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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】発振器
(51)【国際特許分類】
   H10N 60/10 20230101AFI20240806BHJP
【FI】
H10N60/10 K
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022528406
(86)(22)【出願日】2020-06-05
(86)【国際出願番号】 JP2020022445
(87)【国際公開番号】W WO2021245951
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-11-29
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成30年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発/次世代コンピューティング技術の開発」委託研究、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】宮田 明
(72)【発明者】
【氏名】菊池 克
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 秀
(72)【発明者】
【氏名】西 教徳
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 英行
(72)【発明者】
【氏名】山道 智博
(72)【発明者】
【氏名】山本 剛
(72)【発明者】
【氏名】橋本 義仁
【審査官】恩田 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-047999(JP,A)
【文献】特開2019-003975(JP,A)
【文献】特開平09-145811(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0050961(US,A1)
【文献】特開2019-036625(JP,A)
【文献】特開平05-160453(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10N 60/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の超伝導線路と第1のジョセフソン接合と第2の超伝導線路と第2のジョセフソン接合とが環状に接続されているループ回路を複数備えた共振器と、
所定の形状に周回する電極を備え、前記ループ回路に磁場を印加する磁場印加回路と
を備え、
前記電極は、少なくとも2つの前記ループ回路に対向するように配置されており、
前記共振器は、前記ループ回路と接続される所定の形状の導電部材を備え、
前記導電部材は、形状が十字形であり、
前記ループ回路が、前記十字形における凹み部分であるくびれ部の一つに接続されている
発振器。
【請求項2】
第1の超伝導線路と第1のジョセフソン接合と第2の超伝導線路と第2のジョセフソン接合とが環状に接続されているループ回路を複数備えた共振器と、
所定の形状に周回する電極を備え、前記ループ回路に磁場を印加する磁場印加回路と
を備え、
前記電極は、少なくとも2つの前記ループ回路に対向するように配置されており、
前記共振器は、前記ループ回路と接続される所定の形状の導電部材を備え、
前記導電部材は、形状が四角形である
発振器。
【請求項3】
第1の超伝導線路と第1のジョセフソン接合と第2の超伝導線路と第2のジョセフソン接合とが環状に接続されているループ回路を複数備えた共振器と、
所定の形状に周回する電極を備え、前記ループ回路に磁場を印加する磁場印加回路と
を備え、
前記電極は、少なくとも2つの前記ループ回路に対向するように配置されており、
前記共振器は、前記ループ回路と接続される所定の形状の導電部材を備え、
前記導電部材は、形状が丸形である
発振器。
【請求項4】
前記共振器は第1の面に配置され、
前記電極は、前記第1の面と対向する第2の面に配置されている
請求項1から3のいずれか一項に記載の発振器。
【請求項5】
前記電極は、前記電極と前記ループ回路が対向する方向から見て、前記導電部材と重ならないように離れて配置されている
請求項1から4のいずれか一項に記載の発振器。
【請求項6】
前記ループ回路が、前記四角形における頂点部分の一つに接続されている
請求項に記載の発振器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、発振器及び量子計算機に関し、特に超伝導体を用いた発振器及び量子計算機に関する。
【背景技術】
【0002】
