(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】ブラケット
(51)【国際特許分類】
B60K 11/06 20060101AFI20240806BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20240806BHJP
B60R 16/02 20060101ALI20240806BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
B60K11/06
B60K1/04 Z
B60R16/02 610J
H05K7/20 G
(21)【出願番号】P 2020058944
(22)【出願日】2020-03-27
【審査請求日】2023-01-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岩▲崎▼ 貴司
【審査官】中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-129077(JP,A)
【文献】特許第6323327(JP,B2)
【文献】米国特許第05485350(US,A)
【文献】特開2018-063921(JP,A)
【文献】特開2017-030605(JP,A)
【文献】特開2014-205413(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 11/06
B60K 1/04
B60R 16/02
B60R 11/02 - 11/04
H05K 7/20
H01M 10/613
H01M 10/617
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被取付面に取り付けられる取付部と、
第1電装部品を支持する支持部と、
前記被取付面と前記第1電装部品との間に配置され、前記第1電装部品と対面する対面部と、を備えるブラケットであって、
前記対面部と前記第1電装部品とが対面する対面方向において、前記取付部の位置から前記第1電装部品側に隆起する隆起部を備え、
前記第1電装部品に隣接して第2電装部品が配置されており、
前記第1電装部品と前記第2電装部品とが隣接する方向であって、前記対面方向と交差する隣接方向において、前記第2電装部品が配置されている側を一端側とし、前記第2電装部品が配置されていない側を他端側としたとき、
前記対面方向および前記隣接方向の両方と交差する交差方向における流体抵抗は、前記隆起部の前記隣接方向の他端側の部位が、前記隆起部の前記隣接方向の一端側の部位よりも小さいことを特徴とするブラケット。
【請求項2】
前記隆起部の前記対面方向における前記取付部の位置から前記第1電装部品側へ隆起する距離は、前記隣接方向の一端側の部位よりも、前記隣接方向の他端側の部位において小さいことを特徴とする請求項1に記載のブラケット。
【請求項3】
上下方向の下端側を前記交差方向の一端側とし、上下方向の上端側を前記交差方向の他端側としたとき、
前記隆起部の前記交差方向における一端側の部位は、前記第2電装部品の放熱部と前記隣接方向で対向する位置に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブラケット。
【請求項4】
前記対面部は、前記被取付面との間に第1空間を形成しており、
前記対面部よりも前記放熱部が前記対面方向の前記被取付面
の方向に位置していることを特徴とする請求項3に記載のブラケット。
【請求項5】
前記対面方向における一端側に前記取付部が配置され、前記対面方向における他端側に前記第1電装部品が配置され、
前記隆起部は、前記交差方向に並び、前記交差方向における一端側かつ前記対面方向における前記取付部側に位置する取付部側隆起部と、前記交差方向における他端側かつ前記対面方向における前記第1電装部品側に位置する第1電装部品側隆起部とを有し、
前記取付部側隆起部は、前記放熱部と前記隣接方向で対向する位置に設けられ、
前記第1電装部品側隆起部は、前記放熱部と前記隣接方向で対向しない位置に設けられ、
前記取付部側隆起部は、前記第1電装部品側隆起部よりも、前記交差方向における流体抵抗が小さくなるように隆起していることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のブラケット。
【請求項6】
前記第1電装部品と前記対面部との間に前記交差方向に貫通する第2空間が設けられており、
前記隆起部は、
前記交差方向の一端側かつ前記隣接方向の他端側に位置する第1隆起部と、
前記交差方向の一端側かつ前記隣接方向の一端側に位置する第2隆起部と、
前記交差方向の他端側かつ前記隣接方向の他端側に位置し、前記第1隆起部とは連続せず、前記対面方向において前記第1隆起部の隆起が終わる位置から前記第1電装部品側に隆起する第3隆起部と、
前記交差方向の他端側かつ前記隣接方向の一端側に位置し、前記第2隆起部とは連続せず、前記対面方向において前記第2隆起部の隆起が終わる位置から前記第1電装部品側に隆起する第4隆起部と、を有
