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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】申請システム及び申請方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20240806BHJP
【FI】
G06Q50/26
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020119180
(22)【出願日】2020-07-10
(65)【公開番号】P2022015967
(43)【公開日】2022-01-21
【審査請求日】2023-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】石田 英二
(72)【発明者】
【氏名】関 隆彦
【審査官】▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-200549(JP,A)
【文献】特開2004-254171(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
申請者端末と、印刷装置と、読取装置と、担当者端末と、を備える申請システムであって、
前記申請者端末は、
行政手続きの申請者による申請情報の入力を受け付ける入力部と、
前記申請者が複数の手続きの申請情報を入力する場合に、第1の手続において入力された申請情報の内、当該第1の手続とは異なる手続である第2の手続において共通する申請情報を共通情報として抽出し、前記申請者が前記第2の手続の前記申請情報を入力する際に、抽出した前記共通情報が入力された状態の申請画面を表示させる入力処理部と、
入力された前記申請情報のテキストデータを光学的に読み取り可能な機械読取コードに変換する変換部と、
を有し、
前記印刷装置は、前記変換部によって変換された前記機械読取コードを印刷媒体に印刷し、
前記読取装置は、前記申請者から前記行政手続きの担当者へ提出された前記印刷装置によって前記機械読取コードが印刷された印刷媒体から、前記機械読取コードを読み取り、当該読み取られた前記機械読取コードをテキストデータに変換し、
前記担当者端末は、前記テキストデータを取得する、
申請システム。
【請求項2】
前記申請者端末は、
入力された前記申請情報のテキストデータを暗号化した暗号化情報を生成する暗号化部、
をさらに備え、
前記変換部は、前記暗号化情報にヘッダー情報を付加した情報を光学的に読み取り可能な機械読取コードに変換する、
請求項1に記載の申請システム。
【請求項3】
前記申請者端末は、印刷設定部と、印刷処理部と、
をさらに備え、
前記印刷設定部は、管理者による選択に基づき、前記機械読取コード又はテキストデータのいずれを前記印刷媒体に印刷するかを指定する指定入力を受け付け、
前記印刷処理部は、前記機械読取コード又は前記テキストデータの内、前記指定入力された態様で前記印刷媒体に印刷するよう前記印刷装置に指示する、
請求項1又は請求項2に記載の申請システム。
【請求項4】
前記変換部は、前記申請者が複数の行政手続きの申請情報を入力する場合に、行政手続きごとに前記申請情報を前記機械読取コードに変換する、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の申請システム。
【請求項5】
前記変換部は、1つの行政手続きについて入力される申請情報を、1つの機械読取コードに格納可能な情報量毎にそれぞれ変換することで、複数の機械読取コードを得る、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の申請システム。
【請求項6】
申請者端末と、印刷装置と、読取装置と、担当者端末と、を備える申請システムにおける申請方法であって、
前記申請者端末の入力部が、行政手続きの申請者による申請情報の入力を受け付けることと、
前記申請者端末の入力処理部が、前記申請者が複数の手続きの申請情報を入力する場合に、第1の手続において入力された申請情報の内、当該第1の手続とは異なる手続である第2の手続において共通する申請情報を共通情報として抽出し、前記申請者が前記第2の手続の前記申請情報を入力する際に、抽出した前記共通情報が入力された状態の申請画面を表示させることと、
前記申請者端末の変換部が、入力された前記申請情報のテキストデータを光学的に読み取り可能な機械読取コードに変換することと、
前記印刷装置が、前記変換部によって変換された前記機械読取コードを印刷媒体に印刷することと、
前記読取装置が、前記申請者から前記行政手続きの担当者へ提出された前記印刷装置によって前記機械読取コードが印刷された印刷媒体から、前記機械読取コードを読み取り、当該読み取られた前記機械読取コードをテキストデータに変換することと、
前記担当者端末が、前記テキストデータを取得することと、
を含む、申請方法。
【請求項7】
申請者端末と、書き込み装置と、読取装置と、担当者端末と、を備える申請システムであって、
前記申請者端末は、
行政手続きの申請者による申請情報の入力を受け付ける入力部
前記申請者が複数の手続きの申請情報を入力する場合に、第1の手続において入力された申請情報の内、当該第1の手続とは異なる手続である第2の手続において共通する申請情報を共通情報として抽出し、前記申請者が前記第2の手続の前記申請情報を入力する際に、抽出した前記共通情報が入力された状態の申請画面を表示させる入力処理部と、
を有し、
前記書き込み装置は、前記申請者によって入力された申請情報のテキストデータを無線通信によって読取可能な記録媒体に書き込み、
前記読取装置は、前記申請者から前記行政手続きの担当者へ提出された前記記録媒体を読み取り、
前記担当者端末は、前記読取装置によって前記記録媒体から読み取られた前記申請情報のテキストデータを取得する、
申請システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、申請システム及び申請方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、官庁、区役所、市役所、町村役場等の行政機関にて各種の手続きを行う際に、住民(申請者)は、各手続きに応じた申請書に申請情報を記入し、各手続きの担当課の職員へ記入後の申請書を提出する。申請書を受け取った職員は、申請書の内容に応じた手続きを行う。申請書に記載された内容をデータで管理する場合、申請書の内容をデジタル化する作業(例えば手作業による入力)が必要となる。当該作業は、職員にとって負担が掛かるため、当該作業を省略することが可能な技術が各種提案されている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、役所に設けられた端末機に入力した情報が、ネットワークを介して、役所に設けられたサーバ装置へ送信される技術が開示されている。当該技術では、従来は申請書に記載されていた内容が、申請者によって端末機に入力され、サーバ装置へ送信される。
【0004】
ところで、行政機関で利用されているシステムのネットワークには、総合行政ネットワーク(LGWAN:Local Government Wide Area Network)が用いられている場合がある。LGWANは、行政専用にインターネットから切り離された閉域ネットワークである。申請者が申請情報を入力する端末(以下、「申請者端末」と称する)からLGWAN内の既存システムへ情報を連携するためには、申請者端末と既存システムとをLGWAN経由で接続する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2018-32068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、申請者端末と既存システムとをLGWAN経由で接続するためには、既存システムの改修が必要となる。セキュリティを担保した上で当該改修を行うことは困難であり、改修の規模に応じた時間、コスト、労力等も要する。よって、申請者端末から既存システムへの情報の連携を容易に実現することが望まれる。
