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特許7532823配線部材、ハウジングおよび蓄電池ユニット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】配線部材、ハウジングおよび蓄電池ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/298 20210101AFI20240806BHJP
【FI】
H01M50/298
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020044461
(22)【出願日】2020-03-13
(65)【公開番号】P2021144914
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100091524
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 充夫
(74)【代理人】
【識別番号】100172236
【弁理士】
【氏名又は名称】岩木 宣憲
(72)【発明者】
【氏名】井上 勇輝
(72)【発明者】
【氏名】岩井 一
(72)【発明者】
【氏名】猿渡 直人
(72)【発明者】
【氏名】田端 雄樹
【審査官】山下 裕久
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-530874(JP,A)
【文献】特開2018-101584(JP,A)
【文献】特開2003-169413(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-298
H05K 5/00
H05K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1開口が設けられた第1ハウジング面と、第2開口が設けられ前記第1ハウジング面に交差する第2ハウジング面とを有する蓄電池ユニットのハウジングの前記第1開口および前記第2開口に同時に取り付け可能な配線部材であって、
第1方向に延びる第1板面と、前記第1板面に開口して配線を挿入可能かつ保持可能な引き込み孔とを有する板状の第1部材と、
前記第1板面に対して角度を成して対向する第2板面を有し、前記第1部材における前記第1方向の一端に接続された板状の第2部材と
を備え、
前記第1部材および前記第2部材の各々が、
前記第1方向および前記第1部材の板厚方向に交差する第2方向に沿って見たときに、前記第1部材および前記第2部材の中間を通る仮想直線に対して対称に構成され、
前記第2方向の両端にそれぞれ設けられ、前記配線部材を前記ハウジングに対して固定可能な一対の固定部を有し、
前記一対の固定部により、前記第1部材および前記第2部材のいずれか一方が前記第1開口に取り付けられ、前記第1部材および前記第2部材のいずれか他方が前記第2開口に取り付けられた状態で、前記ハウジングに固定され
前記第2板面は、前記第2部材が前記第1開口に取り付けられた状態では前記第1開口を塞ぎ、前記第2部材が前記第2開口に取り付けられた状態では前記第2開口を塞ぐように構成されている、配線部材。
【請求項2】
前記第1部材が、
前記第2方向に沿って延びて前記引き込み孔と前記第1部材の外部とに連通する切欠を有する、請求項1の配線部材。
【請求項3】
前記引き込み孔が、円形状を有し、
前記切欠の前記第1方向の幅が、前記引き込み孔の直径よりも小さい、請求項2の配線部材。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つの配線部材を備える、蓄電池ユニットのハウジング。
【請求項5】
蓄電池と、
前記蓄電池が収容された請求項4のハウジングと
を備える、蓄電池ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線部材、配線部材を備えるハウジング、および、ハウジングを備える蓄電池ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、家電製品、照明機器、および、空調設備などに電力を供給可能な家庭用蓄電池ユニットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-11920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、前記家庭用蓄電池ユニットのような蓄電池ユニットは、内部に蓄電池が収容された矩形箱形のハウジングを有し、このハウジングを介して室内の壁面に固定されて設置され、配線を介して外部機器と電気的に接続されている。
