(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20240806BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20240806BHJP
G06Q 50/22 20240101ALI20240806BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/02
G06Q50/22
(21)【出願番号】P 2021174624
(22)【出願日】2021-10-26
【審査請求日】2023-02-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】三重野 勤
(72)【発明者】
【氏名】小野寺 睦
(72)【発明者】
【氏名】斉藤 大志
【審査官】小松崎 里沙
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/024584(WO,A1)
【文献】特開2008-282219(JP,A)
【文献】特開2017-117423(JP,A)
【文献】特開2017-027574(JP,A)
【文献】国際公開第2017/061371(WO,A1)
【文献】特開2014-186402(JP,A)
【文献】特開2020-112902(JP,A)
【文献】特開2021-111268(JP,A)
【文献】国際公開第2016/194402(WO,A1)
【文献】特開2000-261566(JP,A)
【文献】特開2015-056031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B19/00-31/00
G06Q50/22
G16H10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部屋への人の入室を検知するセンサと、
前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定する判定部と、
前記人を特定する特定部と、
前記
センサによる前記人の入室検知結果を示す第1通知情報、前記
判定部による前記人の判定結果を示す第2通知情報、及び前記
特定部による前記人の特定結果を示す第3通知情報を
、通知条件に従って通知先に出力する出力部と、
を備え
、
前記通知条件は、情報処理システムが設置される部屋毎の通知の要否と、前記情報処理システムが設置される部屋毎の通知のタイミングを含み、
前記通知のタイミングには、前記人が前記部屋に入室した時点、及び前記特定部によって前記人が特定された時点が含まれる
情報処理システム。
【請求項2】
前記出力部は、前記第1通知情報を前記通知先に出力した後に、前記第2通知情報及び前記第3通知情報を前記通知先に出力する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記出力部は、前記第1通知情報及び前記第2通知情報を1つの通知情報として前記通知先に出力した後に、前記第3通知情報を前記通知先に出力する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記出力部は、前記第1通知情報、前記第2通知情報、及び前記第3通知情報を1つの通知情報として前記通知先に出力する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記通知条件を設定する設定部を備える、
請求項
1~4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記通知条件は、前記使用者としての被介護者が入室前に前記被介護者を介護する前記介護者が入室したことが検知された場合には、その後に前記被介護者及び前記介護者が入室した状態でなくなるまでは、通知を行わないことを示す条件を含む、
請求項
1~5のいずれか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
部屋への人の入室を検知するセンサと、
前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定する判定部と、
前記人を特定する特定部と、
前記
センサによる前記人の入室検知結果を示す第1通知情報、前記
判定部による前記人の判定結果を示す第2通知情報、及び前記
特定部による前記人の特定結果を示す第3通知情報を
、通知条件に従って通知先に出力する出力部と、
を備え
、
前記通知条件は、情報処理装置が設置される部屋毎の通知の要否と、前記情報処理装置が設置される部屋毎の通知のタイミングを含み、
前記通知のタイミングには、前記人が前記部屋に入室した時点、及び前記特定部によって前記人が特定された時点が含まれる