【0007】
上述の課題を鑑み、本発明の目的は、行政機関における手続きの申請者が端末に入力した情報を行政機関のシステム内で連携することを容易に実現することが可能な申請システム及び申請方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る申請システムは、申請者端末と、印刷装置と、読取装置と、担当者端末と、を備える申請システムであって、前記申請者端末は、行政手続きの申請者による申請情報の入力を受け付ける入力部と、前記申請者が複数の手続きの申請情報を入力する場合に、第1の手続において入力された申請情報の内、当該第1の手続とは異なる手続である第2の手続において共通する申請情報を共通情報として抽出し、前記申請者が前記第2の手続の前記申請情報を入力する際に、抽出した前記共通情報が入力された状態の申請画面を表示させる入力処理部と、入力された前記申請情報のテキストデータを光学的に読み取り可能な機械読取コードに変換する変換部と、を有し、前記印刷装置は、前記変換部によって変換された前記機械読取コードを印刷媒体に印刷し、前記読取装置は、前記申請者から前記行政手続きの担当者へ提出された前記印刷装置によって前記機械読取コードが印刷された印刷媒体から、前記機械読取コードを読み取り、当該読み取られた前記機械読取コードをテキストデータに変換し、前記担当者端末は、前記テキストデータを取得する。
【0009】
本発明の一態様に係る申請方法は、申請者端末と、印刷装置と、読取装置と、担当者端末と、を備える申請システムにおける申請方法であって、前記申請者端末の入力部が、行政手続きの申請者による申請情報の入力を受け付けることと、前記申請者端末の入力処理部が、前記申請者が複数の手続きの申請情報を入力する場合に、第1の手続において入力された申請情報の内、当該第1の手続とは異なる手続である第2の手続において共通する申請情報を共通情報として抽出し、前記申請者が前記第2の手続の前記申請情報を入力する際に、抽出した前記共通情報が入力された状態の申請画面を表示させることと、前記申請者端末の変換部が、入力された前記申請情報のテキストデータを光学的に読み取り可能な機械読取コードに変換することと、前記印刷装置が、前記変換部によって変換された前記機械読取コードを印刷媒体に印刷することと、前記読取装置が、前記申請者から前記行政手続きの担当者へ提出された前記印刷装置によって前記機械読取コードが印刷された印刷媒体から、前記機械読取コードを読み取り、当該読み取られた前記機械読取コードをテキストデータに変換することと、前記担当者端末が、前記テキストデータを取得することと、を含む。
【0010】
本発明の一態様に係る申請システムは、申請者端末と、書き込み装置と、読取装置と、担当者端末と、を備える申請システムであって、前記申請者端末は、行政手続きの申請者による申請情報の入力を受け付ける入力部前記申請者が複数の手続きの申請情報を入力する場合に、第1の手続において入力された申請情報の内、当該第1の手続とは異なる手続である第2の手続において共通する申請情報を共通情報として抽出し、前記申請者が前記第2の手続の前記申請情報を入力する際に、抽出した前記共通情報が入力された状態の申請画面を表示させる入力処理部と、を有し、前記書き込み装置は、前記申請者によって入力された申請情報のテキストデータを無線通信によって読取可能な記録媒体に書き込み、前記読取装置は、前記申請者から前記行政手続きの担当者へ提出された前記記録媒体を読み取り、前記担当者端末は、前記読取装置によって前記記録媒体から読み取られた前記申請情報のテキストデータを取得する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、行政機関における手続きの申請者が端末に入力した情報を行政機関のシステム内で連携することを容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の実施形態に係る申請システムの構成の一例を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る申請者端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
図3】本発明の実施形態に係る申請情報のデータ構成の一例を示す図である。
図4】本発明の実施形態に係る2次元コード情報のデータ構成の一例を示す図である。
図5A】本発明の実施形態に係る印刷データ(1ページ目)の一例を示す図である。
図5B】本発明の実施形態に係る印刷データ(2ページ目)の一例を示す図である。
図6】本発明の実施形態に係る担当者端末の機能構成の一例を示すブロック図である。
図7】本発明の実施形態に係る印刷形式に「2次元コード」が設定されている場合の申請者の動作に基づく処理の流れを示すシーケンス図である。
図8】本発明の実施形態に係る担当者の動作に基づく処理の流れを示すシーケンス図である。
図9】本発明の第1の変形例に係る印刷形式に「テキストデータ」が設定されている場合の申請者の動作に基づく処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。以下で説明する実施形態では、申請システムが区役所(行政機関の一例)で用いられる例について説明する。本実施形態に係る申請者は、区役所へ来所し、区役所で実施可能な手続き(行政手続き)を行う。申請者は、手続きごとに、手続きに関する申請を行う。なお、申請システムが用いられる行政機関は、かかる例に限定されない。例えば、申請システムは、官庁、市役所、町村役場等の行政機関にて用いられてもよい。
【0016】
<1.申請システムの構成>
図1を参照して、本発明の実施形態に係る申請システムの構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る申請システムの構成の一例を示す図である。申請システム1は、図1に示す申請者端末10、印刷装置20、読取装置30、及び担当者端末40で構成される。
【0017】
区役所2の建物内には、受付のエリア3と課のエリア4がある。区役所2には、複数の課が存在し得るが、図1には便宜上1つの課のみを示す。申請者端末10及び印刷装置20は、受付のエリア3に設けられる。読取装置30及び担当者端末40は、課のエリア4に設けられる。
【0018】
(1)申請者端末10
申請者端末10は、申請者5が操作する端末である。本実施形態の申請者端末10は、タブレット端末によって実現される。タブレット端末は、タッチスクリーン(不図示)を有し、タッチペン(操作媒体の一例)によって操作される。
【0019】
申請者端末10は、印刷装置20と通信可能に接続されている。申請者端末10と印刷装置20との間の通信は、有線接続によって実現されてもよいし、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等の無線接続によって実現されてもよい。
【0020】
区役所2に来所した申請者5は、タッチペンで申請者端末10を操作して、目的とする手続きの申請に関する情報(以下、「申請情報」とも称される)を入力する。例えば、申請者5は、タッチペンを用いて、タッチスクリーンに文字を手書き入力することで、申請情報を入力する。また、申請者5は、タッチペンを用いて、タッチスクリーンに表示された選択肢等を選択することや、タッチスクリーンに表示されたスクリーンキーボードを操作することで、申請情報を入力してもよい。
