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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-02
(45)【発行日】2024-08-13
(54)【発明の名称】通信システムにおけるランダムアクセス
(51)【国際特許分類】
   H04W 74/0836 20240101AFI20240805BHJP
   H04W 72/044 20230101ALI20240805BHJP
   H04W 74/0838 20240101ALI20240805BHJP
【FI】
H04W74/0836
H04W72/044
H04W74/0838
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024023618
(22)【出願日】2024-02-20
(62)【分割の表示】P 2022548012の分割
【原出願日】2020-02-06
(65)【公開番号】P2024052797
(43)【公開日】2024-04-12
【審査請求日】2024-03-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】サムリ トゥルティネン
(72)【発明者】
【氏名】ウー チュンリー
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】ZTE Corporation, Sanechips, Vivo, Oppo, Fujitsu, Qualcomm, InterDigital, Intel,Support of CFRA with 2-step RACH,3GPP TSG RAN WG2 #108 R2-1914800,2019年11月22日
【文献】Nokia, Nokia Shanghai Bell,CFRA for 2-step RACH,3GPP TSG RAN WG2 #108 R2-1915330,2019年11月22日
【文献】ZTE Corporation, Sanechips,Configuration aspects for 2-step RACH,3GPP TSG RAN WG2 #107bis R2-1913369,2019年10月18日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(110)であって、
2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための複数のリソースがネットワークデバイス(120)によって前記ユーザ機器(110)のために構成されたと決定する手段であって、前記複数のリソースは、プリアンブルと、前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのペイロードのための、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースを含む時間周波数リソースとを含む、前記決定する手段と、
前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための前記複数のリソースが構成された場合に、前記ユーザ機器(110)のために構成された複数のプリアンブルグループのうちのあるプリアンブルグループをコンテンションベースランダムアクセスメッセージのために選択する手段であって、前記選択する手段は、前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための前記時間周波数リソースを使用して送信され得る前記ペイロードのサイズを示す第1トランスポートブロックサイズが、前記ユーザ機器(110)のために構成された前記プリアンブルグループのために構成された第2トランスポートブロックサイズに対応するかどうかに基づいて、前記コンテンションベースランダムアクセスメッセージのために前記プリアンブルグループを選択するように構成されている、前記選択する手段と、
前記プリアンブルグループからのプリアンブルを使用して前記ネットワークデバイス(120)に前記コンテンションベースランダムアクセスメッセージを送信する手段を備える、ユーザ機器(110)。
【請求項2】
前記コンテンションベースランダムアクセスメッセージは、4ステップランダムアクセス手順のMsg1、または2ステップランダムアクセス手順のMsgAである、請求項1に記載のユーザ機器(110)。
【請求項3】
前記複数のプリアンブルグループは、少なくともプリアンブルグループAおよびプリアンブルグループBを含み、
前記選択する手段は、前記第1トランスポートブロックサイズが前記第2トランスポートブロックサイズに対応する場合に前記プリアンブルグループBを選択するように構成される、
請求項1または請求項2に記載のユーザ機器(110)。
【請求項4】
前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスから4ステップコンテンションベースランダムアクセスに切り替える場合、前記選択する手段は、前記第1トランスポートブロックサイズが前記第2トランスポートブロックサイズに対応する場合に前記プリアンブルグループBを選択するように構成される、請求項3に記載のユーザ機器(110)。
【請求項5】
前記選択する手段は、前記第1トランスポートブロックサイズが前記第2トランスポートブロックサイズに対応しない場合に前記プリアンブルグループAを選択するように構成される、請求項3に記載のユーザ機器(110)。
【請求項6】
前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスから4ステップコンテンションベースランダムアクセスに切り替える場合、前記選択する手段は、前記第1トランスポートブロックサイズが前記第2トランスポートブロックサイズに対応しない場合に前記プリアンブルグループAを選択するように構成される、請求項5に記載のユーザ機器(110)。
【請求項7】
ユーザ機器(110)によって実行される方法であって、
2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための複数のリソースがネットワークデバイス(120)によって前記ユーザ機器(110)のために構成されたと決定することであって、前記複数のリソースは、プリアンブルと、前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのペイロードのための、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースを含む時間周波数リソースとを含む、前記決定することと、
前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための前記複数のリソースが構成された場合に、前記ユーザ機器(110)のために構成された複数のプリアンブルグループのうちのあるプリアンブルグループをコンテンションベースランダムアクセスメッセージのために選択することであって、前記コンテンションベースランダムアクセスメッセージのために前記プリアンブルグループを選択することは、前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための前記時間周波数リソースを使用して送信され得る前記ペイロードのサイズを示す第1トランスポートブロックサイズが、前記ユーザ機器(110)のために構成された前記プリアンブルグループのために構成された第2トランスポートブロックサイズに対応するかどうかに基づく、前記選択することと、
前記プリアンブルグループからのプリアンブルを使用して前記ネットワークデバイス(120)に前記コンテンションベースランダムアクセスメッセージを送信することを備える、方法。
【請求項8】
前記コンテンションベースランダムアクセスメッセージは、4ステップランダムアクセス手順のMsg1、または2ステップランダムアクセス手順のMsgAである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のプリアンブルグループは、少なくともプリアンブルグループAおよびプリアンブルグループBを含み、
前記方法は、前記第1トランスポートブロックサイズが前記第2トランスポートブロックサイズに対応する場合に前記プリアンブルグループBを選択することを含む、
請求項7または請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ネットワークデバイス(120)であって、
2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための複数のリソースをユーザ機器(110)のために構成する手段であって、前記複数のリソースは、プリアンブルと、前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのペイロードのための、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースを含む時間周波数リソースとを含む、前記構成する手段と、
前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための前記複数のリソースが前記ユーザ機器(110)のために構成された場合、前記ユーザ機器(110)のために構成された複数のプリアンブルグループから選択されたプリアンブルグループからのプリアンブルを使用して、前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための前記時間周波数リソースを使用して送信され得る前記ペイロードのサイズを示す第1トランスポートブロックサイズが、前記ユーザ機器(110)のために構成された前記プリアンブルグループのために構成された第2トランスポートブロックサイズに対応するかどうかに基づいて、前記ユーザ機器(110)からコンテンションベースランダムアクセスメッセージを受信する手段を備える、ネットワークデバイス(120)。
【請求項11】
ネットワークデバイス(120)によって実行される方法であって、
2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための複数のリソースをユーザ機器(110)のために構成することであって、前記複数のリソースは、プリアンブルと、前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのペイロードのための、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)リソースを含む時間周波数リソースとを含む、前記構成することと、
前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための前記複数のリソースが前記ユーザ機器(110)のために構成された場合、前記ユーザ機器(110)のために構成された複数のプリアンブルグループから選択されたプリアンブルグループからのプリアンブルを使用して、前記2ステップコンテンションフリーランダムアクセスのための前記時間周波数リソースを使用して送信され得る前記ペイロードのサイズを示す第1トランスポートブロックサイズが、前記ユーザ機器(110)のために構成された前記プリアンブルグループのために構成された第2トランスポートブロックサイズに対応するかどうかに基づいて、前記ユーザ機器(110)からコンテンションベースランダムアクセスメッセージを受信することを備える、方法。
【請求項12】
ユーザ機器(110)によって実行されたときに、前記ユーザ機器(110)に請求項7に記載の方法を実行させる命令(430)を備える、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は一般に、電気通信の分野に関し、特に、通信システムにおけるランダムアクセスのための方法、デバイス、装置、およびコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な無線通信システムが開発されており、通信サービスに対する増大する需要を満たすために開発されている。端末装置は無線通信システムから通信サービスを受信する前に、ネットワークとの接続を確立しなければならない。
【0003】
