(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】非接触充電装置および非接触充電方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240806BHJP
H02J 50/12 20160101ALI20240806BHJP
【FI】
H02J7/00 301D
H02J50/12
H02J7/00 P
(21)【出願番号】P 2021114873
(22)【出願日】2021-07-12
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平野 貴洋
(72)【発明者】
【氏名】津下 聖悟
(72)【発明者】
【氏名】池村 亮祐
(72)【発明者】
【氏名】有野 洋平
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 真輝
(72)【発明者】
【氏名】高橋 祐希
【審査官】辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-181965(JP,A)
【文献】国際公開第2016/079837(WO,A1)
【文献】特開2017-139941(JP,A)
【文献】特開2021-027750(JP,A)
【文献】特開2020-191762(JP,A)
【文献】国際公開第2017/159780(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H02J 50/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両に搭載された蓄電装置を非接触で充電可能に構成される非接触充電装置であって、前記電動車両は、前記非接触充電装置からの電力を受電する受電装置を含み、
前記電動車両の待機場所として設定された停車スペース内の予め定められた位置に前記電動車両が停車された場合に前記受電装置への電力の送電が可能となる送電装置と、
前記非接触充電装置の外部の機器から前記停車スペース内に前記電動車両が停車していることを示す情報を取得する取得装置と、
前記送電装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記取得装置を用いて取得した情報を用いて前記停車スペースに停車中の車両が前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であるか否かを判定し、
前記車両が前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であると判定される場合に前記送電装置から前記受電装置への送電を許可する、非接触充電装置。
【請求項2】
前記制御装置は、前記車両が前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両でないと判定される場合に前記送電装置から前記受電装置への送電を禁止する、請求項1に記載の非接触充電装置。
【請求項3】
前記外部の機器は、前記停車スペースに停車中の前記車両を撮像する撮像装置を含み、
前記制御装置は、前記撮像装置によって撮像された画像を用いて前記車両が前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であるか否かを判定する、請求項1に記載の非接触充電装置。
【請求項4】
前記撮像装置は、前記車両の外装部分を撮像し、
前記制御装置は、前記車両の外装部分に前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両としての特徴部分が含まれる場合に前記車両が前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であると判定する、請求項3に記載の非接触充電装置。
【請求項5】
前記撮像装置は、前記車両の下面の予め定められた位置を撮像し、
前記制御装置は、前記予め定められた位置を撮像した画像に予め定められた画像が含まれる場合に前記車両が前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であると判定する、請求項3に記載の非接触充電装置。
【請求項6】
前記電動車両は、タクシーであって、
前記送電装置は、前記タクシーの待機場所として設定された前記停車スペース内に設置される、請求項1に記載の非接触充電装置。
【請求項7】
前記電動車両は、バスであって、
前記送電装置は、前記バスの待機場所として設定された前記停車スペース内に設置される、請求項1に記載の非接触充電装置。
【請求項8】
前記制御装置は、前記車両が前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両でないと判定される場合に、前記停車スペースに停車中の車両が充電対象でない旨を報知する、請求項1~7のいずれかに記載の非接触充電装置。
【請求項9】
予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両に搭載された蓄電装置に送電装置を用いて送電することによって非接触で充電する非接触充電方法であって、前記電動車両は、前記電動車両の待機場所として設定された停車スペース内の予め定められた位置に停車した場合に前記送電装置からの電力を受電する受電装置を含み、
外部の機器から前記停車スペース内に前記電動車両が停車していることを示す情報を取得するステップと、
取得した情報を用いて前記停車スペースに停車中の車両が前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であるか否かを判定するステップと、