【0021】
申請者端末10は、申請書22の印刷レイアウトを示す印刷データを生成する。本実施形態の申請書22には、申請情報のテキストデータは印刷されず、申請情報を示す2次元コード24(光学的に機械読み取り可能なコードの一例)が印刷される。当該2次元コード24は、申請者5に入力された申請情報のテキストデータが変換されたものである。申請情報のテキストデータを2次元コード24へ変換する処理は、申請者端末10によって行われる。なお、本実施形態の申請者端末10は、申請情報のテキストデータを暗号化してから2次元コード24に変換する。
【0022】
申請者端末10は、申請情報のテキストデータが変換された2次元コード24を印刷レイアウトに含む印刷データを生成する。申請者端末10は、生成した印刷データを印刷装置20へ送信する。
【0023】
なお、申請者端末10を実現する端末は、タブレット端末に限定されない。例えば、申請者端末10は、PC(Personal Computer)であってもよい。申請者端末10はPCである場合、申請者5は、PCに備えられたキーボードやマウスを操作することで申請情報を入力してもよい。申請者端末10がタッチスクリーンを備えるPCである場合、申請者5は、タッチペンでPCのタッチスクリーンを操作することで申請情報を入力してもよい。申請者端末10がペンタブレットを備えるPCである場合、申請者5は、タッチペンでペンタブレットを操作することで申請情報を入力してもよい。
【0024】
なお、操作媒体は、タッチペンに限定されない。例えば、操作媒体は、人(申請者)の指であってもよい。
なお、コードは、2次元コードに限定されない。コードは、例えば、1次元コードであってもよい。
【0025】
(2)印刷装置20
印刷装置20は、申請書22を印刷する装置である。印刷装置20は、申請者端末10から受信する印刷データに基づき、申請書22を印刷する。本実施形態の印刷データには、2次元コード24が含まれる。そのため、印刷装置20は、2次元コード24を申請書22に印刷する。
【0026】
印刷装置20による申請書22の印刷後、申請者5は、印刷された申請書22を印刷装置20の排出トレイから取り出し、手続きを担当している課のエリア4へ移動する。移動後、申請者5は、申請書22を手続きの担当者6へ提出する。担当者6は、区役所2にて手続きを担当する職員である。
なお、申請書22の他に提出する書類がある場合、申請者5は、申請書22と一緒に当該書類を担当者6へ提出する。
【0027】
(3)読取装置30
読取装置30は、申請書22に印刷された2次元コード24を読み取る装置であり、例えば、バーコードリーダーや、2次元バーコードを撮像することで当該2次元コードを解釈する撮像装置等であってもよい。読取装置30は、担当者端末40と通信可能に接続されている。読取装置30と担当者端末40との間の通信は、有線接続によって実現されてもよいし、Bluetooth、Wi-Fi等の無線接続によって実現されてもよい。
【0028】
担当者6は、申請者5から提出された申請書22に印刷された2次元コード24を読取装置30に読み取らせる。読取装置30は、読み取った2次元コード24を申請者端末10による変換前の申請情報のテキストデータに戻す。読取装置30は、申請情報のテキストデータを担当者端末40へ送信する。例えば、読取装置30は、申請者から行政手続きの担当者へ提出された、印刷装置20によって機械読取コードが印刷された印刷媒体(例えば、印刷用紙)から、機械読取コードを読み取る。
【0029】
(4)担当者端末40
担当者端末40は、担当者6が操作する端末である。本実施形態の担当者端末40は、PCによって実現される。なお、担当者端末40を実現する端末は、PCに限定されない。
【0030】
担当者端末40は、読取装置30から申請情報のテキストデータを受信する。本実施形態では、担当者端末40が読取装置30から受信する申請情報のテキストデータは暗号化されている。そのため、担当者端末40は、暗号化されている申請情報のテキストデータを復号する。
【0031】
なお、読取装置30が読み取った2次元コード24は、担当者端末40にて、申請者端末10による変換前の申請情報のテキストデータに戻されてもよい。
【0032】
担当者端末40は、取得した申請情報のテキストデータを用いた処理(以下、「申請情報処理」とも称される)を行う。例えば、担当者端末40は、申請情報の表示処理、申請情報の更新処理、RPA(Robotic Process Automation)処理等を行う。
【0033】
申請情報の表示処理を行う場合、担当者端末40は、取得した申請情報を手続き用アプリケーション等のレイアウトに合わせて表示する。
【0034】
本実施形態の申請情報は、CSV(Comma Separated Value)形式のデータ(以下、「CSVデータ」とも称される)である。そのため、担当者端末40は、申請情報がCSVデータであることを利用して処理を行ってもよい。
【0035】
申請情報の更新処理を行う場合、担当者端末40は、申請情報のCSVデータをCSV出力する。申請情報はCSV出力されることで、担当者6は、申請情報を容易に修正することができる。担当者端末40は、担当者6が修正した内容に基づき、申請情報を更新する。
RPA処理を行う場合、担当者端末40は、申請情報のCSVデータをRPAに入力する。RPAは、入力されたCSVデータに基づき、RPA処理を行う。
【0036】
従来、区役所では、申請者が紙の申請書に記入した申請情報を、担当者が端末に入力することで、申請情報のデジタル化が行われている。担当者による申請情報の入力は、例えば、手作業(タイピング)によって行われている。手作業によるデジタル化の作業は、担当者にとって大きな負荷である。しかしながら、本実施形態の申請システム1では、申請書22に印刷された2次元コード24を読取装置30に読み取らせるだけで、デジタル化された申請情報が担当者端末40に入力される。これにより、手作業による申請情報のデジタル化の作業が不要となり、担当者6は、申請情報のデジタル化を容易に行うことができるようになる。よって、申請システム1は、担当者6の負荷を軽減することができる。
【0037】
<2.申請者端末の機能構成>
続いて、図2を参照して、本発明の実施形態に係る申請者端末10の機能構成について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る申請者端末10の機能構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、申請者端末10は、入力部110、制御部120、表示部130、記憶部140、及び通信部150を備える。
【0038】
(1)入力部110
入力部110は、申請者5による申請情報の入力を受け付ける機能を有する。入力部110は、受け付けた入力を制御部120へ出力する。また、入力部110は、受け付けた入力を表示部130へ出力し、受け付けた入力を示す表示を行わせてもよい。
【0039】
申請者5が申請情報を手書き入力する場合、入力部110は、1画ごとに入力を受け付けてもよいし、複数画の入力をまとめて受け付けてもよい。
1画の入力は、例えば、タッチペンがタッチスクリーンに接触してから離れるまでの入力である。複数画の入力は、例えば、申請者5が文字の入力を開始してから、入力の完了を示す操作が入力される直前までの入力である。入力の完了を示す操作は、例えば、入力の完了を示すボタンの押下(タッチ)である。
【0040】
なお、本実施形態の入力部110は、申請者端末10がハードウェアとして備えるタッチスクリーンによって実現される。
【0041】
(2)制御部120
