(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】高圧用EMSコントローラ及びEMSコントローラ用給電システム
(51)【国際特許分類】
H02J 13/00 20060101AFI20240806BHJP
H02J 3/00 20060101ALI20240806BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20240806BHJP
【FI】
H02J13/00 301A
H02J3/00
H02J50/10
(21)【出願番号】P 2021030875
(22)【出願日】2021-02-26
【審査請求日】2023-10-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175802
【氏名又は名称】寺本 光生
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100167553
【氏名又は名称】高橋 久典
(72)【発明者】
【氏名】矢野 美沙子
(72)【発明者】
【氏名】稲村 彰信
【審査官】木村 励
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-162666(JP,A)
【文献】特開昭52-5658(JP,A)
【文献】国際公開第2017/122727(WO,A1)
【文献】特開2000-341810(JP,A)
【文献】登録実用新案第3085425(JP,U)
【文献】特開2004-282840(JP,A)
【文献】特開2021-36744(JP,A)
【文献】特開2015-135319(JP,A)
【文献】特開2015-19468(JP,A)
【文献】特開2013-74784(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0304487(US,A1)
【文献】EMS-スマートメーターBルート(高圧スマート電力量メータ)運用ガイドライン 第1.1版(平成28年3月30日更新),JSCAスマートハウス・ビル標準・事業促進検討会,2016年03月30日,インターネット<URL:https://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/shoujo/smart_house/pdf/009_s04_00.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 13/00
H02J 3/00
H02J 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧配電線の電柱に設けられた高圧スマートメータに対応する高圧用EMSコントローラであって、
交流磁界を介して電力を受電する受電ユニットを備えることを特徴とする高圧用EMSコントローラ。
【請求項2】
前記受電ユニットは、前記交流磁界に共鳴する受電コイルを備えることを特徴とする請求項1記載の高圧用EMSコントローラ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の高圧用EMSコントローラにおける前記受電ユニットと、
前記受電ユニットに近接配置され、前記交流磁界を発生する給電ユニットと
を備えることを特徴とするEMSコントローラ用給電システム。
【請求項4】
前記給電ユニットは、
前記高圧配電線から得られる交流電力を特定周波数の交流電力に変換する電力変換器と、
該電力変換器から入力された前記特定周波数の交流電力に基づいて前記交流磁界を発生させる給電コイルと
を備えることを特徴とする請求項3に記載のEMSコントローラ用給電システム。
【請求項5】
前記給電ユニットは、前記高圧スマートメータに作動電力を供給する計器用変成器の下流側から得られる交流電力に基づいて前記交流磁界を発生することを特徴とする請求項3または4に記載のEMSコントローラ用給電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧用EMSコントローラ及びEMSコントローラ用給電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
下記非特許文献1には、高圧スマートメータとBルート通信用EMSコントローラ間をLANケーブルを用いたイーサネット通信で接続することが記載されている。高圧スマートメータは、電圧が6.6kV等の比較的高圧な電力(高圧電力)をデジタルで計測し、その計測値(電力量データ)を外部に送信する通信機能を併せ持つ電子式電力量計である。また、EMSコントローラは、上記高圧スマートメータからLANケーブルを介して電力量データを受信し、当該電力量データを他の受信プロトコルやデータフォーマットに変換して無線通信網に定期的に送信する通信装置である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】https://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/shoujo/smart_house/pdf/009_s04_00.pdf「EMS-スマートメーターBルート(高圧スマート電力量メータ)運用ガイドライン[第1.1版](平成28年3月30日更新)」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記高圧スマートメータは計測対象である高圧電力から電源を得て機能する電子式電力量計であるが、EMSコントローラは、例えば5V等の比較的低電圧で動作する通信装置である。