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特許7532670プロファイルダウンロード方法、システム、コンピュータ可読記録媒体、およびサーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】プロファイルダウンロード方法、システム、コンピュータ可読記録媒体、およびサーバ
(51)【国際特許分類】
   H04M 3/42 20060101AFI20240805BHJP
【FI】
H04M3/42 D
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023539542
(86)(22)【出願日】2021-08-06
(86)【国際出願番号】 JP2021029303
(87)【国際公開番号】W WO2023013032
(87)【国際公開日】2023-02-09
【審査請求日】2023-10-27
(73)【特許権者】
【識別番号】397036309
【氏名又は名称】株式会社インターネットイニシアティブ
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】中村 真一郎
(72)【発明者】
【氏名】圓山 大介
(72)【発明者】
【氏名】荒尾 宗明
(72)【発明者】
【氏名】赤川 悦太郎
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-2793(JP,A)
【文献】特開2021-122116(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0404501(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0228969(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0380026(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0221294(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 3/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のサーバにおいて実行される第1のステップ群を備える方法であって、前記第1のステップ群は、
機器に割り当てられた第1のIDを取得するステップと、
ユーザにより選択されたプランに割り当てられた第2のIDを取得するステップと、
前記第2のIDから、前記プランに関連付けられた第3のIDと、前記プランを提供するサーバに関連付けられた第4のIDとを取得し、前記第3のIDと前記第4のIDとを、前記第1のIDと関連付けるステップと、
前記第1のIDと、前記第3のIDと、前記第4のIDとを、第2のサーバへ送信するステップと、を含み、
前記機器は、前記ユーザからの前記第2のIDの入力受け付け手段を有しておらず、前記機器に前記第2のサーバから前記第3のIDと前記第4のIDを取得させ、前記第3のIDと前記第4のIDを用いて、前記プランに関連付けられたプロファイルを前記機器にダウンロードさせる、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、さらに第2のサーバにおいて実行される第2のステップ群を備え、前記第2ステップ群は、
前記第1のサーバから受信した前記第1のIDを、前記第3のIDと前記第4のIDと関連付けて保持するステップと、
前記機器から前記第1のIDとプロファイルの送信要求とを受信するステップと、
前記送信要求に応答して、前記第1のIDに関連付けられた前記第3のIDと前記第4のIDとを前記機器へ送信するステップと、
を含む、方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の方法であって、
前記第3のIDは、前記プランを提供するサーバにおいて前記プランに対応付けられたプロファイルを特定するIDであり、
前記第4のIDは、前記プランを提供するサーバのアドレスである、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法であって、
前記機器は、eUICC(embedded Universal Integrated Circuit Card)を備える、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法であって、さらに前記機器において実行される第3のステップ群を備え、前記第3ステップ群は、
前記第4のIDに関連付けられた前記プランを提供するサーバに接続するステップと、
前記プランを提供するサーバから、前記第3のIDに関連付けられた前記プランのプロファイルをダウンロードするステップと、
を備える、方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法であって、
前記第1のサーバは、前記第1のIDと、前記第2のサーバと、前記ユーザにより選択された前記プランを提供するサーバとが利用する前記第3のIDとを関連付けて、前記機器が、前記ユーザにより選択された前記プランを提供するサーバと接続できるように、前記第2のサーバと前記プランを提供するサーバとの間接的な情報の送受を可能とする、方法。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の方法であって、
前記プランは、異なる通信事業者が提供する複数の通信プランのうち前記ユーザにより選択された1つのプランである、方法。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1のステップ群は、さらに、
所定の期間に亘って登録済みの前記第2のIDが存在するか判定するステップを備える、方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、前記第1のステップ群は、さらに、
所定の期間に亘って登録済みの前記第2のIDが存在する場合に、前記登録済みの第2のIDを削除し、前記第2のサーバに対して、前記第1のID、前記第3のIDと前記第4のIDの削除指示を生成するステップを備える、方法。
【請求項10】
請求項1から7のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1のステップ群は、さらに、
前記第3のIDと前記第4のIDとを、前記第1のIDと関連付けるステップの前に、前記第1のIDと関連付けられている第2のIDが存在するか判定するステップと、
前記第1のIDと関連付けられている第2のIDが存在する場合に、前記第1のIDと関連付けられている前記第2のIDを削除し、前記第2のサーバに対して、前記第1のID、前記第3のIDと前記第4のIDの削除指示を生成するステップを備える、方法。
を備える、方法。
【請求項11】
システムであって、第1のサーバと、第2のサーバとを備え、
前記第1のサーバは、
請求項1に記載の第1のステップ群を含む第1のプログラムを記憶するメモリと、
前記第1のプログラムを実行することにより、前記第1のサーバの動作を制御するプロセッサとを備え、
前記第2のサーバは、
請求項2に記載の第2のステップ群を含む第2のプログラムを記憶するメモリと、
前記第2のプログラムを実行することにより、前記第2のサーバの動作を制御するプロセッサとを備える、システム。
【請求項12】
サーバにおいて実行される方法であって、
機器に割り当てられた第1のIDと、ユーザにより選択されたプランに割り当てられた第2のIDとを、ユーザ端末から取得するステップと、
前記第2のIDから、前記プランに関連付けられた第3のIDと、前記プランを提供するサーバに関連付けられた第4のIDとを取得し、前記第3のIDと前記第4のIDとを、前記第1のIDと関連付けるステップと、
前記機器から前記第1のIDとプロファイルの送信要求とを受信するステップと、
前記送信要求に応答して、前記第1のIDに関連付けられた前記第3のIDと前記第4のIDとを前記機器へ送信するステップと、
を含み、前記機器は、前記ユーザからの前記第2のIDの入力受け付け手段を有しておらず、前記第3のIDと前記第4のIDを用いて、前記プランに関連付けられたプロファイルを前記サーバから前記機器にダウンロードさせる、方法。
【請求項13】
コンピュータ実行可能命令を格納したコンピュータ可読記録媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が実行されると、前記サーバに、請求項12に記載の方法を実行させる、コンピュータ可読記録媒体。
【請求項14】
サーバであって、
請求項12に記載のステップを含む方法を実行させるプログラムを記憶するメモリと、
前記プログラムを実行することにより、前記サーバの動作を制御するプロセッサと、を備える、サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プロファイルのダウンロード方法、システム、コンピュータ可読記録媒体、およびサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、SIMカードのプロファイルが書き替わると、新たなプロファイルで無線通信接続を行う制御システムが記載されている。当該制御システムにおいては、SIMカードにあらかじめ通信可能なプロファイルが格納されており、このあらかじめ格納されているプロファイルを新しいプロファイルに切り替えて、新しいプロファイルを利用して通信事業者の提供する通信サービスを使用可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-96949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記制御システムにおいては、SIMカードに通信可能なプロファイルがあらかじめ格納されており、通信開始時にユーザ側で利用したい通信サービスを選択することができなかった。
【0005】
本開示は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的の1つは、ユーザ端末側の処理により機器へのプロファイルのダウンロードを可能とする方法、システム、コンピュータ可読記録媒体、およびサーバを提供することにある。
【0006】
また、本開示のさらなる目的の1つは、ユーザからの入力受け付け手段を有していない機器に対して、プロファイルのダウンロードを可能とする方法、システム、コンピュータ可読記録媒体、およびサーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、第1のサーバにおいて実行される第1のステップ群を備える方法であって、前記第1のステップ群は、
