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特許7533838リレーおよびこれを含むバッテリーシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】リレーおよびこれを含むバッテリーシステム
(51)【国際特許分類】
   H01H 50/00 20060101AFI20240806BHJP
   H01H 50/64 20060101ALI20240806BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
H01H50/00 E
H01H50/64 A
H02J7/00 A
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023509481
(86)(22)【出願日】2021-08-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-31
(86)【国際出願番号】 KR2021011471
(87)【国際公開番号】W WO2022050636
(87)【国際公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-02-09
(31)【優先権主張番号】10-2020-0111252
(32)【優先日】2020-09-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、キ ヒュン
【審査官】関 信之
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-018789(JP,A)
【文献】特開2013-246873(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 50/00
H01H 50/64
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイルに電流が流れる時、二つの接点端子を電気的に連結するムービング接点バーを含むスイッチング装置と、
前記二つの接点端子を結ぶ仮想基準線を基準に互いに対向して前記スイッチング装置を取り囲んでいる二つの磁石を含む磁石装置と、
前記スイッチング装置に対して前記磁石装置が支持されて回転可能に、前記磁石装置の内周面のうちの一部領域である結合内周面と前記結合内周面に対応して位置する前記スイッチング装置の外周面の一部外周面との間に位置する回転および支持部材と、
前記二つの接点端子の間に流れる電流の方向を感知する電流センサーとを含み、
前記電流の方向により前記二つの磁石を回転させる、リレー。
【請求項2】
前記スイッチング装置を固定させるために前記スイッチング装置の下部面に結合している固定基板をさらに含む、請求項1に記載のリレー。
【請求項3】
前記磁石装置は、
前記二つの磁石が上部面に互いに対向して位置して固定されている磁石回転部をさらに含み、
前記電流の方向が変わると、前記磁石回転部が回転して前記二つの磁石の位置を互いに変える、請求項1または2に記載のリレー。
【請求項4】
前記磁石回転部は、
前記磁石回転部の内周面の一部領域であるギヤ内周面に沿って形成された複数のギヤ歯を含むギヤブロックを含み、
前記リレーは、
シャフト末端に複数のギヤ歯が円形に形成されたギヤブロックを含むモータを含み、
前記モータのギヤブロックと前記磁石回転部のギヤブロックとは互いのギヤ歯が噛み合わされ得るように近接して位置する、請求項3に記載のリレー。
【請求項5】
前記電流方向が変更されると、前記磁石回転部が180度回転するように前記モータを駆動するモータ駆動部をさらに含む、請求項4に記載のリレー。
【請求項6】
前記二つの磁石のそれぞれは、扇形の断面を有する柱において所定厚さの外郭部分だけを残した形状であり、
前記磁石回転部は、円柱において所定厚さの外郭部分だけを残した形状であり、
前記二つの磁石の所定厚さと、前記磁石回転部の所定厚さとは、互いに異なる、請求項3から5のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項7】
前記電流が第1方向である時、前記二つの磁石のうちの一つであるN極磁石は前記仮想基準線を基準に一側に位置し、前記二つの磁石のうちの他の一つであるS極磁石は前記仮想基準線を基準に他側に位置し、
前記電流が第2方向である時、前記N極磁石は前記仮想基準線を基準に他側に位置し、前記S極磁石は前記仮想基準線を基準に一側に位置する、請求項1から6のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項8】
前記回転および支持部材は、ボールベアリングで具現される、請求項1から7のいずれか一項に記載のリレー。
【請求項9】
複数のバッテリーセルを含むバッテリーパックおよび
前記バッテリーパックの一端と連結されている第1接点端子および出力端に連結されている第2接点端子を含むリレーを含み、
前記リレーは、
コイルに電流が流れる時、前記第1接点端子および前記第2接点端子を電気的に連結するムービング接点バーを含むスイッチング装置と、
