(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】画像解析システム
(51)【国際特許分類】
H04N 17/00 20060101AFI20240806BHJP
H04N 7/18 20060101ALI20240806BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20240806BHJP
H04N 23/56 20230101ALI20240806BHJP
【FI】
H04N17/00 200
H04N7/18 K
H04N23/60 500
H04N23/56
(21)【出願番号】P 2023554133
(86)(22)【出願日】2021-10-19
(86)【国際出願番号】 JP2021038642
(87)【国際公開番号】W WO2023067704
(87)【国際公開日】2023-04-27
【審査請求日】2023-10-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村上 博行
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-29940(JP,A)
【文献】特開2010-016892(JP,A)
【文献】特開2017-216518(JP,A)
【文献】特開2007-159021(JP,A)
【文献】特開2001-268552(JP,A)
【文献】国際公開第2020/121391(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0273887(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N5/222-5/257
7/18
13/00-17/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇降設備の撮影範囲を撮影するカメラから撮影画像を取得する画像取得部と、
前記撮影範囲において、前記昇降設備の動作によって外観上の変化がある変化領域を選択する領域選択部と、
前記画像取得部が取得する撮影画像のうち、予め設定された判定期間の間に撮影された撮影画像において、撮影画像の前記判定期間を通じた変化量が予め設定された第2閾値より小さい領域が前記変化領域の中にある場合に、当該領域の異常を判定する異常判定部と、
を備え
、
前記判定期間は、前記昇降設備の利用者による前記昇降設備の利用間隔より長い時間に設定される
画像解析システム。
【請求項2】
前記昇降設備は、エレベーターであり、
前記変化領域は、前記エレベーターの出入口の領域である
請求項1に記載の画像解析システム。
【請求項3】
前記昇降設備は、エレベーターであり、
前記変化領域は、前記エレベーターの表示装置の領域である
請求項2に記載の画像解析システム。
【請求項4】
前記昇降設備は、エスカレーターであり、
前記変化領域は、前記エスカレーターのステップの領域である
請求項3に記載の画像解析システム。
【請求項5】
昇降設備の撮影範囲を撮影するカメラから撮影画像を取得する画像取得部と、
前記撮影範囲において、前記昇降設備の動作によって外観上の変化がある変化領域を選択する領域選択部と、
前記画像取得部が取得する撮影画像のうち、予め設定された判定期間の間に撮影された撮影画像において、撮影画像の前記判定期間を通じた変化量が予め設定された第2閾値より小さい領域が前記変化領域の中にある場合に、当該領域の異常を判定する異常判定部と、
を備え
、
前記昇降設備は、エレベーターであり、
前記変化領域は、前記エレベーターの表示装置の領域である
画像解析システム。
【請求項6】
前記撮影範囲に向けて配置される照明装置の照明を制御する照明制御部
を備え、
前記異常判定部は、前記画像取得部が取得する撮影画像のうち、前記照明制御部が前記照明装置の照明を変化させている間に撮影された撮影画像において、撮影画像の変化量が予め設定された第1閾値より小さい領域がある場合に、当該領域の異常を判定する
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像解析システム。
【請求項7】
前記撮影範囲における前記昇降設備の利用者の有無を検出する利用者検出部
を備え、
前記照明制御部は、前記利用者検出部が前記利用者を検出していないときに前記照明装置の照明を変化させる
請求項6に記載の画像解析システム。
【請求項8】
端末装置を通じた操作者による操作の入力を受け付ける操作入力部
を備え
前記領域選択部は、前記操作入力部が受け付けた操作に基づいて、前記変化領域を選択する
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像解析システム。
【請求項9】
前記画像取得部が取得する撮影画像を蓄積して記憶する画像蓄積部
を備え、
前記領域選択部は、前記画像蓄積部が記憶する撮影画像の変化量の履歴に基づいて、前記変化領域を選択する
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の画像解析システム。
【請求項10】
前記カメラを動かす駆動装置を制御する駆動制御部
を備え、