【0005】
前記蓄電池ユニットでは、通常、ハウジングの背面あるいは側面のいずれか一方のみに、配線をハウジングの内部に引き込み可能な引き込み口が設けられ、壁内に配置された配線がハウジングの背面に設けられた引き込み口を介してハウジングの内部に引き込まれて蓄電池に接続される隠蔽配線か、または、壁面に沿って配置された配線がハウジングの側面に設けられた引き込み口を介してハウジングの内部に引き込まれて蓄電池に接続される露出配線のいずれか一方のみが可能になっている。
【0006】
ところで、前記蓄電池ユニットが設置される場所に応じて引き込み口の位置を決める場合、ハウジングの背面および側面にそれぞれ開口を設け、一方の開口に配線を保持しつつハウジングの内部に引き込むための引き込み口を形成し、他方の使用しない開口を別部材で塞ぐことが考えられる。この場合、1つの部材で、一方の開口に引き込み口を形成しつつ、他方の開口を塞ぐことは難しく、一方の開口に引き込み口を形成する部材と、この引き込み口を形成する部材とは別に他方の開口を塞ぐ部材とが、必要になる場合がある。
【0007】
本開示は、ハウジングの相互に交差する2つの面にそれぞれ設けられた開口に同時に取り付けることができて、一方の開口を配線の引き込み口としつつ、他方の開口を塞ぐことができる配線部材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一例の配線部材は、
第1開口が設けられた第1ハウジング面と、第2開口が設けられ前記第1ハウジング面に交差する第2ハウジング面とを有するハウジングの前記第1開口および前記第2開口に同時に取り付け可能な配線部材であって、
第1方向に延びる第1板面と、前記第1板面に開口して配線を挿入可能かつ保持可能な引き込み孔とを有する板状の第1部材と、
前記第1板面に対して角度を成して対向する第2板面を有し、前記第1部材における前記第1方向の一端に接続された板状の第2部材と
を備え、
前記第1部材および前記第2部材の各々が、
前記第1方向および前記第1部材の板厚方向に交差する第2方向に沿って見たときに、前記第1部材および前記第2部材の中間を通る仮想直線に対して対称に構成され、
前記第2方向の両端にそれぞれ設けられ、前記配線部材を前記ハウジングに対して固定可能な一対の固定部を有し、
前記一対の固定部により、前記第1部材および前記第2部材のいずれか一方が前記第1開口に取り付けられ、前記第1部材および前記第2部材のいずれか他方が前記第2開口に取り付けられた状態で、前記ハウジングに固定される。
【0009】
本開示の一例のハウジングは、
前記配線部材を備える。
【0010】
本開示の一例の蓄電池ユニットは、
蓄電池と、
前記蓄電池が収容された前記ハウジングと
を備える。
【発明の効果】
【0011】
前記配線部材によれば、配線を挿入可能な引き込み孔を有する板状の第1部材と、第1部材に対して角度を成して対向すると共に第1部材の一端に接続された板状の第2部材とを備える。第1部材および第2部材の各々は、第1部材および第2部材の中間を通る仮想直線に対して対称に構成されている。このような構成により、第1開口が設けられた第1ハウジング面と、第2開口が設けられ第1ハウジング面に交差する第2ハウジング面とを有するハウジングに配線部材を取り付ける場合、第1部材および第2部材のいずれか一方を第1開口に取り付け、第1部材および第2部材のいずれか他方を第2開口に取り付けることができる。その結果、ハウジングの相互に交差する2つの面にそれぞれ設けられた開口に同時に取り付けることができて、一方の開口を配線の引き込み口としつつ、他方の開口を塞ぐことができる配線部材を実現できる。
【0012】
前記ハウジングによれば、前記配線部材により、相互に交差する2つの面にそれぞれ設けられた開口のうち、任意の開口を配線の引き込み口にできるハウジングを実現できる。
【0013】
前記蓄電池ユニットによれば、前記ハウジングにより、ハウジングの相互に交差する2つの面のうち、任意の面に配線の引き込み口を設けることが可能な蓄電池ユニットを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本開示の一実施形態の配線部材を備えた蓄電池ユニットを示す斜視図。
