(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】グリッドフレームワーク構造
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20240805BHJP
B65G 1/14 20060101ALI20240805BHJP
【FI】
B65G1/04 555Z
B65G1/14 E
(21)【出願番号】P 2023510421
(86)(22)【出願日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 EP2021072547
(87)【国際公開番号】W WO2022034195
(87)【国際公開日】2022-02-17
【審査請求日】2023-03-29
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2020-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】コグレー、ウィル
(72)【発明者】
【氏名】ノア、ベンジャミン・アーサー・ポートノイ
(72)【発明者】
【氏名】ミルウォード、スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】ラビー、シャファイエット
(72)【発明者】
【氏名】ギルソン、ネイサン
(72)【発明者】
【氏名】イングラム-テッド、アンドリュー
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-519551(JP,A)
【文献】特開2004-091095(JP,A)
【文献】特開2000-233812(JP,A)
【文献】特表2023-512658(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00 - 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイス
(30
)をその上で支持するように構成されたグリッドフレームワーク構造
(101
)であって、
i)水平平面内にあるグリッド構造
(104
)と、前記グリッド構造
(104
)が、第1の方向に延びる平行なグリッド部材の第1のセット
(18
)と、第2の方向に延びる平行なグリッド部材の第2のセット
(20
)とを備え、前記第2の方向が、前記平行なグリッド部材の第1のセット
(18
)および前記平行なグリッド部材の第2のセット
(20
)が、複数のグリッドセルまたはグリッド空間
(17
)を備えるグリッドパターンで配置されるように、前記第1の方向と実質的に直角をなす、
ii)前記グリッド構造
(104
)に装着された軌道システム
(106
)と、前記軌道システム
(106
)が、前記グリッド構造
(104
)の前記グリッドパターンで配置された複数の軌道を備える、
iii)使用中、前記軌道システム
(106
)上で動作する1つまたは複数の荷物取り扱いデバイス
(30
)が前記グリッド構造
(104
)の下のスタックからグリッドセル
(42)を通して1つまたは複数の容器
(10
)を持ち上げることが可能であるように、スタック内での前記1つまたは複数の容器
(10
)の保管のための保管空間を作り出すために地面の上方で前記グリッド構造
(104
)を支持するための支持フレームワーク構造
(102
)と
を備え、
前記支持フレームワーク構造
(102
)が、複数のプレハブ方式モジュール式パネル
(108
)を備え、前記プレハブ方式モジュール式パネル
(108
)が、複数のグリッドセル
(110
)を画定するために前記第1の方向に延びる平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセット
(108a
)と前記第2の方向に延びる平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセット
(108b
)とを備える3次元グリッドパターンで配置され
、
前記支持フレームワーク構造(102)の前記グリッドセル(110)の各々が、前記グリッド構造(104)の前記複数のグリッドセル(42)からなるサブセットを支持するようなサイズにされ、前記サブセットが、前記グリッド構造(104)の2つ以上のグリッドセル(42)を備える
ことを特徴とす
るグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項2】
前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル
(108
)のうちの1つまたは複数が、車両が前記グリッドフレームワーク構造
(101
)内に入るための開口
(190
)を備える、請求項
1に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項3】
前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセット
(108a
)および/または前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセット
(108b
)が、前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル
(108
)のうちの前記1つまたは複数を備え、前記第1のセット
(108a
)および/または前記第2のセット
(108b
)の前記複数のプレハブ方式モジュール式パネルのうち
の複数が、車両が前記グリッドフレームワーク構造
(101
)内に入るためのアクセス通路を画定するようにそれぞれの開口
(190
)が位置合わせするように配置される、請求項
2に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項4】
前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル
(108
)のうちの1つまたは複数が、プレハブ方式ブレース架構を備え、前記プレハブ方式ブレース架構
(114
)が、共通の垂直な平面内で延び
、複数の平行な直立物
(16
)の前記共通の垂直な平面内にある1つまたは複数の支柱部材
(118、120
)によって接続される複数の平行な直立物
(16
)を備える、請求項1から
3のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項5】
前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル
(108
)のうちの2つ以上が、プレハブ方式ブレース架構
(114
)を備え、前記プレハブ方式ブレース架構
(114
)のうちの2つ以上が、前記プレハブ方式ブレース架構
(114
)の前記複数の直立物
(16
)の1つを隣接するプレハブ方式ブレース架構
(114
)の前記複数の直立物
(16
)の1つと接続することによって組み立てられる、請求項
4に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項6】
前記プレハブ方式ブレース架構の前記1つまたは複数の支柱部材
(118、120
)が、1つまたは複数の水平支柱部材
(120
)および/または斜めの支柱部材
(118
)を備える、請求項
4または5に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項7】
前記1つまたは複数の支柱部材
(118、120
)が、クロスブレース配置またはKブレース配置またはVブレース配置または偏心ブレース配置で、前記プレハブ方式ブレース架構の前記複数の平行な直立物の間に配置される、請求項
6に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項8】
前記プレハブ方式ブレース架構の前記1つまたは複数の支柱部材
(118、120
)が、1つまたは複数の水平支柱部材
(120
)と斜めの支柱部材
(118
)とを備え、前記1つまたは複数の水平支柱部材
(120
)が、前記1つまたは複数の斜めの支柱部材
(118
)が前記複数の直立物
(16
)の上部端および下部端で前記水平支柱部材
(120
)の間に延びるように、前記プレハブ方式ブレース架構
(114
)の前記複数の直立物
(16
)のそれぞれの前記上部端および/または前記下部端を接続する、請求項
6または7に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項9】
前記グリッド構造
(104
)の少なくとも一部分が、前記複数のプレハブ方式ブレース架構
(114
)の少なくとも一部分の前記複数の直立物
(16
)の前記上部端を接続する前記1つまたは複数の水平支柱部材
(120a
)に装着される、請求項
8に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項10】
前記1つまたは複数の支柱部材
(118、120
)が、水平支柱部材
(120
)によって接合された斜めの支柱部材
(118
)を備えるAフレームを形成するように配置される、請求項
4から9のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項11】
前記斜めの支柱部材
(118
)を接合する前記水平支柱部材
(120
)が、車両が前記グリッドフレームワーク構造
(101
)内に入るための開口
(190
)を形成するように取り外し可能である、請求項
10に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項12】
前記複数のプレハブ方式ブレース架構
(114
)が、第1のタイプおよび第2のタイプのプレハブ方式ブレース架構
(114
)を備え、前記第1のタイプのプレハブ方式ブレース架構
(114
)が、前記第2のタイプのプレハブ方式ブレース架構
(114
)とは異なる数の直立物
(16
)を備える、請求項
4から11のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項13】
前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル
(108
)のうちの1つまたは複数が付加製造によって形成される、請求項1から
12のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項14】
前記プレハブ方式モジュール式パネル
(108
)のうちの1つまたは複数が鋳造される、請求項1から
13のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項15】
前記平行なプレハブ方式モジュール式パネル
(108
)の第1のセットが、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットと平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットに再分割され、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットが、前記第2の方向に前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットから離間され、ここにおいて、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットが、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットの前記第1のサブセットが前記第1の方向に前記支持フレームワーク構造
(102
)の少なくとも1つのグリッドセル
(110
)だけ前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットの前記第2のサブセットからずらされるように、配置される、請求項1から
14のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項16】
前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットの前記第1のサブセットと前記第2のサブセットが交互のパターンで配置される、請求項
15に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項17】
前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットが、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットと平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットに再分割され、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットが、前記第1の方向に前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットから離間され、ここにおいて、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットが、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットの前記第1のサブセットが、前記第2の方向に前記支持フレームワーク構造
(102
)の少なくとも1つのグリッドセル
(110
)だけ前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセット前記の第2のサブセットからずらされるように、配置される、請求項
15または16に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項18】
前記プレハブ方式モジュール式パネル
(108
)の第2のセットの前記第1のサブセットと前記第2のサブセットが交互のパターンで配置される、請求項
17に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項19】
前記グリッド構造
(104
)が、前記グリッド構造
(104
)を形成するために組み立てられた複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造
(146
)を備え、前記複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造
(146
)の各々が、2つ以上のグリッドセル
(110
)を備える、請求項1から
18のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項20】
前記プレハブ方式モジュール式サブグリッド構造
(146
)の各々が、前記グリッド部材の第1のセット
(18
)の一部分と、前記グリッド部材の第2のセット
(20
)の一部分とを備える、請求項
19に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項21】
前記軌道システム
(106
)が複数の相互接続されたモジュール式軌道セクション
(150
)を備え、前記複数の相互接続されたモジュール式軌道セクション
(150
)の各軌道セクション
(150
)が、前記第1の方向および前記第2の方向に延びる軌道表面を提供するように実質的に直角な要素
(154
)を備える、請求項1から
20のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項22】
前記複数の軌道セクション
(150
)が、前記軌道システム(106
)内の隣接するモジュール式軌道セクション
(150
)が、前記グリッド部材の第1のセット
(18
)と前記グリッド部材の第2のセット
(20
)が前記グリッドパターンで交差するまたは集まる前記グリッド構造
(104
)の区域の間で合するように、前記軌道システム
(106
)内で組み立てられる、請求項
21に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項23】
隣接するモジュール式軌道セクション
(150
)が、テーパ付き縁
(158
)を備えるジョイント
(156
)によって接続される、請求項
22に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項24】
前記複数の相互接続されたモジュール式軌道セクション
(150
)の各々がプラスチック材料から形成される、請求項
21から23のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項25】
前記グリッド構造
(104
)と床との間で実質的に垂直に延びる複数のガイド
(140
)をさらに備え、前記複数のガイド
(140
)が、前記複数のガイド
(140
)の間に保管容器
(10
)の複数のスタックを収容するためのあるパターンで、グリッドセル
(42)を通って前記複数の保管容器
(10
)を案内するように配置される、請求項1から
24のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項26】
前記複数のガイド
(140
)が、前記1つまたは複数の
保管容器
(10
)の斜めに対向するコーナのペアのみに沿ってスタック内の1つまたは複数の保管容器
(10
)を案内するために配置される、請求項
25に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項27】
前記複数のガイド
(140
)のうちの各ガイド
(140
)が、保管容器
(10
)のコーナを収容するための、前記グリッド構造
(104
)と前記床との間に延びる2つの直角をなす箱案内プレートを備える、請求項
25または26に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項28】
前記複数のガイド
(140
)の少なくとも一部分が、キャッププレート
(58
)に固着され、前記グリッド構造
(104
)内で前記複数のグリッド部材
(18、20
)が交差する接合部に配置される、請求項
25から27のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項29】
前記複数のガイド
(140
)の前記少なくとも一部分が4つのガイド
(140
)を備え、前記4つのガイドが、前記4つのガイド
(140
)が4つの隣接する保管容器
(10
)の前記コーナを案内するために配置されるように、前記4つのガイド
(140
)によって画定された中心点に対して対称的に配置される、請求項25に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項30】
前記支持フレームワーク構造
(102
)が、プレハブ方式モジュール式パネル
(108
)の下部層
(102a
)と、プレハブ方式モジュール式パネル
(108
)の上部層
(102b
)とを備え、前記下部層の前記プレハブ方式モジュール式パネル
(108a
)と前記上部層の前記プレハブ方式モジュール式パネル
(108b
)が、互いの上に垂直な構成で取り付けられる、請求項1から
29のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)。
【請求項31】
請求項1から
30のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)を立てるための部品のキットであって、
i)第1の方向に延びるグリッド部材の第1のセット
(18
)と第2の方向に延びるグリッド部材の第2のセット
(20
)とを備えるグリッド構造
(104
)を形成するために組み立てるための複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造
(146
)と、前記第2の方向が、前記グリッド部材の第1のセット
(18
)および前記グリッド部材の第2のセット
(20
)が、複数のグリッドセルまたはグリッド空間
(17
)を備えるグリッドパターンで配置されるように、前記第1の方向と実質的に直角をなし、前記複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造
(146
)の各々が、前記グリッド部材の第1のセット
(18
)の一部分と、前記グリッド部材の第2のセット
(20
)の一部分とを備える、
ii)複数のモジュール式軌道セクション
(150
)と、前記複数のモジュール式軌道セクション
(150
)のうちの各モジュール式軌道セクション
(150
)が、接続されるとき、前記複数の軌道セクション
(150
)が、前記グリッド構造
(104
)上の1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイス
(30
)を案内するために軌道システム
(106
)を形成するように、前記第1の方向および前記第2の方向に延びる軌道表面を提供するように横断要素
(154
)を備える、
iii)複数のグリッドセル
(110
)を備える3次元グリッドパターンに配置するための複数のプレハブ方式モジュール式パネル
(108
)と
を備える部品のキット。
【請求項32】
前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル
(108
)の少なくとも一部分が、複数のプレハブ方式ブレース架構
(114
)を備え、前記複数の前記プレハブ方式ブレース架構
(114
)の各々が、前記複数の平行な直立物
(16
)の前記共通の垂直な平面内にある1つまたは複数の支柱部材
(118、120
)によって接続される共通の垂直な平面に延びる平行な直立物
(16
)を備える、請求項
31に記載の部品のキット。
【請求項33】
i)請求項1から
30のいずれか
一項に記載のグリッドフレームワーク構造
(101
)と、
ii)前記軌道システム
(106
)の下に設置された保管カラム内に配置された容器(10)の複数のスタックと、ここにおいて、各保管カラムがグリッドセル
(42)の下に垂直に設置される、
iii)前記スタック内に積み重ねられた容器
(10
)を持ち上げて移動させるための複数の荷物取り扱いデバイス
(30
)と、前記複数の荷物取り扱いデバイス
(30
)が、前記グリッドセル
(42)を通って前記容器
(10
)にアクセスするために前記保管カラムの上方で前記軌道システム
(106
)上で側方に移動させるように遠隔で操作され、前記複数の荷物取り扱いデバイス
(30
)の各々が、
a)前記軌道システム
(106
)上の前記荷物取り扱いデバイス
(30
)を案内するための車輪アセンブリと、
b)前記軌道システム
(106
)の上方に設置された容器受け入れ空間
(41
)と、
c)スタックから前記容器受け入れ空間
(41
)に単一の容器
(10)を持ち上げるように配置された持ち上げデバイスと
を備える、
を備える保管および回収システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリッドフレームワーク構造内に積み重ねられた保管容器または保管箱を取り扱うためのグリッドフレームワーク構造上に設置された軌道上の遠隔で操作される荷物取り扱いデバイスの分野に関し、より詳細には、遠隔で操作される荷物取り扱いデバイスを支持するためのグリッドフレームワーク構造に関する。
【背景技術】
【0002】
その中で保管容器/箱/トートが互いの上に積み重ねられる3次元保管グリッドフレームワーク構造を備える保管システム1が、よく知られている。PCT公報第WO2015/185628A号(Ocado)は、箱または容器のスタックがグリッドフレームワーク構造内で配置される既知の保管およびフルフィルメントまたは配送システムについて記載している。箱または容器は、グリッドフレームワーク構造の上に設置された軌道上で遠隔で動作する荷物取り扱いデバイスによってアクセスされる。このタイプのシステムは、添付の図面の
図1~
図3に概略的に示されている。
【0003】
図1および
図2に示されるように、保管箱または保管容器10として知られる積み重ね可能な容器は、スタック12を形成するように互いの上に積み重ねられる。スタック12は、倉庫業務環境または製造環境においてグリッドフレームワーク構造14内に配置される。グリッドフレームワーク構造は、複数の保管カラムまたはグリッドカラムから構成される。
図1はグリッドフレームワーク構造14の概略斜視図であり、
図2は、グリッドフレームワーク構造14内に配置された箱10のスタック12を示すトップダウン図である。各箱10は、一般的には、複数の製品品目(図示せず)を保持し、箱10内の製品品目は、適用例に応じて、同一であってもよいし、異なる製品タイプであってもよい。
【0004】
詳細には、グリッドフレームワーク構造14は、水平グリッド部材18、20を支持する複数の垂直直立物または直立部材または直立カラム16を備える。平行な水平グリッド部材の第1のセット18は、複数のグリッドセル17を備えるグリッド構造またはグリッド15を形成するように、平行な水平グリッド部材の第2のセット20に直角に配置される。グリッドフレームワーク構造内の各グリッドセルは、容器のスタックの保管のための少なくとも1つのグリッドカラムを有する。疑いを避けるために、「グリッドフレームワーク構造」という用語は、保管容器が保管される3次元構造を意味するために使用され、「グリッド構造」および「グリッド」という用語は、荷物取り扱いデバイスが動作する実質的に水平な平面内の2次元構造を意味するために互換的に使用される。グリッドセルは、荷物取り扱いデバイスがグリッドセルを通って容器または保管箱を持ち上げることを可能にする開口を有する。グリッド構造では、平行な水平グリッド部材の第1のセット18は、平行な水平グリッド部材の第2のセットとノードで交差する。グリッド構造は、ノードの各々において、または交差するグリッド部材によって直立部材が最上端で相互接続されるようにグリッド部材が交差する点において、直立部材16によって支持される。グリッド部材16、18、20は、一般的には、金属から製造され、一般的には、まとめて溶接もしくはボルト留めされるかまたはこの両方の組み合わせがなされる。保管箱または容器10は、直立部材16が箱10のスタック12の水平移動から守り、保管箱10の垂直移動を案内するように、グリッドフレームワーク構造14の直立部材16の間に積み重ねられる。
【0005】