機器に割り当てられた第1のIDを取得するステップと、
ユーザにより選択されたプランに割り当てられた第2のIDを取得するステップと、
前記第2のIDから、前記プランに関連付けられた第3のIDと、前記プランを提供するサーバに関連付けられた第4のIDとを取得し、前記第3のIDと前記第4のIDとを、前記第1のIDと関連付けるステップと、
前記第1のIDと、前記第3のIDと、前記第4のIDとを、第2のサーバへ送信するステップと、を含み、
前記機器は、前記ユーザからの前記第2のIDの入力受け付け手段を有しておらず、前記機器に前記第2のサーバから前記第3のIDと前記第4のIDを取得させ、前記第3のIDと前記第4のIDを用いて、前記プランに関連付けられたプロファイルを前記機器にダウンロードさせる、方法を提供する。
【0008】
本発明の他の態様は、サーバにおいて実行される方法であって、
機器に割り当てられた第1のIDと、ユーザにより選択されたプランに割り当てられた第2のIDとを、ユーザ端末から取得するステップと、
前記第2のIDから、前記プランに関連付けられた第3のIDと、前記プランを提供するサーバに関連付けられた第4のIDとを取得し、前記第3のIDと前記第4のIDとを、前記第1のIDと関連付けるステップと、
前記機器から前記第1のIDとプロファイルの送信要求とを受信するステップと、
前記送信要求に応答して、前記第1のIDに関連付けられた前記第3のIDと前記第4のIDとを前記機器へ送信するステップと、
を含み、前記機器は、前記ユーザからの前記第2のIDの入力受け付け手段を有しておらず、前記第3のIDと前記第4のIDを用いて、前記プランに関連付けられたプロファイルを前記サーバから前記機器にダウンロードさせる、方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、ユーザ端末側の処理で機器へのプロファイルのダウンロードを可能とする方法、システム、コンピュータ可読記録媒体、およびサーバを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態に係るシステムの全体構成図である。
図2】本発明の一実施形態に係る機器のハードウェア構成を例示する図である。
図3】本発明の一実施形態に係るユーザ端末のハードウェア構成を例示する図である。
図4】本発明の一実施形態に係る仲介サーバのハードウェア構成を例示する図である。
図5】本発明の一実施形態に係るID管理サーバのハードウェア構成を例示する図である。
図6】本発明の一実施形態に係るプロファイル提供サーバのハードウェア構成を例示する図である。
図7】本発明の一実施形態に係るシステムに含まれる機器、ユーザ端末、仲介サーバ、ID管理サーバ、フロントエンドサーバ、およびプロファイル提供サーバの機能的構成の例を示すブロック図である。
図8】本発明の一実施形態に係る、通信プランの契約のためのアカウントを作成し、通信プラン契約までの処理の流れの例を示す。
図9】本発明の一実施形態に係る、ユーザ端末と、仲介サーバと、ID登録サーバにおける処理の流れの例を示す。
図10】本開示の一実施形態に係る、プロファイルダウンロード処理の流れの例を示す。
図11】本開示の一実施形態に係る、ID管理ファイルのデータ構造の一例である。
図12】本開示の一実施形態に係る、通信プロファイル管理ファイルのデータ構造の一例である。
図13】本開示の一実施形態に係る、システムにおける各構成要素間のデータの送受を例示する概略図である。
図14】本開示の一実施形態に係る、通信プランの契約のためのアカウントを作成し、通信プラン契約までの処理の流れの例を示す。
図15】本開示の一実施形態に係る、システムにおける各構成要素間のデータの送受を例示する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の一実施形態は、以下のような構成を備える。
【0012】
(項目1) 第1のサーバ(仲介サーバ)において実行される第1のステップ群を備える方法であって、前記第1のステップ群は、
機器に割り当てられた第1のID(機器識別ID)を取得するステップと、
ユーザにより選択されたプランに割り当てられた第2のID(アクティベーションコード)を取得するステップと、
前記第2のIDから、前記プランに関連付けられた第3のID(プロファイル識別ID)と、前記プランを提供するサーバ(プロファイル提供サーバ)に関連付けられた第4のID(プロファイル提供サーバアドレス)とを取得し、前記第3のIDと前記第4のIDとを、前記第1のIDと関連付けるステップと、
前記第1のIDと、前記第3のIDと、前記第4のIDとを、第2のサーバ(ID管理サーバ)へ送信するステップと、を含み、
前記機器は、前記ユーザからの前記第2のIDの入力受け付け手段を有しておらず、前記機器に前記第2のサーバから前記第3のIDと前記第4のIDを取得させ、前記第3のIDと前記第4のIDを用いて、前記プランに関連付けられたプロファイルを前記機器にダウンロードさせる、方法。
【0013】
(項目2) (項目1)に記載の方法であって、さらに第2のサーバにおいて実行される第2のステップ群を備え、前記第2ステップ群は、
前記第1のサーバから受信した前記第1のIDを、前記第3のIDと前記第4のIDと関連付けて保持するステップと、
前記機器から前記第1のIDとプロファイルの送信要求とを受信するステップと、
前記送信要求に応答して、前記第1のIDに関連付けられた前記第3のIDと前記第4のIDとを前記機器へ送信するステップと、
を含む、方法。
【0014】
(項目3) (項目1)または(項目2)に記載の方法であって、
前記第3のIDは、前記プランを提供するサーバにおいて前記プランに対応付けられたプロファイルを特定するIDであり、
前記第4のIDは、前記プランを提供するサーバのアドレスである、方法。
【0015】
(項目4) (項目1)から(項目3)のいずれかに記載の方法であって、
前記機器は、eUICC(embedded Universal Integrated Circuit Card)を備える、方法。
【0016】
(項目5) (項目1)から(項目4)のいずれかに記載の方法であって、さらに前記機器において実行される第3のステップ群を備え、前記第3ステップ群は、
前記第4のIDに関連付けられた前記プランを提供するサーバに接続するステップと、
前記プランを提供するサーバから、前記第3のIDに関連付けられた前記プランのプロファイルをダウンロードするステップと、
を備える、方法。
【0017】
(項目6) (項目1)から(項目5)のいずれかに記載の方法であって、
前記第1のサーバは、前記第1のIDと、前記第2のサーバと、前記ユーザにより選択された前記プランを提供するサーバとが利用する前記第3のIDとを関連付けて、前記機器が、前記ユーザにより選択された前記プランを提供するサーバと接続できるように、前記第2のサーバと前記プランを提供するサーバとの間接的な情報の送受を可能とする、方法。
【0018】
(項目7) (項目1)から(項目6)のいずれかに記載の方法であって、
前記プランは、異なる通信事業者が提供する複数の通信プランのうち前記ユーザにより選択された1つのプランである、方法。
【0019】
(項目8) (項目2)から(項目7)のいずれかに記載の方法であって、前記第1のステップ群は、さらに、
所定の期間に亘って登録済みの前記第2のIDが存在するか判定するステップを備える、方法。
【0020】
(項目9) (項目8)に記載の方法であって、前記第1のステップ群は、さらに、
所定の期間に亘って登録済みの前記第2のIDが存在する場合に、前記登録済みの第2のIDを削除し、前記第2のサーバに対して、前記第1のID、前記第3のIDと前記第4のIDの削除指示を生成するステップを備える、方法。
【0021】
(項目10) (項目1)から(項目7)のいずれかに記載の方法であって、前記第1のステップ群は、さらに、
前記第3のIDと前記第4のIDとを、前記第1のIDと関連付けるステップの前に、前記第1のIDと関連付けられている第2のIDが存在するか判定するステップと、
前記第1のIDと関連付けられている第2のIDが存在する場合に、前記第1のIDと関連付けられている前記第2のIDを削除し、前記第2のサーバに対して、前記第1のID、前記第3のIDと前記第4のIDの削除指示を生成するステップを備える、方法。
【0022】
(項目11) システムであって、第1のサーバと、第2のサーバとを備え、
前記第1のサーバは、
(項目1)に記載の第1のステップ群を含む第1のプログラムを記憶するメモリと、
前記第1のプログラムを実行することにより、前記第1のサーバの動作を制御するプロセッサとを備え、
前記第2のサーバは、
(項目2)に記載の第2のステップ群を含む第2のプログラムを記憶するメモリと、
前記第2のプログラムを実行することにより、前記第2のサーバの動作を制御するプロセッサとを備える、システム。
【0023】
(項目12) サーバにおいて実行される方法であって、
機器に割り当てられた第1のIDと、ユーザにより選択されたプランに割り当てられた第2のIDとを、ユーザ端末から取得するステップと、
前記第2のIDから、前記プランに関連付けられた第3のIDと、前記プランを提供するサーバに関連付けられた第4のIDとを取得し、前記第3のIDと前記第4のIDとを、前記第1のIDと関連付けるステップと、
前記機器から前記第1のIDとプロファイルの送信要求とを受信するステップと、
前記送信要求に応答して、前記第1のIDに関連付けられた前記第3のIDと前記第4のIDとを前記機器へ送信するステップと、
を含み、前記機器は、前記ユーザからの前記第2のIDの入力受け付け手段を有しておらず、前記第3のIDと前記第4のIDを用いて、前記プランに関連付けられたプロファイルを前記サーバから前記機器にダウンロードさせる、方法。
【0024】
(項目13) コンピュータ実行可能命令を格納したコンピュータ可読記録媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令が実行されると、前記サーバに、(項目12)に記載の方法を実行させる、コンピュータ可読記録媒体。
【0025】
(項目14) サーバであって、(項目12)に記載のステップを含む方法を実行させるプログラムを記憶するメモリと、前記プログラムを実行することにより、前記サーバの動作を制御するプロセッサと、を備える、サーバ。
【0026】
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
【0027】