情報処理装置。
【請求項8】
センサ
が部屋への人の入室を検知し、
コンピュータが、前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定し、
前記コンピュータが、前記人を特定し、
前記コンピュータが、前記
センサによる前記人の入室検知結果を示す第1通知情報、前記
人の判定結果を示す第2通知情報、及び前記
人の特定結果を示す第3通知情報を
、通知条件に従って通知先に出力
し、
前記通知条件は、情報処理装置が設置される部屋毎の通知の要否と、前記情報処理装置が設置される部屋毎の通知のタイミングを含み、
前記通知のタイミングには、前記人が前記部屋に入室した時点、及び前記人が特定された時点が含まれる
情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに
対し、
センサによって部屋へ
の入室
が検知されした人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定
させ、
前記人を特定
させ、
前記
センサによる前記人の入室検知結果を示す第1通知情報、前記
人の判定結果を示す第2通知情報、及び前記
人の特定結果を示す第3通知情報を
、通知条件に従って通知先に出力
させ、
前記通知条件は、情報処理装置が設置される部屋毎の通知の要否と、前記情報処理装置が設置される部屋毎の通知のタイミングを含み、
前記通知のタイミングには、前記人が前記部屋に入室した時点、及び前記人が特定された時点が含まれる
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
介護者は介護施設や住宅等の介護現場において、被介護者(要介護者)の状況の把握や介助のために見守りを行っている。
【0003】
排泄介助に関連し、特許文献1には、監視対象者の住居において、通信部を有するコントローラとトイレ用人感センサとを設置して、トイレ用人感センサによって監視対象者のトイレの使用状況を監視サーバで監視する技術が記載されている。このコントローラは、監視対象者によるトイレへの入室及びトイレからの退室を検知した場合に、この時点の日時情報を含む状態情報(入室情報又は退室情報)と監視対象者の対象者ID又は氏名等の識別情報とを監視サーバへ通知する。そして、監視サーバは、コントローラから通知される入室情報及び退室情報を蓄積し、蓄積した入室情報及び退室情報に基づいて、警告すべき緊急状態が発生したか否かを定期的に判断する。そして、監視サーバは、緊急状態の発生を検知した場合、所定の携帯端末装置へ警告情報を送信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように介護者は要介護者の状況の見守りや介助を行っているが、それらの作業を行う上で以下の課題がある。
【0006】
一つ目として、介護者は一人で複数の要介護者を担当しており、介護度によって優先度は異なるが、状況の把握や介助を行うために要介護者の見守りを行っている。しかし、介護者が要介護者の見守りにかかわる時間は長く、他の作業にまで手が回らない等、要介護者の見守りは介護者への負担が大きいという課題がある。
【0007】
二つ目として、見守りを軽減する手法として、見守りカメラを設置して見守る手法がある。しかし、見守りカメラで撮影した映像をそのまま見守りに使用することは、プライバシーの問題や要介護者の尊厳を損なうためできない。そこで、要介護者をシルエットとして映すことや、映像から骨格推定等で行動を推測することにより、介護者に通知する手法が考えられる。しかし、これらの手法においても、トイレやお風呂、その他の個室などのプライバシー空間では、常時見守りすることに問題があり利用に適さない。このため、見守りカメラではプライバシー空間に属する場所においては利用できず、見守りにかかる負担を軽減することができない場所があるという課題がある。
【0008】
三つ目として、二つ目の課題を解決する一手法として、トイレやお風呂等に人感センサと人感センサで人を検出した場合に通知する通知装置とを設置する手法が挙げられるが、誰が入室したのかが分からない。そのため、介護者は一度確認のために現地に向かい、介助が必要である場合は介助し、不要な場合であれば他の作業に戻るなど、見守りにおいて無駄な労力がかかるという課題が生じる。また、介助が必要な場合でも要介護者一人一人によって介助すべきことが違うことや要介護者に合った担当の人がいるため、一度現地に向かい誰かを確認してからでは対応が遅れてしまうという課題も生じる。
【0009】
四つ目として、上述した人感センサ及び通知装置を備えたシステムでは、介護者が利用する場合や清掃時は入室通知をする必要はないにも拘わらず、無駄な通知をしてしまい他の介護者がかけつけるなど、見守りにおいて無駄な労力がかかるという課題がある。
【0010】