前記第1接点端子および前記第2接点端子を結ぶ仮想基準線を基準に互いに対向して前記スイッチング装置を取り囲んでいる二つの磁石を含む磁石装置と、
前記スイッチング装置に対して前記磁石装置が支持されて回転可能に、前記磁石装置の内周面のうちの一部領域である結合内周面と前記結合内周面に対応して位置する前記スイッチング装置の外周面の一部の外周面との間に位置する回転および支持部材とを含み、
前記第1接点端子および前記第2接点端子の間に流れる電流の方向により前記二つの磁石を回転させる、バッテリーシステム。
【請求項10】
前記磁石装置は、
前記二つの磁石が上部面に互いに対向して位置して固定されている磁石回転部をさらに含み、
前記電流の方向が変わると、前記磁石回転部が回転して前記二つの磁石の位置を互いに変える、請求項9に記載のバッテリーシステム。
【請求項11】
前記二つの磁石のそれぞれは、扇形の断面を有する柱において所定厚さの外郭部分だけを残した形状であり、
前記磁石回転部は、円柱において所定厚さの外郭部分だけを残した形状であり、
前記二つの磁石の所定厚さと、前記磁石回転部の所定厚さとは、互いに異なる、請求項10に記載のバッテリーシステム。
【請求項12】
前記電流が第1方向である時、前記二つの磁石のうちの一つであるN極磁石は前記仮想基準線を基準に一側に位置し、前記二つの磁石のうちの他の一つであるS極磁石は前記仮想基準線を基準に他側に位置し、
前記電流が第2方向である時、前記N極磁石は前記仮想基準線を基準に他側に位置し、前記S極磁石は前記仮想基準線を基準に一側に位置する、請求項9から11のいずれか一項に記載のバッテリーシステム。
【請求項13】
前記回転および支持部材は、ボールベアリングで具現される、請求項9から12のいずれか一項に記載のバッテリーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願(ら)との相互引用
本出願は、2020年9月1日付韓国特許出願第10-2020-0111252号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として組み含まれる。
【0002】
本開示は、リレーおよびこれを含むバッテリーシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
バッテリーシステムで高電流が流れる途中にリレーを開放する場合、アーク(arc)が発生する。従来の技術は、磁石を使用して高電流が一方向に流れる途中にリレーを開放する時に発生するアークの方向を接点端子外側に形成した。これはリレーの耐久性を向上させることができる。ただし、高電流が一方向と反対方向に流れる途中にリレーを開放する時に発生するアークは接点端子内側に発生する。これはリレーの耐久性を減少させることができる。
【0004】
このような制約により、従来のバッテリーシステムは両方向電流を全て高めることはできない。つまり、バッテリーシステムは一方向電流を高めることができるが、他方向電流は高めることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電流の方向により磁界を変えて両方向電流に対する接点端子の寿命を向上させることができるリレーおよびバッテリーシステムを提供することに目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の一特徴によるバッテリーシステムは、複数のバッテリーセルを含むバッテリーパック、および前記バッテリーパックの一端と連結されている第1接点端子および出力端に連結されている第2接点端子を含み、前記リレーは、前記第1接点端子と前記第2接点端子との間に流れる電流の方向により磁界を変える磁石装置を含むことができる。
【0007】
発明の他の特徴によるリレーは、コイルに電流が流れる時、二つの接点端子を電気的に連結するムービング接点バーを含むスイッチング装置、前記二つの接点端子を結ぶ仮想基準線を基準に互いに対向して前記スイッチング装置を取り囲んでいる二つの磁石を含む磁石装置、前記スイッチング装置に対して前記磁石装置が支持されて回転可能に、前記磁石装置の内周面のうちの一部領域である結合内周面と前記結合内周面に対応して位置する前記スイッチング装置の外周面の一部外周面との間に位置する回転および支持部材、および前記二つの接点端子の間に流れる電流の方向を感知する電流センサーを含み、前記電流の方向により前記二つの磁石を回転させる。
【0008】
前記リレーは、前記スイッチング装置を固定させるために前記スイッチング装置の下部面に結合している固定基板をさらに含むことができる。
【0009】
前記磁石装置は、前記二つの磁石が上部面に互いに対向して位置して固定されている磁石回転部をさらに含み、前記電流の方向が変わると、前記磁石回転部が回転して前記二つの磁石の位置を互いに変えることができる。
【0010】
前記磁石回転部は、前記磁石回転部の内周面の一部領域であるギヤ内周面に沿って形成された複数のギヤ歯を含むギヤブロックを含み、前記リレーは、シャフト末端に複数のギヤ歯が円形に形成されたギヤブロックを含むモータを含み、前記モータのギヤブロックと前記磁石回転部のギヤブロックとは互いのギヤ歯が噛み合わされ得るように近接して位置することができる。