グリッドフレームワーク構造14の最上部水平面は、軌道システムを画定するようにスタック12の最上部にわたってグリッドパターンで配置されたレールまたは軌道22を含む。さらに
図3を参照すると、レール22は、複数の荷物取り扱いデバイス30を支持する。軌道システムは、グリッドフレームワーク構造14の最上部にわたって第1の方向(たとえば、X方向)におけるロボット利用荷物取り扱いデバイス30の移動を案内する平行なレール22の第1のセット22aと、第1の方向と直角をなす第2の方向(たとえば、Y方向)における荷物取り扱いデバイス30の移動を案内するように第1のセット22aに直角をなして配置された平行なレール22の第2のセット22bとを備える。このようにして、レール22は、荷物取り扱いデバイス30がスタック12のいずれかの上方の所定の位置に移動可能であるように、水平X-Y平面内の2つの次元での側方へのロボット利用荷物取り扱いデバイス30の移動を可能にする。
【0006】
軌道またはレールは、グリッド部材(「軌道支持物」と呼ばれることがある)とは別個の構成要素であってよいか、または代替的に、軌道は、単一の本体としてグリッド部材に統合される、すなわち、グリッド部材の一部を形成する。たとえば、グリッド構造の水平グリッド部材の第1のセットおよび第2のセット18、20の各々は、軌道支持物として機能することができ、軌道システムの軌道の第1のセットおよび第2のセットは、グリッド構造上の2つの次元で荷物取り扱いデバイスを案内するためのグリッド構造に装着可能である。
【0007】
車両本体32を備える、
図4および
図5に示される、ボット30とも呼ばれる既知の荷物取り扱いデバイスが、参照により本明細書に組み込まれるPCT特許公報第WO2015/019055号(Ocado)に記載されており、PCT特許公報第WO2015/019055号では、各荷物取り扱いデバイス30は、グリッドフレームワーク構造14の単一のグリッド空間またはグリッドセルのみをカバーする。ここで、荷物取り扱いデバイス30は、第1の方向におけるデバイスの移動を案内するためにレールまたは軌道の第1のセットと係合するための車両本体32の前面の車輪のペアおよび車両32の背面の車輪のペア34からなる車輪の第1のセット34と、第2の方向におけるデバイスの移動を案内するためにレールまたは軌道の第2のセットと係合するための車両32の各側の車輪36のペアからなる車輪の第2のセット36とを備える車輪アセンブリを備える。車輪のセットの各々は、レールに沿ったそれぞれX方向およびY方向における車両の移動を可能にするように駆動される。車輪の一方または両方のセットは、それぞれのレールから離れて車輪の各セットを持ち上げるために垂直に移動可能であり、それによって、車両がグリッド構造上の所望の方向、たとえばX方向またはY方向に移動することを可能にする。
【0008】
荷物取り扱いデバイス30は、上方から保管容器を持ち上げるために持ち上げデバイスまたはクレーン機構を装備する。クレーン機構は、スプールまたはリール(図示せず)に巻き付けられたウィンチテザーまたはケーブル38と、持ち上げフレームの形をした把持器デバイス39とを備える。持ち上げデバイスは、保管容器10への解放可能な接続のための把持器デバイス(把持器デバイスの4つのコーナの各々の近くの1つのテザー)とも呼ばれる、垂直な方向に延び、持ち上げフレーム39の4つのコーナの近くでまたはそこで接続される、持ち上げテザー38のセットを備える。把持器デバイス39は、
図1および
図2に示されるタイプの保管システム内の容器のスタックから保管容器10を持ち上げるために保管容器10の最上部を解放可能に把持するように構成される。
【0009】
車輪34、36は、下部部品内の、容器受け入れ凹部または容器受け入れ空間41として知られる、空洞または凹部の周囲のまわりに配置される。凹部は、
図5(aおよびb)に示されるように、容器10がクレーン機構によって持ち上げられるとき、容器10を収容するようなサイズにされる。凹部内にあるとき、容器は、車両が異なる場所へ側方に移動することができるように、下にあるレールから離れて持ち上げられる。標的場所、たとえば別のスタック、保管システム内のアクセスポイント、またはコンベヤベルトに到達すると、箱または容器は、容器受け入れ部分から下降され、把持器デバイスから解放可能である。容器受け入れ空間は、たとえばWO2015/019055(Ocado Innovation Limited)に記載されるように、車両本体内に配置された空洞または凹部を備えてよい。代替的に、荷物取り扱いデバイスの車両本体は、WO2019/238702(Autostore Technology AS)に教示されているカンチレバーを備えてよく、その場合、容器受け入れ空間は、荷物取り扱いデバイスのカンチレバーの下に設置される。この場合、把持器デバイスは、把持器デバイスが容器と係合して、スタックからカンチレバーの下の容器受け入れ空間に持ち上げることが可能であるように、カンチレバーによって引き上げられる。
【0010】
グリッドフレームワーク構造の安定性を保証するために、従来技術による保管システムは、グリッドフレームワーク構造の周囲内に、または少なくとも部分的にグリッドフレームワーク構造の周囲に沿って配置されるさまざまな支持物および支柱に主に依存する。しかしながら、内力および外力からグリッドフレームワーク構造を安定させるためのさまざまな支持物および支柱(移動防止ブレース)の使用は、いくつかの理由で不利である。グリッドフレームワーク構造は、容器の保管に利用可能な空間または区域の最適な使用を防止するので、容器を保管するために利用されてよい空間または区域を占有する。任意の補助グリッド支持構造は、建物の内壁などの周囲の構造への接続を必要とすることが多いので、支持構造の必要性は、グリッドフレームワーク構造の位置決めに利用可能なオプションを制限し得る。グリッドフレームワーク構造を安定させるための支持構造の要件は、一般に、コスト効率が高くなく、有用な保管空間を占有する。
【0011】
WO2019/101367(Autostore Technology AS)は、保管グリッド構造内のグリッド支持構造を統合することによってあまり大規模でない補助グリッド支持構造を必要とする自立型保管グリッドについて教示する。グリッド支持構造は、複数の垂直に傾斜した支持ストラットによって相互接続された4つの保管カラムから構成される。保管カラム外形は、中空の中央セクションと4つのコーナセクションとを備える断面を有し、各コーナセクションは、保管箱のコーナを収容するためのプレートを案内する2つの直角な箱を備える。支持ストラットは、保管カラムが容器または保管箱のスタックを収容できることを損なわないように支持ストラットが2つの平行な案内プレートの間で嵌合することを可能にする幅を有する。
【0012】
当技術分野においてグリッドフレームワーク構造を立てるために、複数の垂直直立物は、地面に、グリッドに似たパターンで1ピースずつ個々に位置決めされる。1ピースずつの個々の垂直直立物の組み立ては、「現場組み立て」構造と呼ばれることがある。グリッドフレームワーク構造を組み立てる「現場組み立て」手法は、時間のかかる多数の調整が軌道上でのロボット利用荷物取り扱いデバイスの信頼性の高い動作のためになされることを必要とする。垂直直立物の高さおよびしたがってその上に装着されたグリッドの水平面は、垂直直立物の各々の基部または最下部端にある1つまたは複数の調整可能な足部によって調整される。垂直直立物のサブグループは、グリッドフレームワーク構造に構造的安定性を提供するためにまとめて支えられる。垂直直立物は、グリッド部材が垂直直立物と同じグリッドパターンを採用する、すなわち、垂直直立物が、グリッド部材の各々がグリッドパターンで交差する点またはノードでグリッド部材を支持するように、グリッド部材によって最上端において相互接続される。本発明の説明の目的で、グリッド部材が交差するまたは相互接続される点または接合部は、グリッド構造のノードを構成し、グリッド構造が垂直な直立物によって支持される区域に対応する。結果として生じるグリッドフレームワーク構造は、交差する水平グリッド部材すなわち4つの壁形フレームワークから形成されるグリッドを支持する直立カラムの自立型直線的集合体と考えられ得る。
【0013】
垂直直立物の配置は、スタック内の1つまたは複数の容器の保管のための複数の垂直な保管カラムを提供する。把持器デバイスは、グリッドフレームワーク構造内の容器と係合して、グリッド上で動作する荷物取り扱いデバイスの方へ持ち上げられるので、垂直直立物は、持ち上げ機構の把持器デバイスを案内する助けとなる。グリッドフレームワーク構造のサイズと、したがって異なる品目またはストック保持ユニット(SKU)を含む容器を保管する能力は、グリッドフレームワーク構造の所与の占有面積にまたがる垂直直立物の数に主に依存する。しかしながら、フルフィルメントセンタまたは配送センタの建物内の最も大きいボトルネックの1つは、グリッドフレームワーク構造の設立である。グリッドフレームワーク構造を組み立てる時間およびコストは、フルフィルメントセンタまたは配送センタを建設する時間およびコストの非常に大きな割合を表す。最も大きく最も時間のかかる動作は、個々に垂直直立物を立てることと、垂直直立物にグリッド構造を固定することとを伴う。
【0014】
WO2019/157197(Alert Innovation Inc.)は、複数の保管モジュールを備える自動フルフィルメントシステムを提供することによってこの問題に対処することを試みており、複数の保管モジュールの各保管モジュールは、トートとも呼ばれる容器を保管するためのいくつかの規定された保管場所を備えるシェルフモジュールのペアを備える。シェルフモジュールのペアは、モバイルロボットがシェルフモジュールのペアの間を通り、在庫品を回収するかまたは保管場所に配送することを可能にするように、互いから離間される。しかしながら、シェルフモジュールは貴重な保管空間を占めるので、WO2019/157197(Alert Innovation Inc.)で教示される自動保管システムは、WO2015/185628A(Ocado)で教示される密集した保管システムを提供しない。
【発明の概要】
【0015】
したがって、グリッドフレームワーク構造が当技術分野における現在のグリッドフレームワーク構造よりも早くおよび/または安価に立てられることを可能にするグリッドフレームワーク構造が必要とされる。さらに、グリッドフレームワーク構造はまた、複数の容器の保管のために利用可能な空間または区域を最大化するべきである。
【0016】
本出願は、内容が参照により本明細書に組み込まれる、2020年8月14日に出願された英国特許出願第GB2012740.3号、2020年8月14日に出願された第GB2012751.0号、2020年10月9日に出願された第GB2016081.8号、および2020年10月9日に出願された第GB2016097.4号の優先権を主張するものである。
【0017】
本出願人は、上記で説明されたように現在実践されているよりも少ない構造構成要素からグリッドフレームワーク構造を形成し、にもかかわらず依然として、グリッドフレームワーク構造上で動作する1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイスの重量(150kgもの重さとすることができる)に耐えるために既存のグリッドフレームワーク構造と同じ構造的完全性を維持することによって、上記の問題を軽減した。上記で説明された既存のグリッドフレームワーク構造とは対照的に、本発明によるグリッドフレームワーク構造は、複数のプレハブ方式モジュール式構成要素から立てられる。より詳細には、本発明は、1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイスをその上で支持するように構成されたグリッドフレームワーク構造であって、
i)水平平面にあるグリッド構造と、前記グリッド構造は、第1の方向に延びる平行なグリッド部材の第1のセットと、第2の方向に延びる平行なグリッド部材の第2のセットとを備え、第2の方向は、平行なグリッド部材の第1のセットおよび平行なグリッド部材の第2のセットが、複数のグリッドセルまたはグリッド空間を備えるグリッドパターンで配置されるように、第1の方向と実質的に直角をなす、
ii)グリッド構造に装着された軌道システムと、この軌道システムは、グリッド構造のグリッドパターンで配置された複数の軌道を備える、
iii)使用中、軌道システム上で動作する1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスがグリッド構造の下のスタックからグリッドセルを通して1つまたは複数の容器を持ち上げることが可能であるように、スタック内での1つまたは複数の容器の保管のための保管空間を作り出すために地面の上方でグリッド構造を支持するための支持フレームワーク構造と
を備え、
支持フレームワーク構造は、複数のプレハブ方式モジュール式パネルを備え、前記プレハブ方式モジュール式パネルは、複数のグリッドセルを画定するために第1の方向に延びる平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットと第2の方向に延びる平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットとを備える3次元グリッドパターンで配置される
ことを特徴とする
前記グリッドフレームワーク構造を提供する。
【0018】
支持フレームワーク構造の3次元グリッドパターンを達成するために、プレハブ方式モジュール式構成要素の各々は平面状である-したがって、プレハブ方式モジュール式構成要素は、プレハブ方式モジュール式パネルとしても知られ得る。
【0019】
グリッド部材は、軌道が装着された軌道支持物を形成する。したがって、グリッド構造は、第1の方向に延びる平行な軌道支持物の第1のセットおよび第2の方向に延びる平行な軌道の第2のセットとして画定可能であり、第2の方向は、平行な軌道支持物の第1のセットおよび第2のセットが、複数のグリッドセルまたはグリッド空間を備えるグリッドパターンで配置されるように、第1の方向と実質的に直角をなす。横断断面内でグリッド構造を構成する軌道支持物は、C字形もしくはU字形もしくはI字形の断面の中実支持物であってよく、または二重C字形もしくは二重U字形の支持物ですらあってよい。グリッド構造は、複数の保管カラムを形成する複数の垂直直立物を備える支持フレームワーク構造上で支持される。スタック内に複数の保管容器を保管するための複数の保管カラムを形成するために個々の垂直直立物が最初に1つずつ立てられ、グリッド構造が、複数のグリッドセルまたはグリッド空間を備えるグリッド構造を形成するグリッドパターンで複数の交差するグリッド部材によって垂直直立物の上部端を相互接続することによって複数の垂直直立物に装着される支持フレームワーク構造を構築する「現場組み立て」手法と比較して、本発明による支持フレームワーク構造は、複数のグリッドセルを備える3次元グリッドパターンで配置される複数のプレハブ方式モジュール式パネルから形成される。3次元グリッドパターンによって提供される複数のグリッドセルの各々は、保管容器の1つまたは複数のスタックを保管するための保管空間を画定する。プレハブ方式モジュール式パネルは、支持フレームワーク構造を形成するために組み立てられたとき、それらのパネルは、支持フレームワーク構造に装着されたグリッド構造上で移動する1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスを支持する荷重負荷構造を提供するという意味において、荷重負荷である。本発明によるグリッドフレームワーク構造を立てるためのプレハブ方式モジュール式パネルの使用は、グリッドフレームワーク構造が、個々の垂直直立物が最初に床の上で1つずつ立てられ、軌道支持物が垂直直立物の上部端に装着される従来の「現場組み立て」手法よりもはるかに速い速度で、組み立てられることを可能にする。支持フレームワーク構造のモジュール式構造および単一の平面内に延びるプレハブ方式モジュール式パネルの各々はまた、輸送のために支持フレームワーク構造をフラットパック(flat pack)できることを容易にする。モジュール式パネルのプレハブ生産は、現場でのまたは建物内での支持フレームワーク構造の迅速な組み立てを可能にする。これは、支持フレームワーク構造が既存の空いている建物または倉庫の中で構築可能であるという利点を有する。
【0020】
支持フレームワーク構造の広い構造内で、複数のプレハブ方式モジュール式パネルは、支持フレームワーク構造の外壁がプレハブ方式モジュール式パネルのうちの少なくとも1つを備えるように組み立て可能である。支持フレームワーク構造のグリッドセルの各々が、保管容器の1つまたは複数のスタックを保管するための保管空間を画定するので、好ましくは、プレハブ方式モジュール式パネルのグリッドパターン配置は、支持フレームワーク構造のグリッドセルの各々が、グリッド構造の複数のグリッドセルのサブセットを支持するようなサイズにされるようなものであり、前記サブセットは、グリッド構造の2つ以上のグリッドセルを備える。したがって、支持フレームワーク構造のグリッドセルの各々は、保管容器の2つ以上のスタックの保管のための保管カラムとして機能する。これは、軌道システム上で動作するロボット利用取り扱いデバイスが、それ自体をグリッド構造のグリッドセルの上に位置決めし、支持フレームワーク構造の保管カラム内に保管されたスタックから保管容器を回収または下降させることを可能にする。
【0021】
任意選択で、複数のプレハブ方式モジュール式パネルのうちの1つまたは複数は、車両がグリッドフレームワーク構造内に入るための開口を備える。アクセスは、グリッドフレームワーク構造の組み立てまたは維持に必要とされ得る。いくつかの場合には、グリッドフレームワーク構造の内側へのアクセスは、特にアクセスが地面からある高さで必要とされる場合には、困難なことがあり得る。上昇したプラットフォームをもつサービス車両は、地面より上に高くなった区域にアクセスするために使用可能であるので、車両アクセスは好都合である。車両占有面積は、支持フレームワーク構造の単一のグリッドセル内に嵌合するようなものであってよい。
【0022】
任意選択で、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットおよび/または第2のセットは、複数のプレハブ方式モジュール式パネルのうちの1つまたは複数を備え(複数のプレハブ方式モジュール式パネルのうちの1つまたは複数の各々は、車両がグリッドフレームワーク構造に入るための開口を備える)、第1のセットおよび/または第2のセットの複数のプレハブ方式モジュール式パネルのうちの1つまたは複数は、それぞれの開口が、車両がグリッドフレームワーク構造内に入るためのアクセス通路を画定するように位置決めされるように配置される。アクセス通路は、車両がグリッドフレームワーク構造の内側に入ることを可能にするのに好都合である。いくつかの例では、アクセス通路は、グリッドフレームワーク構造のある側面から対向する側面までグリッドフレームワーク構造全体を車両が突き進むことができるように、グリッドフレームワーク構造の全幅または奥行きに沿って延びることがある。
【0023】
支持フレームワーク構造のグリッドセルが形状に関して方形である例では、プレハブ方式モジュール式パネルの開口がグリッドセルのより短い側面上にあることが有利であることがある。次いで、車両の上昇したプラットフォーム上のオペレータは、上昇したプラットフォームからあまりにも遠くそれる必要がなく支持フレームワークの隣接するグリッドセルにアクセスすることが可能である。
【0024】
プレハブ方式モジュール式パネルが、複数のグリッドセルを備えるグリッドパターンで配置可能であるような、本発明によるプレハブ方式モジュール式パネルの多数の例がある。プレハブ方式モジュール式パネルの一例は、モジュール式パネルをプレハブ生産するための付加製造の使用、たとえば3D印刷の使用を伴う。好ましくは、複数のプレハブ方式モジュール式パネルのうちの1つまたは複数は、付加製造によって形成される。任意選択で、複数のプレハブ方式モジュール式パネルのうちの1つまたは複数は、プレハブ方式ブレース架構を備え、前記プレハブ方式ブレース架構は、共通の垂直な平面内で延び、複数の平行な直立物の共通の垂直な平面内にある1つまたは複数の支柱部材によって接続され複数の平行な直立物を備える。プレハブ方式ブレース架構の各々は、支持フレームワーク構造がパネルフレームのアセンブリから形成されるようなパネルフレームであると想定可能である。複数のプレハブ方式ブレース架構から支持フレームワーク構造を構築することは、ブレース架構ワーク構造3次元を形成するためにプレハブ方式ブレース架構を組み立てることを伴い、ここにおいて、複数のプレハブ方式ブレース架構の各々は、共通の垂直な平面内で延び、複数の平行な直立物の垂直な平面内にある1つまたは複数の支柱部材によって接続される複数の平行な直立物を備える。言い換えれば、支持フレームワーク構造は、支持フレームワーク構造の輸送と組み立てとを容易にするようにモジュール式構造とすることができる。
【0025】
プレハブ方式ブレース架構の複数の平行な直立物の間に延びる1つまたは複数の支柱部材は、軸張力または圧縮状態でまっすぐな相互接続された構造的支柱要素の三角形システムを備える軽量の剛性フレームパネルを提供する。好ましくは、複数のプレハブ方式ブレース架構の各々の1つまたは複数の支柱部材は、1つまたは複数の水平支柱部材および/または斜めの支柱部材を備える。当技術分野で知られている軸張力または圧縮状態のまっすぐな相互接続された構造的支柱要素の異なる三角形システムを提供するための支柱部材の異なる配置がある。任意選択で、1つまたは複数の支柱部材は、クロスブレース配置またはKブレース配置またはVブレース配置または偏心ブレース配置で、プレハブ方式ブレース架構の複数の平行な直立物の間に配置される。任意選択で、1つまたは複数の水平支柱部材は、プレハブ方式ブレース架構の複数の垂直直立物のそれぞれの上部端および/または下部端を接続し、1つまたは複数の斜めの支柱部材は、複数の垂直直立物の上部端および下部端で水平支柱部材の間で延びる斜めに。まっすぐな水平支柱部材によって複数の直立物を支えることは、当技術分野で一般に知られている少なくとも1つの抗力支柱または収集器を形成する。抗力支柱または収集器は、少なくとも2つの直立物が2つの直立物の最上部または最下部で水平支柱部材によって支えられるところであり、隔膜せん断力を収集して直立物に移送する働きをする。
【0026】
任意選択で、1つまたは複数の支柱部材は、水平支柱部材によって接合された斜めの支柱部材を備えるAフレームを形成するように配置される。任意選択で、斜めの支柱部材を接合する水平支柱部材は、車両がグリッドフレームワーク構造内に入るための開口を形成するために取り外し可能である。車両のためのアクセスは、特に上昇したプラットフォームをもつ車両が、地面より上に高くなった区域にアクセスするために使用可能である場合、グリッドフレームワーク構造の組み立てまたは維持に好都合であり得る。上記で説明されたように、複数のプレハブ方式ブレース架構は、車両のためのアクセス通路を形成するように位置合わせされた開口を有することがある。
【0027】
グリッドパターンでのプレハブ方式ブレース架構の配置は、グリッド構造の重量上で動作する1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイスに耐えるために支持フレームワーク構造の構造的完全性を改善する。好ましくは、複数のプレハブ方式ブレース架構は、プレハブ方式ブレース架構の複数の直立物の1つを隣接するプレハブ方式ブレース架構の複数の垂直直立物の1つと接続することによって、組み立てられる。支持フレームワーク構造は、4つの壁型の支持フレームワーク構造を備える複数のプレハブ方式ブレース架構の自立型(または自己支持型)直線的集合体と考えられ得る。複数のプレハブ方式ブレース架構の直線的集合体を生成するために、任意選択で、複数のプレハブ方式ブレース架構は、第1のタイプと第2のタイプのプレハブ方式ブレース架構を備え、第1のタイプのプレハブ方式ブレース架構は、第2のタイプのプレハブ方式ブレース架構とは異なる数の直立物を備える。たとえば、第1のタイプのプレハブ方式ブレース架構は、3つの平行な直立物のうちの2つが中間直立物の両側で側方に配設されるように共通の垂直な平面内にある3つの平行な直立物を備えることができ、2つの側方に配設された直立物は、1つまたは複数の支柱部材によって中間直立カラムに接続される。異なるタイプのプレハブ方式ブレース架構の各々が異なる数の直立物を備える、異なるタイプのプレハブ方式ブレース架構を有することは、プレハブ方式ブレース架構が互い違いの配置で組み立てられることを可能にする。平行なプレハブ方式ブレース架構の第1のセットおよび第2のセットの互い違いの配置を達成するために、好ましくは、第1のタイプのプレハブ方式ブレース架構の複数の直立物の1つが、第2のタイプのプレハブ方式ブレース架構の複数の直立物の1つに接続される。多数のタイプの締め具は、隣接するプレハブ方式ブレース架構を互いに接続するために使用可能である。これらには、限定するものではないが、ボルト、溶接、および/または接着剤の使用がある。
【0028】
一方向における構造的剛性を改善するために、好ましくは、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットは、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットおよび平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットに再分割される。平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットは、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットから第2の方向に離間される。平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットは、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットの第1のサブセットが、第1の方向に支持フレームワーク構造の少なくとも1つのグリッドセルだけ平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットの第2のサブセットからずらされるように配置される。
【0029】
この平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットの互い違いの配置を達成する1つの方策は、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットの第1のサブセットと第2のサブセットを交互のパターンで配置させることである。
