IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 大日本印刷株式会社の特許一覧

特許7532920関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末
<>
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図1
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図2
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図3
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図4
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図5
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図6
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図7
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図8
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図9
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図10
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図11
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図12
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図13
  • 特許-関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/235 20110101AFI20240806BHJP
   H04L 67/02 20220101ALI20240806BHJP
   H04N 21/24 20110101ALI20240806BHJP
【FI】
H04N21/235
H04L67/02
H04N21/24
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020100220
(22)【出願日】2020-06-09
(65)【公開番号】P2021197563
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-04-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】内田 昌希
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 直之
(72)【発明者】
【氏名】生駒 拓也
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-303959(JP,A)
【文献】特開2004-134909(JP,A)
【文献】特開2009-212859(JP,A)
【文献】特開2015-069386(JP,A)
【文献】特開2004-212895(JP,A)
【文献】特開2002-215533(JP,A)
【文献】特開2019-161457(JP,A)
【文献】特開2008-287697(JP,A)
【文献】特開2013-012242(JP,A)
【文献】国際公開第2017/094212(WO,A1)
【文献】神谷 雅志、三木 智子、東 辰輔、加藤 嘉明,放送通信連携による番組関連情報検索機能の開発,映像情報メディア学会技術報告,Vol.38 No.3,日本,(一社)映像情報メディア学会,2014年01月17日,pp.9-14
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
H04L 67/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置に送信するコンテンツの画像情報を分析して得られた対象画像に基づいて、前記コンテンツに関する単語を所定の時間範囲ごとに複数抽出する単語抽出手段と、
前記画像情報を分析して得られた前記対象画像が人物を示すものである場合に、前記単語抽出手段により抽出した各単語の重要度を、各単語が出現した際の前記人物の感情情報に基づいて算出する重要度算出手段と、
前記重要度算出手段により算出した前記重要度の高い単語を、前記コンテンツの内容に関する重要単語として前記所定の時間範囲ごとに取得する重要単語取得手段と、
前記重要単語取得手段により取得した前記重要単語に関連した単語関連情報を、各種の情報を記憶した情報記憶装置から取得する関連情報取得手段と、
前記関連情報取得手段が取得した前記単語関連情報を、前記表示装置に送信する関連情報送信手段と、
を備える関連情報配信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の関連情報配信装置において、
前記コンテンツを閲覧するユーザの関心事を示す単語を含む個別情報を登録した個別情報記憶部を備え、
前記重要度算出手段は、さらに前記個別情報記憶部に記憶された前記個別情報に基づいて、前記単語抽出手段により抽出した各単語の前記重要度を算出する、関連情報配信装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の関連情報配信装置において、
前記関連情報取得手段は、前記コンテンツを前記表示装置に順次送信する際に、前記単語関連情報を取得し、
前記関連情報送信手段は、前記関連情報取得手段が前記単語関連情報を取得したことに応じて、取得した前記単語関連情報を前記表示装置に送信する、関連情報配信装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれかに記載の関連情報配信装置において、
前記各種の情報に関する分類指定を受け付ける分類指定受付手段を備え、
前記関連情報取得手段は、前記分類指定受付手段により受け付けた前記分類指定に基づいて、前記情報記憶装置に記憶された前記各種の情報のうち指定された分類の情報から前記単語関連情報を取得する、関連情報配信装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の関連情報配信装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項6】
請求項1から請求項4までのいずれかに記載の関連情報配信装置と、
前記表示装置と、
を含むコンテンツ配信システムであって、
