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特許7533225撮像装置、撮像操作装置、および制御方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】撮像装置、撮像操作装置、および制御方法
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/02 20210101AFI20240806BHJP
   G03B 17/38 20210101ALI20240806BHJP
   H04N 23/40 20230101ALI20240806BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20240806BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240806BHJP
【FI】
G03B17/02
G03B17/38 B
H04N23/40
H04N23/60
G03B15/00 F
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2020571092
(86)(22)【出願日】2020-01-23
(86)【国際出願番号】 JP2020002219
(87)【国際公開番号】W WO2020162194
(87)【国際公開日】2020-08-13
【審査請求日】2022-12-08
(31)【優先権主張番号】P 2019019558
(32)【優先日】2019-02-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121131
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 孝
(74)【代理人】
【氏名又は名称】稲本 義雄
(74)【代理人】
【識別番号】100168686
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 勇介
(72)【発明者】
【氏名】藤井 謙太郎
【審査官】▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-165316(JP,A)
【文献】特開2006-301201(JP,A)
【文献】特開昭56-147138(JP,A)
【文献】特開平04-125621(JP,A)
【文献】特開2001-215601(JP,A)
【文献】特開2000-209467(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 15/00
G03B 17/02
G03B 17/18
H04N 23/40
H04N 23/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部と、
前記操作部の操作方向に対する反力を発生させる反力発生部と、
前記操作部の操作時における撮像関連情報に基づいて前記反力を設定する制御部と
前記制御部で設定された反力に基づいて前記反力発生部に対して電流又は電圧を供給する駆動回路と
を備え
前記反力発生部はコイルと磁気可変弾性体を含み、前記コイルに対して電流又は電圧が供給されることで変化する磁場に応じた前記磁気可変弾性体の弾性率の変化によって反力を発生させる
撮像装置。
【請求項2】
前記操作部は前記撮像装置の撮像開始を指示する操作部であり、
前記操作部の操作方向に対する操作量を検出する位置検出部と、を更に備え、
前記制御部は前記操作量に応じて反力を設定する
請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記位置検出部で検出された前記操作量に基づいて、少なくとも前記操作部の操作開始を示す操作開始状態、前記撮像装置の光学系に対する制御を開始する半押し状態又は前記撮像装置の撮像素子に対するシャッタ制御を開始する全押し状態のいずれか1つの検出を行い、その検出を行った結果に応じて反力を設定する
請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像関連情報とは、少なくとも撮像動作可否情報、撮像画像情報若しくは撮像モード情報のいずれか1つである
請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像動作可否情報とは、少なくとも前記撮像装置に備えられた記憶媒体の記憶容量の残量又は前記撮像装置を動作させるための電源の残量のいずれか1つを示す情報であり、
前記制御部は、前記撮像動作可否情報が所定の閾値以下となる条件を満たす場合に反力を設定する
請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記電源の残量が所定の閾値以下である条件を満たす場合に、前記条件を満たしていない時の反力よりも強い反力を設定する
請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記全押し状態を検出し、前記記憶容量の残量が所定値以下である条件を満たす場合に、前記条件を満たしていない時の反力よりも強い反力を設定する
請求項5に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記撮像画像情報とは、少なくとも撮像画像の構図情報又は撮像画像の被写体に対する合焦度合いのいずれか1つを示す情報であり、
前記制御部は、前記撮像画像情報が所定の条件を満たす場合に反力を設定する
請求項4に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記半押し状態を検出し、前記撮像画像の構図情報が所定の条件を満たす場合に、前記構図情報が前記所定の条件を満たしていない時の反力よりも強い反力を設定する
請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記半押し状態を検出した場合に、前記合焦度合いに応じて反力を設定する
請求項8に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記撮像モード情報とは、前記撮像装置の操作時における少なくとも動画モード、連写モード、前記撮像素子が電子シャッタにより撮像を行う電子シャッターモード又は前記撮像装置の誤操作を防止するための誤操作防止モードのいずれか1つを示す情報であり、
前記制御部は、前記撮像モード情報に応じて反力を設定する
請求項4に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記反力発生部は圧電素子を含み、
前記制御部は、前記撮像モード情報が前記電子シャッターモードを示し、前記全押し状態を検出した場合に、前記反力発生部に振動を付与するように反力を設定する
請求項11に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記制御部は、
前記操作量に基づく前記操作部に対する操作速度が所定の閾値以上となる時は異常な操作であると判定し、
前記撮像モード情報が前記誤操作防止モードを示す場合であり、前記異常な操作であると判定された時、
前記異常な操作と判定されていない時の反力よりも強い反力を設定し、
更に前記撮像装置の光学系に対する制御及び撮像素子に対するシャッタ制御を行わないように制御する
請求項11に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記撮像関連情報と前記操作量に基づいて前記制御部が設定する反力を示すプロファイルを保持するプロファイル格納部と、
前記プロファイルに示される前記撮像関連情報、前記操作量及び設定する反力を任意に設定可能な設定入力部と、
を更に備える請求項2に記載の撮像装置。
【請求項15】
前記設定入力部は、前記操作量に対して前記制御部が所定の状態を検出する検出位置、
及び前記所定の状態の数を任意に設定可能である
請求項14に記載の撮像装置。
【請求項16】
有線若しくは無線にて撮像装置と通信する通信部と、
前記通信部を介して前記撮像装置の撮像動作を制御する操作部と、
前記操作部の操作方向に対する反力を発生させる反力発生部と、
前記操作部の操作時における前記撮像装置の撮像関連情報に基づいて前記反力を設定する制御部と
前記制御部で設定された反力に基づいて前記反力発生部に対して電流又は電圧を供給する駆動回路と
を備え
前記反力発生部はコイルと磁気可変弾性体を含み、前記コイルに対して電流又は電圧が供給されることで変化する磁場に応じた前記磁気可変弾性体の弾性率の変化によって反力を発生させる
撮像操作装置。
【請求項17】
操作部の操作方向に対する反力を反力発生部によって発生させることと、
前記操作部の操作時における撮像関連情報に基づいて前記反力を設定することと
その設定された反力に基づいて前記反力発生部に対して電流又は電圧を供給することと
を含み、
前記反力発生部はコイルと磁気可変弾性体を含み、前記コイルに対して電流又は電圧が供給されることで変化する磁場に応じた前記磁気可変弾性体の弾性率の変化によって反力を発生させる
撮像装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、撮像装置、撮像操作装置、および制御方法に関し、特に、より良好に撮像を行うことができるようにした撮像装置、撮像操作装置、および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、一眼レフカメラやコンパクトカメラなどの撮像装置では、撮像画像または再生画像を表示する表示部に、動作モードや動作状況などを通知する各種のアイコン画像が表示される。ユーザは、これらのアイコン画像により、例えば、電池残量や、撮影サイズ、撮影モードを認識しながら、撮像装置による撮像を行うことができる。
【0003】
また、アイコン画像を表示部に表示する以外の通知方法で、動作モードや動作状況などをユーザに通知する撮像装置も提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、ファインダや表示部の案内表示を見ることなく、ユーザの皮膚感覚を刺激する出力を発生する刺激発生デバイスによる通知によって、撮像装置を望ましい方向に向けることを可能とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2014-164172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の特許文献1で開示されている撮像装置では、ユーザの皮膚感覚を刺激するのに伴って、誤操作や手振れの原因となる恐れがあり、結果的に、良い画像を撮像することができないこともあると想定される。
【0007】
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より良好に撮像を行うことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一側面の撮像装置は、操作部と、前記操作部の操作方向に対する反力を発生させる反力発生部と、前記操作部の操作時における撮像関連情報に基づいて前記反力を設定する制御部と、前記制御部で設定された反力に基づいて前記反力発生部に対して電流又は電圧を供給する駆動回路とを備え、前記反力発生部はコイルと磁気可変弾性体を含み、前記コイルに対して電流又は電圧が供給されることで変化する磁場に応じた前記磁気可変弾性体の弾性率の変化によって反力を発生させる
【0009】
本開示の一側面の撮像操作装置は、有線若しくは無線にて撮像装置と通信する通信部と、前記通信部を介して前記撮像装置の撮像動作を制御する操作部と、前記操作部の操作方向に対する反力を発生させる反力発生部と、前記操作部の操作時における前記撮像装置の撮像関連情報に基づいて前記反力を設定する制御部と、前記制御部で設定された反力に基づいて前記反力発生部に対して電流又は電圧を供給する駆動回路とを備え、前記反力発生部はコイルと磁気可変弾性体を含み、前記コイルに対して電流又は電圧が供給されることで変化する磁場に応じた前記磁気可変弾性体の弾性率の変化によって反力を発生させる
【0010】
本開示の一側面の制御方法は、操作部の操作方向に対する反力を反力発生部によって発生させることと、前記操作部の操作時における撮像関連情報に基づいて前記反力を設定することと、その設定された反力に基づいて前記反力発生部に対して電流又は電圧を供給することとを含み、前記反力発生部はコイルと磁気可変弾性体を含み、前記コイルに対して電流又は電圧が供給されることで変化する磁場に応じた前記磁気可変弾性体の弾性率の変化によって反力を発生させる
【0011】
本開示の一側面においては、操作部の操作方向に対する反力が反力発生部によって発生され、操作部の操作時における撮像関連情報に基づいて反力が設定され、その設定された反力に基づいて反力発生部に対して電流又は電圧が供給される。そして、反力発生部はコイルと磁気可変弾性体を含み、コイルに対して電流又は電圧が供給されることで変化する磁場に応じた磁気可変弾性体の弾性率の変化によって反力を発生させる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本技術を適用した撮像装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
図2】反力発生構造を説明する第1の構造例を示す図である。
図3】反力発生構造を説明する第2の構造例を示す図である。
図4】反力発生構造を説明する第3の構造例を示す図である。
図5】反力発生構造を説明する第4の構造例を示す図である。
図6】反力発生構造を説明する第5の構造例を示す図である。
図7】ストローク検出構造を説明する第1の構造例を示す図である。
図8】ストローク検出構造を説明する第2の構造例を示す図である。
図9】ストローク検出構造を説明する第3の構造例を示す図である。
図10】ストローク検出構造を説明する第4の構造例を示す図である。
図11】ストローク検出構造を説明する第5の構造例を示す図である。
図12】撮像装置の詳細な構成例を示すブロック図である。
図13】プロファイルの設定例を示す図である。