超伝導体を用いた回路についての研究が行なわれている。例えば、特許文献1は、直列に複数接続したSQUID(superconducting quantum interference device)とコンデンサからなる共振器が示されている。また、特許文献2は、共振器を発振させるための磁場印加回路の実装構造を開示している。この実装構造では、磁場印加回路は、共振器と同じ平面上に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2020/0050961号明細書
【文献】特開2020-047999号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された構成のように、複数のSQUIDを用いることで、共振器のパラメータの設計自由度を向上することができる。しかしながら、複数のSQUIDに磁場を印加するための磁場印加回路の配線は、SQUIDの個数に応じて長くなるため、特許文献2のように磁場印加回路を実装した場合、回路の占有面積の増大を招く。
【0005】
本開示はこのような問題点を解決するためになされたものであり、回路の占有面積を抑制することができる発振器及び量子計算機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様にかかる発振器は、
第1の超伝導線路と第1のジョセフソン接合と第2の超伝導線路と第2のジョセフソン接合とが環状に接続されているループ回路を複数備えた共振器と、
所定の形状に周回する電極を備え、前記ループ回路に磁場を印加する磁場印加回路と
を備え、
前記電極は、少なくとも2つの前記ループ回路に対向するように配置されている。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、回路の占有面積を抑制することができる発振器及び量子計算機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1にかかる量子デバイスの実装構造の一例を模式的に示す斜視図である。
図2】実施の形態1にかかる量子デバイスの分解図である。
図3】実施の形態1にかかる量子デバイスの実際の実装構造を説明する模式図である。
図4A】実施の形態1にかかる量子チップの下面の超伝導配線層の平面図である。
図4B】実施の形態1にかかるインターポーザの上面の超伝導配線層の平面図である。
図5】実施の形態1にかかる発振器の回路構成を示す模式図である。
図6図5に示した回路の等価回路を示す模式図である。
図7A】変形例1にかかる量子チップの下面の超伝導配線層の平面図である。
図7B】変形例1にかかるインターポーザの上面の超伝導配線層の平面図である。
図8A】変形例2にかかる量子チップの下面の超伝導配線層の平面図である。
図8B】変形例2にかかるインターポーザの上面の超伝導配線層の平面図である。
図9A】変形例3にかかる量子チップの下面の超伝導配線層の平面図である。
図9B】変形例3にかかるインターポーザの上面の超伝導配線層の平面図である。
図10】実施の形態2にかかる量子計算機の構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0010】
<実施の形態1>
図1は、実施の形態にかかる量子デバイス1の実装構造の一例を模式的に示す斜視図である。なお、図1では、理解を容易にするために、量子チップ10とインターポーザ20との間を離して図示している。図2は、量子デバイス1の分解図である。また、図3は、量子デバイス1の実際の実装構造を説明する模式図である。図2及び図3に示されるように、量子デバイス1は、第1の基板11を用いて構成された量子チップ10と、第2の基板21を用いて構成されたインターポーザ20とを有する。量子チップ10は、バンプ15を介したフリップチップ接続によって、インターポーザ20に実装されている。すなわち、量子チップ10は、外部回路等との接続を行うためのインターポーザ20にフリップチップ実装されている。なお、量子チップ10とインターポーザ20との間は例えば、真空である。
【0011】
図2及び図3に示されるように、第1の基板11のバンプ15と接続される面、すなわち、第2の基板21と対向する面には、超伝導配線層12が設けられている。この超伝導配線層12には、後述する共振器100及びカプラー104の回路が形成されている。また、第2の基板21のバンプ15と接続される面(表面と称す)、すなわち、第1の基板11と対向する面には、超伝導配線層22が設けられている。この超伝導配線層22には、後述する磁場印加回路200及び読み出し部210の回路が形成されている。第2の基板21の上述した表面と反対側の面(裏面と称す)には、超伝導配線層23が設けられている。この超伝導配線層23には、第2の基板21に設けられたビア24を介し表面の超伝導配線層22と接続される配線が形成されている。例えば、超伝導配線層23には、磁場印加回路200及び読み出し部210を外部回路と接続するための配線が形成される。このように、量子チップ10(第1の基板11)と、インターポーザ20(第2の基板21)は積層されており、特に、共振器100が形成された面と、磁場印加回路200が形成された面とが積層されている。
【0012】