し、
前記第1隆起部の前記対面方向における前記取付部の位置から前記第1電装部品側へ隆起する距離は、前記第2隆起部の前記対面方向における前記取付部の位置から前記第1電装部品側へ隆起する距離よりも小さく、
前記第3隆起部の前記対面方向における前記第1隆起部の隆起が終わる位置から前記第1電装部品側へ隆起する距離は、前記第4隆起部の前記対面方向における前記第2隆起部の隆起が終わる位置から前記第1電装部品側へ隆起する距離よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載のブラケット。
【請求項7】
前記第1電装部品と前記対面部との間に前記交差方向に貫通する第2空間が設けられ、
前記対面部は、前記第2空間と連通する内部空間を形成するように前記被取付面
の方向に窪む窪み部を有し、
前記窪み部には、所定方向を向いて開口する開口部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載のブラケット。
【請求項8】
前記窪み部は、前記対面部における前記隣接方向の一端側よりも他端側に近い位置に設けられていることを特徴とする請求項7に記載のブラケット。
【請求項9】
前記隆起部は、前記窪み部の周縁に近接する周縁部を有し、
前記第1電装部品は、前記周縁部と前記対面方向で対向するように配置され、
上下方向の下端側を前記交差方向の一端側とし、上下方向の上端側を前記交差方向の他端側としたとき、
前記第1電装部品の一部は、前記周縁部よりも前記交差方向の一端側に位置していることを特徴とする請求項7または請求項8に記載のブラケット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブラケットに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車等の車両にあっては走行用のモータに電力を供給するバッテリパックを備えており、バッテリパックのハウジングの内部には、バッテリモジュールとともに、制御用の電装部品や電力変換用の電装部品が収容されている。したがって、電装部品等の良好な冷却に配慮しつつバッテリパックを小型化するには、電装部品同士の冷却効率を向上させる必要がある。従来のこの種の技術として、特許文献1に記載されるものが知られている。特許文献1においては、バッテリ監視装置をブラケットで水平面に取り付ける際に、バッテリ監視装置の低電圧部を有する基板を、基板面の法線方向から見て、ブラケットに形成された空気の通る通路部に重なるように配置している。これにより、特許文献1に記載のものは、通路部内に生じる空気の流れによって高電圧部から優先的かつ集中的に熱を奪っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の従来の技術にあっては、発熱量の大きなインバータ等の電装部品をバッテリ監視装置等の電装部品に隣接して配置する場合、発熱量の大きな電装部品で発生した熱が空気を介して他の隣接する電装部品に伝わってしまい、その電装部品の温度が高くなってしまうおそれがある。この問題は、温度上昇を抑制したい電装部品よりも発熱量が少ない他の電装部品を当該電装部品に隣接配置する場合であっても、当該電装部品に対して供給される空気量が他の電装部品に対して供給される空気量よりも少ない場合も、同様の問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、電装部品の冷却効率を向上させることができるブラケットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、被取付面に取り付けられる取付部と、第1電装部品を支持する支持部と、前記被取付面と前記第1電装部品との間に配置され、前記第1電装部品と対面する対面部と、を備えるブラケットであって、前記対面部と前記第1電装部品とが対面する対面方向において、前記取付部の位置から前記第1電装部品側に隆起する隆起部を備え、前記第1電装部品に隣接して第2電装部品が配置されており、前記第1電装部品と前記第2電装部品とが隣接する方向であって、前記対面方向と交差する隣接方向において、前記第2電装部品が配置されている側を一端側とし、前記第2電装部品が配置されていない側を他端側としたとき、前記対面方向および前記隣接方向の両方と交差する交差方向における流体抵抗は、前記隆起部の前記隣接方向の他端側の部位が、前記隆起部の前記隣接方向の一端側の部位よりも小さいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
このように上記の本発明によれば、電装部品の冷却効率を向上させることができるブラケットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例に係るブラケットを有するバッテリパックを搭載する車両の平面図である。
【
図2】
図2は、
