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特許7533564電子装置、無線通信方法及びコンピュータ読み取り可能媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】電子装置、無線通信方法及びコンピュータ読み取り可能媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/18 20090101AFI20240806BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20240806BHJP
   H04W 24/02 20090101ALI20240806BHJP
   H04W 52/06 20090101ALI20240806BHJP
   H04W 56/00 20090101ALI20240806BHJP
   H04W 28/18 20090101ALI20240806BHJP
【FI】
H04W52/18
H04W84/06
H04W24/02
H04W52/06
H04W56/00 130
H04W28/18 110
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022500905
(86)(22)【出願日】2020-07-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-20
(86)【国際出願番号】 CN2020099806
(87)【国際公開番号】W WO2021004357
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2023-05-12
(31)【優先権主張番号】201910609787.4
(32)【優先日】2019-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉敏
(72)【発明者】
【氏名】孫晨
【審査官】永田 義仁
(56)【参考文献】
【文献】特表2001-502510(JP,A)
【文献】CATT,PRACH design and UL timing advance[online],3GPP TSG RAN WG1 #97 R1-1906325,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_97/Docs/R1-1906325.zip>,2019年05月04日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信用の電子装置であって、処理回路を含み、前記処理回路は、
ユーザー装置の能力及び/又は前記ユーザー装置と非地上ネットワーク通信に使用される基地局との間のチャネル状況に基づき、2つ以上のアップリンク伝送モードから、前記ユーザー装置に使用されるアップリンク伝送モードを決定し、前記2つ以上のアップリンク伝送モードは、前記ユーザー装置がアップリンク伝送パラメータを取得する異なる方法にそれぞれ対応し、
決定されたアップリンク伝送モードに基づいて前記ユーザー装置から前記基地局へのアップリンク伝送を行うように制御するように配置され
前記2つ以上のアップリンク伝送モードは、
前記ユーザー装置が、異なる衛星軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータグループを使用して前記アップリンク伝送を行うか、又は異なる衛星軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータ計算式によってアップリンクパラメータグループを取得し、前記アップリンクパラメータグループを使用して前記アップリンク伝送を行う第1のモードと、
前記ユーザー装置が、前記基地局からの指示に基づき、前記アップリンク伝送パラメータを取得し、取得したアップリンク伝送パラメータを使用して前記アップリンク伝送を行う第2のモードと、
前記ユーザー装置が、その測位情報及び衛星軌道情報に基づき、前記アップリンク伝送パラメータを計算し、計算されたアップリンク伝送パラメータを使用して前記アップリンク伝送を行う第3のモードとを含む電子装置。
【請求項2】
前記第1のモードで、前記ユーザー装置は、事前定義された1つ又は複数のグループのアップリンクパラメータ又は事前定義された計算式によって計算された1つ又は複数のグループのアップリンクパラメータを使用して、所定の時間間隔でアップリンク信号を周期的に送信する請求項に記載の電子装置。
【請求項3】
前記指示は、アップリンク送信電力を指示するための送信電力制御TPC情報、及び/又はアップリンク送信タイミングのアドバンス量を指示するためのタイミングアドバンス量TA情報を含む請求項に記載の電子装置。
【請求項4】
前記測位情報は、前記ユーザー装置の位置及び速度を含み、前記アップリンク伝送パラメータは、アップリンク送信電力、アップリンクドップラーシフト補償及びアップリンクタイミングアドバンス量というパラメータの1つ又は複数を含む請求項に記載の電子装置。
【請求項5】
前記衛星軌道情報は、衛星の移動タイプを含み、前記移動タイプは、前記衛星の天体暦情報の少なくとも一部に基づき決定される請求項に記載の電子装置。
【請求項6】
前記天体暦情報の少なくとも一部は、衛星の高度情報及び傾斜角情報を含む請求項に記載の電子装置。
【請求項7】
衛星の移動タイプと衛星軌道情報との間の対応関係は、前記基地局及び前記ユーザー装置によって共通に知られている請求項に記載の電子装置。
【請求項8】
衛星の移動タイプは、前記基地局によってブロードキャストされ、衛星の軌道情報を取得するように前記ユーザー装置によって受信される請求項に記載の電子装置。
【請求項9】
前記アップリンク伝送モードの決定は、
グローバルナビゲーション衛星システムGNSS機能を有するユーザー装置について、前記第3のモードをデフォルトモードとすることと、
GNSS機能を有しないユーザー装置について、前記第1のモードをデフォルトモードとすることとを含む請求項に記載の電子装置。
【請求項10】
前記電子装置は、前記基地局として機能し、前記処理回路はさらに、決定されたアップリンク伝送モードを前記ユーザー装置に通知するように制御するように配置される請求項に記載の電子装置。
【請求項11】
前記処理回路は、
無線リソース制御RRCシグナリングを介して配置又は再配置する方法と、
メディアアクセス制御制御ユニットMAC CEを介して半静的に配置する方法と、
ダウンリンク制御情報DCIを介して動的に配置する方法とのうちの1つ又は複数で、前記アップリンク伝送モードの配置及び/又は置換を通知するように配置される請求項10に記載の電子装置。
【請求項12】
前記処理回路は、
アップリンク伝送に対する配置情報におけるアップリンク送信パラメータを示す値が空である場合、前記ユーザー装置が前記第3のモードを使用することを表す方法と、
前記配置情報におけるアップリンク送信パラメータを示す値が空ではない場合、前記ユーザー装置が前記第2のモードを使用することを表す方法とのうちの1つ又は複数で、前記アップリンク伝送モードの配置及び/又は置換を通知するように配置される請求項10に記載の電子装置。
【請求項13】
前記アップリンク伝送モードの決定は、
前記第1のモード又は前記第3のモードで行われる前記アップリンク伝送の通信品質が所定のレベルよりも低い場合、前記アップリンク伝送モードを前記第2のモードに変更すること、及び/又は
前記第3のモードで計算されたアップリンク伝送パラメータと、前記ユーザー装置のアップリンク信号を測定することによって得られたアップリンク伝送パラメータとの差が所定のレベルよりも大きい場合、前記アップリンク伝送モードを前記第2のモードに変更することを含む請求項10に記載の電子装置。
【請求項14】
前記電子装置は、前記ユーザー装置として機能し、前記処理回路はさらに、前記ユーザー装置の能力に関する情報を前記基地局に通知するように制御するように配置される請求項1~のいずれか1つに記載の電子装置。
【請求項15】
無線通信方法であって、
ユーザー装置の能力及び/又は前記ユーザー装置と非地上ネットワーク通信に使用される基地局との間のチャネル状況に基づき、2つ以上のアップリンク伝送モードから、前記ユーザー装置に使用されるアップリンク伝送モードを決定するステップであって、前記2つ以上のアップリンク伝送モードは、前記ユーザー装置がアップリンク伝送パラメータを取得する異なる方法にそれぞれ対応するステップと、
