(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】振動発生装置及びこれを備えたディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
H04R 17/00 20060101AFI20240805BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20240805BHJP
G06F 3/041 20060101ALN20240805BHJP
【FI】
H04R17/00
G06F3/01 560
G06F3/041 480
(21)【出願番号】P 2023032485
(22)【出願日】2023-03-03
(62)【分割の表示】P 2021061915の分割
【原出願日】2021-03-31
【審査請求日】2023-03-03
(31)【優先権主張番号】10-2020-0039505
(32)【優先日】2020-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】コウ, ユソン
(72)【発明者】
【氏名】ハム, ヨンス
(72)【発明者】
【氏名】リー, ヨンウー
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-515351(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0154735(US,A1)
【文献】特開2017-011554(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0059733(US,A1)
【文献】特開2012-134956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 17/00
H04R 1/00- 1/02
G06F 3/01
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一平面上に配置された第1領域及び第2領域を有する圧電構造物を含み、
前記第1領域は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータおよびレシーバアクチュエータのうちの少なくとも1つ以上として実現され、
前記第2領域は、センシングアクチュエータとして実現され
、
前記第2領域は、超音波発振領域および超音波受信領域を含む、振動発生装置。
【請求項2】
前記第1領域と前記第2領域とは、互いに平行である、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項3】
前記第1領域と前記第2領域とは、異なる振動モードを有するように構成された、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項4】
前記第1領域は、第1周波数の振動特性を有するように構成され、
前記第2領域は、前記第1周波数と異なる第2周波数の振動特性を有するように構成された、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項5】
前記第2周波数は、10MHzないし30MHzの範囲であり、および/または
前記第1周波数は、10kHzないし20kHzの範囲である、請求項4に記載の振動発生装置。
【請求項6】
前
記超音波発振領域
は、前記第2領域の一部領域を含み、
前記超音波受信領域
は、前記第2領域の残りの領域を含む、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項7】
前記第1領域及び前記第2領域は、その側面で連結された、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項8】
前記第2領域は、前記第1領域によって囲まれる、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項9】
前記圧電構造物は、前記第1領域で互いに離れて配置された複数の第2領域を含み、
前記複数の第2領域のそれぞれの2以上の側面は、前記第1領域の側面に連結された、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項10】
前記第1領域と前記第2領域のそれぞれは、
圧電特性を有する複数の第1部分、および
前記複数の第1部分の間に配置された第2部分を含む、請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項11】
前記第1領域にある前記複数の第1部分と前記第2領域にある前記複数の第1部分とは、互いに異なる形状を有するように構成され、
前記第1領域にある前記第2部分と前記第2領域にある前記第2部分とは、互いに異なる形状を有するように構成された、請求項
10に記載の振動発生装置。
【請求項12】
前記複数の第1部分のそれぞれは、無機物質部であり、
前記第2部分は、有機物質部である、請求項
10に記載の振動発生装置。
【請求項13】
前記第1領域にある前記第2部分と前記第2領域にある前記第2部分は、互いに異なる有機物質を有するように構成された、請求項
10に記載の振動発生装置。
【請求項14】
前記第2領域にある前記第2部分と前記第1領域にある前記第2部分とは、異なるヤング率を有するように構成された、請求項
10に記載の振動発生装置。
【請求項15】
前記第2領域にある前記第2部分のヤング率は、前記第1領域にある前記第2部分のヤング率よりも低い、請求項
14に記載の振動発生装置。
【請求項16】
前記圧電構造物の第1面上に配置された第1電極、および前記圧電構造物の第1面とは反対の圧電構造物の第2面上に配置された第2電極をさらに含み、
前記第1及び第2電極のうちの少なくとも1つの電極は、前記第1領域と前記第2領域とに分離して配置された第1サブ電極および第2サブ電極を含み、
前記第1電極は、前記第1領域に配置され、前記第2電極は、前記第2領域に配置され、
前記第1及び前記第2電極のうちの残りの1つの電極は、前記第1領域と前記第2領域とに共通に配置された、請求項
10に記載の振動発生装置。
【請求項17】
前記圧電構造物の第1面上に配置された第1電極、及び前記圧電構造物の第1面とは反対の第2面上に配置された第2電極をさらに含み、
前記第1及び前記第2電極のうちの少なくとも1つの電極は、前記第1領域に対応するように配置された第1サブ電極、及び前記第2領域の第1部分に対応するように配置される少なくとも1つの第2サブ電極を含み、
前記第1及び前記第2電極のうちの残りの電極は、前記圧電構造物に対応するように配置された、請求項
10に記載の振動発生装置。
【請求項18】
前記第1領域にある前記第1部分の幅は、前記第2領域にある第1部分よりも小さい、請求項
10に記載の振動発生装置。
【請求項19】
前記第2領域の前記第1部分は、1つ以上のキャビティを含み、
前記第2領域の前記第2部分は、前記1つ以上のキャビティに配置された、請求項
10に記載の振動発生装置。
【請求項20】
前記超音波発振領域に配置された前記第1部分の1つ以上のキャビティは、前記第1部分の媒質において該当周波数の四分の一波長"λ/4"に基づいて、第1深さを有し、および
前記超音波受信領域に配置された前記第1部分の1つ以上のキャビティは、前記第2部分の媒質において該当周波数の四分の一波長"λ/4"に基づいて、第2深さを有する、請求項
19に記載の振動発生装置。
【請求項21】
前記超音波発振領域に配置された前記第1部分の1つ以上のキャビティは、第1面から第1深さで構成され、前記超音波受信領域に配置された前記第1部分の1つ以上のキャビティは、前記第1深さと同一または異なる第2深さで構成された、請求項
19に記載の振動発生装置。
【請求項22】
前記第2領域の前記第1部分は、第1面に配置された複数のキャビティを含み、
前記第2領域の前記第2部分は、前記複数のキャビティに配置され、
前記超音波発振領域に配置された前記第1部分の複数のキャビティは、前記第1面から同一または相異なる第1深さで構成され、
前記超音波受信領域に配置された前記第1部分の複数のキャビティは、前記第1面から同一または相異なる第2深さで構成された、請求項
10に記載の振動発生装置。
【請求項23】
映像を表示するように構成された表示パネル、および
前記表示パネルの背面に配置され、前記表示パネルを振動させるフィルムアクチュエータを含み、
前記フィルムアクチュエータは、請求項1から
22のいずれか一項に記載の振動発生装置を含むように構成された、ディスプレイ装置。
【請求項24】
前記フィルムアクチュエータは、接着部材によって前記表示パネルの背面に付着された、請求項
23に記載のディスプレイ装置。
【請求項25】
前記接着部材は、前記表示パネルと前記フィルムアクチュエータとの間に中空部を含む、請求項
24に記載のディスプレイ装置。
【請求項26】
振動板、および
前記振動板の背面に配置され、前記振動板を振動させるフィルムアクチュエータを含み、
前記フィルムアクチュエータは、請求項1から
22のいずれか一項に記載の振動発生装置を含むように構成された、装置。
【請求項27】
前記フィルムアクチュエータは、接着部材によって前記振動板の背面に付着された、請求項
26に記載の装置。
【請求項28】
前記接着部材は、前記振動板と前記フィルムアクチュエータとの間に中空部を含む、請求項
27に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、多機能の実現が可能な振動発生装置及びこれを備えたディスプレイ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近の電子機器の集積度が高まり、高度の技術が開発されることによって、電子機器に様々な機能が搭載されている。
【0003】
例えば、ディスプレイ装置を含む携帯用電子機器(例えば、携帯電話など)には、ディスプレイ機能、イメージセンシング機能、ハプティック機能、音響出力機能など、さまざまな機能が搭載されており、イメージセンシング機能、ハプティック機能、音響出力機能のために圧電体を用いることができる。
【0004】
従来は、各機能を実行するための装置が独立して、電子機器に搭載されたため、電子機器の小型化およびスリム化を実現するためには多くの困難があった。
【0005】
例えば、ディスプレイ装置は、表示パネルに映像を表示し、音を提供するためにディスプレイ装置に別途のスピーカーを設置しなければならない。ディスプレイ装置にスピーカーを配置する場合は、スピーカーは、 一定の空間を占めるようになるのでディスプレイ装置の設計および空間配置に制約が伴うという問題が発生する。
【0006】
ディスプレイ装置に適用されるスピーカーは、例えば、マグネットとコイルを含むアクチュエータであり得る。しかし、アクチュエータをディスプレイ装置に適用した場合、厚さが厚いという短所がある。そのため薄い厚さを実現することができる圧電素子が注目されている。圧電素子は、脆性特性のために外部からの衝撃によって破損が容易に発生し、したがって、音響再生の信頼性が低いという問題点がある。したがって、さまざまな機能を実行可能でありながら、薄膜構造を実現することができ、衝撃および自体の振動による応力または破損を防止することができる新しい構造の圧電素子への要求が高まっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書の実施例に係る課題は、ハプティック機能、スピーカー機能、レシーバ機能およびイメージセンシング機能などの様々な機能を実行することができる振動発生装置及びこれを備えたディスプレイ装置を提供することである。