図1に示すバッテリパックのII-II方向の矢視断面図である。
【
図3】
図3は、
図2に示すバッテリパックのIII-III方向の矢視断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施例に係るブラケットを有するバッテリパックの縦壁の斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施例に係るブラケットの正面図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施例に係るブラケットおよびバッテリコントローラの底面図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施例に係るブラケット、第1電装部品および第2電装部品の平面図である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施例に係るブラケットおよび第1電装部品の左側面図である。
【
図9】
図9は、本発明の一実施例に係るブラケットおよび第1電装部品の右側面図である。
【
図10】
図10は、本発明の一実施例に係るブラケットおよび第1電装部品の平面図である。
【
図11】
図11は、本発明の一実施例に係るブラケットおよび第1電装部品の正面図である。
【
図12】
図12は、本発明の一実施例に係るブラケットを備えるバッテリパックの断面図である。
【
図13】
図13は、本発明の一実施例に係るブラケットの斜視図である。
【
図14】
図14は、本発明の変形例に係るブラケットおよびバッテリコントローラの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施の形態に係るブラケットは、被取付面に取り付けられる取付部と、第1電装部品を支持する支持部と、被取付面と第1電装部品との間に配置され、第1電装部品と対面する対面部と、を備えるブラケットであって、被取付面と第1電装部品とが対面する対面方向において、取付部から第1電装部品側に隆起する隆起部を備え、第1電装部品に隣接して第2電装部品が配置されており、第1電装部品と第2電装部品とが隣接する隣接方向において、第2電装部品が配置されている側を一端側とし、第2電装部品が配置されていない側を他端側としたとき、対面方向と交差する交差方向において、隆起部の他端側の部位の流体抵抗は、隆起部の一端側の部位の流体抵抗よりも小さいことを特徴とする。これにより、本発明の一実施の形態に係るブラケットは、電装部品の冷却効率を向上させることができる。
【実施例】
【0010】
以下、本発明の実施例に係るブラケットを備えるバッテリパックについて、図面を用いて説明する。
図1から
図14において、X軸、Y軸およびZ軸は、それぞれ車両に設置された状態のバッテリパックの前後方向、左右方向および上下方向を示している。また、バッテリパックの前方をX軸の正の方向とし、バッテリパックの右方をY軸の正の方向とし、バッテリパックの上方をZ軸の正の方向としている。X軸、Y軸およびZ軸の各軸の矢印の方向は正の方向を示している。また、各図面において、他の部材の背面に隠れている部分を破線で表し、隠れていない部分を実線で表している。
【0011】
図1から
図13は、本発明の一実施例に係るブラケットを有するバッテリパックを示す図である。
図1において、バッテリパック10は、車両1の車体2のリヤシート2Eの後部のリヤフロアパネル2Aに形成された窪み部2Bに収容されている。なお、リヤフロアパネル2Aは、車体2の側面を構成するサイドパネル2Cと車体の後面を構成するリヤパネル2Dとによって荷室を形成している。
【0012】
図3において、バッテリパック10は、第1電装部品14と、第2電装部品13と、バッテリパック10の外部と内部との間で冷却用の空気の交換を行う冷却ファン12と、を備えている。第1電装部品14は、例えばバッテリモジュール11の充放電等を制御または監視するバッテリコントローラからなる。第2電装部品13は、例えばバッテリモジュール11からの電力を変換するインバータからなる。
【0013】
図2、
図3において、バッテリパック10はバッテリケース20を備えている。バッテリケース20には、第1電装部品14、第2電装部品13が収容されている。バッテリケース20は、上側のアッパケース21と下側のロアケース22とからなる。
【0014】
図2において、バッテリモジュール11は、バッテリケース20内に車幅方向に並べて4つ設けられている。各バッテリモジュール11は、複数のセルを電気的に接続した組電池からなる。4つのバッテリモジュール11は、バッテリケース20におけるY軸正の方向の端部(右端部)側に寄せて配置されている。したがって、バッテリケース20におけるY軸負の方向の端部(左端部)側の領域には、第1電装部品14および第2電装部品13を配置する空間が形成される。
【0015】
