(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20240806BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240806BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20240806BHJP
H04M 1/00 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
G06F3/12 357
B41J29/38 203
B41J29/38 801
G06F3/12 305
G06F3/12 354
H04N1/00 127B
H04M1/00 U
(21)【出願番号】P 2020144943
(22)【出願日】2020-08-28
【審査請求日】2023-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小野 友暉
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-297488(JP,A)
【文献】特開2011-257856(JP,A)
【文献】特開2010-257219(JP,A)
【文献】特開2017-191399(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00- 29/70
H04N 1/00
H04M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、
情報処理装置
であって、
前記プロセッサは、
前記第1画像形成装置と前記第2画像形成装置との前記サービスに関する一部の仕様が相違する場合で、かつ、前記第2画像形成装置に登録されている前記設定項目を自装置に反映させる場合、予め定められた状態で前記設定項目を自装置に反映させる、
情報処理装置。
【請求項2】
前記予め定められた状態は、前記相違する仕様に影響される設定項目については前記第1画像形成装置の仕様と整合をとった状態である、
請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記予め定められた状態は、前記仕様の相違に影響されない設定項目のみが抽出された状態である、
請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記仕様の相違に影響されない設定項目を提示する、
請求項
3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、
情報処理装置
であって、
前記プロセッサは、
前記第2画像形成装置には存在せず、前記第1画像形成装置には存在する設定項目の内容が前記基本設定に含まれるとの条件が成立する場合、前記サーバに登録されている基本設定を自装置に反映させる、
情報処理装置。
【請求項6】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、
情報処理装置
であって、
前記プロセッサは、
前記第2画像形成装置で前記利用者が最後に前記サービスを利用した利用日時が、前記サーバの前記基本設定の更新日時より古いとの条件が成立する場合、前記サーバに登録されている基本設定を自装置に反映させる、
情報処理装置。
【請求項7】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、
情報処理装置
であって、
前記プロセッサは、
前記第2画像形成装置で前記利用者が最後に前記サービスを利用した利用日時が、前記サーバの前記基本設定の更新日時より新しい場合、当該第2画像形成装置に登録されている当該サービスに関する設定項目を自装置に反映させる、
情報処理装置。
【請求項8】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、
情報処理装置
であって、
前記プロセッサは、
前記第2画像形成装置に登録されている前記設定項目を自装置に反映させる場合で、かつ、当該設定項目に不足する内容がある場合、当該不足する内容を予め定められた内容で補って自装置に反映させる、
情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記予め定められた内容として、前記サーバに登録された基本設定のうちの対応する内容を適用する、
請求項
8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記予め定められた内容として、デフォルトの内容を適用する、
請求項
8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記第2画像形成装置が複数存在する場合で、かつ、前記第2画像形成装置に登録されている前記設定項目を自装置に反映させる場合、予め定められた選択基準に応じて、自装置に反映させる前記設定項目を選択する、
請求項1
~請求項10の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記予め定められた選択基準は、前記利用者が直近に利用したとの基準である、
請求項
11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記予め定められた選択基準は、前記利用者による利用頻度が最も高いとの基準である、
請求項
11に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記プロセッサは、
前記第2画像形成装置が複数存在する場合、当該複数の第2画像形成装置から前記設定項目を取得し、
取得した複数の前記設定項目から適用する設定項目の選択指定を受け付け、
受け付けた前記選択指定に応じて前記設定項目を自装置に反映させる、
請求項1~請求項
13の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項15】
利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、
処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム
であって、
前記コンピュータは、
前記第1画像形成装置と前記第2画像形成装置との前記サービスに関する一部の仕様が相違する場合で、かつ、前記第2画像形成装置に登録されている前記設定項目を自装置に反映させる場合、予め定められた状態で前記設定項目を自装置に反映させる、
情報処理プログラム。
【請求項16】
利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、
処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム
であって、
前記コンピュータは、
前記第2画像形成装置には存在せず、前記第1画像形成装置には存在する設定項目の内容が前記基本設定に含まれるとの条件が成立する場合、前記サーバに登録されている基本設定を自装置に反映させる、
情報処理プログラム。
【請求項17】
利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、
処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム
であって、
前記コンピュータは、
前記第2画像形成装置で前記利用者が最後に前記サービスを利用した利用日時が、前記サーバの前記基本設定の更新日時より古いとの条件が成立する場合、前記サーバに登録されている基本設定を自装置に反映させる、