【0008】
本明細書の実施例に係る課題は、多機能を実行することができ、柔軟性に優れ、超薄膜型に実現した振動発生装置及びこれを備えたディスプレイ装置を提供することである。
【0009】
本明細書の実施例に係る課題は、以上で言及した事項に限定されず、以下の記載から、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者であれば、本明細書の実施例が意図する他の課題もまた明瞭に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書の実施例に係る振動発生装置は、第1領域と第2領域を有する圧電構造物を含み、第1領域は、第1周波数の振動特性を有し、第2領域は、第1周波数と異なる第2周波数の振動特性を有する。
【0011】
本明細書の実施例に係る振動発生装置は、第1振動特性を有し、第1振動モードで動作する第1領域、および第2振動特性を有し、第2振動モードで動作する第2領域を含み、第1領域及び第2領域は互いに異なるヤング率を有する絶縁物質を含む。
【0012】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、映像を表示する表示パネル、および表示パネルの背面に配置され、表示パネルを振動させる振動発生装置を含み、振動発生装置は、 第1領域と第2領域を有する圧電構造物を含み、および/または第1領域は、第1周波数の振動特性を有し、第2領域は、第1周波数と異なる第2周波数の振動特性を有する。
【0013】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、映像を表示する表示パネル、および表示パネルの背面に配置され、表示パネルを振動させる振動発生装置を含み、振動発生装置は、第1振動特性を有し、第1振動モードで動作する第1領域、および第2振動特性を有し、第2振動モードで動作する第2領域を含み、第1領域及び第2領域は異なるヤング率を有する絶縁物質を含む。
【0014】
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図に含まれている。
【発明の効果】
【0015】
本明細書の実施例に係る音響発生装置は、ハプティック機能、スピーカー機能、レシーバ機能、イメージセンシング機能などを1つの音響発生装置で実現することができる。
【0016】
本明細書の実施例に係る音響発生装置は、フィルムの形態で実現されるので、音響発生装置を設置するための場所の変更が容易で、超薄膜型の振動発生装置を提供することができる。
【0017】
本明細書の実施例に係る音響発生装置は、高分子絶縁膜と圧電体で構成されるので、柔軟性に優れた音響発生装置を提供することができる。
【0018】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、音響発生装置を利用して、表示パネルが振動するように実現されるので、ディスプレイ装置の音の進行方向が表示パネルの前面になるように音響を発生させることができる。
【0019】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、ハプティック機能、スピーカー機能、レシーバ機能、イメージセンシング機能などを1つの音響発生装置に含むことで、スピーカー、ハプティック、レシーバー、イメージセンサーが1つの振動発生装置で実現されたディスプレイ装置を提供することができる。
【0020】
本明細書の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していないまた他の効果は下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【0021】
以上で解決しようとする課題、課題解決手段、効果に記載した発明の内容が請求項の必須的な特徴を特定することはなく、請求項の権利範囲は、発明の内容に記載された事項によって制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
以下に添付する図は、本明細書の実施例に係る理解を助けるためのもので、詳細な説明と一緒に実施例を提供する。ただし、本実施例の技術的特徴は、特定の図に限定されるものではなく、各図で開示される特徴は、互いに組み合わされて、新しい実施例として構成することができる。
【
図1】本明細書の実施例に係るディスプレイ装置を示す図である。
【
図3】本明細書の実施例に係る振動発生装置を示す図である。
【
図4】本明細書の実施例に係る振動発生装置を示す図である。
【
図5】本明細書の実施例に係る振動発生装置を示す図である。
【
図6】本明細書の実施例に係る振動発生装置を示す図である。
【
図7】本明細書の実施例に係る振動発生装置を示す図である。
【
図8】本明細書の実施例に係る振動発生装置を示す図である。
【
図9】本明細書の実施例に係る振動発生装置を示す図である。
【
図10】本明細書の他の実施例に係る振動発生装置を示す図である。
【
図13】本明細書の他の実施例に係る振動発生装置における
図10に示した線III-III’の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書の利点および特徴とそれらを達成する方法は、添付の図に基づいて詳細に後述する一例を参照すれば明らかになるであろう。しかし、本明細書は以下で開示する一例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で実現可能であり、本明細書の一例等は、単に本明細書の開示を完全にし、本明細書の発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供するものであり、本明細書の発明は、請求範囲の範疇によってのみ定義される。
【0024】
本明細書の一例を説明するために図に開示した形状、大きさ、比率、角度、個数などは、例示的なものであって、本明細書が図に示した事項に限定されるものではない。明細書全体にわたって同一参照符号は、同一の構成要素を指す。また、本明細書を説明するにおいて、関連する公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曖昧にすると判断された場合、その詳細な説明は省略する。本明細書で言及した「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~だけ」が使用されていない限り、他の部分を追加することができる。構成要素を単数で表現した場合に特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0025】
構成要素の解釈において、別途の明示的な記載がないと言っても誤差範囲を含むものと解釈する
【0026】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない限り、二つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することもできる。
【0027】
時間の関係についての説明である場合、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」などで時間的前後関係が説明されている場合、「すぐに」または「直接」が使用されていない以上、連続的でない場合も含むことができる。
【0028】
第1、第2などが多様な構成要素を記述するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって制限されない。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるものである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であることもあり得る。
【0029】
本明細書の構成要素を説明するにあたって、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのもので、その用語によって、その構成要素の本質、順序、順番または個数などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」「結合」または「接続」すると記載される場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接連結するか、または接続することができるが、特に明示的な記載事項がない間接的に連結し、または接続することができる各構成要素の間に、他の構成要素が「介在」することもあり得ると理解されなければならない。
【0030】
「少なくとも1つ」は、連関した構成要素の1つ以上のすべての組み合わせを含むものと理解されなければならない。例えば、「第1、第2、および第3構成要素の中の少なくとも1つ」の意味は、第1、第2、または第3構成要素だけではなく、第1、第2、および第3構成要素の中から二つ以上のすべての構成要素の組み合わせを含むとすることができる。
【0031】
本明細書で「ディスプレイ装置」は、表示パネルと表示パネルを駆動するための駆動部を含む液晶モジュール(Liquid Crystal Module;LCM)、有機発光表示モジュール(OLED Module)などのディスプレイ装置を含むことができる。そして、LCM、OLEDモジュールなどを含む完成品(complete productまたはfinal product)であるノートパソコン、テレビ、コンピュータモニタ、車両用または自動車用装置(automotive apparatus)または車両(vehicle)の他の形態などを含む電装装置(equipment apparatus)、スマートフォンまたは電子パッドなどのモバイル電子機器(mobile electronic apparatus)などのセットの電子装置(set electronic apparatus)またはセット装置(set deviceまたはset apparatus)も含むことができる。
【0032】
したがって、本明細書でのディスプレイ装置は、LCM、OLEDモジュールなどのディスプレイ装置自体、およびLCM、OLEDモジュールなどを含む応用製品またはエンドユーザー用装置であるセット装置までを含むことができる。
【0033】
また、いくつかの例では、表示パネルと駆動部などで構成されるLCM、OLEDモジュールを「ディスプレイ装置」と表現し、LCM、OLEDモジュールを含む完成品としての電子機器を「セット装置」として区別して表現することもできる。例えば、ディスプレイ装置は、液晶(LCD)または有機発光(OLED)の表示パネルと、表示パネルを駆動するための制御部であるソースPCBを含むことができる。セット装置は、ソースPCBに電気的に連結してセット装置全体を駆動するセット制御部であるセットPCBをさらに含むことができる。
【0034】
