(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】アプリケーションコンテキスト再配置方法およびアプリケーションコンテキスト再配置装置
(51)【国際特許分類】
H04W 4/50 20180101AFI20240805BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20240805BHJP
【FI】
H04W4/50
H04W92/24
(21)【出願番号】P 2023519762
(86)(22)【出願日】2020-09-30
(86)【国際出願番号】 CN2020119763
(87)【国際公開番号】W WO2022067830
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-04-26
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】葛 翠▲麗▼
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼ ▲艷▼▲梅▼
(72)【発明者】
【氏名】胡 雅▲ジエ▼
【審査官】中元 淳二
(56)【参考文献】
【文献】3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Study on application architecture for enabling Edge Applications; (Release 17),3GPP TR 23.758 V17.0.0,2019年12月19日,pp.43-44
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションコンテキスト再配置方法であって、前記方法は、
エッジイネーブラサーバによって、アプリケーション機能エンティティから第1の情報を受信するステップであって、前記第1の情報が、前記アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するためのものである、ステップと、
前記エッジイネーブラサーバによって、前記第1の情報に基づいて、以下の動作、すなわち
前記アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作、
前記イベントが発生したときに
、前記アプリケーションコンテキストを再配置することを決定する
動作、
ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティが前記アプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、
前記アプリケーションコンテキストを、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラサーバに送信する動作、
前記ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報を、前記アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、及び
前記アプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作、
を実行するステップと、
を含み、
前記アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションが、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである、
アプリケーションコンテキスト再配置方法。
【請求項2】
前記方法は、
前記アプリケーション機能エンティティから前記アプリケーションコンテキストを受信するステップ
をさらに含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記アプリケーション機能エンティティから前記アプリケーションコンテキストを受信する前記ステップの前に、前記方法は、
前記アプリケーション機能エンティティに前記アプリケーションコンテキストの記憶アドレスを送信するステップ
をさらに含む、請求項
2に記載の方法。
【請求項4】
アプリケーション機能エンティティによって、エッジイネーブラ
サーバに第1の情報を送信するステップであって、前記第1の情報が
前記エッジイネーブラサーバに、以下の動作、すなわち
前記アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作、
前記イベントが発生したときに、前記アプリケーションコンテキストを再配置することを決定する動作、
ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティが前記アプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、
前記アプリケーションコンテキストを、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブルサーバに送信する動作、
前記ターゲットアプリケーション機能エンティティに関連する情報を、前記アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、及び
前記アプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作、
を実行させることを示すためのものであって、前記アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションは、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである、第1の情報を送信するステップと、
前記アプリケーション機能エンティティによって、前記第1の情報に応答して前記エッジイネーブラ
サーバから応答情報を受信するステップと
を含む、アプリケーションコンテキスト再配置方法。
【請求項5】
エッジイネーブラ
サーバに第1の情報を送信する前記ステップの後に、前記方法は、
前記エッジイネーブラ
サーバに前記アプリケーションコンテキストを送信するステップ
をさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記応答情報は、前記アプリケーションコンテキストの記憶アドレス
を含み、
前記エッジイネーブラ
サーバに前記アプリケーションコンテキストを送信する前記ステップは、前記記憶アドレスに基づいて前記エッジイネーブラ
サーバに前記アプリケーションコンテキストを送信するステップ、を含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記方法はアプリケーション機能エンティティによって行われる、請求項
4から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
エッジイネーブラサーバのアプリケーションコンテキスト再配置装置であって、前記装置は、
エッジイネーブラサーバによって、アプリケーション機能エンティティから第1の情報を受信するように構成された通信モジュールであって、前記第1の情報が、前記アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するためのものである、通信モジュールと、
前記エッジイネーブラサーバによって、前記第1の情報に基づいて、以下の動作、すなわち
前記アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作、
前記イベントが発生したときに
、前記アプリケーションコンテキストを再配置することを決定する
動作、
ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティが前記アプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、
前記アプリケーションコンテキストを、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラサーバに送信する動作、
前記ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報を、前記アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、及び
前記アプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作、を実行するように構成された、処理モジュールと
を
備え、
前記アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションが、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである、
アプリケーションコンテキスト再配置装置。
【請求項9】
前記通信モジュールは、前記アプリケーション機能エンティティから前記アプリケーションコンテキストを受信するようにさらに構成される、請求項
8に記載の装置。
【請求項10】
前記アプリケーション機能エンティティから前記アプリケーションコンテキストを受信する前に、前記通信モジュールは、前記アプリケーション機能エンティティに前記アプリケーションコンテキストの記憶アドレスを送信するようにさらに構成される、請求項
9に記載の装置。
【請求項11】
エッジイネーブラ
サーバに第1の情報を送信するように構成された通信モジュールであって、前記第1の情報が
前記エッジイネーブラサーバに、以下の動作、すなわち
アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作、
前記イベントが発生したときに、前記アプリケーションコンテキストを再配置することを決定する動作、
ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティが前記アプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、
前記アプリケーションコンテキストを、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブルサーバに送信する動作、
前記ターゲットアプリケーション機能エンティティに関連する情報を、前記アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、及び
前記アプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作、
を実行することを示すためのものであって、前記アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションは、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じであり、
前記通信モジュールは、
前記アプリケーション機能エンティティによって、前記第1の情報に応答して前記エッジイネーブラ
サーバから応答情報を受信するようにさらに構成される
、アプリケーションコンテキスト再配置装置。
【請求項12】
前記エッジイネーブラ
サーバに前記第1の情報を送信した後に、前記通信モジュールは、前記エッジイネーブラ
サーバに前記アプリケーションコンテキストを送信するようにさらに構成される、請求項
11に記載の装置。
【請求項13】
前記応答情報は、前記アプリケーションコンテキストの記憶アドレスを
含み、前記エッジイネーブラ
サーバに前記アプリケーションコンテキストを送信することは、前記記憶アドレスに基づいて前記エッジイネーブラ
サーバに前記アプリケーションコンテキストを送信すること、を含む、請求項
11に記載の装置。
【請求項14】
プロセッサとメモリとを備える、通信装置であって、
前記メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成されており、
前記プロセッサは、請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法、または請求項
4から
7のいずれか一項に記載の方法を行うために、前記メモリに記憶された前記コンピュータプログラムを実行するように構成される、通信装置。
【請求項15】
プロセッサとインターフェース回路とを備える、通信装置であって、
前記インターフェース回路は、コード命令を受信し、前記コード命令を前記プロセッサに送信するように構成され、
前記プロセッサは、請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法または請求項
4から
7のいずれか一項に記載の方法を行うために、前記コード命令を実行するように構成される、通信装置。
【請求項16】
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶しており、前記命令が実行されたときに、請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法または請求項
4から
7のいずれか一項に記載の方法が実施される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
請求項1から
3のいずれか一項に記載の第1の通信装置と、請求項
4から
7のいずれか一項に記載の第2の通信装置とを備える、通信システム。
【請求項18】
アプリケーションコンテキスト再配置方法であって、前記方法は、
アプリケーション機能エンティティによって、エッジイネーブラ
サーバに第1の情報を送信するステップ
と、
前記エッジイネーブラ
サーバによって
、前記第1の情報を受信するステップと、
前記エッジイネーブラサーバによって、前記第1の情報に基づいて、以下の動作、すなわち
前記アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作、
前記イベントが発生したときに
、前記アプリケーションコンテキストを再配置することを決定する
動作、
ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティは前記アプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、
前記アプリケーションコンテキストを、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラサーバに送信する動作、
前記ターゲットアプリケーション機能エンティティに関連する情報を、前記アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、及び
前記アプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作、
を実行するステップと、
を含み、
前記アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションは、前記ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである、アプリケーションコンテキスト再配置方法。
【請求項19】
前記方法は、
前記エッジイネーブラ
サーバによって、前記第1の情報に応答して、前記アプリケーション機能エンティティに応答情報を送信するステップと、
前記アプリケーション機能エンティティによって、前記応答情報を受信するステップと
をさらに含む、請求項
18に記載の方法。
【請求項20】
前記応答情報は、前記アプリケーションコンテキストの
記憶アドレスを含み、
前記方法はさらに、前記アプリケーション機能エンティティによって、前記記憶アドレスに基づいて前記エッジイネーブラ
サーバに前記アプリケーションコンテキストを送信するステップ、を含む、請求項
18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、通信技術の分野に関し、特に、アプリケーションコンテキスト再配置方法およびアプリケーションコンテキスト再配置装置に関する。
【背景技術】
【0002】
マルチアクセスエッジコンピューティング(multi-access edge computing、MEC)アーキテクチャでは、ネットワークサービスが、エッジデータネットワーク(edge data network、EDN)を介して端末デバイス(user equipment、UE)に提供される。具体的には、EDN上にエッジアプリケーションサーバ(edge application server、EAS)が配置され、EASはUE側のアプリケーションクライアント(application client、AC)にサービスを提供する。EDNにはEASを管理することができるエッジイネーブラサーバ(edge enabler server、EES)が配置され、UE側にはエッジイネーブラクライアント(edge enabler client、EEC)がさらに配置される。EECはACを管理し、ACに関する情報をEESに送信することができる。
【0003】
エッジアプリケーションの実行プロセスでは、ACが配置されているUEは移動する場合がある。UEが現在のサービスエリア外に移動するとき、現在サービスを提供しているEASは、移動するUE上で現在実行されているACにサービスを提供し続けることができない可能性がある。この場合、現在サービスを提供しているEASに関連するアプリケーションコンテキストが再配置される必要がある。
【0004】
現在は、アプリケーションコンテキストが再配置される必要があることを検出したとき、EECまたはEESは、通常、通信方式およびMECアーキテクチャの発見メカニズムに基づいて、アプリケーションコンテキストが再配置される必要があるターゲットEASを決定し、アプリケーションコンテキストを再配置するために、現在ターゲットEASのサービスを提供しているEASに通知する必要がある。このように、大量のシグナリング交換が生じ、レイテンシが長い。ゆえに、アプリケーションの実行が影響される。