決定されたアップリンク伝送モードに基づいて、前記ユーザー装置から前記基地局へのアップリンク伝送を行うステップとを含み、
前記2つ以上のアップリンク伝送モードは、
前記ユーザー装置が、異なる衛星軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータグループを使用して前記アップリンク伝送を行うか、又は異なる衛星軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータ計算式を使用してアップリンクパラメータグループを取得し、前記アップリンクパラメータグループを使用して前記アップリンク伝送を行う第1のモードと、
前記ユーザー装置が、前記基地局からの指示に基づき、前記アップリンク伝送パラメータを取得し、前記アップリンク伝送パラメータを使用して前記アップリンク伝送を行う第2のモードと、
前記ユーザー装置が、その測位情報及び衛星軌道情報に基づき、前記アップリンク伝送パラメータを計算し、前記アップリンク伝送パラメータを使用して前記アップリンク伝送を行う第3のモードとを含む方法。
【請求項16】
前記アップリンク伝送モードの決定は、
グローバルナビゲーション衛星システムGNSS機能を有するユーザー装置について、前記第3のモードをデフォルトモードとするステップと、
GNSS機能を有しないユーザー装置について、前記第1のモードをデフォルトモードとするステップとを含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
決定されたアップリンク伝送モードを前記ユーザー装置に通知するステップ、及び/又は
前記ユーザー装置の能力に関する情報を前記基地局に通知するステップをさらに含む請求項15に記載の方法。
【請求項18】
実行可能命令を含むコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記実行可能命令が情報処理装置によって実行されるときに、請求項1517のいずれか1つに記載の方法を前記情報処理装置に実行させるコンピュータ読み取り可能媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2019年7月8日に中国特許庁に提出された、出願号が201910609787.4であって、発明の名称が「電子装置、無線通信方法及びコンピュータ読み取り可能媒体」である中国特許出願に基づく優先権を主張するものであり、その全内容を参照により本出願に援用する。
【0002】
本開示は、一般的に、無線通信の分野に関し、より具体的に、非地上ネットワーク(Non-terrestrial networks、NTN)通信に使用される電子装置、無線通信方法及びコンピュータ読み取り可能媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)は、例えば航空機通信、海上船舶、遠隔地でのバックホールなどのシナリオでのオプションとして衛星通信を提案し、衛星の機能を最大限に活用することを提案している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
地上ネットワーク通信と異なり、NTN通信では、例えば低軌道衛星(LEO)の急速な移動及び静止軌道衛星(GEO)の非常に長い遅延などのため、チャネル測定の結果が不正確又は古くなっている(out of date)可能性がある。可能な対応方式の1つは、衛星移動情報及びユーザー装置(UE)の位置に基づいて、アップリンクパラメータを計算することである。しかしながら、全てのUEがグローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)機能を有しているわけではなく、また、チャネルの複雑さのため、UE位置及び衛星移動情報のみに基づいて計算されたアップリンクパラメータが不正確であるおそれがある。
【0005】
本発明に関するある態様の基本的理解を提供するように、本発明の実施例に関する簡単な概説を以下に示す。以下の概説が本発明に関する網羅的な概説ではないと理解すべきである。それは、本発明の肝心又は重要部分を決定することを意図するものではなく、本発明の範囲を限定することを意図するものでもない。その目的は、後述するより詳細な説明の前置きとして、簡略化された形でいくつかの概念を提示することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施例によれば、処理回路を含む無線通信用の電子装置を提供する。処理回路は、UEの能力及び/又はUEとNTN通信に使用される基地局との間のチャネル状況に基づき、アップリンク伝送パラメータの異なる取得方式にそれぞれ対応する2つ以上のアップリンク伝送モードから、UEに使用されるアップリンク伝送モードを決定するように配置される。処理回路はさらに、決定されたアップリンク伝送モードに基づいて、UEから基地局へのアップリンク伝送を行うように制御するように配置される。
【0007】
別の実施例によれば、無線通信方法であって、UEの能力及び/又はUEとNTN通信に使用される基地局との間のチャネル状況に基づき、アップリンク伝送パラメータの異なる取得方式にそれぞれ対応する2つ以上のアップリンク伝送モードから、UEに使用されるアップリンク伝送モードを決定するステップと、決定されたアップリンク伝送モードに基づいて、UEから基地局へのアップリンク伝送を行うステップと、を含む。
【0008】
本発明の実施例はさらに、実行可能命令を含むコンピュータ読み取り可能媒体を含み、実行可能命令が情報処理装置によって実行されるときに、上記の実施例による方法を情報処理装置に実行させる。
【0009】
本開示の実施例によって、UEは、より適切なアップリンク伝送モードを使用することができ、それにより、システム効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明は、添付の図面と併せて以下に示す説明を参照することによって、よりよく理解することができ、同じ又は類似の構成要素について、図面全体にわたって同じ又は類似の参照符号が使用されている。前記図面は、以下の詳細な説明と共に、本明細書に含まれて、本明細書の一部を形成し、また、本発明の好ましい実施例と原理及び利点をさらに説明するために使用される。
【0011】
図1図1は、本発明の一実施例による無線通信用の電子装置の配置例を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の一実施例による無線通信方法の手順例を示すフローチャートである。
図3図3は、別の実施例による無線通信方法の手順例を示すフローチャートである。
図4図4は、さらに別の実施例による無線通信方法の手順例を示すフローチャートである。
図5図5は、衛星軌道要素を示す概略図である。
図6図6は、アップリンク伝送モードの例とする、開ループモードでのアップリンク伝送の例示的な手順を示す。
図7図7は、アップリンク伝送モードの例とする、半開ループモードでのアップリンク伝送の例示的な手順を示す。
図8図8は、アップリンク伝送モードの例とする、閉ループモードでのアップリンク伝送の例示的な手順を示す。
図9図9は、NTN通信シナリオの変換の例示的な状況を示す。
図10図10は、アップリンク伝送モードの変化の例示的な手順を示す。
図11図11は、本開示の方法及び装置を実現するコンピュータの例示的な構成を示すブロック図である。
図12図12は、本開示の技術を適用できるスマートフォンの概略構成の一例を示すブロック図である。
図13図13は、本開示の技術を適用できるgNB(基地局)の概略構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。本発明の図面の1つ又は一実施形態で説明された要素及び特徴は、1つ又は複数の他の図面又は実施形態に示された要素及び特徴と組み合わせられてもよい。明確にするために、本発明に関係のない当業者に知られている構成要素及び処理の表現及び説明は、図面及び説明から省略されていることに留意されたい。
【0013】
図1に示すように、本実施例による無線通信用の電子装置100は、処理回路110を含む。処理回路110は例えば、特定のチップ、チップセット又は中央処理ユニット(CPU)などとして実現することができる。
【0014】
