IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社半導体エネルギー研究所の特許一覧

<>
  • 特許-液晶表示装置 図1
  • 特許-液晶表示装置 図2
  • 特許-液晶表示装置 図3
  • 特許-液晶表示装置 図4
  • 特許-液晶表示装置 図5
  • 特許-液晶表示装置 図6
  • 特許-液晶表示装置 図7
  • 特許-液晶表示装置 図8
  • 特許-液晶表示装置 図9
  • 特許-液晶表示装置 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】液晶表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1343 20060101AFI20240805BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
G02F1/1343
G02F1/1368
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2023201359
(22)【出願日】2023-11-29
(62)【分割の表示】P 2022175397の分割
【原出願日】2012-11-22
(65)【公開番号】P2024035241
(43)【公開日】2024-03-13
【審査請求日】2023-12-13
(31)【優先権主張番号】P 2011258959
(32)【優先日】2011-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000153878
【氏名又は名称】株式会社半導体エネルギー研究所
(72)【発明者】
【氏名】久保田 大介
(72)【発明者】
【氏名】山下 晃央
(72)【発明者】
【氏名】中野 賢
【審査官】植田 裕美子
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-55091(JP,A)
【文献】特開2011-133876(JP,A)
【文献】特開2005-106967(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0196425(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2011-0077645(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1343
G02F 1/1333
G02F 1/1368
G02F 1/13,1/137-1/141
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の基板に設けられた、第1の方向の偏光軸を有する第1の偏光板と、
第2の基板に設けられた、前記第1の方向と直交する第2の方向の偏光軸を有する第2の偏光板と、
前記第1の基板と前記第2の基板の間に挟持された液晶層と、
前記第1の基板の前記液晶層側の面から前記液晶層中に突出して設けられた、複数の第1の構造体と、
前記第1の基板の前記液晶層側の面から前記液晶層中に突出して設けられた、複数の第2の構造体と、
前記複数の第1の構造体の上面および側面を覆う第1の電極層と、
前記複数の第2の構造体の上面および側面を覆う第2の電極層と、
前記第2の基板の前記液晶層側の面に、少なくとも一部が前記第2の電極層と重畳するように設けられた第3の電極層と、を有し、
前記第1の構造体の側面および前記第2の構造体の側面は、前記第1の方向または前記第2の方向に平行に設けられており、
前記第1の電極層と前記第2の電極層の間の前記液晶層に生じる電界の向きが前記第1の方向と前記第2の方向のなす角を等分にする第3の方向となり、
前記第1の電極層と前記第3の電極層の間の前記液晶層に生じる電界の平面方向の成分の向きが前記第1の方向と前記第2の方向のなす角を等分にする前記第3の方向となる液晶表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示装置、特に横電界モードのアクティブマトリクス型の液晶表示装置に
関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビ、パーソナルコンピュータ、携帯電話など様々な電子機器において、フラ
ットパネルディスプレイが用いられており、フラットパネルディスプレイの多くは、液晶
素子の電界応答性を利用した液晶ディスプレイ(液晶表示装置)である。
【0003】
液晶表示装置の表示方式としては、TN(Twisted Nematic)モードが
代表的に用いられる。しかし、液晶層に対して縦向きに電界を印加するTNモードの液晶
表示装置には、視野角による色変化や輝度変化が大きい、つまり、正常な視野角が狭いと
いう欠点があった。
【0004】
これに対してTNモードの他によく用いられる液晶表示装置の表示方式としてIPSモ
ード(In-Plane-Switching)などの横電界モードが挙げられる。TN
モードとは異なり、横電界モードは、基板に対して平行に電界を印加することにより液晶
分子の駆動を行う。これにより、横電界モードの液晶表示装置は、TNモードの液晶表示
装置より視野角を広げることが可能である。しかし、横電界モードもコントラスト比や応
答速度などの面において問題が残っていた。
【0005】
液晶分子の応答速度の高速化が図られた表示モードとしては、FLC(Ferroel
ectric Liquid Crystal)モード、OCB(Optical Co
mpensated Birefringence)モード、ブルー相を示す液晶を用い
るモードが挙げられる。
【0006】
特にブルー相を示す液晶を用いる表示モードは、高速応答が可能なことに加えて、配向
膜が不要、高視野角化が可能など、様々なメリットが挙げられる。また、ブルー相を示す
液晶においては、ブルー相が出現する温度範囲が狭いという欠点があったが、液晶に高分
子安定化処理を行うことによって、温度範囲を広げる研究などが行われている(例えば特
許文献1参照)。
【0007】
また、ブルー相を示す液晶を用いた液晶表示装置では、従来の表示モードの液晶と比較
して高い電圧を印加する必要がある。特にブルー相を示す液晶を横電界モードの液晶表示
装置に用いる場合、液晶層に対して横向きに電界を印加する必要があるので、さらに高い
駆動電圧を要求される。これに対して、凸状に形成された絶縁層の側面まで覆うように電
極層を成膜して櫛形電極を形成することによって、基板法線方向の電極の面積を増大させ
て駆動電圧の低減を図ることが行われている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】国際公開第05/090520号パンフレット
【文献】特開2005-227760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、特許文献2に示すように、凸状に形成された絶縁層の側面まで覆うように電極
層を成膜して櫛形電極を形成すると、黒表示を行っている画素の電極層近傍で光が漏れて
しまうという問題が発生していた。このように、黒表示を行う画素で光漏れが起こると、
表示装置の、白透過率(白表示時の光の透過率)と黒透過率(黒表示時の光の透過率)と
の比であるコントラスト比が低下してしまう。
【0010】
これは、凸状に形成された絶縁層の側面まで覆うように電極層を成膜して櫛形電極を形
成することにより、凸状に形成された絶縁層と電極層の屈折率、および液晶層と電極層の
屈折率の違いから構造性複屈折が引き起こされたためと考えられる。つまり、凸状に形成
された絶縁層、電極層および液晶層からなる層が位相差板のように機能して、本来直線偏
光として液晶層から射出される光を楕円偏光に変換してしまう。これにより、黒表示の際
には射出側の偏光板で吸収されるはずの光の一部が射出側の偏光板を通過してしまい、黒
表示を行う画素で光漏れが引き起こされることになる。
【0011】
また、このような問題は、特許文献2に示すようなブルー相を示す液晶を用いるモード
に限られるものではなく、凸状に形成された絶縁層を覆うように電極層を成膜して櫛形電
極を形成して駆動電圧の低減を図った、横電界モードを用いる液晶表示装置全般について
言えることである。
【0012】
さらに、特許文献2に示すように、凸状に形成された絶縁層の側面まで覆うように電極
層を成膜して櫛形電極を形成するだけでは、十分に駆動電圧の低減を図ることが難しいと
いう問題もあった。液晶表示装置の駆動電圧が高いと、白表示を行う画素で十分に光を透
過させることができず、液晶表示装置の白透過率が低下してしまう。よって、液晶表示装
置のコントラスト比が低下してしまう。
【0013】
以上のような問題に鑑み、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー相を示す液
晶を用いた液晶表示装置において、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減し、コントラ
スト比の向上を図る液晶表示装置を提供することを課題の一とする。また、横電界モード
を用いた液晶表示装置、特にブルー相を示す液晶を用いた液晶表示装置において、白表示
を行う画素における透過率を向上させ、コントラスト比の向上を図る液晶表示装置を提供
することを課題の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
開示する発明の一態様は、第1の基板に設けられた、第1の方向の偏光軸を有する第1
の偏光板と、第2の基板に設けられた、第1の方向と直交する第2の方向の偏光軸を有す
る第2の偏光板と、第1の基板と第2の基板の間に挟持された液晶層と、第1の基板の液
晶層側の面から液晶層中に突出して設けられた、複数の第1の構造体と、第1の基板の液
晶層側の面から液晶層中に突出して設けられた、複数の第2の構造体と、複数の第1の構
造体の上面および側面を覆う第1の電極層と、複数の第2の構造体の上面および側面を覆
う第2の電極層と、第2の基板の液晶層側の面に、少なくとも一部が第2の電極層と重畳
するように設けられた第3の電極層と、を有し、第1の構造体の側面および第2の構造体
の側面は、第1の方向または第2の方向に平行に設けられており、第1の電極層と第2の
電極層の間の液晶層に生じる電界の向きが第1の方向と第2の方向のなす角を等分にする
第3の方向となり、第1の電極層と第3の電極層の間の液晶層に生じる電界の平面方向の
成分の向きが第1の方向と第2の方向のなす角を等分にする第3の方向となる液晶表示装
置である。
【0015】
また、複数の第1の構造体は、第3の方向に直交するように配列して設けられ、複数の
第2の構造体は、複数の第1の構造体からなる列と一定の間隔で対向して、第3の方向に
直交するように配列して設けられ、第1の電極層と第2の電極層は、一定の間隔で対向し
て第3の方向に直交するように設けられ、第3の電極層は、少なくとも一部が第2の電極
層と重畳して、第3の方向に直交するように設けられることが好ましい。また、第1の構
造体および第2の構造体の底面は略正方形状としてもよい。
【0016】
また、複数の第1の構造体は、底面の角部、および上面と底面の間に形成される角部が
円弧状に面取りされ、列ごとにそれぞれの第1の構造体がつながって設けられ、複数の第
2の構造体は、底面の角部、および上面と底面の間に形成される角部が円弧状に面取りさ
れ、列ごとにそれぞれの第2の構造体がつながって設けられてもよい。さらに、複数の第
1の構造体の円弧状に面取りされた底面の角部、および上面と底面の間に形成される角部
が露出されるように第1の電極層が設けられ、複数の第2の構造体の円弧状に面取りされ
た底面の角部、および上面と底面の間に形成される角部が露出されるように第2の電極層
が設けられてもよい。さらに、第1の電極層の第3の方向の幅は、第1の構造体の第3の
方向の幅より小さく、第2の電極層の第3の方向の幅は、第2の構造体の第3の方向の幅
より小さくしてもよい。
【0017】
また、第1の電極層、第1の構造体、第2の電極層、第2の構造体および第3の電極層
は透光性を有することが好ましい。
【0018】
また、第1の構造体および第2の構造体の側面は第1の基板に対して傾いて設けられて
いることが好ましい。また、複数の第1の構造体および第1の電極層、並びに複数の第2
の構造体および第2の電極層、並びに第3の電極層は、それぞれ櫛歯状に設けられている
ことが好ましい。
【0019】
また、開示する発明の他の一態様は、第1の基板に設けられた、第1の方向の偏光軸を
有する第1の偏光板と、第2の基板に設けられた、第1の方向と直交する第2の方向の偏
光軸を有する第2の偏光板と、第1の基板と第2の基板の間に挟持された液晶層と、第1
の基板の液晶層側の面から液晶層中に突出して設けられた、複数の第1の構造体と、第1
の基板の液晶層側の面から液晶層中に突出して設けられた、複数の第2の構造体と、第2
の基板の液晶層側の面から液晶層中に突出し、且つ少なくとも一部が複数の第2の構造体
と重畳して設けられた、複数の第3の構造体と、複数の第1の構造体の上面および側面を
覆う第1の電極層と、複数の第2の構造体の上面および側面を覆う第2の電極層と、複数
の第3の構造体の下面および側面を覆う第3の電極層と、第1の構造体の側面、第2の構
造体の側面および第3の構造体の側面は、第1の方向または第2の方向に平行に設けられ
ており、第1の電極層と第2の電極層の間の液晶層に生じる電界の向きが第1の方向と第
2の方向のなす角を等分にする第3の方向となり、第1の電極層と第3の電極層の間の液
晶層に生じる電界の平面方向の成分の向きが第1の方向と第2の方向のなす角を等分にす
る第3の方向となる液晶表示装置である。
【0020】
また、複数の第1の構造体は、第3の方向に直交するように配列して設けられ、複数の
第2の構造体は、複数の第1の構造体からなる列と一定の間隔で対向して、第3の方向に
直交するように配列して設けられ、複数の第3の構造体は、少なくとも一部が複数の第2
の構造体と重畳して、第3の方向に直交するように配列して設けられ、第1の電極層と第
2の電極層は、一定の間隔で対向して第3の方向に直交するように設けられ、第3の電極
層は、少なくとも一部が第2の電極層と重畳して、第3の方向に直交するように設けられ
ることが好ましい。また、第1の構造体、第2の構造体および第3の構造体の底面は略正
方形状としてもよい。
【0021】
また、第1の電極層、第1の構造体、第2の電極層、第2の構造体、第3の電極層およ
び第3の構造体は透光性を有することが好ましい。
【0022】
また、第1の構造体および第2の構造体の側面は第1の基板に対して傾いて設けられ、
第3の構造体の側面は第2の基板に対して傾いて設けられていることが好ましい。また、
複数の第1の構造体および第1の電極層、並びに複数の第2の構造体および第2の電極層
、並びに複数の第3の構造体および第3の電極層は、それぞれ櫛歯状に設けられているこ
とが好ましい。
【0023】
また、液晶層はブルー相を示す液晶材料を含むことが好ましい。また、第1の基板と、
第1の電極層との間に薄膜トランジスタが設けられ、第1の電極層は薄膜トランジスタの
ソース電極またはドレイン電極と電気的に接続していてもよい。
【0024】
また、本明細書等において「電極」や「配線」という用語は、これらの構成要素を機能
的に限定するものではない。例えば、「電極」は「配線」の一部として用いられることが
あり、その逆もまた同様である。さらに、「電極」や「配線」という用語は、複数の「電
極」や「配線」が一体となって形成されている場合なども含む。
【0025】
