(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、プログラム、及び車両
(51)【国際特許分類】
G08G 1/127 20060101AFI20240806BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20240806BHJP
G16Y 20/20 20200101ALI20240806BHJP
G16Y 40/30 20200101ALI20240806BHJP
【FI】
G08G1/127 B
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/30
(21)【出願番号】P 2020167305
(22)【出願日】2020-10-01
【審査請求日】2022-09-20
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100202326
【氏名又は名称】橋本 大佑
(72)【発明者】
【氏名】東出 宇史
(72)【発明者】
【氏名】宇野 慶一
【審査官】上野 博史
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-227550(JP,A)
【文献】特開平10-020784(JP,A)
【文献】実開昭60-100899(JP,U)
【文献】特開2012-014351(JP,A)
【文献】特開2012-234379(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/127
G16Y 10/40
G16Y 20/20
G16Y 40/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客に分散乗車を促す情報処理装置であって、
制御部を備え、前記制御部は、
先行車両が停留所へ到着したと判定すると、前記停留所における乗客の乗車状況を示す撮像情報を取得し、取得された前記撮像情報に基づいて前記乗車状況が所定の条件を満たすと判定すると、前記先行車両に未乗車の乗客に対して後続車両への分散乗車を促すための通知情報を生成し、生成された前記通知情報を前記先行車両及び前記停留所の少なくとも一方に提供
し、
前記所定の条件は、
前記停留所における未乗車の乗客の減少率が第1閾値よりも小さいという第1条件、
前記停留所における発車時刻に対する規定時間前の段階で未乗車の乗客の数が第2閾値よりも大きいという第2条件、
前記停留所における発車時刻に達したときでも未乗車の乗客が少なくとも一人存在するという第3条件、及び
前記停留所における未乗車の乗客のうち、所定の属性を有する乗客の数が第3閾値よりも大きいという第4条件、
の少なくとも1つを含む、
情報処理装置。
【請求項2】
請求項
1に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記先行車両及び前記停留所の少なくとも一方に設置されているデジタルサイネージにより出力するための前記通知情報を生成する、
情報処理装置。
【請求項3】
請求項
1又は2に記載の情報処理装置であって、
前記制御部は、前記停留所における規定の発車時刻に達したと判定すると前記先行車両の発車を促す制御情報を生成し、生成された前記制御情報を前記先行車両に提供する、
情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至
3のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
前記停留所に停車する前記車両と、
前記車両が停車する前記停留所に設置される管理装置と、
を備える、
情報処理システム。
【請求項5】
乗客に分散乗車を促す情報処理装置に、
先行車両が停留所へ到着したか否かを判定することと、
前記先行車両が前記停留所へ到着したと判定すると、前記停留所における乗客の乗車状況を示す撮像情報を取得することと、
取得された前記撮像情報に基づいて前記乗車状況が所定の条件を満たすと判定すると、前記先行車両に未乗車の乗客に対して後続車両への分散乗車を促すための通知情報を生成することと、
生成された前記通知情報を前記先行車両及び前記停留所の少なくとも一方に提供することと、
を含む動作を実行させ
、
前記所定の条件は、
前記停留所における未乗車の乗客の減少率が第1閾値よりも小さいという第1条件、
前記停留所における発車時刻に対する規定時間前の段階で未乗車の乗客の数が第2閾値よりも大きいという第2条件、
前記停留所における発車時刻に達したときでも未乗車の乗客が少なくとも一人存在するという第3条件、及び
前記停留所における未乗車の乗客のうち、所定の属性を有する乗客の数が第3閾値よりも大きいという第4条件、
の少なくとも1つを含む、
プログラム。
【請求項6】
請求項
5に記載のプログラムであって、
前記動作は、前記先行車両及び前記停留所の少なくとも一方に設置されているデジタルサイネージにより出力するための前記通知情報を生成することを含む、
プログラム。
【請求項7】
乗客に分散乗車を促す車両であって、
制御部を備え、前記制御部は、
前記車両が停留所へ到着したと判定すると、前記停留所における乗客の乗車状況を示す撮像情報を取得し、取得された前記撮像情報に基づいて前記乗車状況が所定の条件を満たすと判定すると、前記車両に未乗車の乗客に対して後続車両への分散乗車を促すための通知を前記車両及び前記停留所の少なくとも一方により実行させ
、
前記所定の条件は、
前記停留所における未乗車の乗客の減少率が第1閾値よりも小さいという第1条件、
前記停留所における発車時刻に対する規定時間前の段階で未乗車の乗客の数が第2閾値よりも大きいという第2条件、
