(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】ケーブルガイド機構及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/00 20060101AFI20240806BHJP
G03G 21/16 20060101ALI20240806BHJP
H05K 7/00 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
G03G15/00 680
G03G21/16 152
G03G21/16 161
H05K7/00 B
(21)【出願番号】P 2020142885
(22)【出願日】2020-08-26
【審査請求日】2023-05-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096426
【氏名又は名称】川合 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100116207
【氏名又は名称】青木 俊明
(72)【発明者】
【氏名】石倉 裕貴
【審査官】内藤 万紀子
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-056065(JP,A)
【文献】特開2008-020845(JP,A)
【文献】特開2019-090860(JP,A)
【文献】特開2001-358471(JP,A)
【文献】特開2017-224892(JP,A)
【文献】特開2019-200276(JP,A)
【文献】国際公開第2013/114457(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/00
G03G 21/16
H05K 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)装置本体に対して移動自在に配設され、ケーブル部材をガイドするガイド部材を備えた移動部材と、
(b)装置本体に配設され、前記移動部材を覆うカバー部材とを有するとともに、
(c)該カバー部材における前記ガイド部材と対応する位置に、移動部材が移動する間ガイド部材を収容する凹部が、移動部材の移動方向に延在させて形成され
、
(d)
前記カバー部材に、前記ケーブル部材が突き当たる突当面が形成されることを特徴とするケーブルガイド機構。
【請求項2】
前記ガイド部材は、前記移動部材が移動するのに伴って、前記凹部によって形成される空間内を移動させられる請求項1に記載のケーブルガイド機構。
【請求項3】
前記ガイド部材に、前記移動部材の移動方向に対して傾斜させて形成され、ケーブル部材の動きを規制し、ケーブル部材をガイドするガイド面が形成される請求項1又は2に記載のケーブルガイド機構
。
【請求項4】
前記ガイド部材は前記突当面より前記凹部側に突出させて形成される請求項
1~3のいずれか1項に記載のケーブルガイド機構。
【請求項5】
前記ガイド部材は、前記移動部材が移動するのに伴って、前記ケーブル部材を突当面から離れる方向にガイドする請求項
1~4のいずれか1項に記載のケーブルガイド機構。
【請求項6】
前記移動部材の移動方向と直交する方向において前記ガイド面と対向させて規制部材が配設される請求項3に記載のケーブルガイド機構。
【請求項7】
前記ケーブル部材は、一端が前記移動部材に固定され、前記ガイド面と規制部材との間を通り、移動部材の移動方向と直交する方向における前記ガイド面が形成された側の反対側に向けて取り回され、他端が装置本体に固定される請求項
6に記載のケーブルガイド機構。
【請求項8】
前記移動部材は、前記規制部材の下方に、ケーブル部材を誘導するための誘導部材を備える請求項
6又は7に記載のケーブルガイド機構。
【請求項9】
(a)前記移動部材は露光装置を保持するヘッドホルダであり、
(b)前記ケーブル部材は制御部と露光装置とを連結する請求項1~
8のいずれか1項に記載のケーブルガイド機構。
【請求項10】
請求項1~
9のいずれか1項に記載のケーブルガイド機構を有する画像形成装置。
【請求項11】
前記移動部材が、画像形成装置のフロントカバーが開閉されるのに伴って移動させられる請求項
10に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブルガイド機構及び画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置、例えば、電子写真式のプリンタには、画像形成ユニットが配設され、該画像形成ユニットにおいて、帯電ローラによって一様に帯電させられた感光体ドラムの表面が露光装置としてのLEDヘッドによって露光されて静電潜像が形成され、該静電潜像がトナーによって現像されてトナー像が形成され、該トナー像が転写ローラによって用紙に転写されるようになっている。そして、前記プリンタに配設された定着装置としての定着器において前記トナー像が用紙に定着させられることによって画像が形成され、印刷が行われる。
【0003】