また、「ソース」や「ドレイン」の機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合
や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このた
め、本明細書においては、「ソース」や「ドレイン」の用語は、入れ替えて用いることが
できるものとする。
【0026】
なお、本明細書等において、「電気的に接続」には、「何らかの電気的作用を有するも
の」を介して接続されている場合が含まれる。ここで、「何らかの電気的作用を有するも
の」は、接続対象間での電気信号の授受を可能とするものであれば、特に制限を受けない
【0027】
例えば、「何らかの電気的作用を有するもの」には、電極や配線をはじめ、トランジス
タなどのスイッチング素子、抵抗素子、インダクタ、キャパシタ、その他の各種機能を有
する素子などが含まれる。
【0028】
なお、本明細書などにおいて、方向と記載する場合、ある一定の方向のみでなく、当該
一定の方向から180°回転した方向、つまり、当該一定の方向の反対の方向も含むもの
とする。また本明細書などにおいて、平行と記載する場合、厳密に平行な方向のみでなく
、平行方向から±10°以内の状態を含むものとし、直交と記載する場合、厳密に直交す
る方向のみでなく、直交方向から±10°以内の状態を含むものとし、垂直と記載する場
合、厳密に垂直な方向のみでなく、垂直方向から±10°以内の状態を含むものとする。
また本明細書等において、角を等分すると記載する場合、厳密に角を等分するだけでなく
、±10°以内でずれて角を分割する状態も含むものとする。また本明細書などにおいて
、直角と記載する場合、厳密に直角な角度のみでなく、厳密に直角な角度から±10°以
内の状態を含むものとする。
【発明の効果】
【0029】
横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー相を示す液晶を用いた液晶表示装置に
おいて、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減し、コントラスト比の向上を図る液晶表
示装置を提供することができる。また、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー
相を示す液晶を用いた液晶表示装置において、白表示を行う画素における透過率を向上さ
せ、コントラスト比の向上を図る液晶表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する断面図および平面図。
図2】従来例の液晶表示装置を説明する断面図および平面図。
図3】黒表示を行う画素における光漏れのメカニズムを説明する模式図。
図4】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する平面図。
図5】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する平面図。
図6】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する断面図および平面図。
図7】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する断面図および平面図。
図8】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する断面図および平面図。
図9】本発明の一態様に係る液晶表示装置を説明する平面図。
図10】本発明の一態様に係る液晶表示装置を用いた電子機器を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説
明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様
々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実
施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の
構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で
共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
【0032】
なお、本明細書で説明する各図において、各構成の大きさ、層の厚さ、または領域は、
明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されな
い。
【0033】
また、本明細書等にて用いる第1、第2、第3などの用語は、構成要素の混同を避ける
ために付したものであり、数的に限定するものではない。そのため、例えば、「第1の」
を「第2の」または「第3の」などと適宜置き換えて説明することができる。
【0034】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様に係る液晶表示装置について、図1乃至図5を用い
て説明する。
【0035】
まず、図1(A)乃至図1(D)を用いて本発明の一態様に係る液晶表示装置について
説明する。図1(A)に本発明の一態様に係る液晶表示装置の平面を示し、図1(B)乃
図1(D)に本発明の一態様に係る液晶表示装置の断面を示す。ここで、図1(B)に
示す断面図は、図1(A)の破線A-Bに対応しており、図1(C)に示す断面図は、図
1(A)の破線C-Dに対応しており、図1(D)に示す断面図は、図1(A)の破線E
-Fに対応している。なお図面の理解を容易にするために、図1(A)において、第2の
電極層122と重畳する第3の電極層123などを省略している。
【0036】
図1(A)乃至図1(D)に示す液晶表示装置は、第1の基板100に設けられた第1
の偏光板104と、第2の基板102に設けられた第2の偏光板106と、第1の基板1
00の液晶層108側の面から液晶層108中に突出して設けられた複数の第1の構造体
110と、第1の基板100の液晶層108側の面から液晶層108中に突出して設けら
れた複数の第2の構造体112と、複数の第1の構造体110の上面および側面を覆う第
1の電極層120と、複数の第2の構造体112の上面および側面を覆う第2の電極層1
22と、第2の基板102の液晶層108側の面に、少なくとも一部が第2の電極層12
2と重畳するように設けられた第3の電極層123と、第1の基板100と第2の基板1
02の間に挟持され、第1の電極層120および第2の電極層122に接して設けられた
液晶層108と、を有する。
【0037】
ここで、第1の偏光板104は、図1(A)に示す第1の方向130の偏光軸を有し、
第2の偏光板106は、図1(A)に示す第1の方向130と直交する第2の方向132
の偏光軸を有する。なお本明細書などにおいて、偏光軸とは、偏光板などの偏光子を通過
した光が変換される直線偏光の振動方向のことを指す。また本明細書などにおいて、方向
と記載する場合、ある一定の方向のみでなく、当該一定の方向から180°回転した方向
、つまり、当該一定の方向の反対の方向も含むものとする。また本明細書などにおいて、
平行と記載する場合、厳密に平行な方向のみでなく、平行方向から±10°以内の状態を
含むものとし、直交と記載する場合、厳密に直交する方向のみでなく、直交方向から±1
0°以内の状態を含むものとする。
【0038】
さらに、第1の構造体110の側面と第1の電極層120の界面および第2の構造体1
12の側面と第2の電極層122の界面は、図1(A)に示す第1の方向130または第
2の方向132に平行になるように設けられている。また、第1の電極層120と第2の
電極層122は、第1の電極層120と第2の電極層122の間の液晶層108に生じる
電界の向きが、図1(A)に示すように、第1の方向130と第2の方向132のなす角
を等分にする第3の方向134となるように設けられる。また、第1の電極層120と第
3の電極層123は、第1の電極層120と第3の電極層123の間の液晶層108に生
じる電界の平面方向の成分の向きが、図1(A)に示すように、第1の方向130と第2
の方向132のなす角を等分にする第3の方向134となるように設けられる。なお本明
細書等において、角を等分すると記載する場合、厳密に角を等分するだけでなく、±10
°以内でずれて角を分割する状態も含むものとする。
【0039】
本実施の形態に示す液晶表示装置は、以上のような構造を有する、横電界モードを用い
た透過型の液晶表示装置であり、特に本実施の形態では液晶層108としてブルー相を示
す液晶材料を用いるものとする。横電界モードは、図1(A)および図1(B)に示すよ
うに、第1の基板100に平行な成分を有する電界を、第1の電極層120と第2の電極
層122の間の液晶層108、および第1の電極層120と第3の電極層123の間の液
晶層108において第3の方向134の向きに生じさせる表示方式である。
【0040】
本実施の形態に示す液晶表示装置は、第1の基板100の液晶層108側の面から液晶
層108中に突出した第1の構造体110の側面および上面を覆うように第1の電極層1
20を設け、第1の基板100の液晶層108側の面から液晶層108中に突出した第2
の構造体112の側面および上面を覆うように第2の電極層122を設けている。よって
図1(B)に示すように第1の構造体110および第2の構造体112の第1の基板1
00を基準とした高さ(膜厚)に応じて、第1の電極層120と第2の電極層122の間
に生じる電界を液晶層108の層の厚さ方向に3次元的に拡大することができる。これに
より、第1の構造体110および第2の構造体112を設けていない場合と比較して、液
晶層108の層の厚さ方向の広い範囲に電界を印加することができるので、白透過率を向
上させ、コントラスト比の向上を図ることができる。
【0041】
さらに、本実施の形態に示す液晶表示装置は、第2の基板102の液晶層108側の面
に、少なくとも一部が第2の電極層122と重畳するように第3の電極層123を設けて
いる。よって、図1(B)に示すように第1の電極層120と第2の電極層122の間に
電界が生じることに加えて、第1の電極層120と第3の電極層123の間にも、第1の
基板100に対して傾いて電界が生じる。このとき、図1(A)に示すように、第1の電
極層120と第3の電極層123の間に生じる電界の平面方向の成分は第3の方向134
の向きとなる。よって、第1の電極層120と第2の電極層122の間に生じる3次元的
に拡大された電界を、液晶層108の層の厚さ方向に3次元的にさらに拡大することがで
きる。これにより、第3の電極層123を設けていない場合と比較して、液晶層108の
層の厚さ方向の広い範囲に電界を印加することができるので、白透過率を向上させ、コン
トラスト比の向上を図ることができる。
【0042】
また、以上のような電極構造とすることで液晶層108の広範囲に効率的に電界を印加
することができるので、液晶層108に粘度の高いブルー相を示す液晶材料を用いた場合
でも、比較的低い電圧で液晶分子を駆動させることができ、液晶表示装置の低消費電力化
を図ることができる。
【0043】
以下に本実施の形態に示す表示装置の各構造について詳細を示す。
【0044】
第1の基板100および第2の基板102は、透光性を有する基板を用いることができ
る。例えば、ガラス基板、セラミックス基板などを用いることができる。また、第1の基
板100および第2の基板102として、プラスチック基板などの、透光性と可撓性を有
する基板を用いることができる。プラスチック基板としては、FRP(Fibergla
ss-Reinforced Plastics)板、PVF(ポリビニルフルオライド
)フィルム、ポリエステルフィルムまたはアクリル樹脂フィルムを用いることができる。
また、アルミニウムホイルをPVFフィルムやポリエステルフィルムで挟んだ構造のシー
トを用いることもできる。
【0045】
第1の偏光板104および第2の偏光板106は、自然光や円偏光から直線偏光を作り
出すことができるものであれば特に限定されないが、例えば、二色性の物質を一定方向に
そろえて配置することで、光学的な異方性を持たせたものを用いることができる。このよ
うな偏光板は、例えば、ヨウ素系の化合物などをポリビニルアルコールなどのフィルムに
吸着させ、これを一方向に延伸することで作製することができる。なお、二色性の物質と
しては、ヨウ素系の化合物のほか、染料系の化合物などが用いられる。
【0046】
第1の偏光板104および第2の偏光板106は、上述のように、第1の偏光板104
の偏光軸が第1の方向130に向くように、第2の偏光板106の偏光軸は第1の方向1
30と直交する第2の方向132に向くように第1の基板100および第2の基板102
に設けられる。なお、図1(B)では、第1の偏光板104および第2の偏光板106を
第1の基板100および第2の基板102の液晶層108とは反対側、つまり、第1の基
板100および第2の基板102の外側に設けた例を示したが、本実施の形態に示す液晶
表示装置はこれに限られるものではない。例えば、第1の偏光板104および第2の偏光
板106を第1の基板100および第2の基板102の液晶層108と同じ側、つまり、
第1の基板100および第2の基板102の内側に設けてもよい。
【0047】
第1の構造体110および第2の構造体112は、図1(A)乃至図1(D)に示すよ
うに、第1の基板100の液晶層108側の面から液晶層108中に突出して設けられ、
且つその側面が第1の方向または第2の方向に平行に設けられている構造体である。言い
換えると、第1の構造体110および第2の構造体112は、底面が略正方形状である柱
状の構造体であると言うこともできる。第1の構造体110および第2の構造体112の
第1の基板100を基準とした高さ(膜厚)は、500nm乃至5000nmとすること
が好ましい。
【0048】
このように、第1の構造体110を形成することにより、第1の構造体110の側面に
おける第1の構造体110と第1の電極層120の界面、および第1の電極層120と液
晶層108との界面を、第1の方向130または第2の方向132に平行にして設けるこ
とができる。これにより、第1の構造体110、第1の電極層120および液晶層108
の屈折率の違いにより生じる複屈折を抑制することができるので、黒表示を行う画素で生
じる光漏れを低減し、コントラスト比の向上を図ることができる。当然のことながら、第
2の構造体112、第2の電極層122および液晶層108についても同様のことが言え
る。なお、上記の複屈折を抑制し、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減するメカニズ
ムの詳細については、後ほど図3を用いて説明する。
【0049】
また、第1の構造体110および第2の構造体112は、可視光に対して透光性を有す
る材料を用いて形成すればよく、透光性を有する絶縁性材料(有機材料及び無機材料)、
または透光性を有する導電性材料(有機材料及び無機材料)を用いて形成することができ
る。代表的には可視光硬化性、紫外線硬化性または熱硬化性の樹脂を用いるのが好ましい
。例えば、アクリル樹脂、ポリイミド、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド、エポキシ
樹脂、アミン樹脂などを用いることができる。また、透光性を有する導電性樹脂などで形
成してもよい。なお、第1の構造体110および第2の構造体112は複数の薄膜の積層
構造であってもよい。このように第1の構造体110および第2の構造体112を、可視
光に対して透光性を有する材料を用いて形成することにより、液晶表示装置の開口率の向
