(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】ペット用排泄物収納袋取付具
(51)【国際特許分類】
A01K 23/00 20060101AFI20240805BHJP
【FI】
A01K23/00 D
(21)【出願番号】P 2023168488
(22)【出願日】2023-09-28
【審査請求日】2023-09-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】720007095
【氏名又は名称】安井 康子
(72)【発明者】
【氏名】安井 康子
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-275061(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0124889(US,A1)
【文献】特許第6168429(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペット用排泄物収納袋取付具であって、
ペットの胴に巻きつけられる回巻部材と、背側固定部と腹側固定部を備え、
前記回巻部材はその両端を背側で係止する係止具を備え、
前記背側固定部
の後端は、少なくとも2本のベルト状部材から構成され、前記背側固定部の頭側端部または中間部は背側において、ペット装着具または前記回巻部材から尻側への移動を規制する力を受ける背側作用部となるよう前記ペット装着具または前記回巻部材に脱着可能に接続され、前記背側固定部の前記ベルト状部材の尻側端部はペット用排泄物収納袋を直接的又は間接的に保持し、かつ、
前記背側固定部の前記ベルト状部材の間が尻尾を通す穴を構成し、
前記腹側固定部はベルト状部材から構成され、前記腹側固定部の前記ベルト状部材の頭側端部は腹側において、前記回巻部材から尻側への移動を規制する力を受ける腹側作用部となるよう前記回巻部材に固定され、前記腹側固定部の前記ベルト状部材の尻側端部はペット用排泄物収納袋を直接的又は間接的に保持するペット用排泄物収納袋取付具。
【請求項2】
前記背側固定部は
前記ベルト状部材の頭側端部に面状の背当てを備え、前記背当ての前端に、ペット装着具に固定される少なくとも2つの固定具を備える
請求項1記載のペット用排泄物収納袋取付具
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はペットの排泄物収納袋を取付るペット用排泄物収納袋取付具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ペットとの散歩時にペットの排泄物を処理する際、ペットの排泄物を摘み取る紙や袋、道具などを持ち歩く煩わしさがあった。また、雨天時は傘を片手に便を拾い集める不快さ、難しさがあった。そこで幾つかのペット用排泄物収納袋取付具が考案されてきた。特許文献1のペット用排泄物収納袋取付具は、尻尾位置から3ヶ所より伸びる線状なる物を首元にある取付具に向かって渡らせて取付具に固定している。特許文献2のペット用排泄物収納袋取付具は1本のベルトなる物をペットの後脚に巻きつけ交差し、腰の1点で留め渡らせその延長先端を取付具に結合させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平6-62698号公報
【文献】特開平10-66470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した特許文献1では,ペットの体と線状なる物による接点が背中上部1点と両脇腹2点との計3点では不安定で、ペットの動きいかんによっては簡単にズレてしまう恐れがある。また、特許文献2でも一本のベルトなる物をペットの体に巻きつけ交差させ使用する点において、ペットの体とベルトの接点が少ないので不安定である。
【0005】