ところで、前記プリンタにおいては、操作者によって所定の部位が操作されるのに伴って所定の移動部材が移動させられるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来のプリンタにおいては、前記所定の移動部材が移動するのに伴って、例えば、制御基板と前記移動部材とを接続するケーブル部材としての可撓性印刷ケーブルが過度に湾曲させられるのを抑制する必要がある。
【0006】
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、所定の移動部材の移動に伴ってケーブル部材が過度に湾曲させられるのを抑制することができるケーブルガイド機構及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのために、本発明のケーブルガイド機構においては、装置本体に配設され、ケーブル部材をガイドするガイド部材を備えた移動部材と、装置本体に固定して配設され、前記移動部材を覆うカバー部材とを有する。
【0008】
そして、該カバー部材における前記ガイド部材と対応する位置に、移動部材が移動する間ガイド部材を収容する凹部が、移動部材の移動方向に延在させて形成される。
また、前記カバー部材に、前記ケーブル部材が突き当たる突当面が形成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ケーブルガイド機構においては、装置本体に配設され、ケーブル部材をガイドするガイド部材を備えた移動部材と、装置本体に固定して配設され、前記移動部材を覆うカバー部材とを有する。
【0010】
そして、該カバー部材における前記ガイド部材と対応する位置に、移動部材が移動する間ガイド部材を収容する凹部が、移動部材の移動方向に延在させて形成される。
また、前記カバー部材に、前記ケーブル部材が突き当たる突当面が形成される。
【0011】
この場合、移動部材が移動する間、ガイド部材はカバー部材の凹部に収容された状態でケーブル部材をガイドするので、ケーブル部材が過度に湾曲させられるのを抑制することができる。
【0012】
また、ケーブル部材が過度に湾曲させられることがないようにケーブル部材を収容するスペースを広くする必要がないので、画像形成装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の第1の実施の形態におけるケーブルガイド機構の断面図である。
【
図2】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの第1の斜視図である。
【
図3】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの第2の斜視図である。
【
図4】本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
【
図5】本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときのプリンタの状態を示す第1の斜視図である。
【
図6】本発明の第1の実施の形態における装置本体から画像形成ユニットを取り外したときのプリンタの状態を示す斜視図である。
【
図7】本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときのプリンタの状態を示す第2の斜視図である。
【
図8】本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときのプリンタの状態を示す要部断面図である。
【
図9】本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを閉じたときのプリンタの状態を示す要部断面図である。
【
図10】本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときの装置本体の状態を示す斜視図である。
【
図11】本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを閉じたときの装置本体の状態を示す要部斜視図である。
【
図12】本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときの装置本体の状態を示す第1の要部斜視図である。
【
図13】本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときの装置本体の状態を示す第1の要部斜視図である。
【
図14】本発明の第1の実施の形態における制御基板とLEDヘッドとが可撓性印刷ケーブルを介して連結された状態を示す斜視図である。
【
図15】本発明の第1の実施の形態における目隠し板金の斜視図である。
【
図16】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドホルダの斜視図である。
【
図17】本発明の第1の実施の形態におけるケーブルガイド機構の要部斜視図である。
【
図18】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドホルダ及び目隠し板金の平面図である。
【
図19】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドホルダ及び目隠し板金の要部断面図である。
【
図20】本発明の第1の実施の形態におけるヘッドホルダ及び目隠し板金の要部側面図である。