これに対して、EMSコントローラは、その機能上、高圧スマートメータの近傍に併設され得るが、上記非特許文献1では給電方法が規定されていない。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、高圧スマートメータに対応すると共に電源の確保が容易な高圧用EMSコントローラ及び当該高圧用EMSコントローラに電源を供給するEMSコントローラ用給電システムの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明では、高圧用EMSコントローラに係る第1の解決手段として、高圧配電線の電柱に設けられた高圧スマートメータに対応する高圧用EMSコントローラであって、交流磁界を介して電力を受電する受電ユニットを備える、という手段を採用する。
【0007】
本発明では、高圧用EMSコントローラに係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記受電ユニットは前記交流磁界に共鳴する受電コイルを備える、という手段を採用する。
【0008】
本発明では、EMSコントローラ用給電システムに係る第1の解決手段として、上記第1または第2の解決手段に係る高圧用EMSコントローラにおける前記受電ユニットと、前記受電ユニットに近接配置され、前記交流磁界を発生する給電ユニットとを備える、、という手段を採用する。
【0009】
本発明では、EMSコントローラ用給電システムに係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記給電ユニットは、前記高圧配電線から得られる交流電力を特定周波数の交流電力に変換する電力変換器と、該電力変換器から入力された前記特定周波数の交流電力に基づいて前記交流磁界を発生させる給電コイルとを備える、という手段を採用する。
【0010】
本発明では、EMSコントローラ用給電システムに係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、前記給電ユニットは、前記高圧スマートメータに作動電力を供給する計器用変成器の下流側から得られる交流電力に基づいて前記交流磁界を発生する、という手段を採用する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、高圧スマートメータに対応すると共に電源の確保が容易な高圧用EMSコントローラ及び当該高圧用EMSコントローラに電源を供給するEMSコントローラ用給電システムを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る高圧用EMSコントローラ及びEMSコントローラ用給電システムの全体構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態に高圧用EMSコントローラ及びEMSコントローラ用給電システムの詳細構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る高圧用EMSコントローラ及びEMSコントローラ用給電システムは、
図1に示す全体構成を備える。この
図1において、符号1は電柱、2は高圧スマートメーラ、3は給電ユニット、4はLANケーブル、5は高圧用EMSコントローラ、6は受電ユニット、また7はコントローラ部である。
【0014】
ここで、本明細書及び特許請求の範囲において、「EMS」は、Energy Management Systemの略称である。また、「LAN」は、Local Area Networkの略称である。また、上記給電ユニット3及び受電ユニット6は、図示するように非接触給電システムPSを構成している。この非接触給電システムPSは、本実施形態におけるEMSコントローラ用給電システムに相当するものである。
【0015】
電柱1は、鉛直姿勢で地面に固定設置された所定長さの柱状部材であり、上端近傍に備えられた係止部材によって高圧配電線に係合する。この係止部材は、碍子を用いることにより高圧配電線に絶縁状態で係合する。また、高圧配電線は、電圧が6.6kVの配電線である。このような電柱1は、所定の地域に離散的に複数設けられており、高圧配電線と共に高圧配電系統を構成している。
【0016】
また、この電柱1には、上記高圧配電線から分岐した引き込み線1aが備えられている。この引き込み線1aは、6.6kVの高圧電力を需要家設備に給電するための配電線であり、一端が電柱1上の高圧配電線に接続され、他端が需要家設備内の高圧機器に接続されている。また、この引き込み線1aの途中部位には、図示するように高圧スマートメーラ2及び給電ユニット3が接続されている。
【0017】
高圧スマートメーラ2は、上記電柱1において引き込み線1aの途中部位に設けられている。この高圧スマートメーラ2は、引き込み線1aから供給される高圧電力を電源として作動する電子式電力量計であり、引き込み線1aを介して需要家設備に給電される高圧電力の電力量を計測する計測機能に加え、上記電力量の計測値(電力量データ)を外部に送信する通信機能を併せ持つ。
【0018】
また、図示するように、この高圧スマートメーラ2にはLANケーブル7が接続されている。すなわち、この高圧スマートメーラ2は、有線LANの標準規格(通信規格)として周知のイーサネットに準拠した通信プロトコルで高圧用EMSコントローラ3と有線通信を行う通信機器である。この高圧スマートメーラ2は、自身が取得した電力量データを上記イーサネットに準拠した通信パケットに取り込むことにより高圧用EMSコントローラ5に送信する。
