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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】駆動制御方法および関連デバイス
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/20 20060101AFI20240806BHJP
   G06F 1/3218 20190101ALI20240806BHJP
   G06F 1/3237 20190101ALI20240806BHJP
【FI】
G09G3/20 621E
G06F1/3218
G06F1/3237
G09G3/20 611A
G09G3/20 621M
G09G3/20 622K
G09G3/20 623V
G09G3/20 660E
G09G3/20 680E
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022578559
(86)(22)【出願日】2021-06-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-12
(86)【国際出願番号】 CN2021100630
(87)【国際公開番号】W WO2021254438
(87)【国際公開日】2021-12-23
【審査請求日】2023-01-31
(31)【優先権主張番号】202010561818.6
(32)【優先日】2020-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェン、ジウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ、ヤン
【審査官】村上 遼太
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/143028(WO,A1)
【文献】特開昭61-077920(JP,A)
【文献】特開2015-228019(JP,A)
【文献】特開2020-060650(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0225311(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108877621(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105452981(CN,A)
【文献】特開2004-233743(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0172379(US,A1)
【文献】米国特許第04875036(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/133
G06F1/26-1/3296
G09F9/00-9/46
G09G3/00-G09G5/42
H04N5/66-5/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルおよび表示ドライバを備える表示モジュールであって、
前記表示パネルは第1画素走査回路および第2画素走査回路を含み、前記第1画素走査回路は、前記表示パネル上の第1領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、前記第2画素走査回路は、前記表示パネル上の第2領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、
前記表示ドライバは、異なる表示駆動信号を生成し、前記第1画素走査回路および前記第2画素走査回路の動作期間をそれぞれ制御するように構成され
前記表示ドライバは具体的には、第1表示駆動信号および第2表示駆動信号を出力するように構成され、前記第1表示駆動信号は、第1期間において動作状態であるように前記第1画素走査回路を制御して前記第1領域における前記画素を駆動し、前記第2表示駆動信号は、第2期間において動作状態であるように前記第2画素走査回路を制御して前記第2領域における前記画素を駆動し、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環し
前記表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、前記第2期間において、前記第2表示駆動信号を出力することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、表示モジュール。
【請求項2】
前記表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、前記第1期間および前記第2期間の両方において、前記第1表示駆動信号を出力するように構成され、請求項に記載の表示モジュール。
【請求項3】
前記表示ドライバはさらに、前記特定のサイクルにおいて、前記第1期間において、画素データ信号を前記表示パネルへ送信し、前記第2期間において、画素データ信号を送信することをスキップするように構成され、前記画素データ信号は、前記表示パネル上に画素によって表示される内容を指示するために使用され、請求項1に記載の表示モジュール。
【請求項4】
表示パネルおよび表示ドライバを備える表示モジュールであって、
前記表示パネルは第1画素走査回路および第2画素走査回路を含み、前記第1画素走査回路は、前記表示パネル上の第1領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、前記第2画素走査回路は、前記表示パネル上の第2領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、
前記表示ドライバは、異なる表示駆動信号を生成し、前記第1画素走査回路および前記第2画素走査回路の動作期間をそれぞれ制御するように構成され、
前記表示ドライバは、特定のサイクルにおいて、第1期間において、プロセッサによって送信される前記表示パネルの画像データを受信し、第2期間において、前記プロセッサによって送信される前記表示パネルの画像データを受信することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、示モジュール。
【請求項5】
プロセッサであって、前記プロセッサは、ディスプレイの異なる領域の表示要求を取得し、前記表示要求に基づいて、前記異なる領域の画像データを表示ドライバへ送信するための時間リソースを決定するように構成され、前記時間リソースは第1期間および第2期間を含み、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環
前記プロセッサはさらに、前記第1期間において前記ディスプレイの第1領域の画像データを前記表示ドライバへ送信し、前記第2期間において前記ディスプレイの第2領域の画像データを前記表示ドライバへ送信することをスキップするように構成され、前記第1期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第1領域を駆動する時間に対応し、前記第2期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第2領域を駆動する時間に対応する、プロセッサ。
【請求項6】
プロセッサであって、前記プロセッサは、ディスプレイの異なる領域の表示要求を取得し、前記表示要求に基づいて、前記異なる領域の画像データを表示ドライバへ送信するための時間リソースを決定するように構成され、前記時間リソースは第1期間および第2期間を含み、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環し、
前記プロセッサはさらに、前記第1期間において前記ディスプレイの第1領域の画像データを前記表示ドライバへ送信し、前記第2期間において前記ディスプレイの第2領域の画像データを前記表示ドライバへ送信するように構成され、前記第1期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第1領域を駆動する時間に対応し、前記第2期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第2領域を駆動する時間に対応
前記プロセッサはさらに、特定のサイクルにおいて、前記第1期間において前記ディスプレイの前記第1領域の画像データを前記表示ドライバへ送信し、前記第2期間において前記ディスプレイの前記第2領域の画像データを前記表示ドライバへ送信することをスキップするように構成される、プロセッサ。
【請求項7】
前記プロセッサはさらに、第1指示情報を前記表示ドライバ、電源、タッチドライバ、および指紋検知ドライバのうちの少なくとも1つへ送信するように構成され、前記第1指示情報は、前記ディスプレイの前記異なる領域の前記表示要求を指示するために使用される、請求項5又は6に記載のプロセッサ。
【請求項8】
前記プロセッサはさらに、電子デバイスのステータスを取得し、前記電子デバイスの前記ステータスに基づいて前記ディスプレイの前記異なる領域の前記表示要求を判定するように構成される、請求項5からのいずれか一項に記載のプロセッサ。
【請求項9】
メモリ、プロセッサ、およびディスプレイを備える電子デバイスであって、
前記ディスプレイは、表示パネルおよび表示ドライバを含み、
前記表示パネルは、第1画素走査回路および第2画素走査回路を含み、前記第1画素走査回路は、前記表示パネル上の第1領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、前記第2画素走査回路は、前記表示パネル上の第2領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、
前記表示ドライバは、異なる表示駆動信号を生成して、前記第1画素走査回路および前記第2画素走査回路の動作期間をそれぞれ制御するように構成され、
前記プロセッサは、前記ディスプレイの異なる領域の表示要求を取得し、前記表示要求に基づいて、前記異なる領域の画像データを表示ドライバへ送信するための時間リソースを決定するように構成され、前記時間リソースは第1期間および第2期間を含み、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環
前記表示ドライバは具体的には、第1表示駆動信号および第2表示駆動信号を出力するように構成され、前記第1表示駆動信号は、前記第1期間において動作状態であるように前記第1画素走査回路を制御して前記第1領域における前記画素を駆動し、前記第2表示駆動信号は、前記第2期間において動作状態であるように前記第2画素走査回路を制御して前記第2領域における前記画素を駆動し、
前記表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、前記第2期間において、前記第2表示駆動信号を出力することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、電子デバイス。
【請求項10】
メモリ、プロセッサ、およびディスプレイを備える電子デバイスであって、
前記ディスプレイは、表示パネルおよび表示ドライバを含み、
前記表示パネルは、第1画素走査回路および第2画素走査回路を含み、前記第1画素走査回路は、前記表示パネル上の第1領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、前記第2画素走査回路は、前記表示パネル上の第2領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、
前記表示ドライバは、異なる表示駆動信号を生成して、前記第1画素走査回路および前記第2画素走査回路の動作期間をそれぞれ制御するように構成され、
前記プロセッサは、前記ディスプレイの異なる領域の表示要求を取得し、前記表示要求に基づいて、前記異なる領域の画像データを表示ドライバへ送信するための時間リソースを決定するように構成され、前記時間リソースは第1期間および第2期間を含み、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環し、
前記表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、前記第1期間において、画素データ信号を送信し、前記第2期間において、画素データ信号を送信することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、全体が参照によって本明細書に組み込まれる、「駆動制御方法および関連デバイス」と題する、2020年6月18日に中国国家知識財産権局に出願された中国特許出願第202010561818.6号に対する優先権を主張する。
【0002】
本願は、駆動制御の分野に関連し、特に、駆動制御方法および関連デバイスに関連する。
【背景技術】
【0003】
電子デバイスの継続的な発展に伴い、人々の日常生活および仕事において、表示パネルを有するより多くの電子デバイスが広く使用されている。表示パネルを各々有する携帯電話、ウェアラブルデバイス、医療デバイス、家電製品などは一般的である。画面技術の発展およびユーザ要件の改善に伴い、電子デバイスの表示パネルはより大きくなり、より多くの種類の表示パネル、例えば、曲げられる表示パネル、巻くことができる表示パネル、折り畳み可能表示パネルがあり、それにより、ユーザにより豊富な情報を提供し、より良い使用経験をユーザにもたらす。
【0004】
ユーザ要件に関連して、ますます大きくなる前述の表示パネルの特徴、および、異なる種類の表示パネルに適合するべく、現在、いくつかの電子デバイスにおいて、表示パネルは、対応する表示領域に分割され始めている。例えば、異なる表示領域は異なる画像内容を表示し得る。別の例では、いくつかの表示領域は画像を表示し得、いくつかの表示領域は画像を表示しないことがあり得る。これにより電子デバイスの使用効果を大きく豊富にする。
【0005】
表示内容が異なる領域によって表示される傾向が徐々に開始しているが、異なる領域によって表示される画像データの処理、ならびに、駆動、電力供給、およびデータ送信などの様々な表示パネル関連動作はまだ、完全な領域の画像表示と一致する方式で実行され、すなわち、表示パネル全体の画像データの処理および送信は共に実行される。それに対応して、表示およびタッチなどの表示パネル関連機能の制御モジュールも共に動作することが確実にされる。したがって、いくつかの表示領域が画像を表示し、いくつかの表示領域が画像を表示しない前述の使用シナリオにおいて、既存の処理方式は一般に、画像を表示しないいくつかの表示領域に黒色画像を出力して、画像が表示されない視覚的体験を形成する。しかしながら、画像はまだ本質的に全画面モードで表示されていることが理解され得る。いくつかの画像だけが黒色画像で置き換えられ、これにより、「画像が表示されていない」という錯覚を生じさせる。表示画像のデータの処理、および、各機能制御モジュールの制御については、完全な領域の画像表示との相違点は無い。この場合、画像を表示していないように見える領域は実際にはまだ画像(黒色画像)を表示している。このことは、画像処理、表示駆動、電力供給、データ送信などがまだ領域について実行される必要があり、表示パネルに搭載され得るタッチおよび指紋などの関連機能の駆動制御もまだ実行されていることを意味する。したがって、この場合、いくつかの表示領域は既に利用可能でない、または、実際に使用できないが、表示領域はまだ高い電力消費を有する。これにより、電子デバイスの連続待ち受け時間が低減する。
【発明の概要】
【0006】
本願の実施形態は、異なる表示領域を有する表示パネルについての駆動制御方法および関連デバイスを提供する。異なる表示領域に対応する画素走査回路に対して時分割駆動制御が実行され、その結果、いくつかの表示領域が画像を表示する必要がないシナリオにおいて、画素走査回路は、いくらかの時間の間、アイドル状態にされ得、それにより、この期間における、画素を走査するために画素走査回路によって必要とされる電力消費を低減する。加えて、本願の実施形態において提供される方法によれば、異なる表示領域に対応するタッチ走査回路および指紋走査回路に対して時分割駆動制御がさらに実行され、異なる表示領域における画素について独立の電力供給がさらに使用され、表示ドライバのいくつかの機能が時分割方式において有効化される。このようにして、いくつかの表示領域が画像を表示する必要がないシナリオにおける様々な動作に必要な電力消費がさらに低減される。
【0007】
第1態様によれば、本願の実施形態は、表示パネルおよび表示ドライバを備える表示モジュールを提供し、表示パネルは第1画素走査回路および第2画素走査回路を含み、第1画素走査回路は、表示パネル上の第1領域における画素を駆動し、電気信号を光信号に変換するように構成され、第2画素走査回路は、表示パネル上の第2領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成される。第1画素走査回路および第2画素走査回路は、独立に制御され得、2つの回路は互いに電気的に分離される。例えば、第1画素走査回路が動作するとき、第2画素走査回路は動作しないことがあり得、第1画素走査回路および第2画素走査回路は互いに影響しない。表示ドライバは、異なる期間において異なる表示駆動信号を生成するように構成され、第1表示駆動信号は、第1画素走査回路をトリガして動作させ得、第2表示駆動信号は、第2画素走査回路をトリガして動作させ得る。異なる期間において異なる表示駆動信号を生成することにより、第1画素走査回路および第2画素走査回路が異なる期間において動作状態であるように制御し得、すなわち、第1画素走査回路および第2画素走査回路の動作期間を制御し得る。
【0008】
上述の解決手段において、表示パネルは2つの異なる表示領域を含み、2つの表示領域における画素は、互いに独立した2つの画素走査回路によって走査され、駆動される。2つの画素走査回路は互いに独立し、制御可能であるので、表示ドライバは、異なる期間に動作するように、または動作しないように2つの画素走査回路を独立に制御できる。これに基づいて、表示パネルの第1領域は画像を表示する必要があるが第2領域は画像を表示する必要がない実装シナリオにおいて、表示ドライバは、ある期間において、第2領域に対応する第2画素走査回路が動作しないように制御し得、その結果、当該期間において、第2画素走査回路は、第2領域における画素を走査して駆動する必要がない。したがって、すべての期間およびすべての領域において全画面画素が走査され駆動される、既存の技術における元の解決手段と比較して、ある期間において第2画素走査回路が動作するのに必要な電力消費を低減できる。
【0009】
可能な実装において、表示ドライバは具体的には、第1表示駆動信号および第2表示駆動信号を出力するように構成され、第1表示駆動信号は、第1期間において動作状態であるよう第1画素走査回路を制御して第1領域における画素を駆動し、第2表示駆動信号は、第2期間において動作状態であるよう第2画素走査回路を制御して第2領域における画素を駆動し、第1期間および第2期間は周期的に循環する。循環サイクルは1フレームであり得、具体的には、第1期間および第2期間は各フレームにおいてポーリングされる。
【0010】
上述の解決手段において、表示ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画素走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において、動作するよう第2画素走査回路を制御し、その結果、異なる表示領域のすべてが画像を表示する必要があるとき、時分割および領域分割駆動の方式で表示制御が実行される。
【0011】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、第2期間において第2表示駆動信号を出力することをスキップするように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。特定のサイクルは、いくつかの表示領域が画面オフされる必要があるか、または、画面オフするように指示される期間を指し、具体的には、第1領域画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない状態に電子デバイスがある期間であり得る。電子デバイスが全画面表示から、第2領域が画像を表示する必要がない表示要求に変化することを表示ドライバが認識したとき、表示ドライバは特定のサイクルに入り得る。電子デバイスが、第2領域が画像を表示する必要がない場合から、第2領域が画像を表示する必要がある場合に変化することを表示ドライバが認識したとき、表示ドライバは特定のサイクルを終了し得る。さらに、表示ドライバが異なる領域の表示要求を認識する方式は、プロセッサによって送信された指示情報を受信することであり得る。
【0012】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、第2領域に画面オフするよう指示する要求指示情報を取得した後に、第2期間において第2表示駆動信号を出力することをスキップすること、および、第2領域に表示を実行するよう指示する要求指示情報を取得した後に、第2期間において第2表示駆動信号を出力することを行うように構成される。
【0013】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、第2領域に画面オフするよう命令する命令に応答して、第2領域の画面オフ時間における第2期間において第2表示駆動信号を出力することを停止するように構成される。
【0014】
上述の解決手段において、表示ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画素走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において、動作しない(すなわち、第2表示駆動信号を出力しない)よう第2画素走査回路を制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、第2期間において、第2領域における画素を走査および駆動するために第2画素走査回路が必要とする電力消費を低減できる。
【0015】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、第1期間および第2期間の両方において第1表示駆動信号を出力するように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。
【0016】
上述の解決手段において、表示ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画素走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において、動作するよう第1画素走査回路をなお制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がない場合において、第2領域における画素を走査するために元々必要であった電力消費が、複数の回数にわたって、第1領域における画素をリフレッシュおよび走査するために使用され、具体的には、第1領域における画素は、元々は1フレームにおいて1回走査されるが、この解決手段において、第1領域における画素は、1フレームにおいて2回走査され得、それにより、第1領域の表示走査周波数を増加し、第1領域の表示ピクチャ品質を改善し、ゲームなどのシナリオについてより良い使用経験を提供する。
【0017】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、画素データ信号を表示パネルに提供し、第1期間および第2期間の両方において画素データ信号を送信するように構成され、第1期間および第2期間は周期的に循環し、画素データ信号は、表示パネル上で画素によって表示される内容を指示するために使用される。
【0018】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、第1期間において画素データ信号を表示パネルへ送信し、第2期間において画素データ信号を送信することをスキップするように構成される。画素データ信号は、表示パネル上で画素によって表示される内容を指示するために使用される。表示内容は、画素データ信号が画素走査回路の走査と協働するときだけ、最終的に提示され得る。第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。
【0019】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画素データ信号を送信するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において画素データ信号を送信しないことがあり得、その結果、第2期間において画素データ信号を送信するための電力消費を低減できる。
【0020】
可能な実装において、表示ドライバは、特定のサイクルにおいて、第1期間において画素データ信号を生成し、第2期間において画素データ信号を生成することをスキップするように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環される。
【0021】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画素データ信号を生成するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において画素データ信号を生成しないことがあり得、その結果、第2期間において画素データ信号を処理および生成するための電力消費を低減できる。
【0022】
可能な実装において、表示ドライバは、プロセッサによって送信された表示パネルの画像データを受信し、第1期間において第1領域の画像データを受信し、第2期間において第2領域の画像データを受信するように構成され、画像データは、表示パネル上の画素によって表示される内容を指示する画素データ信号を生成するために使用される。
【0023】
可能な実装において、表示ドライバは、特定のサイクルにおいて、第1期間において、プロセッサによって送信された表示パネルの画像データを受信し、第2期間において、プロセッサによって送信された表示パネルの画像データを受信することをスキップするように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。
【0024】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画像データを受信するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において、プロセッサによって送信された画像データを受信しないことがあり得、その結果、第2期間において画像データを受信するための電力消費を低減できる。
【0025】
第2態様によれば、本願の実施形態はプロセッサを提供する。プロセッサは、ディスプレイの異なる領域の表示要求を取得し、表示要求に基づいて、異なる領域の画像データを表示ドライバへ送信するための時間リソースを決定するように構成され、時間リソースは第1期間および第2期間を含み、第1期間および第2期間は周期的に循環する。循環サイクルは1フレームであり得、具体的には、第1期間および第2期間は各フレームにおいてポーリングされる。表示要求は、異なる領域が画像を表示する必要があるかどうかを示すために使用される。
【0026】
上述の解決手段において、プロセッサは、異なる領域の表示要求に基づいて、異なる領域の画像データを送信するために、異なる時間リソースを割り当て得、それにより、異なる表示領域の画像データの伝送の機能に対する時分割制御を実装する。これに基づいて、表示パネルの第1領域が画像を表示する必要があるが、第2領域が画像を表示する必要がない実装シナリオにおいて、プロセッサは第1期間において画像データを送信し得、第2期間において画像データを送信しない。したがって、画像データがすべての期間において送信される、既存の技術における元の解決手段と比較して、第2期間において画像データ伝送動作に必要な電力消費を低減できる。
【0027】
可能な実装において、プロセッサはさらに、第1期間においてディスプレイの第1領域の画像データを表示ドライバへ送信し、第2期間においてディスプレイの第2領域の画像データを表示ドライバへ送信するように構成され、第1期間は、表示ドライバがディスプレイの第1領域を駆動する時間に対応し、第2期間は、表示ドライバがディスプレイの第2領域を駆動する時間に対応する。
【0028】
上述の解決手段において、プロセッサは、対応する時間リソース、すなわち第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画像データ伝送のために割り当て、その結果、異なる表示領域のすべてが画像を表示する必要があるとき、時分割および領域分割駆動の方式で表示制御が実行され得る。
【0029】
可能な実装において、プロセッサはさらに、第1期間においてディスプレイの第1領域の画像データを表示ドライバへ送信し、第2期間においてディスプレイの第2領域の画像データを表示ドライバへ送信することをスキップするように構成され、第1期間は、表示ドライバがディスプレイの第1領域を駆動する時間に対応し、第2期間は、表示ドライバがディスプレイの第2領域を駆動する時間に対応する。
【0030】
上述の解決手段において、プロセッサは、対応する時間リソース、すなわち第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画像データ伝送のために割り当て、第1期間においてディスプレイの第1領域の画像データを表示ドライバへ送信し、第2期間においてディスプレイの第2領域の画像データを表示ドライバへ送信し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、第2期間において画像データを表示ドライバへ送信するためにプロセッサが必要とする電力消費を低減できる。
【0031】
可能な実装において、プロセッサはさらに、第1指示情報を、表示ドライバ、電源、タッチドライバおよび指紋検知ドライバのうちの少なくとも1つへ送信するように構成され、第1指示情報はディスプレイの異なる領域の表示要求を指示するために使用される。
【0032】
上述の解決手段において、プロセッサは、異なる領域の表示要求を認識した後に、表示ドライバ、電源、タッチドライバおよび指紋検知ドライバのうちの少なくとも1つに通知し得、その結果、前述のモジュールの各々はまた、それに対応して、異なる領域の表示要求に基づいて時分割および領域分割駆動制御を実行し、より多くの電力を節約し得る。
【0033】
可能な実装において、プロセッサはさらに、電子デバイスのステータスを取得し、電子デバイスのステータスに基づいて、ディスプレイの異なる領域の表示要求を判定するように構成される。電子デバイスのステータスは、折り畳み状態または展開状態、片手操作状態または通常操作状態、湾曲面表示状態または非湾曲面表示状態、または同様のものであり得る。
【0034】
上述の解決手段において、プロセッサは、電子デバイスの異なるステータスに基づいて、当該ステータスにおけるディスプレイの異なる領域の表示要求を判定し、プロセッサの画像データ伝送方式を調整し、さらに、駆動制御方式を調整するよう別のモジュールに指示し、それにより電力消費を低減し得る。
【0035】
第3態様によれば、本願の実施形態はディスプレイおよびプロセッサを備える電子デバイスを提供し、
ディスプレイは、表示パネルおよび表示ドライバを含み、表示パネルは、第1画素走査回路および第2画素走査回路を含み、第1画素走査回路は、表示パネル上の第1領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、第2画素走査回路は、表示パネル上の第2領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、表示ドライバは、異なる表示駆動信号を生成して、第1画素走査回路および第2画素走査回路の動作期間をそれぞれ制御するように構成され、プロセッサは、ディスプレイの異なる領域の表示要求を取得し、表示要求に基づいて、異なる領域の画像データを表示ドライバへ送信するための時間リソースを決定するように構成され、時間リソースは第1期間および第2期間を含み、第1期間および第2期間は周期的に循環する。
【0036】
上述の解決手段において、表示パネルは2つの異なる表示領域を含み、2つの表示領域における画素は、互いに独立した2つの画素走査回路によって走査され、駆動される。2つの画素走査回路は互いに独立し、制御可能であるので、表示ドライバは、異なる期間に動作するように、または動作しないように2つの画素走査回路を独立に制御できる。プロセッサは、異なる領域の表示要求に基づいて、異なる領域の画像データを送信するために、異なる時間リソースを割り当て得、それにより、異なる表示領域の画像データの伝送の機能に対する時分割制御を実装する。これに基づいて、表示パネルの第1領域は画像を表示する必要があるが第2領域は画像を表示する必要がない実装シナリオにおいて、表示ドライバは、ある期間において、第2領域に対応する第2画素走査回路が動作しないように制御し得、その結果、当該期間において、第2画素走査回路は、第2領域における画素を走査して駆動する必要がない。したがって、すべての期間およびすべての領域において全画面画素が走査され駆動される、既存の技術における元の解決手段と比較して、ある期間において第2画素走査回路が動作するのに必要な電力消費を低減できる。プロセッサは第1期間において画像データを送信し得、第2期間において画像データを送信しない。したがって、画像データがすべての期間において送信される、既存の技術における元の解決手段と比較して、第2期間において画像データ伝送動作に必要な電力消費を低減できる。