前記停留所における発車時刻に達したときでも未乗車の乗客が少なくとも一人存在するという第3条件、及び
前記停留所における未乗車の乗客のうち、所定の属性を有する乗客の数が第3閾値よりも大きいという第4条件、
の少なくとも1つを含む、
車両。
【請求項8】
請求項
7に記載の車両であって、
前記制御部は、前記車両及び前記停留所の少なくとも一方に設置されているデジタルサイネージにより前記通知を実行させる、
車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理システム、プログラム、及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
先行車両に乗車しようとしている乗客に後続車両への分散乗車を促すための技術が知られている。例えば特許文献1には、バス停留所で待っている乗客に対してバスの混雑状況を知らせることができ、乗客の分散を図ってバスの円滑な運行を行うことのできるバス運行システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術には、先行車両が満員状態でなくても停留所における乗客の乗車状況に応じてより柔軟に後続車両への分散乗車を促すという観点で改善の余地があった。
【0005】
本開示は、停留所における乗客の乗車状況に応じてより柔軟に後続車両への分散乗車を促すことができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置は、乗客に分散乗車を促して車両の円滑な運行を可能にする情報処理装置であって、制御部を備え、前記制御部は、先行車両が停留所へ到着したと判定すると、前記停留所における乗客の乗車状況を示す情報を取得し、取得された前記情報に基づいて前記乗車状況が所定の条件を満たすと判定すると、前記先行車両に未乗車の乗客に対して後続車両への分散乗車を促すための通知情報を生成し、生成された前記通知情報を前記先行車両及び前記停留所の少なくとも一方に提供する。
【0007】
本開示の一実施形態に係るプログラムは、乗客に分散乗車を促して車両の円滑な運行を可能にする情報処理装置に、先行車両が停留所へ到着したか否かを判定することと、前記先行車両が前記停留所へ到着したと判定すると、前記停留所における乗客の乗車状況を示す情報を取得することと、取得された前記情報に基づいて前記乗車状況が所定の条件を満たすと判定すると、前記先行車両に未乗車の乗客に対して後続車両への分散乗車を促すための通知情報を生成することと、生成された前記通知情報を前記先行車両及び前記停留所の少なくとも一方に提供することと、を含む動作を実行させる。
【0008】
本開示の一実施形態に係る車両は、乗客に分散乗車を促して車両の円滑な運行を可能にする車両であって、制御部を備え、前記制御部は、前記車両が停留所へ到着したと判定すると、前記停留所における乗客の乗車状況を示す情報を取得し、取得された前記情報に基づいて前記乗車状況が所定の条件を満たすと判定すると、前記車両に未乗車の乗客に対して後続車両への分散乗車を促すための通知を前記車両及び前記停留所の少なくとも一方により実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一実施形態に係る情報処理装置、情報処理システム、プログラム、及び車両によれば、停留所における乗客の乗車状況に応じてより柔軟に後続車両への分散乗車を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示の一実施形態に係る情報処理装置を含む情報処理システムの構成を示す構成図である。
【
図2】
図1の情報処理装置、車両、及び管理装置のそれぞれの概略構成を示す機能ブロック図である。
【
図3】
図1の情報処理システムによって実行される情報処理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【
図4】
図1の情報処理装置によって実行される情報処理方法の第1例を説明するためのフローチャートである。
【
図5】
図1の情報処理装置によって実行される情報処理方法の第2例を説明するためのフローチャートである。
【
図6】
図2の情報処理装置の制御部による処理の一例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理装置10を含む情報処理システム1の構成を示す構成図である。
図1を参照しながら、本開示の一実施形態に係る情報処理装置10を含む情報処理システム1の概要について主に説明する。情報処理システム1は、情報処理装置10に加えて、車両20及び停留所に設置される管理装置30を有する。
【0013】
図1では説明の簡便のため、情報処理装置10、車両20、及び管理装置30について、それぞれ1つずつ図示しているが、情報処理システム1が有する情報処理装置10、車両20、及び管理装置30の数はそれぞれ2つ以上であってもよい。例えば、車両20は、先行車両に相当する車両20及び後続車両に相当する車両20の組を少なくとも1つ含んでもよい。情報処理装置10、車両20、及び管理装置30のそれぞれは、例えば移動体通信網及びインターネットなどを含むネットワーク40と通信可能に接続されている。
【0014】
情報処理装置10は、1つ又は互いに通信可能な複数のサーバ装置である。情報処理装置10は、これらに限定されず、PC(Personal Computer)又はスマートフォンなどの任意の汎用の電子機器であってもよいし、情報処理システム1に専用の他の電子機器であってもよい。
【0015】
