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特許7533570案内装置、案内システム、案内方法、及び、案内プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】案内装置、案内システム、案内方法、及び、案内プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240806BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022510268
(86)(22)【出願日】2020-03-26
(86)【国際出願番号】 JP2020013718
(87)【国際公開番号】W WO2021192155
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】阿久津 樹輝
【審査官】阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-304338(JP,A)
【文献】特開2005-339232(JP,A)
【文献】特開2009-237983(JP,A)
【文献】特開2018-17924(JP,A)
【文献】特開2004-114178(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された撮影画像から抽出される前記来訪者の顔領域について顔認証を行う顔認証手段と、
前記顔認証手段による顔認証に成功した場合、前記来訪者の予約情報を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された予約情報と、前記来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された前記案内場所までの経路の情報を表示装置に出力する出力手段と、
を備え
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、かつ、前記来訪者の来訪時において、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約場所が空き状態である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定し、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、かつ、前記来訪者の来訪時において、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約場所が空き状態でない場合、前記案内場所を、待機スペースに決定する、
案内装置。
【請求項2】
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間未満である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定する、
請求項1に記載の案内装置。
【請求項3】
前記出力手段は、前記顔認証手段による顔認証に失敗した場合、その旨を通知するように構成されている、
請求項1又は2に記載の案内装置。
【請求項4】
前記予約情報は、会議室の予約情報であって、
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる前記来訪者が参加予定の会議の開始時刻と、会議室が設けられた建物への前記来訪者の来訪時刻と、の差分に基づいて、前記案内場所を決定するように構成されている、
請求項1~の何れか一項に記載の案内装置。
【請求項5】
前記予約情報は、飛行機の予約情報であって、
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる前記来訪者が搭乗予定の飛行機の搭乗開始時刻と、空港への前記来訪者の来訪時刻と、の差分に基づいて、前記案内場所を決定するように構成されている、
請求項1~の何れか一項に記載の案内装置。
【請求項6】
前記顔認証手段は、予約情報に含まれる各ユーザの顔特徴情報を記憶した認証装置に対して、前記取得手段によって取得された撮影画像から抽出された前記来訪者の顔特徴情報と、前記認証装置に記憶された各ユーザの顔特徴情報と、を照合することによって、前記来訪者について顔認証を行わせる、
請求項1~の何れか一項に記載の案内装置。
【請求項7】
予約情報に含まれる各ユーザの顔特徴情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記顔認証手段は、前記取得手段によって取得された撮影画像から抽出された前記来訪者の顔特徴情報と、前記記憶手段に記憶された各ユーザの顔特徴情報と、を照合することによって、前記来訪者について顔認証を行う、
請求項1~の何れか一項に記載の案内装置。
【請求項8】
撮影手段と表示手段とを少なくとも備えた入口端末と、
請求項1に記載された案内装置と、
を備え、
前記案内装置において、
前記取得手段は、前記入口端末に設けられた前記撮影手段によって撮影された来訪者の撮影画像を取得するように構成され、
前記出力手段は、前記決定手段によって決定された案内場所までの経路の情報を前記入口端末に設けられた前記表示手段に表示させるように構成されている、
案内システム。
【請求項9】
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間未満である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定する、
請求項に記載の案内システム。
【請求項10】
コンピュータが、
撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得し、
取得した撮影画像から抽出される前記来訪者の顔領域について顔認証を行い、
顔認証に成功した場合、前記来訪者の予約情報を特定し、
特定した前記予約情報と、前記来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定し、
決定した前記案内場所までの経路の情報を表示装置に出力する、
案内方法であって、
前記案内場所の決定では、特定した予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、かつ、前記来訪者の来訪時において、特定した予約情報に含まれる予約場所が空き状態である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定し、特定した予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、かつ、前記来訪者の来訪時において、前特定した予約情報に含まれる予約場所が空き状態でない場合、前記案内場所を、待機スペースに決定する、
案内方法。
【請求項11】
前記コンピュータは、
前記案内場所を決定する場合において、特定した前記予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間未満である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定する、
請求項10に記載の案内方法。
【請求項12】
撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する取得処理と、
前記取得処理において取得された撮影画像から抽出される前記来訪者の顔領域について顔認証を行う顔認証処理と、
前記顔認証処理において顔認証に成功した場合、前記来訪者の予約情報を特定する特定処理と、
前記特定処理において特定された予約情報と、前記来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する決定処理と、
前記決定処理において決定された前記案内場所までの経路の情報を表示装置に出力する出力処理と、
をコンピュータに実行させる案内プログラムであって、
前記決定処理では、特定した予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、かつ、前記来訪者の来訪時において、特定した予約情報に含まれる予約場所が空き状態である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定し、特定した予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、かつ、前記来訪者の来訪時において、前特定した予約情報に含まれる予約場所が空き状態でない場合、前記案内場所を、待機スペースに決定する、
案内プログラム。
【請求項13】
前記決定処理では、前記特定処理において特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間未満である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定する、
請求項12に記載の案内プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、案内装置、案内システム、案内方法、及び、プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、会社などの訪問先において、目的の会議室等の訪問場所へ自動的に案内することにより、時間と人手の省略化が図れる訪問者案内システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-339232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたシステムでは、来訪者の到着時刻が会議の開始予定時刻よりも早過ぎてしまった場合でも、来訪者を予約された会議室に案内してしまうため、来訪者が空き時間をもてあましてしまう、という課題があった。即ち、特許文献1に開示されたシステムでは、来訪者に空き時間を有効に利用してもらうことができない、という課題があった。
【0005】
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであり、その来訪者に空き時間を有効に利用してもらうことが可能な、案内装置、案内システム、案内方法、及び、プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる案内装置は、撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された撮影画像から抽出される前記来訪者の顔領域について顔認証を行う顔認証手段と、前記顔認証手段による顔認証に成功した場合、前記来訪者の予約情報を特定する特定手段と、前記特定手段によって特定された予約情報と、前記来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された前記案内場所までの経路の情報を出力する出力手段と、を備える。
【0007】
本開示にかかる案内方法は、撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得された撮影画像から抽出される前記来訪者の顔領域について顔認証を行う顔認証ステップと、前記顔認証ステップにおいて顔認証に成功した場合、前記来訪者の予約情報を特定する特定ステップと、前記特定ステップにおいて特定された予約情報と、前記来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する決定ステップと、前記決定ステップにおいて決定された前記案内場所までの経路の情報を出力する出力ステップと、を備える。
【0008】
本開示にかかる非一時的なコンピュータ可読媒体は、撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する取得処理と、前記取得処理において取得された撮影画像から抽出される前記来訪者の顔領域について顔認証を行う顔認証処理と、前記顔認証処理において顔認証に成功した場合、前記来訪者の予約情報を特定する特定処理と、前記特定処理において特定された予約情報と、前記来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する決定処理と、前記決定処理において決定された前記案内場所までの経路の情報を出力する出力処理と、を実行させる案内プログラムが格納されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示により、来訪者に空き時間を有効に利用してもらうことが可能な案内装置、案内システム、案内方法、及び、プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1にかかる案内装置の構成例を示すブロック図である。
図2図1に示す案内装置の動作を示すフローチャートである。
図3】実施の形態2にかかる案内システムの構成例を示すブロック図である。
図4図3に示す案内システムに設けられた認証装置の構成例を示すブロック図である。
図5】顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。
図6】顔認証処理の流れを示すフローチャートである。
図7図3に示す案内システムに設けられた入口端末の構成例を示すブロック図である。
図8図3に示す案内システムに設けられた顔認証端末の構成例を示すブロック図である。
図9図3に示す案内システムに設けられたユーザ端末の構成例を示すブロック図である。
図10図3に示す案内システムに設けられた案内装置の構成例を示すブロック図である。
図11図3に示す案内システムに設けられた予約情報管理装置の構成例を示すブロック図である。
図12図3に示す案内システムによる案内処理を示すフローチャートである。
図13】予約した会議室までの経路を示したフロアマップの例である。
図14】待機スペースまでの経路を示したフロアマップの例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0012】
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1にかかる案内装置100の構成例を示すブロック図である。
本実施の形態にかかる案内装置100は、来訪者が参加する会議の予約情報(予約時刻)と来訪者の来訪時刻とに基づいて、予約された会議室及び待機スペースの何れかを案内場所(予約場所)として決定し、その案内場所までの経路の情報を出力する。それにより、本実施の形態にかかる案内装置100は、来訪者を予約された会議室まで導いてくれるだけでなく、来訪者に空き時間を有効に利用してもらうことができる。