制御部120は、申請者端末10の動作全般を制御する機能を有する。制御部120は、例えば、申請者端末10がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
【0042】
図2に示すように、制御部120は、印刷設定部1202、入力処理部1204、暗号化部1206、変換部1208、及び印刷処理部1210を備える。
【0043】
(2-1)印刷設定部1202
印刷設定部1202は、申請情報が印刷される形式(以下、「印刷形式」とも称される)を設定する機能を有する。なお、本実施形態の印刷形式は、「2次元コード」で固定されているものとする。
【0044】
(2-2)入力処理部1204
入力処理部1204は、申請者5による入力に関する処理を行う機能を有する。
【0045】
入力処理部1204は、手続きの選択画面を表示部130に表示させ、申請者5に手続きを選択させる。申請者5は、手続きの選択画面にて複数の手続きを選択可能である。入力処理部1204は、選択された手続きの申請を行うための申請画面を表示部130に表示させ、申請者5に申請情報を入力させる。申請者5が複数の手続きを選択した場合、入力処理部1204は、各手続きの申請情報を連続して申請者5に入力させる。
【0046】
ここで、手続きの一例について説明する。例えば、家族が死亡した際に行う手続きのカテゴリには、火葬、相続、住民登録、国民健康保険、請求、支給、医療、介護、障害等に関する手続きがある。各カテゴリの中には、さらに複数の種類の手続きが存在し得る。申請者5が複数の手続きを行う場合に、各手続きの申請情報を1つ1つ入力することは、申請者5にとって大きな負荷である。
【0047】
そこで、申請者5が複数の手続きを選択した場合、入力処理部1204は、申請情報の内、共通情報を各手続きの申請情報の入力に利用する。申請情報は、共通情報と非共通情報で構成される。共通情報は、各手続きの申請で共通する情報である。非共通情報は、各手続きの申請ごとに異なる情報である。ある手続きにて入力された共通情報は、他の手続きの入力に利用可能(使い回し可能)となっている。例えば、入力処理部1204は、申請者が複数の手続きの申請情報を入力する場合に、第1の手続において入力された項目の内、当該第1の手続とは異なる手続である第2の手続において共通する項目に対する入力データについては、当該第2の手続における項目において利用可能な入力データとして入力する。第1の手続が「火葬許可申請」である場合には、「火葬許可申請書」において申請者の住所を記載する項目があり、第2の手続が「相続人代表者指定」をする手続である場合には、「相続人代表者指定届」において申請者の住所を記載する項目がある場合には、この申請者の住所を共通項目として用いることができる。また、「火葬許可申請書」と「相続人代表者指定届」とにおいて異なる項目については、非共通項目として用いることができる。
より具体的に、入力処理部1204は、複数の手続きの内、最初の手続きにて申請者5が入力した申請情報から共通情報を抽出する。申請者5が他の手続きの申請情報を入力する際に、入力処理部1204は、抽出した共通情報が入力された状態の申請画面を表示部130に表示させる。これにより、入力処理部1204は、申請者5が共通情報を入力する回数を減らし、申請者5が入力する共通情報の量を減らすことができる。よって、申請者5が入力する申請情報の量が減り、申請情報の入力における申請者5への負荷を軽減することができる。
【0048】
ここで、図3を参照して、申請者によって入力される申請情報のデータ構成について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る申請情報のデータ構成の一例を示す図である。図3に示すように、申請情報は、共通情報と非共通情報とで構成される。
【0049】
共通情報には、例えば、申請者5の氏名、氏名(カタカナ)、生年月日、性別、及び届出人との続柄等が含まれる。
上述したように、申請者5は、申請情報を入力する際に、複数の手続きを選択することができる。例えば、申請者5がn個(nは自然数)の手続きを選択した場合、申請者5は、n個の申請の申請情報を入力する。この場合、非共通情報には、申請1~申請nの情報が含まれる。なお、申請者5が手続きを1個のみ選択した場合、非共通情報には、申請1の情報のみが含まれる。
【0050】
入力処理部1204は、入力部110が受け付けた入力に基づき、申請情報のテキストデータを取得する。入力処理部1204は、取得したテキストデータを暗号化部1206へ出力する。
【0051】
入力部110が手書き入力による入力を受け付けた場合、入力処理部1204は、例えば、当該入力に対して手書き文字認識を行う。これにより、入力処理部1204は、入力部110が受け付けた入力をテキストデータに変換する。
入力部110がタッチスクリーンに表示された選択肢等の選択やスクリーンキーボードを操作による入力を受け付けた場合、入力処理部1204は、例えば、選択された選択肢や操作されたキーに関連付けられたテキストデータを取得する。
【0052】
(2-3)暗号化部1206
暗号化部1206は、入力処理部1204から入力されるテキストデータを暗号化する機能を有する。暗号化部1206は、テキストデータを暗号化した暗号化情報を変換部1208へ出力する。なお、暗号化部1206は、テキストデータの暗号化を申請(手続き)単位で行い、申請単位で暗号化情報を変換部1208へ送信する。
【0053】
暗号化部1206は、テキストデータの文字数(情報量)に応じた数の暗号化情報を生成する。例えば、暗号化部1206は、テキストデータを所定の文字数ごとに暗号化する。所定の文字数は、例えば、2次元コード24に入力可能な最大文字数の内、ヘッダー情報の文字数を除いた文字数である。入力処理部1204から入力されたテキストデータの文字数が、所定の文字数である場合、暗号化部1206は、暗号化情報を1つのみ生成する。そして、暗号化部1206は、生成した1つの暗号化情報を変換部1208へ出力する。
【0054】
一方、テキストデータの文字数が所定の文字数よりも多い場合、暗号化部1206は、複数の暗号化情報を生成する。具体的に、暗号化部1206は、まず、テキストデータの先頭の文字から所定の文字数までの文字を暗号化して、1つ目の暗号化情報を生成する。続いて、暗号化部1206は、1つ目の暗号化情報として暗号化されたテキストデータの続きから所定の文字数までの文字を暗号化して、2つ目の暗号化情報を生成する。暗号化部1206は、全てのテキストデータを暗号化するまで、暗号化の処理を繰り返す。そして、暗号化部1206は、生成した複数の暗号化情報を変換部1208へ出力する。
【0055】
(2-4)変換部1208
変換部1208は、暗号化部1206から入力される暗号化情報(申請情報のテキストデータが暗号化された情報)を光学的に読み取り可能な機械読取コード(例えば、バーコードや2次元バーコード(2次元コード24))に変換する機能を有する。変換部1208は、変換によって生成した2次元コード24を印刷処理部1210へ出力する。
【0056】
変換部1208は、暗号化部1206から申請単位で暗号化情報を入力され、申請単位ごとに暗号化情報を2次元コード24に変換する。そのため、手続きごとに2次元コード24が生成される。即ち、変換部1208は、申請者5が複数の手続きの申請情報を入力する場合、手続きごとに申請情報を2次元コード24に変換する。
【0057】
2次元コード24に格納可能な情報量には上限がある。そのため、複数の手続きの各申請情報の情報量によって、1つの2次元コード24にすべての申請情報を格納することが困難な場合がある。この場合、申請者5が複数の手続きの申請情報を連続して入力することができない。