上記2つの取付具は、ペットの体格や動作によって不安定さが大きく影響されるものであった。加えて、装着させること自体も困難さが垣間見えるものであった。この課題に鑑み、本発明は特に安定性に際立ったペット用排泄物収納袋取付具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ペット用排泄物収納袋取付具であって、ペットの胴に巻きつけられる回巻部材と、背側固定部と腹側固定部を備え、回巻部材はその両端を背側で係止する係止具を備え、背側固定部の後端は2本のベルト状部材から構成され,背側固定部の頭側端部または中間部は背側において、ペット装着具または回巻部材から尻側への移動を規制する力を受ける背側作用部となるようペット装着具または回巻部材に脱着可能に接続され、背側固定部の前記ベルト状部材の尻側端部はペット用排泄物収納袋を直接的又は間接的に保持し、かつ、背側固定部のベルト状部材の間が尻尾を通す穴を構成し、腹側固定部はベルト状部材から構成され、腹側固定部のベルト状部材の頭側端部は腹側において、回巻部材から尻側への移動を規制する力を受ける腹側作用部となるよう回巻部材に固定され、腹側固定部のベルト状部材の尻側端部はペット用排泄物収納袋を直接的又は間接的に保持するペット用排泄物収納袋取付具である。
【0007】
また、本発明の好適な実施形態の一つでは、前記背側固定部の後端が少なくとも2本のベルトで構成され、前記穴は前記ベルトの間である。
【0008】
さらに、本発明の好適な実施形態の一つでは、前記背側固定部は面状の背当てを備え、前記規制部は前記背当て前端に取付られ少なくとも2つの固定具を備える。
【発明の効果】
【0009】
排泄物収納袋は背側固定部と腹側固定部に繋がっている。
背側固定部には尻側に移動することを規制する力が作用され、腹側固定部には尻側に移動することを規制する力が作用される。
この構成により、排泄物収納袋は腹側固定部と背側固定部とにより位置決めされ、安定した取付が出来る。
【0010】
次に、排泄物収納袋の開口部から繋がる背側固定部の後端は2本のベルトで構成され、その空間に尻尾を通せる穴が簡単に出来る。
【0011】
また、背側固定部の背当てはペットの動きに対するずれ防止を備える。さらに、背当て前端に備わる係止具が二本のベルトでペット装着具に固定されることで安定する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例1に係る、ペット用排泄物収納袋取付具を示す図である。
【
図2】(a)本発明の実施例1に係る、ペット装着具とペット用排泄物収納袋取付具の使用状態を背側から見た図、(b)本発明の実施例1に係る、ペット装着具とペット用排泄物収納袋取付具の使用状態を横から見た図、(c)本発明の実施例1に係る、ペット装着具とペット用排泄物収納袋取付具の使用状態を尻側から見た図、(d)本発明の実施例1に係る、ペット装着具とペット用排泄物収納袋取付具の使用状態を腹側から見た図である。
【
図3】本発明の実施例1に係る、ペット装着具とペット用排泄物収納袋取付具の使用状態を示す立体図である。
【
図4】本発明の実施例1の別実施形態に係る、ペット用排泄物収納袋取付具にカバーを取付た斜視図である。
【
図5】本発明の実施例2に係る、太い胴ベルトとサスペンダーからなるペット用排泄物収納袋取付具を示す図である。
【
図6】本発明の実施例2に係る、ペット用排泄物収納袋取付具を装着した状態を示す図である。
【
図7】(a)本発明の実施例2に係る、サスペンダーを無くしたペット用排泄物収納袋取付具を示す図、(b)本発明の実施例2に係る、サスペンダーを無くしたペット用排泄物収納袋取付具を装着した状態を示す図である。
【
図8】本発明の実施例3に係る、胴ベルトとハーネスが一体化したペット用排泄物収納袋取付具を示す図である。
【
図9】(a)本発明の実施例4に係る、ハーネスをペットの後足に装着させるペット用排泄物収納袋取付具を示す図、(b)本発明の実施例4に係る、ペット用排泄物収納袋取付具を装着した状態を示す図である。
【