車両20は、例えば乗客を乗せて移動するバスを含む。車両20は、少なくとも1つの停留所に途中停車しながら所定の二地点間を往復してもよいし、少なくとも1つの停留所に途中停車しながら循環ルートを一方向に移動してもよい。車両20は、これに限定されず、乗客が搭乗して停留所での途中停車を可能にする任意の車両を含んでもよい。
【0016】
車両20は、例えば自動運転を行う車両である。自動運転は、例えば、SAE(Society of Automotive Engineers)において定義されるレベル1乃至5を含むが、これらに限定されず、任意に定義されてもよい。車両20は、自動運転を行う車両に限定されず、運転者によって運転される任意の車両であってもよい。
【0017】
管理装置30は、例えば、車両20が停車する停留所に設置される電子機器を含む。管理装置30は、停留所に待機している乗客に対して行われる情報のやり取りを管理する。例えば、管理装置30は、停留所における情報の取得及び通知などの処理を実行する。後述するとおり、管理装置30は、例えば、停留所における乗客の乗車状況を撮像可能な撮像モジュール、停留所に待機している乗客に対して任意の情報を通知可能な出力インタフェース、及びこれらを制御する制御モジュールを含む。管理装置30は、これらに限定されず、停留所に設置される、情報処理システム1に専用の電子機器であってもよい。
【0018】
一実施形態の概要として、情報処理装置10は、乗客に分散乗車を促して車両20の円滑な運行を可能にする。情報処理装置10は、先行車両20が停留所へ到着したと判定すると、停留所における乗客の乗車状況を示す情報を取得する。情報処理装置10は、取得された乗客の乗車状況を示す情報に基づいて乗車状況が所定の条件を満たすと判定すると、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を促すための通知情報を生成する。情報処理装置10は、生成された通知情報を先行車両20及び停留所の少なくとも一方に提供する。本明細書において、「所定の条件は」、例えば第1条件、第2条件、第3条件、及び第4条件の少なくとも1つを含む。
【0019】
第1条件は、停留所における未乗車の乗客の減少率が第1閾値よりも小さいという条件である。本明細書において、「減少率」は、例えば単位時間あたりの減少人数を含む。第1閾値は、例えば情報処理システム1を管理する情報サービス事業者によってあらかじめ定められてもよいし、車両20の運行を管理する運行管理事業者によってあらかじめ定められてもよい。
【0020】
第2条件は、停留所における発車時刻に対する規定時間前の段階で未乗車の乗客の数が第2閾値よりも大きいという条件である。規定時間は、例えば情報処理システム1を管理する情報サービス事業者によってあらかじめ定められてもよいし、車両20の運行を管理する運行管理事業者によってあらかじめ定められてもよい。第2閾値は、例えば情報処理システム1を管理する情報サービス事業者によってあらかじめ定められてもよいし、車両20の運行を管理する運行管理事業者によってあらかじめ定められてもよい。
【0021】
第3条件は、停留所における発車時刻に達したときでも未乗車の乗客が少なくとも一人存在するという条件である。第4条件は、停留所における未乗車の乗客のうち、所定の属性を有する乗客の数が第3閾値よりも大きいという条件である。本明細書において、「所定の属性」は、例えば、高年齢、低年齢、及び身体障害などを含む。第3閾値は、例えば情報処理システム1を管理する情報サービス事業者によってあらかじめ定められてもよいし、車両20の運行を管理する運行管理事業者によってあらかじめ定められてもよい。
【0022】
次に、
図2を参照しながら、情報処理システム1に含まれる情報処理装置10、車両20、及び管理装置30のそれぞれの構成について主に説明する。
図2は、
図1の情報処理装置10、車両20、及び管理装置30のそれぞれの概略構成を示す機能ブロック図である。
【0023】
図2に示すように、情報処理装置10は、通信部11、記憶部12、及び制御部13を有する。
【0024】
通信部11は、ネットワーク40に接続する通信モジュールを含む。例えば、通信部11は、4G(4th Generation)及び5G(5th Generation)などの移動体通信規格又はインターネット規格に対応する通信モジュールを含んでもよい。一実施形態において、情報処理装置10は、通信部11を介してネットワーク40に接続されている。通信部11は、ネットワーク40を介して多様な情報を送信及び受信する。
【0025】
記憶部12は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリなどであるが、これらに限定されない。記憶部12は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部12は、情報処理装置10の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部12は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び通信部11によって受信又は送信される各種情報などを記憶してもよい。記憶部12に記憶された情報は、例えば通信部11を介してネットワーク40から受信される情報で更新可能であってもよい。
【0026】
制御部13は、1つ以上のプロセッサを含む。一実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサであるが、これらに限定されない。制御部13は、情報処理装置10を構成する各構成部と通信可能に接続され、情報処理装置10全体の動作を制御する。
【0027】
次に、情報処理システム1に含まれる車両20の構成について主に説明する。
