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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20240806BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
G03G15/08 330
G03G21/16 176
G03G21/16 152
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020011920
(22)【出願日】2020-01-28
(65)【公開番号】P2021117407
(43)【公開日】2021-08-10
【審査請求日】2022-11-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108523
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 雅博
(72)【発明者】
【氏名】東村 英史
【審査官】内藤 万紀子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-119505(JP,A)
【文献】特開2008-165026(JP,A)
【文献】特開2008-257124(JP,A)
【文献】特開平08-101619(JP,A)
【文献】特開2014-228608(JP,A)
【文献】特開2012-234190(JP,A)
【文献】特開2016-118625(JP,A)
【文献】特開2015-212838(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0203377(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー収容容器が装着される画像形成装置であって、
前記トナー収容容器が装着された状態で前記トナー収容容器と電気的に接続される本体側接点と、
前記本体側接点を保持する保持部材と、
前記保持部材と本体フレームとの間に設けられ、前記トナー収容容器が装着された状態で前記保持部材を前記トナー収容容器が装着されるために挿入される方向と反対の付勢方向に付勢する弾性部材と、
前記保持部材から前記付勢方向と反対方向に突出する摺動部材と、
前記本体フレームに前記付勢方向に沿って形成された穴形状のガイド手段と、を備え、
前記保持部材は、前記付勢方向に突出する規制部材を、含み、
前記本体側接点は、弾性を有し、前記付勢方向に沿って伸縮可能に前記保持部材により保持され、
前記規制部材は、長手方向が前記トナー収容容器に設けられた容器側規制部材の長手方向と交差する形状であり、前記本体側接点が前記トナー収容容器と電気的に接続された状態で前記トナー収容容器に設けられた前記容器側規制部材に当接し、
前記保持部材は、前記摺動部材が前記ガイド手段に沿って摺動可能に配置される、画像形成装置。
【請求項2】
前記本体側接点は、前記弾性部材よりもばね定数が小さい、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記規制部材は、前記本体側接点を跨いで配置される、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記規制部材は、前記トナー収容容器が装着された状態で前記トナー収容容器に設けられた容器側規制部材に当接し、
前記トナー収容容器が装着された状態で、前記規制部材の前記付勢方向を法線とする断面の長手方向が前記容器側規制部材の前記付勢方向を法線とする断面の長手方向と交わる、請求項1~3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記弾性部材は、圧縮コイルばね、板バネのいずれかである、請求項1~4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記弾性部材は、前記保持部材によって保持される、請求項1~5のいずれかに記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像形成装置に関し、特に、トナー収容容器が装着される画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
MFP(Multi Function Peripheral)で代表される画像形成装置は、トナーを用いて用紙に画像を形成する。この画像形成装置は、感光体ドラムに形成された静電潜像をトナーにて現像する現像器と、現像器にトナーを補給するトナー収容容器とを備えている。
【0003】
この、トナー収容容器に、そのトナー収容容器に関する情報が格納されたIDチップ等の半導体素子が装着され、MFPにトナー収容容器が装着された状態で、MFPがIDチップに記憶された情報を読み取って、トナー収容容器を管理する。トナー収容容器はMFPに着脱可能なため、MFPがIDチップにアクセスするために、トナー収容容器に設けられた接点とMFPに設けられた接点とを電気的に接続することが要求される。
【0004】