上を図ることができる。
【0050】
また、第1の構造体110および第2の構造体112の形成方法は特に限定されず、材
料に応じて、蒸着法、スパッタリング法、CVD法などの乾式法、又はスピンコート、デ
ィップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法)、ナノインプリント、各種印刷
法(スクリーン印刷、オフセット印刷)等などの湿式法を用い、必要に応じてエッチング
法(ドライエッチング又はウエットエッチング)により所望のパターンに加工すればよい
。例えば感光性の有機樹脂にフォトリソグラフィ工程を行って第1の構造体110および
第2の構造体112を形成することができる。
【0051】
また、第1の構造体110および第2の構造体112の側面は、第1の基板100に対
して傾いて設けられている、所謂テーパー形状としてもよい。このように、第1の構造体
110および第2の構造体112の側面をテーパー形状とすることにより、第1の構造体
110および第2の構造体112の側面を覆うように形成される第1の電極層120およ
び第2の電極層122の被覆性を良好なものとすることができる。
【0052】
また、第1の構造体110および第2の構造体112の上面は、平坦にしてもよいし、
錐形にしてもよい。また、第1の構造体110および第2の構造体112の上面から側面
にかけて曲面を有するような構造としても良い。このように、第1の構造体110および
第2の構造体112の上面から側面にかけて曲面を有するような形状とすることにより、
第1の構造体110および第2の構造体112の上面を覆うように形成される第1の電極
層120および第2の電極層122の被覆性を良好なものとすることができる。
【0053】
また、第1の基板100上に層間膜を成膜し、当該層間膜の一部をパターニングして、
上述の複数の第1の構造体110の上面及び側面、並びに、複数の第2の構造体112の
上面及び側面と同様の形状にしてもよい。このように複数の第1の構造体110と複数の
第2の構造体112とを同一の層間膜に連続して形成された構造体としても良い。
【0054】
また、図1(A)に示すように、複数の第1の構造体110は、第3の方向134に直
交するように配列して設けられ、複数の第2の構造体112は、複数の第1の構造体11
0からなる列と一定の間隔で対向して、第3の方向134に直交するように配列して設け
られる。第1の電極層120は複数の第1の構造体110の上面および側面を覆って設け
られ、第2の電極層122は複数の第2の構造体112の上面および側面を覆って設けら
れるので、第1の電極層120と第2の電極層122は、一定の間隔で対向して第3の方
向134に直交するように設けられる。ここで、第1の電極層120と第2の電極層12
2の間隔は、液晶層108に印加する電圧に応じて適宜設定することができる。
【0055】
また、図1(B)および図1(D)に示すように、第3の電極層123は、第2の電極
層122と重畳するように設けられ、第3の方向134と直交するように設けられること
が好ましい。なお、図1(B)に示すように、必ずしも第3の電極層123と第2の電極
層122の端部が一致するように重畳させる必要はなく、少なくとも第3の電極層123
の一部が第2の電極層122の一部と重畳するようにすればよい。例えば、第2の電極層
122の中央部と第3の電極層123の一部とが重畳するようにすればよく、その際、第
3の電極層123の端部は、第2の電極層122の端部の外側に位置していてもよいし、
第2の電極層122の端部の内側に位置していてもよい。ここで、第1の電極層120と
第3の電極層123の平面方向の間隔は、液晶層108に印加する電圧に応じて適宜設定
することができる。
【0056】
このように、第1の構造体110、第2の構造体112、第1の電極層120、第2の
電極層122および第3の電極層123を配列して設けることにより、図1(A)に示す
ように、第1の電極層120と第2の電極層122の間、および第1の電極層120と第
3の電極層123の間に、第3の方向134と平行に電界を生じさせることができる。特
に、第3の電極層123の形状を第2の電極層とほぼ同一とし、第3の電極層123を第
2の電極層122と端部を揃えて重畳させた場合、第1の電極層120と第2の電極層1
22の間に生じる電界の方向と、第1の電極層120と第3の電極層123の間に生じる
電界の方向と、をより正確に第3の方向134に揃えることができる。以上により、液晶
層108に電界が生じると液晶層中の液晶分子は長軸方向が第3の方向134を向くよう
に配列される。
【0057】
ここで、第3の方向134は、第1の方向130と第2の方向132のなす角を等分に
した方向なので、長軸方向が第3の方向134を向くように配列された当該液晶分子中を
通過した偏光の振動は、第1の方向130の偏光成分と第2の方向132の偏光成分を有
する。よって、第1の方向130の偏光軸を有する第1の偏光板104を通過して直線偏
光に変換された光が、液晶層108で第1の方向130の偏光成分と第2の方向132の
偏光成分を有する円偏光、楕円偏光または直線偏光に変換されるので、第2の方向132
の偏光軸を有する第2の偏光板106を通過して光が射出される。逆に言うと、液晶層1
08に生じる電界の向きが第1の方向130または第2の方向132に平行の場合は、第
1の偏光板104を通過して直線偏光に変換された光が偏光性を変えることなく第2の偏
光板106に入射するので、第2の偏光板106をほとんど通過することができない。
【0058】
以上のようにして、第1の構造体110、第2の構造体112、第1の電極層120、
第2の電極層122および第3の電極層123を配列して設けることにより、液晶層10
8に電界を印加したとき、つまり画素の白表示を行うときに、液晶表示装置の白透過率を
向上させてコントラスト比を向上させることができる。
【0059】
第1の電極層120と第2の電極層122は、一方が画素電極として機能し、他方が共
通電極として機能すれば良く、本実施の形態では、第1の電極層120が画素電極として
機能し、第2の電極層122が共通電極として機能するものとする。よって、第1の電極
層120と第2の電極層122は、互いに接することのないように設けられる。なお、本
明細書における図面においては、図1に示すように、第1の電極層120と第2の電極層
122とを判別しやすいように異なるハッチで示している。これは機能が異なる電極層と
いうことを明確に示すためであり、第1の電極層120と第2の電極層122とは同工程
及び同材料によって形成することができる。
【0060】
また、第3の電極層123は、共通電極として機能すればよく、本実施の形態では、第
2の電極層122と第3の電極層123が共通電極として機能するものとする。
【0061】
また、第1の電極層120、第2の電極層122および第3の電極層123は、可視光
に対して透光性を有する導電性材料を用いて形成すればよい。例えば、インジウム錫酸化
物(ITO)、酸化インジウムに酸化亜鉛(ZnO)を混合した導電材料(indium
zinc oxide)、酸化インジウムに酸化珪素(SiO)を混合した導電材料
、有機インジウム、有機スズ、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングス
テンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含
むインジウム錫酸化物などの導電性酸化物を用いることができる。透光性を有する導電膜
として光が透過する程度の膜厚(好ましくは、5nm~30nm程度)の金属膜を用いる
ことができる。例えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ジルコニウム(Zr
)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロ
ム(Cr)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、白金(Pt)、ア
ルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)等の金属、又はその合金、若しくはその金
属窒化物から一つ、又は複数種を用いて形成することができる。このように第1の電極層
120、第2の電極層122および第3の電極層123を、可視光に対して透光性を有す
る導電性材料を用いて形成することにより、液晶表示装置の開口率の向上を図ることがで
きる。
【0062】
また、第1の電極層120および第2の電極層122の膜厚は、20nm以上150n
m以下とすることが好ましく、20nm以上50nm以下とすることがより好ましい。こ
のような膜厚とすることにより、第1の構造体110と第1の電極層120との界面また
は第1の電極層120と液晶層108との界面、および第2の構造体112と第2の電極
層122との界面または第2の電極層122と液晶層108との界面で生じる複屈折をよ
り低減し、黒表示の際の光漏れをさらに抑制することができる。また、第3の電極層12
3の膜厚も同様に20nm以上150nm以下としてもよい。
【0063】
また、第1の電極層120と第1の構造体110の屈折率は可能な限り近い方が好まし
く、例えば、第1の電極層120の第1の構造体110に対する屈折率の比は0.5乃至
1.5とすることが好ましい。また、第2の電極層122と第2の構造体112の屈折率
は可能な限り近い方が好ましく、例えば、第2の電極層122の第2の構造体112に対
する屈折率の比は0.5乃至1.5とすることが好ましい。さらに、第1の電極層120
、第1の構造体110、第2の電極層122、第2の構造体112および液晶層108の
屈折率が可能な限り近い方が好ましい。
【0064】
特に第1の電極層120および第2の電極層122にITOのような屈折率1.6以上
の高屈折率を有する導電性材料を用いる場合、第1の構造体110および第2の構造体1
12として酸化チタンを分散させた樹脂のような屈折率1.6以上の高屈折率を有する材
料を用いることが好ましい。
【0065】
このように、第1の電極層120、第1の構造体110、第2の電極層122、第2の
構造体112および液晶層108の屈折率を近づけることにより、第1の構造体110と
第1の電極層120との界面または第1の電極層120と液晶層108との界面、および
第2の構造体112と第2の電極層122との界面または第2の電極層122と液晶層1
08との界面で生じる複屈折をより低減し、黒表示の際の光漏れをさらに抑制することが
できる。
【0066】
また、上述のように、第1の電極層120と第2の電極層122は、一定の間隔で対向
して設けられるので、第1の電極層120と第2の電極層122の間には開口パターンが
形成される。白表示において、射出される光の多くはこの開口パターンを通過した光であ
る。
【0067】
液晶表示装置の画素領域内における、第1の電極層120および第2の電極層122の
平面形状としては、第1の電極層120と第2の電極層122とが対向する部分が大きく
なるように、それぞれの電極層が閉空間を形成しない開かれた形状であり、第1の電極層
120と第2の電極層122とが互いに入り組むような形状とすることが好ましい。この
とき、第3の電極層123の平面形状も、第1の電極層120と第3の電極層123とが
対向する部分が大きくなるように、それぞれの電極層が閉空間を形成しない開かれた形状
であり、第1の電極層120と第3の電極層123とが互いに入り組むような形状とする
ことが好ましい。つまり、第3の電極層123は第2の電極層122とほぼ同一の平面形
状とすればよい。例えば、第1の電極層120および第2の電極層122の平面形状とし
ては、それぞれ櫛歯状のパターンとし、互いに櫛歯状のパターンが噛み合うように設けれ
ばよく、第3の電極層123は、第2の電極層122とほぼ同一の平面形状で設ければよ
い。
【0068】
また、液晶層108に生じさせる電界の向き、第3の方向134は、図1(A)では、
破線A-Bに平行な方向としているが、これに限られるものではない。第3の方向134
は、破線A-Bに直交する方向にしても、第1の方向130と第2の方向132のなす角
を等分にすることができる。つまり、第3の方向134は互いに直交する2種類の方向に
取りうる。よって、第1の電極層120および第2の電極層122、並びに第1の電極層
120および第3の電極層123の平面形状を互いに噛み合う櫛歯状のパターンとする場
合、直線状のパターンだけでなく、屈曲部や枝分かれした形状を含めることもできる。
【0069】
なお、図1(A)および図1(B)では、第1の電極層120、第2の電極層122お
よび第3の電極層123は第3の方向134に直交する方向に延伸され、第1の電極層1
20を2本の第2の電極層122が挟み込むように設けられているが、これに限られるこ
となく、例えば、第1の電極層120および第2の電極層122、並びに第1の電極層1
20および第3の電極層123が互いに噛み合うような櫛歯状のパターン形状とすること
ができる。
【0070】
また当然のことながら、上述の第1の電極層120と第2の電極層122の平面形状に
合わせて複数の第1の構造体110および複数の第2の構造体112を設けることになる
【0071】
なお、第1の構造体および第2の構造体の配列は図1(A)に示す配列に限られるもの
ではない。以下に図4(A)乃至図4(C)、図5(A)および図5(B)に示す、本実
施の形態の一態様に係る液晶表示装置の平面図を用いて、第1の構造体および第2の構造
体の配列の例を説明する。なお、図4(A)乃至図4(C)、図5(A)および図5(B
)においては、理解を容易にするために第1の電極層120および第2の電極層122を
破線で示している。
【0072】
本実施の形態では、図1(A)、図1(C)、および図1(D)に示すように、第1の
構造体110および第2の構造体112を第1の電極層120および第2の電極層122
に沿って隣接して配列させているが、本発明の一態様に係る液晶表示装置はこれに限られ
るものではなく、第1の構造体110および第2の構造体112を配列する間隔は適宜設
定することができる。例えば、図4(A)に示すように、第1の構造体110および第2
の構造体112をそれぞれ離間させて配列させることもできる。
【0073】
また、図4(B)に示すように、図1(A)で示した第1の構造体110および第2の
構造体112の端部を接続させた形状の第1の構造体180および第2の構造体182を
設けてもよい。
【0074】
また、図4(C)に示すように、図1(A)で示した第1の構造体110および第2の
構造体112の底面の角部、および第1の構造体110および第2の構造体112の上面
と底面の間に形成される角部を円弧状に面取りし、端部で接続された形状の第1の構造体
190および第2の構造体192を設けてもよい。特に、第1の構造体および第2の構造
体を可視光硬化性、紫外線硬化性樹脂などの感光性有機物を用いたフォトリソグラフィで
形成する場合、角部が円弧状に面取りされた形状を容易に形成することができる。ただし
、当該面取り部を大きくしすぎると、黒表示を行う画素で光漏れが生じる恐れがあるので
注意が必要である。
【0075】
また、本実施の形態では、図1(A)、図1(C)、および図1(D)に示すように、
複数の第1の構造体110の大きさを一定とし、複数の第2の構造体112の大きさを一
定にしたが、本発明の一態様に係る液晶表示装置はこれに限られるものではなく、複数の
第1の構造体110の大きさを異なるものとしても良いし、複数の第2の構造体112の
