(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、制御プログラムおよび制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 9/451 20180101AFI20240806BHJP
【FI】
G06F9/451
(21)【出願番号】P 2020117879
(22)【出願日】2020-07-08
【審査請求日】2023-04-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大西 哲
【審査官】坂東 博司
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-193099(JP,A)
【文献】特開2010-211483(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 9/451
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面と、当該表示画面における入力操作の履歴とに基づいて、前記表示画面について、画面遷移を伴う入力操作および当該入力操作による遷移先の表示画面の遷移情報を蓄積する蓄積部と、
蓄積した前記遷移情報に基づいて、遷移元の表示画面から遷移先の表示画面への画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成するカスタマイズプログラム作成部と、
入力された前記表示画面に対して、作成した前記カスタマイズプログラムの中で入力された前記表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品を配置したカスタマイズ画面を出力する出力部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記蓄積部は、第1の表示画面からデータ入力を行う第2の表示画面に至るまでの画面遷移に関する前記遷移情報を蓄積する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記カスタマイズプログラム作成部は、前記第1の表示画面から前記第2の表示画面に至るまでの画面遷移に伴う入力操作を代行して前記画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成する、
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示画面は、メインフレームが提供する業務処理に関する業務画面である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
表示画面と、当該表示画面における入力操作の履歴とに基づいて、前記表示画面について、前記表示画面における入力操作および当該入力操作に伴う遷移先の表示画面の遷移情報を蓄積し、
蓄積した前記遷移情報に基づいて、遷移元の表示画面から遷移先の表示画面への画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成し、
入力された前記表示画面に対して、作成した前記カスタマイズプログラムの中で入力された前記表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品を配置したカスタマイズ画面を出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項6】
表示画面と、当該表示画面における入力操作の履歴とに基づいて、前記表示画面について、前記表示画面における入力操作および当該入力操作に伴う遷移先の表示画面の遷移情報を蓄積し、
蓄積した前記遷移情報に基づいて、遷移元の表示画面から遷移先の表示画面への画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成し、
入力された前記表示画面に対して、作成した前記カスタマイズプログラムの中で入力された前記表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品を配置したカスタマイズ画面を出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、制御プログラムおよび制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、RPA(Robotic Process Automation)等の普及に伴い、メインフレームに対する入力処理の自動化・省力化への関心が高まっている。メインフレームへのデータ入力の省力化については、業務画面をカスタマイズするプログラムを生成することで操作性を改善する従来技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-355392号公報
【文献】特開2008-97466号公報
【文献】特開2010-108388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、業務画面をカスタマイズするプログラムの生成は業務を熟知した人によって業務の操作に合わせて生成する困難な作業を伴い、入力処理の省力化は容易ではないという問題がある。
【0005】
1つの側面では、入力処理の省力化を支援できる情報処理装置、制御プログラムおよび制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの案では、情報処理装置は、蓄積部と、カスタマイズプログラム作成部と、出力部とを有する。蓄積部は、表示画面と、当該表示画面における入力操作の履歴とに基づいて、表示画面について、画面遷移を伴う入力操作および当該入力操作による遷移先の表示画面の遷移情報を蓄積する。カスタマイズプログラム作成部は、蓄積した遷移情報に基づいて、遷移元の表示画面から遷移先の表示画面への画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成する。出力部は、入力された表示画面に対して、作成したカスタマイズプログラムの中で入力された表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品を配置したカスタマイズ画面を出力する。
