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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240806BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20240806BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240806BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G06F3/12 304
G06F3/12 357
G06F3/12 373
G03G21/00 386
B41J29/42 F
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020075358
(22)【出願日】2020-04-21
(65)【公開番号】P2021175020
(43)【公開日】2021-11-01
【審査請求日】2023-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003443
【氏名又は名称】弁理士法人TNKアジア国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】広部 優実
(72)【発明者】
【氏名】浪井 隆志
(72)【発明者】
【氏名】平沼 洋一
【審査官】鈴木 明
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-043495(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 3/12
G03G 21/00
B41J 29/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部に設けられているタッチパネルを備え、ユーザーの指示を受付ける操作部と、
予め定められた複数の機能のそれぞれについて、過去に実行されたジョブにおいて設定されていた設定値の組合せを記憶する記憶部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記表示部の表示領域における予め定められた第1領域に、前記複数の機能のそれぞれを示す複数の第1画像のうちの少なくとも1つを表示させ、
前記記憶部から、前記第1領域に表示されている前記第1画像が示す機能についての前記設定値の組合せを読出し、
前記表示部の表示領域における、前記第1領域とは異なる予め定められた第2領域に、読出された前記設定値の組合せを示す第2画像を表示させ、
前記タッチパネルを介して、前記第2画像に対するタッチ操作を受付けると、タッチされた前記第2画像に対応する機能についてのジョブを、前記第2画像が示す設定値の組合せにしたがって実行
前記制御部は、
前記第1領域に、前記第1画像を複数含むスクロール画像の第1部分を表示させ、
前記記憶部から、前記第1部分に含まれる前記第1画像が示す機能についての前記設定値の組合せを第1の組合せとして読出し、
前記第2領域に、前記第1の組合せを示す前記第2画像を含む画像を表示させ、
前記制御部は、
前記タッチパネルを介して、前記スクロール画像に対するスライド操作を受付けると、前記第1領域において前記スクロール画像をスクロールさせ、前記スクロールが完了したときに前記第1領域に前記スクロール画像の第2部分を表示させ、
前記記憶部から、前記第2部分に含まれる前記第1画像が示す機能についての前記設定値の組合せを第2の組合せとして読出し、
前記第2領域に、前記第2の組合せを示す前記第2画像を含む画像を表示させる、情報処理装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記タッチパネルを介して、前記第2画像に対するタッチ操作を受付けると、前記表示部に、タッチされた前記第2画像に対応する機能についての設定を行なうための設定画面を、前記第2画像が示す前記設定値の組合せを反映した状態で表示させ、
前記設定画面が表示されている状態で、前記操作部を介してジョブの実行指示を受付けると、前記第2画像に対応する機能についてのジョブを、前記第2画像が示す設定値の組合せにしたがって実行する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記スクロールが完了するまで、前記第2領域において、前記第1の組合せを示す前記第2画像を含む画像をスクロールさせる、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記スクロールが完了した時点から予め定められた第1時間が経過すると、前記第2領域に、前記第2の組合せを示す前記第2画像を含む画像を表示させる、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記第1時間が経過する前に、前記第1の組合せを示す前記第2画像に対するタッチ操作を受付けた場合であって、前記タッチ操作が予め定められた第2時間以上継続する場合には、前記第1領域における前記第1部分を表示させ、前記タッチ操作が前記第2時間以上継続しない場合には、タッチされた前記第2画像に対応する機能についてのジョブを、前記第2画像が示す設定値の組合せにしたがって実行する、請求項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関し、特に、過去に実行されたジョブにおいて設定されていた設定値の組合せを次回のジョブに適用するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
過去に実行されたジョブにおいて設定されていた設定値の組合せを次回のジョブに適用するための技術が知られている。例えば、特許文献1及び特許文献2には、ホーム画面における予め定められた領域に、画像形成装置において実行可能な複数の機能をそれぞれ示す複数のアプリケーションボタンを表示させるとともに、ホーム画面における予め定められた他の領域に、過去に実行されたジョブにおいて設定されていた設定値の組合せを示す履歴ボタンを表示させ、履歴ボタンが示す設定値の組合せを次回のジョブに用いる値として受付ける技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-125686号公報