【0019】
給電ユニット3は、高圧用EMSコントローラ5に近接配置されており、上記引き込み線1aにおいて高圧スマートメーラ2の下流側つまり需要家設備側に接続されている。この給電ユニット3は、高圧用EMSコントローラ5に非接触で作動電力を供給する電力機器であり、高圧用EMSコントローラ5の受電ユニット6と共に非接触給電システムPSを構成している。
【0020】
詳細については後述するが、この給電ユニット3は、6.6kVの高圧電力を交流磁界に変換する。この交流磁界は、周知の電磁誘導の原理に基づいて受電ユニット6に起電力を発生させる電力伝送媒体である。このような交流磁界は、給電ユニット3から受電ユニット6への電力伝送効率が最大化するように周波数(伝送周波数f)が最適設定されている。
【0021】
LANケーブル4は、イーサネットに準拠した通信ケーブルである。このLANケーブル4は、一端が高圧スマートメーラ2に接続されており、他端が高圧用EMSコントローラ5に接続されている。このようなLANケーブル4は、イーサネットに準拠した通信パケットを高圧スマートメーラ2と高圧用EMSコントローラ5との間に伝送する。
【0022】
高圧用EMSコントローラ5は、上記LANケーブル4を介して高圧スマートメーラ2に接続されている。すなわち、この高圧用EMSコントローラ5は、イーサネットに準拠した通信プロトコルで高圧スマートメーラ2と有線通信を行う通信機器である。この高圧用EMSコントローラ5は、図示するように受電ユニット6及びコントローラ部7とを少なくとも備えている。
【0023】
受電ユニット6は、上記給電ユニット3が発生させた交流磁界を介して給電ユニット3から電力(交流電力)を受電する。詳細については後述するが、この受電ユニット6は、伝送周波数fの交流磁界に基づいて交流起電力を発生させ、当該交流電力を直流電力に変換してコントローラ部7に電源として給電する。すなわち、受電ユニット6は、高圧用EMSコントローラ5における電源回路として機能する。
【0024】
コントローラ部7は、受電ユニット6から供給される電源に基づいて作動する電子回路であり、LANケーブル4を介して高圧スマートメーラ2に接続されている。このコントローラ部7は、LANケーブル4を介して高圧スマートメーラ2から電力量データを受信する。また、このコントローラ部7は、電力量データを所定の無線通信網に準拠したデータ構造に変換し、当該無線通信網に準拠した通信パケットに取り込むことにより特定の通信先に定期的に送信する。
【0025】
このような高圧用EMSコントローラ5は、イーサネットに準拠したデータ構造の電力量データを無線通信網に準拠したデータ構造に変換して特定の通信先に送信する通信機器である。すなわち、この高圧用EMSコントローラ5は、高圧スマートメーラ2と特定の通信先との間において、電力量データの転送機能を提供するデータ転送装置として機能する。
【0026】
続いて、
図2を参照して本実施形態に係る高圧用EMSコントローラ5及びEMSコントローラ用給電システムの詳細構成について説明する。この
図2に示すように、上記電柱1には、引き込み線1aに加えてPAS8及びVCT9が設けられている。また、給電ユニット3は、電力変換器3a及び給電コイル3bを少なくとも備え、受電ユニット6は、受電コイル6a及びコンバータ回路6bを少なくとも備えている。
【0027】
PAS8は、引き込み線1aの途中部に設けられる気中負荷開閉器(Pole mounted Air insulatated Switch)であり、高圧電力の受給者と需要者との責任分界点に設置される保護装置である。すなわち、引き込み線1aにおいて、PAS8の上流側(高圧配電線側)は電力供給者の責任範囲であり、またPAS8の下流側(需要家設備側)は需要家設備を管理する電力需要者の責任範囲でありる。
【0028】
このようなPAS8は、需要家設備で発生した短絡や地絡等の電気事故による影響が電力供給者(高圧配電線)に波及することを防ぐためのものである。すなわち、このPAS8は、需要家設備で電気事故が発生すると、閉状態から開状態に切り替わることにより需要家設備と高圧配電系統との接続を強制的に遮断する。
【0029】
VCT9は、引き込み線1aにおいて上記PAS8の下流側(需要家設備側)に設けられる電力需給用計器用変成器(Combined Voltage and Current Transformer)である。このVCT9は、高圧スマートメーラ2に作動電力を供給するための変圧変流器であり、一次側巻線が引き込み線1aに接続され、二次側巻線が高圧スマートメーラ2に接続される。
【0030】
このようなVCT9は、6.6kVの高圧電力を比較的正確な変成比かつ一次側と二次側との位相差が比較的小さい交流電力に変換する。すなわち、このVCT9は、変圧比と位相差とが6.6kVの高圧電力に対して高精度に調整された交流電力を高圧スマートメーラ2に供給する。
【0031】
電力変換器3aは、上記VCT9から入力された交流電力を特定周波数fの交流電力(給電用交流電力)に変換する電力回路である。すなわち、この電力変換器3aは、整流回路とインバータ回路との複合回路であり、整流回路を用いて周波数が50Hzあるいは60Hzの交流電力を直流電力に一旦変換し、この直流電力をインバータ回路を用いて給電用交流電力に再変換して給電コイル3bに出力する。
【0032】