図1において、冷却ファン12は、バッテリケース20のX軸およびY軸の負の方向の角部(左端部かつ後端部)の上面に配置されている。本実施例では、冷却ファン12は、バッテリケース20の外部から取り込んだ空気をバッテリケース20の内部に供給する。冷却ファン12でバッテリケース20の内部に供給された空気は、不図示の分岐ダクトによって、第2電装部品13側と各バッテリモジュール11の上面側にそれぞれ分配される。
【0016】
第2電装部品13やバッテリモジュール11に分配された空気は、その後、バッテリケース20に設けた不図示の排気口やバッテリケース20の隙間から排気される。各バッテリモジュール11には、上下方向に貫通する通気口が形成されている。このため、分岐ダクトから各バッテリモジュール11に供給された空気は、この通気口の上面側端部から各バッテリモジュール11の内部空間を通り、その後通気口の下面側端部からバッテリケース20の底面側に流れ、その後バッテリケース20の底面に沿ってX軸方向あるいはY軸方向に流れ、その後、排気口や隙間からバッテリケース20の外側に排気される。その過程で、各バッテリモジュール11の下面側端部から流れる空気の一部が第1電装部品14側に流れる。なお、冷却ファン12は、バッテリケース20の内部から取り込んだ空気をバッテリケース20の外部に排出するように動作してもよい。この場合、バッテリケース20の外部の空気は、当該排気口や隙間からバッテリケース20内に供給される。
【0017】
図3、
図7において、第1電装部品14および第2電装部品13は、バッテリケース20におけるX軸正の方向の端部(前端部)側に配置されている。第1電装部品14と第2電装部品13とは、Y軸方向に隣り合って配置されている。
【0018】
第2電装部品13は、本体部13Aと、この本体部13Aの下部に設けられた放熱部13Bとを有している。放熱部13Bは、複数のフィンから構成されており、上述の分岐ダクトから取り込まれた空気との間で熱交換をすることで本体部13Aを冷却している。第2電装部品13の放熱部13Bを通過した空気は、バッテリケース20の側壁に当たり、一部の空気は第1電装部品14に向かってY軸方向に流れる。なお、第2電装部品13に供給される空気量は、バッテリモジュール11に供給される空気量よりも大きい。
【0019】
図3、
図4において、バッテリパック10は、前側の側壁の近傍に、Z軸方向およびY軸方向に延びる平板状の被取付面23を備えている。
【0020】
バッテリパック10はブラケット30を備えており、第1電装部品14はブラケット30を介して被取付面23に支持されている。ブラケット30は、被取付面23に取り付けられる取付部31A、31B、31Cと、第1電装部品14を支持する支持部33A、33Bと、を備えている。また、ブラケット30は、支持部33Aと支持部33Bを連結する平板状の対面部36を備えている。対面部36は、被取付面23と第1電装部品14との間に配置されており、被取付面23と第1電装部品14とに対面している。
【0021】
対面部36には、X軸方向の被取付面23側に向かって窪む窪み部32が設けられている。窪み部32には、被取付面23に取り付けられる取付部31Cが設けられている。このように、ブラケット30は、3つの取付部31A、31B、31Cにおいて被取付面23に取付られており、2つの支持部33A、33Bにおいて第1電装部品14を支持している。
【0022】
図2、
図3において、第1電装部品14よりも発熱量の大きい第2電装部品13がブラケット30に隣接して配置されている。第2電装部品13は例えばインバータからなる。なお、バッテリモジュール11の発熱量は第1電装部品14の発熱量よりも大きい。
【0023】
このように、発熱量が大きく高温になりやすい第2電装部品13を第1電装部品14に隣接して配置している構成においては、第2電装部品13で発生した熱が隣接する第1電装部品14に空気を介して伝わってしまい、第1電装部品14の温度が高くなってしまうおそれがある。この問題は、温度上昇を抑制したい電装部品によりも発熱量が少ない他の電装部品を当該電装部品に隣接配置する場合であっても、当該電装部品に対して供給される空気量が他の電装部品に対して供給される空気量よりも少ない場合も、同様の問題が生じる。そこで、本実施例では、後述するように第1電装部品14の冷却効率を高めることにより、このような問題の発生を回避している。
【0024】
図5、
図6において、ブラケット30は、被取付面23と第1電装部品14とが対面する対面方向(X軸方向)において、取付部31A、31B、31Cから第1電装部品14側に隆起する隆起部34を備えている。また、第1電装部品14に隣接して第2電装部品13が配置されている。
【0025】
隆起部34は、隣接方向の他端側に位置する第1隆起部34Aと、隣接方向の一端側に位置する第2隆起部34Bと、第1隆起部34Aの隆起方向先端位置から第1電装部品14側に隆起する第3隆起部34Cと、第2隆起部34Bの隆起方向先端位置から第1電装部品14側に隆起する第4隆起部34Dと、を有している。第1隆起部34Aおよび第2隆起部34Bは、隆起部34の下部を構成している。第3隆起部34Cは、第1隆起部34Aの上方(Z軸正の方向)に配置されている。第4隆起部34Dは、第2隆起部34Bの上方に配置されている。第3隆起部34Cおよび第4隆起部34Dは、隆起部34の上部を構成している。