本実施例に使用される表示パネルは、液晶表示パネル、有機電界発光(OLED:Organic Light Emitting Diode)表示パネル、および電界発光表示パネル(electroluminescent display panel)などのすべての形態の表示パネルを使用することができ、実施例がこれに限定されるものではない。例えば、表示パネルは、本明細書の実施例に係る音響発生装置によって振動することによって、音響を発生することができる表示パネルであり得る。本明細書の実施例に係るディスプレイ装置に適用される表示パネルは、表示パネルの形態や大きさに限定されない。
【0035】
例えば、表示パネルが液晶表示パネルである場合には、多数のゲートラインとデータライン、およびゲートラインとデータラインの交差領域に形成されるピクセル(Pixel)を含むことができる。そして、各ピクセルでの光透過度を調節するためのスイッチング素子である薄膜トランジスタを含むアレイ基板と、カラーフィルタおよび/またはブラックマトリックスなどを備えた上部基板と、アレイ基板および上部基板との間に形成される液晶層を含んで構成することができる。
【0036】
表示パネルが有機電界発光(OLED)表示パネルである場合には、多数のゲートラインとデータライン、およびゲートラインとデータラインの交差領域に形成されるピクセル(Pixel)を含むことができる。そして、各ピクセルに選択的に電圧を印加するための素子である薄膜トランジスタを含むアレイ基板と、アレイ基板上の有機発光素子(OLED)の層、および有機発光素子層を覆うようにアレイ基板上に配置される封止基板またはカプセル化(Encapsulation)基板などを含んで構成することができる。封止基板は、外部の衝撃から薄膜トランジスタおよび有機発光素子層などを保護し、有機発光素子層に水分や酸素が浸透することを防止することができる。そして、アレイ基板上に形成される層は、無機発光層(inorganic light emitting layer)、例えば、ナノサイズの物質層(nano-sized material layer)、および量子ドット(quantum dot)発光層などを含むことができる。他の実施例としては、マイクロ発光ダイオードを含むことができる。
【0037】
表示パネルは、表示パネルに付着する金属板(metal plate)のような背面(backing)をさらに含むことができる。他の構造、例えば、他の物質からなる他の構造が含まれることもある。
【0038】
本明細書のいくつかの実施例のそれぞれの特徴が部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能で、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各実施例が互いに独立して実施可能であり得、連関関係で一緒に実施することもできる。
【0039】
以下、添付した図及び実施例を介して本明細書の実施例を詳しく見ると、次の通りである。図に示した構成要素のスケールは、説明の便宜上、実際と異なるスケールを有し得るので、図に示したスケールに限定されない。
【0040】
以下、添付した図を参照して本明細書の実施例に係る振動発生装置及びこれを備えたディスプレイ装置について説明する。
【0041】
図1は、本明細書の実施例に係るディスプレイ装置を示す図であり、
図2は、
図1に示した線I-I’の断面図である。
【0042】
図1及び2を参照すると、本明細書の実施例に係るディスプレイ装置10は、表示パネル100および表示パネル100の背面(または後面)に配置された振動発生装置200を含むことができる。
【0043】
表示パネル100は、映像、例えば、電子映像(electronic image)またはデジタル映像(digital image)を表示することができる。例えば、表示パネル100は、光を出力して映像を表示することができる。
【0044】
本明細書の実施例によると、表示パネル100は、液晶表示パネル、有機発光表示パネル、量子ドット発光表示パネル、マイクロ発光ダイオード表示パネル、電気泳動表示パネル、または電子湿潤表示パネルなど、あらゆる形態の表示パネルまたは曲面型表示パネルであり得るが、これに限定されるものではない。他の実施例によると、表示パネル100は、フレキシブル表示パネルであり得る。例えば、表示パネル100は、フレキシブル液晶表示パネル、フレキシブル有機発光表示パネル、フレキシブル量子ドット発光表示パネル、フレキシブルマイクロ発光ダイオード表示パネル、フレキシブル電気泳動表示パネル、またはフレキシブル電子湿潤表示パネルであり得るが、これに限定されるものではない。他の実施例によると、表示パネル100は、タッチパネル一体型表示パネルであり得る。例えば、タッチパネル一体型表示パネルは、表示パネル上に付着したタッチパネルを含むまたは表示パネルの内部に配置されたタッチ電極層を含むことができる。
【0045】
本明細書の実施例に係る表示パネル100は、基板上に配列された複数のピクセルの駆動によって映像を表示する表示領域、および表示領域を囲む非表示領域を含むことができる。例えば、表示パネル100は、ベゼルレス構造によって非表示領域なしに基板の全面全体を表示領域にすることができる。例えば、表示パネル100は、複数のピクセルのうち少なくとも1つのピクセルに配置された光透過部を含む透明表示パネルであり得る。
【0046】
本明細書の実施例に係る表示パネル100は、アノード電極、カソード電極および発光素子層を含むピクセルアレイ層の構造によって、トップエミッション(Top Emission)方式、ボトムエミッション(Bottom Emission)方式、またはデュアルエミッション(Dual Emission)方式などの形態で画像を表示することができる。トップエミッション方式は、ピクセルアレイ層で発生した可視光をベース基板の前方に放出させて映像を表示することができ、ボトムエミッション方式は、ピクセルアレイ層で発生した可視光をベース基板の後方に放出させて映像を表示することができる。
【0047】
例えば、発光素子層は、アノード電極とカソード電極のそれぞれに電気的に連結した有機発光層またはマイクロ発光ダイオード素子を含むことができる。マイクロ発光ダイオード素子は、集積回路(IC)またはチップ(Chip)の形態で実現した発光ダイオードであって、アノード電極と電気的に連結した第1端子およびカソード電極と電気的に連結した第2端子を含むことができる。カソード電極は、各画素領域に設けられた発光素子層の発光素子と共通に連結することができる。
【0048】
本明細書の実施例に係る表示パネル100は、曲面形態または一定の曲率半径を有するように曲げたり、曲がった曲げ部を含むことができる。
【0049】
表示パネル100の曲げ部は、表示パネル100で互いに平行な一側端部分と他側端部分の少なくとも1つに実現することができる。曲げ部を実現する表示パネル100の一側端および/または他側端は、非表示領域(BA)だけを含むか、または表示領域(AA)の端と非表示領域(BA)の両方を全部含むことができる。たとえば、非表示領域(BA)の曲げによって実現された曲げ部を含む表示パネル100は、片側ベゼル曲げ構造または両側ベゼル曲げ構造を有することができる。そして、表示領域(AA)の端と非表示領域(BA)の曲げによって実現された曲げ部を含む表示パネル100は、片側アクティブ曲げ構造または両側アクティブ曲げ構造を有することができる。
【0050】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、表示パネル100の背面に配置される支持部材300、および表示パネル100と支持部材300との間に配置されたパネル連結部材400をさらに含むことができる。
【0051】
支持部材300は、カバーボトム(Cover Bottom)、プレートボトム(Plate Bottom)、バックカバー(Back Cover)、ベースフレーム(Base Frame)、メタルフレーム(Metal Frame)、メタルシャーシ(Metal Chassis)、シャーシベース(Chassis Base)、またはm-シャーシなどの他の用語で表現することができる。したがって、支持部材300は、表示パネル100の背面に配置されるすべての形態のフレームまたは板状構造物などで実現することができる。支持部材300は、背面構造であり得る。
【0052】
支持部材300は、表示パネル100の背面を覆うことができる。例えば、支持部材300は、ギャップ空間(GS)を間に置いて表示パネル100の背面全体を覆うことができる。本明細書の実施例に係る支持部材300は、ガラス材質と金属材質およびプラスチック材質のうち少なくとも1つの材質を含むことができる。例えば、ガラス材質の支持部材300は、サファイアガラス(sapphire glass)であり得る。例えば、金属材質の支持部材300は、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム合金、および鉄とニッケルの合金のいずれかの材質からなることができる。
【0053】
本明細書の実施例に係る支持部材300は、表示パネル100の側面を追加で覆うことができる。例えば、支持部材300は、ギャップ空間(GS)を間に置いて表示パネル100の背面を覆う背面部310、および背面部310の先端に連結し、表示パネル100の側面を覆う側面部330を含むことができる。これに限らず、支持部材300は、背面部310と側面部330が一体に実現された単一の筐体の構造物であり得る。
【0054】
側面部330は、支持部材300と結合している別途のミドルフレームで実現することもできる。この場合、ミドルフレームで実現した側面部330は、支持部材300、例えば、背面部310の側面と表示パネル100の側面のうち1つ以上を覆うことができる。例えば、ミドルフレームで実現した側面部330は、金属材質、およびプラスチック材質中、支持部材300と同じ材質、または異なる材質からなり得る。
【0055】
本明細書の実施例に係るパネル連結部材400は、表示パネル100の背面側の端と支持部材300の前面の端との間に配置することができる。支持部材300は、パネルの連結部材400を介して表示パネル100の背面の端に配置することができる。例えば、パネル連結部材400は、表示パネル100と支持部材300を接着させることができる。本明細書の実施例によるパネル連結部材400は、両面テープ(Double-sided Tape)、片面テープ(Single-sided Tape)、または両面接着フォームパッドで実現することができ、これに限定されるものではない。
【0056】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、表示パネル100の前面端を覆う前面部材500をさらに含むことができる。前面部材500は、表示パネル100の表示領域と重畳する開口部を有する額縁またはフレーム形態を有することができる。例えば、前面部材500は、背面部310またはミドルフレームと結合して表示パネル100の前面端をカバーすることにより、表示パネル100を支持、または固定することができる。前面部材500は、表示パネル100の前面の端に配置して、使用者(または視聴者)に直接露出するので、ディスプレイ装置のデザイン的な外観美感を低下させ、ディスプレイ装置のベゼル幅を増加させ得る。このような問題点を解決するために、表示パネル100は、パネルの連結部材400を介して支持部材300に連結することにより、前面部材500を省略(または削除)することができ、これによりディスプレイ装置のベゼル幅が減少、または削除することによって、ディスプレイ装置のデザイン的な外観の美感が向上し得る。振動発生装置200は、表示パネル100の背面(または後面)に配置することができる。振動発生装置200は、接着部材150を介して表示パネル100の背面に接着することができる。