【発明の効果】
【0007】
入力処理の省力化を支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態の概要を説明する説明図である。
【
図3】
図3は、実施形態にかかるシステム構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、ユーザ操作履歴の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、管理情報テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、遷移情報テーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、カスタマイズプログラムの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、遷移情報テーブルの作成に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9A】
図9Aは、遷移データを追加するケースを説明する説明図である。
【
図9B】
図9Bは、遷移データを変更しないケースを説明する説明図である。
【
図9C】
図9Cは、遷移データを変更するケースを説明する説明図である。
【
図10A】
図10Aは、カスタマイズプログラムの作成に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、遷移情報テーブルの具体例を示す図である。
【
図12】
図12は、コンピュータ構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、実施形態にかかる情報処理装置、制御プログラムおよび制御方法を説明する。実施形態において同一の機能を有する構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、以下の実施形態で説明する情報処理装置、制御プログラムおよび制御方法は、一例を示すに過ぎず、実施形態を限定するものではない。また、以下の各実施形態は、矛盾しない範囲内で適宜組みあわせてもよい。
【0010】
図1は、実施形態の概要を説明する説明図である。
図1に示すように、本実施形態では、メインフレームが提供する業務処理に関する業務画面G1などの表示画面に対して、データ入力などを行う表示画面への画面遷移を行うための表示部品BT1~BT3を配置した業務画面G1aを出力する。すなわち、業務画面G1aは、カスタマイズ画面の一例である。表示部品BT1~BT3は、例えばプルダウンメニュー、操作ボタン等であり、データ入力などを行う業務画面への画面遷移を行うカスタマイズプログラムの実行を指示する。
【0011】
この表示部品BT1~BT3に関するカスタマイズプログラムは、例えば動作内容を記述したスクリプト言語であり、業務画面G1における画面遷移を伴う入力操作と、入力操作による遷移先の表示画面との遷移情報に基づいて作成される。具体的には、業務画面G1におけるユーザの操作履歴より遷移情報を蓄積しておき、この蓄積した遷移情報に基づき、遷移元の業務画面G1からデータ入力などを行う表示画面への画面遷移の入力操作を組み合わせて作成される。
【0012】
このように表示部品BT1~BT3を配置した業務画面G1aを出力することから、ユーザは、表示部品BT1~BT3を操作することでデータ入力などを行う業務画面への画面遷移を容易に行うことができる。
【0013】
図2は、従来例を説明する説明図である。
図2に示すように、業務画面G1から業務画面G8へ画面を遷移してデータ入力等の業務を行う場合、画面ごとの画面遷移のキー入力が異なることから、その画面遷移は容易ではない。また、業務画面G1からデータ入力を行う業務画面G3への画面遷移は、まず、業務画面G1において「Enterキー」の操作を行って業務画面G2に遷移させる。次いで、業務画面G2において「2+Enterキー」の操作を行うことで業務画面G3へ遷移させることとなる。このように、業務画面G1から業務画面G3への画面遷移では、直接遷移させることはできず、操作が煩雑である。同様に、業務画面G3から次にデータ入力を行う業務画面G7へ画面遷移する場合も、業務画面G4、G5、G6を順に経由することから、操作が煩雑である。
【0014】
これに対し、本実施形態では、表示部品BT1~BT3を配置した業務画面G1aにより、ユーザが表示画面を遷移してデータ入力を行う際の操作性を改善して、入力処理の省力化を支援する。
【0015】
なお、本実施形態ではメインフレームが提供する業務画面G1をカスタマイズする場合を例示するが、カスタマイズする表示画面は業務画面G1に限定するものではない。例えば、カスタマイズする表示画面は、入力操作による画面遷移を伴うものであればよい。一例として、遷移先の表示画面で案内情報を提供することで各種案内を表示する遷移元の案内画面に適用してもよい。
【0016】
図3は、実施形態にかかるシステム構成の一例を示す図である。
図3に示すように、実施形態にかかる本システムは、メインフレーム1と、サーバー2と、クライアントPC3(PC:Personal Computer)とを有する。メインフレーム1、サーバー2およびクライアントPC3のそれぞれは、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークを介して互いに通信可能に接続される。
【0017】