図2図1の蓄電池ユニットを図1とは異なる方向から見た拡大斜視図。
図3図1の蓄電池ユニットの配線部材を示す模式斜視図。
図4図3の配線部材を図3とは異なる方向から見た模式斜視図。
図5図3の配線部材の平面図。
図6図1の蓄電池ユニットの変形例を説明するための拡大斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示の一例を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向あるいは位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した本開示の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本開示の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
【0016】
本開示の一実施形態の蓄電池ユニット1は、図1に示すように、蓄電池10と、蓄電池10が収容されたハウジング20とを備えている。本実施形態では、蓄電池10は、複数のセルで構成され、ハウジング20は配線部材50を備えている。
【0017】
ハウジング20は、一例として、図1に示すように、蓄電池10が内部に収容された第1ハウジング21と、蓄電池10を制御する制御ユニット40が収容された第2ハウジング22と、第1ハウジング21を設置位置に固定するベース部材23とを有している。本実施形態では、ハウジング20は、2つの第1ハウジング21を有している。
【0018】
各第1ハウジング21は、略直方体状で、その長手方向の一端に第2ハウジング22が取り付けられ、その長手方向の他端にベース部材23が取り付けられている。各第1ハウジング21には、1つの蓄電池10が収容され、蓄電池装置2を構成している。各蓄電池装置2は、相互に接触した状態で一体化されている。
【0019】
第2ハウジング22は、一例として、図2に示すように、第1ハウジング面24と、第1ハウジング面24に交差する第2ハウジング面25とを有している。第1ハウジング面24には、略矩形状の第1開口241が設けられ、第2ハウジング面25には、略矩形状の第2開口251が設けられている。第1開口241のその長手方向の一端に、第2開口251のその長手方向の一端が接続されている。配線部材50は、第1開口241および第2開口251に同時に取り付けられている。
【0020】
配線部材50は、図3に示すように、板状の第1部材51と、板状の第2部材52とを備えている。第1部材51および第2部材52は、板状の湾曲部57を介して接続されている。
【0021】
第1部材51は、略矩形状の本体部511と、本体部511の長手方向(第1方向の一例であり、例えば、X方向)に延びる第1板面53と、第1板面53に開口する引き込み孔54とを有している。本体部511は、その第1方向Xの一端が、湾曲部57を介して、後述する第2部材52の本体部521に接続されている。本体部511の第1方向Xの他端には、図5に示すように、本体部511の板厚方向(例えば、Y方向)に延びるフランジ部512が設けられている。引き込み孔54は、一例として、略円形状を有し、第2ハウジング22の内部に引き込まれる配線100(図2に示す)を挿入可能かつ保持可能に構成されている。つまり、引き込み孔54が、配線100の引き込み口を構成している。また、第1部材51は、本体部511の短手方向(第2方向の一例であり、例えば、Z方向)に沿って延びて引き込み孔54と第1部材51の外部とに連通する切欠55を有する。本実施形態では、切欠55は、その第1方向Xの幅Wが引き込み孔54の直径Dよりも小さくなるように構成されている。また、切欠55は、第1方向Xにおいて、後述する一対の固定部61、62の間に配置されている。
【0022】
第2部材52は、略矩形状の本体部521と、第1部材51の第1板面53に対して角度θ(例えば、90度)を成して対向する第2板面56を有している。本体部521は、その第1方向Xの一端が、湾曲部57を介して、第1部材51の本体部511に接続されている。本体部521の第1方向Xの他端には、図5に示すように、本体部521の板厚方向(例えば、X方向)に延びるフランジ部522が設けられている。
【0023】