前記表示装置は、受信した前記単語関連情報を情報表示領域に順次表示し、受信した前記コンテンツをコンテンツ表示領域に再生表示するコンテンツ表示制御手段を備える、コンテンツ配信システム。
【請求項7】
複数のコンテンツを記憶するコンテンツサーバからユーザが指定した一の前記コンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、
前記コンテンツ受信手段が受信した前記コンテンツの画像情報を分析して得られた対象画像に基づいて、前記コンテンツに関する単語を所定の時間範囲ごとに複数抽出する単語抽出手段と、
前記画像情報を分析して得られた前記対象画像が人物を示すものである場合に、前記単語抽出手段により抽出した各単語の重要度を、各単語が出現した際の前記人物の感情情報に基づいて算出する重要度算出手段と、
前記重要度算出手段により算出した前記重要度の高い単語を、前記コンテンツの内容に関する重要単語として前記所定の時間範囲ごとに取得する重要単語取得手段と、
前記重要単語取得手段により取得した前記重要単語に関連した単語関連情報を、各種の情報を記憶した情報記憶装置から取得する関連情報取得手段と、
前記関連情報取得手段により取得した前記単語関連情報を、前記コンテンツ受信手段が受信した前記コンテンツと共に出力する情報出力手段と、
を備えたコンテンツ出力端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、SNS(Social Networking Service)の普及に伴って、テレビ番組において、視聴者がコメントを投稿するサービスが増加している。そして、視聴者によって投稿されたコメントは、例えば、テレビ番組を放映中に、画面の一部分を用いて閲覧可能に表示される。
【0003】
このようなサービスを行う技術として、例えば、「映像コンテンツの映像情報を外部機器から取得する映像情報取得部と、取得された映像情報にしたがって、前記映像コンテンツの映像を所定の表示装置に表示させる映像表示部と、映像コンテンツを視聴中の視聴者の映像コンテンツに対する時々の感想が記されたコメントが即時に投稿される外部の投稿サイトから、映像コンテンツに対する視聴者のコメントを取得するコメント取得部と、前記映像コンテンツの映像を表示中の表示装置における所定のコメント表示領域に、前記コメント取得部により取得されたコメントを表示させるコメント表示部と、を備え、前記コメント表示部は、前記コメント取得部により取得されたコメントが所定の文字数より長い場合、そのコメントの表示途中で次のコメントの表示を開始することを特徴とする情報処理装置」が開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-149780号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1に記載の技術を使用した場合には、外部の投稿サイトから、映像コンテンツに対する視聴者のコメントを取得するために、例えば、所定のタグが付加されたコメントを取得する。そのため、映像コンテンツの内容に関連しないコメントに所定のタグが付加されていると、そのコメントまで取得されてしまうものであった。また、視聴者は、コメントを投稿する際に、所定のタグを付す必要があった。
【0006】
そこで、本発明は、配信するコンテンツの内容に関連性の高い情報を提供する関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。
第1の発明は、表示装置に送信するコンテンツの画像情報及び音声情報から前記コンテンツの内容に関する重要単語を、所定の時間範囲ごとに取得する重要単語取得手段と、前記重要単語取得手段により取得した前記重要単語に関連した単語関連情報を、各種の情報を記憶した情報記憶装置から取得する関連情報取得手段と、前記関連情報取得手段が取得した前記単語関連情報を、前記表示装置に送信する関連情報送信手段と、を備える関連情報配信装置である。
第2の発明は、第1の発明の関連情報配信装置において、前記音声情報を分析して得られた発話内容及び前記画像情報を分析して得られた対象画像の少なくとも一方に基づいて、前記コンテンツに関する単語を、前記所定の時間範囲ごとに複数抽出する単語抽出手段と、前記単語抽出手段により抽出した各単語の重要度を算出する重要度算出手段と、を備え、前記重要単語取得手段は、前記重要度算出手段により算出した前記重要度の高い単語を、前記重要単語として取得する、関連情報配信装置である。
第3の発明は、第2の発明の関連情報配信装置において、前記重要度算出手段は、前記単語抽出手段により抽出した各単語の前記重要度を、各単語の出現頻度及び発話音量、及び/又は、出現時間に基づいて算出する、関連情報配信装置である。
第4の発明は、第2の発明の関連情報配信装置において、前記重要度算出手段は、前記画像情報を分析して得られた前記対象画像が人物を示すものである場合に、前記単語抽出手段により抽出した各単語の前記重要度を、各単語が出現した際の前記人物の感情情報に基づいて算出する、関連情報配信装置である。
第5の発明は、第2の発明から第4の発明までのいずれかの関連情報配信装置において、前記コンテンツを閲覧するユーザの関心事を示す単語を含む個別情報を登録した個別情報記憶部を備え、前記重要度算出手段は、さらに前記個別情報記憶部に記憶された前記個別情報に基づいて、前記単語抽出手段により抽出した各単語の前記重要度を算出する、関連情報配信装置である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの関連情報配信装置において、前記関連情報取得手段は、前記コンテンツを前記表示装置に順次送信する際に、前記単語関連情報を取得し、前記関連情報送信手段は、前記関連情報取得手段が前記単語関連情報を取得したことに応じて、取得した前記単語関連情報を前記表示装置に送信する、関連情報配信装置である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかの関連情報配信装置において、前記各種の情報に関する分類指定を受け付ける分類指定受付手段を備え、前記関連情報取得手段は、前記分類指定受付手段により受け付けた前記分類指定に基づいて、前記情報記憶装置に記憶された前記各種の情報のうち指定された分類の情報から前記単語関連情報を取得する、関連情報配信装置である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの関連情報配信装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
第9の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの関連情報配信装置と、前記表示装置と、を含むコンテンツ配信システムであって、前記表示装置は、受信した前記単語関連情報を情報表示領域に順次表示し、受信した前記コンテンツをコンテンツ表示領域に再生表示するコンテンツ表示制御手段を備える、コンテンツ配信システムである。