【0037】
可能な実装において、表示ドライバは具体的には、第1表示駆動信号および第2表示駆動信号を出力するように構成され、第1表示駆動信号は、第1期間において動作状態であるよう第1画素走査回路を制御して第1領域における画素を駆動し、第2表示駆動信号は、第2期間において動作状態であるよう第2画素走査回路を制御して第2領域における画素を駆動し、第1期間および第2期間は周期的に循環する。
【0038】
上述の解決手段において、表示ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画素走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において、動作するよう第2画素走査回路を制御し、その結果、異なる表示領域のすべてが画像を表示する必要があるとき、時分割および領域分割駆動の方式で表示制御が実行される。可能な実装において、表示ドライバは具体的には、第1表示駆動信号および第2表示駆動信号を出力するように構成され、第1表示駆動信号は、第1期間において動作状態であるよう第1画素走査回路を制御して第1領域における画素を駆動し、第2表示駆動信号は、第2期間において動作状態であるよう第2画素走査回路を制御して第2領域における画素を駆動し、第1期間および第2期間は周期的に循環する。循環サイクルは1フレームであり得、具体的には、第1期間および第2期間は各フレームにおいてポーリングされる。
【0039】
上述の解決手段において、表示ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画素走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において、動作するよう第2画素走査回路を制御し、その結果、異なる表示領域のすべてが画像を表示する必要があるとき、時分割および領域分割駆動の方式で表示制御が実行される。
【0040】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、第2期間において第2表示駆動信号を出力することをスキップするように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。特定のサイクルは具体的には、第1領域が画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない状態に電子デバイスがある期間であり得る。電子デバイスが全画面表示から、第2領域が画像を表示する必要がない表示要求に変化することを表示ドライバが認識したとき、表示ドライバは特定のサイクルに入り得る。電子デバイスが、第2領域が画像を表示する必要がない場合から別の表示要求に変化したことを表示ドライバが認識するとき、表示ドライバは特定のサイクルを終了し得る。さらに、表示ドライバが異なる領域の表示要求を認識する方式は、プロセッサによって送信された指示情報を受信することであり得る。
【0041】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、第2領域に画面オフするよう指示する要求指示情報を取得した後に、第2期間において第2表示駆動信号を出力することをスキップすること、および、第2領域に表示を実行するよう指示する要求指示情報を取得した後に、第2期間において第2表示駆動信号を出力することを行うように構成される。
【0042】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、第2領域に画面オフするよう命令する命令に応答して、第2領域の画面オフ時間における第2期間において第2表示駆動信号を出力することを停止するように構成される。
【0043】
上述の解決手段において、表示ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画素走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において、動作しない(すなわち、第2表示駆動信号を出力しない)よう第2画素走査回路を制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、第2期間において、第2領域における画素を走査および駆動するために第2画素走査回路が必要とする電力消費を低減できる。
【0044】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、第1期間および第2期間の両方において第1表示駆動信号を出力するように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。
【0045】
上述の解決手段において、表示ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画素走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において、動作するよう第1画素走査回路をなお制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がない場合において、第2領域における画素を走査するために元々必要であった電力消費が、複数の回数にわたって、第1領域における画素をリフレッシュおよび走査するために使用され、具体的には、第1領域における画素は、元々は1フレームにおいて1回走査されるが、この解決手段において、第1領域における画素は、1フレームにおいて2回走査され得、それにより、第1領域の表示走査周波数を増加し、第1領域の表示ピクチャ品質を改善し、ゲームなどのシナリオについてより良い使用経験を提供する。
【0046】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、画素データ信号を表示パネルに提供し、第1期間および第2期間の両方において画素データ信号を送信するように構成され、第1期間および第2期間は周期的に循環し、画素データ信号は、表示パネル上で画素によって表示される内容を指示するために使用される。
【0047】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、第1期間において画素データ信号を表示パネルへ送信し、第2期間において画素データ信号を送信することをスキップするように構成される。画素データ信号は、表示パネル上で画素によって表示される内容を指示するために使用される。表示内容は、画素データ信号が画素走査回路の走査と協働するときだけ、最終的に提示され得る。第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。
【0048】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画素データ信号を送信するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において画素データ信号を送信しないことがあり得、その結果、第2期間において画素データ信号を送信するための電力消費を低減できる。
【0049】
可能な実装において、表示ドライバは、特定のサイクルにおいて、第1期間において画素データ信号を生成し、第2期間において画素データ信号を生成することをスキップするように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環される。
【0050】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画素データ信号を生成するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において画素データ信号を生成しないことがあり得、その結果、第2期間において画素データ信号を処理および生成するための電力消費を低減できる。
【0051】
可能な実装において、表示ドライバは、プロセッサによって送信された表示パネルの画像データを受信し、第1期間において第1領域の画像データを受信し、第2期間において第2領域の画像データを受信するように構成され、画像データは、表示パネル上の画素によって表示される内容を指示する画素データ信号を生成するために使用される。
【0052】
可能な実装において、表示ドライバは、特定のサイクルにおいて、第1期間において、プロセッサによって送信された表示パネルの画像データを受信し、第2期間において、プロセッサによって送信された表示パネルの画像データを受信することをスキップするように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。
【0053】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画像データを受信するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において、プロセッサによって送信された画像データを受信しないことがあり得、その結果、第2期間において画像データを受信するための電力消費を低減できる。
【0054】
可能な実装において、プロセッサはさらに、第1期間においてディスプレイの第1領域の画像データを表示ドライバへ送信し、第2期間においてディスプレイの第2領域の画像データを表示ドライバへ送信するように構成され、第1期間は、表示ドライバがディスプレイの第1領域を駆動する時間に対応し、第2期間は、表示ドライバがディスプレイの第2領域を駆動する時間に対応する。
【0055】
上述の解決手段において、プロセッサは、対応する時間リソース、すなわち第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画像データ伝送のために割り当て、その結果、異なる表示領域のすべてが画像を表示する必要があるとき、時分割および領域分割駆動の方式で表示制御が実行され得る。
【0056】
可能な実装において、プロセッサはさらに、第1期間においてディスプレイの第1領域の画像データを表示ドライバへ送信し、第2期間においてディスプレイの第2領域の画像データを表示ドライバへ送信することをスキップするように構成され、第1期間は、表示ドライバがディスプレイの第1領域を駆動する時間に対応し、第2期間は、表示ドライバがディスプレイの第2領域を駆動する時間に対応する。
【0057】
上述の解決手段において、プロセッサは、対応する時間リソース、すなわち第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画像データ伝送のために割り当て、第1期間においてディスプレイの第1領域の画像データを表示ドライバへ送信し、第2期間においてディスプレイの第2領域の画像データを表示ドライバへ送信し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、第2期間において画像データを表示ドライバへ送信するためにプロセッサが必要とする電力消費を低減できる。
【0058】
可能な実装において、プロセッサはさらに、第1指示情報を、表示ドライバ、電源、タッチドライバおよび指紋検知ドライバのうちの少なくとも1つへ送信するように構成され、第1指示情報はディスプレイの異なる領域の表示要求を指示するために使用される。
【0059】
上述の解決手段において、プロセッサは、異なる領域の表示要求を認識した後に、表示ドライバ、電源、タッチドライバおよび指紋検知ドライバのうちの少なくとも1つに通知し得、その結果、前述のモジュールの各々はまた、それに対応して、異なる領域の表示要求に基づいて時分割および領域分割駆動制御を実行し、より多くの電力を節約し得る。
【0060】
可能な実装において、プロセッサはさらに、電子デバイスのステータスを取得し、電子デバイスのステータスに基づいて、ディスプレイの異なる領域の表示要求を判定するように構成される。電子デバイスのステータスは、折り畳み状態または展開状態、片手操作状態または通常操作状態、湾曲面表示状態または非湾曲面表示状態、または同様のものであり得る。
【0061】
上述の解決手段において、プロセッサは、電子デバイスの異なるステータスに基づいて、当該ステータスにおけるディスプレイの異なる領域の表示要求を判定し、プロセッサの画像データ伝送方式を調整し、さらに、駆動制御方式を調整するよう別のモジュールに指示し、それにより電力消費を低減し得る。
【0062】
可能な実装において、タッチモジュールがさらに含まれる。タッチモジュールは、第1タッチ走査回路、第2タッチ走査回路、およびタッチドライバを含む。第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路は表示パネル上で統合される。第1タッチ走査回路は、表示パネル上の第1領域のタッチセンサを駆動するように構成され、第2タッチ走査回路は、表示パネル上の第2領域のタッチセンサを駆動するように構成される。
【0063】
タッチドライバは、第1領域および第2領域の表示要求に基づいて第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路の動作期間を制御するように構成される。
【0064】
上述の解決手段において、表示パネルは2つの異なる表示領域を含み、2つの表示領域のタッチセンサはそれぞれ、第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路によって走査および駆動される。2つのタッチ走査回路は独立に制御できるので、タッチドライバは、異なる期間において、動作するよう、または動作しないよう2つのタッチ走査回路を独立に制御し得る。これに基づいて、表示パネルの第1領域が画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない実装シナリオにおいて、タッチ信号モニタリングも、画像を表示しない領域においてそれ以上実行されないことがあり得る。この場合、タッチドライバは、ある期間において、動作しないように第2領域に対応する第2タッチ走査回路を制御し得、その結果、第2タッチ走査回路は、期間において第2領域のタッチセンサを走査および駆動する必要がない。したがって、すべての期間およびすべての領域において全画面タッチセンサが走査され駆動される、既存の技術における元の解決手段と比較して、ある期間において第2タッチ走査回路が動作するのに必要な電力消費を低減できる。
【0065】
可能な実装において、タッチドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第3期間においてタッチ駆動信号を第1タッチ走査回路に出力して第1領域のタッチセンサを駆動し、第4期間においてタッチ駆動信号を出力することをスキップするように構成され、第3期間および第4期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。特定のサイクルは具体的には、第1領域が画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない状態に電子デバイスがある期間であり得る。電子デバイスが全画面表示から、第2領域が画像を表示する必要がない表示要求に変化することをタッチドライバが認識したとき、タッチドライバは特定のサイクルに入り得る。電子デバイスが、第2領域が画像を表示する必要がない場合から別の表示要求に変化したことをタッチドライバが認識するとき、タッチドライバは特定のサイクルを終了し得る。さらに、タッチドライバが異なる領域の表示要求を認識する方式は、プロセッサによって送信された指示情報を受信することであり得る。
【0066】
可能な実装において、タッチドライバはさらに、画面オフするよう第2領域に指示する要求指示情報を取得した後に、第4期間においてタッチ駆動信号を出力することをスキップし、表示を実行するよう第2領域に指示する要求指示情報を取得した後に、第4期間においてタッチ駆動信号を出力するように構成される。
【0067】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、画面オフするよう第2領域に命令する命令に応答して、第2領域の画面オフ時間における第4期間においてタッチ駆動信号を出力することを停止するように構成される。
【0068】
上述の解決手段において、タッチドライバは対応する時間リソース、すなわち、第3期間および第4期間を、第1領域および第2領域に対応するタッチ走査回路に割り当て、第3期間において、動作するよう第1タッチ走査回路を制御し、第4期間において、動作しないよう(すなわち、タッチ駆動信号を出力しないよう)第2タッチ走査回路を制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、タッチ信号モニタリングもそれ以上実行されず、第4期間において第2領域のタッチセンサを走査および駆動するために第2タッチ走査回路が必要とする電力消費も低減され得る。
【0069】
可能な実装において、タッチドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第3期間および第4期間の両方においてタッチ駆動信号を第1タッチ走査回路へ出力して、第1領域のタッチセンサを駆動するように構成され、第3期間および第4期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。
【0070】
上述の解決手段において、タッチドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第3期間および第4期間を、第1領域および第2領域に対応するタッチ走査回路に割り当て、第3期間において、動作するよう第1タッチ走査回路を制御し、第4期間において、動作するよう第1タッチ走査回路をなお制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、第2領域のタッチセンサを走査するために元々必要だった電力消費が、複数の回数にわたって第1領域のタッチセンサをリフレッシュおよび走査するために使用され、具体的には、第1領域のタッチセンサは元々、1フレームにおいて1回走査されるが、この解決手段において、第1領域のタッチセンサは、1フレームにおいて2回走査され得、それにより、第1領域のタッチ走査周波数を増加させ、第1領域のタッチ検知感度を改善し、ゲームなどのシナリオについて、より良い使用経験を提供する。
【0071】
可能な実装において、第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路は互いに電気的に分離される。
【0072】
タッチ走査回路が相互静電容量設計であるとき、第1領域および第2領域に縦分割が使用される場合、すなわち、第1領域と第2領域との間の分割線が、タッチ走査回路の縦走査線の走査方向に平行である場合、2つの表示領域のタッチセンサは、各タッチ走査線が独立の制御を実行する場合でも、時分割方式において独立に制御されることができない。したがって、この場合、第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路は、互いに電気的に分離される必要があり、その結果、第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路は、互いに影響することなく独立に制御され得る。
【0073】
可能な実装において、タッチモジュールはさらに、プロセッサによって送信された第1指示情報を受信するように構成され、第1指示情報は、第1領域および第2領域の表示要求を指示するために使用される。
【0074】
可能な実装において、指紋モジュールがさらに含まれる。指紋モジュールは第1指紋走査回路、第2指紋走査回路および指紋ドライバを含む。第1指紋走査回路および第2指紋走査回路は表示パネル上に統合される。第1指紋走査回路は、表示パネル上の第1領域の指紋センサを駆動するように構成され、第2指紋走査回路は、表示パネル上の第2領域の指紋センサを駆動するように構成される。
【0075】
指紋ドライバは、第1領域および第2領域の表示要求に基づいて第1指紋走査回路および第2指紋走査回路の動作期間を制御するように構成される。
【0076】
上述の解決手段において、表示パネルは2つの異なる表示領域を含み、2つの表示領域の指紋センサはそれぞれ、第1指紋走査回路および第2指紋走査回路によって走査および駆動される。2つの指紋走査回路は独立に制御されることができるので、指紋ドライバは、異なる期間において、動作するよう、または動作しないよう2つの指紋走査回路を独立に制御し得る。これに基づいて、表示パネルの第1領域が画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない実装シナリオにおいて、指紋信号モニタリングも、画像を表示しない領域においてそれ以上実行されないことがあり得る。この場合、指紋ドライバは、ある期間において、動作しないよう第2領域に対応する第2指紋走査回路を制御し得、その結果、第2指紋走査回路は、当該期間において第2領域の指紋センサを走査および駆動する必要はない。したがって、全画面指紋センサがすべての期間およびすべての領域(またはすべての領域における指定された領域)において走査および駆動される、既存の技術における元の解決手段と比較して、ある期間において第2指紋走査回路が動作するために必要な電力消費を低減できる。
【0077】
可能な実装において、指紋ドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第5期間において指紋駆動信号を第1指紋走査回路へ出力して第1領域の指紋センサを駆動し、第6期間において指紋駆動信号を出力することをスキップするように構成され、第5期間および第6期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。特定のサイクルは具体的には、第1領域が画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない状態に電子デバイスがある期間であり得る。電子デバイスが全画面表示から、第2領域が画像を表示する必要がない表示要求に変化することを指紋ドライバが認識したとき、指紋ドライバは特定のサイクルに入り得る。電子デバイスが、第2領域が画像を表示する必要がない場合から別の表示要求に変化したことを指紋ドライバが認識するとき、指紋ドライバは特定のサイクルを終了し得る。さらに、指紋ドライバが異なる領域の表示要求を認識する方式は、プロセッサによって送信された指示情報を受信することであり得る。
【0078】
可能な実装において、指紋ドライバはさらに、第2領域に画面オフするよう指示する要求指示情報を取得した後に、第6期間において指紋駆動信号を出力することをスキップし、第2領域に表示を実行するよう指示する要求指示情報を取得した後に、第6期間において指紋駆動信号を出力するように構成される。
【0079】
可能な実装において、指紋ドライバはさらに、第2領域に画面オフするよう命令する命令に応答して、第2領域の画面オフ時間における第6期間において指紋駆動信号を出力することを停止するように構成される。
【0080】
上述の解決手段において、指紋ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第5期間および第6期間を、第1領域および第2領域に対応する指紋走査回路に割り当て、第5期間において、動作するよう第1指紋走査回路を制御し、第6期間において、動作しない(すなわち、指紋駆動信号を出力しない)よう第2指紋走査回路を制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、指紋信号モニタリングもそれ以上実行されず、第6期間において第2領域の指紋センサを走査および駆動するために第2指紋走査回路が必要とする電力消費も低減され得る。
【0081】
可能な実装において、指紋ドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第5期間および第6期間の両方において指紋駆動信号を第1指紋走査回路に出力して第1領域の指紋センサを駆動するように構成され、第5期間および第6期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。
【0082】
上述の解決手段において、指紋ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第5期間および第6期間を、第1領域および第2領域に対応する指紋走査回路に割り当て、第5期間において、動作するよう第1指紋走査回路を制御し、第6期間において、動作するよう第1指紋走査回路をなお制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、第2領域の指紋センサを走査するために元々必要であった電力消費が、複数の回数にわたって第1領域の指紋センサをリフレッシュおよび走査するために使用され、具体的には、第1領域の指紋センサは元々、1フレームにおいて1回走査されるが、この解決手段において、第1領域の指紋センサは、1フレームにおいて2回走査され得、それにより、第1領域の指紋走査周波数を増加させ、第1領域の指紋検知感度を改善し、ゲームなどのシナリオについて、より良い使用経験を提供する。
【0083】
可能な実装において、第1指紋走査回路および第2指紋走査回路は互いから電気的に分離される。
【0084】
可能な実装において、タッチモジュールはさらに、プロセッサによって送信された第1指示情報を受信するように構成され、第1指示情報は、第1領域および第2領域の表示要求を指示するために使用される。
【0085】
可能な実装において、電源モジュールがさらに含まれ、電源モジュールは、第1領域および第2領域における画素に対して独立した電力供給制御を実行するように構成される。
【0086】
第4態様によれば、本願の実施形態は、表示パネルを有する電子デバイスにおいて使用される駆動制御システムを提供し、駆動制御システムは表示パネルおよび表示ドライバを備え、表示パネルは少なくとも2つの表示領域を含み、各表示領域は、対応する画素走査回路を有し、画素走査回路は互いから電気的に分離され、各画素走査回路は、対応すう表示領域における画素を駆動するように構成され、表示ドライバは走査制御回路を含み、走査制御回路は、各表示領域に対応する画素走査回路に接続され、走査制御回路は、各表示領域に対応する画素走査回路に対して独立した走査および駆動制御を実行するように構成される。
【0087】
上述の解決手段において、表示パネルは2つの異なる表示領域を含み、2つの表示領域における画素は、互いに独立した2つの画素走査回路によって走査され、駆動される。2つの画素走査回路は互いに独立し、制御可能であるので、表示ドライバは、異なる期間に動作するように、または動作しないように2つの画素走査回路を独立に制御できる。これに基づいて、表示パネルの第1領域は画像を表示する必要があるが第2領域は画像を表示する必要がない実装シナリオにおいて、表示ドライバは、ある期間において、第2領域に対応する第2画素走査回路が動作しないように制御し得、その結果、当該期間において、第2画素走査回路は、第2領域における画素を走査して駆動する必要がない。したがって、すべての期間およびすべての領域において全画面画素が走査され駆動される、既存の技術における元の解決手段と比較して、ある期間において第2画素走査回路が動作するのに必要な電力消費を低減できる。
【0088】
可能な実装において、システムはさらに電源モジュールを含む。電源モジュールは各表示領域における画素に接続される。電源モジュールは、各表示領域における画素に対して独立した電力供給制御を実行するように構成される。
【0089】
上述の解決手段において、電源モジュールは、各表示領域における画素に独立して電力を供給し得る。これに基づいて、表示パネルの第1領域が画像を表示する必要があるが、第2領域が画像を表示する必要がない実装シナリオにおいて、電源モジュールは、第2領域における画素に電力を供給しないことがあり得、それにより電力をいくらか節約する。
【0090】
第5態様によれば、本願の実施形態は、表示パネルを有する電子デバイスに適用される駆動制御方法を提供し、方法は、表示ドライバによって、表示パネル上の第1領域および第2領域の表示要求を取得する段階であって、表示要求は、第1領域および第2領域が画像を表示する必要があるかどうかを示すために使用される、段階と、表示ドライバによって、第1領域および第2領域の表示要求に基づいて異なる表示駆動信号を生成して、第1画素走査回路および第2画素走査回路の動作期間をそれぞれ制御する段階であって、第1画素走査回路は、表示パネル上の第1領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、第2画素走査回路は、表示パネル上の第2領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成される、段階を備える。
【0091】
上述の解決手段において、表示パネルは2つの異なる表示領域を含み、2つの表示領域における画素は、互いに独立した2つの画素走査回路によって走査され、駆動される。2つの画素走査回路は互いに独立し、制御可能であるので、表示ドライバは、異なる期間に動作するように、または動作しないように2つの画素走査回路を独立に制御できる。これに基づいて、表示ドライバは、2つの領域の表示要求に基づいて、第1画素走査回路および第2画素走査回路が動作状態にある期間を制御し得る。表示パネルの第1領域は画像を表示する必要があるが第2領域は画像を表示する必要がない実装シナリオにおいて、表示ドライバは、ある期間において、第2領域に対応する第2画素走査回路が動作しないように制御し得、その結果、当該期間において、第2画素走査回路は、第2領域における画素を走査して駆動する必要がない。したがって、すべての期間およびすべての領域において全画面画素が走査され駆動される、既存の技術における元の解決手段と比較して、ある期間において第2画素走査回路が動作するのに必要な電力消費を低減できる。
【0092】
可能な実装において、第1領域および第2領域の表示要求が両方とも画像を表示することであるとき、表示ドライバは第1期間において第1表示駆動信号を第1画素走査回路へ出力して、第1期間において第1領域における画素を駆動するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において第2表示駆動信号を第2画素走査回路へ出力して、第2期間において第2領域における画素を駆動するよう第2画素走査回路を制御し、第1期間および第2期間は周期的に循環される。
【0093】
上述の解決手段において、表示ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画素走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において、動作するよう第2画素走査回路を制御し、その結果、異なる表示領域のすべてが画像を表示する必要があるとき、時分割および領域分割駆動の方式で表示制御が実行される。
【0094】
可能な実装において、方法はさらに、第1領域の表示要求が画像を表示することであり、第2領域の表示要求が画像を表示しないことであるとき、表示ドライバによって、第1期間において、第1表示駆動信号を第1画素走査回路に出力して、第1画素走査回路を制御して、第1期間においてz第1領域における画素を駆動し、第2期間において、第2表示駆動信号を第2画素走査回路に出力することをスキップして、第2画素走査回路を制御して、第2期間において第2領域における画素を駆動しない段階を備える。
【0095】
上述の解決手段において、表示ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画素走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において、動作しない(すなわち、第2表示駆動信号を出力しない)よう第2画素走査回路を制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、第2期間において、第2領域における画素を走査および駆動するために第2画素走査回路が必要とする電力消費を低減できる。
【0096】
可能な実装において、方法はさらに、第1領域の表示要求が画像を表示することであり、第2領域の表示要求が画像を表示しないことであるとき、表示ドライバによって、第1期間および第2期間の両方において第1表示駆動信号を第1画素走査回路に出力して、第1画素走査回路を制御して、第1期間および第2期間においてそれぞれ、第1領域における画素を駆動する段階を備える。
【0097】