そこで、変換部1208は、1つの行政手続きについて入力される申請情報を、1つの機械読取コードに格納可能な情報量毎にそれぞれ変換することで、複数の機械読取コード(2次元コード24)を生成する。このように、手続きごとに申請情報を変換した2次元コード24を生成することで、複数の手続きの申請情報を複数の2次元コードに分散し、1つ1つの2次元コード24に格納される情報量が上限に達しないようにする。これにより、申請者5が複数の手続きの申請情報を連続して入力することを可能とする。
【0058】
さらに、変換部1208は、暗号化情報単位で暗号化情報を2次元コード24に変換する。そのため、1つの申請に関して複数の暗号化情報を入力された場合、変換部1208は、1つの申請に関して複数の2次元コード24を生成する。変換部1208に入力される複数の暗号化情報は、テキストデータの文字数(申請情報の情報量)に応じて分割して生成されたものである。即ち、変換部1208は、1つの手続きにおいて、申請者5に入力される申請情報を情報量に応じた数の2次元コード24に変換する。
【0059】
1つの手続きの申請で入力される申請情報の情報量が、1つの2次元コード24に格納可能な情報量よりも多いことがあり得る。そのため、1つの2次元コード24に1つの手続きの申請情報をすべて格納することが困難な場合がある。
そこで、本実施形態のように、申請者5に入力される申請情報を情報量に応じて変換し、申請情報の情報量に応じた数の2次元コード24を作成することで、1つの手続きの申請情報を複数の2次元コードに分散して格納させる。これにより、申請情報の情報量が多い手続きでも2次元コード24で対応することが可能である。
【0060】
2次元コード情報は、ヘッダー情報と暗号化情報とで構成される。変換部1208は、暗号化部1206から入力される暗号化情報に対して、ヘッダー情報を付加し、ヘッダー情報と暗号化情報を含む2次元コード24を生成する。暗号化部1206から複数の暗号化情報が入力される場合、変換部1208は、暗号化情報ごとにヘッダー情報を付加し、各々の2次元コード24を生成する。
【0061】
ここで、図4を参照して、2次元コード情報のデータ構成について説明する。本発明の実施形態に係る2次元コード情報のデータ構成の一例を示す図である。図4に示すように、2次元コード情報は、ヘッダー情報と暗号化情報とで構成される。なお、2次元コード情報のデータ構成は、かかる例に限定されない。
【0062】
ヘッダー情報には、例えば、No、受付番号、作成年月日、申請名、及びページ番号が含まれる。なお、ヘッダー情報に含まれる情報は、かかる例に限定されない。
Noは、2次元コード24ごとに割り振られる番号である。受付番号は、手続きの申請を受け付けた順を示す番号である。作成年月日は、申請書22が作成された年月日を示す。申請名は、申請者5が選択した申請(手続き)の名称を示す。ページ通番は、申請書22のページ数を示す。なお、本実施形態では、1枚の申請書22に対して、2次元コード24は4つまで印刷される。1つの申請において5つ以上の2次元コード24が生成された場合、申請書22の枚数は少なくとも2枚以上となる。
なお、1枚の申請書22に印刷される2次元コード24の数は、4つに限定されない。
【0063】
図4には、具体的に、2つの申請の暗号化情報が入力された場合に変換部1208が生成する2次元コード情報のデータ構成が示されている。なお、1つ目の申請に関して、変換部1208に入力された暗号化情報は1つである。また、2つ目の申請に関して、変換部1208に入力された暗号化情報は5つである。
【0064】
まず、変換部1208は、1つ目の申請に関する2次元コード24を生成する。変換部1208は、1つ目の申請の暗号化情報に対して、Noが「1-1」、受付番号が「1234001」、作成年月日が「xxxx年xx月xx日」、申請名が「申請1」、ページ通番が「1-1」であるヘッダー情報を付加する。なお、ページ通番「1-1」は、1ページ中1ページ目であることを示している。また、1つ目の申請の暗号化情報が1つであるため、当該暗号化情報には「共通情報」と「非共通情報」とが含まれている。
【0065】
続いて、変換部1208は、2つ目の申請に関する2次元コード24を生成する。変換部1208は、2つ目の申請の1つ目の暗号化情報に対して、Noが「2-1」、受付番号が「1234002」、作成年月日が「xxxx年xx月xx日」、申請名が「申請2」、ページ通番が「2-1」であるヘッダー情報を付加する。なお、ページ通番「2-1」は、2ページ中1ページ目であることを示している。また、1つ目の暗号化情報には、「共通情報」と「非共通情報」とが含まれている。
【0066】
変換部1208は、2つ目の申請の2つ目の暗号化情報に対して、Noが「2-2」、受付番号が「1234002」、作成年月日が「xxxx年xx月xx日」、申請名が「申請2」、ページ通番が「2-1」であるヘッダー情報を付加する。なお、2つ目の暗号化情報には、「非共通情報(No2-1の非共通情報の続き)」が含まれている。
【0067】
変換部1208は、2つ目の申請の3つ目の暗号化情報に対して、Noが「2-3」、受付番号が「1234002」、作成年月日が「xxxx年xx月xx日」、申請名が「申請2」、ページ通番が「2-1」であるヘッダー情報を付加する。なお、3つ目の暗号化情報には、「非共通情報(No2-2の非共通情報の続き)」が含まれている。
【0068】
変換部1208は、2つ目の申請の4つ目の暗号化情報に対して、Noが「2-4」、受付番号が「1234002」、作成年月日が「xxxx年xx月xx日」、申請名が「申請2」、ページ通番が「2-1」であるヘッダー情報を付加する。なお、4つ目の暗号化情報には、「非共通情報(No2-3の非共通情報の続き)」が含まれている。
【0069】
変換部1208は、2つ目の申請の5つ目の暗号化情報に対して、Noが「2-5」、受付番号が「1234002」、作成年月日が「xxxx年xx月xx日」、申請名が「申請2」、ページ通番が「2-2」であるヘッダー情報を付加する。なお、ページ通番「2-2」は、2ページ中2ページ目であることを示している。また、5つ目の暗号化情報には、「非共通情報(No2-4の非共通情報の続き)」が含まれている。
【0070】
(2-5)印刷処理部1210
印刷処理部1210は、印刷に関する処理を行う機能を有する。
印刷処理部1210は、変換部1208から入力される2次元コード24に基づき、印刷データを生成する。例えば、印刷処理部1210は、2次元コード24の数に応じて、各2次元コード24を印刷する位置、申請書22にテキストデータで印刷する情報、印刷する申請書22の枚数等を決定し、印刷データを生成する。印刷データの生成後、印刷処理部1210は、印刷データを通信部150から印刷装置20へ送信し、申請書22を印刷させる。この場合、印刷処理部1210は、機械読取コード又は前記テキストデータの内、印刷設定部1202によって指定入力された態様で印刷媒体に印刷するよう印刷装置20に指示する。
【0071】
ここで、図5A及び図5Bを参照して、印刷データの具体例について説明する。図5Aは、本発明の実施形態に係る印刷データ(1ページ目)の一例を示す図である。図5Bは、本発明の実施形態に係る印刷データ(2ページ目)の一例を示す図である。
【0072】
図5A及び図5Bには、印刷処理部1210に入力された2次元コード24が5つである場合の例が示されている。図5Aには1ページ目の申請書22-1が示され、図5Bには2ページ目の申請書22-2が示されている。
本実施形態では、1枚の申請書22に印刷可能な2次元コード24の数は、最大で4つである。そのため、5つの2次元コード24を入力された印刷処理部1210は、図5A及び図5Bに示すように2枚に分けて申請書22を印刷する。
【0073】
申請書22-1及び申請書22-2の領域A1には印刷日時、領域A2には申請書名、領域A3にはページ数、領域A4には2次元コード24、領域A5(領域A5-1~A5-5)には2次元コード24のNo、領域A6には受付番号がそれぞれ印刷される。なお、申請書22に印刷される情報は、かかる例に限定されない。