第10の発明は、複数のコンテンツを記憶するコンテンツサーバからユーザが指定した一の前記コンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、前記コンテンツ受信手段が受信した前記コンテンツの画像情報及び音声情報から前記コンテンツの内容に関する重要単語を、所定の時間範囲ごとに取得する重要単語取得手段と、前記重要単語取得手段により取得した前記重要単語に関連した単語関連情報を、各種の情報を記憶した情報記憶装置から取得する関連情報取得手段と、前記関連情報取得手段により取得した前記単語関連情報を、前記コンテンツ受信手段が受信した前記コンテンツと共に出力する情報出力手段と、を備えたコンテンツ出力端末である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、配信するコンテンツの内容に関連性の高い情報を提供する関連情報配信装置、プログラム、コンテンツ配信システム及びコンテンツ出力端末を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態に係るコンテンツ配信システムの全体構成を示す図である。
図2】第1実施形態に係るコンテンツ配信サーバの機能ブロックを示す図である。
図3】第1実施形態に係るコンテンツ配信サーバのコンテンツ配信処理を示すフローチャートである。
図4】第1実施形態に係るコンテンツ配信サーバの重要単語取得処理を示すフローチャートである。
図5】第1実施形態に係るコンテンツ配信サーバでのコンテンツ配信処理を説明するための具体例を示す図である。
図6】第1実施形態に係るコンテンツ配信サーバでのコンテンツ配信処理を説明するための具体例を示す図である。
図7】第1実施形態に係る受信装置での表示例を示す図である。
図8】第2実施形態に係るコンテンツ配信システムの全体構成及びコンテンツ配信サーバの機能ブロックを示す図である。
図9】第2実施形態に係るコンテンツ配信サーバのコンテンツ配信処理を示すフローチャートである。
図10】第2実施形態に係る受信装置での表示例を示す図である。
図11】第3実施形態に係るコンテンツ配信システムの全体構成及びコンテンツ配信サーバの機能ブロックを示す図である。
図12】第3実施形態に係るコンテンツ配信サーバの個別情報記憶部の例を示す図である。
図13】第3実施形態に係るコンテンツ配信サーバの重要単語取得処理を示すフローチャートである。
図14】第3実施形態に係る端末での表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照しながら説明する。なお、これは、あくまでも一例であって、本発明の技術的範囲は、これに限られるものではない。
(第1実施形態)
<コンテンツ配信システム100の全体構成>
図1は、第1実施形態に係るコンテンツ配信システム100の全体構成を示す図である。
コンテンツ配信システム100は、コンテンツ配信サーバ1(関連情報配信装置)が受信装置6(表示装置)に対して、テレビ放送番組であるコンテンツを配信する。また、コンテンツ配信システム100は、コンテンツ配信サーバ1が、受信装置6に対して配信したコンテンツの内容に対する関連性が高い情報を送信する。そうすることで、コンテンツ配信システム100は、受信装置6に、コンテンツと共に、コンテンツに関連する情報を表示させるようにしたシステムである。
図1に示すコンテンツ配信システム100は、コンテンツ配信サーバ1と、情報サーバ4(情報記憶装置)と、複数の受信装置6とを備え、各々通信ネットワークNを介して接続されている。
【0011】
<コンテンツ配信サーバ1>
図2は、第1実施形態に係るコンテンツ配信サーバ1の機能ブロックを示す図である。
図2に示すように、コンテンツ配信サーバ1は、制御部10と、記憶部20と、通信インタフェース部29とを備える。
制御部10は、コンテンツ配信サーバ1の全体を制御する中央処理装置(CPU)である。制御部10は、記憶部20に記憶されているオペレーティングシステム(OS)や、各種のアプリケーションプログラムを適宜読み出して実行することにより、上述したハードウェアと協働し、各種機能を実行する。
制御部10は、単語抽出部11(単語抽出手段)と、重要度算出部12(重要度算出手段)と、重要単語取得部13(重要単語取得手段)と、関連情報取得部15(関連情報取得手段)と、コンテンツ配信部16と、関連情報送信部17(関連情報送信手段)とを備える。
【0012】
単語抽出部11は、所定の時間範囲ごとに、コンテンツに関する単語を複数抽出する制御部である。ここで、所定の時間範囲とは、例えば、10秒間、30秒間といった範囲をいう。また、0秒目から10秒目までの10秒間、5秒目から15秒目までの10秒間等、時間範囲が重複してもよい。そして、所定の時間範囲には、コンテンツを構成する複数のフレームが含まれるが、以降の処理において、所定の時間範囲に含まれる複数のフレームを、区間フレームという場合がある。
【0013】
単語抽出部11は、コンテンツに関する単語を、例えば、コンテンツの音声情報を分析して得られた発話内容から取得する。より具体的には、単語抽出部11は、例えば、音声情報を分析して得られた発話内容を、テキストに変換した上で、形態素解析を用いてテキストを分析して、単語を抽出してもよい。なお、単語抽出部11は、形態素解析以外の、例えば、自然言語処理による意味解析を用いてテキストを分析して、単語を抽出してもよい。意味解析を用いる場合、発話内容として取得する文章の前後関係から、話題になっている重要な単語を抽出できる。
【0014】
また、単語抽出部11は、コンテンツに関する単語を、例えば、コンテンツの画像情報を分析して得られた対象画像から取得する。より具体的には、単語抽出部11は、例えば、画像とその名称との対応付けを記憶した画像記憶装置(図示せず)を用いて、対象画像に類似する画像を取得し、取得した画像に対応付けられた名称を、対象画像を示す単語として取得してもよい。なお、単語抽出部11は、対象画像を、ディープラーニングによる学習をした学習モデル(図示せず)に適用して、対象画像を示す単語を取得してもよい。
【0015】
重要度算出部12は、単語抽出部11が抽出した各単語の重要度を算出する制御部である。ここで、単語の重要度は、その単語がコンテンツの内容についての関連性が高いか否かを示す指標である。単語の重要度が高ければ、その単語は、コンテンツの内容に関連性が高いものであると考えられる。
【0016】
重要度算出部12は、各単語の重要度を、例えば、コンテンツの音声情報から得られた各単語の出現頻度及び音声の発話音量に基づいて算出し、コンテンツの画像情報から得られた対象画像の出現時間に基づいて算出する。
また、重要度算出部12は、画像情報を分析して得られた対象画像が人物を示すものである場合に、各単語の重要度を、各単語が出現した際の人物の表情や声色といった感情情報に基づいて算出してもよい。