【0057】
本明細書の実施例に係る接着部材150は、表示パネル100の背面と振動発生装置200との間に配置することができる。一例として、接着部材150は、表示パネル100の背面と振動発生装置200のそれぞれと密着力や接着力に優れた接着層を含む両面テープまたは接着剤を含むことができる。例えば、接着部材150の接着層は、エポキシ(epoxy)、アクリル(acryl)、シリコン(silicone)、またはウレタン(urethane)を含むことができ、これに限定されるものではない。接着部材150の接着層は、粘着付与剤、ワックス成分、または酸化防止剤などの添加剤をさらに含むことができる。
【0058】
他の実施例に係る接着部材150は、表示パネル100と振動発生装置200の間に設けられる中空部をさらに含むことができる。接着部材150の中空部は、表示パネル100と振動発生装置200の間にエアギャップを設けることができる。エアギャップは、振動発生装置200の振動による音波(または音圧)が接着部材150によって分散せずに、表示パネル100に集中するようにすることにより、接着部材150による振動の損失を最小限に抑えて、表示パネル100の振動によって発生する音響の音圧特性を増加させることができる。
【0059】
本明細書の実施例に係る振動発生装置200は、フィルムの形態に実現することができる。振動発生装置200は、フィルムの形態に実現することで、表示パネル100よりも薄い厚さを有することができるので、振動発生装置200の配置によって表示パネル100の厚さを増加させないようにすることができる。振動発生装置200は、表示パネル100を振動板として使用する音響発生モジュール、音響発生装置、フィルムアクチュエータ、フィルム型圧電複合体アクチュエータ、フィルムスピーカー、フィルム型圧電スピーカー、またはフィルム型圧電複合体スピーカーなどで表現することができ、この用語に限定されるものではない。
【0060】
そして、本明細書の実施例に係る振動発生装置200は、表示パネル100の表示領域(AA)と対応する大きさを有することができる。振動発生装置200の大きさは、表示領域(AA)の大きさに対して0.9倍~1.1倍であり得、これに限定されるものではない。例えば、振動発生装置200の大きさは、表示パネル100の表示領域(AA)と同一、またはほぼ同じ大きさを有することができるので、表示パネル100の大部分の領域をカバーすることができ、振動発生装置200で発生する振動が表示パネル100の全体を振動させることができるので、音響の定位感が高く、改善した音響を消費者に提供することができる。
【0061】
また、表示パネル100と振動発生装置200の間の接触面積(またはパネルカバレッジ(panel coverage))が増加し、表示パネル100の振動領域が増加するにつれて表示パネル100の振動によって発生する中低音域帯の音響を改善することができる。また、大型ディスプレイ装置の場合、大型(または大面積)の表示パネル100全体を振動させることができるので、表示パネル100の振動による音響の定位感がさらに向上して立体音響効果を実現することができる。
【0062】
したがって、本明細書の実施例に係る振動発生装置200は、表示パネル100の背面に配置して表示パネル100を上下(または前後)方向に十分に振動させることができるので、ディスプレイ装置10の前方に所望する音響を出力することができる。そして、振動発生装置200を、有機物質部と無機物質部のパターン形状で実現することで、振動発生装置200の面積(または大きさ)を無限に拡張することができ、これによって表示パネル100に対する振動発生装置200のパネルカバレッジが増加することにより、表示パネル100の振動による音響特性を向上させることができる。
【0063】
そして、振動発生装置200は、1つのフィルムに実現してスリム化が可能なので、駆動電圧の上昇を軽減または防止することができる。例えば、表示パネル100と同等の大きさの広い面積を有する振動発生装置200を構成することができるので、フィルム型圧電体または積層型圧電体の欠点であった低音域帯での音圧特性を改善することができ、駆動電圧を下げることができる。また、本明細書の実施例に係る振動発生装置200は、無機物質部および有機物質部を含み、薄いフィルムの形態に実現することができるので、ディスプレイ装置10を構成する他の部品および/または機構物に干渉せずにディスプレイ装置10に一体化または装着することができる。
【0064】
本明細書の実施例に係る振動発生装置200は、電気信号によって振動して表示パネル100を振動させることができる。一例として、振動発生装置200は、表示パネル100に表示される映像と同期した信号によって振動して表示パネル100を振動して音響を発生させることができる音響発生装置であり得る。他の実施例としては、振動発生装置200は、表示パネル100上に配置するか、または表示パネル100に内蔵したタッチパネル(またはタッチセンサー層)に対する使用者のタッチに同期するハプティックフィードバック信号(または触覚フィードバック信号)によって振動して、表示パネル100を振動させることができるハプティック装置であり得る。例えば、振動発生装置200は、表示パネル100を振動して、使用者の操作によるフィードバックを出力するハプティック装置であり得る。これにより、表示パネル100は、振動発生装置200の振動によって振動して音響およびハプティックフィードバックのうちの少なくとも1つ以上を使用者(または視聴者)に提供することができる。
【0065】
本明細書の実施例に係る振動発生装置200は、イメージなどをセンシングするための帯域の周波数を生成して、受信することができるように実現することができ、これによって、指紋認識のための振動発生装置として実現することができる。
【0066】
図3は、本明細書の実施例に係る振動発生装置を示した図である。
【0067】
図3を参照すると、本明細書の実施例に係る振動発生装置200は、圧電複合層(PCL)、第1電極220及び第2電極230を含むことができる。
【0068】
振動発生装置200は、互いに異なる振動モードで動作するように区分することができる。例えば、圧電複合層(PCL)は、第1振動モードで動作する第1領域200-1と第2振動モードで動作する第2領域200-2を含むことができる。実施例によって、第1振動モードで動作する第1領域200-1は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータまたはレシーバアクチュエータとして動作し、第2振動モードで動作する第2領域200-2は、センシングアクチュエータとして動作することができる。例えば、第1領域200-1と第2領域200-2を含む圧電複合層(PCL)は、振動構造物、圧電複合体、圧電構造体、または圧電構造物であり得る。
【0069】
例えば、第1領域200-1に該当する振動発生装置は、第1振動発生装置であり、第2領域200-2に該当する振動発生装置は、第2振動発生装置であり得、第1及び第2振動発生装置に対しては、第1および第2領域の図面符号を同様に適用する。
【0070】
実施例によると、振動発生装置200の第1領域(又は第1振動発生装置)200-1と振動発生装置200の第2領域(または第2振動発生装置)200-2は、互いに異なる周波数特性を有するように実現することができる。したがって、本明細書の実施例に係る振動発生装置200は、1つのフィルム内で互いに異なる周波数特性を有するように実現することができる。例えば、本明細書の実施例に係る振動発生装置200は単一の圧電複合体(PCL)(または圧電構造物)において、互いに異なる共振周波数(または固有周波数)特性を有するように実現することができる。
【0071】
本明細書の実施例によると、第1領域200-1は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータ、およびレシーバアクチュエータのなかの1つ以上のアクチュエータとしてのみ使用することができる。本明細書の実施例によると、第1領域200-1は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータ、およびレシーバアクチュエータのうちの二つ以上のアクチュエータとして使用することができる。実施例によると、第1領域200-1は、ハプティック領域、スピーカー領域、およびレシーバ領域のうちの1つ以上をさらに含むことができる。
【0072】
本明細書の実施例によると、第2領域200-2は、第1領域200-1と同じ機能を遂行するように実現することができ、第2領域200-2が第1領域200-1と同じ機能を遂行する場合、第1領域200-1の機能をより高める, または増幅することができる。振動発生装置200における第1領域200-1と第2領域200-2の配置比率および配置位置は多様に設定することができる。
【0073】
圧電複合層(PCL)は、第1領域200-1に配置される第1圧電複合層(PCL1)と第2領域200-2に配置される第2圧電複合層(PCL2)を含むことができる。第1圧電複合層(PCL1)と第2圧電複合層(PCL2)は、互いに異なる複合構造または異なる振動モードで動作することができる。例えば、第1圧電複合層(PCL1)は100~20kHzの周波数を有する振動特性を有することができ、第2圧電複合層(PCL2)は10~30MHzの周波数を有する振動特性を有することができるが、これに限定されるものではない。例えば、第1圧電複合層(PCL1)は2-2振動モードの圧電特性を有する2-2複合体からなることができ、第2圧電複合層(PCL2)は1-3振動モードの圧電特性を有する1-3複合体からなり得るが、これに限定されるものではない。複合体の特性は、その構成成分の連結性と強く関連しており、連結性は、複合体でアクティブとパッシブ位相の配列として定義することができる。 したがって、2-2複合体または連結性は、
図3の第1領域に示すように、2位相の交互層を含むことができる。1-3 の複合体連結性は、この連結性が圧電物質の幾何学的利点を効率的に使用し、最高の電気機械結合係数を提供することができるため、広く使用されています。したがって、1-3複合体において圧電活性成分または一部分は、パッシブ位相またはパッシブ部分を提供するグリッドによって囲まれることができる。本明細書において1-3複合体または1-3振動モードは、
図3の第2領域に示されている。
【0074】
例えば、圧電複合層(PCL)は、ダイシング(dicing)工程によって形成することができるが、圧電複合層(PCL)の形成工程がダイシング(dicing)工程に限定されるものではない。例えば、圧電複合層(PCL)の第1部分211、213を構成する物質を利用してプレートを形成し、プレートから第2部分212、214を配置するための領域を除去し、除去した領域に第2部分212、214を構成する物質を満たす工程を介して圧電複合層(PCL)を形成することができる。
【0075】
実施例によると、第1圧電複合層(PCL1)は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータまたはレシーバアクチュエータとして実現し、第2圧電複合層(PCL2)は、センシングアクチュエータとして実現することができる。