“3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Services and System Aspects; Study on application architecture for enabling Edge Applications; (Release 1 7)”, 3GPP STANDARD; TECHNICAL REPORT; 3GPP TR 23.758, 3RD GENERATION PARTNERSHIP PROJECT (3GPP)は、3GPPネットワーク上でエッジアプリケーションを可能にするためのアプリケーションアーキテクチャの研究をまとめた技術レポートを開示している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本出願は、エッジイネーブラ機能エンティティがアプリケーションコンテキストを再配置することを決定することができるように、アプリケーションコンテキストの再配置をEEC/EESなどのエッジイネーブラ機能エンティティに委譲するための、アプリケーションコンテキスト再配置方法およびアプリケーションコンテキスト再配置装置を提供し、前記エッジイネーブラ機能エンティティはEESである。これは、シグナリング交換の量を低減し、アプリケーションコンテキストを再配置するためのレイテンシを短縮することができる。
【0006】
第1の態様によれば、本出願の一実施形態は、アプリケーションコンテキスト再配置方法を提供する。方法は、アプリケーション機能エンティティから第1の情報を受信するステップであって、第1の情報が、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するためのものである、ステップと、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントが発生したときに、第1の情報に基づいて、アプリケーションコンテキストを再配置することを決定するステップと、を含む。
【0007】
本出願のこの実施形態では、アプリケーション機能エンティティは、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストのエッジイネーブラ機能エンティティへの再配置をホストする。アプリケーションコンテキストが再配置される必要があることを検出したとき、エッジイネーブラ機能エンティティはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうるので、アプリケーションコンテキストを再配置するためのシグナリング交換の量が低減されることができ、アプリケーションコンテキストを再配置するためのレイテンシが短縮されることができる。これは、サービスの正常な実行を容易にし、端末上のアプリケーションクライアントのサービス実行が影響されるか、または中断される時間が短縮される。
【0008】
方法は、第1の情報に基づいて、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、ターゲットアプリケーション機能エンティティがアプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、アプリケーションコンテキストを、ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラ機能エンティティに送信する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報を、アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、およびアプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作であって、アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションが、ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである、動作を行うステップをさらに含む。
【0009】
任意選択の一実装形態では、アプリケーション機能エンティティから第1の情報を受信するステップは、アプリケーション機能エンティティから登録情報を受信するステップであって、登録情報が第1の情報を含む、ステップ、を含む。
【0010】
任意選択の一実装形態では、方法は、アプリケーション機能エンティティから第1の条件情報を受信するステップであって、第1の条件情報が、第1の情報の第1の有効条件を指示するためのものである、ステップ、をさらに含む。
【0011】
任意選択の一実装形態では、第1の有効条件は、第1の情報の有効持続時間、第1の情報の有効期間、第1の情報が適用可能なアプリケーションクライアント、アプリケーションコンテキストの再配置持続時間が予め設定された時間閾値未満であること、アプリケーションコンテキストのサイズが予め設定されたサイズ閾値未満であること、またはアプリケーション機能エンティティに過負荷がかけられていること、のうちの任意の1つまたは複数を含む。
【0012】
任意選択の一実装形態では、方法は、アプリケーション機能エンティティから第2の条件情報を受信するステップであって、第2の条件情報が、第1の情報の第2の有効条件を指示するためのものであり、第2の有効条件が第1の有効条件とは異なる、ステップ、をさらに含む。
【0013】
任意選択の一実装形態では、方法は、アプリケーション機能エンティティからアプリケーションコンテキストを受信するステップ、をさらに含む。
【0014】
任意選択の一実装形態では、アプリケーション機能エンティティからアプリケーションコンテキストを受信するステップの前に、方法は、アプリケーション機能エンティティにアプリケーションコンテキストの記憶アドレスを送信するステップ、をさらに含む。
【0015】
任意選択の一実装形態では、アプリケーションコンテキストは識別情報を含み、識別情報は、アプリケーションコンテキストを一意に識別するためのものである。
【0016】
第2の態様によれば、本出願の一実施形態は、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の情報を送信するステップであって、第1の情報が、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するためのものである、ステップと、第1の情報に応答してエッジイネーブラ機能エンティティによって送信された応答情報を受信するステップと、を含む、アプリケーションコンテキスト再配置方法を提供する。
【0017】
本出願のこの実施形態では、アプリケーションコンテキストの再配置がエッジイネーブラ機能エンティティに対してホストされる。アプリケーションコンテキストが再配置される必要があることを検出したとき、エッジイネーブラ機能エンティティはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうるので、アプリケーションコンテキストを再配置するためのシグナリング交換の量が低減されることができ、アプリケーションコンテキストを再配置するためのレイテンシが短縮されることができる。これは、サービスの正常な実行を容易にし、端末上のアプリケーションクライアントのサービス実行が影響されるか、または中断される時間が短縮される。
【0018】
第1の情報はさらに、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、ターゲットアプリケーション機能エンティティがアプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、アプリケーションコンテキストを、ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラ機能エンティティに送信する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報を、アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、およびアプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作であって、アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションが、ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである、動作を行うようエッジイネーブラ機能エンティティに指示するためのものである。
【0019】
任意選択の一実装形態では、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の情報を送信するステップは、エッジイネーブラ機能エンティティに登録情報を送信するステップであって、登録情報が第1の情報を含む、ステップ、を含む。
【0020】
任意選択の一実装形態では、方法は、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の条件情報を送信するステップであって、第1の条件情報が、第1の情報の第1の有効条件を指示するためのものである、ステップ、をさらに含む。
【0021】
任意選択の一実装形態では、第1の条件情報は、第1の情報の有効持続時間、第1の情報の有効期間、第1の情報が有効であるアプリケーションクライアント、アプリケーションコンテキストの再配置持続時間が予め設定された時間閾値未満であること、アプリケーションコンテキストのサイズが予め設定されたサイズ閾値未満であること、およびアプリケーション機能エンティティに過負荷がかけられていること、のうちの任意の1つまたは複数を含む。
【0022】
任意選択の一実装形態では、方法は、エッジイネーブラ機能エンティティに第2の条件情報を送信するステップであって、第2の条件情報が、第1の情報の第2の有効条件を指示するためのものであり、第2の有効条件が第1の有効条件とは異なる、ステップ、をさらに含む。
【0023】
任意選択の一実装形態では、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の情報を送信するステップの後に、方法は、エッジイネーブラ機能エンティティにアプリケーションコンテキストを送信するステップ、をさらに含む。
【0024】
任意選択の一実装形態では、エッジイネーブラ機能エンティティにアプリケーションコンテキストを送信するステップの前に、方法は、エッジイネーブラ機能エンティティからアプリケーションコンテキストの記憶アドレスを受信するステップと、記憶アドレスに基づいてエッジイネーブラエンティティにアプリケーションコンテキストを送信するステップと、をさらに含む。
【0025】
任意選択の一実装形態では、アプリケーションコンテキストは識別情報を含み、識別情報は、アプリケーションコンテキストを一意に識別するためのものである。
【0026】
第3の態様によれば、本出願の一実施形態は、アプリケーションコンテキスト再配置装置を提供する。装置は、アプリケーション機能エンティティから第1の情報を受信するように構成された通信モジュールであって、第1の情報が、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するためのものである、通信モジュールと、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントが発生したときに、第1の情報に基づいて、アプリケーションコンテキストを再配置することを決定するように構成された、処理モジュールと、を含む。
【0027】
本出願のこの実施形態では、アプリケーション機能エンティティは、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストのエッジイネーブラ機能エンティティへの再配置をホストする。アプリケーションコンテキストが再配置される必要があることを検出したとき、エッジイネーブラ機能エンティティはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうるので、アプリケーションコンテキストを再配置するためのシグナリング交換の量が低減されることができ、アプリケーションコンテキストを再配置するためのレイテンシが短縮されることができる。これは、サービスの正常な実行を容易にし、端末上のアプリケーションクライアントのサービス実行が影響されるか、または中断される時間が短縮される。
【0028】
処理モジュールは、第1の情報に基づいて、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、ターゲットアプリケーション機能エンティティがアプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、アプリケーションコンテキストを、ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラ機能エンティティに送信する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報を、アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、およびアプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作であって、アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションが、ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである、動作を行うようにさらに構成される。
【0029】
任意選択の一実装形態では、通信モジュールは、アプリケーション機能エンティティから登録情報を受信し、登録情報が第1の情報を含む、ように特に構成される。
【0030】
任意選択の一実装形態では、通信モジュールは、アプリケーション機能エンティティから第1の条件情報を受信し、第1の条件情報が、第1の情報の第1の有効条件を指示するためのものである、ようにさらに構成される。
【0031】
任意選択の一実装形態では、第1の有効条件は、第1の情報の有効持続時間、第1の情報の有効期間、第1の情報が適用可能なアプリケーションクライアント、アプリケーションコンテキストの再配置持続時間が予め設定された時間閾値未満であること、アプリケーションコンテキストのサイズが予め設定されたサイズ閾値未満であること、またはアプリケーション機能エンティティに過負荷がかけられていること、のうちの任意の1つまたは複数を含む。
【0032】
任意選択の一実装形態では、通信モジュールは、アプリケーション機能エンティティから第2の条件情報を受信し、第2の条件情報が、第1の情報の第2の有効条件を指示するためのものであり、第2の有効条件が第1の有効条件とは異なる、ようにさらに構成される。
【0033】
任意選択の一実装形態では、通信モジュールは、アプリケーション機能エンティティからアプリケーションコンテキストを受信するようにさらに構成される。
【0034】
任意選択の一実装形態では、アプリケーション機能エンティティからアプリケーションコンテキストを受信する前に、通信モジュールは、アプリケーション機能エンティティにアプリケーションコンテキストの記憶アドレスを送信するようにさらに構成される。
【0035】
任意選択の一実装形態では、アプリケーションコンテキストは識別情報を含み、識別情報は、アプリケーションコンテキストを一意に識別するためのものである。
【0036】
第4の態様によれば、本出願の一実施形態は、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の情報を送信するように構成された通信モジュールであって、第1の情報が、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するためのものである、通信モジュール、を含む、アプリケーションコンテキスト再配置装置を提供する。通信モジュールは、第1の情報に応答してエッジイネーブラ機能エンティティによって送信された応答情報を受信するようにさらに構成される。
【0037】
本出願のこの実施形態では、アプリケーションコンテキストの再配置がエッジイネーブラ機能エンティティに対してホストされる。アプリケーションコンテキストが再配置される必要があることを検出したとき、エッジイネーブラ機能エンティティはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうるので、アプリケーションコンテキストを再配置するためのシグナリング交換の量が低減されることができ、アプリケーションコンテキストを再配置するためのレイテンシが短縮されることができる。これは、サービスの正常な実行を容易にし、端末上のアプリケーションクライアントのサービス実行が影響されるか、または中断される時間が短縮される。
【0038】
第1の情報はさらに、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、ターゲットアプリケーション機能エンティティがアプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、アプリケーションコンテキストを、ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラ機能エンティティに送信する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報を、アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、およびアプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作であって、アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションが、ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである、動作を行うようエッジイネーブラ機能エンティティに指示するためのものである。