ここで、第1の基板11及び第2の基板21には、例えば、シリコン基板が用いられるが、基板の材料はこれに限られない。例えば、サファイヤ基板又はガラス基板などが用いられてもよい。また、本実施の形態では、超伝導配線層12、22、23と、バンプ15と、ビア24は、超伝導体により実現される。超伝導体の材料としては、例えば、ニオブ、ニオブ窒化物、アルミニウム、インジウム、鉛、錫、レニウム、パラジウム、チタン、チタン窒化物、タンタル、または、これらのいずれかを含む合金が挙げられる。なお、必ずしも、超伝導配線層12、22、23と、バンプ15と、ビア24の全てが、超伝導体により実現されていなくてもよく、超伝導配線層12を除く少なくとも一部に常伝導体が用いられてもよい。常伝導体の材料としては、例えば、銅、銀、金、白金、または、これらのいずれかを含む合金が挙げられる。なお、超伝導状態を実現するため、冷凍機により実現される例えば10mK(ミリケルビン)程度の温度環境において、量子デバイス1は利用される。
【0013】
図1に示した量子デバイス1の構成について、他の図面を参照しつつ具体的に説明する。図4Aは、超伝導配線層12の平面図であり、図4Bは、超伝導配線層22の平面図である。より詳細には、図4A及び図4Bは、超伝導配線層12の面と超伝導配線層22の面とが向き合う方向(図1の上下方向)から見た超伝導配線層12及び超伝導配線層22の平面図である。
【0014】
上述した通り、超伝導配線層12には、カプラー104と、後述する図5及び図6に示される共振器100が形成される。より詳細には、超伝導配線層12は、導電部材102Aと、複数のSQUID110と、グランド電極101と、カプラー104とを含む。なお、本実施の形態では、4つのカプラー104が、導電部材102Aの四方に配置されているが、カプラー104の数は4つに限定されない。本実施の形態では、導電部材102Aは形状が十字形である。グランド電極101は、導電部材102Aの周りに、導電部材102Aを囲うように配置されている。なお、導電部材102Aとグランド電極101とは離れており、両者の間には隙間が存在する。これにより、導電部材102Aとグランド電極101は、容量結合している。換言すると、導電部材102Aとグランド電極101との間にキャパシタC(図5及び図6参照)が形成される。
【0015】
導電部材102Aには、複数のSQUID110が直列に接続されている。なお、本実施の形態では、2つのSQUID110が直列に接続されているが、3つ以上であってもよい。具体的には図4Aのように十字形の導電部材102Aにおける外側に突き出た部分である4つの端部(すなわち、十字状の導電部材102Aの4本の腕の先端)のうちの一つに、複数のSQUID110が、グランド電極101と橋渡しをするように接続されている。すなわち、一連のSQUID110の一端は、導電部材102Aと接続し、他端は、グランド電極101と接続している。換言すると、直列に接続された複数のSQUID110は、導電部材102Aとグランド電極101との間に配置されている。なお、本実施の形態では、十字形の導電部材102Aの4本の腕のうち、一連のSQUID110と接続された腕は、一連のSQUID110の長さに応じて、他の3本の腕に比べて短くなっている。
【0016】
導電部材102AとSQUID110とにより共振器100が構成される。なお、本実施の形態では、グランド電極101を用いて、導電部材102AとSQUID110とを含む閉回路が構成されている。また、共振器100と、超伝導配線層22に設けられた磁場印加回路200とにより発振器300が構成される。以下、図5及び図6を参照しつつ、発振器300について説明する。
【0017】
一連のSQUID110の一端は、グランド電極101と容量結合する導電部材102Aと接続し、他端はグランド電極101と接続している。したがって、量子デバイス1における共振器100は、図5に示すような回路図で表わされる。つまり、図6に示した等価回路で示されるように、共振器100は、次のような構成を備えた回路である。共振器100は、SQUID110と、キャパシタCとを備えている。一連のSQUID110は、キャパシタCによりシャントされている。
【0018】
各SQUID110は、2つのジョセフソン接合(第1のジョセフソン接合111a及び第2のジョセフソン接合111b)を超伝導線路により環状に接続した回路である。すなわち、SQUID110は、第1のジョセフソン接合111a及び第2のジョセフソン接合111bを有する環状のループ回路である。ここで、ジョセフソン接合とは、2つの超伝導体により、薄い絶縁膜を挟んだ構造を有する素子をいう。より詳細には、図6に示すように、SQUID110は、次のような構成である。SQUID110は、第1のジョセフソン接合111aと第2のジョセフソン接合111bとを接続する第1の超伝導線路112aと、第1のジョセフソン接合111aと第2のジョセフソン接合111bとを接続する第2の超伝導線路112bとを備えている。換言すると、共振器100は、第1の超伝導線路112aと第2の超伝導線路112bとが第1のジョセフソン接合111aと第2のジョセフソン接合111bにより接合されているループ回路であるSQUID110を備えている。図6に示すように、第1の超伝導線路112aと第1のジョセフソン接合111aと第2の超伝導線路112bと第2のジョセフソン接合111bとが環状に接続されることによりループ回路(すなわち、SQUID110)が構成されている。換言すると、SQUID110において、第1の超伝導線路112aと第2の超伝導線路112bとが第1のジョセフソン接合111aと第2のジョセフソン接合111bにより接合されることによりループを構成している。