ランダムアクセス(RA)プロシージャは、端末デバイスが次世代ノードB(gNB)などのネットワークデバイスとの接続を確立または再確立するためのプロシージャを指す。コンテンションフリーランダムアクセス(CFRA)またはコンテンションベースランダムアクセス(CBRA)のいずれかを使用して、RA手順を実行することができる。CFRAは専用RAリソースの使用を指し、CBRAは、共有RAリソースの使用を指す。接続が確立および/または再確立されると、ネットワークデバイスは、ネットワークデバイスとのさらなる通信をサポートして、リソースを特定の端末デバイスに割り当てることができる。
【発明の概要】
【0004】
一般に、本開示の例示的な実施形態は、ランダムアクセスのためのソリューションを提供する。
【0005】
第1の態様では、第1デバイスが提供される。第1デバイスは、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、第1デバイスに、コンテンションフリーランダムアクセスリソースが割り振られるという決定にしたがって、第1ランダムアクセスタイプのためにコンテンションフリーランダムアクセスリソースが第2デバイスから割り振られるかどうかを決定させ、コンテンションフリーランダムアクセスリソースに対応する対象搬送ブロックサイズ(target transport block size)を、第1ランダムアクセスタイプのために利用可能なプリアンブルの第1グループのために構成された第1搬送ブロックサイズと比較させ、比較の結果に基づいて、第2デバイスへのランダムアクセスを実行させるように構成される。
【0006】
第2の態様では、方法が提供される。この方法は、第1デバイスにおいて、第1ランダムアクセスタイプのために第2デバイスからコンテンションフリーランダムアクセスリソースが割り振られているかどうかを決定することと、コンテンションフリーランダムアクセスリソースが割り振られているという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセスリソースに対応する対象搬送ブロックサイズを、第1ランダムアクセスタイプのために利用可能なプリアンブルの第1グループのために構成された第1搬送ブロックサイズと比較することと、比較の結果に基づいて、第2デバイスへのランダムアクセスを実行することとを備える。
【0007】
第3の態様では、第1デバイスが提供される。第1デバイスは、第1ランダムアクセスタイプのために第2デバイスからコンテンションフリーランダムアクセスリソースが割り振られるかどうかを決定するための手段と、コンテンションフリーランダムアクセスリソースが割り振られるという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセスリソースに対応する対象搬送ブロックサイズを、第1ランダムアクセスタイプのために利用可能なプリアンブルの第1グループのために構成された第1搬送ブロックサイズと比較することと、比較の結果に基づいて第2デバイスへのランダムアクセスを実行することとを備える。
【0008】
第4の態様では、コンピュータ可読媒体が提供される。コンピュータ可読媒体は、少なくとも上記第2の態様のいずれか1つによる方法を装置に実行させるためのプログラム命令を備える。
【0009】
発明の概要セクションは、本開示の実施形態の重要なまたは本質的な特徴を特定することを意図するものではなく、本開示の技術的範囲を限定するために使用されることも意図するものでもないことを理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明によって容易に理解されるのであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
ここで、いくつかの例示的な実施形態が、添付の図面を参照して説明される。
図1図1は、本開示の例示的な実施形態が実装され得る例示的な通信システムを示す。
図2図2は、本開示のいくつかの例示的な実施形態によるランダムアクセスのためのシグナリングフローを示す。
図3図3は、本開示のいくつかの例示的な実施形態による、第1デバイスにおいて実装される方法のフローチャートを示す。
図4図4は、本開示の例示的な実施形態を実施するのに適した装置の簡略化されたブロック図を示す。
図5図5は、本開示のいくつかの例示的な実施形態による例示的なコンピュータ可読媒体のブロック図を示す。
【0011】
図面全体を通して、同一または類似の参照番号は、同一または類似の要素を表す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、いくつかの例示的な実施形態を参照して、本開示の原理を説明する。これらの実施形態は例示の目的でのみ説明され、当業者が本開示を理解し、実施するのを助けるものであり、本開示の範囲に関する制限を示唆するものではないことを理解されたい。なお、本発明は、以下に説明する以外の種々の態様で実施することが可能である。
【0013】
以下の説明および特許請求の範囲では別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は本開示が属する技術分野の通常の技能の1つによって一般に理解されるのと同じ意味を有する。
【0014】
本開示における「一実施形態」、「1つの実施形態」、「例示的な実施形態」などへの言及は、説明される実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを示すが、すべての実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含む必要はない。さらに、そのような語句は、必ずしも同じ実施形態を参照するものではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態に関連して説明される場合、明示的に説明されているか否かにかかわらず、他の実施形態に関連してそのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼすことは、当業者の知識の範囲内であることが提示される。
【0015】
本明細書では様々な要素を説明するために「第1の」および「第2の」などの用語が使用され得るが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、1つの要素を別の要素から区別するためにのみ使用される。例えば、例示的な実施形態の技術的範囲から逸脱することなく、第1の要素を第2の要素と呼ぶことができ、同様に、第2の要素を第1の要素と呼ぶことができる。本明細書で使用するとき、用語「および/または」は、列挙された用語のうちの1つ以上の任意のおよび全ての組み合わせを含む。
【0016】
本明細書で使用される用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、例示的な実施形態を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a、an)」、および「その、前記の(the)」は文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も含むことが意図される。用語「含む(comprises)」、「備える(comprising)」、「有する(has)」、「有している(having)」、「含む(includes)」、および/または「含んでいる(including)」は、本明細書で使用される場合、述べられた特徴、要素、および/または成分などの存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、要素の存在あるいは追加を排除するものではないことが理解される。
【0017】
本出願で使用される場合、「回路」という用語は、
(a)ハードウェアのみの回路実装(アナログおよび/またはデジタル回路のみの実装など)、および
(b)(該当する場合)などのハードウェア回路とソフトウェアの組み合わせ、
(i)アナログおよび/またはデジタルハードウェア回路とソフトウェア/ファームウェアとの組み合わせ、および
(ii)携帯電話またはサーバなどの装置に様々な機能を実行させるように協働する(デジタル信号プロセッサを含む)ソフトウェア、ソフトウェア、およびメモリを有するハードウェアプロセッサの任意の部分、
(c)動作のためにソフトウェア(例えば、ファームウェア)を必要とする、マイクロプロセッサまたはマイクロプロセッサの一部などのハードウェア回路および/またはプロセッサのうちの1つ以上またはすべてを指し得る。
しかし、動作のために必要とされないときにはソフトウェアが存在しなくてもよい。
【0018】
回路のこの定義は、任意の特許請求の範囲を含む、本出願におけるこの用語の全ての使用に適用される。さらなる例として、本出願で使用されるように、回路という用語は、単にハードウェア回路もしくはプロセッサ(または複数のプロセッサ)、またはハードウェア回路もしくはプロセッサの一部、およびそれ(またはそれらの)付随するソフトウェアおよび/またはファームウェアの実装も包含する。回路という用語は、例えば、特定の請求項要素に適用可能な場合、サーバ、セルラーネットワークデバイス、または他のコンピューティングもしくはネットワークデバイスにおけるモバイルデバイスまたは同様の集積回路のためのベースバンド集積回路またはプロセッサ集積回路も包含する。
【0019】
本明細書で使用される場合、「通信ネットワーク」という用語は、ニューラジオ(NR)、ロングタームエボリューション(LTE)、LTEアドバンスト(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、高速パケットアクセス(HSPA)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)などの任意の適切な通信規格に従うネットワークを指す。さらに、通信ネットワーク内の端末装置とネットワークデバイスとの通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、将来第5世代(5G)および/または将来に既知または今後開発予定の他のプロトコルの通信プロトコルを含むが、これらに限定されない、任意の適当な第1世代通信プロトコルにしたがって実施することができる。本開示の実施形態は、様々な通信システムに適用され得る。通信における急速な発展を考慮すると、当然ながら、本開示を実施することができる将来のタイプの通信技術およびシステムも存在する。本開示の技術的範囲を上述のシステムのみに限定するものと見なされるべきではない。
【0020】
本明細書で使用される場合、「ネットワークデバイス」という用語は端末デバイスがネットワークにアクセスし、そこからサービスを受信する、通信ネットワーク内のノードを指す。ネットワークデバイスは、適用される用語および技術に応じて、基地局(BS)またはアクセスポイント(AP)、たとえば、ノードB(ノードBまたはNB)、発展型ノードB(eノードBまたはeNB)、NR NB(gNBとも呼ばれる)、リモート無線ユニット(RRU)、無線ヘッダ(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、リレー、統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノード、フェムト、ピコなどの低電力ノードなどを指し得る。
【0021】
「端末デバイス」という用語は、ワイヤレス通信が可能であり得る任意のエンドデバイスを指す。限定ではなく、例として、端末デバイスは、通信デバイス、ユーザ機器(UE)、加入者局(SS)、ポータブル加入者局、モバイル局(MS)、またはアクセス端末(AT)とも呼ばれ得る。端末デバイスは、限定はしないが、携帯電話、携帯電話、スマートフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)電話、ワイヤレスローカルループ電話、タブレット、ウェアラブル端末デバイス、携帯情報端末(PDA)、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、デジタルカメラなどの画像キャプチャ端末デバイス、ゲーム端末デバイス、音楽記憶および再生機器、ビヒクルワイヤレス端末デバイス、ワイヤレスエンドポイント、モバイルステーション、ラップトップ組込型機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、スマートデバイス、ワイヤレスカスタマー構内機器(CPE)、モノのインターネット(loT)デバイス、時計または他のウェアラブル、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、車両、ドローン、医療デバイスおよびアプリケーション(たとえば、遠隔手術)、産業装置およびアプリケーション(たとえば、産業および/または自動処理チェーン文脈で動作するロボットおよび/または他のワイヤレスデバイス)、消費者を含み得る電子デバイス、商用および/または工業用無線ネットワーク上で動作する装置などを含むことができる。以下の説明では「端末デバイス」、「通信デバイス」、「端末」、「ユーザ機器」、および「UE」という用語は互換的に使用され得る。