図2に示すように、車両20は、通信部21、記憶部22、取得部23、出力部24、及び制御部25を有する。通信部21、記憶部22、取得部23、出力部24、及び制御部25は、例えばCAN(Controller Area Network)などの車載ネットワーク又は専用線を介して、互いに通信可能に接続されている。
【0028】
通信部21は、ネットワーク40に接続する通信モジュールを含む。例えば、通信部21は、4G及び5Gなどの移動体通信規格に対応する通信モジュールを含んでもよい。一実施形態において、車両20は、通信部21を介してネットワーク40に接続されている。通信部21は、ネットワーク40を介して多様な情報を送信及び受信する。
【0029】
記憶部22は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリなどであるが、これらに限定されない。記憶部22は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部22は、車両20の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部22は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び通信部21によって受信又は送信される各種情報などを記憶してもよい。記憶部22に記憶された情報は、例えば通信部21を介してネットワーク40から受信される情報で更新可能であってもよい。
【0030】
取得部23は、停留所における乗客の乗車状況を示す情報を取得可能な任意のモジュールを含む。例えば、取得部23は、車両20が停留所に停車した状態で当該停留所における乗客の乗車状況を撮像可能な撮像モジュールを含む。
【0031】
取得部23は、任意の衛星測位システムに対応する1つ以上の受信機を含む。例えば、取得部23は、GPS(Global Positioning System)受信機を含んでもよい。取得部23は、車両20の位置の測定値を位置情報として取得する。位置情報は、例えば住所、緯度、経度、及び高度などを含む。取得部23は、車両20の位置情報を常時取得してもよいし、定期的又は非定期的に取得してもよい。
【0032】
出力部24は、停留所に待機している乗客に対して任意の情報を通知可能な1つ以上の出力インタフェースを含む。例えば、出力部24は、車両20の側面に設けられているデジタルサイネージを含む。これに限定されず、出力部24は、車両20が停留所に停車した状態で、当該停留所に待機している乗客の視覚及び聴覚の少なくとも一方に影響を及ぼす任意の出力インタフェースを含んでもよい。出力部24は、例えば、停留所に待機している乗客の視覚に主に影響を及ぼす、デジタルサイネージ以外の他の任意の画像出力インタフェースを含んでもよい。出力部24は、例えば、停留所に待機している乗客の聴覚に主に影響を及ぼすスピーカなどの任意の音声出力インタフェースを含んでもよい。
【0033】
制御部25は、1つ以上のプロセッサを含む。一実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサであるが、これらに限定されない。例えば、制御部25は、ECU(Electronic Control Unit)を含んでもよい。制御部25は、車両20を構成する各構成部と通信可能に接続され、車両20全体の動作を制御する。
【0034】
次に、情報処理システム1に含まれる管理装置30の構成について主に説明する。
図2に示すように、管理装置30は、通信部31、記憶部32、取得部33、出力部34、及び制御部35を有する。
【0035】
通信部31は、ネットワーク40に接続する通信モジュールを含む。例えば、通信部31は、4G及び5Gなどの移動体通信規格又はインターネット規格に対応する通信モジュールを含んでもよい。一実施形態において、管理装置30は、通信部31を介してネットワーク40に接続されている。通信部31は、ネットワーク40を介して多様な情報を送信及び受信する。
【0036】
記憶部32は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、又は光メモリなどであるが、これらに限定されない。記憶部32は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。記憶部32は、管理装置30の動作に用いられる任意の情報を記憶する。例えば、記憶部32は、システムプログラム、アプリケーションプログラム、及び通信部31によって受信又は送信される各種情報などを記憶してもよい。記憶部32に記憶された情報は、例えば通信部31を介してネットワーク40から受信される情報で更新可能であってもよい。
【0037】
取得部33は、停留所における乗客の乗車状況を示す情報を取得可能な任意のモジュールを含む。例えば、取得部33は、管理装置30が設置されている停留所における乗客の乗車状況を撮像可能な撮像モジュールを含む。
【0038】
出力部34は、停留所に待機している乗客に対して任意の情報を通知可能な1つ以上の出力インタフェースを含む。例えば、出力部34は、停留所に設けられているデジタルサイネージを含む。これに限定されず、出力部34は、管理装置30が設置されている停留所に待機している乗客の視覚及び聴覚の少なくとも一方に影響を及ぼす任意の出力インタフェースを含んでもよい。出力部34は、例えば、停留所に待機している乗客の視覚に主に影響を及ぼす、デジタルサイネージ以外の他の任意の画像出力インタフェースを含んでもよい。出力部34は、例えば、停留所に待機している乗客の聴覚に主に影響を及ぼすスピーカなどの任意の音声出力インタフェースを含んでもよい。
【0039】