本開示に係るシステムは、ユーザ端末側の操作により、ユーザ端末とは異なる機器への通信のためのプロファイルのダウンロードを可能とするシステムである。以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本開示に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0028】
[実施形態1]
<システム100の概要>
図1は本開示の一実施形態に係るシステム100の全体構成図である。システム100は、少なくとも情報処理装置である仲介サーバ400を備える。システム100は、さらに機器200と、ユーザ端末300と、ID管理サーバ500と、1以上のフロントエンドサーバ600Aと、1以上のプロファイル提供サーバ600Bとを備えることができる。本開示のシステム100は、ユーザ端末300により選択された通信プランに関連付けられた通信プロファイルを、プロファイル提供サーバ600Bから機器200にダウンロード可能とする。機器200は、ダウンロードした通信プロファイルをインストールすることにより、ユーザにより選択された通信事業者の提供する通信サービスへのアクセスを可能とする。通信プランは、各通信事業者が提供する通信サービスに関するプランであり、ユーザ端末300ではなく機器200で利用される。
【0029】
図1に示す通信事業者1、2は、それぞれ1以上のフロントエンドサーバ600Aと、1以上のプロファイル提供サーバ600Bとを備える。通信事業者は、例えば、移動体通信事業者や、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)である。通信事業者1のフロントエンドサーバ600A(1)と、通信事業者2のフロントエンドサーバ600A(2)とを区別する必要がない場合、「フロントエンドサーバ600A」と記載し、通信事業者1のプロファイル提供サーバ600B(1)と、通信事業者2のプロファイル提供サーバ600B(2)とを区別する必要がない場合、「プロファイル提供サーバ600B」と記載する。なお、図1では、通信事業者の一例として、通信事業者1、2の2つを記載しているが、通信事業者の数は図示の例に限られず、1以上であってもよい。
【0030】
図1の例では、ユーザ端末300と、仲介サーバ400とは、ネットワーク4(1)を介して通信可能に接続されている。仲介サーバ400と、ID管理サーバ500とはネットワーク4(2)を介して通信可能に接続される。機器200は、ID管理サーバ500とネットワーク4(3)を介して通信可能に接続される。機器200は、通信プロファイルのダウンロード前は、通信事業者のサーバ(プロファイル提供サーバ600B)と通信可能に接続されない。また、フロントエンドサーバ600Aは、ネットワーク4(1)を介してユーザ端末300、あるいは仲介サーバ400の少なくとも一方と通信可能に接続される。フロントエンドサーバ600Aと、プロファイル提供サーバ600Bとは通信可能に接続される。ネットワーク4(1)、(2)、および(3)(以下、ネットワーク4と総称することがある)は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種無線通信システム等で構成される。この無線通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動体通信網、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。各サーバ間は、有線ネットワークで接続されてもよい。図1に示すネットワーク4(1)、4(2)、および4(3)の構成は例示であって、これに限られない。例えばネットワーク4(1)、4(2)、および4(3)は一体に構成されてもよい。
【0031】
機器200は、SIMカードの差し替えを必要としないeUICC(embedded Universal Integrated Circuit Card)を備える。機器200は、プロファイル提供サーバ600Bからダウンロードした無線通信のための通信プロファイルを利用して無線通信を行う。機器200には、出荷時、あらかじめ通信プロファイルを書き込みしておく必要はない。通信プロファイルは無線通信に使用する鍵、契約者の識別番号、電話番号などのSIMに書き込む契約者データ等を格納する。機器200は、いわゆるIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
【0032】
なお、図1は、機器200が、車両などの移動体に搭載され、移動体の現在位置や目的地への経路案内を行うカーナビゲーションデバイスとして実現される例を示すが、機器200はカーナビゲーションデバイスに限定されない。機器200は、ユーザにより選択されたプランに割り当てられたIDに関するユーザ入力を受け付ける入力受け付け手段を有していない機器であればよい。さらに、機器200は、eUICCを搭載しており、リモートで通信プロファイルを書き込み可能な無線通信機器であってもよい。また、機器200は、移動体に搭載されるデバイスに限定されず、様々な場所に固定的に設置される機器に搭載されるデバイスであってもよい。固定的に設置される機器の例は、自動販売機、ロボットなどの産業機器、エレベータ、あるいはコーヒーメーカなどのコンシューマデバイスを含む。また、本実施形態では移動体として車両を挙げているが、移動体は、船舶、列車、建設機械、航空機、またはウェアラブルデバイスなどを含む。以下では、機器200がカーナビゲーションデバイスとして実現される例を説明する。
【0033】
ユーザ端末300は、ユーザによる各種入力操作を受け付けする。本実施形態では、一例として、ユーザ端末300がスマートフォンとして実現される例を説明するが、ユーザ端末300はスマートフォンに限定されない。例えば、ユーザ端末300はPDA(Personal Digital Assistant)、タブレット型コンピュータ、ラップトップ型コンピュータ(いわゆる、ノートパソコン)、または、デスクトップ型コンピュータなどとして実現されてもよい。ユーザは、ユーザ端末300を用いて、各種サーバを介して、機器200に通信プロファイルをダウンロードさせることができる。
【0034】
仲介サーバ400は、ユーザ端末300が通信プロファイルを機器200にインストールするにあたって情報をやり取りするためにアクセスする相手先のコンピュータである。また、仲介サーバ400は、ID管理サーバ500の間の各種情報の送受信を行う。仲介サーバ400は、さらにプロファイル提供サーバ600Bとの間の各種情報の送受信を仲介する機能を有するよう構成されてもよい。
【0035】
ID管理サーバ500は、仲介サーバ400から受信した各種情報を管理し、通信プロファイルのプロファイル提供サーバ600Bに関する情報を機器200に提供する。ID管理サーバ500は、SM-DS(Subscription Manager - Discovery Server)と表現されることができる。詳細には、ID管理サーバ500は、eUICC(機器200)に関する情報と、通信プロファイルを特定するための情報と、eUICCが接続可能なネットワークサーバに関する情報等とを管理する。ID管理サーバ500は複数の通信事業者の提供する通信プロファイルのうち1つの通信プロファイルを特定することができる。また、ID管理サーバ500は、通信プロファイルをダウンロード可能なプロファイル提供サーバ600Bのアドレスを機器200に通知することができる。
【0036】
フロントエンドサーバ600Aは、ユーザ端末300との各種情報の送受信を行うよう構成される。例えば、フロントエンドサーバ600Aは、ユーザが選択した通信プランの申込み情報、支払い情報等を含む各種情報をユーザ端末300から受信する。フロントエンドサーバ600Aは、仲介サーバ400を介してユーザ端末300から送信された通信プランの申込み情報等を受信してもよい。なお、図1の例では、通信事業者のフロントエンドサーバ600Aは1台で構成されるが、複数台で構成されてもよい。
【0037】
プロファイル提供サーバ600Bは、一の通信事業者の通信プロファイルの作成と保管を行う。プロファイル提供サーバ600Bは、通信事業者の有する全てのユーザ契約毎に通信プロファイルを管理しており、プロファイルの削除などをおこなう。プロファイル提供サーバ600Bは、SM-DP+(Subscription Manager Data Preparation +)と表現されることができる。また、プロファイル提供サーバ600Bは、機器200からの要求に応じて機器200へ通信プロファイルを送信する。なお、図1の例では、各通信事業者のプロファイル提供サーバ600Bは1台で構成されるが、複数台で構成されてもよい。また、図1の例では、通信事業者毎にプロファイル提供サーバ600Bが存在するが、複数の通信事業者が1台のプロファイル提供サーバ600Bを共用してもよい。
【0038】
また、本実施形態では、仲介サーバ400とID管理サーバ500とが別個の装置である例について説明する。しかしながら、仲介サーバ400とID管理サーバ500とは一体の装置であってもよい。
【0039】
また、図1では、フロントエンドサーバ600Aとプロファイル提供サーバ600Bとが別個の装置である。しかしながら、フロントエンドサーバ600Aとプロファイル提供サーバ600Bとは一体の装置であってもよい。
【0040】
<システム100のハードウェア構成>
図2図3図4図5および図6は、それぞれ、機器200、ユーザ端末300、仲介サーバ400、ID管理サーバ500、プロファイル提供サーバ600Bのハードウェア構成を例示する図である。
【0041】
(機器200)
機器200は図2に示すように、少なくともプロセッサ202と、メモリ204と、ストレージ206と、通信インターフェイス(IF)208と、eUICC212とを備える。機器200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。機器200は、不図示の入出力インターフェイス(IF)210と、ディスプレイ218とを備えてもよい。移動体に搭載される機器200の場合、機器200はテレマティクスに関連したサービスを利用することができる。
【0042】
eUICC212は、機器200からの取り外しや取り換えを意図しないリモートプロビジョニング機能を有したSIMカードである。プロビジョニングとは一般的に、適切なデータとソフトウェアを使ってコンピュータ化された機器を準備するためにとられる一連のアクションを指す。本実施形態において一連のアクションは、機器200が通信サービスを利用できるよう、通信事業者側の設備において必要な処理を含む。eUICC212のリモートプロビジョニング機能により、ユーザは、通信事業者の店舗に行かずに、ユーザ端末300を利用してユーザの手元でプロビジョニングを行うことができる。eUICC212は、機器200に組み込まれており、1以上の通信プロファイルを保持する。eUICC212を使用することで、無線通信デバイスである機器200が無線通信サービスにアクセスできるようにする。なお、eUICC212は、複数の通信プロファイルを同時に使用することはできず、使用する1の通信プロファイルのみを有効状態として管理し、その他の通信プロファイルを無効状態として管理する。