【0039】
任意選択の一実装形態では、通信モジュールは、エッジイネーブラ機能エンティティに登録情報を送信し、登録情報が第1の情報を含む、ようにさらに構成される。
【0040】
任意選択の一実装形態では、通信モジュールは、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の条件情報を送信し、第1の条件情報が、第1の情報の第1の有効条件を指示するためのものである、ようにさらに構成される。
【0041】
任意選択の一実装形態では、第1の条件情報は、第1の情報の有効持続時間、第1の情報の有効期間、第1の情報が有効であるアプリケーションクライアント、アプリケーションコンテキストの再配置持続時間が予め設定された時間閾値未満であること、アプリケーションコンテキストのサイズが予め設定されたサイズ閾値未満であること、およびアプリケーション機能エンティティに過負荷がかけられていること、のうちの任意の1つまたは複数を含む。
【0042】
任意選択の一実装形態では、通信モジュールは、エッジイネーブラ機能エンティティに第2の条件情報を送信し、第2の条件情報が、第1の情報の第2の有効条件を指示するためのものであり、第2の有効条件が第1の有効条件とは異なる、ようにさらに構成される。
【0043】
任意選択の一実装形態では、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の情報を送信した後に、通信モジュールは、エッジイネーブラ機能エンティティにアプリケーションコンテキストを送信するようにさらに構成される。
【0044】
任意選択の一実装形態では、エッジイネーブラ機能エンティティにアプリケーションコンテキストを送信する前に、通信モジュールは、エッジイネーブラ機能エンティティからアプリケーションコンテキストの記憶アドレスを受信し、記憶アドレスに基づいてエッジイネーブラエンティティにアプリケーションコンテキストを送信する、ようにさらに構成される。
【0045】
任意選択の一実装形態では、アプリケーションコンテキストは識別情報を含み、識別情報は、アプリケーションコンテキストを一意に識別するためのものである。
【0046】
第5の態様によれば、本出願の一実施形態は、プロセッサとメモリとを含む通信装置を提供する。
【0047】
メモリはコンピュータプログラムを記憶するように構成されている。
【0048】
プロセッサは、第1の態様および第2の態様のどちらかの任意選択の実装形態における方法が行われることを可能にするために、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行するように構成される。
【0049】
第6の態様によれば、プロセッサとインターフェース回路とを含む通信装置が提供される。
【0050】
インターフェース回路は、コード命令を受信し、コード命令をプロセッサへ送信するように構成される。
【0051】
プロセッサは、第1の態様および第2の態様のどちらかの任意選択の実装形態における方法が行われることを可能にするために、コード命令を実行するように構成される。
【0052】
第7の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶しており、命令が実行されたときに、第1の態様から第3の態様のいずれか1つの任意選択の実装形態における方法が行われる。
【0053】
第8の態様によれば、本出願の一実施形態はコンピュータプログラム製品を提供し、コンピュータプログラム製品はコンピュータプログラムコードを含む。コンピュータプログラムコードが実行されたときに、第1の態様および第2の態様のどちらかの任意選択の実装形態における方法が行われる。
【0054】
第5の態様から第8の態様において達成されることができる技術的効果については、第1の態様および第2の態様における対応する技術的解決策によってもたらされることができる技術的効果の説明を参照されたい。本明細書では詳細は再度説明されない。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】本出願の一実施形態によるMECアーキテクチャのモデルの概略図である。
【
図2】本出願の一実施形態によるアプリケーションコンテキスト再配置方法の概略フローチャート1である。
【
図3】本出願の一実施形態による、EASのEESへの登録の概略フローチャートである。
【
図4】本出願の一実施形態による、ACのEECへの登録の概略フローチャートである。
【
図5】本出願の一実施形態による、EASがEESにアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示する方法の概略フローチャートである。
【
図6】本出願の一実施形態によるアプリケーションコンテキスト再配置方法の概略フローチャート2である。
【
図7】本出願の一実施形態による、EECのEESへの登録の概略フローチャートである。
【
図8】本出願の一実施形態による、EESを使用することによるEECによるEASの発見の概略フローチャートである。
【
図9】本出願の一実施形態によるアプリケーションコンテキスト同期方法の概略フローチャートである。
【
図10】本出願の一実施形態による、EASがEESにアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示する方法の概略フローチャートである。
【
図11】本出願の一実施形態によるアプリケーションコンテキスト再配置装置の構造のブロック図である。
【
図12】本出願の一実施形態による通信装置の構造の概略
図1である。
【
図13】本出願の一実施形態による通信装置の構造の概略
図2である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
本出願の実施形態は、4Gシステム、5Gシステム、または将来の移動通信システムに適用されてもよく、マルチアクセスエッジコンピューティング(multi-access edge computing、MEC)アーキテクチャに特に適用される。
【0057】
以下は、添付の図面を参照して本出願の実施形態を詳細に説明する。
【0058】
図1に示されるMECアーキテクチャのモデルの概略図は、エッジデータネットワーク側のエッジアプリケーションサーバおよびエッジイネーブラサーバと、端末デバイス側のアプリケーションクライアントおよびエッジイネーブラクライアントとを示している。
【0059】
エッジデータネットワーク(edge data network、EDN)は、エッジに配置されたデータネットワークに対応し、ローカルデータネットワーク(local DN)またはローカルエリアデータネットワーク(local area data network、LADN)でありうる。エッジデータネットワークはエッジ有効化機能を含み、データネットワークアクセス識別子(data network access identifier、DNAI)およびデータネットワーク名(data network name、DNN)を使用することによって、またはデータネットワーク名およびデータネットワークサービスエリア(service area)を使用することによって識別されうる。代替的に、エッジデータネットワークは、中央クラウドに対してローカルに配置されたデータセンタとみなされてもよいことが理解されよう。エッジデータネットワークは、DNAIを使用することによって識別されてもよく、エッジデータネットワークは複数のローカルデータネットワーク(local DN)を含んでもよい。
【0060】
エッジアプリケーションサーバ(edge application server、EAS)は、エッジデータネットワークに配置されたサーバアプリケーションプログラムを指示し、アプリケーションインスタンス、エッジアプリケーションインスタンス、MECアプリケーション(サーバ)、EAS機能などとも呼ばれうる。例えば、エッジアプリケーションサーバは、ソーシャルメディアソフトウェア、拡張現実(augmented reality、AR)、仮想現実(virtual reality、VR)などのアプリケーションがEDN内で配置され、実行されるアプリケーションインスタンス(instance)を指示する。アプリケーションに対して、1つまたは複数のEASが1つまたは複数のEDNに配置されうる。異なるEDNで配置され、実行されるEASは、アプリケーションの異なるEASとみなされうる。アプリケーションの異なるEASは同じドメイン名を共有してもよく、アプリケーションの異なるEASは、同じエニーキャストIPアドレスを使用しても異なるIPアドレスを使用してもよい。エッジアプリケーションサーバEASは、EASに対応するアプリケーションのアプリケーションコンテキストをさらに含みうる。任意選択で、アプリケーションコンテキストは、アプリケーションを使用する1人または複数のアプリケーションユーザのEAS上のコンテキストをさらに含んでもよく、例えば、アプリケーションを使用する1人または複数のアプリケーションユーザに関連する実行状態情報、1人または複数のアプリケーションユーザのEAS上のサブスクリプションのトランザクション識別子を含んでもよい。任意選択で、アプリケーションコンテキストは、EAS上のコアネットワークにおけるサブスクリプションのコンテキスト、例えば、アプリケーションを使用する1人または複数のアプリケーションユーザのサブスクリプションのトランザクション識別子をさらに含んでもよい。
【0061】
エッジイネーブラサーバ(edge enabler server、EES)は、EDN内に配置され、EDN内に配置されたアプリケーションインスタンス、すなわち前述のEASにエッジコンピューティング有効化サービスを提供して、MEC内のアプリケーションの配置および実行をより良好にサポートしうる。EESは、EASの登録をサポートし、端末デバイス(user equipment、UE)上の認証および許可またはエッジイネーブラクライアント上の認証および許可をサポートし、アプリケーションインスタンスに関する情報、例えば、UEのためのIPアドレスに関する情報を提供しうる。一般に、EASはEESに登録されてもよいし、EASに関する情報は管理システムを介してEES上で構成されてもよい。この場合、EESはEASと関連付けられたEESと呼ばれ、EESは、EESに登録されるかまたはEES上で構成されたEASを制御(管理)してもよいし、EASのサービスEESを制御(管理)してもよい。EESは、アプリケーションインスタンスに関する情報、例えばアプリケーションインスタンスの識別子およびアプリケーションインスタンスのアドレスに関する情報(例えば、IPアドレスに関する情報)の取得をさらにサポートし、アプリケーションインスタンスに関する情報、例えばアプリケーションインスタンスの識別子をエッジ構成サーバ(edge configuration server、ECS)にさらに送信する。ECSは、EDNの構成、例えば、UEにEESに関する情報を提供し、UEにEASに関する情報を提供し、EASに関する情報を取得するためにアプリケーションのDNSと対話する役割を担う。さらに、ECSは、別の機能エンティティからアプリケーションインスタンスに関する情報およびIPアドレスに関する情報を取得し、その情報を記憶してもよい。
図1に示されるMECアーキテクチャのモデルは、前述のECSをさらに示している。
【0062】
アプリケーションクライアント(application client、AC)は、端末デバイス側のアプリケーションのクライアントプログラムであり、端末デバイス側のEASのピアエンティティである。アプリケーションクライアントは、アプリケーションユーザ(user)によってアプリケーションサーバからアプリケーションサービスを取得するために使用される。アプリケーションクライアントは、アプリケーションサービスを取得するためにクラウド上のアプリケーションサーバに接続されてもよいし、アプリケーションサービスを取得するために、アプリケーションのために1つまたは複数のEDN内で配置され、実行されるEASに接続されてもよい。
【0063】
エッジイネーブラクライアント(edge enabler client、EEC)は、端末デバイス側のEESのピアエンティティである。EECは、EECに関する情報およびアプリケーションクライアントACに関する情報をEESに登録し、セキュリティ認証および許可を行い、EASに関する情報、例えばEESからEASのアドレス(例えばIPアドレス)に関する情報を取得し、アプリケーションクライアントにエッジコンピューティング有効化能力を提供する、ように構成される。例えば、EEC発見サービスが、EASのIPアドレスをアプリケーションクライアントに返してもよい。
【0064】
図1に示されるように、端末デバイス側のアプリケーションクライアントACとエッジアプリケーションサーバEASとの間に通信接続が確立され、端末デバイス側のエッジイネーブラクライアントEECとエッジイネーブラサーバEESとの間に通信接続が確立される。アプリケーションのプロバイダとサービス契約を結ぶことによって、アプリケーションユーザは、端末デバイス上に配置されたアプリケーションクライアントACにログインすることによってアプリケーションを使用してもよく、アプリケーションクライアントACとEASとの間の通信接続を使用することによってアプリケーションデータ(application data)を交換および送信する。アプリケーションユーザは、アプリケーションクライアントACを使用することによって、アプリケーションプログラミングインターフェース(application programing interface、API)を介して、エッジイネーブラクライアントEECからの、エッジイネーブラサーバEESによって提供されるサービスを取得しうる。
【0065】
現在の規格の定義に基づいて、
図1に示されるMECアーキテクチャは、EECによるECSからのEESの発見、およびEECによるEESからのEASの発見、という二段階の発見メカニズムを含む。第1に、EECによるECSからのEESの発見は、EECが、要求またはサブスクリプション方式で、ECSが関心を持つEESまたはEDNを発見し、1つまたは複数のESSに関する情報を取得する、例えば、UEの位置に対応するEESに関する情報を取得する、という手順を含む。第2に、EECによるEESからのEASの発見は、EECが、EESによってアクセスされることになるターゲットエッジアプリケーションインスタンスEASをEESに要求し、任意選択で、EECは、要求において、アプリケーションユーザによって提供された発見フィルタリングパラメータを指示する、という手順を含む。EESは、ローカルに登録されているかまたは既にオンラインであるEASに関する情報および/またはアプリケーションユーザによって提供された発見フィルタリングパラメータに基づいて、要求を満たす1つまたは複数のEASを照合し、要求を満たす1つまたは複数のEASに関する情報をEECにフィードバックする。さらに、EECは、ACが前述のEASに接続されるように、受信された1つまたは複数のEASに関する情報をアプリケーションクライアントACに提供しうる。
【0066】
エッジアプリケーションの実行プロセスでは、アプリケーションクライアントが配置された端末デバイスUEが移動し、例えば、UEが、EDNに対応するエリアから別のEDNに対応するエリアに移動する場合がある。端末デバイスが現在のサービスエリア外に移動するとき、現在サービスを提供しているエッジアプリケーションサーバは、前述の移動するUE上で現在実行されているアプリケーションクライアントにサービスを提供し続けることができない可能性がある。言い換えれば、現在サービスを提供しているエッジアプリケーションサーバはもはやUE上のアプリケーションクライアントにサービスを提供することができる最適なエッジアプリケーションサーバではなく、UE上のアプリケーションクライアントにサービス提供するのにより適した別のエッジアプリケーションサーバが存在する。この場合、現在サービスを提供している前述のエッジアプリケーションサーバ(ソースエッジアプリケーションサーバと呼ばれてもよい)に取って代わるために新しいエッジアプリケーションサーバが選択される必要があり、新しいエッジアプリケーションサーバはUE上のアプリケーションクライアントにサービスを提供するために使用される。このプロセスでは、アプリケーションサービスが一時的に停止または中断される。この場合、アプリケーションの中断によって引き起こされる影響を低減するために、アプリケーションクライアントがターゲットエッジアプリケーションサーバに接続された後で進行中のサービスを迅速に継続することができるように、アプリケーションクライアント上のソースエッジアプリケーションのアプリケーションコンテキストが、新しいエッジアプリケーションサーバに再配置される必要がある。
【0067】
現在は、アプリケーションコンテキストが再配置される必要があることを検出したとき、EEC/EESは通常、通信方式およびMECアーキテクチャの発見メカニズムに基づいて、アプリケーションコンテキストが再配置されることになるターゲットEASを決定し、アプリケーションコンテキストを再配置するために、現在サービスを提供しているEASに通知する必要がある。このように、大量のシグナリング交換が生じ、レイテンシが長い。結果として、アプリケーションの実行が影響される。
【0068】