本システムでは、メインフレーム1で実行される各種業務処理に関するアプリケーションプログラムが提供する表示画面をサーバー2を介してクライアントPC3へ出力する。クライアントPC3では、メインフレーム1のアプリケーションプログラムのエミュレータ30が動作する。エミュレータ30は、メインフレーム1よりサーバー2を介して出力された表示画面をディスプレイなどに表示し、ユーザからの入力操作を受け付ける。また、エミュレータ30は、ユーザから受け付けた入力操作に関する入力情報をサーバー2を介してメインフレーム1へ送信する。また、エミュレータ30は、入力操作に応じてサーバー2から出力された表示画面において配置されたカスタマイズプログラムなどのカスタマイズ部品31の実行が指示された場合、その実行に応じた入力情報をサーバー2を介してメインフレーム1へ送信する。
【0018】
サーバー2では、メインフレーム1からの表示画面と、表示画面においてクライアントPC3が受け付けた入力操作に関する入力情報をユーザ操作履歴D1として記録しておく。次いで、サーバー2は、ユーザ操作履歴D1をもとに、メインフレーム1からの表示画面について、画面遷移を伴う入力操作および入力操作による遷移先の表示画面の遷移情報(遷移データ)を遷移情報テーブルD3に蓄積する。次いで、サーバー2は、遷移情報テーブルD3に蓄積した遷移データに基づき、遷移元の表示画面からデータ入力などを行う表示画面への画面遷移の入力操作を組み合わせてカスタマイズプログラムD4を作成する。これにより、サーバー2は、メインフレーム1から入力された表示画面(
図1、業務画面G1)に対して、カスタマイズプログラムD4の中で入力された表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品BT1~BT3を配置したカスタマイズ画面(
図1、業務画面G1a)を出力する。すなわち、サーバー2は、情報処理装置の一例である。
【0019】
具体的には、サーバー2は、画面受信部20、画面認識部21、カスタマイズ画面生成部22、画面送信部23、入力操作検出部24、キー入力情報送信部25、管理情報作成部26、遷移情報作成部27およびカスタマイズプログラム作成部28を有する。
【0020】
画面受信部20は、メインフレーム1が各種業務処理に関するアプリケーションプログラムを実行して提供する表示画面の情報(画面データ)を受信する。この画面データには、例えば、画面を識別する識別情報(画面ID)とともに、画面に含まれるフィールド情報、画面形式に関する画面フォーマット情報などが含まれる。画面受信部20は、受信した画面データを画面認識部21に出力するとともに、ユーザ操作履歴D1に登録する。
【0021】
画面認識部21は、メインフレーム1から受信した画面データをもとに、画面の識別処理を行い、表示画面を認識する。具体的には、画面認識部21は、画面データに含まれる識別情報をもとに表示画面を認識する。画面認識部21は、メインフレーム1から受信した画面データと、表示画面の認識結果とをカスタマイズ画面生成部22へ出力する。
【0022】
カスタマイズ画面生成部22は、メインフレーム1から受信して入力された表示画面に対して、カスタマイズプログラムD4の中で入力された表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品を配置したカスタマイズ画面を生成する。次いで、カスタマイズ画面生成部22は、生成したカスタマイズ画面の画面データを画面送信部23へ出力する。すなわち、カスタマイズ画面生成部22は、出力部の一例である。
【0023】
具体的には、カスタマイズ画面生成部22は、画面認識部21における表示画面の識別結果をもとに、入力された表示画面、すなわち遷移元の表示画面を特定する。次いで、カスタマイズ画面生成部22は、カスタマイズプログラムD4の中で、特定した表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムを読み出し、メインフレーム1から受信した画面データに含まれるフィールド情報の中で表示するデータを持たないフィールド位置に読み出したカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品を埋め込む。次いで、カスタマイズ画面生成部22は、表示部品を埋め込んだ画面データを画面送信部23へ出力する。なお、カスタマイズ画面生成部22は、カスタマイズプログラムD4の中に特定した表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムがない場合、メインフレーム1から受信した画面データをそのままカスタマイズ画面生成部22へ出力する。
【0024】
画面送信部23は、カスタマイズ画面生成部22が出力した画面データ、すなわちメインフレーム1からの表示画面をクライアントPC3へ送信する。
【0025】
入力操作検出部24は、クライアントPC3のエミュレータ30よりユーザを示すユーザ名、ユーザが所属するグループのグループ名とともに送信された、ユーザよりなされた入力操作を示す情報を受信することにより、クライアントPC3における入力操作を検出する。入力操作検出部24が検出する入力操作は、メインフレーム1からの表示画面に対してユーザよりなされたキー入力、表示画面上に配置された表示部品に対する操作等である。例えば、入力操作には、データ入力のための入力操作および他の表示画面への遷移を指示する画面遷移を伴う入力操作などがある。
【0026】
キー入力情報送信部25は、入力操作検出部24が検出した入力操作に対応するキー入力情報を特定し、特定したキー入力情報を含む送信データをメインフレーム1へ送信する。なお、キー入力情報送信部25が特定するキー入力情報には、キータイプ、表示画面上のキー入力位置、入力内容を示す入力データなどが含まれる。
【0027】
また、キー入力情報送信部25は、キー入力情報を含む送信データとともに、入力操作に関するユーザのユーザ名と、ユーザが所属するグループのグループ名と、画面受信部20が受信した画面データと、日時とをユーザ操作履歴D1に保存する。このとき、キー入力情報送信部25は、1ユーザの一連の入力操作を識別するため、同一のユーザにおける一連の入力操作において同一の番号を付与するなどしたシーケンスIDを付与する。