【0022】
図1は、本開示の例示的な実施形態が実装され得る例示的な通信システム100を示す。システム100は、互いに通信することができる第1デバイス110および第2デバイス120を含む。この例では第1デバイス110が端末デバイスとして示され、第2デバイス120は端末デバイスをサービングするネットワークデバイスとして示される。したがって、第2デバイス120のサービングエリアは、セル102と呼ばれる。
【0023】
第1および第2デバイスの数は、いかなる制限も示唆することなく、例示の目的のみのためであることを理解されたい。通信システム100は、本開示の実施形態を実装するように適合された任意の適切な数の第1および第2デバイスを含み得る。図示されていないが、1つ以上の追加のデバイスがセル102内に配置され、第2デバイス120によって供給され得ることが理解されよう。
【0024】
通信システム100における通信は、第1世代(1G)、第2世代(2G)、第3世代(3G)、第4世代(4G)および第5世代(5G)などのセルラー通信プロトコル、電気電子学会(IEEE)802.11などのワイヤレスローカルネットワーク通信プロトコル、および/または現在知られているか、将来開発されるべき任意の他のプロトコルを含むが、これらに限定されない、任意の適切な通信プロトコルにしたがって実装され得る。さらに、通信は、符号分割多元接続(CDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割二重(FDD)、時分割二重(TDD)、多入力多出力(MIMO)、直交周波数分割多元(OFDM)、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-s-OFDM)、および/または現在知られているか、将来開発されるべき任意の他の技術を含むが、それらに限定されない、任意の適切なワイヤレス通信技術を利用することができる。
【0025】
通信システム100において、第1デバイス110および第2デバイス120は、互いにデータおよび制御情報を通信することができる。第1デバイス110が端末デバイスであり、第2デバイス120がネットワークデバイスである場合、第2デバイス120から第1デバイス110へのリンクはダウンリンク(DL)と呼ばれ、第1デバイス110から第2デバイス120へのリンクはアップリンク(UL)と呼ばれる。DLでは、第2デバイス120は送信(TX)デバイス(または発信器)であり、第1デバイス110は受信(RX)デバイス(または受信器)である。ULでは、第1デバイス110はTXデバイス(または発信器)であり、第2デバイス120はRXデバイス(または受信器)である。
【0026】
典型的には第2デバイス120とデータを通信するために、第1デバイス110は第2デバイス120との接続を確立するためのRA手順を開始し得る。RA手順は、アイドル状態からの第2デバイス120への初期アクセス、接続再確立手順、UL同期状態が「非同期」であるときの接続モード中のDLまたはULデータ到着、スケジューリング要求(SR)が利用可能な物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースがないときの接続モード中のULデータ到着、SR障害、同期再構成(たとえば、ハンドオーバ)時の無線リソース制御(RRC)による要求、無線リソース制御(RRC)非アクティブ状態からの遷移、セカンダリタイミングアドバンスグループ(TAG)のための時間整合の確立、他のシステム情報(SI)のための要求、ビーム障害回復(BFR)、など、のような、いくつかの事象によってトリガされ得る。場合によっては、第1デバイス110が第2デバイス120がRAプリアンブルを成功裏に検出することができる前に、RAプリアンブルを送信するために何度も試みなければならないことがある。
【0027】
コンテンションフリーランダムアクセス(CFRA)またはコンテンションベースランダムアクセス(CBRA)のいずれかを使用することができる。CFRAは専用RAリソースの使用を指し、CBRAは、共有RAリソースの使用を指す。CBRAは、複数の端末デバイスが同じRAリソースを使用して、それぞれのRA手順を通してネットワークデバイスにアクセスしようと試みる状況につながる可能性があり、したがって、競合解決を必要とする。CFRAは、ネットワークデバイスによって割り当てられた特定のランダムアクセスリソースに基づいて、他の端末デバイスとの競合なしに実行される。
【0028】
RAリソースはたとえば、少なくともRAプリアンブル(または略してプリアンブル)を含み得、場合によっては、メッセージ送信のためのアップリンク中の時間周波数リソースを含み得る。第1デバイス110と第2デバイス120との間で交換するために必要とされるメッセージに応じて、RA手順は、低速RAタイプ、高速RAタイプなどを含み得る。
【0029】
低速RAタイプの例は4ステップRA(または4ステップRA)を含み、第1デバイス110は第1のメッセージ(「MSG1」として時々表される)中のRAプリアンブルを第2デバイス120に送信し、次いで、RA手順がコンテンションベース(すなわち、CBRA)であるかコンテンションフリー(すなわち、CFRA)であるかに応じて、以下のステップが実行される。たとえば、4ステップCBRAが実行される場合、少なくとも追加の3つのメッセージが、第1デバイス110と第2デバイス120との間で交換される。4ステップCFRAが実行される場合、第1デバイス110は、MSG1への応答として1つの追加のメッセージを送信することができる。4ステップCBRAおよび4ステップCFRAの例示的な手順を、以下にさらに導入する。
【0030】
クイックRAタイプの例は2ステップRA(または2ステップRA)を含み、第1デバイス110は、RAプリアンブルとペイロードの両方を1つのメッセージ(「MSGA」として時々表される)で第2デバイス120に送信する。第2デバイス120は一般に、コンテンションベースまたはCFRAプロシージャのいずれかにおいて、1つの応答メッセージ(「MSGB」として時々表される)をMSGAに送信する。MSGBは、競合解決のための(1つ以上の)応答、(1つ以上の)フォールバック指示、またはバックオフ指示を含み得る。したがって、2ステップRAを完了するために費やされる時間は一般に、4ステップRAを完了するための時間よりも短い。近年、第1デバイス(例えば、端末デバイス)から第2デバイス(例えば、ネットワークデバイス)への高速アクセスを可能にするために、クイックRAタイプが提案されている。場合によっては、2ステップCFRAがハンドオーバのためにサポートされる。
【0031】
第1デバイス110は、たとえば、ネットワーク構成に基づくランダムアクセス手順の開始時に、RAのタイプ(たとえば、クイックRAまたはスローRA、または2ステップRAまたは4ステップRA)を選択することができることが合意されている。いくつかの実装形態では、CFRAリソースが構成されない場合、信号品質しきい値(RSRPしきい値など)が、クイックRAタイプ(たとえば、2ステップRAタイプ)とスローRAタイプ(たとえば、4ステップRAタイプ)との間で選択するために第1デバイス110によって使用される。いくつかの実装形態では低速RAタイプのためのCFRAリソースが構成される場合、UEは低速RAタイプを選択し、高速RAタイプのためのCFRAリソースが構成される場合、UEは高速RAタイプを選択する。第2のネットワークデバイス120は、帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)のためのクイックRAタイプおよびスローRAタイプのためのCFRAリソースを同時に構成しなくてもよい。
【0032】
いくつかの実装形態では補助アップリンク(SUL)を用いて構成されたセル中のRAの場合、第2デバイス120はどのキャリアを使用すべきか(ULまたはSUL)を明示的にシグナリングすることができる。そうでない場合、第1デバイス110はDLの測定された品質がブロードキャストしきい値よりも低い場合にのみ、SULキャリアを選択し得る。第1デバイス110は、複数のRAタイプ間の選択の前にキャリア選択を実行し得る。
クイックRAタイプとスローRAタイプとの間で選択するためのRSRPしきい値は、ULおよびSULのために別々に構成され得る。キャリア選択の後、RAプロシージャのアップリンク送信は、選択されたキャリア上に残る。
【0033】
キャリアアグリゲーション(CA)が構成されるいくつかの実装形態では、クイックRAタイプ(たとえば、2ステップRAタイプ)をもつRA手順はプライマリセル(PCell)またはプライマリセカンダリセル(PSCell)上でのみ実行されるように構成され得る。低速RAタイプ(たとえば、4ステップRAタイプ)をもつRA手順の場合、CBRAの最初の3つのステップはPCell上で常に発生し得るが、競合解決(第4のステップ)はPCellによってクロススケジューリングされ得る。PCell上で開始されたCFRAの3つのステップは、PCell上に残る。二次セル(SCell)上のCFRAは二次TAGのためのタイミングアドバンスを確立するために、第2デバイス120によってのみ開始され得、ここで、手順は、二次TAGのアクティブ化されたSCellのスケジューリングセル上で送信される物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)順序を用いて、第2デバイス120によって開始され、プリアンブル送信は示されたSCell上で行われ、RARはPCell上で行われる。
【0034】
RA手順の間、第1デバイス110は、RAプリアンブルが送信された後(たとえば、4ステップRAのMSG1において)、または、RAプリアンブルおよびペイロードが送信された後(たとえば、2ステップRAのMSGAにおいて)、構成されたウィンドウ内で、第2デバイス120からの応答を監視する。CFRAの場合、第1デバイス110は、第2デバイス120から応答を受信すると、RA手順を終了する。2ステップCBRAの場合、第2デバイス120から応答を受信すると、競合解決が成功した場合、第1デバイス110は、RA手順を終了する。そうでない場合、第1デバイス110は、低速RAタイプと高速RAタイプとの間で切り替えること(たとえば、2ステップRAから4ステップRAへ)、または一方のタイプのRAから他方のタイプのRAへフォールバックすること(たとえば、高速RAから低速RAへ)を必要とし得る。
【0035】
例えば、MSGAを何度(「N」回)送信しても2ステップRA手順が正常に完了しない場合、第1デバイス110は、4ステップRAに切り替えることができる。なお、回数「N」は、第2デバイス120によって設定されてもよい。第2デバイス120は、MSGAのプリアンブル部分のみを受信した場合、プリアンブル同定に基づいて、フォールバック指示を第1デバイス110に送信することができる。フォールバックの場合、第1デバイス110はMSG3伝送を実行し、競合解決を監視し得る。MSG3(再)送信の後に競合解決が成功しない場合、第1デバイス110は、MSGA送信に戻ることができる。いくつかのMSGA伝送の後に2ステップRAが正常に完了せず、第2デバイス120からフォールバック指示を受信数ない場合、第1デバイス110は、4ステップCBRAに切り替えるように構成され得る。
【0036】
通常、RA手順を実行するために、第1デバイスは、伝送のためのプリアンブルを選択し得る。4ステップRA手順では、第1デバイスが第2デバイスとの無線接続の条件とバッファ中の利用可能なデータとに基づいて、または代替的に、バッファ中の共通制御チャネル(CCCH)サービスデータユニット(SDU)のサイズのみに基づいて、ランダムアクセスプリアンブルグループAとBとの間で選択することができる。例えば、3GPP(登録商標) TS 38.321において指定されるように、UEは以下のように、表1における仕様にしたがって、ランダムアクセスプリアンブルグループAおよびBの間で選択することができる。
【表1】
【0037】