【
図21】本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドが露光位置に置かれているときのヘッドホルダの位置を説明するための図である。
【
図22】本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドが露光位置に置かれているときの可撓性印刷ケーブルの状態を示す図である。
【
図23】本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドが退避位置に置かれているときのヘッドホルダの位置を説明するための図である。
【
図24】本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドが退避位置に置かれているときの可撓性印刷ケーブルの状態を示す図である。
【
図25】本発明の第2の実施の形態におけるケーブルガイド機構の断面図である。
【
図26】本発明の第2の実施の形態におけるヘッドホルダの斜視図である。
【
図27】本発明の第2の実施の形態におけるケーブルガイド機構の第1の要部斜視図である。
【
図28】本発明の第2の実施の形態におけるケーブルガイド機構の第2の要部斜視図である。
【
図29】本発明の第2の実施の形態におけるLEDヘッドが露光位置に置かれているときの可撓性印刷ケーブルの状態を示す図である。
【
図30】本発明の第2の実施の形態におけるLEDヘッドが退避位置に置かれているときの可撓性印刷ケーブルの状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、画像形成装置としてのプリンタについて説明する。
【0015】
図2は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの第1の斜視図、
図3は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの第2の斜視図、
図4は本発明の第1の実施の形態におけるプリンタの概念図である。なお、図において、X軸正方向はプリンタ10における後方向であり、X軸負方向はプリンタ10における前方向であり、Y軸正方向はプリンタ10における左方向であり、Y軸負方向はプリンタ10における右方向であり、Z軸正方向はプリンタ10における上方向であり、Z軸負方向はプリンタ10における下方向である。
【0016】
図において、10はプリンタ、Csは該プリンタ10の装置外装としての筐体である。
【0017】
該筐体Csは、前壁Wf、背壁Wr、前壁Wf側から見て左側の側壁Ws1、前壁Wf側から見て右側の側壁Ws2及び頂壁Wtを備える。
【0018】
前記前壁Wfの上半部Wfaから頂壁Wtの前半部WtbにかけてフロントカバーPfが開閉自在に配設され、該フロントカバーPfを開くことによって、操作者が、装置本体Bdにアクセスし、画像形成ユニット(現像装置)20から、ジャムを発生させた媒体としての用紙P等を取り出したり、装置本体Bd内の各部位の保守・管理を行ったりすることができる。また、前記前壁Wfの下半部に、媒体収容部としての用紙カセット22のフロントパネル22fが開閉自在に配設される。なお、本実施の形態においては、用紙Pとしてカット紙が使用されるようになっているが、ロール紙、ファンフォールディング紙等を使用することもできる。
【0019】
前記頂壁Wtにおける前壁Wf及び側壁Ws2に隣接する部分には操作パネル65が配設される。該操作パネル65は、プリンタ10の状態を表示するためのLED画面等から成る表示部66、及び操作者がプリンタ10への指示を入力するためのスイッチ、キー等から成る操作部67を備える。なお、操作パネル65がタッチパネルによって形成される場合、操作パネル65は表示部として機能するとともに、操作部としても機能する。また、頂壁Wtにおける中央部から背壁Wrにかけて、媒体積載部としてのスタッカskが形成され、該スタッカskに臨ませて、画像が形成された用紙Pを排出するための排出口Hh1が形成され、該排出口Hh1に排出部材としての排出ローラ対26が回転自在に配設される。
【0020】
前記筐体Cs内に、前記画像形成ユニット20及び前記用紙カセット22が装置本体Bdに対して着脱自在に配設されるとともに、露光装置としてのLEDヘッド21が上下方向に移動自在に配設され、画像形成ユニット20の下方に転写部材としての転写ローラ24が回転自在に配設され、画像形成ユニット20に隣接させて定着装置としての定着器25が配設される。
【0021】
画像形成ユニット20は、本体部20a、及び現像剤としてのトナーを収容する現像剤収容部としてのトナー収容部17を備える。前記本体部20a内におけるトナー収容部17の下方に現像剤貯蔵部としてのトナー貯蔵部18が形成され、該トナー貯蔵部18に、トナー収容部17から供給されたトナーが貯蔵される。
【0022】