【0074】
申請書22-1の領域A3には、ページ数が「1/2」と印刷されている。これは、申請書22-1が2ページ中1ページ目であることを示している。
1ページ目の申請書22-1の領域A4には、4つの2次元コードと、各々のNoが印刷されている。領域A5-1には1つ目の2次元コードであることを示すNo「1-1」が印刷され、その下に1つ目の2次元コード24-1が印刷されている。領域A5-2には2つ目の2次元コードであることを示すNo「1-2」が印刷され、その下に2つ目の2次元コード24-2が印刷されている。領域A5-3には3つ目の2次元コードであることを示すNo「1-3」が印刷され、その下に3つ目の2次元コード24-3が印刷されている。領域A5-4には4つ目の2次元コードであることを示すNo「1-4」が印刷され、その下に4つ目の2次元コード24-4が印刷されている。
【0075】
申請書22-2の領域A3には、ページ数が「2/2」と印刷されている。これは、申請書22-2が2ページ中2ページ目であることを示している。
2ページ目の申請書22-2の領域A4には、1つの2次元コードと、そのNoが印刷されている。領域A5-5は5つ目の2次元コードであることを示すNo「1-5」が印刷され、その下に5つ目の2次元コード24-5が印刷されている。
【0076】
なお、領域A2に申請書名が印刷されるため、複数の手続きの申請書22が印刷されても、申請者5は各申請の申請書22を区別することができる。また、申請書22と一緒に提出する書類がある場合、申請者5は申請書名を確認することで、申請書22と書類の組み合わせを間違えることなく提出することができる。
【0077】
(3)表示部130
表示部130は、各種情報を表示する機能を有する。表示部130は、入力部110が受け付けた入力を示す表示を行う。また、表示部130は、入力処理部1204からの指示に応じた画面を表示する。また、表示部130は、入力処理部1204から入力される申請情報を表示する。
【0078】
なお、表示部130は、申請者端末10がハードウェアとして備える表示装置によって実現される。表示装置は、例えば、タッチスクリーン、ディスプレイ等である。
【0079】
(4)記憶部140
記憶部140は、各種情報を記憶する機能を有する。例えば、記憶部140は、申請情報、テキストデータ、暗号化情報、2次元コード24、印刷データ等の申請者5の入力に基づくデータを、処理効率化のために一時的に記憶してもよい。ただし、申請者5による申請者端末10の操作が終了した場合、申請者5の入力に基づくデータを削除する。これにより、申請者5の個人情報が他の申請者5に対して漏洩することを防ぐことができる。申請者5の操作が終了したか否かは、例えば、終了ボタンの押下や中止ボタンの押下等の手続きを終了することを示す入力や、申請書22の印刷によって判定可能である。
【0080】
なお、記憶部140は、申請者端末10がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。記憶部140は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
【0081】
(5)通信部150
通信部150は、各種情報の送受信を行う機能を有する。通信部150は、印刷処理部1210から入力される印刷データを印刷装置20へ送信する。
【0082】
申請者端末10の一部の機能は、コード変換装置(不図示)によって実現されてもよい。例えば、コード変換装置は、変換部1208及び印刷処理部1210の少なくとも一部の機能を有する。例えば、コード変換装置は、変換部1208の機能によって申請者5が申請者端末10に入力した申請情報のテキストデータを2次元コード24に変換する。また、コード変換装置は、印刷処理部1210の機能により、変換部1208によって変換された2次元コード24を印刷装置20へ送信し、印刷装置20に2次元コード24を印刷させる。
なお、コード変換装置は、申請者端末10の内部に組み込まれてもよいし、申請者端末10に外部接続されてもよい。また、コード変換装置の機能は、申請者端末10が当該機能のプログラムを実行することにより実現されてもよい。
【0083】
<3.担当者端末の機能構成>
続いて、図6を参照して、本発明の実施形態に係る担当者端末40の機能構成について説明する。図6は、本発明の実施形態に係る担当者端末40の機能構成の一例を示すブロック図である。図6に示すように、担当者端末40は、通信部410、入力部420、制御部430、記憶部440、及び表示部450を備える。
【0084】
(1)通信部410
通信部410は、各種情報を送受信する機能を有する。通信部410は、読取装置30から2次元コード情報を受信する。通信部410は、受信した2次元コード情報を制御部430へ入力する。
【0085】
(2)入力部420
入力部420は、各種情報の入力を受け付ける機能を有する。例えば、入力部420は、担当者6が担当者端末40を操作するための入力を受け付ける。
【0086】
なお、本実施形態の入力部420は、申請者端末10がハードウェアとして備えるマウス、キーボード等によって実現される。
【0087】
(3)制御部430
制御部430は、担当者端末40の動作全般を制御する機能を有する。制御部430は、例えば、担当者端末40がハードウェアとして備えるCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることによって実現される。
【0088】
図6に示すように、制御部430は、読取判定部4302、復号部4304、及び申請情報処理部4306を備える。
【0089】
(3-1)読取判定部4302
読取判定部4302は、通信部410から入力される2次元コード情報に基づき、2次元コード24の読み取りが正常に行われたか否かを判定する機能を有する。
【0090】
1つの申請に関する全ての2次元コード24の読み取りが行われた場合、読取判定部4302は、2次元コード24の読み取りが正常に行われたと判定する。1つの申請に関する2次元コード24の内、1つでも読み取られていない2次元コード24がある場合、読取判定部4302は、2次元コード24の読み取りが正常に行われていないと判定する。
【0091】
2次元コード24の読み取りが正常に行われたと判定した場合、読取判定部4302は、通信部410から入力される2次元コード情報を復号部4304へ出力する。2次元コード24の読み取りが正常に行われていないと判定した場合、読取判定部4302は、2次元コード情報を復号部4304へ出力しない。
【0092】
これにより、復号部4304にて2次元コード情報が不足した状態で復号され、後述の処理で必要な情報が不足することを防ぐことができる。
【0093】
なお、読取判定部4302は、通信部410から入力される2次元コード情報を記憶部440に記憶させてもよい。
【0094】
(3-2)復号部4304
復号部4304は、読取判定部4302から入力される2次元コード情報を復号する機能を有する。復号部4304は、2次元コード情報を復号して申請情報を取得する。復号部4304は、取得した申請情報を申請情報処理部4306へ出力する。
【0095】
なお、復号部4304は、取得した申請情報を記憶部440に記憶させてもよい。
【0096】
(3-3)申請情報処理部4306
申請情報処理部4306は、復号部4304から入力される申請情報に基づき、申請情報処理行う機能を有する。
例えば、担当者端末40は、申請情報の表示処理、申請情報の更新処理、RPA(Robotic Process Automation)処理等を行う。
【0097】