図14】反力制御の第1の制御例について説明する図である。
図15】反力制御の第2の制御例について説明する図である。
図16】反力制御の第3の制御例について説明する図である。
図17】反力制御の第4の制御例について説明する図である。
図18】反力制御の第5の制御例について説明する図である。
図19】反力制御の第6の制御例について説明する図である。
図20】反力制御の第7の制御例について説明する図である。
図21】第1の反力制御処理を説明するフローチャートである。
図22】第2の反力制御処理を説明するフローチャートである。
図23】第3の反力制御処理を説明するフローチャートである。
図24】第4の反力制御処理を説明するフローチャートである。
図25】第5の反力制御処理を説明するフローチャートである。
図26】第6の反力制御処理を説明するフローチャートである。
図27】第7の反力制御処理を説明するフローチャートである。
図28】第8の反力制御処理を説明するフローチャートである。
図29】第9の反力制御処理を説明するフローチャートである。
図30】本技術を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本技術を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0014】
<撮像装置の構成例>
図1は、本技術を適用した撮像装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、撮像装置11は、撮像部12、カメラ本体13、シャッタ操作部14、外部記憶メモリ15、電源16、表示部17、および設定入力部18を備えて構成される。
【0016】
撮像部12は、カメラ本体13からの光学系制御およびシャッタ制御に従って、シャッタ操作部14に対するユーザのシャッタ操作が行われたタイミングで、図示しない被写体を撮像して画像を取得し、その画像をカメラ本体13に供給する。例えば、撮像部12は、図12を参照して後述するように、光学系61および撮像素子62を備える。
【0017】
カメラ本体13は、電源16から供給される電力により駆動し、シャッタ操作部14に対するユーザのシャッタ操作に応じて撮像部12による撮像を制御し、その撮像により得られた画像を外部記憶メモリ15に記憶させたり、表示部17に表示させたりする。また、カメラ本体13では、ユーザがシャッタ操作を行う際に、シャッタ操作部14のレリーズカバー22(図2参照)を押し込む力に対して、シャッタ操作部14で発生させる反力を制御する反力制御処理が行われる。なお、カメラ本体13の詳細な構成については、図12を参照して後述する。
【0018】
シャッタ操作部14は、撮像装置11により画像を撮像する際に、例えば、ユーザによりレリーズカバー22が押し込まれるシャッタ操作が行われると、そのシャッタ操作に応じたシャッタ操作信号をカメラ本体13に供給する。なお、シャッタ操作部14は、撮像装置11に組み込まれるような構成とする他、撮像装置11とは独立した装置として構成としてもよく、例えば、カメラ本体13と有線若しくは無線にて通信を行ってシャッタ操作信号を送信するような構造(即ち、そのような通信を行う通信部を備える構造)を採用することができる。
【0019】
例えば、シャッタ操作部14は、シャッタ操作時に、ユーザがレリーズカバー22を押し込んだ押し込み量に応じたストローク位置を検出するストローク検出構造(後述する図7乃至図11参照)を備えている。また、シャッタ操作部14は、カメラ本体13において反力制御処理が実行されるのに応じて供給される電流または電圧によって、ユーザによりレリーズカバー22が押し込まれる方向に対して反対方向に向かう反力を発生する反力発生構造(後述する図2乃至図6参照)を備えている。なお、シャッタ操作部14における反力は、特定の一方向に対してのみに向かうように発生するものであることが好ましい。
【0020】
外部記憶メモリ15は、例えば、カメラ本体13に対して着脱可能に構成され、カメラ本体13に装着された状態で、カメラ本体13から供給される画像を記憶する。
【0021】
電源16は、例えば、カメラ本体13に対して着脱可能に構成され、カメラ本体13に装着された状態で、駆動に必要な電力をカメラ本体13に供給する。
【0022】
表示部17は、カメラ本体13から供給される画像、例えば、撮像部12においてリアルタイムに撮像されている画像や、外部記憶メモリ15から読み出されて再生される画像などを表示する。
【0023】
設定入力部18は、例えば、ボタンやタッチパネルなどにより構成され、撮像装置11が撮像を行う際に必要となる各種の設定情報、例えば、後述する図13に示すようなプロファイルに登録される設定情報を、ユーザが入力するのに利用される。
【0024】
以上のように構成される撮像装置11は、ユーザが撮像を行う際に、シャッタ操作部14で検出されるストローク位置に基づいて、シャッタ操作部14に発生させる反力を制御することができる。そして、撮像装置11は、シャッタ操作部14で発生する反力によって、画像の取得に影響を与える情報を、例えば、後述するような連写残量や水平度などをユーザに通知することができ、ユーザは、より良好に撮像を行うことができる。
【0025】
<シャッタ操作部の構成例>
図2乃至図11を参照して、シャッタ操作部14の反力発生構造およびストローク検出構造について説明する。
【0026】
図2には、シャッタ操作部14で採用される反力発生構造を説明する第1の構造例を示す模式的な断面図が示されている。
【0027】
図2に示すように、シャッタ操作部14A-1は、カメラ本体13の筐体21に組み込まれ、レリーズカバー22、レリーズ軸23、圧縮コイルばね24、コイル25、および磁石26を備えて構成される。
【0028】
レリーズカバー22は、シャッタ操作部14A-1の外観を構成し、レリーズ軸23は、シャッタ操作部14A-1のストローク方向(図2の上下方向)に沿った動きをガイドする。また、レリーズカバー22およびレリーズ軸23は、例えば、一体となるように固定される。
【0029】
圧縮コイルばね24は、シャッタ操作時にユーザによりレリーズカバー22が押し込まれる方向に対する反対方向(図2で上向きの白抜きの矢印で示す方向)に向かって、レリーズカバー22およびレリーズ軸23を付勢する。また、圧縮コイルばね24は、コイル25に電流が供給されていないときにも、常に、レリーズカバー22を押し込む力に対して反発するような一定のバネ力を生じさせている。
【0030】
コイル25は、シャッタ操作部14A-1のストローク方向に沿って、レリーズ軸23が中心軸となるように金属線が巻かれて構成され、磁石26の近傍に配置されるように筐体21に対して固定される。
【0031】
磁石26は、レリーズ軸23の下端に固定されており、レリーズカバー22が押し込まれるのに応じて、コイル25に対する相対的な位置関係が変化する。
【0032】
このように、シャッタ操作部14A-1では、コイル25および磁石26により反力発生構造が構成される。即ち、コイル25に電流を流すことによって、コイル25および磁石26の間で、シャッタ操作部14A-1のストローク方向(図2で上下に向く白抜きの矢印で示す方向)に沿った電磁力が発生する。これにより、シャッタ操作部14A-1は、ユーザがシャッタ操作を行う際に、レリーズカバー22を押し込む力に対する反力を変化させることができる。
【0033】
例えば、コイル25および磁石26により、図2の上方向の電磁力(斥力)を発生させた場合、その電磁力と、圧縮コイルばね24によるバネ力とを合わせた反力が、レリーズカバー22を押し込むユーザに伝わることになる。なお、コイル25および磁石26により、図2の下方向の電磁力(引力)を発生させることができ、これにより、圧縮コイルばね24によるバネ力と釣り合った電磁力を発生させた場合には、反力は0となる。さらに、コイル25および磁石26により、図2の下方向に向かってレリーズカバー22を引き込むような力を発生させることもできる。
【0034】
図3には、シャッタ操作部14で採用される反力発生構造を説明する第2の構造例を示す模式的な断面図が示されている。なお、シャッタ操作部14A-2において、図2のシャッタ操作部14A-1と共通する構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0035】
図3に示すように、シャッタ操作部14A-2は、カメラ本体13の筐体21に組み込まれ、レリーズカバー22、レリーズ軸23、圧縮コイルばね24、およびコイル25を備えて構成される点で、図2のシャッタ操作部14A-1と共通する構成となっている。
【0036】
そして、シャッタ操作部14A-2は、レリーズ軸23の下端と、カメラ本体13の筐体21との間に磁気可変弾性体27が配置されている点で、図2のシャッタ操作部14A-1と異なる構成となっている。
【0037】
磁気可変弾性体27は、外部の磁場に応じて弾性的な性質を変化させることができる弾性体であり、例えば、エラストマなどのような弾性を有する物質の内部に磁性粒子を分散させて固定させた構造からなる。また、磁気可変弾性体27は、図示するように、コイル25を貫通して、一端がレリーズ軸23の下端に当接し、他端がカメラ本体13の筐体21に当接するように配置される。
【0038】
このように、シャッタ操作部14A-2では、コイル25および磁気可変弾性体27により反力発生構造が構成される。即ち、コイル25に電流を流すことにより発生する磁場によって、磁気可変弾性体27の弾性率が変化し、磁気可変弾性体27によりレリーズ軸23を押し上げる方向(図3で上向きの白抜きの矢印で示す方向)に向かう応力が発生する。これにより、シャッタ操作部14A-2は、ユーザがシャッタ操作を行う際に、レリーズカバー22を押し込む力に対する反力を変化させることができる。
【0039】
例えば、コイル25および磁気可変弾性体27により、図3の上方向の応力を発生させた場合、その応力と、圧縮コイルばね24によるバネ力とを合わせた反力が、レリーズカバー22を押し込むユーザに伝わることになる。なお、磁気可変弾性体27は、図3の下方向に向かう力を発生させることはできず、反力を0としたり、図3の下方向に向かってレリーズカバー22を引き込んだりすることはできない。
【0040】
図4には、シャッタ操作部14で採用される反力発生構造を説明する第3の構造例を示す模式的な断面図が示されている。なお、シャッタ操作部14A-3において、図2のシャッタ操作部14A-1と共通する構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0041】
図4に示すように、シャッタ操作部14A-3は、カメラ本体13の筐体21に組み込まれ、レリーズカバー22、レリーズ軸23、および圧縮コイルばね24を備えて構成される点で、図2のシャッタ操作部14A-1と共通する構成となっている。
【0042】
そして、シャッタ操作部14A-3は、レリーズ軸23の下端と、カメラ本体13の筐体21との間に圧電素子28および弾性体29が配置されている点で、図2のシャッタ操作部14A-1と異なる構成となっている。例えば、圧電素子28および弾性体29は、一体となるように固定される。
【0043】
圧電素子28は、両端に印加される電圧に従って、その両端方向に広がるような応力を発生する。また、圧電素子28は、一端がレリーズ軸23の下端に当接し、他端が弾性体29に当接するように配置される。
【0044】
弾性体29は、シャッタ操作時にユーザによりレリーズカバー22が押し込まれる方向に対して反対を向く方向(図4で上向きの白抜きの矢印で示す方向)に向かって、圧電素子28を付勢する。また、弾性体29は、一端が圧電素子28の下端に当接し、他端がカメラ本体13の筐体21に当接するように配置される。
【0045】
このように、シャッタ操作部14A-3では、圧電素子28および弾性体29により反力発生構造が構成される。即ち、圧電素子28に電圧を印加することによって、圧電素子28に応力が発生し、圧電素子28によりレリーズ軸23を押し上げる方向(図4で上向きの白抜きの矢印で示す方向)に向かう応力が発生する。これにより、シャッタ操作部14A-3は、ユーザがシャッタ操作を行う際に、レリーズカバー22を押し込む力に対する反力を変化させることができる。
【0046】
例えば、圧電素子28および弾性体29により、図4の上方向の応力を発生させた場合、その応力と、圧縮コイルばね24によるバネ力とを合わせた反力が、レリーズカバー22を押し込むユーザに伝わることになる。なお、圧電素子28は、図4の下方向の応力を発生させることはできず、反力を0としたり、図4の下方向に向かってレリーズカバー22を引き込んだりすることはできない。
【0047】
さらに、シャッタ操作部14A-3では、圧電素子28に交流の電圧を印加することによって微振動を発生させることができ、その微振動による振幅の小さな反力の変化を、レリーズ軸23を介してレリーズカバー22に伝えることができる。これにより、シャッタ操作部14A-3は、レリーズカバー22を押し込むユーザの指に対する触覚変化を起こすことができる。
【0048】
図5には、シャッタ操作部14で採用される反力発生構造を説明する第4の構造例を示す模式的な断面図が示されている。なお、シャッタ操作部14A-4において、図2のシャッタ操作部14A-1と共通する構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0049】
図5に示すように、シャッタ操作部14A-4は、カメラ本体13の筐体21に組み込まれ、レリーズカバー22、レリーズ軸23、および圧縮コイルばね24を備えて構成される点で、図2のシャッタ操作部14A-1と共通する構成となっている。
【0050】
そして、シャッタ操作部14A-4は、レリーズ軸23の下端と、カメラ本体13の筐体21との間にコイル30および磁石31が配置されている点で、図2のシャッタ操作部14A-1と異なる構成となっている。
【0051】
コイル30は、シャッタ操作部14A-4のストローク方向に沿って、レリーズ軸23が中心軸となるように金属線が巻かれて構成される。また、コイル30は、レリーズ軸23の下端に固定されており、レリーズカバー22が押し込まれるのに応じて、磁石31に対する相対的な位置関係が変化する。
【0052】