前記車両が前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であると判定される場合に前記送電装置から前記受電装置への送電を許可するステップとを含む、非接触充電方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車載の蓄電装置を非接触で充電する非接触充電の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電動車両に搭載された蓄電装置を充電する技術として非接触充電が知られている。非接触充電は、電動車両に搭載された蓄電装置に対して、電動車両の外部の電源に接続された送電装置から接点を介しない非接触で車両側の受電装置にて受電する電力を用いて行なわれる。
【0003】
このような非接触充電に関し、たとえば、特開2018-191451号公報(特許文献1)には、予め登録された識別情報と、電動車両から受信した識別情報とを照合し、一致する場合に送電を開始したり、停止したりすることによって、充電対象として適切な電動車両に搭載された蓄電装置を充電する技術が開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のような非接触充電は、たとえば、タクシーなどの予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両の待機場所で行われることが考えられる。待機場所で非接触充電を行なうことによって、サービスを開始するまでの待機中の期間を利用して充電を実施することができるため、効率よく蓄電装置の充電が可能になる。
【0006】
しかしながら、待機場所で特定の電動車両のみを利用可能とする場合に、上述のように車両毎に設定された識別情報を用いて非接触充電の実施の許否を判定すると、予め識別情報が登録されていないと、たとえば、同じタクシーとして用いられる電動車両であっても待機場所で非接触充電を利用することができない場合がある。そのため、待機中に非接触充電を利用することができず当該サービスを継続して提供できない場合がある。
【0007】
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両に搭載された蓄電装置を充電対象として充電可能とする非接触充電装置および非接触充電方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のある局面に係る非接触充電装置は、予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両に搭載された蓄電装置を非接触で充電可能に構成される非接触充電装置である。電動車両は、非接触充電装置からの電力を受電する受電装置を含む。この非接触充電装置は、電動車両の待機場所として設定された停車スペース内の予め定められた位置に電動車両が停車された場合に受電装置への電力の送電が可能となる送電装置と、非接触充電装置の外部の機器から停車スペース内に電動車両が停車していることを示す情報を取得する取得装置と、送電装置を制御する制御装置とを備える。制御装置は、取得装置を用いて取得した情報を用いて停車スペースに停車中の車両が予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であるか否かを判定する。制御装置は、車両が予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であると判定される場合に送電装置から受電装置への送電を許可する。
【0009】
このようにすると、取得装置を用いて取得した情報を用いて停車スペースに停車中の車両がタクシーやバスなどの予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であると判定される場合には、送電装置から受電装置への送電が許可される。そのため、車両が予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であれば非接触充電が可能になる。その結果、予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両が待機場所で待機中に非接触充電装置を利用することにより、サービスを継続して提供することができる。
【0010】
ある実施の形態において、制御装置は、車両が予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両でないと判定される場合に送電装置から受電装置への送電を禁止する。
【0011】
このようにすると、停車スペースに停車中の車両が非接触充電を利用できないため、予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両でない車両が充電を目的として待機場所を占有することを抑制することができる。
【0012】
さらにある実施の形態においては、外部の機器は、停車スペースに停車中の車両を撮像する撮像装置を含む。制御装置は、撮像装置によって撮像された画像を用いて車両が予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であるか否かを判定する。
【0013】
このようにすると、撮像装置により撮像された画像を用いて停車スペースに停車中の車両がタクシーやバスなどの予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であるか否かを精度高く判定することができる。そのため、予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両に限定して非接触充電の利用が可能になる。
【0014】
さらにある実施の形態においては、撮像装置は、車両の外装部分を撮像する。制御装置は、車両の外装部分に予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両としての特徴部分が含まれる場合に車両が予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であると判定する。
【0015】