情報処理プログラム。
【請求項18】
利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、
処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム
であって、
前記コンピュータは、
前記第2画像形成装置で前記利用者が最後に前記サービスを利用した利用日時が、前記サーバの前記基本設定の更新日時より新しい場合、当該第2画像形成装置に登録されている当該サービスに関する設定項目を自装置に反映させる、
情報処理プログラム。
【請求項19】
利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、
処理をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム
であって、
前記コンピュータは、
前記第2画像形成装置に登録されている前記設定項目を自装置に反映させる場合で、かつ、当該設定項目に不足する内容がある場合、当該不足する内容を予め定められた内容で補って自装置に反映させる、
情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像処理手段と、当該画像処理手段の動作を制御するための設定情報が、ユーザ情報に関連付けされて記憶された設定情報記憶手段と、を備えた画像処理装置が開示されている。この画像処理装置は、携帯端末装置から受信したユーザ情報を、前記設定情報記憶手段に記憶されているユーザ情報と照合することでユーザ認証を行うユーザ認証手段を有する。また、この画像処理装置は、前記ユーザ認証手段によって認証されたとき、前記設定情報記憶手段に記憶されている設定情報およびユーザ情報を、ネットワーク上の記憶装置にアップロードする通信手段を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した第2画像形成装置が存在する場合に、当該第2画像形成装置の利用時に適用された設定項目を選択的に利用しない場合に比較して、当該設定項目を有効利用することができる情報処理装置及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる情報処理装置であって、前記プロセッサが、前記第1画像形成装置と前記第2画像形成装置との前記サービスに関する一部の仕様が相違する場合で、かつ、前記第2画像形成装置に登録されている前記設定項目を自装置に反映させる場合、予め定められた状態で前記設定項目を自装置に反映させる。
【0006】
また、第2態様に係る情報処理装置は、第1態様に係る情報処理装置において、前記予め定められた状態が、前記相違する仕様に影響される設定項目については前記第1画像形成装置の仕様と整合をとった状態であるものである。
【0007】
また、第3態様に係る情報処理装置は、第2態様に係る情報処理装置において、前記予め定められた状態が、前記仕様の相違に影響されない設定項目のみが抽出された状態であるものである。
【0008】
また、第4態様に係る情報処理装置は、第3態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記仕様の相違に影響されない設定項目を提示する。
【0009】
また、上記目的を達成するために、第5態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる情報処理装置であって、前記プロセッサが、前記第2画像形成装置には存在せず、前記第1画像形成装置には存在する設定項目の内容が前記基本設定に含まれるとの条件が成立する場合、前記サーバに登録されている基本設定を自装置に反映させる。
【0010】
また、上記目的を達成するために、第6態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる情報処理装置であって、前記プロセッサが、前記第2画像形成装置で前記利用者が最後に前記サービスを利用した利用日時が、前記サーバの前記基本設定の更新日時より古いとの条件が成立する場合、前記サーバに登録されている基本設定を自装置に反映させる。
【0011】
また、上記目的を達成するために、第7態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる情報処理装置であって、前記プロセッサが、前記第2画像形成装置で前記利用者が最後に前記サービスを利用した利用日時が、前記サーバの前記基本設定の更新日時より新しい場合、当該第2画像形成装置に登録されている当該サービスに関する設定項目を自装置に反映させる。
【0012】
また、上記目的を達成するために、第8態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる情報処理装置であって、前記プロセッサが、前記第2画像形成装置に登録されている前記設定項目を自装置に反映させる場合で、かつ、当該設定項目に不足する内容がある場合、当該不足する内容を予め定められた内容で補って自装置に反映させる。
【0013】
また、第9態様に係る情報処理装置は、第8態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記予め定められた内容として、前記サーバに登録された基本設定のうちの対応する内容を適用する。
【0014】
また、第10態様に係る情報処理装置は、第8態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記予め定められた内容として、デフォルトの内容を適用する。
【0015】
また、第11態様に係る情報処理装置は、第1態様~第10態様の何れか1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記第2画像形成装置が複数存在する場合で、かつ、前記第2画像形成装置に登録されている前記設定項目を自装置に反映させる場合、予め定められた選択基準に応じて、自装置に反映させる前記設定項目を選択する。
【0016】
また、第12態様に係る情報処理装置は、第11態様に係る情報処理装置において、前記予め定められた選択基準が、前記利用者が直近に利用したとの基準であるものである。
【0017】
また、第13態様に係る情報処理装置は、第11態様に係る情報処理装置において、前記予め定められた選択基準が、前記利用者による利用頻度が最も高いとの基準であるものである。
【0018】
また、第14態様に係る情報処理装置は、第1態様~第13態様の何れか1態様に係る情報処理装置において、前記プロセッサが、前記第2画像形成装置が複数存在する場合、当該複数の第2画像形成装置から前記設定項目を取得し、取得した複数の前記設定項目から適用する設定項目の選択指定を受け付け、受け付けた前記選択指定に応じて前記設定項目を自装置に反映させる。
【0019】
また、上記目的を達成するために、第15態様に係る情報処理プログラムは、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、前記コンピュータが、前記第1画像形成装置と前記第2画像形成装置との前記サービスに関する一部の仕様が相違する場合で、かつ、前記第2画像形成装置に登録されている前記設定項目を自装置に反映させる場合、予め定められた状態で前記設定項目を自装置に反映させる。
【0020】