【文献】特開2019-119139号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び特許文献2に開示されている技術では、予め定められた他の領域には、画像形成装置において実行可能な複数の機能の全てについての履歴ボタンが表示されるため、ユーザーは、次回のジョブに適用したい所望の設定値の組合せを探しにくく、所望する設定値の組合せを探すために、多くの時間と手間を要する。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、所望の設定値の組合せを探すために要するユーザーの時間及び手間を省くことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一局面に係る情報処理装置は、表示部と、表示部に設けられているタッチパネルを備え、ユーザーの指示を受付ける操作部と、予め定められた複数の機能のそれぞれについて、過去に実行されたジョブにおいて設定されていた設定値の組合せを記憶する記憶部と、制御部と、を備える。制御部は、表示部の表示領域における予め定められた第1領域に、複数の機能のそれぞれを示す複数の第1画像のうちの少なくとも1つを表示させ、記憶部から、第1領域に表示されている第1画像が示す機能についての設定値の組合せを読出し、記表示部の表示領域における、第1領域とは異なる予め定められた第2領域に、読出された設定値の組合せを示す第2画像を表示させ、タッチパネルを介して、第2画像に対するタッチ操作を受付けると、タッチされた第2画像に対応する機能についてのジョブを、第2画像が示す設定値の組合せにしたがって実行し、制御部は、第1領域に、第1画像を複数含むスクロール画像の第1部分を表示させ、記憶部から、第1部分に含まれる第1画像が示す機能についての設定値の組合せを第1の組合せとして読出し、第2領域に、第1の組合せを示す第2画像を含む画像を表示させ、制御部は、タッチパネルを介して、スクロール画像に対するスライド操作を受付けると、第1領域においてスクロール画像をスクロールさせ、スクロールが完了したときに第1領域にスクロール画像の第2部分を表示させ、記憶部から、第2部分に含まれる第1画像が示す機能についての設定値の組合せを第2の組合せとして読出し、第2領域に、第2の組合せを示す第2画像を含む画像を表示させる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、第2領域には、記憶部に記憶されている全ての設定値の組合せのうち、第1領域に表示されている機能についての設定値の組合せのみが表示されるので、第1領域に表示されていない機能についての設定値の組合せを除くために要するユーザーの手間を省くことができる。また、予め定められた複数の機能の全てについての設定値の組合せが表示される場合と比較して、表示される設定値の組合せが絞り込まれているため、所望の設定値の組合せを探すために要するユーザーの時間及び手間を省くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構造を示す正面断面図である。
図2】画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。
図3】ホーム画面の一例を示す図である。
図4】第1領域に表示するためのスクロール画像の一例を示す図である。
図5A】設定値の組合せの一例を示す図である。
図5B】設定値の組合せの他の一例を示す図である。
図5C】設定値の組合せの他の一例を示す図である。
図5D】設定値の組合せの他の一例を示す図である。
図6】第1履歴ボタン表示処理を示すフローチャートである。
図7】第1領域にスクロール画像の第1部分が表示されているときの様子を示す図である。
図8】履歴ボタンを含む画像の一例を示す図である。
図9】第2領域に履歴ボタンが表示されているときの様子の一例を示す図である。
図10】第2領域に履歴ボタンが表示されているときの様子の他の一例を示す図である。
図11】設定画面の一例を示す図である。
図12】スクロール画像に対するスライド操作が行なわれているときの様子を示す図である。
図13】第1領域にスクロール画像の第2部分が表示されているときの様子を示す図である。
図14】履歴ボタンを含む画像の他の一例を示す図である。
図15】第2領域に履歴ボタンが表示されているときの様子の他の一例を示す図である。
図16】設定画面の他の一例を示す図である。
図17】第2履歴ボタン表示処理を示すフローチャートである。
図18】履歴ボタンを含む画像の他の一例を示す図である。
図19】第2領域に履歴ボタンが表示されているときの様子の他の一例を示す図である。
図20】第2領域に履歴ボタンが表示されているときの様子の他の一例を示す図である。
図21】設定画面の他の一例を示す図である。
図22】履歴ボタンに対するスライド操作が行なわれているときの様子を示す図である。
図23】履歴ボタンを含む画像の他の一例を示す図である。
図24】第2領域に履歴ボタンが表示されているときの様子の他の一例を示す図である。
図25】履歴ボタンを含む画像の他の一例を示す図である。
図26】第2領域に履歴ボタンが表示されているときの様子の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る情報処理装置としての画像形成装置について、図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像形成装置の構造を示す正面断面図である。図2は、画像形成装置の内部構成を示すブロック図である。図1及び図2を参照して、画像形成装置1は、予め定められた複数の機能のそれぞれについてのジョブを実行可能に構成されている複合機である。
【0010】
上記した予め定められた複数の機能としては、特に限定されないが、ここでは、コピー機能、スキャン送信機能、ジョブボックス機能、USB(Universal Serial Bus)ドライブ機能、ファクシミリ送信機能、ID(Identification)カードコピー機能、クラウド接続機能、インターネットブラウザ機能、カスタムボックス機能、及び、スキャン保存機能であるものとする。
【0011】
画像形成装置1の筐体には、画像形成装置1の様々な機能を実現するための複数の機器が収容されている。例えば、筐体には、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、及び給紙部14等が収容されている。
【0012】
画像形成装置1は、制御ユニット100を含む。制御ユニット100は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)等を含む。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等である。
【0013】
制御ユニット100は、ROM又はHDD18に記憶されている制御プログラムが上記プロセッサーによって実行されることにより、制御部10として機能する。なお、制御部10は、上記制御プログラムに基づく動作によらず、ロジック回路により構成されていてもよい。
【0014】
制御部10は、画像形成装置1の全体制御を司る。より詳細には、制御部10は、画像形成装置1の各部の動作、及び、ネットワークを介して接続されているPC(Personal Computer)23等の外部装置との通信を制御する。制御部10はまた、後述する第1プログラムにしたがって動作することによって、表示部15に対し、ホーム画面の第1領域に、画像形成装置1において実行可能な複数の機能のうちのいずれかを示すアイコンを表示させるとともに、ホーム画面の第2領域に、第1領域に表示されているアイコンが示す機能についての設定値の組合せを示す履歴ボタンのみを表示させるための第1履歴ボタン表示処理を実行する。