【0013】
図1に示すように、案内装置100は、取得部111と、顔認証部112と、特定部113と、決定部114と、出力部115と、を備える。なお、案内装置100は、ネットワーク700(不図示)に接続される。ネットワーク700は、有線であっても無線であってもよい。ネットワーク700には、図示しない認証装置200及び予約情報管理装置600が接続されている。
【0014】
取得部111は、所定の撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する。所定の撮影装置は、例えば、会議室のある建物やそのフロアの入口に設置されている。
【0015】
顔認証部112は、取得部111によって取得された撮影画像から抽出した来訪者の顔領域について顔認証を行う。具体的には、顔認証部112は、取得部111によって取得された撮影画像から来訪者の顔領域を抽出した後、認証装置200に対して、その抽出した顔領域について顔特徴情報を用いた顔認証を行わせる。ここで、認証装置200は、会議に参加予定の各ユーザの顔領域の特徴点の集合である顔特徴情報を記憶しているものとする。
【0016】
特定部113は、来訪者が顔認証部112による顔認証に成功した場合、その来訪者が参加予定の会議の予約情報を予約情報管理装置600に格納された予約情報の中から特定する。なお、予約情報管理装置600には、予約情報として、会議の開催日、開始時刻、終了時刻、会議室ID、参加者のユーザID等を対応付けた情報が登録されている。
【0017】
例えば、来訪者が参加者UA1であって、かつ、予約情報管理装置600に、予約情報X1として、会議の開始時刻が10時、終了時刻が11時、会議の開催場所が会議室R1、参加者UA1,UA2,UA3の情報が登録されているとする。この場合において、来訪者UA1が顔認証部112による顔認証に成功した場合、特定部113は、予約情報として、来訪者UA1が参加予定の会議の予約情報X1を特定する。
【0018】
決定部114は、特定部113によって特定された予約情報と、来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する。具体的には、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と、来訪者の来訪時刻と、の差分が所定時間未満の場合、決定部114は、案内場所を、予約された会議室に決定する。それに対し、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と、来訪者UA1の来訪時刻と、の差分が所定時間以上の場合、決定部114は、案内場所を、待機スペースに決定する。
【0019】
例えば、所定時間が15分に設定されている場合において、来訪者UA1の来訪時刻が9時50分である場合、会議の開始時間(10時)と来訪者UA1の来訪時刻(9時50分)との差分は所定時間(15分)未満になる。そのため、決定部114は、来訪者UA1の案内場所を、予約された会議室R1に決定する。それに対し、所定時間が15分に設定されている場合において、来訪者UA1の来訪時刻が9時40分である場合、会議の開始時間(10時)と来訪者UA1の来訪時刻(9時40分)との差分は所定時間(15分)以上になる。そのため、決定部114は、来訪者UA1の案内場所を、待機スペースR5に決定する。
【0020】
出力部115は、決定部114によって決定された案内場所までの経路の情報を出力する。例えば、出力部115は、決定部114によって決定された案内場所が会議室R1である場合、建物やフロアの入口から会議室R1までの経路を示したフロアマップを表示装置に表示させる。或いは、出力部115は、決定部114によって決定された案内場所が待機スペースR5である場合、建物やフロアの入口から待機スペースR5までの経路を示したフロアマップを表示装置に表示させる。表示装置は、例えば、建物やフロアの入口に設置されたデジタルサイネージやユーザ端末等である。
【0021】
図2は、案内装置100の動作を示すフローチャートである。
まず、取得部111は、所定の撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する(ステップS101)。
【0022】
その後、顔認証部112は、取得部111によって取得された撮影画像から抽出した来訪者の顔領域について顔認証を行う(ステップS102)。具体的には、顔認証部112は、取得部111によって取得された撮影画像から来訪者の顔領域を抽出した後、認証装置200に対して、その抽出した顔領域について顔特徴情報を用いた顔認証を行わせる。
【0023】
その後、特定部113は、来訪者が顔認証部112による顔認証に成功した場合、来訪者が参加予定の会議の予約情報を予約情報管理装置600に格納された予約情報の中から特定する(ステップS103)。
【0024】
その後、決定部114は、特定部113によって特定された予約情報と、来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する(ステップS104)。具体的には、決定部114は、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と来訪者の来訪時刻との差分が所定時間未満の場合、案内場所を、予約された会議室に決定する。それに対し、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と来訪者の来訪時刻との差分が所定時間以上の場合、案内場所を、待機スペースに決定する。
【0025】
このように、本実施の形態にかかる案内装置100は、来訪者が参加予定の会議の予約情報と来訪者の来訪時刻とに基づいて、予約された会議室及び待機スペースの何れかを案内場所として決定し、その案内場所までの経路の情報を出力する。それにより、本実施の形態にかかる案内装置100は、来訪者を予約された会議室まで導いてくれるだけでなく、来訪者に空き時間を有効に利用してもらうことができる。
【0026】
なお、案内装置100は、図示しない構成として、プロセッサ、メモリ及び記憶装置を備える。また、前記記憶装置には、本実施の形態にかかる案内方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、前記プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、前記コンピュータプログラムを実行する。それにより、前記プロセッサは、取得部111、顔認証部112、特定部113、決定部114、及び、出力部115の機能を実現する。
【0027】
または、取得部111、顔認証部112、特定部113、決定部114、及び、出力部115は、それぞれが専用のハードウェアによって実現されてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ、及び、これらの組み合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続された複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等を用いることができる。
【0028】