また、上記目的を達成するために、第16態様に係る情報処理プログラムは、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、前記コンピュータが、前記第2画像形成装置には存在せず、前記第1画像形成装置には存在する設定項目の内容が前記基本設定に含まれるとの条件が成立する場合、前記サーバに登録されている基本設定を自装置に反映させる。
【0021】
また、上記目的を達成するために、第17態様に係る情報処理プログラムは、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、前記コンピュータが、前記第2画像形成装置で前記利用者が最後に前記サービスを利用した利用日時が、前記サーバの前記基本設定の更新日時より古いとの条件が成立する場合、前記サーバに登録されている基本設定を自装置に反映させる。
また、上記目的を達成するために、第18態様に係る情報処理プログラムは、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、前記コンピュータが、前記第2画像形成装置で前記利用者が最後に前記サービスを利用した利用日時が、前記サーバの前記基本設定の更新日時より新しい場合、当該第2画像形成装置に登録されている当該サービスに関する設定項目を自装置に反映させる。
更に、上記目的を達成するために、第19態様に係る情報処理プログラムは、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の第2画像形成装置が存在し、かつ、前記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバが存在する場合、予め定められた条件に応じて、前記第2画像形成装置に登録されている前記サービスの設定項目、及び前記サーバに登録されている前記サービスの基本設定の少なくとも一方を選択的に自装置に反映させる、処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、前記コンピュータが、前記第2画像形成装置に登録されている前記設定項目を自装置に反映させる場合で、かつ、当該設定項目に不足する内容がある場合、当該不足する内容を予め定められた内容で補って自装置に反映させる。
【発明の効果】
【0022】
第1態様、第5態様~第8態様、第15態様~第19態様によれば、利用者がサービスを利用しようとしている第1画像形成装置以外に、当該利用者が当該サービスを利用した第2画像形成装置が存在する場合に、当該第2画像形成装置の利用時に適用された設定項目を選択的に利用しない場合に比較して、当該設定項目を有効利用することができる。特に、第1態様及び第15態様によれば、第1画像形成装置と第2画像形成装置とのサービスに関する一部の仕様が相違する場合であっても、第2画像形成装置の設定項目を矛盾なく自装置に反映させることができる。
【0023】
第2態様によれば、第1画像形成装置と第2画像形成装置とのサービスに関する一部の仕様の相違に起因する不具合の発生を回避することができる。
【0024】
第3態様によれば、第1画像形成装置と第2画像形成装置とのサービスに関する一部の仕様の相違に影響されない設定項目のみを自装置に反映させることができる。
【0025】
第4態様によれば、自装置に反映される設定項目を利用者に把握させることができる。
【0026】
第5態様及び第16態様によれば、サーバに登録されている基本設定を自装置に反映させることができる。特に、第5態様及び第16態様によれば、第2画像形成装置には存在せず、基本設定には含まれる設定項目の内容を自装置に反映させることができる。
【0027】
第6態様及び第17態様によれば、サーバに登録されている基本設定を自装置に反映させることができる。特に、第6態様及び第17態様によれば、第2画像形成装置で利用者が最後にサービスを利用した利用日時がサーバの基本設定の更新日時より古い場合、即ち、サーバに登録されている基本設定の方が、第2画像形成装置で利用者が最後にサービスを利用した際に適用した設定項目より新しい場合に、サーバの基本設定を自装置に反映させることができる。
【0028】
第7態様及び第18態様によれば、第2画像形成装置で利用者が最後にサービスを利用した利用日時がサーバの基本設定の更新日時より新しい場合、即ち、サーバに登録されている基本設定より、第2画像形成装置で利用者が最後にサービスを利用した際に適用した設定項目の方が新しい場合に、当該第2画像形成装置の設定項目を自装置に反映させることができる。
【0029】
第8態様及び第19態様によれば、第2画像形成装置に登録されている設定項目を自装置に反映させる場合で、かつ、当該設定項目に不足する内容がある場合でも、サービスを利用することができる。
【0030】
第9態様によれば、設定項目の内容の不足をサーバに登録された基本設定の内容で補うことができる。
【0031】
第10態様によれば、設定項目の内容の不足をデフォルトの内容で補うことができる。
【0032】
第11態様によれば、第2画像形成装置が複数存在する場合で、かつ、第2画像形成装置に登録されている設定項目を自装置に反映させる場合において、自装置に反映させる設定項目を特定することができる。
【0033】
第12態様によれば、利用者の直近の利用状況に応じた設定項目を自装置に反映させることができる。
【0034】
第13態様によれば、利用者による利用頻度が最も高い設定項目を自装置に反映させることができる。
【0035】
第14態様によれば、第2画像形成装置が複数存在する場合において、当該複数の第2画像形成装置の設定項目の各々から、利用者が希望する設定項目を選択的に自装置に反映させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【
図1】実施形態に係る画像形成システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る携帯端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態に係る携帯端末の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】実施形態に係る基本設定データベースの構成の一例を示す模式図である。
【
図5】実施形態に係る履歴情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
【
図6】実施形態に係るデフォルト情報データベースの構成の一例を示す模式図である。
【
図7】第1実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8】第2実施形態に係る携帯端末の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図9】第2実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図10】第3実施形態に係る携帯端末の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図11】第3実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図12】第3実施形態に係る設定選択画面の一例を示す正面図である。
【
図13】第3実施形態に係る設定選択画面の一例を示す正面図である。
【
図14】第3実施形態に係る反映設定表示画面の一例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態例を詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明を複数の画像形成装置によりサービスを実行する画像形成システムに適用した場合について説明する。また、本実施形態では、本発明の情報処理装置を携帯端末に適用した場合について説明する。