図10】(a)本発明の実施例4に係る、ハーネスをオムツ状にしたペット用排泄物収納袋取付具を示す図、(b)本発明の実施例4に係る、ペット用排泄物収納袋取付具を装着した状態を示す図である。
【
図11】(a)本発明の実施例5に係る、背当てを折り込んで使用するペット用排泄物収納袋取付具を示す図、(b)本発明の実施例5に係る、ペット用排泄物収納袋取付具を装着した状態を示す図である。
【
図12】(a)本発明の実施例5に係る、背当てに胴ベルトの一部を通して使用するペット用排泄物収納袋取付具を示す図、(b)本発明の実施例5に係る、ペット用排泄物収納袋取付具を装着した状態を示す図である。
【
図13】本発明の別実施形態に係る、ペット用紙オムツを装着した時に使用するペット用排泄物収納袋取付具を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明に係るペット用排泄物収納袋取付具の構成について説明する。
本実施形態に於ける排泄物収納袋取付具は胴ベルト1、胴ベルト1に結合される腹側固定部3、口ゴム7、さらに背側固定部4を備えている。
以下、個々の構成部について説明する。
【実施例1】
【0014】
胴ベルト1は、ペットの胴に巻くものである。胴ベルト1の先端には係止具12を備えている。この胴ベルト1はペットの胴に添わせる為、多少の伸縮する素材が採用され、また、ペットの腹部にあたる中間部にはペットの左右後足付け根間より短い長さの包み袋2を備えている。
【0015】
腹側固定部3は2本の股間ベルト3で構成されている。股間ベルト3は陰部が出るよう左右の後足の付け根に沿うように包み袋2から口ゴム7にかけて渡らせ、その2つを繋ぐ役目をしている。また、口ゴム7には排泄物収納袋8の開口部を挟み留める係止具5が備えられている。
【0016】
包み袋2はベルトに固定されぬよう緩く巻きつけられているので、スライドすることにより胴ベルト1の動きを邪魔しない。包み袋2の役目は、ペットの柔らかな腹をベルトの接触摩擦や食い込み防止のためである。その為、素材は柔らかな物が好ましい。
このように構成されているので、胴ベルト1は腹側固定部3が尻側に移動することを規制する力を作用している。従って本実施例では包み袋2は本発明に於ける腹側作用部3に該当する。
しかしながら包み袋2をなくし、直接に股間ベルト3を胴ベルト1に固着しても構わない。
この場合、胴ベルト側の端部が腹側作用部に該当する。
【0017】
背側固定部4は、面状の背当て42と、背当て42前端にハーネス(ペット装着具の例)に結合させる2本の結合ベルト43と、背当て42後端に2本の尻尾ベルト41を備えていて、結合ベルト43の前端には、ハーネス91に着脱しやすいナスカン(カニカン)、面ファスナー、スナップボタン、フック、カラビナ等の係止具6が備わる。
背当て42はペットの背に添い、結合ベルト43はペット装着具91に接合されることで背側固定部4が横や尻側にズレ落ちることを防止し、排泄物収納袋8を肛門に位置せしめる理想の装着状態を保つことが出来る。つまり、本実施例では結合ベルト43が背側作用部に該当する。
尻尾ベルト41は、長さ調節具を備え、その先端には排泄物収納袋8の開口部を挟み留めることが出来る係止具9が備わり、口ゴム7に結合させている。
面状の背当て42はペットの背側に密着させるものなので、ペットの体に沿うようなそれでいてペットに不快にならずペットの動きを妨げない材質が好ましい。本実施形態では尻尾ベルト41の間の穴が本発明に於ける尻尾を通す穴に相当する。
【0018】
口ゴム7であるが、腹側固定部3と背側固定部4からの係止具5,9を口ゴム7に固着することにより、口ゴム7の硬度が働き排泄物収納袋8の開口部そのものが収まりの良い状態になる効果が期待できる。
しかしながら、口ゴム7はなくても構わない。
【0019】
排泄物収納袋8であるが、既存のビニール、ナイロン、ポリエチレン等の水分を漏らさない材質のもので、大きさはペットの体格に合わせ地面や床に擦れず、それでいて排泄物収納袋8の開口部が極端に大きくないものを採用する。
排泄物収納袋8の開口部に対して3つの係止具をその3ヶ所にバランス良く行き渡るようにするのがコツである。