【0043】
eUICC212にはeUICC固有の機器識別IDであるEIDが割り当てられている。EIDは、eUICCを識別する機器識別IDの一例である。
【0044】
機器200はディスプレイ218を備えてもよい。ディスプレイ218は、機器200に固有の機器識別IDに関連付けられた出力情報を表示可能に構成される。なお、機器200は、機器識別IDに関連付けられた出力情報をユーザへ出力する出力手段を有していればよく、出力情報を視覚的に出力するディスプレイ218に代えて、出力情報を音響信号や音声信号として出力するスピーカ(不図示)を備えてもよい。
【0045】
(ユーザ端末300)
ユーザ端末300は図3に示すように、プロセッサ302と、メモリ304と、ストレージ306と、通信インターフェイス(IF)308と、入出力インターフェイス(IF)310と、ディスプレイ318とを備える。ユーザ端末300が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0046】
ユーザ端末300は、さらに機器200の出力情報を取得する手段を備える。出力情報取得手段の一例はカメラ312である。カメラ312は、機器200のディスプレイ218に表示された視覚情報(画像)を撮像する。あるいは、出力情報取得手段は、機器200のスピーカが出力した音声・音響情報を取得するマイク(不図示)であってもよい。
【0047】
ディスプレイ318はタッチスクリーン314(不図示)として実現してもよい。タッチスクリーン314は、入力部316(不図示)とディスプレイ318とを組み合わせた電子部品である。入力部316は、一例として、タッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパネルによって構成される。ディスプレイ318は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0048】
(仲介サーバ400)
仲介サーバ400は図4に示すように、プロセッサ402と、メモリ404と、ストレージ406と、通信インターフェイス(IF)408と、入出力インターフェイス(IF)410とを備える。仲介サーバ400が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。図5に示すID管理サーバ500と、図6に示すプロファイル提供サーバ600Bは、仲介サーバ400と同様に構成される。また、フロントエンドサーバ600Aも、仲介サーバ400と同様に構成されている。以下では、フロントエンドサーバ600Aの、ハードウェア構成の図示および説明は割愛する。
【0049】
次に、機器200と、ユーザ端末300と、仲介サーバ400と、ID管理サーバ500と、プロファイル提供サーバ600Bとに共通するハードウェア構成を説明する。
【0050】
プロセッサ202、302、402、502、602は、それぞれ、機器200、ユーザ端末300、仲介サーバ400、ID管理サーバ500、プロファイル提供サーバ600Bの全体の動作を制御する。プロセッサ202、302、402、502、602は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。プロセッサ202、302、402、502、602は、それぞれ、後述するストレージ206、306、406、506、606からプログラムを読み出す。そして、プロセッサ202、302、402、502、602は、それぞれ、読み出したプログラムを、後述するメモリ204、304、404、504、604展開する。プロセッサ202、302、402、502、602は、展開したプログラムを実行する。一例として、プロセッサ202は、機器200に与えられる信号に基づいて、あるいは、予め定められた条件が成立したことに基づいて、メモリ204に展開したプログラムに含まれる一連の命令を実行する。プロセッサ302、402、502、602もプロセッサ202と同様に、メモリに展開したプログラムに含まれる一連の命令を実行する。
【0051】
メモリ204、304、404、504、604は主記憶装置である。メモリ204、304、404、504、604は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。一例として、メモリ204は、プロセッサ202が後述するストレージ206から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ202に作業領域を提供する。メモリ304、404、504、604もメモリ204と同様に、ストレージから読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサに作業領域を提供する。メモリ204、304、404、504、604には、少なくともオペレーティングシステムが格納されている。オペレーティングシステムは、機器200、ユーザ端末300、仲介サーバ400、ID管理サーバ500、プロファイル提供サーバ600Bの全体的な動作を制御するためのコンピュータプログラムである。
【0052】
ストレージ206、306、406、506、606は補助記憶装置である。ストレージ206、306、406、506、606は、プログラムおよびデータを永続的に保持する。ストレージ206、306、406、506、606は、例えば、ROM(Read-Only Memory)、ハードディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置として実現される。ストレージ206、306、406、506、606には、例えば、他のコンピュータや端末との通信を実現するためのプログラム等が格納される。
【0053】
通信IF208、308、408、508、608は、それぞれ、機器200、ユーザ端末300、仲介サーバ400、ID管理サーバ500、プロファイル提供サーバ600Bにおける各種データの送受信を制御する。通信IF208、308は、無線LAN、無線WAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信等を用いた無線通信を制御する。また、通信IF408、508、608は例えば、LAN(Local Area Network)、WANなどのIP(Internet Protocol)を介する通信等を制御する。通信IF208、308、408、508、608は、所定の通信プロトコルに従ってデータを各種サーバやユーザ端末300、機器200との間で送受信するように構成される。
【0054】
入出力インターフェイス(IF)310、410、510、610は、それぞれ、ユーザ端末300、仲介サーバ400、ID管理サーバ500、プロファイル提供サーバ600Bがデータの入力を受け付けるため、また、データを出力するためのインターフェイスである。入出力IF310、410、510、610は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF310、410、510、610と接続される入力装置は、物理ボタン、カメラ、マイク、マウス、キーボード、スティック、レバーなどを含み得る。入出力IF310、410、510、610と接続される出力装置は、ディスプレイ、スピーカなどを含み得る。機器200はユーザからの操作を受け付ける入出力IFを有さなくてもよい。
【0055】
<システム100の機能的構成>
図7は、システム100に含まれる機器200、ユーザ端末300、仲介サーバ400、およびID管理サーバ500、フロントエンドサーバ600A、およびプロファイル提供サーバ600Bの機能的構成の例を示すブロック図である。
【0056】
(機器200)
機器200は、機器200固有の機器識別IDを出力する機能と、機器200の通信プロファイルをダウンロードしてインストールする機能とを有する。機器200は、主たる構成要素として、制御部230と、記憶部250とを備える。制御部330は、ユーザ端末300に与えられる信号に基づいて、あるいは、予め定められた条件が成立したことに基づいて、記憶部250に格納されているプログラム(不図示)に含まれる一連の命令を実行する。機器200は、プロセッサ202、メモリ204、ストレージ206、通信IF208、euICC212(図2)等の協働によって、制御部230および記憶部250として機能する。
【0057】
制御部230は、プログラムの記述に応じて、出力制御部231、要求部232として機能する。制御部230は、実行されるアプリケーションの性質に応じて、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0058】
出力制御部231は、機器200の固有の機器識別ID251を含む出力情報を、ディスプレイ218等に出力させる。出力情報は、視覚情報あるいは、音響・音声情報を含む。視覚情報は、QRコード(登録商標)、MRコード、バーコード、文字列あるいはこれらの組み合わせであってよい。
【0059】
要求部232は、通信プロファイルの送信要求をID管理サーバ500に送信し、ID管理サーバ500からアクティベーションコード(Activation Code、以下、ACとも称する)を取得する。アクティベーションコードは、eSIMを有効化するためのコードであり、ユーザによる通信事業者の提供する通信プラン契約後、通信事業者(プロファイル提供サーバ600B)側で生成する。また、要求部232は、通信プロファイルの送信要求をプロファイル提供サーバ600Bに送信し、プロファイル提供サーバ600Bから、機器200に関連付けられる契約済みの通信プロファイル252を取得する。
【0060】
アクティベーションコードは、プロファイル識別IDと、プロファイル提供サーバ600Bのアドレスとを含む。プロファイル識別IDとは、プロファイル提供サーバ600Bにおいてユーザによる契約済みの通信プロファイルを特定するために利用されるIDであり、通信プランの契約毎に、通信事業者側(プロファイル提供サーバ600B)で割り当てられる。プロファイル識別IDを利用して、各通信事業者は、ユーザにより契約された通信プランの通信プロファイルを特定することができる。プロファイル提供サーバ600Bのアドレスとは、ユーザが契約した通信プランに対応する通信プロファイルを提供するサーバのアドレスである。プロファイル提供サーバ600Bのアドレスは、それぞれプロファイル識別IDに対応付けられる。