このようにすると、停車スペースに停車中の車両がタクシーやバスなどの予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であるか否かを精度高く判定することができる。
【0016】
さらにある実施の形態においては、撮像装置は、車両の下面の予め定められた位置を撮像する。制御装置は、予め定められた位置を撮像した画像に予め定められた画像が含まれる場合に車両が予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であると判定する。
【0017】
このようにすると、停車スペースに停車中の車両が予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であるか否かを精度高く判定することができる。
【0018】
さらにある実施の形態においては、電動車両は、タクシーである。送電装置は、タクシーの待機場所として設定された停車スペース内に設置される。
【0019】
このようにすると、停車スペースに停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両である場合には、待機場所での待機中に非接触充電装置を利用することができる。そのため、サービスを継続して提供することができる。
【0020】
さらにある実施の形態においては、電動車両は、バスである。送電装置は、バスの待機場所として設定された停車スペース内に設置される。
【0021】
このようにすると、停車スペースに停車中の車両がバスとして用いられる電動車両である場合には、識別情報を事前に登録することなく待機場所での待機中に非接触充電装置を利用することができる。そのため、サービスを継続して提供することができる。
【0022】
さらにある実施の形態においては、制御装置は、車両が予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両でないと判定される場合に、停車スペースに停車中の車両が充電対象でない旨を報知する。
【0023】
このようにすると、予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両でない車両が充電を目的として待機場所を占有することを抑制することができる。
【0024】
本開示の他の局面に係る非接触充電方法は、予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両に搭載された蓄電装置に送電装置を用いて送電することによって非接触で充電する非接触充電方法である。電動車両は、電動車両の待機場所として設定された停車スペース内の予め定められた位置に停車した場合に送電装置からの電力を受電する受電装置を含む。この非接触充電方法は、外部の機器から停車スペース内に電動車両が停車していることを示す情報を取得するステップと、取得した情報を用いて停車スペースに停車中の車両が予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であるか否かを判定するステップと、車両が前記予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両であると判定される場合に送電装置から受電装置への送電を許可するステップとを含む。
【発明の効果】
【0025】
本開示によると、予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両に搭載された蓄電装置を充電対象として充電可能とする非接触充電装置および非接触充電方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本実施の形態における非接触充電システムの構成の一例を示す図である。
【
図2】タクシーの待機場所で実施される非接触充電制御を説明するための図である。
【
図3】制御装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】待機場所に停車した車両に応じた非接触充電装置の動作について説明するための図である。
【
図5】変形例において制御装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0028】
図1は、本実施の形態における非接触充電システム1の構成の一例を示す図である。
図1を参照して、非接触充電システム1は、電動車両100と、非接触充電装置400と、第1カメラ405と、第2カメラ406と、報知装置416と、系統電源450とを備える。
【0029】
電動車両100は、予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両である。本実施の形態においては、たとえば、電動車両100がタクシーとして用いられる電動車両である場合を一例として説明する。
図1には、タクシーの待機場所として設定された停車スペース200内に電動車両100が停車している場合が一例として示されている。停車スペース200は、
図1の矢印Aとの矢印Bとの間に設定される。非接触充電装置400は、停車スペース200内の地面下の電動車両100に対して送電が可能な位置に設置されている。
【0030】
以下、電動車両100の詳細な構成について説明する。電動車両100は、たとえば、電気自動車やハイブリッド車両である。電動車両100は、蓄電装置120と、MG(Motor Generator)130と、PCU(Power Control Unit)140と、受電装置150と、ECU(Electronic Control Unit)190とを備える。
【0031】
蓄電装置120は、充放電可能に構成された直流電源である。蓄電装置120は、たとえば、ニッケル水素電池、あるいは、液体または固体の電解質を有するリチウムイオン電池などの二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電素子を含んで構成される。
【0032】
