限定的な観点ではなく説明的な観点である。
【0127】
本発明の範囲は、上述の説明ではなく特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるすべての相違点は、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0128】
10 歯科用ユニットチェア
20 フットコントローラ
30 ペダルレール
40 カムブロック
41 傾斜面
50 エアバルブ
51 バルブロッド
60 連結部
62 弾性部材
100 電源供給部
110 通信部
111 有線通信部
112 無線通信部
120 入力部
121 ペダル部
122 スイッチ部
130 端子部
140 蓋部
150 流量調節部
160 制御部
図1
図2
図3
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図5
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