磁石31は、カメラ本体13の筐体21に対して固定される。また、磁石31が、コイル30の内部に差し込まれ、コイル30の中心を通るように配置する構成とした場合には、磁石31を囲うようにコイル30がストローク方向に移動することになり、より効率良く電磁力を発生させることができる。
【0053】
このように、シャッタ操作部14A-4では、コイル30および磁石31により反力発生構造が構成される。ここで、図2のシャッタ操作部14A-1では、コイル25が筐体21に固定され、磁石26がレリーズ軸23に固定されているのに対し、シャッタ操作部14A-4では、コイル30がレリーズ軸23に固定され、磁石31に固定されており、それらの位置関係が逆構成となっている。
【0054】
このような構成のシャッタ操作部14A-4においても、図2のシャッタ操作部14A-1と同様に、コイル30および磁石31の間で、シャッタ操作部14A-4のストローク方向(図5で上下に向く白抜きの矢印で示す方向)に沿った電磁力が発生する。これにより、シャッタ操作部14A-4は、ユーザがシャッタ操作を行う際に、レリーズカバー22を押し込む力に対する反力を変化させることができる。
【0055】
図6には、シャッタ操作部14で採用される反力発生構造を説明する第5の構造例を示す模式的な断面図が示されている。なお、シャッタ操作部14A-5において、図2のシャッタ操作部14A-1と共通する構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0056】
図6に示すように、シャッタ操作部14A-5は、カメラ本体13の筐体21に組み込まれ、レリーズカバー22およびレリーズ軸23を備えて構成される点で、図2のシャッタ操作部14A-1と共通する構成となっている。
【0057】
そして、シャッタ操作部14A-5は、図2の圧縮コイルばね24に替えて、圧縮コイルばね32を備えるとともに、磁石33を備えて構成される点で、図2のシャッタ操作部14A-1と異なる構成となっている。
【0058】
圧縮コイルばね32は、図2の圧縮コイルばね24と同様に、レリーズカバー22およびレリーズ軸23を付勢するとともに、図2のコイル25と同様の機能を備えた構成となっている。即ち、圧縮コイルばね32は、電流を流すことによって、圧縮コイルばね32および磁石33の間で、シャッタ操作部14A-5のストローク方向(図6で上下に向く白抜きの矢印で示す方向)に沿った電磁力を発生することができる。
【0059】
磁石33は、カメラ本体13の筐体21に対して固定される。なお、磁石33が、圧縮コイルばね32の内部に差し込まれ、圧縮コイルばね32の中心を通るような配置としてもよい。
【0060】
このように、シャッタ操作部14A-5では、圧縮コイルばね32および磁石33により反力発生構造が構成される。これにより、シャッタ操作部14A-5は、ユーザがシャッタ操作を行う際に、レリーズカバー22を押し込む力に対する反力を変化させることができる。
【0061】
図7には、シャッタ操作部14で採用されるストローク検出構造を説明する第1の構造例を示す模式的な断面図が示されている。
【0062】
図7に示すように、シャッタ操作部14B-1は、レリーズカバー22、レリーズ軸23、検出板41、検出基板42、弾性体43aおよび43b、並びに、検出電極44aおよび44bによって構成される。
【0063】
レリーズカバー22およびレリーズ軸23は、上述した反力発生構造と同様に構成され、ストローク方向に沿って動くような構造となっている。そして、レリーズカバー22およびレリーズ軸23は、レリーズカバー22が押し込まれていない状態で、レリーズ軸23の下端が検出板41に当接するように配置される。
【0064】
検出板41は、シャッタ操作時にユーザによりレリーズカバー22が押し込まれるのに応じて、レリーズカバー22およびレリーズ軸23のストロークとともに位置が変化する板状の部材である。
【0065】
検出基板42は、検出電極44aおよび44bの静電容量の変化を検出する電子回路を備え、その静電容量の変化を、ユーザによるシャッタ操作を検出するためのシャッタ操作信号として出力する。また、検出基板42は、図示しないカメラ本体13の筐体21(図2参照)に固定される。
【0066】
弾性体43aおよび43bは、例えば、弾性を備えたバネにより構成され、検出板41および検出基板42の間に配置される。例えば、弾性体43aおよび43bは、図7の上向きに検出板41を付勢する。
【0067】
検出電極44aは、検出板41の検出基板42側に固定され、検出電極44bは、検出基板42の検出板41側に実装される。このように、検出電極44aおよび44bは、互いに向かい合うように配置され、ユーザによりレリーズカバー22が押し込まれるのに応じて、検出電極44aおよび44bの間の距離が変化する。これにより、検出電極44aおよび44bの静電容量が変化する。
【0068】
このように、シャッタ操作部14B-1では、検出電極44aおよび44bの静電容量の変化を利用してストローク検出構造が構成される。即ち、レリーズカバー22が押し込まれることによって、検出電極44aおよび44bの静電容量が変化し、その変化量に応じたシャッタ操作信号に従って、ストローク位置が検出される。
【0069】
図8には、シャッタ操作部14で採用されるストローク検出構造を説明する第2の構造例を示す模式的な断面図が示されている。なお、シャッタ操作部14B-2において、図7のシャッタ操作部14B-1と共通する構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0070】
図8に示すように、シャッタ操作部14B-2は、レリーズカバー22、レリーズ軸23、並びに、弾性体43aおよび43bを備えて構成される点で、図7のシャッタ操作部14B-1と共通する構成となっている。
【0071】
そして、シャッタ操作部14B-2は、検出板41aおよび41b、並びに、感圧センサ45を備える点で、図7のシャッタ操作部14B-1と異なる構成となっている。
【0072】
検出板41aは、図7の検出板41と同様に、シャッタ操作時にユーザによりレリーズカバー22が押し込まれるのに応じて、レリーズカバー22およびレリーズ軸23のストロークとともに位置が変化する板状の部材である。また、検出板41bは、検出板41aと同様の板状の部材であり、図示しないカメラ本体13の筐体21(図2参照)に固定される。
【0073】
感圧センサ45は、レリーズ軸23の下端と検出板41aとの間に配置されるように、検出板41aに固定されている。そして、感圧センサ45は、シャッタ操作時にユーザによりレリーズカバー22が押し込まれるのに応じて弾性体43aおよび43bで発生する圧力(例えば、バネの反発力)を検出し、その反力の変化を、ユーザによるシャッタ操作を検出するためのシャッタ操作信号として出力する。
【0074】
このように、シャッタ操作部14B-2は、感圧センサ45により検出される弾性体43aおよび43bによる圧力の変化を利用してストローク検出構造が構成される。即ち、レリーズカバー22が押し込まれることによって、感圧センサ45が検出する圧力が変化し、その変化量に応じたシャッタ操作信号に従って、ストローク位置が検出される。
【0075】
図9には、シャッタ操作部14で採用されるストローク検出構造を説明する第3の構造例を示す模式的な断面図が示されている。なお、シャッタ操作部14B-3において、図7のシャッタ操作部14B-1と共通する構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0076】
図9に示すように、シャッタ操作部14B-3は、レリーズカバー22、レリーズ軸23、検出板41、検出基板42、並びに、弾性体43aおよび43bを備えて構成される点で、図7のシャッタ操作部14B-1と共通する構成となっている。
【0077】
そして、シャッタ操作部14B-3は、フォトリフレクタ46を備える点で、図7のシャッタ操作部14B-1と異なる構成となっている。
【0078】
フォトリフレクタ46は、検出基板42の検出板41側に実装され、検出板41に向かって光を照射する。検出板41の検出基板42側を向く面は光反射性を有する反射体となっており、フォトリフレクタ46は、検出板41で反射した光を検出する。これによって、ユーザによりレリーズカバー22が押し込まれるのに応じて、検出板41および検出基板42の間隔が変化すると、フォトリフレクタ46は、その間隔の変化を検出して、ユーザによるシャッタ操作を検出するためのシャッタ操作信号として出力する。
【0079】
このように、シャッタ操作部14B-3は、フォトリフレクタ46により検出される間隔の変化を利用してストローク検出構造が構成される。即ち、レリーズカバー22が押し込まれることによって、フォトリフレクタ46が検出する反射光が変化し、その変化量に応じたシャッタ操作信号に従って、ストローク位置が検出される。
【0080】
図10には、シャッタ操作部14で採用されるストローク検出構造を説明する第4の構造例を示す模式的な断面図が示されている。なお、シャッタ操作部14B-4において、図7のシャッタ操作部14B-1と共通する構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0081】
図10に示すように、シャッタ操作部14B-4は、レリーズカバー22、レリーズ軸23、検出板41、検出基板42、並びに、弾性体43aおよび43bを備えて構成される点で、図7のシャッタ操作部14B-1と共通する構成となっている。
【0082】
そして、シャッタ操作部14B-4は、フォトリフレクタ47および反射率変化シート48を備える点で、図7のシャッタ操作部14B-1と異なる構成となっている。
【0083】
フォトリフレクタ47は、レリーズ軸23の軸の側方に配置され、レリーズ軸23の軸の側面に貼付されている反射率変化シート48に向かって光を照射し、反射率変化シート48で反射した光を検出する。
【0084】
反射率変化シート48は、例えば、レリーズ軸23のストローク方向に沿って光の反射率が変化するような特性を備えたシートであり、レリーズ軸23のストローク位置に従って、フォトリフレクタ47において検出される反射光の輝度が変化する。
【0085】
従って、ユーザによりレリーズカバー22が押し込まれるのに応じて、レリーズ軸23のストローク位置が変化すると、フォトリフレクタ47は、そのストローク位置の変化を検出して、ユーザによるシャッタ操作を検出するためのシャッタ操作信号として出力する。
【0086】
このように、シャッタ操作部14B-4は、フォトリフレクタ46により検出される反射光の輝度の変化を利用してストローク検出構造が構成される。即ち、レリーズカバー22が押し込まれることによって、フォトリフレクタ47において検出される反射光が変化し、その変化量に応じたシャッタ操作信号に従って、ストローク位置が検出される。
【0087】
図11には、シャッタ操作部14で採用されるストローク検出構造を説明する第5の構造例を示す模式的な断面図が示されている。なお、シャッタ操作部14B-5において、図7のシャッタ操作部14B-1と共通する構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0088】
図11に示すように、シャッタ操作部14B-5は、レリーズカバー22およびレリーズ軸23を備えて構成される点で、図7のシャッタ操作部14B-1と共通する構成となっている。
【0089】
そして、シャッタ操作部14B-5は、板状弾性体49、枠体50、および歪センサ51を備える点で、図7のシャッタ操作部14B-1と異なる構成となっている。
【0090】
板状弾性体49は、弾性を備えた板状の部材であり、枠体50によって外周近傍が固定されている。例えば、板状弾性体49には、ユーザによりレリーズカバー22が押し込まれるのに応じて、中央部が下方向に向かって湾曲するような歪が生じる。
【0091】
枠体50は、板状弾性体49の外周近傍を固定する枠状の部材であり、図示しないカメラ本体13の筐体21(図2参照)に固定される。
【0092】
歪センサ51は、レリーズ軸23が当接する側に対して反対側となるように板状弾性体49に貼付され、板状弾性体49に発生する歪を検出する。
【0093】
従って、ユーザによりレリーズカバー22が押し込まれるのに応じて、レリーズ軸23のストローク位置が変化すると、歪センサ51は、板状弾性体49に発生する歪を検出して、ユーザによるシャッタ操作を検出するためのシャッタ操作信号として出力する。
【0094】
このように、シャッタ操作部14B-5は、歪センサ51により検出される歪の変化によって、シャッタ操作時のストロークを検出するように構成される。即ち、レリーズカバー22が押し込まれることによって、歪センサ51が検出する歪が変化し、その変化量に応じたシャッタ操作信号に従って、ストローク位置が検出される。
【0095】
図7乃至図11を参照して説明したように、シャッタ操作部14で採用されるストローク検出構造は、ストローク位置を非接触で検出することができる。
【0096】
<撮像装置の詳細な構成例>
図12は、撮像装置11の詳細な構成例を示すブロック図である。
【0097】
図12に示すように、撮像部12は、光学系61および撮像素子62を備えて構成される。カメラ本体13は、A/D変換部71、信号処理部72、光学系制御部73、シャッタ制御部74、顔認識処理部75、角速度センサ76、バッファメモリ77、電源回路78、駆動回路79、検出回路80、プロファイル格納部81、プロファイル設定部82、およびCPU83を備えて構成される。シャッタ操作部14は、反力発生部91および位置検出部92を備えて構成される。
【0098】
光学系61は、例えば、複数枚のレンズや絞りなどを備えて構成され、被写体からの光を撮像素子62の受光面に結像し、フォーカスやズーム、光量などを調整する。
【0099】
撮像素子62は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどにより構成される。そして、撮像素子62は、光学系61を介して受光面に結像する被写体を撮像し、その撮像により得られるアナログ信号の画像を、A/D変換部71に供給する。
【0100】
A/D(Analog-to-Digital)変換部71は、撮像素子62から供給されるアナログ信号をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号の画像を、信号処理部72に供給する。なお、A/D変換部71は、撮像素子62に一体に組み込まれる構成としてもよい。