前記異常判定部は、前記画像取得部が取得する撮影画像のうち、前記駆動制御部が前記駆動装置によって前記カメラの前記撮影範囲を移動させている間に撮影された撮影画像において、撮影画像の変化量が予め設定された第3閾値より小さい領域がある場合に、当該領域の異常を判定する
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の画像解析システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像解析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、録画装置の例を開示する。録画装置は、カメラで撮影された画像の変化の検知結果に基づいて、当該画像のうち保存する時間的な範囲を決定する。録画装置は、保存した画像のうち、録画時間が予め設定された基準時間以下であるものを異常と判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の録画装置は、カメラが撮影する画像全体から抽出された時間的な範囲の長さに基づいて異常を判定する。このため、カメラが撮影する画像において、異常の発生した領域が判定されない。
【0005】
本開示は、このような課題の解決に係るものである。本開示は、カメラが撮影する撮影画像において異常の発生した領域を判定できる画像解析システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る画像解析システムは、前記撮影範囲において、前記昇降設備の動作によって外観上の変化がある変化領域を選択する領域選択部と、前記画像取得部が取得する撮影画像のうち、予め設定された判定期間の間に撮影された撮影画像において、撮影画像の前記判定期間を通じた変化量が予め設定された第2閾値より小さい領域が前記変化領域の中にある場合に、当該領域の異常を判定する異常判定部と、を備え、前記判定期間は、前記昇降設備の利用者による前記昇降設備の利用間隔より長い時間に設定される。
本開示に係る画像解析システムは、前記撮影範囲において、前記昇降設備の動作によって外観上の変化がある変化領域を選択する領域選択部と、前記画像取得部が取得する撮影画像のうち、予め設定された判定期間の間に撮影された撮影画像において、撮影画像の前記判定期間を通じた変化量が予め設定された第2閾値より小さい領域が前記変化領域の中にある場合に、当該領域の異常を判定する異常判定部と、を備え、前記昇降設備は、エレベーターであり、前記変化領域は、前記エレベーターの表示装置の領域である。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る画像解析システムによれば、カメラが撮影する撮影画像において異常の発生した領域が判定される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る画像解析システムの構成図である。
【
図2】実施の形態1に係る撮影範囲の例を示す図である。
【
図3】実施の形態1に係る画像解析システムの動作の例を示すフローチャートである。
【
図4】実施の形態1に係る画像解析システムの動作の例を示すフローチャートである。
【
図5】実施の形態1に係る画像解析システムの動作の例を示すフローチャートである。
【
図6】実施の形態1に係る画像解析システムの主要部のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の対象を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一または相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化または省略する。なお、本開示の対象は以下の実施の形態に限定されることなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態の任意の構成要素の変形、または実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る画像解析システム1の構成図である。
【0011】
画像解析システム1は、昇降設備に適用される。昇降設備は、複数の階床を有する建物などに適用される。昇降設備は、例えばエレベーター2である。
【0012】
エレベーター2が設けられる建物において、昇降路3が設けられる。昇降路3は、複数の階床にわたる上下方向に長い空間である。建物の各々の階床において、乗場4が設けられる。乗場4は、昇降路3に隣接する場所である。各々の乗場4において、乗場出入口5が設けられる。乗場出入口5は、乗場4から昇降路3に通じる開口である。乗場出入口5は、エレベーター2の出入口の例である。各々の乗場4において、乗場ドア6が設けられる。乗場ドア6は、乗場4および昇降路3を区画するドアである。乗場ドア6は、乗場出入口5に設けられる。乗場ドア6は、エレベーター2のドアの例である。各々の乗場4において、乗場表示盤7が設けられる。乗場表示盤7は、乗場4にいるエレベーター2の利用者に情報を視覚的に表示する装置である。乗場表示盤7は、乗場呼びの操作を受け付ける図示されない乗場操作盤と一体に設けられていてもよい。乗場表示盤7は、エレベーター2の表示装置の例である。
【0013】
エレベーター2は、巻上機8と、主ロープ9と、かご10と、釣合い錘11と、制御盤12と、を備える。