上述の解決手段において、表示ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する画素走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1画素走査回路を制御し、第2期間において、動作するよう第1画素走査回路をなお制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がない場合において、第2領域における画素を走査するために元々必要であった電力消費が、複数の回数にわたって、第1領域における画素をリフレッシュおよび走査するために使用され、具体的には、第1領域における画素は、元々は1フレームにおいて1回走査されるが、この解決手段において、第1領域における画素は、1フレームにおいて2回走査され得、それにより、第1領域の表示走査周波数を増加し、第1領域の表示ピクチャ品質を改善し、ゲームなどのシナリオについてより良い使用経験を提供する。
【0098】
可能な実装において、方法はさらに、第1領域の表示要求が画像を表示し、第2領域の表示要求が画像を表示しないとき、第1期間および第2期間の両方において画素データ信号を送信する段階を備え、第1期間および第2期間は周期的に循環し、画素データ信号は、表示パネル上の画素によって表示される内容を指示するために使用される。
【0099】
可能な実装において、方法はさらに、第1領域の表示要求が画像を表示することであり、第2領域の表示要求が画像を表示しないことであるとき、第1期間において、表示ドライバによって画素データ信号を表示パネルへ送信する段階と、第2期間において、画素データ信号を送信することをスキップする段階とを備え、画素データ信号は、表示パネル上で画素によって表示される内容を指示するために使用され、第1期間および第2期間は周期的に循環する。
【0100】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画素データ信号を送信するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において画素データ信号を送信しないことがあり得、その結果、第2期間において画素データ信号を送信するための電力消費を低減できる。
【0101】
可能な実装において、方法はさらに、第1領域の表示要求が画像を表示することであり、第2領域の表示要求が画像を表示しないことであるとき、表示ドライバによって、第1期間において画素データ信号を生成し、第2期間において画素データ信号を生成することをスキップする段階を備える。
【0102】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画素データ信号を生成するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において画素データ信号を生成しないことがあり得、その結果、第2期間において画素データ信号を処理および生成するための電力消費を低減できる。
【0103】
可能な実装において、方法はさらに、表示ドライバによって、第1期間において、プロセッサによって送信された第1領域の画像データを受信し、第2期間において、プロセッサによって送信された第2領域の画像データを受信する段階であって、画像データは、表示パネル上の画素によって表示される内容を指示する画素データ信号を生成するために使用される、段階を備える。
【0104】
可能な実装において、方法はさらに、第1領域の表示要求が画像を表示することであり、第2領域の表示要求が画像を表示しないことであるとき、表示ドライバによって、第1期間において、プロセッサによって送信された表示パネルの画像データを受信し、第2期間において、プロセッサによって送信された表示パネルの画像データを受信することをスキップする段階であって、第1期間および第2期間は周期的に循環する、段階を備える。
【0105】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画像データを受信するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において、プロセッサによって送信された画像データを受信しないことがあり得、その結果、第2期間において画像データを受信するための電力消費を低減できる。
【0106】
第6態様によれば、本願の実施形態はタッチモジュールを提供する。タッチモジュールは、第1タッチ走査回路、第2タッチ走査回路、およびタッチドライバを含む。第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路は表示パネル上で統合される。第1タッチ走査回路は、表示パネル上の第1領域のタッチセンサを駆動するように構成され、第2タッチ走査回路は、表示パネル上の第2領域のタッチセンサを駆動するように構成される。
【0107】
タッチドライバは、第1領域および第2領域の表示要求に基づいて第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路の動作期間を制御するように構成される。
【0108】
上述の解決手段において、表示パネルは2つの異なる表示領域を含み、2つの表示領域のタッチセンサはそれぞれ、第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路によって走査および駆動される。2つのタッチ走査回路は独立に制御できるので、タッチドライバは、異なる期間において、動作するよう、または動作しないよう2つのタッチ走査回路を独立に制御し得る。これに基づいて、表示パネルの第1領域が画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない実装シナリオにおいて、タッチ信号モニタリングも、画像を表示しない領域においてそれ以上実行されないことがあり得る。この場合、タッチドライバは、ある期間において、動作しないように第2領域に対応する第2タッチ走査回路を制御し得、その結果、第2タッチ走査回路は、期間において第2領域のタッチセンサを走査および駆動する必要がない。したがって、すべての期間およびすべての領域において全画面タッチセンサが走査され駆動される、既存の技術における元の解決手段と比較して、ある期間において第2タッチ走査回路が動作するのに必要な電力消費を低減できる。
【0109】
可能な実装において、タッチドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第1期間においてタッチ駆動信号を第1タッチ走査回路に出力して第1領域のタッチセンサを駆動し、第2期間においてタッチ駆動信号を出力することをスキップするように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。特定のサイクルは具体的には、第1領域が画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない状態に電子デバイスがある期間であり得る。電子デバイスが全画面表示から、第2領域が画像を表示する必要がない表示要求に変化することをタッチドライバが認識したとき、タッチドライバは特定のサイクルに入り得る。電子デバイスが、第2領域が画像を表示する必要がない場合から別の表示要求に変化したことをタッチドライバが認識するとき、タッチドライバは特定のサイクルを終了し得る。さらに、タッチドライバが異なる領域の表示要求を認識する方式は、プロセッサによって送信された指示情報を受信することであり得る。
【0110】
可能な実装において、タッチドライバはさらに、第2領域に画面オフするよう指示する要求指示情報を取得した後に、第2期間においてタッチ駆動信号を出力することをスキップすること、および、第2領域に表示を実行するよう指示する要求指示情報を取得した後に、第2期間においてタッチ駆動信号を出力することを行うように構成される。
【0111】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、第2領域に画面オフするよう命令する命令に応答して、第2領域の画面オフ時間における第2期間においてタッチ駆動信号を出力することを停止するように構成される。
【0112】
上述の解決手段において、タッチドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応するタッチ走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1タッチ走査回路を制御し、第2期間において、動作しない(すなわち、タッチ駆動信号を出力しない)よう第2タッチ走査回路を制御し、その結果、第2領域は、画像を表示する必要がないとき、タッチ信号モニタリングもそれ以上実行されず、第2期間において第2領域のタッチセンサを走査および駆動するために第2タッチ走査回路が必要とする電力消費も低減され得る。
【0113】
可能な実装において、タッチドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第1期間および第2期間の両方において、タッチ駆動信号を第1タッチ走査回路に出力し、第1領域のタッチセンサを駆動するように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。
【0114】
上述の解決手段において、タッチドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応するタッチ走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1タッチ走査回路を制御し、第2期間において、動作するよう第1タッチ走査回路をなお制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、第2領域のタッチセンサを走査するために元々必要だった電力消費が、複数の回数にわたって第1領域のタッチセンサをリフレッシュおよび走査するために使用され、具体的には、第1領域のタッチセンサは元々、1フレームにおいて1回走査されるが、この解決手段において、第1領域のタッチセンサは、1フレームにおいて2回走査され得、それにより、第1領域のタッチ走査周波数を増加させ、第1領域のタッチ検知感度を改善し、ゲームなどのシナリオについて、より良い使用経験を提供する。
【0115】
可能な実装において、第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路は互いに電気的に分離される。
【0116】
タッチ走査回路が相互静電容量設計であるとき、第1領域および第2領域に縦分割が使用される場合、すなわち、第1領域と第2領域との間の分割線が、タッチ走査回路の縦走査線の走査方向に平行である場合、2つの表示領域のタッチセンサは、各タッチ走査線が独立の制御を実行する場合でも、時分割方式において独立に制御されることができない。したがって、この場合、第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路は、互いに電気的に分離される必要があり、その結果、第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路は、互いに影響することなく独立に制御され得る。
【0117】
可能な実装において、タッチモジュールはさらに、プロセッサによって送信された第1指示情報を受信するように構成され、第1指示情報は、第1領域および第2領域の表示要求を指示するために使用される。
【0118】
第7態様によれば、本願の実施形態は指紋モジュールを提供する。指紋モジュールは第1指紋走査回路、第2指紋走査回路および指紋ドライバを含む。第1指紋走査回路および第2指紋走査回路は表示パネル上に統合される。第1指紋走査回路は、表示パネル上の第1領域の指紋センサを駆動するように構成され、第2指紋走査回路は、表示パネル上の第2領域の指紋センサを駆動するように構成される。
【0119】
指紋ドライバは、第1領域および第2領域の表示要求に基づいて第1指紋走査回路および第2指紋走査回路の動作期間を制御するように構成される。
【0120】
上述の解決手段において、表示パネルは2つの異なる表示領域を含み、2つの表示領域の指紋センサはそれぞれ、第1指紋走査回路および第2指紋走査回路によって走査および駆動される。2つの指紋走査回路は独立に制御されることができるので、指紋ドライバは、異なる期間において、動作するよう、または動作しないよう2つの指紋走査回路を独立に制御し得る。これに基づいて、表示パネルの第1領域が画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない実装シナリオにおいて、指紋信号モニタリングも、画像を表示しない領域においてそれ以上実行されないことがあり得る。この場合、指紋ドライバは、ある期間において、動作しないよう第2領域に対応する第2指紋走査回路を制御し得、その結果、第2指紋走査回路は、当該期間において第2領域の指紋センサを走査および駆動する必要はない。したがって、全画面指紋センサがすべての期間およびすべての領域(またはすべての領域における指定された領域)において走査および駆動される、既存の技術における元の解決手段と比較して、ある期間において第2指紋走査回路が動作するために必要な電力消費を低減できる。
【0121】
可能な実装において、指紋ドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第1期間において指紋駆動信号を第1指紋走査回路に出力して第1領域の指紋センサを駆動し、第2期間において指紋駆動信号を出力することをスキップするように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。特定のサイクルは具体的には、第1領域が画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない状態に電子デバイスがある期間であり得る。電子デバイスが全画面表示から、第2領域が画像を表示する必要がない表示要求に変化することを指紋ドライバが認識したとき、指紋ドライバは特定のサイクルに入り得る。電子デバイスが、第2領域が画像を表示する必要がない場合から別の表示要求に変化したことを指紋ドライバが認識するとき、指紋ドライバは特定のサイクルを終了し得る。さらに、指紋ドライバが異なる領域の表示要求を認識する方式は、プロセッサによって送信された指示情報を受信することであり得る。
【0122】
可能な実装において、指紋ドライバはさらに、第2領域に画面オフするよう指示する要求指示情報を取得した後に、第2期間において指紋駆動信号を出力することをスキップし、第2領域に表示を実行するよう指示する要求指示情報を取得した後に、第2期間において指紋駆動信号を出力するように構成される。
【0123】
可能な実装において、表示ドライバはさらに、第2領域に画面オフするよう命令する命令に応答して、第2領域の画面オフ時間における第2期間において指紋駆動信号を出力することを停止するように構成される。
【0124】
上述の解決手段において、指紋ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する指紋走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1指紋走査回路を制御し、第2期間において、動作しない(すなわち、指紋駆動信号を出力しない)よう第2指紋走査回路を制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、指紋信号モニタリングもそれ以上実行されず、第2期間において第2領域の指紋センサを走査および駆動するために第2指紋走査回路が必要とする電力消費も低減され得る。
【0125】
可能な実装において、指紋ドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第1期間および第2期間の両方において指紋駆動信号を第1指紋走査回路に出力して、第1領域の指紋センサを駆動するように構成され、第1期間および第2期間は特定のサイクルにおいて周期的に循環する。
【0126】
上述の解決手段において、指紋ドライバは、対応する時間リソース、すなわち、第1期間および第2期間を、第1領域および第2領域に対応する指紋走査回路に割り当て、第1期間において、動作するよう第1指紋走査回路を制御し、第2期間において、動作するよう第1指紋走査回路をなお制御し、その結果、第2領域が画像を表示する必要がないとき、第2領域の指紋センサを走査するために元々必要であった電力消費が、複数の回数にわたって第1領域の指紋センサをリフレッシュおよび走査するために使用され、具体的には、第1領域の指紋センサは元々、1フレームにおいて1回走査されるが、この解決手段において、第1領域の指紋センサは、1フレームにおいて2回走査され得、それにより、第1領域の指紋走査周波数を増加させ、第1領域の指紋検知感度を改善し、ゲームなどのシナリオについて、より良い使用経験を提供する。
【0127】
可能な実装において、第1指紋走査回路および第2指紋走査回路は互いから電気的に分離される。
【0128】
可能な実装において、タッチモジュールはさらに、プロセッサによって送信された第1指示情報を受信するように構成され、第1指示情報は、第1領域および第2領域の表示要求を指示するために使用される。
【0129】
第8態様によれば、本願の実施形態は、ディスプレイを有する電子デバイスに適用される駆動制御方法を提供し、方法は、表示ドライバによって、表示パネル上の第1領域および第2領域の表示要求を取得する段階と、第1領域の表示要求が、画像を表示することであり、第2領域の表示要求が、画像を表示しないことであるとき、表示ドライバによって、第1期間において画素データ信号を表示パネルへ送信し、第2期間において、画素データ信号を送信することをスキップする段階であって、画素データ信号は、表示パネル上で画素によって表示される内容を指示するために使用され、第1期間および第2期間は周期的に循環される、段階を備える。
【0130】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画素データ信号を送信するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において画素データ信号を送信しないことがあり得、その結果、第2期間において画素データ信号を送信するための電力消費を低減できる。
【0131】
第9態様によれば、本願の実施形態は、ディスプレイを有する電子デバイスに適用される駆動制御方法を提供し、方法は、表示ドライバによって、表示パネル上の第1領域および第2領域の表示要求を取得する段階と、第1領域の表示要求が画像を表示することであり、第2領域の表示要求が画像を表示しないことであるとき、表示ドライバによって、第1期間において画素データ信号を生成し、第2期間において画素データ信号を生成することをスキップする段階とを備える。
【0132】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画素データ信号を生成するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において画素データ信号を生成しないことがあり得、その結果、第2期間において画素データ信号を処理および生成するための電力消費を低減できる。
【0133】
第10態様によれば、本願の実施形態は、ディスプレイを有する電子デバイスに適用される駆動制御方法を提供し、方法は、表示ドライバによって、表示パネル上に第1領域および第2領域の表示要求を取得する段階と、第1領域の表示要求が画像を表示することであり、第2領域の表示要求が、画像を表示しないことであるとき、表示ドライバによって、第1期間において、プロセッサによって送信された表示パネルの画像データを受信し、第2期間において、プロセッサによって送信された表示パネルの画像データを受信することをスキップする段階とを備え、第1期間および第2期間は周期的に循環する。
【0134】
上述の解決手段において、表示ドライバは、第1領域および第2領域に対応する画像データを受信するために対応する時間リソースを割り当てる。第2領域が画像を表示する必要がないとき、表示ドライバは、第2期間において、プロセッサによって送信された画像データを受信しないことがあり得、その結果、第2期間において画像データを受信するための電力消費を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0135】
図1】本願の実施形態による電子デバイスの構造の概略図である。
【0136】
図2】本願の実施形態による電子デバイスのソフトウェア構造のブロック図である。
【0137】
図3a】本願の実施形態による屈曲表示パネルの表示ステータスの概略図である。
【0138】
図3b】本願の実施形態による別の屈曲表示パネルの表示ステータスの概略図である。
【0139】
図4a】本願の実施形態による折り畳み可能表示パネルの表示ステータスの概略図である。
【0140】
図4b】本願の実施形態による別の折り畳み可能表示パネルの表示ステータスの概略図である。
【0141】
図5】本願の実施形態による片手操作状態における表示パネルの表示ステータスの概略図である。
【0142】
図6a】本願の実施形態による駆動制御システムのシステムアーキテクチャの図である。
【0143】
図6b】本願の実施形態による別の駆動制御システムのシステムアーキテクチャの図である。
【0144】
図7】本願の実施形態による表示パネルの画素走査回路の概略図である。
【0145】
図8a】本願の実施形態による相互静電容量タッチ走査回路の概略図である。
【0146】
図8b】本願の実施形態による自己静電容量タッチ走査回路の概略図である。
【0147】
図9】本願の実施形態による駆動制御方法の機能制御の概略図である。
【0148】
図10】本願の実施形態による別の駆動制御方法の機能制御の概略図である。
【0149】
図11】本願の実施形態による、1フレームにおける、プロセッサのデータ伝送サブモジュールおよび表示ドライバのデータ受信サブモジュールの信号制御時系列の図である。
【0150】
図12】本願の実施形態による、1フレームにおける表示ドライバにおけるサブモジュールまたはユニットの有効化信号制御時系列の図である。
【0151】
図13a】本願の実施形態による、1フレームにおける画素走査回路の駆動時系列信号の図である。
【0152】
図13b】本願の実施形態による、1フレームにおける別の画素走査回路の駆動時系列信号の図である。
【0153】
図14a】本願の実施形態による、1フレームにおける相互静電容量タッチ走査回路の駆動時系列信号の図である。
【0154】
図14b】本願の実施形態による、1フレームにおける別の相互静電容量タッチ走査回路の駆動時系列信号の図である。
【0155】
図15a】本願の実施形態による、1フレームにおける自己静電容量タッチ走査回路の駆動時系列信号の図である。
【0156】
図15b】本願の実施形態による、1フレームにおける別の自己静電容量タッチ走査回路の駆動時系列信号の図である。
【0157】
図16】本願の実施形態による、1フレームにおける、2つのステータスにおけるモジュールまたはユニットの駆動時系列信号の図である。
【0158】
図17】本願の実施形態による、1フレームにおける別の画素走査回路の駆動時系列信号の図である。
【発明を実施するための形態】
【0159】
以下では、本願の実施形態における添付図面を参照して、本願の実施形態における技術的解決手段を説明する。
【0160】
本願の実施形態の説明において、別段の定めが無い限り、「/」は「または」を意味する。例えば、A/BはAまたはBを表し得る。本明細書では、「および/または」とは、関連する対象を説明するための対応関係のみを説明しており、3つの関係が存在し得ることを表している。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する、AおよびBの両方が存在する、および、Bのみが存在するという場合を表し得る。加えて、本願の実施形態における説明では、「複数」は2つ以上を意味する。
【0161】
「第1」および「第2」という以下の用語は、説明の目的を意図したものに過ぎず、相対的な重要性の表示もしくは示唆、または、示されている技術的特徴の数の暗示として理解されないものとする。したがって、「第1」または「第2」によって限定される特徴は、1または複数の特徴を明示的または黙示的に含み得る。本願の実施形態の説明では、特に明記しない限り、「複数の」が意味するのは、2つ以上である。
【0162】
本願の実施形態は、表示パネルを有する電子デバイスに適用される駆動制御方法を提供する。表示パネルは、少なくとも2つの画素グループを有し得、各画素グループは、複数の画素を含み、各画素グループは1つの表示領域に対応し、各表示領域は対応する画素走査回路を有する。各表示領域に対応する画素走査回路は具体的には、表示領域における画素を順次に駆動して電気信号を光信号に変換するように構成される。本願の本実施形態において、各表示領域に対応する画素走査回路は、互いに独立して制御されることでき、表示ドライバは、各画素走査回路の動作期間を独立に制御でき、すなわち、各画素走査回路が画素走査回路に対応する表示領域における画素を走査して駆動するときを独立に制御できる。したがって、本願の本実施形態において、対応する時間リソースが、各表示領域に対応する画素走査回路に割り当てられ得、複数の表示領域に対応する画素走査回路の時間リソースが周期的に循環される。
【0163】
例えば、表示パネルは、2つの表示領域、すなわち、第1領域および第2領域を含み、それに対応して、対応する第1画素走査回路および対応する第2画素走査回路を有する。1フレームが一例として使用される。表示ドライバは、1フレームにおける第1期間を第1領域に割り当て、当該1フレームにおける第2期間を第2領域に割り当て得る。実装において、第1期間および第2期間は間隔なしで1フレームを形成し得、第1期間および第2期間は、次のフレームにおいて引き続き循環し、それにより周期的サイクルを実装する。別の実装において、代替的に、第1期間と第2期間との間に特定の間隔があり得る。具体的には、第1期間、第2期間および間隔は1フレームを形成し、第1期間および第2期間は次のフレームにおいて引き続き循環し、それにより周期的サイクルを実装する。第1期間は、第1画素走査回路を制御して動作させるために使用され得、第2期間は、第2画素走査回路を制御して動作させるために使用され得る。このようにして、第1領域および第2領域は、第1期間および第2期間において、時分割方式で1フレームにおいて走査および駆動され、それにより、さらに画像を表示する。
【0164】
いくつかの実装シナリオにおいて、表示パネル上の表示領域は2つの表示要求を有し得る。いくつかの表示領域の表示要求は、画像を表示することであり、他のいくつかの表示領域の表示要求は、画像を表示しないことである。本願の本実施形態において、いくつかの領域は画像を表示する必要があるが他のいくつかの表示領域は画像を表示する必要がない前述の実装シナリオについて、特定のサイクルにおける時分割および領域分割駆動制御方法に基づいて、表示要求が画像を表示することである領域に対応する画素走査回路の時間リソースが到達したとき、画素走査回路は、正常に動作するよう制御され得(対応する画素を駆動して、電気信号を光信号に変換する)、表示要求が画像を表示しないことである領域に対応する画素走査回路の時間リソースが到達したとき、画素走査回路は、動作を停止するよう制御され得る(対応する画素を駆動して電気信号を光信号に変換することをスキップする)。具体的には、特定のサイクルは、いくつかの表示領域が画面オフする必要がある、または、画面オフされるように指示される期間を指す。例えば、特定のサイクルは具体的には、第1領域が画像を表示する必要があるが第2領域が画像を表示する必要がない状態に電子デバイスがある期間であり得る。電子デバイスが全画面表示から、第2領域が画像を表示する必要がない表示要求に変化することを表示ドライバが認識したとき、表示ドライバは特定のサイクルに入り得る。電子デバイスが、第2領域が画像を表示する必要がない場合から、第2領域が画像を表示する必要がある場合に変化することを表示ドライバが認識したとき、表示ドライバは特定のサイクルを終了し得る。代替的に、特定のサイクルは、第2領域が画面オフされることを指示する要求指示情報が取得された後に存在する期間であり得、特定のサイクルは、第2領域が表示を実行することを指示する要求指示情報が取得された後に終了する。代替的に、第2領域に画面オフするよう命令する命令が受信されたときに特定のサイクルに入り、第2領域に表示を実行するよう命令する命令が受信されたときに特定のサイクルは終了する。
【0165】
このようにして、既存の技術と比較して、画素走査回路は、いくらかの時間にわたって動作しないことがあり得、その結果、この期間において画素を走査するために画素走査回路が必要とする電力消費が低減される。
【0166】
したがって、表示領域および対応する画素走査回路が分割を通じて予め取得されるとき、特定の電子デバイスの特定の機能に基づいて、例えば、いくつかの機能またはシナリオにおいて、位置が画像を表示する必要がない領域、および、位置が画像を表示する必要がある領域などの設定が実行され得ることに留意されたい。表示領域の数および表示領域の位置は、これらの特定の状況に基づいて判定され得る。加えて、表示領域の位置が判定された後に、各表示領域に対応する時間リソースがさらに判定され得る。例えば、3つの表示領域が、左から右への分割を通じて均等に取得され得、各フレームにおける対応する時間リソースはそれぞれ、第1期間、第2期間および第3期間であり得、3つの期間は順次、各フレームサイクルにおいて1回循環する。加えて、3つの時間リソースの時間長は、同一でも異なってもよく、状況に基づいてさらに設定され得る。
【0167】
さらに、特定のサイクルにおける表示ドライバによる画像データの受信、処理および送信などの対応する機能は、代替的に有効化されないことがあり得る。
【0168】
さらに、特定のサイクルにおけるプロセッサによる画像データ処理および送信などの対応する機能は代替的に無効化され得る。
【0169】
さらに、画像を表示する必要がないいくつかの領域に対応する画素に電力が供給されないことがあり得る。
【0170】
なおさらに、表示パネルがタッチ機能を搭載するとき、表示パネル上の異なる表示領域は、異なるタッチ走査回路に対応し得、タッチドライバも、対応する時間リソースを各タッチ走査回路に割り当て得、複数の表示領域に対応するタッチ走査回路の時間リソースは周期的に循環する。表示要求が画像を表示することである領域に対応するタッチ走査回路の時間リソースが到達するとき、タッチ走査回路は正常に動作するよう制御され得、表示要求が画像を表示しないことである領域に対応するタッチ走査回路の時間リソースが到達するとき、タッチドライバは、タッチ走査回路によるタッチセンサの走査および駆動の動作を停止し得る。
【0171】
同様に、表示パネルが指紋認識機能を搭載するとき、表示パネルの異なる表示領域は、異なる指紋走査回路に対応し得、指紋ドライバも対応する時間リソースを各指紋走査回路に割り当て得、複数の表示領域に対応する指紋走査回路の時間リソースは周期的に循環する。表示要求が画像を表示することである領域に対応する指紋走査回路の時間リソースが到達するとき、指紋走査回路は、正常に動作するよう制御され得、表示要求が画像を表示しないことである領域に対応する指紋走査回路の時間リソースが到達するとき、指紋ドライバは、指紋走査回路によって指紋センサを走査して駆動する動作を停止し得る。
【0172】
前述の方法の部分が実行された後、その部分に対応する動作に必要な電力消費を低減できる。方法のすべての部分が実行された後、すべての部分に対応する動作に必要な電力消費を低減できる。これにより電子デバイスの連続待ち受け時間が増加する。
【0173】
以下ではまず、本願の実施形態において提供される電子デバイスを説明する。
【0174】
図1は、本願による例示的な電子デバイス100の構造の概略図である。
【0175】
電子デバイス100は、携帯電話、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブック、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、拡張現実(augmented reality、AR)デバイス、仮想現実(virtual reality、VR)デバイス、人工知能(artificial intelligence、AI)デバイス、ウェアラブルデバイス、車載デバイス、スマートホームデバイス、および/または、スマートシティデバイスであり得る。本願の実施形態において、電子デバイスの具体的な種類は特に限定されない。一般に、本願の実施形態において提供される駆動制御方法は、複数の表示領域を有する表示パネルを有する任意の電子デバイスに適用可能であり、異なる領域は同時に2つの表示状態、すなわち、可視および非可視であり得る。
【0176】
電子デバイス100は、図に示されるものより多くの、または少ないコンポーネントを有し得、または、2つ以上のコンポーネントを組み合わせ得、または、異なるコンポーネント構成を有し得ることが理解されるべきである。図に示される様々なコンポーネントは、1または複数の信号プロセッサ、および/または、特定用途向け集積回路を含むハードウェア、ソフトウェア、または、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせで実装され得る。
【0177】