上記のような状況を改善すべく、見守り対象の部屋への要介護者の入室状況を通知し、さらに入室者個人を特定する情報(個人識別情報)を介護者へ通知する仕組みが望まれる。なお、特許文献1に記載の技術は、住居内の人物がトイレを使用することを前提とするものであり、上述のような課題を解決することはできない。
【0011】
本開示は、上述した課題を解決するためになされたもので、見守り対象の部屋への要介護者の入室状況と、入室者個人を特定する情報とを介護者へ通知することが可能な情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本開示の第1の態様に係る情報処理システムは、部屋への人の入室を検知するセンサと、前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定する判定部と、を備える。前記情報処理システムは、前記人を特定する特定部と、前記センサでの入室検知結果、前記判定部での判定結果、及び前記特定部での特定結果を記憶する記憶部と、を備える。前記情報処理システムは、前記入室検知結果を示す第1通知情報、前記判定結果を示す第2通知情報、及び前記特定結果を示す第3通知情報を通知先に出力する出力部を備える。
【0013】
本開示の第2の態様に係る情報処理装置は、部屋への人の入室を検知するセンサと、前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定する判定部と、を備える。前記情報処理装置は、前記人を特定する特定部と、前記センサでの入室検知結果、前記判定部での判定結果、及び前記特定部での特定結果を記憶する記憶部と、を備える。前記情報処理装置は、前記入室検知結果を示す第1通知情報、前記判定結果を示す第2通知情報、及び前記特定結果を示す第3通知情報を通知先に出力する出力部を備える。
【0014】
本開示の第3の態様に係る情報処理方法は、センサで部屋への人の入室を検知し、前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定し、前記人を特定する。前記情報処理方法は、前記センサでの入室検知結果、前記人を判定した判定結果、及び前記人を特定した特定結果を記憶し、前記入室検知結果を示す第1通知情報、前記判定結果を示す第2通知情報、及び前記特定結果を示す第3通知情報を通知先に出力する。
【0015】
本開示の第4の態様に係るプログラムは、コンピュータに、センサで部屋への人の入室を検知した入室検知結果を入力する情報処理を実行させる。前記情報処理は、前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定し、前記人を特定する処理を含む。前記情報処理は、前記センサでの入室検知結果、前記人を判定した判定結果、及び前記人を特定した特定結果を記憶し、前記入室検知結果を示す第1通知情報、前記判定結果を示す第2通知情報、及び前記特定結果を示す第3通知情報を通知先に出力する処理を含む。
【発明の効果】
【0016】
本開示により、見守り対象の部屋への要介護者の入室状況と、入室者個人を特定する情報とを介護者へ通知することが可能な情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施形態1に係る情報処理システムの一構成例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態2に係る情報処理システムの一構成例を示す図である。
【
図3】
図2の情報処理システムにおける情報処理装置の一構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図2の情報処理システムにおける端末装置での通知例を説明するための図である。
【
図5】
図2の情報処理システムにおける通知の流れの一例を説明するための概略図である。
【
図6】
図2の情報処理システムにおける通知の流れの他の例を説明するための概略図である。
【
図7】
図2の情報処理システムにおける通知処理の一例を説明するためのフロー図である。
【
図8】実施形態3に係る情報処理システムにおける通知処理の一例を説明するためのフロー図である。
【
図9】実施形態4に係る情報処理システムの一構成例を示す概略図である。
【
図10】装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。なお、実施形態において、同一又は同等の要素には、同一の符号を付すことがあり、重複する説明は適宜省略される。
【0019】
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る情報処理システムの一構成例を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム1は、センサ1a、判定部1b、特定部1c、記憶部1d、及び出力部1eを備えることができる。