【0014】
巻上機8は、例えば昇降路3の上部または下部などに配置される。例えば昇降路3の上方などにエレベーター2の機械室が設けられる場合に、巻上機8は、エレベーター2の機械室に配置されてもよい。巻上機8は、駆動力を発生させるモーターと、モーターが発生させる駆動力によって回転するシーブと、を備える。
【0015】
主ロープ9は、巻上機8のシーブに巻き掛けられる。主ロープ9は、巻上機8のシーブの一方側においてかご10の荷重を支持する。主ロープ9は、巻上機8のシーブの他方側において釣合い錘11の荷重を支持する。主ロープ9は、巻上機8のモーターが発生させる駆動力によって、巻上機8のシーブに巻き上げられるように、または巻上機8のシーブから繰り出されるように移動する。
【0016】
かご10は、昇降路3を上下方向に走行することでエレベーター2の利用者などを複数の階床の間で輸送する装置である。釣合い錘11は、巻上機8のシーブの両側にかかる荷重の釣合いをかご10との間でとる装置である。かご10および釣合い錘11は、主ロープ9の移動に連動して昇降路3を上下方向において互いに反対方向に走行する。かご10の位置またはかご10の走行方向は、例えば、乗場表示盤7などに表示される。
【0017】
かご10において、かご出入口13が設けられる。かご出入口13は、かご10の内部からかご10の外部に通じる開口である。かご出入口13は、エレベーター2の出入口の例である。かご10は、かごドア14と、かご表示盤15と、秤16と、カメラ17と、照明装置18と、を備える。かごドア14は、かご10の内部および外部を区画するドアである。かごドア14は、かご出入口13に設けられる。かごドア14は、かご10がいずれかの階床に停止するときに、利用者が当該階床の乗場4およびかご10の内部を行き来しうるように、当該階床の乗場ドア6を連動させて開閉する。かごドア14は、エレベーター2のドアの例である。かご表示盤15は、かご10の内部にいるエレベーター2の利用者に情報を視覚的に表示する装置である。かご表示盤15は、かご呼びの操作を受け付ける図示されないかご操作盤と一体に設けられていてもよい。かご表示盤15は、エレベーター2の表示装置の例である。かご表示盤15は、例えば、かご10の位置またはかご10の走行方向などを表示するインジケータである。秤16は、かご10の積載荷重を計測する装置である。カメラ17は、カメラ17が向けられた撮影範囲を撮影する装置である。カメラ17が撮影する撮影画像は、静止画像または動画像のいずれであってもよい。カメラ17は、かご10の内部に配置されている。カメラ17は、かご10の内部を撮影範囲として撮影する。この例において、カメラ17は、駆動装置19を通じてかご10の内部に取り付けられている。駆動装置19は、カメラ17の向きまたは位置などを動かす機能を搭載する装置である。駆動装置19およびカメラ17は、一体に構成されていてもよい。照明装置18は、照明装置18が向けられた範囲を照らす装置である。照明装置18は、かご10の内部に向けて配置される。照明装置18は、例えばLED照明(LED:Light Emitting Diode)などである。
【0018】
制御盤12は、エレベーター2の動作を制御する装置である。制御盤12は、例えば昇降路3の上部または下部などに配置される。例えば昇降路3の上方などにエレベーター2の機械室が設けられる場合に、制御盤12は、エレベーター2の機械室に配置されてもよい。制御盤12が制御するエレベーター2の動作は、例えばかご10の走行、およびかご10に設けられた機器の制御などを含む。かご10に設けられた機器の制御は、例えばかごドア14の開閉、駆動装置19によるカメラ17の向きもしくは位置の移動、または照明装置18による照明の制御などを含む。制御盤12は、エレベーター2の制御信号を出力しうるように、また、エレベーター2の状態の情報を取得しうるように、巻上機8およびかご10などに接続される。
【0019】
エレベーター2において、遠隔監視装置20が適用される。遠隔監視装置20は、エレベーター2の状態の情報を監視する装置である。遠隔監視装置20は、例えば、エレベーター2が設けられる建物に配置される。遠隔監視装置20は、制御盤12に接続される。遠隔制御装置は、制御盤12などを通じてエレベーター2の状態の情報を監視する。遠隔監視装置20は、インターネットまたは電話回線網などのネットワーク21に接続される。
【0020】
エレベーター2の状態の情報は、例えば、管理サーバ22において管理される。管理サーバ22は、エレベーター2の状態の蓄積または分析などの機能を搭載する。管理サーバ22は、例えば一台または複数台のサーバ装置などによって構成される。当該サーバ装置の一部または全部は、例えば情報センターなどに配置される。情報センターは、エレベーター2の状態の情報などを収集する拠点である。管理サーバ22の機能の一部または全部は、クラウドサービス上の仮想マシン、または処理もしくは記憶のリソースによって実装されてもよい。管理サーバ22は、ネットワーク21に接続される。管理サーバ22は、例えば、遠隔監視装置20からネットワーク21を通じてエレベーター2の状態の情報を収集する。
【0021】