【0019】
各SQUID110は、SQUID110を構成する2つのジョセフソン接合(第1のジョセフソン接合111a及び第2のジョセフソン接合111b)をループ状に接続するために、導電部材102A、中間配線103、又はグランド電極101を用いてもよい。ここで、中間配線103は、図5に示すように、隣接するSQUID110を直列に接続するための導電部材である。図5に示した例では、左側のSQUID110は、導電部材102A、第1のジョセフソン接合111a、中間配線103、第2のジョセフソン接合111bにより、ループ回路が構成されている。同様に、右側のSQUID110は、中間配線103、第1のジョセフソン接合111a、グランド電極101、第2のジョセフソン接合111bにより、ループ回路が構成されている。このように、上述した第1の超伝導線路112a及び第2の超伝導線路112bは、例えば、導電部材102A、中間配線103、又は、グランド電極101を用いて構成される。
【0020】
磁場印加回路200と共振器100は相互インダクタンスを介して磁気的に結合している。言い換えれば、磁場印加回路200と共振器100は誘導的に結合している。磁場印加回路200は、交流磁場を発生させ、複数のSQUID110に交流磁場を印加する回路である。磁場印加回路200は、交流電流が流れる回路であり、当該交流電流により交流磁場を発生させる。より詳細には、磁場印加回路200は、直流電流と交流電流が重畳された電流が流れる。発生する交流磁場の周波数は、この交流電流の周波数に等しい。直流電流の大きさにより、磁束及び発振周波数(共振周波数)の大きさが制御される。共振器100の共振周波数、すなわち発振器300の発振周波数は、SQUID110の等価インダクタンスに依存している。そして、この等価インダクタンスは、SQUID110のループを貫く磁束の大きさに依存している。ループを貫く磁束の大きさは、磁場印加回路200に流れる直流電流の大きさに依存する。このため、上述の通り、発振周波数(共振周波数)の大きさは、直流電流の大きさにより制御される。
【0021】
磁場印加回路200に交流電流を流すことによってSQUID110に共振器100の共振周波数の2倍の交流磁場を印加すると、当該共振周波数(すなわち交流磁場の周波数の0.5倍の発振周波数)で発振器300は発振する。このような発振はパラメトリック発振と呼ばれる。したがって、発振器300は、ジョセフソンパラメトリック発振器とも称される。発振状態は、互いに位相がπだけ異なる第一の発振状態と第二の発振状態のいずれかの状態をとり得る。この第一の発振状態と第二の発振状態が量子ビットの0、1に対応する。すなわち、発振器300(共振器100)は、量子ビット回路として用いることができる。
【0022】
再び、図4Aを参照し、超伝導配線層12の説明を続ける。導電部材102Aの周辺には、カプラー104が配置されている。カプラー104は、共振器100と同様の構成を備える他の共振器と結合するための回路である。カプラー104は、共振器100と容量結合している。本実施の形態では、具体的には、図4Aに示すように、十字形の導電部材102Aにおける外側に突き出た部分である4つの端部(すなわち、十字状の導電部材102Aの4本の腕の先端)のそれぞれに、カプラー104が配置されている。各カプラー104は、導電部材102Aの上述した端部を囲むように、当該端部と近接して配置されている。カプラー104と導電部材102Aは、離れており、両者の間には、グランド電極101が存在している。カプラー104は、導電部材102Aとは逆側に延伸しており、延伸部分の両サイドには、カプラー104と間隔をあけてグランド電極101が配置されている。グランド電極101は、図4Aに示されるように、導電部材102A、SQUID110、及びカプラー104が配置される領域が切り抜かれたような形状となっている。すなわち、グランド電極101は、導電部材102A、SQUID110、及びカプラー104の周囲を覆うように形成されている。
【0023】
次に、図4Bを参照しつつ、超伝導配線層22について説明する。超伝導配線層22には、磁場印加回路200と、読み出し部210と、グランド電極201とが形成されている。
【0024】