処理回路110は、決定ユニット111及び制御ユニット113を含む。なお、この図では、機能ブロックの形で、決定ユニット111及び制御ユニット113を示しているが、各ユニットの機能は、処理回路全体によっても実現可能であり、必ずしも処理回路における別個の実際の構成要素によって実現されると限らないことを理解されたい。また、図では、1つの枠で処理回路を示しているが、電子装置は、複数の処理回路を含むことができ、各ユニットの機能を複数の処理回路に分散させることができるため、複数の処理回路が連携してこれらの機能を実行することができる。
【0015】
具体的実施例に関連して後述するように、電子装置100は、基地局側又はUE側で実現することができる。
【0016】
決定ユニット111は、UEの能力及び/又はUEとNTN通信用の基地局との間のチャネル状況に基づき、2つ以上のアップリンク伝送モードから、UEに使用されるアップリンク伝送モードを決定するように配置される。上記の2つ以上のアップリンク伝送モードはそれぞれ、当該UEがアップリンク伝送パラメータを取得する異なる方法に対応する。
【0017】
一実施例によれば、アップリンク伝送モードは、以下の第1のモード、第2のモード及び第3のモードを含むことができる。
【0018】
第1のモードで、UEは、異なる衛星軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータグループを使用してアップリンク伝送を行うか、又は異なる衛星軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータ計算式に基づき、アップリンクパラメータグループを取得し、アップリンクパラメータグループを使用してアップリンク伝送を行う。本明細書では、第1のモードは、開ループモードと呼ばれることもある。
【0019】
第2のモードで、UEは、基地局からの指示に基づき、アップリンク伝送パラメータを取得し、取得したアップリンク伝送パラメータを使用してアップリンク伝送を行う。本明細書では、第2のモードは、閉ループモードと呼ばれることもある。
【0020】
第3のモードで、UEは、その測位情報及び衛星軌道情報に基づき、アップリンク伝送パラメータを計算し、計算されたアップリンク伝送パラメータを使用してアップリンク伝送を行う。本明細書では、第3のモードは、半開ループモードと呼ばれることもある。
【0021】
衛星軌道情報は例えば、衛星の移動タイプ(mobility type)を含むことができ、移動タイプは、衛星の天体暦情報の少なくとも一部に基づき決定される。一実施例によれば、天体暦情報の少なくとも一部は、衛星の高度情報及び傾斜角情報を含むことができる。
【0022】
また、衛星の移動タイプと衛星軌道情報との間の対応関係は、基地局及びUEに共通に知られている。例えば、衛星の移動タイプは、基地局によってブロードキャストされ、衛星の軌道情報を取得するようにUEによって受信することができる。
【0023】
図5を参照し、衛星の軌道情報/天体暦は、一般に、長軸、短軸、交点角度Ω、近地点の偏角ω、軌道傾斜角i、近地点通過時点tpなどの情報を含む。これらのパラメータによって、任意の時点の衛星の位置及び速度を決定することができる。衛星基地局の軌道情報は通常、ブロードキャストによってUEに送信されるため、これらの全ての情報をブロードキャスト情報に含めることは難しい可能性があり、1つは、これが、剰な量の情報につながる可能性があること、もう1つは、一部の衛星の情報が機密情報であるためである。移動タイプを定義することによって、ブロードキャスト衛星軌道情報のデータ量を低減させ、UEが衛星移動情報を取得する正確度を向上させることができ、同時に、衛星の機密性又は異なるポリシーに適応する柔軟性を向上させることができる。
【0024】
一例として、以下のように移動タイプを定義する。
移動タイプ1:衛星高度800km、傾斜角0°、近地点通過時点tp1
移動タイプ2:衛星高度600~700km、傾斜角0°~5°
移動タイプ3:天体暦情報、例えば、DateTTR.A.(2000)Decl.DeltarElong.Phasem1m2200910260941.54+1309.21.7881.71169.332.916.6 200910310952.04+1254.91.7671.73671.832.916.6
移動タイプ4:衛星高度35786km
【0025】
図1を参照し続け、制御ユニット113は、決定されたアップリンク伝送モードに基づいてUEから前記基地局へのアップリンク伝送を行うように制御するように配置される。
【0026】
一実施例によれば、第1のモード(開ループモード)で、UEは、事前定義された1つ又は複数のアップリンクパラメータのグループ、又は事前定義された計算式によって計算された1つ又は複数のアップリンクパラメータのグループを使用して、所定の時間間隔でアップリンク信号を周期的に送信することができる。
【0027】
例えば、開ループモードに割り当てられたUEについて、異なる衛星基地局軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータグループを使用し、又は異なる衛星基地局軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータ計算式に基づきアップリンクパラメータグループを計算し、事前定義されたアップリンクパラメータ又は事前定義された計算式に基づき計算されたアップリンクパラメータを使用して、一定の準則に従ってアップリンク信号を送信することができる。また、アップリンク信号を送信するこのような方法は、GNSS機能を有しないUEが初期アクセス中にプリアンブル(preamble)を送信する方法として使用することもできる。
【0028】
次に、図6を参照して、開ループモードでのアップリンク伝送の例示的な手順を説明する。
【0029】
基地局は例えば、システム情報ブロック(SIB)によって衛星の移動タイプをUEに通知する。
【0030】
UEは例えば、テーブルを検索することによって、衛星の移動タイプに基づき、事前定義されたアップリンクパラメータグループを決定し(又は、事前定義された計算式に基づき、1つのアップリンクパラメータのグループを計算することができる)、アップリンクパラメータグループを使用して、一定の時間間隔でアップリンク信号を周期的に送信することができる。
【0031】
図6の例に示すように、UEは、まず、第1のアップリンク電力及び第1のドップラー補償を使用して、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)を送信することができ、所定の時間内に基地局からの応答が受信されていない場合、第2のアップリンク電力及び第2のドップラー補償を使用してPRACHを送信し、PRACH応答を受信した後に、無線リソース制御(RRC)接続要求を送信することができる。
【0032】
また、第2のアップリンクパラメータグループは例えば、第1のアップリンクパラメータグループにおけるパラメータのそれぞれにオフセット値を追加することによって取得することができる。例えば、第1のアップリンクパラメータグループは、[ドップラー補償1,アップリンク電力1]であり、第2のアップリンクパラメータグループは、[ドップラー補償1+ずれ量D,アップリンク電力1+ずれ量P]である。
【0033】
なお、上記の例は、単なる例示であり、限定的なものではない。
【0034】
次に、第2のモード(閉ループモード)でのアップリンク伝送の例示的な方法について説明する。閉ループモードで、UEは、基地局からの指示に基づき、アップリンク伝送パラメータを取得する。一実施例によれば、基地局からの指示は、アップリンク送信電力を指示するための送信電力制御(TPC)情報、及び/又はアップリンク送信タイミングのアドバンス量を指示するためのタイミングアドバンス量(TA)情報を含むことができる。
【0035】
タイミングアドバンス (timing advance)は、一般に、UEアップリンク伝送に使用され、UEアップリンクパケットを希望の時間に基地局に到達させるために、距離に起因する無線周波数伝送遅延を推定し、対応する時間だけ前にデータパケットを送信することを意味している。基地局は、タイミングアドバンス命令(TAC:Timing Advance Command)をUEに送信することによって、タイミングアドバンス量の大きさをUEに通知することができる。
【0036】