【0028】
図4は、ユーザ操作履歴D1の一例を示す図である。
図4に示すように、ユーザ操作履歴D1には、クライアントPC3のエミュレータ30における各ユーザの操作履歴が保存される。具体的には、ユーザ操作履歴D1には、ユーザ名、グループ名、画面データ、送信データ、日時およびシーケンスIDが保存される。
【0029】
ユーザ名は、クライアントPC3のエミュレータ30における入力操作に関するユーザの名称である。グループ名は、ユーザが所属するグループの名称である。画面データは、表示画面に含まれるフィールドそれぞれに関するフィールド情報(1)~(n)を含む画面情報を有する。
【0030】
フィールド情報は、例えば、フィールド位置(表示する行や桁位置等)、フィールド属性(表示色、罫線属性等)およびフィールドデータ(表示文字等)を含む。
【0031】
送信データは、キータイプ、キー入力位置、入力データ(1)~(n)を含む入力操作に対応するキー入力情報を有する。入力データは、例えば、フィールド位置と、フィールド位置における入力データ(キー操作等)を含む。
【0032】
図3に戻り、管理情報作成部26は、クライアントPC3のエミュレータ30からの入力操作に応じて管理情報テーブルD2のデータを生成する。管理情報テーブルD2は、メインフレーム1のアプリケーションプログラムにおける各表示画面間における画面遷移の相関関係および各表示画面間の画面遷移を実現する入力操作(キー入力など)の内容を示すキー入力情報等が設定されるテーブルである。カスタマイズプログラムD4には、特開2016-38693号広報などの公知の手法により、複数の画面遷移に関する当該情報が、画面遷移の履歴として順次設定されていく。
【0033】
図5は、管理情報テーブルD2の一例を示す図である。
図5に示すように、管理情報テーブルD2は、画面名、画面情報、分岐可能性フラグ、サブ可能性フラグ、子画面、親画面、画面遷移キー及び遷移先画面の項目を含む。画面名は、画面ごとに自動付与する識別子である。画面情報は、一例として、画面内に含まれるフィールド数や、それぞれのフィールドの位置情報のリスト等を含み、画面を一意に識別する(以前に受信した画面と同一か否かを判定する)ために用いることができる。分岐可能性フラグは、画面が親画面であるか、すなわち、子画面を有する可能性があるか否かを示すフラグである。サブ可能性フラグは、画面のフォーマットが同一であって表示するデータのみが異なる複数の画面であるサブ画面同士(例えば明細行を表示する画面等)であるか否かを示すフラグである。子画面は、画面が親画面である場合における子画面の画面名を示す。親画面は、画面が子画面である場合における親画面の画面名を示す。遷移先画面は、当該画面から次に遷移する画面であり、画面遷移キーは、当該遷移先画面に遷移するためのキー入力情報である。なお、分岐可能性フラグ、サブ可能性フラグ、子画面、親画面及び遷移先画面の項目に設定されるデータの内容が、各画面間における画面遷移の相関関係の一例である。また、子画面及び親画面の項目の設定されるデータの内容が、親画面から分岐して複数の子画面に遷移する親子階層関係を示すデータの一例である。
【0034】
図3に戻り、遷移情報作成部27は、メインフレーム1の表示画面と、表示画面における入力操作のユーザ操作履歴D1とをもとに、メインフレーム1からの表示画面について、画面遷移を伴う入力操作および入力操作による遷移先の表示画面の遷移情報(遷移データ)を遷移情報テーブルD3に蓄積する。具体的には、遷移情報作成部27は、ユーザ操作履歴D1の中で処理対象とするユーザ・グループの操作履歴に対し、シーケンスIDを利用して、一連の操作履歴を取得する。次いで、遷移情報作成部27は、取得した操作履歴をもとに、所定の表示画面からデータ入力を行う表示画面までの遷移データを遷移情報テーブルD3に格納する。
【0035】
図6は、遷移情報テーブルD3の一例を示す図である。
図6に示すように、遷移情報テーブルD3は、遷移元の表示画面を示す遷移開始画面名と、データ入力を行う表示画面までの遷移データD31とを含む。遷移データD31は、次の遷移先の表示画面である遷移先画面と、遷移先の表示画面への遷移を伴う入力操作を示す画面遷移キーとを含む。この遷移データD31は、データ入力を行う表示画面(図示例では、「画面7」、「画面4」)に至るまで順次参照可能に接続されたデータである。また、遷移データD31では、データ入力を行う表示画面への画面遷移を示す終端のところで、終端フラグが設定される。
【0036】
図3に戻り、カスタマイズプログラム作成部28は、遷移情報テーブルD3の遷移データに基づいて、遷移元の表示画面からデータ入力などを行う表示画面までの画面遷移の入力操作を組み合わせることで、遷移元の表示画面から遷移先の表示画面への画面遷移を行うカスタマイズプログラムD4を作成する。
【0037】
図7は、カスタマイズプログラムD4の一例を示す図である。
図7に示すカスタマイズプログラムD4の例では、遷移元である「画面1」においてデータ入力などを行う「画面3」までの画面遷移を行うプログラムコードを示している。
図7に示すように、カスタマイズプログラム作成部28は、「画面1」に配置された「画面3」の操作ボタンの操作に応じた動作をプログラムコードに含めることで、カスタマイズプログラムD4を作成する。具体的には、カスタマイズプログラムD4では、「2」+「Enter」の操作で「画面2」へ遷移した後に、「画面2」の表示まで待機(Wait)する。次いで、カスタマイズプログラムD4では、「画面2」における「PF6」の操作で「画面3」への遷移を行って「画面3」の表示まで待機(Wait)する動作が示されている。
【0038】
ここで、遷移情報テーブルD3の蓄積(作成)に関する処理の詳細を説明する。
図8は、遷移情報テーブルD3の作成に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【0039】