画像解析システム1は、画像解析装置23を備える。画像解析装置23は、画像解析システム1が適用される昇降設備において撮影された撮影画像の解析を行う装置である。この例において、画像解析装置23は、エレベーター2のカメラ17が撮影する撮影画像の解析を行う。画像解析装置23は、例えば一または複数のハードウェアなどによって構成される。当該ハードウェアの一部または全部は、例えば、エレベーター2が適用される建物に配置される。画像解析装置23の機能の一部または全部は、クラウドサービス上の仮想マシン、または処理もしくは記憶のリソースによって実装されてもよい。画像解析装置23は、エレベーター2の制御盤12に接続される。画像解析装置23は、インターネットまたは電話回線網などのネットワーク21に接続される。ここで、画像解析装置23は、例えば遠隔監視装置20と一体に構成されていてもよい。画像解析装置23は、画像取得部24と、画像蓄積部25と、利用者検出部26と、操作入力部27と、領域選択部28と、照明制御部29と、駆動制御部30と、変化量算出部31と、異常判定部32と、通報処理部33と、を備える。
【0022】
画像取得部24は、カメラ17が撮影する撮影画像をカメラ17から取得する機能を搭載する部分である。
【0023】
画像蓄積部25は、画像取得部24が取得する撮影画像を蓄積して記憶する機能を搭載する部分である。この例において、画像蓄積部25は、画像取得部24が取得する撮影画像を逐次蓄積する。画像蓄積部25は、例えば、撮影画像が撮影された時期などに応じて、蓄積された撮影画像を適宜削除してもよい。
【0024】
利用者検出部26は、エレベーター2などの昇降設備の利用者の有無を検出する機能を搭載する部分である。利用者検出部26は、カメラ17の撮影範囲における利用者の有無を検出する。この例において、利用者検出部26は、かご10の内部における利用者の有無を検出する。利用者検出部26は、例えば、秤16によるかご10の積載荷重の計測値に基づいてかご10の内部における利用者の有無を検出する。あるいは、利用者検出部26は、例えば、画像取得部24が取得する撮影画像に基づいて、撮影範囲における利用者の有無を検出してもよい。
【0025】
操作入力部27は、操作者による画像解析システム1への操作の入力を受け付ける機能を搭載する部分である。操作者は、例えば、エレベーター2のオーナーもしくは管理者、またはエレベーター2を監視する保守会社のオペレーターなどである。操作入力部27は、端末装置34を通じた操作の入力を受け付ける。端末装置34は、例えば、PC(Personal Computer)、タブレット端末、またはスマートフォンなどの汎用の情報端末である。端末装置34は、ネットワーク21に接続される。
【0026】
領域選択部28は、撮影範囲から変化領域を選択する部分である。変化領域は、撮影範囲において、エレベーター2などの昇降設備の動作によって外観上の変化がある領域である。エレベーター2における変化領域は、例えば、乗場出入口5またはかご出入口13などのエレベーター2の出入口の領域である。このとき、変化領域の外観は、乗場ドア6またはかごドア14などのエレベーター2のドアの開閉によって変化する。あるいは、エレベーター2における変化領域は、例えば、乗場表示盤7またはかご表示盤15などのエレベーター2の表示装置の領域である。このとき、変化領域の外観は、かご10の位置または走行方向の変化などによって変化する。領域選択部28は、例えば、操作入力部27が受け付けた操作者の操作に基づいて変化領域を選択する。当該操作は、例えば、画像取得部24が取得する撮影画像上において、かごドア14が設けられたかご出入口13の領域を選択する操作などである。あるいは、領域選択部28は、変化領域を自動的に選択してもよい。領域選択部28は、例えば、画像取得部24が取得する撮影画像上の輪郭検出などによって、かごドア14が設けられたかご出入口13の領域を自動的に選択してもよい。
【0027】
照明制御部29は、照明装置18の照明を制御する部分である。照明制御部29は、例えば、制御盤12を通じて照明装置18を遠隔制御する。照明制御部29による制御は、例えば、照明装置18の照明の点灯および消灯、輝度もしくは光量などの変化、または照明色の変化などを含む。
【0028】
駆動制御部30は、駆動装置19を制御する部分である。駆動制御部30は、例えば、制御盤12を通じて駆動装置19を遠隔制御する。駆動制御部30による制御部は、例えば、駆動装置19によるカメラ17の向きまたは位置の移動などを含む。
【0029】
変化量算出部31は、画像取得部24が取得する撮影画像における変化量を算出する機能を搭載する部分である。変化量算出部31は、例えば、撮影画像における変化量を画素ごとに算出する。変化量算出部31が算出する変化量は、例えば画素ごとの輝度値の変化量などである。画素ごとに複数の色成分が設定される場合に、変化量算出部31は、色成分ごとに変化量を算出してもよい。あるいは、変化量算出部31は、色成分ごとの変化量の絶対値の和、または二乗和などによって変化量を算出してもよい。あるいは、変化量算出部31は、例えば、撮影画像における変化量を、予め設定された領域ごとに算出してもよい。また、変化量算出部31は、設定された期間を通じた変化量を算出してもよい。このとき、変化量算出部31は、当該期間における変化量の絶対値の積算値、または最大値などによって、当該期間を通じた変化量を例えば画素ごとに算出する。
【0030】