【0061】
(ユーザ端末300)
ユーザ端末300は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ユーザの入力操作による各種情報等を、各種サーバ(仲介サーバ400あるいは、フロントエンドサーバ600A、)との間で送受する機能とを有する。ユーザ端末300は、主たる構成要素として、制御部330と、記憶部350とを備える。制御部330は、ユーザ端末300に与えられる信号に基づいて、あるいは、予め定められた条件が成立したことに基づいて、記憶部350に格納されているeSIM契約アプリケーションプログラム351(以下、「eSIM契約アプリ」という場合がある。)に含まれる一連の命令を実行する。ユーザ端末300は、プロセッサ302、メモリ304、ストレージ306、通信IF308、入出力IF310、カメラ312、およびディスプレイ318等の協働によって、制御部330および記憶部350として機能する。
【0062】
制御部330は、プログラム(不図示)の記述に応じて、ID取得登録部331、表示制御部332、操作受付部333、あるいは進行部334として機能する。制御部330は、実行されるアプリケーションの性質に応じて、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0063】
ID取得登録部331は、機器200からの出力情報を読み取ると、出力情報を解析し、機器200に固有の機器識別ID251を取得する。一例では、ID取得登録部331は、ユーザ端末300のカメラ312を起動し、カメラ312で取得した機器200からの出力情報(例えばQRコード(登録商標)画像)を解析して、機器識別ID251を取得する。他の例では、ID取得登録部331は、ユーザ端末300の入力部316に対するユーザの出力情報(例えば文字列)の操作入力を受け付けし、この出力情報から機器識別ID251を取得してもよい。
【0064】
表示制御部332は、プログラムの記述に応じて、通信プロファイルのダウンロードのための各種アプリケーション画面、例えば、通信プラン購入のためのアカウント登録画面や、通信プラン購入受け付け画面等をディスプレイ318に表示させる。
【0065】
操作受付部333は、ディスプレイ318に表示された各種アプリケーション画面に応じて入力される、入力部316に対するユーザの操作入力を受け付けする。操作受付部333は、ユーザによる通信プラン購入のためのアカウント登録操作や、通信プランの選択・購入操作の入力を受け付ける。
【0066】
進行部334は、プログラムの記述に応じて、ユーザによる入力操作に関する各種情報等を、各種サーバ(仲介サーバ400あるいは、フロントエンドサーバ600A)との間で送受する。
【0067】
(仲介サーバ400)
仲介サーバ400は、ユーザ端末300から受信した機器200に関する情報と、プロファイル提供サーバ600Bが生成したアクティベーションコードとを関連付けする(バインドする)機能を有する。機器200に関連する情報は、ユーザ端末300から取得した機器200の機器識別IDを含む。
【0068】
仲介サーバ400は、主たる構成要素として、制御部430と、記憶部450とを備える。制御部430は、仲介サーバ400に与えられる信号に基づいて、あるいは、予め定められた条件が成立したことに基づいて、記憶部450に格納されているプログラム(不図示)に含まれる一連の命令を実行する。仲介サーバ400は、プロセッサ402、メモリ404、ストレージ406、通信IF408、および入出力IF410等の協働によって、制御部430および記憶部450として機能する。
【0069】
制御部430は、プログラムの記述に応じて、取得部431と、紐付部432として機能する。制御部430は、実行されるアプリケーションの性質に応じて、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0070】
取得部431は、プログラム(不図示)の記述に応じて、ユーザ端末300、あるいはプロファイル提供サーバ600Bから取得した各種情報を取得し、記憶部450に格納する。一例では、取得部431は、ユーザ端末300から取得した機器識別ID251と、アクティベーションコード651を登録する。
【0071】
紐付部432は、機器200の機器識別ID251と、アクティベーションコード651と関連付けし、これらを記憶部450に格納する。
【0072】
通例、通信事業者は、自身が提供する通信サービスを利用可能な端末と通信サービスとをセットにしてユーザに販売する。この場合、通信事業者は自身のサーバからユーザ端末へ直接、利用可能な通信プロファイルをダウンロードさせればよい。従って、通信事業者側のプロファイル提供サーバ600Bは、様々な通信事業者の情報を管理するID管理サーバ500(SM-DSサーバとも表現できる)との接続インターフェイスを備えていなくともよい。本開示によると、仲介サーバ400は、ID管理サーバ500と接続し、機器識別IDと、プロファイル提供サーバ600Bの作成した通信プロファイルとをバインドし、これらの情報をID管理サーバ500へ提供する。このため通信事業者のプロファイル提供サーバ600Bは、仲介サーバ400を介してID管理サーバ500から通信プロファイルをダウンロードさせるために必要な情報(プロファイル識別ID)を機器200に取得させることができる。その結果、機器200は、異なる様々な通信事業者が提供する通信サービスの通信プロファイルをダウンロード可能となり、様々な通信サービスを利用可能となる。また、機器200は、ユーザ端末300の操作に従って通信プロファイルを随時ダウンロードして自由に通信プロファイルを設定できるため、機器200の出荷時にあらかじめ通信プロファイルを設定していなくともよい。
【0073】
(ID管理サーバ500)
ID管理サーバ500は、仲介サーバ400から受信した機器200の機器識別ID251と、アクティベーションコード651とを含む各種情報を管理する。ID管理サーバ500は、主たる構成要素として、制御部530と、記憶部550とを備える。制御部530は、ID管理サーバ500に与えられる信号に基づいて、あるいは、予め定められた条件が成立したことに基づいて、記憶部550に格納されているプログラム(不図示)に含まれる一連の命令を実行する。ID管理サーバ500は、プロセッサ502、メモリ504、ストレージ506、通信IF508、および入出力IF510等の協働によって、制御部530および記憶部550として機能する。
【0074】
制御部530は、プログラムの記述に応じて、ID管理部531として機能する。制御部530は、実行されるアプリケーションの性質に応じて、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0075】
ID管理部531は、機器200に関する情報と、アクティベーションコード651とを関連付けし、ID管理ファイル551に登録し、記憶部550に格納する。また、ID管理部531は、機器200からの通信プロファイルの送信要求に応じて、ID管理ファイル551から抽出したアクティベーションコード651を機器200へ送信する。
【0076】
(フロントエンドサーバ600A)
フロントエンドサーバ600Aは、ユーザ端末300からの契約申込みを受け付ける。フロントエンドサーバ600Aは、仲介サーバ400を介してユーザ端末300からの契約申込みを受け付けてもよい。フロントエンドサーバ600Aは、主たる構成要素として、制御部630Aと、記憶部650Aとを備える。制御部630Aは、フロントエンドサーバ600Aに与えられる信号に基づいて、あるいは、予め定められた条件が成立したことに基づいて、記憶部650Aに格納されているプログラム(不図示)に含まれる一連の命令を実行する。
【0077】
制御部630Aは、プログラムの記述に応じて、申込確定部633および、取得部634として機能する。制御部630Aは、実行されるアプリケーションの性質に応じて、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0078】
申込確定部633は、ユーザ端末300から通信プランの契約申込みを受け付けると、あるいはユーザ端末300から仲介サーバ400を介して通信プランの契約申込みを受け付けると、契約内容を確定する。
【0079】
取得部634は、プログラム(不図示)の記述に応じて、プロファイル提供サーバ600Bが生成した各種情報を取得し、記憶部650Aに格納する。一例では、取得部634は、プロファイル提供サーバ600Bが生成したアクティベーションコード651を登録する。また、取得部634は、プロファイル提供サーバ600Bから取得した各種情報を、ユーザ端末300あるいは仲介サーバ400へ送信する。
【0080】
(プロファイル提供サーバ600B)
プロファイル提供サーバ600Bは、機器200からのプロファイル要求に応じて通信プロファイルを送信する機能を有する。プロファイル提供サーバ600Bは、主たる構成要素として、制御部630Bと、記憶部650Bとを備える。制御部630Bは、プロファイル提供サーバ600Bに与えられる信号に基づいて、あるいは、予め定められた条件が成立したことに基づいて、記憶部650Bに格納されているプログラム(不図示)に含まれる一連の命令を実行する。プロファイル提供サーバ600Bは、プロセッサ602、メモリ604、ストレージ606、通信IF608、および入出力IF610等の協働によって、制御部630Bおよび記憶部650Bとして機能する。
【0081】
制御部630Bは、プログラムの記述に応じて、プロファイル生成部631、プロファイル提供部632として機能する。制御部630は、実行されるアプリケーションの性質に応じて、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0082】
プロファイル生成部631は、ユーザ端末300からの通信プランの契約申込みに基づいて、プロビジョニングを行う。本明細書において、プロビジョニングとは、ネットワークなどの設備を使用するために必要な情報を通信事業者側のシステムでセットアップするプロセスをいう。このセットアップ・プロセスは、プロファイル生成部631が、確定した契約内容毎に通信プロファイル252を生成すること、アクティベーションコード651を作成することを含む。
【0083】
プロファイル提供部632は、機器200からの通信プロファイル252の送信要求を受信すると、この要求に応じて、機器200に通信プロファイル252を送信する。
【0084】
(各装置の記憶部が格納するデータ)
また、図7は、機器200、ユーザ端末300、仲介サーバ400、およびID管理サーバ500、フロントエンドサーバ600A、およびプロファイル提供サーバ600Bの記憶部に格納されるデータの例を示す。