制御部35は、1つ以上のプロセッサを含む。一実施形態において「プロセッサ」は、汎用のプロセッサ、又は特定の処理に特化した専用のプロセッサであるが、これらに限定されない。制御部35は、管理装置30を構成する各構成部と通信可能に接続され、管理装置30全体の動作を制御する。
【0040】
図3は、
図1の情報処理システム1によって実行される情報処理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
図3を参照しながら、
図1の情報処理システム1が実行する情報処理方法の一例について説明する。
図3に示すシーケンス図は、情報処理システム1によって実行される情報処理方法の基本的な処理の流れを示す。
図3では、一例として、車両20は先行車両20であるとして説明する。
【0041】
ステップS100では、先行車両20の制御部25は、先行車両20の位置情報を取得部23により取得する。
【0042】
ステップS101では、先行車両20の制御部25は、ステップS100において取得された位置情報を、通信部21及びネットワーク40を介して情報処理装置10に送信する。情報処理装置10の制御部13は、先行車両20の位置情報を取得する。
【0043】
ステップS102では、情報処理装置10の制御部13は、ステップS101において取得された位置情報に基づいて、先行車両20が停留所へ到着したと判定する。
【0044】
ステップS103では、先行車両20の制御部25は、先行車両20が停車した停留所における乗客の乗車状況を示す情報を取得部23により取得する。例えば、先行車両20の制御部25は、ステップS102における判定結果に基づく情報処理装置10からの要求に応じて、ステップS103の取得処理を実行してもよい。例えば、先行車両20の制御部25は、ステップS101において取得された位置情報に基づいて先行車両20が停留所へ到着したと独自に判定して、ステップS103の取得処理を実行してもよい。
【0045】
ステップS104では、管理装置30の制御部35は、ステップS103と同様に、管理装置30が設置されている停留所に先行車両20が停車すると、当該停留所における乗客の乗車状況を示す情報を取得部33により取得する。例えば、管理装置30の制御部35は、ステップS102における判定結果に基づく情報処理装置10からの要求に応じて、ステップS104の取得処理を実行してもよい。例えば、管理装置30の制御部35は、取得部33の撮像モジュールにより撮像された画像に基づいて先行車両20が停留所へ到着したと独自に判定して、ステップS104の取得処理を実行してもよい。
【0046】
ステップS105では、先行車両20の制御部25は、ステップS103において取得された乗客の乗車状況を示す情報を、通信部21及びネットワーク40を介して情報処理装置10に送信する。情報処理装置10の制御部13は、乗客の乗車状況を示す情報を取得する。
【0047】
ステップS106では、管理装置30の制御部35は、ステップS104において取得された乗客の乗車状況を示す情報を、通信部31及びネットワーク40を介して情報処理装置10に送信する。情報処理装置10の制御部13は、乗客の乗車状況を示す情報を取得する。
【0048】
ステップS107では、情報処理装置10の制御部13は、取得された乗客の乗車状況を示す情報に基づいて乗車状況が所定の条件を満たすと判定する。
【0049】
ステップS108では、情報処理装置10の制御部13は、ステップS107における判定結果に基づいて、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を促すための通知情報を生成する。
【0050】
ステップS109では、情報処理装置10の制御部13は、ステップS108において生成された通知情報を先行車両20に提供する。例えば、情報処理装置10の制御部13は、ステップS108において生成された通知情報を、通信部11及びネットワーク40を介して先行車両20に送信する。
【0051】
ステップS110では、情報処理装置10の制御部13は、ステップS108において生成された通知情報を停留所に提供する。例えば、情報処理装置10の制御部13は、ステップS108において生成された通知情報を、通信部11及びネットワーク40を介して管理装置30に送信する。
【0052】
ステップS111では、先行車両20の制御部25は、ステップS109において取得された通知情報を出力部24により出力する。すなわち、先行車両20の制御部25は、ステップS109において取得された通知情報に基づいて、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を促すための通知を実行する。例えば、先行車両20の制御部25は、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を要求するメッセージを出力部24のデジタルサイネージに表示する。例えば、先行車両20の制御部25は、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を要求するアナウンス及び警報の少なくとも一方を出力部24のスピーカから出力する。
【0053】
ステップS112では、管理装置30の制御部35は、ステップS110において取得された通知情報を出力部34により出力する。すなわち、管理装置30の制御部35は、ステップS110において取得された通知情報に基づいて、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を促すための通知を実行する。例えば、管理装置30の制御部35は、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を要求するメッセージを出力部34のデジタルサイネージに表示する。例えば、管理装置30の制御部35は、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を要求するアナウンス及び警報の少なくとも一方を出力部34のスピーカから出力する。