【0017】
重要単語取得部13は、重要度算出部12が算出した重要度の高い単語を、重要単語として取得する制御部である。重要単語取得部13は、例えば、重要度が閾値以上の単語を、重要単語にしてもよい。そして、重要単語取得部13は、所定の時間範囲ごとに、重要単語を複数取得してもよいが、重要度が閾値以上の単語が無い場合には、重要単語を取得しなくてもよい。
【0018】
関連情報取得部15は、重要単語取得部13が取得した重要単語に関連した単語関連情報を、後述する情報サーバ4から取得する制御部である。ここで、単語関連情報とは、例えば、重要単語の説明文や、重要単語を含むコメント等のメッセージをいうが、これに限定されるものではない。
【0019】
コンテンツ配信部16は、上記の処理対象であるコンテンツを、受信装置6に配信する制御部である。コンテンツ配信部16は、単語抽出部11による処理を行うより前に、受信装置6にコンテンツを配信してもよいし、単語抽出部11による処理と同時に、又は、単語抽出部11による処理を行った後に、受信装置6にコンテンツを配信してもよい。
関連情報送信部17は、関連情報取得部15が取得した単語関連情報を、受信装置6に送信する制御部である。
これらの各機能の詳細については、後述する。
【0020】
記憶部20は、コンテンツ配信サーバ1の動作に必要なプログラム、データ等を記憶するためのハードディスク、半導体メモリ素子等の記憶装置である。
記憶部20は、プログラム記憶部21と、コンテンツ記憶部22とを備える。
プログラム記憶部21は、コンテンツ配信サーバ1として機能させるための各種のプログラムを記憶する記憶領域である。プログラム記憶部21は、関連情報取得プログラム21aを記憶している。関連情報取得プログラム21aは、上述した制御部10の各機能を実行するためのプログラムである。
【0021】
コンテンツ記憶部22は、受信装置6に配信するコンテンツを記憶する記憶領域である。ここで、コンテンツとは、表示可能な動画(画像)と、必要に応じて音声とを含み、時間の経過と共に変化するものをいう。コンテンツは、複数のフレーム(静止画)からなる。コンテンツは、例えば、カメラで撮影した動画そのものが配信される生配信であって、録画されていない、いわゆる生放送として用いるものや、予め制作されて記憶された映画やドラマ等であってもよい。なお、生配信されるコンテンツは、撮影後にコンテンツ記憶部22に記憶される。
【0022】
通信インタフェース部29は、情報サーバ4や、受信装置6との間で通信を行うためのインタフェースである。
【0023】
<情報サーバ4>
図1に示す情報サーバ4は、各種の情報を記憶する情報DB41(データベース)を有するサーバである。情報サーバ4の情報DB41は、各種の情報を、文字情報として記憶する。文字情報は、URL(Uniform Resource Locator)が対応付けられているものであってもよい。
情報サーバ4は、1つのサーバに限定されるものではなく、複数のサーバで構成されていてもよい。情報サーバ4は、情報DB41の他、図示していないが、制御部、記憶部、通信インタフェース部等を備える。
【0024】
<受信装置6>
受信装置6は、コンテンツ及び単語関連情報を受信する手段と、コンテンツ及び単語関連情報を表示するディスプレイ61(表示画面)に再生表示するコンテンツ表示制御手段と、コンテンツを音声出力する手段とを備える、例えば、テレビ等の端末である。受信装置6は、その他、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)や、タブレット端末等で構成することもできる。受信装置6は、ディスプレイ61の他、図示していないが、制御部、記憶部、通信インタフェース部、スピーカ等の音声出力部、リモコン等の操作部を備える。
【0025】
なお、コンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、コンテンツ配信サーバ1、情報サーバ4及び受信装置6は、共に制御部、記憶部等を備えた情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
通信ネットワークNは、コンテンツ配信サーバ1と、情報サーバ4と、受信装置6との間のネットワークであり、インターネット回線等の通信網である。
【0026】
<処理の説明>
次に、コンテンツ配信システム100の処理について、具体的に説明する。
図3は、第1実施形態に係るコンテンツ配信サーバ1のコンテンツ配信処理を示すフローチャートである。
図4は、第1実施形態に係るコンテンツ配信サーバ1の重要単語取得処理を示すフローチャートである。
この処理の前提として、コンテンツ配信サーバ1は、テレビ放送番組の配信のように、コンテンツ配信サーバ1から受信装置6に対して、一方的にコンテンツを含むデータを配信するものである。
【0027】
図3のステップS(以下、単に「S」という。)11において、制御部10(コンテンツ配信部16)は、コンテンツを受信装置6に配信する。ここで、制御部10は、コンテンツを生配信するものとする。なお、予めコンテンツ記憶部22に記憶されたコンテンツを配信する場合には、制御部10は、コンテンツ記憶部22から該当のコンテンツを抽出して配信する。
S12において、制御部10は、当該コンテンツから、受信装置6に送信する所定の時間範囲のコンテンツを構成する複数のフレームからなる区間フレームを取得する。
S13において、制御部10は、重要単語取得処理を行う。
【0028】
ここで、重要単語取得処理について、図4に基づき説明する。
図4のS21において、制御部10(単語抽出部11)は、取得した区間フレームに含まれる音声情報を分析して、発話内容を取得する。そして、制御部10は、取得した発話内容から単語を抽出する。制御部10は、発話内容をテキストに変換した上で単語を抽出する方法として、どのような方法を用いてもよく、例えば、上述した形態素解析や、意味解析を用いてもよい。
S22において、制御部10(単語抽出部11)は、取得した区間フレームに含まれる画像情報を分析して対象画像を取得する。そして、制御部10は、対象画像を示す単語を取得する。その際、制御部10は、区間フレームに含まれる全てのフレームについて画像情報を分析してもよいが、処理効率の向上のため、例えば、所定の間隔ごとに間引きしたフレームである一部のフレームについて行ってもよい。
【0029】
S23において、制御部10(重要度算出部12)は、S21及びS22の処理で取得した各単語の重要度を算出する。
各単語の重要度は、各単語が発話内容から抽出されたものである場合には、例えば、単語の出現頻度やその単語を発声する音量である発話音量に基づいて算出する。複数回出現する単語や、単語の発話音量が大きい場合には、制御部10は、重要度を高く算出する。
また、各単語の重要度は、各単語が画像情報から取得されたものである場合には、例えば、対象画像の出現時間に基づいて算出する。制御部10は、対象画像の出現時間の長さに比例して、重要度を高く算出する。