また、案内装置100の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、案内装置100の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0029】
(案内装置100の変形例)
本実施の形態では、案内装置100の外部に認証装置200が設けられた場合を例に説明したが、これに限られず、案内装置100の内部に認証装置200の機能が設けられてもよい。この場合、会議に参加予定の各ユーザの顔特徴情報は、例えば案内装置100に設けられた図示しない記憶部に記憶される。
【0030】
ここで、顔認証部112は、取得部111によって取得された撮影画像から来訪者の顔領域を抽出した後、その抽出した顔領域について、前記記憶部が記憶した顔特徴情報を用いた顔認証を行う。
【0031】
案内装置100の変形例のその他の構成及び動作については、図1に示した案内装置100の場合と同様であるため、その説明を省略する。
【0032】
案内装置100の変形例についても、図1に示した案内装置100の場合と同等程度の効果を奏することができる。
【0033】
<実施の形態2>
図3は、実施の形態2にかかる案内システム800の構成例を示すブロック図である。案内システム800は、案内装置100の具体例である案内装置100aと、認証装置200と、顔認証端末300と、ユーザ端末400と、入口端末500と、予約情報管理装置600と、ネットワーク700と、を備える。案内装置100a、認証装置200、顔認証端末300、ユーザ端末400、入口端末500、及び、予約情報管理装置600のそれぞれは、ネットワーク700を介して接続されている。
【0034】
なお、本実施の形態では、会議に参加予定の各ユーザの顔特徴情報が予め認証装置200に登録されているものとする。
【0035】
(案内システム800の各装置の概要)
まず、案内システム800の各装置の概要について説明する。
【0036】
案内装置100aは、来訪者が参加予定の会議の予約情報と来訪者の来訪時刻とに基づいて、予約された会議室及び待機スペースの何れかを案内場所として決定し、その案内場所までの経路の情報を出力する。案内装置100aの概要については、案内装置100と同様であるため、その説明を省略する。
【0037】
認証装置200は、顔情報DB210を有する。顔情報DB210は、ユーザIDと当該ユーザの顔特徴情報とを対応付けて記憶する。顔情報DB210は、記憶部ともいう。また、認証装置200は、外部から受信した顔認証要求に応じて、当該要求に含まれる顔画像又は顔特徴情報について、各ユーザの顔特徴情報との照合を行い、照合結果を要求元へ返信する。
【0038】
顔認証端末300及びユーザ端末400は、何れも、案内装置100aの顔認証部112によって顔認証が行われる前に、会議に参加予定のユーザの顔画像から抽出した顔特徴情報を顔情報DB210に登録申請する装置である。
【0039】
顔認証端末300は、会議に参加予定のユーザの顔認証に用いる登録画像を撮影する。顔認証端末300は、登録画像を認証装置200に送信し、顔情報登録要求を行う。なお、顔認証端末300は、登録画像から抽出した顔特徴情報を認証装置200に送信し、顔情報登録要求を行ってもよい。
【0040】
ユーザ端末400は、会議に参加予定のユーザが所持する端末である。ユーザ端末400は、例えば、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末、カメラを搭載又は接続したPC(Personal Computer)等である。ユーザ端末400は、各ユーザの顔認証に用いる登録画像を認証装置200に送信し、顔情報登録要求を行う。なお、ユーザ端末400は、登録画像から抽出された顔特徴情報を認証装置200に送信し、顔情報登録要求を行ってもよい。
【0041】
なお、顔情報登録要求が行われる端末は、顔認証端末300及びユーザ端末400のうち何れか一方のみであってもよい。
【0042】
入口端末500は、例えば会議室のある建物やフロアの入口に設置され、会議に参加予定の来訪者の画像を撮影して顔認証用に案内装置100aに送信したり、顔認証に成功した場合に、案内場所(会議室や待機スペース等)までの経路の情報を出力したりする。
【0043】
予約情報管理装置600には、会議の予約情報が登録されている。例えば、予約情報管理装置600には、予約情報として、会議の開催日、開始時刻、終了時刻、会議室ID、参加者のユーザIDが登録されている。案内装置100aにおいて、特定部113は、来訪者が顔認証部112による顔認証に成功した場合、来訪者が参加予定の予約情報を予約情報管理装置600に格納された予約情報の中から特定する。
【0044】
(案内システム800の各装置の詳細)
続いて、案内システム800の各装置の詳細について説明する。
【0045】
図4は、認証装置200の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、認証装置200は、顔情報DB210に加えて、顔検出部220と、特徴点抽出部230と、登録部240と、認証部250と、を備える。
【0046】
顔検出部220は、顔情報を登録するための登録画像に含まれるユーザの顔領域を検出し、特徴点抽出部230に出力する。特徴点抽出部230は、顔検出部220によって検出されたユーザの顔領域から特徴点を抽出し、抽出した特徴点の集合である顔特徴情報を登録部240に出力する。登録部240は、顔特徴情報の登録に際して、ユーザIDを新規に発行する。登録部240は、発行したユーザIDと、登録画像から抽出した顔特徴情報と、を対応付けて顔情報DB210に登録する。
【0047】
また、特徴点抽出部230は、案内装置100aから受信した来訪者の撮影画像に含まれる顔画像から特徴点を抽出し、抽出した特徴点の集合である顔特徴情報を認証部250に出力する。なお、来訪者の撮影画像は、例えば入口端末500の撮影部510によって撮影されたものである。
【0048】
認証部250は、来訪者の撮影画像から抽出された顔特徴情報と、顔情報DB210に登録されている顔特徴情報と、の照合を行う。認証部250は、顔特徴情報の一致の有無を案内装置100aに返信する。顔特徴情報の一致の有無は、認証の成否に対応する。
【0049】
図5は、認証装置200による顔情報登録処理の流れを示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、認証装置200は、顔情報登録要求に含まれる登録画像を取得する(ステップS201)。例えば、認証装置200は、顔情報登録要求を、顔認証端末300及びユーザ端末400の何れかからネットワーク700を介して受け付ける。
【0050】
その後、顔検出部220は、登録画像に含まれる顔領域を検出する(ステップS202)。その後、特徴点抽出部230は、顔検出部220によって検出された顔領域から特徴点を抽出し、それらの集合である顔特徴情報を登録部240に出力する(ステップS203)。
【0051】
その後、登録部240は、ユーザIDを発行し、当該ユーザIDと顔特徴情報とを対応付けて顔情報DB210に登録する(ステップS204)。なお、認証装置200は、顔認証端末300及びユーザ端末400の何れかから顔特徴情報を受信し、ユーザIDと対応付けて顔情報DB210に登録してもよい。