また、前記画像形成ユニット20は、像担持体としての感光体ドラム11、該感光体ドラム11と対向させて回転自在に配設され、感光体ドラム11にトナーを付着させて現像剤像としてのトナー像を形成する現像剤担持体としての現像ローラ12、該現像ローラ12にトナーを供給する現像剤供給部材としての供給ローラ13、前記感光体ドラム11と対向させて回転自在に配設され、感光体ドラム11の表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ14、先端を現像ローラ12に押し当てて配設され、現像ローラ12上に供給されたトナーを薄層化し、トナー層を形成する現像剤規制部材としての現像ブレード19、前記感光体ドラム11上の転写残現像剤としての残留トナーを掻き取り、除去するクリーニング部材としてのクリーニングブレード15、及び該クリーニングブレード15によって掻き取られ、除去された残留トナーを廃棄現像剤である廃トナーとして搬送する廃棄現像剤搬送路としての廃トナー搬送路16を備える。
【0023】
前記LEDヘッド21は、本体部20aの上方において感光体ドラム11と対向させて配設され、帯電ローラ14によって帯電させられた感光体ドラム11を画像データに応じて露光し、感光体ドラム11の表面に潜像としての静電潜像を形成する。前記現像ローラ12は、トナーを静電潜像に付着させることによって感光体ドラム11上にトナー像を形成する。
【0024】
前記転写ローラ24は、前記本体部20aの下方において感光体ドラム11と対向させて配設され、感光体ドラム11上のトナー像を、用紙カセット22から供給された用紙Pに転写する。
【0025】
前記定着器25は、第1の定着部材としての加熱ローラR1、及び第2の定着部材としての加圧ローラR2を備え、加熱ローラR1内に、図示されないハロゲンランプ等の発熱体が配設される。定着器25において、用紙Pに転写されたトナー像が、加熱ローラR1によって加熱され、加圧ローラR2によって加圧されて、用紙Pに定着させられる。
【0026】
また、
図4において、27はフィルム等によって形成され、先端を現像ローラ12に押し当てて配設されたシール部材であり、該シール部材27は、トナー貯蔵部18内のトナーが本体部20a外に漏れるのを防止する。
【0027】
前記感光体ドラム11、現像ローラ12、供給ローラ13、帯電ローラ14及び転写ローラ24はそれぞれ矢印方向に回転させられる。
【0028】
前記用紙カセット22内の用紙Pは、繰出しローラ23によって媒体搬送路Rt1に矢印A方向に繰り出され、搬送部材としての搬送ローラm1によって搬送され、感光体ドラム11と転写ローラ24との間(ニップ部)を矢印B方向に搬送されてトナー像が転写され、定着器25においてトナー像が定着させられて画像が形成される。続いて、用紙Pは矢印C方向に搬送され、前記排出ローラ対26によって排出口Hh1を介して矢印D方向に(装置本体Bd外に)排出され、スタッカskに積載される。
【0029】
ところで、前記プリンタ10においては、操作者によって所定の部位、本実施の形態においては、フロントカバーPfが操作されるのに伴って所定の移動部材、本実施の形態においては、第3の連携部材としての後述されるヘッドホルダ45(
図6)が移動させられ、該ヘッドホルダ45が移動させられるのに伴ってLEDヘッド21が移動させられるようになっている。
【0030】
図5は本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときのプリンタの状態を示す第1の斜視図、
図6は本発明の第1の実施の形態における装置本体から画像形成ユニットを取り外したときのプリンタの状態を示す斜視図、
図7は本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときのプリンタの状態を示す第2の斜視図、
図8は本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときのプリンタの状態を示す要部断面図、
図9は本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを閉じたときのプリンタの状態を示す要部断面図、
図10は本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときの装置本体の状態を示す斜視図、
図11は本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを閉じたときの装置本体の状態を示す要部斜視図、
図12は本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときの装置本体の状態を示す第1の要部斜視図、
図13は本発明の第1の実施の形態におけるフロントカバーを開いたときの装置本体の状態を示す第2の要部斜視図である。なお、
図5~9において、X軸正方向はプリンタ10における後方向であり、X軸負方向はプリンタ10における前方向であり、Y軸正方向はプリンタ10における左方向であり、Y軸負方向はプリンタ10における右方向であり、Z軸正方向はプリンタ10における上方向であり、Z軸負方向はプリンタ10における下方向である。
【0031】
また、図において、10はプリンタ、Wrは前壁、Wtは背壁、Ws1、Ws2は側壁、Wtは頂壁、Pfはフロントカバー、Wfaは前壁Wfの上半部、Wtbは頂壁Wtの前半部、Bdは装置本体、21はLEDヘッド、26は排出ローラ対、30は、装置本体Bdに固定して配設され、ヘッドホルダ45を覆うとともに、画像形成ユニット20が装置本体Bdに着脱される際に、ヘッドホルダ45によって保持されたLEDヘッド21を保護するカバー部材としての、かつ、保護部材としての目隠し板金、31は、フロントカバーPfの所定の箇所、本実施の形態においては、上半部Wfaの左右側縁に突出させて形成された係合部としての突起、33は、装置本体Bdの側壁Ws1、Ws2側に配設され、操作者によるフロントカバーPfの操作に伴ってLEDヘッド21を移動させる連携機構である。