ロングタームエボリューション(LTE)システムでは、基地局は、UEのアップリンク伝送を測定することによって、各UEのTA値を決定することができる。そのため、UEにアップリンク伝送がある限り、基地局は、アップリンク伝送を使用してTA値を推定することができる。理論的に、UEによって送信される任意の信号(サウンディング基準信号(SRS)、復調基準信号(DMRS)、チャネル品質インジケータ(CQI)、確認応答/否定応答(ACK/NACK)及び物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)などを含むがこれらに限定されない)は全て、TA測定に使用できる。ランダムアクセス手順では、基地局は、受信されたプリアンブルを測定することによってタイミングアドバンス量を決定することができる。
【0037】
NTNでは、衛星基地局の高速モーションにより、UEと基地局との距離が絶えず変化する場合がある。それに対応して、UEと基地局との伝送遅延も絶えず変化する可能性があるので、TA値は、それに対応して変更する必要がある。
【0038】
類似的に、アップリンク送信電力を指示するためのTPC情報は、それに対応して調整する必要がある場合がある。
【0039】
なお、閉ループモードで基地局の指示に基づき取得したアップリンクパラメータは、上記の例に限定されない。
【0040】
次に、第3のモード(半開ループモード)でのアップリンク伝送の例示的な方法を説明する。半開ループモードで、UEは、その測位情報及び衛星軌道情報に基づき、アップリンク伝送パラメータを計算する。一実施例によれば、測位情報は、UEの位置及び速度を含むことができ、アップリンク伝送パラメータは、アップリンク送信電力、アップリンクドップラーシフト補償及び/又はアップリンクタイミングアドバンス量を含むことができる。
【0041】
図7は、半開ループモードでのアップリンク伝送の例示的な手順を示す。
【0042】
まず、基地局は例えば、SIBによって、衛星の移動タイプをUEに通知する。次に、UEは、初期アクセス及び位置報告を行うことができる。また、UEは、その測位情報及び衛星軌道情報に基づき、アップリンク伝送パラメータを計算し、計算されたアップリンクパラメータに基づいてアップリンク伝送を行うことができる。
【0043】
以下、アップリンク送信電力を例として、アップリンク伝送パラメータを計算する方法の例を説明する。
【0044】
UEは、アップリンク送信電力を計算するときに、基地局の移動による影響を導入することができる。具体的に、アップリンク送信電力は、以下のように計算することができる。
【0045】
【数1】
【0046】
【0047】
上記の例の方法で、衛星基地局の移動タイプを記述するパラメータを使用する。上記のように、異なる移動タイプは、衛星の異なる天体暦情報又は天体暦特徴情報の一部、例えば、高度情報、傾斜角情報などに対応し、このような対応情報は、基地局及びUEに共通に知られており、例えば、衛星基地局は、それ自体の移動タイプをユーザーにブロードキャストすることができる。
【0048】
なお、半開ループモードでアップリンクパラメータを計算する方法は、上記の例に限定されない。
【0049】
図1を参照し続け、一実施例によれば、決定ユニット111がUEの能力に基づき、当該UEに使用されるアップリンク伝送モードを決定することは、GNSS機能を有するUEについて、第3のモード(半開ループモード)をデフォルトモードとし、GNSS機能を有しないUEについて、第1のモード(開ループモード)をデフォルトモードとすることを含む。
【0050】
コストを節約するために、一部のUE(例えば、特定のモノのインターネットの端末)は測位機能を備えない場合がある。UEがそれ自体の位置を知らない場合、基地局によってブロードキャストされた移動状態情報に基づき、正確なドップラーシフト補償値及びアップリンク電力などを計算することができない。この場合、例えばアップリンク信号を周期的に送信することによって、アップリンク伝送ゲインを取得することができる。測位機能を有するUEの場合、衛星のモビリティ及衛星とUEとの遠距離による大きな時間遅延によって、チャネル測定の結果が不正確になる可能性があり、そのため、衛星基地局のモビリティ及UE位置に基づく半開ループ計算方式を使用することができる。
【0051】
また、GNSS機能を有するUEの場合でも、伝送チャネルが複雑である(例えば、図9に示すように、交通ツールが複雑な地形を走行している)ため、衛星のモビリティ及びUE位置情報のみによって决定されたアップリンクパラメータは、通信要件を満たせないおそれがあり、この場合、基地局は、アップリンク信号の測定に応じて調整する必要がある。
【0052】
一実施例によれば、決定ユニット111によるアップリンク伝送モードの決定は、第1のモード(開ループモード)又は第3のモード(半開ループモード)で行われるアップリンク伝送の通信品質が所定のレベルよりも低い場合、アップリンク伝送モードを第2のモード(閉ループモード)に変更することを含む。
【0053】
通信品質の指標は例えば、基準信号受信電力(RSRP)、信号対干渉及びノイズ比(SINR)、基準信号受信品質(RSRQ)、受信信号強度指示(RSSI)などを含む。RSRPは、特定のシンボルで基準信号をキャリアする全てのリソース粒子(RE)で受信された信号電力の平均値を表し、無線信号の強度を表すキーパラメータ及び物理層の測定要件の1つである。SINRとは、受信した有用な信号の強度と受信した干渉信号(雑音及び干渉)の強度の比を指す。RSRQは、基準信号の受信品質を表し、このようなメトリックは、主に、信号品質に基づき、異なる候補セルをソートするために使用され、このような測定は、切り替え及びセルの再選択决定の入力として使用される。RSRQは、N*RSRP/(キャリアRSSI)の比として定義され、Nは、LTEキャリアRSSI測定帯域幅のリソースブロック(RB)の数である。RSRQは、信号強度と干渉の複合効果を報告する有効的な方法を実現する。RSSIは、リンク品質を判定し、ブロードキャスト送信強度を上げるかどうかを判定するために使用される。
【0054】
また、決定ユニット111によるアップリンク伝送モードの決定は、第3のモード(半開ループモード)で計算されたアップリンク伝送パラメータと、UEのアップリンク信号を測定することによって得られたアップリンク伝送パラメータとの差が所定のレベルよりも大きい場合、アップリンク伝送モードを第2のモード(閉ループモード)に変更することを含んでもよい。
【0055】
図8は、閉ループモードでのアップリンク伝送の手順例を示す。
【0056】
まず、基地局は例えば、SIBによって、衛星の移動タイプをUEに通知する。次に、UEは、初期アクセス及び位置報告を行うことができる。基地局は、チャネル状態指示基準信号(CSI-RS)をUEに送信し、次に、UEは、CSI-RSに対する測定に基づいてCQIを送信する。また、UEは、スケジューリング要求を基地局に送信し、基地局によってDCIをUEに送信する。UEは、DCIに基づいて、アップリンクパラメータ、例えばΔTF及びMCSを決定し、当該アップリンクパラメータに基づいてアップリンク伝送を行う。
【0057】
以上、開ループモード、閉ループモード及び半開ループモードを含む複数のアップリンク伝送モードの例を説明した。異なるモードは、異なるアップリンク信号送信動作に対応する。基地局は、UEの能力及び/又は現在のチャネル状況に基づき、UEが使用するアップリンク送信モードを決定することができる。
【0058】
例えば、UEがシステムにアクセスした後、その能力(例えば、GNSS機能を有するかどうか)を基地局に報告することができ、基地局は例えば、UEがGNSS機能を有するかどうかに応じて、UEのアップリンク伝送モードが開ループであるかそれとも半開ループであるかを決定する。
【0059】
或いは、UEがシステムにアクセスした後、その位置情報を基地局に報告し、基地局は、UE位置及び衛星基地局の軌道情報によって、第1のアップリンクパラメータグループを計算することができる。また、基地局は、例えば、プリアンブル、SRS及び他の情報などのアップリンク信号を測定することによって、基地局がUEによって使用されることを期待する第2のアップリンクパラメータグループを取得することができる。第1及び第2のアップリンクパラメータグループを比較することによって、基地局は、どのアップリンク伝送モードがUEに割り当てられるか、例えば閉ループモード又は半開ループモードを決定することができる。
【0060】