【0015】
制御ユニット100は、原稿搬送部6、画像読取部11、画像形成部12、定着部13、給紙部14、表示部15、操作部16、搬送部17、HDD18、画像処理部19、画像メモリー20、ファクシミリ通信部21、及び通信部22等と電気的に接続されている。
【0016】
画像読取部11は、原稿台に載置されている原稿を搬送する原稿搬送部6と、原稿搬送部6によって搬送されてくる原稿又はプラテンガラス7に載置されている原稿を光学的に読み取るスキャナーと、を含むADF(Auto Document Feeder)である。画像読取部11は、光照射部により原稿を照射し、その反射光をCCD(Charge-Coupled Device)センサーで受光することによって、原稿を読取って原稿画像を示す画像データを生成する。
【0017】
画像形成部12は、感光体ドラム、帯電装置、露光装置、現像装置、及び転写装置を含む。画像形成部12は、画像読取部11によって生成された画像データ、又は、通信部22を介して入力された画像データ等に基づいて、搬送部17によって搬送路Tに沿って搬送されてくる記録紙Pに、トナー像によって構成されている画像を形成する。
【0018】
定着部13は、画像形成部12によってトナー像が形成された記録紙Pを加熱及び加圧することによってトナー像を記録紙Pに定着させる。定着部13によってトナー像が定着された記録紙Pは、排出トレイ8に排出される。
【0019】
給紙部14は、手差しトレイ、第1給紙カセット14A、第2給紙カセット14B、及び第3給紙カセット14Cを備える。給紙部14は、第1給紙カセット14A乃至第3給紙カセット14Cに収容されている記録紙P、又は手差しトレイに載置されている記録紙をピックアップローラーによって一枚ずつ引出して、搬送路Tに給紙する。
【0020】
表示部15は、液晶ディスプレイ又は有機EL(Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイ等によって構成されている表示装置である。表示部15は、制御部10の制御にしたがって、画像形成装置1によって実行可能な各機能についての各種の画面を表示する。
【0021】
操作部16は、各処理の実行開始を指示するためのスタートキー16A等の複数のハードキーを含む。操作部16はまた、表示部15に重ねて配置されているタッチパネル16Bを含む。ユーザーは、操作部16を介して、画像形成装置1によって実行可能な各機能についての指示等の各種の情報を入力する。
【0022】
搬送部17は、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と、搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等と電気的に接続されている搬送モーターとを含む。搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等は、搬送路Tに沿って配置されている。制御部10は、搬送モーターを駆動させて搬送ローラー対17A及び排出ローラー対17B等を回転させることによって、画像形成部12及び排出トレイ8に向けて、給紙部14によって給紙された記録紙Pを搬送路Tに沿って搬送させる。
【0023】
HDD18は、画像読取部11によって生成された画像データ等の各種データを記憶するための大容量の記憶装置である。HDD18は、特許請求の範囲における記憶部の一例である。HDD18は、画像形成装置1の一般的な動作を実現するための各種制御プログラムを記憶する。HDD18は、各種制御プログラムの1つとして、第1の実施形態に係る第1履歴ボタン表示処理を実行するための第1プログラムを記憶している。
【0024】
HDD18は、ホーム画面を示す画像データを記憶している。図3は、ホーム画面の一例を示す図である。図3を参照して、ホーム画面30は、予め定められた第1領域31と、第1領域31とは異なる予め定められた第2領域32とを含む。
【0025】
HDD18は、第1領域31に表示するためのスクロール画像を記憶している。図4は、第1領域に表示するためのスクロール画像の一例を示す図である。図4を参照して、スクロール画像40は、画像形成装置1において実行可能な上記した予め定められた複数の機能のそれぞれを示す複数のアイコン41A乃至41Jを含む。アイコン41A乃至41Eは、スクロール画像40の短手方向一端側に、スクロール画像40の長手方向に沿ってこの順に並んでいるものとする。アイコン41F乃至41Jは、スクロール画像40の短手方向他端側に、スクロール画像40の長手方向に沿ってこの順に並んでいるものとする。
【0026】
HDD18は、画像形成装置1において実行可能な上記した複数の機能のそれぞれについて、過去に実行されたジョブにおいて設定されていた設定値の組合せを記憶している。図5A乃至図5Dは、設定値の組合せの一例を示す図である。図5Aに示すように、HDD18は、2020年1月1日(以下、同じ日付については記載を省略する。)の13時5秒に実行されたコピージョブにおいて設定されていた設定値の組合せ50Aと、15時40分7秒に実行されたコピージョブにおいて設定されていた設定値の組合せ50Bと、17時53分2秒に実行されたコピージョブにおいて設定されていた設定値の組合せ50Cとを、コピー機能に対応付けて記憶している。
【0027】
図5Bに示すように、HDD18は、10時3分5秒に実行されたスキャン送信ジョブにおいて設定されていた設定値の組合せ51Aと、14時40分9秒に実行されたスキャン送信ジョブにおいて設定されていた設定値の組合せ51Bとを、スキャン送信機能に対応付けて記憶している。図5Cに示すように、HDD18は、14時7秒に実行されたファクシミリ送信ジョブにおいて設定されていた設定値の組合せ52Aを、ファクシミリ送信機能に対応付けて記憶している。
【0028】
図5Dに示すように、HDD18は、17時3分5秒に実行されたスキャン保存機能ジョブにおいて設定されていた設定値の組合せ53Aを、スキャン保存機能に対応付けて記憶している。なお、ここでは、HDD18は、過去にジョブが実行されていない、ジョブボックス機能、USBドライブ機能、IDカードコピー機能、クラウド接続機能、インターネットブラウザ機能、及び、カスタムボックス機能については、設定値の組合せを記憶していないものとする。
【0029】
画像処理部19は、画像読取部11によって生成された画像データに対して、必要に応じて画像処理を実行する。画像メモリー20は、画像読取部11によって生成された画像データを一時的に記憶する領域を含む。ファクシミリ通信部21は、公衆回線への接続を行ない、公衆回線を介して画像データの送受信を行なう。
【0030】
通信部22は、LAN(Local Area Network)ボード等の通信モジュールを含む。画像形成装置1は、通信部22を介して、ネットワークを介して接続されているPC23等の外部装置とデータ通信を行なう。
【0031】
画像形成装置1の各部には電源が接続されており、当該電源から電力が供給されることによって、画像形成装置1の各部が動作する。