【0101】
信号処理部72は、A/D変換部71から供給される画像に対し、CPU83による制御に従って、例えば、ノイズ除去や高解像度化などの各種の信号処理を施し、その信号処理が施された画像をCPU83に供給する。また、信号処理部72は、画像に対する信号処理を行った結果から算出することにより、画像のオートフォーカスおよび自動露出の状態を検出することができ、その状態を示す状態情報をCPU83に通知する。
【0102】
光学系制御部73は、CPU83による制御に従って、光学系61によるフォーカスや光量などを制御する光学系制御を行う。
【0103】
シャッタ制御部74は、CPU83による制御に従って、撮像素子62の露光タイミングや露光時間などを制御するシャッタ制御を行う。
【0104】
顔認識処理部75は、CPU83を介して供給される画像に写されている顔を認識する顔認識処理を行って、例えば、認識された顔にフォーカスが合うように光学系制御部73に対してフォーカスを合わせる領域を通知する。
【0105】
角速度センサ76は、例えば、3軸方向の角速度を検出するジャイロにより構成され、撮像装置11の姿勢を示す姿勢情報をCPU83に供給する。
【0106】
バッファメモリ77は、CPU83を介して供給される画像を一時的に蓄積し、外部記憶メモリ15の書き込み速度に応じて、外部記憶メモリ15に画像を記憶させる。また、バッファメモリ77は、外部記憶メモリ15の残量(記憶可能な残りの容量)を示すメモリ残量情報を取得し、CPU83に供給する。
【0107】
電源回路78は、電源16から供給される電力を、撮像装置11を構成する各部に供給する。また、電源回路78は、電源16に蓄積されている電力を示す電源情報を取得し、CPU83に供給する。
【0108】
駆動回路79には、シャッタ操作部14において反力を発生させることを指示する反力指示情報がCPU83から供給される。そして、駆動回路79は、例えば、反力指示情報に従って反力を発生させるのに必要な電流または電圧を、反力発生部91に供給する。例えば、駆動回路79は、図2に示したようなコイル25に電力を供給することで反力を発生させたり、図4に示したような圧電素子28に電圧を供給することで反力を発生させたりする。
【0109】
検出回路80は、シャッタ操作部14の位置検出部92から供給されるシャッタ操作信号から、ユーザがレリーズカバー22を押し込むことによるシャッタ操作時のストローク位置を検出し、そのストローク位置を示すストローク位置情報をCPU83に供給する。
【0110】
プロファイル格納部81は、プロファイル設定部82により設定された設定情報が登録されたプロファイル(後述の図13参照)を格納する。
【0111】
プロファイル設定部82は、設定入力部18を利用して入力される各種の設定情報が登録されるプロファイルを生成し、プロファイル格納部81に格納する。
【0112】
CPU(Central Processing Unit)83は、カメラ本体13を構成する各部を制御し、例えば、撮像関連情報に応じて、シャッタ操作部14で発生させる反力の発生を制御することができる。また、例えば、CPU83は、プロファイル格納部81に格納されているプロファイルを読み込み、検出回路80から供給されるストローク位置情報に基づいて、駆動回路79に反力指示情報を供給する。即ち、CPU83は、図21乃至図29のフローチャートを参照して後述する反力制御処理を実行することで、シャッタ操作部14における反力の発生を制御する。
【0113】
反力発生部91は、図2乃至図6を参照して上述した反力発生構造によって反力を発生させる。例えば、反力発生部91は、図2のコイル25に、駆動回路79から供給される電流を流すことによって、CPU83において実行される反力制御処理に従って制御される大きさの反力を発生させることができる。
【0114】
位置検出部92は、図7乃至図11を参照して上述したストローク検出構造によって、ユーザがレリーズカバー22を押し込むシャッタ操作を行うのに応じて得られるシャッタ操作信号を、検出回路80に供給する。
【0115】
以上のように撮像装置11は構成されており、CPU83が反力制御処理を実行することによって、撮像関連情報に基づいて、シャッタ操作部14に発生させる反力を変化させることができる。このような反力により、撮像装置11は、撮像関連情報として、後述するような撮像動作可否情報や、撮像画像情報、撮像モード情報などを通知することができる。従って、ユーザは、例えば、表示部17に表示されるアイコン画像などを視認することなく、より良好に撮像を行うことができる。
【0116】
<プロファイルの例>
図13には、撮像装置11に設定される各種のプロファイルの設定例が示されている。
【0117】
例えば、メモリ条件に従ったプロファイルには、第2のストローク位置S2が検出されている状態(いわゆる全押し状態)で、外部記憶メモリ15に記憶させることができる残りの容量が所定の割合(カード残量○○%)以下となったときに、反力を強くするという設定情報が登録される。同様に、第2のストローク位置S2が検出されている状態で、外部記憶メモリ15に記憶させることができる画像の枚数が所定枚数(撮影可能枚数○○枚)以下となったとき、外部記憶メモリ15に記憶させることができる残りの録画時間が所定時間(残録画時間○○時間)以下となったとき、外部記憶メモリ15に記憶させることができる残りの画像の連写可能な時間が所定秒数(連写残量3秒)以下となったとき、反力を強くするという設定情報が登録される。
【0118】
また、構図条件に従ったプロファイルには、第1のストローク位置S1が検出されている状態(いわゆる半押し状態)で、撮像装置11により撮像される画像に手振れが発生すると設定されるレベル(手振れ設定レベル)以上の振動が検出されたとき、反力を強くするという設定情報が登録される。同様に、第1のストローク位置S1が検出されている状態で、顔の位置が顔認識処理部75による顔検出が可能と設定されている範囲(顔検出位置設定範囲)以外となったことが検出されたとき、撮像装置11の水平度が所定の傾き(水平度5度)以上となったことが検出されたとき、反力を強くするという設定情報が登録される。
【0119】
また、第1のモード条件に従ったプロファイルには、撮像素子62の動作モードが動画像を取得する動画モードに設定されているときに、第2のストローク位置S2が検出されると、反力を強くするという設定情報が登録される。また、撮像素子62の動作モードが連続的に撮像を行って画像を取得する連写モードに設定されているときに、第1のストローク位置S1が検出されると、反力を弱くするという設定情報が登録される。また、撮像素子62の動作モードが電子シャッタを使用して画像を取得する電子シャッターモードに設定されているときに、第2のストローク位置S2が検出されると、微振動を発生させるという設定情報が登録される。
【0120】
さらに、第2のモード条件に従ったプロファイルには、第1のモード条件に従った設定情報に加えて、撮像装置11の動作モードが誤操作を防止するための誤操作防止モードに設定されているときに、操作速度の異常が検知されたタイミングで、常に、反力を強くするという設定情報が登録される。さらに、操作速度の異常が検知されると、第1のストローク位置S1が検出されるのに応じた光学系制御、および、第2のストローク位置S2が検出されるのに応じたシャッタ制御を停止し、画像が撮像されないようにすることができる。なお、操作速度としては、平均速度や加速度などを用いることができる。
【0121】
また、第1のAF条件に従ったプロファイルには、第1のストローク位置S1が検出されている状態で、どこにも合焦できていないときに、反力を強くするという設定情報が登録される。同様に、第1のストローク位置S1が検出されている状態で、瞳を検出する瞳検出ができていないとき、顔を検出する顔検出ができていないとき、反力を強くするという設定情報が登録される。
【0122】
また、第2のAF条件に従ったプロファイルには、第1のストローク位置S1が検出されている状態で、合焦度に応じて、発生させる反力の強さを示す設定情報が登録される。ここで、合焦度とは、被写体に対するピントの合い具合を表し、被写体にピントが良く合っている場合には、合焦度が高くなる。例えば、合焦度が高い場合には反力を弱くし、合焦度が中間(高いと低いの間)である場合には反力を中間(強いと弱いの間)とし、合焦度が低い場合には反力を強くするという設定情報が登録される。
【0123】
また、バッテリー条件に従ったプロファイルには、第2のストローク位置S2が検出されている状態で、現時点におけるバッテリーの残量で撮像装置11により撮像可能な枚数が所定枚数(撮影可能枚数○○枚)以下となったときに、反力を強くするという設定情報が登録される。同様に、第2のストローク位置S2が検出されている状態で、現時点でのバッテリーの残量で撮像装置11により録画可能な時間が所定時間(残録画時間○○時間)以下となったときに、反力を強くするという設定情報が登録される。また、全てのストローク位置において、現時点でのバッテリーの残量が所定割合(バッテリー残量20%)以下となったときに、反力を強くするという設定情報が登録される。
【0124】
以上のような各種の条件に応じた設定情報がプロファイルとして設定されるが、これらの条件以外の設定情報がプロファイルとして設定されてもよい。そして、これらのプロファイルを参照し、撮像関連情報に応じた反力制御処理が行われる。ここで、撮像関連情報には、メモリ条件やバッテリー条件などに従った撮像動作可否情報や、構図条件(例えば、水平度、顔検出、手振れ設定)やAF条件(合焦度合、合焦位置)などに従った撮像画像情報、各種の撮像モードのいずれか1つを示す撮像モード情報などがある。
【0125】
<反力制御の制御例>
図14乃至図20を参照して、シャッタ操作部14において発生させる反力を制御する反力制御の制御例について説明する。なお、図14乃至図20では、横軸がストロークを表し、縦軸が反力を表している。そして、太い破線が、プロファイルの条件を満たしていない状態での反力を表し、細線が、プロファイルの条件を満たしたときに変化させる反力を表している。
【0126】
図14には、シャッタ操作部14において発生させる反力の第1の制御例におけるストロークおよび反力の関係が示されている。
【0127】
図14に示すように、第1の制御例では、シャッタ操作時に検出されるストローク位置が第2のストローク位置S2を超えているときに、プロファイルの条件が満たされると、より強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0128】
これにより、ストローク位置が第2のストローク位置S2となって、撮像部12に対するシャッタ制御が行われているときに、プロファイルの条件が満たされたことをユーザに通知することができる。例えば、ユーザが連写を行おうとしてレリーズカバー22を第2のストローク位置S2まで押し込んでいるときに、図13に示したメモリ条件のプロファイルに従って、外部記憶メモリ15に記憶させることができる残りの画像の連写可能な時間が所定秒数以下という条件が満たされると、シャッタ操作部14で発生する反力が強くなるように変化する反力制御が行われる。これにより、例えば、連写を行っているユーザに、連写残量が3秒以下であることを通知することができる。
【0129】
図15には、シャッタ操作部14において発生させる反力の第2の制御例におけるストロークおよび反力の関係が示されている。
【0130】
図15に示すように、第2の制御例では、シャッタ操作時に検出されるストローク位置が第1のストローク位置S1を超えているときに、プロファイルの条件が満たされると、より強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0131】
これにより、ストローク位置が第1のストローク位置S1となって、撮像部12に対する光学系制御が行われているときに、プロファイルの条件が満たされたことをユーザに通知することができる。例えば、ユーザが被写体にフォーカスを合わせようとしてレリーズカバー22を第1のストローク位置S1まで押し込んだときに、図13に示した構図条件のプロファイルに従って、水平度が5度以上である条件が満たされると、シャッタ操作部14で発生する反力が強くなるように変化する反力制御が行われる。これにより、例えば、オートフォーカスを有効な状態として構図を調整しているユーザに、水平度が5度以上であることを通知することができる。
【0132】
図16には、シャッタ操作部14において発生させる反力の第3の制御例におけるストロークおよび反力の関係が示されている。
【0133】
図16に示すように、第3の制御例では、シャッタ操作時に検出されるストローク位置が第2のストローク位置S2を超えているときに、プロファイルの条件が満たされると、微振動が発生するように反力を変化させる制御が行われる。
【0134】
これにより、ストローク位置が第2のストローク位置S2となって、撮像部12に対するシャッタ制御が行われているときに、プロファイルの条件が満たされたことをユーザに通知することができる。例えば、撮像素子62の動作モードが電子シャッターモードに設定されている場合に、ユーザが撮像を行おうとしてレリーズカバー22を第2のストローク位置S2まで押し込むと、図13に示したモード条件のプロファイルに従って、シャッタ操作部14で発生する反力が微振動となるように変化する反力制御が行われる。これにより、例えば、画像を撮像しているユーザに、電子シャッターモードで撮像が行われることを通知することができる。
【0135】
図17には、シャッタ操作部14において発生させる反力の第4の制御例におけるストロークおよび反力の関係が示されている。
【0136】
図17に示すように、第4の制御例では、シャッタ操作時に検出されるストローク位置に関わらず、プロファイルの条件が満たされたタイミングで、最も強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0137】