【0030】
同様に、他の(第2の)方向における構造的剛性を改善するために、好ましくは、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットは、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットおよび平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットに再分割される。平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットは、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットから第1の方向に離間される。平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットは、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットの第1のサブセットが、第2の方向に支持フレームワーク構造の少なくとも1つのグリッドセルだけ平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットの第2のサブセットからずらされるように配置される。同じく、この互い違いの配置を達成する1つの方策は、プレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットの第1のセットおよび第2のサブセットが交互のパターンで配置させることである。
【0031】
支持フレームワーク構造の容易な輸送および組み立てを促進するように複数のモジュール式パネルから支持フレームワーク構造をプレハブ生産することに加えて、グリッド構造はまた、グリッド構造が容易な輸送と組み立てとを促進するためにフラットパックされることを可能にするようにモジュール化可能である。好ましくは、グリッド構造は、グリッド構造を形成するために組み立てられた複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造を備え、複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造の各々は、2つ以上のグリッドセルを備える。より好ましくは、プレハブ方式モジュール式サブグリッド構造の各々は、グリッド部材の第1のセットの一部分と、グリッド部材の第2のセットの一部分とを備える。
【0032】
従来、軌道またはレールは、グリッド部材に統合可能であるか、グリッド部材が軌道支持物として機能するようにグリッド部材に別々に装着されるか、のどちらかである。軌道システムを構成するレールまたは軌道の各々は、単一のストリップとして金属たとえばアルミニウムから押し出し加工される。時々、レール区間またはセクションの熱膨張の目的で、隣接する軌道の端の間に間隙が残されているレールセクションの切断は、間隙が軌道と垂直に交差するようなものである。WO2018/146304(Autostore Technology AS)では、レールまたは軌道の第1のセットと第2のセットとの間に交点を作成するとき、レールまたは軌道の第2のセットはすべて、レールまたは軌道の第1のセットが配置され得る凹部を備える。レールの第1のセットは、レールの第2のセットの凹部内に受け入れられるときに区域がレールの第2のセットの凹部と一致し、したがってグリッドの交点区域/十字路を提供するような隆起がない区域を備える。レールの第2のセットの凹部は、レールの第1のセットと接合されるとき、交点におけるジョイントは、レールの長手方向と直角をなす、すなわち、レールまたは軌道の幅を越えて延びるように、直角切断を有する。その結果、交点におけるジョイントは、レールまたは軌道上を進む接近する車両への小さいステップを提示する傾向がある。車両が、交点における軌道ジョイントに接近するとき、車両の車輪は、車両がレールのセットと交わると、レールまたは軌道の縁に引っかかるまたはぶつかる傾向がある。車両が交点を越えて進むと、車輪の垂直な変位は微小であるが、この車輪への上下衝突影響は、進んでいる車両または荷物取り扱いデバイスの主な騒音および振動の源の1つである。最悪の場合のシナリオでは、レールまたは軌道に対する車輪の衝突は、車輪およびレールのどちらかまたは両方に損傷が生じる程度まで、車両の車輪またはタイヤだけでなくレールまたは軌道にも、摩耗と裂け目とを付与する。レールまたは軌道の交差するセットの間に間隙があるとき、衝突は悪化される。この場合、車両が軌道ジョイントに接近するとき、車輪は、レールの第1のセットを通過すると、間隙の中に沈む。狭い間隙のために、車輪が沈むと、車輪は、軌道の次のセクションの縁に当たる。車輪が間隙の上を転がった後、車輪は、軌道の次のセクションの表面まで上がる。
【0033】
さらに、複数のレールセクションまたは軌道セクションは、軌道またはレールを建設するために必要である。軌道を建設するために必要なレールセクションまたは軌道セクションの数が多いほど、レールまたは軌道の組み立てがより複雑になる。大多数の場合、複数のレールセクションまたは軌道セクションがグリッド構造の各ノードで互いに接続されるという意味において、グリッド構造内の軌道セクションまたはレールセクションのノードまたは交点の各々におけるレールセクションまたは軌道セクションまたは区間の数の間に2対1の関係がある。たとえば、WO2018/146304(Autostore Technology AS)では、レールまたは軌道の第1のセットと第2のセットとの間で交点を作成するとき、レールまたは軌道の第2のセットはすべて、レールまたは軌道の第1のセットが配置され得る凹部を備える。さらに、複数の方形または正方形のグリッドセルを提供するために、複数の異なるサイズの軌道セクションまたはレールセクションが、グリッド構造内で互いに接続される。たとえば、各グリッドセルに対して、ある長さの一方向に延びるレールセクションまたは軌道セクションと、異なる長さの第2の方向に延びる別の軌道セクションまたはレールセクションがある。異なる長さのレールセクションまたは軌道セクションは、それらのレールセクションまたは軌道セクションが交差するグリッド構造内のノードで合する。異なる長さのレールセクションまたは軌道セクションを有する必要性は、グリッドパターン内の軌道セクションまたはレールセクションの組み立てを複雑にする。したがって、荷物取り扱いデバイスがレールまたは軌道の2つの交差するセットの間の接合部を越えて進むとき荷物取り扱いデバイスの車輪の衝突を軽減するだけでなく、軌道を組み立てるときに少数のレールセクションまたは軌道セクションの使用をも必要とする、軌道またはレールが必要とされる。
【0034】
この問題を克服するために、好ましくは、軌道システムは複数の相互接続されたモジュール式軌道セクションを備え、複数の相互接続されたモジュール式軌道セクションの各モジュール式軌道セクションは、第1の方向および第2の方向に延びる軌道表面を提供するように実質的に直角な要素を備える。それによって横断方向に延びる軌道表面またはパスを提供する複数の軌道セクションの各軌道セクションが単体すなわち単一の本体として形成されるように軌道システムを有することによって、軌道を建設するために必要な軌道セクションの数は、従来技術による軌道システムと比較して減少される-それによって、グリッド構造上の軌道セクションのレイアウトを単純化する。たとえば、単一の軌道セクションのみがグリッド構造のノードの各々で必要とされるという意味で、1対1関係が、グリッド構造内の複数の軌道セクションの各々と単一のノードの間に存在可能である。グリッド構造内の「ノード」は、平行なグリッド部材の第1のセットと第2のセットがグリッドパターンで交差する点である。従来技術による軌道システムでは、軌道システムは、第1の方向に延びる1つの軌道セクションと、第2の方向に延びる別の別個の軌道セクションとを有するという意味で、グリッド構造内の軌道セクションの数と単一のノードの間に2対1の関係がある。グリッド構造内の複数の軌道セクションの各々と各ノードの間の1体1関係を達成する一例では、好ましくは、複数の軌道セクションの少なくとも一部分の各軌道セクションは、
a)第1の方向に延びる第1の軌道セクション要素と、
b)軌道セクションがグリッド部材のノードで装着するために構成されるように、第1の軌道セクション要素と交差し、第2の方向に延びる第2の軌道セクション要素とを備える。より好ましくは、複数の軌道セクションの各々は、単体の本体すなわち単一ピース本体として形成される。言い換えれば、複数の軌道セクションの各々は、第1の方向に延びる第1の軌道セクション要素と、第1の軌道セクション要素と交差し、第2の方向に延びる第2の軌道セクション要素とを有する、十字形とすることができる。第1の軌道セクション要素および第2の軌道セクション要素は、軌道セクションの横断部分または分岐とも呼ばれ得る。単一のまたは単体の本体として形成されることは、グリッド部材が交差するグリッド構造のノードの各々に軌道セクションが装着されることを可能にし、したがって、グリッド構造の第1の方向と第2の方向の両方に延びることが可能である。これは、従来技術による解決策で見られるように第1の方向および第2の方向に別々に延びる別個の軌道またはレール要素を有する必要性を除去する。しかしながら、本発明は、単一の軌道セクションとグリッド構造のノードの数の間の1対1関係を有することに限定されない。たとえば、単体の本体として形成された単一の軌道セクションは、グリッド構造の複数のノードにわたって延びるが、横断方向に延びる軌道表面を提供するように構成可能である。
【0035】
理想的には、グリッド構造に装着された軌道システムの表面は、軌道上を進む荷物取り扱いデバイスの車輪に対する望ましくない上下衝突衝撃を防止するように、連続し、実質的に滑らかである。この荷物取り扱いデバイスの車輪の上下衝突を最も引き起こしやすいグリッド構造の区域は、軌道セクションがグリッド構造内のノードで合するところであると思われる。これは、グリッド部材が交差するまたは集まる、グリッド構造の区域である。
【0036】
一般に当技術分野では、グリッド構造が平らであることを保証するため、および凸凹した床を補償するために、垂直直立物に装着されたグリッド構造の水平面は、垂直直立物の基部に対して延ばされまたは引っ込められ得るネジ付きシャフトを備える垂直直立物の基部または下部端に調整可能な水平面調節足部を有することによって調整される。グリッド構造の水平面を調整することは、グリッド部材が垂直直立物の最上端で、すなわちグリッド構造のノードで交差する、相互接続されたグリッド部材の垂直な変位に部分的に起因することがある。
【0037】
従来技術によるグリッド構造では、グリッド部材上に装着された1つまたは複数の軌道セクションがグリッド構造のノードで合するので、ノードにおける下にあるグリッド部材のそのような垂直な変位は、その上に装着された軌道セクションに移送される望ましくない縁またはステップを作り出し、これは、荷物取り扱いデバイスが軌道上を進むとき荷物取り扱いデバイスの車輪によって当たられやすい。グリッド部材がノードで合する接合部における位置合わせ不良のグリッド部材の問題は、本発明で規定されるように支持フレームワーク構造が複数のプレハブ方式ブレース架構から組み立てられるとき、悪化される。複数のプレハブ方式ブレース架構は、プレハブ方式ブレース架構の複数の直立物の1つを隣接するプレハブ方式ブレース架構の複数の直立物の1つと接続することによって組み立てられるので、隣接するプレハブ方式ブレース架構の直立物が接合するまたは合する接合部は、位置合わせ不良の影響を受けやすい。これは、上にある軌道システムに移される物理的ステップまたは衝突を残して位置合わせされないように、支持フレームワーク構造上の隣接するプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造の間の接合または接続をもたらすことがある。
【0038】
本出願人は、グリッド部材のこの高さ変位の変動を最も受けやすいグリッド構造の区域を覆う、すなわち、グリッド構造のノードにおける、軌道セクション要素を考案することは、荷物取り扱いデバイスが軌道/グリッド構造上を進むとき、荷物取り扱いデバイスの車輪の上下衝突影響を軽減することを実現した。言い換えれば、本発明の軌道セクションは、グリッド部材が交差するまたは集まるノードで主に生じる、下にあるグリッド部材内のいかなる欠陥またはエッジをもマスクし、そのような高さ変動の影響をあまり受けないグリッド構造の区域に隣接する軌道セクションが合するジョイントを移送する。近接するグリッド部材の結果としてそのような高さ変動の影響をあまり受けないグリッド構造の区域は、グリッド部材の長さに沿って、より具体的にはグリッド構造の隣接するまたは付近のノードの間または中間に、ある。好ましくは、複数の軌道セクションは、軌道システム内の隣接するモジュール式軌道セクションが、グリッド部材の第1のセットおよび第2のセットがグリッドパターンで交差するまたは集まるグリッド構造の区域の間で合するように、軌道システム内で組み立てられる。
【0039】
本発明では、隣接する軌道セクションの実質的に直角な要素の遠位端または接続端は、交点の間で合する。任意選択で、隣接するモジュール式軌道セクションの実質的に直角な要素は、途中まで、またはそれぞれの交点の間の中間点で、合する。これは、単一のサイズを有する軌道セクションのみが、複数の別個の部品を有する代わりにグリッド部材の実質的部分を覆い、それによって、軌道セクションの製造容易性を改善するために必要である、すなわち、単一のツール設計または1つのサイズがすべてに嵌合するという利点を有する。グリッドセルが正方形である場合、好ましくは、複数の軌道セクションの各軌道セクションは、4という回転対称のオーダーで、水平平面内の回転対称を有することができる。90°の回転対称の角度を有するので、本発明の軌道セクションは、4回回転され、依然としてそれ自体と合致することができる。これは、複数の異なる方位でグリッド構造に本発明の軌道セクションを装着する柔軟性を提供し、それによって、軌道を組み立てる「ジグソー」影響を除去する、すなわち、1つの方位に限定される。
【0040】
隣接する軌道セクションをグリッド構造のノードまたは交点間で合させることができることは、異なるタイプまたは形状のジョイントまたは接続端を軌道セクションに組み込むことも可能にする。荷物取り扱いデバイスの車輪の上下衝突をさらに軽減するために、好ましくは、複数の軌道セクションは、テーパ付き縁を備えるジョイントによって接続される。本発明の目的のために、「ジョイント」という用語は、隣接する軌道セクションの当接する端を意味すると広く解釈される。隣接する軌道セクションの合する端は、それらの端が斜めに継がれるように切断されるまたは形状にされる。好ましくは、複数の軌道セクションは、テーパ付き縁を備えるジョイントによって接続される。荷物取り扱いデバイスの車輪が軌道セクション要素の縁の上を完全に転がる前に、車輪の一部は、隣接する軌道セクションの軌道セクション要素のすでに接触した斜めに継がれた縁を有する。これは、軌道ジョイントの漸進的な移行を提供し、車輪のより大きい部分がジョイントの縁に当たるのを防止し、この上下衝撃影響をさらに軽減し、軌道上での荷物取り扱いデバイスの進行の方向に対して直角で切断されたジョイントと比較して荷物取り扱いデバイスの車輪の騒音と振動とを減少させる。
【0041】
隣接する軌道セクションを接続するジョイントの構造的完全性をさらに増加させるために、好ましくは、ジョイントは、対応するような形状にされた溝内で受け入れ可能な少なくとも1つの舌部を備える。好ましくは、ジョイントは、重複するジョイントを備える。グリッド部材がノードで交差するグリッド構造の区域上へと軌道セクションが適切に着座されるように軌道セクションの案内を助けるために、好ましくは、複数の軌道セクションの各々は、グリッド部材の交点または集まりにおいてグリッド構造と係合するように軌道セクションを案内するための第1の軌道セクション要素と第2の軌道セクション要素の交点において下向きに延びるガイドを備える。下向きに延びるガイドは、グリッド構造のノード上の適切な位置に軌道セクションを設置する助けとなる。好ましくは、下向きに延びるガイドは、グリッド構造上での両方の側方方向における移動から軌道セクションをロックするように、第1の軌道セクション要素と第2の軌道セクション要素の接合部に、下向きに延びるスカートを備える。下向きに延びるガイドの各々は、直立カラムの方向に、すなわち垂直に、下向きに延びる2つの直角なプレート(互いと直角をなす2つの案内プレート)を備える。下向きに延びるガイドの2つの直角なプレートの各々は、垂直直立物のコーナセクションと協働するために配置される。下向きに延びるガイドは、グリッド部材の交点における把持器デバイスまたは容器の引っかかりも防止する。
【0042】
グリッド構造に軌道を固着するために、複数の軌道セクションの各々は、グリッド部材に軌道セクションをスナップ嵌合するための手段を備える。たとえば、複数の軌道セクションの各々は、グリッド部材に軌道セクションを固着するためにグリッド部材と係合する1つまたは複数の突起を備える。
【0043】
厚さまたは幅などの1つまたは複数の軌道セクションの寸法公差のいかなる変動も隣接する軌道セクションの間の接続に対する影響を有するので、複数の軌道セクションの各々が非常に厳しい寸法公差に対して製作されることが不可欠であり、これは、隣接する軌道セクションの間の軌道の軌道表面の寸法差異に影響するまたは作り出す。これは、車輪の騒音および振動につながる、荷物取り扱いデバイスが隣接する軌道セクションの間の接合部を越えて通過するとき、荷物取り扱いデバイスの車輪を当たらせるであろう隣接する軌道セクションの間に1つまたは複数のステップおよび/または間隙を作り出すであろう。複数の軌道セクションの各々は軌道上で荷物取り扱いデバイスの1つまたは複数の車輪を案内するための1つまたは複数の外形を備えるので、軌道セクションの各々が厳しい寸法公差を満たす重要性は、募らされる。軌道システム上で動作する1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスを支持するように軌道システムの構造的完全性を保証するために、一般的には、軌道セクションの各々は、金属材料、たとえばアルミニウムから構成される。金属で複数の軌道セクションの各々を製作するために、一般的には、複数の軌道セクションの各々は押し出し加工される。金属押し出し加工は、閉じられた空洞内部のビレットが所望の断面のダイを流れさせられる金属形成製造プロセスである。しかしながら、金属押し出し加工部品の欠点の1つは、金属押し出し加工部品が、隣接する軌道セクションの間の連続的な中断されない進行表面を提供するように軌道のために必要とされる厳しい寸法公差のレベルを提供しないことである。厳しい公差を達成するために、一般に、押し出し加工プロセスは、その後、常に複製可能な部品を生産するとは限らないので時間がかかるだけでなく誤差を受けやすい機械加工プロセスが続く。
【0044】
本出願人は、軌道支持物またはグリッド部材に軌道システムを装着し、それによって、グリッド構造上で動作する荷物取り扱いデバイスの少なくとも一部分または全重量に軌道支持物が耐えることによって、その上に装着された軌道システムは、非常に厳しい寸法公差に対して成形可能であるより少ない構造的に支持する材料から製作可能であることを実現した。これは、システムは、システムに十分な荷重負荷能力を与える材料、たとえば金属からなることを必要としないからである。本発明の目的のために、グリッド部材は、軌道セクションが軌道支持物に装着可能であるように、軌道支持物として機能する。本発明の一態様では、複数の軌道セクションの各々は、プラスチック材料から形成される。軌道セクションを製作するためのプラスチック材料の使用は、軌道セクションが、押し出し加工のみによって達成可能であるより厳しい公差に対して製作されることを可能にする。本発明の軌道セクションを製作するためのプラスチック材料の使用は、軌道セクションが射出成形されることを可能にする。押し出し加工とは異なり、射出成形は、部品が非常に厳しい公差に形成されることを可能にし、仕上げ部品に対する過剰な機械加工を行う必要性をなくすまたは軽減する。さらに、射出成形は、1つまたは複数の外形が正確なまたは複雑な細部内で軌道に組み込まれることを可能にし、これは、脱線の可能性なしに軌道上の荷物取り扱いデバイスの車輪を案内するに不可欠である。たとえば、単一の軌道の外形が、軌道上の各車輪を案内または制限するために、対向するリップ、すなわち軌道の両側のリップを備える場合、外形の数に応じて、軌道システムは、単一または二重の軌道とすることができる。二重軌道の外形の場合、軌道は、荷物取り扱いデバイスが両方向に互いに通過することを可能にする軌道に沿って、すなわち、少なくとも中央隆起の両側の2つの軌道を分離する少なくとも中央隆起を有する、対向するリップの2つのペアを備える。本発明の軌道システムは、単一の軌道または二重の軌道に限定されず、1つまたは複数の軌道表面を提供するために1つまたは複数の外形を備えることができる。
【0045】
プラスチック軌道を使用する可能な欠点の1つは、荷物取り扱いデバイスのタイヤが軌道に連続的に乗るので、静電気の蓄積である。静電気は、静電気が電気的に放電する機会があるまで、軌道表面上に蓄積し得る。極端な場合には、軌道上での静電気の蓄積は、人間が軌道に接触することを通じて放電されるとき、害を及ぼすのに十分に大きいことができる。軌道上での静電気の蓄積を軽減するために、軌道は、好ましくは、地面への軌道上の電荷の蓄積を安全に行うように連続的にされる。プラスチックから軌道セクションを射出成形することの利益を維持するために、好ましくは、軌道システムは、プラスチックに導電材料を組み込むことによって、導電性になされる。さまざまな導電材料は、プラスチック材料を導電性にするためにプラスチック材料に組み込まれることが知られている。これらには、限定されるものではないが、マイクロまたはナノの形状をとるさまざまなタイプの炭素材料、たとえばグラファイトがある。
【0046】
グリッド構造およびしたがって軌道システムは、保管容器の複数のスタックの保管のための保管空間を作り出すためにプレハブ方式モジュール式パネルのアセンブリに装着されることによって、床よりも上に上昇される。従来から、上記で論じられたように、スタック内の容器または保管箱は、グリッド部材のノードまたは交点の各々において垂直直立物によってそれぞれのグリッドセルを通って案内される。垂直直立物の除去は、容器が、グリッド構造上で動作する荷物取り扱いデバイスによって自由空間内のグリッドセルを通って持ち上げられ、上昇されることを意味している。把持器デバイスの4つのコーナにおける持ち上げテザーまたはテープのセット(
図5を参照されたい)は、隣接する容器のスタックから持ち上げられている付近の容器とぶつかったりまたは破損させたりすることなくグリッドセルを通して容器を持ち上げるとき、それに取り付けられた容器が揺動するのを防止するのに十分である把持器デバイスの側方安定性を提供するが、把持器デバイスの側方安定性は、グリッドフレームワーク構造の高さが増加するにつれて減少する。その結果、従来のグリッドフレームワーク構造における垂直直立物は、グリッドセルを通して垂直直立物に沿って把持器とそれに取り付けられた保管容器とを案内するためのガイドを兼ねる。垂直直立物の各々は、上方でグリッド構造を支持するための圧縮下の構造要素として機能すると考えられ得る。一般的には、複数の垂直直立物の各々は、ボックスセクションを備える。ボックスセクションの少なくとも1つのコーナには、ガイドまたはコーナセクションが装着または形成される。ガイドは、垂直直立物の長さに沿って長手方向に延びる2つの直角なプレート(互いと直角をなす2つの容器案内プレート)を備える。
【0047】
従来、垂直直立物は、グリッド構造が、垂直なスタック内に順に重ねて保管容器を保管するための複数の保管カラムを形成するためにグリッド部材が交差するまたは相互接続される各ノードまたは接合部において垂直直立物によって支持されるように、配置される。その結果、容器が左右に揺動するのを防止するように、容器が、グリッド構造上で動作する荷物取り扱いデバイスの方へ持ち上げられるまたは引き上げられると、保管容器の4つのコーナすべてが、垂直直立物と協働する。3次元グリッドフレームワーク構造を形成するためのプレハブ方式モジュール式パネルの組み立ては、保管容器の複数のスタックを収容するための1つまたは複数の開いた保管空間を生成する。開いた保管空間は、グリッド構造の複数のグリッドセルを収容するように表面積を有する。把持器デバイスおよびそれに取り付けられたいかなる保管容器も、グリッド構造のグリッドセルを通って持ち上げられるときに揺動するのを防止するために、グリッドフレームワーク構造は、グリッド構造と床の間で垂直に延びる複数のガイドをさらに備える。複数のガイドは、複数のガイドの間で保管容器の複数のスタックを収容するためのパターンで、グリッドセルを通って複数の保管容器を案内するように配置される。主に荷重負荷式であるプレハブ方式モジュール式パネルの直立物とは異なり、ガイドは、グリッド構造のグリッドセルを通って把持器デバイスおよび/または保管容器を案内することが意図されている。好ましくは、複数のガイドのうちの各ガイドは、保管容器のコーナを収容するためのグリッド構造と床との間に延びる2つの直角な箱案内プレートを備える。2つの直角な箱案内プレートは、把持器デバイスおよび/または保管容器のコーナセクションを収容するように構成される。したがって、4つのガイドは、標準的な保管容器の4つのコーナセクションを収容するために必要であり、これは、一般に形状が直線的である。任意選択で、複数のガイドのうちの1つまたは複数は、キャッププレートに固着され、グリッド構造内で複数のグリッド部材が交差する接合部、すなわちグリッド構造のノードに配置される。好ましくは、複数のガイドのうちの1つまたは複数の上部端は、キャッププレートに固着される。
【0048】
任意選択で、複数のガイドは4つのガイドを備え、前記4つのガイドは、4つのガイドが、4つの隣接する保管容器のコーナを案内するために配置されるように、4つのガイドによって画定された中心点に対して対称的に配置される。中心点は、複数のガイドがキャッププレートのまわりに配置可能であるように複数のガイドをまとめて固着するために使用されるキャッププレートとすることができる。
【0049】