【0032】
[動作]
図6は、第1履歴ボタン表示処理を示すフローチャートである。図7は、第1領域31にスクロール画像40の第1部分が表示されているときの様子を示す図である。図8及び図14は、履歴ボタンを含む画像の一例を示す図である。図9図10、及び図15は、第2領域32に履歴ボタンが表示されているときの様子を示す図である。図11は、設定画面の一例を示す図である。図12は、スクロール画像40に対するスライド操作が行なわれているときの様子を示す図である。図13は、第1領域31にスクロール画像40の第2部分が表示されているときの様子を示す図である。
【0033】
以下、図3乃至図15等を参照して、第1履歴ボタン表示処理を実行する場合における画像形成装置1の動作について説明する。画像形成装置1の電源が投入されるか、又は、タッチパネル16Bを介してホーム画面30を表示するための指示を受付けると、制御部10は、図6に示す第1履歴ボタン表示処理の実行を開始する。第1履歴ボタン表示処理において、制御部10はまず、表示部15に、ホーム画面30を表示させる(ステップS10)。ステップS10の処理後、制御部10は、表示部15に対し、第1領域31に、スクロール画像40を表示させる(ステップS11)。
【0034】
この場合、スクロール画像40の長手方向のサイズが第1領域31の長手方向のサイズよりも大きいため、制御部10は、表示部15に対し、スクロール画像40の全体を、第1領域31に一度に表示させることができない。したがって、制御部10は、図7に示すように、表示部15に対し、第1領域31に、スクロール画像40の一部分として、アイコン41A,41B,41C,41F,41G,41Hを含む第1部分71を表示させる。
【0035】
ステップS11の処理後、制御部10は、HDD18から、第1部分71に含まれるアイコン41A,41B,41C,41F,41G,41Hのそれぞれが示す機能についての設定値の組合せを読出す(ステップS12)。すなわち、制御部10は、第1領域31に表示されている各アイコンが示す機能についての設定値の組合せを読み出す。なお、ここでは、HDD18は、アイコン41Cが示すジョブボックス機能、アイコン41Fが示すIDカードコピー機能、アイコン41Gが示すクラウド接続機能、及び、アイコン41Hが示すインターネットブラウザー機能についての設定値の組合せを記憶していない。
【0036】
そのため、この場合、制御部10は、HDD18から、アイコン41Aが示すコピー機能についての設定値の組合せ50A,50B,50Cと、アイコン41Bが示すスキャン送信機能についての設定値の組合せ51A,51Bとを読出すことになる。設定値の組合せ50A,50B,50C,51A,51Bは、特許請求の範囲における第1の組合せの一例である。
【0037】
ステップS12の処理後、制御部10は、図8に示すように、読出された設定値の組合せ50A,50B,50Cのそれぞれを示す履歴ボタン81A,81B,81C、及び、読出された設定値の組合せ51A,51Bのそれぞれを示す履歴ボタン82A,82Bを含む画像80を生成する(ステップS13)。制御部10は、履歴ボタン81A,81B,81C,82A,82Bが、画像80の長手方向に沿って、ジョブが実行された日時にしたがって直近のものから時系列に並ぶように、画像80を生成する。
【0038】
ステップS13の処理後、制御部10は、図9に示すように、表示部15に対し、第2領域32に、画像80を表示させる(ステップS14)。この場合、画像80の長手方向のサイズが第2領域32の長手方向のサイズよりも大きいため、制御部10は、表示部15に対し、画像80の全体を、第2領域32に一度に表示させることができない。したがって、制御部10は、表示部15に対し、第2領域32に、画像80の一部分として、上記日時から直近のものから予め定められた数(ここでは、例として3つ)の履歴ボタン82A,81A,82Bを含む部分を表示させる。
【0039】
ステップS14の処理後、制御部10は、スクロール画像40がスワイプ若しくはフリックされるか、又は、履歴ボタン82A,81A,82Bのいずれかがタッチされるまで、スライド操作を受付けていないと判定する処理(ステップS15にてNO)、及び、タッチ操作を受付けていないと判定する処理(ステップS16にてNO)を繰返す。
【0040】
ここで、第2領域32に対するフリック操作を受付けている場合における画像形成装置1の動作について説明する。ユーザーは、図9に示すように、第2領域32に表示されている画像80を、画像80の長手方向一端側に向けてフリックしたものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介して、画像80に対するフリック操作を受付けると、当該フリック操作の始点から終点までの距離又は当該フリック操作の速度等に応じて、表示部15に対し、第2領域32において画像80をスクロールさせる。
【0041】
この場合、制御部10は、図10に示すように、第2領域32に、画像80の一部分として、履歴ボタン82B,81B,81Cを含む部分が表示されるまで、表示部15に対し、画像80をスクロールさせたものとする。ユーザーは、第2領域32に表示されている履歴ボタン82B,81B,81Cを確認して、履歴ボタン81Bをタッチしたものとする。
【0042】
制御部10は、タッチパネル16Bを介して、履歴ボタン81Bに対するタッチ操作を受付けると(ステップS16にてYES)、図11に示すように、表示部10に、履歴ボタン81Bに対応するコピー機能についての設定を行なうための設定画面110を、履歴ボタン81Bが示す設定値の組合せが反映されている状態で表示させる(ステップS17)。ステップS17の処理後、制御部10は、第1履歴ボタン表示処理を終了する。
【0043】
ユーザーは、プラテンガラス7に原稿を載置し、設定画面110を確認して、スタートキー16Aを押下したものとする。制御部10は、スタートキー16Aの押下を検知すると、履歴ボタン81Bが示す設定値の組合せにしたがって、画像読取部11に、プラテンガラス7に載置されている原稿を読取らせて原稿画像を示す画像データを生成させ、次いで、画像形成部12等に、画像データが示す原稿画像を記録紙Pに形成させる。
【0044】
なお、制御部10は、記録紙Pに対する画像形成が終了した時点から予め定められた時間が経過したときに、第1履歴ボタン表示処理の実行を再度開始してもよい。この場合、制御部10は、ステップS13において、図8に示す画像80において時系列に並んでいる履歴ボタン81A,81B,81C,82A,82Bの先頭に、直近に実行された画像形成処理における設定値の組合せを示す履歴ボタンがさらに追加された画像80を生成し、ステップS14において、表示部15に対し、第2領域32に、生成された画像80を表示させる。
【0045】