これにより、シャッタ操作時に検出されるストローク位置に関わらず、常に、プロファイルの条件が満たされたときに、最も強い反力を発生させることができる。例えば、レリーズカバー22に意図せずに物が接触すると、その接触によりストローク位置が変化する速度(以下、レリーズの操作速度と称する)は、ユーザがシャッタ操作を行う際のレリーズの操作速度よりも速く、異常が発生したことを検知することができる。そこで、撮像装置11の動作モードが誤操作防止モードに設定されている場合に、レリーズの操作速度の異常が検知されたタイミングで、最も強い反力を発生させる。これにより、意図せずに物が接触することによる誤操作を防止するとともに、その際の衝撃による破損を防止することができる。このとき、第1のストローク位置S1が検出されるのに応じた光学系制御、および、第2のストローク位置S2が検出されるのに応じたシャッタ制御を停止し、画像が撮像されないようにすることができる。
【0138】
図18には、シャッタ操作部14において発生させる反力の第5の制御例におけるストロークおよび反力の関係が示されている。
【0139】
図18に示すように、第5の制御例では、シャッタ操作時に検出されるストローク位置に関わらず、常に、プロファイルの条件が満たされたときに、より強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0140】
これにより、シャッタ操作時に検出されるストローク位置に関わらず、常に、プロファイルの条件が満たされたことをユーザに通知することができる。例えば、図13に示したバッテリー条件のプロファイルに従って、バッテリー残量20%以下という条件が満たされたときに、より強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。これにより、例えば、レリーズカバー22を押し込むシャッタ操作を行うユーザに、常に、バッテリー残量が20%以下となったことを通知することができる。
【0141】
図19には、シャッタ操作部14において発生させる反力の第6の制御例におけるストロークおよび反力の関係が示されている。
【0142】
図19に示すように、第6の制御例では、シャッタ操作時に検出されるストローク位置が、第1のストローク位置S1を超えた時点におけるプロファイルの条件に応じて、発生させる反力の大きさを異なるものとする反力制御が行われる。
【0143】
これにより、ストローク位置が第1のストローク位置S1を超えて、撮像部12に対する光学系制御が開始されるときに、どのようなプロファイルの条件を満たしているのかをユーザに通知することができる。例えば、図13に示した第2のAF条件のプロファイルに従って、合焦度が高い場合には反力を弱くし、合焦度が中間の場合には反力を中間にし、合焦度が低い場合には反力を強くするように、反力が変化する反力制御が行われる。これにより、オートフォーカスを有効な状態としているユーザに、被写体にピントが合っている度合いを表す合焦度を通知することができる。
【0144】
なお、図20に示すように、シャッタ操作部14において発生させる反力のストロークおよび反力の関係は、事前に、ユーザ好みのレリーズ操作感となるように、任意に設定することが可能である。即ち、変化させる反力の大きさを自由に設定可能であるとともに、第1のストローク位置S1および第2のストローク位置S2を検出する検出位置を自由に設定可能である。このように設定された反力の大きさおよび検出位置は、反力制御情報としてプロファイル格納部81に格納される。
【0145】
例えば、CPU83は、反力通知制御を開始する処理(例えば、後述する図21のステップS12)において、プロファイル格納部81から反力制御情報を読み出して、反力の大きさおよび検出位置を設定することができる。従って、CPU83は、図14乃至図19を参照して説明したような反力制御を、ユーザ好みのレリーズ操作感となるように設定して、シャッタ操作部14で反力を発生させることができる。
【0146】
<反力制御処理の処理例>
図21乃至図29を参照して、図12のCPU83が実行する反力制御処理について説明する。
【0147】
図21は、第1の反力制御処理を説明するフローチャートである。第1の反力制御処理では、図13のメモリ条件(例えば、連写残量3秒以下)に従ったプロファイルが用いられ、図14を参照して説明したような反力制御が行われる。
【0148】
例えば、撮像装置11の電源がオンになると処理が開始され、ステップS11において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、ユーザがレリーズ操作を開始したか否かを判定する。CPU83は、例えば、ユーザがレリーズカバー22を押し込むことによって、ストローク位置情報により示されるストローク位置に従ってレリーズカバー22が定位置から変化したこと(操作開始状態)が検出された場合、ユーザがレリーズ操作を開始したと判定する。なお、操作開始状態とは、レリーズカバー22に対する未操作状態からレリーズカバー22に対する押し込み操作を検出した状態であり、第1のストローク位置S1(半押し状態)が検出されるまでの状態を示す。
【0149】
そして、ユーザがレリーズ操作を開始したと判定されるまで処理は待機され、ステップS11において、ユーザがレリーズ操作を開始したと判定されると、処理はステップS12に進む。
【0150】
ステップS12において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報、プロファイル格納部81から読み出したプロファイル、信号処理部72から供給される状態情報に基づいて、反力の発生を指示する反力指示情報を駆動回路79に供給し、反力を発生させることによってユーザへ通知を行う反力通知制御を開始する。このとき、CPU83は、図20を参照して説明したように、プロファイル格納部81から反力制御情報を読み出して、変化させる反力の大きさや、第1のストローク位置S1および第2のストローク位置S2を検出する検出位置を設定する。
【0151】
ステップS13において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第1のストローク位置S1(半押し状態)が検出されたか否かを判定する。
【0152】
ステップS13において、CPU83が、第1のストローク位置S1が検出されていないと判定した場合、処理はステップS14に進む。
【0153】
ステップS14において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、ユーザがレリーズ操作を終了したか否かを判定する。例えば、CPU83は、ユーザがレリーズカバー22から指を離すことにより、ストローク位置情報により示されるストローク位置に従ってレリーズカバー22が定位置に戻ったことが検出された場合、ユーザがレリーズ操作を終了したと判定する。
【0154】
ステップS14において、CPU83が、ユーザがレリーズ操作を終了していないと判定した場合、処理はステップS13に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。一方、ステップS14において、CPU83が、ユーザがレリーズ操作を終了したと判定した場合、処理はステップS11に戻り、ユーザがレリーズ操作を開始したことが検出されるまで、処理が待機される。
【0155】
一方、ステップS13において、CPU83が、第1のストローク位置S1が検出されたと判定した場合、処理はステップS15に進む。
【0156】
ステップS15において、CPU83は、光学系制御部73に対して、光学系61に対する制御を開始するように指示する。これにより、光学系制御部73は、光学系61によるフォーカスや光量などを制御する光学系制御を行う。
【0157】
ステップS16において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2(全押し状態)が検出されたか否かを判定する。
【0158】
ステップS16において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS14に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。一方、ステップS16において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されたと判定した場合、処理はステップS17に進む。
【0159】
ステップS17において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、撮像素子62による連写を開始するように指示する。これにより、シャッタ制御部74は、撮像素子62により連写が行われるように制御するシャッタ制御を行う。
【0160】
ステップS18において、CPU83は、バッファメモリ77から供給されるメモリ残量情報、および、プロファイル格納部81から読み出したプロファイルに従って、連写残量が通知閾値(例えば、3秒)以下となったか否かを判定し、連写残量が通知閾値以下となるまで処理を待機する。そして、ステップS18において、CPU83が、連写残量が通知閾値以下となったと判定した場合、処理はステップS19に進む。
【0161】
ステップS19において、CPU83は、強い反力の発生を指示する反力指示情報を駆動回路79に供給し、シャッタ操作部14で反力を発生させることによる反力通知を開始する。これにより、駆動回路79は、強い反力を発生させるのに必要な電流を生成して反力発生部91に供給し、反力発生部91は、連写残量が通知閾値より大きかったときの反力よりも、より強い反力を発生する。即ち、図14を参照して説明したように、ストローク位置が第2のストローク位置S2以上である状態で、より強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0162】
ステップS20において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2の検出が継続されているか否かを判定する。
【0163】
ステップS20において、CPU83が、第2のストローク位置S2の検出が継続されていないと判定した場合、処理はステップS14に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0164】
一方、ステップS20において、CPU83が、第2のストローク位置S2の検出が継続されていると判定した場合、処理はステップS21に進む。
【0165】
ステップS21において、CPU83は、バッファメモリ77から供給されるメモリ残量情報に従って、外部記憶メモリ15に記憶させることができる残りの容量がゼロになったか否かを判定する。
【0166】
ステップS21において、CPU83が、外部記憶メモリ15に記憶させることができる残りの容量がゼロになっていないと判定した場合、処理はステップS20に戻って、連写が継続され、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0167】
一方、ステップS21において、CPU83が、外部記憶メモリ15に記憶させることができる残りの容量がゼロになったと判定した場合、処理はステップS22に進む。
【0168】
ステップS22において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、撮像素子62による連写を終了するように指示する。これにより、シャッタ制御部74は、撮像素子62による連写を終了させるように制御するシャッタ制御を行い、その後、処理は終了される。
【0169】
以上のように、第1の反力制御処理により、ユーザは、例えば、表示部17に表示される連写残量の情報を認識することなく、シャッタ操作部14で発生する反力により、連写残量が通知閾値(例えば、3秒)以下となったことを把握することができる。なお、連写残量が通知閾値は、3秒に限定されることなく、任意の時間に設定することができる。また、シャッタ操作部14で発生する反力についても、変化させる反力の大きさを任意に設定することができ、例えば、弱い反力を発生させるようにしてもよい。
【0170】
図22は、第2の反力制御処理を説明するフローチャートである。第2の反力制御処理では、図13の構図条件(例えば、水平度5度以上)に従ったプロファイルが用いられ、図15を参照して説明したような反力制御が行われる。
【0171】
ステップS31乃至S35において、図21のステップS11乃至S15と同様の処理が行われる。その後、ステップS36において、CPU83は、角速度センサ76から供給される姿勢情報に従って、撮像装置11の水平度が通知閾値(例えば、水平度5度)以上となったか否かを判定する。
【0172】
ステップS36において、CPU83が、撮像装置11の水平度が通知閾値以上となっていないと判定した場合、処理はステップS37に進む。
【0173】
ステップS37において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。ステップS37において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS34に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0174】
一方、ステップS36において、CPU83が、撮像装置11の水平度が通知閾値以上となったと判定した場合、処理はステップS38に進む。
【0175】
ステップS38において、CPU83は、強い反力の発生を指示する反力指示情報を駆動回路79に供給し、シャッタ操作部14で反力を発生させることによる反力通知を開始する。これにより、駆動回路79は、強い反力を発生させるのに必要な電流を生成して反力発生部91に供給し、反力発生部91は、撮像装置11の水平度が通知閾値より小さかったときの反力よりも、より強い反力を発生する。即ち、図15を参照して説明したように、ストローク位置が第1のストローク位置S1以上である状態で、より強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0176】
ステップS39において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。ステップS39において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS33に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0177】