異常判定部32は、画像取得部24が取得する撮影画像における異常の有無を判定する機能、および画像取得部24が取得する撮影画像において異常の発生した領域を判定する機能を搭載する部分である。異常判定部32によって判定される異常は、例えば、カメラ17もしくはカメラ17のカバーなどの汚れもしくは傷、またはカメラ17における画素の欠陥などの故障を含む。汚れまたは傷などの異常がある場合に、当該異常は撮影範囲の撮影の対象よりカメラ17の撮像素子側にあるので、当該異常のある領域において撮影範囲の映像が遮られる。また、画素の欠陥などの故障を含む異常がある場合に、当該異常はカメラ17の撮像素子自体において発生しているので、当該異常のある領域において撮影範囲の映像が欠損する。このため、撮影範囲において外観上の変化があっても、これらの異常のある領域の撮影画像に反映されない。したがって、異常判定部32は、撮影範囲における外観上の変化が反映されない撮影画像の領域を検出することで、当該領域の異常を判定する。異常判定部32は、変化量算出部31が算出する撮影画像の変化量に基づいて当該判定を行う。
【0031】
通報処理部33は、異常判定部32が異常を判定するときに、判定された異常を通報する機能を搭載する部分である。通報処理部33は、例えば、管理サーバ22に異常の通報を行う。あるいは、通報処理部33は、端末装置34に異常の通報を行ってもよい。異常の通報は、例えば、異常判定部32によって異常が発生したと判定される領域の情報を含む。異常が発生したと判定される領域の情報は、例えば、当該領域の位置、および大きさなどの情報を含んでもよい。また、異常の通報は、例えば、異常判定部32が異常を判定した撮影画像などの情報を含んでもよい。
【0032】
管理サーバ22などへの通報に基づいて、エレベーター2に保守員が派遣される。保守員は、通報された異常に対して、状況確認、清掃、補修、交換、またはその他の対応などを行う。
【0033】
続いて、
図2を用いて、カメラ17の撮影範囲の例を説明する。
図2は、実施の形態1に係る撮影範囲の例を示す図である。
【0034】
この例のカメラ17は、かご10の内部を撮影範囲として撮影画像を撮影する。撮影範囲において、かごドア14が設けられたかご出入口13が含まれる。撮影範囲において、かご表示盤15が含まれる。この例において、かご出入口13の領域が変化領域として選択されている。変化領域は、
図2において、太い実線で示される。
【0035】
続いて、
図3から
図5を用いて、画像解析システム1の動作の例を説明する。
図3から
図5は、実施の形態1に係る画像解析システム1の動作の例を示すフローチャートである。
【0036】
図3において、照明装置18の照明の変化を用いて異常を判定する処理の例が示される。
図4において、変化領域における外観上の変化を用いて異常を判定する処理の例が示される。
図5において、駆動装置19によるカメラ17の移動を用いて異常を判定する処理の例が示される。
図3から
図5に示される処理は、順次行われてもよいし、並列に行われてもよい。
図3から
図5に示される処理は、複合して行われてもよい。このとき、
図3から
図5に示される処理において重複する部分は、適宜省略または複合されてもよい。
【0037】
図3のステップS101において、利用者検出部26は、カメラ17の撮影範囲における利用者の有無を検出する。利用者検出部26が利用者を検出する場合に、照明装置18の照明の変化を用いた異常の判定についての画像解析システム1の処理は、終了する。一方、利用者検出部26が利用者を検出しない場合に、画像解析システム1の処理は、ステップS102に進む。
【0038】
ステップS102において、照明制御部29は、照明装置18による照明を変化させる指令を制御盤12に出力する。当該指令は、例えば、照明装置18の照明の点灯および消灯の切替え、輝度もしくは光量の変化、または照明色の変化などを含む。ここで、照明装置18の変化は、連続的に変化するものであってもよいし、離散的に変化するものであってもよい。また、照明装置18の変化は、複数回繰り返されるものであってもよい。その後、画像解析システム1の処理は、ステップS103に進む。
【0039】
ステップS103において、画像取得部24は、照明制御部29が照明装置18の照明を変化させている間に撮影された撮影画像を取得する。画像取得部24が取得する撮影画像は、例えば、照明装置18の照明が点灯している間に撮影された撮影画像および照明装置18の照明が消灯している間に撮影された撮影画像を含む。あるいは、画像取得部24が取得する撮影画像は、例えば、照明装置18の輝度が通常運転時の輝度であるときに撮影された撮影画像および照明装置18の輝度が通常運転時より低い輝度または高い輝度であるときに撮影された撮影画像を含んでもよい。変化量算出部31は、画像取得部24が取得した撮影画像の変化量を算出する。変化量算出部31は、例えば、照明装置18の照明が点灯しているときおよび照明装置18の照明が消灯しているときの間の撮影画像の変化量を算出する。あるいは、変化量算出部31は、照明装置18の輝度が通常運転時の輝度であるときおよび照明装置18の輝度が通常運転時より低い輝度または高い輝度であるときの間の撮影画像の変化量を算出してもよい。その後、画像解析システム1の処理は、ステップS104に進む。
【0040】