さらに、発話内容から得られる単語と、対象画像を示す単語とが一致している場合には、制御部10は、当該単語の重要度を高く算出するようにしてもよい。
【0030】
S24において、制御部10(重要単語取得部13)は、S23の処理で算出した重要度に基づいて、重要度が所定の閾値以上である単語を、重要単語として取得する。その後、制御部10は、処理を図3のS14に移す。
【0031】
図3のS14において、制御部10(関連情報取得部15)は、取得した重要単語をキーワードとして情報サーバ4に送信し、情報サーバ4から重要単語に関連した単語関連情報を取得する。
S15において、制御部10(関連情報送信部17)は、取得した単語関連情報を、所定の形式に設定して、受信装置6に対して送信する。
そのようにすることで、受信装置6の制御部(コンテンツ表示制御手段)は、単語関連情報を受信し、コンテンツと共にディスプレイ61に単語関連情報を出力する。
【0032】
S16において、制御部10は、例えば、コンテンツが終了したり、受信装置6からコンテンツの再生を終了したりする操作がされたことを取得することにより、コンテンツの再生を終了するか否かを判断する。コンテンツの再生を終了する場合(S16:YES)には、制御部10は、本処理を終了する。コンテンツの再生を終了しない場合(S16:NO)には、制御部10は、処理をS11に移し、直前での処理で使用した時間範囲に続く所定の時間範囲のコンテンツを構成する区間フレームを取得し、以降の処理を繰り返す。
【0033】
<具体例>
次に、具体例を説明する。
図5及び図6は、第1実施形態に係るコンテンツ配信サーバ1でのコンテンツ配信処理を説明するための具体例を示す図である。
図7は、第1実施形態に係る受信装置6での表示例を示す図である。
図5は、あるコンテンツ70のあるフレームを示す。この例で示すコンテンツ70は、視聴者に様々な情報を提供する情報番組であり、人物Aから人物Cまでの3人の人物が出演している。
図6は、図5に示すフレームを含む、コンテンツ70の区間フレームから取得した各種情報に関する取得情報テーブル75と、取得情報テーブル75から得られる重要単語情報77とを示す。
【0034】
図5及び図6の取得情報テーブル75により、コンテンツ70のある区間フレーム(タイムスタンプが00:12:33であるフレームを含む)では、図5の人物Cが「タピオカ」に関する説明をし、人物Aが驚いている状況を示す。また、次の区間フレーム(タイムスタンプが00:12:45であるフレームを含む)では、人物Aのアップの映像になり、さらに「タピオカ」についての説明をしている状況を示す。
図6の取得情報テーブル75では、タイムスタンプに示される時刻と、画像情報と、音声情報と、発話内容とが対応付けられている。
画像情報には、区間フレーム内の画像情報を分析して得られた人物Aから人物Cである対象画像と、対象画像が人物の場合には、対象画像から得られる表情(感情情報)とを含む。
音声情報には、音声情報から得られた発話音量と、声色(感情情報)とを含む。
発話内容には、音声情報から得られた発話内容を含む。
【0035】
図6に示す重要単語情報77は、取得情報テーブル75から図4のS21及びS22の処理により取得した各単語と、図4のS23の処理により算出した各単語の重要度を示すスコアとを含む。つまり、図6に示す重要単語情報77は、発話内容に基づく各単語と、そのスコアを示している。また、重要単語情報77は、画像情報から得られた対象画像の名称(例えば、タピオカ)である単語と、そのスコアを示している。なお、図5に示す人物Aから人物Cまでのうち少なくとも1人がタレント等である場合に、重要単語情報77には、重要単語としてタレント名が含まれる。
【0036】
図6に示す重要単語情報77の各重要単語スコアは、例えば、所定の時間範囲に含まれる当該単語の出現頻度と、平均の驚き表情の割合と、平均の驚き声色の割合とを乗じて算出したものである。この重要単語スコアの算出方法によれば、重要単語スコアは、人物の表情に変化があった場合の単語(発話内容から取得するものと、対象画像とを含む)のスコアを、表情の変化に応じて算出するものである。そして、この重要単語スコアの算出方法を一部変更し、例えば、笑顔に変化した場合に、重要単語スコアを高くするようにしてもよい。また、重要単語スコアは、複数の人物による会話の場合に、盛り上がった会話に含まれる単語のスコアを高くするようにしたものであってもよい。盛り上がった会話は、複数の人物が発話をしており、声量が大きく、重要な単語の出現回数が多くなる傾向にある。そのため、このような条件を満たす単語の重要単語スコアを、高くなるようにしてもよい。
【0037】
その後、コンテンツ配信サーバ1の制御部10は、図4のS24の処理により、重要度であるスコアが閾値以上の単語を、重要単語として取得する。ここで、閾値は、予め決められた数値であってもよいし、取得した重要単語のスコアのうち最も高いスコアのものとしてもよい。そして、コンテンツ配信サーバ1の制御部10は、情報サーバ4に対して重要単語をキーワードとして送信することで、情報サーバ4から単語関連情報を取得し、受信装置6に送信する(図3のS14及びS15)。
【0038】
図7は、受信装置6のディスプレイ61のコンテンツ表示領域80に表示されるコンテンツと、情報表示領域に表示される単語関連情報81及び82との例を示す。
単語関連情報81及び82は、いずれも重要単語である「タピオカ」をキーワードとして情報サーバ4から取得したものである。
このように、コンテンツ配信サーバ1は、コンテンツと共に、コンテンツの内容に関連した単語関連情報81及び82を、受信装置6に送信することで、受信装置6では、コンテンツと、単語関連情報81及び82とを出力する。そのため、ユーザは、コンテンツを楽しみながら、コンテンツに関連する情報を見ることができ、ユーザにとって有益な情報を提供できる可能性がある。
【0039】
なお、カメラを用いた撮影により取得したコンテンツをそのまま配信した生放送の場合には、コンテンツ配信サーバ1は、コンテンツの内容に関連した情報を取得する処理をした後に、単語関連情報を送信する。そのため、単語関連情報の送信がコンテンツの配信から少し遅れ、両者の表示には、多少のタイムラグが生じる。しかし、コンテンツ配信サーバ1は、当該位置のコンテンツが配信されてから、それほど長い時間を置かずにコンテンツの内容に関連した情報をディスプレイ61に表示させることができる。
【0040】
受信装置6は、情報表示領域に単語関連情報81及び82を表示後、所定のタイミングが経過すると、単語関連情報81及び82を非表示にしてもよい。また、受信装置6は、単語関連情報81及び82を表示後、次の単語関連情報を受信すると、情報表示領域を、単語関連情報81及び82から次の単語関連情報に変更してもよい。
図7の例では、情報表示領域は、画面下側になっているが、別の位置であってもよい。また、受信装置6は、情報表示領域において、単語関連情報自体を、下から上方向へ、又は、左から右方向へ、スクロール表示させてもよい。