また、UEがシステムにアクセスした後、半開ループモードのアップリンク伝送モードを使用するように配置できるが、チャネル状況の変化により、UE側で計算されたアップリンクパラメータが適用できなくなり、基地局は例えば、RRC再配置又はDCIの形でUEのアップリンク伝送モードを閉ループモードに更新することができる。
【0061】
図10は、アップリンク伝送モードの変更の手順の例を示す。
【0062】
まず、基地局は例えば、SIBによって衛星の移動タイプをUEに通知する。次に、UEは、初期アクセス及び位置報告を行うことができる。この場合、半開ループモードを採用するUEは、その測位情報及び衛星軌道情報に基づき、アップリンク伝送パラメータを計算し、計算されたアップリンクパラメータに基づいてアップリンク伝送を行う。基地局は、アップリンク信号に基づいてアップリンクパラメータを計算し、UEが閉ループモードを使用してアップリンク伝送を行うことを決定し、アップリンクパラメータ調整に使用される指示をUEに通知する。次に、UEは、調整されたアップリンクパラメータを使用してアップリンク伝送を行う。
【0063】
上記のように、電子装置100は、基地局側で実現することができる。この場合、制御ユニット113は、決定ユニット111によって決定されたアップリンク伝送モードをUEに通知するように配置できる。
【0064】
より具体的に、制御ユニット113は例えば、RRCシグナリングを介して配置又は再配置する方法と、メディアアクセス制御制御ユニット(MAC CE)を介して半静的に配置する方法と、DCIを介して動的に配置する方法、のうち1つ又は複数の方法で、アップリンク伝送モードの配置及び/又は置換を通知するように配置できる。
【0065】
アップリンク伝送モードの配置及び/又は置換は、明示的な方法で通知してもよい。例えば、一実施例によれば、RRCシグナリング、MAC CE又はDCIにおける情報によって、採用するアップリンク伝送モードを指示することができる。例えば、一実施例によれば、RRCパラメータtxModeによって、UEが採用するアップリンク伝送モードを指示する。別の実施例によれば、例えばアップリンク送信パラメータ指示を含まないDCIフォーマット0_0_aなどの新しいDCIフォーマットを追加することができる。
【0066】
或いは、アップリンク伝送モードの配置及び/又は置換は、暗黙の方法で通知してもよい。例えば、一実施例によれば、アップリンク伝送に対する配置情報におけるアップリンク送信パラメータを示す値が空である場合、UEが第3のモードを使用することを表す方法と、配置情報におけるアップリンク送信パラメータを示す値が空ではない場合、UEが第2のモードを使用することを表す方法で、アップリンク伝送モードの配置及び/又は置換を通知することができる。
【0067】
アップリンク伝送に対する配置情報は例えば、RRCシグナリング、MAC CE又はDCIにおける情報を含むことができる。例えば、スケジューリングアップリンクデータのDCIにおけるアップリンク送信パラメータを示す値が空である場合、基地局がUEに半開ループモードを使用するように指示することを表し、スケジューリングアップリンクデータのDCIにおけるアップリンク送信パラメータを示す値が空ではない場合、基地局がUEに閉ループモードを使用するように指示することを表す。また、例えば、TAC命令は、MAC CE命令の一種であり、TAC MAC CEが省略の場合、半開ループモードを使用することを表し、TAC MAC CEに値がある場合、閉ループモードを使用することを表す。
【0068】
DCIフォーマット0_0を例として、アップリンク伝送モードの指示方式をさらに説明する。例えば、DCIフォーマット0_0におけるフィールドModulation and coding scheme(変調コーディング方式)及びTPC command for scheduled PUSCH(スケジューリングされたPUSCHに使用されるTPC命令)内容が空である場合、基地局がUEに半開ループモードを使用するように指示することを表し、フィールドModulation and coding scheme及びTPC command for scheduled PUSCH内容が空ではない場合、基地局がUEに閉ループモードを使用するように指示することを表す。
【0069】
上記のように、電子装置100はUE側で実現してもよい。この場合、UEは、それ自体の能力(例えばGNSS機能を有するかどうか)に基づき、アップリンク伝送モードを決定する。例えば、GNSS機能を有する場合、第3のモード(半開ループモード)をデフォルトモードとし、GNSS機能を有しない場合、第1のモード(開ループモード)をデフォルトモードとする。
【0070】
また、制御ユニット113は、基地局側によるアップリンク伝送モードの決定のために、UEの能力に関する情報を基地局に通知するように配置される。
【0071】
本発明の実施例による電子装置の以上の説明では、明らかに、以下の手順及び方法を開示する。次に、上記の説明された詳細を重複しないで、本発明の実施例による無線通信方法を説明する。
【0072】
図2に示すように、一実施例による無線通信方法は、UEの能力及び/又はUEとNTN通信に使用される基地局との間のチャネル状況に基づき、アップリンク伝送パラメータの異なる取得方法にそれぞれ対応する2つ以上のアップリンク伝送モードから、UEに使用されるアップリンク伝送モードを決定するステップS210を含む。当該方法はさらに、決定されたアップリンク伝送モードに基づいて、UEから基地局へのアップリンク伝送を行うステップS220を含む。
【0073】
上記のように、異なるアップリンク伝送モードは例えば、開ループモード、閉ループモード又は半開ループモードを含むことができる。GNSS機能を有するUEについて、半開ループモードをデフォルトモードとすることができる。GNSS機能を有しないUEについて、開ループモードをデフォルトモードとすることができる。
【0074】
上記の方法は、基地局側又はUE側で実現することができる。
【0075】
基地局で実現する場合、図3に示すように、一実施例による無線通信方法は、S210及びS220のそれぞれに対応するステップS310及びS320に加えて、決定されたアップリンク伝送モードをUEに通知するステップS315を含んでもよい。
【0076】
UEで実現する場合、図4に示すように、一実施例による無線通信方法は、S210及びS220のそれぞれに対応するステップS410及びS420に加えて、UEの能力に関する情報を基地局に通知するステップS405を含んでもよい。
【0077】
また、本発明の実施例はさらに、実行可能命令を含むコンピュータ読み取り可能媒体を含み、実行可能命令が情報処理装置によって実行されるときに、上記の実施例による方法を情報処理装置に実行させる。
【0078】
一例として、上記の方法の各ステップ及び上記の装置の各構成モジュール及び/又はユニットは、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア又はそれらの組み合わせとして実施することができる。ソフトウェア又はファームウェアによって実現する場合に、記憶媒体又はネットワークから専用のハードウェア構成を有するコンピュータ(例えば、図11に示す一般的なコンピュータ1100)に、上記の方法を実施するためのソフトウェアを構成するプログラムをインストールし、該当コンピュータは、様々なプログラムがインストールされる場合に、様々な機能を実行することができる。
【0079】
図11において、演算処理ユニット(即ち、CPU)1101は、読み取り専用メモリ(ROM)1102に記憶されたプログラム又は記憶部分1108からランダムアクセスメモリ(RAM)1103にロードされたプログラムによって様々な処理を実行する。RAM1103に、必要に応じて、CPU1101が様々な処理などを実行するときに必要なデータも記憶される。CPU1101、ROM1102及びRAM1103は、バス1104を介して互いに接続される。入力/出力インターフェース1105もバス1104に接続される。
【0080】