容器が荷物取り扱いデバイスの持ち上げ機構によってグリッド構造の方へ引き上げられるときガイドに沿って保管容器の4つのコーナすべてと係合するまたはこれらを収容することは必要ではないが、本発明の別の実施形態では、複数のガイドは、1つまたは複数の容器の斜めに対向するコーナのペアのみに沿ってスタック内の1つまたは複数の容器を案内するために配置される。これは、保管容器が斜めに対向するガイドに沿って引き上げられるとき、把持器デバイスおよび/または保管容器にX方向およびY方向における側方安定性のレベルを与える。斜めに対向するガイドのみによって把持器デバイスおよび/またはそれに取り付けられた保管容器を案内することによって、把持器デバイスおよび/またはそれに取り付けられた保管容器を案内するために必要なガイドの数が減少される。実際、複数のガイドは、1つまたは複数の容器が、保管容器の斜めに対向するコーナのみにおいて2つのガイドの間に積み重ねられるように、第1の方向(たとえばx方向)において、および第2の方向(たとえばy方向)において、交互のノードに配置可能である。
【0050】
任意選択で、支持フレームワーク構造は、プレハブ方式モジュール式パネルの下部層と、プレハブ方式モジュール式パネルの上部層とを備え、下部層のプレハブ方式モジュール式パネルおよび上部層のプレハブ方式モジュール式パネルは、互いの上に垂直な構成で取り付けられる。製造、取り扱い、保管、および組み立ての容易さのために、大規模保管システムでは、支持フレームワーク構造の全高よりも小さい高さを有するプレハブ方式モジュール式パネルを使用することが好都合であることがある。より小さい高さのプレハブ方式モジュール式パネルを使用する利点は、それらのパネルが、現場または別個の製造施設内のどちらかで組み立て可能であり、人間のオペレータまたはAGVのどちらかによって、より容易に取り扱い可能であることである。より短いパネルの輸送も、パネルが、専用のより大型の車両を必要とするのではなく、より小型の車両に合うことができるので、より好都合である。より小さいパネルの保管も、より好都合である。
【0051】
グリッドフレームワーク構造の主要な特徴の1つは、それが容易な輸送と組み立てとを促進するためにフラットパックできることである。本発明は、
i)第1の方向に延びるグリッド部材の第1のセットと第2の方向に延びるグリッド部材の第2のセットとを備えるグリッド構造を形成するために組み立てるための複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造と、第2の方向は、グリッド部材の第1のセットおよび第2のセットが、複数のグリッドセルまたはグリッド空間を備えるグリッドパターンで配置されるように、第1の方向と実質的に直角をなし、複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造の各々は、グリッド部材の第1のセットの一部分と、グリッド部材の第2のセットの一部分とを備える、
ii)複数のモジュール式軌道セクションと、複数のモジュール式軌道セクションのうちの各モジュール式軌道セクションは、組み立てられるとき、複数のモジュール式軌道セクションが、グリッド構造上の1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイスを案内するための軌道システムを形成するように、第1の方向および第2の方向に延びる軌道表面を提供するように横断要素を備える、
iii)3次元グリッドパターンに配置するための複数のプレハブ方式モジュール式パネルと
を備える、本発明によるグリッドフレームワーク構造を立てるための部品のキットをさらに提供する。
【0052】
好ましくは、複数のプレハブ方式モジュール式パネルの少なくとも一部分は、複数のプレハブ方式ブレース架構を備え、複数のプレハブ方式ブレース架構の各々は、複数の平行な直立物の垂直な平面内にある1つまたは複数の支柱部材によって接続される共通の垂直な平面内で延びる平行な直立物を備える。
【0053】
別の態様では、本発明は、
i)上記で規定されたグリッドフレームワーク構造と、
ii)軌道システムの下に設置された保管カラム内に配置された容器の複数のスタックと、ここにおいて、各保管カラムは、グリッドセルの下に垂直に設置される、
iii)スタック内の積み重ねられた容器を持ち上げて移動させるための複数の荷物取り扱いデバイスと、この複数の荷物取り扱いデバイスは、グリッドセルを通って容器にアクセスするために保管カラムの上方にて軌道システム上で側方に移動するように遠隔で操作され、前記複数の荷物取り扱いデバイスの各々は、
a)軌道システム上の荷物取り扱いデバイスを案内するための車輪アセンブリと、
b)軌道システムの上方に設置された容器受け入れ空間と、
c)スタックから容器受け入れ空間へと単一の容器を持ち上げるように配置された持ち上げデバイスと
を備える、
を備える保管および回収システムを提供する。
【0054】
本発明のさらなる特徴は、図面を参照しながら、詳細な説明から明らかになるであろう。
【0055】
本発明のさらなる特徴および態様は、図面を参照しながらなされる例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1】既知のシステムによるグリッドフレームワーク構造の概略図。
【
図2】
図1の支持フレームワーク構造内に配置された箱のスタックを示すトップダウン図の概略図。
【
図3】グリッドフレームワーク構造上で動作する荷物取り扱いデバイスの既知の保管システムの概略図。
【
図4】上方から容器を把持する持ち上げデバイスを示す荷物取り扱いデバイスの概略斜視図。
【
図5(a)】荷物取り扱いデバイスの容器受け入れ空間内に収容された容器を示す、
図4の荷物取り扱いデバイスの概略斜視切欠図。
【
図5(b)】荷物取り扱いデバイスの容器受け入れ空間を示す、
図4の荷物取り扱いデバイスの概略斜視切欠図。
【
図6】垂直直立物によって支持されているグリッド部材の交点またはノードを示す4つの隣り合うグリッドセルを備える既知のグリッド構造のセクションの上面平面図。グリッドセルの各々は、保管カラムを構成する。
【
図7】グリッドフレームワーク構造内の保管空間または保管カラムを構成する4つの垂直直立物を示す斜視図。
【
図8】キャッププレートによってノードまたは交点で相互接続される軌道および軌道支持物の配置を示す斜視図。
【
図10】ノードでグリッド部材に垂直直立物を相互接続するためのキャッププレートの斜視図。
【
図11】ノードでのキャッププレートによるグリッド部材への垂直直立物の相互接続の斜視断面図。
【
図13】本発明の一実施形態によるグリッドフレームワーク構造の斜視図。
【
図14】本発明による支持フレームワーク構造の斜視図。
【
図15】本発明による支持フレームワーク構造の少なくとも1つの外壁を被覆する斜視図。
【
図16a】
図14に示される支持フレームワーク構造へと組み立てるための異なるプレハブ方式ブレース架構を示す斜視図。
【
図16b】
図14に示される支持フレームワーク構造へと組み立てるための異なるプレハブ方式ブレース架構を示す斜視図。
【
図16c】
図14に示される支持フレームワーク構造へと組み立てるための異なるプレハブ方式ブレース架構を示す斜視図。
【
図16d】
図14に示される支持フレームワーク構造へと組み立てるための異なるプレハブ方式ブレース架構を示す斜視図。
【
図17】接続のために互いまで提示されるプレハブ方式ブレース架構を示す斜視図。
【
図18】本発明によるグリッドセルを画定するためのプレハブ方式モジュール式パネルの配置を示す支持フレームワーク構造のセクションの斜視上面平面図。
【
図19】本発明による一方向に沿ったプレハブ方式モジュール式パネルのパターンを示す斜視図。
【
図20】本発明によるグリッドセルを画定するためのプレハブ方式ブレース架構の配置を示す斜視図。
【
図21】支持フレームワーク構造のグリッドセルの各々と入れ子にされた軌道システムのグリッドセルの上面平面図を示す斜視図。
【
図22】本発明による床レール上の保管容器のスタックの配置を示す斜視図。
【
図23】本発明による自己積み重ね式容器または保管箱の一例を示す斜視図。
【
図24】スタック内の保管箱または容器の移動を案内するためのグリッド部材のノードまたは交点におけるケーブルガイドの斜視図。
【
図25】本発明の一実施形態による保管箱または容器のコーナを収容するような形状にされたスリーブを備えるケーブルガイドの斜視図。
【
図26】支持フレームワーク構造のグリッドセルが本発明によるグリッド構造のグリッドセルを通って保管容器を案内するためのガイドを備える支持フレームワーク構造の斜視図。
【
図27a】複数のガイドの上部端および下部端でキャッププレートに固着された複数のガイドの斜視図。
【
図27b】
図28に示される複数のガイドの上部端および下部端における複数のガイドおよびキャッププレートの配置を示す分解組立図。
【
図28a】グリッド構造を形成する複数のプレハブ方式サブグリッド構造の配置を示す略図。複数のプレハブ方式サブグリッド構造の各々は、グリッド構造のコーナセクションを表す。
【
図28b】グリッド構造を形成する複数のプレハブ方式サブグリッド構造の配置を示す略図。複数のプレハブ方式サブグリッド構造の各々は、グリッド構造のコーナセクションを表す。
【
図28c】グリッド構造を形成する複数のプレハブ方式サブグリッド構造の配置を示す略図。複数のプレハブ方式サブグリッド構造の各々は、グリッド構造のコーナセクションを表す。
【
図28d】グリッド構造を形成する複数のプレハブ方式サブグリッド構造の配置を示す略図。複数のプレハブ方式サブグリッド構造の各々は、グリッド構造のコーナセクションを表す。
【
図29】本発明によるグリッド構造の軌道支持物またはグリッド部材への軌道セクションの装着を示す斜視図。
【
図30】本発明による軌道システム内の軌道セクションの配置の図。
【
図31】(a)、(b)は、本発明による、隣接する軌道セクションを結びつけるジョイントの拡大図。
【
図32】本発明の実施形態による単一の軌道セクションの上面平面図。
【
図33】本発明の一実施形態による、接続部分の縁における舌部の成形された溝と溝ジョイントとを示す軌道セクションの接続部分の下側の斜視図。
【
図34】本発明による軌道セクションの下側の斜視図。
【
図35】本発明の実施形態による、軌道支持物要素に装着された軌道の断面図。
【
図36a】持ち上げられる前にプレハブ方式ブレースパネルと係合するAGVおよび持ち上げ機構の斜視図。
【
図36b】支持フレームワーク構造上で組み立てられる前にプレハブ方式ブレースパネルの方位を示す図。
【
図37a】水平十字部材188をもつ開口を形成するAフレームを備えるプレハブ方式ブレース架構の一実施形態を示す図。
【
図37b】水平十字部材188が除去された、開口を形成するAフレームを備えるプレハブ方式ブレース架構の一実施形態を示す図。
【
図38】プレハブ方式ブレース架構内の開口を通るアクセス通路をもつ支持フレームワーク構造の下部層を示す図。
【
図39a】支持フレームワーク構造の一実施形態を組み立てるプロセスにおける段階を概略的に示す図。支持フレームワーク構造の下部層は、水平十字部材が所定の位置に在る状態で組み立てられる。
【
図39b】支持フレームワーク構造の一実施形態を組み立てるプロセスにおける段階を概略的に示す図。水平十字部材が除去された支持フレームワーク構造の下部層。
【
図39c】支持フレームワーク構造の一実施形態を組み立てるプロセスにおける段階を概略的に示す図。支持フレームワークの上部層が組み立てられる。
【発明を実施するための形態】
【0057】
本発明が考案されたのは、上記で
図1~
図5を参照して説明されたグリッドフレームワーク構造および荷物取り扱いデバイスなどの保管システムの既知の特徴に対してである。
図6は、4つの隣り合うグリッドセル42を備える従来のグリッド構造40のセクションすなわち一部分の上面図を示し、
図7は、スタック内の1つまたは複数の容器10の保管のための単一の保管カラム44を形成するために4つの垂直直立物16によって支持される単一のグリッドセル42の斜視側面図を示す。グリッドフレームワーク構造は、複数の垂直直立物を備える支持フレームワーク構造と、グリッド構造に分割されると考えられ得る。グリッド構造は、支持フレームワーク構造によって支持され、複数のグリッドセルを備えるグリッドパターンで配置された複数のグリッド部材を備える。
【0058】
垂直直立物16の各々は、略管状である。
図2に示される保管カラム44の水平平面内の横断断面では、垂直直立物16の各々は、中空の中央セクション46(一般的には、ボックスセクション)を備え、1つまたは複数のガイド48は、保管カラム44に沿って容器の移動を案内するための垂直直立物16の長手方向長さに沿って延びる中空の中央セクション46のコーナに装着または形成された。1つまたは複数のガイド48は、2つの直角の容器案内プレートを備える。2つの直角の容器案内プレートは、容器のコーナまたは容器のスタックのコーナを収容するように配置される。言い換えれば、のコーナ中空の中央セクション46の各々は、容器または保管箱のコーナを収容し得る実質的に三角形の区域の2つの側面を画定する。コーナは、複数の垂直直立物16が複数の隣接する保管カラムを提供し得るように、中空の中央セクション46の周りに均等に配置され、各垂直直立物16は、最大4つの別個の保管カラムに共通であってもよいし、これらによって共有されてよい。また、
図7に示されているのは、垂直直立物16の各々が、基部と、凸凹した床を補償するために延ばされまたは引っ込められ得るネジ付きシャフトとを備える垂直直立物の足部で、調整可能なグリッド水平面調節機構19の上に装着されることである。
【0059】
図2の保管カラム44の水平平面内の横断断面は、個々の保管カラム44が、容器または保管箱10のコーナで配置された4つの垂直直立物16から構成されることを示す。保管カラム44は、単一のグリッドセルに対応する。垂直直立物16の断面は、垂直直立物の全長にわたって一定である。
図2の水平平面内の容器または保管箱の周囲は、4つのコーナを有する容器または保管箱と、保管カラム44内の容器または保管箱のコーナにおける4つの垂直直立物16の配置とを示す。4つの垂直直立物の各々から1つである、4つの垂直直立物の各々のコーナセクションは、ことを保証する保管カラム44内に保管された容器または保管箱は、保管カラムおよび周囲の保管カラム内の容器または保管箱のスタック内に保管された任意の容器または保管箱に対して適切な位置へ案内される。グリッド構造40上で動作する(図示せず)荷物取り扱いデバイスは、グリッドセル42を通って垂直直立物16に沿って案内されると、容器または保管箱を持ち上げることが可能である。垂直直立物16は、2つの目的、すなわち、(a)グリッド構造40を構造的に支持することと、(b)それぞれのグリッドセル42を通って適切な位置に容器または保管箱10を案内することとを有する。
【0060】
従来、グリッドフレームワーク構造の組み立て中、個々の垂直直立物16が最初に立てられる。個々の垂直直立物16を組み立てるための手順は、「現場組み立て」手法と呼ばれるときもある。次いで、垂直直立物16の上部端または最上端は、複数のグリッド部材によって相互接続される。
図6に示されるグリッド構造40のセクションの上面平面図は、グリッドセル42を構成する複数の方形フレームを形成するように配置された一連の水平交差梁またはグリッド部材18、20、より具体的には、第1の方向xに延びるグリッド部材の第1のセット18と、第2の方向yに延びるグリッド部材の第2のセット20とを示し、グリッド部材の第2のセット20は、実質的に水平な平面内でグリッド部材の第1のセット18まで横断方向に走行する、すなわち、グリッド構造は、X方向およびY方向におけるデカルト座標によって表される。「垂直直立物」、「直立部材」、および「直立カラム」という用語は、同じ物を示すために、説明において互換的に使用される。本発明の説明の目的で、
図6では影付き四角によって示される、グリッド部材が交差するまたは交わる点または接合部は、ノードまたは交点50として画定可能である。グリッド構造40の各交点またはノード50が垂直直立物16によって支持されることは、
図6に示される4つの隣り合うグリッドセル42を構成する既知のグリッド構造40の少なくとも一部分またはセクションのレイアウトから、明確に明らかである。
図6に示されるグリッド構造40のセクションまたは少なくとも一部分から、4つの隣り合うグリッドセルは、9つの垂直直立物16、すなわち、3つの行でグリッド構造を支持する垂直直立物16の3つのセットによって支持され、各行は、3つのノード50を備える。
【0061】
グリッド部材の各々は、軌道支持物18、20および/または軌道もしくはレール22a、22b(
図8を参照されたい)を備えることができ、それによって、軌道またはレール22a、22bは、軌道支持物18、20に装着される。荷物取り扱いデバイスは、本発明の軌道またはレール22a、22bに沿って移動するように動作する。代替的に、軌道22a、22bは、たとえば押し出し加工によって、単一の本体として軌道支持物18、20に統合可能である。セット内の少なくとも1つのグリッド部材、たとえば単一のグリッド部材は、第1の方向または第2の方向に延びるグリッド部材18、20を形成するために接合または結びつけ可能である別々のグリッド要素に再分割またはセクション化可能である。グリッド部材が軌道支持物を備える場合、軌道支持物も、軌道支持物を形成するために結びつけられる別々の軌道支持物要素に再分割可能である。第1の軸方向および第2の軸方向に延びる軌道支持物を構成する別々の軌道支持物要素が、
図8に示されている。軌道支持物18、20を構成するために使用される個々の軌道支持物要素56が、
図9に示されている。横断断面内の軌道支持物18、20は、C字形もしくはU字形状もしくはI字形の断面の中実支持物であってよく、または二重C字もしくは二重U字形の支持物ですらあってよい。本発明の特定の実施形態では、軌道支持物要素56は、まとめてボルト留めされた二重の背中合わせのCセクションである。
【0062】
図8に示される接続プレートまたはキャッププレート58は、複数の軌道支持物要素がグリッド構造40内で交わる接合部で第1の方向と第2の方向の両方で個々の軌道支持物要素56を結びつけるまたは接合するために使用可能である、すなわち、キャッププレート58は、垂直直立物16に軌道支持物要素56を接続するために使用される。その結果、垂直直立物16は、複数の軌道支持物要素がキャッププレート58によってグリッド構造40内で交わる接合部において上部端で相互接続される、すなわち、キャッププレートは、グリッド構造40のノード50に設置される。
図10に示されるように、キャッププレート58は、交点50において端または軌道支持物要素56の長さに沿った任意の場所に接続するための4つの接続部分60を有する十字形である。キャッププレート58によるノードにおける垂直直立物への軌道支持物要素の相互接続は、
図11に示されるノード50の断面外形において示されている。キャッププレート58は、
図11に示されるように軌道支持物要素に複数の垂直直立物16を相互接続するために密に嵌合して垂直直立物16の中空の中央セクション46に着座するようなサイズにされた栓または突出部62を備える。第1の方向(x方向)および第2の方向(y方向)に対応する両方の直角な方向に延びる軌道支持物要素56a、56bも、
図11に示されている。接続部分60は、それぞれ第1の方向および第2の方向に延びる軌道支持物要素56a、56bに接続するために、互いと直角をなす。キャッププレート58は、軌道支持物要素56a、56bの端に、または軌道支持物要素の長さに沿って、ボルト留めされるように構成される。軌道支持物要素56a、56bの各々は、本発明によるグリッド構造40を形成するためにノードで互いと連動するように配置される。これを達成するために、軌道支持物要素56a、56bの各々の遠位端または対向する端は、隣接する軌道支持物要素の対応するロック機構66に相互接続するためのロック機構64を備える。本発明の特定の実施形態では、1つまたは複数の軌道支持物要素の対向する端または遠位端は、軌道支持物要素がグリッド構造40内で交わる接合部において隣接する軌道支持物要素56に沿って中途で開口またはスロット66の中に受け入れ可能な少なくとも1つのフックまたは舌部64を備える。
図11と組み合わせて
図9に戻ると、軌道支持物要素56の端におけるフック64が、軌道支持物要素56が交わる接合部において垂直直立物16を越えて延びる隣接する軌道支持物要素の開口66の中に受け入れられて示されている。ここで、フック64は、軌道支持物要素56bの両側で開口66まで提示される。開口66は、組み立てられたとき、第1の方向および第2の方向における隣接する平行な軌道支持物要素56が少なくとも1つのグリッドセルだけずらされるように、軌道支持物要素56の長さに沿って途中にある。これは、
図8に示されている。
【0063】
第1の方向に延びる軌道支持物18と第2の方向に延びる軌道支持物20とを備えるグリッドパターンで軌道支持物要素が連動されるとグリッド構造40を完成させるために、軌道22a、22bは、軌道支持物要素56に装着される。軌道22a、22bは、摺動嵌合配置で軌道支持物18、20の上にスナップ嵌合されるかおよび/または嵌合されるかのどちらかである(
図8を参照されたい)。軌道支持物のように、軌道は、第1の方向に延びる軌道の第1のセット22aと、第2の方向に延びる軌道の第2のセット22bとを備え、第1の方向は第2の方向と直角をなす。軌道の第1のセット22aは、組み立てられたとき、第1の方向における隣接する平行な軌道要素が少なくとも1つのグリッドセルだけずらされるように、第1の方向において複数の軌道要素68に再分割される。同様に、軌道の第2のセット22bは、組み立てられたとき、第2の方向における隣接する平行な軌道要素が少なくとも1つのグリッドセルだけずらされるように、第2の方向において複数の軌道要素68に再分割される。これは、
図8に示されている。単一の軌道要素68の一例が
図12に示されている。軌道支持物要素と同様に、第1の方向および第2の方向における複数の軌道要素は、両方向において軌道を形成するために敷設される。軌道支持物18、20への軌道要素68の嵌合は、軌道支持物18、20の最上部を載せるまたはこれに重なるような形状にされた逆U字形断面外形を備える。U字形外形の各分岐から延びる1つまたは複数の突起は、スナップ嵌合配置で軌道支持物18、20の端と係合する。等しく信頼できそうであるのは、軌道22a、22bが、別個の構成要素であるのではなく、軌道支持物18、20に統合可能であることである。
【0064】
上記の説明から諒解可能であるように、垂直直立物を立てることと、グリッド部材を接続することと、軌道を装着することとを伴うグリッドフレームワーク構造を組み立てるプロセスは、グリッドフレームワーク構造を組み立てるために複数の別個の構成要素が必要であるので、非常に時間がかかる。グリッドフレームワーク構造を立てるプロセスは数週間かかることがあり、最悪の場合のシナリオでは、このプロセスは、数カ月かかることがある。電子商取引の需要が急速に大きくなるにつれて、客からの大きくなりつつある需要を満たすために、主要都市にサービスを提供するほんの少数の場所ではなく、より多くの場所において、顧客フルフィルメントセンタ(CFC:customer fulfilment centre)とも呼ばれる配送センタの需要も増加してきた。より多くの場所における配送センタの存在の増加は、配送センタからその最終的な宛先までの品物の移動のためのラストワンマイル物流を完了する時間を減少させるという効果も有する。そのようなラストワンマイル物流は、腐敗しやすい食品雑貨品などの品物を最終的な宛先で新鮮に保つために重要な考慮事項でもある。より多くの場所で配送センタを提供するための主要なボトルネックの1つは、グリッドフレームワーク構造を立てるための時間およびコストである。配送センタを設立するときにグリッドフレームワーク構造を立てるための時間およびコストが懸念の原因であるだけでなく、グリッドフレームワーク構造も、単にグリッドフレームワーク構造を収納するために特注の倉庫を建設するのではなく、既存の倉庫を含むいくつかの既存の場所において組み立てられる柔軟性を有するべきである。
【0065】
本出願人は、依然として、グリッドフレームワーク構造上で動作する1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイスの重量(150kgもの重さとすることができる)に耐えるために既存のグリッドフレームワーク構造と同じ構造的完全性を維持しながら、上記で説明されたように現在実践されているよりも少ない構造構成要素から、本発明によるグリッドフレームワーク構造を形成することによって、上記の問題を軽減した。上記で説明された既存のグリッドフレームワーク構造とは対照的に、本発明によるグリッドフレームワーク構造は、プレハブ方式モジュール式構成要素から立てられる。プレハブ方式モジュール式構成要素は、グリッドフレームワーク構造を形成するために組み立てられたとき、プレハブ方式モジュール式構成要素が、グリッド構造上で移動する1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスを支持するために3次元荷重負荷構造を提供するという意味で、荷重負荷である。本発明によるグリッドフレームワーク構造を立てるためのプレハブ方式モジュール式構成要素の使用は、グリッドフレームワーク構造が、個々の垂直直立物が最初に床の上で1つずつ立てられ、次いでその後、垂直直立物の上部端に軌道支持物を装着する従来の「現場組み立て」手法よりもはるかに速い速度で、組み立てられることを可能にする。
【0066】
図13は、本発明によるプレハブ方式モジュール式構造構成要素から組み立てられたグリッドフレームワーク構造101である。グリッドフレームワーク構造は、支持フレームワーク構造102、グリッド構造104、およびグリッド構造104上の1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイス30を案内するための軌道システム106に分割可能である。グリッドフレームワーク構造101を組み立てるとき、支持フレームワーク構造102が最初に組み立てられ、次いで、グリッド構造104が支持フレームワーク構造102に装着される。グリッド構造104は、保管容器の複数のスタックの保管のための開いた保管空間を作り出すために支持フレームワーク構造102によって地面より上に高くされる。支持フレームワーク構造102またはグリッド構造104または支持フレームワーク構造102とグリッド構造104の両方は、モジュール式構造構成要素から組み立て可能である。
図13に示される特定の実施形態では、支持フレームワーク構造102とグリッド構造104の両方が、グリッドフレームワーク構造1013次元を形成するためにプレハブ方式モジュール式構造構成要素から組み立てられる。モジュール式構成要素からの支持フレームワーク構造102、グリッド構造104、および軌道システム106の組み立ての詳細は、以下で説明される。