【0020】
センサ1aは、被介護者を見守る見守り対象(監視対象)となる部屋への人の入室を検知するセンサであり、入室を検知できる位置に設けられた人感センサとすることができる。被介護者は、被介助者、要介護者、要介助者などと称することもできる。また、介護者は、介護士や医師等が挙げられ、介助者と称することもできる。
【0021】
ここで、監視対象となる部屋としては、トイレ、浴室などが挙げられる。情報処理システム1は、例えば高齢者施設、個人宅や病院など要介護者の見守りが必要な場で使用することが可能である。また、センサ1aとしては、例えば赤外線センサや光学センサなどが挙げられる。センサ1aは、赤外線等に限らず、画像識別、超音波など、どのような方式を用いたセンサであってもよい。また、センサ1aは、入室後の退室も検知できるようにしておくことが好ましく、単純な例では、入室を検知した後に人が検知された場合に退室したと検知することができる。
【0022】
判定部1bは、部屋へ入室した人が部屋の使用者(ユーザ)としての被介護者及びその使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定する。また、判定部1bは、退室した人が被介護者及び介護者のいずれであるかも判定するように構成することもできる。
【0023】
特定部1cは、部屋へ入室した人を特定する。特定部1cにおける個人特定方式は、顔、瞳などの生態認証や個人毎に固有識別可能な電波出力装置を使った方式など、様々なものが挙げられる。また、特定部1cは、退室した人も特定するように構成することもできる。特定部1cにおける人の特定処理としては、個人を特定(識別)できればよく、例えば顔認証処理を適用することができ、その場合、特定部1cは認証部と称することもできる。
【0024】
判定部1b及び特定部1cは、一部において共通の構成要素を備えることができる。特定部1cは、例えば、カメラ及び顔認証処理部を有する人認識センサや、人が衣服やIC(Integrated Circuit)カード等の一部として保持するタグを認識することで人認識を行う人認識センサなどを備えることができる。判定部1bはこのような人認識センサでの認識結果や中間データを用いることができる。このように、判定部1bは特定部1cの機能の一部として含むことができる。
【0025】
このような人認識センサでの認識結果に基づき、判定部1bは部屋へ入退室した者が被介護者及び介護者のいずれであるかを判定し、特定部1cはこの人物個人を特定する。この判定自体は、認識した人に予め対応付けられた要介護者(被介護者となり得る者)又は介護者を示す情報を参照して実行することができる。判定部1bは、顔認証処理などの処理に時間を要する処理を経ずに判定を行うことが望ましく、カメラ画像の認証処理を利用する場合でも単に制服を着ているか否かなどの負荷が軽い処理を適用しておくとよい。
【0026】
なお、部屋の使用者には、被介護者及び介護者のいずれにも該当しない人(例えば見舞いに来た家族など)も想定できるが、判定部1bは、その場合には被介護者及び介護者のいずれでもないと判定すればよい。あるいは、被介護者より介護者の方が判定のためのタグ等の付与などが容易なことから、判定部1bは、介護者以外を被介護者と判定するように構成しておくこともできる。
【0027】
記憶部1dは、センサ1aでの入室検知結果、判定部1bでの判定結果、及び特定部1cでの特定結果を記憶する記憶装置である。この記憶は、後述する出力部1eでの出力がなされるまでであってもよいが、ログとして保持しておくこともできる。また、記憶部1dは、通知先や他の実施形態で後述する通知条件なども記憶しておくことができる。
【0028】
出力部1eは、入室検知結果を示す第1通知情報、判定結果を示す第2通知情報、及び特定結果を示す第3通知情報を通知先に出力する。通知先は予め設定しておくことができ、例えば記憶部1dに記憶させておくことができる。出力部1eは、例えば、有線又は無線の通信インタフェース等で構成される通信部とすることもできる。出力部1eは、例えば、通信部を介して通知先の端末装置(図示せず)に通知情報を送信することができる。出力部1eは、例えば、通信部を介して外部のサーバ(図示せず)に通知情報を送信することができ、これによりサーバでは通知情報を通知先の端末装置に転送することができる。
【0029】