これに基づき、本出願の実施形態は、アプリケーションコンテキスト再配置方法およびアプリケーションコンテキスト再配置装置を提供する。前述のEEC/EESのようなエッジイネーブラ機能エンティティが、アプリケーションコンテキストの再配置をホストするようライセンスを与えられ(代替的に「要求され」または「委譲され」と記述されてもよい)、そのため、エッジイネーブラ機能エンティティがアプリケーションコンテキストを再配置することを決定する役割を担い、アプリケーションコンテキストを再配置するすべての動作さえも完全に担って、EASとのシグナリング交換の量を低減し、アプリケーションコンテキストを再配置するためのレイテンシを短縮する。方法および装置の問題解決原理は同じなので、方法実施形態および装置実施形態への相互参照が行われてもよく、繰り返される内容は再度説明されない。
【0069】
本出願の実施形態で言及される「複数の」は、2つ以上を意味する。「および/または」という用語は、関連付けられる対象を記述するための関連付け関係を記述し、3つの関係が存在しうることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、Aのみが存在する、AとBの両方が存在する、およびBのみが存在する、という3つの場合を表しうる。文字「/」は一般に、関連付けられる対象間の「または」の関係を表す。加えて、本発明の実施形態でデータを説明するために「第1の」および「第2の」などの用語が使用される場合があるが、データはこれらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語はデータを相互に区別するために使用されているにすぎない。
【0070】
以下は、添付の図面を参照して、本出願の実施形態で提供されるアプリケーションコンテキスト再配置方法を詳細に説明する。
【0071】
図2に示されるように、本出願の一実施形態は、アプリケーションコンテキスト再配置方法を提供する。方法は、MECアーキテクチャの前述のモデルに適用されてもよい。方法は以下の手順を含む。
【0072】
S201.アプリケーション機能エンティティが第1の情報を送信し、第1の情報は、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するためのものである。
【0073】
第1の情報は要求メッセージであってもよく、要求メッセージは、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう要求するためのものである。代替的に、第1の情報は、アプリケーションコンテキストの再配置を要求し、サブスクライブするために、すなわち、アプリケーションコンテキストを再配置するよう要求し、アプリケーションコンテキストの再配置のための通知を申し込むために使用されることができるメッセージであってもよい。第1の情報はサービスAPI(service API)であってもよく、APIはEESまたはEECによって提供されてもよい。再配置はrelocationとして理解されうる。アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストの再配置は、アプリケーション機能エンティティによってサービス提供されるアプリケーションユーザのうちの1人、複数、または全員のサービス提供(serving)EASが、一連の動作を介してソースEASからターゲットEASに最終的に切り替えられるもの、として理解されうる。加えて、第1の情報は、代替的に、メッセージ内のパラメータであってもよく、アプリケーションコンテキストを再配置するためのサービスまたは動作を指示するためのものである。パラメータは、一群の列挙された値のうちの1つまたは複数の組み合わせ、例えば、{アプリケーションコンテキスト再配置イベント検出(detection)、アプリケーションコンテキスト再配置決定(decision)、アプリケーションコンテキスト再配置実行(execution)、およびアプリケーションコンテキスト再配置後クリーンアップ(cleanup)}であってもよい。例えば、パラメータが「アプリケーションコンテキスト再配置イベント検出(detection)&アプリケーションコンテキスト再配置決定(decision)&アプリケーションコンテキスト再配置実行(execution)&アプリケーションコンテキスト再配置後クリーンアップ(cleanup)」である場合、それは、エッジイネーブラ機能エンティティが前述のサービスまたは動作を行うことを指示する。代替的に、第1の情報は、パラメータの特定のビット(bit)を使用することによって指示されてもよい。
【0074】
アプリケーション機能エンティティは、MECアーキテクチャ内のアプリケーションクライアントまたはエッジアプリケーションサーバを指示しうる。エッジイネーブラ機能エンティティは、MECアーキテクチャ内のエッジイネーブラクライアントまたはエッジイネーブラ機能エンティティを指示しうる。任意選択の一実装形態では、アプリケーション機能エンティティは、エッジアプリケーションサーバEASであってもよく、エッジイネーブラ機能エンティティは、エッジイネーブラサーバEESであってもよい。別の任意選択の実装形態では、アプリケーション機能エンティティはアプリケーションクライアントACであってもよく、エッジイネーブラ機能エンティティはエッジイネーブラクライアントEECであってもよい。
【0075】
アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストは、アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションコンテキストを指示する。任意選択で、アプリケーションコンテキストは、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションユーザのうちの1人、複数、または全員に関連するアプリケーションコンテキストを特に含んでもよい。任意選択で、アプリケーションコンテキストは識別情報を含み、識別情報は、アプリケーションユーザのアプリケーションコンテキストを一意に識別するためのものである。例えば、異なるアプリケーションユーザに関連するアプリケーションコンテキストが区別される必要がある場合、前述の識別情報は、UEの識別子、例えば、IPアドレスまたはサブスクリプション永久識別子(subscription permanent identifier、SUPI)であってもよい。加えて、前述の識別情報は、代替的に、アプリケーションクライアントの識別子、例えばユニフォームリソースロケータ(uniform resource locator、URL)アドレスであってもよい。
【0076】
任意選択で、エッジイネーブラ機能エンティティは、第1の情報に応答してアプリケーション機能エンティティに第1の情報の応答情報をさらに送信してもよい。
【0077】
S202.アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントが発生したときに、エッジイネーブラ機能エンティティは、第1の情報に基づいて、アプリケーションコンテキストを再配置することを決定する。
【0078】
任意選択で、前述のアプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスが移動したことを検出したとき、エッジイネーブラ機能エンティティは、サービス継続イベントが発生したと決定してもよい、すなわち、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出してもよい。これは、エッジイネーブラ機能エンティティはいくつかのイベントを検出し、それらのイベントに基づいて、アプリケーションコンテキストが再配置される必要がありうると決定しうることとして理解されてもよい。
【0079】
本出願のこの実施形態では、アプリケーション機能エンティティは、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストのエッジイネーブラ機能エンティティへの再配置をホストする。アプリケーションコンテキストが再配置される必要があることを検出したとき、エッジイネーブラ機能エンティティはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうるので、アプリケーションコンテキストを再配置するためのシグナリング交換の量が低減されることができ、アプリケーションコンテキストを再配置するためのレイテンシが短縮されることができる。これは、サービスの正常な実行を容易にし、端末上のアプリケーションクライアントのサービス実行が影響されるか、または中断される時間が短縮される。
【0080】
任意選択の一実装形態では、アプリケーション機能エンティティはエッジアプリケーションサーバEASであり、エッジイネーブラ機能エンティティはエッジイネーブラサーバEESである。エッジイネーブラ機能エンティティは、以下の動作(1)から動作(5)のうちの1つまたは複数をさらに行いうる。
【0081】
(1)アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する。
【0082】
(2)ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見し、ターゲットアプリケーション機能エンティティはアプリケーションコンテキストを受信するように構成される。ターゲットアプリケーション機能エンティティは、エッジアプリケーションサーバEASであってもよい。EESは、ターゲットEASを発見し、第1の情報をターゲットEASに送信する前述のEASと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置しうる。第1の情報を送信するEASに対応するアプリケーションは、ターゲットEASに対応するアプリケーションと同じであり、すなわち、ターゲットEASと第1の情報を送信するEASとは、同じアプリケーションの2つの異なるアプリケーションインスタンスである。
【0083】
(3)ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラ機能エンティティにアプリケーションコンテキストを送信し、アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションは、ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じであり、すなわち、ターゲットEASと第1の情報を送信するEASとは、同じアプリケーションの2つの異なるアプリケーションインスタンスである。
【0084】
(4)ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報をアプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信し、アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションは、ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである(すなわち、ターゲットEASと第1の情報を送信するEASとは、同じアプリケーションの2つの異なるアプリケーションインスタンスである)。任意選択で、ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報は、ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラ機能エンティティ上のターゲットアプリケーション機能エンティティの登録情報を含み、そのため、端末デバイス上の、前述のアプリケーションのために配置されたアプリケーションクライアントは、ターゲットアプリケーション機能エンティティに再接続されることができる。
【0085】
(5)アプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信し、コアネットワーク要素は、ネットワーク公開機能(network expose function、NEF)ネットワーク要素、セッション管理機能(session management function、SMF)ネットワーク要素などでありうる。
【0086】
任意選択の一実装形態では、アプリケーション機能エンティティはアプリケーションクライアントACであり、エッジイネーブラ機能エンティティはエッジイネーブラクライアントEECである。エッジイネーブラ機能エンティティは、以下の動作(1)から動作(3)のうちの1つまたは複数をさらに行いうる。
【0087】
(1)アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する。
【0088】
(2)ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見し、ターゲットアプリケーション機能エンティティはアプリケーションコンテキストを受信するように構成される。ターゲットアプリケーション機能エンティティは、エッジアプリケーションサーバEASであってもよい。EESは、ターゲットEASを発見し、第1の情報をターゲットEASに送信する前述のEASと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置しうる。第1の情報を送信するEASに対応するアプリケーションは、ターゲットEASに対応するアプリケーションと同じであり、すなわち、ターゲットEASと第1の情報を送信するEASとは、同じアプリケーションの2つの異なるアプリケーションインスタンスである。
【0089】
(3)ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報をアプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信し、アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションは、ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである(すなわち、ターゲットEASと第1の情報を送信するEASとは、同じアプリケーションの2つの異なるアプリケーションインスタンスである)。任意選択で、ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報は、ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラ機能エンティティ上のターゲットアプリケーション機能エンティティの登録情報を含み、そのため、端末デバイス上の、前述のアプリケーションのために配置されたアプリケーションクライアントは、ターゲットアプリケーション機能エンティティに再接続されることができる。
【0090】
任意選択の一実装形態では、第1の情報は、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置する関連動作(またはサービスと呼ばれる)をさらに特に指示してもよい。この場合、第1の情報を受信した後で、エッジイネーブラ機能エンティティは、第1の情報によって指示される動作を行う。動作は独立した動作を指示してもよく、独立した動作はただ1つのアトミック関数を含む(アトミック関数はアトミック操作またはアトミックサービスとも呼ばれる)。代替的に、動作は複合動作を指示してもよく、複合動作は複数のアトミック関数を含む。エッジイネーブラ機能エンティティへのアプリケーションコンテキストの再配置に関連する何らかの許可をホストすることは、より柔軟である。例えば、EASがEESに第1の情報を送信することが一例として使用される。EASは、第1の情報を使用することによって、EESに、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出すること、アプリケーションコンテキストを再配置することを決定すること、ターゲットEASを発見すること、アプリケーションコンテキストをEASからターゲットEASまたはターゲットEESに転送すること(transfer)、およびターゲットEASに関する情報を端末デバイスに送信すること、のうちの1つ、複数、または全部を実施するよう指示しうる。
【0091】
任意選択の一実装形態では、エッジイネーブラ機能エンティティが第1の情報の指示を実施するために満たされる必要がある条件がさらに設定されてもよい。任意選択で、アプリケーション機能エンティティは、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の条件情報を送信してもよく、第1の条件情報は、第1の情報の第1の有効条件を指示するためのものである。アプリケーション機能エンティティは、第1の条件情報および第1の情報を一緒にエッジイネーブラ機能エンティティに送信してもよいし、第1の情報および第1の条件情報を別々にエッジイネーブラ機能エンティティに送信してもよい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0092】
任意選択で、第1の有効条件は、第1の情報の有効持続時間、第1の情報の有効期間、第1の情報が適用可能なアプリケーションクライアント、アプリケーションコンテキストの再配置持続時間が予め設定された時間閾値未満であること、アプリケーションコンテキストのサイズが予め設定されたサイズ閾値未満であること、またはアプリケーション機能エンティティに過負荷がかけられていること、のうちの任意の1つまたは複数を含む。
【0093】