一方、ステップS37またはS39において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されたと判定した場合、処理はステップS40に進む。
【0178】
ステップS40において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、撮像素子62による撮像を行うように指示する。これにより、シャッタ制御部74は、撮像素子62により撮像が行われるように制御するシャッタ制御を行い、その後、処理は終了される。
【0179】
以上のように、第2の反力制御処理により、ユーザは、例えば、表示部17に表示される水平度の情報を認識することなく、シャッタ操作部14で発生する反力により、水平度が通知閾値(例えば、水平度5度)以上となったことを把握することができる。なお、水平度が通知閾値は、5度に限定されることなく、任意の角度に設定することができる。また、シャッタ操作部14で発生する反力についても、変化させる反力の大きさを任意に設定することができ、例えば、弱い反力を発生させるようにしてもよい。
【0180】
図23は、第3の反力制御処理を説明するフローチャートである。第3の反力制御処理では、図13のモード条件(例えば、電子シャッターモード)に従ったプロファイルが用いられ、図16を参照して説明したような反力制御が行われる。
【0181】
ステップS51乃至S55において、図21のステップS11乃至S15と同様の処理が行われる。その後、ステップS56において、CPU83は、撮像素子62の動作モードが電子シャッターモードに設定されているか否かを判定する。
【0182】
ステップS56において、CPU83が、撮像素子62の動作モードが電子シャッターモードに設定されていないと判定した場合、処理はステップS57に進む。
【0183】
ステップS57において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。ステップS57において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS54に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0184】
一方、ステップS56において、CPU83が、撮像素子62の動作モードが電子シャッターモードに設定されていると判定した場合、処理はステップS58に進む。
【0185】
ステップS58において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。ステップS58において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS53に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0186】
一方、ステップS58において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されたと判定した場合、処理はステップS59に進む。
【0187】
ステップS59において、CPU83は、微振動の発生を指示する反力指示情報を駆動回路79に供給し、シャッタ操作部14で微振動が発生するように反力を変化させることによる反力通知を開始する。これにより、駆動回路79は、微振動を発生させるのに必要な電圧を生成して反力発生部91に供給し、反力発生部91は、微振動を発生する。即ち、図16を参照して説明したように、ストローク位置が第2のストローク位置S2以上である状態で、微振動が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0188】
一方、ステップS57において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されたと判定した場合、または、ステップS59の処理後、処理はステップS60に進む。
【0189】
ステップS60において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、撮像素子62による撮像を行うように指示する。これにより、シャッタ制御部74は、撮像素子62により撮像が行われるように制御するシャッタ制御を行い、その後、処理は終了される。
【0190】
以上のように、第3の反力制御処理により、ユーザは、例えば、表示部17に表示される動作モードの情報を認識することなく、シャッタ操作部14で発生する反力により、撮像素子62の動作モードが電子シャッターモードに設定されていることを把握することができる。また、シャッタ操作部14で発生する微振動についても、微振動の強度や時間などを任意に設定することができる。
【0191】
図24は、第4の反力制御処理を説明するフローチャートである。第4の反力制御処理では、図13の第2のモード条件(例えば、誤操作防止モード)に従ったプロファイルが用いられ、図17を参照して説明したような反力制御が行われる。
【0192】
ステップS71およびS72において、図21のステップS11およびS12と同様の処理が行われる。その後、ステップS73において、CPU83は、撮像装置11の動作モードが誤操作防止モードに設定されているか否かを判定する。
【0193】
ステップS73において、CPU83が、撮像装置11の動作モードが誤操作防止モードに設定されていると判定した場合、処理はステップS74に進む。
【0194】
ステップS74において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報で示されるストローク位置の変化から、レリーズの操作速度を算出する。
【0195】
ステップS75において、CPU83は、ステップS75で算出したレリーズの操作速度に異常が検知されたか否かを判定する。例えば、CPU83は、レリーズの操作速度が、予め設定されている異常速度よりも大きい場合、レリーズの操作速度に異常が検知されたと判定する。
【0196】
ステップS75において、CPU83が、レリーズの操作速度に異常が検知されたと判定した場合、処理はステップS76に進む。
【0197】
ステップS76において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報によって第1のストローク位置S1または第2のストローク位置S2が検出されても、光学系制御およびシャッタ制御が行われないように、それらの制御を停止する。
【0198】
ステップS77において、CPU83は、最も強い反力の発生を指示する反力指示情報を駆動回路79に供給し、シャッタ操作部14で反力を発生させる。これにより、駆動回路79は、最も強い反力を発生させるのに必要な電流を生成して反力発生部91に供給し、反力発生部91は、最も強い反力を発生する。即ち、図17を参照して説明したように、レリーズの操作速度に異常が検知されたタイミングで、最も強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0199】
ステップS78において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第1のストローク位置S1以下であることが検出されたか否かを判定する。
【0200】
ステップS78において、CPU83が、第1のストローク位置S1以下であることが検出されていないと判定した場合、処理はステップS76に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0201】
一方、ステップS78において、CPU83が、第1のストローク位置S1以下であることが検出されていると判定した場合、処理はステップS74に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0202】
そして、ステップS73において、撮像装置11の動作モードが誤操作防止モードに設定されていないと判定された場合、または、ステップS75において、レリーズの操作速度に異常が検知されていないと判定された場合、処理はステップS79に進む。
【0203】
ステップS79において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、通常のレリーズ処理を行うように指示する。
【0204】
ステップS80において、光学系制御部73により光学系制御が行われ、シャッタ制御部74によりシャッタ制御が行われることで、撮像素子62による撮像が行われた後、撮像が完了すると処理は終了される。
【0205】
以上のように、第4の反力制御処理により、例えば、レリーズカバー22に意図せずに物が接触した場合などによる誤操作を検出したとき、光学系制御およびシャッタ制御を停止するとともに、最も強い反力を発生させることができる。これにより、意図せずに物が接触することによる誤操作(意図せずに画像が撮像されること)を防止するとともに、その際の衝撃による破損を防止することができる。また、シャッタ操作部14で発生する反力についても、変化させる反力の大きさや時間などを任意に設定することができる。
【0206】
図25は、第5の反力制御処理を説明するフローチャートである。第5の反力制御処理では、図13の第1のAF条件(例えば、顔検出できていない)に従ったプロファイルが用いられ、図15を参照して説明したような反力制御が行われる。
【0207】
ステップS91乃至S95において、図21のステップS11乃至S15と同様の処理が行われる。その後、ステップS96において、CPU83は、顔認識処理部75が顔認識処理を行った顔認識結果に従って、撮像素子62により撮像されている画像から顔が検出されているか否かを判定する。
【0208】
ステップS96において、CPU83が画像から顔が検出されていると判定した場合、処理はステップS97に進む。
【0209】
ステップS97において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。ステップS97において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS94に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0210】
一方、ステップS96において、CPU83が画像から顔が検出されていないと判定した場合、処理はステップS98に進む。
【0211】
ステップS98において、CPU83は、強い反力の発生を指示する反力指示情報を駆動回路79に供給し、シャッタ操作部14で反力を発生させることによる反力通知を開始する。これにより、駆動回路79は、強い反力を発生させるのに必要な電流を生成して反力発生部91に供給し、反力発生部91は、画像から顔が検出されているときの反力よりも、より強い反力を発生する。即ち、図15を参照して説明したように、ストローク位置が第1のストローク位置S1以上である状態で、より強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0212】
ステップS99において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。ステップS99において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS93に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0213】
一方、ステップS97またはS99において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されたと判定した場合、処理はステップS100に進む。
【0214】
ステップS100において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、撮像素子62による撮像を行うように指示する。これにより、シャッタ制御部74は、撮像素子62により撮像が行われるように制御するシャッタ制御を行い、その後、処理は終了される。
【0215】
以上のように、第5の反力制御処理により、ユーザは、例えば、表示部17に表示される顔認識結果の情報を認識することなく、シャッタ操作部14で発生する反力により、顔が認識されていることを把握することができる。また、シャッタ操作部14で発生する反力についても、変化させる反力の大きさを任意に設定することができ、例えば、弱い反力を発生させるようにしてもよい。
【0216】
図26は、第6の反力制御処理を説明するフローチャートである。第6の反力制御処理では、図13のバッテリー条件(例えば、バッテリー残量20%以下)に従ったプロファイルが用いられ、図18を参照して説明したような反力制御が行われる。
【0217】
ステップS111およびS112において、図21のステップS11およびS12と同様の処理が行われる。その後、ステップS113において、CPU83は、電源回路78から供給される電源情報に従って、現時点でのバッテリーの残量が閾値残量(例えば、バッテリー残量20%)以下であるか否かを判定する。
【0218】
ステップS113において、CPU83が、現時点でのバッテリーの残量が閾値残量以下でないと判定した場合、処理はステップS114に進む。
【0219】
ステップS114乃至S116において、図21のステップS13乃至S15と同様の処理が行われる。その後、ステップS117において、CPU83は、現時点でのバッテリーの残量が閾値残量(例えば、バッテリー残量20%)以下であるか否かを判定する。
【0220】
ステップS117において、CPU83が、現時点でのバッテリーの残量が閾値残量以下でないと判定した場合、処理はステップS118に進む。
【0221】
ステップS118において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。
【0222】
ステップS118において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS115に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0223】