【0032】
ところで、例えば、操作者が、画像形成ユニット20を装置本体Bdに着脱する際に、誤ってLEDヘッド21に触れたり、LEDヘッド21に衝撃を加えたりすると、LEDヘッド21が損傷してしまう。
【0033】
そこで、本実施の形態においては、操作者がフロントカバーPfを開くと、前記各連携機構33によってヘッドホルダ45が上方に移動させられ、LEDヘッド21が移動して目隠し板金30の後方に置かれ、目隠し板金30によって保持されるようになっている。
【0034】
そのために、各連携機構33は、操作者によるフロントカバーPfの開閉に伴って前後方向(X軸方向)に移動自在に配設された第1の連携部材としてのカム部材35、該カム部材35の移動に伴って装置本体Bdに対して揺動自在に配設された第2の連携部材としてのレバー部材36、及び装置本体Bdの側壁Ws1、Ws2間に延在させて配設され、レバー部材36の揺動に伴って上下方向(Z軸方向)に移動自在に配設された前記ヘッドホルダ45を備える。
【0035】
前記各カム部材35は、矩形の形状を有するカム41を備え、該各カム41の前端に、前記突起31と当接させられる当接面s1が形成され、各カム41の前端から後端にかけて係合部材としての長溝dt1が形成され、各カム41の長溝dt1より後端側に、上下方向に延びる案内部材としての長穴h1が形成される。そして、前記側壁Ws1、Ws2の内周面における前記長溝dt1に対応する位置に、前後方向に所定の間隔を置いて、それぞれ各カム41に向けて突出させて被係合部材としての一対の突起ps1、ps2が形成される。該突起ps1、ps2が長溝dt1に沿って移動させられるのに伴って各カム部材35は前後方向に移動させられる。なお、カム部材35には、カム41を前方に向けて付勢し、カム41を常時突起31に当接させる付勢部材としての図示されないスプリングが配設される。
【0036】
前記各レバー部材36は「く」字状の形状を有するレバー43を備え、該レバー43の前端に、前記長穴h1に沿って移動させられる係止部材としての突起ps3が前記各カム41に向けて突出させて形成され、各レバー43の中央部に、側壁Ws1、Ws2に向けて突出させて揺動軸sh1が形成され、各レバー43の後端部に、前記揺動軸sh1に対して径方向に延在させて案内部材としての長穴h2が形成される。前記各カム部材35が前後方向に移動させられると、前記突起ps3が長穴h1に沿って移動させられ、各レバー部材36が装置本体Bdに対して揺動させられる。
【0037】
前記ヘッドホルダ45は、左右方向(Y軸方向)に延在させて配設され、下端においてLEDヘッド21を保持する。また、ヘッドホルダ45の両端には、上下方向に所定の間隔を置いて側壁Ws1、Ws2に向けて突出させて係止部材としての一対のホルダボスbs1、bs2が形成され、一方の、本実施の形態においては、下方のホルダボスbs1が前記長穴h2に沿って移動させられる。前記レバー部材36が装置本体Bdに対して揺動させられると、前記各ホルダボスbs1が長穴h2に沿って移動させられ、ヘッドホルダ45は、ホルダボスbs1、bs2を側壁Ws1、Ws2に形成されたガイド溝dt2に沿って移動させながら、上下方向に移動させられる。
【0038】
次に、前記連携機構33の動作について説明する。
【0039】
操作者によってフロントカバーPfが閉じられるのに伴って、各突起31が前記スプリングの付勢力に抗してカム部材35を後方に移動させる。このとき、レバー部材36が
図8及び9における反時計回り方向に回動させられ、ヘッドホルダ45は下方に移動させられ、LEDヘッド21が、
図11に示される露光位置に置かれる。
【0040】
また、操作者によってフロントカバーPfが開かれるのに伴って、各突起31が前記スプリングの付勢力によってカム部材35を前方に移動させ、このとき、レバー部材36が
図8及び9における時計回り方向に回動させられ、ヘッドホルダ45が上方に移動させられ、LEDヘッド21が、
図12に示される露光位置に置かれる。なお、
図11に示されるように、ヘッドホルダ45の前方には目隠し板金30が上下方向及び左右方向に延在させて配設されているので、例えば、操作者が画像形成ユニット20を装置本体Bdに着脱する際に画像形成ユニット20がLEDヘッド21に接触することがなく、LEDヘッド21を保護することができる。
【0041】
ところで、前記プリンタ10においては、上位装置としての図示されないホストコンピュータから印刷データが送られると、図示されない制御部において印刷データが編集されて画像データが生成され、該画像データがLEDヘッド21に送られ、LEDヘッド21が駆動されるようになっている。
【0042】
したがって、前記プリンタ10の装置本体Bd内には前記制御部を構成する、後述される制御基板51(
図14)が配設され、該制御基板51とLEDヘッド21とが、ケーブル部材としての後述される可撓性印刷ケーブル(FFC)53を介して連結される。