【0041】
このように、第1実施形態によれば、コンテンツ配信システム100は、以下のような効果がある。
(1)コンテンツ配信サーバ1は、コンテンツと、コンテンツに関連した単語関連情報とを、受信装置6に送信する。よって、受信装置6では、コンテンツと共に、コンテンツに関連性の高い単語関連情報を表示させることができる。
(2)コンテンツ配信サーバ1は、コンテンツの内容に関する重要単語を、コンテンツの音声情報及び画像情報から取得し、取得した重要単語に関連した単語関連情報を、情報サーバ4から取得して受信装置6に送信する。よって、単語関連情報は、コンテンツに対して関連性の高い情報にすることができる。
【0042】
(3)コンテンツ配信サーバ1は、音声情報を分析して得られた発話内容及び画像情報を分析して得られた対象画像の少なくとも一方に基づいて、コンテンツに関する単語を、所定の時間範囲ごとに複数抽出し、抽出した各単語の重要度を算出して、重要度の高い単語を、重要単語として取得する。よって、重要単語は、コンテンツに関する単語のうち、重要度の高いものにでき、コンテンツに関連するものを取得できる。
(4)コンテンツ配信サーバ1は、各単語の重要度を、音声情報から得た発話での当該単語の出現頻度や発話音量、画像情報から得た当該単語に対応する対象画像の出現時間に基づいて算出する。よって、発話での頻度の高い単語や、音量が大きい発話に含まれる単語、表示が長い対象画像を示す単語の重要度を高いものにできる。
【0043】
(5)コンテンツ配信サーバ1は、コンテンツの区間フレームから重要単語を取得し、単語関連情報を取得して、受信装置6に送信する処理を、コンテンツが出力されている間、繰り返す。よって、常にコンテンツに関連する新しい情報を、受信装置6に送信することができる。
【0044】
(第2実施形態)
第2実施形態は、受信装置の操作部による操作を用いるものを例に説明する。なお、以降の説明において、上述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
図8は、第2実施形態に係るコンテンツ配信システム200の全体構成及びコンテンツ配信サーバ201の機能ブロックを示す図である。
コンテンツ配信システム200は、コンテンツ配信サーバ201と、情報サーバ4と、複数の受信装置6とを備える。
【0045】
<コンテンツ配信サーバ201>
コンテンツ配信サーバ201は、制御部210と、記憶部220と、通信インタフェース部29とを備える。
制御部210は、単語抽出部11と、重要度算出部12と、重要単語取得部13と、分類指定受付部214(分類指定受付手段)と、関連情報取得部215と、コンテンツ配信部16と、関連情報送信部17とを備える。
【0046】
分類指定受付部214は、各種の情報に関する分類指定を受け付ける。分類指定は、例えば、SNS、インターネット上の記事(以下、ネット記事ともいう。)、といった各種の情報の取得先を指定するものをいう。
関連情報取得部215は、分類指定受付部214により受け付けた分類指定に基づいて、情報サーバ4に記憶された指定された分類の情報から単語関連情報を取得する。
例えば、分類指定でSNSが指定された場合には、関連情報取得部215は、重要単語を含む、投稿されたコメント等のメッセージを、単語関連情報として取得する。この場合、関連情報取得部215は、SNSで識別子として使用される、タグに「#」の記号が付されたハッシュタグ(タグ情報)に基づいて、メッセージを取得する。
また、例えば、分類指定でネット記事が指定された場合には、関連情報取得部215は、重要単語を含む、インターネット上の記事であって、コメント等のメッセージを除いたものを、単語関連情報として取得する。この場合、関連情報取得部215は、ハッシュタグを除いて、記事を取得する。
【0047】
記憶部220は、プログラム記憶部221と、コンテンツ記憶部22とを備える。
プログラム記憶部221は、上述した制御部210の各機能を実行するためのプログラムである関連情報取得プログラム221aを記憶している。
【0048】
<処理の説明>
次に、コンテンツ配信システム200の処理について説明する。
図9は、第2実施形態に係るコンテンツ配信サーバ201のコンテンツ配信処理を示すフローチャートである。
図10は、第2実施形態に係る受信装置6での表示例を示す図である。
図9のS211からS213までの処理は、第1実施形態(図3)のS11からS13までの処理と同様である。
S214において、制御部210は、取得した重要単語を含む重要単語表示画面(情報表示領域)を、受信装置6に送信する。
そうすることで、受信装置6の制御部は、重要単語表示画面を受信し、ディスプレイ61に出力する。
【0049】
図10は、コンテンツ表示領域に表示されたコンテンツ270と共に、重要単語表示画面292が表示されたディスプレイ61における出力例である。
重要単語表示画面292は、重要単語領域293と、検索ボタン294a及び294bとを含む。重要単語領域293は、図9のS213の処理で取得した重要単語を、下方向に向かって順番に出力しており、検索ボタン294a及び294bは、各重要単語の右に、並んで配置される。検索ボタン294aは、SNSを除いたネット記事を対象とするものであり、検索ボタン294bは、SNSの情報のみを対象とするものである。
検索ボタン294aと294bとを別に設けたのは、つぶやき等のメッセージを抽出したいユーザと、つぶやき以外の普通の情報を抽出したいユーザと、の両者のニーズに対応させるためである。
ユーザが検索ボタン294a又は294bを、田尾絵葉、リモコンを操作することで選択すると、受信装置6の制御部は、選択操作に対応した信号を、コンテンツ配信サーバ201に送信する。
【0050】
図9のS215において、制御部210(分類指定受付部214)は、分類指定に対応する選択操作を受け付けたか否かを判断する。分類指定に対応する選択操作を受け付けた場合(S215:YES)には、制御部210は、処理をS216に移す。他方、分類指定に対する選択操作を受け付けていない場合(S215:NO)には、制御部210は、処理をS217に移す。なお、S214の処理の後、所定の時間(例えば、区間フレームの時間範囲と同じ時間)までに選択操作を受け付けなかった場合に、制御部210は、分類指定に対する選択操作を受け付けていないとして、処理をS218に移し、それまでは、制御部210は、S215の処理にとどまっていてもよい。
【0051】
S216において、制御部210(関連情報取得部215)は、選択操作に対応した分類指定及び重要単語を情報サーバ4に送信し、情報サーバ4から重要単語に関連した分類指定に基づく単語関連情報を取得する。
S217及びS218の処理は、第1実施形態(図3)のS15及びS16の処理と同様である。
【0052】
このように、第2実施形態によれば、コンテンツ配信システム200は、以下のような効果がある。