一方、ステップS113またはS117において、CPU83が、現時点でのバッテリーの残量が閾値残量以下であると判定した場合、処理はステップS120に進む。
【0224】
ステップS120において、CPU83は、強い反力の発生を指示する反力指示情報を駆動回路79に供給し、シャッタ操作部14で反力を発生させることによる反力通知を開始する。これにより、駆動回路79は、強い反力を発生させるのに必要な電流を生成して反力発生部91に供給し、反力発生部91は、バッテリーの残量が閾値残量より大きかったときの反力よりも、より強い反力を発生する。即ち、図18を参照して説明したように、シャッタ操作時に検出されるストローク位置に関わらず、常に、より強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0225】
ステップS121において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第1のストローク位置S1が検出されたか否かを判定する。
【0226】
ステップS121において、CPU83が、第1のストローク位置S1が検出されていないと判定した場合、処理はステップS115に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0227】
一方、ステップS121において、CPU83が、第1のストローク位置S1が検出されたと判定した場合、処理はステップS122に進む。
【0228】
ステップS122において、CPU83は、光学系制御部73に対して、光学系61に対する制御を開始するように指示する。これにより、光学系制御部73は、光学系61によるフォーカスや光量などを制御する光学系制御を行う。
【0229】
ステップS123において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。
【0230】
ステップS123において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS115に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0231】
そして、ステップS118またはS123において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されたと判定した場合、処理はステップS119に進む。
【0232】
ステップS119において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、撮像素子62による撮像を行うように指示する。これにより、シャッタ制御部74は、撮像素子62により撮像が行われるように制御するシャッタ制御を行い、その後、処理は終了される。
【0233】
以上のように、第6の反力制御処理により、ユーザは、例えば、表示部17に表示されるバッテリー残量の情報を認識することなく、シャッタ操作部14で発生する反力により、バッテリー残量を把握することができる。また、シャッタ操作部14で発生する反力についても、変化させる反力の大きさを任意に設定することができ、例えば、弱い反力を発生させるようにしてもよい。
【0234】
図27は、第7の反力制御処理を説明するフローチャートである。第7の反力制御処理では、図13に示す各種の条件(以下、反力通知条件と称する)に従ったプロファイルが用いられて、よりシンプルな反力制御が行われる。
【0235】
ステップS131およびS132において、図21のステップS11およびS12と同様の処理が行われる。その後、ステップS133において、CPU83は、全ての反力通知条件のうちの、光学系制御およびシャッタ制御が行われる前に判定を行うことが可能な反力通知条件を満たしているか否かを判定する。
【0236】
ステップS133において、CPU83が、反力通知条件を満たしていると判定した場合、処理はステップS134に進み、その反力通知条件に対応する反力通知を開始する。例えば、現時点でのバッテリーの残量が閾値残量(例えば、バッテリー残量20%)以下であるという反力通知条件が満たされている場合、常に、より強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0237】
一方、ステップS133において、CPU83が、反力通知条件を満たしていないと判定した場合、または、ステップS134の処理後、処理はステップS135に進む。
【0238】
ステップS135乃至S137において、図21のステップS13乃至S15と同様の処理が行われる。その後、ステップS138において、CPU83は、全ての反力通知条件のうちの、シャッタ制御が行われる前に判定を行うことが可能な反力通知条件を満たしているか否かを判定する。
【0239】
ステップS138において、CPU83が、反力通知条件を満たしていると判定した場合、処理はステップS139に進み、その反力通知条件に対応する反力通知を開始する。例えば、撮像装置11の水平度が通知閾値(例えば、水平度5度)以上となったという反力通知条件が満たされている場合、ストローク位置が第1のストローク位置S1以上である状態で、より強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0240】
一方、ステップS138において、CPU83が、反力通知条件を満たしていないと判定した場合、または、ステップS139の処理後、処理はステップS140に進む。
【0241】
ステップS140において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。ステップS140において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS136に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0242】
一方、ステップS140において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されたと判定した場合、処理はステップS141に進む。
【0243】
ステップS141において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、撮像素子62による撮像を開始するように指示する。これにより、シャッタ制御部74は、撮像素子62により撮像が開始されるように制御するシャッタ制御を行う。
【0244】
ステップS142において、CPU83は、全ての反力通知条件のうちの、シャッタ制御が行われている状態で判定を行うことが可能な反力通知条件を満たしているか否かを判定する。
【0245】
ステップS142において、CPU83が、反力通知条件を満たしていると判定した場合、処理はステップS143に進み、その反力通知条件に対応する反力通知を開始する。例えば、撮像素子62の動作モードが電子シャッターモードに設定されているという反力通知条件が満たされている場合、ストローク位置が第2のストローク位置S2以上である状態で、微振動が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0246】
一方、ステップS142において、CPU83が、反力通知条件を満たしていないと判定した場合、または、ステップS143の処理後、処理はステップS144に進む。
【0247】
ステップS144において、シャッタ制御部74は、ステップS141で開始した撮像素子62による撮像を完了するように制御するシャッタ制御を行い、その後、処理は終了される。
【0248】
以上のように、第7の反力制御処理により、複数の反力通知条件を、シャッタ操作部14で発生する反力によりユーザに通知することができる。また、シャッタ操作部14で発生する反力についても、変化させる反力の大きさを任意に設定することができ、例えば、弱い反力を発生させるようにしてもよい。
【0249】
図28は、第8の反力制御処理を説明するフローチャートである。第8の反力制御処理では、図13に示す第2のAF条件に従ったプロファイルが用いられて、図19を参照して説明したような反力制御が行われる。
【0250】
ステップS151乃至S155において、図21のステップS11乃至S15と同様の処理が行われる。その後、ステップS156において、CPU83は、信号処理部72から供給される状態情報に従って、画像に写されている被写体に対する合焦度が、高い、中間、または低いのうちの、いずれであるかを判定する。
【0251】
ステップS156において、CPU83が、合焦度が高いと判定した場合、処理はステップS157に進む。ステップS157において、CPU83は、駆動回路79に対して弱い反力の発生を指示する反力指示情報を供給し、シャッタ操作部14で弱い反力を発生させることによる反力通知を開始する。これにより、駆動回路79は、弱い反力を発生させるのに必要な電流を生成して反力発生部91に供給し、反力発生部91は、合焦度が高くない(中間以下である)ときの反力よりも、弱い反力を発生する。即ち、図19を参照して説明したように、ストローク位置が第1のストローク位置S1以上である状態で、弱い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0252】
ステップS156において、CPU83が、合焦度が中間と判定した場合、処理はステップS158に進む。ステップS158において、CPU83は、駆動回路79に対して中間の反力の発生を指示する反力指示情報を供給し、シャッタ操作部14で中間の反力を発生させることによる反力通知を開始する。これにより、駆動回路79は、中間の反力を発生させるのに必要な電流を生成して反力発生部91に供給し、反力発生部91は、合焦度が中間ではない(高い未満、かつ、低いよりも大である)ときの反力に対して中間となる反力を発生する。即ち、図19を参照して説明したように、ストローク位置が第1のストローク位置S1以上である状態で、中間の反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0253】
ステップS156において、CPU83が、合焦度が低いと判定した場合、処理はステップS159に進む。ステップS159において、CPU83は、駆動回路79に対して強い反力の発生を指示する反力指示情報を供給し、シャッタ操作部14で強い反力を発生させることによる反力通知を開始する。これにより、駆動回路79は、強い反力を発生させるのに必要な電流を生成して反力発生部91に供給し、反力発生部91は、合焦度が低くない(中間以上である)ときの反力よりも、強い反力を発生する。即ち、図19を参照して説明したように、ストローク位置が第1のストローク位置S1以上である状態で、強い反力が発生するように反力を変化させる反力制御が行われる。
【0254】
ステップS157乃至S159の処理後、処理はステップS160に進み、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。ステップS160において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS154に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。
【0255】
一方、ステップS160において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されたと判定した場合、処理はステップS161に進む。
【0256】
ステップS161において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、撮像素子62による撮像を行うように指示する。これにより、シャッタ制御部74は、撮像素子62により撮像が行われるように制御するシャッタ制御を行い、その後、処理は終了される。
【0257】
以上のように、第8の反力制御処理により、ユーザは、例えば、表示部17に表示される合焦度の情報を認識することなく、シャッタ操作部14で発生する反力により、合焦度(高い、中間、低い)を把握することができる。また、シャッタ操作部14で発生する反力についても、変化させる反力の大きさを任意に設定することができる。
【0258】
図29は、第9の反力制御処理を説明するフローチャートである。ここで、図20を参照して説明したように、反力制御情報において、ストローク位置の検出位置を自由に設定することができる他、例えば、検出位置(半押しや、全押し、連写などのような撮像動作に関する状態)の数も自由に設定することができる。第9の反力制御処理では、3つの検出位置が設定され、第1のストローク位置S1、第2のストローク位置S2、および第3のストローク位置S3を用いた反力制御が行われる。なお、第3のストローク位置S3は、第2のストローク位置S2よりも大きな検出位置(より奥まで押し込むシャッタ操作)に設定される。また、第1のストローク位置S1での反力が第2のストローク位置S2の反力よりも小さく、第2のストローク位置S2の反力が第3のストローク位置S3よりも小さくなるように、それらの反力の大きさが設定される。
【0259】
ステップS171乃至S175において、図21のステップS11乃至S15と同様の処理が行われる。その後、ステップS176において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第2のストローク位置S2が検出されたか否かを判定する。
【0260】
ステップS176において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されていないと判定した場合、処理はステップS173に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。一方、ステップS176において、CPU83が、第2のストローク位置S2が検出されたと判定した場合、処理はステップS177に進む。
【0261】