【0043】
図14は本発明の第1の実施の形態における制御基板とLEDヘッドとが可撓性印刷ケーブルを介して連結された状態を示す斜視図である。
【0044】
図において、Ws2は側壁、Bdは装置本体、21はLEDヘッド、45はヘッドホルダ、51は制御基板、53は、一端がヘッドホルダ45に固定されてLEDヘッド21に接続され、他端が装置本体Bdに固定されて制御基板51に接続され、LEDヘッド21と制御基板51とを連結する可撓性印刷ケーブル、55は、LEDヘッド21を装置本体Bdに接地させるとともに、ヘッドホルダ45と目隠し板金30(
図13)との間、及びヘッドホルダ45とLEDヘッド21との間に所定の付勢力を発生させるための接地部材としての、かつ、付勢部材としてのヘッド接地ばねである。なお、図において、LEDヘッド21は露光位置に置かれている。
【0045】
ところで、操作者がフロントカバーPf(
図2)を開くと、ヘッドホルダ45が上方に移動させられるのに伴ってLEDヘッド21が移動し、退避位置に置かれるが、このとき、制御基板51は装置本体Bdに固定されていて位置が変化しないので、可撓性印刷ケーブル53が過度に湾曲させられるのを抑制する必要がある。
【0046】
また、可撓性印刷ケーブル53が過度に湾曲させられることがないように、可撓性印刷ケーブル53を収容するスペースを広くすると、プリンタ10が大型化してしまう。
【0047】
そこで、本実施の形態においては、ヘッドホルダ45及び目隠し板金30によってケーブルガイド機構が形成され、前記ヘッドホルダ45の所定の箇所にケーブルガイド部Gd1が配設され、LEDヘッド21が退避位置に置かれる際にケーブルガイド部Gd1によって可撓性印刷ケーブル53が案内され、可撓性印刷ケーブル53が過度に湾曲させられるのが防止されるようになっている。
【0048】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるケーブルガイド機構の断面図、
図15は本発明の第1の実施の形態における目隠し板金の斜視図、
図16は本発明の第1の実施の形態におけるヘッドホルダの斜視図、
図17は本発明の第1の実施の形態におけるケーブルガイド機構の要部斜視図、
図18は本発明の第1の実施の形態におけるヘッドホルダ及び目隠し板金の平面図、
図19は本発明の第1の実施の形態におけるヘッドホルダ及び目隠し板金の要部断面図、
図20は本発明の第1の実施の形態におけるヘッドホルダ及び目隠し板金の要部側面図、
図21は本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドが露光位置に置かれているときのヘッドホルダの位置を説明するための図、
図22は本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドが露光位置に置かれているときの可撓性印刷ケーブルの状態を示す図、
図23は本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドが退避位置に置かれているときのヘッドホルダの位置を説明するための図、
図24は本発明の第1の実施の形態におけるLEDヘッドが退避位置に置かれているときの可撓性印刷ケーブルの状態を示す図である。なお、図において、X軸正方向はプリンタ10における後方向であり、X軸負方向はプリンタ10における前方向であり、Y軸正方向はプリンタ10における左方向であり、Y軸負方向はプリンタ10における右方向であり、Z軸正方向はプリンタ10における上方向であり、Z軸負方向はプリンタ10における下方向である。
【0049】
図において、20は画像形成ユニット、Gd1はケーブルガイド部、30は目隠し板金であり、該目隠し板金30は、本体部30a、及び該本体部30aの上端において前方から後方に向けて延在させて形成された取付部30bを備え、該取付部30bを介して頂壁Wtに取り付けられる。
【0050】
また、45はヘッドホルダであり、該ヘッドホルダ45は、左右方向に延在させて形成された本体部75における両端、すなわち、側壁Ws1、Ws2側の各端部に、本体部75から垂下させて形成された保持部45a、45bを備え、該保持部45a、45bの両端にホルダボスbs1、bs2が形成され、保持部45a、45b間の領域Ar1でLEDヘッド21が保持される。
【0051】
前記ケーブルガイド部Gd1は、ヘッドホルダ45の長手方向における所定の箇所、本実施の形態においては、前記保持部45bに隣接する箇所に配設され、前記制御基板51(
図14)とLEDヘッド21とを連結する可撓性印刷ケーブル53が、ケーブルガイド部Gd1を介して取り回される。
【0052】
そのために、ヘッドホルダ45における保持部45bに隣接する箇所に、ヘッドホルダ45を上下方向に貫通する矩形の形状の貫通口h3が形成され、該貫通口h3に臨ませて、可撓性印刷ケーブル53の動きを規制する第1、第2の規制部材Rs1、Rs2が互いに対向させて配設される。
【0053】
第1の規制部材Rs1は、貫通口h3の前端から中央にかけて突出させて、かつ、左右方向に延在させて形成されたフラット部61、及び該フラット部61の後端から貫通口h3の前端にかけて所定の角度で立ち上げて、かつ、ヘッドホルダ45の移動方向に対して傾斜させて形成された傾斜部62を備え、フラット部61と傾斜部62との間に、第1の規制部としてのエッジeg1が形成される。