図8に示すように、処理が開始されると、遷移情報作成部27は、ユーザ操作履歴D1より対象の操作履歴がなくなるまで、シーケンスIDに関する処理のループを行う(S1~S14)。
【0040】
具体的には、シーケンスIDに関するループ処理が開始されると(S1)、遷移情報作成部27は、ユーザ操作履歴D1より同一のシーケンスIDより一連の入力操作に関する操作履歴データを取得する(S2)。次いで、遷移情報作成部27は、管理情報テーブルD2を参照して画面名を取得する(S3)。
【0041】
次いで、遷移情報作成部27は、先頭の操作履歴データの画面名で遷移情報テーブルD3の参照先の開始画面名に指定し、先頭の操作履歴データを開始画面に指定する(S4)。次いで、遷移情報作成部27は、S2において取得した操作履歴データについてのループ処理を、次の操作履歴データがなくなるまで行う(S5~S13)。
【0042】
具体的には、操作履歴データについてのループ処理が開始されると、遷移情報作成部27は、現在の遷移先画面名は遷移情報テーブルD3の遷移データD31に格納済みであるか否かを判定する(S6)。
【0043】
遷移データD31に格納済みでない場合(S6:No)、遷移情報作成部27は、現在の操作履歴データを遷移情報テーブルD3に追加する(S7)。具体的には、遷移情報作成部27は、操作履歴データに含まれる送信データを画面遷移キー、次の画面名を遷移先画面名とする遷移データD31を遷移情報テーブルD3に追加する。次いで、遷移情報作成部27は、遷移情報テーブルD3の参照位置を対象の遷移データD31に移動し(S8)、次の操作履歴データにループ処理を移す。
【0044】
遷移データD31に格納済みである場合(S6:Yes)、遷移情報作成部27は、現在の操作履歴データにおける送信データと、遷移データD31に含まれる画面遷移キーとが異なるか否かを判定する(S9)。操作履歴データにおける送信データと、遷移データD31に含まれる画面遷移キーとが等しい場合(S9:No)、遷移情報作成部27は、S8へ処理を進める。
【0045】
送信データと、遷移データD31に含まれる画面遷移キーとが異なる場合(S9:Yes)、遷移情報作成部27は、遷移データD31の画面遷移キーを送信データとの共通部分に変更する(S10)。次いで、遷移情報作成部27は、対象の遷移データD31の遷移先画面名を開始画面名として、対象の遷移データD31を開始画面に変換する(S11)。このように、遷移情報作成部27は、以降の遷移データD31を差し替えた上で、次の操作履歴データを処理の対象として(S12)、S4へ処理を進める。このとき、遷移情報作成部27は、現在の遷移データD31には、データ入力の表示画面であることを示す終端フラグを付与する。
【0046】
図9Aは、遷移データD31を追加するケースを説明する説明図である。具体的には、
図9Aでは、現在の遷移先画面名が遷移情報テーブルD3の遷移データD31に格納済みでないため、遷移データD31を追加するケースの一例を示している。
図9Aに示すように、一連の操作履歴データでは、「2+Enterキー」の入力操作で「画面1」から「画面2」へと表示画面が遷移している。
【0047】
このとき、遷移情報作成部27は、遷移情報テーブルD3の遷移データD31を参照し(S21)、遷移先画面名「画面7」と、操作履歴データの画面名「画面2」とを比較する(S22)。このケースでは同じ画面名の遷移データD31が格納済みでないことから、遷移情報作成部27は、「画面2」を遷移先画面名、「2+Enterキー」の送信データを画面遷移キーとする遷移データD31を新たに遷移情報テーブルD3に追加する(S23)。次いで、遷移情報作成部27は、遷移情報テーブルD3の参照先を対象の遷移データD31に移動する(S24)。
【0048】
図9Bは、遷移データD31を変更しないケースを説明する説明図である。具体的には、
図9Bでは、現在の遷移先画面名と送信データ(画面遷移キー)が遷移情報テーブルD3の遷移データD31に格納済みであるため、遷移データD31を追加しないケースの一例を示している。
図9Bに示すように、一連の操作履歴データでは、「2+Enterキー」の入力操作で「画面1」から「画面7」へと表示画面が遷移している。
【0049】
このとき、遷移情報作成部27は、遷移情報テーブルD3の遷移データD31を参照し(S31)、遷移先画面名「画面7」と、操作履歴データの画面名「画面7」とを比較する(S32)。このケースでは同じ画面名および画面遷移キー(送信データ)の遷移データD31が格納済みであることから(S33)、遷移情報作成部27は、遷移情報テーブルD3の参照先を次の遷移データD31にする(S34)。
【0050】
図9Cは、遷移データD31を変更するケースを説明する説明図である。具体的には、
図9Cでは、現在の遷移先画面名は遷移情報テーブルD3の遷移データD31に格納済みであるが、その送信データ(画面遷移キー)が異なるため、遷移データD31を変更するケースの一例を示している。
図9Cに示すように、一連の操作履歴データでは、「LOGON+Enterキー」の入力操作で「画面1」から「画面11」へと表示画面が遷移している。
【0051】
このとき、遷移情報作成部27は、遷移情報テーブルD3の遷移データD31を参照し(S41)、遷移先画面名「画面11」と、操作履歴データの画面名「画面11」とを比較する(S42)。このケースでは、同じ画面名である。しかしながら、画面遷移キーと送信データは等しくないことから(S43)、遷移情報作成部27は、現在の遷移データD31の画面遷移キーを共通するキー入力に変更する(S44)。具体的には、遷移情報作成部27は、送信データにおける「LOGON+Enterキー」と、現在の遷移データD31の画面遷移キーにおける「2+Enterキー」とで共通する「Enterキー」に変更する。また、遷移情報作成部27は、現在の遷移データD31には、データ入力画面として、終端フラグを付与する。次いで、遷移情報作成部27は、遷移情報テーブルD3の参照先を対象の遷移データD31に移動する(S45)。
【0052】