【0026】
第1電装部品14と第2電装部品13とが隣接する隣接方向(Y軸方向)において、第2電装部品13が配置されている側を一端側(Y軸負の方向)とし、第2電装部品13が配置されていない側を他端側(Y軸正の方向)とする。対面方向と交差する交差方向(Z軸方向)において、隆起部34の他端側の部位である第1隆起部34Aおよび第3隆起部34Cの流体抵抗は、隆起部34の一端側の部位である第2隆起部34Bと第4隆起部34Dの流体抵抗よりも小さくなっている。
【0027】
図5において、隆起部34において、隣接方向の他端側の部位である第1隆起部34Aの隆起量よりも、隣接方向の一端側の部位である第2隆起部34Bの隆起量が大きくなっている。
【0028】
図5において、隆起部34の下部は、第2電装部品13(
図2参照)の放熱部13Bと隣接方向で対向する位置に設けられている。言い換えれば、隆起部34の下部は、第2電装部品13の放熱部13BとZ軸方向(高さ方向)で同じ位置に設けられている。放熱部13Bは放熱フィンからなる。
【0029】
図7、
図8、
図9、
図10において、対面部36(
図5参照)は、被取付面23との間に第1空間37を形成している。また、対面部36よりも放熱部13Bが対面方向の被取付面23側(Y軸の負の方向)に位置している。
図7において、放熱部13Bの端部位置13Cは、ブラケット30の対面部36よりもY軸負の方向に位置している。
【0030】
図5において、取付部側隆起部としての第1隆起部34Aおよび第2隆起部34Bと、第1電装部品側隆起部としての第3隆起部34Cおよび第4隆起部34Dは、交差方向(Z軸方向)に並んでいる。詳しくは、第3隆起部34Cは、第1隆起部34Aの上方(Z軸正の方向)に並んで配置されており、第4隆起部34Dは、第2隆起部34Bの上方(Z軸正の方向)に並んで配置されている。第1隆起部34Aおよび第2隆起部34Bは、放熱部13Bと隣接方向で対向する位置に設けられている。第3隆起部34Cおよび第4隆起部34Dは、放熱部13Bと隣接方向で対向しない位置に設けられている。第1隆起部34Aおよび第3隆起部34Cは、第2隆起部34Bおよび第4隆起部34Dよりも交差方向における流体抵抗が小さくなるように隆起している。詳しくは、隆起部34の各部の隆起量は、第1隆起部34Aおよび第3隆起部34Cはともに中程度の隆起量に設定されており、第2隆起部34Bおよび隆起量はそれぞれ、大きな隆起量と小さな隆起量に設定されている。このため、上下方向(Z軸方向)において、第1隆起部34Aと第3隆起部34Cに対しては、空気が2つの中程度の隆起からなる段差を乗り越えて上方に移動できる。一方、空気は、隆起量の大きな第2隆起部34Bは乗り越えることができず、そのため、第4隆起部34Dも乗り越えることができない。
【0031】
図6において、第1電装部品14と対面部36との間に交差方向に貫通する第2空間40が設けられている。第2空間40によって第1電装部品14の背面側(対面部36と対面する側、ブラケット30側の面)に冷却用の空気を導くことができ、第1電装部品14の冷却効率を高めることができる。
図5、
図6において、第1隆起部34Aは、第2隆起部34Bよりも対面方向の隆起量が小さく形成され、第3隆起部34Cは、第4隆起部34Dよりも対面方向の隆起量が大きく形成されている。
【0032】
対面部36は、第2空間40と連通する内部空間を形成するように対面部36側に窪む窪み部32を有している。窪み部32には、所定方向を向いて開口する開口部32A(
図14参照)が設けられている。
【0033】
図5において、窪み部32は、隣接方向において、対面部36の一端側(第2隆起部34Bおよび第4隆起部34Dの側)よりも他端側(第1隆起部34Aおよび第3隆起部34C側)に近い位置に設けられている。
【0034】
図11において、隆起部34のうち第3隆起部34Cは周縁部41を有しており、周縁部41は、窪み部32の周縁に近接する部位である。第1電装部品14は、交差方向において、周縁部41と対面方向で対向するように配置されている。第1電装部品14の一部は、周縁部41よりも交差方向の取付部31A、31B、31C側に位置している。
【0035】
上記実施例では、第2電装部品13が第1電装部品14よりも発熱量が大きい設定にしているが、これらに限定されない。例えば、第1電装部品14に供給される空気量が第2電装部品13に供給される空気量よりも少ないこと、または第1電装部品14に供給される空気の流速が第2電装部品13に供給される空気の流速よりも速いことに起因して、第1電装部品14の周辺空気の温度より第2電装部品13の周辺空気の温度が上昇しやすい場合、第2電装部品13として第1電装部品14と同様の発熱量または第1電装部品14よりも発熱量が低い電装部品を採用してもよい。