【0067】
支持フレームワーク構造
本発明によれば、支持フレームワーク構造102は、複数のプレハブ方式モジュール式パネル108a、bから構築される。「支持フレームワーク構造」および「フレームワーク構造」という用語は、特許明細書では、グリッド構造と軌道システムとを支持するという意味において同じ特徴を意味するために互換的に使用される。グリッドフレームワーク構造は、支持フレームワーク構造、グリッド構造、および軌道システムの組み合わせである。モジュール式パネル108a、bのプレハブ生産は、プレハブ方式モジュール式パネル108a、bの各々の構成要素が共通平面内にあるように支持フレームワーク構造102を立てる前に支持フレームワーク構造102の別個の構成要素を組み立てて固定することを伴う。言い換えれば、プレハブ方式モジュール式パネル108a、bは、平面状であると想定可能である。これは、当技術分野で現在実践されているように、「1本ずつ(stick by stick)」手法で複数の垂直直立物を1つずつ立て、次いで、グリッド構造を支持フレームワーク構造に装着するのではなく、プレハブ方式モジュール式パネル108a、bの使用が、支持フレームワーク構造102を組み立てるための時間と労力を大きく減少させるので、支持フレームワーク構造102の組み立ての容易さを可能にする。本発明による支持フレームワーク構造102を組み立てるために、複数のプレハブ方式モジュール式パネル108a、bは、複数のグリッドセルまたはグリッド空間110を備えるグリッドパターンで配置される。グリッドパターンで複数のプレハブ方式モジュール式パネル108a、bを配置するために、複数のプレハブ方式モジュール式パネル108a、bは、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセット108aと、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセット108bとを備える。平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセット108aは第1の方向に延び、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセット108bは第2の方向に延び、第2の方向は、複数のプレハブ方式モジュール式パネルが、複数のグリッドセルまたはグリッド空間110を備えるグリッドパターンで配置されるように、第1の方向と実質的に直角をなす。第1の方向および第2の方向は、デカルト座標系のX軸とY軸とを表すことができる。
【0068】
図14は、1つまたは複数の保管空間110を作り出すためにプレハブ方式モジュール式パネル108a、bのアセンブリから製作された、本発明によるグリッド構造104を支持するための支持フレームワーク構造102の一例である。1つまたは複数の保管空間110の各々は、一般に保管箱として知られる保管容器の複数のスタックを保管するようなサイズにされる。モジュール式パネルのプレハブ生産は、支持フレームワーク構造を立てる前に支持フレームワーク構造の別個の構成要素を組み立てて固定することを伴う。これが本発明により達成可能である多数の方策がある。一例では、モジュール式パネルのプレハブ生産は、付加製造、たとえば3D印刷を通じて達成可能である。次いで、3D印刷されたモジュール式パネルが、支持フレームワーク構造へと組み込み可能である。本発明の特定の実施形態では、モジュール式パネルのプレハブ生産は、支持フレームワーク構造の組み立ての容易さを促進するであろうプレハブ方式ブレース架構を形成するために複数の直立物のサブグループをまとめてプレハブ生産することを伴う。プレハブ方式ブレース架構の組み立てのさらなる詳細は以下で説明される。同じプレハブ生産の原理は、グリッド構造と、グリッド構造上のロボット利用荷物取り扱いデバイスを案内するための軌道システムに適用可能である。モジュール式パネルのプレハブ生産において、さまざまな軽量材料が使用可能である。これらには、限定するものではないが、金属、プラスチック、または繊維強化複合材料がある。プレハブ方式モジュール式パネルの主要な特徴の1つは、支持フレームワーク構造を組み立てるために、より少ない構成要素が必要とされることであり、プレハブ方式モジュール式パネルは、輸送の容易さを促進するためにフラットパックされ得る/可能である。支持フレームワーク構造を構成するプレハブ方式モジュール式パネルの他の主要な特徴は、それらが、プレハブ方式モジュール式パネルの各々がそのそれぞれの平面にあるという意味において、平面状であることである。プレハブ方式モジュール式パネルの平面状構成は、複数のプレハブ方式モジュール式パネルが、複数のグリッドセルまたはグリッド空間を備えるグリッドパターンで配置されることを可能にする。たとえば、複数のプレハブ方式モジュール式パネルは、第1の方向に延びる平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットと、第2の方向に延びる平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットとを備え、第2の方向は、第1の方向と実質的に直角をなす。
【0069】
図14に示される本発明の特定の実施形態による支持フレームワーク構造を形成するプレハブ方式モジュール式パネル108a、bは各々、複数の直立物の間に延びる1つまたは複数の支柱部材によってまとめて支えられる複数の直立物を備える、
図16(a~d)に示されるプレハブ方式ブレース架構またはパネルとして構成される。支持フレームワーク構造内のプレハブ方式モジュール式パネルのすべてが、
図14に示されるプレハブ方式ブレース架構であるとは限らず、プレハブ方式モジュール式パネルは、プレハブ方式ブレース架構のうちの1つまたは複数と、別のタイプのプレハブ方式モジュール式パネル、たとえば3D印刷されたパネルのうちの1つまたは複数の組み合わせであってよい。しかしながら、
図14に示される本発明の特定の実施形態では、プレハブ方式モジュール式パネル108a、bの各々は、1つまたは複数の支柱部材によってまとめて支えられた複数の直立部材を備えるプレハブ方式ブレース架構である。支柱は、支持フレームワーク構造内で組み立てられる前に、直立物のサブグループがまとめて組み立てられることを可能にする。プレハブ方式ブレース架構が、輸送を容易にするためにフラットパックされることを可能にするために、プレハブ方式ブレース架構の各々の複数の直立物は、共通平面内で延び、1つまたは複数の支柱部材によってまとめて固着される。複数の直立物を接続する1つまたは複数の支柱部材は、プレハブ方式ブレース架構の各々が平面状であるように、複数の直立物と同じ平面にある。複数の直立物の各直立物は、直立物が1つまたは複数の支柱部材によってまとめて支えられることを可能にするために対向する梁フランジを備えるI字形またはH字形の中実支持梁であってよい。
【0070】
支持フレームワーク構造102の1つまたは複数の外壁は、支持フレームワーク構造の内部空間を包むように、
図15に示されるように1つまたは複数の中実壁パネル112で被覆可能である。1つまたは複数の中実壁112は、支持フレームワーク構造102の内部空間からの熱の放出を防止するために熱障壁を提供して、絶縁可能である。保管容器の内容が、食品雑貨品目など、温度感受性である場合、絶縁被覆112が支持フレームワーク構造102の外壁を包むことは、支持フレームワーク構造102の内部と外部との間の熱の移送を防止するという利点を有する。たとえば、支持フレームワーク構造102の内部空間は、実質的に0℃から実質的に5℃の間の温度範囲内で動作する冷蔵ゾーン、または実質的に-25℃から実質的に0℃の間、好ましくは実質的に-21℃から実質的に-18℃の間の温度範囲内で動作する冷凍ゾーンであってよい。支持フレームワーク構造の外壁はまた、支持フレームワーク構造の審美的な外観を改善するために被覆可能である。
【0071】
図16(a~d)に示される特定の実施形態では、支持フレームワーク構造を構成するプレハブ方式ブレース架構114の各々の複数の直立物116は、水平支柱部材120a、bと斜めの支柱部材118の両方によって支えられる。複数の水平支柱部材120a、bは、複数の直立物116の上部端と下部端と接続し、斜めの支柱部材118は直立物116の間に延びる。水平支柱部材120a、bは、直立物116の間に延びる、特にその上部端に装着される、荷重負荷梁として機能する。水平支柱部材120a、bには、限定するものではないが、L(角度)、C(チャネル)、または管のような断面形状を有する荷重負荷梁がある。水平支柱部材120a、bは、上部端および/または下部端で直立物116を接続するコードを表すことが想定可能である。少なくとも1つの水平支柱部材120a、bによって上部端および/または下部端で直立物116のうちの少なくとも2つを支えることは、当技術分野で一般に知られている少なくとも1つの抗力支柱または収集器を形成する。抗力支柱または収集器は、少なくとも2つの垂直な直立物が2つの直立物の上部端で水平梁によって支えられるところであり、隔膜せん断力を収集して直立物に移送する働きをする。
【0072】
プレハブ方式ブレース架構114(a~d)の各々の複数の直立物116の間に延びる少なくとも1つの水平支柱部材120a、bに加えて、少なくとも1つの斜めの支柱部材118は、プレハブ方式ブレース架構にさらなる安定性を提供するために、直立物に接続可能である。複数の直立物116の間に延びる支柱部材118、120a、bは、トラスと同様に張力および圧縮がかけられた状態で働くように設計される。複数の直立物の間の支柱は、クロス支柱、K支柱、V支柱、および/または偏心支柱を含む異なるパターンで設計可能である。X支柱としても知られるクロス支柱は、互いに交わる2つの斜めの支柱部材から作製される。K支柱における支柱部材は、複数の直立物の間でK字形を形成するように配置される。本発明の特定の実施形態では、
図16(a~d)に示されるプレハブ方式ブレース架構114(a~d)の各々の複数の直立物116を接続する支柱部材118、120a、bのパターンは、一般に支柱のV字形パターンを提供する偏心支柱パターンを採用する。支柱部材118、120a、bは、当技術分野で一般に知られている締め具によって直立物116に固定式に接続される。これらには、限定するものではないが、溶接、ボルト、リベット、またはそれらの組み合わせがある。
【0073】
図14に示される直線的自立型支持フレームワーク構造を達成するために、本発明による異なるタイプのプレハブ方式ブレース架構114(a~d)は、1つまたは複数の締め具によって接続される。
図16a~
図16dに示される異なるタイプのプレハブ方式ブレース架構114(a~d)は、軸張力および/または圧縮がかけられた状態にある三角形の3次元システムを提供するまっすぐな相互接続された構造部材の。異なるタイプのプレハブ方式ブレース架構114(aおよびd)の各々は、組み立てられたときに直線的自立型支持フレームワーク構造が生じるように、異なる長さのプレハブ方式ブレース架構を提供するように、1つまたは複数の支柱部材118、120a、bによって支えられた異なる数の直立物116を備える。詳細には、
図16aに示されるプレハブ方式ブレース架構114aタイプは、水平支柱部材の間に延びる水平支柱部材120a、bおよび斜めの支柱部材118によってそれぞれの上部端および下部端で接続されることによって離間された5つの直立物116、すなわち、中央の直立物の両側に側方に配設された接続された直立物のペアを備える。
図16bに示されるプレハブ方式ブレース架構タイプ114bは、
図16aに示されたプレハブ方式ブレース架構タイプ114aの半分の長さであり、上部端および下部端にある水平部材120a、bならびに直立物116のペアの間に配設された斜めの支柱部材118に接続されることによって離間された3つの直立物116を備える。最も単純なプレハブ方式ブレース架構タイプ114dは、
図16dに示されており、直立物116のペアの間に延びる水平支柱部材120a、bおよび斜めの支柱118によって上部端および下部端において接続された直立物116のペアを備える。
【0074】
支持フレームワーク構造内の隣接するプレハブ方式ブレースパネルの接続は、
図17に示されるような、第1の方向に延びるプレハブ方式ブレース架構の複数の直立物の1つを第2の方向に延びるプレハブ方式ブレース架構の複数の直立物の1つと接続することを伴う。ここで、一方向に延びる隣接するプレハブ方式ブレース架構114bの外側直立物116は、接続されたプレハブ方式ブレースフレーム114a、114bが実質的に直角であるように、他の方向に延びる別のプレハブ方式ブレース架構114aの中央の直立物116にくっ付けられる。当技術分野で知られているさまざまな締め具または固定具は、隣接するプレハブ方式ブレース架構を接続するために使用可能である。これらには、限定するものではないが、ボルト、リベット、溶接、または適切な接着剤の使用すらある。自立型構造としての支持フレームワーク構造の構造的完全性を改善するために、平行なプレハブ方式ブレース架構の第1のセットおよび第2のセットは、第1の方向および/または第2の方向に延びるプレハブ方式ブレース架構の平行なセットが支持フレームワーク構造の少なくとも1つのグリッドセルだけずらされるように接続される。これは、
図18に示される組み立てと、グリッドセル110を画定するためにグリッドパターンで平行なプレハブ方式ブレース架構の第2のセット114bのサブセットに接続される平行なプレハブ方式ブレース架構の第1のセット114aのサブセットを示す
図19の平面図において明確に示されている。これは、平行なプレハブ方式ブレース架構が、プレハブ方式ブレース架構が第1の方向および/または第2の方向に少なくとも1つのグリッドセルだけずらされる織物のようなまたはレンガのようなパターンを採用することの第1のセットおよび第2のセットをもたらす。第1の方向および第2の方向における平行なプレハブ方式ブレース架構のセットのこのずれを達成するために、平行なプレハブ方式ブレース架構のセットは、グリッドフレームワーク構造の第1の方向および/または第2の方向に延びる平行なプレハブ方式ブレース架構のサブセットに再分割可能である。したがって、平行なプレハブ方式ブレース架構の第1のセットは、平行なプレハブ方式ブレース架構の第1のサブセットと、平行なプレハブ方式ブレース架構の第2のサブセットに再分割される。平行なプレハブ方式ブレース架構の第2のセットも、同様に、平行なプレハブ方式ブレース架構の第1のサブセットと、平行なプレハブ方式ブレース架構の第2のサブセットに再分割される。プレハブ方式ブレース架構の第1のセットおよび第2のセットからの平行なプレハブ方式ブレース架構の第1のセットおよび第2のサブセットの各々は、上記で
図16(a~d)を参照して説明されたプレハブ方式ブレース架構114(a~d)のいずれかであってよい。第1の方向に延びるプレハブ方式ブレース架構の第1のセットおよび第2のサブセットは、第2の方向に離間される。同様に、第2の方向に延びるプレハブ方式ブレース架構の第1のセットおよび第2のサブセットは、第1の方向に離間される。支持フレームワーク構造の、一方向たとえば第1の方向に沿って平行なプレハブ方式ブレース架構の離間された第1のセットおよび第2のサブセットのずれ作成パターンの一例が、
図20に示されている。第1の方向は、X方向に延びる矢印によって示され、第2の方向は、Y方向に延びる矢印によって示される。ここで、第1の方向(X方向)に延びる平行なプレハブ方式ブレース架構の第1のサブセット115aおよび第2のサブセット115bは、第2の方向(Y方向)に離間され、交互のパターンで配置される。同じ原理は、第1の方向(X方向)に離間され、交互のパターンで配置されるという意味において、第2の方向(Y方向)に延びる平行なプレハブ方式ブレース架構の第1のセットおよび第2のサブセットに適用される。第1の方向および第2の方向における平行なプレハブ方式ブレース架構の交互の第1のセットおよび第2のサブセットの累積効果は、自立型支持フレームワーク構造を提供する。
【0075】
支持フレームワーク構造内の複数のプレハブ方式ブレース架構114(a~d)は、
図14に示されるように複数のグリッドセル110を備えるグリッドパターンで配置されるので、支持フレームワーク構造のグリッドセル110は、保管容器または箱の1つまたは複数のスタックを保管するための保管カラムとして機能する。支持フレームワーク構造の構成要素の数を減少させ、したがって、支持フレームワーク構造が立てられ得るスピードを増加させるために、支持フレームワーク構造のグリッドセル110は、グリッド構造104の複数のグリッドセル42を支持するようなサイズにされる。言い換えれば、支持フレームワーク構造102のグリッドセル110当たりのグリッド構造104のグリッドセル42の数の比はX:1であり、ここで、Xは1よりも大きい任意の整数である、すなわち、支持フレームワーク構造102のグリッドセル110の各々は、グリッド構造104の複数のグリッドセル42のサブセットを支持するようなサイズにされ、前記サブセットは、グリッド構造104の2つ以上のグリッドセル110を備える。
図21のグリッドフレームワーク構造の上面平面図に示される本発明の特定の実施形態では、支持フレームワーク構造102の複数のグリッドセル110は、支持フレームワーク構造102のグリッドセル110当たりグリッド構造104の12のグリッドセル42があるように分解される。したがって、支持フレームワーク構造102のグリッドセル110の各々は、保管容器の12のスタックの保管のための保管空間を提供する。
図21に示される支持フレームワーク構造10の複数のグリッドセル1102は、支持フレームワーク構造の保管空間の各々の中での保管容器の複数のスタックの保管のための複数の保管空間を生成する。
図13および
図14に示される支持フレームワーク構造102は、単にプレハブ方式ブレース架構に限定されず、限定するものではないが3D印刷されたプレハブ方式モジュール式パネルを含む任意のプレハブ方式モジュール式パネルに適用することができる、すなわち、プレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットおよび第2のサブセットは、第1の方向および第2の方向におけるプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットおよび第2のサブセットが少なくとも1つのグリッドセルだけずらされるように配置される。
【0076】
グリッドパターンでのプレハブ方式ブレース架構の配置は、
図14に示される支持フレームワーク構造において示されるように、開いた保管空間を作り出す。そのようなグリッドセル110は、開いた保管空間内に保管容器の複数のスタックを収容することが可能である。しかしながら、従来の知識は、持ち上げ機構の把持器デバイスおよびグリッド構造より下のスタック内の保管容器は、保管容器が横に揺動するのを防止するように、グリッド構造上で動作する荷物取り扱いデバイスの方へ持ち上げられるまたは引き上げられるので、保管カラムに沿って把持器デバイスおよび/または保管容器の4つのコーナすべてに沿って案内される必要があるであろう。グリッド部材がグリッド構造内で交差するノードの各々においてグリッド構造を支持する直立物の存在は、把持器デバイスおよび/または保管容器がそのコーナの4つすべてに沿って案内されることを可能にする。本発明は、容器が自由空間内でグリッドの方へ、すなわち容器を案内する垂直直立物なしで、持ち上げられることを可能にすることによって、そのような従来の知識を覆す。本発明では、容器と係合してグリッド構造の方へ保管庫から持ち上げるために使用される把持器デバイスおよび持ち上げテザーが、容器がグリッド構造に接近するとき隣接するスタックからのグリッドセルまたは別の保管容器を過剰に揺さぶるまたは汚すまたは叩くことなく荷物取り扱いデバイスの方へグリッドセルを通って垂直に保管容器を十分に持ち上げるのに十分なほど安定していることが実現される。一般的には、荷物取り扱いデバイスは、上方から保管容器を持ち上げるように配置された持ち上げデバイスまたはクレーンデバイスを装備する。持ち上げデバイスは、保管容器への解放可能な接続のための把持器デバイス(把持器デバイスの4つのコーナの各々の近くに1つのテザー)とも呼ばれる、垂直な方向に延び、持ち上げフレームの4つのコーナに接続された持ち上げテザーのセットを備える。把持器デバイスは、
図1および
図2に示されるタイプの保管システム内の容器のスタックから保管容器を持ち上げるために保管容器の最上部を解放可能に把持するように構成される。4つのコーナにおいて把持器デバイスを支持する持ち上げテザーは、容器が、把持器デバイスおよびその上に係合された容器の左右揺れがほとんどまたは全くない状態で垂直な軸に沿ってグリッド構造の方へほとんど垂直な方向に引き上げられるので、十分に安定している。これは、複数の隣接する容器のスタックが保管されることを可能にし、容器の各スタックは、グリッド構造上で動作する荷物取り扱いデバイスが保管庫から関連容器を引き上げることを可能にするように、それぞれのグリッドセルの下に設置される。グリッド構造の方へ容器を案内するための垂直直立物の不在は、垂直直立物が容器の保管のための利用可能な空間または区域に影響する影響を最小にする。その結果、1つまたは複数の容器のスタックは、より近くにまとめて保管され、したがって、垂直直立物によっていったん占有された空間を占有することができる。
【0077】
しかしながら、容器10の付近のスタックが、支持フレームワーク構造のグリッドセルによって束ねられた保管空間の各々の中で十分に離間されることを保証するために、容器の1つまたは複数のスタックは、
図22に示される1つまたは複数のグリッドセル126を備えるグリッドパターンで配置された床レール124上に置かれ得る。床レールの配置は、床レール124の1つまたは複数のグリッドセル126のグリッドパターンが上方のグリッド構造の1つまたは複数のグリッドセルと位置合わせすることを保証する。これは、容器のスタックがグリッド構造と同じグリッドパターンで床レール上に配置されることを可能にすることである。したがって、床レール124は、グリッド構造104上で動作する1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスが、容器または保管箱を保管空間内の適切な位置に下降させることができることを可能にする。
【0078】
容器または保管箱が保管空間内の適切な位置に積み重ねられることをさらに容易にするために、容器または保管箱10bは、スタック内で上に置くとき隣接する容器内の対応するような形状にされた凹部130と協働するように配置された1つまたは複数の設置ピンまたはボス128を用いて修正可能である。
図23に示される特定の実施形態では、容器または保管箱10bの各々は、保管されることになる品物または品目を受け入れるための開放端をもつボックスの形で配置された側壁132と最下部壁134とを備える。容器または保管箱壁の各々は、容器10bのへりにある1つまたは複数の設置ピン128と、容器の基部壁または最下部壁134にある対応する凹部130を備えるように修正される。容器10bのへりは、1つまたは複数の設置ピンまたはボス128を備え、設置ピンまたはボス128は、スタック内で真上にある別の容器の最下部壁134内の対応する形状にされた凹部130の中に受け入れ可能であるような形状にされる。保管庫内の容器深さが深さ値すなわちZによって説明される、上記で説明されたグリッドフレームワーク構造内の容器の場所について説明する用語を使用すると、ここで、Zは一番下の層まで増加するので、Z=1は一番上の層、Z=2は一番上の層の下の層、以下同様であり、下部層(より高いZ値)内の容器10bの設置ピン128は、荷物取り扱いデバイスによって垂直な軸に沿って垂直に下降されるので、上部層(より低いZ値)内の容器内の凹部130の中で受け入れ可能であるように配置される。最下部容器内の設置ピン128および最上部容器内の凹部130は、スタック内で垂直に適切な位置に容器を案内する助けとなる。設置ピンおよび対応する形状にされた凹部は、スタック内で垂直に複数の容器を安定させる助けとなる連動機構として機能する。
【0079】
しかしながら、把持器デバイスの側方移動を安定させるための持ち上げテザーの能力は、支持フレームワーク構造の高さが増加するにつれて、減ることがある。その結果、いくつかの環境では、特に比較的高い支持フレームワーク構造102の場合、保管容器がグリッドセルを通って持ち上げられるとき、保管容器は、保管容器が付近の保管容器のスタックに揺動もしくは衝突するおよび/またはグリッド構造を汚すのを防止するようにグリッドセルの方へ持ち上げられるので、保管容器を案内することが必要であることがある。本発明の一態様では、ケーブルまたはテザー(または案内テザー)134の形をとる複数のガイドは、グリッド構造の1つまたは複数の交点またはノード50と床の間に延びるように配置可能である。ケーブルまたはテザー134は、スタックへと適切な位置にテザーまたはケーブル134に沿って容器または保管箱の移動を案内するための表面を提供するために、すなわち、当技術分野で一般に知られているプレテンショナ(図示せず)を使用して、張力がかけられ得る。
図24は、1つまたは複数の容器がスタック内の適切な位置にテザーに沿って案内されるようにグリッドセルのコーナに対応する地面または床の上に戦略的に置かれた1つまたは複数の係留点138に対してグリッド構造140のノードまたは交点50に係留された136複数のケーブルまたはテザー134の斜視図を示す。
図24に示される本発明の特定の実施形態では、ケーブルまたは案内テザーの第1の端は、ノードにおいてグリッド部材に係留され136、ケーブルまたは案内テザーの第2の端は、床レール124が地面の上で交差する点に係留される138。
【0080】
テザーまたはケーブル134は、容器または保管箱がスタック内でまたはグリッドセルを通って垂直に適切な位置に下降されるまたは持ち上げられるための案内表面を提供し、それによって、付近のスタック内の容器が持ち上げられているまたは下降されているときに互いと衝突するのを防止するのに十分なほど張力がかけられる。容器または保管箱は、容器または保管箱が適切なスタックへと位置決めされることを可能にするように、容器または保管箱の任意の接触面または壁に沿って案内可能であるので、スタック内へのまたはグリッドセルを通っての容器の垂直な案内は、テザーがグリッドセルの交点またはノードに係留されることに限定されない。垂直直立物のように、2つ以上のテザーまたはケーブル134のグループは、1つまたは複数の容器または保管箱がスタック内に保管されるための単一の保管カラムを作り出すためにグリッド構造と床の間に延びるように配置可能である。複数のテザーまたはケーブル134は、複数の保管カラムを作り出すためにグリッド構造と床の間に延びるように配置可能である。グリッドフレームワーク構造内の各テザーまたはケーブル134は、最大2つ以上の別個の保管カラムに対して共通であってよい、すなわち、1つまたは複数のテザーは、隣接する保管カラムの間で共有されてよい。4つの案内テザーが、