グランド電極201は、共振器100及びカプラー104に超伝導配線層22のグランド電極201が近接することによる影響を低減するべく、導電部材102A、SQUID110、及びカプラー104に対応する領域が切り抜かれたような形状となっている。なお、上述の影響としては、例えば、共振器100の共振周波数やQ値(Quality factor)、カプラー104の結合度、カプラー104のコプレーナ線路の特性インピーダンスなどへの影響が挙げられる。グランド電極201は、バンプ15を介してグランド電極101と接続している。超伝導配線層22では、グランド電極201が存在しない領域において、読み出し部210と磁場印加回路200が配置されている。
【0025】
読み出し部210は、共振器100に容量結合した回路であり、共振器100(発振器300)の内部状態、すなわち発振状態を読み出すための電極である。読み出し部210は、超伝導配線層23と接続しており、共振器100(発振器300)の内部状態を取得する外部回路に、超伝導配線層23を介して接続している。読み出し部210の形状は、例えば、超伝導配線層12の導電部材102Aの形状に対応した形状であり、本実施の形態では、読み出し部210の形状は、十字形である。読み出し部210は、超伝導配線層12の面と超伝導配線層22の面とが向き合う方向(図1の上下方向)から見て、導電部材102Aと重なる位置に配置されている。なお、読み出し部210は、共振器100に容量結合していればよく、その形状は十字形に限られない。
【0026】
磁場印加回路200は、上述した通り、超伝導配線層12に形成されている複数のSQUID110に、磁場を印加する回路である。図4Bに示すように、磁場印加回路200は、所定の形状に周回する電極(配線)である。具体的には、磁場印加回路200は、環状の一部が欠けた形状、すなわちC字形状の電極である。つまり、磁場印加回路200は、略環状の電極(配線)である。磁場印加回路200に電流が流れることにより、この略環状の電極の内側を通る磁場が発生する。磁場印加回路200(すなわち、略環状の電極)は、超伝導配線層12のSQUID110の位置に対応した位置に配置されている。つまり、図1の矢印Mに示すように、磁場印加回路200(すなわち、略環状の電極)は、略環状の電極の内側に発生する磁場(矢印M)が複数のSQUID110のそれぞれを貫くよう、超伝導配線層22に配置されている。換言すると、磁場印加回路200(すなわち、略環状の電極)は、少なくとも2つのSQUID110に対向するように配置されている。
【0027】
磁場印加回路200は、超伝導配線層12の少なくとも2つのSQUID110に磁場を印加するという条件を満たす限り、任意の位置に配置可能である。例えば、超伝導配線層12の面と超伝導配線層22の面とが向き合う方向(図1の上下方向)から見て、磁場印加回路200の略環状の配線が、一連のSQUID110の配置領域の全体又は一部と重なる位置に配置されてもよい。ただし、共振器100を構成する導電部材102Aが磁場印加回路200による磁場の影響を受けると、共振周波数が変動してしまうことに加え、共振器100のQ値(Quality factor)の劣化を招く。このため、量子ビットのコヒーレンスが劣化してしまう。したがって、磁場印加回路200(すなわち、略環状の電極)は、超伝導配線層12の面と超伝導配線層22の面とが向き合う方向(図1の上下方向)から見て、導電部材102Aと重ならないように離れて配置されることが好ましい。換言すると、磁場印加回路200(すなわち、略環状の電極)は、略環状の電極とSQUID110が対向する方向(図1の上下方向)から見て、導電部材102Aと重ならないように離れて配置されることが好ましい。つまり、超伝導配線層12の面と超伝導配線層22の面とが向き合う方向(図1の上下方向)から見て、略環状の電極が導電部材102Aに被らないように、磁場印加回路200が超伝導配線層22に配置されることが好ましい。このようにすることで、コヒーレンスの劣化を抑制することができる。
【0028】
磁場印加回路200の一端は、グランド電極に接続される。例えば、磁場印加回路200の一端は、バンプ15を介して、超伝導配線層12のグランド電極101と接続してもよいし、グランド電極201と接続してもよいし、超伝導配線層23のグランド電極と接続してもよい。また、磁場印加回路200の他端は、電流制御部(不図示)に接続される。この電流制御部は、発振周波数を制御するための直流電流と、発振を発生させるための交流電流を磁場印加回路200に供給する。
【0029】
以上、実施の形態1について説明した。本実施の形態では、発振器300は、複数のSQUID110を備えた共振器100と、所定の形状に周回する電極を備えた磁場印加回路200とを備える。そして、共振器100は超伝導配線層12の面(第1の面)に配置され、磁場印加回路200の電極は、この電極の内側に発生する磁場が複数のSQUID110のそれぞれを貫くよう、上記第1の面と対向する超伝導配線層22の面(第2の面)に配置されている。このため、磁場印加回路200を、共振器100が配置される超伝導配線層12に配置する必要がない。したがって、超伝導配線層12における回路の占有面積の増大を抑制できる。すなわち、磁場印加回路200と共振器100とを立体的配置することにより、回路の占有面積を抑制することができる。
【0030】