【0036】
以上説明したように、本実施例では、被取付面23に取り付けられる取付部31A、31B、31Cと、被取付面23と第1電装部品14とが対面する対面方向(X軸方向)において、取付部31A、31B、31Cから第1電装部品14側に隆起する隆起部34を備えている。また、第1電装部品14に隣接して第2電装部品13が配置されている。そして、第1電装部品14と第2電装部品13とが隣接する隣接方向(Y軸方向)において、第2電装部品13が配置されている側を一端側とし、第2電装部品13が配置されていない側を他端側としたとき、対面方向と交差する交差方向(Z軸方向)において、隆起部34によって対面部36が支持されており、隆起部34の隣接方向他端側の部位の交差方向における流体抵抗よりも、隆起部34の隣接方向一端側の部位の交差方向における流路抵抗が大きくなる。
【0037】
これにより、第2電装部品13の周辺の高温の空気の一部が隣接方向の一端側からブラケット30の正面側に流れても、隆起部34(隆起部34B、34C)に沿って第1電装部品14に導かれることを抑制しつつ、第2電装部品13が配置されていないために隣接方向一端側よりも低温の空気の一部がブラケット30の正面が流れると隆起部34(隆起部34A、34C)に沿って第1電装部品14に導いて第1電装部品14を冷却することができる。
【0038】
この結果、第1電装部品14よりも周辺の空気の温度が高くなりやすい第2電装部品13を第1電装部品14に隣接配置しても、第1電装部品14の冷却効率を高めることができる。
【0039】
また、本実施例では、隆起部34は、隣接方向の一端側の部位の隆起量(第2隆起部34Bの隆起量)が、隣接方向の他端側の部位の隆起量(第1隆起部34Aの隆起量)よりも大きい。
【0040】
これにより、交差方向で下方から上方に流れる空気が隆起部34と接触したときに、隣接方向の他端側よりも一端側の方が、空気との接触面積が大きく、つまり、交差方向の流体抵抗が大きくなるため、隆起部34の周辺の圧力が大きくなる。
【0041】
この結果、第2電装部品13の周辺の高温の空気が隣接方向の一端側からブラケット30の隆起部34の正面側に回り込んでも、その空気が隆起部34の一端側の部位(隆起部)から交差方向に沿って第1電装部品14側に流れにくくなるので、第1電装部品14の温度上昇を抑制できる。
【0042】
また、本実施例では、隆起部34の下部は、第2電装部品13の放熱部13Bと隣接方向で対向する位置(高さ方向で同じ位置、高さ)に設けられている。
【0043】
これにより、空気が隆起部34と接触して、隆起部34の周辺の圧力が大きくなって、第2電装部品13の放熱部13Bを通った高温の空気が第1電装部品14側に回りにくくなる。
【0044】
また、本実施例では、対面部36は、被取付面23との間に第1空間37を形成しており、対面部36よりも放熱部13Bが対面方向の被取付面23側に位置している。
【0045】
これにより、隆起部34の下面は空気が接触して圧力P1が高くなる一方、隆起部34の上面は空気が接触せず圧力P2が小さいため、P1>P2となり、放熱部13Bを通過後の高温の空気は、相対的に圧力の低い第1空間37側に流れやすくなる。この結果、第1電装部品14側に第2電装部品13から高温の空気が流れ込むことをより一層抑制できる。
【0046】
また、本実施例では、隆起部34は、交差方向(Z軸方向)に並ぶ取付部側隆起部と第1電装部品側隆起部とを有し、取付部側隆起部としての第1隆起部34Aおよび第2隆起部34Bは、放熱部13Bと隣接方向で対向する位置に設けられている。また、1電装部品側隆起部としての第3隆起部34Cおよび第4隆起部34Dは、放熱部13Bと隣接方向で対向しない位置に設けられている。また、取付部側隆起部は、第1電装部品14側隆起部よりも、交差方向における流体抵抗が小さくなるように隆起している。
【0047】
これにより、第2電装部品13を冷却した空気が放出される放熱部13Bとは異なる位置では、交差方向における流体抵抗を大きくして取付部側隆起部の圧力を大きくして、放熱部13Bからの空気が回り込むことを抑制しつつ、放熱部13Bよりも高い位置では交差方向の流体抵抗を小さくして空気の流速を速め、第1電装部品14の冷却効率を高めることができる。
【0048】
また、本実施例では、第1電装部品14と対面部36との間に交差方向に貫通する第2空間40が設けられている。また、隆起部34は、隣接方向の他端側に位置する第1隆起部34Aと、隣接方向の一端側に位置する第2隆起部34Bと、第1隆起部34Aの隆起方向先端位置から第1電装部品14側に隆起する第3隆起部34Cと、第2隆起部34Bの隆起方向先端位置から第1電装部品14側に隆起する第4隆起部34Dと、を有している。また、第1隆起部34Aは、第2隆起部34Bよりも対面方向の隆起量が小さく、第3隆起部34Cは、第4隆起部34Dよりも対面方向の隆起量が大きくされている。
【0049】