【0085】
記憶部250は、カーナビゲーションシステムの各処理を実行するためのカーナビゲーションプログラム(不図示)と、機器200の機器識別ID251を格納する。機器200が通信プロファイルをダウンロードした後は、通信プロファイル252を格納する。
【0086】
記憶部350は、機器200より取得した出力情報から抽出した機器識別ID251と、eSIM契約アプリ351と、ユーザにより選択された通信プランに関する通信プラン情報352とを格納する。eSIM契約アプリ351は、ユーザ端末300にインストールされ、ユーザにより選択された通信プランの契約申込み等の処理を行うプログラムである。
【0087】
記憶部450は、機器識別ID251と、プロファイル提供サーバ600Bが生成したアクティベーションコード651とを格納する。
【0088】
記憶部550は、ID管理ファイル551を格納する。図11は、ID管理ファイル551のデータ構造の一例である。ID管理ファイル551は、通信契約済みの全ての機器200の機器識別ID251を、複数の通信事業者(図11の例では通信事業者1および通信事業者2)毎に管理する。機器識別ID251は、それぞれアクティベーションコード651に関連付けて保持される。図示されるように、ID管理ファイル551は、機器200の「機器識別ID251」と、「アクティベーションコード651」(本例では、「プロファイル識別ID」と、「プロファイル提供サーバアドレス」)の各項目を少なくとも含む。
【0089】
機器識別ID251毎に、通信プランの契約毎に割り当てられるプロファイル識別IDと、プロファイル提供サーバアドレスが割り当てられる。図11の例において、通信事業者1につき機器識別ID(1)から(3)、及び通信事業者2につき機器識別ID(4)および(5)に関する情報が示されるが、これに限られず、ID管理ファイル551は、各通信事業者の全ての通信契約に関連する情報を含む。プロファイル識別IDは通信事業者ごとに一意に決まる。また、図11の例において、通信事業者1はプロファイル提供サーバ1のアドレスのみに関連付けられているが、通信事業者1は複数のプロファイル提供サーバ600Bを有する場合、機器識別IDはそれぞれ異なるプロファイル提供サーバ600Bのアドレスに関連付けられてもよい。機器識別ID251が特定されると、ID管理ファイル551に基づいて、機器識別ID251に対応する機器200がアクセスすべきプロファイル提供サーバ600Bと、機器識別ID251に割り当てられている契約(プロファイル識別ID)を特定することができる。
【0090】
記憶部650Aは、プロファイル提供サーバ600Bが生成したアクティベーションコード651を格納する。
【0091】
記憶部650Bは、アクティベーションコード651と、通信プロファイル管理ファイル652を格納する。図12は、図7に示す通信プロファイル管理ファイル652のデータ構造の一例である。通信プロファイル管理ファイル652は、通信事業者毎に、あるいは、複数の通信事業者が共用するプロファイル提供サーバ600Bに格納される。共用するサーバに格納される場合、プロファイル識別IDは、共用サーバ内で、各通信事業者のプロファイル提供サーバ600Bに関連付けて格納される。図12は通信事業者1の通信プロファイル管理ファイル652を例示する。図示されるように、通信プロファイル管理ファイル652は、「プロファイル識別ID」と、プロファイル識別IDに対応する「通信プロファイル」との項目を少なくとも含む。1つのプロファイル識別IDには1つの通信プロファイルが対応付けられる。プロファイル識別IDが特定されると、通信プロファイル管理ファイル652から、プロファイル識別IDに対応する通信プロファイル252を特定することができる。
【0092】
図8図9および図10は、本開示の一実施形態に従うシステム100において実行される処理の例を示す。本例では、ユーザは仲介サーバ400を運用する通信事業者、あるいは機器200のメーカなどから提供されるeSIM契約アプリ351上で通信事業者との契約を行い、契約したプランの通信プロファイルを機器200にインストールする。図8は、通信プランの契約のためのアカウントを作成し、通信プラン契約までの処理の流れの一例を示す。図9は、図8に示す通信プラン契約後の、ユーザ端末300と、仲介サーバ400と、ID管理サーバ500における処理の流れの一例を示す。図10は、通信プロファイルを機器200へダウンロードする処理の一例を示す。
【0093】
まず、図8を用いて、本開示の一実施形態に係るシステム100における、通信プランの契約のためのアカウント作成から、アカウントの通信プラン契約までの処理の流れについて説明する。処理に先立ち、ユーザ端末300にはあらかじめ、eSIM契約アプリ351がインストールされているものとする。eSIM契約アプリ351は、機器200の通信プラン契約のためのアカウント作成、および複数の通信事業者が提供する通信プランの選択から契約までの処理等を行うアプリケーションプログラムである。eSIM契約アプリ351は、特定の通信事業者に関連付けられない事業者、例えば、仲介サーバ400を提供する事業者や、機器200のメーカにより提供され得る。
【0094】
ステップS2において、ユーザ端末300(操作受付部333)は、ユーザによる入力操作を受け付けし、記憶部350に記憶されているeSIM契約アプリ351を読み出して、起動する。eSIM契約アプリ351が起動されると、表示制御部332は、ディスプレイ318に、機器200の出力情報の取得をユーザに促す画面を表示させる。
【0095】
次に、ステップS4において、ユーザは、機器200の出力情報の取得を促す画面を視認する。機器200は画面に対するユーザからの入力操作を受け付けると、機器200の固有の機器識別ID251を含む出力情報を出力する。例えば機器200は、ディスプレイ218に、機器識別ID251を含むQRコード(登録商標)を表示する。
【0096】
次に、ステップS6において、ユーザ端末300(ID取得登録部331)は、機器200の出力情報を取得し、出力情報を解析して機器固有のIDである機器識別ID251を取得する。一例として、ID取得登録部331はカメラ312を起動して、機器200の出力情報(例えば、QRコード(登録商標))を撮影し、撮影した画像から機器200に固有の機器識別ID251を取得する。他の例として、出力情報が文字列の場合、ID取得登録部331は、入力部316を介したユーザによる文字列の操作入力情報から、機器識別ID251を取得してもよい。
【0097】
また、ステップS6において、ID取得登録部331は、出力情報を解析し、通信サービス利用に必要なeSIM契約アプリ351のアカウント登録用ページのURL(Uniform Resource Locator)を得て、仲介サーバ400の提供するアカウント登録用ページのURLにアクセスさせる。アカウント登録画面がディスプレイ318に表示されると、ユーザ端末300は、ユーザによる、ユーザ名、住所等を含むアカウント情報の入力操作を受け付ける(不図示)。入力されたアカウント情報および機器識別ID251は、通信IF308を介して仲介サーバ400へ送信される(不図示)。仲介サーバ400は、機器識別ID251とアカウント情報とを関連付けて、eSIM契約アプリ351のアカウントを登録する(不図示)。機器識別ID251とアカウント情報との登録が完了すると、ID取得登録部331は、仲介サーバ400からアカウント登録が完了したことを示すアカウント登録通知を受信する。
【0098】
以上、ステップS2からステップS6は、仲介サーバ400の提供するeSIM契約サービスへのアカウントの登録処理に関する。機器識別ID251は、一度eSIM契約アプリ351のアカウントに登録されると、この機器識別ID251を利用してユーザは、通信プランの新たな申込みや、申込み変更を行うことができる。したがって、ユーザは通信プランの申込みや申込みの変更の都度、ステップS2からステップS6の処理を再度繰り返して仲介サーバ400へ機器識別ID251の登録をする必要はない。
【0099】
次に、通信プランの申込みおよび契約処理について説明する(ステップS8からステップS18)。
【0100】
ステップS8において、まず、表示制御部332は、eSIM契約アプリ351の通信プラン選択画面をディスプレイ318に表示させる。通信プラン選択画面は、1以上の通信事業者が提供する通信サービスの1以上の通信プランからなる複数の選択可能なアイコンを含む。通信プランは、それぞれ、各通信事業者が提供する通信サービスに関する情報をまとめたものをいい、例えば、通信可能時間や、利用する通信ネットワークの種類(3G、4G、5G)、データ容量(上限あり、上限なし)、金額(定額、変動)、料金体系等が規定されている。操作受付部333は、ユーザによる入力部316に対する通信プランの選択操作の受け付けをする。
【0101】
さらに、ステップS8において、操作受付部333は、ユーザによる通信プランの契約操作を受け付ける。契約操作は、eSIM契約アプリ351上での選択した通信プランの料金支払い操作を含む。操作受付部333は、ユーザによる契約処理を受け付けると、契約内容に基づいて契約された通信プランを提供する通信事業者のフロントエンドサーバ600Aの通信プランの契約申込みのためのアドレスを特定し、アドレスを特定したフロントエンドサーバ600Aへ契約申込みの通知を行う。
【0102】
次に、ステップS10において、フロントエンドサーバ600A(申込確定部633)は、ユーザ端末300から契約申込みを受け付けると、契約内容を確定する。
【0103】
次にステップS12において、フロントエンドサーバ600A(取得部634)は、契約内容に基づいてプロファイル提供サーバ600Bが生成したアクティベーションコード651を取得する。上述したように、アクティベーションコード651は、機器200が通信プロファイルをダウンロードするために必要な情報であり、機器200が通信プロファイルをダウンロードするためのプロファイル提供サーバ600Bのアドレスと、プロファイル識別IDを含む。
【0104】
なお、フロントエンドサーバ600Aは、ステップS12において、様々な方法でプロファイル提供サーバ600Bからアクティベーションコード651を取得することができる。このため、図8に示す処理では、フロントエンドサーバ600Aとプロファイル提供サーバ600Bとの間の処理を記載していない。一例では、フロントエンドサーバ600Aは、ステップS10にて契約内容を確定した後、プロファイル識別IDをプロファイル提供サーバ600Bに送信する。次に、プロファイル提供サーバ600Bは、プロファイル識別IDに対応するアクティベーションコード651を抽出し、フロントエンドサーバ600Aへ送信する。ステップS12において、フロントエンドサーバ600Aは、プロファイル提供サーバ600Bからアクティベーションコード651を取得する。