次に、カスタマイズプログラムD4の作成に関する処理の詳細を説明する。
図10Aは、カスタマイズプログラムの作成に関する処理の一例を示すフローチャートである。
【0053】
図10Aに示すように、処理が開始されると、カスタマイズプログラム作成部28は、遷移情報テーブルD3を読み込み(S50)、開始画面名を探索する(S51)。次いで、カスタマイズプログラム作成部28は、遷移情報テーブルD3より得られた開始画面名の数繰り返すループ処理を行う(S52~S57)。
【0054】
具体的には、カスタマイズプログラム作成部28は、対象とする開始画面名において、開始画面名の表示画面からデータ入力などを行う表示画面までの遷移先を示す遷移データD31を探索する(S53)。次いで、カスタマイズプログラム作成部28は、探索により遷移先の遷移データD31があるか否かを判定し(S54)、ない場合(S54:No)はS52へ処理を戻す。
【0055】
遷移先の遷移データD31がある場合(S54:Yes)、カスタマイズプログラム作成部28は、作成対象のカスタマイズプログラムD4の押下時の処理を作成し(S55)、終端フラグが付与された遷移データD31までのデータに対する遷移データ処理を実行する(S56)。次いで、カスタマイズプログラム作成部28は、ループ処理の繰り返し(S57)によりS52へ処理を戻し、ループ処理後はカスタマイズプログラムD4の作成に関する処理を終了する。
【0056】
図10Bは、遷移データ処理の一例を示すフローチャートである。
図10Bに示すように、遷移データ処理が開始されると、カスタマイズプログラム作成部28は、押下時の処理を遷移データD31の数、複製する(S60)。
【0057】
次いで、カスタマイズプログラム作成部28は、複製した遷移データD31の数繰り返すループ処理を実行し(S61~S69)、処理を終了する。
【0058】
具体的には、カスタマイズプログラム作成部28は、押下時の処理に「画面遷移キー入力」の処理(画面遷移キーの入力操作に対応する動作)を追加する(S62)。次いで、カスタマイズプログラム作成部28は、押下時の処理に「遷移先画面名待ち合わせ」の処理(画面遷移キーの入力操作に応じて表示画面が現れるまでの待機動作)を追加する(S63)。
【0059】
次いで、カスタマイズプログラム作成部28は、次の遷移先の遷移データD31を探索し(S64)、次の遷移先の遷移データD31があるか否かを判定する(S65)。終端フラグが設定されておらず、次の遷移先の遷移データD31がある場合(S65:Yes)、カスタマイズプログラム作成部28は、次の遷移先の遷移データD31について、同様の遷移データ処理を実行する(S66)。
【0060】
次の遷移先の遷移データD31がない場合(S65:No)、カスタマイズプログラム作成部28は、作成対象のカスタマイズプログラムD4にボタン作成処理を追加し、押下時の処理を格納する(S67)。次いで、カスタマイズプログラム作成部28は、作成対象のカスタマイズプログラムD4について、ボタンの表示名を遷移先画面名に設定し(S68)、ループ処理の繰り返し(S69)によりS61へ処理を戻す。
【0061】
図11は、遷移情報テーブルの具体例を示す図である。
図11に例示する遷移情報テーブルD3では、開始画面名が「画面1」の遷移データD31として、「画面1」→「画面2」→「画面3」に至るものと、「画面1」→「画面2」→「画面4」に至るものがあるものとする。ここで、「画面1」を遷移元とするカスタマイズプログラムD4をカスタマイズプログラム作成部28が作成するケースを説明する。
【0062】
まず、カスタマイズプログラム作成部28は、「画面1」の遷移データD31が1つのため、処理を1つ作成する。次いで、カスタマイズプログラム作成部28は、作成対象のカスタマイズプログラムD4の押下時の処理に、「2+Enterキー」を入力し、「画面2」を待ち合わせる処理を追加する。次いで、カスタマイズプログラム作成部28は、次の遷移データD31があるため、処理を継続する。
【0063】
次いで、カスタマイズプログラム作成部28は、次の遷移データD31が2つのため、処理(作成対象のカスタマイズプログラムD4)を2つに複製する。まず、カスタマイズプログラム作成部28は、「画面3」の遷移データD31について、押下時の処理に「F6キー」を入力し、「画面3」を待ち合わせる処理を処理対象のカスタマイズプログラムD4に追加する。ここで、次の遷移データD31がないため、カスタマイズプログラム作成部28は、「画面3」ボタンを作成し、押下時の処理を処理対象のカスタマイズプログラムD4に格納する。このようにして、カスタマイズプログラム作成部28は、「画面3」ボタンを操作することで、「画面1」→「画面2」→「画面3」へ表示画面を遷移させるカスタマイズプログラムD4を作成する。
【0064】
同様に、カスタマイズプログラム作成部28は、「画面4」の遷移データD31について、押下時の処理に「Enterキー」を入力し、「画面4」を待ち合わせる処理を処理対象のカスタマイズプログラムD4に追加する。ここで、次の遷移データD31がないため、カスタマイズプログラム作成部28は、「画面4」ボタンを作成し、押下時の処理を処理対象のカスタマイズプログラムD4に格納する。このようにして、カスタマイズプログラム作成部28は、「画面4」ボタンを操作することで、「画面1」→「画面2」→「画面4」へ表示画面を遷移させるカスタマイズプログラムD4を作成する。
【0065】
以上のように、サーバー2は、遷移情報作成部27と、カスタマイズプログラム作成部28と、カスタマイズ画面生成部22とを有する。遷移情報作成部27は、メインフレーム1の表示画面と、表示画面における入力操作のユーザ操作履歴D1とに基づいて、表示画面について、画面遷移を伴う入力操作および入力操作による遷移先の表示画面の遷移情報を遷移情報テーブルD3に蓄積する。カスタマイズプログラム作成部28は、遷移情報テーブルD3の遷移情報に基づいて、遷移元の表示画面から遷移先の表示画面への画面遷移を行うカスタマイズプログラムD4を作成する。カスタマイズ画面生成部22は、入力された表示画面(G1)に対して、カスタマイズプログラムD4の中で入力された表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品(BT1~BT3)を配置したカスタマイズ画面(G1a)を出力する。