【0076】
そして、第1および第2圧電複合層(PCL1、PCL2)のそれぞれは、複数の第1部分211、213および、複数の第2部分212、214を含むことができる。第1部分211、213は、圧電特性を有することができ、第2部分212、214は、第1部分211、213の周辺に配置して、第1部分211、213の耐衝撃性を補完し、絶縁性および柔軟性を有することができる。
【0077】
圧電複合層(PCL)における第1圧電複合層(PCL1)及び第2圧電複合層(PCL2)の配置比率および配置位置は、多様に設定することができる。
【0078】
例えば、
図3に示すように、第1および第2圧電複合層(PCL1、PCL2)は、第1圧電複合層(PCL1)の第2部分212を境にして側面で連結するように配置することができる。
【0079】
本明細書の実施例のように、第2圧電複合層(PCL2)がセンシングアクチュエータとして動作する場合、第2圧電複合層(PCL2)によって発振される信号と第2圧電複合層(PCL2)によって受信される信号が早く減衰して、互いに重ならないようにするために、第2圧電複合層(PCL2)の第2部分214のヤング率(Young's modulus)は、第1圧電複合層(PCL1)の第2部分212のヤング率よりも低くすることができる。
【0080】
例えば、第1圧電複合層(PCL1)の第2部分212は、強い発振特性を有し、及び/または振動減衰効果(または減衰特性)が小さい物質で構成することができる。第1圧電複合層(PCL1)の第2部分212は、高ヤング率を有する物質で構成することができる。例えば、第1圧電複合層(PCL1)の第2部分212は、3Gpa以上のヤング率を有することができる。例えば、第1圧電複合層(PCL1)の第2部分212は、エポキシ(Epoxy)系の高分子からなり得、これに限定されるものではない。第2圧電複合層(PCL2)の第2部分214は、発振および受信特性を有し、及び/または振動減衰効果(または減衰特性)が大きい物質で構成することができる。第2圧電複合層(PCL2)の第2部分214は、低ヤング率を有する物質で構成することができる。例えば、第2圧電複合層(PCL2)の第2部分214は、0.1GPa~2.5GPaのヤング率を有することができる。例えば、第2圧電複合層(PCL2)の第2部分214は、ウレタン(Urethane)系の高分子、アクリル(Acryl)系の高分子、PVDF系の高分子から少なくとも1つとなり得る。
【0081】
他の実施例としては、第2圧電複合層(PCL2)は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータまたはレシーバアクチュエータとして実現する場合には、該当周波数の信号を印加してハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータまたはレシーバアクチュエータおよびセンシングアクチュエータとして同時に実現することができる。この場合には、第2圧電複合層(PCL2)のヤング率は100MPa以上であり得る。
【0082】
第1圧電複合層(PCL1)の複数の第1部分211のそれぞれは、無機物質部で構成することができ、多角形態のパターンを含むことができる。例えば、複数の第1部分211のそれぞれは、所定の幅を有するラインパターン(line pattern)であり得る。例えば、複数の第1部分211のそれぞれは、第1方向(X)に沿って所定の間隔を有するように互いに離隔することができる。複数の第1部分211のそれぞれは、第1方向(X)と交差する第2方向(Y)に沿って並んで配置することができる。
【0083】
実施例によると、第1圧電複合層(PCL1)の複数の第1部分211のそれぞれは、第2方向(Y)に沿って所定の間隔を有するように互いに離隔し、第1方向(X)と並んで配置することができる。
【0084】
第1圧電複合層(PCL1)の複数の第2部分212のそれぞれは、有機物質部で構成することができ、第1部分211の無機物質部間を満たすように配置することができる。
【0085】
したがって、第1圧電複合層(PCL1)の複数の第1および第2部分211、212は、ライン形態またはストライプの形態で交互に配置することができる。第1圧電複合層(PCL1)の端に配列された2つの第2部分212は、第1圧電複合層(PCL1)の第1部分211よりも大きい幅を有することができる。例えば、 第1圧電複合層(PCL1)の2つの第1部分211との間に配列された第2部分212は、 第1圧電複合層(PCL1)の2つの第1部分211と第1圧電複合層(PCL1)の端に配列された2つの第2部分212よりも幅が小さいことができる。
【0086】
第2圧電複合層(PCL2)の複数の第1部分213のそれぞれは、無機物質部で構成することができ、第1方向(X)と第2方向(Y)に沿って互いに離隔した格子構造に配置することができる。そして、第2圧電複合層(PCL2)の複数の第2部分214のそれぞれは、有機物質部で構成することができ、第1部分213間に位置してマトリックス構造で配置することができる。実施例によると、複数の第1および第2部分213、214は、ライン形態またはストライプの形態で交互に配置することができる。高精細なイメージセンシングのために、第2圧電複合層(PCL2)の第1および第2部分213、214の幅のうちの少なくとも1つは、第1圧電複合層(PCL1)の第1および第2部分211、212のうちの少なくとも1つより小さい幅(または大きさ)を有することができることにより、 第2圧電複合層(PCL2)の第1部分213は、第1圧電複合層(PCL1)の第1部分211は単位面積当たり配置することができる。
【0087】
したがって、複数の第2部分214のそれぞれは、隣接する2つの第1部分213間のギャップを埋めるか、複数の第1部分213のそれぞれを囲むように構成することにより、隣接する第1部分213と連結し, または接着することができる。
【0088】
そして、第2圧電複合層(PCL2)がセンシングのために駆動する場合、複数の第1部分213の一部は、超音波発振用に使用され、残りの第1部分213は、超音波を受信する超音波受信用として使用することができる。
【0089】
本明細書の実施例に係る第1及び第2圧電複合層(PCL1、PCL2)の複数の第1部分211、213それぞれは、無機物質部で構成することができ、無機物質部は電気活性物質(Electro Active Material)を含むことができる。電気活性物質は、外力によって結晶構造に圧力またはねじれ現象が作用しながら正(+)イオンと負(-)イオンの相対的な位置の変化に伴う誘電分極によって電位差が発生し、逆に印加される電圧による電界によって振動が発生する特性(圧電特性)を有する。例えば、複数の第1部分211それぞれは、電気活性部、無機物質部、圧電物質部、または振動部などで表現することができ、これに限定されるものではない。
【0090】
本明細書の実施例に係る複数の第1部分211、213のそれぞれは、相対的に高い振動の実現が可能なセラミック系の物質で構成するか、またはペロブスカイト(perovskite)系の結晶構造を有する圧電セラミックスで構成することができる。ペロブスカイト結晶構造は、圧電および逆圧電効果を有し、配向性を有する構造であり得る。ペロブスカイト結晶構造は、ABO3の化学式で表され、Aは2価の金属元素からなり、Bは4価の金属元素からなることができる。一例としては、ABO3の化学式で、AおよびBはカチオンであり得、Oはアニオンであり得る。例えば、PbTiO3、PbZrO3、BaTiO3、およびSrTiO3のうちの少なくとも1つ以上を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0091】
ペロブスカイト結晶構造は、外部応力または磁場によって中央イオン、例えば、PbTiO3の場合、Tiイオンの位置が変動して分極(polarization)が変化して圧電効果を発生することができる。例えば、ペロブスカイト結晶構造は、外部応力または磁場によって対称的な(symmetric)構造であるキュービック(cubic)形状から対称ではない(unsymmetric)構造の四角形(正方晶系、tetragonal)、直方形(直方晶系、orthorhombic)、および菱形(菱面体晶系、rhombohedral)などの形状に変わることにより、圧電効果を発生することができる。対称ではない構造を有する四角形(tetragonal)および菱形(rhombohedral)のモルフォトロピック相境界(Morphotropic Phase Boundary)で分極が高く、分極の再配列が容易なので、高い圧電特性を有することができる。
【0092】
一例として、複数の第1部分211、213のそれぞれに構定される無機物質部は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、チタン(Ti)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)のうち1つ以上を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0093】
他の実施例としては、複数の第1部分211、213それぞれに構成される無機物質部は、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、及びチタン(Ti)を含むPZT(lead zirconate titanate)系物質、または鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、ニッケル(Ni)、およびニオブ(Nb)を含むPZNN(lead zirconate nickel niobate)系物質を含むことができ、これに限定されるものではない。また、無機物質部は、鉛(Pb)を含まないCaTiO3、BaTiO3、およびSrTiO3のうちの少なくとも1つ以上を含むことができ、これに限定されるものではない。
【0094】
本明細書の実施例によると、 複数の第2部分212、214のそれぞれは有機物質部を含むことができる。複数の第2部分212、214が第1部分211、213間に配置することによって、第1部分211、213に印加される衝撃を吸収することができ、第1部分211、213に集中するストレス(stress)をリリーシング(releasing)して振動発生装置200の耐久性を向上させることができ、また、振動発生装置200に柔軟性を提供することができる。そこで、振動発生装置200は、柔軟性を有することにより、表示パネル100の形状に対応する形状に曲げることができる。
【0095】
したがって、複数の第2部分212、214のそれぞれは、複数の第1部分211、213間に配置することによって、複数の第1部分211、213と、複数の第2部分212、214のそれぞれは同一平面(または同一層)に配置(または配列)することができる。また、複数の第2部分212、214のそれぞれは、隣接する2つの第1部分211、213間のギャップを埋めるように構成することにより、隣接する第1部分211、213と連結し, または接着することができる。これにより、第2部分212、214によって、第1部分211、213の単位格子内のリンクによる振動エネルギーが増加し得るので、振動特性を増加させることができ、圧電特性と柔軟性を確保することができる。