図24では、4つの隣接する容器または保管箱に案内表面を提供するためにグリッド構造のノードでグリッド構造と床レールの間に延びて示されている。これは、グリッド構造の1つまたは複数のノードで繰り返される。
【0081】
さまざまな既知の固定具は、グリッド構造および地面または床にテザーまたはケーブルを係留するために使用可能である。これらには、限定するものではないが、フックがある。テンショナには、限定するものではないが、当技術分野で一般に知られている、ばねに基づくテンショナがある。案内テザー134は、限定するものではないが、スチールケーブル、ロープなどを含む任意のケーブルであってよい。案内テザー134は、主にプラスチックから構成される容器もしくは保管箱の摩損または案内テザーの摩耗を最小にするように案内テザーに沿った容器または保管容器の移動を容易にするために、スリーブ138(
図25を参照されたい)を備えることができる、または高分子材料でコーティング可能である。スリーブ138は、容器または保管箱のコーナセクションに対応するような形状にされ得る。
図25に示される本発明の特定の実施形態では、スリーブ138は、保管箱のコーナを収容するための2つの直角の箱案内プレートを備えるような形状にされる。
【0082】
グリッドセルを通ってスタック内の保管容器を案内するための案内表面を提供する他の手段も、本発明において適用可能である。
図26および
図27(aおよびb)に示される本発明の特定の実施形態では、グリッドセルを通って保管容器を案内するための各ガイド140は、角度付きバーの長手方向長さがグリッド構造と床の間に延びる角度付きバー142を備える。角度付きバー142は、保管容器のコーナを収容するための2つの直角な箱案内プレートを提供する。角度付きバー142は、
図2を参照して説明された垂直直立物に装着されたガイド48と同様に機能する。唯一の違いは、ガイドが、既存の支持フレームワーク構造に見られるように垂直直立物に装着されるのではなく、荷重負荷能力をほとんど有さない保管容器のコーナを収容するためのガイドとして主に振る舞うような直立物の不在である。支持フレームワーク構造の荷重負荷能力の大きさは、上記で説明されたプレハブ方式ブレース架構によって提供される。
【0083】
4つの角度付きバー142は、ガイドの上部端および下部端においてキャッププレート144に固着されて示されている。4つの角度付きバー142は、4つの隣接する保管容器のコーナを収容するように共通キャッププレート144の周りに配置される、すなわち、4つの角度付きバーは、4つの角度付きバーが4つの隣接する保管容器の間で共有されるように4つの角度付きバーによって画定された中心点に関して対称的に配置され、中心点はキャッププレート144である。角度付きバーの上部端に固着されたキャッププレート144は、1つまたは複数のボルトによって、グリッド部材が交差するノードでグリッド構造に固着可能である。中心点(キャッププレート)のまわりでの4つの角度付きバーの対称的な配置は、キャッププレートに装着されたグリッド構造を支持し、グリッド構造が水平平面にあることを保証するための、何らかのレベルの荷重負荷能力を提示する。
【0084】
複数のガイド140は、複数の保管カラムを提供するように保管空間内で互いと空間関係をもって保持されており、複数の保管カラムの各々は、保管容器の単一のスタックを収容するようなサイズにされる。言い換えれば、4つのガイドは、保管カラム内の保管容器がグリッドセルを通って適切な位置に案内されることを保証するために、4つのキャッププレートの各々から1つである、4つのコーナセクションを提供する。支持フレームワーク構造の周囲では、グリッド部材が交差するノードの各々において、2つのガイドのみが必要である。角度付きバーは、ガイドの何らかの荷重負荷能力を提供するために、金属、たとえば鉄鋼から構成可能である。支持フレームワーク構造の保管空間またはグリッドセルの各々の中のガイドの各々の空間的な配置が
図26に示されている。ガイドは、支持フレームワーク構造のグリッドセル内の複数の保管カラムを提供するように空間的に配置される。
【0085】
保管容器は荷物取り扱いデバイスの持ち上げ機構によってグリッド構造の方へ引き上げられるので、保管容器に側方安定性を提供するためにガイドに沿って保管容器の4つのコーナすべてと係合するまたはこれらを収容する必要がないことがある。本発明の代替実施形態では、複数のガイド140は、把持器デバイスおよび/または容器の斜めに対向するコーナのペアみと係合するように配置される、すなわち、把持器デバイスおよび/または容器は、斜めに対向するコーナにおいてガイドと係合することによって案内される。これは、容器が斜めに対向するガイドに沿って引き上げられるとき、把持器デバイスおよび容器に、X方向およびY方向における側方安定性のレベルを与え、斜めに対向するガイドの各々は、保管容器の斜めに対向するコーナを収容する。したがって、グリッド構造のノードのすべてにガイドを有することと比較して、本発明の代替実施形態では、ガイドは、1つまたは複数の容器が2つのガイドのみの間に積み重ねられ、2つのガイドによって案内されるように、第1の方向(たとえばx方向)および第2の方向(たとえばy方向)において交互のノードに配置される。代替ノードまたは交点にガイドを有することによって、ガイドの数の半分が、グリッドセルを通って把持器デバイスおよび/または保管容器を案内するために必要とされる。追加的に、把持器デバイスおよび容器は、グリッドセルの方へ引き上げられるので、そのコーナの2つのみに収容される。保管容器の斜めに対向するコーナのみにおいてグリッド構造の方へ保管容器の各々を案内するためのガイド140の空間的な配置が
図26に示されている。グリッドセルを通って保管容器を案内するために必要な減少した数のガイドは、本発明による支持フレームワーク構造を立てるために必要な構成要素の数の減少に寄与する。
【0086】
1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスがグリッド構造上で動作すると、グリッド構造が実質的に水平な平面にあることは、容器または保管箱がグリッドセルを通って適切な位置に引き上げられる方向に影響するので、グリッド構造が実質的に水平な平面にあることは最も重要である。グリッド構造の水平面が水平平面から離れる場合、このことは、グリッド構造上を進む1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスに負担をもたらすだけでなく、離れる方向に応じて持ち上げテザーを一方の側に揺動させ、最悪の場合のシナリオでは、把持器デバイスに下の容器または保管箱と係合するのを失敗させる。問題は、グリッドフレームワーク構造が据え付けられている床が凸凹したときに悪化する。プレハブ方式ブレース架構および/またはガイドの直立物のうちの1つまたは複数は、グリッド構造の水平面を調整するための調整可能なグリッド水平面調節機構(図示せず)の上に装着可能である。直立物上に装着されるグリッド構造の水平面は、凸凹した床を補償するために直立物および/またはガイドの基部端または下部端に調整可能な水平面調節足部を有することによって調整される。グリッド構造の水平面は、グリッドフレームワーク構造内の1つまたは複数の直立物および/またはガイドの基部において調整可能な水平面調節足部を調整し、たとえば当技術分野で一般に知られているレーザ準位などの適切な水平面調節測定器具の使用によって,各時間調整がなされるグリッド構造の最上部におけるグリッド構造の水平面をチェックすることによって調整される。
【0087】
グリッドフレームワーク構造は、グリッド構造上の1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイスを案内するためのグリッド構造および軌道システムなしでは完全でない。支持フレームワーク構造と同様に、グリッド構造および/または軌道システムの両方は、グリッド構造および/軌道システムの容易な組み立てを可能にするようにモジュール化可能である。
【0088】
グリッド構造
グリッド構造104は、複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146(a~d)から組み立て可能であり、複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造の各々は、グリッド部材の第1のセットの一部分とグリッド部材の第2のセットの一部分とを備え、そのため、2つ以上のグリッドセルを提供する(
図28(a~d)を参照されたい)。プレハブ方式モジュール式パネルのように、グリッド部材の第1のセットおよび第2のセット18、20は、グリッド部材の第1のセットが第1の方向に延び、グリッド部材の第2のセットが第2の方向に延びるデカルト座標系で配置され、第2の方向は、第1の方向と実質的に直角をなす。プレハブ方式モジュール式パネルの各々がアセンブリ内でそのそれぞれの垂直な平面にある複数のプレハブ方式モジュール式パネル114(a~d)とは対照的に、プレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146(a~d)は、支持フレームワーク構造上で組み立てられるとき、実質的に水平な平面にある(
図28(a~d)を参照されたい)。
【0089】
複数のグリッドセル42を備えるグリッド構造104を提供するために、本発明によるプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146(a~d)を組み立てる、異なる配置がある。本発明による8×8のグリッドセルを備えるグリッド構造の少なくとも一部分を生成するためのプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146(a~d)の配置の一例は、
図28(a~d)に示されている。プレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146(a~d)の4つのタイプが、接続されるとき、8×8のグリッドセルを備えるグリッド構造を提供するように、異なる位置に配置されて示されている。プレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146(a~d)の4つのタイプの各々は、第1の方向および第2の方向に延びる異なる数のグリッド部材18、20を備える。アセンブリ内の異なるタイプのプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造の位置は、
図28(a~d)でグリッド構造104上に示される円形の輪郭によって示されている。プレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプ146(a~d)の周囲におけるグリッドセル42は、アセンブリ内で隣接するプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプに接合することによって完成される、
図28a、
図28b、および
図28cに示されるプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプに示されるように、一般に不完全である。たとえば、
図28aおよび
図28bに示されるプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプを指すとき、
図28aに示されるプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプ146aは、ページ上のグリッド構造104の左上コーナを形成し、
図28bに示されるプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプ146bは、ページ上のグリッド構造104の左下コーナを形成する。同様に、
図28cに示されるプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプ146cは、ページ上のグリッド構造104の右上コーナを形成し、
図28dに示されるプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプ146dは、ページ上のグリッド構造104の右下コーナを形成する。
【0090】
隣接するプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプは、あるプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプのグリッド部材の端を隣接するプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプと接続することによって接合される。当業者に知られているさまざまな締め具は、隣接するプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプからのグリッド部材の端を接続するために使用可能である。これらには、限定するものではないが、ボルト、リベット、溶接の使用、および/または接着剤の使用がある。隣接するプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプ間のジョイントは、ノードでグリッド部材が交差する場所で行われることができる。隣接するプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプ間のジョイントは、ノードでグリッド部材が交差するところで行われるので、上記で説明されたガイドを固着するために使用されるキャッププレートは、隣接するプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプを接続するために使用可能である。グリッド構造のノードにおけるキャッププレートの分布は、
図26に示される支持フレームワーク構造の略図では、より明らかである。ガイドに固着されたキャッププレートにグリッド構造104を固着することに加えて、グリッド構造104は、支持フレームワーク構造102内の個々のプレハブ方式ブレース架構114(a~d)の複数の直立物116を接続する水平支柱部材120aにも固着される。
【0091】
プレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプ146(a~d)のさまざまな他のパターンは、本発明によるグリッド構造を組み立てるために使用可能である。グリッド構造を組み立てるためのプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプの数は、グリッドセルの数と、グリッド構造のグリッドセルの数がプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプに分解可能である程度という意味において、グリッド構造のサイズに依存する。
図30(a~d)に示される本発明の特定の実施形態では、グリッド構造は、4つのプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプに分解され、4つのプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造タイプの各々は、4×4のグリッドセルを備える。グリッド構造上の1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイスを案内するために、軌道システムは、グリッド構造上の1つまたは複数のロボット利用取り扱いデバイスを案内するためにグリッド構造に装着される。
【0092】
軌道システム
グリッド構造のように、軌道システム106は、第1の方向に延びる平行な軌道の第1のセット122aと、第2の方向に延びる平行な軌道の第2のセット122bとを備え、第2の方向は、グリッド構造のパターンのようなグリッドを採用する第1の方向ようにと実質的に直角をなす。軌道システム106はグリッド構造104上に装着されているので、グリッド構造104は時々、第1の方向および第2の方向に延びる軌道支持物の第1のセットと第2のセットとを備える軌道支持物と呼ばれる。従来、平行な軌道の第1のセットおよび第2のセット122a、122bは、軌道セクションまたはレールセクションが直立カラムの最上端で合する相互接続において第1の方向および第2の方向に相互接続される個々の細長いレールセクションまたは軌道セクションを備える(
図8を参照されたい)。レールまたは軌道は、一般的には、グリッド構造上の荷物取り扱いデバイスを案内するように外形が描かれる細長い要素を備え、一般的には、単一の荷物取り扱いデバイスが軌道上を進むことを可能にするように単一の軌道表面または同じ軌道上で2つの荷物取り扱いデバイスがすれ違うことを可能にするように二重軌道のどちらかを提供するように外形が描かれる。細長い要素が、
図12に示される単一の軌道を提供するように外形が描かれる場合、軌道は、各車輪を案内するまたは各車輪が軌道上で側方移動するのを制限するために、軌道の長さに沿って対向するリップ(軌道の一方の側にある1つのリップと、軌道の他方の側にある別のリップ)を備える。細長い要素の外形が二重軌道である場合、軌道は、隣接する荷物取り扱いデバイスの車輪が同じ軌道上で両方向にすれ違うことを可能にするために軌道の長さに沿ってリップの2つのペアを備える。リップの2つのペアを提供するために、軌道は、一般的には、中心隆起またはリップと、中心隆起の両側のリップとを備える。
【0093】
理想的には、グリッド構造に装着された軌道システムの表面は、軌道上を進む荷物取り扱いデバイスの車輪に対する望ましくない上下衝突衝撃を防止するように、連続し、実質的に滑らかである。この荷物取り扱いデバイスの車輪の上下衝突を最も引き起こしやすいグリッド構造の区域は、軌道セクションがグリッド構造内のノードで合うところであると思われる。これは、軌道セクションが交差しまたは集まり、最上端で垂直直立物に相互接続される、グリッド構造の区域である。一般に当技術分野では、グリッド構造が平らであることを保証するため、および凸凹した床を補償するために、垂直直立物の水平面に装着されたグリッド構造は、垂直直立物の基部に対して延ばされまたは引っ込められ得るネジ付きシャフトを備える垂直直立物の基部または下部端に調整可能な水平面調節足部を有することによって調整される。しかしながら、ロボット利用荷物取り扱いデバイスが軌道区間またはセクションの交点を越えて滑らかな駆動を有することを保証するために試行がなされてきたが、各区間またはセクションの軌道は直角に切断され、接合される。レールまたは軌道は、金属、たとえばアルミニウムから押し出し加工される。時々、レール区間またはセクションの熱膨張の目的で、隣接する軌道の端の間に間隙が残されているレールセクションの切断は、間隙が軌道と垂直に交差するようなものである。WO2018/146304(Autostore Technology AS)では、レールまたは軌道の第1のセットと第2のセットとの間で交点を作成するとき、レールまたは軌道の第2のセットはすべて、レールまたは軌道の第1のセットが配置され得る凹部を備える。レールの第1のセットは、レールの第2のセットの凹部内に受け入れられるときに区域がレールの第2のセットの凹部と一致し、したがってグリッドの交点区域/十字路を提供するような隆起がない区域を備える。レールの第2のセットの凹部は、レールの第1のセットと接合されるとき、交点におけるジョイントは、レールの長手方向と直角をなす、すなわち、レールまたは軌道の幅を越えて延びるように、直角切断を有する。その結果、交点におけるジョイントは、レールまたは軌道上を進む接近する車両への小さいステップを提示するように位置合わせ不良にされる傾向がある。ロボット利用荷物取り扱いデバイスが、交点における軌道ジョイントに接近するとき、車両の車輪は、車両がレールのセットと交わると、レールまたは軌道の縁に引っかかるまたはぶつかる傾向がある。車両が交点を越えて進むと、車輪の垂直な変位は微小であるが、この車輪への上下衝突影響は、進んでいる 車両または荷物取り扱いデバイスの主な騒音および振動の源の1つである。最悪の場合のシナリオでは、レールまたは軌道に対する車輪の衝突は、車輪およびレールのどちらかまたは両方に損傷が生じる程度まで、車両の車輪またはタイヤだけでなくレールまたは軌道にも、摩耗と裂け目とを付与する。レールまたは軌道の交差するセットの間に間隙があるとき、衝突は悪化される。この場合、ロボット利用荷物取り扱いデバイスが軌道ジョイントに接近するとき、車輪は、レールの第1のセットを通過すると、間隙の中に沈む。狭い間隙のために、車輪が沈むと、車輪は、軌道の次のセクションの縁に当たる。車輪が間隙の上を転がった後、車輪は、軌道の次のセクションの表面まで上がる。
【0094】
グリッド構造の水平面を調整するための1つまたは複数の調整可能なグリッド水平面調節機構の不在は、軌道システム内の隣接する軌道要素の間の位置合わせ不良の問題を悪化させる。グリッドフレームワーク構造を組み立てるために必要とさせる構成要素の数を減少させることの方への移動とともに、グリッド構造の水平面を調整するための調整可能なグリッド水平面調節機構の除去は、魅力的な提案になってきた。グリッド構造の水平面を調整するための1つまたは複数の調整可能なグリッド水平面調節機構の不在は、軌道システム内の隣接する軌道要素の間の位置合わせ不良の問題を悪化させる。
図15に示されるグリッドフレームワーク構造は、高さとしたがってグリッド構造の水平面を調整するための調整可能なグリッド水平面調節機構がないときですら下にある床の水平面が凸凹であることにグリッド構造の水平面が完全に依存している例である。
【0095】
本出願人は、グリッド部材18、20のこの高さ変位の変動を最も受けやすいグリッド構造の区域を覆う、すなわち、グリッド構造104のノード50における、軌道セクション要素150を考案することは、荷物取り扱いデバイスが軌道/グリッド構造上を進むとき、荷物取り扱いデバイスの車輪の上下衝突影響を軽減することを実現した。言い換えれば、本発明の軌道セクション150は、グリッド部材が交差するまたは集まるノードで主に生じる、下にあるグリッド部材内のいかなる欠陥またはエッジをもマスクし、そのような高さ変動の影響をあまり受けないグリッド構造の区域に隣接する軌道セクションが合するジョイントを移送する。近接するグリッド部材の結果としてそのような高さ変動の影響をあまり受けないグリッド構造の区域は、グリッド部材の長さに沿って、より具体的にはグリッド構造の隣接するまたは付近のノード50の間または中間に、ある。
【0096】
グリッド構造上の中断されない軌道表面を提供するために、本発明の一態様では、軌道システム106は複数の軌道セクション150を備え、複数の軌道セクションの各軌道セクション150は、単一の単体の本体として形成される。隣接する軌道セクションは、グリッド構造104のノード50の間で合する、すなわち、軌道の交差点の間の点152で合するように配置される(
図29を参照されたい)。単一ピースの成形は、上記で説明され
図8に示される従来技術によるグリッド構造に見られるように少なくとも2つの軌道セクションではなく、単一の軌道セクションのみが、グリッド構造の単一のノードを占有するという意味において、1対1関係が各軌道セクション152とグリッド構造のノード50の各々の間に存在することを可能にする。
図29に示される特定の実施形態では、各軌道セクション150は、第1の方向および第2の方向に延びる軌道表面を提供するように下にある(グリッド部材)軌道支持物18、20の方向に延びる接続部分または要素154を有する、すなわち、各軌道セクション150は、横断方向に延びる接続部分または要素154を有する十字形である。本発明の説明の目的で、接続部分または軌道セクション要素154は、ノード50から横断方向に延びる「分岐」と呼ばれ得る。
【0097】
複数の軌道セクション150は、1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスがグリッド構造104上で移動するための隣接する軌道セクションの間の連続的な中断されない軌道表面を提供するために、下にあるグリッド構造または軌道支持物18、20に装着される。隣接する軌道セクションの接続部分または要素(分岐)124の遠位端152は、実質的に途中まで、またはグリッド構造104の付近のノード50の間の中間点で、合する、すなわち、隣接する軌道交差点の間の中間点で合するまたは接合する。これは、グリッド構造の実質的部分のための軌道を組み立てるために必要な異なる形状にされた軌道セクションの数を減少させる、すなわち、軌道セクションが軌道内に特定の場を有する「ジグソー」影響を除去し、それによって、グリッド構造上で軌道を組み立てる時間を減少させるという利点を有する。さらに、より小さい数の工作装備設計が、従来技術による軌道と比較して本発明の軌道セクションを成形するために必要であろうので、軌道セクションを製造する工作装備コストは大きく減少されるであろう。
【0098】
図15を参照すると、グリッドフレームワーク構造は、交差する水平グリッド部材(軌道支持物)から形成されるグリッド構造を支持するプレハブ方式ブレース架構の自立型直線的集合体、すなわち4つの壁形フレームワークと考えられ得る。その結果、軌道のコーナにおけるおよび周囲のまわりの軌道セクション150の接続部分または要素の数(すなわち、合する点または分岐の数)は、
図30に示されるように主に十字形である軌道の残り部分とは異なるであろう。説明の目的で、グリッド構造の異なる区域は、コーナセクション、周辺セクション、および中央セクションと呼ばれ得る。軌道システムが直線的形状を有する軌道システム106の異なる区域は、
図30における軌道セクションのパターンの見取り図に示されている。
図30に示される軌道セクションのパターンの見取り図は一定の縮尺でなく、この図は説明の目的にすぎない。軌道システム106のコーナセクション150bにおける軌道セクション150は、異なる陰影つき区域とともに示されており、コーナにおける軌道セクション150bの各々は、2つの接続部分または要素154、すなわち2つの分岐を有する。軌道システム106の周辺セクション150cにおける軌道セクションは、異なる陰影つき区域とともに示されている。
図30に示される本発明の特定の実施形態では、軌道の周囲における軌道セクション150cの各々は、3つの接続部分または要素154、すなわち、3つの分岐を備える。