【0066】
このため、ユーザは、カスタマイズ画面(G1a)に配置された表示部品(BT1~BT3)を操作することで、容易に画面遷移を行うことができる。また、サーバー2では、遷移情報テーブルD3の遷移情報をもとにしてカスタマイズプログラムD4を生成することから、業務を熟知した人によって業務の操作に合わせてカスタマイズプログラムD4を生成する手間を省くことができる。このように、サーバー2は、メインフレーム1の表示画面における入力処理の省力化を支援できる。
【0067】
また、遷移情報作成部27は、第1の表示画面からデータ入力を行う第2の表示画面に至るまでの画面遷移に関する遷移情報を蓄積する。これにより、サーバー2では、第1の表示画面からデータ入力を行う第2の表示画面に至る画面遷移を行うカスタマイズプログラムD4を作成することができ、データ入力を行う第2の表示画面への画面遷移を容易に実現できる。
【0068】
また、カスタマイズプログラム作成部28は、第1の表示画面から第2の表示画面に至るまでの画面遷移に伴う入力操作を代行して画面遷移を行うカスタマイズプログラムD4を作成する。これにより、サーバー2では、表示部品を操作することで、他の入力操作を行うことなく、データ入力を行う第2の表示画面への画面遷移を行うことができる。したがって、ユーザは、データ入力を速やかに行うことが可能となる。
【0069】
また、サーバー2がカスタマイズする表示画面は、メインフレーム1が提供する業務処理に関する業務画面である。これにより、サーバー2は、メインフレーム1が提供する業務画面における入力処理の省力化を支援できる。
【0070】
なお、図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0071】
例えば、本実施形態ではサーバー2とクライアントPC3とを分離したクライアント・サーバ構成を例示しているが、サーバー2と、クライアントPC3とはPC(Personal Computer)等の1つの情報処理装置で実現してもよい。
【0072】
また、サーバー2、クライアントPC3で行われる各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU(Micro Controller Unit)等のマイクロ・コンピュータ)上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよい。また、各種処理機能は、CPU(またはMPU、MCU等のマイクロ・コンピュータ)で解析実行されるプログラム上、またはワイヤードロジックによるハードウエア上で、その全部または任意の一部を実行するようにしてもよいことは言うまでもない。また、サーバー2、クライアントPC3で行われる各種処理機能は、クラウドコンピューティングにより、複数のコンピュータが協働して実行してもよい。
【0073】
ところで、上記の実施形態で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをコンピュータで実行することで実現できる。そこで、以下では、上記の実施形態と同様の機能を有するプログラムを実行するコンピュータ構成(ハードウエア)の一例を説明する。
図12は、コンピュータ構成の一例を示すブロック図である。
【0074】
図12に示すように、コンピュータ200は、各種演算処理を実行するCPU201と、データ入力を受け付ける入力装置202と、モニタ203と、スピーカー204とを有する。また、コンピュータ200は、記憶媒体からプログラム等を読み取る媒体読取装置205と、各種装置と接続するためのインタフェース装置206と、有線または無線により外部機器と通信接続するための通信装置207とを有する。また、メインフレーム1は、各種情報を一時記憶するRAM208と、ハードディスク装置209とを有する。また、コンピュータ200内の各部(201~209)は、バス210に接続される。
【0075】
ハードディスク装置209には、上記の実施形態で説明した機能構成(例えば画面受信部20、画面認識部21、カスタマイズ画面生成部22、画面送信部23、入力操作検出部24、キー入力情報送信部25、管理情報作成部26、遷移情報作成部27およびカスタマイズプログラム作成部28)における各種の処理を実行するためのプログラム211が記憶される。また、ハードディスク装置209には、プログラム211が参照する各種データ212が記憶される。入力装置202は、例えば、操作者から操作情報の入力を受け付ける。モニタ203は、例えば、操作者が操作する各種画面を表示する。インタフェース装置206は、例えば印刷装置等が接続される。通信装置207は、LAN(Local Area Network)等の通信ネットワークと接続され、通信ネットワークを介した外部機器との間で各種情報をやりとりする。
【0076】
CPU201は、ハードディスク装置209に記憶されたプログラム211を読み出して、RAM208に展開して実行することで、上記の機能構成(例えば画面受信部20、画面認識部21、カスタマイズ画面生成部22、画面送信部23、入力操作検出部24、キー入力情報送信部25、管理情報作成部26、遷移情報作成部27およびカスタマイズプログラム作成部28)に関する各種の処理を行う。なお、プログラム211は、ハードディスク装置209に記憶されていなくてもよい。例えば、コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体に記憶されたプログラム211を読み出して実行するようにしてもよい。コンピュータ200が読み取り可能な記憶媒体は、例えば、CD-ROMやDVDディスク、USB(Universal Serial Bus)メモリ等の可搬型記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、ハードディスクドライブ等が対応する。また、公衆回線、インターネット、LAN等に接続された装置にこのプログラム211を記憶させておき、コンピュータ200がこれらからプログラム211を読み出して実行するようにしてもよい。