電子デバイス100は、プロセッサ110、外部メモリインタフェース120、内部メモリ121、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus, USB)ポート130、充電管理モジュール140、電源管理モジュール141、バッテリ142、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、オーディオモジュール170、スピーカ170A、レシーバ170B、マイク170C、ヘッドセットジャック170D、センサモジュール180、ボタン190、モータ191、インジケータ192、カメラ193、表示画面194、加入者識別モジュール(subscriber identification module, SIM)カードインタフェース195などを含み得る。センサモジュール180は、圧力センサ180A、ジャイロセンサ180B、気圧センサ180C、磁気センサ180D、加速度センサ180E、距離センサ180F、光学式近接センサ180G、指紋センサ180H、温度センサ180J、タッチセンサ180K、周辺光センサ180L、骨伝導センサ180M等を含み得る。
【0178】
いくつかの実施形態において、プロセッサ110は、システムオンチップ(System on Chip, SOC)として構成され得、1または複数の処理ユニットを含み得る。例えば、プロセッサ110は、アプリケーションプロセッサ(application processor, AP)、モデムプロセッサ、グラフィック処理装置(graphics processing unit, GPU)、画像信号プロセッサ(image signal processor, ISP)、コントローラ、メモリ、ビデオコーデック、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor, DSP)、ベースバンドプロセッサ、および/またはニューラルネットワーク処理ユニット(neural-network processing unit, NPU)を含み得る。異なる処理ユニットは、独立したコンポーネントであり得る、または、1または複数のプロセッサに統合され得る。
【0179】
コントローラは、命令操作コードおよび時系列信号に基づいて、操作制御信号を生成し、命令フェッチおよび命令実行の制御を完了し得る。
【0180】
メモリはさらにプロセッサ110に配置され得、命令およびデータを格納するように構成される。いくつかの実施形態において、プロセッサ110におけるメモリはキャッシュである。メモリは、プロセッサ110によって使用された、または、循環的に使用される命令またはデータを格納し得る。プロセッサ110が命令またはデータを再度使用する必要がある場合、プロセッサは命令またはデータをメモリから直接的に呼び出すことができる。これにより、反復アクセスを回避し、プロセッサ110の待機時間を低減し、それにより、システム効率を改善する。
【0181】
いくつかの実施形態において、プロセッサ110は1または複数のインタフェースを含み得る。インタフェースは、集積回路間(inter-integrated circuit,I2C)インタフェース、集積回路間サウンド(inter-integrated circuit sound,I2S)インタフェース、パルスコード変調(pulse code modulation,PCM)インタフェース、汎用非同期送受信回路(universal asynchronous receiver/transmitter,UART)インタフェース、モバイル業界プロセッサインタフェース(mobile industry processor interface,MIPI)、汎用入力/出力(general-purpose input/output,GPIO)インタフェース、加入者識別モジュール(subscriber identity module,SIM)インタフェース、ユニバーサルシリアルバス(universal serial bus,USB)ポートまたは同様のものを含み得る。
【0182】
I2Cインタフェースは、双方向の同期式シリアルバスであり、1本のシリアルデータライン(serial data line、SDA)と1本のシリアルクロックライン(serial clock line、SCL)とを含む。いくつかの実施形態において、プロセッサ110は、複数のグループのI2Cバスを含み得る。プロセッサ110は、異なるI2Cバスインタフェースを介して、タッチセンサ180K、充電器、フラッシュライト、およびカメラ193などに個別に連結されてよい。例えば、プロセッサ110は、I2Cインタフェースを介してタッチセンサ180Kに連結され得、その結果、プロセッサ110は、I2Cバスインタフェースを介してタッチセンサ180Kと通信し、電子デバイス100のタッチ機能を実装し得る。
【0183】
I2Sインタフェースはオーディオ通信を実行するように構成され得る。いくつかの実施形態において、プロセッサ110は複数のグループのI2Sバスを含み得る。プロセッサ110は、I2Sバスを介してオーディオモジュール170に連結され、プロセッサ110とオーディオモジュール170との間の通信を実装し得る。いくつかの実施形態において、オーディオモジュール170は、I2Sインタフェースを通じてオーディオ信号を無線通信モジュール160へ送信し、Bluetooth(登録商標)ヘッドセットを使用することによって通話に応答する機能を実装し得る。
【0184】
PCMインタフェースはまた、オーディオ通信を実行し、アナログ信号をサンプリング、量子化、および符号化するように構成され得る。いくつかの実施形態において、オーディオモジュール170はPCMバスインタフェースを通じて無線通信モジュール160に連結され得る。いくつかの実施形態において、オーディオモジュール170は代替的に、PCMインタフェースを通じてオーディオ信号を無線通信モジュール160へ送信し、Bluetoothヘッドセットを使用することによって通話に応答する機能を実装し得る。I2SインタフェースおよびPCMインタフェースの両方は、オーディオ通信を実行するように構成され得る。
【0185】
UARTインタフェースは、ユニバーサルシリアルデータバスであり、非同期通信を実行するように構成される。バスは双方向通信バスであり得、シリアル通信とパラレル通信との間で送信予定のデータを変換する。いくつかの実施形態において、UARTインタフェースは、通常、プロセッサ110を無線通信モジュール160に接続するように構成される。例えば、プロセッサ110は、UARTインタフェースを通じて無線通信モジュール160内のBluetoothモジュールと通信して、Bluetooth機能を実装する。いくつかの実施形態において、オーディオモジュール170は、UARTインタフェースを通じてオーディオ信号を無線通信モジュール160へ送信し、Bluetoothヘッドセットを使用することによって音楽を再生する機能を実装し得る。
【0186】
MIPIインタフェースは、表示画面194またはカメラ193などのペリフェラルコンポーネントにプロセッサ110を接続するように構成され得る。MIPIインタフェースは、カメラシリアルインタフェース(camera serial interface,CSI)、およびディスプレイシリアルインタフェース(display serial interface,DSI)などを含む。いくつかの実施形態において、プロセッサ110は、CSIインタフェースを通じてカメラ193と通信し、電子デバイス100の撮影機能を実装する。プロセッサ110は、電子デバイス100の表示機能を実装するために、DSIインタフェースを介して表示画面194と通信する。具体的には、データ受信インタフェースMIPI RXおよびデータ送信インタフェースMIPI TXが含まれ得る。
【0187】
GPIOインタフェースは、ソフトウェアを使用することによって構成され得る。GPIOインタフェースは、制御信号またはデータ信号として構成され得る。いくつかの実施形態において、GPIOインタフェースは、プロセッサ110をカメラ193、表示画面194、無線通信モジュール160、オーディオモジュール170、センサモジュール180または同様のものに接続するように構成され得る。GPIOインタフェースは、I2Cインタフェース、I2Sインタフェース、UARTインタフェース、MIPIインタフェース、または同様のものとして代替的に構成され得る。
【0188】
USBポート130は、USB標準仕様に適合するポートであり、具体的には、ミニUSBポート、マイクロUSBポートまたはUSBタイプCポートまたは同様のものであってよい。USBポート130は、電子デバイス100を充電するために充電器に接続するために使用され得、電子デバイス100とペリフェラルデバイスとの間でデータを伝送するために使用され得、または、ヘッドセットを通じてオーディオを再生するためにヘッドセットに接続するために使用され得る。代替的に、ポートは、別の電子デバイス、例えばARデバイスに接続するために使用され得る。
【0189】
本願の本実施形態に示されるモジュール間のインタフェース接続関係は単に説明のための例であり、電子デバイス100の構造に対して限定を構成するものではないことが理解され得る。本願のいくつかの他の実施形態において、電子デバイス100は代替的に、本実施形態におけるインタフェース接続方式とは異なるインタフェース接続方式、または、複数のインタフェース接続方式の組み合わせを使用し得る。
【0190】
充電管理モジュール140は、充電器から充電入力を受信するように構成される。充電器は、無線充電器または有線充電器であり得る。有線充電が使用されるいくつかの実施形態において、充電管理モジュール140は、USBポート130を通じて有線充電器から充電入力を受信し得る。無線充電が使用されるいくつかの実施形態において、充電管理モジュール140は、電子デバイス100の無線充電コイルを通じて無線充電入力を受信し得る。充電管理モジュール140はさらに、バッテリ142が充電されるときに電源管理モジュール141を使用することによって電子デバイスに電力を供給し得る。
【0191】
電源管理モジュール141は、バッテリ142と、充電管理モジュール140と、プロセッサ110とを接続するように構成される。電源管理モジュール141は、バッテリ142の入力および/または充電管理モジュール140の入力を受信し、電力をプロセッサ110、内部メモリ121、表示画面194、カメラ193、無線通信モジュール160などに供給する。電源管理モジュール141はさらに、バッテリ容量、バッテリサイクル数、および、バッテリ健康状態(電気漏洩またはインピーダンス)などのパラメータをモニタリングするように構成され得る。いくつかの他の実施形態において、電源管理モジュール141は代替的に、プロセッサ110に配置され得る。いくつかの他の実施形態において、電源管理モジュール141および充電管理モジュール140は代替的に、同一デバイスに配置され得る。いくつかの実施形態において、電源管理モジュール141は別個の電源モジュールを含み得る。電源モジュールは主に、電力を表示画面194(具体的には表示画面における画素であり得る)、ならびに、表示画面194に関連する駆動回路など(例えば、表示ドライバ、タッチドライバ、および指紋ドライバ)に供給するように構成される。いくつかの実施形態において、表示画面194は複数の画素グループを含み得る。電源モジュールは、各画素グループに個別に接続され、電力を各画素グループに独立に供給し得る。さらに、特定のサイクルにおいて、電源モジュールは、いくつかの画素グループに電力を供給し、他のいくつかの画素グループに電力を供給しないことがあり得る。
【0192】
電子デバイス100の無線通信機能は、アンテナ1、アンテナ2、モバイル通信モジュール150、無線通信モジュール160、モデムプロセッサ、ベースバンドプロセッサ、および同様のものを用いることによって実装され得る。
【0193】
アンテナ1およびアンテナ2は、電磁波信号を送信および受信するように構成される。電子デバイス100の各アンテナは、1または複数の通信周波数帯をカバーするように構成されてよい。さらには、複数の異なるアンテナを多重化して、アンテナの利用を改善し得る。例えば、アンテナ1は、無線ローカルエリアネットワーク内のダイバーシティアンテナとして多重化され得る。いくつかの他の実施形態において、アンテナは、チューニングスイッチと組み合わせて用いられ得る。
【0194】
モバイル通信モジュール150は、電子デバイス100に適用される解決手段を、2G、3G、4G、5Gまたは同様のものを含む無線通信に提供し得る。モバイル通信モジュール150は、少なくとも1つのフィルタ、スイッチ、電力増幅器、低ノイズ増幅器(low noise amplifier、LNA)などを含み得る。モバイル通信モジュール150は、アンテナ1を通じて電磁波を受信し、受信された電磁波に対してフィルタリングまたは増幅などの処理を実行し、復調のために電磁波をモデムプロセッサへ送信し得る。モバイル通信モジュール150はさらに、モデムプロセッサによって変調された信号を増幅し、アンテナ1を通じた放射のために信号を電磁波に変換し得る。いくつかの実施形態においてモバイル通信モジュール150における少なくともいくつかの機能モジュールはプロセッサ110に配置され得る。いくつかの実施形態において、モバイル通信モジュール150における少なくともいくつかの機能モジュールは、プロセッサ110における少なくともいくつかのモジュールと同一のデバイスに配置され得る。
【0195】
モデムプロセッサは、変調器および復調器を含み得る。変調器は、送信対象の低周波数ベースバンド信号を中周波数または高周波数信号に変調するように構成される。復調器は、受信した電磁波信号を低周波数ベースバンド信号に復調するように構成される。次に、復調器は、復調を介して取得された低周波数ベースバンド信号を、処理のためにベースバンドプロセッサへ送信する。低周波数ベースバンド信号は、ベースバンドプロセッサによって処理され、次にアプリケーションプロセッサに送信される。アプリケーションプロセッサは、オーディオデバイス(スピーカ170A、レシーバ170B、または同様のものに限定されない)を通じて音信号を出力し、または、表示画面194を通じて画像もしくは映像を表示する。いくつかの実施形態において、モデムプロセッサは、独立のコンポーネントであり得る。いくつかの他の実施形態において、モデムプロセッサはプロセッサ110から独立し得、モバイル通信モジュール150または別の機能モジュールと共に同一デバイスに配置される。
【0196】
無線通信モジュール160は、無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area network, WLAN)(例えば、ワイヤレスフィデリティ(wireless fidelity, Wi-Fi(登録商標))ネットワーク)、Bluetooth(Bluetooth, BT)、全球測位衛星システム(global navigation satellite system, GNSS)、周波数変調(frequency modulation, FM)、近距離無線通信(near field communication, NFC)技術、赤外線(infrared, IR)技術など)を含む、電子デバイス100に適用される無線通信解決手段を提供し得る。無線通信モジュール160は、少なくとも1つの通信処理モジュールを統合する1または複数のコンポーネントであり得る。無線通信モジュール160は、アンテナ2を介して電磁波を受信し、この電磁波信号に対して周波数変調およびフィルタリング処理を実行し、処理した信号をプロセッサ110に送信する。無線通信モジュール160はさらに、プロセッサ110から送信予定の信号を受信し、信号に対して周波数変調および増幅を実行し、放射のために、アンテナ2を通じて、処理された信号を電磁波に変換し得る。
【0197】
いくつかの実施形態において、電子デバイス100におけるアンテナ1およびモバイル通信モジュール150は連結され、電子デバイス100におけるアンテナ2および無線通信モジュール160は連結され、その結果、電子デバイス100は、無線通信技術を使用することによってネットワークおよび別のデバイスと通信できる。無線通信技術は、グローバルシステム・フォー・モバイルコミュニケーションズ(global system for mobile communications, GSM(登録商標))、汎用パケット無線サービス(general packet radio service, GPRS)、符号分割多元接続(code division multiple access, CDMA)、広帯域符号分割多元接続(wideband code division multiple access, WCDMA(登録商標))、時分割符号分割多元接続(time-division code division multiple access, TD-SCDMA)、ロングタームエボリューション(long term evolution, LTE)、BT、GNSS、WLAN、NFC、FM、IR技術および/または同様のものを含み得る。GNSSは、グローバルポジショニングシステム(global positioning system、GPS)、全球測位衛星システム(global navigation satellite system、GLONASS)、北斗衛星導航系統(BeiDou navigation satellite system、BDS)、準天頂衛星システム(quasi-zenith satellite system、QZSS)、および/または衛星航法補強システム(satellite based augmentation system、SBAS)を含み得る。
【0198】
電子デバイス100は、GPU、表示画面194、およびアプリケーションプロセッサなどを使用することによって、表示機能を実装する。GPUは画像処理のためのマイクロプロセッサであり、表示画面194をアプリケーションプロセッサに接続する。GPUは、数学的および幾何学的計算を実行し、画像をレンダリングするように構成される。プロセッサ110は、プログラム命令を実行して表示情報を生成または変更する1または複数のGPUを含み得る。
【0199】
表示画面194は、画像、映像などを表示するように構成される。表示画面194はディスプレイとも称され、表示パネルを含み、表示パネルを制御する制御回路をさらに含み得る。具体的には、表示画面194は、表示駆動集積回路(Display Drive Integrated Circuit, DDIC)であり得、表示ドライバとも称される。いくつかの実施形態において、表示パネルを制御するための制御回路は表示パネル上で部分的に統合される。液晶ディスプレイ(liquid crystal display, LCD)、有機発光ダイオード(organic light-emitting diode, OLED)、アクティブマトリクス有機発光ダイオード(active-matrix organic light emitting diode, AMOLED)、フレキシブル発光ダイオード(flexible light-emitting diode, FLED)、ミニLED、マイクロLED、マイクロOLED、量子ドット発光ダイオード(quantum dot light emitting diodes, QLED)、または同様のものが表示パネルに使用され得る。いくつかの実施形態において、電子デバイス100は、1つまたはN個の表示画面194を含んでよく、Nは、1より大きい正の整数である。
【0200】
いくつかの実施形態において、表示パネルは複数の表示領域を含み得、各表示領域は画素のグループに対応し、画素は、駆動されて電力を供給された後に、対応する画像内容を表示し得る。表示パネルの各表示領域は、対応する独立の制御可能な画素走査回路を有し得、画素走査回路は、対応する表示領域における画素を順次に走査および駆動し、画像を表示するように構成される。いくつかの実施形態において、画素走査回路はゲート走査回路およびエミット走査回路を含み得る。ゲート走査回路は、表示パネル上の各行に対応する画素を順次に駆動して画素データ信号をロードするように構成され、エミット走査回路は、表示パネル上の各行に対応する画素を順次に駆動して、画素データ信号に基づいて画像を表示するように構成される。
【0201】
電子デバイス100は、ISP、カメラ193、ビデオコーデック、GPU、表示画面194、アプリケーションプロセッサなどを通じて撮影機能を実装し得る。
【0202】
ISPは、カメラ193によってフィードバックされたデータを処理するように構成される。例えば、撮影中にシャッタが押され、光がレンズを通じてカメラの感光素子へ送信される。光信号が電気信号に変換され、カメラの感光素子は電気信号を処理のためにISPに送信し、電気信号を可視画像に変換する。ISPはさらに、画像のノイズ、輝度、および色に対してアルゴリズム最適化を実行し得る。ISPはさらに、撮影シナリオの露光および色温度などのパラメータを最適化し得る。いくつかの実施形態において、ISPはカメラ193内に配置され得る。
【0203】
カメラ193は、静止画像または映像を撮像するように構成される。対象の光学画像は、レンズを介して生成され、感光素子に投影される。感光素子は、電荷結合素子(charge coupled device、CCD)または相補型金属酸化物半導体(complementary metal-oxide-semiconductor、CMOS)フォトトランジスタであってよい。感光素子は光信号を電気信号に変換し、その後、電気信号をデジタル画像信号に変換するために、電気信号をISPへ送信する。ISPは、処理ためのデジタル画像信号をDSPへ出力する。DSPは、デジタル画像信号をRGB形式またはYUV形式などの標準形式の画像信号に変換する。いくつかの実施形態において、電子デバイス100は、1つまたはN個のカメラ193を含んでよく、Nは、1より大きい正の整数である。
【0204】
デジタル信号プロセッサは、デジタル信号を処理するように構成され、上記デジタル画像信号に加えて別のデジタル信号を処理してよい。例えば、電子デバイス100が周波数を選択するとき、デジタル信号プロセッサは周波数エネルギーに対してフーリエ変換などを実行するように構成されている。
【0205】
ビデオコーデックは、デジタル映像を圧縮または展開するように構成される。電子デバイス100は1または複数のビデオコーデックをサポートし得る。したがって、電子デバイス100は、複数の符号化形式、例えば、ムービングピクチャエキスパーツグループ(moving picture experts group、MPEG)-1、MPEG-2、MPEG-3、およびMPEG-4で映像を再生または録画してよい。
【0206】
NPUは、ニューラルネットワーク(neural-network,NN)コンピューティングプロセッサである。NPUは、生物学的神経回路網の構造、例えば、人間の脳の神経細胞の間の転送モードを参照して、入力情報を迅速に処理し、自己学習をさらに継続的に実行し得る。NPUは、電子デバイス100のインテリジェント認識、例えば、画像認識、顔認識、発話認識、およびテキスト理解などのアプリケーションを実装することができる。
【0207】
外部メモリインタフェース120は、電子デバイス100の記憶容量を拡張するために、外部メモリカード(例えば、micro SDカード)に接続するように構成されてよい。外部メモリカードは、外部メモリインタフェース120を通じてプロセッサ110と通信し、データストレージ機能を実装する。例えば、音楽および映像等のファイルは外部ストレージカードに記憶される。
【0208】
内部メモリ121は、コンピュータ実行可能プログラムコードを格納するように構成され得、実行可能プログラムコードは命令を含む。プロセッサ110は、内部メモリ121に格納された命令を実行して、電子デバイス100の様々な機能アプリケーションとデータ処理とを実行する。内部メモリ121は、プログラム記憶領域およびデータ記憶領域を含み得る。プログラム記憶領域は、オペレーティングシステムおよび少なくとも1つの機能(例えば、顔認識機能、指紋認識機能、およびモバイル決済機能)が必要とするアプリケーションを格納し得る。データ記憶領域は、電子デバイス100が使用されるときに作成されるデータなど(顔情報テンプレートデータおよび指紋情報テンプレートなど)を格納し得る。加えて、内部メモリ121は、高速ランダムアクセスメモリを含んでよく、不揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリおよび汎用フラッシュストレージ(universal flash storage、UFS)をさらに含んでよい。プロセッサ110は、内部メモリ121に格納された命令、および/または、プロセッサに配置されたメモリに格納された命令を実行し、電子デバイス100の様々な機能アプリケーションおよびデータ処理を実行する。
【0209】
電子デバイス100は、例えば、オーディオモジュール170、スピーカ170A、レシーバ170B、マイク170C、ヘッドセットジャック170D、アプリケーションプロセッサなどを使用することによって、音楽再生および録音などのオーディオ機能を実装し得る。
【0210】
オーディオモジュール170は、デジタルオーディオ情報を出力のためのアナログオーディオ信号に変換するように構成され、また、アナログオーディオ入力をデジタルオーディオ信号に変換するように構成される。オーディオモジュール170はさらに、オーディオ信号を符号化および復号するように構成され得る。いくつかの実施形態において、オーディオモジュール170は、プロセッサ110に配置され得る、または、オーディオモジュール170のいくつかの機能モジュールはプロセッサ110に配置される。
【0211】
「ホーン」とも称されるスピーカ170Aは、オーディオ電気信号を音信号に変換するように構成される。電子デバイス100は、スピーカ170A上で、音楽を聴くか、または、ハンズフリーモードで通話に応答するために使用され得る。
【0212】
「イヤホン」とも称されるレシーバ170Bは、オーディオ電気信号を音信号に変換するように構成される。電子デバイス100を使用することによって通話に応答があるか、または、オーディオ情報が聞き取られるとき、レシーバ170Bは、声を聞き取るために、人間の耳の近くに配置され得る。
【0213】
「マイク」または「マイクロフォン」とも称されるマイクロフォン170Cは、音信号を電気信号に変換するように構成される。ユーザは、電話をかけるかまたは音声情報を送信するとき、人の口をマイク170Cの近くに動かして音信号をマイク170Cに入力することにより音を立てることができる。少なくとも1つのマイク170Cが電子デバイス100に配置され得る。いくつかの他の実施形態において、2つのマイクロフォン170Cが電子デバイス100に配置されて、音信号を収集し得、ノイズ低減機能を実装し得る。いくつかの他の実施形態では、指向性録音機能などを実装するべく、代替的に3つ、4つ、またはそれより多くのマイク170Cを電子デバイス100内に配置して、音信号の収集、ノイズ低減の実装、および、音源の識別を行い得る。
【0214】
ヘッドセットジャック170Dは有線ヘッドセットに接続するように構成される。ヘッドセットジャック170DはUSBポート130であり得るか、または、3.5mmオープンモバイル端末プラットフォーム(open mobile terminal platform, OMTP)規格インタフェースもしくは米国セルラー通信工業会(cellular telecommunications industry association of the USA, CTIA)規格インタフェースであり得る。
【0215】
圧力センサ180Aは、圧力信号を検知するように構成され、圧力信号を電気信号に変換し得る。いくつかの実施形態において、圧力センサ180Aは、表示画面194に配置されてよい。複数のタイプの圧力センサ180A、例えば、抵抗式圧力センサ、誘導式圧力センサ、静電容量式圧力センサがある。
【0216】
静電容量式圧力センサは、導電材料で作られた少なくとも2つの平行なプレートを含み得る。圧力センサ180Aに力が加えられるとき、電極間の静電容量が変化する。電子デバイス100は、静電容量の変化に基づいて圧力強度を判定する。表示画面194に対してタッチ操作が実行されるとき、電子デバイス100は、圧力センサ180Aを使用することによってタッチ操作の強度を検出する。電子デバイス100は、圧力センサ180Aの検出信号に基づいてタッチ位置を計算し得る。いくつかの実施形態において、同一のタッチ位置で実行されるが、異なるタッチ操作強度を有するタッチ操作は、異なる操作命令に対応し得る。例えば、タッチ操作強度が第1圧力閾値未満であるタッチ操作がメッセージアプリケーションアイコンに対して実行されるとき、メッセージを見るための命令が実行される。タッチ操作強度が第1圧力閾値以上であるタッチ操作がメッセージアプリケーションアイコンに対して実行されるとき、新たにメッセージを作成するための命令が実行される。
【0217】
ジャイロスコープセンサ180Bは、電子デバイス100の動作姿勢を判定するように構成され得る。いくつかの実施形態において、3軸(すなわち、軸X、Y、Z)の周囲の電子デバイス100の角速度が、ジャイロスコープセンサ180Bを使用することによって判定され得る。ジャイロスコープセンサ180Bは、撮影中に手ぶれ補正を実装するように構成され得る。例えば、シャッタが押されるとき、ジャイロスコープセンサ180Bが、電子デバイス100が震える角度を検出し、角度に基づいて、レンズモジュールが補償する必要がある距離を計算し、逆の動きを通じて、レンズが電子デバイス100の震えを相殺することを可能にし、手ぶれ補正を実装する。ジャイロスコープセンサ180Bはさらに、ナビゲーションシナリオおよび動き検知ゲームシナリオにおいて使用され得る。
【0218】
気圧センサ180Cは気圧を測定するように構成される。いくつかの実施形態において、電子デバイス100は、測位およびナビゲーションを支援するために、気圧センサ180Cが測定した大気圧の値に基づいて標高を計算する。
【0219】
磁気センサ180Dは、ホール効果センサを含む。電子デバイス100は、磁気センサ180Dを使用することによってフリップカバーまたはレザーケースの開閉を検出し得る。いくつかの実施形態において、電子デバイス100が折り畳み式携帯電話である場合、電子デバイス100は、磁気センサ180Dを使用することによって、フリップカバーの開閉を検出し得る。さらに、フリップカバーを開くときの自動ロック解除などの特徴が、レザーケースの検出された開閉状態、または、フリップカバーの検出された開閉状態に基づいて設定される。
【0220】
加速度センサ180Eは、電子デバイス100の様々な方向(通常は3軸)の加速度を検出し得、電子デバイス100が静止しているときの重力の大きさおよび方向を検出し得る。加速度センサ180Eはさらに、電子デバイスの姿勢を認識するように構成されてよく、横長モードと縦長モードとの画面切り替え、歩数計または別の用途において用いられる。
【0221】
距離センサ180Fは、距離を測定するように構成される。電子デバイス100は、赤外線またはレーザの方式で距離を測定し得る。いくつかの実施形態において、撮影シナリオでは、電子デバイス100は、距離センサ180Fを使用することによって距離を測定し、迅速な焦点合わせを実装し得る。
【0222】
光学式近接センサ180Gは、例えば、発光ダイオード(LED)と、フォトダイオードなどの光検出器とを含み得る。発光ダイオードは赤外線発光ダイオードであり得る。電子デバイス100は、発光ダイオードを使用することによって赤外光を発する。電子デバイス100は、フォトダイオードを使用することによって近くの物体から反射された赤外線光を検出する。反映された光が多く検出されるとき、電子デバイス100は、電子デバイス100の近くに物体があると判定し得る。反映された光が多く検出されないとき、電子デバイス100は、電子デバイス100の近くに物体が無いと判定し得る。電子デバイス100は、光学式近接センサ180Gを使用することによって、ユーザが通話のために電子デバイス100を耳の近くに保持していることを検出して、電力節約のために画面を自動的にオフにし得る。光学式近接センサ180Gは、画面を自動的にロック解除またはロックするために、レザーケースモードまたはポケットモードで使用されてもよい。
【0223】
周辺光センサ180Lは、周辺光輝度を検知するように構成される。電子デバイス100は、検知した周辺光輝度に基づいて、表示画面194の輝度を適応的に調整してよい。周辺光センサ180Lはまた、撮影中にホワイトバランスを自動的に調整するように構成され得る。周辺光センサ180Lはさらに、光学式近接センサ180Gと協働して、電子デバイス100がポケットの中にあるかどうかを検出して、偶発的なタッチを防止し得る。
【0224】
指紋センサ180Hは指紋を収集するように構成される。電子デバイス100は、収集された指紋の特徴を用いて、指紋ベースのロック解除、アプリケーションロックアクセス、指紋ベースの撮影および指紋ベースの通話応答等を実装し得る。いくつかの実施形態において、指紋センサ180Hは対応する指紋走査回路および指紋ドライバ(または指紋駆動回路と称される)を有し、指紋センサ180Hを駆動して指紋信号をモニタリングしてフィードバックするように構成される。
【0225】
温度センサ180Jは、温度を検出するように構成される。いくつかの実施形態において、電子デバイス100は、温度センサ180Jにより検出される温度に基づいて温度処理ポリシを実行する。例えば、温度センサ180Jにより報告される温度が閾値を超えている場合は、電子デバイス100は、温度センサ180Jの近くに位置するプロセッサの性能を低下させることで、電力消費を低減して熱保護を実装する。いくつかの他の実施形態において、温度が別の閾値より下であるとき、電子デバイス100は、電子デバイス100が低温に起因して異常にシャットダウンすることを防止するためにバッテリ142を加熱する。いくつかの他の実施形態では、温度がなお別の閾値より低い場合、電子デバイス100はバッテリ142の出力電圧を増やして、低温による異常なシャットダウンを回避する。