図30に示される実施形態では、周囲における軌道セクション150cは、第1の方向に沿って反対方向に延びる2つの接続部分154と、第2の方向に延びる第3の接続部分154と、または第2の方向に沿って反対方向に延びる2つの接続部分154と、第1の方向に延びる第3の接続部分154とを有することができる。周辺セクションにおける軌道セクション150cは、3つの接続部分または分岐154を有することに限定されず、周辺セクションが複数のノード50にまたがって延びるかどうかに応じて、4つ以上の接続部分を備えることができる。ノード50は、要素または分岐が交差する個々の軌道セクション150の軌道システム106の区域を表す。たとえば、周辺セクションは、第1の方向に沿って反対方向に延びる2つの接続点と、グリッド構造の中央セクション内の隣接する軌道セクションに接続するまたはこれと合する第2の方向に延びる複数の接続点とを、すなわち4つ以上の分岐を備えることができる。
【0099】
図30に示される見取り図において明確に明らかであろうように、軌道システムの実質的部分は、軌道セクション150の各々が横断方向すなわち第1の方向(X)および第2の方向(Y)に分岐するまたは延びる接続部分または合流点を有する十字形である軌道の中央セクションに入る。
図32に示される特定の実施形態において異なる形状にされた軌道セクション150、150b、150cのすべてにおいて、複数の軌道セクションの各々と軌道および/またはグリッド構造のノード50の各々の間に1対1関係がある。たとえば、軌道/グリッド構造のコーナでは軌道セクション150bとノード50の間に1対1関係がある。同様に、軌道/グリッド構造の周囲において軌道セクション150cの各々とノード50の間に1対1関係がある。類似の原理は、軌道/グリッド構造の中央セクション内の軌道セクション150に適用される。しかしながら、単一の軌道セクションは軌道/グリッド構造内の複数のノードにまたがって延びることができるので、本発明は、複数の軌道セクションの各々とノードの各々の間に1対1関係があることに限定されない。たとえば、軌道セクション150のうちの1つまたは複数の分岐または接続要素154は、グリッド構造104の1つまたは複数のノードにまたがって延びるようなサイズにされ得る。より大きいサイズの軌道セクション150は、より少ない軌道セクション150が、軌道システム106を構成するために、すなわち軌道を組み立てるために必要とされるであろうことを意味するであろう。分岐または接続要素154のうちの1つまたは複数の接続端152は、これは、以下でさらに説明されるように、下にある軌道支持物またはグリッド部材18、20が、ノード50に存在する垂直な変位の影響をあまり受けないグリッド構造の区域であるので、グリッド構造104のノードの間で合するように延びる。横断方向に延びる軌道表面またはパスを有する単一ピースの軌道セクションは、複雑さと、本発明のグリッドフレームワーク構造を組み立てるために必要とされる構成要素とを大きく減少させる。あらゆる場合において、各軌道セクション150、150b、150cは、荷物取り扱いデバイスが横断方向に延びるグリッド構造上で移動するための軌道表面またはパスを提供するように横断方向に延びる部分または要素154を有する単一単体本体である。
【0100】
軌道セクションはグリッド構造上の1つの特定の方位に制限されないので、隣接する軌道セクションが軌道および/またはグリッド構造の付近のノード50の間の途中でまたは中間点で合することができることは、各隣接する軌道セクションが、異なる方位における下にある軌道支持物に装着されることを可能にする。言い換えれば、本発明の軌道セクションの対称、たとえば回転対称により、軌道セクションは、軌道セクションがグリッド構造上の隣接する軌道セクションに接続できることに影響することなく、複数の異なる方位でグリッド構造に装着可能である。本発明の文脈では、回転対称とは、回転された軌道セクションが回転されていない軌道セクションと一致するようにある角度だけ軌道セクションを回転させることができることである。グリッドセルが正方形である(X方向およびY方向において等しい長さの軌道)場合、軌道セクションの回転対称は、回転対称の角度が90°であるようなものであり、これは、軌道セクションが4回回転可能であり、依然としてそれ自体と一致する、すなわち、4という対称の次数であることを意味する。グリッドセルが方形である場合、軌道セクションの回転対称は2という次数である。
【0101】
図30に示される本発明の特定の実施形態では、隣接する軌道セクション150の接続軌道セクション部分または要素154の遠位端152は、グリッド構造の付近のノード50の間の途中で合する。これは、グリッド構造104に軌道システム106を組み付けるとき、単一の軌道セクションはグリッド構造104の各ノード50に装着可能であるので、軌道セクションの各々がグリッド構造上で組み立て可能であるスピードを改善する。ノード50の間に延びる区域は、上記で説明されたようにノードのところと比較して、連動する軌道支持物18、20の高さ変動の違いの影響を大きく受けず、したがって、グリッド構造上の隣接する軌道セクションを接続する軌道表面は、ノード50の間に延びる下にある軌道支持物セクションの凸凹によって大きく影響されない。その結果、ノードの間の表面は、大部分は、平坦であり、中断されない。しかしながら、当接する軌道セクション要素154の端が隣接する軌道セクション150間のジョイントでステップを作り出すことが、接続する隣接する軌道セクションの間の接合部にまたがる進行する荷物取り扱いデバイスの車輪の垂直な変位を引き起こすのを軽減するために、
図31(aおよびb)に示されるように、軌道セクションの接続端152が斜めに継がれるまたはテーパが付けられる。隣接する軌道セクションを接続するジョイント156は、従来の90°の角度の切断を実質的な45°角度で切断された縁に変更する少なくとも1つのテーパ付き縁158を備える。軌道セクションの2つの軌道セクション部分または分岐154は、一緒に斜めに継がれるように切断される。したがって、荷物取り扱いデバイスの車輪が完全に第1の軌道セクション部分154の縁の上を転がる前に、車輪の一部は、第2の軌道セクション部分154の斜めに継がれた端にすでに接触している。これは、近接する軌道セクションの漸進的な移行を提供し、車輪が隣接する軌道セクション部分の接続端の間の間隙へと沈むのを防止する。
【0102】
図31(aおよびb)に示される特定の実施形態では、隣接する軌道セクション部分154のジョイントまたは接続端158は、複数のテーパ付き縁158を備える。縁158は、第1の軌道セクションの軌道セクション部分または要素154が第2の隣接する軌道セクションの軌道セクション部分または要素154の対応する形状にされたテーパ付き縁に着座するまたは突き当たるように、テーパが付けられている。
図31(aおよびb)に示される特定の実施形態では、軌道セクション部分154(aおよびb)の縁158は、対応する形状にされたV字形切り欠きの中で受け入れ可能なV字形縁を作り出すような形状にされる。隣接する軌道セクションの間のジョイント156におけるテーパ付き端158の数は、荷物取り扱いデバイスの車輪を案内するための軌道の数に依存することがある。
図31は、(a)別個の構成および(b)接続構成をとる隣接する軌道セクションを示す。
【0103】
図31に示される特定の実施形態では、軌道は、荷物取り扱いデバイスの車輪と、2つの隆起またはへこみ160と平行に走行する中央隆起162とを受け入れ案内するための、軌道セクション要素154の各々の長手方向長さに沿って並んで走行する2つの隆起またはへこみ160を備える二重軌道である。中央隆起162の両側のへこみ160は、荷物取り扱いデバイスの車輪が係合するためのパスを提供する。荷物取り扱いデバイスの車輪を案内するための各軌道セクション要素154は、車輪の両側に1つ、2つのリップ155を備える。二重軌道の場合、車輪の2つのペアを案内するための軌道の長手方向長さに沿って並んで走行するリップ155の2つのペアがある。これは、2つの荷物取り扱いデバイスが同じ軌道セクション上で異なる方向に二重軌道上を走行するとき、X方向およびY方向にすれ違うことができることを保証するためである。1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスが、グリッド構造のノードに対応する、軌道セクションの交差点または交点で交わる、すなわち十字路で交わることを可能にするために、軌道の交差点または交点が、車輪が横断方向に案内されることを可能にするように、
図32に示される小さい島164を備える。これは、主にグリッド構造の中央セクションの周りにある、軌道が交わるまたは交差する区域内で、特に当てはまる。
図31および
図32にも示されるのは、軌道の長さに沿って長手方向に走行する任意選択の中央隆起またはリブ162と、中央隆起またはリブ162の両側に走行する荷物取り扱いデバイスの車輪を案内するための軌道またはパス160である。中央隆起またはリブ162は、軌道セクションへと一体的に形成されるかまたは打ち出され、その下側は、下にある軌道支持物内の対応する形状にされた隆起またはリブ上に着座されるような形状にされる(
図35における軌道の断面図を参照されたい)。中央隆起またはリブ162は、軌道支持物に軌道セクションを合わせ、軌道支持物上での軌道セクションの各々の横移動を防止するために、下にある表面を提供する。
【0104】
本発明の軌道システムは二重軌道に限定されず、軌道は、1つまたは複数のへこみまたは隆起を備える1つまたは複数の軌道であってよい。たとえば、軌道は、軌道に沿って単一の車輪を案内するための軌道の両側にあるペアリップから形成された単一の隆起またはへこみを備える単一の軌道であってよい。この場合、隣接する軌道セクションを接続するジョイントは、複数のテーパ付き端または斜めに継がれたジョイントを有することに限定されず、荷物取り扱いデバイスの車輪がある軌道セクションから隣接する軌道セクションに移行することを可能にするように、各端に単一のテーパ付き縁を備えることができる。
【0105】
図31(aおよびb)および
図33にも示されるように、隣接する軌道セクションを接続するジョイント156は、ジョイント156が、隣接する軌道セクションの対応する形状にされた溝168の中に受け入れ可能である舌部166を備えるという意味において、重複するジョイントも備えてよい。グリッド構造上で軌道セクションを組み立てるとき、第1の軌道セクションの舌部166は、重複するジョイントを作り出すために第2の隣接する軌道セクションの最下部壁170内の対応する形状にされた溝168の中に受け入れ可能であるように摺動するように配置される(
図31(aおよびb)と
図33とを参照されたい)。
図33は、隣接する軌道セクションの舌部166を受け入れるための形状にされた最下部壁170内の溝168を示す、軌道セクションの接続部分または軌道セクション要素154の1つの下面を示す。重複するジョイントは、隣接する軌道セクションの間の接合部を越えて進む荷物取り扱いデバイスの重量に耐えるためにジョイントに構造的安定性を提供する。舌部166の厚さおよび/または成形された溝168の深さも、近接する軌道セクションの間の軌道表面を制御する。隣接する軌道セクションの間の熱膨張を可能にするために、隣接する軌道セクションの間のジョイント156は、
図31bに示されるように、間隙172を備える。近接する軌道セクションの間の縁はテーパ付きであるかまたは斜めに継がれるので、軌道ジョイントの漸進的な移行が、荷物取り扱いデバイスの車輪が間隙172に沈むのを防止するため、隣接する軌道セクションの間の間隙172は、軌道表面に影響を与えないであろう。舌部166および溝168は、単一ピース成形として軌道セクションを成形するとき、すなわち、軌道セクションと一体的に形成されるとき、工作装備に組み込み可能である。
【0106】
所与の軌道セクションの軌道セクション要素または分岐154の長さは、グリッドセルが正方形であるか方形であるかに依存する。正方形のグリッドセルの場合、軌道セクション要素の長さXとYは等しい。しかしながら、方形のグリッドセルの場合、一方の軌道セクション要素Xの長さは、他方の軌道セクション要素Yの長さとは異なる。
【0107】
グリッド構造に軌道を固着するために、軌道セクションの各々は、軌道支持物にスナップ嵌合可能である。本発明の特定の実施形態では、
図33~
図35に示される軌道セクションの下側は、軌道支持物18、20にスナップ嵌合されるように構成された1つまたは複数の突起174を備える。
図35に示される軌道セクションの断面図に明確に示されているように、1つまたは複数の突起は、スナップ嵌合配置で軌道支持物の縁を曲げ捕らえるように配置されたビードまたは突き出ている縁176を備えることができる。
図33および
図35に示される特定のスナップ嵌合特徴は、当技術分野で一般に知られているカンチレバースナップ嵌合である。しかしながら、軌道支持物に軌道セクションを固着するための当技術分野で一般に知られている他の形式のスナップ嵌合接続も、本発明において適用可能である。等しく、スナップ嵌合ジョイント以外の軌道支持物に軌道セクションを固着する他の形式、たとえば、締め具または接着剤の使用も、本発明において適用可能である。軌道セクションの各分岐または横断部分または軌道セクション要素154は、下にある軌道支持物にスナップ嵌合されるように配置された複数の突起174を備える。
【0108】
図34にも示されるのは、軌道セクションの各々は、下向きに延びる軌道セクションのそれらそれぞれの横断セクションまたは軌道セクション要素154の間の交点にガイド部材178を備える。ガイド部材は、
図29に示されるようにグリッド構造のノードで交差する軌道支持物が接続される区域内のグリッドセルを通って把持器デバイスおよび/または容器を案内するための形状にされる。ガイド部材がない場合、把持器デバイスおよび/または容器は、軌道セクションがグリッド構造から除去されて示される
図29に明確に示されるように、交差する軌道支持物が接続される区域に引っかかるであろう。4つのガイド部材は、
図34では、グリッド構造のノードに軌道セクションを正しく設置し、所与のグリッドセルを通る把持器デバイスおよび/または容器に案内表面を提供するように、交差する軌道支持物の間の4つのコーナセクションと協働するように構成されて示されている。ガイド178の各々は、下向きに延びるスカートの形をとり、直立カラムの方向に、すなわち垂直に、下向きに延び、交差する軌道支持物の間でとコーナセクション協働するように配置された、2つの直角なプレート(互いと直角をなす2つの案内プレート)を備える。下向きに延びるガイドの2つの直角なプレートの各々は、グリッド構造を支持する垂直直立物のコーナセクションと協働するように延びることもできる(
図29を参照されたい)。グリッド構造上に着座すると、ガイド部材はまた、軌道支持物上の軌道セクションの側方移動を防止する助けとなり、把持器デバイスおよび/または容器に案内表面を提供する。
【0109】
軌道システムは、軌道支持物またはグリッド部材に装着可能である。この構成の結果として、軌道支持物は、軌道上で動作する1つまたは複数の荷物取り扱いデバイスの重量のより大きい割合または全重量に耐えることができる。したがって、軌道は、従来の慣例において使用される金属と比較して、より低い荷重負荷能力をもつ材料から作製可能である。これは、軌道が金属たとえばアルミニウムから主に製作される場合に好ましい形成プロセスである現在の押し出し加工プロセスとは異なる形成方法が、軌道セクションを成形するために使用可能であるという利点を有する。押し出し加工は、その断面を減少させ、それを所望の形状に変換するために、金属製作品を成形されたダイに通らせることからなる。しかしながら、押し出し加工の寸法公差は、射出成形などの他の形成プロセスおよび3D印刷などの付加製造と比較すると、それほど大きくない。個々の軌道セクションがグリッド構造上で組み立てられるとき、軌道セクションは、連続的な中断されない軌道表面を提供するように厳しい寸法公差に合わせて製作されるので、押し出し加工された軌道セクションは、その後、機械加工プロセスを受ける。さらに、押し出し加工は、その後の機械加工プロセスなしで軌道の外形においてさまざまな切り欠きと島とを生産することは可能でない。
【0110】
本発明の特定の実施形態では、軌道は、金属から完全に形成されるのではなく、プラスチック材料を備える。本発明の軌道セクションを形成するために使用可能であるプラスチックの例には、限定するものではないが、ポリプロピレン、ナイロンなどのさまざまな熱可塑性ポリマーがある。その結果、形成された部品におけるより良い寸法公差を提供する、より良い形成プロセスが使用可能である。本発明において使用される改善された寸法公差をもつ部品を生産することが可能である形成プロセスの一例は射出成形であるが、限定するものではないが、3D印刷などの付加製造と鋳造とを含む他の形成プロセスも、本発明において適用可能である。本発明の特定の実施形態では、軌道セクションは射出成形される。射出成形は、厳しい寸法公差に合わせてさまざまな入り組んだ外形をもつ部品を生産し、完成部品に対して大量の機械加工プロセスを行う必要性をなくすことが可能である。本発明の軌道セクションを成形するために、より少数の工具が使用される必要があるであろう。これらには、グリッド構造のコーナセクション、周辺セクション、および中央セクションのための工作装備がある。また、プラスチック材料の使用は、過剰な力を使用する必要なしに軌道セクションが軌道支持物に容易にスナップ嵌合されることを可能にし、いくつかの場合には、軌道セクションは、軌道支持物に手動でスナップ嵌合可能である。金属と比較してプラスチック材料が曲がることができることは、軌道支持物に対する本発明の軌道セクションの嵌合が、工作装備の全くないまたは限られた使用とともに自動化されることを可能にする。したがって、グリッド構造に軌道を嵌合させるプロセス全体は自動化可能である。
【0111】
プラスチック材料の使用は、厳しい寸法公差に合わせたその成形性に関する利点を提供するが、プラスチック材料の使用の欠点の1つは、荷物取り扱いデバイスの車輪、特に車輪のタイヤの係合の結果として、軌道の表面上に蓄積された静電気を地面に伝導できないことである。この欠点を克服するために、本発明の特定の実施形態では、プラスチック材料は、導電材料の組み込みまたは混合によって、導電性にされる。たとえば、導電性フィラーは、プラスチック材料を導電性にするように成形される前に、プラスチック材料と混合可能である。既知の導電性フィラーの例としては、限定するものではないが、炭素(たとえばグラファイト)および金属のフィラー、たとえば、銅、銀、鉄などである。導電性フィラーは、微粒子形またはファイバであり得る。たとえば、20%~50重量%の範囲内の導電性フィラーは、プラスチック材料を導電性にするためにプラスチック材料に追加可能である。代替的に、導体は、軌道内で連続的な導電路を提供するために、プラスチック材料内でインサート成形可能である。しかしながら、軌道を構成する軌道セクションの各々が金属から構成される場合、必要な寸法公差を提供する、鋳造、たとえば圧力ダイ鋳造などの、当技術分野で知られている他の形成プロセスが、本発明において適用可能である。
【0112】
グリッドフレームワーク構造の組み立て
本発明によるグリッドフレームワーク構造の組み立ては、複数のグリッドセルを備えるグリッドパターンへと複数のプレハブ方式モジュール式パネルを立てることを伴い、複数のグリッドセルの各々は、保管容器の複数のスタックを保管するための保管空間を提供する。モジュール式パネルは、現場で、または遠く離れた場所でプレハブ生産され、支持フレームワーク構造へと組み込まれるために現場に輸送可能である。たとえば、プレハブ生産は、現場で1つまたは複数の支柱部材によって複数の直立物を支えることを伴うことができる。モジュール式パネルのプレハブ生産は、手動でなされてもよいし、自動的になされてもよい。持ち上げデバイスは、プレハブ方式モジュール式パネルを方位付け、位置決めするために使用可能である。持ち上げデバイスは、手動で、または自動的に動作可能である。
図36(aおよびb)は、AGV(自動案内車両)180が、プレハブ方式モジュール式パネル108と係合し、それを本発明による支持フレームワーク構造への組み立てのために方位付けるように特別に適合された、工具またはジンバル182を備える例である。ジンバルは、軸に関する物体の回転を可能にする枢動される支持物と定義される。ジンバルは、プレハブ方式モジュール式パネル108が、支持フレームワーク構造内で既存のプレハブ方式モジュール式パネルに固着所定の位置に可能である持ち上げられることを可能にするために、
図36aに示される持ち上げアーム184を介して持ち上げ機構に接続される。
図36aに示される1つの脚に装着される支持表面186は、持ち上げデバイスのジンバルにプレハブ方式モジュール式パネルを提示するために使用可能である。支持表面186は、モジュール式パネルのプレハブ生産を容易にするように特別に設計されたジグ(図示せず)を備えることができる。たとえば、プレハブ方式ブレース架構の場合、特別に設計されたジグは、1つまたは複数の支柱部材によって支えられる前に、複数の直立物を適切に位置合わせするために使用可能である。
【0113】
プレハブ方式モジュール式パネルがジンバルと係合すると、持ち上げ機構は、AGVが現場で所定の場所に駆動されることを可能にするように、支持表面から離してプレハブ方式モジュール式パネルを持ち上げることが可能である。ジンバルは、プレハブ方式モジュール式パネルが、隣接するプレハブ方式パネル上への組み立てのために方位付けられることを可能にする。複数のAGVは、フレームワーク作業支持構造への複数のプレハブ方式モジュール式パネルの組み立てを統制するように、制御システムによって制御可能である。隣接するプレハブ方式モジュール式パネルの接続は、限定するものではないが、1つまたは複数のボルト、溶接、リベット、または接着剤を一般に含む、いくつかの締め具を使用することを伴う。プレハブ方式モジュール式パネルを一緒に固着することは、プレハブ方式モジュール式パネルがフレームワークアセンブリ内の他のプレハブ方式モジュール式パネルの1つに提示されるとき、手動でまたは自動的になされ得る。
【0114】
プレハブ方式モジュール式パネルを組み立てることに加えて、1つまたは複数のAGVは、グリッド構造を形成するようにプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造を組み立てるために使用可能である。個々のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造は、1つまたは複数の締め具、たとえばボルト、リベット、溶接、または接着剤によって、固着可能である。グリッド構造が組み立てられると、次いで、複数の軌道セクションが、グリッドフレームワーク構造を完成させるためにグリッド構造に嵌合可能である。個々の軌道セクションは、上記で説明されたようにスナップ嵌合特徴を備えるので、個々の軌道セクションは、軌道システムを形成するためにグリッド構造のノードにスナップ嵌合可能である。個々の軌道セクションの横断セクションは、グリッド構造に対する、特にグリッド構造内でグリッド部材が交差するノードにある、いかなる下にある欠陥をもマスクする助けとなる。個々の直立物が最初に立てられ、直立物の最上部端が、直交方向に延びるグリッド部材によって相互接続される、当技術分野で知られているグリッドフレームワーク構造を組み立てることとは対照的に、組み立ての前のグリッドフレームワーク構造の構成要素のプレハブ生産は、グリッドフレームワーク構造を立てる時間を大きく減少させる。他の利点には、グリッド構造の部分は組み立て前にプレハブ生産されるため、現場でのグリッド部材の調整の必要性がほとんどないので、グリッドセルがグリッド構造全体にわたって均一なサイズにされることを保証することがある。特別に設計されたジグは、個々のグリッドセルが「出発点(square on)」であるおよび/または支持フレームワーク構造に装着される前に正しく位置合わせされることを保証するように、モジュール式サブグリッド構造をプレハブ生産するために使用可能である。
【0115】
プレハブ方式モジュール式パネル、プレハブ方式モジュール式サブグリッド構造、および/または軌道セクション内で使用される構成要素の製作において、さまざまな材料が使用可能である。これらには、金属、たとえばアルミニウム、プラスチック、または繊維複合材料がある。
【0116】
複数の層をもつ支持フレームワーク構造の組み立て
いくつかの大規模な保管および回収システムでは、支持フレームワーク構造は、個々のプレハブ方式モジュール式パネルの高さよりも大きいことがある。製造、取り扱い、保管、および組み立ての容易さのために、支持フレームワーク構造の全高よりも小さい高さを有するプレハブ方式モジュール式パネルが使用されてよい。より小さい高さのプレハブ方式モジュール式パネルを使用する利点は、それらのパネルが、現場または別個の製造施設内のどちらかで組み立て可能であり、人間のオペレータまたはAGVのどちらかによって、より容易に取り扱い可能であることである。より短いパネルの輸送も、パネルが、専用のより大型の車両を必要とするのではなく、より小型の車両に合うことができるので、より好都合である。より小さいパネルの保管も、より好都合である。
【0117】
いくつかのより小さいプレハブ方式モジュール式パネルは、支持フレームワーク構造の最上部まで延びるパネルのより高い構造を形成するために、互いの上に垂直に垂直構成で取り付けられてよい。たとえば、プレハブ方式モジュール式パネルが支持フレームワーク構造の半分の高さである場合、2つのプレハブ方式モジュール式パネルが、支持フレームワーク構造の全高さのパネルを形成するために使用されてよい。支持フレームワーク構造は層状に構築されてよく、各層は、単一のプレハブ方式モジュール式パネルの高さである。プレハブ方式モジュール式パネルが支持フレームワーク構造の半分の高さである例では、支持フレームワーク構造は、2つの層、すなわち下部層と上部層とを備えてよく、2つの層の各々は、プレハブ方式モジュール式パネルと同じ高さである。
【0118】
複数の層を備える支持フレームワーク構造を組み立てるとき、一番下の層が最初に組み立てられなければならない。一番下の層内の個々のプレハブ方式モジュール式パネルは、1つまたは複数の締め具、たとえばボルト、リベット、溶接、または接着剤によって固着可能である。
【0119】