【0011】
前記リレーは、前記電流方向が変更されると、前記磁石回転部が180度回転するように前記モータを駆動するモータ駆動部をさらに含むことができる。
【0012】
前記二つの磁石のそれぞれは、扇形の断面を有する柱において所定厚さの外郭部分だけを残した形状であり、前記磁石回転部は、円柱において所定厚さの外郭部分だけを残した形状であり得る。
【0013】
前記電流が第1方向である時、前記二つの磁石のうちの一つであるN極磁石は前記仮想基準線を基準に一側に位置し、前記二つの磁石のうちの他の一つであるS極磁石は前記仮想基準線を基準に他側に位置し、前記電流が第2方向である時、前記N極磁石は前記仮想基準線を基準に他側に位置し、前記S極磁石は前記仮想基準線を基準に一側に位置することができる。
【0014】
前記回転および支持部材は、ボールベアリングで具現され得る。
【発明の効果】
【0015】
電流の方向により磁界を変えて両方向電流に対する接点端子の寿命を向上させることができるリレーおよびバッテリーシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】一実施形態によるバッテリーシステムの構成を示す図面である。
図2】一実施形態によるリレーを示す斜視図である。
図3】一実施形態によるスイッチング装置だけを示す図面である。
図4図3でA-A'線を基準にスイッチング装置を切断した断面を示す図面である。
図5】一実施形態による磁石装置を示す図面である。
図6】一実施形態による磁石装置の背面図である。
図7】一実施形態によるモータ、モータ駆動部、およびリレー制御部を示す図面である。
図8】電流の方向による磁石装置の動作を示す図面である。
図9】電流の方向による磁石装置の動作を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付した図面を参照して本明細書に開示された実施形態を詳細に説明するが、同一または類似の構成要素には同一または類似の図面符号を付与し、これについての重複説明は省略する。以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」および/または「部」は、明細書作成の容易さだけを考慮して付与されたり混用されたりするものであって、それ自体で互いに区別される意味または役割を有するものではない。また、本明細書に開示された実施形態を説明するに当たり、関連した公知技術に対する具体的な説明が本明細書に開示された実施形態の要旨を不明確にし得ると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、添付した図面は、本明細書に開示された実施形態を容易に理解できるようにするためのものに過ぎず、添付した図面により本明細書に開示された技術的な思想が制限されず、本発明の思想および技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されなければならない。
【0018】
第1、第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素を説明することに使用され得るが、前記構成要素は前記用語により限定されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。
【0019】
ある構成要素が他の構成要素に「連結されて」いるか、または「接続されて」いると言及された時には、その他の構成要素に直接的に連結されているか、または接続されていることもできるが、中間に他の構成要素が存在することもできると理解されなければならない。反面、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されて」いるか、または「直接接続されて」いると言及された時には、中間に他の構成要素が存在しないと理解されなければならない。
【0020】
本出願で、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されなければならない。
【0021】
図1は一実施形態によるバッテリーシステムの構成を示す図面である。
【0022】
バッテリーシステム1は、バッテリーパック10、バッテリー管理システム(Battery Management System、BMS)20、およびリレー40を含む。図1ではバッテリーパックが一つだけが示されているが、発明はこれに限定されず、バッテリーシステム1は2個以上のバッテリーパックを含むことができる。また、2個以上のバッテリーパックは、直列または並列連結されるか、直列連結された複数のバッテリーパックが並列連結されるか、または並列連結された複数のバッテリーパックが直列連結され得る。
【0023】
バッテリーパック10は、直列連結された複数のバッテリーセル11-15を含む。図1ではバッテリーパック10が5個のバッテリーセル11-15を含むと示されているが、これは一例であり、発明はこれに限定されない。