なお、上述した実施の形態では、共振器100は、導電部材102Aのように、SQUID110と接続される所定の形状の導電部材を備える。このような構成によれば、共振器100のインピーダンス及びQ値を適切にすることができる。特に、上述した実施の形態では、十字形の導電部材102Aが用いられており、SQUID110が、導電部材102Aの十字形における外側に突き出た部分に接続されている。このような構成によれば、カプラー104を用いた量子ビット回路の接続に関し、優れた制御性又は拡張性を提供できる。
【0031】
<変形例1>
次に、実施の形態1の変形例1について説明する。図7Aは、変形例1にかかる超伝導配線層12の平面図であり、図7Bは、変形例1にかかる超伝導配線層22の平面図である。図7Aに示されるように、変形例1では、一連のSQUID110が、十字形の導電部材102Bのくびれ部に接続されている点で、上述した実施の形態と異なっている。また、これに伴い、図7Bに示されるように、超伝導配線層22における磁場印加回路200の配置位置が異なっている。以下、変形例1について詳細に説明するが、実施の形態1における説明と重複する説明については適宜割愛する。
【0032】
本変形例では、実施の形態1で示した導電部材102Aの代わりに、左右対称かつ上下対称な十字形の導電部材102Bが用いられる。導電部材102Bには、実施の形態1と同様、複数のSQUID110が直列に接続されている。すなわち、複数のSQUID110は、導電部材102Bと、導電部材102Bの周囲に設けられたグランド電極101とを橋渡しするように配置されている。ただし、上述の通り、接続位置が実施の形態1とは異なっている。具体的には図7Aのように、導電部材102Bの十字形における凹み部分であるくびれ部(すなわち、十字状の導電部材102Bの4本の腕の付け根)のうちの一つに、複数のSQUID110が、グランド電極101と橋渡しをするように直列に接続されている。
【0033】
なお、本変形例でも、実施の形態1と同様、4つのカプラー104が、導電部材102Bの四方に配置されている。具体的には、図7Aに示すように、十字形の導電部材102Bにおける外側に突き出た部分である4つの端部(すなわち、十字状の導電部材102Bの4本の腕の先端)のそれぞれに、カプラー104が配置されている。ただし、実施の形態1とは異なり、本変形例では、導電部材102Aの4本の腕のいずれにもSQUID110が接続されていないため、4つのカプラー104は対称的な結合を実現することができる。
【0034】
上述の通り、本変形例では、一連のSQUID110の配置場所が異なるため、この一連のSQUID110に磁場を印加するための磁場印加回路200の位置も、実施の形態1と異なっている。すなわち、磁場印加回路200は、導電部材102Bのくびれ部に接続されたSQUID110の位置に対応した位置に配置されている。なお、本変形例においても、磁場印加回路200は、少なくとも2つのSQUID110に磁場を印加するという条件を満たす限り、任意の位置に配置可能であるが、導電部材102Bと重ならないように離れて配置されることが好ましい。
【0035】
以上、変形例1について説明した。本変形例では、SQUID110が、導電部材102Bの十字形におけるくびれ部に接続されている。このような構成によれば、SQUID110が、導電部材102Aの十字形における外側に突き出た部分に接続される場合に比べて、次のような利点がある。すなわち、各カプラー104と導電部材102Bの結合を対称にすることができるため、設計を容易にすることができる。
【0036】
上述した実施の形態1又はその変形例1では、共振器100を構成する導電部材として十字形のものが用いられたが、共振器100を構成する導電部材の形状はこれに限られない。以下では、四角形の導電部材を用いた構成を変形例2とし、丸形の導電部材を用いた構成を変形例3として説明する。ただし、これらは構成の例を説明するに過ぎず、共振器100を構成する導電部材の形状として、十字形、四角形、丸形に限らず、他の形状が用いられてもよい。
【0037】
<変形例2>
図8Aは、変形例2にかかる超伝導配線層12の平面図であり、図8Bは、変形例2にかかる超伝導配線層22の平面図である。図8Aに示されるように、変形例2では、十字形の導電部材102Aに代わり、四角形(例えば正方形)の導電部材102Cが用いられている点で、上述した実施の形態1と異なっている。以下、変形例2について詳細に説明するが、実施の形態1における説明と重複する説明については適宜割愛する。
【0038】
導電部材102Cには、実施の形態1と同様、複数のSQUID110が直列に接続されている。具体的には図8Aのように、導電部材102Cの頂点部分の一つに、複数のSQUID110が、導電部材102Cの周囲に設けられたグランド電極101と橋渡しをするように直列に接続されている。また、本変形例でも、実施の形態1と同様、4つのカプラー104が、導電部材102Cの四方に配置されている。ただし、本変形例では、図8Aに示すように、SQUID110が四角形の頂点部分に接続されているため、導電部材102Cの四角形の各辺のそれぞれに、カプラー104が配置されている。このため、本変形例においても、4つのカプラー104は対称的な結合を実現することができる。