第1部材51および第2部材52の各々は、図5に示すように、第2方向Zに沿って見たときに、湾曲部57を通りかつ第1部材51および前記第2部材52の各本体部511、521の中間を通る仮想直線Lに対して、対称に構成されている。
【0024】
また、第1部材51および第2部材52の各々は、配線部材50を第2ハウジング22に対して固定する一対の固定部61、62を有している。各固定部61、62は、第1方向Xおよび第1部材51の本体部511の板厚方向Yに交差する第2方向Zの両端にそれぞれ設けられている。本実施形態では、各固定部61、62は、図5に示すように、第2方向Zに沿って見たときに、本体部511、521の長手方向の両端にそれぞれ配置されている。第1部材51の固定部61および第2部材52の固定部62は、第2方向Zにおいて同じ端(例えば、図3の上端)に配置されている。第1部材51の固定部62および第2部材52の固定部61は、第2方向Zにおいて第1部材51の固定部61および第2部材52の固定部62の反対側(例えば、図3の下端)に配置されている。
【0025】
各固定部61、62は、本体部511、521の板厚方向に延びる板状部611、621と、各板状部611、621に設けられた貫通孔612、622とで構成されている。第2ハウジング22の第1開口241および第2開口251の縁部には、各貫通孔612、622に対応するネジ穴(図示せず)が設けられている。各貫通孔612、622に挿入可能でかつネジ穴に嵌合可能なネジにより、配線部材50が第2ハウジング22に固定される。
【0026】
前述の通り、第1部材51および第2部材52の各々は、第2方向Zに沿って見たときに、仮想直線Lに対して対称に構成されている。このため、配線部材50は、仮想直線Lに対して反転(言い換えると、仮想直線Lを中心に180度回転)させた状態でも、第2ハウジング22に取り付けることができる。つまり、配線部材50は、図2および図6のいずれかの態様で、第2ハウジング22に取り付けることができる。図2では、配線部材50は、第2ハウジング22の第1開口241に第1部材51が取り付けられ、第2ハウジング22の第2開口251に第2部材52が取り付けられている。これにより、第1開口241が配線100の引き込み口を構成し、第2開口251は塞がれている。図6では、第2ハウジング22の第1開口241に第2部材52が取り付けられ、第2ハウジング22の第2開口251に第1部材51が取り付けられている。これにより、第2開口251が配線100の引き込み口を構成し、第1開口241が塞がれている。
【0027】
配線部材50によれば、次のような効果を発揮できる。
【0028】
配線部材50が、配線を挿入可能な引き込み孔54を有する板状の第1部材51と、第1部材51に対して角度θを成して対向すると共に第1部材51の一端に接続された板状の第2部材52とを備える。第1部材51および第2部材52の各々は、第1部材51および第2部材52の中間を通る仮想直線Lに対して対称に構成されている。このような構成により、第1開口241が設けられた第1ハウジング面24と、第2開口251が設けられ第1ハウジング面24に交差する第2ハウジング面25とを有する第2ハウジング22に配線部材50を取り付ける場合、第1部材51および第2部材52のいずれか一方を第1開口241に取り付け、第1部材51および第2部材52のいずれか他方を第2開口251に取り付けることができる。その結果、ハウジング20の第2ハウジング22の相互に交差する2つの面24、25にそれぞれ設けられた開口241、251に同時に取り付けることができて、一方の開口を配線の引き込み口としつつ、他方の開口を塞ぐことができる配線部材50を実現できる。
【0029】
第1部材51が、第2方向に沿って延びて引き込み孔54と第1部材51の外部とに連通する切欠55を有する。このような構成により、配線100を引き込み孔54に挿入することなく、引き込み孔54に容易に配置することができる。
【0030】
引き込み孔54が、円形状を有し、切欠55の第1方向の幅Wが、引き込み孔54の直径Dよりも小さい。このような構成により、引き込み孔54に配置された配線100をより確実に保持できる。
【0031】
ハウジング20によれば、次のような効果を発揮できる。
【0032】
相互に交差する2つの面にそれぞれ設けられた開口のうち、任意の開口を配線100の引き込み口にできるハウジング20を実現できる。
【0033】
蓄電池ユニット1によれば、次のような効果を発揮できる。
【0034】