【0040】
[第1実施形態]
まず、
図1を参照して、本実施形態に係る画像形成システム1の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成システム1の構成の一例を示すブロック図である。
【0041】
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成システム1は、サーバ80と、複数の画像形成装置90A、90B、・・・と、を含む。なお、以下では、画像形成装置90A、90B、・・・を区別することなく説明する場合は単に「画像形成装置90」と総称する。
【0042】
サーバ80の例としては、パーソナルコンピュータ及びサーバコンピュータ等の情報処理装置が挙げられる。また、本実施形態では、画像形成装置90として、画像印刷機能、画像読取機能、及び画像送信機能等を有するデジタル複合機を適用している。但し、この形態に限るものではなく、画像印刷機能のみを有する画像形成装置や、画像印刷機能及び画像読取機能のみを有する画像形成装置等の他の画像形成装置を画像形成装置90として適用する形態としてもよい。
【0043】
画像形成装置90A、90B、・・・は、全てが同一の仕様のものとは限らず、実行可能なサービスが異なったり、当該サービスの設定可能な項目が異なったり、装備されているオプション品が異なったりしている。
【0044】
サーバ80と、複数の画像形成装置90とは、ネットワークNを介して接続されており、サーバ80は、各画像形成装置90とネットワークNを介して相互に通信可能とされている。なお、本実施形態では、ネットワークNとしてLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の企業内の通信回線を適用しているが、この形態に限定されるものではない。ネットワークNとして、例えば、インターネット、電話回線網等の公共の通信回線を適用してもよく、これらの企業内の通信回線及び公共の通信回線を組み合わせて適用してもよい。また、本実施形態では、ネットワークNとして有線の通信回線を適用しているが、この形態に限定されるものではなく、無線の通信回線を適用してもよく、有線及び無線の各通信回線を組み合わせて適用してもよい。
【0045】
図1に示すように、本実施形態に係るサーバ80は記憶部82を備えており、記憶部82には、基本設定データベース82Aが記憶されている。記憶部82はHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等によって実現される。
【0046】
また、本実施形態に係る画像形成装置90は記憶部92を備えており、記憶部92には、履歴情報データベース92A及びデフォルト情報データベース92Bが記憶されている。記憶部92もまた、HDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。なお、基本設定データベース82A、履歴情報データベース92A、及びデフォルト情報データベース92Bについては、詳細を後述する。
【0047】
一方、
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成システム1は、画像形成システム1の利用者が所持する携帯端末10が含まれている。なお、本実施形態では、携帯端末10としてスマートフォンを適用しているが、これに限定されるものではない。例えば、携帯電話機、ノードブック型パーソナルコンピュータ、携帯情報端末装置等の他の携帯型の装置を携帯端末10として適用する形態としてもよい。
【0048】
本実施形態では、本発明の情報処理装置に相当する携帯端末10を画像形成装置90とは別体で構成した場合について説明するが、これに限定されるものではなく、本発明の情報処理装置を画像形成装置90に一体的に組み込む形態としてもよい。
【0049】
次に、
図2及び
図3を参照して、本実施形態に係る携帯端末10の構成を説明する。
図2は、本実施形態に係る携帯端末10のハードウェア構成の一例を示すブロック図であり、
図3は、本実施形態に係る携帯端末10の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【0050】
図2に示すように、本実施形態に係る携帯端末10は、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)11、一時記憶領域としてのメモリ12、不揮発性の記憶部13、タッチパネル等の入力部14、液晶ディスプレイ等の表示部15、媒体読み書き装置(R/W)16、及び無線通信部18を備えている。CPU11、メモリ12、記憶部13、入力部14、表示部15、媒体読み書き装置16、及び無線通信部18はバスBを介して互いに接続されている。媒体読み書き装置16は、記録媒体17に書き込まれている情報の読み出し及び記録媒体17への情報の書き込みを行う。
【0051】
本実施形態に係る記憶部13はHDD、SSD、フラッシュメモリ等によって実現される。記憶媒体としての記憶部13には、情報処理プログラム13Aが記憶されている。情報処理プログラム13Aは、情報処理プログラム13Aが書き込まれた記録媒体17が媒体読み書き装置16に接続され、媒体読み書き装置16が記録媒体17からの情報処理プログラム13Aの読み出しを行うことで、記憶部13へ記憶される。CPU11は、情報処理プログラム13Aを記憶部13から読み出してメモリ12に展開し、情報処理プログラム13Aが有するプロセスを順次実行する。
【0052】
また、本実施形態に係る無線通信部18は、サーバ80及び画像形成装置90との間で、無線で通信を行うものである。従って、図示は省略するが、サーバ80及び画像形成装置90の各々には、携帯端末10の無線通信部18との間で無線通信が可能とされた無線通信部が内蔵されている。本実施形態に係る無線通信部18では、通信規格として、WiFi(登録商標)規格が適用されているが、これに限るものではない。例えば、当該WiFi規格に加えて、Bluetooth(登録商標)規格、NFC(Near Field Communication)規格等のサーバ80及び画像形成装置90との間で無線通信が可能な規格であれば、如何なる通信規格も、無線通信部18の通信規格として適用可能である。また、携帯端末10と、サーバ80及び画像形成装置90との間の通信は無線通信に限らず、有線通信を適用する形態としてもよく、無線通信と有線通信とを組み合わせて適用する形態としてもよい。
【0053】
なお、図示は省略するが、携帯端末10には、電話回線網との通信を行うモバイル通信部、話者が発した音声を収集するマイク等のスマートフォンとしての機能を実現するための他の構成品が備えられていることは言うまでもない。
【0054】
次に、
図3を参照して、本実施形態に係る携帯端末10の機能的な構成について説明する。
図3に示すように、携帯端末10は、取得部11A、選択部11B、及び反映部11Eを含む。携帯端末10のCPU11が情報処理プログラム13Aを実行することで、取得部11A、選択部11B、及び反映部11Eとして機能する。
【0055】
なお、以下では、利用者がサービスを利用しようとしている画像形成装置90(以下、「第1画像形成装置」という。)以外に、当該利用者が当該サービスを利用した他の画像形成装置90(以下、「第2画像形成装置」という。)が存在する状況を「第1状況」という。また、以下では、上記サービスの設定項目の基本設定が登録されたサーバ80が存在する状況を「第2状況」という。なお、ここでいう「サービス」には、無償で行うサービスに加えて、有償で行うサービスも含まれる。