第1の情報の有効持続時間は、エッジイネーブラ機能エンティティが、エッジイネーブラ機能エンティティが第1の情報を受信した後の指定された持続時間内に第1の情報の指示を実施しうることを指示する。第1の情報の有効期間は、エッジイネーブラ機能エンティティが有効期間内に第1の情報の指示を実施しうることを指示する。第1の情報が適用可能なアプリケーションクライアントは、UEの識別子、UEのIPアドレス、アプリケーションクライアントの識別子、エッジイネーブラクライアントの識別子などであってもよい。パラメータは、エッジイネーブラ機能エンティティが、UEの識別子を使用することによって端末デバイス上のアプリケーションクライアントに対応するアプリケーションユーザのアプリケーションコンテキストに対して第1の情報の指示を実施しうることを特に指示する。任意選択で、第1の有効条件が、第1の情報が適用可能なアプリケーションクライアントを含まない場合、それは、エッジイネーブラ機能エンティティがすべてのアプリケーションユーザのアプリケーションコンテキストに対して第1の情報の指示を実施しうることを指示する。アプリケーションコンテキストの再配置持続時間が予め設定された時間閾値未満であることは、アプリケーションコンテキストの再配置持続時間が予め設定された時間閾値未満である場合にのみエッジイネーブラ機能エンティティが第1の情報の指示を実施しうることを指示する。アプリケーションコンテキストのサイズが予め設定されたサイズ閾値未満であることは、アプリケーションコンテキストのサイズが予め設定されたサイズ閾値未満である場合にのみエッジイネーブラ機能エンティティが第1の情報の指示を実施しうることを指示する。過負荷がかけられているアプリケーション機能エンティティは、アプリケーション機能エンティティに過負荷がかけられているときにアプリケーション機能エンティティが第1の情報の指示を実施しうることを指示するためのものである。
【0094】
任意選択で、エッジイネーブラ機能エンティティが第1の情報の指示を実施するために満たされる必要がある条件が変更されることができることがさらに設定されてもよい。例示的な一実装形態では、アプリケーション機能エンティティは、エッジイネーブラ機能エンティティに第2の条件情報をさらに送信してもよく、第2の条件情報は第1の情報の第2の有効条件を指示するためのものであり、第2の有効条件は第1の有効条件とは異なる。1つの可能な設計では、第2の有効条件と第1の有効条件とは同じパラメータを含むが、パラメータの値は第1の有効条件と第2の有効条件とで異なる。例えば、第1の有効条件と第2の有効条件の両方が第1の情報の有効持続時間を含むが、具体的な有効期間は第1の有効条件と第2の有効条件とで異なる。別の例として、予め設定された時間閾値は、第1の有効条件と第2の有効条件とで異なるように設定される。別の可能な設計では、第2の有効条件と第1の有効条件とは異なるパラメータを含む。例えば、第2の有効条件は第1の情報が適用可能なアプリケーションクライアントを含むが、第1の有効条件は第1の情報が適用可能なアプリケーションクライアントを含まない。
【0095】
任意選択の一実装形態では、エッジイネーブラ機能エンティティは、アプリケーションコンテキストのサイズを決定する、アプリケーションコンテキストの再配置持続時間を決定する、アプリケーションコンテキストに関する転送(transfer)を行うなどの動作を実施するために、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストをさらに取得してもよい。
【0096】
任意選択で、EASが、第1の情報を使用することによって、EESにEASと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示する場合、EASは、EASと関連付けられたアプリケーションコンテキストをEESに送信してもよい。具体的には、EASは、EESによってアクセスされることができる記憶アドレス(またはホスティングアドレスと呼ばれる)に基づいてEESにアプリケーションコンテキストを送信してもよい。記憶アドレスは、アプリケーションコンテキストを記憶している。任意選択で、EESによってアクセスされることができる記憶アドレスは、以下の2つの方式のどちらかに準拠して実装されてもよい。方式1:ホスティングアドレスはEAS上でローカルに構成されうる。アドレスは、EASによって、EASによってサービス提供される1人または複数のアプリケーションユーザの再配置対象または同期対象のアプリケーションコンテキストを記憶するために使用され、EASは再配置対象のアプリケーションコンテキストをホスティングアドレスに記憶する。方式2:EESは、EASが記憶アドレスに基づいてアプリケーションコンテキストをEESに同期させるように、能動的にまたはEASの要求により記憶アドレスをEASに送信しうる。EASによってサービス提供される複数のアプリケーションユーザのアプリケーションコンテキストを区別するために、EASは、各ユーザのアプリケーションコンテキストに識別子を割り振ってもよい。識別子はアプリケーションユーザの識別子であってもよいし、識別子はアプリケーションユーザによって使用されるクライアントに対応する端末デバイスのIPアドレスまたは端末デバイスの識別子であってもよいし、識別子は別のタイプのアプリケーションコンテキスト識別子であってもよい。再配置対象アプリケーションコンテキストを最新の状態に保つために、EASは、最新のアプリケーションコンテキストをEESに定期的に、例えば5秒ごとに同期させてもよい。アプリケーションコンテキストは、上書き方式または付加方式で記憶されうる。付加方式では、アプリケーションコンテキストが予め設定されたサイズを超える場合、最も早く記憶されたアプリケーションコンテキストが廃棄されてもよいし、または保存された再配置(relocation)のためのアプリケーションコンテキストがタイムスタンプ情報もしくはチェックポイント(checkpoint)情報をその都度保持する。
【0097】
任意選択で、ACが、第1の情報を使用することによって、EECにACと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示する場合、ACと関連付けられたアプリケーションコンテキストは、ACに対応するアプリケーションに対してEDN内で配置され、実行されたEAS上に記憶される。この場合、アプリケーションコンテキストは、以下の2つの方式に準拠してEES上に記憶されてもよい。方式1:ACはEASと対話し、EASにアプリケーションコンテキストをEESに同期させるように要求する。方式2:EECはEASと関連付けられたEESにアプリケーションコンテキストを同期させるよう要求する必要があり、EESはEASにアプリケーションコンテキストを同期させるよう要求する。この場合、EASはアプリケーションコンテキストをEESに同期させうる。
【0098】
以下は、異なるアプリケーションの特徴を考慮した前述のアプリケーションコンテキスト再配置方法の実装プロセスを詳細に説明する。
【0099】
いくつかのアプリケーション、例えば、ビデオアプリケーションなどの安定したサービス実行を伴うアプリケーションでは、アプリケーションコンテキスト再配置はいつでも行われうる。任意選択の一実装形態では、前述のアプリケーションコンテキスト再配置方法は、アプリケーション機能エンティティの登録手順に基づいて実装されてもよい。さらに、任意選択で、第1の情報は、アプリケーション機能エンティティの登録情報に含められることによってエッジイネーブラ機能エンティティへ送信されてもよい。
【0100】
例えば、
図3に示されるEASがEESに登録する手順は以下のステップを含む。
【0101】
S301.EASは、EESに登録要求(registration request)メッセージまたは登録更新要求(registration update request)メッセージを送信し、登録要求メッセージまたは登録更新要求メッセージは登録情報を搬送し、登録情報は前述の第1の情報を含む。任意選択で、登録情報はEAS profileであってもよく、EAS profileに含まれる第1の情報は、アプリケーション再配置委譲指示(relocation delegate indication)、アプリケーション再配置ライセンス、アプリケーション再配置エージェント、アプリケーション再配置決定ライセンス、アプリケーション再配置決定ライセンス、アプリケーション再配置決定エージェントなどと呼ばれてもよい。任意選択で、EAS profileは以下の表1に示される内容を含む。
【0102】
【0103】
S302.EESはEASに登録応答(registration response)メッセージまたは登録更新応答(registration update response)メッセージを送信する。
【0104】
任意選択で、EASは、EESにアプリケーションコンテキストを送信するようEASに指示するために、登録応答メッセージまたは登録更新応答メッセージにアプリケーションコンテキストの記憶アドレス(またはホスティングアドレスと呼ばれる)を含めてもよい。アプリケーションコンテキストは、再配置中に同期される必要があるアプリケーションコンテキストである。アプリケーションコンテキストの記憶アドレスは、IPアドレス、ポート番号、またはURLアドレスであってもよい。エッジデータネットワーク環境では、EESおよびEASは通常、同じデータセンタに配置され、同じ記憶リソースに配置されてもよい。この場合、EASがEESにアプリケーションコンテキストを送信することは、EASがアプリケーションコンテキストを記憶アドレスによって識別される記憶ユニットに記憶することとして理解されてもよい。EESは、記憶アドレスによって識別される記憶ユニット内のアプリケーションコンテキストを読み取ってもよい、すなわち、EASとEESとは、同じノード内の2つの論理機能モジュールであってもよい。アプリケーションコンテキストの転送は、アプリケーションコンテキストの記憶空間共有および権利管理を通じて実施されうる。これは、2つのノードが物理ケーブルを介してデータを交換する従来の方式とは異なる。記憶アドレスおよび記憶アドレスに対応する記憶ユニットは、EESによって管理されてもよい。
【0105】
S303.アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントが発生したときに、EESが、EASの登録情報に基づいて、アプリケーションコンテキストの再配置がEESに委譲されていると決定した場合、EESはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうる。
【0106】
任意選択で、EESはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定し、アプリケーションコンテキストを再配置する関連動作を行ってもよい。例えば、第1の情報が、EESがアプリケーションコンテキストを再配置することがアプリケーションコンテキストを転送することを含むことを指示する場合、関連動作は、EESがターゲットEASを発見する、EESがアプリケーションコンテキストをターゲットEASまたはターゲットEASと関連付けられたEESに転送する、EESがEECに、アプリケーションコンテキストの切り替えが完了したことを通知し、ターゲットEASに関する情報をEECに送信する、ならびにEESが、3GPPコアネットワーク要素に、アプリケーションコンテキストの再配置情報、例えば、ターゲットEASに関する情報やターゲットEASに対応するN6に関する情報を送信する、のうちの1つ、複数、または全部を含む。第1の情報が、EESがアプリケーションコンテキストを再配置することがアプリケーションコンテキストを転送することを含まないこと、またはEES上にアプリケーションコンテキストが存在しないことを指示する場合、関連動作は、EESがターゲットEASを発見する、EESがソースEASにターゲットEASのアドレスを通知するか、またはEESがソースEASにアプリケーションコンテキストをターゲットEASに転送するよう要求する、EESがEECに、アプリケーションコンテキストの切り替えが完了したことを通知し、ターゲットEASに関する情報をEECに送信する、ならびにEESが、3GPPコアネットワーク要素に、アプリケーションコンテキストの再配置情報、例えば、ターゲットEASに関する情報やターゲットEASに対応するN6に関する情報を送信する、のうちの1つ、複数、または全部を含む。加えて、任意選択で、ターゲットEASと関連付けられたEESは、前述のアプリケーションコンテキストの再配置を受信するかどうかを決定するためにターゲットEASに取って代わってもよい。この場合、EESはターゲットEASと関連付けられたEESにアプリケーションコンテキストを転送し、ターゲットEASと関連付けられたEESもまた、アプリケーションコンテキストを受信するかどうかを決定するためにターゲットEASに取って代わってもよい。加えて、EESは、EASの登録情報内の第1の情報に基づいて、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作をさらに行ってもよい。
【0107】
例えば、
図4に示されるACがEECに登録する手順は以下のステップを含む。
【0108】
S401.ACは、EECに登録要求(registration request)メッセージまたは登録更新要求(registration update request)メッセージを送信し、登録要求メッセージまたは登録更新要求メッセージは登録情報を搬送し、登録情報は前述の第1の情報を含む。任意選択で、登録情報はAC profileであってもよく、AC profileに含まれる第1の指示情報は、アプリケーション再配置委譲指示(relocation delegate indication)、アプリケーション再配置ライセンス、アプリケーション再配置エージェント、アプリケーション再配置決定ライセンス、アプリケーション再配置決定ライセンス、アプリケーション再配置決定エージェントなどと呼ばれてもよい。任意選択で、AC profileは以下の表2に示される内容を含む。
【0109】
【0110】
S402.EECはACに登録応答(registration response)メッセージまたは登録更新応答(registration update response)メッセージを送信する。
【0111】
S403.アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントが発生したときに、EECが、ACの登録情報に基づいて、アプリケーションコンテキストの再配置がEECに委譲されていると決定した場合、EECはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうる。
【0112】
任意選択で、EECはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定し、アプリケーションコンテキストを再配置する関連動作を行ってもよい。例えば、EECはECSからターゲットEESに関する情報を取得し、EECはターゲットEESからターゲットEASに関する情報を取得する。ターゲットEESは、ターゲットEASと関連付けられている。EECはACをトリガし、ACはソースEASをトリガする。ソースEASはターゲットEASにアプリケーションコンテキストを送信する。アプリケーションコンテキストが再配置された後、ACはアプリケーションデータをターゲットEASに切り替える。別の例として、EECはターゲットEESに、アプリケーションコンテキスト再配置が必要とされる可能性があることを通知する。ターゲットEESは、ターゲットEASに関する情報を取得し、ターゲットEASにACR要求メッセージを送信する。ターゲットEASは、ソースEASとターゲットEASとの間のアプリケーションコンテキスト送信を開始する。コンテキストが再配置された後、ACはアプリケーションデータをターゲットEASに切り替える。別の例として、EECはソースEESからターゲットEASに関する情報を取得し、EECはソースEESを通じてソースEASにアプリケーションコンテキストを再配置するよう通知する。ソースEASはターゲットEASにアプリケーションコンテキストを送信する。アプリケーションコンテキストが再配置された後、ACはアプリケーションデータをターゲットEASに切り替える。
【0113】
いくつかのアプリケーション、例えば、そのサービス実行がピーク時間またはスラック時間を有する、すなわち、ビジー時間またはアイドル時間を有するアプリケーションでは、アプリケーションコンテキストの再配置するための関連する許可は、エッジイネーブラ機能エンティティに対して動的にホストされうる。任意選択で、エッジイネーブラ機能エンティティが、特定の条件下でアプリケーションコンテキストを再配置するための関連する許可を実施する必要があることは、少なくとも第1の情報の有効条件に基づいて設定されてもよい。
【0114】
例えば、
図5は、EASがEESにアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示する方法の手順を示している。手順は以下のステップを含む。
【0115】
S501.EASはEESに第1の要求メッセージを送信する。第1の要求メッセージは、EESへのアプリケーションコンテキスト再配置をホスト(委譲)するようを要求するためのものであるか、または第1の要求メッセージは、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう要求するためのものであることが理解される。第1の要求メッセージは、アプリケーションコンテキスト再配置を要求し、サブスクライブするために、すなわち、アプリケーションコンテキストを再配置するよう要求し、アプリケーションコンテキスト再配置の通知を申し込むために使用されることができるメッセージでありうることがさらに理解されよう。第1の情報はサービスAPI(service API)であってもよく、APIはEESによって提供されてもよい。第1の要求メッセージは、代替的に、アプリケーションコンテキスト再配置決定許可、ホスティング要求メッセージ、コンテキスト再配置要求、フルサービスコンテキスト再配置要求などの委譲として説明されてもよい。第1の要求メッセージは、アプリケーションコンテキスト再配置を行うことを決定するようにEESに指示または要求することを含む。
【0116】
任意選択で、EASは、サービスがアイドル状態であるとき、またはサービスがアイドル状態になろうとしていると予測されるときに、第1の要求メッセージをEESに送信してもよい。
【0117】
任意選択で、