ステップS104において、異常判定部32は、撮影画像において、変化量算出部31の算出する変化量が第1閾値より小さい領域があるかを判定する。ここで、第1閾値は、予め設定された変化量の閾値である。照明制御部29による照明装置18の照明の変化に伴い撮影範囲において外観上の変化があらわれるので、異常判定部32は、撮影範囲における外観上の変化が反映されない撮影画像の領域を検出することで当該領域の異常を判定する。判定結果がNoの場合に、照明装置18の照明の変化を用いた異常の判定についての画像解析システム1の処理は、終了する。一方、判定結果がYesの場合に、画像解析システム1の処理は、ステップS105に進む。
【0041】
ステップS105において、異常判定部32は、変化量が第1閾値より小さい領域の異常を判定する。通報処理部33は、異常判定部32が判定した異常を、管理サーバ22に通報する。その後、照明装置18の照明の変化を用いた異常の判定についての画像解析システム1の処理は、終了する。
【0042】
図4のステップS201において、領域選択部28は、撮影範囲から変化領域を選択する。この例において、領域選択部28は、操作入力を通じて入力された操作者の操作に基づいて変化領域を選択する。この例において、エレベーター2のかご出入口13の領域が変化領域として選択される。その後、画像解析システム1の処理は、ステップS202に進む。
【0043】
ステップS202において、画像取得部24は、判定期間の間に撮影された撮影画像を取得する。この例において、画像蓄積部25は、画像取得部24が取得した当該撮影画像を蓄積して記憶する。判定期間は、画像解析システム1において予め設定された期間である。判定期間は、例えば、エレベーター2などの昇降設備を利用者が利用する時間より長い時間に設定される。例えばエレベーター2に対して、判定期間は、利用者がかご10に乗車してから降車するまでの平均的な時間より長い時間に設定される。あるいは、判定期間は、例えば、エレベーター2などの昇降設備の利用者による利用間隔より長い時間に設定される。例えばエレベーター2に対して、判定期間は、ある利用者がかご10を降車してから他の利用者がかご10に乗車するまでの平均的な利用間隔より長い時間に設定される。あるいは、判定期間は、例えば、エレベーター2などの昇降設備において、判定期間の間に少なくとも1回は利用者に利用される確率が予め設定された閾値を超えるように設定される。当該確率は、例えば、昇降設備の利用履歴などに基づいて算出される。判定期間は、例えば、24時間などに設定される。変化量算出部31は、画像取得部24が取得した撮影画像の、判定期間を通じた変化量を算出する。変化量算出部31は、例えば、画像蓄積部25が蓄積した判定期間の間の撮影画像に基づいて、判定期間を通じた変化量を算出する。あるいは、変化量算出部31は、画像取得部24が撮影画像を取得する都度、変化量を算出することで、判定期間を通じた変化量を算出してもよい。その後、画像解析システム1の処理は、ステップS203に進む。
【0044】
ステップS203において、異常判定部32は、撮影画像の変化領域において、変化量算出部31の算出する判定期間を通じた変化量が第2閾値より小さい領域があるかを判定する。ここで、第2閾値は、予め設定された変化量の閾値である。判定期間の間のエレベーター2などの昇降設備の動作によって変化領域に外観上の変化があらわれるので、異常判定部32は、撮影範囲における外観上の変化が反映されない撮影画像の領域を検出することで当該領域の異常を判定する。判定結果がNoの場合に、変化領域における外観上の変化を用いた異常の判定についての画像解析システム1の処理は、終了する。一方、判定結果がYesの場合に、画像解析システム1の処理は、ステップS204に進む。
【0045】
ステップS204において、異常判定部32は、判定期間を通じた変化量が第2閾値より小さい領域の異常を判定する。通報処理部33は、異常判定部32が判定した異常を、管理サーバ22に通報する。その後、変化領域における外観上の変化を用いた異常の判定についての画像解析システム1の処理は、終了する。
【0046】
図5のステップS301において、駆動制御部30は、駆動装置19によってカメラ17の向きまたは位置を移動させる指令を制御盤12に出力する。当該指令は、例えば、カメラ17の向きの移動によって撮影範囲を移動させた後に元に戻す首振りなどを含む。ここで、駆動装置19によるカメラ17の移動は、複数回繰り返されるものであってもよい。その後、画像解析システム1の処理は、ステップS302に進む。
【0047】
ステップS302において、画像取得部24は、駆動制御部30が駆動装置19によってカメラ17の撮影範囲を移動させている間に撮影された撮影画像を取得する。画像取得部24が取得する撮影画像は、例えば、カメラ17が通常運転時の撮影範囲に向けられているときに撮影された撮影画像およびカメラ17が通常運転時の撮影範囲と異なる方向に向けられているときに撮影された撮影画像を含んでもよい。変化量算出部31は、画像取得部24が取得した撮影画像の変化量を算出する。変化量算出部31は、例えば、カメラ17が通常運転時の撮影範囲に向けられているときおよびカメラ17が通常運転時の撮影範囲と異なる方向に向けられているときの間の撮影画像の変化量を算出する。その後、画像解析システム1の処理は、ステップS303に進む。
【0048】