大きさを異なるものとしても良い。例えば、図5(A)に示すように、第1の構造体11
0aと第1の構造体110aより小さい大きさの第1の構造体110bを交互に配列させ
、第2の構造体112aと第2の構造体112aより小さい大きさの第2の構造体112
bを交互に配列させる構成としても良い。
【0076】
また、本実施の形態では、図1(A)および図1(B)に示すように、第1の構造体1
10と第2の構造体112が、第1の電極層120と第2の電極層122の中間点を結ぶ
ように引かれた直線に対して線対称となるように設けられたが、本発明の一態様に係る液
晶表示装置はこれに限られるものではない。例えば、図5(B)に示すように、第1の構
造体110と第2の構造体112が、第1の電極層120と第2の電極層122の中間点
を結ぶように引かれた直線に対して互い違いに設けられる構成としても良い。
【0077】
それから、液晶層108としては、横電界モードで使用可能な液晶材料を用いればよく
、好ましくは、ブルー相を示す液晶材料を用いる。ブルー相を示す液晶材料は、応答速度
が1msec以下と短く高速応答が可能であるため、液晶表示装置の高性能化が可能にな
る。
【0078】
例えば、高速応答が可能であるため、バックライト装置にRGBの発光ダイオード(L
ED)等を配置し、時分割によりカラー表示する継時加法混色法(フィールドシーケンシ
ャル法)や、時分割により左目用、右目用の映像を交互に表示させる3次元表示方式に好
適に採用できる。
【0079】
ブルー相を示す液晶材料は、液晶及びカイラル剤を含む。カイラル剤は、液晶を螺旋構
造に配向させ、ブルー相を発現させるために用いる。例えば、5重量%以上のカイラル剤
を混合させた液晶材料を液晶層に用いればよい。
【0080】
液晶は、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、強誘電液晶、反強誘電液晶
等を用いる。
【0081】
カイラル剤は、液晶に対する相溶性が良く、かつ捩れ力の強い材料を用いる。また、R
体、S体のどちらか片方の材料が良く、R体とS体の割合が50:50のラセミ体は使用
しない。
【0082】
上記液晶材料は、条件により、コレステリック相、コレステリックブルー相、スメクチ
ック相、スメクチックブルー相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示
す。
【0083】
ブルー相であるコレステリックブルー相及びスメクチックブルー相は、螺旋ピッチが5
00nm以下とピッチの比較的短いコレステリック相またはスメクチック相を有する液晶
材料にみられる。液晶材料の配向は二重ねじれ構造を有する。可視光の波長以下の秩序を
有しているため、液晶材料は透明であり、電圧印加によって配向秩序が変化して光学的変
調作用が生じる。ブルー相は光学的に等方であるため視野角依存性がなく、配向膜を形成
しなくとも良いため、表示画像の質の向上及びコスト削減が可能である。
【0084】
また、ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を広く改善するために
液晶材料に、光硬化樹脂及び光重合開始剤を添加し、高分子安定化処理を行うことが好ま
しい。高分子安定化処理は、液晶、カイラル剤、光硬化樹脂、及び光重合開始剤を含む液
晶材料に、光硬化樹脂、及び光重合開始剤が反応する波長の光を照射して行う。この高分
子安定化処理は、温度制御を行い、等方相を示した状態で光照射して行っても良いし、ブ
ルー相を示した状態で光照射して行ってもよい。
【0085】
例えば、液晶層の温度を制御し、ブルー相を発現した状態で液晶層に光を照射すること
により高分子安定化処理を行う。但し、これに限定されず、ブルー相と等方相間の相転移
温度から+10℃以内、好ましくは+5℃以内の等方相を発現した状態で液晶層に光を照
射することにより高分子安定化処理を行ってもよい。ブルー相と等方相間の相転移温度と
は、昇温時にブルー相から等方相に転移する温度又は降温時に等方相からブルー相に相転
移する温度をいう。高分子安定化処理の一例としては、液晶層を等方相まで加熱した後、
徐々に降温させてブルー相にまで相転移させ、ブルー相が発現する温度を保持した状態で
光を照射することができる。他にも、液晶層を徐々に加熱して等方相に相転移させた後、
ブルー相と等方相間の相転移温度から+10℃以内、好ましくは+5℃以内状態(等方相
を発現した状態)で光を照射することができる。また、液晶材料に含まれる光硬化樹脂と
して、紫外線硬化樹脂(UV硬化樹脂)を用いる場合、液晶層に紫外線を照射すればよい
。なお、ブルー相を発現させなくとも、ブルー相と等方相間の相転移温度から+10℃以
内、好ましくは+5℃以内状態(等方相を発現した状態)で光を照射して高分子安定化処
理を行えば、応答速度が1msec以下と短く高速応答が可能である。
【0086】
光硬化樹脂は、アクリレート、メタクリレートなどの単官能モノマーでもよく、ジアク
リレート、トリアクリレート、ジメタクリレート、トリメタクリレートなどの多官能モノ
マーでもよく、これらを混合させたものでもよい。また、液晶性のものでも非液晶性のも
のでもよく、両者を混合させてもよい。光硬化樹脂は、用いる光重合開始剤の反応する波
長の光で硬化する樹脂を選択すれば良く、代表的には紫外線硬化樹脂を用いることができ
る。
【0087】
光重合開始剤は、光照射によってラジカルを発生させるラジカル重合開始剤でもよく、
酸を発生させる酸発生剤でもよく、塩基を発生させる塩基発生剤でもよい。
【0088】
具体的には、液晶材料として、JC-1041XX(チッソ株式会社製)と4-シアノ
-4’-ペンチルビフェニルの混合物を用いることができ、カイラル剤としては、ZLI
-4572(メルク株式会社製)を用いることができ、光硬化樹脂は、2-エチルヘキシ
ルアクリレート、RM257(メルク株式会社製)、トリメチロールプロパントリアクリ
レートを用いることができ、光重合開始剤としては2,2-ジメトキシ-2-フェニルア
セトフェノンを用いることができる。
【0089】
また、図1では図示しないが、位相差板、反射防止膜などの光学フィルムなどは適宜設
けることができる。また、カラーフィルタ層として機能する着色層を設けることができる
。また、光源としてバックライトなどを用いることができる。また、第1の基板100と
液晶層108の間に、当該液晶表示装置を駆動するための素子層を適宜設けることができ
る。
【0090】
次に、図1乃至図3を用いて、本発明の一態様に係る液晶表示装置において、黒表示を
行う画素で生じる光漏れが低減されるメカニズムについて説明する。
【0091】
まず、図2(A)乃至図2(C)を用いて、特許文献2に示されるような、従来の液晶
表示装置の構造について説明する。図2(A)に従来例の液晶表示装置の平面を示し、図
2(B)および図2(C)に従来例の液晶表示装置の断面を示す。ここで、図2(B)に
示す断面図は、図2(A)の破線A-Bに対応しており、図2(C)に示す断面図は、図
2(A)の破線C-Dに対応している。
【0092】
図2(A)乃至図2(C)に示す従来例の液晶表示装置は、第1の基板100、第2の
基板102、第1の偏光板104、第2の偏光板106、液晶層108、第1の電極層1
20および第2の電極層122を有する点において、図1(A)乃至図1(D)に示す液
晶表示装置と同じである。図2に示す液晶表示装置が図1に示す液晶表示装置と大きく異
なる点は、第1の電極層120によって上面および側面を覆われる第1の構造体140と
、第2の電極層122によって上面および側面を覆われる第2の構造体142である。第
1の構造体140および第2の構造体142は、図1に示す複数の第1の構造体110お
よび複数の第2の構造体112と異なり、第3の方向134に直交するように延伸された
第1の電極層120および第2の電極層122に準じたリブ状の形状となっている。
【0093】
図1に示す本発明の一態様に係る液晶表示装置では、複数の第1の構造体110および
複数の第2の構造体112の側面は第1の方向130または第2の方向132に平行にな
るように設けられていたのに対して、図2に示す従来例の液晶表示装置では、第1の構造
体140および第2の構造体142の側面は第3の方向134に直交するように設けられ
ている。
【0094】
つまり、図2に示す従来例の液晶表示装置では、第1の構造体140の側面における第
1の電極層120との界面または第1の電極層120と液晶層108との界面、および第
2の構造体142の側面における第2の電極層122との界面または第2の電極層122
と液晶層108との界面は第3の方向134に直交するように設けられている。
【0095】
ここで、図2に示す従来例の液晶表示装置において、第1の構造体140の側面におけ
る第1の電極層120との界面および第1の電極層120と液晶層108との界面を含む
領域150で黒表示の際に生じる光漏れのメカニズムについて、図3(A)を用いて説明
する。
【0096】
図3(A)は、図2に示す従来例の液晶表示装置で黒表示を行う際に、第1の偏光板1
04側から入射した光が領域150を透過して、第2の偏光板106も透過して光漏れが
生じる様子を表した模式図である。以下に入射光160が第1の偏光板104に入射して
、第2の偏光板106から射出光166が漏れる過程について説明する。
【0097】
まず、入射光160が第1の方向130の偏光軸を有する第1の偏光板104に入射す
る。入射光160は、第1の方向130の偏光成分と第2の方向132の偏光成分を両方
有する可視光である。第1の偏光板104に入射した入射光160は、第2の方向132
の偏光成分を吸収されて、第1の方向130に振動する直線偏光(第1の偏光162)に
変換される。
【0098】
次に、第1の偏光162は領域150に入射する。ここで、第1の偏光162を、第1
の構造体140の側面と第1の電極層120との界面または第1の電極層120と液晶層
108との界面に平行な成分(界面平行成分162a)および当該界面に垂直な成分(界
面垂直成分162b)とに分解して考える。
【0099】
すると、第1の偏光162のうち、界面平行成分162aは、第1の構造体140の側
面と第1の電極層120との界面または第1の電極層120と液晶層108との界面をま
たがずに領域150を通過するのに対して、界面垂直成分162bは、当該界面をまたい
で領域150を通過する。
【0100】
ここで、第1の電極層120の膜厚は可視光の波長より十分薄いので、第1の構造体1
40、第1の電極層120および液晶層108の屈折率の違いによって、界面平行成分1
62aと界面垂直成分162bは異なる屈折率の影響を受ける。つまり、界面平行成分1
62aと界面垂直成分162bを有する第1の偏光162は複屈折を引き起こす。これに
より、界面垂直成分162bの速度と界面平行成分162aの速度に違いが生じるので、
界面垂直成分162bと界面平行成分162aに位相差が生じる。
【0101】
このように、領域150を通過して界面平行成分162aと界面垂直成分162bに位
相差が生じることで、第1の偏光162は第2の偏光164に変換される。第2の偏光1
64は、界面平行成分162aと界面垂直成分162bに位相差が生じることにより、円
偏光または楕円偏光となる。これにより第2の偏光164は、第1の方向130の偏光成
分と第2の方向132の偏光成分を両方とも有する。
【0102】
最後に、第2の偏光164が第2の偏光板106に入射する。第2の偏光164の第1
の方向130の偏光成分は第2の偏光板106に吸収される。しかし、第2の偏光164
の第2の方向132の偏光成分は第2の偏光板106の偏光軸に平行な成分なので、第2
の偏光板106を通過してしまう。このように第2の偏光板106を通過して射出された
射出光166は、黒表示の際に生じる光漏れとして観察される。
【0103】
以上のようにして、図2に示す従来例の液晶表示装置において黒表示を行う際に、領域
150、つまり、第1の構造体140の側面と第1の電極層120との界面または第1の
電極層120と液晶層108との界面が第3の方向134に垂直である領域で光漏れが生
じることになる。なお、領域150は、第1の構造体140の側面と第1の電極層120
との界面または第1の電極層120と液晶層108との界面を含む領域だが、以上の議論
は、図2に示す従来例の液晶表示装置の、第2の構造体142の側面と第2の電極層12
2との界面または第2の電極層122と液晶層108との界面を含む領域についてももち
ろん成り立つ。
【0104】
これに対して、図1に示す本発明の一態様に係る液晶表示装置では、第1の構造体11
0の側面における第1の電極層120との界面または第1の電極層120と液晶層108
との界面が第1の方向130に平行な領域152と、当該界面が第2の方向132に平行
な領域154とを有する。
【0105】
このような構造を有する、図1に示す本発明の一態様に係る液晶表示装置において、領
域152および領域154で黒表示の際に生じる光漏れを低減するメカニズムについて、
図3(B)および図3(C)を用いて説明する。
【0106】
図3(B)は、図1に示す本発明の一態様に係る液晶表示装置で黒表示を行う際に、第
1の偏光板104側から入射した光が領域152を透過して、第2の偏光板106に吸収
される様子を表した模式図である。以下に入射光160が第1の偏光板104に入射して
、第2の偏光板106に吸収される過程について説明する。
【0107】
入射光160が第1の偏光板104において、直線偏光である第1の偏光162に変換
されるまでは図3(A)に示す場合と同様である。
【0108】
次に、第1の偏光162は領域152に入射する。ここで、第1の偏光162は、第1
の構造体110、第1の電極層120および液晶層108の屈折率の違いによる影響を受
ける。しかし、第1の偏光162は、第1の構造体110の側面と第1の電極層120と
の界面または第1の電極層120と液晶層108との界面に平行な直線偏光であり、当該
界面に垂直な偏光成分を有さないので、当該界面に垂直な成分と当該界面に平行な成分に
位相差は生じない。よって、領域152を通過した第2の偏光170は第1の偏光162
と同様に直線偏光である。
【0109】
最後に、第2の偏光170が第2の偏光板106に入射する。第2の偏光170は第1
の方向130の偏光成分からなる直線偏光なので第2の偏光板106に吸収される。よっ
て、第2の偏光板106から光が射出されないので、黒表示の際に光漏れが観測されない
【0110】
また、図3(C)は、図1に示す本発明の一態様に係る液晶表示装置で黒表示を行う際
に、第1の偏光板104側から入射した光が領域154を透過して、第2の偏光板106
に吸収される様子を表した模式図である。以下に入射光160が第1の偏光板104に入
射して、第2の偏光板106に吸収される過程について説明する。
【0111】
入射光160が第1の偏光板104において、直線偏光である第1の偏光162に変換
されるまでは図3(A)に示す場合と同様である。
【0112】
次に、第1の偏光162は領域154に入射する。ここで、第1の偏光162は、第1
の構造体110、第1の電極層120および液晶層108の屈折率の違いによる影響を受
ける。しかし、第1の偏光162は、第1の構造体110の側面と第1の電極層120と
の界面または第1の電極層120と液晶層108との界面に垂直な直線偏光であり、当該
界面に平行な偏光成分を有さないので、当該界面に垂直な成分と当該界面に平行な成分に
位相差は生じない。よって、領域154を通過した第2の偏光172は第1の偏光162
と同様に直線偏光である。
【0113】
最後に、第2の偏光172が第2の偏光板106に入射する。第2の偏光172は第1