上記の仕様から、バッファ内の利用可能なデータの閾値(たとえば、パラメータra-Msg3SizeGroupA)およびパスロスの閾値(たとえば、“PCMAX(ランダムアクセス手順を実行するサービングセルの)-preambleReceivedTargetPower-msg3-DeltaPreamble-messagePowerOffsetGroupB”によって表される閾値)は、ランダムアクセスプリアンブルグループBとランダムアクセスプリアンブルグループAとの間の選択を決定するために使用される。したがって、UEからランダムアクセスプリアンブルグループBまたはランダムアクセスプリアンブルグループAのいずれかからプリアンブルを検出することによって、ネットワークデバイスは、送信するデータ量およびUEとの無線接続の状態を大まかに判断することができ、これに基づいてUEに割り当てるリソースを決定することができる。
【0038】
最近、クイックRAタイプのためのプリアンブルの複数のグループ、例えば、2ステップRAを導入することが合意され、4ステップRAで使用されるものと同じ選択方法(例えば、閾値ra-Msg3SizeGroupAおよび「(ランダムアクセス手順を実行するサービングセルの)PCMAX-preambleReceivedTargetPower-msg3-DeltaPreamble-messagePowerOffsetGroupB」に基づく比較)が、クイックRAタイプのためのプリアンブルのグループ間の選択に適用され得る。また、低速RAタイプ(例えば、4ステップRA)において許可されるトランスポートブロックサイズ(TBサイズ)は、第1デバイスが高速RAタイプから低速RAタイプに切り替わる場合、高速RAタイプのために構成されたTBサイズと同じであることが合意される。
【0039】
しかしながら、CFRAリソースをクイックRAに割り当てる場合、第1デバイスがクイックRAとスローRAを切り替える可能性があるため、常に4ステップRAで使用したのと同じ選択方法を適用すると問題がある。可能な解決策では、CBRAがRA手順のためにトリガされる場合、第2デバイスがどのプリアンブルのグループが第1デバイスによって常に使用されるべきかというCFRAリソースの割振りとともに構成することを可能にすることが提案される。そのような解決策は、第2デバイスによる追加の信号を必要とする。代替として、CFRAリソースが割り振られるが、CBRAがRA手順のためにトリガされる場合に、どのグループを常に使用するかを指定することができる。たとえば、プリアンブルの第1グループは第1デバイスのために常に構成されるので、常に使用され、またはプリアンブルの第2グループは構成されるときに常に使用される。この代替ソリューションは、CFRAリソースを割り当てるために第1のグループまたは第2グループのためのTBサイズを使用する際の第2デバイスの柔軟性を制限する。
【0040】
本開示の例示的な実施形態によれば、RAを実行するための解決策が提供される。この解決策では、あるRAタイプ(たとえば、クイックRAタイプ)のためにCFRAリソースが第2デバイスから第1デバイスに割り振られる場合、第1デバイスはCFRAリソースに対応するターゲットトランスポートブロック(TB)サイズを、あるRAタイプのためのプリアンブルの利用可能なグループのために構成されたTBサイズと比較する。第1デバイスは、比較の結果に基づいて第2デバイスへのRAを実行する。したがって、CFRAのためのTBサイズがプリアンブルの利用可能なグループのために構成されたTBサイズと一致するかまたは不一致であるかに応じて、第1デバイスは、第2デバイスからの追加の信号を必要とすることなく、プリアンブルグループの選択またはCFRAとCBRAとの間の選択を適切に実行することができる。第2デバイスは、第1デバイスが依然として異なる条件で選択を実行することを許可されているので、リソース割振りに対するいかなる制限も受けない。
【0041】
以下に添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。ここで、本開示のいくつかの例示的な実施形態によるRAのためのシグナリングフロー200を示す図2を参照する。説明のために、シグナリングフロー200は、図1を参照して説明される。シグナリングフロー200は図1に示されるように、第1デバイス110および第2デバイス120を含み得る。
【0042】
シグナリングフロー200では、第1デバイス110がCFRAリソースがあるRAタイプ(本明細書では説明を容易にするために「第1のRAタイプ」と呼ばれることがある)のために、第2デバイス120から割り振られるかどうかを決定する(210)。
【0043】
第1デバイス110によって使用される複数のRAタイプがあり得、異なるRAタイプは、第1デバイス110と第2デバイス120との間の異なるメッセージング手順を必要とする。RAタイプは、1つ以上の比較的速いRAタイプと、1つ以上の比較的遅いRAタイプとを含み得る。クイックRAタイプは一般に、2つのデバイス間で交換されるメッセージが低速RAタイプよりも少ないことを必要とする。クイックRAタイプの例はいわゆる2ステップRAであり、通常、RAを完了するために、第1デバイス110と第2デバイス120との間で交換される2つのメッセージを必要とする。例示的な低速RAタイプはいわゆる4ステップRAであり、典型的には、CBRAを完了するために、またはCFRA内のより少ないメッセージを完了するために、第1デバイス110と第2デバイス120との間で交換される最大4つのメッセージを必要とする。
【0044】
いくつかの例示的な実施形態では、第1デバイス110が、以下で説明するように、CFRAリソースがクイックRAタイプ(特定の例では2ステップRAタイプ)のために割り振られているかどうかの情報を利用して、RAがどのように実行されるかを決定し得る。
【0045】
第2デバイス120は、第1デバイス110によって潜在的に選択される1つ以上のRAタイプのために1つ以上のCFRAリソースを割り振り得る。典型的には、CFRAリソースが特定のRAタイプのために第2デバイス120によって割り当てられる。CFRAリソースを使用することによって、第1デバイス110は他のデバイスとの競合なしに、CFRAを実装することができる。CFRAリソースは、第1デバイス110に割り当てられた専用プリアンブルを含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、CFRAリソースはまた、専用プリアンブルの伝送のための時間-周波数リソースを含み得る。概して、プリアンブルは物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)中で送信され、したがって、時間周波数リソースはPRACHリソースであり得る。時間周波数リソースは、第2デバイス120からの動的リソース割当てを介して具体的に割り振られなくてもよいが、
たとえば、専用RAプリアンブルのインデックスなどの他の設定情報から暗黙的に決定されてもよい。CFRAリソースが1つのメッセージ(すなわち、「MSGA」)中で伝送されるプリアンブルおよびペイロードを必要とするクイックRAタイプ(2ステップRAタイプなど)に割り振られる場合、CFRAリソースは、第1デバイス110のペイロードの伝送のための時間周波数リソースをさらに含み得る。ペイロードは、いくつかの例では物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)中で送信され得、したがって、時間周波数リソースはPUSCHリソースであり得る。ペイロードは、第1デバイス110の同定、制御情報、および/またはデータを含み得る。
【0046】
第2デバイス120が第1のRAタイプのためのCFRAリソースを第1デバイス110に割り振り205、第1デバイス110がCFRAリソースが割り振られていると判断することができる場合、第1デバイス110は、割り振られたCFRAリソースに対応するTBサイズと、第1のRAタイプのために利用可能なプリアンブルのグループのために構成されたTBサイズとをさらに比較する(220)。CFRAリソースに対応するTBサイズは、CFRAリソースを使用して第2デバイス120に送信することができるペイロードのサイズを示す。2ステップRAではCFRAリソースがMSGAの伝送のために割り当てられ、TBサイズはMSGAにおいてPUSCHで伝送されるペイロードのサイズを示す。
【0047】
第1デバイス110は、第2デバイス120によって、第1のRAタイプを有するCBRAのためのプリアンブルの1つ以上のグループを用いて構成され得る。第1デバイス110は第2デバイス120への伝送のために、プリアンブルのグループのうちの1つからプリアンブルを選択することが可能である。プリアンブルに加えて、第2デバイス120は、プリアンブルのグループの各々のためのTBサイズと、プリアンブルのグループの各々を選択するための1つ以上の事前構成されたパラメータ(バッファ中の利用可能なデータのための閾値(ra-MsgASizeGroupAとして表される)など)と、パスロスのための閾値に関係するパラメータ(パラメータPCMAX、preambleReceivedTargetPower、msg3-DeltaPreamble、およびmessagePowerOffsetGroupBなど)とを構成し得る。プリアンブルのグループのために構成されたTBサイズは、プリアンブルのそのグループ中のプリアンブルとともに第2デバイス120に送信することができる(例えば、2-step RAに対するMSGAに)ペイロードのサイズを示す。CBRAでは、ペイロードがPUSCHリソースを使用して送信され得る。
【0048】
いくつかの例示的な実施形態ではクイックRAタイプの場合、第1デバイス110はランダムアクセスプリアンブルグループAおよびランダムアクセスプリアンブルグループBを用いて構成され得る。それぞれのTBサイズがランダムアクセスプリアンブルグループAおよびランダムアクセスプリアンブルグループBについて構成され得る。あるRAタイプのためのプリアンブルの3つ以上のグループもまた、第1デバイス110に構成され得ることが理解されよう。
【0049】
説明を容易にするために、対象TBサイズと比較されるTBサイズは第1のTBサイズと呼ばれることがあり、プリアンブルの関連するグループは、プリアンブルの第1グループと呼ばれることがある。対象TBサイズと第1のTBサイズとの比較の際に、第1デバイス110は、比較の結果に基づいて第2デバイス120にRAを実行する(230)。
【0050】
RAの実行において、第1デバイス110は、少なくとも比較の結果に基づいて、RAを実行するためのプリアンブルグループの選択、またはCFRAとCBRAとの間の選択を実行し得る。比較の結果に基づいて実行されるRAに関連するいくつかの例示的な実施形態について、以下で詳細に説明する。
【0051】
いくつかの例示的な実施形態では、第1デバイス110が比較の結果に基づいて、RAを実行するためのプリアンブルのグループを選択する。具体的には第1デバイス110が対象TBサイズがプリアンブルの第1グループのために構成された第1のTBサイズと一致すると決定した場合、第1デバイス110はプリアンブルの第1グループに基づいてRAを実行し得る。言い換えると、CFRAリソースが割り当てられるとき、第1デバイス110は対象TBサイズと一致するTBサイズを有するプリアンブルのグループを使用して、RAがどのように実行されるか、たとえば、CBRAがどのように実行されるかを決定し得る。本明細書で使用するとき、「適合する」という語は、2つの大きさが互いに等しいかまたは実質的に等しいことを手段する。例示的な実施形態では、第1デバイス110が第1のRAタイプのためのプリアンブルの複数のグループで構成され得る場合、第1デバイス110は、複数のそれぞれのプリアンブルのグループ(第1のTBサイズを含む)のために構成された複数のTBサイズを、割り振られたCFRAリソースに対応する対象TBサイズと比較し得る。比較は、プリアンブルの複数のそれぞれのグループに対して1つずつ実行され得る。第1デバイス110がCFRAリソースの対象TBサイズと一致する構成されたTBサイズを有するプリアンブルのグループを選択することを可能にすることによって、第1デバイス110は、CFRAとCBRAとの間で容易に切り替えることができる。
【0052】
本開示の例示的な実施形態では、対象TBサイズと比較される第1のRAタイプのために構成されたTBサイズを使用することは第1デバイス110がRAを実行するための第1のRAタイプを常に選択することを意味しないことに留意されたい。第1デバイス110が、第1のRAタイプと1つ以上の他のRAタイプ(第2のRAタイプなど)との間で選択することを許可される場合、第1デバイス110はどのRAタイプが使用のために選択されるかを決定するために、RAタイプ選択基準に依然として従うことができる。
【0053】