MG130は、たとえば、三相交流回転電機であって、電動機(モータ)としての機能と発電機(ジェネレータ)としての機能を有する。MG130の出力トルクは、減速機および差動装置等を介して駆動輪に伝達される。なお、
図1ではMGが1つだけ設けられる構成が示されるが、電動車両100に搭載されるMGの数はこれに限定されず、MGを複数(たとえば2つ)設ける構成としてもよい。
【0033】
PCU140は、インバータや、コンバータ等を含み、ECU190からの制御信号に応じて蓄電装置120から供給される直流電力を交流電力に変換してMG130に供給する。これにより、MG130において電動車両100の走行駆動力が発生する。あるいは、PCU140は、MG130の回生動作によって発電された交流電力を直流電力に変換して蓄電装置120に供給する。蓄電装置120は、PCU140から供給される直流電力により充電される。
【0034】
受電装置150は、非接触充電装置400から非接触で(すなわち、受電装置150と非接触充電装置400との間で接点を介さずに)交流電力を受電するとともに、受電した交流電力を所望の電圧の直流電力に変換した上で蓄電装置120に供給する。蓄電装置120は、受電装置150から供給される直流電力によっても充電される。
【0035】
受電装置150は、たとえば、図示しない共振器と整流器とを含む。共振器は、たとえば、受電コイルとコンデンサとを含むLC共振器である。整流器は、共振器において受電した交流電力を直流電力に変換する。
【0036】
ECU190は、CPU(Central Processing Unit)192およびメモリ194を内蔵し、当該メモリ194に記憶された情報や各センサ(図示せず)からの情報に基づいて電動車両100の各機器(たとえば、PCU140または受電装置150等)を制御する。ECU190により実行される制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
【0037】
また、タクシーとして用いられる電動車両100は、第1表示灯160と、第2表示灯170とをさらに備える。第1表示灯160は、車内の所定位置(たとえば、助手席側のダッシュボード上)に設けられ、車両前方に向けてタクシーの状態(たとえば、「空車」や「賃走」等)を示す文字情報を車外に向けて表示する。第2表示灯170は、たとえば、電動車両100の屋根部分に設けられる会社表示灯である。第1表示灯160および第2表示灯170の各々の表示状態(点灯状態)は、たとえば、ECU190によって自動的にあるいは手動で切り替えられる。
【0038】
以下、非接触充電装置400の詳細な構成について説明する。非接触充電装置400は、上述したとおり、タクシーの待機場所に設定される停車スペース200内の地面下に設置され、系統電源450からの電力を電動車両100に非接触で送電するように構成される。
【0039】
具体的には、非接触充電装置400は、通信装置402と、送電装置404と、制御装置408とを備える。
【0040】
通信装置402は、第1カメラ405、第2カメラ406および報知装置416の各々と通信可能に構成される。通信装置402は、たとえば、第1カメラ405において撮像された画像(静止画像あるいは動画像)を示すデータを受信し、受信したデータを制御装置408に送信する。さらに、通信装置402は、たとえば、第2カメラ406において撮像された画像(静止画像あるいは動画像)を示すデータを受信し、受信したデータを制御装置408に送信する。さらに、通信装置202は、制御装置408から制御指令を受信し、受信した制御指令を第1カメラ405、第2カメラ406および報知装置416のうちの少なくともいずれかの制御対象に送信する。
【0041】
送電装置404は、系統電源450から供給される交流電力を調整するとともに、調整した交流電力を受電装置150に対して非接触で送電する。送電装置404は、たとえば、図示しない共振器と変換器とを含む。共振器は、たとえば、送電コイルとコンデンサとを含むLC共振器である。送電装置404の共振器は、共振器の共振周波数が受電装置150の共振器の共振周波数と実質的に一致するように構成される。変換器は、系統電源450に接続されており、系統電源450から供給される交流電力の周波数および電圧を調整して、送電装置404の共振器に調整した交流電力を供給する。
【0042】
制御装置408は、CPU(Central Processing Unit)410およびメモリ412を内蔵し、当該メモリ412に記憶された情報や外部機器(たとえば、第1カメラ405および第2カメラ406)からの情報に基づいて非接触充電装置400の機器(たとえば、送電装置404等)を制御する。制御装置408により実行される制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
【0043】
以下、非接触充電装置400に接続される外部機器の構成について説明する。非接触充電装置400には、第1カメラ405と、第2カメラ406と、報知装置416とが外部機器として接続されている。
【0044】
第1カメラ405は、停車スペース200内に停車中の車両の外装部分を撮像可能な位置に設置される。第1カメラ405は、たとえば、電動車両100の屋根部分や電動車両100のフロントガラスの部分を撮像可能な位置に設けられればよく、たとえば、停車スペース200内に停車している電動車両100の上方あるいは斜め上方から電動車両100に向けて設置されるようにしてもよい。
【0045】
第1カメラ405は、静止画像を撮像するようにしてもよいし、あるいは、動画像を撮像するようにしてもよい。第1カメラ405は、非接触充電装置400の制御装置408からの制御信号に応じて画像を撮像する。第1カメラ405は、撮像した画像を示すデータを非接触充電装置400の制御装置408に送信可能に構成される。
【0046】