また、情報処理システム1は、制御部(図示せず)を有することができ、この制御部は上述した判定部1b、特定部1c、記憶部1d、及び出力部1e(又はその一部)を備えることができる。この制御部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、作業用メモリ、及びプログラムを記憶した不揮発性の記憶装置などによって実現することができる。このプログラムは、センサ1aからの検知結果を入力する処理と、判定部1b、特定部1c、記憶部1d、及び出力部1eの処理とをCPUに実行させるためのプログラムとすることができる。また、情報処理システム1に備えられる制御部は、例えば集積回路によって実現することもできる。
【0030】
また、本実施形態に係る情報処理システム1は、単体の情報処理装置として構成することも、機能を分散させた複数の装置として構成することもできる。後者の場合、各装置に制御部、通信部、及び必要に応じて記憶部等を備えるとともに、無線又は有線の通信によりこれらの複数の装置を必要に応じて接続して協働して情報処理システム1としての機能を実現させればよい。
【0031】
以上に説明したように、本実施形態に係る情報処理システム1では、見守り対象の部屋への要介護者の入室状況と、入室者個人を特定する情報とを介護者へ通知することが可能になる。そして、本実施形態により、介護者は要介護者の状況を把握することができるため、常に見守りを行う必要が無くなる。これによって、介護者は、他の作業に回ることができる等、見守りにかかる負担を軽減することができる。また、介護者は、要介護者の状況を把握することにより、その人にあった手厚いサポートが可能となる。また、このように、情報処理システム1は、部屋への人の入室を検知するため、入室検出通知システムと称することもできる。
【0032】
<実施形態2>
実施形態2について、
図2~
図7を参照しながら実施形態1との相違点を中心に説明するが、実施形態1で説明した様々な例が適用できる。
図2は、実施形態2に係る情報処理システムの一構成例を示す図である。
【0033】
本実施形態に係る情報処理システム(以下、本システム)は、その一部がトイレに設置され、介護者等への通知を行うシステムとすることができ、以下、具体的に説明する。
【0034】
図2に示すように、本システムは、便器10に取り付けられた情報処理装置60と、情報処理装置60に無線接続されたサーバ40と、サーバ40に無線接続された端末装置50と、を備えることができる。なお、これらの接続は例えば1つの無線LAN(Local Area Network)内で行うことができる。また、以下では、情報処理装置60がトイレの便器10に設置され、排泄情報の取得も行うものとして説明するが、排泄情報を得るための撮像データを撮像するためのカメラなど、少なくとも一部が便器10に設置されていれば排泄情報を得ることはできる。
【0035】
便器10は、側面10aとの間に滞水部分とを形成するための縁部10cを備えることができ、縁部10cから連なる平面部10bを備えることもできる。平面部10bには、例えば使用者洗浄用の温水洗浄機能等を搭載した便座本体11aと、便座本体11aを塞ぐための便座カバー11bと、を備える便座11を設けておくことができる。
【0036】
情報処理装置60は、トイレ設置型(この例では便器設置型)の装置とすることができ、入室を検知した検知イベント等の検知イベントに対する通知を、サーバ40及び端末装置50と連携しながら行う。ここでは、情報処理装置60が、排泄情報を取得する機能をもつ排泄情報収集装置である例を挙げて説明する。この場合、排泄開始や排泄終了などの排泄に関するイベントも検知イベントとして通知することもできる。なお、詳細を説明しないが、情報処理装置60は排泄物の記録、排泄物情報の提示(通知等)、及び排泄予測もサーバ40及び端末装置50と連携しながら行うよう構成することもできる。情報処理装置60と便器10とは、例えば、排泄情報を出力する機能付き便器を構成することができる。
【0037】
また、情報処理装置60の形状は、
図2で示した形状に限らず、例えば便座本体11a等にその機能の全部又は一部を埋め込むような構成とすることもできる。また、情報処理装置60の機能の一部は便座本体11a側に設けておくこともできる。
【0038】
ここで、情報処理装置60の詳細な例について説明するに先立ち、
図1の情報処理システム1の各部に対応する構成について、簡単に説明する。
【0039】
図2に示すように、本実施形態に係る情報処理装置60は、便器10に設置されるものであり、人感センサ24、撮像装置25、情報収集部26、収納筐体61、橋架部62、内側筐体63、制御部67、別筐体68、及び外側筐体69を備えることができる。
【0040】
人感センサ24は、センサ1aの一例であって、トイレの便器10の使用者(利用者)を検知するセンサであり、例えば赤外線センサや光学センサなどが挙げられる。
【0041】
撮像装置25は、特定部1cの一部として機能する装置であって、トイレの使用者の顔を撮像する装置であり、例えば、静止画及び/又は動画を撮影するカメラ(顔認証用カメラ)とすることができる。また、撮像装置25は、可視光カメラに限らず、赤外光カメラ等であってもよい。