【0054】
また、前記第1の規制部材Rs1における傾斜部62の前端には、中央部から左右方向に所定の角度で立ち上げ、ヘッドホルダ45から前方に突出させてガイド部材としてのホルダ突起63が形成され、該ホルダ突起63が第1の規制部材Rs1によって支持される。
【0055】
そして、ホルダ突起63には、貫通口h3に対向させて、かつ、ヘッドホルダ45の移動方向に対して傾斜させてガイド面としてのテーパ面Stが形成され、該テーパ面Stによって、ヘッドホルダ45が上下方向に移動する際の可撓性印刷ケーブル53の動きが規制され、可撓性印刷ケーブル53がガイドされる。
【0056】
また、前記目隠し板金30の本体部30aにおける側壁Ws1側の端部、すなわち、ホルダ突起63に対応する位置に、ヘッドホルダ45の移動方向(上下方向)に延在させて、かつ、前方に突出させて凹部としての溝部wxが形成される。ホルダ突起63のテーパ面Stの一部は、前記ヘッドホルダ45が移動する間、溝部wxと後述される突当面Sbとによって形成される空間Sp内に収容され、ヘッドホルダ45が移動するのに伴って空間Sp内を溝部wxに沿って移動させられる。
【0057】
そして、前記第2の規制部材Rs2は、貫通口h3の後端に、前記ホルダ突起63のテーパ面Stと対向させて形成された対向部64を備える。該対向部64は、ヘッドホルダ45の移動方向に対して直交する方向において、所定の長さだけ左右に延在させて、かつ、所定の長さだけ下方に垂下させて形成され、下縁に第2の規制部としてのエッジeg2が形成される。
【0058】
可撓性印刷ケーブル53は、ヘッドホルダ45が上下方向に移動させられる間、第1、第2の規制部材Rs1、Rs2によって動きが規制されながら湾曲させられる。
【0059】
また、目隠し板金30の本体部30aにおける貫通口h3と対向する部分に突当面Sbが形成される。この場合、前記空間Sp内に収容されたホルダ突起63のテーパ面Stの一部が本体部30aより前方に突出させられているので、可撓性印刷ケーブル53は、ヘッドホルダ45によって強制的に変形させられることなく、ホルダ突起63によってガイドされる。なお、可撓性印刷ケーブル53は、ホルダ突起63によってガイドされて本体部30aより前方に突出しようとするが、突当面Sbに突き当たり、前方への突出が阻止される。したがって、可撓性印刷ケーブル53は、ヘッドホルダ45が上下方向に移動させられるのに伴って、ホルダ突起63によって突当面Sbから離れる方向に向けてガイドされ、
図1における本体部30aより後方の領域Ar2に収容された状態で制御基板51(
図14)とLEDヘッド21とを連結する。
【0060】
次に、LEDヘッド21が、上下方向に移動させられ、露光位置に置かれるとき、及び退避位置に置かれるときの可撓性印刷ケーブル53の状態について説明する。
【0061】
前述されたように、操作者がフロントカバーPf(
図2)を閉じると、LEDヘッド21は
図21に示されるように露光位置に置かれ、これにより、可撓性印刷ケーブル53は、
図22に示されるように、下端においてLEDヘッド21のコネクタCnに接続され、貫通口h3内を上方に延び、第1の規制部材Rs1のエッジeg1によって規制されてわずかに後方に湾曲させられ、第2の規制部材Rs2及びヘッドホルダ45より上方においてわずかに前方に湾曲させられ、目隠し板金30の取付部30bの近傍で90〔°〕湾曲させられ、制御基板51に接続される。
【0062】
そして、操作者がフロントカバーPfを開けると、LEDヘッド21は、上方に移動させられ、
図23に示されるように、退避位置に置かれ、これにより、可撓性印刷ケーブル53は、
図24に示されるように、下端においてLEDヘッド21のコネクタCnに接続され、上方に延び、貫通口h3内において第1の規制部材Rs1のエッジeg1から離れて後方に湾曲させられ、その上方において、第2の規制部材Rs2のエッジeg2によって規制されて前方に湾曲させられ、第2の規制部材Rs2と第1の規制部材Rs1のテーパ面Stとの間を通り、前後方向におけるホルダ突起63のテーパ面Stが形成された側、すなわち、テーバ面St側の反対側に向けて取り回され、湾曲させられて制御基板51に接続される。
【0063】
このように、本実施の形態において、ホルダ突起63は、ヘッドホルダ45が移動するのに伴って、目隠し板金30の溝部wxに一部が収容された状態で可撓性印刷ケーブル53をガイドするので、可撓性印刷ケーブル53が過度に湾曲させられることがない。
【0064】
したがって、可撓性印刷ケーブル53が損傷することがなく、プリンタ10の耐久性が低下するのを防止することができる。
【0065】
また、可撓性印刷ケーブル53が過度に湾曲させられることがないように可撓性印刷ケーブル53を収容するスペースを広くする必要がないので、プリンタ10を小型化することができる。
【0066】
次に、第1、第2の規制部材Rs1、Rs2の下方に第1、第2の誘導部材を配設するようにした本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与し、同じ構造を有することによる発明の効果については同実施の形態の効果を援用する。
【0067】