これにより、第2空間40によって第1電装部品14の背面側(対面部36と対面する側、ブラケット30側の面)に冷却用の空気を導くことができる。このため、第1電装部品14の冷却効率を高めることができる。また、対面方向における第3隆起部34Cおよび第4隆起部34Dの上端を第1電装部品14の背面に近づけて、冷却用の空気を第1電装部品14の背面に沿って流れやすくでき、第1電装部品14の冷却効率を高めることができる。
【0050】
また、本実施例では、第1電装部品14と対面部36との間に交差方向に貫通する第2空間40が設けられ、対面部36は、第2空間40と連通する内部空間を形成するように対面部36側に窪む窪み部32を有し、窪み部32には、所定方向を向いて開口する開口部32Aが設けられている。
【0051】
これにより、窪み部32の開口から空気を流通させることができる。このため、第2空間40に導かれた冷却用の空気の流速を高くし、第2空間40内に導かれる冷却用の空気の流量を増加させることができ、第1電装部品14の冷却効率を高めることができる。
【0052】
また、本実施例では、窪み部32は、隣接方向において、対面部36の一端側(第2、第4隆起部34D側)よりも他端側(第1、第3隆起部34C側)に近い位置に設けられている。
【0053】
これにより、窪み部32が第2電装部品13から遠い位置にある対面部36の他端側に配置されているため、第2電装部品13から発生する熱の影響を受けにくい隆起部34の他端側から第2空間40に導かれる冷却用の空気の流速を高めることができるので、第1電装部品14の冷却効率をより一層高めることができる。
【0054】
また、本実施例では、隆起部34は、窪み部32の周縁に近接する周縁部41を有し、第1電装部品14は、交差方向において、周縁部41と対面方向で対向するように配置され、第1電装部品14の一部は、周縁部41よりも交差方向の取付部31A、31B、31C側に位置している。
【0055】
これにより、第3隆起部34Cに沿って流れた後に対面方向に流れる冷却用の空気を第1電装部品14に当てることができる。このため、第1空間37に冷却用の空気を導きやすくなり、第1電装部品14の冷却効率を高めることができる。
【0056】
なお、被取付面23は、複数のバッテリモジュール11の側面を支持している。これにより、第1電装部品14とバッテリモジュール11との間に第1空間37、ブラケット30および第2空間40が設けられているので、第1電装部品14とバッテリモジュール11との絶縁間隔を保ちつつ、第1電装部品14を冷却する空気の流路となる第2空間40と、バッテリモジュール11を冷却する空気の流路となる第1空間37とをブラケット30で仕切って、第1電装部品14を冷却することができる。なお、被取付面23がバッテリモジュール11の側面であってもよい。
【0057】
被取付面23は、複数のバッテリモジュール11の側面を支持している。なお、被取付面23がバッテリモジュール11の側面であってもよい。
【0058】
これにより、第1電装部品14とバッテリモジュール11との間に第1空間37、ブラケット30および第2空間40が設けられているので、第1電装部品14とバッテリモジュール11との絶縁間隔を保ちつつ、第1電装部品14を冷却する空気の流路となる第2空間40と、バッテリモジュール11を冷却する空気の流路となる第1空間37とをブラケット30で仕切って、第1電装部品14を冷却することができる。
【0059】
また、取付部31A、31B、31Cは対面部36と対面しており、第1電装部品14の配線44(
図8参照)は、対面方向において隆起部34に沿って配置され、バッテリモジュール11の配線45は第1空間37に配置されている。
【0060】
これにより、第1電装部品14の配線44とバッテリモジュール11の配線45とがブラケット30により分離されるので、第1電装部品14の配線44と他の部品との間の磁気的干渉を抑制しつつ、第1電装部品14の配線44およびバッテリモジュール11の配線45と個別に冷却することができる。また第1電装部品14の配線44が隆起部34に沿っているので、冷却用の空気が配線44に導かれやすくなり、配線44を冷却しやすくすることができる。
【0061】
また、バッテリパック10におけるブラケット30が配置される部位は、本実施例で例示したバッテリパック10の前面側に限らず、左右の側面側、後面側、上面側、または底面側の何れの部位であってもよい。つまり、被取付面23は、バッテリパック10の左右前後の側面または上限の面の何れの面側に配置されていてもよい。
【0062】
また、被取付面23の右側にも隆起部34が配置されている。これにより、被取付面23の右側の部位の圧力が高くなるので、より一層、一端側(第2電装部品13側)から他端側に第2電装部品13の周辺の高温の空気が流れこみにくくなる。ここで、本実施例では、隆起部34を設けたことで、他端側から冷却用の空気を第1隆起部34Aに導きにくくなるが、本実施例では第1隆起部34Aと第3隆起部34Cとの間に第1段差部51を設けている。これにより、他端側から冷却用の空気を第3隆起部34Cへ導きやすくなる。