第1のTBサイズが対象TBサイズと一致し、第1のRAタイプが使用される場合、第1デバイス110は、対応するプリアンブルの第1グループに基づいて、第1のRAタイプとのCBRA試行を実行し得る。いくつかの例では、一致するTBサイズをもつプリアンブルの第1グループが2ステップRAタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAまたはランダムアクセスプリアンブルグループBのいずれかであり得る。第1のRAタイプを用いてCBRA試行を実行する際、第1デバイス110はプリアンブルの第1グループからプリアンブルを選択し、選択されたプリアンブル(たとえば、PRACH中)と、第1のTBサイズのペイロード(たとえば、PUSCH中)とを第2デバイス120に送信し得る。
【0054】
第1のTBサイズが対象TBサイズと一致し、第1のRAタイプ以外の異なるRAタイプ(たとえば、第2のRAタイプ)が使用される場合(たとえば、MSGAを複数回(「N」回)送信した後でも2ステップRA手順が正常に完了しない場合)、第1デバイス110は4ステップRAに切り替えることができ、第1デバイス110は、第2のRAタイプを用いてCBRA試行を実行し、第2のRAタイプのために構成され、第1のRAタイプのプリアンブルの第1グループに対応するプリアンブルのグループを用いて、第2のRAタイプを用いたCBRA試行を実行できるかどうかを決定し得る。いくつかの例では、一致するTBサイズをもつプリアンブルの第1グループが2ステップRAタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAまたはランダムアクセスプリアンブルグループBのいずれかであり得、2ステップRAタイプのためのプリアンブルの第1グループに対応するプリアンブルのグループはそれぞれ、4ステップRAのためのランダムアクセスプリアンブルグループAまたはランダムアクセスプリアンブルグループBのいずれかであり得る。第2のRAタイプでCBRA試行を実行する際、第1デバイス110は第2のRAタイプのために構成され、第1のRAタイプのためのプリアンブルの第1グループに対応するプリアンブルのグループからプリアンブルを選択し、選択されたプリアンブルを(たとえば、PRACH中で)第2デバイス120に送信し得る。第2のRAタイプが使用されるいくつかの例示的な実施形態は、以下でさらに詳細に説明される。
【0055】
いくつかの例示的な実施形態では第1デバイス110が対象TBサイズがプリアンブルの任意の他のグループのために構成されたTBサイズと一致しないと決定した場合、第1デバイス110は第1のRAタイプのために利用可能なプリアンブルの所定のグループ(「プリアンブルの第3グループ」と呼ばれることがある)に基づいて、RAを実行することを決定し得る。たとえば、第1デバイス110は2つのグループのプリアンブル(ランダムアクセスプリアンブルグループAおよびランダムアクセスプリアンブルグループBなど)で構成され得、第1デバイス110は最初に、対象TBサイズがランダムアクセスプリアンブルグループBのために構成されたTBサイズと一致するかどうかを決定し得る。
不一致が見つかった場合(すなわち、対象TBサイズがランダムアクセスプリアンブルグループBのために構成されたTBサイズと一致しない場合)、第1デバイス110はランダムアクセスプリアンブルグループAに基づいてRAを実行することを直接決定し得る。代替として、第1デバイス110はランダムアクセスプリアンブルグループAのために構成されたTBサイズを対象TBサイズと比較し得、不一致が見つかった場合、RAを実行するためにランダムアクセスプリアンブルグループBを使用することができる。
【0056】
プリアンブルのグループのためのTBサイズはCFRAリソースが第1デバイス110に割り振られる前に、第2デバイス120によって第1デバイス110に構成され得るので、いくつかの例示的な実施形態では、第2デバイス120が、プリアンブルのグループのために構成されたTBサイズに基づいてCFRAリソースを割り振り得、その結果、割り振られたCFRAの対象TBサイズはプリアンブルのグループのうちの1つのために構成されたTBサイズと常に一致し得る。
【0057】
いくつかの例示的な実施形態では、CFRAリソースが第1デバイス110に割り振られず、第1デバイス110が第1のRAタイプを用いてRAを実行することを決定した場合、第1デバイス110は、4ステップRAについて指定された選択方法と同様に、(ra-MsgASizeGroupAなどの)バッファ中の利用可能なデータについてのしきい値と、(PCMAX、preambleReceivedTargetPower、msg3-DeltaPreamble、messagePowerOffsetGroupBなどの)パスロスについてのしきい値に関係するパラメータとを含む、構成されたパラメータに基づいて、第1のRAタイプのCBRAについてのプリアンブルのグループを選択し得る。
【0058】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルのグループの選択が一般に、CBRAがトリガされるときに必要とされるので、CFRAリソースが割り振られると決定される場合、TBサイズの比較の前に、第1デバイス110は割り振られたCFRAリソース上の伝送が利用可能であるかどうかを決定し得る。割り当てられたCFRAリソース上の伝送が利用可能である場合、第1デバイス110は、割り当てられたCFRAリソースを使用して、第1のRAタイプを有するCFRAを実行し得る。割り当てられたCFRA上の伝送が利用不可能である場合、第1デバイス110はCBRAが実行されるべきであると決定し、したがって、どのプリアンブルのグループがCBRAのために使用されるかを決定するために、TBサイズの比較を開始し得る。割り当てられたCFRAリソース上の伝送の可用性はCFRAリソースに関連付けられたビームの可用性に依存してもよく、ビームの可用性は例えば、ビーム参照信号受信電力(RSRP)が設定されたRSRPしきい値を上回ることに依存してもよく、CFRAリソースに利用可能なビームがない場合、第1デバイス110は割り当てられたCFRAリソースが伝送に使用できないと決定してもよい。
【0059】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルのグループの選択および対応するTBサイズが第1のCBRA試行が開始される前に決定される。
【0060】
したがって、TBサイズの比較の前に、第1デバイス110は、前のCBRA試行が実行されたかどうかを決定し得る。実行された以前のCBRA試行がない場合、第1デバイス110はどのプリアンブルのグループがCBRAのために使用されるかを決定するために、TBサイズの比較を開始し得る。
【0061】
プリアンブルのグループの選択に関連する例示的な実施形態では、第1デバイス110の第1のRA試行が上記で説明したように、割り振られたCFRAリソースまたはCBRAを使用するCFRAであり得ることに留意されたい。本開示の技術的範囲は、この点に関して限定されない。
【0062】
一例として、本開示のいくつかの例示的な実施形態によるプリアンブルのグループ間の選択は、第1デバイス110のメディアアクセス制御(MAC)エンティティにおいて実行され得る。プリアンブルのグループ間の選択に関連する動作は、以下のように表2に要約され得る。
【表2】
【0063】
上述のように、第1デバイス110は、RAを実行するために異なる第2のRAタイプを選択することを決定し得る。対象TBサイズと、第1のRAタイプのためのプリアンブルの第1グループのために構成された第1のTBサイズとの間の比較の結果は、依然として、第1デバイス110が第2のRAタイプを用いてCBRA試行をどのように実行するかをガイドするために使用され得る。いくつかの例示的な実施形態では、第1デバイス110が第1のRAタイプから第2のRAタイプへの切り替えのトリガを検出すると、第2のRAタイプでRAを実行すると決定し得る。第1のRAタイプから第2のRAタイプに切り替えるためのトリガは、例えば、第1のRAタイプが所定の閾値に達するRA試行の数(CFRAまたはCBRAまたは両方)であり得る。たとえば、第2のRAタイプを選択する前に、第1デバイス110は、第1のRAタイプを用いて、いくつかのCFRA試行またはいくつかのCBRA試行を実行していてもよい。たとえば、2ステップRAなどのクイックRAの場合、第1デバイス110が最大N時間にわたってMSGA(プリアンブルおよびペイロードを含む)を第2デバイス120に送信し、第2デバイス120から応答を受信しない場合、第1デバイス110は、2ステップRAから4ステップRAなどの別のRAタイプに切り替え得る。第1のRAタイプから第2のRAタイプに切り替えるための他のトリガも可能であることが理解されよう。
【0064】
いくつかの例示的な実施形態では、第1のRAタイプから第2のRAタイプへの切り替えのトリガが検出された場合、第1デバイス110は、第2のRAタイプのためのプリアンブルのグループ(説明を容易にするために「第2プリアンブルのグループ」と呼ばれることがある)が第1デバイス110のために利用可能である(たとえば、第2デバイス120によって第1デバイス110に構成される)かどうかを決定し得る。プリアンブルの第2グループの利用可能性に応じて、第1デバイス110は、RAがどのように進むかを決定し得る。
【0065】
第1のRAタイプは2ステップRAタイプなどのクイックRAタイプであってもよく、第2のRAタイプは4ステップRAタイプなどのスローRAタイプであってもよい。第2のRAタイプのためのプリアンブルのグループは複数あり得、第2デバイス120は、プリアンブルの複数のグループのうちの1つ以上を第1デバイス110に構成し得る。第2のRAタイプがプリアンブルおよびペイロードが別個のメッセージ(MSG1およびMSG3)中で伝送されることを必要とする例では、ペイロードの伝送のために許容可能なTBサイズが第2デバイス120によって動的に構成される。特に、第2デバイス120は、第1デバイス110からのプリアンブルの復号に成功した後、許可においてペイロードの伝送のためのリソースを割り振る。したがって、第1デバイス110の側から、第2のRAタイプにおけるペイロードの伝送に許容されるTBサイズを予測することはできない。
【0066】
第2のRAタイプのためのプリアンブルの第2グループは、第1のRAタイプのためのプリアンブルの第1グループに対応するものとして決定され得る。すなわち、対象TBサイズと一致するTBサイズを有する第1のRAタイプのためのプリアンブルの第1グループは第2のRAタイプを有するCBRAを実行するときに、第2のRAタイプのためのプリアンブルのどのグループが選択されるかを決定するために、第1デバイス110によって使用され得る。第1および第2デバイス110、120の両方によって知られ得る、それぞれの第1および第2のRAタイプのためのプリアンブルのグループ間に対応があり得る。たとえば、クイックRAタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAはスローRAタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAに対応し得、クイックRAタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループBはランダムアクセスプリアンブルグループBに対応し得る。いくつかの例示的な実施形態では、第2RAタイプのためのあるプリアンブルのグループに基づくRAを実行する際に、第2デバイス120は、第1デバイス110に対して、第1RAタイプのための対応するプリアンブルグループに対して構成されたものと同じTBサイズに対応するリソースを割り当ててもよい。たとえば、第1のTBサイズが第1のRAタイプのためのプリアンブルの第1グループに対して以前に構成された場合、第2のRAタイプからプリアンブルの第2グループから選択されたプリアンブルを受信すると、第2デバイス120は、第1デバイス110のための第1のTBサイズを送信するために使用され得るリソースを割り振り得る。
【0067】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第2グループが利用可能である場合、第1デバイス110は、たとえば、プリアンブルの第2グループからプリアンブルの第2グループから選択されたプリアンブルを送ることによって、プリアンブルの第2グループに基づいて第2のRAタイプを用いてさらなるCBRA試行を実行し得る。プリアンブルの第2グループが利用不可能である場合、第1デバイス110は、第2デバイス120へのRAが失敗すると決定し得る。すなわち、この場合、第1デバイス110は、第2のRAタイプに切り替えることが許可されない。たとえば、そのような場合、ランダムアクセス問題は、第1デバイス110のMACエンティティによって、RRCレイヤなどの上位レイヤに示され得る。