第2カメラ406は、停車スペース200内の停車中の車両の下面の予め定められた位置を撮像可能な位置に設けられる。第2カメラ406は、たとえば、魚眼レンズを備えており、非接触充電装置400の上方に向けて設けられる。第2カメラ406は、魚眼レンズによって非接触充電装置400の上方の空間を撮像する。
【0047】
第2カメラ406は、静止画像を撮像するようにしてもよいし、あるいは、動画像を撮像するようにしてもよい。第2カメラ406は、非接触充電装置400の制御装置408からの制御信号に応じて画像を撮像する。第2カメラ406は、撮像した画像を示すデータを非接触充電装置400の制御装置408に送信可能に構成される。第2カメラ406は、停車スペース200内の停車中の車両の下面の予め定められた位置を撮像可能とするとともに、停車中の車両が電動車両100である場合には、受電装置150と非接触充電装置400との位置関係が、非接触充電が可能な位置関係であるか否かを判定するための画像を撮像可能とする。
【0048】
報知装置416は、非接触充電装置400の制御装置408からの制御信号に応じて予め定められた情報を停車スペース200内に停車している車両に対して報知可能に構成される。報知装置416は、たとえば、表示装置によって構成されるようにしてもよいし、音発生装置によって構成されるようにしてもよいし、表示装置と音発生装置とによって構成されるようにしてもよい。
【0049】
上述のような構成を有する非接触充電システム1において、タクシーである電動車両100が待機場所の停車スペース200に停車する場合に、非接触充電装置400から受電される電力を用いて蓄電装置120を充電する非接触充電制御が実行され得る。
【0050】
図2は、タクシーの待機場所で実施される非接触充電制御を説明するための図である。
図2に示すように、片側二車線の道路700に沿って歩道800が設定されており、歩道800の所定位置には、タクシーの待機場所(タクシー乗り場)であることを示す標識500が設置されている。道路700の歩道800に隣接する車線であって、標識500のよりも進行方向に向かって手前側には、停車スペース200が設定される。非接触充電装置400は、停車スペース200内の地面下に設置される。
【0051】
タクシーとして用いられる電動車両100のユーザは、客待ちをするために待機場所の停車スペース200に電動車両100を移動させ、停車スペース200内で電動車両100を駐車させる。このとき、電動車両100と非接触充電装置400との位置関係が非接触充電制御の実行が可能な位置関係になる場合に、非接触充電制御が実行される。
【0052】
具体的には、たとえば、電動車両100が停車スペース200内に停車したときに、電動車両100と非接触充電装置400との位置関係が非接触充電制御の実行が可能な位置関係になると、非接触充電装置400から電力が送電され、受電装置150で受電される電力を用いて蓄電装置120が充電される。
【0053】
以上のような構成を有する非接触充電システム1において、上述のように、タクシーなどの予め定められたサービスで用いられる電動車両の待機場所で非接触充電を行なうことによって、サービスを開始するまで(すなわち、賃走を開始するまで)の待機中の期間を利用して充電を実施することができるため、効率よく蓄電装置120の充電が可能になる。
【0054】
一方、このような道路700の車線に非接触充電が可能なスペースを設置すると、タクシーの待機場所でタクシー以外の車両が充電を目的として待機場所を占有することが考えられる。そのため、そのような状況を回避するために、たとえば、電動車両100から非接触充電装置400に対してID等の識別情報を送信し、非接触充電装置400側で事前に利用可能な車両として登録された識別情報と照合し、受信した識別情報と登録された識別情報とが一致する場合に非接触充電の利用が可能とすることが考えられる。
【0055】
しかしながら、このような識別情報を用いて非接触充電の実施の許否を判定すると、予め識別情報が登録されていないと、同じタクシーとして用いられる電動車両であってもタクシーの待機場所で非接触充電を利用することができない場合がある。そのため、待機中に非接触充電を利用することができず充電するための待機時間を要し、タクシーとしてのサービスを継続して提供できない場合がある。
【0056】
そこで、本実施の形態においては、制御装置408が以下のように動作するものとする。すなわち、制御装置408は、非接触充電装置400の外部の機器から停車スペース200内に電動車両100が停車していることを示す情報を取得する。制御装置408は、取得した情報用いて停車スペース200に停車中の車両がタクシーであるか否かを判定する。制御装置408は、停車中の車両がタクシーであると判定される場合に送電装置404から受電装置150への送電を許可する。本実施の形態においては、制御装置408は、第1カメラ405によって撮像された画像を用いて停車中の車両がタクシーであるか否かを判定する。
【0057】
このようにすると、停車スペース200に停車中の車両がタクシーであれば、非接触充電が可能になる。その結果、タクシーの待機場所で待機中の場合に非接触充電装置400を利用することにより、タクシーとしてサービスを継続して提供することができる。
【0058】
以下、
図3を参照して、制御装置408で実行される処理の一例について説明する。
図3は、制御装置408で実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
【0059】
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、制御装置408は、非接触充電装置400の送電装置404上に車両が存在しているか否かを判定する。制御装置408は、たとえば、第1カメラ405を用いて撮像される画像に送電装置404上に位置する車両を示す画像が含まれる場合に、送電装置404上に車両が存在していると判定する。制御装置408は、たとえば、機械学習などのAI(Artificial Intelligence)等を利用した画像解析により、第1カメラ405を用いて撮像される画像に送電装置404上に位置する車両を示す画像が含まれる否かを判定する。なお、画像解析による詳細な判定方法については公知の技術を用いればよく、その詳細な説明は行なわない。なお、制御装置408は、たとえば、第2カメラ406を用いて撮像される画像に車両の下面を示す画像が含まれる場合に、送電装置404上に車両が存在していると判定してもよい。送電装置404上に車両が存在していると判定される場合(S100にてYES)、処理はS102に移される。