図5に示されるように、第1の要求メッセージは、第1の情報および第1の条件情報を搬送する。具体的には、第1の情報は、アプリケーションコンテキスト再配置委譲指示(relocation delegate indication)でありうる。任意選択で、アプリケーションコンテキスト再配置委譲指示は、EESにアプリケーションコンテキスト再配置決定許可を委譲することを含む。第1の条件情報は、第1の情報の第1の有効条件を指示するためのものである。第1の有効条件に含まれる内容については、前述の実施形態を参照されたい。本出願のこの実施形態では詳細は再度説明されない。任意選択で、EESは、受信された第1の情報および第1の条件情報を記憶してもよい。
【0118】
S502.EESは、第1の要求メッセージに応答してEASに第1の応答メッセージを送信する。
【0119】
任意選択で、第1の応答メッセージはトランザクション識別子(transaction id)を搬送してもよい。トランザクション識別子はEASによって第1の情報に対して後続の動作を後で行うために使用されるか、またはトランザクション識別子はEESに記憶されている第1の情報および第1の条件情報を識別するためのものである。これは、EASが後でホスティングトランザクションを更新または取消するのに役立つ。
【0120】
任意選択で、第1の応答メッセージは、記憶アドレスに基づいてアプリケーションコンテキストをEESに同期させるようにEASに指示するために、アプリケーションコンテキストの記憶アドレスを搬送してもよい。
【0121】
S503.アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントが発生したときに、EESが、EASによって送信された第1の要求メッセージに基づいて、アプリケーションコンテキストの再配置がEESに委譲されており、第1の条件情報を満たすと決定した場合、EESはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうる。
【0122】
任意選択で、EESはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定し、アプリケーションコンテキストを再配置する関連動作を行ってもよい。例えば、EESはターゲットEASを発見し、EESはソースEASにターゲットEASのアドレスを通知するか、またはEESはソースEASにアプリケーションコンテキストをターゲットEASに転送するよう要求し、EESはEECに、アプリケーションコンテキストの切り替えが完了したことを通知し、ターゲットEASに関する情報をEECに送信し、EESは、3GPPコアネットワーク要素に、アプリケーションコンテキストの再配置情報、例えば、ターゲットEASに関する情報やターゲットEASに対応するN6に関する情報を送信する。加えて、任意選択で、ターゲットEASと関連付けられたEESは、前述のアプリケーションコンテキストの再配置を受信するかどうかを決定するためにターゲットEASに取って代わってもよい。
【0123】
S504.EASは、EESにホスティング更新要求メッセージを送信し、ホスティング更新要求メッセージは、前述の第1の情報および/または第1の条件情報を更新するよう要求するためのものである。ホスティング更新要求メッセージはまた、ホスティング更新要求メッセージの機能が前述の第1の情報および/または第1の条件情報を更新するよう要求することであるならば、アプリケーションコンテキスト再配置のための委譲もしくはホスティング要求メッセージ、第2の要求メッセージ、または別のメッセージとも呼ばれうることに留意されたい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0124】
任意選択で、ホスティング更新要求メッセージは第2の条件情報を搬送し、第2の条件情報は、第1の情報の第2の有効条件を指示するためのものである。任意選択で、ホスティング更新要求メッセージは、前述のトランザクション識別子をさらに搬送するので、EESは、トランザクション識別子に基づいて、EASによって更新されるべきホスティングトランザクションを決定してもよい。第2の有効条件と第1の有効条件との間の違いについては、前述の実施形態を参照されたい。本出願のこの実施形態では詳細は再度説明されない。
【0125】
例えば、EASがホスティング持続時間を更新する、すなわち、第1の情報の有効持続時間を更新する必要がある場合、ホスティング更新要求メッセージは第2の条件情報を搬送してもよく、第2の条件情報は第1の情報の更新された有効持続時間を含む。EESが第2の条件情報を搬送するホスティング更新要求メッセージを受信した後、記憶された第1の条件情報が第1の情報の有効持続時間を含む場合、EESは、第1の情報の有効持続時間を第1の情報の更新された有効持続時間に置き換える。最初に記憶された第1の条件情報が第1の情報の有効持続時間を含まない場合、第1の情報の更新された有効持続時間が第1の条件情報に追加される。
【0126】
S505.EESは、ホスティング更新要求メッセージに応答してEASに第2の応答メッセージを送信する。
【0127】
任意選択で、第2の応答メッセージはトランザクション識別子(transaction id)を搬送してもよい。トランザクション識別子は、EASがEESにアプリケーションコンテキスト再配置決定許可を委譲またはホストするホスティングトランザクションを識別するためのものであるか、またはトランザクション識別子は、EESに記憶された前述の第1の情報および第1の条件情報を識別するためのものである。これは、EASが後でホスティングトランザクションを更新または取消するのに役立つ。
【0128】
任意選択で、第2の応答メッセージは、記憶アドレスに基づいてアプリケーションコンテキストをEESに同期させるようにEASに指示するために、アプリケーションコンテキストの記憶アドレスを搬送してもよい。
【0129】
S506.EASはEESにホスティング取消要求メッセージを送信する。ホスティング取消要求メッセージは、EESへのアプリケーションコンテキスト再配置の委譲またはホスティングを取消するよう要求するためのものである。ホスティング取消要求メッセージはまた、ホスティング取消要求メッセージの機能がEESへのアプリケーションコンテキスト再配置のホスティングの取消を要求することであるならば、アプリケーションコンテキスト再配置のための委譲もしくはホスティング取消要求メッセージ、第3の要求メッセージ、または別のメッセージとも呼ばれうることに留意されたい。これは、本出願のこの実施形態では限定されない。
【0130】
任意選択で、ホスティング取消要求メッセージは、前述のトランザクション識別子および/または第1の情報をさらに搬送するので、EESは、トランザクション識別子および/または第1の情報に基づいて、EASによって取消されるべきホスティングトランザクションを決定してもよい。任意選択で、EASは、サービスがピーク時に入ったとき、またはサービスがピーク時に入ろうとしていると予測されたときに、EESにホスティング取消要求メッセージを送信してもよい。
【0131】
S507.EESは、ホスティング取消要求メッセージに応答してEASに第3の応答メッセージを送信し、第3の応答メッセージは、EESがホスティング取消要求メッセージに同意すること、すなわち、EESがEESのアプリケーションコンテキスト再配置決定許可を取消することに同意することを指示するためのものである。
【0132】
加えて、本出願の一実施形態は、エッジイネーブラ機能エンティティ間でアプリケーションコンテキストを再配置するように指示するために適用される方法をさらに提供する。
【0133】
図6に示されるように、本出願の一実施形態は、別のアプリケーションコンテキスト再配置方法を提供する。方法は、前述のMECアーキテクチャのモデルに適用されてもよい。方法は以下の手順を含む。
【0134】
S601.第1のエッジイネーブラ機能エンティティが第2のエッジイネーブラ機能エンティティに第1の情報を送信し、第1の情報は、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するためのものである。アプリケーション機能エンティティは、第1のエッジイネーブラ機能エンティティに登録されたアプリケーション機能エンティティである。
【0135】
第1のエッジイネーブラ機能エンティティは前述のMECアーキテクチャにおけるエッジイネーブラサーバであってもよく、第2のエッジイネーブラ機能エンティティは前述のMECアーキテクチャにおけるエッジイネーブラクライアントであってもよい。アプリケーション機能エンティティは、エッジイネーブラサーバに登録されたエッジアプリケーションサーバであってもよい。第1の情報は、EESによってEECに送信されるEEC登録応答(EEC registration response)メッセージで搬送されてもよい。代替的に、第1の情報は、EESによってEECに送信される別のメッセージで搬送されてもよい。第1の情報は、アプリケーション再配置委譲指示(relocation delegate indication)と呼ばれてもよく、再配置委譲指示は、EECにアプリケーション再配置決定許可を委譲することをさらに含んでもよい。
【0136】
S602.アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントが発生したときに、第2のエッジイネーブラ機能エンティティは、第1の情報に基づいて、アプリケーションコンテキストを再配置することを決定する。
【0137】
任意選択で、前述のアプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスが移動したことを検出したとき、第2のエッジイネーブラ機能エンティティは、サービス継続イベントが発生したと決定してもよい、すなわち、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出してもよい。
【0138】
本出願のこの実施形態では、エッジイネーブラサーバは、アプリケーションコンテキストのエッジイネーブラクライアントへの再配置をホストする。アプリケーションコンテキストが再配置される必要があることを検出したとき、エッジイネーブラクライアントは、アプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうる。これは、アプリケーションコンテキストを再配置するためのシグナリング交換の量を低減し、レイテンシを短縮し、サービスの正常な実行を容易にすることができる。
【0139】
任意選択の一実装形態では、エッジイネーブラサーバは、第1の情報で予め構成されてもよい。任意選択で、前述のアプリケーションコンテキスト再配置方法は、エッジイネーブラクライアントがエッジイネーブラサーバに登録する手順に基づいて実施されてもよい。
【0140】
例えば、EECがEESに登録するかまたはEESに更新を登録する手順は、
図7に示されるように、以下のステップを含む。
【0141】
S701.EECは、EESに登録要求(registration request)メッセージまたは登録更新要求(registration update request)メッセージを送信し、登録要求メッセージまたは登録更新要求メッセージは登録情報を搬送し、登録情報はEEC profileでありうる。具体的には、EEC profileは以下の表3に記載される内容を含む。
【0142】
【0143】
S702.EESはEECに登録応答(registration response)メッセージまたは登録更新応答(registration update response)メッセージを送信する。
【0144】
任意選択で、EASは、EECにアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するために、登録応答メッセージまたは登録更新応答メッセージに、EES上で予め構成された第1の情報を含めてもよい。第1の情報は、EASからのものであってもよいし、EES上で予め構成されてもよい。
【0145】
S703.EECがアプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出したとき、EECが、EESによって送信された登録応答メッセージまたは登録更新応答メッセージに基づいて、アプリケーションコンテキストの再配置がEECに委譲されていると決定した場合、EECはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうる。
【0146】
別の任意選択の実装形態では、前述のアプリケーションコンテキスト再配置方法は、エッジイネーブラクライアントがエッジイネーブラサーバにエッジアプリケーションサーバを発見するよう要求する手順に基づいて実施されてもよい。
【0147】
例えば、EECが
図8に示されるEESを使用することによってEASを発見する手順は以下のステップを含む。
【0148】
S801.EECはEESにEAS発見要求(EAS discovery request)メッセージを送信する。
【0149】
任意選択で、EAS発見要求メッセージはEEC IDおよびセキュリティ認証情報を搬送する。任意選択で、EAS発見要求メッセージはEAS発見フィルタリングパラメータを搬送し、EAS発見フィルタリングパラメータは、ターゲットEASまたはターゲットEASのクラス(例えば、ゲームアプリケーション)を指示するためのものである。
【0150】
S802.EESはEECにEAS発見応答(EAS discovery response)メッセージを送信する。
【0151】
EAS発見応答メッセージは、発見されたEASに関する情報を搬送する。EASに関する情報はEASの登録情報を含み、EASの登録情報は前述の第1の情報を含む。具体的には、例えば、EAS発見応答メッセージはEAS profileを搬送し、EAS profileはアプリケーション再配置委譲指示(relocation delegate indication)を含む。任意選択で、EAS発見要求メッセージがEAS発見フィルタリングパラメータを搬送する場合、EESは、発見されたEASに関する情報をEAS発見応答メッセージに含めるために、EAS発見フィルタリングパラメータに基づいて発見されたEASを決定してもよい。
【0152】
S803.アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントが発生したときに、EECが、EESによって送信されたEAS発見応答メッセージに基づいて、アプリケーションコンテキストの再配置がEESに委譲されていると決定した場合、EECはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうる。
【0153】
さらに、本出願の一実施形態は、エッジイネーブラ機能エンティティのためのいくつかのアプリケーションのアプリケーションコンテキストの再配置を予め構成するための解決策をさらに提供する。
【0154】
任意選択の一実装形態では、アプリケーションリストがエッジイネーブラサーバEES上で構成されうる。アプリケーションリスト内の任意のアプリケーションのアプリケーションコンテキストの再配置がEESに委譲されるか、またはEESはアプリケーションリスト内の任意のアプリケーションのアプリケーションコンテキストを再配置する許可を有する。任意選択で、アプリケーションリストは1つまたは複数のEAS識別子を含み、任意のEAS識別子は、EAS識別子に対応するアプリケーションのアプリケーションコンテキストの再配置がEESに委譲されていることを指示するためのものである。EAS識別子に対応するアプリケーションは、EAS識別子によって指示されるEAS上で配置され、実行されるアプリケーションを指す。例えば、EES上で構成されたアプリケーションリストはEAS#ID1およびEAS#ID2を含む。EAS#ID1は、ID1として識別される、EAS上で配置され、実行されるアプリケーションのアプリケーションコンテキストの再配置がEESに委譲されていることを指示する。EAS#ID2は、ID2として識別される、EAS上で配置され、実行されるアプリケーションのアプリケーションコンテキストの再配置がEESに委譲されていることを指示する。
【0155】
これに基づき、EESがアプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出したとき、EESは、予め構成されたアプリケーションリストに問い合わせることによって、アプリケーションコンテキストがアプリケーションリスト内のアプリケーションのアプリケーションコンテキストであると決定する、すなわち、アプリケーションコンテキスト再配置決定許可がEESに委譲されていると決定しうる。さらに、EESはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうる。
【0156】
任意選択で、前述のアプリケーションリスト内の任意のアプリケーションについて、任意のアプリケーションのためにEDN内で配置され、実行されるエッジアプリケーションサーバEASのためにホスティング指示情報が構成されてもよい。ホスティング指示情報は、任意のアプリケーションのアプリケーションコンテキスト再配置決定許可がEESに委譲されていることを指示するためのものである。任意選択で、ホスティング指示情報は前述の第1の情報であってもよい。具体的には、ホスティング指示情報はEAS profileにおいて構成される。
【0157】
任意選択で、エッジアプリケーションサーバEASについて、ホスティング指示情報がEAS上で構成される場合、EASはアプリケーションコンテキストをESSに同期させてもよい。さらに、
図9は、本出願の一実施形態によるアプリケーションコンテキスト同期方法の概略フローチャートを示している。
【0158】
S901.EASは、EASがローカルホスティングアドレスを用いて構成されているかどうかを決定する。ホスティング指示情報はEAS上で構成される。
【0159】
S902.EAS上に利用可能なローカルホスティングアドレス(または記憶アドレスと呼ばれる)があるとき、ホスティングアドレスに再配置対象アプリケーションコンテキストを記憶する。ホスティングアドレスは、EASによって登録中にEESから取得されうる。