【0096】
そして、振動発生装置200は、一側を基準に、長さ方向(X)に沿って第1部分211、213と第2部分212、214が同一平面上に配置することにより、単一層構造を有する大面積複合体フィルム(または有機無機複合体フィルム)を構成することができ、このような大面積複合体フィルムは、薄い厚さを有するので、ディスプレイ装置10の厚さが増加しないようにできる。
【0097】
したがって、本明細書の実施例に係るディスプレイ装置10の振動発生装置200は、無機物質部(または第1部分)および有機物質部(または第2部分)を同一層に配置することによって、無機物質部に伝達される衝撃が有機物質部によって吸収され得るので、これにより、外部からのディスプレイ装置10に加わる衝撃による無機物質部の破損または破損による振動性能低下(または音響性能の低下)を最小限に抑えたり、防止することができる。
【0098】
また、本明細書の実施例に係るディスプレイ装置の振動発生装置200は、ペロブスカイト結晶構造を有する圧電セラミックスを含むことにより、外部から印加された電気信号に応答して振動(または機械的変位)することができる。例えば、振動発生装置200は、無機物質部(第1部分)に交流電圧が印加されると、無機物質部が逆圧電効果によって収縮と膨張を交互に繰り返すことにより、曲がる方向が交互に変わる曲げ現象によって振動し、このような振動によって表示パネル100を振動させることで、音響またはハプティックフィードバックを使用者に提供することができ、超音波を発生および受信してイメージセンシングに使用することができる。
【0099】
第1電極220は、圧電複合層(PCL)の第1面(または前面)上に配置することができ、第2電極230は、圧電複合層(PCL)の第1面とは反対の第2面(または背面)上に配置することができる。本明細書の実施例において、圧電複合層(PCL)の第1面は、表示パネル100と対向する面であり得る。
【0100】
第1電極220は、多数のサブ電極からなり、第2電極230は、1つの電極からなることができるが、これとは反対に、第1電極220が1つの電極からなり、第2電極230が多数のサブ電極からなることができる。実施例によると、第1及び第2電極220、230のそれぞれが1つの電極または多数のサブ電極からなることもできる。1つの電極からなる第1電極220または第2電極230は、圧電複合層(PCL)の全領域に対応するように配置することができる。
【0101】
第1電極220は、第1圧電複合層(PCL1)の第1面上に配置される1つの第1サブ電極221と、第1サブ電極221と離隔して、第2圧電複合層(PCL2)の第1面上に配置される1つの第2サブ電極222を含むことができる。 互いに区別される第1圧電複合層(PCL1)または第2圧電複合層(PCL2)に/から分離信号を提供し、 または第1圧電複合層(PCL1)または第2圧電複合層(PCL2)に/から分離信号を受信するため第1サブ電極221と第2サブ電極222との間の一定の空間(またはギャップ)がある。例えば、第2電極230は、共通電極または下部電極であり得る。例えば、第1サブ電極221は、第1圧電複合層(PCL1)に対応することができる。第1サブ電極221は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータまたはレシーバアクチュエータに対応する第1上部電極であり得る。例えば、第2サブ電極222は、第2圧電複合層(PCL2)に対応することができる。第2サブ電極222は、センシングアクチュエータに該当する第2上部電極であり得る。実施例によると、第2電極230が、互いに離隔して、第1および第2圧電複合層(PCL1、PCL2)のそれぞれの第2面上に配置される第1及び第2サブ電極を含むことができる。実施例によると、第1及び第2電極220、230のそれぞれが、第1および第2圧電複合層(PCL1、PCL2)のそれぞれの第1および第2面上に配置される第1および第2サブ電極を含むことができる。第1および第2電極220、230のサブ電極のそれぞれは、第1および第2圧電複合層(PCL1、PCL2)全体の領域に対応するように配置することができる。
【0102】
本明細書の実施例に係る第1及び第2電極220、230は、透明導電性物質、半透明導電性物質、または不透明導電性物質からなることができる。例えば、透明または半透明の導電性物質は、ITO(indium tin oxide)またはIZO(indium zinc oxide)を含むことができ、これに限定されるものではない。不透明導電性物質は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、またはマグネシウム(Mg)などを含むか、またはこれらの合金からなることができ、これに限定されるものではない。
【0103】
図4~ 図 9は、本明細書の他の実施例に係る振動発生装置を示す図である。
【0104】
図3によると、第1および第2圧電複合層(PCL1、PCL2)は、互いに側面同士連結されるように配置されることができる。ここで、第2圧電複合層(PCL2)に隣接し第1圧電複合層(PCL1)の端に配列された第2部分212は、境界として使用されることができる。
他の実施例としては、
図4のように、第2圧電複合層(PCL2)の第2部分214を境にして、第1および第2圧電複合層(PCL1、PCL2)が側面で連結するように配置することができる。実施例によって、
図4に示すように、第1圧電複合層(PCL1)の第1部分211と第2圧電複合層(PCL2)の第2部分214が連結され、第1および第2圧電複合層(PCL1、PCL2)が側面で連結するように配置することができる。
図5に示された実施例によると、 第1圧電複合層(PCL1)の第2部分212は、第2圧電複合層(PCL2)の第2部分214に連結されることにより、第1圧電複合層(PCL1)及び第2圧電複合層(PCL2)は、 互いに側面同士連結されるように配置されることができる。本明細書の実施例で, 第1圧電複合層(PCL1)の第2部分212の幅は異なる。したがって、端部分は異なる幅を有することができる。
【0105】
図4~
図6を参照すると、第1電極220は、第1圧電複合層(PCL1)の第1面上に配置される1つの第1サブ電極221と、第2圧電複合層(PCL2)の多数の第1部分213のそれぞれの第1面上に配置される多数の第2サブ電極222を含むことができる。実施例によると、第2電極230が、第1圧電複合層(PCL1)の第2面上に配置される1つの第1サブ電極と、第2圧電複合層(PCL2)の多数の第1部分213のそれぞれの第2面上に配置される多数の第2サブ電極222を含むことができる。例えば、第2電極230は、共通電極または下部電極であり得る。例えば、第1サブ電極221は、第1圧電複合層(PCL1)に対応することができる。第1サブ電極221は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータまたはレシーバアクチュエータに該当する第1上部電極であり得る。例えば、第2サブ電極222は、第2圧電複合層(PCL2)に対応することができる。第2サブ電極222は、センシングアクチュエータに該当する第2上部電極であり得る。実施例によると、第1及び第2電極220、230のそれぞれが、第1圧電複合層(PCL1)の第1および第2面上にそれぞれ配置される1つの第1サブ電極 221 を含むことができる。
【0106】
実施例によると、第1及び第2電極220、230のそれぞれが、第2圧電複合層(PCL2)の多数の第1部分の213の第1および第2面上にそれぞれ配置される多数の第2サブ電極を含むことができる。したがって、
図6に示すように、
図6の下面に配列された第2電極は、第1および第2の圧電複合層(PCL1、PCL2)の両方を覆うことができる。第1電極220は、第1圧電複合層(PCL1)を覆う1つの第1サブ電極221と、第2圧電複合層(PCL2)の第1部分だけを、それぞれ覆うし、ギャップまたはお互いの距離を有する複数の第2サブ電極222を含むことができる。
第2圧電複合層(PCL2)は、
図7に示すように、第1圧電複合層(PCL1)間に配置することができる。第2圧電複合層(PCL2)の側面全体が第1圧電複合層(PCL1)に囲まれるか包囲(enclose)されるように配置することができる。したがって、 第2圧電複合層(PCL2)は、第1圧電複合層(PCL1)の内部に島状に形成されることができる。他の実施例としては、
図8に示すように、第2圧電複合層(PCL2)の側面の一部が、第1圧電複合層(PCL1)によって囲まれるか第1圧電複合層(PCL1)によってそれぞれ包囲されるように配置されることができる。
【0107】
図7に示すように、1つの第2圧電複合層(PCL2)は第1圧電複合層(PCL1)間に配置することができる。他の実施例としては、
図9に示すように、複数の第2圧電層(PCL2)は第1圧電複合層(PCL2)間に所定の距離離隔して配置することができる。
【0108】
図7~
図9を参照すると、第1電極220が第1圧電複合層(PCL1)の第1面上に配置される第1サブ電極221と、1つ以上の第2圧電複合層(PCL2)の第1面上に配置される1つ以上の第2サブ電極222を含み、第1電極220の第2サブ電極222が第2圧電複合層(PCL2)の全領域に対応して、第2圧電複合層(PCL2)の第1面上に配置され得ることを例示している。例えば、第2電極230は、共通電極または下部電極であり得る。例えば、第1サブ電極221は、第1圧電複合層(PCL1)に対応することができる。第1サブ電極221は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータまたはレシーバアクチュエータに該当する第1上部電極であり得る。例えば、第2サブ電極222は、第2圧電複合層(PCL2)に対応することができる。第2サブ電極222は、センシングアクチュエータに該当する第2上部電極であり得る。実施例によると、第1電極220の1つ以上の第2サブ電極222は、第2圧電複合層(PCL2)の第1部分213のそれぞれの第1面上に配置することができる。 したがって、第2サブ電極222の大きさは、第2圧電複合層(PCL2)の第1および第2部分を含む第2圧電複合層(PCL2)を覆うことができる。代替的に、複数の第2サブ電極222は、第2圧電複合層(PCL2)の第1部分213のみを覆うことができる。
【0109】
実施例によると、第2電極230が第1圧電複合層(PCL1)の第2面上に配置される第1サブ電極と、第2圧電複合層(PCL2)の第2面上に配置される第2サブ電極を含み、第2サブ電極は、第2圧電複合層(PCL)の全領域に対応して配置するか、または第2圧電複合層(PCL2)の第1部分213のそれぞれに対応して配置することができる。実施例によると、第1及び第2電極220、230のそれぞれが、第1圧電複合層(PCL1)の第1および第2面上のそれぞれに配置される第1サブ電極と、第2圧電複合層(PCL2)の第1および第2面上のそれぞれに配置される第2サブ電極を含み、第1電極220の第2サブ電極222と第2電極230の第2サブ電極222は、第2圧電複合層(PCL2)の全領域に対応して配置するか、または第2圧電複合層(PCL2)の第1部分213のそれぞれに対応して配置することができる。
【0110】