【0039】
図8Bに示すように、本変形例においても、超伝導配線層22において、グランド電極201は、導電部材102C及びカプラー104に対応する領域と、磁場印加回路200を配置する領域とが切り抜かれたような形状となっている。また、本変形例でも、導電部材102Cに対応する位置には、読み出し部210が配置されている。なお、図8Bに示した例では、読み出し部210は、導電部材102Cの形状と対応するよう、四角形となっている。また、本変形例においても、超伝導配線層22において、磁場印加回路200は、超伝導配線層12の一連のSQUID110の配置場所に対応する位置に配置されている。すなわち、磁場印加回路200は、導電部材102Cの頂点部分に接続されたSQUID110の位置に対応した位置に配置されている。なお、本変形例においても、磁場印加回路200は、少なくとも2つのSQUID110に磁場を印加するという条件を満たす限り、任意の位置に配置可能であるが、導電部材102Cと重ならないように離れて配置されることが好ましい。
【0040】
以上、変形例2について説明した。本変形例では、四角形の導電部材102Cが用いられている。このため、形状の違いに起因して、十字形の導電部材を用いる場合に比べ、Q値を高くすることができる。ただし、四角形の導電部材を用いる場合、形状の違いに起因して、十字形の導電部材を用いる場合に比べインダクタンスが低下する。このため、十字形の導電部材を用いた方が共振器を小型化できる。
【0041】
<変形例3>
図9Aは、変形例3にかかる超伝導配線層12の平面図であり、図9Bは、変形例3にかかる超伝導配線層22の平面図である。図9Aに示されるように、変形例3では、十字形の導電部材102Aに代わり、丸形の導電部材102Dが用いられている点で、上述した実施の形態1と異なっている。以下、変形例3について詳細に説明するが、実施の形態1における説明と重複する説明については適宜割愛する。
【0042】
導電部材102Dには、実施の形態1と同様、複数のSQUID110が直列に接続されている。具体的には図9Aのように、導電部材102Dの円周上の一箇所に、複数のSQUID110が、導電部材102Dの周囲に設けられたグランド電極101と橋渡しをするように直列に接続されている。また、本変形例でも、実施の形態1と同様、4つのカプラー104が、導電部材102Dの四方に配置されている。なお、複数のSQUID110は、四方に配置された4つのカプラー104のうちの隣り合う2つのカプラー104の間に配置されている。本変形例においても、4つのカプラー104は対称的な結合を実現することができる。
【0043】
図9Bに示すように、本変形例においても、超伝導配線層22において、グランド電極201は、導電部材102D及びカプラー104に対応する領域と、磁場印加回路200を配置する領域とが切り抜かれたような形状となっている。また、本変形例でも、導電部材102Dに対応する位置には、読み出し部210が配置されている。なお、図9Bに示した例では、読み出し部210は、導電部材102Dの形状と対応するよう、丸形となっている。また、本変形例においても、超伝導配線層22において、磁場印加回路200は、超伝導配線層12の一連のSQUID110の配置場所に対応する位置に配置されている。すなわち、磁場印加回路200は、導電部材102Dの円周上に接続されたSQUID110の位置に対応した位置に配置されている。なお、本変形例においても、磁場印加回路200は、少なくとも2つのSQUID110に磁場を印加するという条件を満たす限り、任意の位置に配置可能であるが、導電部材102Dと重ならないように離れて配置されることが好ましい。
【0044】
以上、変形例3について説明した。本変形例では、丸形の導電部材102Dが用いられている。このため、形状の違いに起因して、十字形の導電部材を用いる場合に比べ、Q値を高くすることができる。ただし、丸形の導電部材を用いる場合、形状の違いに起因して、十字形の導電部材を用いる場合に比べインダクタンスが低下する。このため、十字形の導電部材を用いた方が共振器を小型化できる。
【0045】
<実施の形態2>
次に、上述した発振器300により構成された量子ビット回路を用いた量子計算機について説明する。なお、本実施の形態において、発振器300の構成として、上述した実施の形態1、変形例1、変形例2、変形例3のうち、いずれの構成が採用されてもよい。なお、ここでいう量子計算機は、例えば、イジングモデルにマッピング可能な任意の問題の解を計算する量子アニーリング型の計算機である。上述したように、発振器300は、共振周波数の2倍の周波数の交流磁場をSQUID110に与えるとパラメトリック発振し、量子ビットを実現する。
【0046】