申請情報の表示処理を行う場合、申請情報処理部4306は、取得した申請情報を手続き用アプリケーション等のレイアウトに合わせて、表示部450に表示させる。
【0098】
申請情報の更新処理を行う場合、申請情報処理部4306は、申請情報のCSVデータをCSV出力して、表示部450に表示させる。
RPA処理を行う場合、申請情報処理部4306は、申請情報のCSVデータをRPAに入力する。
【0099】
(4)記憶部440
記憶部440は、各種情報を記憶する機能を有する。例えば、記憶部440は、2次元コード情報、申請情報等を記憶する。
【0100】
なお、記憶部440は、担当者端末40がハードウェアとして備える記憶媒体、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)、またはこれらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。記憶部440は、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
【0101】
(5)表示部450
表示部450は、各種情報を表示する機能を有する。表示部450は、申請情報処理部4306からの指示に応じた画面を表示する。例えば、表示部450は、手続き用アプリケーション等のレイアウトに合わせて申請情報を表示したり、CSV出力された申請情報を表示したりする。
【0102】
なお、表示部450は、担当者端末40がハードウェアとして備える表示装置によって実現される。表示装置は、例えば、タッチスクリーン、ディスプレイ等である。
【0103】
<4.処理の流れ>
続いて、図7及び図8を参照して、本発明の実施形態に係る処理の流れについて説明する。図7は、本発明の実施形態に係る印刷形式に「2次元コード」が設定されている場合の申請者の動作に基づく処理の流れを示すシーケンス図である。図8は、本発明の実施形態に係る担当者の動作に基づく処理の流れを示すシーケンス図である。
【0104】
(1)申請者5の動作に基づく処理の流れ
図7に示すように、まず、申請者端末10は、手続きの選択画面を表示する(S100)。申請者5は、申請者端末10に表示された手続きの選択画面にて、申請を行う手続きを選択する(S102)。
【0105】
申請者端末10は、申請者5の選択に応じた申請情報の入力画面を表示する(S104)。申請者5は、入力画面に共通情報を入力する(S106)。続けて、申請者5は、入力画面に選択した手続きの数だけ非共通情報を入力する(S108)。
【0106】
申請者端末10は、入力された申請情報(共通情報+非共通情報)のテキストデータを取得する(S110)。
【0107】
申請者端末10は、取得したテキストデータを暗号化し、暗号化情報を生成する(S112)。
【0108】
申請者端末10は、生成した暗号化情報を含む2次元コード24を生成する(S114)。
【0109】
申請者端末10は、生成した2次元コード24に基づき、印刷データを生成する(S116)。申請者端末10は、生成した印刷データを印刷装置20へ送信する(S118)。
【0110】
印刷装置20は、受信した印刷データに基づき、申請書22を印刷する(S120)。
【0111】
申請者5は、印刷された申請書22を取得し(S122)、担当者6へ提出する(S124)。
【0112】
(2)担当者6の動作に基づく処理の流れ
図8に示すように、まず、担当者6は、申請者5から申請書22を受領する(S200)。担当者6は、受領した申請書22に印刷されている2次元コード24を読取装置30に読み取らせる(S202)。
【0113】
読取装置30は、2次元コード24から読み取った2次元コード情報を担当者端末40へ送信する(S204)。
【0114】
担当者端末40は、読取装置30から受信する2次元コード情報に基づき、読取判定を行う(S206)。
【0115】
読取判定にて、2次元コードの読み取りが正常に行われたと判定された場合、担当者端末40は、受信した2次元コード情報を復号し、申請情報のテキストデータを取得する(S208)。担当者端末40は、取得した申請情報のテキストデータに基づき、申請情報処理を行う(S210)。
【0116】
以上説明したように、本実施形態に係る申請システム1は、申請者端末10と、印刷装置20と、読取装置30と、担当者端末40とを備える。
申請者端末10は、申請者5による申請情報の入力を受け付け、入力された申請情報のテキストデータを2次元コード24に変換する。
印刷装置20は、申請者端末10によって変換された2次元コード24を申請書22に印刷する。
読取装置30は、申請者5から担当者6へ提出される申請書22に印刷された2次元コード24を読み取る。
担当者端末40は、読取装置に読み取られた2次元コード24が変換された申請情報のテキストデータを取得する。
【0117】
かかる構成により、申請システム1は、申請者5が申請者端末10に入力した申請情報を、2次元コードを介して、担当者端末40へ連携する。そのため、申請システム1は、申請者端末10と担当者端末40との間をネットワークで接続することなく、申請者端末10に入力された申請情報を担当者端末40と連携することができる。これにより、申請者端末10と担当者端末40との間のネットワーク接続に関する困難な改修は不要となり、改修にかかる時間、コスト、労力等も削減することができる。
【0118】
よって、本実施形態に係る申請システム1は、行政機関における手続きの申請者が端末に入力した情報を行政機関のシステム内で連携することを容易に実現することが可能である。
【0119】
<5.変形例>
以上、本発明の実施形態について説明した。続いて、本発明の実施形態の変形例について説明する。なお、以下に説明する各変形例は、単独で本発明の実施形態に適用されてもよいし、組み合わせで本発明の実施形態に適用されてもよい。また、各変形例は、本発明の実施形態で説明した構成に代えて適用されてもよいし、本発明の各実施形態で説明した構成に対して追加的に適用されてもよい。
【0120】
(1)第1の変形例
上述した実施形態では、印刷形式が「2次元コード」で固定されている例について説明したが、かかる例に限定されない。印刷形式は、変更されてもよい。例えば、印刷形式には、「2次元コード」または「テキストデータ」のいずれか一方が設定される。印刷形式に「テキストデータ」が設定されている場合、申請書22には、申請情報がテキストデータで印刷される。
【0121】
申請システム1の管理者は、行政機関の既存システムの構成や運用に応じて、印刷形式を適宜変更する。例えば、行政機関に申請者端末10を導入する際に、当該行政機関の既存システムが2次元コード24の読み取りに対応していない場合、管理者は、印刷形式に「テキストデータ」を設定する。そして、職員には、従来通りの運用を行わせる。
将来、既存システムが2次元コードの読み取りに対応した際に、管理者は、印刷形式を「テキストデータ」から「2次元コード」へ変更する。そして、職員には、2次元コード24を読取装置30で読み取らせる運用を行わせる。
【0122】
このように、申請システム1が印刷形式を「2次元コード」または「テキストデータ」のいずれか一方に変更可能な構成を有することで、行政機関に対して段階的に申請システム1を導入することが可能である。段階的な導入は、例えば、行政機関側に導入にあたっての制約(例えば予算的な制約)がある場合には有効である。
【0123】
印刷形式を変更可能な場合、申請者端末10の印刷設定部1202は、管理者による選択に基づき、「2次元コード」又は「テキストデータ」のいずれの形式で申請情報を印刷するかを指定する指定入力を受け付ける。
【0124】