入力部分1106(キーボード、マウスなどを含む)、出力部分1107(例えば陰極線管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)などのディスプレイとスピーカなどを含む)、記憶部分1108(ハードウェアなどを含む)、通信部分1109(例えばLANカードやモデムなどのネットワークインターフェースカードを含む)が入力/出力インターフェース1105に接続される。通信部分1109は例えばインターネットなどのネットワークを介して通信処理を実行する。必要に応じて、ドライバー1110も入力/出力インターフェース1105に接続される。例えば磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブルメディア1111は、必要に応じてドライバー1110に装着されて、その中から読み出したコンピュータプログラムが必要に応じて記憶部1108にインストールされるようにする。
【0081】
ソフトウェアによって上記した一連の処理を実現する場合に、例えばインターネットなどのネットワーク或いは例えばリムーバブルメディア1111などの記憶媒体から、ソフトウェアを構成するプログラムをインストールする。
【0082】
このような記憶媒体が、図11に示すような、その中にプログラムが記憶され、装置に別途配分してユーザーにプログラムを提供するリムーバブルメディア1111に限定されない。リムーバブルメディア1111の例は、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスクを含む)、光ディスク(光ディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)とデジタル多用途ディスク(DVD)を含む)、光磁気ディスク(ミニディスク(MD)(登録商標)を含む)、半導体メモリを含む。或いは、記憶媒体は、ROM1102、記憶部分1108に含まれたハードウェアなどであってもよく、その中にプログラムが記憶され、これらが含まれた装置と一緒にユーザーに配布される。
【0083】
本発明の実施例は、機械読み取り可能命令コードが記憶されたプログラム製品にも関する。前記命令コードが機械によって読み取られて実行されるときに、本発明の実施例による上記の方法を実行することができる。
【0084】
それに対応して、機械読み取り可能命令コードが記憶された上記のプログラム製品を記憶する記憶媒体も本開示の開示に含まれる。前記記憶媒体は、フロッピーディスク、光ディスク、光磁気ディスク、メモリカード、メモリスティックなどを含むが、これらに限定されない。
【0085】
本出願の実施例は、以下の電子装置にも関する。電子装置が基地局側に使用される場合、電子装置は、例えば、マクロeNB及びスモールeNBなどの任意のタイプのgNB又は進化型ノードB(eNB)として実現される。スモールeNBは、ピコeNB、マイクロeNB及び家庭(フェムト)eNBなどの、マクロセルより小さいセルをカバーできるeNBであってもよい。その代わりに、電子装置は、例えば、NodeB及び基地局トランシーバ(BTS)などの任意の他のタイプの基地局として実現される。電子装置は、無線通信を制御するように構成される主体(基地局装置とも呼ばれる)と、主体と異なる場所に設けられる1つ又は複数のリモート無線ヘッド(RRH)とを含むことができる。また、以下説明する様々なタイプの端末は全て、基地局機能を一時的又は半永久的に実行することによって、基地局として機能することができる。
【0086】
電子装置は、ユーザー装置側に使用される場合、モバイル端末(例えばスマートフォン、タブレットパーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、携帯ゲーム端末、ポータブル/ドングルモバイルルーター、及びデジタル撮影装置)又は車載端末(例えばカーナビゲーション)として実現される。なお、電子装置は、上記の端末のそれぞれに搭載された無線通信モジュール(例えば、単一又は複数のチップを含む集積回路モジュール)であってもよい。
【0087】
[端末装置の適用例について]
図12は、本開示の技術を適用できるスマートフォン2500の概略構成の一例を示すブロック図である。スマートフォン2500はプロセッサ2501、メモリ2502、記憶装置2503、外部接続インターフェース2504、撮影装置2506、センサー2507、マイク2508、入力装置2509、表示装置2510、スピーカ2511、無線通信インターフェース2512、1つ又は複数のアンテナスイッチ2515、1つ又は複数のアンテナ2516、バス2517、バッテリ2518及び補助コントローラ2519を含む。
【0088】
プロセッサ2501は、例えばCPU又はシステムオンチップ(SoC)であり、スマートフォン2500のアプリケーション層と他の層の機能を制御することができる。メモリ2502はRAMとROMを含み、データとプロセッサ2501によって実行されるプログラムが記憶される。記憶装置2503は例えば半導体メモリとハードディスクのような記憶媒体を含むことができる。外部接続インターフェース2504は外部装置(例えばメモリカードとユニバーサルシリアルバス(USB)装置)をスマートフォン2500に接続するためのインターフェースである。
【0089】
撮影装置2506は、イメージセンサー(例えば電荷結合デバイス(CCD)と相補型金属酸化物半導体(CMOS))を含み、撮影した画像を生成する。センサー2507は例えば測定センサー、ジャイロセンサー、地磁気センサー及び加速度センサーのような1組みのセンサーを含んでもよい。マイク2508はスマートフォン2500に入力された音をオーディオ信号に変換する。入力装置2509は例えば表示装置2510のスクリーン上のタッチを検出するように構成されるタッチセンサー、キーパッド、キーボード、ボタン又はスイッチを含み、ユーザーから入力された動作又は情報を受信する。表示装置2510はスクリーン(例えば液晶ディスプレイ(LCD)と有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ)を含み、スマートフォン2500の出力画像を表示する。スピーカ2511はスマートフォン2500から出力したオーディオ信号を音に変換する。
【0090】
無線通信インターフェース2512は、任意のセルラー通信方式(例えば、LTEとLTE-Advanced)をサポートし、無線通信を実行する。無線通信インターフェース2512は通常、例えばベースバンド(BB)プロセッサ2513と無線周波数(RF)回路2514を含むことができる。BBプロセッサ2513は例えば、符号化/復号化、変調/復調、多重化/多重化解除を実行するとともに、無線通信のための様々なタイプの信号処理を実行することができる。同時に、RF回路2514は例えばミキサ、フィルタ、増幅器を含み、アンテナ2516を介して無線信号を送受信することができる。無線通信インターフェース2512はその上にBBプロセッサ2513とRF回路2514が集積化される1つのチップモジュールであってもよい。図12に示すように、無線通信インターフェース2512は複数のBBプロセッサ2513と複数のRF回路2514を含んでもよい。図12に、無線通信インターフェース2512に複数のBBプロセッサ2513と複数のRF回路2514が含まれる例を示したが、無線通信インターフェース2512は単一のBBプロセッサ2513又は単一のRF回路2514を含んでもよい。
【0091】
また、セルラー通信方式の以外、無線通信インターフェース2512は、例えば、短距離無線通信方式、近接通信方式や無線ローカルネットワーク(LAN)方式などの別のタイプの無線通信方式をサポートすることができる。この場合、無線通信インターフェース2512は、様々な無線通信方式に対するBBプロセッサ2513とRF回路2514を含んでもよい。
【0092】
アンテナスイッチ2515のそれぞれは、無線通信インターフェース2512に含まれる複数の回路(例えば異なる無線通信方式に使用される回路)の間でアンテナ2516の接続先を切り替える。
【0093】
アンテナ2516のそれぞれは単一又は複数のアンテナ素子(例えば、MIMOアンテナに含まれた複数のアンテナ素子)を含み、無線通信インターフェース2512の無線信号の送受信に使用される。図12に示すように、スマートフォン2500は複数のアンテナ2516を含んでもよい。図12に、スマートフォン2500に複数のアンテナ2516が含まれる例を示したが、スマートフォン2500は単一のアンテナ2516を含んでもよい。
【0094】
また、スマートフォン2500は、各無線通信方式に対するアンテナ2516を含んでもよい。この場合、アンテナスイッチ2515は、スマートフォン2500の配置から省略されてもよい。
【0095】