特開2015-212838号公報には、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成され、情報記憶装置を保持する着脱可能装置であって、前記情報記憶装置は、前記画像形成装置本体と前記着脱可能装置との間で通信される情報が記憶される情報記憶部と、前記画像形成装置本体に設置された本体側端子に接触して、前記画像形成装置本体との間で前記情報を通信するための端子と、前記情報記憶部と前記端子とが保持されるとともに、前記画像形成装置本体に設置された突起部が挿入される穴部又は切欠部のうち少なくとも一方が形成された基板と、を備え、前記本体側端子に対して前記端子が近づいて接触するときに、その移動方向に対して交差する仮想平面上を移動できるように前記情報記憶装置を保持する保持部を備えたことを特徴とする着脱可能装置が記載されている。
【0005】
特開2015-212838号公報に記載の着脱可能装置においては、本体側端子と着脱可能装置に備えられた端子との鉛直方向の相対的な位置を合わせることができるが、水平方向の相対的な位置を合わせることができない。トナー収容容器はMFPに正面側から背面側に向かって挿入されるために、水平方向の相対位置が離れすぎると本体側端子と着脱可能装置に備えられた端子とが接触しない場合があり、水平方向の相対位置が近すぎると本体側端子が塑性変形して弾性力が損なわれる場合があるといった問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2015-212838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、本体側接点をトナー収容容器と確実に電気的に接続することが可能な画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像形成装置は、トナー収容容器が装着される画像形成装置であって、トナー収容容器が装着された状態でトナー収容容器と電気的に接続される本体側接点と、本体側接点を保持する保持部材と、保持部材と本体フレームとの間に設けられ、トナー収容容器が装着された状態で保持部材をトナー収容容器が装着されるために挿入される方向と反対の付勢方向に付勢する弾性部材と、保持部材から付勢方向と反対方向に突出する摺動部材と、本体フレームに付勢方向に沿って形成された穴形状のガイド手段と、を備え、保持部材は、付勢方向に突出する規制部材を、含み、本体側接点は、弾性を有し、付勢方向に沿って伸縮可能に保持部材により保持され、規制部材は、長手方向がトナー収容容器に設けられた容器側規制部材の長手方向と交差する形状であり、本体側接点がトナー収容容器と電気的に接続された状態でトナー収容容器に設けられた容器側規制部材に当接し、摺動部材がガイド手段に沿って摺動可能に配置される。
【0009】
この局面に従えば、本体側接点を保持する保持部材が、保持部材と本体フレームとの間に設けられる弾性部材により、トナー収容容器が装着された状態でトナー収容容器が装着されるために挿入される方向と反対の付勢方向に付勢される。このため、本体側接点がトナー収容容器に向かう方向に付勢されるので、本体側接点をトナー収容容器と確実に電気的に接続することが可能な画像形成装置を提供することができる。
【0011】
また、摺動部材がガイド手段に沿って摺動可能に配置されるので、保持部材が移動する方向を付勢方向に制限することができる。規制部材が保持部材から付勢方向に突出し、トナー収容容器が装着された状態でトナー収容容器に当接する。このため、トナー収容容器が装着された状態における保持部材とトナー収容容器との間の距離が一定となるので、弾性を有する本体側接点が塑性変形しないようにして、本体側接点が破損しないようにできる。
【0012】
好ましくは、本体側接点は、弾性部材よりもばね定数が小さい。
【0013】
この局面に従えば、本体側接点が弾性部材よりも先に弾性変形するので、本体側接点をトナー収容容器に電気的に接続することができる。
【0014】
好ましくは、規制部材は、本体側接点を跨いで配置される。
【0015】
この局面に従えば、保持部材とトナー収容容器との間の距離が一定になるので、本体側接点の弾性変形量を一定にすることができる。
【0016】
好ましくは、規制部材は、トナー収容容器が装着された状態でトナー収容容器に設けられた容器側規制部材に当接し、トナー収容容器が装着された状態で、規制部材の付勢方向を法線とする断面の長手方向が容器側規制部材の付勢方向を法線とする断面の長手方向と交わる。
【0017】
この局面に従えば、規制部材と容器側規制部材との上下方向および左右方向の相対的な位置のずれを許容することができる。
【0020】
好ましくは、弾性部材は、圧縮コイルばね、板バネのいずれかである。
【0021】
好ましくは、弾性部材は、保持部材によって保持される。
【0022】
この局面に従えば、保持部材が弾性部材によって付勢される位置が一定となるので、保持部材が安定して移動するようにできる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施の形態の1つにおけるMFPの外観を示す第1の斜視図である。
図2】MFPの内部構成の一例を模式的に示す断面図である。
図3】本発明の実施の形態の1つにおけるMFPの外観を示す第2の斜視図である。
図4】MFPにおいてトナーボトルを交換する様子を示す図である。
図5】トナー収容容器の内部を示す図である。
図6】MFPに装着される前の状態におけるトナー収容容器の縦断面図である。
図7図6のA-A線断面図である。
図8】MFPに装着された状態におけるトナー収容容器の縦断面図である。
図9図8のA-A線断面図である。
図10】蓋部が閉塞状態におけるトナー収容容器の一部を示す斜視図である。
図11】蓋部が開放状態におけるトナー収容容器の一部を示す斜視図である。