続いて、ステップS15において、スクロール画像40に対するスライド操作を受付けている場合における画像形成装置1の動作について説明する。図12に示すように、ユーザーは、第1領域31に表示されているスクロール画像40を、スクロール画像40の長手方向一端側に向けてスワイプしたものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介して、上記したスワイプ操作を受付けると、スライド操作を受付けたと判定し(ステップS15にてYES)、スライド操作の始点から終点までの距離又は当該スライド操作の速度等に応じて、表示部15に対し、第1領域31においてスクロール画像40をスクロールさせる(ステップS18)。
【0046】
ステップS18の処理後、制御部10は、スクロール画像40のスクロールが完了するまで、スクロールが完了したか否かを判定する処理を繰返す(ステップS19)。このとき、制御部10は、スクロールが完了していないと判定している(ステップS19にてNO)。この場合、制御部10は、図13に示すように、第1領域31に、スクロール画像40の一部分として、アイコン41C,41D,41E,41H,41I,41Jを含む第2部分131が表示されるまで、表示部15に、スクロール画像40をスクロールさせたものとする。
【0047】
制御部10は、スクロール画像40のスクロールが完了したと判定すると(ステップS19にてYES)、上記したステップS12の処理を実行して、HDD18から、スクロールが完了したときに第1領域31に表示されている第2部分131に含まれる各アイコン、ここではアイコン41C,41D,41E,41H,41I,41Jのそれぞれが示す機能についての設定値の組合せを読出す。
【0048】
ここでは、HDD18は、アイコン41Cが示すジョブボックス機能、アイコン41Dが示すUSBドライブ機能、アイコン41Hが示すインターネットブラウザ機能、及び、アイコン41Iが示すカスタムボックス機能についての設定値の組合せを記憶していない。そのため、制御部10は、HDD18から、アイコン41Eが示すファクシミリ送信機能についての設定値の組合せ52Aと、アイコン41Jが示すスキャン保存機能についての設定値の組合せ53Aとを読出す。設定値の組合せ52A,53Aは、特許請求の範囲における第2の組合せの一例である。
【0049】
ステップS12の処理後、制御部10は、上記したステップS13の処理を実行して、図14に示すように、読出された設定値の組合せ52Aを示す履歴ボタン141、及び、読出された設定値の組合せ53Aを示す履歴ボタン142のみを含む画像140を生成する。制御部10は、履歴ボタン141,142が、画像140の長手方向に沿って、ジョブが実行された日時にしたがって時系列に並ぶように画像140を生成するものとする。
【0050】
ステップS13の処理後、制御部10は、上記したステップS14の処理を実行する。この場合、画像140のサイズが第2領域32よりも小さいため、制御部10は、図15に示すように、表示部15に対し、画像140の全体を、第2領域32に表示させる。ステップS14の処理後、制御部10は、上記と同様にして、ステップS15以降の処理を実行する。
【0051】
第1の実施形態によれば、制御部10は、表示部15に対し、第1領域31に、スクロール画像40の第1部分71を表示させ、HDD18から、第1部分71に含まれるアイコン41A,41B,41C,41F,41G,41Hのそれぞれが示す機能についての設定値の組合せとして、設定値の組合せ50A,50B,50C,51A,51Bを読出し、表示部15に対し、第2領域32に、設定値の組合せ50A,50B,50C,51A,51Bのそれぞれを示す履歴ボタン81A,81B,81C,82A,82Bを含む画像80を表示させる。制御部10は、タッチパネル16Bを介して、履歴ボタン81Bに対するタッチ操作を受付けると、表示部15に、履歴ボタン81Bに対応するコピー機能についての設定画面110を、履歴ボタン81Bが示す設定値の組合せを反映した状態で表示させる。制御部10は、設定画面110が表示されている状態で、操作部16を介してジョブの実行指示を受付けると、履歴ボタン81Bに対応するコピー機能についてのジョブを、履歴ボタン81Bが示す設定値の組合せにしたがって実行する。なお、制御部10は、タッチパネル16Bを介して、履歴ボタン81Bに対するタッチ操作を受付けたときに、履歴ボタン81Bに対応するコピー機能についてのジョブを、履歴ボタン81Bが示す設定値の組合せにしたがって実行してもよい。
【0052】
このように、第2領域32には、HDD18に記憶されている全ての設定値の組合せのうち、第1領域31に表示されている機能についての設定値の組合せのみが表示されるので、第1領域31に表示されていない機能についての設定値の組合せを除くために要するユーザーの手間を省くことができる。また、予め定められた複数の機能の全てについての設定値の組合せが表示される場合と比較して、表示される設定値の組合せが絞り込まれているため、所望の設定値の組合せを探すために要するユーザーの時間及び手間を省くことができる。
【0053】
また第1の実施形態によれば、制御部10は、タッチパネル16Bを介して、スクロール画像40に対するスライド操作を受け付けると、表示部15に対し、第1領域31においてスクロール画像40をスクロールさせ、スクロールが完了したときに、第1領域31にスクロール画像40の第2部分131を表示させる。制御部10はまた、HDD18から、第2部分131に含まれるアイコン41C,41D,41E,41H,41I,41Jのそれぞれが示す機能についての設定値の組合せとして、設定値の組合せ52A,53Aを読出し、表示部15に対し、第2領域32に、設定値の組合せ52A,53Aのそれぞれを示す履歴ボタン141,142を含む画像140を表示させる。
【0054】
このように、スクロール画像40がスクロールされることにより第1領域31に表示されている機能が変更された場合には、第2領域32には、変更後の機能についての設定値の組合せのみが表示されるので、ユーザーは、第2領域32に表示される設定値の組合せを、所望の機能についての設定値の組合せに容易に変更できる。したがって、ユーザーの利便性がより一層向上する。
【0055】
(第1の実施形態の変形例)
第1の実施形態では、制御部10は、表示部15に、スクロール画像40をスクロールさせることで、第1領域31に表示されているアイコンを変更させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、表示部15に、第1領域31に表示されている複数のアイコンを含む画像の頁を切替えることで、第1領域31に表示されているアイコンを変更させてもよい。
【0056】
また第1の実施形態では、スクロール画像40のスクロールが完了するまで、表示部15に対し、画像80をスクロールさせることなく第2領域32に表示させていたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、スクロール画像40のスクロールが完了するまで、表示部15に、第2領域32において画像80をスクロールさせてもよい。これによって、ユーザーは、第1領域31に表示されている機能の変更に応じて第2領域32には表示されている設定値の組合せが変更されることを、感覚的に把握できる。
【0057】