【0042】
情報収集部26は、内側筐体63に配設されるものとする。但し、情報収集部26における情報収集面を内側筐体63の開口部から露出させておくなどして、便器10の溜まりの部分(排泄物が排泄される領域)から情報を収集できるように、情報収集部26は配設される。上記情報収集面とは、例えばカメラの場合にはレンズ面、センサの場合には検出面などが該当する。
【0043】
情報収集部26は、便器10における排泄物の情報を収集する部位であり、例えば、排泄物の形状、色などの排泄物の内容を、光学レンズを介して収集する撮像装置又は光学的に距離を計測する距離センサなどとすることができる。排泄情報とは、排泄の内容を示す情報とすることができ、より単純な例では、排泄物が大便(糞)であるか小便(尿)であるかを示す情報とすることができる。排泄情報には、排泄物の色を示す情報、固形物であるのであればその形状など、他の情報を含むこともできる。情報収集部26は、排泄物の情報として、単に排泄の有無を検知して収集する構成だけであってもよい。
【0044】
情報収集部26は、便器の滞水部分を含む領域(排泄範囲)を収集範囲とすることができ、この排泄範囲は排泄予定範囲と称することもできる。このような排泄範囲を撮像範囲に含めるように情報収集部26を設置しておくことで、撮像される撮像データには被写体として排泄物等が含まれることとなる。無論、上記の排泄範囲は、使用者が映り込まないような範囲とすることが好ましく、またレンズ等も使用者から見えないように情報収集部26が設置されることが好ましい。また、情報処理装置60は、情報収集部26を備えることからトイレセンサと称することもできる。
【0045】
情報収集部26、人感センサ24、及び撮像装置25は、制御部67に有線又は無線通信により接続される。なお、
図2では、情報収集部26がケーブルK1により制御部67に接続され、人感センサ24及び撮像装置25がケーブルK2により制御部67に接続された例を挙げている。
【0046】
制御部67は、人感センサ24、撮像装置25、及び情報収集部26を制御する。例えば、制御部67は、人感センサ24での検知結果を受け取ることができ、撮像装置25に撮像を指示することや撮像された画像を受け取ることができ、情報収集部26に排泄物の情報を収集するように指示することや収集された情報を受け取ることができる。また、制御部67は、撮像装置25とともに、判定部1b及び特定部1cの機能を実行するように構成することができる。また、制御部67は、記憶部1dに対応する記憶装置を備えることができる。
【0047】
制御部67は、例えば、CPU、作業用メモリ、及びプログラムを記憶した不揮発性の記憶装置などによって実現することができる。このプログラムは、例えば上述のような処理をCPUに実行させるためのプログラムとすることができる。また、制御部67は、例えば集積回路によって実現することもできる。
【0048】
収納筐体61は、制御部67を収納する、便器10の外側に配置する筐体で、以下、制御ボックス61として説明する。橋架部(わたり)62は、内側筐体63と外側筐体69とを橋架する部位である。つまり、わたり62は、内側筐体63と外側筐体69を繋ぐ機構で、便器10の縁部10cに設置される。外側筐体69は、内側筐体63と便器10を固定するためのクランプ機構を備える筐体である。外側筐体69は便器10の外側に配置される筐体であり、その形状は問わず、排泄の邪魔にならなければよい。
【0049】
上述のクランプ機構(固定用クランプ機構)は、例えば、わたり62を介して縁部10cの内側との間の距離を調整して挟持することで、内側筐体63と外側筐体69とを縁部10cに固定する機構とすることができる。これにより、縁部10cの形状などの便器10の形状に依らず、確実に情報処理装置60の内側筐体63を固定して設置することができる。また、このような機構であれば、固定用クランプ機構の形状や構成部品は問わない。固定用クランプ機構は、その主な部品が外側筐体69に備えられることができる。
【0050】
内側筐体63は、情報収集部26を配設した筐体であり、以下、センサボックス63として説明する。センサボックス63は、排泄物の情報を収集するための例えば光学センサを配備しており、便器10の内側に配置されることになる。
【0051】
別筐体68は、人感センサ24及び撮像装置25が配設される筐体である。別筐体68は、人検知用の人感センサ24及び顔認証用の撮像装置(カメラ)25を内部に又は一部を外部に配設するものであり、以下、人検知/識別ボックス68として説明する。また、人検知/識別ボックス68は、水平方向にカメラの方向を調整するカメラ調整機構を配備しておくことができる。撮像装置25は、トイレの使用者の顔を撮像可能なように例えばレンズを人検知/識別ボックス68から露出させておくこともできるが、顔が撮影できればよい。また、人感センサ24は、トイレの使用者を検知可能なように検知面を人検知/識別ボックス68から露出させておくこともできるが、人が検知できればよい。また、人感センサ24及び撮像装置25が制御部67に有線又は無線通信により接続されていれば情報の送受は可能である。