バス2517は、プロセッサ2501、メモリ2502、記憶装置2503、外部接続インターフェース2504、撮像装置2506、センサー2507、マイク2508、入力装置2509、表示装置2510、スピーカ2511、無線通信インターフェース2512及び補助コントローラ2519を互いに接続する。バッテリ2518は給電線によって図12に示すスマートフォン2500の各ブロックに電力を提供し、給電線は図面において部分的に点線によって示される。補助コントローラ2519は例えば睡眠モードでスマートフォン2500の最少の必要な機能を動作させる。
【0096】
図12に示すスマートフォン2500では、本発明の実施例によるユーザー装置側の装置の送受信装置は、無線通信インターフェース2512によって実現できる。本発明の実施例によるユーザー装置側の電子装置又は情報処理装置の処理回路及び/又は各ユニットの機能の少なくとも一部は、プロセッサ2501又は補助コントローラ2519によって実現されてもよい。例えば、補助コントローラ2519によってプロセッサ2501の機能の一部を実行することで、バッテリ2518の電力消耗を低減させる。なお、プロセッサ2501又は補助コントローラ2519は、メモリ2502又は記憶装置2503に記憶されたプログラムを実行することによって、本発明の実施例によるユーザー装置側の電子装置又は情報処理装置の処理回路及び/又は各ユニットの機能の少なくとも一部を実行することができる。
【0097】
[基地局の適用例について]
図13は、本開示の技術を適用できるgNBの概略構成の一例を示すブロック図である。gNB2300は、複数のアンテナ2310及び基地局装置2320を含む。基地局装置2320及び各アンテナ2310は、無線周波数(RF)ケーブルを介して互いに接続される。
【0098】
アンテナ2310のそれぞれは、単一又は複数のアンテナ素子(例えば、多入力多出力(MIMO)アンテナに含まれた複数のアンテナ素子)を含み、基地局装置2320の無線信号の送受信に使用される。図13に示すように、gNB2300は、複数のアンテナ2310を含むことができる。例えば、複数のアンテナ2310は、gNB2300に使用される複数の周波数帯域と互換性があり得る。
【0099】
基地局装置2320は、コントローラ2321、メモリ2322、ネットワークインターフェース2323及び無線通信インターフェース2325を含む。
【0100】
コントローラ2321は例えばCPU又はDSPであり、且つ、基地局装置2320の上位層の様々な機能を動作させる。例えば、コントローラ2321は、無線通信インターフェース2325によって処理された信号におけるデータに基づいてデータパケットを生成し、ネットワークインターフェース2323を介して、生成されたパケットを伝送する。コントローラ2321は、複数のベースバンドプロセッサからのデータをバンドルして、バンドルパケットを生成し、生成されたバンドルパケットを伝送することができる。コントローラ2321は、以下のような制御を実行する論理機能を有してもよく、当該制御は、例えば、無線リソース制御、無線ベアラ制御、モビリティ管理、受付制御、及びスケジューリングなどである。当該制御は、近くのgNB又はコアネットワークノードと組み合わせて実行することができる。メモリ2322はRAMとROMを含み、コントローラ2321によって実行されるプログラム及び様々なタイプの制御データ(例えば、端末リスト、送信電力データ及びスケジューリングデータ)が記憶される。
【0101】
ネットワークインターフェース2323は、基地局装置2320をコアネットワーク2324の通信インターフェースに接続するためのものである。コントローラ2321は、ネットワークインターフェース2323を介してコアネットワークノード又は別のgNBと通信することができる。この場合、gNB2300とコアネットワークノード又は他のgNBは、論理インターフェース(例えばS1インターフェースとX2インターフェース)によって互いに接続され得る。ネットワークインターフェース2323は、有線通信インターフェース又は無線バックホール回線用の無線通信インターフェースであってもよい。ネットワークインターフェース2323が無線通信インターフェースであれば、無線通信インターフェース2325によって使用される周波数帯域と比べると、ネットワークインターフェース2323はより高い周波数帯域を無線通信に使用することができる。
【0102】
無線通信インターフェース2325は任意のセルラー通信方式(例えば、LTEとLTE-Advances)をサポートし、アンテナ2310を介してgNB2300のセルに位置する端末への無線接続を提供する。無線通信インターフェース2325は通常、例えば、BBプロセッサ2326とRF回路2327を含むことができる。BBプロセッサ2326は、例えば、符号化/復号化、変調/復調、多重化/多重化解除を実行すると共に、レイヤー(例えば、L1、メディアアクセス制御(MAC)、無線リンク制御(RLC)、パケットデータアグリゲーションプロトコル(PDCP))の様々なタイプの信号処理を実行することができる。コントローラ2321の代わりに、BBプロセッサ2326は、上記した論理機能の一部又は全部を有してもよい。BBプロセッサ2326は、通信制御プログラムが記憶されるメモリであってもよく、或いは、プログラムを実行するように配置されるプロセッサ及び関連する回路を含むモジュールであってもよい。プログラムの更新は、BBプロセッサ2326の機能を変更させることができる。当該モジュールは、基地局装置2320のスロットに挿入されるカード又はブレッドであってもよい。その代わりに、当該モジュールはカード又はブレッドに搭載されるチップであってもよい。同時に、RF回路2327は、例えばミキサ、フィルタ、及び増幅器を含み、アンテナ2310を介して無線信号を送受信してもよい。
【0103】
図13に示すように、無線通信インターフェース2325は、複数のBBプロセッサ2326を含むことができる。例えば、複数のBBプロセッサ2326は、gNB2300に使用される複数の周波数帯域と互換性があり得る。図13に示すように、無線通信インターフェース2325は、複数のRF回路2327を含むことができる。例えば、複数のRF回路2327は、複数のアンテナ素子と互換性があり得る。図13に、無線通信インターフェース2325に複数のBBプロセッサ2326及び複数のRF回路2327が含まれる例を示したが、無線通信インターフェース2325は、単一のBBプロセッサ2326又は単一のRF回路2327を含んでもよい。
【0104】
図13に示すgNB2300では、基地局側の無線通信装置の送受信装置は、無線通信インターフェース2325によって実現できる。基地局側の電子装置又は無線通信装置の処理回路及び/又は各ユニットの機能の少なくとも一部は、コントローラ2321によって実現できる。例えば、コントローラ2321は、メモリ2322に記憶されたプログラムを実行することによって、基地局側の電子装置又は無線通信装置の処理回路及び/又は各ユニットの機能の少なくとも一部を実行することができる。
【0105】
上記の本発明の具体的な実施例の説明では、一実施形態について説明及び/又は図示した特徴は、他の実施形態における特徴と組み合わせて、又は他の実施形態における特徴の代わりに、1つ又は複数の他の実施形態において同じ又は類似の方法で使用できる。
【0106】
本明細書で使用する「含む/包含」という用語とは、特徴、要素、ステップ又は構成部品の存在を指すが、1つ又は複数の他の特徴、要素、ステップ又は構成部品の存在又は追加を排除するものではない。
【0107】
上記の実施形態及び実施例では数字からなる参照符号を使用して各ステップ及び/又はユニットを示す。当業者であれば、これらの参照符号は説明及び図面の便宜上のものに過ぎず、順序又は他の任意の限定を表すことを意図しないことを理解すべきである。
【0108】
また、本発明の方法は、明細書に記載された時系列に限定されるものではなく、他の時系列で、並行して、又は独立して実行されてもよい。従って、本明細書に記載された方法の実行順序は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0109】
本発明は、本発明の具体的な実施例を説明することにより上記で開示されたが、上記の全ての実施形態及び実施例は例示的なものであり、限定的なものではないことは理解すべきである。当業者であれば、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲内において、本発明に対する様々な修正、改良、又は等価物を設計することができる。これらの修正、改良、又は等価物も本発明の範囲内に含まれると考えられるべきである。