図12】トナー収容容器がMFPに装着される途中の状態における平面図である
図13】トナー収容容器がMFPに装着された状態における平面図である。
図14】トナー収容容器がMFPに装着される前の状態における保持部材の側面図である。
図15】トナー収容容器がMFPに装着された状態における保持部材の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0025】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおけるMFPの外観を示す第1の斜視図である。図2は、MFPの内部構成の一例を模式的に示す断面図である。図1および図2を参照して、MFP(Multi Function Peripheral)100は、画像形成装置の一例であり、原稿を読み取る原稿読取部130と、画像データに基づいて用紙に画像を形成する画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給する給紙部150と、を含む。図2以降の一部の図面には、位置関係を明確にするために、互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびZ方向は水平面内で互いに直交し、Y方向は鉛直方向に相当する。また、以下の説明では、X方向を左右方向とも呼び、X方向において矢印が向かう方向を右側面方向と呼び、その逆方向を左側面方向と呼ぶ。また、Y方向を上下方向とも呼び、Y方向において、矢印が向かう方向を上方向と呼び、その逆方向を下方向と呼ぶ。Z方向を前後方向とも呼び、Z方向において、矢印が向かう方向を正面方向と呼び、その逆方向を背面方向と呼ぶ。
【0026】
原稿読取部130は、原稿ガラス11上にセットされた原稿の画像を、その下方を移動するスライダー12に取付けられた露光ランプ13で露光する。原稿からの反射光は、ミラー14と2枚の反射ミラー15,15Aによりレンズ16に導かれ、CCD(Charge Coupled Devices)センサー18に結像する。
【0027】
CCDセンサー18に結像した反射光は、CCDセンサー18内で電気信号としての画像データに変換される。画像データは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の印字用データに変換されて、画像形成部140に出力される。
【0028】
画像形成部140は、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックそれぞれの画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kを備える。ここで、“Y”、“M”、“C”および“K”は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックを表す。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの少なくとも1つが駆動されることにより、画像が形成される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kのすべてが駆動されると、フルカラーの画像が形成される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kには、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの印字用データがそれぞれ入力される。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kは、取扱うトナーの色彩が異なるのみなので、ここでは、イエローの画像を形成するための画像形成ユニット20Yについて説明する。
【0029】
画像形成ユニット20Yは、イエローの印字用データが入力される露光装置21Yと、像担持体である感光体ドラム23Yと、感光体ドラム23Yの表面を一様に帯電するための帯電ローラー22Yと、現像器24Yと、感光体ドラム23Y上に形成されたトナー像を電界力の作用で像担持体である中間転写ベルト30上に転写するための1次転写ローラー25Yと、感光体ドラム23Y上の転写残トナーを除去するためドラム清掃ブレード27Yと、トナー収容容器41Yと、トナーホッパー42Yと、を備える。
【0030】
トナー収容容器41Yは、イエローのトナーを収容する。トナー収容容器41Yは、本体フレームに設けられた駆動モーター515(図12参照)を駆動源として駆動し、トナーを外部に排出する。トナー収容容器41Yから排出されたトナーは、トナーホッパー42Yに供給される。トナーホッパー42Yは、現像器24Yに収容されたトナーの残量が予め定められた下限値以下になることに応じて現像器24Yにトナーを供給する。
【0031】
感光体ドラム23Yの周辺に、帯電ローラー22Y、露光装置21Y、現像器24Y、1次転写ローラー25Y、ドラム清掃ブレード27Yが、感光体ドラム23Yの回転方向に沿って順に配置される。
【0032】
感光体ドラム23Yは、帯電ローラー22Yによって帯電された後、露光装置21Yが発光するレーザー光が照射される。露光装置21Yは、感光体ドラム23Yの表面の画像対応部を露光する。これにより、感光体ドラム23Yに静電潜像が形成される。続いて、現像器24Yが、感光体ドラム23Yに形成された静電潜像を帯電したトナーで現像する。具体的には、感光体ドラム23Yに形成された静電潜像上に電界力の作用でトナーが載せられることにより、トナー像が感光体ドラム23Yに形成される。感光体ドラム23Y上に形成されたトナー像は、像担持体である中間転写ベルト30上に1次転写ローラー25Yにより電界力の作用で転写される。感光体ドラム23Y上で転写されずに残ったトナーは、ドラム清掃ブレード27Yにより感光体ドラム23Yから除去される。