【0226】
タッチセンサ180Kは「タッチコンポーネント」または「タッチセンサ」とも称される。タッチセンサ180Kは表示画面194上に配置され得、タッチセンサ180Kおよび表示画面194は、「タッチ画面」とも称されるタッチ画面を形成する。タッチセンサ180Kは、タッチセンサ180K上またはタッチセンサ180Kの近くで実行されるタッチ操作を検出するように構成される。タッチセンサは、検出されたタッチ操作をアプリケーションプロセッサに転送し、タッチイベントのタイプを判定し得る。タッチ操作に関連する可視出力が表示画面194上に提供され得る。いくつかの他の実施形態において、タッチセンサ180Kは代替的に、表示画面194の位置とは異なる位置において、電子デバイス100の表面上に配置され得る。いくつかの実施形態において、タッチセンサ180Kは、タッチセンサ180Kを駆動してタッチ信号モニタリングおよびフィードバックを実行するように構成される、対応するタッチ走査回路およびタッチドライバ(またはタッチ駆動回路)を有する。
【0227】
骨伝導センサ180Mは振動信号を取得し得る。いくつかの実施形態において、骨伝導センサ180Mは、人の声帯部分の振動骨の振動信号を取得し得る。骨伝導センサ180Mはまた、人間の脈に接触し、血圧鼓動信号を受信し得る。いくつかの実施形態において、骨伝導センサ180Mはまた、ヘッドセットに配置されて骨伝導ヘッドセットを実現し得る。オーディオモジュール170は、声帯部分の振動骨の振動信号であって、骨伝導センサ180Mにより取得される振動信号に基づく解析を介して音声信号を取得し、音声機能を実装し得る。アプリケーションプロセッサは、骨伝導センサ180Mにより取得される血圧鼓動信号に基づいて心拍数情報を解析し、心拍数検出機能を実装し得る。
【0228】
ボタン190は、電源ボタン、音量ボタン、および同様のものを含む。ボタン190は機械的ボタンであり得る、または、タッチボタンであり得る。電子デバイス100は、ボタンの入力を受信し、電子デバイス100のユーザ設定および機能制御に関連するボタン信号入力を生成し得る。
【0229】
モータ191は振動プロンプトを生成し得る。モータ191は、着信振動プロンプトおよびタッチ振動フィードバックを生成するように構成され得る。例えば、異なるアプリケーション(例えば、写真撮影およびオーディオ再生)で実行されるタッチ操作は、異なる振動フィードバック効果に対応してよい。モータ191はまた、表示画面194の異なる領域に対して実行されたタッチ操作についての異なる振動フィードバック効果に対応し得る。異なるアプリケーションシナリオ(例えば、時間リマインダシナリオ、情報受信シナリオ、アラームクロックシナリオ、およびゲームシナリオ)は、異なる振動フィードバック効果に対応していてもよい。タッチ振動フィードバック効果がさらにカスタマイズされ得る。
【0230】
インジケータ192はインジケータライトであり得、充電ステータスおよび電力変化を示すように構成され得る、または、メッセージ、不在着信、通知などを示すように構成され得る。
【0231】
SIMカードインタフェース195は、SIMカードに接続されるように構成される。SIMカードは、電子デバイス100との接触または電子デバイス100からの分離を実装すべく、SIMカードインタフェース195に挿入されてもよく、または、SIMカードインタフェース195から除去されてもよい。電子デバイス100は、1つまたはNのSIMカードインタフェースをサポートしてよく、ここで、Nは、1より大きな正の整数である。SIMカードインタフェース195は、nano-SIMカード、micro-SIMカードおよびSIMカードなどをサポートできる。複数のカードが同一のSIMカードインタフェース195に同時に挿入され得る。複数のカードは同じ種類、または異なる種類であり得る。SIMカードインタフェース195は異なる種類のSIMカードに適用可能である。SIMカードインタフェース195はまた、外部ストレージカードに適用可能である。電子デバイス100は、SIMカードを通じてネットワークとインタラクトして、通話およびデータ通信などの機能を実装する。いくつかの実施形態において、電子デバイス100は、eSIM、すなわち、組み込みSIMカードを使用する。eSIMカードは、電子デバイス100に組み込まれ得、電子デバイス100から分離されることはできない。
【0232】
電子デバイス100のソフトウェアシステムは、階層型アーキテクチャ、イベント駆動型アーキテクチャ、マイクロカーネルアーキテクチャ、マイクロサービスアーキテクチャ、またはクラウドアーキテクチャを使用し得る。本発明の実施形態において、電子デバイス100のソフトウェア構造を説明するために、階層型アーキテクチャのAndroid(登録商標)システムが一例として使用される。
【0233】
図2は、本願の実施形態による電子デバイス100のソフトウェア構造のブロック図である。
【0234】
階層型アーキテクチャにおいて、ソフトウェアは複数の層に分割され、各層は明確な役割およびタスクを有する。層はソフトウェアインタフェースを通じて互いに通信する。いくつかの実施形態において、Androidシステムは、4つの層、すなわち、上から下に、アプリケーション層、アプリケーションフレームワーク層、Androidランタイム(Android runtime)およびシステムライブラリ、ならびに、カーネル層に分割される。
【0235】
アプリケーション層は一連のアプリケーションパッケージを含み得る。
【0236】
図2に示されるように、アプリケーションパッケージは、カメラ、ギャラリー、カレンダ、電話、地図、ナビゲーション、WLAN、Bluetooth、音楽、映像およびメッセージなどのアプリケーションを含み得る。
【0237】
アプリケーションフレームワーク層は、アプリケーション層におけるアプリケーションのためのアプリケーションプログラミングインタフェース(application programming interface、API)およびプログラミングフレームワークを提供する。アプリケーションフレームワーク層は、いくつかの事前定義された機能を含む。
【0238】
図2に示すように、アプリケーションフレームワーク層は、ウィンドウマネージャ、コンテンツプロバイダ、ビューシステム、電話マネージャ、リソースマネージャ、および通知マネージャなどを含み得る。
【0239】
ウィンドウマネージャは、ウィンドウプログラムを管理するように構成される。ウィンドウマネージャは、表示画面のサイズを取得すること、ステータスバーがあるかどうかを判定すること、画面ロックを実行すること、およびスクリーンショットを撮ることなどを実施してよい。
【0240】
コンテンツプロバイダは、データを格納および取得し、データがアプリケーションによってアクセスされることを可能にするように構成される。データは、映像、画像、音声、発信通話および着信通話、閲覧履歴およびブックマーク、ならびに電話帳などを含んでよい。
【0241】
ビューシステムは、テキストを表示するためのコントロール、および、画像を表示するためのコントロールなどの視覚的コントロールを含む。ビューシステムはアプリケーションを構築するように構成され得る。表示インタフェースは1または複数のビューを含み得る。例えば、メッセージ通知アイコンを含む表示インタフェースは、テキスト表示ビューおよびピクチャ表示ビューを含み得る。
【0242】
電話マネージャは、電子デバイス100の通信機能、例えば、通話ステータス(通話応答または通話拒否を含む)の管理を提供するように構成される。
【0243】
リソースマネージャは、ローカライズされた文字列、アイコン、ピクチャ、レイアウトファイル、および映像ファイルなど、アプリケーションのための様々なリソースを提供する。
【0244】
通知マネージャは、アプリケーションがステータスバーに通知情報を表示することを可能にし、通知型メッセージを伝達するように構成され得る。表示された通知情報は、短い一時停止の後に自動的に消え、ユーザインタラクションを必要としないことがあり得る。例えば、通知マネージャは、ダウンロードの完了およびメッセージプロンプトなどの通知を提供するように構成される。通知マネージャは代替的に、グラフまたはスクロールバーテキストの形成でシステムの上部におけるステータスバーに現れる通知、例えば、バックグラウンドで実行するアプリケーションの通知、または、ダイアログウィンドウの形成で画面上に現れる通知であり得る。例えば、テキスト情報がステータスバーに表示されたり、アラート音が再生されたり、電子デバイスが振動したり、インジケータライトが点滅したりする。
【0245】
Androidランタイムは、カーネルライブラリおよび仮想マシンを含む。Androidランタイムは、Androidシステムのスケジューリングおよび管理を担う。
【0246】
カーネルライブラリは、2つの部分、すなわち、Java(登録商標)言語において呼び出される必要がある機能、および、Androidのカーネルライブラリを含む。
【0247】
アプリケーション層およびアプリケーションフレームワーク層は仮想マシン上で実行する。仮想マシンは、アプリケーション層およびアプリケーションフレームワーク層においてバイナリファイルとしてJavaファイルを実行する。仮想マシンは、オブジェクトのライフサイクル管理、スタック管理、スレッド管理、セキュリティおよび例外の管理、およびガベージコレクションなどの機能を実装するように構成されている。
【0248】
システムライブラリは、複数の機能モジュール、例えば、サーフェスマネージャ(surface manager)、メディアライブラリ(media library)、3次元グラフィックス処理ライブラリ(例えば、OpenGL ES)、および2Dグラフィックスエンジン(例えば、SGL)を含み得る。
【0249】
サーフェスマネージャは、ディスプレイサブシステムを管理し、複数のアプリケーションについて、2D層および3D層の融合を提供するように構成される。
【0250】
メディアライブラリは、複数の一般に使用される形式におけるオーディオおよび映像、静止画像ファイルなどの再生および記録をサポートする。メディアライブラリは、複数のオーディオ符号化形式および映像符号化形式、例えば、MPEG-4、H.264、MP3、AAC、AMR、JPG、およびPNGをサポートすることができる。
【0251】
3次元グラフィックス処理ライブラリは、3次元グラフィックス描画、画像レンダリング、合成、および層処理などを実装するように構成される。
【0252】
2Dグラフィックスエンジンは、2D描画のための描画エンジンである。
【0253】
カーネル層はハードウェアとソフトウェアとの間の層である。カーネル層は、少なくとも、表示ドライバ、カメラドライバ、オーディオドライバおよびセンサドライバを含む。
【0254】
以下では、撮影シナリオを参照して、電子デバイス100のソフトウェアおよびハードウェアの動作手順の例を説明する。
【0255】
タッチセンサ180Kがタッチ操作を受信するとき、対応するハードウェア割り込みがカーネル層へ送信される。カーネル層は、タッチ操作を処理して元の入力イベント(タッチ操作のタッチ座標およびタイムスタンプ等の情報を含む)にする。元の入力イベントはカーネル層に格納される。アプリケーションフレームワーク層は元の入力イベントをカーネル層から取得し、入力イベントに対応する制御を識別する。タッチ操作がタッチ/タップ操作であり、タップ操作に対応する制御がカメラアプリケーションアイコンの制御である例が使用される。カメラアプリケーションは、アプリケーションフレームワーク層のインタフェースを呼び出し、その結果、カメラアプリケーションが起動される。次に、カーネル層を呼び出すことによってカメラドライバが開始され、カメラ193を使用することによって静止画像または映像が撮像される。
【0256】
本願の実施形態において提供される駆動制御方法をより良く説明するために、以下ではまず、本願の実施形態における駆動制御方法が適用可能である実装シナリオを説明する。
【0257】
本願の実施形態は、表示パネルを有する電子デバイスに適用可能である。表示パネルは少なくとも2つの表示領域を有し、これらの表示領域は予め分割を通じて取得される。例えば、表示パネルは、表示パネルの中心線を臨界線として使用することによって、同様の面積を有する2つの表示領域に予め分割され得、または、表示領域は、別の設計に基づく分割を通じて取得され得る。さらに、本願の実施形態における表示領域は、2つの表示要求、すなわち、画像を表示する必要がある表示要求、および、画像を表示する必要がない表示要求を有し得る。
【0258】
したがって、電子デバイスの表示パネル上に3つの表示シナリオがあると理解され得る。第1に、すべての画像表示領域が画像を表示する必要がある(全画面表示)。第2に、どの表示領域も画像を表示する必要がない(全画面非表示、例えば画面オフ状態)。第3に、複数の表示領域において、いくつかの表示領域が画像を表示する必要があるが、他のいくつかの表示領域は画像を表示する必要がない。
【0259】
可能な実装において、電子デバイスは、湾曲表示パネルを有するデバイスであり得、表示パネル10の第1領域101は、電子デバイスの前表面上に構成され得、第2領域102(湾曲部分)は、電子デバイスの側面上に構成され得る。図3aおよび図3bの各々は、1つの第1領域101および2つの第2領域102を有する湾曲表示パネルを有するデバイスを示す。いくつかの実装シナリオにおいて、図3aに示されるように、第1領域101および第2領域102の両方は画像を表示する。いくつかの実装シナリオにおいて、図3bに示されるように、第1領域101だけが画像を表示することが可能であり、第2領域102は、画像を表示することが可能でない。当然、いくつかの場合において、第1領域101も第2領域102も画像を表示しないことがあり得る。
【0260】
別の可能な実装において、電子デバイスは折り畳み可能であり得、対応する表示パネル10も可撓性で折り畳み可能であり得る。本実装において、表示パネル10の表示領域は、電子デバイスの折り畳み部分に基づいて判定され得る。2つ折りの電子デバイスが一例として使用される。図4aは、折り畳み状態(折り畳みプロセスを含み得る)の電子デバイスの表示ステータスの概略図である。折り畳み状態において、第1領域101は画像を表示し得、第2領域102は画像を表示しないことがあり得ることが分かる。図4aに示される屈曲領域は、第1領域101として設定され得、もしくは、第2領域102として設定され得、または、屈曲領域の一部は第1領域101として設定され得、屈曲領域の一部は第2領域102として設定される(例えば、屈曲領域は中心線から隔てられ、左側が第1領域101であり、右側が第2領域102である)ことに留意されたい。具体的には、設定が実際の状況に基づいて実行され得る。これは本願において具体的に限定されない。図4bは、展開状態(展開プロセスを含み得る)における電子デバイスの表示状態の概略図である。展開状態において、第1領域101および第2領域102の両方は画像を表示し得ることが分かり得る。当然、いくつかの場合において、第1領域101も第2領域102も画像を表示しないことがあり得る。
【0261】
別の可能な実装において、電子デバイスはまた、分割画面表示または片手操作の別の機能を有し得る。分割画面表示機能が使用されるとき、いくつかの領域は画像を表示しないことがあり得る。片手操作機能が使用されるとき、表示領域は、ユーザが片手でタッチできる領域に絞られ得る。したがって、いくつかの領域はまた、画像を表示しない。したがって、固定的にいくつかの表示領域が画像を表示せず、他の表示領域が画像を表示する前述の2つの場合と同様の任意の場合が、本願の実施形態における使用シナリオに適用可能である。例えば、図5に示される、片手操作機能が使用されるシナリオにおいて、第1領域101は画像を表示し、第2領域102は画像を表示しない。全画面操作が再開されるとき、第1領域101および第2領域102の両方が表示状態にあり得る。
【0262】
本願の実施形態において、いくつかの領域が画像を表示する必要があるが、他のいくつかの領域が画像を表示する必要がない前述の複数の実装シナリオと同様の実装シナリオにおける電子デバイスについて、時分割および領域分割方式で異なる表示領域に対して走査および駆動制御が実行され、その結果、電子デバイスの関連する駆動モジュールおよび電源モジュールが、いくらかの期間にわたって動作を停止し、画像を表示する必要がない表示領域における画素を駆動して電力を供給することを停止し、または、画像を表示する必要がない表示領域のタッチセンサを駆動することを停止し、または、画像を表示する必要がない表示領域の指紋センサを駆動することを停止し得る。このようにして、画像を表示する必要がない表示領域についての関連する駆動および電力供給のために電子デバイスによって生成される電力消費が低減され、電子デバイスの連続待ち受け時間が増加される。
【0263】
以下では、本願の実施形態において提供される駆動制御方法を詳細に説明する。第1に、本願の実施形態における駆動制御方法が適用可能である駆動制御システムが説明される。駆動制御システムは、図1に示される電子デバイスにおいて使用され得る。
【0264】
図6aおよび図6bは、本願の実施形態による2つの駆動制御システムのシステムアーキテクチャの図である。2つのシステムアーキテクチャは部分的に異なるだけなので、区別された方式で下において明示的に説明されないすべての内容は、図6aおよび図6bに示される2つのシステムアーキテクチャに適用可能である。
【0265】
図6aおよび図6bに示される駆動制御システムは各々、表示パネル10、プロセッサ20、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60を含む。
【0266】
表示パネル10および表示ドライバ30はまた、表示モジュール、表示画面またはディスプレイと総称され得ることに留意されたい。表示パネル10および表示ドライバ30は独立したものであり得るか、または、共にカプセル化され得る。
【0267】
表示パネル10は画像を表示するように構成され、少なくとも2つの表示領域を含み得る。例えば、図6aおよび図6bに示されるように、表示パネル10は第1領域101および第2領域102を含み得る。表示パネル10は、より多くの表示領域、例えば第3領域および第4領域を含み得ることが理解され得る。しかしながら、表示パネル10が複数の領域に分割される場合、表示領域の数に関わらず、異なる領域の駆動制御方式は一致する。したがって、本願の本実施形態において、2つの表示領域および3つの表示領域は主に、詳細な説明のための一例として使用される。
【0268】
第1領域101および第2領域102は単に、表示パネル10の表示領域を区別するために使用され、表示パネル10が物理的に2つの部分に分割されることを意味するものではないことに留意されたい。本願の実施形態における表示パネル10は、連続した完全な表示画面である。
【0269】
本願の実施形態において、表示パネルの表示要求は、画像を表示する必要があること、または、画像を表示する必要がないことであり得る。例えば、第1領域101および第2領域102の両方が画像を表示する必要がある場合、第1領域101および第2領域102の両方は画像を表示し得、第1領域101および第2領域102のいずれも画像を表示する必要がない場合、第1領域101および第2領域102のいずれも画像を表示しないことがあり得、または、第1領域101が画像を表示する必要があるが、第2領域102が画像を表示する必要がない場合、第1領域101は画像を表示し得、第2領域102は画像を表示しない。
【0270】
具体的には、表示パネル10は、複数の画素を含む(画素は、光を独立に放出することが可能なダイオードとして理解され得る)。画素が画素走査回路によって駆動された後に、データ線を使用することによって、画素データ信号が画素にロードされ得、電源モジュール40によって提供される電力電圧が追加される。このようにして、画素は光を放出し、異なる色を表示し、電気信号を光信号に変換し得、それにより、出力すべき画像を表示パネル10上に提示する。
【0271】
図7を一例として使用することによって、本願の実施形態における表示パネル10の画素走査回路設計を以下で説明する。第1領域101および第2領域102はそれぞれ、第1画素走査回路および第2画素走査回路とそれぞれ称され得る対応する画素走査回路を有する。画素走査回路は、図7に示される複数の行走査線および複数の送信線を含み、複数の行走査線はゲート走査回路と称され得、複数の送信線はエミット走査回路と称され得る。いくつかの実施形態において、複数の行走査線および複数の送信線は表示パネル10上で統合され得るか、または独立モジュールとして使用され得る。表示パネル10上で統合される場合において、複数の行走査線は、アレイ上のゲート走査回路(Gate scan circuit on array, GOA)と称され得、複数の送信線は、アレイ上のエミット走査回路(Emit scan circuit on array, EOA)と称され得る。
【0272】
既存の技術において、一般に、表示パネル全体は128×64の画素を有し、画素は、行列の行および列の形式で適切に配置される。換言すると、各行は128の画素を含み、各列は64の画素を含む。画素の各行は、1つの行走査線および1つの送信線に共同で接続され得、画素の各列は、1つのデータ線に共同で接続され得る。行走査線は、行走査線が位置する行におけるすべての画素を駆動するために使用され得、その結果、データ線を使用することによって伝送が実行される画素データ信号は、走査行における画素にロードされ得る。送信線は、画素をオンにするために使用され得、その結果、電源モジュール40が電力を画素に供給するとき、画素は継続的に光を放出して画像を表示できる。
【0273】
本願の実施形態において、異なる数の画素が異なる表示領域に割り当てられる。第1領域101および第2領域102は一例として使用される。第1領域101および第2領域102が、サイズが等しいもしくは近い領域である場合、第1領域101および第2領域102は各々、64×64の画素を含み得る。代替的に、第1領域101および第2領域102における画素は、異なるサイズ要求に基づいて割り当てられ得る。例えば、第1領域101は、32×64の画素を含み、第2領域102は、96×64の画素を含む。同様に、分割を通じて取得される第1領域101および第2領域102の各々はまた、複数の画素を含み、各表示領域は表示パネル全体と同一の画素配置方式、および、表示パネル全体と同一の行走査線と送信線との間の接続関係を有する。既存の技術と比較して、本願の実施形態における画素走査回路の設計の相違点は主に、第1画素走査回路および第2画素走査回路が互いに独立し、すなわち、第1画素走査回路および第2画素走査回路は互いに独立して制御され、換言すれば、第1画素走査回路における行走査線は、第2画素走査回路における行走査線から電気的に分離され、第1画素走査回路における送信線も、第2画素走査回路における送信線から電気的に分離されるという点である。
【0274】
以下では、表示ドライバ30を参照して、本願の実施形態における表示パネル10の表示原理を説明する。
【0275】
表示ドライバ30は、表示パネル10に入力されるべき表示画像データ(写真および映像など)を受信して処理するように構成される。加えて、表示ドライバ30は、画素走査回路および画素との接続関係を有し、画素走査回路の駆動を制御して、表示パネル10が画像を表示することを可能にし得る。具体的な実装において、表示ドライバ30はまた、表示ドライバ集積回路(Display Drive Integrated Circuit, DDIC)または表示ドライバチップと称され得る。
【0276】
具体的には、表示ドライバ30は、データ受信サブモジュール301、データストレージサブモジュール302、データ処理サブモジュール303および走査制御サブモジュール304を含み得る。データ受信サブモジュール301は画像データを受信するように構成され、画像データは通常プロセッサ20からのものである。例えば、データ受信サブモジュール301は通信インタフェースであり得、具体的にはMIPI RX(MIPI RXは、MIPIプロトコルにおけるデータ受信モジュールである)であり得、画像データを受信および復号するように構成される。データストレージサブモジュール302は、復号された画像データを格納するように構成され、具体的にはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であり得る。データ処理サブモジュール303は、データストレージサブモジュール302における画像データを処理し、画像データを画素データ信号に変換するように構成される。具体的には、画像データは一般にデジタル信号であり、データ処理サブモジュール303は画像データに対してデジタル-アナログ変換を実行してデジタル信号をアナログ信号に変換し得る。データ処理サブモジュール303はさらに、アナログ信号に対して電圧増幅を実行し得、その結果、アナログ信号はロバストな駆動能力を有する。データ処理サブモジュール303によって処理された後に出力される画素データ信号は、データ線を使用することによって対応する画素に入力され得る。さらに、より良い表示効果を有するために、追加のレンダリングなどの他の処理がさらに画像データに対して実行され得る。機能のこの部分は、プロセッサ20によっても実装され得る。例えば、表示ドライバ30は、ガンマ回路を使用することによってデジタル-アナログ変換機能を実装し得、オペアンプ回路(Operational Amplifier Circuit)を使用することによってアナログ信号に対する電圧増幅を実装し得る。走査制御サブモジュール304は、表示パネル10に対応する画素走査回路を駆動するように構成され、本願の実施形態において、主に、各表示領域に対応する画素走査回路を独立に制御するように構成される。図6aおよび図6bに示される実施形態において、走査制御サブモジュール304は、第1画素走査回路および第2画素走査回路を独立に制御および駆動し得、すなわち、第1画素走査回路および第2画素走査回路のいずれかを独立に駆動し得、その結果、第1画素走査回路または第2画素走査回路は、上で言及された画素の行ごとの走査を実行する。
【0277】
具体的な実装において、表示領域が表示状態にある場合、表示ドライバ30におけるデータ処理サブモジュール303がデータ線を使用することによって画素データ信号を対応する画素に入力するとき、走査制御サブモジュール304は、表示領域に対応する画素走査回路を同時に駆動し得、その結果、画素走査回路は、表示領域における画素の走査を開始して、それにより、画素データ信号を画素にロードする。表示パネル10は非常に多くの数の画素を有し、非常に多くの数のデータ線に対応するので、固定のデータ出力チャネルが各データ線に割り当てられる場合、表示ドライバ30のサイズは非常に大きいことに留意されたい。したがって、いくつかの実施形態において、走査制御サブモジュール304は、走査制御ユニット3042およびデータ切り替え制御ユニット3041を含み得る。データ切り替え制御ユニット3041は、マルチプレクサ(MUX)であり得、主に1つのデータ出力チャネルを複数のデータ線に多重化するように構成される。例えば、第1行における画素が走査されるとき、データ切り替え制御ユニット3041はまず、データ出力チャネルをいくつかのデータ線に接続して、いくつかの画素に対応する画素データ信号を送信し、次に、データ出力チャネルをいくつかの他のデータ線に切り替え、いくつかの他の画素に対応する画素データ信号を送信し得る。
【0278】
走査制御ユニット3042は主に、画素走査回路に対して駆動制御を実装するように構成される。
【0279】
以下ではさらに、本願の実施形態において時分割および領域分割方式で画素走査回路に対して走査制御ユニット3042によって実行される駆動制御を説明する。
【0280】
走査制御ユニット3042は具体的には、走査制御回路であり得、第1画素走査回路および第2画素走査回路に接続され得、その結果、第1画素走査回路および第2画素走査回路は独立に制御され得、すなわち、第1領域101および第2領域102の走査および駆動および画像表示は独立に制御され得る。
【0281】
いくつかの実施形態において、図6aに示されるように、画素走査回路は良好な駆動能力を有し、画素の行全体を同時に駆動し得る。したがって、走査制御サブモジュール304は走査制御ユニット3042を含み得、走査制御ユニット3042は、第1画素走査回路および第2画素走査回路における行走査線および送信線に接続される。第1領域101が一例として使用される。走査制御ユニット3042は、表示駆動信号(表示駆動信号グループ1)を第1画素走査回路における行走査線および送信線へ送信し得、表示駆動信号グループ1は具体的には、開始信号およびクロック信号を含み、その結果、第1画素走査回路は画素を行ごとに走査および駆動することを開始する。具体的には、開始信号は、第1画素走査回路における第1行にある行走査線および送信線へ送信され、その結果、第1行は画素の駆動を開始する。クロック信号は、第1画素走査回路の行ごとの走査のリズムを制御するために使用される。行を走査する時点に到達するたびに、クロック信号が第1画素走査回路の対応する行の行走査線および送信線へ送信され得る。走査および駆動中、第1行に対応する行走査線および送信線は、開始信号に基づいて、第1行に対応するすべての画素を駆動し、第2行、第3行、...、および第n行が、行ごとにクロック信号のリズムに基づいて走査され、第1領域101におけるすべての画素が走査されるまで続く。同様に、走査制御ユニット3042はまた、(表示駆動信号)表示駆動信号グループ2を第2画素走査回路における第1行に対応する行走査線および送信線へ送信し得、表示駆動信号グループ2はまた、開始信号およびクロック信号を含み、その結果、第2画素走査回路はまた、第2領域102におけるすべての画素を走査および駆動し得る。
【0282】
いくつかの他の実施形態において、図6bに示されるように、画素走査回路は弱い駆動能力を有し、駆動信号は、画素の行全体を駆動するために、左側および右側で同時にロードされる必要がある。したがって、図6bに示される実施形態において、走査制御サブモジュール304は2つの走査制御ユニット、すなわち、走査制御ユニット3042Lおよび走査制御ユニット3042Rを含み得る。第1領域101がなお一例として使用される。走査制御ユニット3042Lおよび走査制御ユニット3042Rは、表示駆動信号グループを、第1画素走査回路における第1行に対応する行走査線および送信線へ同時に送信し得る。具体的には、走査制御ユニット3042Lは、表示駆動信号グループ1Lを、第1画素走査回路における第1行に対応する行走査線および送信線へ送信し得、走査制御ユニット3042Rは、表示駆動信号グループ1Rを、第2画素走査回路における第1行に対応する行走査線および送信線の右半分の部分へ送信し得る。図6aにおける実施形態と同様に、表示駆動信号グループ1Lおよび表示駆動信号グループ1Rも各々、開始信号およびクロック信号を含み、その結果、第1領域101の第1画素走査回路の左半分部分は、行ごとに第1領域101の左部分における画素を走査および駆動し、第1領域101の第1画素走査回路の右半分の部分は、行ごとに第1領域101の右部分における画素を走査および駆動する。2つの部分は共に動作して、行ごとに第1領域101におけるすべての画素を共同で走査および駆動する。第2領域102の走査は同様である。したがって、詳細は再度説明されない。それに対応して、図6bに示される実施形態において、走査制御サブモジュール304は代替的に、2つのデータ切り替え制御ユニット3041を含み得、これらはそれぞれ、左および右の2つの走査制御ユニット3042Lおよび3042Rと協働してデータ線切り替えを実行するように構成される。
【0283】
なおいくつかの他の実施形態において、図6bに示されるように、画素走査回路は良好な駆動能力を有し、画素の行全体を同時に駆動し得る。しかしながら、回路配線の対称性を維持するべく、図6bに示される設計方法に従い得る。具体的には、走査制御サブモジュール304は、2つの走査制御ユニットを含み得、走査制御ユニット3042Lは、奇数行における画素の走査および駆動を制御するように構成され、走査ユニット3042Rは、偶数行における画素の走査および駆動を制御するように構成される。第1領域101がなお一例として使用される。走査制御ユニット3042Lおよび走査制御ユニット3042Rはそれぞれ、表示駆動信号を第1画素走査回路における第1行および第2行に対応する行走査線および送信線へ順次に送信し得、その結果、第1領域101における、奇数行における画素および偶数行における画素は、行ごとに走査および駆動を開始し、2つの部分は、行ごとに第1領域101におけるすべての画素を共同で走査および駆動する。第2領域102の走査は同様である。したがって、詳細は再度説明されない。それに対応して、図6bに示される実施形態において、走査制御サブモジュール304は代替的に、2つのデータ切り替え制御ユニット3041を含み得、これらはそれぞれ、左および右の2つの走査制御ユニット3042Lおよび3042Rと協働してデータ線切り替えを実行するように構成される。
【0284】