【0160】
S903.EAS上に利用可能なローカルホスティングアドレスがないとき、EASはEESに記憶アドレスを要求するための要求メッセージを送信する。要求メッセージは、再配置対象アプリケーションコンテキストのアプリケーションユーザの識別子を搬送してもよく、識別子は、アプリケーションユーザによって使用されるクライアントに対応する端末デバイスのIPアドレスまたは端末デバイスの識別子であってもよい。
【0161】
S904.EESは、EASからの要求メッセージに応答してEASに要求メッセージの応答メッセージを送信する。応答メッセージはEESによってEASに割り振られた記憶アドレスを搬送する。任意選択で、応答メッセージは再配置対象アプリケーションコンテキストの識別子をさらに搬送し、識別子はEESによって指定される。識別子は、アプリケーションユーザの識別子、アプリケーションユーザによって使用されるクライアントに対応する端末デバイスのIPアドレス、端末デバイスの識別子、または別のタイプのアプリケーションコンテキスト識別子であってもよい。
【0162】
S905.EASは、利用可能なローカルホスティングアドレスまたはEESによって指示された記憶アドレスに基づいて再配置対象アプリケーションコンテキストをEESに同期させる。任意選択で、アプリケーションコンテキストは、アプリケーションコンテキストを識別するための識別子を含む。識別子は、EESから受信されたアプリケーションコンテキストの識別子、またはEASによって指定されたアプリケーションコンテキストの識別子であってもよい。
【0163】
別の任意選択の実装形態では、アプリケーションリストがエッジイネーブラクライアントEEC上で構成されてもよい。アプリケーションリスト内の任意のアプリケーションのアプリケーションコンテキストの再配置がEECに委譲される。言い換えれば、EECは、アプリケーションリスト内の任意のアプリケーションのアプリケーションコンテキストを再配置することができる。任意選択で、アプリケーションリストは1つまたは複数のEAS識別子を含み、任意のEAS識別子は、EAS識別子に対応するアプリケーションのアプリケーションコンテキストの再配置がEESに委譲されていることを指示するためのものである。EAS識別子に対応するアプリケーションは、EAS識別子によって指示されるEAS上で配置され、実行されるアプリケーションを指す。例えば、EEC上で構成されたアプリケーションリストはEAS#ID1およびEAS#ID2を含む。EAS#ID1は、ID1として識別される、EAS上で配置され、実行されるアプリケーションのアプリケーションコンテキストの再配置がEECに委譲されていることを指示する。EAS#ID2は、ID2として識別される、EAS上で配置され、実行されるアプリケーションのアプリケーションコンテキストの再配置がEECに委譲されていることを指示する。
【0164】
これに基づき、EECがアプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出したとき、EECは、予め構成されたアプリケーションリストに問い合わせることによって、アプリケーションコンテキストがアプリケーションリスト内のアプリケーションのアプリケーションコンテキストであると決定しうる、すなわち、アプリケーションコンテキスト再配置決定許可がEECに委譲されていると決定しうる。さらに、EECはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうる。
【0165】
例えば、
図10は、EASがEESにアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示する方法の手順を示している。手順は以下のステップを含む。
【0166】
S1001.EASはソースEESにアプリケーションコンテキスト再配置(サブスクリプション)要求を送信する。任意選択で、アプリケーションコンテキスト再配置(サブスクリプション)要求はアプリケーションコンテキスト再配置サービスモードを含み、サービスモードはフルサービス(full service)モードであってもよい。アプリケーションコンテキスト再配置(サブスクリプション)要求は、EESに、アプリケーションコンテキストに関連するすべての動作を行うように要求するためのものである。これらの動作は、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出すること、アプリケーションコンテキストが再配置される必要があると決定すること、アプリケーションコンテキストを再配置すること、および再配置後にいくつかのクリーンアップ動作を行うこと、を含む。さらに、これらの動作は、EECにターゲットEASに関する情報(情報は具体的には、ターゲットEASのIPアドレスなどのアクセスアドレスを含む)を通知すること、および移動通信ネットワークにアプリケーション再配置情報を通知することをさらに含む。任意選択で、要求メッセージは1人または複数のアプリケーションユーザの識別子を含む。識別子は、アプリケーションユーザによって使用されるクライアントがある端末の識別子またはIPアドレスであってもよい。要求がアプリケーションユーザの識別子を含まない場合、EASはEESに、EASによってサービス提供されるすべてのアプリケーションユーザのためのアプリケーションコンテキスト再配置に関連する前述の動作を行うよう要求することが理解されよう。アプリケーションコンテキスト再配置(サブスクリプション)要求またはアプリケーションコンテキスト再配置サービスモードは、前述の第1の情報とみなされてもよい。
【0167】
S1002.ソースEESはEASにアプリケーションコンテキスト再配置(サブスクリプション)応答を送信する。応答メッセージは、アプリケーションコンテキスト同期のためのアドレスを含みうる。アドレスは、IPアドレス、ポート番号、またはURLであってもよい。アドレスは、EASによって、アドレスに再配置対象アプリケーションコンテキストを記憶し、再配置対象アプリケーションコンテキストを更新するために使用される。アプリケーションコンテキストは、EASによってサービス提供される1人または複数のユーザの再配置対象コンテキストであってもよい。EESは、アドレス内の再配置対象アプリケーションコンテキストにアクセスして読み取ってもよい。アドレスの詳細な説明については、前述の実施形態の対応する説明を参照されたい。
【0168】
S1003.ソースEESは、アプリケーションコンテキストをトリガするイベントを検出する。任意選択で、S1001で取得された要求メッセージを受信した後、ソースEESは、ユーザプレーンパス管理イベント通知を求めてコアネットワーク要素をサブスクライブし、コアネットワーク要素からユーザプレーンパス管理イベント通知メッセージを受信してもよい。メッセージはターゲットDNAIを搬送し、ターゲットDNAIは、EASがターゲットDNAIに対応する位置に潜在的に配置されうることを指示する。任意選択で、ソースEESは、1つまたは複数の端末デバイスの最新の位置を取得するために、1人または複数のアプリケーションユーザに対応する端末デバイスから、UEの位置およびその位置の変化をさらにサブスクライブしてもよい。任意選択で、ソースEESは、1つまたは複数の端末デバイスの最新の位置を取得するために、コアネットワーク要素から、1人または複数のアプリケーションユーザに対応する端末デバイスの位置およびその位置の変化をさらにサブスクライブしてもよい。ソースEESは、ユーザプレーンパス管理イベント通知およびそのターゲットDNAI、またはUEの位置に基づいて、1人または複数のアプリケーションユーザのためにアプリケーションコンテキスト再配置が行われる必要があると決定しうる。
【0169】
S1004.ソースEESは、1人または複数のアプリケーションユーザのためにアプリケーションコンテキスト再配置が行われる必要があると決定する。例えば、UEが現在のソースEESに対応するサービスエリア(または最適なサービスエリアと呼ばれる)から出た場合、ソースEESはアプリケーションコンテキスト再配置が行われる必要があると決定しうる。
【0170】
S1005.任意選択で、1人または複数のアプリケーションユーザのためにアプリケーションコンテキスト再配置が行われる必要があると決定したとき、ソースEESは、ソースEASに1人または複数のアプリケーションユーザのためにアプリケーションコンテキスト再配置が行われる必要があることを通知するために、ソースEASにアプリケーションコンテキスト再配置通知メッセージを送信する。EASに再配置対象アプリケーションコンテキストを準備するよう通知することがさらに含まれる。
【0171】
S1006.ソースEESは、1人もしくは複数のユーザに対応する位置と一致するか、またはターゲットDNAIと一致し、アプリケーションによってサービス提供されるターゲットEASに関する情報を提供しうるターゲットEESを取得するために、エッジ構成サーバECSにEES要求メッセージを送信する。ECSからターゲットEESを取得した後、ソースEESはターゲットEESにEAS要求メッセージを送信し、EAS要求メッセージは1人または複数のユーザのアプリケーションコンテキストを転送するよう要求するためのものである。ターゲットEESがターゲットEASを決定し、ターゲットEASがアプリケーションコンテキストを受信することができると決定した後、ターゲットEESは、アプリケーションコンテキストの受信を指示するためにソースEESに応答メッセージを送信する。さらに、ソースEESによってターゲットEESに送信される要求メッセージはさらに、アプリケーションによってサービス提供されるターゲットEASに関する情報を取得および提供するためのものであってもよい。任意選択で、ソースEESは、ターゲットEESからターゲットEASに関する情報を取得する。
【0172】
S1007.ステップS1002の後、ステップS1008の前に、ソースEASは、再配置対象アプリケーションコンテキストをソースEESに同期させる。ソースEASによるアプリケーションコンテキストのソースEESへの同期の説明については、前述の実施形態の対応する説明を参照されたい。
【0173】
S1008.ターゲットEASがアプリケーションコンテキストを受信することができると決定すると、ソースEESは、前述のアドレスから再配置対象アプリケーションコンテキストを読み取り、アプリケーションコンテキストをターゲットEESに転送する。ターゲットEESは、受信されたアプリケーションコンテキストを特定の記憶アドレスによって識別される記憶エリアに記憶する。
【0174】
S1009.ターゲットEESは、アプリケーションコンテキストが受信される必要があることをターゲットEASに通知するために、ターゲットEASにアプリケーションコンテキスト再配置通知メッセージを送信する。メッセージは、読み取られたアプリケーションコンテキストのアドレスに関する情報を含んでもよく、アドレスは、S1008でターゲットEESがアプリケーションコンテキストを記憶する記憶アドレスに対応する。このステップは任意選択である。
【0175】
S1010.ターゲットEASはターゲットEESにアプリケーションコンテキスト取得要求を送信し、要求メッセージはアプリケーションコンテキストを取得するよう要求するためのものである。このステップは任意選択である。
【0176】
S1011.ターゲットEESはターゲットEASにアプリケーションコンテキスト取得応答を送信し、アプリケーションコンテキスト取得応答は、要求メッセージが受信されたことを指示するためのものである。
【0177】
S1012.アプリケーションコンテキストを受信した後、ターゲットEESはターゲットEASにアプリケーションコンテキストを送信する。ターゲットEASおよびターゲットEESがアプリケーションコンテキストを処理する方式は、例えば、記憶アドレスのマッピングによって、または同じ物理記憶デバイス上の異なる記憶空間内のアプリケーションコンテキストのコピーもしくは切り取りによって実施されうることが理解されよう。この方式は、具体的には、ソースEASおよびソースEESがアプリケーションコンテキストを処理する方式と同様である。したがって、方式については、前述の実施形態の対応する説明を参照されたい。
【0178】
S1013.任意選択で、アプリケーションコンテキストの転送が完了した後、ソースEESはEECにアプリケーションコンテキスト再配置通知メッセージを送信し、メッセージはアプリケーションコンテキストの転送が完了したことを指示するためのものであり、メッセージはターゲットEASに関する情報を含んでもよく、情報は具体的にはEASのIPアドレスおよびポート番号であってもよい。さらに、EECは、アプリケーションコンテキストの転送が完了されたことをACに通知するために、ACに通知メッセージを送信する。通知メッセージはターゲットEASに関する情報をさらに含む。
【0179】
S1014.任意選択で、アプリケーションコンテキストの転送が完了された後、ソースEESはソースEASにアプリケーションコンテキスト再配置通知メッセージを送信し、メッセージはアプリケーションコンテキストの転送が完了したことを指示するためのものである。
【0180】
S1015.任意選択で、ソースEESはコアネットワーク要素にアプリケーション再配置メッセージを送信する。具体的には、アプリケーション再配置メッセージは、ターゲットEASのアドレスに関する情報、ターゲットN6のルーティング情報などを含む。S1015は
図10には示されていない。
【0181】
図10を参照されたい。同じ概念に基づき、本出願の一実施形態は、アプリケーションコンテキスト再配置装置1100を提供する。装置1100は、通信モジュール1101と処理モジュール1102と含む。
【0182】
(1)アプリケーションコンテキスト再配置装置1100は、エッジイネーブラ機能エンティティで使用されてもよい。具体的には、アプリケーションコンテキスト再配置装置1100は、エッジイネーブラ機能エンティティであってもよいし、エッジイネーブラ機能エンティティで使用されてもよいし、データ送信方法を行う際にエッジイネーブラ機能エンティティをサポートすることができる装置であってもよい。以下は、エッジイネーブラ機能エンティティで使用されるアプリケーションコンテキスト再配置装置1100内のモジュールの機能または実行プロセスを詳細に説明する。
【0183】
通信モジュール1101は、アプリケーション機能エンティティから第1の情報を受信し、第1の情報が、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するためのものである、ように構成される。
【0184】
処理モジュール1102は、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントが発生したときに、第1の情報に基づいて、アプリケーションコンテキストを再配置することを決定するように構成される。
【0185】
本出願のこの実施形態では、アプリケーション機能エンティティは、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストのエッジイネーブラ機能エンティティへの再配置をホストする。アプリケーションコンテキストが再配置される必要があることを検出したとき、エッジイネーブラ機能エンティティはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうるので、アプリケーションコンテキストを再配置するためのシグナリング交換の量が低減されることができ、アプリケーションコンテキストを再配置するためのレイテンシが短縮されることができる。これは、サービスの正常な実行を容易にし、端末上のアプリケーションクライアントのサービス実行が影響されるか、または中断される時間が短縮される。
【0186】
任意選択の一実装形態では、処理モジュール1102は、第1の情報に基づいて、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出すること、ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、ターゲットアプリケーション機能エンティティがアプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、アプリケーションコンテキストを、ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラ機能エンティティに送信する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報を、アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、およびアプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作であって、アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションが、ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである、動作、のうちの1つまたは複数を行うようにさらに構成される。
【0187】
任意選択の一実装形態では、通信モジュール1101は、アプリケーション機能エンティティから登録情報を受信し、登録情報が第1の情報を含む、ように特に構成される。
【0188】
任意選択の一実装形態では、通信モジュール1101は、アプリケーション機能エンティティから第1の条件情報を受信し、第1の条件情報が第1の情報の第1の有効条件を指示するためのものである、ようにさらに構成される。
【0189】
任意選択の一実装形態では、第1の有効条件は、第1の情報の有効持続時間、第1の情報の有効期間、第1の情報が適用可能なアプリケーションクライアント、アプリケーションコンテキストの再配置持続時間が予め設定された時間閾値未満であること、アプリケーションコンテキストのサイズが予め設定されたサイズ閾値未満であること、またはアプリケーション機能エンティティに過負荷がかけられていること、のうちの任意の1つまたは複数を含む。