【0060】
S102にて、制御装置408は、車両情報を取得する。具体的には、制御装置408は、第1カメラ405を用いて撮像される画像からタクシーとしての特徴部分を車両情報として取得する。制御装置408は、たとえば、第1カメラ405を用いて撮影される画像から抽出した車両の屋根部分を示す画像と、フロントガラスの部分を示す画像とを車両情報として取得する。
【0061】
S104にて、制御装置408は、車両がタクシーとして用いられる電動車両であるか否かを判定する。制御装置408は、たとえば、フロントガラスの部分を示す画像に、第1表示灯160を示す画像が含まれ、かつ、車両の屋根部分を示す画像に、第2表示灯170を示す画像が含まれる場合に、車両がタクシーとして用いられる電動車両であると判定する。制御装置408は、たとえば、上述のようなAI等を利用した画像解析により、車両情報として取得された画像に第1表示灯160や第2表示灯170を示す画像が含まれるか否かを判定すればよい。車両がタクシーとして用いられる電動車両であると判定される場合(S104にてYES)、処理はS106に移される。
【0062】
S106にて、制御装置408は、充電を許可する。制御装置408は、たとえば、許可フラグをオン状態に設定することによって充電を許可する。
【0063】
S108にて、制御装置408は、充電を開始する。具体的には、制御装置408は、たとえば、許可フラグがオン状態であって、かつ、送電装置404と受電装置150との位置関係が非接触充電が可能な位置関係である場合に、受電装置150に対して電力が供給されるように送電装置404を制御する。制御装置408は、たとえば、第2カメラ406を用いて撮像される画像を用いて送電装置404と受電装置150との位置関係が非接触充電が可能な位置関係であるか否かを判定してもよい。なお、制御装置408は、許可フラグがオフ状態である場合や、送電装置404と受電装置150との位置関係が非接触充電が可能な位置関係でない場合には、送電装置404を送電停止状態とする。また、車両がタクシーとして用いられる電動車両でないと判定される場合(S104にてNO)、処理はS110に移される。
【0064】
S110にて、制御装置408は、充電を禁止する。制御装置408は、たとえば、許可フラグをオフ状態に設定することによって充電を禁止する。
【0065】
S112にて、制御装置408は、報知処理を実行する。具体的には、制御装置408は、たとえば、報知装置416を用いて停車スペース200内に停車中の車両が非接触充電の実行対象でない旨を停車中の車両のユーザに対して報知する報知処理を実行する。なお、制御装置408は、停車スペース200から車両を移動させるように促す旨を報知装置416を用いてさらに報知してもよい。
【0066】
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態における制御装置408の動作の一例について
図4を参照しつつ説明する。
図4は、待機場所に停車した車両に応じた非接触充電装置400の動作について説明するための図である。
【0067】
図4の(A)および(B)の各々には、片側二車線の道路700(二車線のみ)と、道路700に沿って設定される歩道800と、歩道800に設置される標識500と、道路700の歩道800に隣接する車線に設置された停車スペース200と、停車スペース200内の地面下に設置される非接触充電装置400とが示される。
【0068】
また、
図4の(A)には、タクシーでない車両101が停車スペース200に停車している状態が示されている。
図4の(B)には、タクシーとして用いられる電動車両100が停車スペース200に停車している状態が示されている。
【0069】
図4の(A)に示すように、たとえば、タクシーでない車両101が停車スペース200内に停車した場合には、第1カメラ405により撮像された画像を用いて送電装置404上に車両が存在していると判定される(S100にてYES)。第1カメラ405により撮像された画像から車両の屋根部分の画像と、フロントガラスの部分の画像とが車両情報として取得される(S102)。
【0070】
そして、取得されたフロントガラスの部分の画像に第1表示灯160を示す画像が含まれておらず、あるいは、車両の屋根部分の画像に第2表示灯170を示す画像が含まれていない場合には、停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両100でないと判定される(S104にてNO)。そのため、充電が禁止されるとともに(S110)、報知処理が実行される(S112)。そのため、車両101に対して車両101が非接触充電の実行対象でない旨が報知装置416を用いて報知される。そのため、車両101のユーザは、充電が行なわれないため、車両101の移動を余儀なくされる。
【0071】
一方、
図4の(B)に示すように、たとえば、タクシーとして用いられる電動車両100が停車スペース200内に停車した場合には、第1カメラ405により撮像された画像を用いて送電装置404上に車両が存在していると判定される(S100にてYES)。第1カメラ405により撮像された画像から車両の屋根部分の画像と、フロントガラスの部分の画像とが車両情報として取得される(S102)。
【0072】