の方向130の偏光成分からなる直線偏光なので第2の偏光板106に吸収される。よっ
て、第2の偏光板106から光が射出されないので、黒表示の際に光漏れが観測されない
【0114】
以上のようにして、図1に示す本発明の一態様に係る液晶表示装置において黒表示を行
う際に、領域152および領域154、つまり、第1の構造体110の側面と第1の電極
層120との界面または第1の電極層120と液晶層108との界面が第1の方向130
または第2の方向132に平行である領域で光漏れを低減できることになる。なお、領域
152または領域154は、第1の構造体110の側面と第1の電極層120との界面ま
たは第1の電極層120と液晶層108との界面が第1の方向130または第2の方向1
32に平行である領域だが、以上の議論は、図1に示す本発明の一態様に係る液晶表示装
置の、第2の構造体112の側面と第2の電極層122との界面または第2の電極層12
2と液晶層108との界面が第1の方向130または第2の方向132に平行である領域
についてももちろん成り立つ。
【0115】
以上のようにして、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー相を示す液晶を用
いた液晶表示装置において、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減し、コントラスト比
の向上を図る液晶表示装置を提供することができる。また、横電界モードを用いた液晶表
示装置、特にブルー相を示す液晶を用いた液晶表示装置において、白表示を行う画素にお
ける透過率を向上させ、コントラスト比の向上を図る液晶表示装置を提供することができ
る。
【0116】
以上、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成などと適宜組み合わ
せて用いることができる。
【0117】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1に示す液晶表示装置とは異なる態様の表示装置につい
て、図6を用いて説明する。先の実施の形態で図4(C)に示すような第1の構造体およ
び第2の構造体を設ける場合に、より効果的に黒表示を行う画素で光漏れを抑制すること
ができる構成について説明を行う。
【0118】
まず、図6(A)乃至図6(D)を用いて本発明の一態様に係る液晶表示装置について
説明する。図6(A)に本発明の一態様に係る液晶表示装置の平面を示し、図6(B)乃
図6(D)に本発明の一態様に係る液晶表示装置の断面を示す。ここで、図6(B)に
示す断面図は、図6(A)の破線A-Bに対応しており、図6(C)に示す断面図は、図
6(A)の破線C-Dに対応しており、図6(D)に示す断面図は、図6(A)の破線E
-Fに対応している。なお図面の理解を容易にするために、図6(A)において、第2の
電極層222と重畳する第3の電極層223などを省略している。
【0119】
図6(A)乃至図6(D)に示す液晶表示装置は、図1に示す液晶表示装置と同様に、
第1の基板200に設けられた第1の偏光板204と、第2の基板202に設けられた第
2の偏光板206と、第1の基板200の液晶層208側の面から液晶層208中に突出
して設けられた第1の構造体210と、第1の基板200の液晶層208側の面から液晶
層208中に突出して設けられた第2の構造体212と、第1の構造体210の上面およ
び側面の一部を覆う第1の電極層220と、第2の構造体212の上面および側面の一部
を覆う第2の電極層222と、第2の基板202の液晶層208側の面に、少なくとも一
部が第2の電極層222と重畳するように設けられた第3の電極層223と、第1の基板
200と第2の基板202の間に挟持され、第1の電極層220および第2の電極層22
2に接して設けられた液晶層208と、を有する。ここで、第1の偏光板204は、図6
(A)に示す第1の方向230の偏光軸を有し、第2の偏光板206は、図6(A)に示
す第1の方向230と直交する第2の方向232の偏光軸を有する。
【0120】
さらに、図6(A)乃至図6(D)に示す液晶表示装置は、図1に示す液晶表示装置と
同様に、第1の構造体210の側面における第1の電極層220との界面、および第2の
構造体212の側面における第2の電極層222との界面は、図6(A)に示す第1の方
向230または第2の方向232に平行になるように設けられている。また、第1の電極
層220と第2の電極層222は、第1の電極層220と第2の電極層222の間の液晶
層208に生じる電界の向きが、図6(A)に示すように、第1の方向230と第2の方
向232のなす角を等分にする第3の方向234となるように設けられる。また、第1の
電極層220と第3の電極層223は、第1の電極層220と第3の電極層223の間の
液晶層208に生じる電界の平面方向の成分の向きが、図6(A)に示すように、第1の
方向230と第2の方向232のなす角を等分にする第3の方向234となるように設け
られる。
【0121】
本実施の形態に示す液晶表示装置と、図1に示す液晶表示装置の相違点は、第1の構造
体210の底面の角部、および第1の構造体210の上面と底面の間に形成される角部が
円弧状に面取りされ、第1の構造体210の当該面取り部の一部が露出されるように第1
の電極層220が設けられている点である。また、第1の構造体210は、第1の構造体
110のような形状の複数の構造体を列ごとに端部で接続させた形状としている。また、
第1の電極層220の第3の方向の幅は、第1の構造体210の第3の方向の幅より小さ
くなる。なお、第2の構造体212および第2の電極層222も、第1の構造体210お
よび第1の電極層220と同様の相違点を有する。
【0122】
このように、本実施の形態で示す液晶表示装置は、第1の構造体210および第2の構
造体212の側面の円弧状に面取りされた部分は露出して、第1の電極層220および第
2の電極層222がその上に形成されないようにしている。
【0123】
これは、図6(A)に示す領域250のような、第1の構造体210および第2の構造
体212の側面の円弧状に面取りされた部分は、第1の方向230および第2の方向23
2に平行ではないので、当該部分の上に第1の電極層または第2の電極層を設けた場合、
図3(A)で示したように黒表示を行う画素で光漏れが生じる恐れがあるからである。
【0124】
そこで、本実施の形態に示すように、第1の構造体210および第2の構造体212の
側面の円弧状に面取りされた部分を露出させることにより、当該側面においては、第1の
電極層220と第1の構造体210の界面または第1の電極層220と液晶層208との
界面が形成されないので、図3(A)に示すメカニズムで複屈折が起こり、黒表示を行う
画素で光漏れが生じることを防ぐことができる。
【0125】
なお、上述の相違点以外については、第1の構造体210は第1の構造体110と、第
2の構造体212は第2の構造体112と、第1の電極層220は第1の電極層120と
、第2の電極層222は第2の電極層122と対応しているので、詳細については先の実
施の形態の記載を参酌することができる。他の構成についても図1に示す液晶表示装置と
同様であり、第1の基板200は第1の基板100と、第2の基板202は第2の基板1
02と、第1の偏光板204は第1の偏光板104と、第2の偏光板206は第2の偏光
板106と、液晶層208は液晶層108と、第3の電極層223は第3の電極層123
と対応しているので、詳細については先の実施の形態の記載を参酌することができる。ま
た、第1の方向230は第1の方向130と、第2の方向232は第2の方向132と、
第3の方向234は第3の方向134と同様である。
【0126】
このような構成とすることにより、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー相
を示す液晶を用いた液晶表示装置において、黒表示を行う画素で生じる光漏れをより確実
に低減し、コントラスト比の向上を図ることができる。
【0127】
以上、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成などと適宜組み合わ
せて用いることができる。
【0128】
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1に示す液晶表示装置とは異なる態様の表示装置につい
て、図7を用いて説明する。実施の形態1で示した液晶表示装置とは異なり、対向基板側
にも複数の第3の構造体を設け、当該第3の構造体の下面および側面を覆うように共通電
極層として機能する第3の電極層を設ける構成について説明を行う。
【0129】
図7(A)乃至図7(D)を用いて本発明の一態様に係る液晶表示装置について説明す
る。図7(A)に本発明の一態様に係る液晶表示装置の平面を示し、図7(B)乃至図7
(D)に本発明の一態様に係る液晶表示装置の断面を示す。ここで、図7(B)に示す断
面図は、図7(A)の破線A-Bに対応しており、図7(C)に示す断面図は、図7(A
)の破線C-Dに対応しており、図7(D)に示す断面図は、図7(A)の破線E-Fに
対応している。なお図面の理解を容易にするために、図7(A)において、第2の電極層
322と重畳する第3の電極層323、第2の構造体312と重畳する第3の構造体31
3などを省略している。
【0130】
図7(A)乃至図7(D)に示す液晶表示装置は、図1に示す液晶表示装置と同様に、
第1の基板300に設けられた第1の偏光板304と、第2の基板302に設けられた第
2の偏光板306と、第1の基板300の液晶層308側の面から液晶層308中に突出
して設けられた第1の構造体310と、第1の基板300の液晶層308側の面から液晶
層308中に突出して設けられた第2の構造体312と、第2の基板302の液晶層30
8側の面から液晶層308中に突出し、且つ少なくとも一部が第2の構造体312と重畳
して設けられた第3の構造体313と、第1の構造体310の上面および側面を覆う第1
の電極層320と、第2の構造体312の上面および側面を覆う第2の電極層322と、
第3の構造体313の下面および側面を覆う第3の電極層323と、第1の基板300と
第2の基板302の間に挟持され、第1の電極層320、第2の電極層322および第3
の電極層323に接して設けられた液晶層308と、を有する。ここで、第1の偏光板3
04は、図7(A)に示す第1の方向330の偏光軸を有し、第2の偏光板306は、図
7(A)に示す第1の方向330と直交する第2の方向332の偏光軸を有する。
【0131】
さらに、図7(A)乃至図7(D)に示す液晶表示装置は、図1に示す液晶表示装置と
同様に、第1の構造体310の側面と第1の電極層320の界面、第2の構造体312の
側面と第2の電極層322の界面および第3の構造体313の側面と第3の電極層323
の界面は、図7(A)に示す第1の方向330または第2の方向332に平行になるよう
に設けられている。また、第1の電極層320と第2の電極層322は、第1の電極層3
20と第2の電極層322の間の液晶層308に生じる電界の向きが、図7(A)に示す
ように、第1の方向330と第2の方向332のなす角を等分にする第3の方向334と
なるように設けられる。また、第1の電極層320と第3の電極層323は、第1の電極
層320と第3の電極層323の間の液晶層308に生じる電界の平面方向の成分の向き
が、図7(A)に示すように、第1の方向330と第2の方向332のなす角を等分にす
る第3の方向334となるように設けられる。
【0132】
図7に示す液晶表示装置の図1に示す液晶表示装置との相違点は、第2の基板302の
液晶層308側の面から液晶層308中に突出して複数の第3の構造体313が設けられ
、複数の第3の構造体313の下面および側面を覆うように第3の電極層323が設けら
れている点である。
【0133】
第3の構造体313は、図7(B)および図7(D)に示すように、第2の構造体31
2と重畳するように設けられ、第3の方向334と直交するように設けられることが好ま
しい。ただし、図7(B)に示すように、必ずしも第3の構造体313と第2の構造体3
12の端部が一致するように重畳させる必要はなく、少なくとも第3の構造体313の一
部が第2の構造体312の一部と重畳するようにすればよい。例えば、第2の構造体31
2の中央部と第3の構造体313の一部とが重畳するようにすればよく、その際、第3の
構造体313の端部は、第2の構造体312の端部の外側に位置していてもよいし、第2
の構造体312の端部の内側に位置していてもよい。
【0134】
なお、第3の構造体313は、先の実施の形態に示す第1の構造体110または第2の
構造体112と同様の構成とすることができるので、形状、材料、形成方法などの詳細は
先の実施の形態の第1の構造体110または第2の構造体112の記載を参酌することが
できる。
【0135】
このように、第2の基板302の液晶層308側の面から液晶層308中に突出して複
数の第3の構造体313を設け、複数の第3の構造体313の下面および側面を覆うよう
に第3の電極層323を設けることにより、図7(B)に示すように、第1の電極層32
0と第3の電極層323の距離を近づけ、当該電極層の間に生じる電界を強くすることが
できる。このとき、図7(A)に示すように、第1の電極層320と第3の電極層323
の間に生じる電界の平面方向の成分は第3の方向334の向きとなる。よって、第1の電
極層320と第2の電極層322の間に生じる3次元的に拡大された電界を、液晶層30
8の層の厚さ方向に3次元的にさらに拡大することができる。これにより、第3の電極層
323および第3の構造体313を設けていない場合と比較して、液晶層308の層の厚
さ方向の広い範囲に電界を印加することができるので、白透過率を向上させ、コントラス
ト比の向上を図ることができる。
【0136】
また、第3の構造体313を形成することにより、第3の構造体313の側面における
第3の構造体313と第3の電極層323の界面、および第3の電極層323と液晶層3
08との界面を、第1の方向330または第2の方向332に平行にして設けることがで
きる。これにより、第3の構造体313、第3の電極層323および液晶層308の屈折
率の違いにより生じる複屈折を抑制することができるので、黒表示を行う画素で生じる光
漏れを低減し、コントラスト比の向上を図ることができる。
【0137】
なお、上述の相違点以外については、図1に示す液晶表示装置と同様であり、第1の基
板300は第1の基板100と、第2の基板302は第2の基板102と、第1の偏光板
304は第1の偏光板104と、第2の偏光板306は第2の偏光板106と、液晶層3
08は液晶層108と、第1の構造体310は第1の構造体110と、第2の構造体31
2は第2の構造体112と、第1の電極層320は第1の電極層120と、第2の電極層
322は第2の電極層122と、第3の電極層323は第3の電極層123と対応してい
るので、詳細については先の実施の形態の記載を参酌することができる。また、第1の方
向330は第1の方向130と、第2の方向332は第2の方向132と、第3の方向3
34は第3の方向134と同様である。
【0138】
以上のような構成とすることにより、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー
相を示す液晶を用いた液晶表示装置において、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減し
、さらに白透過率を向上させてコントラスト比の向上を図ることができる。
【0139】