【0052】
図6は、認証装置200による顔認証処理の流れを示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、特徴点抽出部230は、案内装置100aから受信した来訪者の撮影画像に含まれる顔画像から特徴点を抽出し、それらの集合である顔特徴情報を認証部250に出力する(ステップS301)。なお、認証装置200は、案内装置100aから顔特徴情報を受信してもよい。
【0053】
その後、認証部250は、来訪者の撮影画像から抽出された顔特徴情報と、顔情報DB210に登録されている顔特徴情報と、の照合を行う(ステップS302)。顔特徴情報が一致した場合(ステップS303のYES)、認証部250は、顔特徴情報が一致したユーザのユーザIDを特定し(ステップS304)、顔認証に成功した旨と特定したユーザIDとを案内装置100aに返信する(ステップS305)。それに対し、顔特徴情報が一致しない場合(ステップS303のNO)、認証部250は、顔認証に失敗した旨を案内装置100aに返信する(ステップS306)。
【0054】
図7は、入口端末500の構成例を示すブロック図である。
図7に示すように、入口端末500は、撮影部510と、記憶部520と、通信部530と、表示部540と、制御部550と、を備える。
【0055】
記憶部520は、入口端末500の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部530は、ネットワーク700との通信インターフェースである。表示部540は、デジタルサイネージ等の表示装置である。制御部550は、入口端末500が有するハードウェアの制御を行う。具体的には、制御部550は、撮影制御部551と、出力制御部552と、を有する。
【0056】
撮影制御部551は、撮影部510を用いて建物の入口に到着した来訪者を撮影する。そして、撮影制御部551は、撮影部510によって撮影された来訪者の撮影画像をネットワーク700を介して案内装置100aに送信する。出力制御部552は、案内装置100aからネットワーク700及び通信部530を介して受信したフロアマップ(案内場所までの経路を示す情報)を、表示部540に表示させる。なお、表示部540は、例えばデジタルサイネージである。但し、表示部540は、来訪者が携帯するユーザ端末の表示部であってもよい。
【0057】
なお、入口端末500は、建物やフロアの出入りを制御するゲートと接続されていてもよい。その場合、入口端末500は、訪問支援装置からの入場許可に応じて建物やフロアの入口から案内場所までの経路上に設けられたゲートの制限を解除する。
【0058】
図8は、顔認証端末300の構成例を示すブロック図である。
図8に示すように、顔認証端末300は、撮影部310と、記憶部320と、通信部330と、表示部340と、制御部350と、を備える。
【0059】
記憶部320は、顔認証端末300の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部330は、ネットワーク700との通信インターフェースである。表示部340は、モニタ等の表示装置である。制御部350は、顔認証端末300が有するハードウェアの制御を行う。具体的には、制御部350は、撮影制御部351と、登録要求部352と、を有する。
【0060】
撮影制御部351は、撮影部310を用いて会議に参加予定のユーザの登録画像を撮影する。登録画像は、少なくともそのユーザの顔領域を含む画像である。登録要求部352は、登録画像を含む顔情報登録要求を、ネットワーク700を介して認証装置200に送信する。
【0061】
図9は、ユーザ端末400の構成例を示すブロック図である。
図9に示すように、ユーザ端末400は、撮影部410と、記憶部420と、通信部430と、表示部440と、制御部450と、を備える。
【0062】
記憶部420は、ユーザ端末の各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。通信部430は、ネットワーク700との通信インターフェースである。表示部440は、モニタ等の表示装置である。制御部450は、ユーザ端末400が有するハードウェアの制御を行う。具体的には、制御部450は、撮影制御部451と、登録要求部452と、を有する。
【0063】
撮影制御部451は、撮影部410を用いて会議に参加予定のユーザの登録画像を撮影する。登録要求部452は、登録画像を含む顔情報登録要求を、ネットワーク700を介して認証装置200に送信する。
【0064】
顔認証端末300及びユーザ端末400は、上述のように顔情報登録要求を行う機能を有する。以下、ユーザ端末400における顔情報登録処理の流れを簡単に説明するが、同様の処理が顔認証端末300によって行われてもよい。
【0065】
ユーザ端末400において、撮影制御部451は、まず、撮影部410を用いて会議に参加予定のユーザの登録画像を撮影する。その後、登録要求部452は、登録画像を含む顔情報登録要求を、ネットワーク700を介して認証装置200に送信する。なお、登録要求部452は、登録画像から抽出された顔特徴情報を含めた顔情報登録要求を、認証装置200に送信してもよい。その後、登録要求部452は、認証の結果を、認証装置200から受信する。
【0066】
図10は、案内装置100aの構成例を示すブロック図である。
図10に示すように、案内装置100aは、例えばコンピュータによって実現されるサーバ装置であって、制御部110と、記憶部120と、メモリ130と、通信部140と、を備える。
【0067】
記憶部120は、案内装置100aの各機能を実現するためのプログラムが格納される記憶装置である。メモリ130は、制御部110の処理内容を一時的に記憶する記憶領域であって、例えば、RAM等の揮発性記憶装置である。通信部140は、ネットワーク700との通信インターフェースである。制御部110は、案内装置100aの動作を制御する制御装置であって、例えば、CPU等のプロセッサである。制御部110は、記憶部120から読み出したプログラムをメモリ130に読み込ませて実行する。それにより、制御部110は、取得部111、顔認証部112、特定部113、決定部114、出力部115、及び、生成部116の機能を実現する。
【0068】
取得部111は、入口端末500の撮影部510によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する。
【0069】
顔認証部112は、取得部111によって取得された撮影画像から抽出した来訪者の顔領域について顔認証を行う。
【0070】
具体的には、顔認証部112は、取得部111によって取得された撮影画像から来訪者の顔領域を抽出した後、認証装置200に対して、その抽出した顔領域について顔特徴情報を用いた顔認証を行わせる。なお、顔認証部112は、取得した撮影画像から抽出した顔特徴情報を顔認証要求に含めても良い。また、顔認証部112は、認証装置200から顔認証結果を受信する。顔認証に成功した場合、顔認証結果には、来訪者のユーザIDが含まれている。
【0071】
なお、既に説明した通り、認証装置200の機能は、案内装置100aの内部に設けられても良い。
【0072】