【0024】
BMS20は複数のバッテリーセル11-15に連結されて、複数のバッテリーセル11-15のセル電圧を測定する。BMS20はバッテリーパック10電圧、バッテリーパック電流、およびバッテリーパックの温度を獲得することができる。BMS20は複数のバッテリーセル11-15のセル電圧、バッテリーパック電流などに基づいてバッテリーパック10の充放電電流を制御し、複数のバッテリーセル11-15に対するセルバランシング動作を制御することができる。
【0025】
また、BMS20はバッテリーパック10の充放電制御のために、リレー40の開放および閉鎖を制御する。BMS20はリレー40の開放および閉鎖を制御するリレー制御信号RCSを生成してリレー40に供給することができる。
【0026】
リレー40はリレー制御信号RCSにより開放または閉鎖され、二つの接点端子41、42を含み、接点端子41はライン31を通じてバッテリーパック10の正極に連結され、接点端子42はライン32を通じて出力端P+に連結されている。
【0027】
図1では一つのリレーだけが示されているが、発明はこれに限定されるのではなく、バッテリーシステム1はバッテリーパック10の負極と出力端P-との間に連結されているリレーをさらに含むことができる。
【0028】
図2は一実施形態によるリレーを示す斜視図である。
【0029】
図2では内部に位置して見えない構成についても、説明の便宜のために点線で示した。
【0030】
図2に示されているように、リレー40は、スイッチング装置50、磁石装置60、モータ70、ボールベアリング80、および固定基板90を含む。
【0031】
スイッチング装置50は二つの接点端子41、42の間の電気的連結を制御する。スイッチング装置50と磁石装置60は多様な回転および支持部材により結合され得る。回転および支持部材は、固定されたスイッチング装置50に対して回転可能な間隔を置いてスイッチング装置50を取り囲むようにスイッチング装置50と磁石装置60を支持し、スイッチング装置50を中心に磁石装置60が回転可能にする部材であり得る。例えば、回転および支持部材は多様なタイプのベアリングで具現され得る。図2ではボールベアリング80が回転および支持部材で示されているが、発明はこれに限定されるのではない。
【0032】
スイッチング装置50の結合部51でボールベアリング80の内周面と多様な結合手段により付着され得る。磁石装置60は、二つの磁石61、62、および磁石回転部65を含む。二つの磁石61、62は二つの接点端子41、42を結ぶ仮想基準線43を基準に互いに対向してスイッチング装置50を取り囲んでいる。磁石回転部65の上部面には二つの磁石61、62が互いに対向して位置して固定されており、磁石回転部65の回転により仮想基準線43を基準にその位置が互いに変更される。磁石回転部65はモータ70により回転して二つの磁石61、62を回転させることができる。磁石回転部65の内周面のうち、ボールベアリング80の外周面と付着される領域63が位置する。
【0033】
スイッチング装置50の下部面は固定基板90に結合して固定されている。したがって、モータ70が駆動されて、磁石回転部65が回転し、磁石回転部65に結合している二つの磁石61、62も回転する。
【0034】
図2に例示した構造は二つの磁石61、62を、仮想基準線43を基準にその位置を互いに変えることができる構造の一例である。発明は図2に示された構造に限定されず、二つの磁石61、62の位置が仮想基準線43を基準に互いに変わり得る多様な構造のうちの一つが適用され得る。
【0035】
図3は一実施形態によるスイッチング装置だけを示す図面である。
【0036】
図4図3でA-A'線を基準にスイッチング装置を切断した断面を示す図面である。
【0037】
図4に示されているように、スイッチング装置50はフランジャー(plunger)型で示されているが、発明はこれに限定されるのではない。リレー開放によりアークが発生する他の形態のスイッチング装置にも適用され得る。
【0038】
スイッチング装置50は、接点端子41、42、フランジャー57、コイル45、46、ハウジング55、および電流センサー91を含む。
【0039】
ハウジング55はスイッチング装置50の構成を入れ、接点端子41、42を固定させ、固定基板90に付着され得る。
【0040】
電流センサー91は二つの接点端子41、42の間に連結されており、二つの接点端子41、42の間に流れる電流方向を感知することができる。図4では電流センサー91が二つの接点端子41、42の間に連結されていると示されているが、発明はこれに限定されるのではなく、二つの接点端子41、42の間に流れる電流の方向を感知することができるように他の構成に連結され得る。例えば、電流センサー91はスイッチング装置50の外部にライン31、32に電気的に連結されて電流方向を感知することができる。電流センサー91は感知された電流方向を指示する信号ISを生成してリレー制御部44に伝送することができる。
【0041】
フランジャー58は、ムービング接点バー56およびシャフト57を含み、シャフト57は、ムービング接点バー56と垂直方向に結合して中央通路59に位置し、コイル45、46に電流が流れる時に発生する磁場により中央通路59に沿って移動することができる。