以上、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成などと適宜組み合わ
せて用いることができる。
【0140】
(実施の形態4)
先の実施の形態に示す液晶表示装置にトランジスタを形成したアクティブマトリクス基
板を用いた、アクティブマトリクス型の液晶表示装置の例を、図8および図9を用いて説
明する。
【0141】
図8(A)は液晶表示装置の平面図であり1画素分の画素を示しており、本実施の形態
に示す液晶表示装置では当該画素がマトリクス状に複数設けられる。図8(B)は図8
A)の一点鎖線X1-X2における断面図である。なお図面の理解を容易にするために、
図8(A)において、第2の電極層422と重畳する第3の電極層423などを省略して
いる。
【0142】
図8(A)および図8(B)に示す液晶表示装置は、第1の基板400に設けられた第
1の偏光板404と、第2の基板402に設けられた第2の偏光板406と、第1の基板
400上で液晶層408側の面から液晶層408中に突出して設けられた複数の第1の構
造体410と、第1の基板400上で液晶層408側の面から液晶層408中に突出して
設けられた複数の第2の構造体412と、複数の第1の構造体410の上面および側面を
覆う第1の電極層420と、複数の第2の構造体412の上面および側面を覆う第2の電
極層422と、第2の基板402の液晶層408側の面に、少なくとも一部が第2の電極
層422と重畳するように設けられた第3の電極層423と、第1の基板400と第2の
基板402の間に挟持され、第1の電極層420、第2の電極層422および第3の電極
層423に接して設けられた液晶層408と、を有する。ここで、第1の偏光板404は
図8(A)に示す第1の方向430の偏光軸を有し、第2の偏光板406は、図8(A
)に示す第1の方向430と直交する第2の方向432の偏光軸を有する。
【0143】
さらに、第1の構造体410の側面と第1の電極層420との界面、および第2の構造
体412の側面と第2の電極層422の界面は、図8(A)に示す第1の方向430また
は第2の方向432に平行になるように設けられている。また、第1の電極層420と第
2の電極層422は、第1の電極層420と第2の電極層422の間の液晶層408に生
じる電界の向きが、図8(A)に示すように、第1の方向430と第2の方向432のな
す角を等分にする第3の方向434となるように設けられる。また、第1の電極層420
と第3の電極層423は、第1の電極層420と第3の電極層423の間の液晶層408
に生じる電界の平面方向の成分の向きが、図8(A)に示すように、第1の方向430と
第2の方向432のなす角を等分にする第3の方向434となるように設けられる。
【0144】
なお、上述の構成については、図1に示す液晶表示装置と同様であり、第1の基板40
0は第1の基板100と、第2の基板402は第2の基板102と、第1の偏光板404
は第1の偏光板104と、第2の偏光板406は第2の偏光板106と、第1の構造体4
10は第1の構造体110と、第2の構造体412は第2の構造体112と、第1の電極
層420は第1の電極層120と、第2の電極層422は第2の電極層122と、第3の
電極層423は第3の電極層123と、液晶層408は液晶層108と対応しているので
、詳細については先の実施の形態の記載を参酌することができる。また、第1の方向43
0は第1の方向130と、第2の方向432は第2の方向132と、第3の方向434は
第3の方向134と同様である。
【0145】
また、図8(A)に示すように、複数のソース配線層(ソース電極層445aを含む)
が互いに平行(図中上下方向に延伸)かつ互いに離間した状態で配置されている。複数の
ゲート配線層(ゲート電極層441を含む)は、ソース配線層に直交する方向(図中左右
方向)に延伸し、かつ互いに離間するように配置されている。容量配線層448は、隣接
する画素のゲート配線層に隣接する位置に配置されており、ゲート配線層に平行な方向、
つまり、ソース配線層に直交する方向(図中左右方向)に延伸している。言い換えると、
ゲート配線層および容量配線層448は第1の方向430に平行に設けられ、ソース配線
層は第2の方向432に平行に設けられている。このように、ゲート配線層、ソース配線
層および容量配線層は、第1の偏光板404の偏光軸または第2の偏光板406の偏光軸
に対して垂直または平行な方向に設けられている。これにより、ゲート配線層、ソース配
線層および容量配線層において、屈折率の違いにより生じる複屈折を抑制することができ
るので、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減し、コントラスト比の向上を図ることが
できる。
【0146】
また、容量配線層448と第1の電極層420の重畳する領域に容量が形成されている
。なお、本実施の形態において、容量配線層448は隣接する画素のゲート配線層に隣接
して設けるが、開示する発明はこれに限られるものではない。例えば、当該画素のゲート
配線層と当該画素に隣接する画素のゲート配線層のちょうど中間に容量配線層448を設
けても良いし、容量配線層448を設けずに、第1の電極層420の一部を隣接する画素
のゲート配線層に重畳して設けて容量を形成するようにしても良い。
【0147】
本実施の形態においては、ソース配線層と、容量配線層448及びゲート配線層とによ
って、略長方形の空間が囲まれているが、当該空間が画素領域として機能する。画素領域
として機能する空間の左上の角に第1の電極層420を駆動するトランジスタ450が配
置されている。
【0148】
そして、画素領域として機能する当該空間の第1の基板400側に、本実施の形態に示
す液晶表示装置の画素電極層として機能する第1の電極層420の一部と、共通電極層と
して機能する第2の電極層422の一部が液晶層408を介して一定の間隔で対向して配
置されている。また、画素領域として機能する当該空間の第2の基板402側に、本実施
の形態に示す液晶表示装置の共通電極層として機能する第3の電極層423の一部が第2
の電極層422と重畳するように配置されている。
【0149】
図8(A)に示すように、第1の電極層420は、一部がソース配線層とゲート配線層
に沿って設けられるカギ状のパターン形状(カギ状部)となっており、他部が当該カギ状
部から枝分かれした櫛歯状のパターン形状(櫛歯状部)となっている。第1の電極層42
0の櫛歯状部は第3の方向434に直交するように設けられており、一部が容量配線層4
48と重畳している。
【0150】
また、第2の電極層422は、一部が隣接する画素のソース配線層と容量配線層448
に沿って設けられるカギ状のパターン形状(カギ状部)となっており、他部が当該カギ状
部から枝分かれした櫛歯状のパターン形状(櫛歯状部)となっている。第2の電極層42
2の櫛歯状部は第3の方向434に直交するように設けられており、ちょうど第1の電極
層420の櫛歯状部の間に噛み合うように設けられる。また、第2の電極層422のカギ
状部を他の画素の第2の電極層と電気的に接続させて共通配線層として機能させることも
できる。
【0151】
また、第3の電極層423は、少なくとも一部が第2の電極層422と重畳するように
設ければよく、本実施の形態では、第3の電極層423と第2の電極層422の端部が一
致するように設けられている。つまり、第3の電極層423は、一部が隣接する画素のソ
ース配線層と容量配線層448に沿って、第2の電極層422のカギ状部と重畳するよう
に設けられるカギ状のパターン形状(カギ状部)となっており、他部が当該カギ状部から
枝分かれした櫛歯状のパターン形状(櫛歯状部)となっている。第3の電極層423の櫛
歯状部は第3の方向434に直交するように設けられており、ちょうど第1の電極層42
0の櫛歯状部の間に、第2の電極層422の櫛歯状部と重畳して噛み合うように設けられ
る。
【0152】
なお、共通電極層として機能する第2の電極層422および第3の電極層423は、フ
ローティング状態(電気的に孤立した状態)として動作させることも可能だが、固定電位
、好ましくはコモン電位(データとして送られる画像信号の中間電位)近傍でフリッカー
の生じないレベルに設定する。
【0153】
なお、第3の方向434は、第1の方向430と第2の方向432のなす角を厳密に等
分するだけでなく、±10°以内でずれて当該角を分割する状態も含むものとするので、
第1の電極層420の櫛歯状部および第2の電極層422の櫛歯状部は第1の方向430
に対して35°乃至55°傾いて設けることができる。
【0154】
このように、第1の電極層420の櫛歯状部と第2の電極層422の櫛歯状部を、互い
に重畳させることなく一定間隔で対向して、第3の方向434に直交するように設け、且
つ第3の電極層423を第2の電極層422と重畳させて、第1の電極層420の櫛歯状
部と第3の電極層423の櫛歯状部を、互いに重畳させることなく一定間隔で対向して、
第3の方向434に直交するように設ける。これにより、第1の偏光板404を通過して
直線偏光に変換された光が、液晶層408で第1の方向430の偏光成分と第2の方向4
32の偏光成分を有する円偏光または楕円偏光に変換されるので、液晶層408に電界を
印加したとき、つまり画素の白表示を行うときに、液晶表示装置の白透過率を向上させて
コントラスト比を向上させることができる。
【0155】
第1の電極層420は第1の基板400(素子基板ともいう)上の層間膜449の液晶
層408側の面から液晶層408に突出して設けられた第1の構造体410の上面および
側面を覆って形成され、第2の電極層422は第1の基板400上の層間膜449の液晶
層408側の面から液晶層408に突出して設けられた第2の構造体412の上面および
側面を覆って形成される。
【0156】
よって、複数の第1の構造体410および複数の第2の構造体412は、少なくとも第
1の電極層420の櫛歯状部および第2の電極層422の櫛歯状部に上面および側面が覆
われるように設けられるので、当該電極層の形状を反映して設けられる。つまり、複数の
第1の構造体410および複数の第2の構造体412は、一定間隔で対向して第3の方向
434に直交するように配列して設けられる。なお、本実施の形態に示す液晶表示装置に
おいては、画素領域内で液晶層408に対して第3の方向434に電界を印加できればよ
いので、第1の電極層420のカギ状部および第2の電極層422のカギ状部の下に第1
の構造体410および第2の構造体412を必ずしも設ける必要はない。
【0157】
上述のように、第1の構造体410の側面と第1の電極層420との界面、および第2
の構造体412の側面と第2の電極層422の界面は、図8(A)に示す第1の方向43
0または第2の方向432に平行になるように設けられている。これにより、第1の構造
体410、第1の電極層420および液晶層408の屈折率の違いにより生じる複屈折、
並びに第2の構造体412、第2の電極層422および液晶層408の屈折率の違いによ
り生じる複屈折を抑制することができるので、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減し
、コントラスト比の向上を図ることができる。
【0158】
なお、開示する発明に係る液晶表示装置の第1の電極層、第2の電極層および第3の電
極層の平面形状は、図8(A)に示す形状に限られるものではない。例えば、図9(A)
および図9(B)の平面図に示されるような形状としても良い。なお図面の理解を容易に
するために、図9(A)および図9(B)において、第2の電極層422と重畳する第3
の電極層423などを省略している。
【0159】
図9(A)および図9(B)に示す液晶表示装置は、図8に示す液晶表示装置と、第1
の電極層、第2の電極層および第3の電極層の形状と、第1の偏光板404および第2の
偏光板406の偏光軸の方向が異なるだけで、他の構成については図8に示す液晶表示装
置と同様である。
【0160】
図9(A)に示す液晶表示装置は、ゲート配線層および容量配線層448は、第1の方
向430と第2の方向432のなす角を等分にする第3の方向434に平行に設けられ、
ソース配線層は第3の方向434に直交するように設けられている。
【0161】
図9(A)に示す液晶表示装置において、第1の電極層420は、一部がゲート配線層
に沿って設けられるカギ状のパターン形状(カギ状部)となっており、他部が当該カギ状
部から枝分かれした櫛歯状のパターン形状(櫛歯状部)となっている。第1の電極層42
0の櫛歯状部は第3の方向434に直交するように設けられており、一部が容量配線層4
48と重畳している。また、第2の電極層422は、一部が容量配線層448に沿って設
けられる直線状のパターン形状(直線状部)となっており、他部が当該直線状部から枝分
かれした櫛歯状のパターン形状(櫛歯状部)となっている。第2の電極層422の櫛歯状
部は第3の方向434に直交するように設けられており、ちょうど第1の電極層420の
櫛歯状部の間に噛み合うように設けられる。また、図8に示す液晶表示装置と同様に第3
の電極層423は、第2の電極層422と重畳するように設けられている。
【0162】
また、図9(B)に示す液晶表示装置は、ゲート配線層および容量配線層448は、第
1の方向430に平行に設けられ、ソース配線層は第2の方向432に平行に設けられて
いる。
【0163】
図9(B)に示す液晶表示装置において、第1の電極層420は、一部がゲート配線層
に平行に設けられる直線状のパターン形状(直線状部)となっており、他部が当該直線状
部から枝分かれした櫛歯状のパターン形状(櫛歯状部)となっている。また、第2の電極
層422は、一部が容量配線層448に沿って設けられる直線状のパターン形状(直線状
部)となっており、他部が当該直線状部から枝分かれした櫛歯状のパターン形状(櫛歯状
部)となっている。また、図8に示す液晶表示装置と同様に第3の電極層423は、第2
の電極層422と重畳するように設けられている。
【0164】
ここで、第1の電極層420の櫛歯状部、第2の電極層422の櫛歯状部および第3の
電極層423の櫛歯状部は直角の屈曲部を有しており、第1の方向430と第2の方向4
32のなす角を等分にする第3の方向434a、または当該第3の方向434aに直交す
る第4の方向434bに平行になるように設けられている。なお本明細書などにおいて、
直角と記載する場合、厳密に直角な角度のみでなく、厳密に直角な角度から±10°以内
の状態を含むものとする。
【0165】
第1の電極層420の櫛歯状部と、第2の電極層422の櫛歯状部または第3の電極層
423の櫛歯状部とは互いに噛み合うように設けられるので、第1の電極層420の櫛歯
状部と、第2の電極層422の櫛歯状部または第3の電極層423の櫛歯状部との間の液
晶層408で第3の方向434aまたは第4の方向434bに電界が印加される。なお、
第1の電極層420の櫛歯状部は一部が容量配線層448と重畳している。
【0166】
また、図8(B)に示すように、トランジスタ450は逆スタガ型の薄膜トランジスタ
であり、絶縁表面を有する基板である第1の基板400上に、ゲート電極層441、ゲー
ト絶縁層442、半導体層443、ソース電極層445a、ドレイン電極層445bを含
む。トランジスタ450を覆い、保護絶縁層である絶縁層447が設けられ、絶縁層44
7上に層間膜449が積層されている。また、トランジスタ450のドレイン電極層44
5bは、絶縁層447および層間膜449に形成された開口を介して第1の電極層420
と電気的に接続されている。なお、本実施の形態では、トランジスタ450をボトムゲー
ト構造の逆スタガ型のトランジスタとしたがこれに限られるものではなく、例えば、トッ