ステップS303において、異常判定部32は、撮影画像において、変化量算出部31の算出する変化量が第3閾値より小さい領域があるかを判定する。ここで、第3閾値は、予め設定された変化量の閾値である。駆動制御部30によるカメラ17の移動によって撮影範囲自体が移動するので、異常判定部32は、撮影範囲の移動による変化が反映されない撮影画像の領域を検出することで当該領域の異常を判定する。判定結果がNoの場合に、駆動装置19によるカメラ17の移動を用いた異常の判定についての画像解析システム1の処理は、終了する。一方、判定結果がYesの場合に、画像解析システム1の処理は、ステップS304に進む。
【0049】
ステップS304において、異常判定部32は、変化量が第3閾値より小さい領域の異常を判定する。通報処理部33は、異常判定部32が判定した異常を、管理サーバ22に通報する。その後、駆動装置19によるカメラ17の移動を用いた異常の判定についての画像解析システム1の処理は、終了する。
【0050】
以上に説明したように、実施の形態1に係る画像解析システム1は、画像取得部24と、照明制御部29と、異常判定部32と、を備える。画像取得部24は、カメラ17から撮影画像を取得する。カメラ17は、エレベーター2の撮影範囲を撮影する。照明制御部29は、照明装置18の照明を制御する。照明装置18は、撮影範囲に向けて配置される。異常判定部32は、画像取得部24が取得する撮影画像のうち、照明制御部29が照明装置18の照明を変化させている間に撮影された撮影画像において、撮影画像の変化量が第1閾値より小さい領域がある場合に、当該領域の異常を判定する。
また、実施の形態1に係る画像解析システム1は、画像取得部24と、領域選択部28と、異常判定部32と、を備える。領域選択部28は、撮影範囲において、エレベーター2の動作によって外観上の変化がある変化領域を選択する。異常判定部32は、画像取得部24が取得する撮影画像のうち、判定期間の間に撮影された撮影画像において、撮影画像の判定期間を通じた変化量が第2閾値より小さい領域が変化領域の中にある場合に、当該領域の異常を判定する。
【0051】
このような構成により、撮影画像の局所的な変化量に基づいて異常の発生が判定されるので、撮影画像において異常の発生した領域が判定される。これにより、撮影画像の一部のみに影響する汚れもしくは傷、または画素の欠陥などの異常の発生についても、その発生した領域とともに判定されるようになる。このため、カメラ17などに生じた異常による撮影画像の異常の発生がより確実に判定されるようになる。また、撮影画像の変化量に基づいて判定が行われるので、異常が生じた領域の撮影画像上の色およびその背景となる撮影範囲の色などによらずに異常の発生が判定される。このため、かご10の内部などのエレベーター2の意匠によらずに異常の発生が判定される。また、照明装置18の照明の変化を用いて異常の判定が行われる場合に、照明の変化の影響は撮影範囲の全体に同様に及ぶので、撮影画像の全体において異常の発生が容易に検出できるようになる。また、変化領域における外観上の変化を用いて異常の判定が行われる場合に、変化領域において判定期間の間の通常のエレベーター2の動作によって外観上の変化があらわれるので、エレベーター2の運行に影響することなく異常の発生が検出される。
【0052】
また、画像解析システム1は、利用者検出部26を備える。利用者検出部26は、撮影範囲におけるエレベーター2の利用者の有無を検出する。照明制御部29は、利用者検出部26が利用者を検出していないときに照明装置18の照明を変化させる。
【0053】
このような構成により、照明制御部29は、利用者がいないことが確認されたときに異常の判定のための照明装置18の照明を変化させるので、エレベーター2を利用する利用者に不安感または不快感などを与えにくくなる。
【0054】
また、画像解析システム1は、操作入力部27を備える。操作入力部27は、端末装置34を通じた操作者による操作の入力を受け付ける。領域選択部28は、操作入力部27が受け付けた操作に基づいて、変化領域を選択する。
【0055】
このような構成により、エレベーター2の動作によって外観上の変化があらわれる変化領域が容易に確実に選択されるようになる。このため、異常の発生がより高い精度で判定されるようになる。
【0056】
また、画像解析システム1は、画像蓄積部25を備える。画像蓄積部25は、画像取得部24が取得する撮影画像を蓄積して記憶する。このとき、領域選択部28は、画像蓄積部25が記憶する撮影画像の変化量の履歴に基づいて、変化領域を選択してもよい。撮影画像の変化量の履歴は、例えば、画像蓄積部25が記憶する撮影画像に基づいて、変化量算出部31が算出する。領域選択部28は、例えば、撮影画像の変化量の履歴が予め設定された閾値より大きい領域を変化領域として選択する。
【0057】
これにより、操作者の操作によらずに選択される変化領域において、画像蓄積部25に蓄積された撮影画像が撮影されてから生じた異常が検出されるようになる。このため、操作者による変化領域を選択する操作の手間を必要とすることなく、異常の発生が判定されるようになる。
【0058】
また、画像解析システム1は、駆動制御部30を備える。駆動制御部30は、カメラ17を動かす駆動装置19を制御する。異常判定部32は、画像取得部24が取得する撮影画像のうち、駆動制御部30が駆動装置19によってカメラ17の撮影範囲を移動させている間に撮影された撮影画像において、撮影画像の変化量が第3閾値より小さい領域がある場合に、当該領域の異常を判定する。