図6bにおける駆動方式は基本的に図6aと同一であることが理解され得る。図6bにおいて、画素駆動回路の左部分および右部分は、駆動を個別に実行し、この原理は、本願の実施形態において、領域分割方式で第1領域101および第2領域102を駆動する原理と異なることに留意されたい。図6bにおける駆動方式は、ロバストでない駆動能力または線の対称的な配置という問題を解決するためであることが理解されるべきである。表示パネル10が領域に分割されない場合でも、画素駆動回路の左部分および右部分が個別に駆動を実行する方式が、駆動能力を確実にするために使用され得る。実際に、画素走査回路の左および右部分はなお電気的に接続される。しかしながら、本願の実施形態における時分割駆動において、第1領域101および第2領域102にそれぞれ対応する第1画素駆動回路および第2画素駆動回路は互いから電気的に分離される。
【0285】
前述の説明から、領域全体が表示を実行することを可能にするためには、時分割方式で走査を実行して行ごとに表示を実行するしかないことが分かる。一般に、画素走査回路によって1つの行を走査するための時間は行サイクルと呼ばれ、画面全体を1回走査するための時間は、1フレームと呼ばれる。一般に、フレーム周波数は60Hzであり、具体的には、秒あたり60フレームが表示される。換言すると、第1領域におけるすべての画素は秒あたり60回走査される。したがって、行ごとの表示は人間の目によって観察されることができない。
【0286】
既存の技術において、表示領域は分割を通じて取得されないので、画面全体が行ごとに同時に走査される必要がある。本願の実施形態において、表示領域は分割を通じて取得され、走査制御ユニット3042はさらに、異なる表示領域に対して駆動制御を独立に実行し得るので、したがって、本願の実施形態において、領域分割駆動が異なる表示領域に対して実行され得るだけでなく、時分割駆動の方式もさらに使用され得る。
【0287】
具体的には、表示領域の分割位置に基づいて、対応する時間リソースが、各表示領域に対応する画素走査回路に予め割り当てられ得る。例えば、第1領域101および第2領域102はなお一例として使用される。表示パネル全体における画素を走査するための1フレームの時間は2つの期間、すなわち第1期間および第2期間に分割され得る。第1期間は、第1画素走査回路の動作状態を制御するために走査制御ユニット3042によって使用され得、第2期間は、第2画素走査回路の動作状態を制御するために走査制御ユニット3042によって使用され得る。第1期間および第2期間は、各フレームのサイクルにおいて循環し、その結果、各フレームのサイクルにおいて、走査制御ユニット3042は順次かつ循環的に、第1期間において、走査および駆動を実行するように第1画素走査回路を制御し、第2期間において、走査および駆動を実行するように第2画素走査回路を制御でき、領域分割および時分割駆動制御を実装する。
【0288】
本願の実施形態において、第1領域101および第2領域102の両方が画像を表示する必要があるとき、走査制御ユニット3042は、第1期間において、走査および駆動を実行する(駆動信号を送信する)ように第1領域101に対応する第1画素走査回路を制御し得、その結果、第1領域101は画像を表示する。第1領域101の走査および駆動が完了した後に、第2期間が開始し、走査制御ユニット3042は、走査および駆動を実行する(駆動信号を送信する)ように第2領域102に対応する第2画素走査回路を制御し、その結果、第2領域は画像を表示する。それに対応して、第1領域101が画像を表示する必要があるが第2領域102が画像を表示する必要がないとき、走査制御ユニット3042は第1期間において、走査および駆動を実行するように第1領域101に対応する第1画素走査回路を制御し得、その結果、第1領域101は画像を表示する。第1領域101の走査および駆動が完了した後に、第2期間が開始し、走査制御ユニット3042は、走査および駆動を実行しない(駆動信号を送信しない)ように第2領域102に対応する第2画素走査回路を制御し、その結果、第2領域は画像を表示できない。このように、第2画素走査回路が第2期間において第2領域102における画素を走査するときに必要な電力消費が低減される。別の実装において、第1領域101の走査および駆動が完了した後に、第2期間が開始し、走査制御ユニット3042は代替的に、走査および駆動を継続するように、第1領域101に対応する第1画素走査回路を制御し得、その結果、第1領域101の画像表示がリフレッシュされる。このように、電力消費は低減されないが、第1領域101の表示フレームレートが増加し、その結果、画像表示効果が良くなる。
【0289】
本願の実施形態において、第1期間および第2期間の設定は重複しないことがあり得ることに留意されたい。具体的には、第1期間と第2期間との間は、間隔が無いか、または、間隔がわずかであり得る。例えば、第2期間は、第1期間が終了した直後に開始し得るか、または、第2期間は、第1期間が終了した後のある期間後に開始し得る。換言すると、本願の実施形態において、表示パネル10の複数の表示領域に対応する画素走査回路は同時に駆動されないことがあり得るが、異なる表示領域に対応する画素走査回路は、指定時間に順次に駆動される。本明細書の指定時間は、隣接する表示領域における画素走査が完了した後の次のクロック開始点であり得るか、または、隣接する表示領域における画素走査が完了した後の指定された数のクロックの間隔であるクロック開始点であり得る。これは本願において具体的に限定されない。駆動制御システムにおけるプロセッサ20、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60はすべて、同期クロックによって制御されることに留意されたい。したがって、通常、第1期間の走査開始時間および第2期間の走査開始時間は、同期クロックの制御リズムに基づいて設定され、その結果、複数の駆動モジュール、プロセッサ20、および同様のものは同期的に協働できる。
【0290】
さらに、本願の実施形態において、時分割および領域分割駆動制御が表示パネル10上の画素走査回路に対して実行される。画面全体を1回走査するための時間を1フレームと呼ぶことを上で説明した。この場合、本願の実施形態において、すべての表示領域の1回の走査を完了するための時間も1フレームである。具体的には、1回の走査が完了したとき、各表示領域に対応する画素走査回路の具体的な動作期間は、表示領域の数に関連する。例えば、2つの表示領域があるとき、各表示領域に対応する画素走査回路の動作期間は、フレームの半分であり得るか、または、フレームの半分に近いがそれより短い。同様に、3つの表示領域があるとき、各表示領域に対応する画素走査回路の動作期間は、フレームの3分の1であり得るか、または、フレームの3分の1に近いがそれより短い。
【0291】
さらに、時分割および領域分割駆動制御を完了するために、本願の実施形態における表示ドライバ30におけるデータ受信サブモジュール301、データストレージサブモジュール302およびデータ処理サブモジュール303のうちの1または複数は、時分割方式で独立に制御できるモジュールとして設計され得、有効化制御設計が前述のモジュールに追加され得、すなわち、対応する有効化ポートが前述のサブモジュールに追加され得、表示ドライバ30は、前述のサブモジュールの有効化を制御し、動作を開始および停止するよう前述のサブモジュールを制御し得る。具体的な実装において、MIPI RX、RAM、オペアンプ回路、DEMUX、およびVGM(ガンマ回路の電源モジュールである電圧ガンマモデル)が、時分割方式で制御され得る独立のモジュールとして設計され得、有効化制御ポートが各モジュールに追加される。
【0292】
具体的には、対応する時間リソースも各表示領域に対応する画素走査回路に基づいて予め割り当てられ得、対応する時間リソースは表示ドライバ30においてサブモジュールに割り当てられる。例えば、第1領域101および第2領域102がなお一例として使用される。第1領域101および第2領域102の両方が画像を表示する必要があるとき、表示ドライバ30は、第1期間および第2期間において、有効状態になるようにサブモジュール301から303のすべてを制御し得、それにより、第1領域101および第2領域102が表示する必要がある画像データを受信および処理し、処理された画素データ信号を対応する画素へ送信して画像表示を実行する。第1領域101が画像を表示する必要があるが、第2領域102が画像を表示する必要がないとき、第1期間において、表示ドライバ30は、有効状態になるようサブモジュール301から303のすべてを制御し得、それにより、第1領域101が表示する必要がある画像データを受信および処理し、処理された画素データ信号を対応する画素へ送信して画像表示を実行し、第2期間において、表示ドライバ30は、表示パネル上の画素へ画素データ信号を送信しないことがあり得、その結果、第2領域102は画像を表示せず、画素データ信号を送信するための電力消費が低減される。さらに、第2期間において、画素データ信号を送信しない具体的な場合は以下の通りであり得る。表示ドライバ30が、有効状態になるようサブモジュール301から303のすべてをなお制御する、または、表示ドライバ30が、無効状態になるようデータ処理サブモジュール303を制御する、または、表示ドライバ30が、無効状態になるようサブモジュール301から303のすべてを制御する。前述の複数の場合のすべてにおいて、画素データ信号は第2期間において送信されることができない。前述の複数の解決手段を使用することによって電力消費を低減できる。しかしながら、第2期間において、表示ドライバ30における無効状態のサブモジュールが多いことは、電力消費が低減される量がより大きいことを示すことが理解され得る。
【0293】
さらに、第1期間および第2期間は、各フレームのサイクルにおいて循環し、その結果、各フレームのサイクルにおいて、表示ドライバ30は順次かつ循環的に、第1期間において各サブモジュールの有効化を、第2期間においてサブモジュールのすべてまたはいくつかの無効化を制御し得、それにより領域分割および時分割駆動制御を実装する。
【0294】
プロセッサ20は、表示パネル10が表示する必要がある画像データを受信、生成および処理するように構成される。具体的には、プロセッサ20は、システムオンチップSOCであり得、画像プロセッサ201、画像処理サブモジュール202およびデータ伝送サブモジュール203を含み得る。画像プロセッサ201は具体的には、GPU(グラフィックス処理ユニット)であり得、画像およびグラフィックに関連するオペレーション動作を実行するように構成される。画像処理サブモジュール202は、GPUによって処理される画像に対してレンダリングおよびフレーム補間などの最適化処理を実行するように構成される。データ伝送サブモジュール203は具体的にはMIPI TXであり得(MIPI TXはMIPIプロトコルにおいてデータ送信モジュールである)、画像プロセッサ201および画像処理サブモジュール202によって処理される画像データを送信および圧縮するように構成され、その結果、表示ドライバ30はさらなる処理を実行し、次に、表示パネル10上に画像データを表示する。
【0295】
本願の実施形態において、プロセッサ20は代替的に、表示要求に基づいて、異なる領域の画像データを表示ドライバ30へ送信するための時間リソースを決定し得る。割り当てられた時間リソースは、画像データが当該期間において送信され得ることを示すために使用される。しかしながら、実際には、時間リソースは占有されても占有されなくてもよく、すなわち、画像データは当該期間において送信されないことがあり得る。例えば、第1領域101および第2領域102がなお一例として使用される。表示パネル全体における画素を走査するための1フレームの時間は2つの期間、すなわち第1期間および第2期間に分割され得る。第1期間は、第1領域101の画像データを表示ドライバ30へ送信するために使用され得、第2期間は、第2領域102の画像データを表示ドライバ30へ送信するために使用され得る。しかしながら、画像データは対応する期間において必ずしも送信されない。例えば、第1領域101および第2領域102の両方が画像を表示する必要があるとき、プロセッサ20は、第1期間において第1領域101の画像データを送信し、第2期間において第2領域102の画像データを送信し得る。第1領域101が画像を表示する必要があるが、第2領域102が画像を表示する必要がないとき、プロセッサ20は第1期間において第1領域101の画像データを送信し、第2期間において画像データを送信することを停止し得る。このようにして、第2期間においてプロセッサ20によって画像データを送信するのに必要な電力消費が低減される。
【0296】
電源モジュール40は、図6aおよび図6bをなお参照して説明される。電源モジュール40は、表示ドライバ30、タッチドライバ50、指紋ドライバ60、および表示パネル10における画素に電力を供給するように構成される。表示ドライバ30、タッチドライバ50および指紋ドライバ60は、データ処理または受信などの動作を実行するために電力供給を必要とすることが理解され得る。具体的には、電源モジュール40は、デジタル電源、カーネル電源、およびアナログ電源を表示ドライバ30に提供し得、電源モジュール40も、アナログ電源およびデジタル電源をタッチドライバ50および指紋ドライバ60に提供し得る。具体的な実装において、電源モジュール40は電源管理モジュールに統合され得、電源集積回路(Power Integrated Circuit)、電源制御回路、電源チップ、電源または同様のものとも称され得る。
【0297】
本願の実施形態において、電源モジュール40は第1領域101のすべての画素、および、第2領域102におけるすべての画素に接続され、すなわち、電源モジュール40は第1領域101における画素および第2領域102における画素に電力を独立に供給し、第1領域101への電力供給および第2領域102への電力供給は互いに影響しない。さらに、より多くの表示領域があるとき、電源モジュール40は、各表示領域における画素に接続され、領域分割された独立の電力供給を実装する。具体的には、図6aおよび図6bにおいて、ELVDD1(アノード電圧)およびELVSS1(カソード電圧)はそれぞれ、第1領域101における画素のために電源モジュール40によって提供される正電源電圧および負電源電圧であり、ELVDD2およびELVSS2はそれぞれ、第2領域102における画素のために電源モジュール40によって提供される正電源電圧および負電源電圧である。上で言及された表示ドライバ30が表示パネル10の第1領域101または第2領域102において画素を駆動した後に、電源モジュール40からの電力供給は、駆動された画素が光を放出して画像表示を実行することを可能にできる。
【0298】
さらに、実施形態において、対応するタッチセンサが、本願における表示パネル10上で構成され、タッチ画面が形成される。表示パネル10はタッチセンサに対応するタッチ走査回路を有し、タッチ走査回路は、表示パネル10のタッチセンサを順次に走査および駆動するように構成され、それによりタッチ信号モニタリングを実行する。タッチ走査回路に対して駆動制御を実行するために、駆動制御システムはさらにタッチドライバ50を含み得る。タッチドライバ50はタッチ駆動信号をタッチ走査回路へ送信し得、その結果、タッチ走査回路は対応するタッチセンサを駆動し、それによりタッチ信号モニタリングを実行する。具体的な実装において、タッチドライバ50は、タッチ集積回路(Touch Integrated Circuit)/タッチチップ、タッチ駆動回路(Touch Drive Circuit)/タッチ駆動チップ、タッチ制御回路/タッチ制御チップ/タッチコントローラおよび同様のものとも称され得る。タッチセンサ、タッチ走査回路およびタッチドライバ50はタッチモジュールとも称され得る。
【0299】
具体的には、タッチ走査回路は2つの設計スキーム、すなわち相互静電容量および自己静電容量を有し得る。以下では2つの設計スキームを個別に説明する。
【0300】
図8aに示されるように、相互静電容量設計方式において、タッチ走査回路は、縦方向タッチ走査線(例えば、図8aにおけるTX1_1~TX1_NおよびTX2_1~TX2_M)および横方向タッチ信号受信線(例えば、図8aにおけるRX1~RX K)を含み、タッチ走査線がタッチ信号受信線と交差する各点は1つのタッチセンサとみなされ得る。タッチ走査線は、線上のタッチセンサの対応する列を駆動するために使用される。タッチ走査線がタッチドライバ50のタッチ駆動信号を受信するとき、列におけるタッチセンサがタッチ信号モニタリングを実行することを開始し、タッチセンサに接続されるタッチ信号受信線を使用することによって、検出されたタッチ信号をタッチドライバ50へフィードバックする。タッチドライバ50が各タッチ走査線を個別に制御し、走査制御クロックに基づいて各タッチ走査線へタッチ駆動信号を順次に送信することに留意されたい。
【0301】
図8bに示されるように、自己静電容量設計スキームにおいて、タッチ走査回路は、各タッチセンサに独立接続されるタッチ走査線(例えば、図8bにおけるSX1_1_1~SX1_k_oおよびSX2_1_1~SX2_k_q)を含む。タッチ走査線は、対応してタッチ走査線に接続された1つのタッチセンサを駆動するために使用されるだけでなく、タッチセンサによって検出されたタッチ信号をタッチドライバ50にフィードバックするためにも使用される。タッチ走査線がタッチドライバ50の駆動信号を受信するとき、タッチ走査線に対応するタッチセンサはタッチ信号モニタリングを実行し、同一のタッチ走査線を使用することによって、検出されたタッチ信号をタッチドライバ50へフィードバックすることを開始する。タッチドライバ50が各タッチ走査線を個別に制御し、走査制御クロックに基づいて各タッチ走査線へタッチ駆動信号を順次に送信することに留意されたい。
【0302】
図8aおよび図8bをなお参照されたい。本願の実施形態において、表示パネル10は複数の表示領域に分割され、それに対応して、表示パネル10に配置されたタッチ走査回路およびタッチセンサも複数の領域に分割される。第1領域101および第2領域102は一例として使用される。第1領域101および第2領域102は各々、対応するタッチセンサおよびタッチ走査回路を有する。しかしながら、上で説明された画素走査回路と異なり、本願の実施形態において、第1領域101および第2領域102にそれぞれ対応するタッチ走査回路はなお互いに接続され得るか、または、互いから電気的に分離される必要があり得る。これは主に、タッチ走査回路によって使用される設計スキーム、および、表示パネル10が横方向または縦方向分割を通じて複数の表示領域に分割されるかどうかに依存する。
【0303】
具体的には、図3a、図3b、図4aおよび図4bに示される実装シナリオの各々において、表示領域は、横方向分割を通じて取得され、すなわち、表示パネル10は、横方向(左-右方向)において複数の表示領域を有する。図5に示される実装シナリオにおいて、表示領域は、縦方向分割を通じて取得され、すなわち、表示パネル10は、縦方向(上-下方向)において複数の表示領域を有する。
【0304】
横方向分割方式が使用される場合、相互静電容量設計方式または自己静電容量設計スキームのいずれかにおいて、各タッチ走査線が独立に制御される。したがって、第1領域101および第2領域102にそれぞれ対応するタッチ走査回路はなお互いに接続され得、互いから電気的に分離される必要がない。例えば、図8a(相互静電容量)は、第1領域101および第2領域102にそれぞれ対応するタッチ走査回路を示す。第1領域101は、タッチ走査線TX1_1~TX1_Nの複数の列によって制御される。タッチドライバ50が第1領域101のタッチセンサだけを駆動する場合、タッチドライバ50はTX1_1~TX1_Nにおける各タッチ走査線だけへ駆動信号を順次に送信し得る。同様に、例えば、図8b(自己静電容量)は、第1領域101および第2領域102にそれぞれ対応するタッチ走査回路を示す。タッチドライバ50が第1領域101のタッチセンサだけを駆動する場合、タッチドライバ50は、タッチ駆動信号をSX1_1_1~SX1_k_o各タッチ走査線だけへ順次に送信し得る。
【0305】
縦方向分割方式が使用される場合、上で説明したように、自己静電容量設計スキームにおいて、各タッチ走査線は、1つのタッチセンサに独立に接続されるので、複数の表示領域に対応するタッチ駆動回路はなお、互いから電気的に分離される必要がない。しかしながら、相互静電容量設計方式については、タッチ走査線が縦方向なので、タッチ駆動回路が複数の領域に分割されない場合、タッチ走査線に対応するタッチセンサの列全体が共に駆動され、結果として、領域分割の独立した制御を実装できない。したがって、縦方向分割方式が表示パネル10に使用され、タッチ駆動回路が相互静電容量型である場合、第1領域101および第2領域102にそれぞれ対応するタッチ走査回路は互いから電気的に分離される必要がある。具体的には、第1タッチ走査回路に対応する第1領域101、第2タッチ走査回路に対応する第2領域102、ならびに第1タッチ走査回路および第2タッチ走査回路は互いに独立する。具体的には、第1タッチ走査回路のタッチ走査線および第2タッチ走査回路のタッチ走査線は互いに電気的に独立し得る。
【0306】
前述の説明から、タッチドライバ50は、異なる表示領域に対応するタッチ走査回路に対して独立の駆動制御を実行し得ることが分かる。したがって、本願の実施形態において、時分割駆動の方式はまた、異なる表示領域に対応するタッチ走査回路にも使用され得る。
【0307】
具体的には、表示領域の分割位置に基づいて、対応する時間リソースが、各表示領域に対応するタッチ走査回路に予め割り当てられ得る。例えば、第1領域101および第2領域102はなお一例として使用される。表示パネル全体上のタッチセンサを走査するための1フレームの時間は2つの期間、すなわち第3期間および第4期間に分割され得る。第3期間は、第1タッチ走査回路の動作状態を制御するためにタッチドライバ50によって使用され得、第4期間は、第2タッチ走査回路の動作状態を制御するためにタッチドライバ50によって使用され得る。第3期間および第4期間は各フレームのサイクルにおいて循環し、その結果、各フレームのサイクルにおいて、タッチドライバ50は順次かつ循環的に、第3期間において走査および駆動を実行するよう第1タッチ走査回路を制御し、第4期間において、走査および駆動を実行するよう第2タッチ走査回路を制御して、領域分割および時分割駆動制御を実装できる。
【0308】
本願の実施形態において、第1領域101および第2領域102の両方が画像を表示する必要があるとき、タッチドライバ50は、第3期間において、走査および駆動を実行する(タッチ駆動信号を送信する)よう第1領域101に対応するタッチ走査回路を制御し得、その結果、第1領域101に対応するタッチセンサはタッチ信号モニタリングを実行する。第1領域101に対応するタッチ走査回路が走査および駆動を完了した後に、第4期間が開始し、次に、タッチドライバ50は、走査および駆動を実行する(タッチ駆動信号を送信する)よう第2領域102に対応するタッチ走査回路を制御し、その結果、第2領域に対応するタッチセンサはタッチ信号モニタリングを実行する。それに対応して、第1領域101が画像を表示する必要があるが、第2領域102が画像を表示する必要がないとき、タッチドライバ50は、第3期間において、走査および駆動を実行する(タッチ駆動信号を送信する)よう第1領域101に対応する第1タッチ走査回路を制御し得、その結果、第1領域101に対応するタッチセンサはタッチ信号モニタリングを実行する。第1領域101の走査および駆動が完了された後に、第4期間が開始し、タッチドライバ50は、走査および駆動を実行しない(タッチ駆動信号を送信しない)よう第2領域102に対応する第2タッチ走査回路を制御し、その結果、第2領域102に対応するタッチセンサはタッチ信号モニタリングを実行しない。このようにして、第2タッチ走査回路が第4期間において第2領域102のタッチセンサを走査するときに必要な電力消費が低減される。別の実装において、第1領域101のタッチセンサの走査および駆動が完了された後に、第4期間が開始し、タッチドライバ50は代替的に、走査および駆動を継続するよう第1領域101に対応する第1タッチ走査回路を制御し得、その結果、第1領域101のタッチ信号モニタリングが再び開始される。このようにして、電力消費は低減されないが、第1領域101のタッチモニタリング周波数が増加し、その結果、タッチ検知感度が良くなる。
【0309】
本願の実施形態において、第3期間および第4期間の設定は重複しないことがあり得ることに留意されたい。さらに、第3期間は第1期間と一致しても一致しなくてもよく、第4期間は第2期間と一致しても一致しなくてもよい。具体的には、第3期間と第4期間との間において、間隔が無いか、または、間隔がわずかであり得る。例えば、第4期間は、第3期間が終了した直後に開始し得るか、または、第4期間は、第3期間が終了した後のある期間後に開始し得る。換言すると、本願の実施形態において、表示パネル10の複数の表示領域に対応するタッチ走査回路は同時に駆動されないことがあり得るが、異なる表示領域に対応するタッチ走査回路は、指定時間に順次に駆動される。本明細書の指定時間は、隣接する表示領域におけるタッチセンサ走査が完了した後の次のクロック開始点であり得るか、または、隣接する表示領域におけるタッチセンサ走査が完了した後の指定された数のクロックの間隔であるクロック開始点であり得る。これは本願において具体的に限定されない。駆動制御システムにおけるプロセッサ20、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60はすべて、同期クロックによって制御されることに留意されたい。したがって、通常、第3期間の走査開始時間および第4期間の走査開始時間は、同期クロックの制御リズムに基づいて設定され、その結果、複数の駆動モジュール、プロセッサ20、および同様のものは同期的に協働できる。
【0310】
なおさらに、実施形態において、対応する指紋センサはさらに本願において表示パネル10上に配置され得る。表示パネル10は、指紋センサに対応する指紋走査回路を有し、指紋走査回路は、表示パネル10の指紋センサを順次に走査および駆動するように構成され、それにより指紋信号モニタリングを実行する。指紋走査回路に対して駆動制御を実行するために、駆動制御システムはさらに指紋ドライバ60を含み得る。指紋ドライバ60は指紋駆動信号を指紋走査回路へ送信し得、その結果、指紋走査回路は対応する指紋センサを駆動し、それにより指紋信号モニタリングを実行する。本願の実施形態において、指紋センサは、表示パネル全体10上に分布し得るか、または、表示パネル10上のいくつかの領域に分布し得る。したがって、指紋センサは、全画面指紋認識機能を有する電子デバイスに適用可能であるか、または、領域指紋認識機能を有する電子デバイスに適用可能である。
【0311】
具体的には、指紋センサはタッチセンサと同様であり、指紋走査回路の機能およびレイアウトもタッチ走査回路と同様であり、指紋ドライバ60のモジュール機能および駆動制御方式もタッチドライバ50と同様である。詳細については、タッチドライバ50およびタッチ走査回路の前述の説明を参照されたい。ここでは詳細について改めて説明しない。
【0312】
本願の実施形態において、表示パネル10は複数の表示領域に分割され、それに対応して、表示パネル10上に配置される指紋走査回路および指紋センサも複数の領域に割り当てられることが理解され得る。指紋ドライバ60は異なる表示領域に対応する指紋走査回路を独立に制御し得る。例えば、指紋ドライバ60は、第1領域101の指紋センサだけを駆動し得、次に、走査制御クロックに基づいて、第1領域101に対応する指紋検知駆動線だけへ指紋駆動信号を順次に送信し得る。
【0313】
前述の説明から、指紋ドライバ60は、異なる表示領域に対応するタッチ駆動回路に対して駆動制御を独立に実行し得ることが分かる。したがって、本願の実施形態において、時分割駆動の方式も、異なる表示領域に対応するタッチ駆動回路に使用され得る。
【0314】
具体的には、表示領域の分割位置に基づいて、対応する時間リソースが、各表示領域に対応する指紋走査回路に予め割り当てられ得る。例えば、第1領域101および第2領域102はなお一例として使用される。表示パネル全体の指紋センサを走査するための1フレームの時間は、2つの期間、すなわち第5期間および第6期間に分割され得る。第5期間は、第1指紋走査回路の動作状態を制御するために指紋ドライバ60によって使用され得、第6期間は、第2指紋走査回路の動作状態を制御するために指紋ドライバ60によって使用され得る。第5期間および第6期間は、各フレームのサイクルにおいて循環し、その結果、各フレームのサイクルにおいて、指紋ドライバ60は順次かつ循環的に、第5期間において、走査および駆動を実行するよう第1指紋走査回路を制御し得、第6期間において、走査および駆動を実行するよう第2指紋走査回路を制御し、領域分割および時分割駆動制御を実装し得る。
【0315】
本願の実施形態において、第1領域101および第2領域102の両方が画像を表示する必要があるとき、指紋ドライバ60は、第5期間において、走査および駆動を実行する(指紋駆動信号を送信する)よう第1領域101に対応する指紋走査回路を制御し得、その結果、第1領域101に対応する指紋センサ50は、指紋信号モニタリングを実行する。第1領域101に対応する指紋走査回路が走査および駆動を完了した後に、第6期間が開始し、次に、指紋ドライバ60は走査および駆動を実行する(指紋駆動信号を送信する)よう第2領域102に対応する指紋走査回路を制御し、その結果第2領域に対応する指紋センサ50は指紋信号モニタリングを実行する。それに対応して、第1領域101が画像を表示する必要があるが、第2領域102が画像を表示する必要がないとき、指紋ドライバ60は、第5期間において、走査および駆動を実行する(指紋駆動信号を送信する)よう第1領域101に対応する第1指紋走査回路を制御し得、その結果、第1領域101に対応する指紋センサは指紋信号モニタリングを実行する。第1領域101の走査および駆動が完了された後に第6期間が開始し、指紋ドライバ60は、走査および駆動を実行しない(指紋駆動信号を送信しない)よう第2領域102に対応する第2指紋走査回路を制御し、その結果、第2領域102に対応する指紋センサは指紋信号モニタリングを実行しない。このようにして、第2指紋走査回路が第6期間において第2領域102の指紋センサを走査しないときに必要とされる電力消費が低減される。別の実装において、第1領域101の指紋センサの走査および駆動が完了された後に、第6期間が開始し、指紋ドライバ60は代替的に、走査および駆動を継続するよう第1領域101に対応する第1指紋走査回路を制御し得、その結果、第1領域101の指紋信号モニタリングが再び開始される。このようにして、電力消費は低減されないが、第1領域101の指紋モニタリング周波数が増加し、その結果、指紋検知感度が良くなる。
【0316】
本願の実施形態において、第5期間および第6期間の設定は重複しないことがあり得ることに留意されたい。さらに、第5期間は第1期間と一致しても一致しなくてもよく、第6期間は第2期間と一致しても一致しなくてもよい。具体的には、第5期間と第6期間との間は、間隔が無いか、または、間隔がわずかであり得る。例えば、第6期間は、第5期間が終了した直後に開始し得、または、第6期間は、第5期間が終了した後のある期間後に開始し得る。換言すると、本願の実施形態において、表示パネル10の複数の表示領域に対応する指紋走査回路は同時に駆動されないことがあり得るが、異なる表示領域に対応する指紋走査回路は、指定時間に順次に駆動される。本明細書の指定時間は、隣接する表示領域における指紋センサ走査が完了した後の次のクロック開始点であり得るか、または、隣接する表示領域における指紋センサ走査が完了した後の指定された数のクロックの間隔であるクロック開始点であり得る。これは本願において具体的に限定されない。駆動制御システムにおけるプロセッサ20、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60はすべて、同期クロックによって制御されることに留意されたい。したがって、通常、第5期間の走査開始時間および第6期間の走査開始時間は、同期クロックの制御リズムに基づいて設定され、その結果、複数の駆動モジュール、プロセッサ20、および同様のものは同期的に協働できる。
【0317】
前述の駆動制御システムにおいて、プロセッサ20、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60の各々は、第1領域101および第2領域102の対応する機能(表示、電力供給、タッチ、および指紋認識)に対する時分割および領域分割駆動制御を実装する能力を有することが分かる。したがって、本願の実施形態において、前述の複数の機能デバイスのうちの少なくとも1つまたは組み合わせは時分割および領域分割駆動制御を実装し得る。具体的には、表示ドライバ30だけが時分割および領域分割表示駆動制御を実装し、または、電源モジュール40だけが時分割および領域分割電力供給駆動制御を実装し得、または、タッチドライバ50だけが時分割および領域分割タッチ駆動制御を実装し、または、指紋ドライバ60は、時分割および領域分割指紋認識駆動制御を実装し、または、前述の複数の種類の駆動制御が組み合わされ、例えば、時分割および領域分割制御方式が、表示駆動制御、電力供給駆動制御、タッチ駆動制御、および指紋認識駆動制御のすべてについて使用され得る。
【0318】
駆動制御システムの前述の説明を参照すると、以下ではさらに本願の実施形態における駆動制御方法を説明する。駆動制御方法は図1に示される電子デバイスに適用され得る。
【0319】