【0056】
本実施形態に係る取得部11Aは、第1状況で、かつ第2状況である場合、第2画像形成装置に登録されている上記サービスの設定項目、及びサーバ80に登録されている当該サービスの基本設定を取得する。なお、本実施形態に係る取得部11Aでは、無線通信部18を介したサーバ80及び第2画像形成装置との間の無線通信により、上記サービスの設定項目及び基本設定を取得する。
【0057】
そして、本実施形態に係る反映部11Eは、予め定められた条件に応じて、取得部11Aによって取得された設定項目及び基本設定の少なくとも一方を、選択的に自装置に反映させる。
【0058】
また、本実施形態に係る選択部11Bは、第2画像形成装置が複数存在する場合で、かつ、第2画像形成装置に登録されている設定項目を自装置に反映させる場合、予め定められた選択基準に応じて、自装置に反映させる設定項目を選択する。特に、本実施形態では、上記予め定められた選択基準を、利用者が直近に利用したとの基準としている。
【0059】
また、本実施形態に係る反映部11Eは、第1画像形成装置と第2画像形成装置との上記サービスに関する一部の仕様が相違する場合で、かつ、第2画像形成装置に登録されている設定項目を自装置に反映させる場合、予め定められた状態で当該設定項目を自装置に反映させる。特に、本実施形態では、上記予め定められた状態を、上記相違する仕様に影響される設定項目については第1画像形成装置の仕様と整合をとった状態としている。また、本実施形態では、上記予め定められた状態を、上記仕様の相違に影響されない設定項目のみが抽出された状態としている。
【0060】
また、本実施形態に係る反映部11Eは、予め定められた条件が成立する場合、サーバ80に登録されている基本設定を自装置に反映させる。特に、本実施形態では、上記予め定められた条件を、第2画像形成装置には存在せず、第1画像形成装置には存在する設定項目の内容が基本設定に含まれるとの条件としている。また、本実施形態では、上記予め定められた条件を、第2画像形成装置で利用者が最後に上記サービスを利用した利用日時が、サーバ80の基本設定の更新日時より古いとの条件としている。
【0061】
また、本実施形態に係る反映部11Eは、第2画像形成装置で利用者が最後に上記サービスを利用した利用日時が、サーバ80の基本設定の更新日時より新しい場合、当該第2画像形成装置に登録されている当該サービスに関する設定項目を自装置に反映させる。
【0062】
また、本実施形態に係る反映部11Eは、第2画像形成装置に登録されている設定項目を自装置に反映させる場合で、かつ、当該設定項目に不足する内容がある場合、当該不足する内容を予め定められた内容で補って自装置に反映させる。特に、本実施形態では、上記予め定められた内容として、サーバ80に登録された基本設定のうちの対応する内容を適用する。また、本実施形態では、上記予め定められた内容として、デフォルトの内容を適用する。
【0063】
次に、
図4を参照して、本実施形態に係る基本設定データベース82Aについて説明する。
図4は、本実施形態に係る基本設定データベース82Aの構成の一例を示す模式図である。
【0064】
本実施形態に係る基本設定データベース82Aは、画像形成装置90が提供するサービスの設定項目の基本的な設定が纏められたものであり、一例として
図4に示すように、サービス、利用者ID(Identification)、基本設定、及び更新日時の各情報が関連付けられて記憶されている。
【0065】
上記サービスは、サービスの種類を示す情報であり、本実施形態では、サービスの名称を示す情報を適用している。上記利用者IDは、画像形成システム1の利用者を個別に識別するために、利用者毎に異なる情報として予め付与されたものである。なお、
図4に示す例では、サービスの一例として「スキャン・メールサービス」が含まれている。このサービスは、画像形成装置90の画像読取機能を用いて、予め定められた位置に設けられた原稿の画像を読み取り、読み取った画像を、画像送信機能を用いて予め定められた送信先に送信するサービスである。なお、サービスには「スキャン・メールサービス」以外にも、画像読取機能によって読み取った画像を、画像送信機能を用いて予め設定されたパーソナルコンピュータに送信する「スキャン・PC送信サービス」等といった様々なものが含まれている。
【0066】
また、上記基本設定は、対応する利用者が、対応するサービスを実行する際に選択的に適用される基本的な設定の内容を示す情報である。
図4に示す例では、「スキャン・メールサービス」に対応する設定として、読み取った画像の送信先を示す「送信先」、当該画像の送信元を示す「送信元」、当該画像の読み取り時における仕様を示す「フォーマット」等が含まれている。その他のサービスについても、当該サービスを実行する際に適用される基本的な設定の内容が基本設定として記憶されている。なお、本実施形態では、基本設定の内容を、対応する利用者や、サーバ80の管理者等が必要に応じて設定ないし更新するものとされているが、これに限るものではない。例えば、画像形成システム1に含まれる画像形成装置90に対して各利用者が各種サービスを実行させる際に設定した設定項目の内容を利用者毎に逐次記憶しておき、最も多く設定された内容を基本設定の内容として自動的に適用する形態としてもよい。
【0067】
このように、本実施形態に係る画像形成システム1では、基本設定データベース82Aにおける基本設定の内容を、対応する利用者やサーバ80の管理者等が必要に応じて更新するものとされている。上記更新日時は、対応するサービスの基本設定の内容が更新された日時を示す情報である。例えば、
図4に示す例では、利用者IDとして「U0001」が付与された利用者に対する「スキャン・メールサービス」の基本設定の内容は、2020年8月7日の19時20分に更新されたことを示している。
【0068】
次に、
図5を参照して、本実施形態に係る履歴情報データベース92Aについて説明する。
図5は、本実施形態に係る履歴情報データベース92Aの構成の一例を示す模式図である。
【0069】
本実施形態に係る履歴情報データベース92Aは、自身が記憶されている画像形成装置90が提供するサービスの各利用者による設定項目の内容の履歴が纏められたものであり、一例として
図5に示すように、利用者ID、サービス、設定項目、及び設定日時の各情報が関連付けられて記憶されている。
【0070】
上記利用者ID及び上記サービスは、各々、基本設定データベース82Aの利用者ID及びサービスと同一の情報である。また、上記設定項目は、対応する利用者により対応するサービスが実行された際に当該利用者によって設定された設定項目の内容を示す情報であり、上記設定日時は、対応する設定項目が直近に設定された日時を示す情報である。例えば、
図5に示す例では、利用者IDとして「U0001」が付与された利用者が「スキャン・メールサービス」を実行した際の当該サービスに関する設定項目の内容の設定が、2020年8月8日の9時33分に行われたことを示している。
【0071】
次に、
図6を参照して、本実施形態に係るデフォルト情報データベース92Bについて説明する。
図6は、本実施形態に係るデフォルト情報データベース92Bの構成の一例を示す模式図である。
【0072】
本実施形態に係るデフォルト情報データベース92Bは、自身が記憶されている画像形成装置90が提供するサービスを実行する際に適用され得る、各サービスのデフォルトの設定項目の内容が纏められたものであり、一例として
図6に示すように、サービス及びデフォルト設定項目の各情報が関連付けられて記憶されている。
【0073】