【0068】
具体例として、第1デバイス110は、高速RAタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAおよびBと、低速RAタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAのみとで構成され得る。第1デバイス110が上述のようにTBサイズの比較にしたがってそのランダムアクセスプリアンブルグループBに基づいてクイックRAタイプを用いてCBRA試行を実行した場合、使用されるTBサイズは、第1のRAタイプのランダムアクセスプリアンブルグループBのために構成されたTBサイズ(目標TBサイズに等しい)であることを手段する。この場合、第1デバイス110は、低速RAタイプのための利用可能なランダムアクセスプリアンブルグループAから第2デバイス120にプリアンブルを送信することが、第2デバイス120をトリガして、第1のRAタイプのランダムアクセスプリアンブルグループBのために構成されたTBサイズとは異なるTBサイズを有するリソースを割り振ることができるため、低速RAタイプに切り替えることを許可されない。
【0069】
いくつかの例示的な実施形態では、第1デバイス110が、低速RAタイプのランダムアクセスプリアンブルグループAが常に第1デバイス110に構成されるので、低速RAタイプのランダムアクセスプリアンブルグループBが利用可能であるかどうかを決定するだけであり得る。
【0070】
一例として、本開示のいくつかの例示的な実施形態による第1のRAタイプと第2のRAタイプとの間の切り替えの判定は、第1デバイス110のMACエンティティにおいて実行され得る。対応する動作は、以下の表3の記述に要約することができる。
【表3-1】
【表3-2】
【0071】
上述のように、いくつかの例示的な実施形態では、TBサイズの比較の結果が例えば、CFRAが実行されることが許可されるとき、CFRAとCBRAとの間の選択のために使用され得る。そのような例示的な実施形態では、第1デバイス110が、(割り当てられたCFRAリソースを有するビームが利用不可能であるために)第1のRAタイプのためのプリアンブルの第1グループに基づいてCBRA試行を実行しており、CBRA試行が失敗する場合、および割り当てられたCFRAリソースを有するビームが送信のために利用可能になる場合、第1デバイス110は、シグナリングフロー200において、230において、割り当てられたCFRAリソースに対応するターゲットTBサイズを、プリアンブルの第1グループのために構成された第1のTBサイズと比較することを決定し得る。対象TBサイズが第1のTBサイズと不一致である場合、第1デバイス110は、第1デバイス110中のバッファリングされたブロックのサイズが、対応するCFRAリソースを通しても対象TBサイズと一致しないので、CFRAリソースを使用してCFRA試行を実行しないことがある(ビームは同期信号ブロック(SSB)ビームまたはチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)ビームであり得る)。第1デバイス110は、後続のRA手順においてCBRAに制限され得る。第1デバイス110は、代わりに、たとえば、プリアンブルの第1グループから選択されたプリアンブル、および第1トランスポートブロックサイズのペイロードデバイス120に送信することによって、プリアンブルの第1グループと第1のTBサイズとに基づいて、第1のRAタイプを用いてさらなるCBRA試行を実行し続け得る。
【0072】
この場合、プリアンブルの第1グループはプリアンブルの利用可能なグループのために構成されたTBサイズを対象TBサイズと比較することに基づく代わりに、事前構成されたパラメータに基づく選択方法にしたがって使用するために選択され得る。プリアンブルの第1グループは、第1のRAタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAおよびランダムアクセスプリアンブルグループBのうちの1つを得る。例えば、クイックRAタイプの場合、MSGAにおける潜在的ペイロードサイズ(伝送に利用可能なULデータ+MACヘッダ、および必要な場合、MAC CE)は、ra-MsgASizeGroupAよりも大きく、パスロスは(ランダムアクセス手順を実行するサービングセルの)PCMAX-preambleReceivedTargetPower-msgA-DeltaPreamble-messagePowerOffsetGroupBよりも小さいか、またはCCCH論理チャネルについてランダムアクセス手順が開始され、CCCH SDUサイズ+MACサブヘッダがra-MsgASizeGroupAよりも大きい場合、ランダムアクセスプリアンブルグループBが選択される。そうでない場合、ランダムアクセスプリアンブルグループAが選択される。
【0073】
図3は、本開示のいくつかの例示的な実施形態による、第1デバイスにおいて実装される例示的な方法300のフローチャートを示す。説明のために、方法300は、図1を参照して第1デバイス110の観点から説明される。
【0074】
ブロック310において、第1デバイス110は、コンテンションフリーランダムアクセスリソースが第1ランダムアクセスタイプのために第2デバイスから割り振られているかどうかを決定する。コンテンションフリーランダムアクセスリソースが割り振られるという決定にしたがって、ブロック320において、第1デバイス110は、コンテンションフリーランダムアクセスリソースに対応する対象搬送ブロックサイズを、第1ランダムアクセスタイプのために利用可能なプリアンブルの第1グループのために構成された第1搬送ブロックサイズと比較する。ブロック330において、第1デバイス110は、比較の結果に基づいて第2デバイスへのランダムアクセスを実行する。
【0075】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行することは、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと一致するという決定にしたがって、プリアンブルの第1グループに基づいてランダムアクセスを実行することを備える。
【0076】
いくつかの例示的な実施形態では、第1グループのプリアンブルに基づいてランダムアクセスを実行することは、第1ランダムアクセスタイプが使用されるという決定にしたがって、第1トランスポートブロックサイズのプリアンブルおよびペイロードの第1グループから選択されたプリアンブルを送信することによって、第1ランダムアクセスタイプを用いてコンテンションベースランダムアクセス試行を実行することを備える。
【0077】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第1グループに基づいてランダムアクセスを実行することは、第1ランダムアクセスタイプから第2ランダムアクセスタイプに切り替えるトリガにしたがって、プリアンブルの第1グループに対応する第2ランダムアクセスタイプのためのプリアンブルの第2グループを選択することと、プリアンブルの第2グループの選択にしたがって、プリアンブルの第2グループから選択されたプリアンブルを送信することによって、第2ランダムアクセスタイプでさらなる競合ベースのランダムアクセス試行を実行することとを備える。
【0078】
いくつかの例示的な実施形態では、第2プリアンブルのグループを選択することは、第1ランダムアクセスタイプから第2ランダムアクセスタイプへの切り替えのトリガにしたがって、第2プリアンブルのグループが第1デバイスのために利用可能であるかどうかを決定することと、第2プリアンブルのグループが利用可能であるという決定にしたがって、第2プリアンブルのグループを選択することとを備える。いくつかの例示的な実施形態では、本願方法が、プリアンブルの第2グループが利用不可能であるという決定にしたがって、第2ランダムアクセスタイプで競合ベースのランダムアクセス試行を実行することなく、ランダムアクセスが失敗すると決定することをさらに含む。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態では、第2ランダムアクセスタイプが低速ランダムアクセスタイプである。いくつかの例示的な実施形態では、第2ランダムアクセスタイプが4ステップランダムアクセスタイプである。
【0080】
いくつかの例示的な実施形態では、対象搬送ブロックサイズを第1搬送ブロックサイズと比較することは、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用可能であるかどうかを決定することと、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用不可能であるという決定にしたがって、対象搬送ブロックサイズを第1搬送ブロックサイズと比較することとを備える。
【0081】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行することは、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと不一致であるという決定にしたがって、第1ランダムアクセスタイプのために利用可能なプリアンブルの第3グループに基づいてランダムアクセスを実行することを備える。
【0082】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第3グループのが第1ランダムアクセスタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAおよびランダムアクセスプリアンブルグループBのうちの1つを備える。
【0083】
いくつかの例示的な実施形態では、対象トランスポートブロックサイズを第1トランスポートブロックサイズと比較することは、プリアンブルの第1グループから選択されたプリアンブルを使用する以前のコンテンションベースランダムアクセス試行が失敗するという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用可能であるかどうかを決定することと、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用可能であることにしたがって、対象トランスポートブロックサイズを第1トランスポートブロックサイズと比較することとを備える。
【0084】
いくつかの例示的な実施形態では、対象搬送ブロックサイズを第1搬送ブロックサイズと比較することは、第2デバイスへの以前のコンテンションベースランダムアクセス試行が実行されたかどうかを決定することと、以前のコンテンションベースランダムアクセス試行が実行されなかったという決定にしたがって、対象搬送ブロックサイズを第1搬送ブロックサイズと比較することとを備える。
【0085】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行することは、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと不一致であるという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセス試行が実行されることを防ぐことを含む。
【0086】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行することは、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと不一致であるという決定にしたがって、第1のプリアンブルのグループと第1搬送ブロックサイズとに基づいて、第1ランダムアクセスタイプでさらなる競合ベースランダムアクセス試行を実行することを備える。
【0087】
いくつかの例示的な実施形態では、第1グループのプリアンブルが第1ランダムアクセスタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAおよびランダムアクセスプリアンブルグループBのうちの1つを備える。
【0088】
いくつかの例示的な実施形態では、第1ランダムアクセスタイプが高速ランダムアクセスタイプである。いくつかの例示的な実施形態では、第1ランダムアクセスタイプが2ステップランダムアクセスタイプである。
【0089】
いくつかの例示的な実施形態では第1デバイスが端末デバイスを備え、第2デバイスはネットワークデバイスを備える。
【0090】