【0110】
また、本発明の実施例はさらに以下を含む。
(1)無線通信用の電子装置であって、処理回路を含み、前記処理回路は、
ユーザー装置の能力及び/又は前記ユーザー装置と非地上ネットワーク通信に使用される基地局との間のチャネル状況に基づき、2つ以上のアップリンク伝送モードから、前記ユーザー装置に使用されるアップリンク伝送モードを決定し、前記2つ以上のアップリンク伝送モードは、前記ユーザー装置がアップリンク伝送パラメータを取得する異なる方法にそれぞれ対応し、
決定されたアップリンク伝送モードに基づいて、前記ユーザー装置から前記基地局へのアップリンク伝送を行うように制御するように配置される。
(2)(1)に記載の電子装置であって、前記2つ以上のアップリンク伝送モードは、
前記ユーザー装置が、異なる衛星軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータグループを使用して前記アップリンク伝送を行うか、又は異なる衛星軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータ計算式に基づき、アップリンクパラメータグループを取得し、前記アップリンクパラメータグループを使用して前記アップリンク伝送を行う第1のモードと、
前記ユーザー装置が、前記基地局からの指示に基づき、前記アップリンク伝送パラメータを取得し、取得した前記アップリンク伝送パラメータを使用して前記アップリンク伝送を行う第2のモードと、
前記ユーザー装置が、その測位情報及び衛星軌道情報に基づき、前記アップリンク伝送パラメータを計算し、計算された前記アップリンク伝送パラメータを使用して前記アップリンク伝送を行う第3のモードとを含む。
(3)(2)に記載の電子装置であって、前記第1のモードで、前記ユーザー装置は、事前定義された1つ又は複数のアップリンクパラメータのグループ又は事前定義された計算式によって計算された1つ又は複数のアップリンクパラメータのグループを使用して、所定の時間間隔でアップリンク信号を周期的に送信する。
(4)(2)に記載の電子装置であって、前記指示は、アップリンク送信電力を指示するための送信電力制御TPC情報、及び/又はアップリンク送信タイミングのアドバンス量を指示するためのタイミングアドバンス量TA情報を含む。
(5)(2)に記載の電子装置であって、前記測位情報は、前記ユーザー装置の位置及び速度を含み、前記アップリンク伝送パラメータは、アップリンク送信電力、アップリンクドップラーシフト補償及びアップリンクタイミングアドバンス量というパラメータの1つ又は複数を含む。
(6)(2)に記載の電子装置であって、前記衛星軌道情報は、衛星の移動タイプを含み、前記移動タイプは、前記衛星の天体暦情報の少なくとも一部に基づき決定される。
(7)(6)に記載の電子装置であって、前記天体暦情報の少なくとも一部は、衛星の高度情報及び傾斜角情報を含む。
(8)(6)に記載の電子装置であって、衛星の移動タイプと衛星軌道情報との間の対応関係は、前記基地局及び前記ユーザー装置によって共通に知られている。
(9)(6)に記載の電子装置であって、衛星の移動タイプは、前記基地局によってブロードキャストされ、衛星の軌道情報を取得するように前記ユーザー装置によって受信される。
(10)(2)に記載の電子装置であって、前記アップリンク伝送モードの決定は、
グローバルナビゲーション衛星システムGNSS機能を有するユーザー装置について、前記第3のモードをデフォルトモードとすることと、
GNSS機能を有しないユーザー装置について、前記第1のモードをデフォルトモードとすることとを含む。
(11)(2)に記載の電子装置であって、前記電子装置は、前記基地局として機能し、前記処理回路はさらに、決定されたアップリンク伝送モードを前記ユーザー装置に通知するように制御するように配置される。
(12)(11)に記載の電子装置であって、前記処理回路は、
無線リソース制御RRCシグナリングを介して配置又は再配置する方法と、
メディアアクセス制御制御ユニットMAC CEを介して半静的に配置する方法と、
ダウンリンク制御情報DCIを介して動的に配置する方法とのうちの1つ又は複数で、前記アップリンク伝送モードの配置及び/又は置換を通知するように配置される。
(13)(12)に記載の電子装置であって、前記処理回路は、前記RRCシグナリング、前記MAC CE又は前記DCIにおける情報によって、採用するアップリンク伝送モードを指示するように配置される。
(14)(11)に記載の電子装置であって、前記処理回路は、
アップリンク伝送に対する配置情報におけるアップリンク送信パラメータを示す値が空である場合、前記ユーザー装置が前記第3のモードを使用することを表す方法と、
前記配置情報におけるアップリンク送信パラメータを示す値が空ではない場合、前記ユーザー装置が前記第2のモードを使用することを表す方法とのうち1つ又は複数で、前記アップリンク伝送モードの配置及び/又は置換を通知するように配置される。
(15)(11)に記載の電子装置であって、前記アップリンク伝送モードの決定は、
前記第1のモード又は前記第3のモードで行われる前記アップリンク伝送の通信品質が所定の水平よりも低い場合、前記アップリンク伝送モードを前記第2のモードに変更すること、及び/又は
前記第3のモードで計算されたアップリンク伝送パラメータと、前記ユーザー装置のアップリンク信号を測定することによって得られたアップリンク伝送パラメータとの差が所定の水平よりも大きい場合、前記アップリンク伝送モードを前記第2のモードに変更することを含む。
(16)(1)~(10)のいずれか1つに記載の電子装置であって、前記電子装置は、前記ユーザー装置として機能し、前記処理回路はさらに、前記ユーザー装置の能力に関する情報を前記基地局に通知するように制御するように配置される。
(17)無線通信方法であって、
ユーザー装置の能力及び/又は前記ユーザー装置と非地上ネットワーク通信に使用される基地局との間のチャネル状況に基づき、2つ以上のアップリンク伝送モードから前記ユーザー装置に使用されるアップリンク伝送モードを決定するステップであって、前記2つ以上のアップリンク伝送モードは、前記ユーザー装置がアップリンク伝送パラメータを取得する異なる方式にそれぞれ対応するステップと、
決定されたアップリンク伝送モードに基づいて、前記ユーザー装置から前記基地局へのアップリンク伝送を行うステップとを含む。
(18)(17)に記載の方法であって、前記2つ以上のアップリンク伝送モードは、
前記ユーザー装置が、異なる衛星軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータグループを使用して前記アップリンク伝送を行うか、又は異なる衛星軌道情報に対応して事前定義されたアップリンクパラメータ計算式に基づき、アップリンクパラメータグループを取得し、前記アップリンクパラメータグループを使用して前記アップリンク伝送を行う第1のモードと、
前記ユーザー装置が、前記基地局からの指示に基づき、前記アップリンク伝送パラメータを取得し、前記アップリンク伝送パラメータを使用して前記アップリンク伝送を行う第2のモードと、
前記ユーザー装置が、前記ユーザー装置の測位情報及び衛星軌道情報に基づき、前記アップリンク伝送パラメータを計算し、前記アップリンク伝送パラメータを使用して前記アップリンク伝送を行う第3のモードとを含む。
(19)(18)に記載の方法であって、前記アップリンク伝送モードの決定は、
グローバルナビゲーション衛星システムGNSS機能を有するユーザー装置について、前記第3のモードをデフォルトモードとするステップと、
GNSS機能を有しないユーザー装置について、前記第1のモードをデフォルトモードとするステップとを含む。
(20)(18)に記載の方法であって、決定されたアップリンク伝送モードを前記ユーザー装置に通知するステップをさらに含む。
(21)(18)に記載の方法であって、前記ユーザー装置の能力に関する情報を前記基地局に通知するステップをさらに含む。
(22)実行可能命令を含むコンピュータ読み取り可能媒体であって、前記実行可能命令が情報処理装置によって実行されるときに、(17)~(21)のいずれか1つに記載の方法を前記情報処理装置に実行させる。
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