【0054】
図4は、
図1の情報処理装置10によって実行される情報処理方法の第1例を説明するためのフローチャートである。
図4に示すフローチャートは、情報処理装置10によって実行される情報処理方法の基本的な処理の流れを示す。
図4に示すフローチャートは、先行車両20が停留所に停車した場合であって、当該停留所における規定の発車時刻に達していないときを想定した処理の流れを示す。
【0055】
ステップS200では、情報処理装置10の制御部13は、先行車両20の位置情報を取得する。例えば、制御部13は、先行車両20の位置情報を、ネットワーク40及び通信部11を介して先行車両20から受信する。
【0056】
ステップS201では、制御部13は、先行車両20が停留所へ到着したか否かを判定する。制御部13は、先行車両20が停留所へ到着したと判定すると、ステップS202の処理を実行する。制御部13は、先行車両20が停留所へ到着していないと判定すると、ステップS200の処理を再度実行する。
【0057】
ステップS202では、制御部13は、ステップS201において先行車両20が停留所へ到着したと判定すると、停留所における乗客の乗車状況を示す情報を取得する。例えば、制御部13は、乗客の乗車状況を示す情報を、ネットワーク40及び通信部11を介して先行車両20及び管理装置30の少なくとも一方から受信する。
【0058】
ステップS203では、制御部13は、ステップS202において取得された乗客の乗車状況を示す情報に基づいて、乗車状況が所定の条件を満たすか否かを判定する。制御部13は、乗車状況が所定の条件を満たすと判定すると、ステップS204の処理を実行する。制御部13は、乗車状況が所定の条件を満たしていないと判定すると、ステップS202の処理を再度実行する。
【0059】
ステップS204では、制御部13は、ステップS203において乗車状況が所定の条件を満たすと判定すると、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を促すための通知情報を生成する。例えば、制御部13は、先行車両20及び停留所の少なくとも一方に設置されているデジタルサイネージにより出力するための通知情報を生成してもよい。
【0060】
ステップS205では、制御部13は、ステップS204において生成された通知情報を先行車両20及び停留所の少なくとも一方に提供する。例えば、制御部13は、ステップS204において生成された通知情報を、通信部11及びネットワーク40を介して先行車両20及び管理装置30の少なくとも一方に送信する。
【0061】
図5は、
図1の情報処理装置10によって実行される情報処理方法の第2例を説明するためのフローチャートである。
図5に示すフローチャートは、先行車両20が停留所に停車したのち、当該停留所における規定の発車時刻に達したときを主に想定した処理の流れを示す。
【0062】
ステップS300では、情報処理装置10の制御部13は、先行車両20の位置情報を取得する。例えば、制御部13は、先行車両20の位置情報を、ネットワーク40及び通信部11を介して先行車両20から受信する。
【0063】
ステップS301では、制御部13は、先行車両20が停留所へ到着したか否かを判定する。制御部13は、先行車両20が停留所へ到着したと判定すると、ステップS302の処理を実行する。制御部13は、先行車両20が停留所へ到着していないと判定すると、ステップS300の処理を再度実行する。
【0064】
ステップS302では、制御部13は、ステップS301において先行車両20が停留所へ到着したと判定すると、当該停留所における規定の発車時刻に達したか否かを判定する。制御部13は、規定の発車時刻に達したと判定すると、ステップS303の処理を実行する。制御部13は、規定の発車時刻に達していないと判定すると、ステップS302の処理を再度実行する。
【0065】
ステップS303では、制御部13は、ステップS302において規定の発車時刻に達したと判定すると、先行車両20の発車を促す制御情報を生成する。本明細書において、「制御情報」は、例えば、自動運転を行う車両20の走行状態を制御するための情報を含む。例えば、制御情報は、自動運転を行う車両20のアクセル、ブレーキ、及びステアリングなどの操作情報を含む。これらに限定されず、制御情報は、運転者によって運転される車両20において、運転者に対して車両20により行われる通知処理を制御するための情報を含んでもよい。
【0066】
ステップS304では、制御部13は、ステップS303において生成された制御情報を先行車両20に提供する。例えば、制御部13は、ステップS303において生成された制御情報を、通信部11及びネットワーク40を介して先行車両20に送信する。
【0067】
先行車両20は、ステップS304において取得された制御情報に基づいて、停留所から発車するように自動運転を実行する。これに限定されず、先行車両20は、ステップS304において取得された制御情報に基づいて、停留所から発車するように運転者を促すための通知を実行してもよい。
【0068】
図6は、
図2の情報処理装置10の制御部13による処理の一例を説明するための図である。
図6を参照しながら、制御部13によって実行される、乗車状況が所定の条件を満たすか否かの判定処理について主に説明する。
図6では、4つの先行車両20について具体例を挙げているが、情報処理システム1に含まれる先行車両20の数は4つに限定されない。