【0190】
任意選択の一実装形態では、通信モジュール1101は、アプリケーション機能エンティティから第2の条件情報を受信し、第2の条件情報が第1の情報の第2の有効条件を指示するためのものであり、第2の有効条件が第1の有効条件とは異なる、ようにさらに構成される。
【0191】
任意選択の一実装形態では、通信モジュール1101は、アプリケーション機能エンティティからアプリケーションコンテキストを受信するようにさらに構成される。
【0192】
任意選択の一実装形態では、アプリケーション機能エンティティからアプリケーションコンテキストを受信する前に、通信モジュール1101は、アプリケーション機能エンティティにアプリケーションコンテキストの記憶アドレスを送信するようにさらに構成される。
【0193】
任意選択の一実装形態では、アプリケーションコンテキストは識別情報を含み、識別情報は、アプリケーションコンテキストを一意に識別するためのものである。
【0194】
(2)アプリケーションコンテキスト再配置装置1100は、アプリケーション機能エンティティで使用されてもよい。具体的には、アプリケーションコンテキスト再配置装置1100は、アプリケーション機能エンティティであってもよいし、アプリケーション機能エンティティで使用されてもよいし、データ送信方法を行う際にアプリケーション機能エンティティをサポートすることができる装置であってもよい。以下は、アプリケーション機能エンティティで使用されるアプリケーションコンテキスト再配置装置1100内のモジュールの機能または実行プロセスを詳細に説明する。
【0195】
処理モジュール1102は、第1の情報を決定するように構成される。
【0196】
通信モジュール1101は、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の情報を送信し、第1の情報が、アプリケーション機能エンティティと関連付けられたアプリケーションコンテキストを再配置するよう指示するためのものである、ように構成される。通信モジュール1101は、第1の情報に応答してエッジイネーブラ機能エンティティによって送信された応答情報を受信するようにさらに構成される。
【0197】
本出願のこの実施形態では、アプリケーションコンテキストの再配置がエッジイネーブラ機能エンティティに対してホストされる。アプリケーションコンテキストが再配置される必要があることを検出したとき、エッジイネーブラ機能エンティティはアプリケーションコンテキストを再配置することを決定しうるので、アプリケーションコンテキストを再配置するためのシグナリング交換の量が低減されることができ、アプリケーションコンテキストを再配置するためのレイテンシが短縮されることができる。これは、サービスの正常な実行を容易にし、端末上のアプリケーションクライアントのサービス実行が影響されるか、または中断される時間が短縮される。
【0198】
任意選択の一実装形態では、第1の情報はさらに、アプリケーションコンテキストの再配置をトリガするイベントを検出する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティを発見する動作であって、ターゲットアプリケーション機能エンティティがアプリケーションコンテキストを受信するように構成される、動作、アプリケーションコンテキストを、ターゲットアプリケーション機能エンティティと関連付けられたエッジイネーブラ機能エンティティに送信する動作、ターゲットアプリケーション機能エンティティに関する情報を、アプリケーション機能エンティティに関連する端末デバイスに送信する動作、およびアプリケーションコンテキストの再配置情報をコアネットワーク要素に送信する動作であって、アプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションが、ターゲットアプリケーション機能エンティティに対応するアプリケーションと同じである、動作、のうちの1つまたは複数を行うようエッジイネーブラ機能エンティティに指示するためのものである。
【0199】
任意選択の一実装形態では、通信モジュール1101は、エッジイネーブラ機能エンティティに登録情報を送信し、登録情報が第1の情報を含む、ようにさらに構成される。
【0200】
任意選択の一実装形態では、処理モジュール1102は、第1の条件情報を決定するように構成され、通信モジュール1101は、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の条件情報を送信し、第1の条件情報が、第1の情報の第1の有効条件を指示するためのものである、ようにさらに構成される。
【0201】
任意選択の一実装形態では、第1の条件情報は、第1の情報の有効持続時間、第1の情報の有効期間、第1の情報が有効であるアプリケーションクライアント、アプリケーションコンテキストの再配置持続時間が予め設定された時間閾値未満であること、アプリケーションコンテキストのサイズが予め設定されたサイズ閾値未満であること、およびアプリケーション機能エンティティに過負荷がかけられていること、のうちの任意の1つまたは複数を含む。
【0202】
任意選択の一実装形態では、処理モジュール1102は、第2の条件情報を決定するようにさらに構成され、通信モジュール1101は、エッジイネーブラ機能エンティティに第2の条件情報を送信し、第2の条件情報が、第1の情報の第2の有効条件を指示するためのものであり、第2の有効条件が第1の有効条件とは異なる、ようにさらに構成される。
【0203】
任意選択の一実装形態では、エッジイネーブラ機能エンティティに第1の情報を送信した後に、通信モジュール1101は、エッジイネーブラ機能エンティティにアプリケーションコンテキストを送信するようにさらに構成される。
【0204】
任意選択の一実装形態では、エッジイネーブラ機能エンティティにアプリケーションコンテキストを送信する前に、通信モジュール1101は、エッジイネーブラ機能エンティティからアプリケーションコンテキストの記憶アドレスを受信し、記憶アドレスに基づいてエッジイネーブラエンティティにアプリケーションコンテキストを送信する、ようにさらに構成される。
【0205】
任意選択の一実装形態では、アプリケーションコンテキストは識別情報を含み、識別情報は、アプリケーションコンテキストを一意に識別するためのものである。
【0206】
同じ概念に基づき、
図12に示されるように、本出願の一実施形態は通信装置1200を提供する。例えば、通信装置1200は、チップまたはチップシステムであってもよい。任意選択で、本出願のこの実施形態では、チップシステムは、チップを含んでもよいし、チップと他の別のデバイスとを含んでもよい。
【0207】
通信装置1200は、少なくとも1つのプロセッサ1210を含んでもよい。通信装置1200は、コンピュータプログラム、プログラム命令、および/またはデータを記憶するように構成された、少なくとも1つのメモリ1220をさらに含んでもよい。メモリ1220はプロセッサ1210に結合されている。
【0208】
本出願のこの実施形態における結合は、電気的形態、機械的形態、または別の形態の装置間、ユニット間、またはモジュール間の間接結合または通信接続であってもよく、装置間、ユニット間、またはモジュール間の情報交換に使用される。プロセッサ1210はメモリ1220と協調して動作しうる。メモリ1220は、前述の実施形態のいずれかを実装するために必要なコンピュータプログラム、プログラム命令、および/またはデータを記憶する。プロセッサ1210は、前述の実施形態のいずれかにおける方法を完了するために、メモリ1220に記憶されたコンピュータプログラムを実行しうる。任意選択で、少なくとも1つのメモリ1220のうちの少なくとも1つがプロセッサ1210に含まれてもよい。
【0209】
通信装置1200はトランシーバ1230をさらに含んでもよく、通信装置1200はトランシーバ1230を使用することによって別のデバイスと情報を交換してもよい。トランシーバ1230は、回路、バス、トランシーバ、または情報を交換するように構成されうる任意の他の装置であってもよい。
【0210】
可能な一実装形態では、通信装置1200は、エッジイネーブラ機能エンティティで使用されてもよい。具体的には、通信装置1200は、エッジイネーブラ機能エンティティであってもよいし、エッジイネーブラ機能エンティティをサポートし、前述の実施形態のいずれかにおけるエッジイネーブラ機能エンティティの機能を実装することができる装置であってもよい。メモリ1220は、前述の実施形態のいずれかにおけるエッジイネーブラ機能エンティティの機能を実装するために必要なコンピュータプログラム、プログラム命令、および/またはデータを記憶する。プロセッサ1210は、前述の実施形態のいずれかにおいてエッジイネーブラ機能エンティティによって行われる方法を完了するために、メモリ1220に記憶されたコンピュータプログラムを実行しうる。
【0211】
別の可能な実装形態では、通信装置1200は、アプリケーション機能エンティティで使用されてもよい。具体的には、通信装置1200は、アプリケーション機能エンティティであってもよいし、アプリケーション機能エンティティをサポートし、前述の実施形態のいずれかにおけるアプリケーション機能エンティティの機能を実装することができる装置であってもよい。メモリ1220は、前述の実施形態のいずれかにおけるアプリケーション機能エンティティの機能を実装するために必要なコンピュータプログラム、プログラム命令、および/またはデータを記憶する。プロセッサ1210は、前述の実施形態のいずれかにおいてアプリケーション機能エンティティによって行われる方法を完了するために、メモリ1220に記憶されたコンピュータプログラムを実行しうる。
【0212】
トランシーバ1230と、プロセッサ1210と、メモリ1220との間の具体的な接続媒体は、本出願のこの実施形態では限定されない。本出願のこの実施形態では、
図12において、メモリ1220と、プロセッサ1210と、トランシーバ1230とは、バスを介して接続されており、バスは
図12では太線を使用することによって表されている。他の構成要素間の接続方式は、一例として説明されているにすぎず、限定を課すものではない。バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどとして分類されうる。表現を容易にするために、バスは
図12では1本の太線のみを使用することによって表されているが、これは1つのバスのみまたは1種類のバスしかないことを意味するものではない。
【0213】
本出願のこの実施形態では、プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイもしくは別のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、またはディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよく、本出願の実施形態で開示されている方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実行しうる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本出願の実施形態に関して開示されている方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実行および完了されてもよいし、プロセッサ内のハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせを使用することによって実行および完了されてもよい。
【0214】
本出願のこの実施形態では、メモリは、ハードディスクドライブ(hard disk drive、HDD)やソリッドステートディスク(solid-state drive、SSD)などの不揮発性メモリであってもよいし、ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)などの揮発性メモリ(volatile memory)であってもよい。メモリは、代替的に、予想されるプログラムコードを命令構造またはデータ構造の形態で搬送または記憶するように構成されることができ、コンピュータによってアクセスされることができる任意の他の媒体であってもよい。しかし、これはそれらに限定されない。本出願のこの実施形態におけるメモリは、代替的に、記憶機能を実装することができる回路または任意の他の装置であってもよく、コンピュータプログラム、プログラム命令、および/またはデータを記憶するように構成される。
【0215】
図13を参照されたい。前述の実施形態に基づいて、本出願の一実施形態は、インターフェース回路1310と、プロセッサ1320とを含む、別の通信装置1300をさらに提供する。インターフェース回路1310は、コード命令を受信し、コード命令をプロセッサに送信するように構成される。プロセッサ1320は、前述の実施形態のいずれかにおいてエッジイネーブラ機能エンティティによって行われる方法またはアプリケーション機能エンティティによって行われる方法を行うためにコード命令を実行するように構成される。
【0216】
前述の実施形態に基づいて、本出願の一実施形態はコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は命令を記憶している。命令が実行されたときに、前述の実施形態のいずれかにおいてエッジイネーブラ機能エンティティによって行われる方法またはアプリケーション機能エンティティによって行われる方法が実施されることを可能にされる。コンピュータ可読記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、磁気ディスク、光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体を含んでもよい。
【0217】
図11から
図13の通信装置の機能を実装するために、本出願の一実施形態は、前述の方法実施形態におけるエッジイネーブラ機能エンティティまたはアプリケーション機能エンティティに関連する機能を実装する際に通信装置をサポートするように構成された、プロセッサを含むチップをさらに提供する。1つの可能な設計では、チップはメモリに接続されるか、またはチップはメモリを含み、メモリは、通信装置に必要なプログラム命令およびデータを記憶するように構成される。
【0218】
本出願の実施形態が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供されうることを当業者は理解するはずである。したがって、本出願は、ハードウェアのみの実施形態、ソフトウェアのみの実施形態、または、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによる実施形態の形態を使用しうる。加えて、本出願は、コンピュータ使用可能プログラムコードを含む1つまたは複数のコンピュータ使用可能記憶媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、光メモリなどを含むがこれらに限定されない)上に実装されたコンピュータプログラム製品の形態を使用しうる。
【0219】
本出願は、本出願の実施形態による方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明されている。コンピュータプログラム命令は、フローチャートおよび/またはブロック図における各プロセスおよび/または各ブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図におけるプロセスおよび/またはブロックの組み合わせを実装するために使用されてもよいことを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサによって実行された命令が、フローチャートにおける1つもしくは複数のプロセス内および/またはブロック図における1つもしくは複数のブロック内の特定の機能を実装するための装置を生成するように、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または別のプログラマブルデータ処理デバイスのプロセッサがマシンを生成するために提供されうる。
【0220】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ可読メモリに記憶された命令が命令装置を含むアーチファクトを生成するように、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスが特定の方式で動作するように誘導することができるコンピュータ可読メモリに記憶されうる。命令装置は、フローチャートにおける1つもしくは複数のプロセス内および/またはブロック図における1つもしくは複数のブロック内の特定の機能を実装する。
【0221】
コンピュータプログラム命令は、代替的に、一連の動作およびステップがコンピュータ実装処理を生成するためにコンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で行われるように、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイス上にロードされてもよい。したがって、コンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で実行された命令は、フローチャートにおける1つもしくは複数のプロセス内および/またはブロック図における1つもしくは複数のブロック内の特定の機能を実装するためのステップを提供する。
【符号の説明】
【0223】
1100 アプリケーションコンテキスト再配置装置
1101 通信モジュール
1102 処理モジュール
1200 通信装置
1210 プロセッサ
1220 メモリ
1230 トランシーバ
1300 通信装置
1310 インターフェース回路
1320 プロセッサ