特定部113は、来訪者が顔認証部112による顔認証に成功した場合、その来訪者が参加予定の会議の予約情報を予約情報管理装置600に格納された予約情報の中から特定する。なお、予約情報管理装置600には、予約情報として、会議の開催日、開始時刻、終了時刻、会議室ID、参加者のユーザID等を対応付けた情報が登録されている。
【0073】
決定部114は、特定部113によって特定された予約情報と、来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する。具体的には、決定部114は、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と来訪者の来訪時刻との差分が所定時間未満の場合、案内場所を、予約された会議室に決定する。それに対し、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と来訪者の来訪時刻との差分が所定時間以上の場合、案内場所を、待機スペースに決定する。なお、来訪者の来訪時刻は、来訪者が入口端末500の撮影部510によって撮影された時刻であっても良いし、顔認証部112によって来訪者の顔認証が行われた時刻であっても良い。
【0074】
生成部116は、例えば入口端末500が設置された建物やフロアの入口から、決定部114によって決定された案内場所まで、の経路を示したフロアマップを生成する。
【0075】
出力部115は、入口端末500の設置場所から、決定部114によって決定された案内場所まで、の経路を示したフロアマップを、例えば、入口端末500の表示部540に表示させる。
【0076】
例えば、出力部115は、決定部114によって決定された案内場所が会議室である場合、入口端末500の設置場所から会議室までの経路を示したフロアマップを、入口端末500の表示部540に表示させる。或いは、出力部115は、決定部114によって決定された案内場所が待機スペースである場合、建物やフロアの入口から待機スペースまでの経路を示したフロアマップを、入口端末500の表示部540に表示させる。
【0077】
なお、出力部115は、案内場所の経路を示したフロアマップを、ユーザ端末400の表示部440に表示させても良い。
【0078】
図11は、予約情報管理装置600の構成例を示すブロック図である。
図11に示すように、予約情報管理装置600は、例えばコンピュータによって実現されるサーバ装置であって、記憶部610と、通信部620と、制御部630と、を備える。
【0079】
記憶部610は、予約情報管理装置600の各機能を実現するためのプログラムが格納されるとともに、会議室などの予約情報が記憶された記憶装置である。会議室予約情報は、既に説明したように、会議の開催日、開始時刻、終了時刻、会議室ID、参加者のユーザID等を対応付けた情報である。通信部620は、ネットワーク700との通信インターフェースである。制御部630は、予約情報管理装置600の動作を制御する制御装置であって、例えば、CPU等のプロセッサである。制御部630は、記憶部610から読み出したプログラムを図示しないメモリに読み込ませて実行する。それにより、制御部630は、登録部631及び出力制御部632の機能を実現する。
【0080】
登録部631は、例えばユーザ端末400等から、会議の開催日、開始時刻、終了時刻、会議室ID、参加者のユーザIDなどの組を受信し、これらを対応付けて予約情報として記憶部610に記憶する。
【0081】
出力制御部632は、案内装置100aからネットワーク700を介して受信した来訪者の情報に基づいて、その来訪者が参加予定の会議の予約情報を記憶部610に記憶された予約情報の中から抽出し、ネットワーク700を介して案内装置100aに送信する。
【0082】
なお、予約情報管理装置600の機能は、案内装置100aの内部に設けられても良い。換言すると、予約情報管理装置600の記憶部610に記憶された予約情報は、案内装置100aの記憶部120に記憶されても良い。
【0083】
図12は、案内システム800の動作を示すフローチャートである。
まず、取得部111は、入口端末500の撮影部510によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する(ステップS401)。
【0084】
その後、顔認証部112は、取得部111によって取得された撮影画像から来訪者の顔領域を抽出した後、認証装置200に対して、その抽出した顔領域について顔特徴情報を用いた顔認証を行わせる(ステップS402)。そして、顔認証部112は、認証装置200から顔認証結果を受信する(ステップS403)。
【0085】
来訪者が顔認証部112による顔認証に失敗した場合(ステップS404のNO)、出力部115は、顔認証に失敗した旨を、例えば入口端末500の表示部540に表示させる(ステップS406)。
【0086】
それに対し、来訪者が顔認証部112による顔認証に成功した場合(ステップS404のYES)、特定部113は、その来訪者が参加予定の会議の予約情報を予約情報管理装置600に格納された予約情報の中から特定する(ステップS405)。
【0087】
その後、決定部114は、特定部113によって特定された予約情報と、来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する。
【0088】
例えば、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と、来訪者の来訪時刻と、の差分が所定時間未満の場合(ステップS407のYES)、決定部114は、案内場所を予約された会議室(例えば会議室R1)に決定する(ステップS408)。それに対し、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と、来訪者の来訪時刻と、の差分が所定時間以上の場合(ステップS407のNO)、決定部114は、案内場所を待機スペース(例えば待機スペースR5)に決定する(ステップS409)。
【0089】
その後、生成部116は、例えば入口端末500が設置された建物やフロアの入口から、決定部114によって決定された案内場所まで、の経路を示したフロアマップを生成する(ステップS410)。
【0090】
例えば、案内場所が、予約された会議室R1である場合、生成部116は、入口端末500の設置場所から会議室R1までの経路を示したフロアマップを生成する(図13参照)。それに対し、案内場所が待機スペースR5である場合、生成部116は、入口端末500の設置場所から待機スペースR5までの経路を示したフロアマップを生成する(図14参照)。
【0091】
その後、出力部115は、入口端末500の設置場所から、決定部114によって決定された案内場所まで、の経路を示したフロアマップを、例えば、入口端末500の表示部540に表示させる(ステップS411)。
【0092】
このように、本実施の形態にかかる案内システム800は、来訪者が参加予定の会議の予約情報と来訪者の来訪時刻とに基づいて、予約された会議室及び待機スペースの何れかを案内場所として決定し、その案内場所までの経路の情報を出力する。それにより、本実施の形態にかかる案内システム800は、来訪者を予約された会議室まで導いてくれるだけでなく、来訪者に空き時間を有効に利用してもらうことができる。
【0093】
なお、本開示は、ハードウェアの処理として説明した任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0094】