ステップS177において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、撮像素子62による低速度の連写を開始するように指示する。これにより、シャッタ制御部74は、撮像素子62により低速度の連写が行われるように制御するシャッタ制御を行う。
【0262】
ステップS178において、CPU83は、検出回路80から供給されるストローク位置情報に従って、第3のストローク位置S3が検出されたか否かを判定する。
【0263】
ステップS178において、CPU83が、第3のストローク位置S3が検出されていないと判定した場合、処理はステップS176に戻り、以下、同様の処理が繰り返して行われる。一方、ステップS178において、CPU83が、第3のストローク位置S3が検出されたと判定した場合、処理はステップS179に進む。
【0264】
ステップS179において、CPU83は、シャッタ制御部74に対して、撮像素子62による高速度の連写を開始するように指示する。これにより、シャッタ制御部74は、撮像素子62により高速度の連写が行われるように制御するシャッタ制御を行う。
【0265】
ステップS180において、撮像素子62による連写が完了した後、処理は終了される。
【0266】
以上のように、第9の反力制御処理により、ユーザは、撮像に集中しながらレリーズカバー22を押し込むストロークを調整するだけで、連写速度を低速度または高速度に変更して撮像を行うことができる。なお、第1のストローク位置S1、第2のストローク位置S2、および第3のストローク位置S3の検出位置は、任意に設定することができる。
【0267】
なお、第9の反力制御処理では、ストローク位置の検出によって連写の速度を変更する機能をオンにしているが、これに限らず、ストローク位置の検出によって任意の機能をオンにすることができる。また、第1のストローク位置S1、第2のストローク位置S2、および第3のストローク位置S3それぞれで発生する反力について、上述したような反力制御を組み合わせて適用することができる。
【0268】
図21乃至図29を参照して説明したような反力制御処理によって、撮像装置11は、表示部17において情報を表示することなく、ユーザに、図13のプロファイルに示したような各種の条件を認識させることができる。これにより、表示部17における画像の視認性を向上させることができ、ユーザは、表示部17に表示される画像による構図の確認を良好に行うことができる。
【0269】
また、撮像装置11では、通知する条件の種類や通知方法などを、ユーザが任意に設定することができ、ユーザは撮像に集中しつつ、それらの条件を認識することができる。さらに、撮像装置11は、図13のプロファイルに示した以外の条件など、様々な条件を設定して通知することができる。
【0270】
さらに、撮像装置11は、反力を強くすることによる通知を行うため、例えば、上述した特許文献1で開示されているような刺激通知と比較して、誤操作や手振れが発生することを回避して、プロファイルに従った条件を通知することができる。
【0271】
また、撮像装置11は、シャッタ操作部14で発生させる反力の大きさや、反力を発生させるストローク位置などを、ユーザが任意に設定することで、ユーザ好みのレリーズ操作感となるように調整することができる。また、撮像装置11は、ストローク位置の検出を非接触で行うことにより、耐久性の向上を図ることができる。
【0272】
<コンピュータの構成例>
次に、上述した一連の処理(制御方法)は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0273】
図30は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0274】
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)101,ROM(Read Only Memory)102,RAM(Random Access Memory)103、およびEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)104は、バス105により相互に接続されている。バス105には、さらに、入出力インタフェース106が接続されており、入出力インタフェース106が外部に接続される。
【0275】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU101が、例えば、ROM102およびEEPROM104に記憶されているプログラムを、バス105を介してRAM103にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。また、コンピュータ(CPU101)が実行するプログラムは、ROM102に予め書き込んでおく他、入出力インタフェース106を介して外部からEEPROM104にインストールしたり、更新したりすることができる。
【0276】
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
【0277】
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
【0278】
さらに、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。具体的には、シャッタ操作部14が、駆動回路79やCPU83の一部などを備える撮像装置11に対して独立した装置としなるような構造を採用してもよく、シャッタ操作部14および撮像装置11がネットワークを介して接続されるようにしてもよい。
【0279】
また、例えば、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。
【0280】
また、例えば、本技術は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
【0281】
また、例えば、上述したプログラムは、任意の装置において実行することができる。その場合、その装置が、必要な機能(機能ブロック等)を有し、必要な情報を得ることができるようにすればよい。
【0282】
また、例えば、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。換言するに、1つのステップに含まれる複数の処理を、複数のステップの処理として実行することもできる。逆に、複数のステップとして説明した処理を1つのステップとしてまとめて実行することもできる。
【0283】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、プログラムを記述するステップの処理が、本明細書で説明する順序に沿って時系列に実行されるようにしても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで個別に実行されるようにしても良い。つまり、矛盾が生じない限り、各ステップの処理が上述した順序と異なる順序で実行されるようにしてもよい。さらに、このプログラムを記述するステップの処理が、他のプログラムの処理と並列に実行されるようにしても良いし、他のプログラムの処理と組み合わせて実行されるようにしても良い。
【0284】
なお、本明細書において複数説明した本技術は、矛盾が生じない限り、それぞれ独立に単体で実施することができる。もちろん、任意の複数の本技術を併用して実施することもできる。例えば、いずれかの実施の形態において説明した本技術の一部または全部を、他の実施の形態において説明した本技術の一部または全部と組み合わせて実施することもできる。また、上述した任意の本技術の一部または全部を、上述していない他の技術と併用して実施することもできる。
【0285】
<構成の組み合わせ例>
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
操作部と、
前記操作部の操作方向に対する反力を発生させる反力発生部と、
前記操作部の操作時における撮像関連情報に基づいて前記反力を設定する制御部と
を備える撮像装置。
(2)
前記操作部は前記撮像装置の撮像開始を指示する操作部であり、
前記操作部の操作方向に対する操作量を検出する位置検出部と、を更に備え、
前記制御部は前記操作量に応じて反力を設定する
上記(1)に記載の撮像装置。
(3)
前記制御部は、前記位置検出部で検出された前記操作量に基づいて、少なくとも前記操作部の操作開始を示す操作開始状態、前記撮像装置の光学系に対する制御を開始する半押し状態又は前記撮像装置の撮像素子に対するシャッタ制御を開始する全押し状態のいずれか1つの検出を行い、その検出を行った結果に応じて反力を設定する
上記(2)に記載の撮像装置。
(4)
前記制御部で設定された反力に基づいて前記反力発生部に対して電流又は電圧を供給する駆動回路と、
を更に備える上記(1)から(3)までのいずれかに記載の撮像装置。
(5)
前記反力発生部はコイルと磁石を含み、前記コイルに対して電流又は電圧が供給されることで発生する電磁力に応じた前記磁石との引力若しくは斥力によって反力を発生させる
上記(4)に記載の撮像装置。
(6)
前記反力発生部はコイルと磁気可変弾性体を含み、前記コイルに対して電流又は電圧が供給されることで変化する磁場に応じた前記磁気可変弾性体の弾性率の変化によって反力を発生させる
上記(4)に記載の撮像装置。
(7)
前記撮像関連情報とは、少なくとも撮像動作可否情報、撮像画像情報若しくは撮像モード情報のいずれか1つである
上記(3)に記載の撮像装置。
(8)
前記撮像動作可否情報とは、少なくとも前記撮像装置に備えられた記憶媒体の記憶容量の残量又は前記撮像装置を動作させるための電源の残量のいずれか1つを示す情報であり、
前記制御部は、前記撮像動作可否情報が所定の閾値以下となる条件を満たす場合に反力を設定する
上記(7)に記載の撮像装置。
(9)
前記制御部は、前記電源の残量が所定の閾値以下である条件を満たす場合に、前記条件を満たしていない時の反力よりも強い反力を設定する
上記(8)に記載の撮像装置。
(10)
前記制御部は、前記全押し状態を検出し、前記記憶容量の残量が所定値以下である条件を満たす場合に、前記条件を満たしていない時の反力よりも強い反力を設定する
上記(8)に記載の撮像装置。
(11)
前記撮像画像情報とは、少なくとも撮像画像の構図情報又は撮像画像の被写体に対する合焦度合いのいずれか1つを示す情報であり、
前記制御部は、前記撮像画像情報が所定の条件を満たす場合に反力を設定する
上記(7)に記載の撮像装置。
(12)
前記制御部は、前記半押し状態を検出し、前記撮像画像の構図情報が所定の条件を満たす場合に、前記構図情報が前記所定の条件を満たしていない時の反力よりも強い反力を設定する
上記(11)に記載の撮像装置。
(13)
前記制御部は、前記半押し状態を検出した場合に、前記合焦度合いに応じて反力を設定する
上記(11)に記載の撮像装置。
(14)
前記撮像モード情報とは、前記撮像装置の操作時における少なくとも動画モード、連写モード、前記撮像素子が電子シャッタにより撮像を行う電子シャッターモード又は前記撮像装置の誤操作を防止するための誤操作防止モードのいずれか1つを示す情報であり、
前記制御部は、前記撮像モード情報に応じて反力を設定する
上記(7)に記載の撮像装置。
(15)
前記反力発生部は圧電素子を含み、
前記制御部は、前記撮像モード情報が前記電子シャッターモードを示し、前記全押し状態を検出した場合に、前記反力発生部に振動を付与するように反力を設定する
上記(14)に記載の撮像装置。
(16)
前記制御部は、
前記操作量に基づく前記操作部に対する操作速度が所定の閾値以上となる時は異常な操作であると判定し、
前記撮像モード情報が前記誤操作防止モードを示す場合であり、前記異常な操作であると判定された時、
前記異常な操作と判定されていない時の反力よりも強い反力を設定し、
更に前記撮像装置の光学系に対する制御及び撮像素子に対するシャッタ制御を行わないように制御する
上記(14)に記載の撮像装置。
(17)
前記撮像関連情報と前記操作量に基づいて前記制御部が設定する反力を示すプロファイルを保持するプロファイル格納部と、
前記プロファイルに示される前記撮像関連情報、前記操作量及び設定する反力を任意に設定可能な設定入力部と、
を更に備える上記(2)から(16)までのいずれかに記載の撮像装置。
(18)
前記設定入力部は、前記操作量に対して前記制御部が所定の状態を検出する検出位置、及び前記所定の状態の数を任意に設定可能である
上記(17)に記載の撮像装置。
(19)
有線若しくは無線にて撮像装置と通信する通信部と、
前記通信部を介して前記撮像装置の撮像動作を制御する操作部と、
前記操作部の操作方向に対する反力を発生させる反力発生部と、
前記操作部の操作時における前記撮像装置の撮像関連情報に基づいて前記反力を設定する制御部と
を備える撮像操作装置。
(20)
操作部の操作方向に対する反力を発生させることと、
前記操作部の操作時における撮像関連情報に基づいて前記反力を設定することと
を含む撮像装置の制御方法。
【0286】
なお、本実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
【符号の説明】
【0287】
11 撮像装置, 12 撮像部, 13 カメラ本体, 14 シャッタ操作部, 15 外部記憶メモリ, 16 電源, 17 表示部, 18 設定入力部, 21 筐体, 22 レリーズカバー, 23 レリーズ軸, 24 圧縮コイルばね, 25 コイル, 26 磁石, 27 磁気可変弾性体, 28 圧電素子, 29 弾性体, 30 コイル, 31 磁石, 32 圧縮コイルばね, 33 磁石, 41 検出板, 42 検出基板, 43 弾性体, 44 検出電極, 45 感圧センサ, 46および47 フォトリフレクタ, 48 反射率変化シート, 49 板状弾性体, 50 枠体, 51 歪センサ, 61 光学系, 62 撮像素子, 71 A/D変換部, 72 信号処理部, 73 光学系制御部, 74 シャッタ制御部, 75 顔認識処理部, 76 角速度センサ, 77 バッファメモリ, 78 電源回路, 79 駆動回路, 80 検出回路, 81 プロファイル格納部, 82 プロファイル設定部, 83 CPU, 91 反力発生部, 92 位置検出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30