【0042】
コイル45、46はソレノイドで具現され得る。つまり、中央通路59を取り囲むようにコイル45、46が巻かれて中空形状でソレノイド形態が具現され得る。コイル45、46の両端に電圧を供給して電流が流れる時に発生する磁場によりシャフト57が上へ移動してムービング接点バー56が二つの接点端子41、42に接触する。すると、バッテリーシステム1と出力端子P+が連結され、二つの出力端子P+、P-の間に電気的に連結されている装置に電流が流れるか、または当該装置から電流が供給され得る。
【0043】
コイル45、46の両端に印加される電圧を遮断すると、コイル45、46に流れていた電流が遮断されてシャフト57が下へ移動し、ムービング接点バー56は二つの接点端子41、42と分離されることにより、バッテリーシステム1から、またはバッテリーシステム1へ流れる電流が遮断される。
【0044】
図5は一実施形態による磁石装置を示す図面である。
【0045】
図6は一実施形態による磁石装置の背面図である。
【0046】
図5に示されているように、磁石装置60は、二つの磁石61、62および磁石回転部65を含む。二つの磁石61、62のそれぞれは、扇形の断面を有する柱において所定厚さd1の外郭部分だけを残した形状であり、磁石回転部65は、円柱において所定厚さd2の外郭部分だけを残した形状である。二つの磁石61、62のそれぞれの扇形断面の中心角(Θ)は所定角度以上で、180度未満であり得る。厚さd2は厚さd1以上であり得る。
【0047】
磁石回転部65は、内周面の一部領域(以下、「ギヤ内周面」という)69に形成されたギヤブロック66を含む。
【0048】
図6に示されているように、ギヤブロック66は複数のギヤ歯(例えば、67)を含み、複数のギヤ歯67は連続してギヤ内周面69に沿って形成されている。ギヤブロック66がモータ70により回転して磁石回転部65が回転することができる。この時、磁石回転部65はボールベアリング80により固定されたスイッチング装置50と結合されているため、元の位置で回転するようになる。
【0049】
図7は一実施形態によるモータ、モータ駆動部、およびリレー制御部を示す図面である。
【0050】
モータ70のシャフト71末端には複数のギヤ歯が円形に形成されたギヤブロック72が結合されている。モータ駆動部73はリレー制御部44から供給されるモータ駆動信号MSによりモータ70に電力を供給して駆動する。シャフト71のギヤブロック72と磁石回転部65のギヤブロック66とは互いのギヤ歯が噛み合わされ得るように近接して位置する。モータ70に電力が供給されてシャフト71が回転すると、シャフト71を中心にギヤブロック72が回転し、ギヤブロック72の複数のギヤ歯とギヤブロック66の複数のギヤ歯とが順次に噛み合わされ、磁石回転部65が回転する。
【0051】
リレー制御部44は電流感知信号ISにより電流方向を決定し、リレー制御信号RCSにより電流が遮断される時点を感知して、モータ駆動信号MSを生成することができる。リレー制御部44はリレー制御信号RCSによりスイッチング装置50を制御するための制御信号VCを生成することができる。制御信号VCによりコイル45、46に電圧が供給されたり遮断されたりする。
【0052】
図8および図9は電流の方向による磁石装置の動作を示す図面である。
【0053】
まず、図8に示されているように、電流I1が図8上で右側へ流れる時、N極磁石61およびS極磁石62は仮想基準線43を基準に互いに対向している。この時、BMS20がリレー40を開放するリレー制御信号RCSをリレー制御部44に伝送する。すると、リレー制御部44は電流I1が流れる方向を電流感知信号ISにより決定する。図8に示されているように、二つの磁石61、62が位置する時は接点端子でアークが接点端子外側方向に発生するため、モータ70を駆動しない。
【0054】
リレー40の開放以降、再び閉鎖されて電流I2が図9上で左側へ流れる時、BMS20がリレー40を開放するリレー制御信号RCSをリレー制御部44に伝送したと仮定する。
【0055】
リレー制御部44は電流I2が流れる方向を電流感知信号ISにより決定し、モータ駆動信号MSをモータ駆動部73に伝送する。モータ駆動部73はモータ駆動信号MSにより磁石回転部65を180度回転させるようにモータ70を駆動する。すると、図9に示されているように、仮想基準線43を基準にN極磁石61は下に位置し、S極磁石62は上に位置する。そのために、電流I2の方向が電流I1の方向と反対である時にも、接点端子でアークが接点端子外側方向に発生する。
【0056】
以上で本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲がこれに限定されるのではなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者が多様に変形および改良した形態も本発明の権利範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9