図25は本発明の第2の実施の形態におけるケーブルガイド機構の断面図、
図26は本発明の第2の実施の形態におけるヘッドホルダの斜視図、
図27は本発明の第2の実施の形態におけるケーブルガイド機構の第1の要部斜視図、
図28は本発明の第2の実施の形態におけるケーブルガイド機構の第2の要部斜視図、
図29は本発明の第2の実施の形態におけるLEDヘッドが露光位置に置かれているときの可撓性印刷ケーブルの状態を示す図、
図30は本発明の第2の実施の形態におけるLEDヘッドが退避位置に置かれているときの可撓性印刷ケーブルの状態を示す図である。なお、図において、X軸正方向は画像形成装置としてのプリンタ10における後方向であり、X軸負方向はプリンタ10における前方向であり、Y軸正方向はプリンタ10における左方向であり、Y軸負方向はプリンタ10における右方向であり、Z軸正方向はプリンタ10における上方向であり、Z軸負方向はプリンタ10における下方向である。
【0068】
図において、45は移動部材としての、かつ、第3の連携部材としてのヘッドホルダ、h3は、該ヘッドホルダ45における保持部45bに隣接する箇所に形成された貫通口、53はケーブル部材としての可撓性印刷ケーブル、Gd1は前記ヘッドホルダ45の所定の箇所に配設されたケーブルガイド部である。該ケーブルガイド部Gd1には、可撓性印刷ケーブル53の動きを規制する第1、第2の規制部材Rs1、Rs2が前記貫通口h3に臨ませて互いに対向させて形成され、第1、第2の規制部材Rs1、Rs2の下方に、第1、第2の規制部材Rs1、Rs2間に可撓性印刷ケーブル53を誘導するための第1、第2の誘導部材Ld1、Ld2が、前記貫通口h3に臨ませて互いに対向させて配設される。
【0069】
また、前記第1の規制部材Rs1の傾斜部62の前端の左右方向における中央部から、ガイド部材としてのホルダ突起63が、所定の角度で立ち上げて形成される。
【0070】
前記第1の誘導部材Ld1は、露光装置としてのLEDヘッド21の直上において、貫通口h3の前端から中央に向けて左右方向に突出させて形成された外側リブ71を備え、該外側リブ71の後端に第1の誘導部としてのエッジeg3が形成される。
【0071】
そして、前記第2の誘導部材Ld2は、第1の誘導部材Ld1よりわずかに上方において、貫通口h3の後端よりわずかに前方の位置から中央に向けて左右方向に突出させて形成された内側リブ72を備え、該内リブ72の前端に第2の誘導部としてのエッジeg4が形成される。
【0072】
次に、LEDヘッド21が、上下方向に移動させられ、露光位置に置かれるとき、及び退避位置に置かれるときの可撓性印刷ケーブル53の状態について説明する。
【0073】
第1の実施の形態と同様に、操作者がフロントカバーPfを閉じると、LEDヘッド21は露光位置に置かれ、これにより、可撓性印刷ケーブル53は、
図29に示されるように、下端においてLEDヘッド21のコネクタCnに接続され、貫通口h3内において第1の誘導部材Ld1のエッジeg3と第2の誘導部材Ld2のエッジeg4との間を抜けて上方に延び、第1の規制部材Rs1の第1の規制部としてのエッジeg1によって規制されてわずかに後方に湾曲させられ、ヘッドホルダ45より上方において、わずかに前方に湾曲させられ、カバー部材としての、かつ、保護部材としての目隠し板金30の取付部30bの近傍で90〔°〕湾曲させられ、制御部を構成する制御基板51に接続される。
【0074】
そして、操作者がフロントカバーPfを開けると、LEDヘッド21は、上方に移動させられて退避位置に置かれ、これにより、可撓性印刷ケーブル53は、
図30に示されるように、下端においてLEDヘッド21のコネクタCnに接続され、貫通口h3内において第1の誘導部材Ld1のエッジeg3と第2の誘導部材Ld2のエッジeg4との間を抜けて上方に延び、第1の規制部材Rs1のエッジeg1から離れて後方に湾曲させられ、その上方において、第2の規制部材Rs2の第2の規制部としてのエッジeg2によって規制されて前方に湾曲させられ、第2の規制部材Rs2と第1の規制部材Rs1のテーパ面Stとの間を通り、前後方向におけるホルダ突起63のテーパ面Stが形成された側、すなわち、テーパ面Stの反対側に向けて取り回され、湾曲させられて制御基板51に接続される。
【0075】
このように、本実施の形態においては、第1、第2の規制部材Rs1、Rs2の下方に配設された第1、第2の誘導部材Ld1、Ld2が可撓性印刷ケーブル53を第1、第2の規制部材Rs1、Rs2間に誘導するので、可撓性印刷ケーブル53が過度に湾曲させられることがない。
【0076】
前記各実施の形態においてはヘッドホルダ45が上下方向に移動させられるようになっているが、ヘッドホルダ45を所定の方向に移動させたり、回動させたり、揺動させたりすることができる。
【0077】
また、前記各実施の形態においてはプリンタ10について説明しているが、本発明を複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置に適用することができる。
【0078】
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【符号の説明】
【0079】
30 目隠し板金
45 ヘッドホルダ
53 可撓性印刷ケーブル
63 ホルダ突起
Bd 装置本体
wx 溝部