給電コイル3bは、所定のインダクタンスを有すると共に受電コイル6aに近接配置され、上記給電用交流電力に基づいて交流磁界を発生させる巻線である。図示していないが、この給電コイル3bには、所定の静電容量を有するコンデンサ(給電コンデンサ)が並列接続されている。すなわち、給電コイル3bは、給電コンデンサと共に所定の共振周波数f01を有する共振回路(給電共振回路)を構成している。
【0033】
また、上記給電共振回路の共振周波数f01は、給電用交流電力の特定周波数fと略同一となるように設定されている。このような給電コイル3b(共振回路)では、電力変換器3aから入力された給電用交流電力を高効率で交流磁界に変換することが可能である。すなわち、この給電コイル3bは、給電用交流電力を高効率で交流磁界に変換するように素子定数が選定されている。
【0034】
受電コイル6aは、給電コイル3bと平行対峙するように設けられており、給電コイル3bの交流磁界が鎖交することにより所定の電圧(受電電圧)の交流電力(受電電力)を起電する。すなわち、この受電コイル6aは、所定の結合係数で給電コイル3bと磁気結合する巻線である。図示していないが、この受電コイル6aは、所定の静電容量を有するコンデンサ(受電コンデンサ)が並列接続されており、受電電力をコンバータ回路6bに出力する。
【0035】
すなわち、受電コイル6aは、受電コンデンサと共に所定の共振周波数f02を有する共振回路(受電共振回路)を構成している。このような受電コイル6aは、受電共振回路の共振周波数f02が給電共振回路の共振周波数f01と略一致するように設定されているので、給電コイル3bの交流磁界に共鳴(磁気共鳴)するコイルである。
【0036】
コンバータ回路6bは、受電コイル6aから入力された受電電力(交流電力)を直流電力に変換する整流回路である。このコンバータ回路6bは、上記直流電力を電源としてコントローラ部7に出力する。
【0037】
本実施形態における非接触給電システムPSは、このような電力変換器3a、給電コイル3b、受電コイル6a及びコンバータ回路6bによって構成されている。すなわち、この非接触給電システムPSは、磁界共鳴方式の非接触電力伝送装置として構成されており、極めて高い電力伝送効率を有している。
【0038】
ここで、引き込み線1aの下流端には、図示するように高圧配電盤Bが接続される。この高圧配電盤Bは、需要家設備の最上流側位に位置する高圧機器であり、周知の断路器b1(DS:Disconnecting Switch)や真空遮断器b2(VCB:Vacuum Circuit Breaker)等を備えている。
【0039】
次に、本実施形態に係る高圧用EMSコントローラ5及び非接触給電システムPS(EMSコントローラ用給電システム)の動作について詳しく説明する。
【0040】
この非接触給電システムPSでは、需要家設備が正常に稼働している場合、PAS8を経由した6.6kVの高圧電力が引き込み線1aから給電ユニット3に供給される。そして、給電ユニット3において、電力変換器3aは、上記高圧電力が特定周波数fの給電用交流電力に変換して給電コイル3bに出力する。
【0041】
そして、給電コイル3bは、電力変換器3aから入力された給電用交流電力を特定周波数fの交流磁界に変換する。この交流磁界は、給電コイル3bの周囲の近接空間に形成され、給電コイル3bに近接配置された受電ユニット6の受電コイル6aに電磁誘導現象を発生させる。そして、この電磁誘導現象に基づいて受電コイル6aの両端には交流起電力が発生する。
【0042】
そして、受電ユニット6のコンバータ回路6bは、受電コイル6aから入力される交流電力を所定電圧の直流電力に変換してコントローラ部7に電源として供給する。そして、コントローラ部7は、コンバータ回路6bから供給される直流電量を電源として作動し、高圧スマートメータ2から電力量データを受信して通信先に定期的に送信する。
【0043】
すなわち、本実施形態に係る非接触給電システムPS(EMSコントローラ用給電システム)は、6.6kVの高圧電力から生成した給電用交流電力を交流磁界に変換することにより給電ユニット3から受電ユニット6に非接触伝送する。また、本実施形態に係る高圧用EMSコントローラ5は、受電ユニット6で受電した交流電力(受電電力)に基づいて作動する。
【0044】
このような本実施形態によれば、受電ユニット6を備えているので、高圧スマートメータ2に対応すると共に電源の確保が容易な高圧用EMSコントローラ5を提供することが可能である。また、本実施形態によれば、給電ユニット3と受電ユニット6とを備えているので、高圧用EMSコントローラ5に電源を容易に供給することが可能な非接触給電システムPS(EMSコントローラ用給電システム)を提供することが可能である。
【0045】
なお、上記実施形態では、磁界共鳴方式の非接触給電システムPSを採用したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、磁界共鳴方式以外の方式の非接触給電装置をEMSコントローラ用給電システムとして採用してもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 電柱
2 高圧スマートメーラ
3 給電ユニット
3a 電力変換器
3b 給電コイル
4 LANケーブル
5 高圧用EMSコントローラ
6 受電ユニット
6a 受電コイル
6b コンバータ回路
7 コントローラ部
8 PAS
9 VCT
B 高圧配電盤
b1 断路器
b2 真空遮断器
PS 非接触給電システム