【0063】
また、第1段差部51が第2段差部52よりも被取付面23に近い位置に配置され、第1段差部51と第2段差部52との間の繋ぎ目としての隆起部34を設けたので、第1段差部51の圧力が第2段差部52の圧力よりも高くなり、第2段差部52から第1段差部51に導かれる空気を少なくすることができる。
【0064】
第1電装部品14は、バッテリケース20内に配置されており、被取付面23は、バッテリモジュール11の側面に配置されている。
【0065】
これにより、第1電装部品14とバッテリモジュール11との間に第1空間37、ブラケット30、第2空間40が配置される。このため、第1電装部品14とバッテリモジュール11とを分離することができ、第1電装部品14とバッテリモジュール11との間の絶縁距離の確保により電気的干渉を回避できる。また、第1電装部品14とバッテリモジュール11との間の絶縁距離の確保とブラケット30のアース効果により磁気的干渉を回避できる。また、第1空間37と第2空間40とがブラケット30によって分離されるので、第1電装部品14を冷却する流路とバッテリ側面を冷却する流路とを分離でき、熱の干渉を防止できる。
【0066】
また、バッテリケース20内に第1電装部品14、バッテリモジュール11および第2電装部品13を隣接配置して効率よく収納できる。
【0067】
隆起部34の傾斜度合いは、直線状でなく円弧状であってもよい。また、流体抵抗を変化させる手段としては、隆起部34の表面形状を変化させる手段を用いることができる。たとえば、隆起部34の表面に複数の凸部を設けることで流体抵抗を大きくしたり、表面を研磨等により平滑にすることで流体抵抗を小さくしたりしてもよい。
【0068】
また、
図12に矢印で示すように、バッテリモジュール11を冷却した空気がバッテリモジュール11の下方の第3空間42およびブラケット下方空間43へ流れ、さらにバッテリケース20の側壁に沿って隆起部34に沿って第2空間40側に流れるので、第1電装部品14を効率的に冷却できる。
【0069】
また、
図12に示すように、被取付面23とバッテリケース20の側壁とは、ブラケット30を挟んで隣接して配置されている。バッテリモジュール11には上方から下方に向けて冷却用の空気が供給される。バッテリモジュール11とバッテリケース20の底面との間には第3空間42が設けられ、この第3空間42はブラケット30の下方で第1空間37と連通している。
【0070】
これにより、バッテリモジュール11を冷却した空気がバッテリモジュール11の下方の第3空間42およびブラケット下方空間43に流れる。そして、ブラケット下方空間43に流れ込んだ空気は、矢印A1、A2、A3で示す経路を通って隆起部34に沿って第1空間37側に流れ、矢印A4で示す経路を通ってバッテリケース20の側壁に沿って流れるので、第1電装部品14をブラケット30側とバッテリケース20側との両方側から効率的に冷却することができる。
【0071】
また、
図9において、第1隆起部34A、第2隆起部34Bの傾斜角θ1、θ2は等しくされている。また、第3隆起部34Cの傾斜角θ3は第4隆起部の傾斜角θ4および第1隆起部の傾斜角θ1より小さくされている。また、第4隆起部の傾斜角θ4は第2隆起部34Bの傾斜角θ2より小さくされている。なお、θ1>θ2、θ3>θ4の関係であってもよいが、θ1からθ4はすべて180°未満である必要がある。これらの傾斜角の設定により、一層、他端側を一端側と比較して流体抵抗を小さくでき、第2電装部品13が配置されていない側である他端側から空気を第1電装部品14に導くことができる。
【0072】
本発明の実施例を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【0073】
図6に示した実施例に代わって、
図14に示す変形例を採用してもよい。
図14において、ブラケット30は、第1隆起部34Aと第2隆起部34Bの2つの隆起を備えている点で、4つの隆起部を備えるようにした
図6の実施例と異なる。さらに、第2空間40の交差方向における寸法が、隣接方向の一端側よりも隣接方向他端側のほうが大きくなるように設定されているため、第2電装部品13が配置されていない側の空気を第1隆起部34Aに沿って第1電装部品14側に流れやすくなる。このため、この変形例においても、第1電装部品14の冷却効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0074】
1...車両、13...第2電装部品、13A...本体部、13B...放熱部、14...第1電装部品、23...被取付面、30...ブラケット、31A、31B...取付部、33A...支持部、33B...支持部(一端側支持部)、34...隆起部、34A...第1隆起部(取付部側隆起部)、34B...第2隆起部(取付部側隆起部)、34C...第3隆起部(第1電装部品側隆起部)、34D...第4隆起部(第1電装部品側隆起部)、36...対面部、37...第1空間、40...第2空間