まず、本願の実施形態における駆動制御方法の全体的な思想を説明する。図9および図10の各々は、表示パネル10が2つの表示領域(第1領域101および第2領域102)を有するときに使用される駆動制御方法を示す。図9は、第1領域101が画像を表示する必要があるが第2領域102が画像を表示する必要がないときに使用される駆動制御方法を示す。図10は、第1領域101および第2領域102の両方が表示状態にあるときに使用される駆動制御方法を示す。図9および図10を比較することにより、本願の実施形態における駆動制御方法の中核的な思想は以下の通りであることが分かる。画像を表示する必要がある表示領域の時間リソース上で(第1期間において)、表示ドライバ30のサブモジュール、電源モジュール40、タッチドライバ50、指紋ドライバ60およびプロセッサ20(SOC)は動作状態または有効状態にあり、それにより、表示領域の画像データの処理および伝送を確実にし、画素の電力供給および表示を確実にし(その結果、表示領域における画素が画像を表示することを確実にする)、タッチセンサの駆動を確実にし(その結果、タッチ信号モニタリングが確実にされる)、指紋センサの駆動を確実にし、その結果、指紋信号モニタリングが確実にされる。画像を表示する必要がある表示領域の時間リソース上で(第2期間において)、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50、指紋ドライバ60および/またはプロセッサ20(SOC)のうちの少なくとも1つのいくつかのサブモジュールは動作またはスリープを停止し、すなわち、表示領域の画像データの処理および伝送を停止し、画素の駆動および電力供給を停止し、タッチセンサの駆動を停止し、指紋センサの駆動を停止する。このようにして、非表示状態の表示領域は画像を表示せず、表示ドライバ30の、電源モジュール40、タッチドライバ50、指紋ドライバ60および/またはプロセッサ20(SOC)のいくつかのサブモジュール、ならびに、画素走査回路、指紋走査回路および/またはタッチ走査回路、ならびに、画素、タッチセンサ、および/または指紋センサのすべては動作を停止する。
【0320】
図9および図10の例において、表示ドライバ30、タッチドライバ50および指紋ドライバ60に割り当てられる時間リソースは一致することに留意されたい。上で説明した通り、具体的な実装において、3つの動作期間は異なるが、同期される必要があり得ることが理解されるべきである。
【0321】
既存の技術において、黒色画像はなお、画像を表示する必要がない表示領域に入力される必要があることが理解され得る。したがって、画像を表示する必要がある場合のように、各駆動モジュール、走査回路などのために大量の電力消費が生成される必要がある。本願の実施形態は、改善された駆動制御システムに基づき、時分割および領域分割駆動制御の方式を使用し、その結果、画像を表示する必要がない表示領域の各態様における電子デバイスの電力損失を大きく低減する。
【0322】
以下では、本願の実施形態における駆動制御システムにおける各モジュールの駆動制御方法をさらに説明するために、3つの表示領域(第1領域101、第2領域102および第3領域103)を一例として使用する。実際に、3つの表示領域はまた、1つの第1領域および2つの第2領域を含むものとみなされ得るか、または、2つの第1領域および1つの第2領域を含むものとみなされ得る。駆動制御は2つの表示領域の駆動制御と同様である。
【0323】
駆動制御方法が説明される前に、表示領域の表示要求を判定する方式をまず説明する。
【0324】
本願の実施形態において、各表示領域の表示要求が、プロセッサ20によって判定され得る。例えば、汎用コントローラとして、プロセッサ20は電子デバイスについての様々な操作および命令をユーザから受信し得る。いくつかの操作または命令がトリガされるとき、プロセッサ20は、どの表示領域が画像を表示する必要があるか、および、どの表示領域が画像を表示する必要がないかを判定し得る。例えば、プロセッサ20がユーザによってトリガされた片手操作命令を受信するとき、プロセッサ20は自動的に、片手操作状態において電子デバイスの表示パネル10上の表示領域が画像を表示する必要があるか、または、画像を表示する必要がないかに対応する。例えば、第1領域101は画像を表示する必要があり、第2領域102は画像を表示する必要がない。別の例として、プロセッサ20は代替的に、様々なセンサによって転送されたパラメータ情報を受信し得、いくつかのパラメータ情報は、どの表示領域が画像を表示する必要があるか、および、どの表示領域が画像を表示する必要がないかを示し得る。例えば、光学式近接センサは、反射光をモニタリングすることによって物体の近接性をモニタリングし得る。多くの反映光を検出するとき、光学式近接センサはステータス情報をプロセッサ20へ送信し得る。情報を受信した後に、プロセッサ20は、電子デバイスのシェルが互いに非常に近いと、すなわち、電子デバイスが折り畳み状態に変化している、または、既に折り畳み状態にあると判定し得る。この場合、プロセッサ20は、折り畳み状態における電子デバイスの表示パネル10の表示領域における第1領域101が画像を表示する必要があり、第2領域102が画像を表示する必要がない場合に自動的に対応する。
【0325】
さらに、各表示領域の表示要求を判定した後に、プロセッサ20は第1ステータス指示情報を標的駆動モジュールへ送信し得、第1ステータス指示情報は、各表示領域の表示要求、具体的には、どの表示領域が画像を表示する必要があり、どの表示領域が画像を表示する必要がないかを示すために使用される。標的駆動モジュールは、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60のうちの少なくとも1つを含み得る。このようにして、前述のモジュールは、異なる表示領域について異なる駆動制御方式を使用し得る。当然、プロセッサ20が具体的には第1ステータス指示情報をどのモジュールへ送信するかは、どのモジュールが駆動制御方式を使用するかに関連する。いくつかのモジュールが領域分割および時分割駆動制御方式を使用しない場合、表示領域の表示ステータスは表示領域の駆動制御方式に影響せず、そしてプロセッサ20は、第1ステータス指示情報をこれらのモジュールへ送信する必要がないことがあり得る。
【0326】
いくつかの実装シナリオにおいて、サードパーティのエンティティによって直接的に送信された指示情報(例えば、光学式近接センサによって送信されたステータス情報)は、プロセッサ20の命令を使用することによって解析されないことがあり得、そして、指示情報は代替的に、プロセッサ20によって再び転送されることなく、サードパーティのエンティティによって標的駆動モジュールへ直接的に送信され得ることに留意されたい。例えば光学式近接センサは、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60のうちの少なくとも1つへステータス情報を直接的に送信し得る。ステータス情報を受信した後に、前述のモジュールは、現在使用される必要がある駆動制御方式を直接的に決定し得る。
【0327】
3つの表示領域の表示要求は以下の複数の場合を有し得ることが理解され得る。
【0328】
1.3つの表示領域、すなわち第1領域101、第2領域102、および第3領域103はすべて、画像を表示する必要がある。
【0329】
2.3つの表示領域、すなわち第1領域101、第2領域102、および第3領域103のいずれも、画像を表示する必要がない。
【0330】
3.第1領域101、第2領域102、および第3領域103において、少なくとも1つの表示領域は画像を表示する必要がなく、他の表示領域は、画像を表示する必要があり、すなわち、いくつかの表示領域は画像を表示する必要があり、いくつかの表示領域は画像を表示する必要はない。
【0331】
前述の3つの場合において、第3の場合は実際には複数の場合を含むが、複数の場合の実際の処理方式は同一である。したがって、本願の実施形態の以下の説明において、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要がある例を詳細な説明のために使用する。すべての他の場合についてはこの例を参照されたい。
【0332】
複数の概念をここでまず定義する。
【0333】
第1領域101、第2領域102、および第3領域103に対応する画素走査回路はそれぞれ、第1画素走査回路、第2画素走査回路および第3画素走査回路である。第1領域101、第2領域102および第3領域103に対応するタッチ走査回路はそれぞれ、第1タッチ走査回路、第2タッチ走査回路および第3タッチ走査回路である。第1領域101、第2領域102、および第3領域103に対応する指紋走査回路はそれぞれ、第1指紋走査回路、第2指紋走査回路および第3指紋走査回路である。
【0334】
画素走査回路が第1領域101、第2領域102および第3領域103における画素を走査する必要がある、予め設定された時間リソースはそれぞれ、第1期間、第2期間および第3期間である。3つの時間リソースは重複せず、常に周期的に循環する(走査は通常、右から左であり、具体的には、第2期間は第3期間に従い、第1期間は第2期間に従い、第3期間は第1期間に従い、以下同様である)。タッチ走査回路が第1領域101、第2領域102および第3領域103のタッチセンサを走査する必要がある、予め設定された時間リソースはそれぞれ、第4期間、第5期間および第6期間である。3つの時間リソースは重複せず、常に周期的に循環する(第5期間は第6期間に従い、第4期間は第5期間に従い、第6期間は第4期間に従い、以下同様である)。指紋走査回路が第1領域101、第2領域102、および第3領域103の指紋センサを走査する必要がある、予め設定された時間リソースはそれぞれ、第7期間、第8期間および第9期間である。3つの時間リソースは重複せず、常に周期的に循環する(第8期間は第9期間に従い、第7期間は第8期間に従い、第9期間は第7期間に従い、以下同様である)。
【0335】
まず、第3の場合における、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要がある実装シナリオにおける各モジュールの駆動制御方法を説明する。
【0336】
1.プロセッサ20
【0337】
第1領域101、第2領域102および第3領域103のすべてが画像を表示する必要があるとき、プロセッサ20は、第1領域101、第2領域102および第3領域103にそれぞれ対応する画像データを処理し得、これは具体的には上で言及された画像プロセッサ201および画像処理サブモジュール202の処理プロセスであり得る。加えて、プロセッサ20は、予め設定された各時間リソースに基づいて表示領域に対応する画像データを表示ドライバ30へ送信する。例えば、プロセッサ20が現在第1期間であるとき、プロセッサ20は第1領域101の画像データを表示ドライバ30へ送信する。
【0338】
第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があるとプロセッサ20が判定した後に、プロセッサ20は、第1領域101および第3領域103の画像データを生成および処理することを停止し、第2領域102の画像データだけを処理する。プロセッサ20が第3期間にあると検出したとき、プロセッサ20はデータ伝送サブモジュール203の動作を停止し、すなわち、第3領域103の画像データを表示ドライバ30へ送信することを停止する。プロセッサ20が第2期間にあると検出したとき、プロセッサ20は、データ伝送サブモジュールの動作を開始し、すなわち、第2領域102の画像データを表示ドライバ30へ送信することを開始する。プロセッサ20が第1期間にあると検出したとき、プロセッサ20は、データ伝送サブモジュール203の動作を停止し、すなわち、第1領域101の画像データを表示ドライバ30へ送信することを停止する。
【0339】
図11は、1フレームにおける、プロセッサ20のデータ伝送サブモジュール203および表示ドライバ30のデータ受信サブモジュール301の信号制御時系列の図を示す。プロセッサ20がSOCであり、データ伝送サブモジュール203がMIPI TXであるとき、第1期間および第3期間において、LP(LowPower)動作モードが個別に使用され、具体的には、初期化信号だけが提供され、データ送信は実行されず、第2期間において、HS(HighSpeed)動作モードが使用され、具体的には、高速データ伝送が実行される。
【0340】
プロセッサ20は、画像を表示する必要がない表示領域の画像データを処理せず、また、画像を表示する必要がない表示領域の時間リソース上でデータ送信を実行せず、プロセッサ20は、画像を表示する必要がある表示領域の画像データだけを処理し、画像を表示する必要がある表示領域の時間リソース上だけでデータ送信を実行することが分かる。このようにして、画像を表示する必要がない表示領域の画像データの処理および伝送のためのプロセッサ20の電力消費を低減できる。
【0341】
2.表示パネル10、表示ドライバ30および電源モジュール40
【0342】
表示ドライバ30は主に、画素走査回路に対する駆動制御を実行し、画素走査回路は、表示パネル10上の画素に対する駆動制御を実行し、電源モジュール40は、表示パネル10上の画素に電力を供給する。したがって、3つのモジュールは互いに比較的緊密に関連付けられ、表示に関してすべて駆動制御に関連し、したがって、共に説明される。
【0343】
本願の実施形態の実装において、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があると表示ドライバ30が判定した後に、表示ドライバ30が第3期間にあると検出されたとき、表示ドライバ30は、データ受信サブモジュール301、データストレージサブモジュール302、データ処理サブモジュール303およびデータ切り替え制御ユニット3041のうちの少なくとも1つの動作を停止し、すなわち、前述の少なくとも1つのサブモジュールを無効化し、表示ドライバ30が第2期間にあると検出したとき、表示ドライバ30は、データ受信サブモジュール301、データストレージサブモジュール302、データ処理サブモジュール303、およびデータ切り替え制御ユニット3041の動作を開始し、すなわち、前述のサブモジュールを有効化し、表示ドライバ30が第1期間にあると検出したとき、表示ドライバ30は、データ受信サブモジュール301、データストレージサブモジュール302、データ処理サブモジュール303、およびデータ切り替え制御ユニット3041のうちの少なくとも1つの動作を停止し、すなわち、前述の少なくとも1つのサブモジュールを無効化する。
【0344】
図12は、1フレームにおける表示ドライバ30におけるサブモジュールまたはユニットの有効化信号制御時系列を示す図である。データ処理サブモジュール303がガンマ回路であるとき、有効化制御は、ガンマ回路に対応する電源モジュールVGMを有効化することによってガンマ回路上で実装され得る。表示ドライバ30は、第2期間だけにおいて、有効化信号をデータ受信サブモジュール301(MIPI RX)、データストレージサブモジュール302(RAM)、データ処理サブモジュール303(ガンマ回路)、およびデータ切り替え制御ユニット3041(DEMUX)に対応する有効化ポートへ送信し、第1期間および第3期間において有効化を停止することが分かる。さらに、図10をなお参照されたい。表示ドライバにおけるMIPI RXは、第2期間が近いときだけ有効化されるので、SOCのMIPI TXと同様に、MIPI RXは、第1期間おおび第3期間においてLP(LowPower)動作モードを個別に使用し、具体的には、初期化信号だけが提供されるが、データ送信は実行されず、第2期間において、HS(HighSpeed)動作モードが使用され、具体的には、高速データ伝送が実行される。
【0345】
画像を表示する必要がない表示領域に対応する時間リソース上で、前述のサブモジュールまたはユニットのどれが無効化されるかにかかわらず、この期間におけるサブモジュールまたはユニットの電力消費を低減できることが分かる。すべてのサブモジュールまたはユニットが無効化される場合、データ処理、データ送信、および回路駆動などの面において、より多くの電力消費を低減できる。
【0346】
さらに、前述の説明から、表示ドライバ30における走査制御ユニット3042は、画素を走査するように画素走査回路を駆動するように構成されることが分かる。表示ドライバ30のサブモジュールおよびユニットのうちの少なくとも1つが第1期間および第3期間において無効化されるので、それに対応して、第1期間および第3期間において、走査制御ユニット3042は、第1画素走査回路および第3画素走査回路を駆動しない。したがって、第1画素走査回路および第3画素走査回路は、対応する画素を駆動せず、第1領域101および第3領域103における画素は画像を表示しない。
【0347】
図13aは、1フレームにおける、図6bの駆動制御システムに基づく画素走査回路の駆動時系列信号の図である。具体的に、表示ドライバ30が、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があると判定した後に、走査制御ユニット3042は、第1期間および第3期間の両方において動作せず、具体的には、第1期間において、表示駆動信号グループ(開始信号およびクロック信号)を第1領域101に対応する第1画素走査回路の2つの部分、すなわち左部分および右部分の送信線(EOA-1右およびEOA-1左)および行走査線(GOA-1右およびGOA-1左)へ送信せず、また、第3期間において、表示駆動信号グループ(開始信号およびクロック信号)を第3領域103に対応する第3画素走査回路の送信線(EOA-3右およびEOA-3左)および行走査線(GOA-3右およびGOA-3左)へ送信しない。したがって、第1画素走査回路および第3画素走査回路は対応する画素を駆動しない。第2期間において、走査制御ユニット3042は、表示駆動信号グループ(開始信号およびクロック信号)を第2領域102に対応する第2画素走査回路の2つの部分、すなわち左部分および右部分の送信線(EOA-2右およびEOA-2左)および行走査線(GOA-2右およびGOA-2左)へ送信する。図13aは、3つのグループの送信線および行走査線、すなわち、(GOA STV1およびEOA STV1)、(GOA STV2およびEOA STV2)および(GOA STV3およびEOA STV3)の時系列信号の図を示す(左部分および右部分の信号は同一であり、したがって、共に表される)。第2領域102に対応する第2期間において、走査制御ユニット3042からの開始信号がEOA STV2およびGOA STV2に現れ(EOA STV2およびGOA STV2における開始信号のレベルは互いに反対である)、その結果、第2領域102に対応する第2画素走査回路は、クロック信号に基づいて行ごとに領域における画素を走査および駆動することを開始することが分かる。
【0348】
画像を表示する必要がない表示領域に対応する時間リソース上で、走査制御ユニット3042は動作せず、表示領域に対応する画素走査回路も動作しないことが分かる。したがって、既存の技術と比較して、本願の実施形態において、走査制御ユニット3042および画素走査回路がこの期間に動作するために必要な電力消費を低減できる。
【0349】
さらに、本願の実施形態において、電源モジュール40は異なる表示領域における画素に電力を独立に供給し得る。したがって、第1領域101および第3領域103が、画像が表示される必要がない状態にあり、第2領域102が表示状態にあると判定した後に、電源モジュール40は、第2領域102における画素だけに電力を供給し得、第1領域101および第3領域103における画素に電力を供給する必要がない。
【0350】
なお図12を参照されたい。第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があると電源モジュール40が判定した後に、第2領域102への電力供給が有効化され得、第2領域102における画素に電圧を出力するために使用される電源モジュール40におけるELVDD2およびELVSS2が有効化され、その結果、ELVDD2とELVSS2との間の電圧は、発光装置が光を正常に放出することを可能にし、第2領域102における画素が画像を常に表示することを可能にする。それに対応して、第1領域101および第3領域103の電源電圧出力ELVDD2およびELVSS2は無効化され、その結果、ELVDD2とELVSS2との間の電圧は、発光装置の通常の光放出のための電圧差に到達できず、このようにして、第1領域101および第3領域103における画素に電力が供給されず、第1領域101および第3領域103は画像を表示しない。
【0351】
電源モジュール40は、異なる表示領域における画素に電力を独立に供給しないことが分かる。したがって、画像を表示する必要がない、表示領域における画素への電力供給は停止され得、電力は、表示状態においてだけ表示領域に供給され、その結果、画像を表示する必要がない表示領域における画素に電力を供給するために必要な電力消費が低減される。
【0352】
前述の実装は、電力消費を低減するためであることが分かる。下で説明される別の実装は、電力消費を同様に維持しながら、第2領域102の表示走査周波数、すなわち、フレーム周波数を増加し、それにより、第2領域102の表示ピクチャ品質を改善し、ゲームなどのシナリオについて、より良い使用経験を提供するためのものである。
【0353】
前述の実装と異なる点は、本願の実施形態の別の実装において、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があると表示ドライバ30が判定した後に、表示ドライバ30のすべてのサブモジュールまたはユニットがなお有効状態であり得るという点である。しかしながら、第1期間、第2期間および第3期間の各々において、表示駆動信号グループが、第2領域102に対応する第2画素走査回路へ送信され、それにより、1フレームにおいて3つの時間リソース上で3回にわたって第2領域102における画素を走査および駆動するよう第2画素走査回路を駆動する。
【0354】
図13bは、1フレームにおける、図6bの駆動制御システムに基づく別の画素走査回路の駆動時系列信号の図である。具体的には、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があると表示ドライバ30が判定した後に、走査制御ユニット3042は、第1期間、第2期間および第3期間の各々において、表示駆動信号グループ(開始信号およびクロック信号)を、第2領域102に対応する第2画素走査回路の2つの部分、すなわち、左部分および右部分の送信線(EOA-2右およびEOA-2左)および行走査線(GOA-2右およびGOA-2左)へ送信する。図13bは、3つのグループの送信線および行走査線、すなわち、(GOA STV1およびEOA STV1)、(GOA STV2およびEOA STV2)および(GOA STV3およびEOA STV3)の時系列信号の図を示す(左部分および右部分の信号は同一であり、したがって、図において共に表される)。第1期間、第2期間および第3期間の各々において、走査制御ユニット3042からの開始信号がEOA STV2およびGOA STV2に現れ(EOA STV2およびGOA STV2における開始信号のレベルは互いに反対である)、その結果、第2領域102に対応する第2画素走査回路が、3つの時間リソースの各々で、クロック信号に基づいて、領域における画素を行ごとに走査および駆動することを開始することが分かる。
【0355】
前の表示走査フレーム周波数が60Hzである場合、本実装において、表示走査フレーム周波数は、前の周波数の3倍、すなわち、180Hzに達し、これにより、表示画像のリフレッシュレートおよびピクチャ表示効果を大きく改善することが理解され得る。
【0356】
加えて、本実装において、電源モジュール40はなお、前述の実装における電力供給方式と一致する領域分割電力供給を実行し得る。したがって、詳細は再度説明されない。
【0357】
3.タッチドライバ50
【0358】
本願の実施形態の実装において、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があるとタッチドライバ50が判定した後に、第4期間および第6期間において、タッチドライバ50は、第1タッチ走査回路および第3タッチ走査回路を駆動しない。したがって、第1タッチ走査回路および第3タッチ走査回路も、対応するタッチセンサを駆動せず、第1領域101および第3領域103のタッチセンサも、タッチ信号モニタリングを実行しない。この場合、ユーザが第1領域101および第3領域103に対してタッチ操作を実行するとき、タッチ操作も検知されず、プロセッサ20もタッチ信号を受信しない。第5期間において、タッチドライバ50は第2タッチ走査回路を駆動する。したがって、第2タッチ走査回路は、対応するタッチセンサを駆動し、第2領域102のタッチセンサはタッチ信号モニタリングを実行する。
【0359】
図14aは、1フレームにおける相互静電容量タッチ走査回路の駆動時系列信号の図である。具体的に、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があるとタッチドライバ50が判定した後に、タッチドライバ50は、第4期間および第6期間の両方において動作せず、具体的には、第4期間において、タッチ駆動信号を第1領域101に対応する第1タッチ走査回路タッチ走査線(TX1_1~TX1_N)へ送信せず、また、第6期間において、タッチ駆動信号を第3領域103に対応する第3タッチ走査回路のタッチ走査線(TX3_1~TX1_L)へ送信しない。したがって、第1タッチ走査回路および第3タッチ走査回路も、対応するタッチセンサを駆動しない。第5期間において、タッチドライバ50は、第2領域102に対応する第2タッチ走査回路のタッチ走査線(TX2_1~TX2_M)へタッチ駆動信号を送信する。図14aは、TX1_1~TX1_N、TX2_1~TX2_MおよびTX3_1~TX1_Lの時系列信号の図を示す。第2領域102に対応する第5期間において、TX2_1~TX2_Mは、タッチドライバ50からタッチ駆動信号を受信し、その結果、第2領域102に対応する第2タッチ走査回路は、駆動信号に基づいて、この領域のタッチセンサを順次に走査および駆動することを開始することが分かる。
【0360】
同様に、図15aは、1フレームにおける、自己静電容量タッチ走査回路の駆動時系列信号の図である。それは、タッチドライバ50が第4期間および第6期間の両方において動作せず、第5期間において、タッチドライバ50がタッチ駆動信号を第2領域102に対応する第2タッチ走査回路のタッチ走査線(SX2_1_1~SX2_k_q)へ送信し、その結果、第2領域102に対応する第2タッチ走査回路が、駆動信号に基づいて、この領域のタッチセンサを順次に走査および駆動することを開始するという点で相互静電容量解決手段と同一である。具体的な実装については、相互静電容量解決手段がさらに参照され得る。詳細は本明細書において再び説明されない。
【0361】
画像を表示する必要がない表示領域に対してもタッチ駆動が実行されるが、プロセッサが受信されたタッチ信号を処理しない既存の技術の解決手段と比較して、本願の実施形態において、画像を表示する必要がない表示領域に対応する時間リソース上で、タッチドライバ50は動作せず、表示領域に対応するタッチ走査回路も動作しないことが分かる。したがって、この期間においてタッチドライバ50およびタッチ走査回路が動作するのに必要な電力消費を低減できる。
【0362】
前述の実装は電力消費を低減するためであることが分かる。下で説明される別の実装は、電力消費を同様に維持しながら、第2領域102のタッチ走査周波数を増加させ、第2領域102のタッチ報告レートを増加させるためであり、それにより、第2領域102のタッチ検知感度を改善し、ゲームなどのシナリオについて、より良い使用経験を提供する。
【0363】
それは、本願の実施形態の別の実装において、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要があり、第2領域102が画像を表示する必要がないとタッチドライバ50が判定した後に、タッチドライバ50は、第4期間、第5期間および第6期間の各々において、第2領域102に対応する第2タッチ走査回路へタッチ駆動信号を送信し、1フレームにおいて3つの時間リソース上で3回にわたって第2領域102のタッチセンサを走査および駆動するよう第2タッチ走査回路を駆動するという点で前述の実装と異なる。
【0364】
図14bは、1フレームにおける別の相互静電容量タッチ走査回路の駆動時系列信号の図である。具体的には、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があるとタッチドライバ50が判定した後に、タッチドライバ50は、第4期間、第5期間および第6期間の各々において、第2領域102に対応する第2タッチ走査回路のタッチ走査線(TX2_1~TX2_M)へタッチ駆動信号を送信する。図14bに示されるTX2_1~TX2_Mの時系列信号の図を参照されたい。TX2_1~TX2_Mはすべて、第4期間、第5期間および第6期間の各々において、タッチドライバ50からタッチ駆動信号を受信し、その結果、第2領域102に対応する第2タッチ走査回路は、3つの時間リソースの各々において、駆動信号に基づいてこの領域のタッチセンサを順次に走査および駆動することを開始することが分かる。
【0365】
同様に、図15bは、1フレームにおける別の自己静電容量タッチ走査回路の駆動時系列信号の図である。それは、タッチドライバ50が第4期間、第5期間および第6期間の各々において、第2領域102に対応する第2タッチ走査回路おタッチ走査線(SX2_1_1~SX2_k_q)へタッチ駆動信号を送信するという点で相互静電容量解決手段と同一である。図15bに示されるSX2_1_1~SX2_k_qの時系列信号の図を参照されたい。SX2_1_1~SX2_k_qはすべて、第4期間、第5期間および第6期間の各々において、タッチドライバ50からタッチ駆動信号を受信し、その結果、第2領域102に対応する第2タッチ走査回路は、3つの時間リソースの各々において、駆動信号に基づいてこの領域のタッチセンサを順次に走査および駆動することを開始することが分かる。
【0366】
前のタッチ走査フレーム周波数が60Hzである場合、本実装において、タッチ走査フレーム周波数は、前の周波数の3倍、すなわち、180Hzに達し、これによりタッチ検知感度を大きく改善することが理解され得る。
【0367】
4.指紋ドライバ60
【0368】
本願の実施形態の実装において、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があると指紋ドライバ60が判定した後に、第7期間および第9期間において、指紋ドライバ60は第1指紋走査回路および第3指紋走査回路を駆動しない。したがって、第1指紋走査回路および第3指紋走査回路も対応する指紋センサを駆動せず、第1領域101および第3領域103の指紋センサも指紋信号をモニタリングしない。この場合、ユーザが第1領域101および第3領域103に対して指紋認識操作を実行するとき、指紋認識操作も検知されず、プロセッサ20も指紋信号を受信しない。第8期間において、指紋ドライバ60は第2指紋走査回路を駆動する。したがって、第2指紋走査回路は、対応する指紋センサを駆動し、第2領域102の指紋センサは指紋信号をモニタリングする。
【0369】
指紋ドライバ60の駆動制御方法はタッチドライバ50と同様である。1フレームにおける指紋走査回路の駆動時系列信号の図も、1フレームにおけるタッチ走査回路の駆動時系列信号の図と同様である。したがって、前述の説明が言及され得る。詳細は本明細書において再び説明されない。
【0370】
画像を表示する必要がない表示領域に対しても指紋検知駆動が実行されるが、プロセッサも受信された指紋信号を処理しない既存技術の解決手段と比較して、本願の実施形態において、画像を表示する必要がない表示領域の時間リソース上で、指紋ドライバ60は動作せず、画像を表示する必要がある表示領域に対応する指紋走査回路も動作しないことが分かる。したがって、この期間において指紋ドライバ60および指紋走査回路が動作するために必要な電力消費を低減できる。
【0371】
前述の実装は電力消費を低減するためであることが分かる。下で説明される別の実装は、電力消費を同様に維持しながら第2領域102の指紋走査周波数を増加させ、それにより、第2領域102の指紋検知感度を改善することである。
【0372】
それは、本願の実施形態の別の実装において、第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がなく、第2領域102が画像を表示する必要があると指紋ドライバ60が判定した後に、指紋ドライバ60は、第7期間、第8期間および第9期間の各々において第2領域102に対応する第2指紋走査回路へ指紋駆動信号を送信し、1フレームにおいて3つの時間リソース上で3回にわたって第2領域102の指紋センサを走査および駆動するよう第2指紋走査回路を駆動するという点で前述の実装と異なる。
【0373】
前の指紋走査フレーム周波数が60Hzである場合、この実装において、指紋走査フレーム周波数が前の周波数の3倍、すなわち、180Hzに達し、これにより指紋検知感度を大きく改善することが理解され得る。
【0374】