【0033】
一方、中間転写ベルト30は、駆動ローラー33と従動ローラー34とにより弛まないように懸架されている。駆動ローラー33が図2中で反時計回りに回転すると、中間転写ベルト30が所定の速度で図中反時計回りに回転する。中間転写ベルト30の回転に伴って、従動ローラー34が、反時計回りに回転する。
【0034】
これにより、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kが、順に中間転写ベルト30上にトナー像を転写する。画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kそれぞれが、中間転写ベルト30上にトナー像を転写するタイミングは、中間転写ベルト30に付された基準マークの検出に基づいて、調整される。これにより、イエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックのトナー像が中間転写ベルト30上に重畳される。
【0035】
中間転写ベルト30に形成されたトナー像は、転写部材である2次転写ローラー26によって電界力の作用で用紙に転写される。タイミングローラー31により搬送される用紙は、中間転写ベルト30と2次転写ローラー26とが接するニップ部に搬送される。トナー像が転写された用紙は、定着ローラー32に搬送され、定着ローラー32により加熱および加圧される。これにより、トナーが溶かされて用紙に定着する。その後、用紙は排紙トレイ39に排出される。
【0036】
中間転写ベルト30の画像形成ユニット20Yの上流に、ベルト清掃ブレード28が設けられている。ベルト清掃ブレード28は、中間転写ベルト30上で用紙に転写されずに残ったトナーを除去する。
【0037】
給紙カセット35,35Aには、それぞれサイズの異なる用紙がセットされている。給紙カセット35,35Aそれぞれに収容された用紙は、給紙カセット35,35Aにそれぞれ取付けられている取出ローラー36,36Aにより、搬送経路へ供給され、給紙ローラー37によりタイミングローラー31へ送られる。
【0038】
MFP100は、フルカラーの画像を形成する場合、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kのすべてを駆動するが、モノクロの画像を形成する場合、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kのいずれか1つを駆動する。また、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kの2以上を組み合わせて画像を形成することもできる。なお、ここでは、MFP100は、用紙に4色のトナーそれぞれを形成する画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kを備えたタンデム方式を採用する例について説明するが、1つの感光体ドラムで4色のトナーを順に用紙に転写する4サイクル方式を採用してもよい。
【0039】
本実施の形態におけるMFP100は、トナー収容容器41Y、41M,41C,41Kそれぞれは、容器格納部41に格納される。
【0040】
図3は、本発明の実施の形態の1つにおけるMFPの外観を示す第2の斜視図である。図3を参照して、MFP100は、本体ケースの一部を構成し、本体内部を露出するカバー部材50を備える。図3においては、カバー部材50を開いた全開状態におけるMFP100を示している。カバー部材50は、全開状態において、画像形成部140の容器格納部41を外部に露出させる。カバー部材50は、画像形成ユニット20Y,20M,20C,20Kを外部に露出させない。このため、カバー部材50が全開状態において、画像形成部140は、画像形成動作を実行するように設定されている。したがって、画像形成部140が像形成動作中に、カバー部材50が閉状態から全開状態になっても、画像形成部140が画像形成動作を中断することなく継続する。また、カバー部材50が全開状態において、容器格納部41が露出するので、ユーザーは、トナー収容容器41Y、41M,41C,41Kの少なくとも1つを交換することができる。
【0041】
図4は、MFPにおいてトナー収容容器を交換する様子を示す図である。図4を参照して、トナー収容容器41Yは、MFP100の容器格納部41から前後方向の正面側に引き出されることにより、MFP100から離脱される。その後、新たなトナー収容容器41YがMFP100の容器格納部41に挿入されることにより、MFP100に装着される。トナー収容容器41YがMFP100に挿入される方向は、前後方向と平行であり、MFP100の正面から背面に向かう背面方向である。
【0042】
トナー収容容器41Y,41M,41C,41Kの構成はほぼ同じである。ここでは、一例としてトナー収容容器41Yについて説明する。また、トナー収容容器41YがMFP100に装着された状態でMFP100の正面側となるトナー収容容器41Yの側面を正面といい、MFP100の背面側となるトナー収容容器41Yの側面を背面という。
【0043】