【0069】
制御部13は、先行車両C1が停留所S1へ到着したと判定すると、停留所S1における乗客の乗車状況を示す情報を取得する。制御部13は、取得された情報に基づいて乗車状況が第1条件を満たすか否かを判定する。例えば、制御部13は、停留所S1における未乗車の乗客の減少率が第1閾値よりも小さいという条件を乗車状況が満たすか否かを判定する。制御部13は、停留所S1における乗車状況が第1条件を満たすと判定すると通知情報を生成し、停留所S1において先行車両C1に未乗車の乗客に対し後続車両20への分散乗車を促す。
【0070】
制御部13は、先行車両C2が停留所S2へ到着したと判定すると、停留所S2における乗客の乗車状況を示す情報を取得する。制御部13は、取得された情報に基づいて乗車状況が第2条件を満たすか否かを判定する。例えば、制御部13は、停留所S2における発車時刻に対する規定時間前の段階で未乗車の乗客の数が第2閾値よりも大きいという条件を乗車状況が満たすか否かを判定する。制御部13は、停留所S2における乗車状況が第2条件を満たすと判定すると通知情報を生成し、停留所S2において先行車両C2に未乗車の乗客に対し後続車両20への分散乗車を促す。
【0071】
制御部13は、先行車両C3が停留所S3へ到着したと判定すると、停留所S3における乗客の乗車状況を示す情報を取得する。制御部13は、取得された情報に基づいて乗車状況が第3条件を満たすか否かを判定する。例えば、制御部13は、停留所S3における発車時刻に達したときでも未乗車の乗客が少なくとも一人存在するという条件を乗車状況が満たすか否かを判定する。制御部13は、停留所S3における乗車状況が第3条件を満たすと判定すると通知情報を生成し、停留所S3において先行車両C3に未乗車の乗客に対し後続車両20への分散乗車を促す。
【0072】
制御部13は、先行車両C4が停留所S4へ到着したと判定すると、停留所S4における乗客の乗車状況を示す情報を取得する。制御部13は、取得された情報に基づいて乗車状況が第4条件を満たすか否かを判定する。例えば、制御部13は、停留所S4における未乗車の乗客のうち、所定の属性を有する乗客の数が第3閾値よりも大きいという条件を乗車状況が満たすか否かを判定する。制御部13は、停留所S4における乗車状況が第4条件を満たすと判定すると通知情報を生成し、停留所S4において先行車両C4に未乗車の乗客に対し後続車両20への分散乗車を促す。
【0073】
以上のような一実施形態によれば、停留所における乗客の乗車状況に応じてより柔軟に後続車両20への分散乗車を促すことができる。例えば、情報処理装置10は、乗車状況が所定の条件を満たすか否かの判定結果に基づいて通知情報を先行車両20及び停留所の少なくとも一方に提供する。これにより、情報処理装置10は、先行車両20が満員状態にあるか否かに関わらず、停留所における乗客の乗車状況に基づいて後続車両20への分散乗車をより柔軟に促すことができる。結果として、車両20の運行ダイヤの乱れが抑制される。
【0074】
所定の条件は、停留所における未乗車の乗客の減少率が第1閾値よりも小さいという第1条件を含む。これにより、情報処理装置10は、停留所における未乗車の乗客の減少率に基づいて、乗車状況が所定の条件を満たすか否かを精度良く判定することができる。情報処理装置10は、停留所における未乗車の乗客の減少率という客観的な指標に基づいて、先行車両20への乗客の乗車が遅延しているか否かを精度良く判定することができる。すなわち、情報処理装置10は、先行車両20への乗客の乗車が円滑に行われているか否かをこのような客観的な指標に基づいて精度良く判定することができる。
【0075】
所定の条件は、停留所における発車時刻に対する規定時間前の段階で未乗車の乗客の数が第2閾値よりも大きいという第2条件を含む。これにより、情報処理装置10は、発車時刻に対する規定時間前の段階での未乗車の乗客の数に基づいて、乗車状況が所定の条件を満たすか否かを精度良く判定することができる。情報処理装置10は、発車時刻に対する規定時間前の段階での未乗車の乗客の数という客観的な指標に基づいて、先行車両20への乗客の乗車が遅延しているか否かを精度良く判定することができる。すなわち、情報処理装置10は、先行車両20への乗客の乗車が円滑に行われているか否かをこのような客観的な指標に基づいて精度良く判定することができる。
【0076】
所定の条件は、停留所における発車時刻に達したときでも未乗車の乗客が少なくとも一人存在するという第3条件を含む。これにより、情報処理装置10は、発車時刻に達したときの未乗車の乗客の数に基づいて、乗車状況が所定の条件を満たすか否かを精度良く判定することができる。情報処理装置10は、発車時刻に達したときの未乗車の乗客の数という客観的な指標に基づいて、先行車両20への乗客の乗車が遅延しているか否かを精度良く判定することができる。すなわち、情報処理装置10は、先行車両20への乗客の乗車が円滑に行われているか否かをこのような客観的な指標に基づいて精度良く判定することができる。
【0077】
所定の条件は、停留所における未乗車の乗客のうち、所定の属性を有する乗客の数が第3閾値よりも大きいという第4条件を含む。これにより、情報処理装置10は、停留所における未乗車の乗客のうち、所定の属性を有する乗客の数に基づいて、乗車状況が所定の条件を満たすか否かを精度良く判定することができる。情報処理装置10は、停留所における未乗車の乗客のうち、所定の属性を有する乗客の数という客観的な指標に基づいて、先行車両20への乗客の乗車が遅延しているか否かを精度良く判定することができる。すなわち、情報処理装置10は、先行車両20への乗客の乗車が円滑に行われているか否かをこのような客観的な指標に基づいて精度良く判定することができる。
【0078】