複数の層をもつ支持フレームワーク構造内の上部層の組み立ては、より難題を提示する。上部層内のプレハブ方式モジュール式パネルは、一緒に固着され、下の層のプレハブ方式モジュール式パネルに固着されなければならない。支持フレームワーク構造が組み立てられると、次いで、複数の軌道セクションが、グリッドフレームワーク構造を完成させるために支持フレームワーク構造の一番上の層に嵌合可能である。パネルが固着される上部層内のプレハブ方式モジュール式パネル上の点と、軌道セクションが一番上の層内のプレハブ方式モジュール式パネルに嵌合される点は、地面からかなりの距離のところにあることがある。これらの点は、地面からオペレータによって容易にアクセスされ得る一番下の層内のプレハブ方式モジュール式パネル上の点とは反対に、アクセスするのがより困難である。
【0120】
この問題の解決策は、たとえば、プレハブ方式モジュール式パネルの一番下の層内にアクセス通路を作成することによって、アクセスを容易にするように、プレハブ方式モジュール式パネルを設計することである。アクセス通路は、支持フレームワーク構造内でのアクセスを可能にする。上昇されるプラットフォーム、たとえば、クレーンもしくはシザーリフト、または他の任意の適切な機構をもつ車両が使用されてよい。車両は、アクセス通路を走ってグリッドフレームワークの内部に入ることができ、プラットフォームは、オペレータが上部層のプレハブ方式パネルを固着し、支持フレームワーク構造の最上部に軌道セクションを嵌合するために、必要とされる高さに上昇されてよい。
【0121】
いくつかの実施形態では、プレハブ方式モジュール式パネルのうちの1つまたは複数は、支持フレームワーク構造を組み立てるための1つまたは複数の車両の使用を容易にする開口を備えてよい。プレハブ方式モジュール式パネルの一例が
図37aに示されている。
図37aに示される特定の実施形態では、プレハブ方式モジュール式パネルは、プレハブ方式ブレース架構114である。プレハブ方式ブレース架構114は、水平支柱部材120aによって最上部端に接続された3つの垂直直立物116を備える。斜めの支柱部材118のペアは、Aフレームを形成する。Aフレームの側面は斜めの支柱部材118から形成され、Aフレームの最上部は水平支柱部材120aから形成され、Aフレームの十字部材は水平支柱部材または水平十字部材188である。水平十字部材188は、斜めの支柱部材118のペアを支える。水平支柱部材120bは、垂直直立物16の下部端を斜めの支柱部材118の下部端と接続する。
図16(a~d)に示されるプレハブ方式ブレース架構114とは対照的に、
図37aに示されるプレハブ方式ブレース架構114の最下部における水平支柱部材120bは、垂直直立物116の下部端の間の全距離を超えて延びないが、組み立てのための車両の侵入を容易にするために開口を残す。
【0122】
水平十字部材188は一時的なものである。プレハブ方式ブレース架構114の輸送、保管、および組み立て中には、水平十字部材188は、斜めの支柱部材118を支え、したがって垂直直立物116を互いと平行に保つことを含めて、プレハブ方式ブレース架構114の他の部材を同じ平面内に保つ助けとなる機能を果たす。プレハブ方式ブレース架構114が支持フレームワーク構造内のその位置に組み立てられると、しかしながら、水平十字部材188は、車両アクセスを容易にするために除去される。
図37bは、水平十字部材188が除去された、
図37aのプレハブ方式ブレース架構114を示す。水平十字部材188がない場合、Aフレームは、車両のためのアクセスを可能にするのに十分に大きい開口190を形成する。上記で述べられたように、プレハブ方式ブレース架構114の最下部にある水平支柱部材120bは、垂直直立物116の下部端の間の全距離を超えて延びないが、開口を残す。これは、車両が、車両の車輪を妨げる地面上のリップまたは障害物なしにプレハブ方式ブレース架構114内の開口190を通ることを可能にする。いくつかのプレハブ方式ブレース架構114が支持フレームワーク構造の下部層内で使用されるとき、プレハブ方式ブレース架構114は、グリッドフレームワーク構造全体を通るアクセス通路またはトンネルを形成するように開口190が位置合わせするように構成されてよい。
図38(aおよびb)は、2つの半分パネルのプレハブ方式ブレース架構114を示す。プレハブ方式ブレース架構を含む平面は、互いと平行であり、2つのAフレームが、プレハブ方式ブレース架構の平面と直角をなす方向に互いに対して変位されるように、配置される。
図38(a)は、水平十字部材188をもつ2つのプレハブ方式ブレース架構を示す。
図38(b)では、水平十字部材188は除去されており、Aフレーム内の開口190は、アクセス通路を形成するように位置合わせする。
【0123】
支持フレームワーク構造102の一実施形態が、
図39(a~c)に示されている。支持フレームワーク構造102は、下部層102aと、上部層102bとを備える。支持フレームワーク構造の下部層102a内のプレハブ方式ブレース架構114は、上記で
図37および
図38を参照しながら説明されたAフレームを備え、支持フレームワーク構造の上部層102b内のプレハブ方式ブレース架構114は、
図16(a~d)に関連して説明されたものに類似している。
【0124】
図39(a~c)に示される支持フレームワーク構造102の実施形態を組み立てるプロセスは、段階で発生する。第1の段階(
図39aに示される)の間、支持フレームワーク構造の下部層102aが組み立てられる。この段階の間、水平十字部材188は所定の位置にあり、プレハブ方式ブレース架構のAフレームの十字部材を形成する。支持フレームワーク構造の下部層102aのプレハブ方式ブレース架構114は、適切な締め具、たとえばボルト、リベット、溶接、または接着剤に固着される。
【0125】
組み立ての第1の段階が完了すると、水平十字部材188は、支持フレームワーク構造の下部層102aから除去される。水平十字部材188の除去は、車両が下部層102aのプレハブ方式ブレース架構114内の開口190を通って支持フレームワーク構造102の中心に入ることを可能にするためにアクセス通路を作り出す。
図39bは、下部層102aを示す。
図39bの矢印は、アクセス通路への1つまたは複数の車両の進行の方向を示す。
【0126】
アクセス通路は、車両が支持構造の上部層102bの組み立てを完了することを可能にする。1つまたは複数の車両はアクセス通路へと入り、上昇したプラットフォーム上のオペレータは、上部層102bのプレハブ方式ブレース架構114を互いに固着するために必要とされる高さを容易におよび安全に到達することを可能にし、上部層102bのプレハブ方式ブレース架構114の最上部に軌道要素を嵌合することも可能である。
図39cは、下部層102aと上部層102bの両方が組み立てられた支持フレームワーク構造を示す。
【0127】
この例は、2つの層すなわち下部層102aおよび上部層102bのみをもつ支持構造に関して説明されているが、支持構造の一番下の層内のアクセス通路は、さらなる層が組み立てられることを可能にすることが諒解されるであろう。たとえば、プレハブ方式ブレース架構114の第3の層102cが上部層102bの上に組み立てられてよく、軌道要素は、支持構造が3つの層を備えるグリッドフレームワーク構造を形成するために、第3の層102cのプレハブ方式ブレース架構114の最上部に嵌合されてよい。
【0128】
この例では、プレハブ方式モジュール式パネル108はプレハブ方式ブレース架構114であるが、支持フレームワーク構造の下部層内のアクセス通路の概念は、任意の種類のプレハブ方式モジュール式パネル108に適用可能であり、プレハブ方式ブレース架構に限定されないことが諒解されるであろう。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイス30をその上で支持するように構成されたグリッドフレームワーク構造101であって、
i)水平平面内にあるグリッド構造104と、前記グリッド構造104が、第1の方向に延びる平行なグリッド部材の第1のセット18と、第2の方向に延びる平行なグリッド部材の第2のセット20とを備え、前記第2の方向が、前記平行なグリッド部材の第1のセット18および前記平行なグリッド部材の第2のセット20が、複数のグリッドセルまたはグリッド空間17を備えるグリッドパターンで配置されるように、前記第1の方向と実質的に直角をなす、
ii)前記グリッド構造104に装着された軌道システム106と、前記軌道システム106が、前記グリッド構造104の前記グリッドパターンで配置された複数の軌道を備える、
iii)使用中、前記軌道システム106上で動作する1つまたは複数の荷物取り扱いデバイス30が前記グリッド構造104の下のスタックからグリッドセル17を通して1つまたは複数の容器10を持ち上げることが可能であるように、スタック内での前記1つまたは複数の容器10の保管のための保管空間を作り出すために地面の上方で前記グリッド構造104を支持するための支持フレームワーク構造102と
を備え、
前記支持フレームワーク構造102が、複数のプレハブ方式モジュール式パネル108を備え、前記プレハブ方式モジュール式パネル108が、複数のグリッドセル110を画定するために前記第1の方向に延びる平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセット108aと前記第2の方向に延びる平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセット108bとを備える3次元グリッドパターンで配置される
ことを特徴とする前記グリッドフレームワーク構造101。
[2] 前記支持フレームワーク構造102の前記グリッドセル110の各々が、前記グリッド構造104の前記複数のグリッドセル17のサブセットを支持するようなサイズにされ、前記サブセットが、前記グリッド構造104の2つ以上のグリッドセル17を備える、[1]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[3] 前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル108のうちの1つまたは複数が、車両が前記グリッドフレームワーク構造101内に入るための開口190を備える、[1]または[2]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[4] 前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセット108aおよび/または前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセット108bが、前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル108のうちの前記1つまたは複数を備え、前記第1のセット108aおよび/または前記第2のセット108bの前記複数のプレハブ方式モジュール式パネルのうちの前記1つまたは複数が、車両が前記グリッドフレームワーク構造101内に入るためのアクセス通路を画定するようにそれぞれの開口190が位置合わせするように配置される、[3]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[5] 前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル108のうちの1つまたは複数が、プレハブ方式ブレース架構を備え、前記プレハブ方式ブレース架構114が、共通の垂直な平面内で延び、前記複数の平行な直立物16の前記共通の垂直な平面内にある1つまたは複数の支柱部材118、120によって接続される複数の平行な直立物16を備える、[1]から[4]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[6] 前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル108のうちの2つ以上が、プレハブ方式ブレース架構114を備え、前記プレハブ方式ブレース架構114のうちの2つ以上が、前記プレハブ方式ブレース架構114の前記複数の直立物16の1つを隣接するプレハブ方式ブレース架構114の前記複数の直立物16の1つと接続することによって組み立てられる、[5]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[7] 前記プレハブ方式ブレース架構の前記1つまたは複数の支柱部材118、120が、1つまたは複数の水平支柱部材120および/または斜めの支柱部材118を備える、[5]または[6]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[8] 前記1つまたは複数の支柱部材118、120が、クロスブレース配置またはKブレース配置またはVブレース配置または偏心ブレース配置で、前記プレハブ方式ブレース架構の前記複数の平行な直立物の間に配置される、[7]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[9] 前記プレハブ方式ブレース架構の前記1つまたは複数の支柱部材118、120が、1つまたは複数の水平支柱部材120と斜めの支柱部材118とを備え、前記1つまたは複数の水平支柱部材120が、前記1つまたは複数の斜めの支柱部材118が前記複数の直立物16の上部端および下部端で前記水平支柱部材120の間に延びるように、前記プレハブ方式ブレース架構114の前記複数の直立物16のそれぞれの前記上部端および/または前記下部端を接続する、[7]または[8]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[10] 前記グリッド構造104の少なくとも一部分が、前記複数のプレハブ方式ブレース架構114の少なくとも一部分の前記複数の直立物16の前記上部端を接続する前記1つまたは複数の水平支柱部材120aに装着される、[9]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[11] 前記1つまたは複数の支柱部材118、120が、水平支柱部材120によって接合された斜めの支柱部材118を備えるAフレームを形成するように配置される、[5]から[10]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[12] 前記斜めの支柱部材118を接合する前記水平支柱部材120が、車両が前記グリッドフレームワーク構造101内に入るための開口190を形成するように取り外し可能である、[11]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[13] 前記複数のプレハブ方式ブレース架構114が、第1のタイプおよび第2のタイプのプレハブ方式ブレース架構114を備え、前記第1のタイプのプレハブ方式ブレース架構114が、前記第2のタイプのプレハブ方式ブレース架構114とは異なる数の直立物16を備える、[5]から[12]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[14] 前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル108のうちの1つまたは複数が付加製造によって形成される、[1]から[13]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[15] 前記プレハブ方式モジュール式パネル108のうちの1つまたは複数が鋳造される、[1]から[14]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[16] 前記平行なプレハブ方式モジュール式パネル108の第1のセットが、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットと平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットに再分割され、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットが、前記第2の方向に前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットから離間され、ここにおいて、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットが、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットの前記第1のサブセットが前記第1の方向に前記支持フレームワーク構造102の少なくとも1つのグリッドセル110だけ前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットの前記第2のサブセットからずらされるように、配置される、[1]から[15]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[17] 前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のセットの前記第1のサブセットと前記第2のサブセットが交互のパターンで配置される、[16]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[18] 前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットが、平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットと平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットに再分割され、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第1のサブセットが、前記第1の方向に前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のサブセットから離間され、ここにおいて、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットが、前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセットの前記第1のサブセットが、前記第2の方向に前記支持フレームワーク構造102の少なくとも1つのグリッドセル110だけ前記平行なプレハブ方式モジュール式パネルの第2のセット前記の第2のサブセットからずらされるように、配置される、[16]または[17]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[19] 前記プレハブ方式モジュール式パネル108の第2のセットの前記第1のサブセットと前記第2のサブセットが交互のパターンで配置される、[18]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[20] 前記グリッド構造104が、前記グリッド構造104を形成するために組み立てられた複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146を備え、前記複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146の各々が、2つ以上のグリッドセル110を備える、[1]から[19]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[21] 前記プレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146の各々が、前記グリッド部材の第1のセット18の一部分と、前記グリッド部材の第2のセット20の一部分とを備える、[20]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[22] 前記軌道システム106が複数の相互接続されたモジュール式軌道セクション150を備え、前記複数の相互接続されたモジュール式軌道セクション150の各軌道セクション150が、前記第1の方向および前記第2の方向に延びる軌道表面を提供するように実質的に直角な要素154を備える、[1]から[21]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[23] 前記複数の軌道セクション150が、前記軌道システム106内の隣接するモジュール式軌道セクション150が、前記グリッド部材の第1のセット18と前記グリッド部材の第2のセット20が前記グリッドパターンで交差するまたは集まる前記グリッド構造104の区域の間で合するように、前記軌道システム106内で組み立てられる、[22]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[24] 隣接するモジュール式軌道セクション150が、テーパ付き縁158を備えるジョイント156によって接続される、[23]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[25] 前記複数の相互接続されたモジュール式軌道セクション150の各々がプラスチック材料から形成される、[22]から[24]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[26] 前記グリッド構造104と床との間で実質的に垂直に延びる複数のガイド140をさらに備え、前記複数のガイド140が、前記複数のガイド140の間に保管容器10の複数のスタックを収容するためのあるパターンで、グリッドセル17を通って前記複数の保管容器10を案内するように配置される、[1]から[25]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[27] 前記複数のガイド140が、前記1つまたは複数の容器10の斜めに対向するコーナのペアのみに沿ってスタック内の1つまたは複数の保管容器10を案内するために配置される、[26]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[28] 前記複数のガイド140のうちの各ガイド140が、保管容器10のコーナを収容するための、前記グリッド構造104と前記床との間に延びる2つの直角をなす箱案内プレートを備える、[26]または[27]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[29] 前記複数のガイド140の少なくとも一部分が、キャッププレート58に固着され、前記グリッド構造104内で前記複数のグリッド部材18、20が交差する接合部に配置される、[26]から[28]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[30] 前記複数のガイド140の前記少なくとも一部分が4つのガイド140を備え、前記4つのガイドが、前記4つのガイド140が4つの隣接する保管容器10の前記コーナを案内するために配置されるように、前記4つのガイド140によって画定された中心点に対して対称的に配置される、[25]に記載のグリッドフレームワーク構造101。
[31] 前記支持フレームワーク構造102が、プレハブ方式モジュール式パネル108の下部層102aと、プレハブ方式モジュール式パネル108の上部層102bとを備え、前記下部層の前記プレハブ方式モジュール式パネル108aと前記上部層の前記プレハブ方式モジュール式パネル108bが、互いの上に垂直な構成で取り付けられる、[1]から[30]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101。
[32] [1]から[31]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101を立てるための部品のキットであって、
i)第1の方向に延びるグリッド部材の第1のセット18と第2の方向に延びるグリッド部材の第2のセット20とを備えるグリッド構造104を形成するために組み立てるための複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146と、前記第2の方向が、前記グリッド部材の第1のセット18および前記グリッド部材の第2のセット20が、複数のグリッドセルまたはグリッド空間17を備えるグリッドパターンで配置されるように、前記第1の方向と実質的に直角をなし、前記複数のプレハブ方式モジュール式サブグリッド構造146の各々が、前記グリッド部材の第1のセット18の一部分と、前記グリッド部材の第2のセット20の一部分とを備える、
ii)複数のモジュール式軌道セクション150と、前記複数のモジュール式軌道セクション150のうちの各モジュール式軌道セクション150が、接続されるとき、前記複数の軌道セクション150が、前記グリッド構造104上の1つまたは複数のロボット利用荷物取り扱いデバイス30を案内するために軌道システム106を形成するように、前記第1の方向および前記第2の方向に延びる軌道表面を提供するように横断要素154を備える、
iii)複数のグリッドセル110を備える3次元グリッドパターンに配置するための複数のプレハブ方式モジュール式パネル108と
を備える部品のキット。
[33] 前記複数のプレハブ方式モジュール式パネル108の少なくとも一部分が、複数のプレハブ方式ブレース架構114を備え、前記複数の前記プレハブ方式ブレース架構114の各々が、前記複数の平行な直立物16の前記共通の垂直な平面内にある1つまたは複数の支柱部材118、120によって接続される共通の垂直な平面に延びる平行な直立物16を備える、[32]に記載の部品のキット。
[34] i)[1]から[33]のいずれかに記載のグリッドフレームワーク構造101と、
ii)前記軌道システム106の下に設置された保管カラム内に配置された容器10の複数のスタックと、ここにおいて、各保管カラムがグリッドセル17の下に垂直に設置される、
iii)前記スタック内に積み重ねられた容器10を持ち上げて移動させるための複数の荷物取り扱いデバイス30と、前記複数の荷物取り扱いデバイス30が、前記グリッドセル17を通って前記容器10にアクセスするために前記保管カラムの上方で前記軌道システム106上で側方に移動させるように遠隔で操作され、前記複数の荷物取り扱いデバイス30の各々が、
a)前記軌道システム106上の前記荷物取り扱いデバイス30を案内するための車輪アセンブリと、
b)前記軌道システム106の上方に設置された容器受け入れ空間41と、
c)スタックから前記容器受け入れ空間41に単一の容器10を持ち上げるように配置された持ち上げデバイスと
を備える、
を備える保管および回収システム。