【0020】
〔ペット用排泄物収納袋取付具の取付・外し方〕
ペット排泄物収納袋取付具の取付方法を説明する。
まず、ペット排泄物収納袋取付具の前記背側固定部4の後端にある係止具9と、口ゴムの係止具5とで排泄物収納袋8の開口部を挟み留めてしっかり保持しておく。次に排泄物収納袋8を備えた状態の排泄物収納袋取付具を排泄物収納袋8と背側固定部4がペットの尻尾側(
図3に於ける右側)にくるように向け、胴ベルト1をペットの腹側の下に位置するように置く。次に、胴ベルト1をペットの腹側から背側に向かって左右から上げて係止具12を使って腰部に巻き留める。そのまま排泄物収納袋8の開口部をペットの肛門部分にあてがい、背側固定部4の穴にペットの尻尾を通しながら背側固定部4の背当て42をペットの背に沿わせて、背側固定部4の前端の係止具6にてペット装着具91に結合させる。これにより腹側固定部3では胴ベルト1から、背側固定部4ではペット装着具91からペットの尻側に移動することを規制する力が作用されるため排泄物収納袋8は位置決めされ、安定する。
【0021】
排泄物収納袋8に収納された排泄物を回収・破棄する場合は、背当て42前端の係止具6をペット装着具91より外しそのまま背側固定部4を背側後方へ向け尻尾を抜く。肛門に位置された排泄物収納袋8の開口部が下に向かないよう注意しながら背側固定部4を一旦下に置き、胴ベルト1を外す。
排泄物収納袋8の開口部を挟み留めていた排泄物収納袋8を係止具5,9より外し、回収・破棄する。
【実施例2】
【0022】
本実施例2は背当て42が無く、背側固定部4は胴ベルト1に固定される点が特徴である。実施例1と同じ構成には同じ符号を付し説明を省略する。
胴ベルト腹側前端部にはサスペンダー30の端部が取付られており、そのままサスペンダー30を腹側からペットの首後ろを通して背側に向かって伸ばし、胴ベルト背側に備えた係止具15に結合させることができる。
胴ベルト1はペットの動きにより背側固定部4と腹側固定部3が尻側に移動することを規制する力を作用する。
サスペンダー30は腹側でクロスさせることでよりサスペンダー30そのものがペットの体からズレること、ひいては胴ベルト1、胴ベルト1からの排泄物収納袋8のズレを防ぐひとつの働きかけをする重要なポイントになる。
胴ベルト1は、胴ベルト1の背中側で尻尾ベルト41とサスペンダー30を係止するので前記胴ベルト1より太い幅が好ましい。
また、尻尾ベルト41の端部に係止具28である両面面ファスナーを使うと、胴ベルト1の背中の左右に取付た面ファスナー15の上に尻尾ベルト41の両面面ファスナーを留め、さらにその上にサスペンダー30の面ファスナー16を留めることも可能である。(
図5、
図6参照)それにより、面ファスナーにおいてのサスペンダー30と背側固定部4の長さ調節も出来、取付も易い。(サスペンダー30の係止具16を両面面ファスナーにし、サスペンダー30の上に尻尾ベルト41を留めることも可能である。)
しかしながら、面ファスナーではなくスナップボタン等の係止具を採用することは可能である。
さらに、
図7に示すようにサスペンダー30を無くし胴ベルト1そのものに背側固定部4を留める為の台座13と係止具19を使用することも可能である。
この場合は尻尾ベルト先端に係止具26をつけ胴ベルト上に尻尾ベルト41を留めるが、左右の尻尾ベルトの先端近傍に渡って短い長さの背当て42でも取り入れてやると、尻尾ベルト41が絡みにくく扱いやすい。また、胴ベルト上に直接係止具19を取付れるなら必ずしも係止具用の台座13がいるとは限らない。
【実施例3】
【0023】
図8に示すように胴ベルト1の幅を太くして、胴ベルト1の前端とハーネス91の後端を接合し、背当て42を省くことも可能である。本実施例では尻尾ベルト41は両面面ファスナーである。胴ベルト後端に取付けられた係止具22(Ⅾカン、丸カン、角カン等)に尻尾ベルト41を通し、両面面テープの接着面を押さえて固定されることで尻側に移動するとを規制する力が作用される背側作用部になる。