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。また、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0095】
なお、本開示は上記実施形態1,2に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0096】
上記実施の形態1,2では、案内装置100及び案内システム800が、会議室のある建物に適用された場合を例に説明したが、これに限られない。案内装置100及び案内システム800は、空港などの他の施設(建物)に適用されても良い。例えば、案内装置100及び案内システム800は、空港に適用された場合、来訪者が搭乗予定の飛行機の搭乗開始時刻と、来訪者の来訪時刻と、に基づいて、搭乗予定の飛行機の搭乗口、及び、待機スペース、の何れかを案内場所として決定しても良い。なお、この場合、待機スペースは、誰でも利用可能な待機スペースであっても良いし、特定の者のみが利用可能なラウンジであっても良い。ここで、案内装置100及び案内システム800が来訪者(ユーザ)をラウンジに案内可能にするためには、例えば、ユーザID及び顔特徴情報に加えてユーザのステータスが対応付けられて顔情報DB210に登録されている必要がある。これは、チェックイン時に、ユーザの撮影画像、航空券の情報、及び、パスポートの情報を対応付けて顔情報DB210に登録したり、チェックイン前にアカウントとしてユーザの顔画像を顔情報DB210に登録したりすることによって実現可能である。それにより、案内装置100及び案内システム800は、顔認証に成功した来訪者を、その来訪者のステータスに応じたラウンジに案内することが可能となる。或いは、待機スペースの代わりに、免税店やお土産売り場などが案内場所として用いられても良い。
【0097】
また、上記実施の形態1,2では、案内装置100及び案内システム800が、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と、来訪者の来訪時刻と、の差分が所定時間以上の場合、案内場所を待機スペースに決定する場合を例に説明したが、これに限られない。来訪者の来訪時、その来訪者が参加予定の会議の会議室が空き状態であれば、当該会議室が案内場所の一つとして用いられても良い。この場合、待機スペースまでの経路と、会議室までの経路と、を共に示したフロアマップが表示されても良いし、何れか一方のみの経路を示したフロアマップが表示されても良い。
【0098】
また、上記実施の形態1,2では、入口端末500の表示部540に、入口端末500の設置場所から案内場所までの経路を示したフロアマップが表示される場合を例に説明したが、これに限られない。入口端末500の設置場所から案内場所までの経路上にデジタルサイネージ等の表示装置がさらに設けられ、その表示装置に、当該表示装置の設置場所から案内場所までの経路を示したフロアマップが表示されても良い。また、この表示装置は、入口端末500の設置場所から案内場所までの経路上にあるエレベータの乗り場付近に設けられても良い。この場合、この表示装置には、例えば、案内場所のあるフロアの階数が表示されても良いし、複数のエレベータのうち案内場所のあるフロアに停止するエレベータが表示されても良い。
【0099】
また、案内場所までの経路上にあるエレベータは、来訪者の接近に伴って、当該来訪者の滞在するフロアに停止するように、図示しないエレベータ制御システム等によって制御されても良い。
【0100】
また、待機スペースには、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と、来訪者の来訪時刻と、の差分が所定時間未満となった場合に、その旨を通知する通知手段がさらに設けられても良い。この通知手段は、例えば、その旨を音声で通知する通知装置であっても良いし、待機スペースから会議室までの経路を示したフロアマップをモニタに表示させる表示装置であっても良い。
【0101】
また、待機スペースに案内された来訪者には、来訪者が参加予定の会議の開始時刻と、来訪者の来訪時刻と、の差分が所定時間未満となった場合に、当該来訪者の保持するユーザ端末にその旨が通知されても良い。なお、この場合、来訪者の顔特徴情報の登録時にメールアドレスが登録されている必要がある。
【0102】
さらに、入口端末500は、案内装置100a及び認証装置200の一方又は両方を内蔵していても良い。また、既に説明したように、案内装置100aは、認証装置200及び予約情報管理装置600の一方又は両方を内蔵していても良い。
【0103】
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0104】
(付記1)
撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された撮影画像から抽出される前記来訪者の顔領域について顔認証を行う顔認証手段と、
前記顔認証手段による顔認証に成功した場合、前記来訪者の予約情報を特定する特定手段と、
前記特定手段によって特定された予約情報と、前記来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する決定手段と、
前記決定手段によって決定された前記案内場所までの経路の情報を出力する出力手段と、
を備えた、案内装置。
【0105】
(付記2)
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間未満である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定する、
付記1に記載の案内装置。
【0106】
(付記3)
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、前記案内場所を、待機スペースに決定する、
付記1又は2に記載の案内装置。
【0107】
(付記4)
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、かつ、前記来訪者の来訪時において、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約場所が空き状態である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定する、
付記1又は2に記載の案内装置。
【0108】
(付記5)
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、かつ、前記来訪者の来訪時において、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約場所が空き状態である場合、前記案内場所を、待機スペース、及び、前記予約情報に含まれる予約場所、のそれぞれに決定する、
付記1又は2に記載の案内装置。
【0109】
(付記6)
前記出力手段は、前記顔認証手段による顔認証に失敗した場合、その旨を通知するように構成されている、
付記1~5の何れか一項に記載の案内装置。
【0110】
(付記7)
前記予約情報は、会議室の予約情報であって、