また第1の実施形態では、制御部10は、スクロール画像40のスクロールが完了したときに、表示部15に対し、第2領域32に画像140を表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、スクロール画像40のスクロールが完了した時点から予め定められた第1時間が経過すると、表示部15に対し、第2領域32に画像140を表示させてもよい。
【0058】
これによって、ユーザーは、スクロール画像40のスクロールが完了した場合であっても、第1時間が経過するまでは履歴ボタン81A,81B,81C,82A,82Bのいずれかに対するタッチ操作を行なうことができる。そのため、ユーザーは、例えばスクロール画像40のスクロールを誤って行なってしまった場合であっても、スクロール前に表示されていた設定値の組合せを選択できる。したがって、ユーザーの利便性がより一層向上する。
【0059】
さらに、制御部10は、上記した第1時間が経過する前に、例えば履歴ボタン81Bに対するタッチ操作を受付けた場合であって、当該タッチ操作が予め定められた第2時間以上継続する場合には、表示部15に対し、第1領域31における第1部分71を表示させ、当該タッチ操作が第2時間以上継続しない場合には、表示部31に対し、設定画面110を、履歴ボタン81Bが示す設定値の組合せを反映した状態で表示させるか、又は、履歴ボタン81Bに対応するコピー機能についてのジョブを、履歴ボタン81Bが示す設定値の組合せにしたがって実行してもよい。
【0060】
これによって、ユーザーは、履歴ボタン81A,81B,81C,82A,82Bのいずれかに対するタッチ操作の長さを変更することによって、第1領域31における表示をスクロール前の状態に戻したり、スクロール前に第2領域32に表示されていた設定値の組合せを選択したりすることができる。したがって、ユーザーの利便性がさらに向上する。
【0061】
また第1の実施形態では、制御部10は、ステップS17において、タッチされた履歴ボタン81Bに対応するコピー機能についての設定画面110を、履歴ボタン81Bが示す設定値の組合せが反映されている状態で表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。図16は、設定画面110の他の一例を示す図である。例えば、第1の実施形態の変形例として、制御部10はさらに、HDD18から、タッチされた履歴ボタンに対応する機能についての設定値の組合せを読出し、図16に示すように、表示部15に対し、設定画面110の予め定められた領域111に、読出された設定値の組合せを示す履歴ボタンを含む画像を表示させてもよい。図16には、制御部10が、HDD18から、タッチされた履歴ボタン81Bに対応するコピー機能についての設定値の組合せ50A,50B,50Cを読出し、表示部15に対し、領域111に、読出された設定値の組合せ50A,50B,50Cのそれぞれを示す履歴ボタン161,162,163を含む画像160を表示させる例を示す。
【0062】
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置1について、第1の実施形態と異なる構成について説明する。第2の実施形態に係る画像形成装置1は、HDD18が、第1プログラムに代えて、第2の実施形態に係る第2履歴ボタン表示処理を実行するための第2プログラムを記憶している点を除き、第1の実施形態と同じ構成である。
【0063】
第2の実施形態において、制御部10は、第2プログラムにしたがって動作することによって、表示部15に対し、ホーム画面30の第2領域32に、複数の機能についての設定値の組合せを示す履歴ボタンを、機能ごとに分類して表示させるための第2履歴ボタン表示処理を実行する。
【0064】
[動作]
図17は、第2履歴ボタン表示処理を示すフローチャートである。図18図23は、履歴ボタンを含む画像の他の一例を示す図である。図19図20、及び図24は、第2領域32に履歴ボタンが表示されているときの様子を示す図である。図21は、設定画面の他の一例を示す図である。図22は、履歴ボタンに対するスライド操作が行なわれているときの様子を示す図である。以下、図17乃至図24等を参照して、第2履歴ボタン表示処理を実行する場合における画像形成装置1の動作について説明する。
【0065】
画像形成装置1の電源が投入されるか、又は、タッチパネル16Bを介してホーム画面30を表示するための指示を受付けると、制御部10は、図17に示す第2履歴ボタン表示処理の実行を開始する。第2履歴ボタン表示処理において、制御部10はまず、表示部15に、ホーム画面30を表示させる(ステップS20)。ステップS20の処理後、制御部10は、第1領域31に、スクロール画像40を表示させる(ステップS21)。この場合、制御部10は、図7に示すように、表示部15に対し、第1領域31に、スクロール画像40の第1部分71を表示させる。
【0066】
ステップS21の処理後、制御部10は、HDD18から、スクロール画像40に含まれるアイコン41A乃至41Jが示す複数の機能のそれぞれについて、ジョブが実行された日付が最新である設定値の組合せを読出す(ステップS22)。すなわち、制御部10は、第1領域31に表示されている各アイコンが示す機能についての設定値の組合せを1つずつ読出す。なお、ここでは、HDD18は、アイコン41Cが示すジョブボックス機能、アイコン41Dが示すUSBドライブ機能、アイコン41Fが示すIDカードコピー機能、アイコン41Gが示すクラウド接続機能、アイコン41Hが示すインターネットブラウザ機能、及び、アイコン41Iが示すカスタムボックス機能についての設定値の組合せを記憶していないものとする。
【0067】
そのため、制御部10は、この例では、HDD18から、ジョブが実行された日付が最新である設定値の組合せとして、アイコン41Aが示すコピー機能についての設定値の組合せ50Aと、アイコン41Bが示すスキャン送信機能についての設定値の組合せ51Aと、アイコン41Eが示すファクシミリ送信機能についての設定値の組合せ52Aと、アイコン41Jが示すスキャン保存機能についての設定値の組合せ53Aと、を読出す。
【0068】
ステップS22の処理後、制御部10は、図18に示すように、読出された設定値の組合せ50Aを示す履歴ボタン181、読出された設定値の組合せ51Aを示す履歴ボタン182、読出された設定値の組合せ52Aを示す履歴ボタン183、及び、読出された設定値の組合せ53Aを示す履歴ボタン184を含む画像180を生成する(ステップS23)。このとき、制御部10は、履歴ボタン181,182,183,184が画像180の長手方向に沿って並ぶように、画像180を生成する。
【0069】
ステップS23の処理後、制御部10は、図19に示すように、表示部15に対し、第2領域32に、画像180を表示させる(ステップS24)。すなわち、制御部10は、表示部15に対し、第2領域32に、読出された各設定値の組合せを示す履歴ボタンのそれぞれを機能ごとに分類して表示させる。この場合、画像180の長手方向のサイズが第2領域32の長手方向のサイズよりも大きいため、制御部10は、表示部15に対し、画像180の全体を、第2領域32に一度に表示させることができない。したがって、制御部10は、表示部15に対し、第2領域32に、画像180の一部分として、予め定められた数(ここでは、例として3つ)の履歴ボタン181,182,183を含む部分を表示させる。