【0077】
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0078】
(付記1)表示画面と、当該表示画面における入力操作の履歴とに基づいて、前記表示画面について、画面遷移を伴う入力操作および当該入力操作による遷移先の表示画面の遷移情報を蓄積する蓄積部と、
蓄積した前記遷移情報に基づいて、遷移元の表示画面から遷移先の表示画面への画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成するカスタマイズプログラム作成部と、
入力された前記表示画面に対して、作成した前記カスタマイズプログラムの中で入力された前記表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品を配置したカスタマイズ画面を出力する出力部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【0079】
(付記2)前記蓄積部は、第1の表示画面からデータ入力を行う第2の表示画面に至るまでの画面遷移に関する前記遷移情報を蓄積する、
ことを特徴とする付記1に記載の情報処理装置。
【0080】
(付記3)前記カスタマイズプログラム作成部は、前記第1の表示画面から前記第2の表示画面に至るまでの画面遷移に伴う入力操作を代行して前記画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成する、
ことを特徴とする付記2に記載の情報処理装置。
【0081】
(付記4)前記表示画面は、メインフレームが提供する業務処理に関する業務画面である、
ことを特徴とする付記1乃至3のいずれか一に記載の情報処理装置。
【0082】
(付記5)表示画面と、当該表示画面における入力操作の履歴とに基づいて、前記表示画面について、前記表示画面における入力操作および当該入力操作に伴う遷移先の表示画面の遷移情報を蓄積し、
蓄積した前記遷移情報に基づいて、遷移元の表示画面から遷移先の表示画面への画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成し、
入力された前記表示画面に対して、作成した前記カスタマイズプログラムの中で入力された前記表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品を配置したカスタマイズ画面を出力する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
【0083】
(付記6)前記蓄積する処理は、第1の表示画面からデータ入力を行う第2の表示画面に至るまでの画面遷移に関する前記遷移情報を蓄積する、
ことを特徴とする付記5に記載の制御プログラム。
【0084】
(付記7)前記作成する処理は、前記第1の表示画面から前記第2の表示画面に至るまでの画面遷移に伴う入力操作を代行して前記画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成する、
ことを特徴とする付記6に記載の制御プログラム。
【0085】
(付記8)前記表示画面は、メインフレームが提供する業務処理に関する業務画面である、
ことを特徴とする付記5乃至7のいずれか一に記載の制御プログラム。
【0086】
(付記9)表示画面と、当該表示画面における入力操作の履歴に基づいて、前記表示画面について、前記表示画面における入力操作および当該入力操作に伴う遷移先の表示画面の遷移情報を蓄積し、
蓄積した前記遷移情報に基づいて、遷移元の表示画面から遷移先の表示画面への画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成し、
入力された前記表示画面に対して、作成した前記カスタマイズプログラムの中で入力された前記表示画面を遷移元とするカスタマイズプログラムの実行を指示する表示部品を配置したカスタマイズ画面を出力する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする制御方法。
【0087】
(付記10)前記蓄積する処理は、第1の表示画面からデータ入力を行う第2の表示画面に至るまでの画面遷移に関する前記遷移情報を蓄積する、
ことを特徴とする付記9に記載の制御方法。
【0088】
(付記11)前記作成する処理は、前記第1の表示画面から前記第2の表示画面に至るまでの画面遷移に伴う入力操作を代行して前記画面遷移を行うカスタマイズプログラムを作成する、
ことを特徴とする付記10に記載の制御方法。
【0089】
(付記12)前記表示画面は、メインフレームが提供する業務処理に関する業務画面である、
ことを特徴とする付記9乃至11のいずれか一に記載の制御方法。
【符号の説明】
【0090】
1…メインフレーム
2…サーバー
3…クライアントPC
20…画面受信部
21…画面認識部
22…カスタマイズ画面生成部
23…画面送信部
24…入力操作検出部
25…キー入力情報送信部
26…管理情報作成部
27…遷移情報作成部
28…カスタマイズプログラム作成部
30…エミュレータ
31…カスタマイズ部品
200…コンピュータ
201…CPU
202…入力装置
203…モニタ
204…スピーカー
205…媒体読取装置
206…インタフェース装置
207…通信装置
208…RAM
209…ハードディスク装置
210…バス
211…プログラム
212…各種データ
BT1~BT3…表示部品
D1…ユーザ操作履歴
D2…管理情報テーブル
D3…遷移情報テーブル
D4…カスタマイズプログラム
D31…遷移データ
G1、G1a、G2~G8…業務画面