ハーネス91そのものは本来、ペットの体にしっかり沿って装着出来るものなので、この働きを活かすことで胴ベルト1はより安定した装着状態になり、胴ベルト1を介して腹側固定部3、背側固定部4も安定する。
この場合、胴ベルト1は腹側固定部3と尻尾ベルト41が尻側に移動することを規制する力を作用する。
【実施例4】
【0024】
図9に示すように、本来前足に装着させるハーネス91を敢えて後足に装着出来るようにし使用することも可能である。この場合、ハーネス91の後端に腹側固定部3を接合し、口ゴム7、その延長上に背側固定部4を備える。ハーネス91そのものはペットの前脚左右に履かせ背中で固定するもので、その確実な固着性を利用することで腹側固定部3、背側固定部4の動きも規制され排泄物収納袋8は安定して肛門に位置づけられる。
まず、ハーネス上端と下端から出ている2本のテープ33と、足繰りから腹側に触れる生地分との空間に後足を履かせ、左右の足周縁のテープ33を背中心で留める為の係止具29にて留める。次に、排泄物収納袋8を保持している口ゴム7をペットの肛門に近づけながら、背側固定部先端についた係止具28をハーネス91の足繰り周縁のテープ33をまとめているリング14の隙間に引っ掛ける。
この
図9では腹側固定部3がハーネス91に固定されていることによって腹側固定部3は尻側に移動することを規制する力が作用される。また、係止具28をハーネス91に取付ることによって背側固定部4が尻側に移動することを規制する力が作用される。
また、
図10のように後脚周縁にかかるテープ33部分を幅広くし、ハーネス91をいっそオムツ状にしても良い。この場合も左右の後足を履かせ背中心で係止具29にて留め、背側固定部先端の係止具28をオムツ状背側にある係止具19に接合させる。
図10で示しているのはオムツ状としているが、完全なるペット用パンツ、またペット用オムツカバーに腹側固定部3、排泄物収納袋8、背側固定部4を備えその機能が果たすならそれらを利用しても構わない。オムツ、パンツを装着した状態で、腹側固定部3は肛門位置より腹側に向けて適度な下方位置にて固着し、背側固定部4の尻尾ベルト先端の係止具28を留める為の台座13とその係止具19を尻尾位置より背側に向けて適度な上方位置にて備える。
この場合、背側固定部4はオムツカバーの背側部分に取付られることにより、尻側に移動することを規制する力が作用される。股間ベルト3はオムツカバーの腹側に固定されているため、尻側に移動することを規制する力を作用される。
図9、
図10ともペット装着具91を用いず、排泄物収納袋取付具単独で使用する。しかし、ペットの動きによりズレが生じる時は別にサスペンダー等用意し、実施例2のように腹側と背側から掴んで固定することでズレを規制すればよい。
また、腹側固定部3、背側固定部4が長く、又は短くて排泄物収納袋8が上手く肛門に位置しない時は長さ調節具にて調節するとよい。
【実施例5】
【0025】
図11に示すように胴ベルト1とペットの背の間に背側固定部4の実施例1の背当て42の一部を折り込んで挟み込み、使用することも可能である。
この場合、折り込めるように背当て42の長さ半分程のところに筋目を入れたり、背当て42を袋状にして胴ベルト下に潜る部分のみにしなる素材を入れるなどの工夫をすると扱いやすい。
この
図11では胴ベルト1に背当て42を折り込むことで背当て42は動きにくくなるので、胴ベルト1が背当て42を尻側に移動することを規制する。胴ベルト1は股間ベルト3の胴ベルト側の端部が尻側に移動することを規制する。
また、
図12に示すように背当て42の一部を折り込むのではなく、背当て上部左右の一部を筒状にし、その左右の筒状に胴ベルト1の係止具12を右から左から通してから留めて使用することも可能である。
この場合、胴ベルト1と背側固定部4の関係性はより安定する。
この
図12ではペットの腹側に当たる胴ベルト1そのものが、腹側固定部3が尻側に移動することを規制し、ペットの背側に当たる胴ベルト1そのものが、背側固定部4が尻側に移動することを規制する。