図10は、本明細書の他の実施例に係る振動発生装置を示した図である。
図11は、
図10に示した線II-II’の断面図であり、
図12は、
図10に示した線III-III’の断面図である。
図13は、本明細書の他の実施例に係る振動発生装置の
図10に示した線III-III’の断面図である。
【0111】
図3~
図9によると、振動発生装置200の第2領域(あるいは第2振動発生装置)200-2に構成される第2圧電複合層(PCL2)は、互いに離隔した第1部分213間に第2部分214を配置する形態で実現すれるか、互いに離隔した第2部分214間に第1部分213を配置する形態で実現することができる。例えば、第1および第2部分211、212、213、214の深さや高さは、第1または第2圧電複合層(PCL1、PCL2)の厚さと類似または対応することができる。
【0112】
本明細書の実施例において、振動発生装置200の第2領域200-2は、超音波を発振および、受信することができるように実現されたセンシングのためのものであり、高い超音波発振強度と優れた受信感度を有するほど、正確なセンシングを行うことができる。センシングは、超音波距離および/またはイメージセンシングなどを含むことができる。
【0113】
本明細書では、共振の原理を利用して、超音波発振強度および受信感度を向上させるために、第2圧電複合層(PCL2)にキャビティ構造を適用することができる。
【0114】
図10~
図13を参照すると、第2圧電複合層(PCL2)は胴体を成し、キャビティ213aが形成された第1部分213と、第1部分213のキャビティ213aに配置される第2部分214を含むことができる。実施例によると、キャビティ213aは、格子構造、ストライプ形態などで形成することができるが、キャビティ213aの形成構造が、これに限定されるものではない。実施例によると、第1部分213と第2部分214が交互に配置された状態では、第1部分213にキャビティが形成され、第2部分214が第1部分213のキャビティに延長される形態であり得る。例えば、キャビティ213aは、第1部分213の第1面または第2面に形成することができ、実施例によって、第1部分213の第1面及び第2面の両方に形成ことができる。少なくともキャビティ213aは、第1部分の面の中の表示パネル100に対向する面に形成され、表示パネル100上の物体に対するセンシングを行うことができ、これに基づいて、指紋認識またはイメージセンシングに適用することができる。
【0115】
超音波発振および受信のために、第2圧電複合層(PCL2)は、振動(または發振)を送信または出力する超音波発振領域(PCL2T)と反射された振動を受信する超音波受信領域(PCL2R)に区分され、超音波発振領域(PCL2T)と超音波受信領域(PCL2R)の配置は、多様に設定することができる。したがって、二つの領域は、第2領域200-2で互いに隣に配列でき、同一の領域を有することができる、しかし、二つの領域は、交互に配列されることがあり、他の大きさを有することができる。
【0116】
超音波発振領域(PCL2T)は、第1及び第2電極220、230に印加される電圧によって発生する振動に基づいて超音波を発振し、超音波受信領域(PCL2R)は、超音波発振領域(PCL2T)から発振された超音波が物体( 例えば、指など)にぶつかって反射して戻ってくる反射信号を受信することができる。
【0117】
図10に示すように、第2圧電複合層(PCL2)の一部領域の全体が超音波発振領域(PCL2T)であり、第2圧電複合層(PCL2)の残りの一部領域の全体が超音波受信領域(PCL2R)であり得る。実施例によると、超音波発振領域(PCL2T)と超音波受信領域(PCL2R)を交互に配置して第2圧電複合層(PCL2)を実現することができる。
【0118】
超音波発振領域(PCL2T)に形成される第1キャビティ213a-1の深さと超音波受信領域(PCL2R)に形成される第2キャビティ213a-2の深さは、第1部分213の特性、 及び第2部分214の特性を考慮して実現することができる。例えば、第1キャビティ213a-1の深さと第2キャビティ213a-2の深さは、第2圧電複合層(PCL2)が発振および、受信する周波数を共振させることができる深さに形成することができる。例えば、第1キャビティ213a-1の深さと2キャビティ213a-2の深さは、類似しているかもしれないが、これに限定されず、互いに異なることができる。
【0119】
例えば、超音波発振領域(PCL2T)で第2圧電複合層(PCL2)の第1部分213に形成される第1キャビティ213a-1は、第1部分213の媒質において該当周波数のλ/4の四分の一波長の長さに応じた深さで実現することができる。例えば、超音波受信領域(PCL2R)で第2圧電複合層(PCL2)の第1部分213に形成される第2キャビティ213a-2は、第2部分214の媒質において該当周波数のλ/4の四分の一波長の長さに応じた深さで実現することができる。振動周波数(f)は、式f=v/4Lによって計算することができる。ここで、振動周波数(f)は発振周波数(Hz)であり、vは媒質での速度(m/s)であり、Lは深さ(μm)である。
【0120】
例えば、第2圧電複合層(PCL2)が150~500μmの厚さで形成され、10MHzの超音波を発振および、受信するように実現され、第1部分213がPZTで形成され、第2部分214がPVDFで形成された場合、第1部分213であるPZTでの波(wave)の移動速度は、4500(m/s)であり、第2部分214であるPVDFでの波(wave)の移動速度は2600(m/s)であるので、式によって、超音波発振領域(PCL2T)の第1キャビティ213a-1は、約113μmの深さに形成され、超音波受信領域(PCL2R)の第2キャビティ213a-2は、約65μmの深さに形成することができる。本明細書の内容がこの例に限定されるものではない。
【0121】
例えば、第1キャビティ213a-1は、超音波発振領域(PCL2T)の超音波発振強度を強くすることができる深さに形成され、第2キャビティ213a-2は、超音波受信領域(PCL2R)の超音波受信感度を向上させることができる深さに形成することができる。
【0122】
第1および第2キャビティ213a-1、213a-2の深さは、実現しようとする周波数によって、
図12に示すように、同じであり得る。他の実施例としては、
図13に示すように、第1および第2キャビティ213a-1、213a-2の深さは異なることがあり得る。実施例によって、超音波発振領域(PCL2T)に形成される第1キャビティ213a-1の深さ、それぞれは、同一または異なることができる。実施例によって、超音波受信領域(PCL2R)に形成される第2キャビティ213a-2の深さ、それぞれは、同一または異なることができる。例えば、 超音波発振領域(PCL2T)に形成される第1キャビティ213a-1の深さは超音波受信領域(PCL2R)に形成される第2キャビティ213a-2の深さよりも深い。
【0123】
本明細書の実施例に係る振動発生装置は、ディスプレイ装置に配置される振動装置に適用することが可能である。本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、モバイルデバイス、映像電話、スマートウォッチ(smart watch)、ウォッチフォン(watch phone)、ウェアラブル機器(wearable apparatus)、フォルダブル機器(foldable apparatus)、ローラブル機器(rollable apparatus)、ベンダブル機器(bendable apparatus)、フレキシブルデバイス(flexible apparatus)、カーブド・機器(curved apparatus)、電子手帳、電子ブック、PMP(portable multimedia player)、PDA(personal digital assistant)、MP3プレーヤー、モバイル医療機器、デスクトップPC(desktop PC)、ラップトップPC(laptop PC)、ネットブックコンピュータ(netbook computer)、ワークステーション、(workstation)、ナビゲーション、車両用ナビゲーション、車両用ディスプレイ装置、劇場用装置、劇場用ディスプレイ装置、テレビ、ウオールペーパー(wallpaper)機器、サイネージ(signage)機器、ゲーム機器、ノートパソコン、モニター、カメラ、ビデオカメラ、および家電機器などに適用することができる。また、本明細書の振動装置は、有機発光照明装置または無機発光照明装置に適用することができる。振動発生装置を照明装置に適用する場合、照明およびスピーカーの役割をすることができる。
【0124】
本明細書の実施例に係る振動発生装置は、以下のように説明することができる。
【0125】
本明細書の実施例に係る振動発生装置は、第1領域と第2領域を有する圧電構造物を含み、第1領域は、第1周波数の振動特性を有し、第2領域は、前記第1周波数と異なる第2周波数の振動特性を有する。
【0126】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域及び第2領域は、互いに平行ことができる。
【0127】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1周波数は、第2周波数よりも低くすることができる。
【0128】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2周波数は、10~30MHzの範囲であることができる。
【0129】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2周波数は、10 kHz to 20 kHzの範囲であることができる。
【0130】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、超音波発振領域及び超音波受信領域を含むことができる。
【0131】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域及び第2領域は、互いに異なる振動モードを有することができる。
【0132】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域及び第2領域は、同一平面上に配置され、および/またはその側面で連結されることができる。
【0133】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータおよびレシーバアクチュエータのうちの少なくとも1つ以上のアクチュエータとして実現され、第2領域は、センシングアクチュエータとして実現することができる。
【0134】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、第1領域によって囲まことができる。
【0135】
本明細書のいくつかの実施例によると、圧電構造物は、第1領域で互いに離れて配置された複数の第2領域を含み、複数の第2領域のそれぞれの2以上の側面は、第1領域の側面に連結されることができる。
【0136】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域と第2領域は、互いに異なる振動モードを有することができる。