申請者端末10の印刷処理部1210は、印刷設定部1202による印刷形式の設定に基づき、申請書22のレイアウトを示す印刷データを生成し、2次元コード24又は前記テキストデータのいずれか一方を申請書22に印刷させる。印刷形式に「2次元コード」が設定されている場合、印刷処理部1210は、申請情報のテキストデータが変換された2次元コード24を含む申請書22のレイアウトを生成する。一方、印刷形式に「テキストデータ」が設定されている場合、印刷処理部1210は、申請情報がテキストデータで示された申請書22のレイアウトを生成する。
【0125】
ここで、図9を参照して、印刷形式に「テキストデータ」が設定されている場合の申請者5の動作に基づく処理の流れについて説明する。図9は、本発明の第1の変形例に係る印刷形式に「テキストデータ」が設定されている場合の申請者の動作に基づく処理の流れを示すシーケンス図である。
【0126】
図9に示すように、まず、申請者端末10は、手続きの選択画面を表示する(S300)。申請者5は、申請者端末10に表示された手続きの選択画面にて、申請を行う手続きを選択する(S302)。
【0127】
申請者端末10は、申請者5の選択に応じた申請情報の入力画面を表示する(S304)。申請者5は、入力画面に共通情報を入力する(S306)。続けて、申請者5は、入力画面に選択した手続きの数だけ非共通情報を入力する(S308)。
【0128】
申請者端末10は、入力された申請情報(共通情報+非共通情報)のテキストデータを取得する(S310)。
【0129】
申請者端末10は、取得したテキストデータに基づき、印刷データを生成する(S312)。申請者端末10は、生成した印刷データを印刷装置20へ送信する(S314)。
【0130】
印刷装置20は、受信した印刷データに基づき、申請書22を印刷する(S316)。
【0131】
申請者5は、印刷された申請書22を取得し(S318)、担当者6へ提出する(S320)。
【0132】
(2)第2の変形例
上述した実施形態では、申請情報処理のRPA処理が担当者端末40にて行われる例について説明したが、かかる例に限定されない。例えば、RPA処理は、担当者端末40と総合行政ネットワーク(LGWAN:Local Government Wide Area Network)経由で接続されたサーバ装置にて行われてもよい。
【0133】
(3)第3の変形例
申請者端末10は、申請者5による申請情報の入力を補助する機能を有してもよい。申請者端末10は、例えば、申請者5の本人確認書類の撮像画像を取得し、当該撮像画像に対して光学文字認識(OCR:Optical Character Recognition)処理を行い、本人確認書類から申請情報として利用可能な情報を取得する。申請者端末10は、OCR処理によって本人確認書類に記載された情報を認識し、認識した情報をテキストデータに変換する。そして、申請者端末10は、取得したテキストデータの内、利用可能なテキストデータを申請情報として利用する。
【0134】
申請者5は、例えば、申請者端末10がハードウェアとして備えるカメラ、あるいは申請者端末10に外部接続されたカメラ等の撮像装置(不図示)に、本人確認書類を撮像させる。これにより、申請者端末10は、申請者5の本人確認書類の撮像画像を取得できる。
【0135】
なお、申請者端末10が取得する撮像画像は、申請者5の本人確認書類の撮像画像に限定されない。撮像画像は、例えば、区役所2の外部の機関で発行される書類であってもよい。当該書類の一例として、家族が死亡した際に行う手続きの場合には病院で発行される死亡診断書が挙げられる。
【0136】
かかる構成により、申請者5が入力する申請情報の量が減り、申請情報の入力における申請者5への負荷を軽減することができる。
【0137】
(4)第4の変形例
上述した実施形態では、申請情報のテキストデータは、2次元コード24によって申請システム1内で連携される例について説明したが、かかる例に限定されない。申請情報のテキストデータは、RFID(Radio Frequency Identification)タグによって申請システム1内で連携されてもよい。RFIDタグは、無線通信によって読取可能な記録媒体の一例である。RFIDタグは、申請書22に印刷可能なデータを格納する記録媒体と、各種データを印刷可能な印刷領域が設けられた印刷媒体とが一体として形成された情報媒体である。
RFIDタグによる申請情報のテキストデータの連携を実現するために、申請システム1は、申請情報のテキストデータをRFIDタグへ書き込む機能(書き込み装置)と当該RFIDを申請書22に印刷する機能を備えた印刷装置20を有する。さらに、申請システム1は、申請書22に印刷されたRFIDタグを読み取り可能な読取装置30を有する。さらに、申請システム1は、上述の実施形態と同様の機能を有する申請者端末10と担当者端末40を有する。
【0138】
本変形例における申請システム1では、まず、申請者端末10が申請者5による申請情報の入力を受け付ける。次いで、申請者端末10は、入力を受け付けた申請情報のテキストデータを印刷装置20へ送信する。
印刷装置20は、申請者端末10から受信した申請情報のテキストデータをRFIDタグに書き込む。次いで、印刷装置20は、申請情報のテキストデータを書き込んだRFIDタグを申請書22に印刷する。
読取装置30は、申請者5から担当者6へ提出される申請書22に印刷されたRFIDタグを読み取る。次いで、読取装置30は、RFIDタグから読み取った申請情報のテキストデータを担当者端末40へ送信する。
担当者端末40は、読取装置30から申請情報のテキストデータを受信する。
【0139】
かかる構成により、第4の変形例における申請システム1は、申請者5が申請者端末10に入力した申請情報を、RFIDタグを介して、担当者端末40へ連携する。そのため、申請システム1は、申請者端末10と担当者端末40との間をネットワークで接続することなく、申請者端末10に入力された申請情報を担当者端末40と連携することができる。これにより、申請者端末10と担当者端末40との間のネットワーク接続に関する困難な改修は不要となり、改修にかかる時間、コスト、労力等も削減することができる。
【0140】
よって、本実施形態の第4の変形例に係る申請システム1は、行政機関における手続きの申請者が端末に入力した情報を行政機関のシステム内で連携することを容易に実現することが可能である。
【0141】
また、以上説明した実施形態において、申請者端末10と、印刷装置20とについては、同一施設内に設けられており、LGWANを介して接続される。これにより、申請者端末から入力された情報は、印刷装置20に送信されるため、この施設の内部においてのみ用いられるため、申請者端末から入力された情報が個人情報であったとしても、情報の機密性を確保しつつ、必要な手続の申請を行うことができる。
【0142】
以上、本発明の実施形態の変形例について説明した。なお、上述した実施形態における申請システム1をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0143】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0144】
1 申請システム
2 区役所
3 受付のエリア
4 課のエリア
5 申請者
6 担当者
10 申請者端末
20 印刷装置
22 申請書
24 2次元コード
30 読取装置
40 担当者端末
110 入力部
120 制御部
130 表示部
140 記憶部
150 通信部
1202 印刷設定部
1204 入力処理部
1206 暗号化部
1208 変換部
1210 印刷処理部
410 通信部
420 入力部
430 制御部
440 記憶部
450 表示部
4302 読取判定部
4304 復号部
4306 申請情報処理部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9