さらに、前述の実施形態において、各モジュールは、画像を表示する必要がない表示領域に対応する時間リソース上で動作を停止し、表示状態における表示領域に対応する時間リソース上で動作を開始する。別の実装において、システム動作の円滑性を確実にするべく、前述の実施形態における駆動制御システムにおけるモジュールが、より早く動作を開始するよう有効化され得、または、前述の実施形態における駆動制御システムにおけるモジュールが、より遅く動作を停止するように有効化され得る。具体的には、モジュールは、画像を表示する必要がある表示領域に対応する時間リソースから、画像を表示する必要がない表示領域に対応する時間リソースにモジュールが入った後に、ある期間が経過したとき、動作を停止し得るか、または、画像を表示する必要がない表示領域に対応する時間リソースから、画像を表示する必要がある表示領域に対応する時間リソースにモジュールが入る前のある期間に動作を再開し得る。しかしながら、モジュールの停止時間は短縮されるが、様々な回路の駆動はなお、指定された走査時点に基づいて開始することに留意されたい。
【0375】
表示パネル10、プロセッサ20、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60は、表示、タッチ、電源、指紋認識などのうちの1または複数の電力消費を個別に低減することが分かる。異なる電子デバイスの機能設計およびハードウェア構造設計に基づいて、具体的な実装において、前述の駆動制御方法は、モジュールのいくつかのサブモジュールまたはいくらかの期間について使用され得、対応するいくらかの電力消費を低減するか、または、前述の実施形態における駆動制御方法は、電力消費を最大限に低減するために、すべての前述のモジュールについて使用され得ることが理解され得る。
【0376】
以下では、第1領域101、第2領域102、および第3領域103の各々が画像を表示する必要がある第1の場合における各モジュールの駆動制御方法を説明する。
【0377】
図16を参照されたい。第3の場合との全体的な比較の図から、3つの領域の各々が画像を表示する必要があるとき、表示パネル10、プロセッサ20、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60はすべて、3つの領域に対応する時間リソース上で正常に動作し、表示パネル10、プロセッサ20、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60によってそれぞれ制御される回路も走査および駆動または電力供給を正常に実行することが分かる。具体的には、電源モジュール40は常に、第1領域101、第2領域102および第3領域103の各々に電力を供給する有効状態のままであり、すなわち、電力を各領域に供給することを維持する。タッチドライバ50(DDIC)の内部サブモジュールの各々、すなわち、データ受信サブモジュール301、データストレージサブモジュール302、データ処理サブモジュール303、および走査制御サブモジュール304(DEMUX、走査制御ユニット3042)は常に、画像データを処理するために有効状態にある。図17をさらに参照し、図17図13aとの間で比較を行う。第1の場合において、各領域に対応する時間リソースが到達したとき、走査制御ユニット3042は開始信号を領域に対応する画素走査回路(EOA/GOA)へ送信することが分かる。プロセッサ20(SOC)のデータ伝送サブモジュール203も、すべての時間リソース上で画像データ伝送を継続的に維持する。前述のモジュールの制御により、第1領域101、第2領域102、および第3領域103のすべてが表示状態において通常の画像表示を実行することを確実にする。さらに、各領域に対応する時間リソースが到達したとき、タッチドライバ50および指紋ドライバ60もそれぞれ、駆動信号を領域に対応するタッチ走査回路および指紋走査回路へ送信し、それにより、対応する領域のタッチ信号および指紋信号のモニタリングを開始する。
【0378】
具体的には、各表示領域に対応する時間リソースの駆動制御方法については、第3の場合において第2領域102が画像を表示する必要がある場合において、前述の複数のモジュールの駆動制御方法を参照されたい。それらの原理は完全に同一である。したがって、詳細は再度説明されない。
【0379】
以下では、第1領域101、第2領域102および第3領域103のいずれも画像を表示する必要がない第2の場合における各モジュールの駆動制御方法を説明する。
【0380】
3つの領域のいずれも画像を表示する必要がないとき、表示パネル10、プロセッサ20、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50、および指紋ドライバ60はすべて、3つの領域に対応する時間リソース上で動作することを停止し得、表示パネル10、プロセッサ20、表示ドライバ30、電源モジュール40、タッチドライバ50および指紋ドライバ60によってそれぞれ制御される回路も、走査および駆動または電力供給を停止し得ることが理解され得る。具体的には、各表示領域に対応する時間リソースの駆動制御方法については、第3の場合において第1領域101および第3領域103が画像を表示する必要がない場合における前述の複数のモジュールの駆動制御方法を参照されたい。これらの原理は完全に同一である。したがって、詳細は再度説明されない。
【0381】
本願の実施形態において説明される適用シナリオは、本願の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明することを意図するが、本願の実施形態において提供される技術的解決手段に対して限定を構成しないことが理解されるべきである。当業者であれば、本願の実施形態において提供される技術的解決手段はまた、新しい適用シナリオが登場するときに、同様の技術的問題にも適用可能であることを認識し得る。
【0382】
本願の実装は、異なる技術的効果を達成するためにランダムに組み合わされ得る。
【0383】
前述の実施形態のすべてまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせで実装されてよい。これらの実施形態を実装するためにソフトウェアが使用される場合は、当該実施形態は、コンピュータプログラム製品の形態で完全にまたは部分的に実装されてよい。コンピュータプログラム製品は1または複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされ実行されるとき、本発明の実施形態による手順または機能はすべて、または部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラマブル装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶され得るか、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信され得る。例えば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバまたはデータセンタへ、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバまたはデジタル加入者線(DSL))または無線(例えば、赤外線、電波またはマイクロ波)方式で送信されてよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによりアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または、統合された1または複数の使用可能な媒体を含む、サーバまたはデータセンタなどのデータストレージデバイスであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピディスク、ハードディスクドライブ、または磁気テープ)、光媒体(例えば、DVD)、または半導体媒体(例えば、ソリッドステートドライブ(Solid-State Drive、SSD))または同様のものであってよい。
【0384】
当業者は、実施形態における方法のプロセスの全部または一部は、関連するハードウェアに命令するコンピュータプログラムによって実装されてよいことを理解し得る。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよい。プログラムが動作するとき、これらの実施形態における方法のプロセスが実行される。前述の記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、またはランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)を含み得る。
【0385】
上で開示されたものは、本発明の例示的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図するものでないことは明らかである。したがって、本発明の特許請求の範囲にしたがって施される同等の変形が、本発明の範囲に含まれるものとする。
他の可能な項目
(項目1)
表示パネルおよび表示ドライバを備える表示モジュールであって、
前記表示パネルは第1画素走査回路および第2画素走査回路を含み、前記第1画素走査回路は、前記表示パネル上の第1領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、前記第2画素走査回路は、前記表示パネル上の第2領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、
前記表示ドライバは、異なる表示駆動信号を生成し、前記第1画素走査回路および前記第2画素走査回路の動作期間をそれぞれ制御するように構成される、表示モジュール。
(項目2)
前記表示ドライバは具体的には、第1表示駆動信号および第2表示駆動信号を出力するように構成され、前記第1表示駆動信号は、第1期間において動作状態であるように前記第1画素走査回路を制御して前記第1領域における前記画素を駆動し、前記第2表示駆動信号は、第2期間において動作状態であるように前記第2画素走査回路を制御して前記第2領域における前記画素を駆動し、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環する、項目1に記載の表示モジュール。
(項目3)
前記表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、前記第2期間において、前記第2表示駆動信号を出力することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目2に記載の表示モジュール。
(項目4)
前記表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、前記第1期間および前記第2期間の両方において、前記第1表示駆動信号を出力するように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目2に記載の表示モジュール。
(項目5)
前記表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、第1期間において、画素データ信号を前記表示パネルへ送信し、第2期間において、画素データ信号を送信することをスキップするように構成され、前記画素データ信号は、前記表示パネル上に画素によって表示される内容を指示するために使用され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目1に記載の表示モジュール。
(項目6)
前記表示ドライバは、特定のサイクルにおいて、前記第1期間において、画素データ信号を生成し、前記第2期間において、画素データ信号を生成することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目5に記載の表示モジュール。
(項目7)
前記表示ドライバは、特定のサイクルにおいて、第1期間において、プロセッサによって送信される前記表示パネルの画像データを受信し、第2期間において、前記プロセッサによって送信される前記表示パネルの画像データを受信することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目1に記載の表示モジュール。
(項目8)
プロセッサであって、前記プロセッサは、ディスプレイの異なる領域の表示要求を取得し、前記表示要求に基づいて、前記異なる領域の画像データを表示ドライバへ送信するための時間リソースを決定するように構成され、前記時間リソースは第1期間および第2期間を含み、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環する、プロセッサ。
(項目9)
前記プロセッサはさらに、前記第1期間において前記ディスプレイの第1領域の画像データを前記表示ドライバへ送信し、前記第2期間において前記ディスプレイの第2領域の画像データを前記表示ドライバへ送信するように構成され、前記第1期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第1領域を駆動する時間に対応し、前記第2期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第2領域を駆動する時間に対応する、項目8に記載のプロセッサ。
(項目10)
前記プロセッサはさらに、前記第1期間において前記ディスプレイの第1領域の画像データを前記表示ドライバへ送信し、前記第2期間において前記ディスプレイの第2領域の画像データを前記表示ドライバへ送信することをスキップするように構成され、前記第1期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第1領域を駆動する時間に対応し、前記第2期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第2領域を駆動する時間に対応する、項目8に記載のプロセッサ。
(項目11)
前記プロセッサはさらに、第1指示情報を前記表示ドライバ、電源、タッチドライバ、および指紋検知ドライバのうちの少なくとも1つへ送信するように構成され、前記第1指示情報は、前記ディスプレイの前記異なる領域の前記表示要求を指示するために使用される、項目8から10のいずれか一項に記載のプロセッサ。
(項目12)
前記プロセッサはさらに、電子デバイスのステータスを取得し、前記電子デバイスの前記ステータスに基づいて前記ディスプレイの前記異なる領域の前記表示要求を判定するように構成される、項目8から11のいずれか一項に記載のプロセッサ。
(項目13)
メモリおよびプロセッサを備える電子デバイスであって、
前記ディスプレイは、表示パネルおよび表示ドライバを含み、
前記表示パネルは、第1画素走査回路および第2画素走査回路を含み、前記第1画素走査回路は、前記表示パネル上の第1領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、前記第2画素走査回路は、前記表示パネル上の第2領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成され、
前記表示ドライバは、異なる表示駆動信号を生成して、前記第1画素走査回路および前記第2画素走査回路の動作期間をそれぞれ制御するように構成され、
前記プロセッサは、ディスプレイの異なる領域の表示要求を取得し、前記表示要求に基づいて、前記異なる領域の画像データを表示ドライバへ送信するための時間リソースを決定するように構成され、前記時間リソースは第1期間および第2期間を含み、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環する、電子デバイス。
(項目14)
前記表示ドライバは具体的には、第1表示駆動信号および第2表示駆動信号を出力するように構成され、前記第1表示駆動信号は、前記第1期間において動作状態であるように前記第1画素走査回路を制御して前記第1領域における前記画素を駆動し、前記第2表示駆動信号は、前記第2期間において動作状態であるよう前記第2画素走査回路を制御し、前記第2領域における前記画素を駆動する、項目13に記載の電子デバイス。
(項目15)
前記表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、前記第2期間において、前記第2表示駆動信号を出力することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目13に記載の電子デバイス。
(項目16)
前記表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、前記第1期間および前記第2期間の両方において、前記第1表示駆動信号を出力するように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目14に記載の電子デバイス。
(項目17)
前記表示ドライバはさらに、特定のサイクルにおいて、前記第1期間において、画素データ信号を送信し、前記第2期間において、画素データ信号を送信することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目13に記載の電子デバイス。
(項目18)
前記表示ドライバは、前記第1期間において画素データ信号を生成し、前記第2期間において画素データ信号を生成することをスキップするように構成され、前記画素データ信号は、前記表示パネル上に画素によって表示される内容を指示するために使用され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目17に記載の電子デバイス。
(項目19)
前記表示ドライバは、特定のサイクルにおいて、前記第1期間において、前記プロセッサによって送信される前記表示パネルの画像データを受信し、前記第2期間において、前記プロセッサによって送信される前記表示パネルの画像データを受信することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目13に記載の電子デバイス。
(項目20)
前記プロセッサはさらに、前記第1期間において、前記ディスプレイの第1領域の画像データを前記表示ドライバへ送信し、前記第2期間において、前記ディスプレイの第2領域の画像データを前記表示ドライバへ送信するように構成され、前記第1期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第1領域を駆動する時間に対応し、前記第2期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第2領域を駆動する時間に対応する、項目13に記載の電子デバイス。
(項目21)
前記プロセッサはさらに、前記第1期間において、前記ディスプレイの第1領域の画像データを前記表示ドライバへ送信し、前記第2期間において、前記ディスプレイの第2領域の画像データを前記表示ドライバへ送信することをスキップするように構成され、前記第1期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第1領域を駆動する時間に対応し、前記第2期間は、前記表示ドライバが前記ディスプレイの前記第2領域を駆動する時間に対応する、項目13に記載の電子デバイス。
(項目22)
前記プロセッサはさらに、第1指示情報を前記表示ドライバ、電源モジュール、タッチドライバおよび指紋検知ドライバのうちの少なくとも1つへ送信するように構成され、前記第1指示情報は、前記ディスプレイの前記異なる領域の前記表示要求を指示するために使用される、項目13から21のいずれか一項に記載の電子デバイス。
(項目23)
前記電子デバイスはさらにタッチモジュールを備え、
前記タッチモジュールは、第1タッチ走査回路、第2タッチ走査回路およびタッチドライバを含み、前記第1タッチ走査回路および前記第2タッチ走査回路は前記表示パネル上で統合され、
前記第1タッチ走査回路は、前記表示パネル上の前記第1領域のタッチセンサを駆動するように構成され、前記第2タッチ走査回路は、前記表示パネル上の前記第2領域のタッチセンサを駆動するように構成され、
前記タッチドライバは、前記第1領域および前記第2領域の表示要求に基づいて前記第1タッチ走査回路および前記第2タッチ走査回路の前記動作期間を制御するように構成される、項目13に記載の電子デバイス。
(項目24)
前記タッチドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第3期間において、タッチ駆動信号を前記第1タッチ走査回路に出力して前記第1領域の前記タッチセンサを駆動し、第4期間において、タッチ駆動信号を出力することをスキップするように構成され、前記第3期間および前記第4期間は、前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目23に記載の電子デバイス。
(項目25)
前記タッチドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第3期間および第4期間の両方において、タッチ駆動信号を前記第1タッチ走査回路に出力して前記第1領域の前記タッチセンサを駆動するように構成され、前記第3期間および前記第4期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目23に記載の電子デバイス。
(項目26)
前記第1タッチ走査回路および前記第2タッチ走査回路は互いから電気的に分離される、項目23に記載の電子デバイス。
(項目27)
前記タッチモジュールはさらに、前記プロセッサによって送信された第1指示情報を受信するように構成され、前記第1指示情報は、前記第1領域および前記第2領域の前記表示要求を指示するために使用される、項目23から26のいずれか一項に記載の電子デバイス。
(項目28)
前記電子デバイスはさらに指紋モジュールを備え、
前記指紋モジュールは第1指紋走査回路、第2指紋走査回路および指紋ドライバを含み、前記第1指紋走査回路および前記第2指紋走査回路は前記表示パネル上で統合され、
前記第1指紋走査回路は、前記表示パネル上の前記第1領域の指紋センサを駆動するように構成され、前記第2指紋走査回路は、前記表示パネル上の前記第2領域の指紋センサを駆動するように構成され、
前記指紋ドライバは、前記第1領域および前記第2領域の表示要求に基づいて、前記第1指紋走査回路および前記第2指紋走査回路の動作期間を制御するように構成される、項目13に記載の電子デバイス。
(項目29)
前記指紋ドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第5期間において、指紋駆動信号を前記第1指紋走査回路に出力して前記第1領域の前記指紋センサを駆動し、第6期間において指紋駆動信号を出力することをスキップするように構成され、前記第5期間および前記第6期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目28に記載の電子デバイス。
(項目30)
前記指紋ドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第5期間および第6期間の両方において、指紋駆動信号を前記第1指紋走査回路に出力して前記第1領域の前記指紋センサを駆動するように構成され、前記第5期間および前記第6期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目28に記載の電子デバイス。
(項目31)
前記第1指紋走査回路および前記第2指紋走査回路は互いから電気的に分離される、項目30に記載の電子デバイス。
(項目32)
前記タッチモジュールはさらに、前記プロセッサによって送信された第1指示情報を受信するように構成され、前記第1指示情報は、前記第1領域および前記第2領域の前記表示要求を指示するために使用される、項目28から31のいずれか一項に記載の電子デバイス。
(項目33)
前記電子デバイスはさらに電源モジュールを備え、
前記電源モジュールは、前記第1領域および前記第2領域における画素に対して独立した電力供給制御を実行するように構成される、項目13に記載の電子デバイス。
(項目34)
表示パネルを有する電子デバイスにおいて使用される駆動制御システムであって、前記駆動制御システムは前記表示パネルおよび表示ドライバを備え、
前記表示パネルは少なくとも2つの表示領域を含み、各表示領域は、対応する画素走査回路を有し、前記画素走査回路は互いから電気的に分離され、各画素走査回路は、対応する表示領域における画素を駆動するように構成され、
前記表示ドライバは走査制御回路を含み、前記走査制御回路は、各表示領域に対応する前記画素走査回路に接続され、前記走査制御回路は、各表示領域に対応する前記画素走査回路に対して独立した走査および駆動制御を実行するように構成される、駆動制御システム。
(項目35)
前記システムはさらに電源モジュールを備え、
前記電源モジュールは各表示領域における画素に接続され、前記電源モジュールは、各表示領域における前記画素に対して独立した電力供給制御を実行するように構成される、項目34に記載のシステム。
(項目36)
表示パネルを有する電子デバイスに適用される駆動制御方法であって、前記方法は、
表示ドライバによって、前記表示パネル上の第1領域および第2領域の表示要求を取得する段階と、
前記表示ドライバによって、前記第1領域および前記第2領域の前記表示要求に基づいて異なる表示駆動信号を生成して第1画素走査回路および第2画素走査回路の動作期間をそれぞれ制御する段階であって、前記第1画素走査回路は、前記表示パネル上の前記第1領域における画素を駆動して、電気信号を光信号に変換するように構成され、前記第2画素走査回路は、前記表示パネル上の前記第2領域における画素を駆動して電気信号を光信号に変換するように構成される、段階と
を備える方法。
(項目37)
前記表示ドライバによって、前記第1領域および前記第2領域の前記表示要求に基づいて異なる表示駆動信号を生成して、第1画素走査回路および第2画素走査回路の動作期間をそれぞれ制御する前記段階は、
前記第1領域および前記第2領域の前記表示要求が両方とも、画像を表示することであるとき、前記表示ドライバによって、第1期間において、第1表示駆動信号を前記第1画素走査回路に出力して、前記第1画素走査回路を制御して前記第1期間において前記第1領域における前記画素を駆動し、第2期間において、第2表示駆動信号を前記第2画素走査回路に出力して、前記第2画素走査回路を制御して前記第2期間において前記第2領域における前記画素を駆動する段階であって、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環する、段階を含む、項目36に記載の駆動制御方法。
(項目38)
前記方法はさらに、前記第1領域の前記表示要求が画像を表示することであり、前記第2領域の前記表示要求が画像を表示しないことであるとき、前記表示ドライバによって、前記第1期間において、前記第1表示駆動信号を前記第1画素走査回路に出力して、前記第1画素走査回路を制御して、前記第1期間において前記第1領域における前記画素を駆動し、前記第2期間において、前記第2表示駆動信号を前記第2画素走査回路に出力することをスキップして、前記第2画素走査回路を制御して、前記第2期間において前記第2領域における前記画素を駆動しない段階を備える、項目37に記載の駆動制御方法。
(項目39)
前記方法はさらに、前記第1領域の前記表示要求が画像を表示することであり、前記第2領域の前記表示要求が画像を表示しないことであるとき、前記表示ドライバによって、前記第1期間および前記第2期間の両方において前記第1表示駆動信号を前記第1画素走査回路に出力して、前記第1画素走査回路を制御して、前記第1期間および前記第2期間においてそれぞれ、前記第1領域における前記画素を駆動する段階を備える、項目37に記載の駆動制御方法。
(項目40)
前記方法はさらに、前記第1領域の前記表示要求が画像を表示することであり、前記第2領域の前記表示要求が画像を表示しないことであるとき、前記表示ドライバによって、第1期間において画素データ信号を前記表示パネルへ送信し、第2期間において、画素データ信号を送信することをスキップする段階であって、前記画素データ信号は、前記表示パネル上の画素によって表示される内容を指示するために使用され、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環する、段階を備える、項目36に記載の駆動制御方法。
(項目41)
前記方法はさらに、前記第1領域の前記表示要求が画像を表示することであり、前記第2領域の前記表示要求が画像を表示しないことであるとき、前記表示ドライバによって、前記第1期間において前記画素データ信号を生成し、前記第2期間において前記画素データ信号を生成することをスキップする段階を備える、項目40に記載の駆動制御方法。
(項目42)
前記方法はさらに、前記第1領域の前記表示要求が画像を表示することであり、前記第2領域の前記表示要求が画像を表示しないことであるとき、前記表示ドライバによって、第1期間において、プロセッサによって送信された前記表示パネルの画像データを受信し、第2期間において、前記プロセッサによって送信された前記表示パネルの画像データを受信することをスキップする段階であって、前記第1期間および前記第2期間は周期的に循環する、段階を備える、項目36に記載の駆動制御方法。
(項目43)
表示ドライバによって、前記表示パネル上の第1領域および第2領域の表示要求を取得する前記段階は、
前記表示ドライバによって、前記プロセッサによって送信された第1指示情報を受信する段階であって、前記第1指示情報は、前記表示パネル上の異なる領域の表示要求を示すために使用される、段階を含む、項目36から42のいずれか一項に記載の駆動制御方法。
(項目44)
第1タッチ走査回路、第2タッチ走査回路およびタッチドライバを備えるタッチモジュールであって、前記第1タッチ走査回路および前記第2タッチ走査回路は表示パネル上に統合され、
前記第1タッチ走査回路は、前記表示パネル上の第1領域のタッチセンサを駆動するように構成され、前記第2タッチ走査回路は、前記表示パネル上の第2領域のタッチセンサを駆動するように構成され、
前記タッチドライバは、前記第1領域および前記第2領域の表示要求に基づいて、前記第1タッチ走査回路および前記第2タッチ走査回路の動作期間を制御するように構成される、タッチモジュール。
(項目45)
前記タッチドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第1期間において、タッチ駆動信号を前記第1タッチ走査回路に出力して、前記第1領域の前記タッチセンサを駆動し、第2期間において、タッチ駆動信号を出力することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目44に記載のタッチモジュール。
(項目46)
前記タッチドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第1期間および第2期間の両方において、タッチ駆動信号を前記第1タッチ走査回路に出力して、前記第1領域の前記タッチセンサを駆動するように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目44に記載のタッチモジュール。
(項目47)
前記第1タッチ走査回路および前記第2タッチ走査回路は、互いから電気的に分離される、項目44に記載のタッチモジュール。
(項目48)
前記タッチモジュールはさらに、プロセッサによって送信された第1指示情報を受信するように構成され、前記第1指示情報は、前記第1領域および前記第2領域の前記表示要求を指示するために使用される、項目44から47のいずれか一項に記載のタッチモジュール。
(項目49)
第1指紋走査回路、第2指紋走査回路、および指紋ドライバを備える指紋モジュールであって、前記第1指紋走査回路および前記第2指紋走査回路は表示パネル上に統合され、
前記第1指紋走査回路は、前記表示パネル上の第1領域の指紋センサを駆動するように構成され、前記第2指紋走査回路は、前記表示パネル上の第2領域の指紋センサを駆動するように構成され、
前記指紋ドライバは、前記第1領域および前記第2領域の表示要求に基づいて前記第1指紋走査回路および前記第2指紋走査回路の動作期間を制御するように構成される、指紋モジュール。
(項目50)
前記指紋ドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第1期間において、指紋駆動信号を前記第1指紋走査回路に出力して、前記第1領域の前記指紋センサを駆動し、第2期間において、指紋駆動信号を出力することをスキップするように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目49に記載の指紋モジュール。
(項目51)
前記指紋ドライバは具体的には、特定のサイクルにおいて、第1期間および第2期間の両方において、指紋駆動信号を前記第1指紋走査回路に出力して、前記第1領域の前記指紋センサを駆動するように構成され、前記第1期間および前記第2期間は前記特定のサイクルにおいて周期的に循環する、項目49に記載の指紋モジュール。
(項目52)
前記第1指紋走査回路および前記第2指紋走査回路は互いから電気的に分離される、項目49に記載の指紋モジュール。
(項目53)
前記タッチモジュールはさらに、プロセッサによって送信された第1指示情報を受信するように構成され、前記第1指示情報は、前記第1領域および前記第2領域の前記表示要求を指示するために使用される、項目49から52のいずれか一項に記載の指紋モジュール。
図1
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図5
図6a
図6b
図7
図8a
図8b
図9
図10
図11
図12
図13a
図13b
図14a
図14b
図15a
図15b
図16
図17