図5は、トナー収容容器の内部を示す図である。図6は、MFPに装着される前の状態におけるトナー収容容器の縦断面図である。図7は、図6のA-A線断面図である。図8は、MFPに装着された状態におけるトナー収容容器の縦断面図である。図6および図8において、図面左側がトナー収容容器41Yの正面であり、図面右側がトナー収容容器41Yの背面である。
【0044】
図5図8を参照して、トナー収容容器41Yは、トナーを収容する収容部411と、搬送部材421と、傾斜面425と、排出口427と、蓋部429と、駆動ギア431と、スライド部435と、を含む。
【0045】
収容部411は、天井部412、正面部413A、背面部413B、側面部413Cおよび底部414を有する。底部414は、円筒を回転対称軸を含む面で切断した形状である。天井部412、正面部413A、背面部413B、側面部413Cそれぞれは平板の形状である。収容部411は、天井部412、正面部413A、背面部413B、側面部413Cおよび底部414で囲まれた収容空間を形成する。収容部411に形成される収容空間にトナーが収容される。本実施の形態においては、底部414がトナーの搬送経路を定め、トナーの搬送方向は、背面から正面に向かう正面方向としている。したがって、収容部411に収容されるトナーは、底部414に沿って正面方向に移動する。
【0046】
底部414の正面部413Aから所定の距離の間に傾斜面425が形成されている。傾斜面425は、トナーの搬送経路と交わる。このため、収容部411の内壁は、トナーの搬送経路と平行な面と、トナーの搬送経路と交わる傾斜面415とを含む。傾斜面425は、収容部411の底部414に形成され、底部414の傾斜面425とは別の部分から上方に傾斜する。傾斜面425は、水平方向から上方に傾く面である。
【0047】
なお、傾斜面425は、水平方向から下方に傾く面でもよい。また、傾斜面415は、底部414の正面部413Aと背面部413Bとの間の任意の位置に形成されてもよい。例えば、傾斜面415は、底部414の背面部413Bから所定の距離の間に形成されてもよい。さらに、傾斜面415は、底部414の正面部413Aおよび背面部413Bそれぞれから離れた位置に形成されてもよい。この場合は、傾斜面415は、水平方向から下方に傾いた部分と、水平方向から上方に傾いた部分とで構成される。
【0048】
底部414の傾斜面425の一部に外部に開放された排出口427が形成される。トナー収容容器41YがMFP100に装着された状態において、傾斜面425は、正面側が背面側よりも高く、正面側から背面側に向かって下方に傾斜する。
【0049】
スライド部435は、トナー収容容器41YがMFP100に装着される前は、バネにより付勢されて、図6に示す閉塞位置に位置する。スライド部435が閉塞位置にあるとき、蓋部429がスライド部435により持ち上げられて排出口427を閉塞した閉塞状態となる。トナー収容容器41YがMFP100に装着される途中で、スライド部435がMFP100の本体フレームの一部に引っかかり、ユーザーによりトナー収容容器41Yが押される力が、スライド部435がバネから受ける付勢力に打ち勝ってスライド部435が移動を開始する。そして、トナー収容容器41YがMFP100に装着された段階で、図8に示す開放位置まで移動する。スライド部435が開放位置にあるとき、蓋部429は、スライド部435により規制されなくなるので、重力により回転して、排出口427を開放した開放状態となる。さらに、トナー収容容器41YがMFP100から離脱される場合、スライド部435とMFP100の本体フレームの一部との引っかかりが解除される。このため、スライド部435は、バネにより付勢されて図6に示す閉塞位置に位置する。このため、トナー収容容器41YがMFP100から離脱させても、トナーがトナー収容容器41Yからこぼれないようにできる。このように、トナー収容容器41YのMFP100への着脱に連動して、蓋部329を開放状態と閉塞状態とに状態を変化させることができる。
【0050】
また、収容部411に形成される収容空間に搬送部材421が配置される。搬送部材421は、トナーの搬送経路に沿って配置される。具体的には、搬送部材421は、底部414の背面部413Bから正面部413Aに至る長さを有する。搬送部材421は、背面側の端部に回転軸422が形成されており、回転軸422は収容部411により軸支される。回転軸422の端部は駆動ギア431と結合される。駆動ギア431は、MFP100にトナー収容容器41Yが装着された状態で、MFP100に設けられた駆動モーター515(図12参照)から回転力が伝達され、回転する。
【0051】
搬送部材421は、回転軸422を延長した中心線の周りに螺旋状に巻かれたコイル状の形状である。搬送部材421は、金属製の線材であり、ここでは、ステンレスとしている。したがって、搬送部材421は、弾性を有する。なお、搬送部材421は、弾性を有すれば、金属製に限らず、他の素材を用いてもよい。例えば、搬送部材421は、樹脂で形成されてもよい。
【0052】
駆動ギア431が回転すると、搬送部材421の回転軸422が回転するので、搬送部材421が回転する。搬送部材421は中心線の周りに螺旋状に巻かれたコイル状の形状なので、収容部411に収容されたトナーが背面から正面に向かう正面方向の力を搬送部材421から受け、搬送経路に沿って背面から正面に向かう搬送方向に搬送される。背面から正面に搬送されるトナーは、排出口427からトナー収容容器41Yの外部に重力によって排出される。搬送部材421は、収容部411の収容空間の背面から正面に至る長さを有するので、収容部411の収容空間に収容されたトナーを搬送することができる。