そして、取得されたフロントガラスの部分の画像に第1表示灯160を示す画像が含まれており、かつ、車両の屋根部分の画像に第2表示灯170を示す画像が含まれている場合には、停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両100であると判定される(S104にてYES)。そのため、充電が許可されるとともに、送電装置404と受電装置150との位置関係が非接触充電が可能な位置関係である場合には、充電が開始される(S108)。
【0073】
以上のようにして、本実施の形態に係る非接触充電装置400によると、停車スペース200に停車中の車両がタクシーであれば、非接触充電が可能になる。その結果、タクシーの待機場所で待機中の場合に非接触充電装置400を利用することにより、タクシーとしてサービスを継続して提供することができる。したがって、予め定められたサービスの提供に用いられる電動車両に搭載された蓄電装置を充電対象として充電可能とする非接触充電装置および非接触充電方法を提供することができる。
【0074】
さらに、停車スペース200に停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両100でない場合には、非接触充電を利用できないため、タクシー以外の車両が充電を目的として待機場所を占有することを抑制することができる。
【0075】
さらに、第1カメラ405により撮像された画像を用いることによって車両がタクシーとして用いられる車両であるか否かを精度高く判定することができる。
【0076】
以下、変形例について記載する。
上述の実施の形態では、予め定められたサービスの提供に用いられる車両としてタクシーを一例として説明したが、特にタクシーに限定されるものではなく、たとえば、バスであってもよい。
【0077】
以下、
図5を参照して、変形例において制御装置408で実行される処理の一例について説明する。
図5は、変形例において制御装置408で実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
【0078】
なお、
図5のS100、S106、S108、S110およびS112の処理は、
図3のS100、S106、S108、S110およびS112の処理と、以下に説明する場合を除き、それぞれ同じ処理内容である。そのため、
図5のS100、S106、S108、S110およびS112の処理についての詳細な説明は繰り返さない。
【0079】
送電装置404上に車両が存在していると判定される場合(S100にてYES)、処理はS200に移される。
【0080】
S200にて、制御装置408は、車両情報を取得する。具体的には、制御装置408は、第1カメラ405を用いて撮像される画像からバスとしての特徴部分を車両情報として取得する。制御装置408は、たとえば、第1カメラ405を用いて撮影される画像から抽出した車両の前面を示す画像と、車両の外輪郭の部分を示す画像とを車両情報として取得する。
【0081】
S202にて、制御装置408は、車両がバスとして用いられる電動車両であるか否かを判定する。制御装置408は、たとえば、車両の前面を示す画像がバスの前面形状と一致し、かつ、車両の外輪郭の部分を示す画像がバスの外輪郭形状と一致する場合、車両がバスとして用いられる電動車両であると判定する。制御装置408は、たとえば、機械学習などのAI等を利用した画像解析により、車両情報として取得された画像がバスの前面形状や外輪郭形状と一致するか否かを判定する。車両がバスとして用いられる電動車両であると判定される場合(S202にてYES)、処理はS106に移される。なお、車両がバスとして用いられる電動車両でないと判定される場合(S202にてNO)、処理はS110に移される。
【0082】
このようにしても、停車スペース200に停車中の車両がバスであれば非接触充電が可能になる。その結果、バスの待機場所で待機中の場合に非接触充電装置400を利用することによって、バスとしてサービスを継続して提供することができる。
【0083】
さらに上述の実施の形態では、予め定められたサービスの提供に用いられる車両としてタクシーを一例として説明したが、特にタクシーに限定されるものではなく、たとえば、レンタカーやシェアカーであってもよい。
【0084】
制御装置408は、たとえば、第1カメラ405を用いて撮像される画像から抽出されたレンタカーあるいはシェアカーとしての特徴部分を車両情報として取得し、取得した車両情報を用いて停車中の車両がレンタカーあるいはシェアカーであるか否かを判定する。なお、レンタカーやシェアカーの特徴部分としては、たとえば、ナンバープレートのレンタカーやシャアカーであることを示す表示部分であってもよいし、レンタカーあるいはシェアカーであることを示すマークが付与される車両の外装の予め定められた位置の部分であってもよい。
【0085】
さらに上述の実施の形態では、タクシーの特徴部分として、車両の屋根の部分と、フロントガラスの部分とを一例として停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両であるか否かを判定するものとして説明したが、上述の部分に代えてまたは加えてナンバープレートの色や車両の前面をタクシーの特徴部分として抽出し、停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両であるか否かの判定基準としてもよい。制御装置408は、たとえば、少なくともナンバープレートの色が商業利用可能な色でない場合には、停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両でないと判定してもよい。あるいは、制御装置408は、たとえば、車両の前面から特定される車種がタクシーを用途とすることに限定された車種である場合には、停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両であると判定してもよい。
【0086】