コンテンツ配信サーバ201は、重要単語と、分類指定とを含む重要単語表示画面292を受信装置6に送信し、ユーザが選択した分類指定を受け付ける。そして、コンテンツ配信サーバ201は、受け付けた分類指定に対応した分類の情報に基づいて、情報サーバ4から重要単語に関連する単語関連情報を取得して、受信装置6に送信する。
よって、単語関連情報は、ユーザが指定した分類の情報から取得されるため、ユーザのニーズに合った情報を提供できる。
【0053】
(第3実施形態)
第2実施形態は、例えば、Youtube(登録商標)等のストリーミング技術を使用した動画配信により、タブレット等の端末にコンテンツを配信する場合である。また、ユーザの関心事を予め、又は、適宜登録することで、ユーザの関心のあるものを優先させて単語関連情報を出力させるものを例に説明する。
図11は、第3実施形態に係るコンテンツ配信システム300の全体構成及びコンテンツ配信サーバ301の機能ブロックを示す図である。
図12は、第3実施形態に係るコンテンツ配信サーバ301の個別情報記憶部323の例を示す図である。
図11に示すコンテンツ配信システム300は、コンテンツ配信サーバ301と、情報サーバ4と、端末306(表示装置)とを備える。
【0054】
<コンテンツ配信サーバ301>
コンテンツ配信サーバ301は、制御部310と、記憶部320と、通信インタフェース部29とを備える。
制御部310は、単語抽出部11と、重要度算出部312と、重要単語取得部13と、関連情報取得部15と、コンテンツ配信部16と、関連情報送信部17とを備える。
【0055】
重要度算出部312は、単語抽出部11が抽出した各単語の重要度を算出する制御部である。重要度算出部312は、後述する個別情報記憶部323に記憶された各ユーザの関心事を示す単語を含む個別情報に基づいて、各単語の重要度を算出する。一例として、重要度算出部312は、重要度を算出する単語が、例えば、関心事を示す単語である関心語に一致するものであれば、重要度を高く算出し、逆に、関心事ではなく、出したくない単語である除外語に一致するものであれば、重要度を低く算出する。なお、重要度算出部312は、重要度を算出する単語が、例えば、関心語に一致せずとも、類似している場合にも、重要度を高く算出するようにしてもよい。
【0056】
記憶部320は、プログラム記憶部321と、コンテンツ記憶部22と、個別情報記憶部323とを備える。
プログラム記憶部321は、上述した制御部310の各機能を実行するためのプログラムである関連情報取得プログラム321aを記憶している。
【0057】
個別情報記憶部323は、各ユーザの関心事を示す個別情報を記憶する記憶領域である。図12に示す個別情報記憶部323は、例えば、端末306を識別する端末ID(IDentification)に対応付けて、関心語及び必要に応じて除外語を記憶する。関心語は、例えば、ユーザの趣味を示す単語や、好きなタレントの氏名、好きな食べ物やスポーツを示す単語等である。除外語は、例えば、嫌いなタレントの氏名や、ユーザが嫌いな食べ物を示す単語等である。
図12に示す例では、個別情報記憶部323に、端末IDが「r0123」の場合には、関心語として「魚料理」といった好きな食べ物や、「上野」といった地名が登録され、除外語として「お好み焼き」といった嫌いな食べ物が登録されている。
個別情報記憶部323に記憶させる個別情報は、予め各ユーザから取得して記憶させてもよい。また、コンテンツ配信システム300を使用しながら、個別情報記憶部323に記憶させる個別情報を、随時追加及び更新してもよい。
【0058】
<端末306>
端末306は、例えば、タブレットであり、コンテンツ及び単語関連情報を受信する手段と、コンテンツ及び単語関連情報を表示するタッチパネルディスプレイ361(表示画面)に再生表示するコンテンツ表示制御手段と、コンテンツを音声出力する手段とを備える。端末306は、その他、例えば、PCや、スマートフォン等であってもよい。端末306は、タッチパネルディスプレイ361の他、図示していないが、制御部、記憶部、通信インタフェース部、スピーカ等の音声出力部等を備える。
なお、コンピュータとは、制御部、記憶装置等を備えた情報処理装置をいい、端末306は、制御部、記憶部等を備えた情報処理装置であり、コンピュータの概念に含まれる。
【0059】
<処理の説明>
次に、コンテンツ配信システム300の処理について説明する。
図13は、第3実施形態に係るコンテンツ配信サーバ301の重要単語取得処理を示すフローチャートである。
ここで、第3実施形態に係るコンテンツ配信サーバ301のコンテンツ配信処理は、第1実施形態(図3)と同様である。但し、コンテンツ配信サーバ301の処理の開始にあたり、端末306の制御部は、コンテンツを指定したコンテンツ配信要求を、端末IDと共にコンテンツ配信サーバ301に送信する。そうすることで、図3のS11に対応する処理において、コンテンツ配信サーバ301の制御部310(コンテンツ配信部16)は、指定されたコンテンツを、端末306に配信する。
【0060】
次に、図3のS13に対応する処理について、図13に基づき説明する。
図13のS321及びS322は、第1実施形態(図4)のS21及びS22の処理と同様である。
S323において、制御部310(重要度算出部312)は、S321及びS322の処理で取得した各単語の重要度を、個別情報記憶部323の個別情報を用いて算出する。重要度を算出する単語が、個別情報記憶部323の関心語に一致するものであれば、制御部310は、重要度を高くなるように算出する。また、重要度を算出する単語が、個別情報記憶部323の除外語に一致するものであれば、制御部310は、重要度を低くなるように算出する。
S324の処理は、第1実施形態(図4)のS24の処理と同様である。
【0061】
<具体例>
図14は、第3実施形態に係る端末306での表示例を示す図である。
図14は、コンテンツ表示領域331と、情報表示領域332とを有する配信画面330を示す。コンテンツ表示領域331は、ユーザが指定したコンテンツを表示する。この例で示すコンテンツは、登場人物が自作の動画を投稿することで情報発信するコンテンツである。図14に示す例では、ユーザが指定したコンテンツのあるフレーム331aが表示された状態である。
また、情報表示領域332は、ユーザが指定したコンテンツに関連する情報を表示する。情報表示領域332には、単語関連情報333aから333dまでが出力されている。
【0062】
制御部310(単語抽出部11)は、フレーム331aを含む区間フレーム内の音声情報及び画像情報から、複数の単語を抽出する(図13のS321及びS322参照)。
そして、制御部310(重要度算出部312、重要単語取得部13)は、個別情報記憶部323を参照し、各単語の重要度を算出して、重要単語を取得する(図13のS323及びS324参照)。