図10は、実施の形態2にかかる量子計算機30の構成を示す模式図である。量子計算機30は、複数の発振器300と、結合回路350とを含む。量子計算機30は、結合回路350を介して複数の発振器300(量子ビット回路)がネットワークを構成した計算機である。結合回路350は、所定数の発振器300を結合する回路である。具体的には、結合回路350は、4個の発振器300(量子ビット回路)を結合する回路である。図10に示した量子計算機30では、4個の発振器300を1個の結合回路350で接続している。上述したカプラー104は、共振器100と結合するための結合回路350の端子である。
【0047】
各発振器300において、磁場印加回路200によって、SQUID110に磁場が印加され、パラメトリック発振がおきる。また、各発振器300には、上述した通り、読み出し部210が容量結合しており、発振器300の発振状態が読み出される。これにより、量子計算の結果が読み出される。
【0048】
図10に示した構成では、発振器300が4個とそれらを結合する1個の結合回路350を単位構造として、複数の単位構造を並べて接続することにより、任意の個数の発振器300を集積した量子計算機30が実現されている。各結合回路350は、図10に示したように、それぞれ4個の発振器300と接続している。そして、各発振器300を1乃至4個の結合回路350と接続し、発振器300を複数の単位構造で共有して並べることにより、単位構造が並べられた状態としている。量子計算機30において、少なくとも一個の発振器300は、複数の結合回路350に接続されている。特に図10に示した例では、少なくとも1個の発振器300は、4個の結合回路350に接続されている。また、量子計算機30について、次のように説明することもできる。量子計算機30は、複数の発振器300を有し、各発振器300は、1乃至4個の結合回路350に接続されている。各発振器300が接続する結合回路350の個数は、当該発振器300がいくつの単位構造において共有されているかに対応している。このように、図10で示した例では、量子計算機30は、単位構造を複数有し、発振器300が、複数の単位構造で共有されている。図10に示した例では13個の発振器300を集積しているが、任意の個数の発振器300を同様の方法で集積できる。
【0049】
本実施形態によれば、磁場印加回路200と共振器100とを立体的配置した発振器300により、量子計算機30を構成することができる。したがって、回路の占有面積を抑制した量子計算機を実現することができる。
【0050】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0051】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記1)
第1の超伝導線路と第1のジョセフソン接合と第2の超伝導線路と第2のジョセフソン接合とが環状に接続されているループ回路を複数備え、前記ループ回路に磁場を印加する共振器と、
所定の形状に周回する電極を備えた磁場印加回路と
を備え、
前記電極は、少なくとも2つの前記ループ回路に対向するように配置されている
発振器。
(付記2)
前記共振器は第1の面に配置され、
前記電極は、前記第1の面と対向する第2の面に配置されている
付記1に記載の発振器。
(付記3)
前記共振器は、前記ループ回路と接続される所定の形状の導電部材を備える
付記1又は2に記載の発振器。
(付記4)
前記電極は、前記電極と前記ループ回路が対向する方向から見て、前記導電部材と重ならないように離れて配置されている
付記3に記載の発振器。
(付記5)
前記導電部材は、形状が十字形である
付記3又は4に記載の発振器。
(付記6)
前記ループ回路が、前記十字形における外側に突き出た部分である端部の一つに接続されている
付記5に記載の発振器。
(付記7)
前記ループ回路が、前記十字形における凹み部分であるくびれ部の一つに接続されている
付記5に記載の発振器。
(付記8)
前記導電部材は、形状が四角形である
付記3又は4に記載の発振器。
(付記9)
前記ループ回路が、前記四角形における頂点部分の一つに接続されている
付記8に記載の発振器。
(付記10)
前記導電部材は、形状が丸形である
付記3又は4に記載の発振器。
(付記11)
付記1乃至10のいずれか1項に記載の所定数の発振器と、前記所定数の発振器を結合する結合回路とを単位構造として有する量子計算機。
(付記12)
前記単位構造を複数有し、
前記発振器が、複数の前記単位構造で共有されている
付記11に記載の量子計算機。
【符号の説明】
【0052】
1 量子デバイス
10 量子チップ
11、21 基板
12、22、23 超伝導配線層
15 バンプ
20 インターポーザ
24 ビア
30 量子計算機
100 共振器
101、201 グランド電極
102A、102B、102C、102D 導電部材
103 中間配線
104 カプラー
110 SQUID
111a、111b ジョセフソン接合
112a、112b 超伝導線路
200 磁場印加回路
210 読み出し部
300 発振器
350 結合回路
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10