【0137】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域は、2-2振動モードの圧電特性を有する2-2複合体を含み、第2領域は、1-3振動モードの圧電特性を有する1-3複合体を含むことができる。
【0138】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域と第2領域のそれぞれは、圧電特性を有する複数の第1部分、および複数の第1部分間に配置された第2部分を含むことができる。
【0139】
本明細書のいくつかの実施例によると、複数の第1部分のそれぞれは、無機物質部であり、第2部分は、有機物質部であることができる。
【0140】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域の第2部分と、第1領域の第2部分は、互いに異なるヤング率を有することができる。
【0141】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域の第2部分は、第1領域の第2部分よりも低いヤング率を有することができる。
【0142】
本明細書のいくつかの実施例によると、圧電構造物の第1面上に配置された第1電極、および圧電構造物の第1面とは反対の圧電構造物の第2面上に配置される第2電極をさらに含み、第1及び第2電極のうち少なくとも1つの電極は、 第1および第2サブ電極を含み、第1電極は第1領域に配置して 第2電極は第2領域に分離して配置して、第1および第2電極のうちの残りの1つ電極は、第1領域と第2領域に共通して配置することができる。
【0143】
本明細書のいくつかの実施例によると、 圧電構造物の第1面上に配置された第1電極、および圧電構造物の第1面とは反対の圧電構造物の第2面上に配置される第2電極をさらに含み、第1及び第2電極のうちの少なくとも1つの電極は、第1領域に対応するように配置される第1サブ電極、及び第2領域の第1部分に対応するように配置される少なくとも1つの第2サブ電極を含み、第1および第2電極のうちの残りの電極は、圧電構造物に対応するように配置することができる。
【0144】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、第1領域によって囲まれ得る。
【0145】
本明細書のいくつかの実施例によると、圧電構造物は、第1領域内に互いに離隔し配置された複数の第2領域を含み、複数の第2領域それぞれの少なくとも2以上の側面は、第1領域の側面と連結することができる。
【0146】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域の第1部分は、第2領域の第1部分よりも小さい幅を有することができる。
【0147】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、超音波発振領域および超音波受信領域を含むことができる。
【0148】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域の第1部分は、第1面に配置された1つ以上のキャビティを含み、第2領域の第2部分は、 1つ以上のキャビティに配置することができる。
【0149】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、超音波発振領域と超音波受信領域を含むことができ、超音波発振領域に配置された第1部分の1つ以上のキャビティは、第1部分の媒質において該当周波数のλ/4の四分の一波長"λ/4"に基づいて、第1深さを有することができ、および超音波受信領域に配置された第1部分の1つ以上のキャビティは、第2部分の媒質において該当周波数のλ/4の四分の一波長"λ/4"に基づいて、第2深さを有することができる。
【0150】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、超音波発振領域および超音波受信領域を含み、超音波発振領域に配置された第1部分の1つ以上のキャビティは、第1面から第1深さで実現構成 され、超音波受信領域に配置された第1部分の 1つ以上のキャビティは、第1深さと同じか、または異なる第2深さ実現で構成することができる。
【0151】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、超音波発振領域および超音波受信領域を含み、第2領域の第1部分は、第1面に配置された複数のキャビティを含み、第2領域の第2部は、複数のキャビティに配置され、超音波発振領域に配置された第1部分の複数のキャビティは、第1面から同一または異なる第1深さで実現構成 され、超音波受信領域に配置された第1部分の複数のキャビティは、同一または異なる第2深さ実現で構成することができる。
【0152】
本明細書の実施例に係る振動発生装置は、第1振動特性を有し、第1振動モードで動作する第1領域、および第2振動特性を有し、第2振動モードで動作する第2領域を含み、第1領域及び第2領域は、互いに異なるヤング率を有する絶縁物質を含む。
【0153】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域と第2領域を有する圧電構造物を含み、第1領域と第2領域のそれぞれは、圧電特性を有する複数の第1部分、および複数の第1部分間に配置され、絶縁物質からなる第2部分を含み、第2領域の第2部分は、第1領域の第2部分よりも低いヤング率を有することができる。
【0154】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1および第2領域のそれぞれの第1面上に配置された第1電極、及び第1及び第2領域のそれぞれの第2面上に配置された第2電極を含み、第1領域の第2電極と第2領域の第2電極は、1つの電極を構成することができる。
【0155】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域の第1電極と第2領域の第1電極は、互いに分離することができる。
【0156】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域の第1電極は、第2領域の第1部分に対応して配置することができる。
【0157】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域は、ハプティックアクチュエータ、スピーカーアクチュエータおよびレシーバアクチュエータのうちの少なくとも1つ以上のアクチュエータとして動作し、第2領域は、センシングアクチュエータとして動作することができる。
【0158】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、第1領域内に互いに離隔して多数配置することができる。
【0159】
本明細書のいくつかの実施例によると、第1領域及び第2領域は、同一平面に並んで配置することができる。
【0160】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、超音波発振領域および超音波受信領域を含むことができる。
【0161】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域の第1部分は、1つ以上のキャビティを含み、第2領域の第2部分は、1つ以上のキャビティに配置することができる。
【0162】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、超音波発振領域および超音波受信領域を含み、超音波発振領域に配置された第1部分の1つ以上のキャビティは、第1面から第1深さで実現構成され、超音波受信領域に配置された第1部分の1つ以上のキャビティは、第1深さと同じか、または異なる第2深さ実現で構成することができる。
【0163】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、超音波発振領域、および超音波受信領域を含み、第2領域の第1部分は、第1面に配置された複数のキャビティを含み、第2領域の第2部分は、複数のキャビティに配置され、超音波発振領域に配置された第1部分の複数のキャビティは、第1面から同一または異なる第1深さで実現構成され、超音波受信領域に配置された第1部分の複数のキャビティは、同一または異なる第2深さ実現で構成することができる。
【0164】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動発生装置は、第1領域及び第2領域を含む圧電構造物を含むことができ、第1領域及び第2領域は、互いに異なる機能のために個別に駆動することができ、第2領域は、画像センシングのために駆動することができる。
【0165】
本明細書のいくつかの実施例によると、第2領域は、超音波発振のための超音波発振領域と反射された超音波を受信するための超音波受信領域を含むことができる。
【0166】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、映像を表示する表示パネル、および表示パネルの背面に配置され、表示パネルを振動させる振動発生装置を含み、振動発生装置は、 第1領域と第2領域を有する圧電構造物を含み、第1領域は、第1周波数の振動特性を有し、第2領域は、第1周波数と異なる第2周波数の振動特性を有する。
【0167】
本明細書の実施例に係るディスプレイ装置は、映像を表示する表示パネル、および表示パネルの背面に配置され、表示パネルを振動させる振動発生装置を含み、振動発生装置は、第1振動特性を有し、第1振動モードで動作する第1領域、および第2振動特性を有し、第2振動モードで動作する第2領域を含み、第1領域及び第2領域は互いに異なるヤング率を有する絶縁物質を含む。
【0168】
本明細書のいくつかの実施例によると、振動発生装置は、接着部材によって表示パネルの背面に付着されることができる。
【0169】
本明細書のいくつかの実施例によると、接着部材は、表示パネルと振動発生装置の間に中空部を含むことができる。
【0170】
本明細書の実施例に係る装置は、振動板、および振動板の背面に配置され、振動板を振動させる振動発生装置を含み、振動発生装置は、第1領域と第2領域を有する圧電構造物を含み、第1領域は、第1周波数の振動特性を有し、第2領域は、第1周波数と異なる第2周波数の振動特性を有する。
【0171】
本明細書の実施例に係る装置は、振動板、および振動板の背面に配置され、振動板を振動させる振動発生装置を含み、振動発生装置は、第1振動特性を有し、第1振動モードで動作する第1領域、および第2振動特性を有し、第2振動モードで動作する第2領域を含み、第1領域及び第2領域は互いに異なるヤング率を有する絶縁物質を含む。
【符号の説明】
【0172】
10:ディスプレイ装置
100:表示パネル
150:接着部材
200:振動発生装置
211:PCL1の第1部分
212:PCL1の第2部分
213:PCL2の第1部分
213a:キャビティ
213a-1:第1キャビティ
213a-2:第2キャビティ
214:PCL2の第2部分
220:第1電極
221:第1サブ電極
222:第2サブ電極
230:第2電極
300:支持部材
400:パネル連結部材
500:前面部材
PCL:圧電複合層
PCL1:第1圧電複合層
PCL2:第2圧電複合層
PCL2T:超音波発振領域
PCL2R:超音波受信領域