【0053】
図9は、トナー収容容器の一部の斜視図である。図9を参照して、トナー収容容器41Yは、その背面に、駆動ギア431と、IC基板441と、容器側規制部材443A,443Bと、突起収容部445,447と、係合部449と、を有する。IC基板441は、上下方向に並んで配列された3つの容器側接点442が形成されている。IC基板441は、収容部411の裏面に装着される。容器側規制部材443A,443Bそれぞれは、IC基板441を挟んで上下に配置され、収容部411の裏面から延びる四角柱の形状である。容器側規制部材443A,443Bそれぞれを、トナー収容容器41YがMFP100に挿入される前後方向を法線とする面で切断した断面の形状は、上下方向の長さが左右方向の長さよりも長い。
【0054】
図10は、容器格納部の一部の斜視図である。図10を参照して、容器格納部41は、駆動系接続機構510と、電気的接続機構600と、位置決機構520と、を含む。駆動系接続機構510、電気的接続機構600および位置決機構520は、本体フレーム500に固定される。
【0055】
駆動系接続機構510は、本体側駆動ギア511と、ギア用バネ513と、駆動モーター515(図12参照)と、を有する。本体側駆動ギア511は、その回転軸が軸方向に摺動可能に本体フレーム500に軸支されている。本体側駆動ギア511の回転軸は、前後方向に平行である。本体側駆動ギア511の回転軸には、本体フレーム500に固定された駆動モーター515により駆動力が伝達される。本体側駆動ギア511と本体フレーム500との間にギア用バネ513が配置されており、本体側駆動ギア511は、ギア用バネ513によって本体フレーム500から離れる方向に付勢される。ギア用バネ513が本体側駆動ギア511を付勢する方向は、前後方向のMFP100の背面から正面に向かう正面方向である。このため、本体側駆動ギア511の回転軸は、容器格納部41に装着されたトナー収容容器41Yの搬送部材421の回転軸422と平行である。
【0056】
電気的接続機構600は、3つの本体側接点701と、本体側接点701を保持する保持部材601と、弾性部材703と、を有する。保持部材601は、平板形状の保持台602と、規制部材603A,603Bと、保持台602の正面側の面に配置された接点保持部604と、を含む。
【0057】
3つの本体側接点701それぞれは、金属の平板を鈍角に折り曲げた形状であり、一端が接点保持部604に固定され、他端が自由端となっている。このため、本体側接点701は、弾性を有し、前後方向に伸縮可能である。
【0058】
規制部材603A,603Bそれぞれは、3つの本体側接点701を挟んで上下に配置される。規制部材603A,603Bは、保持台602の上下方向の両端から前後方向の正面方向に向かってそれぞれ延びる。規制部材603A,603Bそれぞれは、四角柱の形状である。容器側規制部材443A,443Bそれぞれを、トナー収容容器41YがMFP100に挿入される前後方向を法線とする面で切断した断面の形状は、左右方向の長さが上下方向の長さよりも長い。
【0059】
図11は、保持部材を裏面側から見た斜視図である。図11を参照して、保持部材601は、保持台602の裏面から垂直に延びる3つの摺動部材605と、弾性部材703が嵌合される嵌合突起607と、脱落防止部606と、が形成されている。
【0060】
図10に戻って、保持部材601は、3つの摺動部材605が本体フレーム500に形成された3つのガイド穴507にそれぞれ挿入されるように取り付けられる。ガイド穴507は、前後方向に平行である。このため、3つの摺動部材605が3つのガイド穴507中をそれぞれ摺動するので、保持部材601は、本体フレーム500に対して、前後方向に移動可能である。また、保持部材601の本体フレーム500に対する上下方向および左右方向の相対位置が固定される。特に、保持部材601は本体フレーム500に相対して回転しない。
【0061】
脱落防止部606は、本体フレーム500に設けられた貫通穴を通る。脱落防止部606は、先端が貫通穴より大きな径の鍵状の鍵部が形成されている。本体フレーム500に脱落防止部606の鍵部が当接することにより、保持部材601と本体フレーム500との間の最大の距離が規制される。これにより、保持部材601が本体フレーム500から脱落しないようにできる。
【0062】
弾性部材703は、保持部材601の保持台602と本体フレーム500との間に配置される。弾性部材703は、例えば、圧縮コイルばね、板ばね等を用いることができる。弾性部材703は、保持部材601と本体フレーム500との間に配置され、保持部材601を付勢方向に付勢する。付勢方向は、トナー収容容器41YがMFP100に挿入される方向と反対の方向である。換言すれば、付勢方向は、前後方向と平行であり、MFP100の背面から正面に向かう正面方向である。保持部材601が本体フレーム500から遠ざかる方向であり、MFP100の裏面から正面に向かう正面方向である。弾性部材703は保持台602の裏面に設けられた嵌合突起607に嵌合される。弾性部材703と保持台602との相対位置が一定となり、保持台602が常に同じ位置で弾性部材703による付勢力を受ける。このため、保持部材601を安定して移動させることができる。弾性部材703は、そのばね定数が本体側接点701のばね定数よりも大きい。
【0063】