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる前記来訪者が参加予定の会議の開始時刻と、会議室が設けられた建物への前記来訪者の来訪時刻と、の差分に基づいて、前記案内場所を決定するように構成されている、
付記1~6の何れか一項に記載の案内装置。
【0111】
(付記8)
前記予約情報は、飛行機の予約情報であって、
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる前記来訪者が搭乗予定の飛行機の搭乗開始時刻と、空港への前記来訪者の来訪時刻と、の差分に基づいて、前記案内場所を決定するように構成されている、
付記1~6の何れか一項に記載の案内装置。
【0112】
(付記9)
前記顔認証手段は、予約情報に含まれる各ユーザの顔特徴情報を記憶した認証装置に対して、前記取得手段によって取得された撮影画像から抽出された前記来訪者の顔特徴情報と、前記認証装置に記憶された各ユーザの顔特徴情報と、を照合することによって、前記来訪者について顔認証を行わせる、
付記1~8の何れか一項に記載の案内装置。
【0113】
(付記10)
予約情報に含まれる各ユーザの顔特徴情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記顔認証手段は、前記取得手段によって取得された撮影画像から抽出された前記来訪者の顔特徴情報と、前記記憶手段に記憶された各ユーザの顔特徴情報と、を照合することによって、前記来訪者について顔認証を行う、
付記1~8の何れか一項に記載の案内装置。
【0114】
(付記11)
撮影手段と表示手段とを少なくとも備えた入口端末と、
付記1に記載された案内装置と、
を備え、
前記案内装置において、
前記取得手段は、前記入口端末に設けられた前記撮影手段によって撮影された来訪者の撮影画像を取得するように構成され、
前記出力手段は、前記決定手段によって決定された案内場所までの経路の情報を前記入口端末に設けられた前記表示手段に表示させるように構成されている、
案内システム。
【0115】
(付記12)
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間未満である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定する、
付記11に記載の案内システム。
【0116】
(付記13)
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、前記案内場所を、待機スペースに決定する、
付記11又は12に記載の案内システム。
【0117】
(付記14)
前記決定手段は、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間未満である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定し、前記差分が前記所定時間以上である場合、前記案内場所を、待機スペースに決定するように構成され、
前記待機スペースには、前記特定手段によって特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間未満になった場合に、その旨を知らせる通知手段がさらに設けられた、
付記11に記載の案内システム。
【0118】
(付記15)
撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得された撮影画像から抽出される前記来訪者の顔領域について顔認証を行う顔認証ステップと、
前記顔認証ステップにおいて顔認証に成功した場合、前記来訪者の予約情報を特定する特定ステップと、
前記特定ステップにおいて特定された予約情報と、前記来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにおいて決定された前記案内場所までの経路の情報を出力する出力ステップと、
を備えた、案内方法。
【0119】
(付記16)
前記決定ステップでは、前記特定ステップにおいて特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間未満である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定する、
付記15に記載の案内方法。
【0120】
(付記17)
前記決定ステップでは、前記特定ステップにおいて特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、前記案内場所を、待機スペースに決定する、
付記15又は16に記載の案内方法。
【0121】
(付記18)
撮影装置によって撮影された来訪者の撮影画像を取得する取得処理と、
前記取得処理において取得された撮影画像から抽出される前記来訪者の顔領域について顔認証を行う顔認証処理と、
前記顔認証処理において顔認証に成功した場合、前記来訪者の予約情報を特定する特定処理と、
前記特定処理において特定された予約情報と、前記来訪者の来訪時刻と、に基づいて、案内場所を決定する決定処理と、
前記決定処理において決定された前記案内場所までの経路の情報を出力する出力処理と、
を実行させる案内プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0122】
(付記19)
前記決定処理では、前記特定処理において特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間未満である場合、前記案内場所を、前記予約情報に含まれる予約場所に決定する、
付記18に記載の案内プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0123】
(付記20)
前記決定処理では、前記特定処理において特定された予約情報に含まれる予約時刻と、前記来訪者の来訪時刻と、の差分が、所定時間以上である場合、前記案内場所を、待機スペースに決定する、
付記18又は19に記載の案内プログラムが格納された非一時的なコンピュータ可読媒体。
【0124】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0125】
100 案内装置
100a 案内装置
110 制御部
111 取得部
112 顔認証部
113 特定部
114 決定部
115 出力部
116 生成部
120 記憶部
130 メモリ
140 通信部
200 認証装置
210 顔情報DB
220 顔検出部
230 特徴点抽出部
240 登録部
250 認証部
300 顔認証端末
310 撮影部
320 記憶部
330 通信部
340 表示部
350 制御部
351 撮影制御部
352 登録要求部
400 ユーザ端末
410 撮影部
420 記憶部
430 通信部
440 表示部
450 制御部
451 撮影制御部
452 登録要求部
500 入口端末
510 撮影部
520 記憶部
530 通信部
540 表示部
550 制御部
551 撮影制御部
552 出力制御部
600 予約情報管理装置
610 記憶部
620 通信部
630 制御部
631 登録部
632 出力制御部
700 ネットワーク
800 案内システム
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