【0070】
ステップS24の処理後、制御部10は、履歴ボタン181,182,183,184のいずれかが画像180の短手方向に向けてスワイプ若しくはフリックされるか、又は、履歴ボタン181,182,183,184のいずれかがタッチされるまで、スライド操作を受付けていないと判定する処理(ステップS25にてNO)、及び、タッチ操作を受付けていないと判定する処理(ステップS26にてNO)を繰返す。
【0071】
ここで、第2領域32に対するフリック操作を受付けている場合における画像形成装置1の動作について説明する。ユーザーは、図19に示すように、第2領域32に表示されている画像180を、画像180の長手方向一端側に向けてスワイプしたものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介して、画像180の長手方向に向けてのスワイプ操作を受付けると、当該スワイプ操作の始点から終点までの距離又は当該スワイプ操作の速度等に応じて、表示部15に対し、第2領域32の長手方向に画像180をスクロールさせる。
【0072】
この場合、制御部10は、図20に示すように、第2領域32に、画像180の一部分として、履歴ボタン182,183,184を含む部分が表示されるまで、表示部15に対し、画像180をスクロールさせたものとする。ユーザーは、第2領域32に表示されている履歴ボタン182,183,184を確認して、履歴ボタン183をタッチしたものとする。
【0073】
制御部10は、タッチパネル16Bを介して、履歴ボタン183に対するタッチ操作を受付けると(ステップS26にてYES)、図21に示すように、表示部10に、履歴ボタン183に対応するファクシミリ送信機能についての設定を行なうための設定画面210を、履歴ボタン183が示す設定値の組合せが反映されている状態で表示させる(ステップS27)。ステップS27の処理後、制御部10は、第2履歴ボタン表示処理を終了する。
【0074】
ユーザーは、プラテンガラス7に原稿を載置し、設定画面210を確認して、スタートキー16Aを押下したものとする。制御部10は、スタートキー16Aの押下を検知すると、履歴ボタン183が示す設定値の組合せにしたがって、画像読取部11に、プラテンガラス7に載置されている原稿を読取らせて、原稿画像を示す画像データを生成させ、次いで、ファクシミリ通信部21に、生成された画像データを外部装置に送信させる。
【0075】
なお、制御部10は、ファクシミリ送信が終了した時点から予め定められた時間が経過したときに、第2履歴ボタン表示処理の実行を再度開始してもよい。この場合、制御部10は、ステップS23において、画像180に含まれる履歴ボタン183に代えて、直近に実行されたファクシミリ送信処理における設定値の組合せを示す履歴ボタンを含む画像180を生成し、ステップS24において、表示部15に対し、第2領域32に、生成された画像180を表示させる。
【0076】
続いて、ステップS25において、履歴ボタン181,182,183,184のいずれかに対するスライド操作を受付けている場合における画像形成装置1の動作について説明する。図22に示すように、ユーザーは、履歴ボタン181を、画像180の短手方向一端側に向けてフリックしたものとする。制御部10は、タッチパネル16Bを介して、上記したフリック操作を受付けると、履歴ボタン181に対する画像180の短手方向に向けてのスライド操作を受付けたと判定し(ステップS25にてYES)、HDD18から、フリックされた履歴ボタン181に対応する機能のみについての設定値の組合せを読出す(ステップS28)。この場合、制御部10は、HDD18から、コピー機能についての設定値の組合せ50A,50B,50Cを読出す。
【0077】
ステップS28の処理後、制御部10は、図23に示すように、読出された設定値の組合せ50A,50B,50Cのそれぞれを示す履歴ボタン231,232,233のみを含む画像230を生成する(ステップS29)。制御部10は、履歴ボタン231,232,233が、画像230の長手方向に沿って、ジョブが実行された日時にしたがって時系列に並ぶように画像230を生成するものとする。
【0078】
ステップS29の処理後、制御部10は、図24に示すように、表示部15に対し、第2領域32に、画像230を表示させる(ステップS30)。この場合、画像230のサイズが第2領域32よりも小さいため、制御部10は、図24に示すように、表示部15に対し、画像230の全体を、第2領域32に表示させる。
【0079】
ステップS30の処理後、制御部10は、履歴ボタン231,232,233のうちのいずれかがタッチされるまで、タッチ操作を受付けていないと判定する処理(ステップS31にてNO)を繰返す。ユーザーは、履歴ボタン232をタッチしたものとする。
【0080】
制御部10は、タッチパネル16Bを介して、履歴ボタン232に対するタッチ操作を受付けると(ステップS31にてYES)、ステップS27の処理に進み、表示部10に、履歴ボタン232に対応するコピー機能についての設定を行なうための設定画面110を、履歴ボタン232が示す設定値の組合せが反映されている状態で表示させる。
【0081】
ユーザーは、プラテンガラス7に原稿を載置し、設定画面110を確認して、スタートキー16Aを押下したものとする。制御部10は、スタートキー16Aの押下を検知すると、履歴ボタン232が示す設定値の組合せにしたがって、画像読取部11に、プラテンガラス7に載置されている原稿を読取らせて、原稿画像を示す画像データを生成させ、次いで、画像形成部12等に、画像データが示す原稿画像を記録紙Pに形成させる。
【0082】
なお、制御部10は、記録紙Pに対する画像形成が終了した時点から予め定められた時間が経過したときに、ステップS28の処理に戻ってもよい。この場合、制御部10は、ステップS29において、図23に示す画像230において時系列に並んでいる履歴ボタン231,232,233の先頭に、直近に実行されたコピー処理における設定値の組合せを示す履歴ボタンがさらに追加された画像230を生成し、ステップS30において、表示部15に対し、第2領域32に、生成された画像230を表示させる。
【0083】
第2の実施形態によれば、制御部10は、表示部15に対し、第1領域31に、スクロール画像40の第1部分71を表示させ、HDD18から、スクロール画像40に含まれるアイコン41A乃至41Jが示す複数の機能についての設定値の組合せとして、設定値の組合せ50A,51A,52A,53Aを読出し、表示部15に対し、第2領域32に、設定値の組合せ50A,51A,52A,53Aのそれぞれを示す履歴ボタン181,182,183,184を、機能ごとに分類して表示させ、タッチパネル16Bを介して、履歴ボタン183に対するタッチ操作を受付けると、表示部15に、履歴ボタン183に対応するファクシミリ送信機能についての設定を行なうための設定画面210を、履歴ボタン183が示す設定値の組合せを反映した状態で表示させる。制御部10は、設定画面210が表示されている状態で、操作部16を介してジョブの実行指示を受付けると、履歴ボタン183に対応するファクシミリ送信機能についてのジョブを、履歴ボタン183が示す設定値の組合せにしたがって実行する。なお、制御部10は、タッチパネル16Bを介して、履歴ボタン183に対するタッチ操作を受付けたときに、履歴ボタン183に対応するファクシミリ送信機能についてのジョブを、履歴ボタン183が示す設定値の組合せにしたがって実行してもよい。