位置決機構520は、位置決突起521,523と、係合板バネ525と、を含む。位置決突起521,523は、トナー収容容器41Yが備える突起収容部445,447と、それぞれ係合する。これにより、トナー収容容器41Yと本体フレーム500と上下方向および左右方向の相対位置が定められる。係合板バネ525は、トナー収容容器41Yが備える係合部449と係合する。これにより、トナー収容容器41Yと本体フレーム500と前後方向の相対位置が定められる。
【0064】
次に、ユーザーによりトナー収容容器41YがMFP100に装着される場合における各部材の関係について説明する。
【0065】
図12は、トナー収容容器がMFPに装着される途中の状態における平面図である。図13は、トナー収容容器がMFP100に装着された状態における平面図である。図12および図13を参照して、ユーザーが、トナー収容容器41YをMFP100の容器格納部41に挿入を開始すると、トナー収容容器41Yが容器格納部41の上を滑りながら移動する。この状態において、容器格納部41によりトナー収容容器41Yと本体フレーム500との上下方向の相対位置が定められる。
【0066】
ユーザーが、トナー収容容器41YをMFP100の背面側に押し込むと、突起収容部445,447が、位置決突起521,523と、それぞれ係合する。これにより、トナー収容容器41Yと本体フレーム500と上下方向および左右方向の相対位置が定められる。
【0067】
ユーザーが、さらに、トナー収容容器41YをMFP100の背面側に押すと、駆動ギア431と本体側駆動ギア511とが係合を開始するとともに、3つの本体側接点701がIC基板441に形成された3つの容器側接点442とそれぞれ接触する。
【0068】
さらに、ユーザーがトナー収容容器41YをMFP100の背面側に押すと、3つの本体側接点701が弾性変形しつつIC基板441と保持台602との間の距離が小さくなる。そして、保持部材601の2つの規制部材603A,603Bが容器側規制部材443A,443Bとそれぞれ当接する。規制部材603A,603Bの長手方向と、容器側規制部材443A,443Bの長手方向とが交差するので、トナー収容容器41Yの個体差によって容器側規制部材443A,443Bの位置が上下方向および左右方向にずれる場合であっても、規制部材603A,603Bを容器側規制部材443A,443Bとそれぞれ当接させることができる。
【0069】
保持部材601の2つの規制部材603A,603Bが容器側規制部材443A,443Bとそれぞれ当接すると、IC基板441と保持台602との間の距離が最小となる。規制部材603A,603Bは、保持部材601の本体側接点701が配置される面とトナー収容容器41Yが備える容器側接点442との間の距離が予め定められた値となるように保持台602からの突出量が定められている。
【0070】
さらに、ユーザーがトナー収容容器41YをMFP100の背面側に押し込むと、弾性部材703が弾性変形し、保持部材603が本体フレーム500側に移動を開始する。弾性部材703が弾性変形している間、IC基板441と保持台602との間の距離は最小値を維持したまま変動しない。
【0071】
一方、駆動ギア431と本体側駆動ギア511とが係合すると、本体側駆動ギア511が本体フレーム500側に移動を開始するとともに、係合部449が、係合板バネ525と係合を開始する。この段階で、ギア用バネ513が弾性変形するとともに、係合板バネ525が弾性変形する。
【0072】
係合部449の最も横幅が広い部分が、係合板バネ525の最も横幅が狭い部分を通過するまで、ユーザーがトナー収容容器41YをMFP100の背面側に押し、MFP100の背面側に押す動作を止めると、トナー収容容器41YのMFP100への装着動作が完了する。
【0073】
この段階で、トナー収容容器41Yは、ギア用バネ513によりMFP100の裏面から正面に向かう正面方向に力を受けるので、トナー収容容器41YがMFP100の正面側に移動し、係合部449が係合板バネ525と係合する。具体的には、係合部449の最も横幅が広い部分が、係合板バネ525の最も横幅が狭い部分に当接する。これにより、トナー収容容器41Yの本体フレーム500に対する前後方向の相対位置が決定され、トナー収容容器41YがMFP100に装着された状態となる。
【0074】
トナー収容容器41YがMFPに装着された状態において、本体側駆動ギア511が本体フレーム500から遠ざかる方向にギア用バネ513により付勢されるので、本体側駆動ギア511と駆動ギア431とが係合した状態が維持される。
【0075】
また、トナー収容容器41YがMFP100に装着された状態において、保持部材601が本体フレーム500から遠ざかる付勢方向に弾性部材703により付勢されるので、IC基板441と保持台602との間の距離は最小となる。これにより、3つの本体側接点701と3つの容器側接点442とがそれぞれ接触し、3つの本体側接点701と3つの容器側接点442とがそれぞれ電気的に接続される。
【0076】
図14は、トナー収容容器がMFPに装着される前の状態における保持部材の側面図である。トナー収容容器がMFPに装着される前は、保持部材601の保持台602が弾性部材703により本体フレーム500から離れる方法に付勢される。脱落防止部606の鍵部が本体フレーム500に当接し、保持部材601と本体フレーム500との相対位置が定まる。この状態において、保持台602と本体フレーム500との間の距離が最大である。本体側接点701は、外力を受けないので、接点保持部604からの突出量が最大である。
【0077】