一例として、制御部310(重要度算出部312)は、各単語の重要度を、各単語の出現頻度及び発話音量と、対象画像の出現時間とに基づいて算出する。所定の時間範囲にフレーム331aのような男性と魚との画像を含む場合、制御部310は、対象画像として、男性の名前(男性がタレントの場合)と、魚との重要度を高く算出する。
また、端末306の端末IDが「r0123」の場合、関心語として「上野」が登録されている。
よって、制御部310(関連情報取得部15)は、単語関連情報333bのように、「鯛」と「上野」とを含む単語関連情報を取得する。
【0063】
このように、第3実施形態によれば、コンテンツ配信システム300は、以下のような効果がある。
ユーザにとって関心のある単語を、個別情報として登録しておくことで、コンテンツ配信サーバ301は、登録された個別情報の重要度を高くして、重要単語を抽出する。そのため、コンテンツ配信サーバ301は、コンテンツに関する情報として、個別情報を加味した情報を端末306に送信することになる。その結果、端末306に表示される単語関連情報は、ユーザの興味のある情報を含む可能性が高いものにできる。
単語関連情報は、URLが付与されたものにすることで、ユーザ自身が興味のある情報であれば、さらにより深い情報を得ることができる。
【0064】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。また、実施形態に記載した効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載したものに限定されない。なお、上述した実施形態及び後述する変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。
【0065】
(変形形態)
(1)第1実施形態及び第2実施形態では、コンテンツ記憶部に記憶されていないコンテンツの配信について説明したが、コンテンツ記憶部に記憶されているコンテンツについても同様の処理で行うことができる。コンテンツ記憶部に記憶されているコンテンツについては、予め重要単語取得処理を行っておき、重要単語情報を記憶部に記憶させておいてもよい。そして、コンテンツを受信装置に配信する都度、重要単語に関連する単語関連情報を取得するようにしてもよい。
そうすることで、コンテンツ配信サーバでの処理負担を軽減できる。また、単語関連情報を取得する際に、常に最新の情報を情報サーバから取得でき、新鮮な情報を提供できる。
【0066】
(2)各実施形態での単語関連情報の出力方法について、例を示して説明したが、上記の例は、一例である。例えば、単語関連情報の表示/非表示を、ユーザ操作によって切り替えてもよい。また、出力位置についても任意であり、コンテンツ上に表示させるものであっても、コンテンツとは異なる画面を用意するのであっても、いずれでもよい。さらに、出力方法についても任意であり、時間の経過によって、所定時間ごとに新たな単語関連情報に切り替えても、テロップのように流れるように出力してもよい。また、スクロールバーを伴って、単語関連情報を時系列に出力し、ユーザが、スクロールバーを操作することで、後からでも単語関連情報を確認できるようにしてもよい。
【0067】
(3)各実施形態では、単語関連情報をそのまま出力するものを例に説明したが、これに限定されない。第3実施形態にあるように、単語関連情報のページを指定したURLを、当該ページの見出しにリンクさせておき、ユーザがリンクを選択することで、URLで指定された単語関連情報のページを開くようにしてもよい。
【0068】
(4)各実施形態では、所定の時間範囲を、予め決められた時間範囲として説明したが、これに限定されない。予め決まった時間範囲ではなく、任意の時間範囲でよく、例えば、会話の終了や場面の切り替わりを自動で検出し、検出したところまでを時間範囲にして区切ってもよい。そのようにすれば、単語抽出部が単語を抽出する範囲を、会話の範囲とすることができる。
【0069】
(5)各実施形態では、コンテンツ配信サーバによって単語関連情報を取得し、受信装置(又は端末)に送信するものを例に説明したが、これに限定されない。端末(コンテンツ出力端末)が、コンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、受信したコンテンツの画像情報及び音声情報からコンテンツの内容に関する重要単語を、所定の時間範囲ごとに取得する重要単語取得手段と、取得した重要単語に関連した単語関連情報を、情報サーバから取得する関連情報取得手段と、取得した単語関連情報を、コンテンツ受信手段が受信したコンテンツと共に出力する情報出力手段と、を備えてもよい。
【0070】
(6)第2実施形態では、SNSとネット記事とをユーザに選択させるものを例に説明したが、これに限定されない。SNSについては、様々な種類があるため、種類ごとにさらに細分化してもよい。また、ON/OFFボタンのように、複数の分類をユーザに選択可能にしてもよい。
【0071】
(7)第3実施形態では、個別情報記憶部に関心語や除外語を記憶するものを例に説明した。そして、関心語や除外語は、予め登録され、及び/又は、適宜のタイミングで登録するものとしたが、これに限定されない。端末が、位置情報を取得する機能を有し、例えば、コンテンツ配信要求の際に、取得した端末の位置情報をコンテンツ配信サーバに送信するようにしてもよい。そして、位置情報から特定される地域に関連する単語を、関心語として含むようにしてもよい。そうすることで、端末の位置に関する単語関連情報を出力させることができ、ユーザの関心のある情報を提供できる可能性がある。
【0072】
(8)第3実施形態では、重要単語の取得時に個別情報記憶部を用いて重要度を算出するものを例に説明したが、これに限定されない。関連情報を取得する際に、重要単語と、個別情報記憶部に記憶された関心語とを含む単語関連情報を取得するようにしてもよい。
(9)第3実施形態では、端末IDを用いて端末を特定するものを例に説明したが、これに限定されない。例えば、ユーザを識別するユーザIDを用いてもよい。その場合には、個別情報記憶部も、ユーザIDをキー情報として個別情報を記憶させればよい。また、端末IDとユーザIDとを併用してもよい。
【符号の説明】
【0073】
1,201,301 コンテンツ配信サーバ
4 情報サーバ
6 受信装置
10,210,310 制御部
11 単語抽出部
12,312 重要度算出部
13 重要単語取得部
15,215 関連情報取得部
16 コンテンツ配信部
17 関連情報送信部
20,220,320 記憶部
21a,221a,321a 関連情報取得プログラム
22 コンテンツ記憶部
41 情報DB
61 ディスプレイ
81,82,333a~333d 単語関連情報
100,200,300 コンテンツ配信システム
214 分類指定受付部
292 重要単語表示画面
306 端末
323 個別情報記憶部
332 情報表示領域
361 タッチパネルディスプレイ
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14