さらに上述の実施の形態では、第1カメラ405により撮像された画像を用いて停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両であるか否かを判定するものとして説明したが、たとえば、第1カメラ405により撮像された画像に加えて第2カメラ406により撮像された画像を用いて停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両であるか否かを判定してもよい。すなわち、制御装置408は、たとえば、第1カメラ405により撮像される画像を用いて取得された車両情報を用いて車両がタクシーとして用いられる車両であるか否かを判定することに加えて、第2カメラ406により撮像される車両の下面の画像に受電装置を示す画像が含まれる場合に停車中の車両が電動車両であると判定してもよい。このようにすると、停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両であるか否かを精度高く判定することができる。
【0087】
さらに上述の実施の形態では、第1カメラ405により撮像された画像を用いて停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両であるか否かを判定するものとして説明したが、たとえば、第1カメラ405により撮像された画像に代えて第2カメラ406により撮像された画像を用いて停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両であるか否かを判定してもよい。たとえば、タクシーとして用いられる電動車両の下面の予め定められた位置には、予め定められたマークが付与される場合に、第2カメラ406により撮像された画像のうちの電動車両の下面の予め定められた位置に対応する部分に予め定められたたマークを示す画像が含まれるか否かによって停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両であるか否かを判定してもよい。このようにすると、停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両であるか否かを精度高く判定することができる。
【0088】
さらに上述の実施の形態では、停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両でないと判定される場合に、報知装置416を用いて予め定められた情報を報知するものとして説明したが、たとえば、停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両である場合において、充電が許可される場合でも、受電装置150と送電装置404との位置関係が非接触充電制御の実行が可能な位置関係でない場合に、その旨あるいは非接触充電制御の実行が可能な位置関係にするための移動(たとえば、移動方向や移動距離)を指示する旨を報知装置416を用いて報知してもよい。
【0089】
さらに上述の実施の形態では、制御装置408は、非接触充電装置400の外部の機器である第1カメラ405から撮像された画像を、停車スペース200内に電動車両100が停車していることを示す情報として取得し、取得した情報を用いて停車スペース200に停車中の車両が電動車両100であるか否かを判定するものとして説明したが、外部の機器としては、特に第1カメラ405に限定されるものではない。外部の機器としては、たとえば、電動車両100であってもよいし、あるいは、電動車両100の位置を管理する管理サーバであってもよい。
【0090】
制御装置408は、たとえば、電動車両100と通信が確立する場合や、電動車両100からタクシーであることを示す情報を受信する場合に、停車スペース200に停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両100であると判定してもよい。
【0091】
あるいは、電動車両100は、たとえば、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号(電波)に基づいて電動車両100の現在地を取得し、電動車両100の現在地を示す信号(位置情報)を管理サーバに送信する。管理サーバは、電動車両100の現在地が停車スペース200である場合には、管理サーバから非接触充電装置400に対して、停車スペース200に停車中の車両がタクシーとして用いられる車両であることを示す情報を送信しでもよい。制御装置408は、管理サーバから当該情報を受信する場合に、停車スペース200に停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両100であると判定してもよい。
【0092】
このようにしても、停車スペース200に停車中の車両がタクシーであれば、非接触充電が可能になる。その結果、タクシーの待機場所で待機中の場合に非接触充電装置400を利用することによって、タクシーとしてサービスを継続して提供することができる。
【0093】
さらに上述の実施の形態では、車両の画像からタクシーの特徴部分に対応する位置の部分画像を車両情報として取得して、画像解析によりタクシーの特徴部分に合致するか否かを判定することによって停車スペース200に停車中の車両がタクシーとして用いられる電動車両100であるか否かを判定するものとして説明したが、たとえば、車両全体の画像を用いて画像解析によりタクシーに対応するか否かを判定してもよい。
【0094】
なお、上記した変形例は、その全部または一部を適宜組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0095】
1 非接触充電システム、100 電動車両、101 車両、120 蓄電装置、130 MG、140 PCU、150 受電装置、160 第1表示灯、170 第2表示灯、190 ECU、192,410 CPU、194,412 メモリ、200 停車スペース、202,402 通信装置、400 非接触充電装置、404 送電装置、405 第1カメラ、406 第2カメラ、408 制御装置、416 報知装置、450 系統電源、500 標識、700 道路、800 歩道。