図15は、トナー収容容器がMFPに装着された状態における保持部材の側面図である。図15を参照して、保持部材601の2つの規制部材603A,603Bが容器側規制部材443A,443Bとそれぞれ当接し、IC基板441と保持台602との間の距離が最小である。本体側接点701はIC基板441の容器側接点442により押されて弾性変形する。IC基板441と保持台602との間に最小の距離が確保されるので、本体側接点701は塑性変形しない。
【0078】
保持台602は、規制部材603A,603Bそれぞれが、容器側規制部材443A,443BそれぞれによりMFP100の裏面側に向かって押されるので、弾性部材703が収縮する。このため、保持台602は弾性部材703により付勢方向に付勢される。弾性部材703のばね定数が本体側接点701のばね定数より大きいので、IC基板441と保持台602との間で最小の距離が維持される。
【0079】
このように、電気的接続機構600は、位置決機構520による前後方向の位置決め精度が位置決機構520とトナー収容容器41Yとの個体差によってばらつく場合であっても、3つの本体側接点701と3つの容器側接点442とがそれぞれ接触し、3つの本体側接点701と3つの容器側接点442とをそれぞれ電気的に接続することができる。
【0080】
以上説明したように、本実施の形態におけるMFP100は、画像形成装置として機能し、MFP100に着脱可能なトナー収容容器41Yが装着された状態でトナー収容容器41Yの容器側接点442と電気的に接続される本体側接点701と、本体側接点701を保持する保持部材601と、保持部材601と本体フレーム500との間に設けられ、トナー収容容器41Yが装着された状態で保持部材601をトナー収容容器41Yが挿入される方向と反対の付勢方向に付勢する弾性部材703と、を備える。このため、本体側接点701を保持する保持部材601が、弾性部材703により、トナー収容容器41Yが装着された状態でトナー収容容器41Yに向かう付勢方向に付勢される。このため、本体側接点701がトナー収容容器41Yに向かう方向に付勢されるので、本体側接点701をトナー収容容器41Yの容器側接点442と電気的に確実に接続することができる。
【0081】
また、MFP100は、保持部材601は、保持台602から付勢方向に突出する規制部材603A,603Bが形成されており、本体側接点701は、弾性を有し、規制部材603A,603Bは、トナー収容容器41Yが装着された状態でトナー収容容器41Yの容器側規制部材443A,443Bに当接する。このため、トナー収容容器41Yが装着された状態における保持部材601とトナー収容容器41Yとの間の距離が一定となるので、弾性を有する本体側接点701が塑性変形しないようにして、本体側接点701が破損しないようにできる。
【0082】
また、本体側接点701は、弾性部材703よりもばね定数が小さい。このため、本体側接点701が弾性部材703よりも先に弾性変形するので、本体側接点701をトナー収容容器41Yの容器側接点442に電気的に接続することができる。
【0083】
また、規制部材603A,603Bは、本体側接点701を上下方向に跨いで配置される。このため、保持部材601とトナー収容容器41Yとの間の距離が一定になるので、本体側接点701の弾性変形量を一定にすることができる。
【0084】
また、規制部材603A,603Bは、トナー収容容器41Yが装着された状態でトナー収容容器41Yに設けられた容器側規制部材443A,443Bに当接し、規制部材603A,603Bの付勢方向を法線とする断面の長手方向が容器側規制部材443A,443Bの付勢方向を法線とする断面の長手方向と交わる。このため、規制部材と容器側規制部材との上下方向および左右方向の相対的な位置のずれを許容することができる。
【0085】
また、保持部材601は、保持台602から付勢方向と反対方向に突出する摺動部材605が形成され、本体フレーム500に付勢方向に沿って形成されたガイド穴507が形成されており、保持部材601は、摺動部材605がガイド穴507に沿って摺動可能に配置される。このため、保持部材601が移動する方向を付勢方向に制限することができる。
【0086】
また、弾性部材703は、圧縮コイルばね、板バネのいずれかである。
【0087】
また、弾性部材703は、保持部材601の嵌合突起607に嵌合されることにより取り付けられる。このため、保持部材601が弾性部材703によって付勢される位置が一定となり、保持部材601を安定して移動させることができる。
【0088】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0089】
100 MFP、41 容器格納部、41Y,41M,41C,41K トナー収容容器、411 収容部、431 駆動ギア、441 IC基板、442 容器側接点、443A,443B 容器側規制部材、445,447 突起収容部、449 係合部、500 本体フレーム、507 ガイド穴、510 駆動系接続機構、511 本体側駆動ギア、513 ギア用バネ、515 駆動モーター、520 位置決機構、521,523 位置決突起、525 係合板バネ、600 電気的接続機構、601 保持部材、602 保持台、603A,603B 突出部、604 接点保持部、605 摺動部材、606 脱落防止部、607 嵌合突起、701 本体側接点、703 弾性部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15