プゲート構造のトランジスタとしても良いし、コプラナ型のトランジスタとしても良い。
【0167】
なお、本実施の形態では、第1の電極層420はトランジスタ450のドレイン電極層
445bと直接接する構造であるが、ドレイン電極層445bと接する電極層を形成し、
当該電極層を介してドレイン電極層445bと電気的に接続される第1の電極層420を
形成してもよい。
【0168】
また、下地膜となる絶縁膜を第1の基板400とゲート電極層441の間に設けてもよ
い。下地膜は、第1の基板400からの不純物元素の拡散を防止する機能があり、窒化シ
リコン膜、酸化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜、又は酸化窒化シリコン膜から選ばれた
一又は複数の膜による積層構造により形成することができる。
【0169】
ゲート電極層441(ゲート配線層も含む)は、モリブデン、チタン、タンタル、タン
グステン、アルミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料又はこれらを主成分
とする合金材料を用いて、単層で又は積層して形成することができる。また、ゲート電極
層441(ゲート配線層も含む)に用いる導電膜は、導電性の金属酸化物で形成しても良
い。導電性の金属酸化物としては酸化インジウム(In)、酸化スズ(SnO
、酸化亜鉛(ZnO)、インジウムスズ酸化物(In―SnO、ITOと略記す
る)、インジウム亜鉛酸化物(In―ZnO)またはこれらの金属酸化物材料に酸
化シリコンを含ませたものを用いることができる。
【0170】
ゲート絶縁層442は、プラズマCVD法又はスパッタリング法等を用いて、酸化シリ
コン層、窒化シリコン層、酸化窒化シリコン層、窒化酸化シリコン層、酸化アルミニウム
層、窒化アルミニウム層、酸化窒化アルミニウム層、窒化酸化アルミニウム層、酸化ガリ
ウム層又は酸化ハフニウム層を単層で又は積層して形成することができる。
【0171】
ソース電極層445a(ソース配線層も含む)、ドレイン電極層445bに用いる導電
膜としては、ゲート電極層441の材料と同様のものを用いることができる。
【0172】
半導体層443は、シランやゲルマンに代表される半導体材料ガスを用いて気相成長法
やスパッタリング法で作製される非晶質(アモルファス、以下「AS」ともいう。)半導
体、該非晶質半導体を光エネルギーや熱エネルギーを利用して結晶化させた多結晶半導体
、或いは微結晶(セミアモルファス若しくはマイクロクリスタルとも呼ばれる。以下「S
AS」ともいう。)半導体などを用いることができる。これらの半導体層はスパッタ法、
LPCVD法、またはプラズマCVD法等により成膜することができる。
【0173】
ここで微結晶半導体は、ギブスの自由エネルギーを考慮すれば非晶質と単結晶の中間的
な準安定状態に属するものである。すなわち、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有
する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する。柱状または針状結晶が基板表
面に対して法線方向に成長している。微結晶半導体の代表例である微結晶シリコンは、そ
のラマンスペクトルが単結晶シリコンを示す520cm-1よりも低波数側に、シフトし
ている。即ち、単結晶シリコンを示す520cm-1とアモルファスシリコンを示す48
0cm-1の間に微結晶シリコンのラマンスペクトルのピークがある。また、未結合手(
ダングリングボンド)を終端するため水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそ
れ以上含ませている。さらに、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、ネオンなどの希ガス元
素を含ませて格子歪みをさらに助長させることで、安定性が増し良好な微結晶半導体膜が
得られる。
【0174】
アモルファス半導体としては、代表的には水素化アモルファスシリコン、結晶性半導体
としては代表的にはポリシリコンなどがあげられる。ポリシリコン(多結晶シリコン)に
は、800℃以上のプロセス温度を経て形成されるポリシリコンを主材料として用いた所
謂高温ポリシリコンや、600℃以下のプロセス温度で形成されるポリシリコンを主材料
として用いた所謂低温ポリシリコン、また結晶化を促進する元素などを用いて、非晶質シ
リコンを結晶化させたポリシリコンなどを含んでいる。もちろん、前述したように、微結
晶半導体又は半導体層の一部に結晶相を含む半導体を用いることもできる。
【0175】
また、半導体の材料としてはシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などの単体のほ
かGaAs、InP、SiC、ZnSe、GaN、SiGeなどのような化合物半導体も
用いることができる。
【0176】
また、半導体層443は酸化物半導体膜を用いて形成することができる。半導体層44
3に用いる酸化物半導体としては、少なくともインジウム(In)を含む。特にInと亜
鉛(Zn)を含むことが好ましい。また、該酸化物半導体膜を用いたトランジスタの電気
特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)
を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてスズ(Sn)を有することが好ま
しい。また、スタビライザーとしてハフニウム(Hf)を有することが好ましい。また、
スタビライザーとしてアルミニウム(Al)を有することが好ましい。また、スタビライ
ザーとしてジルコニウム(Zr)を有することが好ましい。
【0177】
また、他のスタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム
(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウ
ム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホ
ルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、
ルテチウム(Lu)のいずれか一種あるいは複数種を有してもよい。
【0178】
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、二元系金属の酸
化物であるIn-Zn系酸化物、In-Mg系酸化物、In-Ga系酸化物、三元系金属
の酸化物であるIn-Ga-Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In-Al-Zn
系酸化物、In-Sn-Zn系酸化物、In-Hf-Zn系酸化物、In-La-Zn系
酸化物、In-Ce-Zn系酸化物、In-Pr-Zn系酸化物、In-Nd-Zn系酸
化物、In-Sm-Zn系酸化物、In-Eu-Zn系酸化物、In-Gd-Zn系酸化
物、In-Tb-Zn系酸化物、In-Dy-Zn系酸化物、In-Ho-Zn系酸化物
、In-Er-Zn系酸化物、In-Tm-Zn系酸化物、In-Yb-Zn系酸化物、
In-Lu-Zn系酸化物、四元系金属の酸化物であるIn-Sn-Ga-Zn系酸化物
、In-Hf-Ga-Zn系酸化物、In-Al-Ga-Zn系酸化物、In-Sn-A
l-Zn系酸化物、In-Sn-Hf-Zn系酸化物、In-Hf-Al-Zn系酸化物
を用いることができる。
【0179】
なお、ここで、例えば、In-Ga-Zn系酸化物とは、InとGaとZnを主成分と
して有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、Inと
GaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
【0180】
また、酸化物半導体として、InMO(ZnO)(m>0、且つ、mは整数でない
)で表記される材料を用いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、Mn及びCoから選ばれ
た一の金属元素または複数の金属元素を示す。また、酸化物半導体として、InSnO
(ZnO)(n>0、且つ、nは整数)で表記される材料を用いてもよい。
【0181】
半導体層443に用いる酸化物半導体膜は、単結晶、多結晶(ポリクリスタルともいう
。)または非晶質などの状態をとる。
【0182】
好ましくは、半導体層443に用いる酸化物半導体膜は、CAAC-OS(C Axi
s Aligned Crystalline Oxide Semiconducto
r)膜とする。
【0183】
CAAC-OS膜は、完全な単結晶ではなく、完全な非晶質でもない。CAAC-OS
膜は、非晶質相に結晶部を有する結晶-非晶質混相構造の酸化物半導体膜である。なお、
当該結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさであることが多い。また
、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Micr
oscope)による観察像では、CAAC-OS膜に含まれる非晶質部と結晶部との境
界は明確ではない。また、TEMによってCAAC-OS膜には粒界(グレインバウンダ
リーともいう。)は確認できない。そのため、CAAC-OS膜は、粒界に起因する電子
移動度の低下が抑制される。
【0184】
CAAC-OS膜に含まれる結晶部は、c軸がCAAC-OS膜の被形成面の法線ベク
トルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向に揃い、かつab面に垂直な方向から見て三
角形状または六角形状の原子配列を有し、c軸に垂直な方向から見て金属原子が層状また
は金属原子と酸素原子とが層状に配列している。なお、異なる結晶部間で、それぞれa軸
およびb軸の向きが異なっていてもよい。本明細書において、ab面またはc軸について
垂直と記載する場合、85°以上95°以下の範囲も含まれることとする。また、ab面
またはc軸について平行と記載する場合、-5°以上5°以下の範囲も含まれることとす
る。
【0185】
なお、CAAC-OS膜において、結晶部の分布が一様でなくてもよい。例えば、CA
AC-OS膜の形成過程において、酸化物半導体膜の表面側から結晶成長させる場合、被
形成面の近傍に対し表面の近傍では結晶部の占める割合が高くなることがある。また、C
AAC-OS膜へ不純物を添加することにより、当該不純物添加領域において結晶部が非
晶質化することもある。
【0186】
CAAC-OS膜に含まれる結晶部のc軸は、CAAC-OS膜の被形成面の法線ベク
トルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向に揃うため、CAAC-OS膜の形状(被形
成面の断面形状または表面の断面形状)によっては互いに異なる方向を向くことがある。
なお、結晶部のc軸の方向は、CAAC-OS膜が形成されたときの被形成面の法線ベク
トルまたは表面の法線ベクトルに平行な方向となる。結晶部は、成膜することにより、ま
たは成膜後に加熱処理などの結晶化処理を行うことにより形成される。
【0187】
CAAC-OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変
動が小さい。よって、当該トランジスタは、信頼性が高い。
【0188】
酸化物半導体膜は、水素や水などが混入しにくい方法で作製するのが望ましい。例えば
、スパッタリング法などを用いて作製することができる。酸化物半導体膜の成膜の雰囲気
は、希ガス(代表的にはアルゴン)雰囲気下、酸素雰囲気下、または、希ガスと酸素の混
合雰囲気下などとすればよい。また、酸化物半導体膜への水素、水、水酸基、水素化物な
どの混入を防ぐために、水素、水、水酸基、水素化物などの水素原子を含む不純物が十分
に除去された高純度ガスを用いた雰囲気とすることが望ましい。また成膜後、酸化物半導
体膜に熱処理を行うのが望ましい。熱処理を行うことにより、酸化物半導体膜中の水や水
素などの不純物を除去する、または酸化物半導体膜中に酸素を供給することができる。
【0189】
このような酸化物半導体膜を半導体層443として用いることにより、オフ状態におけ
る電流値(オフ電流値)を低くすることができる。よって、画像信号等の電気信号の保持
時間を長くすることができ、電源オン状態では書き込み間隔も長く設定できる。よって、
リフレッシュ動作の頻度を少なくすることができるため、消費電力をより抑制する効果を
奏する。
【0190】
半導体層、電極層、配線層の作製工程において、薄膜を所望の形状に加工するためにエ
ッチング工程を用いる。エッチング工程は、ドライエッチングやウエットエッチングを用
いることができる。
【0191】
ドライエッチングに用いるエッチング装置としては、反応性イオンエッチング法(RI
E法)を用いたエッチング装置や、ECR(Electron Cyclotron R
esonance)やICP(Inductively Coupled Plasma
)などの高密度プラズマ源を用いたドライエッチング装置を用いることができる。
【0192】
所望の加工形状にエッチングできるように、エッチング条件(コイル型の電極に印加さ
れる電力量、基板側の電極に印加される電力量、基板側の電極温度等)を適宜調節する。
【0193】
所望の加工形状にエッチングできるように、材料に合わせてエッチング条件(エッチン
グ液、エッチング時間、温度等)を適宜調節する。
【0194】
なお、トランジスタ450の半導体層443は一部のみがエッチングされ、溝部(凹部
)を有する半導体層の例である。
【0195】
トランジスタ450を覆う絶縁層447は、乾式法や湿式法で形成される無機絶縁膜、
有機絶縁膜を用いることができる。例えば、CVD法やスパッタリング法などを用いて得
られる窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸
化タンタル膜または酸化ガリウム膜などを単層または積層で用いることができる。
【0196】
また、層間膜449は、ポリイミド、アクリル、ベンゾシクロブテン、ポリアミド、エ
ポキシ等の有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(l
ow-k材料)、シロキサン系樹脂、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラ
ス)等を用いることができる。
【0197】
なおシロキサン系樹脂とは、シロキサン系材料を出発材料として形成されたSi-O-
Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサン系樹脂は置換基としては有機基(例えばアル
キル基やアリール基)やフルオロ基を用いても良い。また、有機基はフルオロ基を有して
いても良い。
【0198】
層間膜449の形成法は、特に限定されず、その材料に応じて、スピンコート、ディッ
プ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法等)、印刷法(スクリーン印刷、オフ
セット印刷等)、ロールコート、カーテンコート、ナイフコート等を用いることができる
【0199】
また、層間膜449上に第1の構造体410および第2の構造体412を設けるのでは
なく、層間膜449の上部を凹凸形状に直接加工しても良い。
【0200】
また、図8では図示しないが、位相差板、反射防止膜などの光学フィルムなどは適宜設