情報処理装置10は、先行車両20及び停留所の少なくとも一方に設置されているデジタルサイネージにより出力するための通知情報を生成する。例えば、このような通知情報を取得した先行車両20の制御部25は、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を要求するメッセージを出力部24のデジタルサイネージに表示することができる。例えば、このような通知情報を取得した管理装置30の制御部35は、先行車両20に未乗車の乗客に対して後続車両20への分散乗車を要求するメッセージを出力部34のデジタルサイネージに表示することができる。以上により、停留所において先行車両20に乗車しようとしている乗客は、後続車両20への分散乗車を要求するメッセージを視覚的に確認することができる。
【0079】
情報処理装置10は、停留所における規定の発車時刻に達したと判定すると先行車両20の発車を促す制御情報を生成し、生成された制御情報を先行車両20に提供する。これにより、先行車両20は、停留所における規定の発車時刻に当該停留所を正確に出発することができる。結果として、車両20の運行ダイヤの乱れが抑制される。
【0080】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行うことが可能であることに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成又は各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成又はステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0081】
例えば、上述した実施形態において情報処理装置10において実行される少なくとも一部の処理動作が車両20又は管理装置30において実行されてもよい。例えば、情報処理装置10に代えて、車両20自体が、情報処理装置10に関する上述した処理動作を実行してもよい。車両20又は管理装置30において実行される少なくとも一部の処理動作が情報処理装置10において実行されてもよい。
【0082】
例えば、スマートフォン又はコンピュータなどの汎用の電子機器を、上述した実施形態に係る情報処理装置10として機能させる構成も可能である。具体的には、実施形態に係る情報処理装置10などの各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、電子機器のメモリに格納し、電子機器のプロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、一実施形態に係る開示は、プロセッサが実行可能なプログラムとしても実現可能である。
【0083】
又は、一実施形態に係る開示は、実施形態に係る情報処理装置10などに各機能を実行させるために1つ又は複数のプロセッサによって実行可能なプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ読取可能な媒体としても実現し得る。本開示の範囲には、これらも包含されると理解されたい。
【0084】
例えば、上述した実施形態において説明した情報処理装置10が車両20に搭載されてもよい。このとき、情報処理装置10は、ネットワーク40を介さずに車両20と直接的に情報通信を行ってもよい。
【0085】
上記実施形態では、情報処理装置10は、停留所における乗客の乗車状況を示す情報を先行車両20及び管理装置30の両方から取得すると説明したがこれに限定されない。情報処理装置10は、停留所における乗客の乗車状況を示す情報を先行車両20及び管理装置30のいずれか一方から取得してもよい。これに伴い、先行車両20及び管理装置30のいずれか一方のみが停留所における乗客の乗車状況を示す情報を対応する取得部により取得してもよい。
【0086】
上記実施形態では、情報処理装置10は、生成された通知情報を先行車両20及び停留所の両方に提供すると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、生成された通知情報を先行車両20及び停留所のいずれか一方に提供してもよい。これに伴い、先行車両20及び管理装置30のいずれか一方のみが、取得された通知情報を対応する出力部により出力してもよい。
【0087】
上記実施形態では、情報処理装置10は、先行車両20及び停留所の少なくとも一方に設置されているデジタルサイネージにより出力するための通知情報を生成すると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、このような視覚情報に代えて、又は加えて、先行車両20及び停留所の少なくとも一方に設置されているスピーカなどの任意の音声出力インタフェースにより出力するための通知情報を生成してもよい。
【0088】
上記実施形態では、情報処理装置10は、停留所における規定の発車時刻に達したと判定すると先行車両20の発車を促す制御情報を生成すると説明したが、これに限定されない。情報処理装置10は、このような制御情報を生成しなくてもよい。
【0089】
上記実施形態において、後続車両20は、停留所に停車している先行車両20に追いついていてもよいし、追いつかずに停留所から所定の距離だけ離れた位置を走行していてもよい。
【符号の説明】
【0090】
1 情報処理システム
10 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
20 車両
21 通信部
22 記憶部
23 取得部
24 出力部
25 制御部
30 管理装置
31 通信部
32 記憶部
33 取得部
34 出力部
35 制御部
40 ネットワーク