【0105】
また、図8では不図示であるが、アクティベーションコード651は、ステップS10の後、ステップS12の前に、プロファイル提供サーバ600Bが生成する。詳細には、プロファイル提供サーバ600B(プロファイル生成部631)は、契約確定した通信プランが利用可能となるように、eSIMの通信プロファイルと、アクティベーションコード651を生成する。プロファイル生成部631は、選択した通信プロファイルに関連するプロファイル識別IDからアクティベーションコード651を生成する。プロファイル生成部631は、eSIM契約毎に、プロファイル提供サーバ600Bに格納されている通信プロファイルを選択し、プロファイル識別IDを割り当てる。また、プロファイル生成部631は、選択した通信プロファイルに関連するプロファイル識別IDからアクティベーションコード651を生成する。プロファイル生成部631は、通信プロファイルと、アクティベーションコード651のプロファイル識別IDとを通信プロファイル管理ファイル652(図12)として、記憶部650に記憶する。
【0106】
次にステップS14において、フロントエンドサーバ600A(取得部634)は、取得したアクティベーションコード651をユーザ端末300へ送信する。
【0107】
次にステップS16において、ユーザ端末300(進行部334)は、アクティベーションコード651を取得すると、このアクティベーションコード651と、ステップS6にて取得した機器200固有の機器識別ID251と仲介サーバ400へ送信する。
【0108】
次にステップS18において、仲介サーバ400(取得部431)は、機器識別ID251と、アクティベーションコード651とを記憶部450に格納する。本実施形態によると、仲介サーバ400はプロファイル提供サーバ600Bと通信可能に接続されていないため、ユーザ端末300を介してプロファイル提供サーバ600Bからアクティベーションコード651を取得する。
【0109】
図8に例示するステップS8からステップS18が、ユーザによる通信プランの申込、通信プランの契約、および機器識別ID251とアクティベーションコード651とを仲介サーバ400に登録するまでの処理である。このように、ユーザによる通信プランの契約処理では、機器200に通信プロファイルは書き込まれない。
【0110】
なお、図8に示す処理は例示的なものにすぎず、その順序が変更されてもよく、処理が追加されてもよい。
【0111】
続いて、図8に例示の通信プラン契約処理後、ユーザ端末300、仲介サーバ400、およびID管理サーバ500で行われる処理の例を図9に基づいて説明する。図9は、本発明の一実施形態に係るシステム100における、ユーザ端末300と、仲介サーバ400と、ID管理サーバ500において処理の流れの一例を示す図である。
【0112】
ステップS20において、仲介サーバ400の紐付部432は、受信したアクティベーションコード651と、各機器200に割り当てられた機器識別ID251とを関連付けて記憶部450に格納する。また、仲介サーバ400は、機器識別ID251とアクティベーションコード651とを、ID管理サーバ500へ送信する。
【0113】
ところで、通信事業者は、自身が提供する通信サービスを利用可能な端末を通信サービスとセットにしてユーザに販売するのが通例である。端末と通信サービスとをセットにして販売する場合、通信事業者は自身のサーバからユーザ端末へ直接、利用可能な通信プロファイルをダウンロードさせればよい。この場合、通信事業者側の通信プロファイルを提供するサーバは、様々な通信事業者の情報を管理するサーバ(いわゆるSM-DSサーバ)との接続インターフェイスを備えていなくともよい。しかし、最初に契約している通信事業者と別の通信事業者の提供する通信サービスを端末で利用するためには、あるいは、最初に契約している通信事業者と同じ事業者であっても異なる端末で利用するためには、通信事業者が提供するアクティベーションコードを機器200に送信する必要がある。アクティベーションコードを機器200に送信する方法の1つとして、ID管理サーバ500(SM-DSサーバ)を利用する方法がある。例えば、ID管理サーバ500を利用して、通信事業者の提供するアクティベーションコード651を機器200に送信することができる。しかし、ID管理サーバ500を利用する場合、eUICC212に事前に設定されたID管理サーバ500が、プロファイル提供サーバ600Bと接続されていることが必要となる。その結果、ID管理サーバ500は、プロファイル提供サーバ600B毎に専用のサービス設計をする必要がある。
【0114】
本開示によると、ID管理サーバ500は、プロファイル提供サーバ600B毎に専用のサービス設計をする必要はない。仲介サーバ400は、様々な通信事業者が提供する通信プロファイルを管理するID管理サーバ500と接続する。仲介サーバ400は、プロファイル提供サーバ600B(SM-DPサーバ)とID管理サーバ500(SM-DSサーバ)とで共通して利用されるプロファイル識別IDと、機器識別ID251とを関連付ける。このため、プロファイル提供サーバ600Bは、ID管理サーバ500との直接接続ができなくとも、機器200からの要求に応じて、プロファイル識別IDを用いて通信プロファイルを特定し、機器200へ通信プロファイルをダウンロード可能とすることができる。すなわち、ID管理サーバ500と、プロファイル提供サーバ600Bとの間の、機器200を介した情報の送受を可能とする。また、機器200は、ID管理サーバ500から、通信プロファイルのダウンロード先となるプロファイル提供サーバ600Bの情報を得ることができる。これにより、最初の契約時利用可能な通信プランが設定されていない機器200についても、ユーザ端末300側で、通信プランを任意に選択することが可能となる。
【0115】
なお、図9に示す処理は例示的なものにすぎず、処理は追加されてもよい。
【0116】
一例では、図9のステップS20の前に、仲介サーバ400は、定期的に記憶部450に既にアクティベーションコード651が登録されているか、あるいは機器識別ID251とアクティベーションコード651とがバインドされていないかを確認するようにしてもよい。登録から一定期間経過したアクティベーションコード651がある場合には、この一定期間経過したアクティベーションコード651の情報等を、ID管理サーバ500から削除する削除指示をID管理サーバ500に送信する。より具体的には仲介サーバ400は、ID管理サーバ500に対し、機器識別IDと、プロファイル識別IDと、プロファイル提供サーバアドレスとを削除する削除指示を送信する。ID管理サーバ500において、登録済みのアクティベーションコード651の情報等を削除したことを確認すると、仲介サーバ400はステップS20に進む。本開示によると、システム100は、登録から一定期間経過したアクティベーションコードを、使用済みのアクティベーションコード651と特定し、ID管理サーバ500の記憶部550から削除することで、記憶部550のリソースを解放する。これにより、記憶部550に格納される通信プロファイルに関する情報を最新の状態にすることができる。
【0117】
また、他の例では、図9のステップS20の前に、仲介サーバ400は、アクティベーションコード651にバインドされている機器識別ID251が既に登録されているかを確認してもよい。仲介サーバ400において機器識別ID251に関連付けられているアクティベーションコード651が存在する場合、このアクティベーションコード651を削除する。また、仲介サーバ400は、ID管理サーバ500に対し、機器識別IDと、プロファイル識別IDと、プロファイル提供サーバアドレスとを削除する削除指示を送信する。ID管理サーバ500において、アクティベーションコード651の情報等を削除したことを確認すると、仲介サーバ400はステップS20に進む。本開示によると、システム100は、すでに登録されているアクティベーションコード651を、使用済みのアクティベーションコード651と特定し、ID管理サーバ500の記憶部550から削除することで、記憶部550のリソースを解放する。
【0118】
次に、ステップS22において、ID管理サーバ500(ID管理部531)は、受信した機器識別ID251と、アクティベーションコード651とを関連付けて、ID管理ファイル551(図11)として記憶部550に格納する。次に、ID管理サーバ500は、機器識別ID251とアクティベーションコード651との登録完了通知を仲介サーバ400へ送信する。
【0119】
次に、ステップS24において、仲介サーバ400は、ID管理サーバ500より受信した登録完了通知をユーザ端末300へ送信する。
【0120】
次に、ステップS26において、ユーザ端末300(進行部334)は、仲介サーバ400から登録完了通知を受信する。
【0121】
続いて、図10に示す処理の例を説明する。図10は、本発明の一実施形態に係るシステム100における、機器200における通信プロファイルダウンロード処理の一例を示す図である。
【0122】
ステップS28において、機器200の電源起動時、あるいはユーザによる機器200に対する各種操作をトリガーにして、機器200(要求部232)は、ID管理サーバ500に対し、機器200の機器識別ID251で、通信プロファイル要求を送信する。
【0123】
次に、ステップS30において、ID管理サーバ500のID管理部531は、機器200から機器識別ID251と通信プロファイル要求を受け付けると、ID管理ファイル551(図11)を参照し、機器識別ID251に関連付けられたアクティベーションコード651を抽出する。アクティベーションコード651は、機器識別ID251に関連付けられた契約毎に割り当てられるプロファイル識別IDと、プロファイル提供サーバ600Bのアドレスとを含む。ID管理サーバ500は抽出したアクティベーションコード651を機器200へ送信する。
【0124】
次に、ステップS32において、機器200(要求部232)は、受信したアクティベーションコード651から、接続先のプロファイル提供サーバ600Bのアドレスとプロファイル識別IDとを特定する。要求部232は、特定したプロファイル提供サーバ600Bに接続し、プロファイル識別IDに対応する通信プロファイルを要求する。
【0125】
次に、ステップS34において、プロファイル提供サーバ600B(プロファイル提供部632)は、機器200からの通信プロファイルの送信要求を受信すると、通信プロファイル管理ファイル652(図12)から、機器200より受信したアクティベーションコード651のプロファイル識別IDに関連付けられた通信プロファイルを特定する。また、プロファイル提供サーバ600Bは、機器200へ特定された通信プロファイルを送信する。