どれもペット装着具91を用いず、排泄物収納袋取付具単独で使用する。しかし、ペットの動きによりズレが生じる時は別にサスペンダー等用意し、腹側と背側から胴ベルト1を掴んで固定することでズレを規制すればよい。
また、どれに於いても腹側固定部、背側固定部が長く、又は短くて排泄物収納袋8が上手く肛門に位置しない時は長さ調節具にて調節すればよい。
〔別実施形態〕
本発明に於けるペット装着具91は、いわゆるハーネス・首輪等のペットの胸部、首に装着させるものを指す。
本件の胴ベルト1、腹側固定部3、背側固定部4での排泄物収納袋取付具の構成が整い、機能が果たすならベルトの本数が変わったり背当て42がなくても良い。
デザインや素材、係止具の種類、全ての大きさを変え、オシャレなものやペットウエア、また雨具などにアレンジ出来る。このように、使用する場面や使い手に応じて変え、使いやすいものを選ぶことが出来る。
排泄物収納袋8であるが、回収する排泄物の水分に対して、排泄物収納袋8内に予めポリマーや吸水物を入れておくと漏れやすい排泄物にも対応できる。また、排泄物収納袋8そのものの材質・形状・大きさに限定はないが、排泄物収納袋8に収まる排泄物が目につくことを避けたかったり、袋そのものの材質によっては地面や床に擦れると脆く破れる恐れがある場合は袋に対してのカバー0を足すことで、視界的に良好で強度のある排泄物収納袋8とすることが出来る。(
図4参照)その際、中に同じような回収・破棄用袋を重ねて入れ、その分の袋の開口部はただ大きく拡げ、下に重なっている袋の開口に上乗せするようにセットしてペットの肛門に位置させてやると、途中に排泄物収納袋取付具の背側固定部4の背当て42前端にある係止具6をペット装着具91より一旦外さなければいけないが、そうすることで排泄物収納袋8内の回収・破棄用袋を一つ摘まみ取り出してやると、再び空の排泄物収納袋8の状態に出来る。
全ての実施例において、ペット用紙オムツを装着した上に取付、使用することは出来る。
ペット用紙オムツを使用したときに限り、
図13のように使用することも出来る。まずは排泄物収納袋8の開口部を口ゴム7の係止具で留めたなら、股間ベルト3(腹側固定部3)の先端をペット用紙オムツの腹側のウエスト部に直接留め、その状態のままペット用紙オムツをペットに装着させる。次に、尻尾ベルト41をペットの尻尾に通しながら背当て42をペット用紙オムツの背面のテープ留めに向かって伸ばし、背当て42をテープ留めとペットの背中の間に滑り入れ、背当て42と尻尾ベルト41のつなぎ目の根元までしっかり潜り込ませる。
この場合は、腹側固定部3の端部が、腹側固定部3が尻側に移動することを規制する力を作用する腹側作用部に、また、ペット用紙オムツの背面テープ下に潜り込ませた背当て42が背側作用部になる。
【符号の説明】
【0026】
0 カバー
1 胴ベルト
2 包み袋
3 腹側固定部 (股間ベルト)
4 背側固定部
41 尻尾ベルト
42 背当て
43 結合ベルト
5 口ゴムの腹側用係止具
6 結合ベルトの係止具
7 口ゴム
8 排泄物収納袋
9 口ゴムの背側用係止具
12 胴ベルト先端の係止具
13 台座
14 リング
15 胴ベルト背側の係止具(面ファスナー)
16 サスペンダーの係止具(面ファスナー)
19 台座の係止具
28 尻尾ベルト先端の係止具
29 ハーネスの背中心の係止具
30 肩ひも (サスペンダー)
33 ハーネスの足繰り周縁のテープ
91 ペット装着具 (ハーネス)
【要約】
【課題】本発明は特に安定性に際立ったペット用排泄物収納袋取付具を提供する。
【解決手段】ペット用排泄物収納袋取付具であって、背側固定部と腹側固定部を備え、前記背側固定部は背中側で排泄物収納袋を直接的又は間接的に保持し、尻尾を通す穴と、前記背側固定部が尻側に移動することを規制する力が作用される背側作用部とを備え、前記腹側固定部は腹側で前記排泄物収納袋を直接的又は間接的に保持し、前記腹側固定部が尻側に移動することを規制する力に移動することを規制する力が作用される腹側作用部を備えるペット用排泄物収納袋取付具である。