ハウジング20により、ハウジング20の相互に交差する2つの面のうち、任意の面に配線100の引き込み口を設けることが可能な蓄電池ユニット1を実現できる。
【0035】
配線部材50、ハウジング20および蓄電池ユニット1、次のように構成することもできる。
【0036】
第1部材51および第2部材52は、仮想直線Lに対して反転させることで、配線100の引き込み口を変更可能な任意の形状および構造を採用できる。例えば、第1部材51および第2部材52は、略矩形の板状に限らず、取り付けられるハウジングの開口の形状に応じた任意の形状を採用できる。
【0037】
一対の固定部61、62は、前記実施形態に限らず、配線部材50をハウジング20の開口241、251に固定可能な任意の構造を採用できる。
【0038】
引き込み孔54は、円形状に限らず、配線100を挿入可能かつ保持可能な任意の形状を採用できる。
【0039】
切欠55の第1方向Zの幅Wは、引き込み孔54の直径Dよりも小さい場合に限らず、任意に設定できる。
【0040】
切欠55は、省略することができる。
【0041】
本開示は、前記蓄電池ユニット1に限らず、配線部材50を備える任意の構成のハウジングを備える蓄電池ユニット1に適用できる。
【0042】
以上、図面を参照して本開示における種々の実施形態を詳細に説明したが、最後に、本開示の種々の態様について説明する。なお、以下の説明では、一例として、参照符号も添えて記載する。
【0043】
本開示の第1態様の配線部材50は、
第1開口241が設けられた第1ハウジング面24と、第2開口251が設けられ前記第1ハウジング面24に交差する第2ハウジング面25とを有するハウジング20の前記第1開口241および前記第2開口251に同時に取り付け可能な配線部材50であって、
第1方向に延びる第1板面53と、前記第1板面53に開口して配線100を挿入可能かつ保持可能な引き込み孔54とを有する板状の第1部材51と、
前記第1板面53に対して角度θを成して対向する第2板面56を有し、前記第1部材51における前記第1方向の一端に接続された板状の第2部材52と
を備え、
前記第1部材51および前記第2部材52の各々が、
前記第1方向および前記第1部材の板厚方向に交差する第2方向に沿って見たときに、前記第1部材51および前記第2部材52の中間を通る仮想直線Lに対して対称に構成されており、
前記第2方向の両端にそれぞれ設けられ、前記配線部材50を前記ハウジング20に対して固定可能な一対の固定部61、62を有し、
前記一対の固定部61、62により、前記第1部材51および前記第2部材52のいずれか一方が前記第1開口241に取り付けられ、前記第1部材51および前記第2部材52のいずれか他方が前記第2開口251に取り付けられた状態で、前記ハウジング20に固定される。
【0044】
本開示の第2態様の配線部材50は、
前記第1部材51が、
前記第2方向に沿って延びて前記引き込み孔54と前記第1部材51の外部とに連通する切欠55を有する。
【0045】
本開示の第3態様の配線部材50は、
前記引き込み孔54が、円形状を有し、
前記切欠55の前記第1方向の幅Wが、前記引き込み孔54の直径Dよりも小さい。
【0046】
本開示の第4態様のハウジング20は、
前記態様の配線部材50を備える。
【0047】
本開示の第5態様の蓄電池ユニット1は、
蓄電池10と、
前記蓄電池10が収容された前記態様のハウジング20と
を備える。
【0048】
なお、前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本開示の配線部材は、例えば、蓄電池ユニットのハウジングに適用できる。
【0050】
本開示のハウジングは、例えば、蓄電池ユニットに適用できる。
【0051】
本開示の蓄電池ユニットは、例えば、太陽光発電を用いた蓄電システムに適用できる。
【符号の説明】
【0052】
1 蓄電池ユニット
2 蓄電池装置
10 蓄電池
20 ハウジング
21 第1ハウジング
22 第2ハウジング
23 ベース部材
24 第1ハウジング面
241 第1開口
25 第2ハウジング面
251 第2開口
40 制御ユニット
50 配線部材
51 第1部材
511 本体部
512 フランジ部
52 第2部材
521 本体部
522 フランジ部
53 第1板面
54 引き込み孔
55 切欠
56 第2板面
57 湾曲部
61、62 固定部
611、621 板状部
612、622 貫通孔
100 配線
図1
図2
図3
図4
図5
図6