上記サービスは基本設定データベース82Aのサービスと同一の情報であり、上記デフォルト設定項目は、対応するサービスを実行する際に適用され得る、各サービスのデフォルトの設定項目の内容を示す情報である。なお、本実施形態では、デフォルト設定項目の内容を、サーバ80の管理者が必要に応じて設定ないし更新するものとされている。
【0074】
なお、上述したように、本実施形態に係る画像形成装置90A、90B、・・・は、全てが同一の仕様のものとは限らない。従って、履歴情報データベース92Aに記憶されている設定項目、及びデフォルト情報データベース92Bに記憶されているデフォルト設定項目の各々の内容は、自身が記憶されている画像形成装置90の仕様に応じたものとされている。
【0075】
次に、
図7を参照して、本実施形態に係る携帯端末10の作用を説明する。
図7は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0076】
本実施形態に係る画像形成システム1において何れかの利用者(以下、「対象利用者」という。)が何れかの画像形成装置90(上記第1画像形成装置に相当。)で所望のサービスを実行する際には、対象利用者が携帯端末10を所持して第1画像形成装置に接近する。これにより、携帯端末10と第1画像形成装置との間で無線通信部18を介した無線通信が行われることで、対象利用者の認証が行われ、当該認証が成立することで、第1画像形成装置が提供するサービスが利用可能となる。この認証が成立し、かつ、対象利用者によって所望のサービス(以下、「対象サービス」という。)の実行が指示された場合に、携帯端末10のCPU11が情報処理プログラム13Aを実行することで、
図7に示す情報処理が実行される。なお、ここでは、錯綜を回避するために、基本設定データベース82A、履歴情報データベース92A、及びデフォルト情報データベース92Bが既に構築されている場合について説明する。また、ここでは、錯綜を回避するために、携帯端末10とサーバ80との通信が常に可能とされており、対象利用者により過去に対象サービスを利用した、第1画像形成装置を除く画像形成装置90(上述した第2画像形成装置に相当。)が複数存在する場合について説明する。
【0077】
図7のステップ200で、CPU11は、対象サービスに対応し、かつ、対象利用者に対応する基本設定及び更新日時の各情報を、サーバ80の基本設定データベース82Aから読み出す。ステップ202で、CPU11は、対象利用者に対応し、かつ、対象サービスに対応する設定項目及び設定日時の各情報を第2画像形成装置の履歴情報データベース92Aから読み出す。ステップ204で、CPU11は、対象サービスに対応するデフォルト設定項目を第1画像形成装置のデフォルト情報データベース92Bから読み出す。
【0078】
なお、本実施形態では、ステップ202の処理において情報の読み出し対象とする第2画像形成装置を、対象利用者が所持する携帯端末10と通信可能な全ての第2画像形成装置としているが、これに限定されるものではない。
【0079】
例えば、対象利用者が所持する携帯端末10と通信可能な第2画像形成装置のうち、当該携帯端末10との距離が予め定められた距離以内である第2画像形成装置を上記情報の読み取り対象とする形態としてもよい。また、例えば、対象利用者が所持する携帯端末10との距離が近い順に予め定められた数以内の第2画像形成装置を上記情報の読み取り対象とする形態としてもよい。なお、上記予め定められた距離や、上記予め定められた数は、予め固定値として設定しておく形態としてもよいし、携帯端末10の利用者によって予め設定させておく形態等としてもよい。ここで、携帯端末10と第2画像形成装置との距離は、携帯端末10が第2画像形成装置から受信する電波の強度によって特定する形態としてもよい。また、携帯端末10に画像形成装置90の各々の設置位置を予め登録しておき、当該設置位置と、GPS(Global Positioning System)機能等によって特定した自身の位置との差分から上記距離を特定する形態としてもよい。
【0080】
ステップ206で、CPU11は、読み出した第2画像形成装置の設定項目と、第1画像形成装置のデフォルト設定項目とを比較し、第1画像形成装置に対象サービスを実行させる際に適用可能な第2画像形成装置の設定項目が存在するか否かを判定する。そして、CPU11は、この判定が否定判定となった場合は後述するステップ210に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ208に移行する。
【0081】
なお、ステップ206の処理における、適用可能な設定項目が存在するか否かの判定は、読み出した第2画像形成装置毎の設定項目に、第1画像形成装置のデフォルト設定項目に合致する内容の数が予め定められた数以上のものが存在するか否かを判定することで行っている。ここで、上記予め定められた数も、予め固定値として設定しておく形態としてもよいし、携帯端末10の利用者によって予め設定させておく形態等としてもよい。以下では、ステップ206の処理において、設定項目が適用可能とされた第2画像形成装置を、「適用可能第2画像形成装置」という。
【0082】
ステップ208で、CPU11は、適用可能第2画像形成装置から読み出した設定日時に比較して、サーバ80から読み出した更新日時が最も新しいか否かを判定し、肯定判定となった場合はステップ210に移行する。
【0083】
ステップ210で、CPU11は、サーバ80から読み出した基本設定を適用するか否かを判定し、否定判定となった場合はステップ212に移行する。ステップ212で、CPU11は、対象サービスを実行する際に適用する設定項目に、第1画像形成装置から読み出したデフォルト設定項目を反映し、その後にステップ226に移行する。また、ステップ210の処理において肯定判定となった場合はステップ214に移行し、CPU11は、対象サービスを実行する際に適用する設定項目に、サーバ80から読み出した基本設定を反映し、その後にステップ226に移行する。なお、本実施形態では、ステップ210の処理における基本設定を適用するか否かの判定を、予め対象利用者に対して基本設定及びデフォルト設定項目の何れを優先的に適用するかを指定させておき、当該指定結果を用いて判定する形態としている。但し、この形態に限らず、例えば、基本設定及びデフォルト設定項目のうち、対象利用者による利用頻度が高い方を自動的に適用する形態や、基本設定及びデフォルト設定項目のうち、より多くの適用可能な内容が含まれる方を自動的に適用する形態としてもよい。
【0084】
一方、ステップ208の処理において否定判定となった場合はステップ216に移行し、CPU11は、対象サービスを実行する際に適用する設定項目に、対象利用者が直近に対象サービスを利用した適用可能第2画像形成装置の設定項目を反映させる。ステップ218で、CPU11は、ステップ216の処理によって反映されていない内容(以下、「欠落内容」という。)が、対象サービスを実行する際に適用する設定項目に存在するか否かを判定する。ここで、CPU11は、否定判定となった場合はステップ226に移行する一方、肯定判定となった場合はステップ220に移行する。
【0085】
ステップ220で、CPU11は、欠落内容に対して、サーバ80から読み出した基本設定の対応する内容を適用するか否かを、上述したステップ210の処理と同様に判定し、肯定判定となった場合はステップ222に移行する。ステップ222で、CPU11は、対象サービスを実行する際に適用する設定項目の欠落内容に基本設定の対応する内容を反映し、その後にステップ226に移行する。また、ステップ220の処理において否定判定となった場合はステップ224に移行し、CPU11は、対象サービスを実行する際に適用する設定項目の欠落内容にデフォルト設定項目の対応する内容を反映し、その後にステップ226に移行する。