【0084】
このように、第2領域32には、複数の機能についての設定値の組合せが機能ごとに分類されて表示されるので、例えば、複数の機能についての設定値の組合せが、機能に関係なく時系列に並んでいる場合と比較して、ユーザーは、所望の設定値の組合せを探しやすくなる。したがって、所望の設定値の組合せを探すために要するユーザーの時間及び手間を省くことができる。
【0085】
また第2の実施形態によれば、制御部10は、HDD18から、複数の機能のそれぞれについて、設定値の組合せを1つのみ読出し、表示部15に対し、第2領域32に、複数の機能のそれぞれについて、読出された設定値の組合せを示す履歴ボタンを1つのみ表示させる。
【0086】
このように、第2領域32には、複数の機能のそれぞれについて設定値の組合せが1つのみ表示されるので、複数の機能のそれぞれについて複数の設定値の組合せが表示される場合と比較して、第2領域32には、より多くの機能についての設定値の組合せが表示されるようになる。したがって、ユーザーは、所望の機能の設定値の組合せをより一層探しやすくなる。
【0087】
また第2の実施形態によれば、制御部10は、HDD18から、複数の機能のそれぞれについて、ジョブが実行された日付が最新である設定値の組合せを読出す。これによって、第2領域32には、ユーザーによって所望される可能性の高い設定値の組合せが表示されるので、ユーザーの利便性がより一層高まる。
【0088】
また第2の実施形態によれば、制御部10は、タッチパネル16Bを介して、履歴ボタン181に対するスライド操作を受け付けると、HDD18から、スライドされた履歴ボタン181に対応する機能のみについての設定値の組合せ50A,50B,50Cを読出し、表示部15に対し、第2領域132に、読出された設定値の組合せ50A,50B,50Cのそれぞれを示す履歴ボタン231,232,233を表示させる。
【0089】
これによって、ユーザーは、履歴ボタン181に対するスライド操作を行なうという簡単な操作を行なうことで、所望の機能についての全ての設定値の組合せを確認できる。したがって、ユーザーの利便性がより一層向上する。
【0090】
(第2の実施形態の変形例)
第2の実施形態では、制御部10は、表示部15に対し、第2領域32に、複数の機能のそれぞれについての設定値の組合せを示す履歴ボタンを1つのみ表示させたが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、HDD18から、複数の機能についての設定値の組合せを全て読出し、表示部15に対し、第2領域32に、読出された設定値の組合せのそれぞれを示す履歴ボタンを、機能ごとに分類して表示させてもよい。
【0091】
また第2の実施形態では、制御部10は、HDD18から、複数の機能のそれぞれについて、ジョブが実行された日付が最新である設定値の組合せを読出したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、HDD18から、複数の機能のそれぞれについて、使用頻度の最も高い設定値の組合せを読出してもよい。
【0092】
また第2の実施形態では、制御部10は、HDD18から、複数の機能のそれぞれについて、ジョブが実行された日付が最新である設定値の組合せを読出したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。例えば、制御部10は、HDD18から、複数の機能のそれぞれについて、使用頻度の最も高い設定値の組合せを読出してもよい。
【0093】
また第2の実施形態では、制御部10は、履歴ボタンを含む画像として、第2領域32の長手方向にスクロールされる画像180を生成したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。制御部10は、例えば、第2領域32の短手方向にスクロールされる画像を生成してもよい。図25は、履歴ボタンを含む画像の他の一例を示す図である。例えば、制御部10は、第2領域32の短手方向にスクロールされる画像として、図25に示すように、設定値の組合せ50A,51A,52A,53Aのそれぞれを示す履歴ボタン251,252,253,254を含む画像250を生成したものとする。この場合、画像250の長手方向のサイズが第2領域32の短手方向のサイズよりも大きいため、制御部10は、表示部15に対し、画像250の全体を、第2領域32に一度に表示させることができない。
【0094】
したがって、制御部10は、図26に示すように、表示部15に対し、第2領域32に、画像250の一部分として、予め定められた数(この場合、1つ)の履歴ボタン251を含む部分を表示させる。制御部10は、タッチパネル16Bを介して、第2領域32の短手方向のスライド操作を受付けると、表示部15に対し、第2領域32の短手方向に画像250をスクロールさせて、他の履歴ボタン252,253,254のいずれかを第2領域32に表示させる。
【0095】
一方、制御部10は、図26に示すように、タッチパネル16Bを介して、履歴ボタン251,252,253,254に対する画像250の短手方向に向かうスライド操作を受付けると、HDD18から、スライドされた履歴ボタンに対応する機能のみについての設定値の組合せを読出し、読出された設定値の組合せを示す履歴ボタンが時系列に並んでいる画像を生成して、表示部15に対し、生成された画像を第2領域32に表示させる。
【0096】
(その他の変形例)
上記実施形態では、画像形成部12等は、記録紙Pに画像を形成したが、本発明はそのような実施形態に限定されない。画像形成部12等は、記録紙に限らず、他の記録媒体に画像を形成してもよい。他の記録媒体としては、例えば、OHP(Overhead Projector)シートを例示できる。
【0097】
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、画像形成装置1としてカラー複合機を用いているが、これは一例に過ぎず、モノクロ複合機、コピー機、又はファクシミリ装置等の他の画像形成装置が用いられてもよい。
【0098】
また、図1乃至図26を用いて示した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0099】
1 画像形成装置
10 制御部
15 表示部
16B タッチパネル
18 HDD
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26