いくつかの例示的な実施形態では、方法300のいずれかを実行することが可能な第1装置(たとえば、第1デバイス110)は方法300のそれぞれのステップを実行するための手段を備え得る。本手段は、任意の好適な形態で実施することができる。例えば、本手段は、回路またはソフトウェアモジュールで実施されてもよい。第1デバイスは、第1デバイス110として実装され得るか、またはその中に含まれ得る。
【0091】
いくつかの例示的な実施形態では、第1デバイスが、第1ランダムアクセスタイプのために第2デバイスからコンテンションフリーランダムアクセスリソースが割り振られるかどうかを決定するための手段と、コンテンションフリーランダムアクセスリソースが割り振られるという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセスリソースに対応する対象搬送ブロックサイズを、第1ランダムアクセスタイプのために利用可能なプリアンブルの第1グループのために構成された第1搬送ブロックサイズと比較することと、比較の結果に基づいて第2デバイスへのランダムアクセスを実行することとを備える。
【0092】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行するための手段が、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと一致するという決定にしたがって、プリアンブルの第1のグループに基づいてランダムアクセスを実行するための手段を備える。
【0093】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第1グループに基づいて、ランダムアクセスを実行するための手段が、第1ランダムアクセスタイプが使用されるという決定にしたがって、プリアンブルの前記第1グループから選択されたプリアンブル、および前記第1トランスポートブロックサイズのペイロードを送信することによって、第1ランダムアクセスタイプを用いてコンテンションベースランダムアクセス試行を実行するための手段を備える。
【0094】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第1グループに基づいてランダムアクセスを実行するための手段が、第1ランダムアクセスタイプから第2ランダムアクセスタイプへの切り替えのトリガにしたがって、プリアンブルの第1グループに対応する第2ランダムアクセスタイプのためのプリアンブルの第2グループを選択する手段と、プリアンブルの第2グループの選択にしたがって、プリアンブルの第2グループから選択されたプリアンブルを送信することによって、第2ランダムアクセスタイプでさらなる競合ベースのランダムアクセス試行を実行することとを行うための手段とを備える。
【0095】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第2グループを選択するための手段が、第1ランダムアクセスタイプから第2ランダムアクセスタイプへの切り替えのトリガにしたがって、プリアンブルの第2グループが第1デバイスのために利用可能であるかどうかを決定するための手段と、プリアンブルの第2グループが利用可能であるという決定にしたがって、プリアンブルの第2グループを選択することとを備える。いくつかの例示的な実施形態では、本願方法が、プリアンブルの第2グループが利用不可能であるという決定にしたがって、第2ランダムアクセスタイプでコンテンション(競合)ベースのランダムアクセス試行を実行することなく、ランダムアクセスが失敗すると決定することをさらに含む。
【0096】
いくつかの例示的な実施形態では、第2ランダムアクセスタイプが低速ランダムアクセスタイプである。いくつかの例示的な実施形態では、第2ランダムアクセスタイプが4ステップランダムアクセスタイプである。
【0097】
いくつかの例示的な実施形態では、対象搬送ブロックサイズを第1搬送ブロックサイズと比較するための手段が、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用可能であるかどうかを決定するための手段と、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用不可能であるという決定にしたがって、対象搬送ブロックサイズと第1搬送ブロックサイズとを比較するための手段とを備える。
【0098】
いくつかの例示的な実施形態では、対象搬送ブロックサイズを第1搬送ブロックサイズと比較することは、第2デバイスへの以前のコンテンションベースランダムアクセス試行が実行されたかどうかを決定することと、以前のコンテンションベースランダムアクセス試行が実行されなかったという決定にしたがって、対象搬送ブロックサイズを第1搬送ブロックサイズと比較することとを備える。
【0099】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行するための手段が、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと不一致であるという決定にしたがって、第1ランダムアクセスタイプのために利用可能なプリアンブルの第3グループに基づいてランダムアクセスを実行するための手段を備える。
【0100】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第3グループのが、第1ランダムアクセスタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAおよびランダムアクセスプリアンブルグループBのうちの1つを備える。
【0101】
いくつかの例示的な実施形態では、対象トランスポートブロックサイズを第1トランスポートブロックサイズと比較するための手段が、プリアンブルの第1のグループから選択されたプリアンブルを使用する以前のコンテンションベースランダムアクセス試行が失敗するという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用可能であるかどうかを決定し、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用可能であることにしたがって、対象トランスポートブロックサイズを第1トランスポートブロックサイズと比較するための手段を備える。
【0102】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行するための手段が、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと不一致であるという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセス試行が実行されることを防止するための手段を備える。
【0103】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行することは、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと不一致であるという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセス試行が実行されることを防ぐことを含む。
【0104】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行することは、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと不一致であるという決定にしたがって、第1のプリアンブルのグループと第1搬送ブロックサイズとに基づいて、第1ランダムアクセスタイプでさらなる競合ベースランダムアクセス試行を実行することを備える。
【0105】
いくつかの例示的な実施形態では、第1グループのプリアンブルが第1ランダムアクセスタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAおよびランダムアクセスプリアンブルグループBのうちの1つを備える。
【0106】
いくつかの例示的な実施形態では、第1ランダムアクセスタイプが高速ランダムアクセスタイプである。いくつかの例示的な実施形態では、第1ランダムアクセスタイプが2ステップランダムアクセスタイプである。
【0107】
いくつかの例示的な実施形態では第1デバイスが端末デバイスを備え、第2デバイスはネットワークデバイスを備える。
【0108】
いくつかの例示的な実施形態では、方法300のいずれかを実行することが可能な第1装置(たとえば、第1デバイス110)は方法300のそれぞれのステップを実行するための手段を備え得る。本手段は、任意の好適な形態で実施することができる。例えば、本手段は、回路またはソフトウェアモジュールで実施されてもよい。第1デバイスは、第1デバイス110として実装され得るか、またはその中に含まれ得る。
【0109】
いくつかの例示的な実施形態では、第1デバイスが、第1ランダムアクセスタイプのために第2デバイスからコンテンションフリーランダムアクセスリソースが割り振られるかどうかを決定するための手段と、コンテンションフリーランダムアクセスリソースが割り振られるという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセスリソースに対応する対象搬送ブロックサイズを、第1ランダムアクセスタイプのために利用可能なプリアンブルの第1グループのために構成された第1搬送ブロックサイズと比較することと、比較の結果に基づいて第2デバイスへのランダムアクセスを実行することとを備える。
【0110】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行するための手段が、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと一致するという決定にしたがって、プリアンブルの第1のグループに基づいてランダムアクセスを実行するための手段を備える。
【0111】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第1グループに基づいて、ランダムアクセスを実行するための手段が、第1ランダムアクセスタイプが使用されるという決定にしたがって、プリアンブルの前記第1グループから選択されたプリアンブル、および前記第1トランスポートブロックサイズのペイロードを送信することによって、第1ランダムアクセスタイプを用いてコンテンションベースランダムアクセス試行を実行するための手段を備える。
【0112】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第1グループに基づいてランダムアクセスを実行するための手段が、第1ランダムアクセスタイプから第2ランダムアクセスタイプへの切り替えのトリガにしたがって、プリアンブルの第1グループに対応する第2ランダムアクセスタイプのためのプリアンブルの第2グループを選択する手段と、プリアンブルの第2グループの選択にしたがって、プリアンブルの第2グループから選択されたプリアンブルを送信することによって、第2ランダムアクセスタイプでさらなる競合ベースのランダムアクセス試行を実行することとを行うための手段とを備える。
【0113】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第2グループを選択するための手段が、第1ランダムアクセスタイプから第2ランダムアクセスタイプへの切り替えのトリガにしたがって、プリアンブルの第2グループが第1デバイスのために利用可能であるかどうかを決定するための手段と、プリアンブルの第2グループが利用可能であるという決定にしたがって、プリアンブルの第2グループを選択することとを備える。いくつかの例示的な実施形態では、本願方法が、プリアンブルの第2グループが利用不可能であるという決定にしたがって、第2ランダムアクセスタイプで競合ベースのランダムアクセス試行を実行することなく、ランダムアクセスが失敗すると決定することをさらに含む。
【0114】
いくつかの例示的な実施形態では、第2ランダムアクセスタイプが低速ランダムアクセスタイプである。いくつかの例示的な実施形態では、第2ランダムアクセスタイプが4ステップランダムアクセスタイプである。
【0115】
いくつかの例示的な実施形態では、対象搬送ブロックサイズを第1搬送ブロックサイズと比較するための手段が、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用可能であるかどうかを決定するための手段と、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用不可能であるという決定にしたがって、対象搬送ブロックサイズと第1搬送ブロックサイズとを比較するための手段とを備える。