【0086】
ステップ226で、CPU11は、第1画像形成装置に対象サービスを実行させるための処理であるサービス実行処理を実行し、その後に本情報処理を終了する。なお、CPU11は、サービス実行処理を実行するのに先立ち、以上の処理によって確定した、対象サービスに関する設定項目の内容を、対象利用者に対応し、かつ対象サービスに対応する設定項目の内容として、この時点の日時(設定日時)と共に履歴情報データベース92Aに記憶する。
【0087】
[第2実施形態]
第2実施形態に係る画像形成システム1の全体的な構成及び携帯端末10のハードウェア構成は第1実施形態に係る画像形成システム1及び携帯端末10と同様であるので、まず、
図8を参照して、本実施形態に係る携帯端末10の機能的な構成について説明する。
図8は、本実施形態に係る携帯端末10の機能的な構成の一例を示すブロック図である。なお、
図8における
図3と同様の構成要素には
図3と同様の符号を付して、その説明を省略する。
【0088】
図8に示すように、第2実施形態に係る携帯端末10は、選択部11Bに代えて選択部11bが適用されている点が第1実施形態に係る携帯端末10と異なっている。
【0089】
即ち、本実施形態に係る選択部11bは、第2画像形成装置が複数存在する場合で、かつ、第2画像形成装置に登録されている設定項目を自装置に反映させる場合、利用者による利用頻度が最も高い設定項目を自装置に反映させる設定項目として選択する。
【0090】
次に、
図9を参照して、本実施形態に係る携帯端末10の作用を説明する。
図9は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。なお、
図9における
図7と同様の処理を行うステップには
図7と同様のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0091】
図9に示すように、本実施形態に係る情報処理は、ステップ216の処理に代えてステップ216aの処理が適用されている点が第1実施形態に係る情報処理と異なっている。
【0092】
即ち、ステップ216aで、CPU11は、対象サービスを実行する際に適用する設定項目に、適用可能第2画像形成装置のうち、対象利用者による利用頻度が最も高い第2画像形成装置の設定項目を反映する。なお、本実施形態では、対象利用者による利用頻度が最も高い第2画像形成装置の特定を、以下のように行っている。本実施形態では、当該特定を、各画像形成装置90にて、自身を利用する際に認証した利用者の利用者IDを記憶しておき、今回の対象サービスの利用に際して認証した対象利用者と同一の利用者IDの記憶回数が最も多い第2画像形成装置を特定することで行う。但し、この形態に限らず、例えば、上記利用者IDの記憶に代えて、利用者IDの認証回数を記憶しておき、今回の対象サービスの利用に際して認証した対象利用者と同一の利用者IDの認証回数が最も多い第2画像形成装置を特定することで上記特定を行う形態としてもよい。
【0093】
このように、本実施形態では、適用可能第2画像形成装置のうち、対象利用者による利用頻度が最も高い第2画像形成装置の設定項目を、対象サービスを実行する際に適用する設定項目に反映させる場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、適用可能第2画像形成装置のうち、対象利用者による利用頻度が最も高い設定項目を、対象サービスを実行する際に適用する設定項目に反映させる形態としてもよい。この場合の形態例としては、画像形成装置90の各々において、利用者の各々毎に設定項目の利用頻度を逐次計数しておき、当該利用頻度が最も高い設定項目を反映させる形態等を例示することができる。
【0094】
[第3実施形態]
第3実施形態に係る画像形成システム1の全体的な構成及び携帯端末10のハードウェア構成は第1実施形態に係る画像形成システム1及び携帯端末10と同様であるので、まず、
図10を参照して、本実施形態に係る携帯端末10の機能的な構成について説明する。
図10は、本実施形態に係る携帯端末10の機能的な構成の一例を示すブロック図である。なお、
図10における
図3と同様の構成要素には
図3と同様の符号を付して、その説明を省略する。
【0095】
図10に示すように、第3実施形態に係る携帯端末10は、取得部11Aに代えて取得部11aが適用されている点が第1実施形態に係る携帯端末10と異なっている。また、第3実施形態に係る携帯端末10は、選択部11Bが削除されている点、提示部11c及び受付部11dが追加されている点、及び反映部11Eに代えて反映部11eが適用されている点が第1実施形態に係る携帯端末10と異なっている。
【0096】
本実施形態に係る取得部11aは、第2画像形成装置が複数存在する場合、当該複数の第2画像形成装置から設定項目を取得する。また、本実施形態に係る提示部11cは、取得部11aによって取得された複数の設定項目を提示する。また、本実施形態に係る受付部11dは、取得部11aによって取得され、提示部11cによって提示された複数の設定項目から適用する設定項目の選択指定を受け付ける。そして、本実施形態に係る反映部11eは、受付部11dによって受け付けられた選択指定に応じて設定項目を自装置に反映させる。なお、本実施形態では、提示部11cによる提示として、携帯端末10の表示部15による表示による提示を適用しているが、これに限定されるものではなく、例えば、スピーカ等の音声生成装置による音声による提示を提示部11cによる提示として適用する形態としてもよい。
【0097】
また、本実施形態に係る提示部11cは、上述した仕様の相違に影響されない設定項目を更に提示する。
【0098】
次に、
図11~
図14を参照して、本実施形態に係る携帯端末10の作用を説明する。
図11は、本実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートであり、
図12は、本実施形態に係る設定選択画面の一例を示す正面図である。また、
図13は、本実施形態に係る設定選択画面の一例を示す正面図であり、
図14は、本実施形態に係る反映設定表示画面の一例を示す正面図である。なお、
図11における
図7と同様の処理を行うステップには
図7と同様のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0099】
図11に示すように、本実施形態に係る情報処理は、ステップ216の処理に代えてステップ216a~ステップ216cの処理が適用されている点及びステップ217a~ステップ217bの処理が追加されている点が第1実施形態に係る情報処理と異なっている。
【0100】
即ち、ステップ216aで、CPU11は、適用可能第2画像形成装置から読み出した設定項目を用いて、予め定められた構成とされた設定選択画面を表示するように表示部15を制御する。ステップ216bで、CPU11は、予め定められた情報が入力されるまで待機する。
【0101】
図12に示すように、本実施形態に係る設定選択画面では、設定項目の反映元となる画像形成装置90の選択を促すメッセージが表示される。また、本実施形態に係る設定選択画面では、対象サービスを実行する際に適用する設定項目の内容の候補として、適用可能第2画像形成装置の何れか1台から読み出した設定項目の内容が表示される。更に、本実施形態に係る設定選択画面では、表示されている設定項目の内容を読み出した画像形成装置90を示す情報が表示された選択ボタン15Aが表示される。なお、本実施形態では、設定選択画面で設定項目の内容の候補の表示対象とする第2画像形成装置として、第1画像形成装置のデフォルト設定項目に合致する内容の数が最も多い設定項目に対応する第2画像形成装置を適用しているが、これに限るものではないことは言うまでもない。