【0126】
次に、ステップS36において、機器200(要求部232)は、プロファイル提供サーバ600Bから通信プロファイルをダウンロードする。
【0127】
なお、機器200にeUICC212を搭載する場合、機器200はユーザからの操作を受けるタッチスクリーンなどの入力IF(入力受け付け手段)を搭載していないことが多い。機器200が入力IFを搭載しない場合、ユーザは、機器200に対して直接、通信プラン選択や、通信プロファイルダウンロード等の操作を行うことができない。本開示のシステム100は、こうした事情に鑑みて、ユーザ端末300側の操作で、機器200へ通信プロファイルのダウンロードを可能とする。本開示によると、機器200に、通信プランの選択・契約のためのeSIM契約アプリをインストールする必要は無く、また機器200は、通信プランの選択・購入のためのユーザ操作を受け付ける入力IFを備えなくともよい。
【0128】
また、本開示のシステム100は、ユーザ端末300により選択された通信プランに関連付けられた1つの通信プロファイルを、機器200にダウンロード可能とする。機器200は、ダウンロードした通信プロファイルをインストールすることにより、ユーザにより選択された通信事業者の提供する通信サービスへのアクセスを可能とする。本開示によると、ユーザ端末300で、通信プラン購入のためのアカウント登録や、機器200の通信プロファイルの選択、機器200への通信プロファイルのダウンロードのための操作を行うことができる。機器200のメーカは、機器200の出荷時に、機器200に組み込むeSIMの通信プロファイルを作成・管理しなくともよい。換言すると、機器200側では、通信プラン購入のためのアカウント登録や、通信プロファイルの選択等の処理は行う必要がなく、機器200はこれらの処理に必要な入力IFや、出荷時に通信可能なネットワークは備えていなくともよい。
【0129】
図13は、本開示のシステム100における各構成要素間のデータの送受を例示する概略図である。符号aからiのアルファベット順にデータが流れることを示す。図13は本開示の図8から図10に示す実施形態に係る処理におけるデータの流れを示す。図13では、仲介サーバ400は、通信事業者のプロファイル提供サーバ600Bと直接接続していない。
【0130】
なお、説明の便宜上、図13にはフロントエンドサーバ600Aと、プロファイル提供サーバ600Bとの間で通信するデータを記載していない。これらの間のデータの通信態様としては様々な態様が存在するためである。いずれの態様であっても、図13に示すデータが装置間で送受されればよい。
【0131】
図13の例において、aは、機器200から出力された出力情報(図8のステップS4)、bはユーザによる契約申込み(ステップS8)、cはプロファイル提供サーバ600Bが生成したアクティベーションコード651(ステップS14)、dは出力情報を解析して得られた機器識別ID251とアクティベーションコード651(ステップS16)、eは仲介サーバ400からの機器識別ID251とアクティベーションコード651(ステップS20)、fは機器200からID管理サーバ500へのプロファイル要求(ステップS28)、gはアクティベーションコード651(ステップS30)、hは機器200からプロファイル提供サーバ600Bへのプロファイル要求(ステップS32)、iは、プロファイル提供サーバ600Bから機器200へ送信される通信プロファイル(ステップS34)である。
【0132】
[第2実施形態]
図14は本開示の第2実施形態に係るシステム100において実行される処理の一部を示すフローチャートである。以下、第2実施形態について、図8に示す第1実施形態と異なる点を中心に説明する。図8および図14に示す実施形態においては、通信プランの契約のためのアカウント作成し、通信プラン契約までの処理の流れ(図14のステップS2AからステップS8A)、およびプロファイル提供サーバ600Bにおいて行われるプロファイルおよびアクティベーションコード651の生成の処理の流れ(図14のステップS12AからステップS16A)が同じである。しかし、図8では、仲介サーバ400はフロントエンドサーバ600Aと直接通信可能に接続されておらず、仲介サーバ400は、ユーザ端末300を介して、フロントエンドサーバ600Aからアクティベーションコード651を取得する。一方、図14に示す実施形態においては、仲介サーバ400はフロントエンドサーバ600Aと直接通信可能に接続されており、仲介サーバ400は、フロントエンドサーバ600Aからアクティベーションコード651を取得する。仲介サーバ400は、通信事業者のフロントエンドサーバ600Aと通信可能な場合、図8ではなく、図14に示す処理のフローで通信プラン契約処理を行うことができる。
【0133】
ステップS2AからステップS6Aは、図8のステップS2からステップS6において説明したとおりである。
【0134】
ステップS8Aにおいて、ユーザ端末300は、ユーザによる通信プランの契約申込みを仲介サーバ400へ通知すると共に、機器識別ID251を仲介サーバ400へ送信する。
【0135】
ステップS10Aにおいて、仲介サーバ400は、ユーザ端末300より受信した機器識別ID251を記憶部450に格納する。仲介サーバ400は、プロファイル提供サーバアドレスのリストを格納している。仲介サーバ400は、ユーザにより選択された通信プランに基づき、このリストの中から、通信プランを提供する通信事業者のロントエンドサーバ600Aの契約申込みのためのアドレスを特定する。また、仲介サーバ400は、機器識別ID251と契約申込みをフロントエンドサーバ600Aへ送信する。すなわち、本実施形態では、ユーザ端末300による契約申込みの通知は、仲介サーバ400を介してフロントエンドサーバ600Aへ契約申込みの通知がなされる。
【0136】
ステップS12AからステップS14Aは、図8のステップS10からステップS12において説明したとおりである。
【0137】
次に、ステップS16Aにおいて、フロントエンドサーバ600A(取得部634)は、取得したアクティベーションコード651を仲介サーバ400へ送信する。
【0138】
次にステップ18Aにおいて、仲介サーバ400は、受信したアクティベーションコード651を記憶部450に格納する。このように、本実施形態では、アクティベーションコード651は、ユーザ端末300を介さずに、フロントエンドサーバ600Aから直接仲介サーバ400へ送信される。本実施形態によると、ユーザ端末300を介さずに、仲介サーバ400へアクティベーションコード651の登録を行うことができるため、安全にアクティベーションコード651の登録ができる。
【0139】
図15は、図14に係る実施形態に係る処理において、各構成要素間のデータの送受を例示する概略図である。符号a'からi'のアルファベット順にデータが流れることを示す。図15では、仲介サーバ400は、通信事業者のフロントエンドサーバ600Aと直接接続する。
【0140】
なお、説明の便宜上、フロントエンドサーバ600Aと、プロファイル提供サーバ600Bとの間で通信するデータを記載していない。これらの間のデータの通信態様としては様々な態様が存在するためである。いずれの態様であっても、図15に示すデータが装置間で送受されればよい。
【0141】
符号e'からi'(符号eからi)のデータの流れは、図13と、図15において同じであるが、符号a'からd'のデータの流れは図13図15とで異なる。図15では、仲介サーバ400は、通信事業者のフロントエンドサーバ600Aと直接接続している。
【0142】
図15の例において、a'は、機器200から出力された出力情報(図14のステップS4A)、b'は出力情報を解析して得られた機器識別ID251と契約申込み情報(ステップS8A)、c'は、仲介サーバ400からフロントエンドサーバ600Aへ送信される契約申込み情報(ステップS10A)、d'は、フロントエンドサーバ600Aから仲介サーバ400へ送信されるアクティベーションコード651(ステップS16A)である。
【0143】
本開示によると、機器200がウェアラブルデバイスの例では、ユーザの選択に応じて、適宜利便性の高い通信サービスに切り替えすることができる。本開示のシステムを適用することで、ユーザはウェアラブルデバイスで契約している通信事業者の通信サービスを併用することができる。ユーザは、本開示のシステムを適用することで、通信料や通信環境に応じて通信サービスを適宜切り替えすることができる。
【0144】
また、自動販売機は様々な場所に固定的に設置され、設置場所に応じて利便性の高い通信サービスが異なる。本開示によると、機器200が自動販売機の例では、本開示のシステムを適用することで、自動販売機(に搭載される通信機器)は、自動販売機の設置場所に応じて利便性の高い通信サービスに適宜切り替えすることができる。
【0145】
また、本開示によると、機器200が建設機械、ロボットなどの産業機器の例では、これらを国外に輸出した場合であっても、輸出先の国のネットワーク事情に応じて、最適な通信サービスに切り替えが可能となる。特に、製造国と異なる国で遠隔監視を行う建設機械や産業機械は、料金体系が全く異なる別の国に持ち込まれた場合にも、現地で最適な通信サービスに切り替えが可能となる。
【0146】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれる。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、実施形態および変形例の任意の組み合わせが可能であり、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
【符号の説明】
【0147】
4…ネットワーク
100…システム
200…機器
231…出力制御部
232…要求部
252…通信プロファイル
300…ユーザ端末
312…カメラ
318…ディスプレイ
331…ID取得登録部
332…表示制御部
333…操作受付部
334…進行部
351…eSIM契約アプリケーションプログラム
352…通信プラン情報
400…仲介サーバ
431…取得部
432…紐付部
500…ID管理サーバ
531…ID管理部
551…ID管理ファイル
600…プロファイル提供サーバ
631…プロファイル生成部
632…プロファイル提供部
651…アクティベーションコード
652…通信プロファイル管理ファイル
600A…フロントエンドサーバ
600B…プロファイル提供サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15