【0059】
このような構成により、撮影画像の局所的な変化量に基づいて異常の発生が判定されるので、撮影画像において異常の発生した領域が判定される。また、駆動装置19によるカメラ17の移動の影響は撮影画像の全体に同様に及ぶので、撮影画像の全体において異常の発生が容易に検出できるようになる。
【0060】
また、第1閾値、第2閾値、および第3閾値は、互いに異なる変化量の値であってもよい。あるいは、第1閾値、第2閾値、および第3閾値の少なくともいずれかは、同じ変化量の値であってもよい。
【0061】
また、画像取得部24、画像蓄積部25、利用者検出部26、操作入力部27、領域選択部28、照明制御部29、駆動制御部30、変化量算出部31、異常判定部32、および通報処理部33の各々の機能を含む画像解析装置23の機能の一部または全部は、画像解析装置23の他の装置に実装されていてもよい。画像解析装置23の機能の一部または全部は、例えば、カメラ17、制御盤12、遠隔監視装置20、または管理サーバ22などに実装されていてもよい。
【0062】
また、昇降設備は、例えばエスカレーターであってもよい。エスカレーターは、上階および下階の間に架け渡される。エスカレーターは、上階および下階の間を移動する利用者を乗せて循環移動するステップを含む。昇降設備がエスカレーターである場合に、例えば、循環移動によって外観上の変化があるステップの領域が変化領域として選択される。また、エスカレーターに対して、判定期間は、利用者が上階および下階の一方でステップに乗ってから上階および下階の他方でステップを降りるまでの平均的な時間より長い時間に設定される。あるいは、エスカレーターに対して、判定期間は、ある利用者がステップを降りてから他の利用者がステップに乗るまでの平均的な利用間隔より長い時間に設定されてもよい。
【0063】
続いて、
図6を用いて、画像解析システム1のハードウェア構成の例について説明する。
図6は、実施の形態1に係る画像解析システム1の主要部のハードウェア構成図である。
【0064】
画像解析システム1における処理の各機能は、処理回路により実現し得る。処理回路は、少なくとも1つのプロセッサ100aと少なくとも1つのメモリ100bとを備える。処理回路は、プロセッサ100aおよびメモリ100bと共に、あるいはそれらの代用として、少なくとも1つの専用ハードウェア200を備えてもよい。
【0065】
処理回路がプロセッサ100aとメモリ100bとを備える場合、画像解析システム1の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせで実現される。ソフトウェアおよびファームウェアの少なくとも一方は、プログラムとして記述される。そのプログラムはメモリ100bに格納される。プロセッサ100aは、メモリ100bに記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、画像解析システム1の各機能を実現する。
【0066】
プロセッサ100aは、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSPともいう。メモリ100bは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROMなどの、不揮発性または揮発性の半導体メモリなどにより構成される。
【0067】
処理回路が専用ハードウェア200を備える場合、処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらの組み合わせで実現される。
【0068】
画像解析システム1における処理の各機能は、それぞれ処理回路で実現することができる。あるいは、画像解析システム1の各機能は、まとめて処理回路で実現することもできる。画像解析システム1の各機能について、一部を専用ハードウェア200で実現し、他部をソフトウェアまたはファームウェアで実現してもよい。このように、処理回路は、専用ハードウェア200、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせで画像解析システム1の各機能を実現する。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本開示に係る画像解析システムは、エレベーターなどの昇降設備に適用できる。
【符号の説明】
【0070】
1 画像解析システム、 2 エレベーター、 3 昇降路、 4 乗場、 5 乗場出入口、 6 乗場ドア、 7 乗場表示盤、 8 巻上機、 9 主ロープ、 10 かご、 11 釣合い錘、 12 制御盤、 13 かご出入口、 14 かごドア、 15 かご表示盤、 16 秤、 17 カメラ、 18 照明装置、 19 駆動装置、 20 遠隔監視装置、 21 ネットワーク、 22 管理サーバ、 23 画像解析装置、 24 画像取得部、 25 画像蓄積部、 26 利用者検出部、 27 操作入力部、 28 領域選択部、 29 照明制御部、 30 駆動制御部、 31 変化量算出部、 32 異常判定部、 33 通報処理部、 34 端末装置、 100a プロセッサ、 100b メモリ、 200 専用ハードウェア