【0116】
いくつかの例示的な実施形態では、対象搬送ブロックサイズを第1搬送ブロックサイズと比較することは、第2デバイスへの以前のコンテンションベースランダムアクセス試行が実行されたかどうかを決定することと、以前のコンテンションベースランダムアクセス試行が実行されなかったという決定にしたがって、対象搬送ブロックサイズを第1搬送ブロックサイズと比較することとを備える。
【0117】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行するための手段が、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと不一致であるという決定にしたがって、第1ランダムアクセスタイプのために利用可能なプリアンブルの第3グループに基づいてランダムアクセスを実行するための手段を備える。
【0118】
いくつかの例示的な実施形態では、プリアンブルの第3グループのが、第1ランダムアクセスタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAおよびランダムアクセスプリアンブルグループBのうちの1つを備える。
【0119】
いくつかの例示的な実施形態では、対象トランスポートブロックサイズを第1トランスポートブロックサイズと比較するための手段が、プリアンブルの第1のグループから選択されたプリアンブルを使用する以前のコンテンションベースランダムアクセス試行が失敗するという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用可能であるかどうかを決定し、コンテンションフリーランダムアクセスリソース上の伝送が利用可能であることにしたがって、対象トランスポートブロックサイズを第1トランスポートブロックサイズと比較するための手段を備える。
【0120】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行するための手段が、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと不一致であるという決定にしたがって、コンテンションフリーランダムアクセス試行が実行されることを防止するための手段を備える。
【0121】
いくつかの例示的な実施形態では、ランダムアクセスを実行するための手段が、対象搬送ブロックサイズが第1搬送ブロックサイズと不一致であるという決定にしたがって、
第1のプリアンブルグループおよび第1搬送ブロックサイズに基づいて、第1ランダムアクセスタイプを用いてさらなるコンテンションベースランダムアクセス試行を実行するための手段を備える。
【0122】
いくつかの例示的な実施形態では、第1グループのプリアンブルが第1ランダムアクセスタイプのためのランダムアクセスプリアンブルグループAおよびランダムアクセスプリアンブルグループBのうちの1つを備える。
【0123】
いくつかの例示的な実施形態では、第1ランダムアクセスタイプが高速ランダムアクセスタイプである。いくつかの例示的な実施形態では、第1ランダムアクセスタイプが2ステップランダムアクセスタイプである。
【0124】
いくつかの例示的な実施形態では第1デバイスが端末デバイスを備え、第2デバイスはネットワークデバイスを備える。
【0125】
いくつかの例示的な実施形態では、第1装置が方法300のいくつかの例示的な実施形態で他のステップを実行するための手段をさらに含む。いくつかの例示的な実施形態では、手段が、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは少なくとも1つのプロセッサとともに、第1装置の性能を引き起こすように構成される。
【0126】
図4は、本開示の例示的な実施形態を実施するのに適したデバイス400の簡略化されたブロック図である。デバイス400は図1に示されるように、通信デバイス、例えば、第1デバイス110または第2デバイス120を実装するために提供され得る。図示のように、デバイス400は、1つ以上のプロセッサ410と、プロセッサ410に結合された1つ以上のメモリ420と、プロセッサ410に結合された1つ以上の通信モジュール440とを含む。
【0127】
通信モジュール440は、双方向通信用である。通信モジュール440は、通信を容易にするために少なくとも1つのアンテナを有する。通信インターフェースは、他のネットワーク素子との通信に必要な任意のインターフェースを表し得る。
【0128】
プロセッサ410は、ローカル技術ネットワークに適した任意のタイプであってもよく、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含んでもよい。デバイス400は、メインプロセッサを同期させるクロックに時間的に従属する特定用途向け集積回路チップなどの複数のプロセッサを有することができる。
【0129】
メモリ420は、1つ以上の不揮発性メモリおよび1つ以上の揮発性メモリを含むことができる。不揮発性メモリの例としては、ROM(Read Only memory)424、EPROM(electrically programmable read only Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク、CD(compact disc)、DVD(digital video disk)。
揮発性メモリの例としてはランダムアクセスメモリ(RAM)422、および電源期間中に最後に続かない他の揮発性メモリが挙げられるが、これらに限定されない。
【0130】
コンピュータプログラム430は、関連するプロセッサ410によって実行されるコンピュータ実行可能命令を含む。プログラム430はメモリ、例えば、ROM424に記憶され得る。プロセッサ410は、プログラム430をRAM 422にロードすることによって、任意の適切な動作および処理を実行することができる。
【0131】
本開示の例示的な実施形態は、デバイス400が図2図3に関連して説明した本開示の任意の処理を実行することができるように、プログラム430の手段によって実装することができる。本開示の例示的な実施形態はまた、ハードウェアによって、またはソフトウェアとハードウェアとの組合せによって実装され得る。
【0132】
いくつかの例示的な実施形態では、プログラム430が、デバイス400(メモリ420など)またはデバイス400によってアクセス可能な他の記憶デバイスに含まれ得るコンピュータ可読媒体に有形に含まれ得る。デバイス400は実行のために、プログラム430をコンピュータ可読媒体からRAM422にロードし得る。コンピュータ可読媒体は、ROM、EPROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、CD、DVDなどの任意のタイプの有形の不揮発性メモリを含み得る。図5は、CDまたはDVDの形態のコンピュータ可読媒体500の一例を示す。コンピュータ可読媒体は、その上に記憶されたプログラム430を有する。
【0133】
概して、本開示の様々な実施形態は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、ロジック、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。いくつかの態様はハードウェアで実装され得るが、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の計算装置によって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実装され得る。本開示の実施形態の様々な態様がブロック図、フローチャートとして、またはいくつかの他の絵表示を使用して図示および説明されるが、本明細書で説明されるブロック、装置、システム、技術、または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路または論理、汎用ハードウェアもしくはコントローラ、または他の計算装置、あるいはそれらの何らかの組合せで実装され得ることを理解されたい。
【0134】
本開示はまた、非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に有形に記憶された少なくとも1つのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、図2図3を参照して上述した方法のいずれかを実行するために、対象実プロセッサまたは仮想プロセッサ上のデバイスにおいて実行される、プログラムモジュールに含まれるものなどのコンピュータ実行可能命令を含む。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか、または特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、ライブラリ、物、クラス、成分、データ構造などを含む。プログラムモジュールの機能性は様々な態様において所望されるように、プログラムモジュール間で組み合わされ、または分割され得る。プログラムモジュールのための機械実行可能命令は、ローカル装置または分散装置内で実行され得る。分散型デバイスでは、プログラムモジュールがローカル記憶媒体とリモート記憶媒体の両方に配置することができる。
【0135】
本開示の方法を実行するためのプログラムコードは、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれ得る。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供され得、その結果、プログラムコードはプロセッサまたはコントローラによって実行されたとき、フローチャートおよび/またはブロック図に指定された機能/動作を実装させる。プログラム・コードは、完全にマシン上で、部分的にマシン上で、スタンドアロン・ソフトウェア・パッケージとして、部分的にマシン上で、部分的にリモート・マシン上で、または完全にリモート・マシンもしくはサーバ上で実行することができる。
【0136】
本開示の文脈では、コンピュータプログラムコードまたは関連データがデバイス、装置、またはプロセッサが、上記で説明した様々なプロセスおよび動作を実行することを可能にするために、任意の適切なキャリアによって搬送され得る。キャリアの例は、信号、コンピュータ可読媒体などを含む。
【0137】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体またはコンピュータ可読記憶媒体であり得る。コンピュータ可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、もしくは半導体のシステム、装置、もしくはデバイス、または前述のもの任意の適切な組合せを含み得るが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ以上のワイヤを有する電気接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または前述の任意の適切な組合せを含む。
【0138】
さらに、動作は特定の順序で描かれているが、これは望ましい結果を達成するために、そのような動作が示された特定の順序で、または連続的な順序で実行されること、またはすべての示された動作が実行されることを必要とするものとして理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスク処理および並列処理が有利であり得る。同様に、いくつかの特定の実装の詳細が上記の説明に含まれるが、これらは本開示の範囲に対する制限としてではなく、むしろ特定の実施形態に特有であり得る特徴の説明として解釈されるべきである。別個の実施形態の文脈で説明される特定の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて実装されてもよい。逆に、単一の実施形態の文脈で説明される様々な特徴は複数の実施形態において別々に、または任意の適切な組み合わせで実装されてもよい。
【0139】
本開示は構造的特徴および/または方法論的行為に特有の言語で説明されてきたが、
添付の特許請求の範囲で定義される本開示は必ずしも上述の特定の特徴または行為に限定されないことを理解されたい。むしろ、上述の特定の特徴および動作は、特許請求の範囲を実施する例示的な形成として開示される。
図1
図2
図3
図4
図5