けることができる。また、カラーフィルタ層として機能する着色層を設けることができる
。また、光源としてバックライトなどを用いることができる。
【0201】
このような構成とすることにより、横電界モードを用いた液晶表示装置、特にブルー相
を示す液晶を用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置において、黒表示を行う画素
で生じる光漏れを低減し、白表示を行う画素における透過率を向上させて、コントラスト
比の向上を図ることができる。
【0202】
以上、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成などと適宜組み合わ
せて用いることができる。
【0203】
(実施の形態5)
本明細書に開示する液晶表示装置は、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に適用する
ことができる。電子機器としては、例えば、テレビジョン装置(テレビ、またはテレビジ
ョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタルカメラ、デジタルビデオ
カメラ、デジタルフォトフレーム、電子書籍、携帯電話機(携帯電話、携帯電話装置とも
いう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機などの大型ゲーム機
などが挙げられる。
【0204】
図10(A)は、テレビジョン装置の一例を示している。テレビジョン装置1000は
、筐体1001に表示部1003が組み込まれている。表示部1003により、映像を表
示することが可能である。また、ここでは、スタンド1005により筐体1001を支持
した構成を示している。
【0205】
テレビジョン装置1000の操作は、筐体1001が備える操作スイッチや、別体のリ
モコン操作機1010により行うことができる。リモコン操作機1010が備える操作キ
ー1009により、チャンネルや音量の操作を行うことができ、表示部1003に表示さ
れる映像を操作することができる。また、リモコン操作機1010に、当該リモコン操作
機1010から出力する情報を表示する表示部1007を設ける構成としてもよい。
【0206】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示部1003、表示部1007を作製す
ることにより、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減し、白表示を行う画素における透
過率を向上させて、コントラスト比の向上を図ったテレビジョン装置1000を提供する
ことができる。
【0207】
なお、テレビジョン装置1000は、受信機やモデムなどを備えた構成とする。受信機
により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線
による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方
向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である
【0208】
図10(B)は、デジタルフォトフレームの一例を示している。例えば、デジタルフォ
トフレーム1100は、筐体1101に表示部1103が組み込まれている。表示部11
03は、各種画像を表示することが可能であり、例えばデジタルカメラなどで撮影した画
像データを表示させることで、通常の写真立てと同様に機能させることができる。
【0209】
なお、デジタルフォトフレーム1100は、操作部、外部接続用端子(USB端子、U
SBケーブルなどの各種ケーブルと接続可能な端子など)、記録媒体挿入部などを備える
構成とする。これらの構成は、表示部と同一面に組み込まれていてもよいが、側面や裏面
に備えるとデザイン性が向上するため好ましい。例えば、デジタルフォトフレームの記録
媒体挿入部に、デジタルカメラで撮影した画像データを記憶したメモリを挿入して画像デ
ータを取り込み、取り込んだ画像データを表示部1103に表示させることができる。
【0210】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示部1103を作製することにより、黒
表示を行う画素で生じる光漏れを低減し、白表示を行う画素における透過率を向上させて
、コントラスト比の向上を図ったデジタルフォトフレーム1100を提供することができ
る。
【0211】
また、デジタルフォトフレーム1100は、無線で情報を送受信できる構成としてもよ
い。無線により、所望の画像データを取り込み、表示させる構成とすることもできる。
【0212】
図10(C)は携帯型遊技機であり、筐体1281と筐体1291の2つの筐体で構成
されており、連結部1293により、開閉可能に連結されている。筐体1281には表示
部1282が組み込まれ、筐体1291には表示部1283が組み込まれている。また、
図10(C)に示す携帯型遊技機は、その他、スピーカ部1284、記録媒体挿入部12
86、LEDランプ1290、入力手段(操作キー1285、接続端子1287、センサ
1288(力、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度
、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、
振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むもの)、マイクロフォン1289)等を備
えている。もちろん、携帯型遊技機の構成は上述のものに限定されず、少なくとも本明細
書に開示する液晶表示装置を備えた構成であればよく、その他付属設備が適宜設けられた
構成とすることができる。図10(C)に示す携帯型遊技機は、記録媒体に記録されてい
るプログラム又はデータを読み出して表示部に表示する機能や、他の携帯型遊技機と無線
通信を行って情報を共有する機能を有する。なお、図10(C)に示す携帯型遊技機が有
する機能はこれに限定されず、様々な機能を有することができる。
【0213】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示部1282、表示部1283を作製す
ることにより、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減し、白表示を行う画素における透
過率を向上させて、コントラスト比の向上を図った携帯型遊技機を提供することができる
【0214】
図10(D)は、携帯電話機であり、筐体1340と筐体1341の2つの筐体で構成
されている。さらに、筐体1340と筐体1341は、スライドし、図10(D)のよう
に展開している状態から重なり合った状態とすることができ、携帯に適した小型化が可能
である。また、筐体1341は、表示パネル1342、スピーカ1343、マイクロフォ
ン1344、ポインティングデバイス1346、カメラ用レンズ1347、外部接続端子
1348などを備えている。また、筐体1340は、携帯電話機の充電を行う太陽電池セ
ル1349、外部メモリスロット1350などを備えている。また、表示パネル1342
はタッチパネルを備えており、図10(D)には映像表示されている複数の操作キー13
45を点線で示している。また、アンテナは、筐体1341に内蔵されている。
【0215】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示パネル1342を作製することにより
、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減し、白表示を行う画素における透過率を向上さ
せて、コントラスト比の向上を図った携帯電話機を提供することができる。
【0216】
また、図10(E)は、腕時計のように使用者の腕に装着可能な形態を有している携帯
電話機の一例を示す斜視図である。
【0217】
この携帯電話機は、少なくとも電話機能を有する通信装置及びバッテリーを有する本体
、本体を腕に装着するためのバンド部1404、腕に対するバンド部1404の固定状態
を調節する調節部1405、表示部1401、スピーカ1407、及びマイク1408か
ら構成されている。
【0218】
また、本体は、操作スイッチ1403を有し、電源入力スイッチや、表示切り替えスイ
ッチや、撮像開始指示スイッチの他、例えばボタンを押すとインターネット用のプログラ
ムが起動されるなど、各ファンクションを対応づけることができる。
【0219】
この携帯電話機の入力操作は、表示部1401に指や入力ペンなどで触れること、又は
操作スイッチ1403の操作、またはマイク1408への音声入力により行われる。なお
図10(E)では、表示部1401に表示された表示ボタン1402を図示しており、
指などで触れることにより入力を行うことができる。
【0220】
また、本体は、撮影レンズを通して結像される被写体像を電子画像信号に変換する撮像
手段を有するカメラ部1406を有する。なお、特にカメラ部は設けなくともよい。
【0221】
また、図10(E)に示す携帯電話機は、テレビ放送の受信機などを備えた構成として
、テレビ放送を受信して映像を表示部1401に表示することができ、さらにメモリなど
の記憶装置などを備えた構成として、テレビ放送をメモリに録画できる。また、図10
E)に示す携帯電話は、GPSなどの位置情報を収集できる機能を有していてもよい。
【0222】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示部1401を作製することにより、黒
表示を行う画素で生じる光漏れを低減し、白表示を行う画素における透過率を向上させて
、コントラスト比の向上を図った携帯電話機を提供することができる。
【0223】
図10(F)は携帯型のコンピュータの一例を示す斜視図である。
【0224】
図10(F)の携帯型のコンピュータは、上部筐体1501と下部筐体1502とを接
続するヒンジユニットを閉状態として表示部1503を有する上部筐体1501と、キー
ボード1504を有する下部筐体1502とを重ねた状態とすることができ、持ち運ぶこ
とが便利であるとともに、使用者がキーボード入力する場合には、ヒンジユニットを開状
態として、表示部1503を見て入力操作を行うことができる。
【0225】
また、下部筐体1502はキーボード1504の他に入力操作を行うポインティングデ
バイス1506を有する。また、表示部1503をタッチ入力パネルとすれば、表示部の
一部に触れることで入力操作を行うこともできる。また、下部筐体1502はCPUやハ
ードディスク等の演算機能部を有している。また、下部筐体1502は他の機器、例えば
USBの通信規格に準拠した通信ケーブルが差し込まれる外部接続ポート1505を有し
ている。
【0226】
上部筐体1501には更に上部筐体1501内部にスライドさせて収納可能な表示部1
507を有しており、広い表示画面を実現することができる。また、収納可能な表示部1
507の画面の向きを使用者は調節できる。また、収納可能な表示部1507をタッチ入
力パネルとすれば、収納可能な表示部の一部に触れることで入力操作を行うこともできる
【0227】
先の実施の形態に示す液晶表示装置を用いて表示部1503、収納可能な表示部150
7を作製することにより、黒表示を行う画素で生じる光漏れを低減し、白表示を行う画素
における透過率を向上させて、コントラスト比の向上を図った携帯型のコンピュータを提
供することができる。
【0228】
また、図10(F)の携帯型のコンピュータは、受信機などを備えた構成として、テレ
ビ放送を受信して映像を表示部に表示することができる。また、上部筐体1501と下部
筐体1502とを接続するヒンジユニットを閉状態としたまま、表示部1507をスライ
ドさせて画面全面を露出させ、画面角度を調節して使用者がテレビ放送を見ることもでき
る。この場合には、ヒンジユニットを開状態として表示部1503を表示させることなく
、さらにテレビ放送を表示するだけの回路の起動のみを行うため、最小限の消費電力とす
ることができ、バッテリー容量の限られている携帯型のコンピュータにおいて有用である
【0229】
以上、本実施の形態に示す構成などは、他の実施の形態に示す構成などと適宜組み合わ
せて用いることができる。
【符号の説明】
【0230】
100 第1の基板
102 第2の基板
104 第1の偏光板
106 第2の偏光板
108 液晶層
110 第1の構造体
110a 第1の構造体
110b 第1の構造体
112 第2の構造体
112a 第2の構造体
112b 第2の構造体
120 第1の電極層
122 第2の電極層
123 第3の電極層
130 第1の方向
132 第2の方向
134 第3の方向
140 第1の構造体
142 第2の構造体
150 領域
152 領域
154 領域
160 入射光
162 第1の偏光
162a 界面平行成分
162b 界面垂直成分
164 第2の偏光
166 射出光
170 第2の偏光
172 第2の偏光
180 第1の構造体
182 第2の構造体
190 第1の構造体
192 第2の構造体
200 第1の基板
202 第2の基板
204 第1の偏光板
206 第2の偏光板
208 液晶層
210 第1の構造体
212 第2の構造体
220 第1の電極層
222 第2の電極層
223 第3の電極層
230 第1の方向
232 第2の方向
234 第3の方向
250 領域
300 第1の基板
302 第2の基板
304 第1の偏光板
306 第2の偏光板
308 液晶層
310 第1の構造体
312 第2の構造体
313 第3の構造体
320 第1の電極層
322 第2の電極層
323 第3の電極層
330 第1の方向
332 第2の方向
334 第3の方向
400 第1の基板
402 第2の基板
404 第1の偏光板
406 第2の偏光板
408 液晶層
410 第1の構造体
412 第2の構造体
420 第1の電極層
422 第2の電極層
423 第3の電極層
430 第1の方向
432 第2の方向
434 第3の方向
434a 第3の方向
434b 第4の方向
441 ゲート電極層
442 ゲート絶縁層
443 半導体層
445a ソース電極層
445b ドレイン電極層
447 絶縁層
448 容量配線層
449 層間膜
450 トランジスタ
1000 テレビジョン装置
1001 筐体
1003 表示部
1005 スタンド
1007 表示部
1009 操作キー
1010 リモコン操作機
1100 デジタルフォトフレーム
1101 筐体
1103 表示部
1281 筐体
1282 表示部
1283 表示部
1284 スピーカ部
1285 操作キー
1286 記録媒体挿入部
1287 接続端子
1288 センサ
1289 マイクロフォン
1290 LEDランプ
1291 筐体
1293 連結部
1340 筐体
1341 筐体
1342 表示パネル
1343 スピーカ
1344 マイクロフォン
1345 操作キー
1346 ポインティングデバイス
1347 カメラ用レンズ
1348 外部接続端子
1349 太陽電池セル
1350 外部メモリスロット
1401 表示部
1402 表示ボタン
1403 操作スイッチ
1404 バンド部
1405 調節部
1406 カメラ部
1407 スピーカ
1408 マイク
1501 上部筐体
1502 下部筐体
1503 表示部
1504 キーボード
1505 外部接続ポート
1506 ポインティングデバイス
1507 表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10