【0102】
一例として
図12に示される設定選択画面が表示部15に表示されると、対象利用者は、表示されている設定項目の内容で問題ない場合は、設定選択画面の下端部に表示されている終了ボタン15Cを、入力部14を介して指定する。また、対象利用者は、表示されている設定選択画面の内容では問題がある場合は、問題がある内容に対応する選択ボタン15Aを、入力部14を介して指定する。
【0103】
対象利用者によって何れかの選択ボタン15Aが指定されると、CPU11は、一例として
図13に示すように、指定された選択ボタン15Aに対して、対応する内容が含まれる設定項目を読み出した適用可能第2画像形成装置を示す選択情報15Bを表示する。選択情報15Bが設定選択画面に表示されると、対象利用者は、適用したい適用可能第2画像形成装置の表示領域を、入力部14を介して指定する。この指定に応じて、CPU11は、設定選択画面の対応する設定項目の内容を、対象利用者によって指定された適用可能第2画像形成装置から読み出した設定項目の対応する内容に置き換えて表示する。そして、対象利用者は、設定選択画面において表示されている全ての設定項目の内容に問題がなくなると終了ボタン15Cを、入力部14を介して指定する。対象利用者によって終了ボタン15Cが指定されると、ステップ216bが肯定判定となってステップ216cに移行する。
【0104】
ステップ216cで、CPU11は、対象サービスを実行する際に適用する設定項目に、設定選択画面に最終的に表示されている設定項目の内容を反映する。
【0105】
ステップ217aで、CPU11は、設定選択画面で最終的に表示されている設定項目の内容を用いて、予め定められた構成とされた反映設定表示画面を表示するように表示部15を制御する。ステップ217bで、CPU11は、予め定められた情報が入力されるまで待機する。
【0106】
図14に示すように、本実施形態に係る反映設定表示画面では、ステップ216cの処理によって反映した設定項目の内容、即ち、上述した仕様の相違に影響されない設定項目の内容を表示する。従って、対象利用者は、反映設定表示画面を参照することで、当該仕様の相違に影響されない設定項目の内容を把握することができる。
【0107】
一例として
図14に示される反映設定表示画面が表示部15に表示されると、対象利用者は、表示内容を確認した後、反映設定表示画面の下端部に表示されている終了ボタン15Cを、入力部14を介して指定する。これに応じて、ステップ217bが肯定判定となってステップ218に移行する。
【0108】
なお、本実施形態では、適用可能第2画像形成装置から取得した設定項目を提示し、利用者に対して必要に応じて内容を修正させて反映する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ80から取得した基本設定及び第1画像形成装置から取得したデフォルト設定項目を提示し、利用者に対して必要に応じて内容を修正させて反映する形態としてもよい。
【0109】
また、上記各実施形態では、携帯端末10とサーバ80との通信が常に可能である場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、携帯端末10とサーバ80との通信ができない場合、何れかの適用可能第2画像形成装置に記憶されている設定項目を、対象サービスを実行する際に適用する設定項目に反映させる形態としてもよい。また、この場合、第1画像形成装置に記憶されているデフォルト設定項目を、対象サービスを実行する際に適用する設定項目に反映させる形態としてもよい。
【0110】
また、上記各実施形態では、利用者によって過去に対象サービスを利用した第2画像形成装置が複数存在する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、利用者によって過去に対象サービスを利用した第2画像形成装置が1台のみである場合、当該第2画像形成装置の設定項目のみを対象として上記各実施形態に係る情報処理を実行する形態となる。
【0111】
また、上記各実施形態では、画像形成装置90に設定されている設定項目の他の画像形成装置90への適用が禁止されている場合については言及しなかったが、この場合、基本設定を常時適用する形態としてもよい。
【0112】
また、上記各実施形態では、利用者により、サーバ80に登録されている基本設定を常に利用するものと設定されている場合については言及しなかったが、この場合も、基本設定を常時適用する形態としてもよい。
【0113】
また、上記各実施形態では、基本設定、設定項目、及びデフォルト設定項目の全ての情報を取得した後、反映に必要な情報を選択して自装置に反映させる場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、自装置に反映させる情報を特定した後、特定した情報のみを取得して自装置に反映させる形態としてもよい。
【0114】
以上、実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更又は改良を加えることができ、該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0115】
また、上記実施形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0116】
また、上記実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば、CPU等)や、専用のプロセッサ(例えば、GPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0117】
また、上記実施形態では、情報処理装置として携帯型の装置を適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、据え置き型のパーソナルコンピュータや、スマートスピーカ等の携帯型ではない装置を情報処理装置として適用する形態とすることができることは言うまでもない。
【0118】
更に、上記実施形態では、情報処理を、プログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、情報処理を、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現する形態としてもよい。
【0119】
その他、上記実施形態で説明した携帯端末10の構成は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0120】
また、上記実施形態で説明した情報処理の流れも一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0121】
1 画像形成システム
10 携帯端末(情報処理装置)
11 CPU
11A 取得部
11B 選択部
11E 反映部
11a 取得部
11b 選択部
11c 提示部
11d 受付部
11e 反映部
12 メモリ
13 記憶部
13A 情報処理プログラム
14 入力部
15 表示部
16 媒体読み書き装置
17 記録媒体
18 無線通信部
80 サーバ
82 記憶部
82A 基本設定データベース
90 画像形成装置
92 記憶部
92A 履歴情報データベース
92B デフォルト情報データベース