【0052】
人検知/識別ボックス68は、
図2で例示したように、制御ボックス61及び便器10から離間した位置に配設されることができる。
図2では、便器10が設置してあるトイレの壁Wに人検知/識別ボックス68が設置された例を挙げている。人検知/識別ボックス68は、制御ボックス61とはケーブルK2による有線接続を採用すること、或いは無線接続を採用することができ、いずれの場合でも制御ボックス61とは離した位置で利用可能となっている。人検知/識別ボックス68は、水平方向に回転し、回転するボックスの向きを固定するための機構を配備しておくことができる。
【0053】
また、人感センサ24、撮像装置25は、人の検知及び撮像を行い易くするために、少なくともわたり62より高い位置に、それぞれ検知面、撮像レンズが位置するように配設されることが好ましい。また、便座11の高さを考慮した所定の高さだけ高い位置に、検知面及び撮像レンズを備えることがより好ましい。
【0054】
また、
図2で例示する情報処理装置60の構成では、人検知/識別ボックス68と制御部67を有する制御ボックス61と排泄情報収集機能を有するセンサボックス63とをケーブルK1,K2で接続している。しかし、人検知/識別ボックス68がトイレの壁Wに配設され、制御部67を有するボックスが便器10の側面に配置されており、その設置作業も容易である。また、制御ボックス61は便器10の背面側に配置されることもでき、この場合の設置作業も容易である。また、ケーブルK1,K2はいずれも制御ボックス61から電源を供給する電源供給線も含むことが望ましい。なお、制御ボックス61へは図示しない電源ケーブルから電源が供給される。
【0055】
なお、
図2では、ケーブルK1がわたり62の内部を通っていることを前提にしているが、ケーブルK1は、情報収集部26に接続されてセンサボックス62から導出され、直接制御ボックス61に接続されることも可能である。その場合、ケーブルK1は便器10の縁部10cの上面側を通る(縁部10cの上面と便座本体11aとの間を通る)ことになる。
【0056】
サーバ40は、その全体を制御する制御部41と、通知条件と取得された様々な情報(及びそれに基づき生成された情報)とを蓄積する記憶部42と、を備えることができる。また、制御部41は、撮像装置25とともに、判定部1b及び特定部1cの機能を実行するように構成することができる。制御部41は、
図1の出力部1eの機能を実行するように構成することができる。
【0057】
制御部41は、例えば、CPU、作業用メモリ、及びプログラムを記憶した不揮発性の記憶装置などによって実現することができる。また、制御部41は、例えば集積回路によって実現することもできる。この記憶装置は、記憶部42と兼用とすることができ、また、このプログラムは、サーバ40の機能をCPUに実現させるためのプログラムとすることができる。
【0058】
また、記憶部42は、記憶部1dとして機能させることができる。さらに、記憶部42は、通知条件として、使用者としての被介護者毎に、通知の要否と通知が必要な場合の通知情報(第1、第2、及び第3通知情報)及び通知先とを記憶することができる。これにより、出力部1eの機能を備えたサーバ40が、その通知条件に従って通知先への出力を行うことができる。また、記憶部42は、通知条件として、検知イベント毎に且つ使用者としての被介助者毎に、通知の要否と通知が必要な場合の通知情報(第1、第2、及び第3通知情報)及び通知先とを記憶しておくこともできる。これにより、出力部1eの機能を備えたサーバ40が、その通知条件に従って、検知イベントの発生に応じて通知先への出力を行うことができる。なお、ある検知イベントに対して通知する通知先は、1つであってもよいが、複数であってもよい。
【0059】
また、サーバ40は、端末装置50等の外部機器から、通知条件を設定する設定部を備えることが好ましく、これにより、運用形態に応じて通知条件を設定することができるようになる。
【0060】
端末装置50は、トイレの使用者としての被介護者を介護する(介護することになる)介護者がもつ端末装置であり、可搬型の情報処理装置とすることができるが、設置型の装置であってもよい。前者の場合、端末装置50は、携帯電話機(スマートフォンと称されるものも含む)、タブレット、モバイルPCなどのスマートデバイスとすることができるが、電光掲示板などとすることもできる。端末装置50も、図示しないが、その全体の制御を行う制御部と、記憶部と、を備えることができ、この制御部は、制御部41と同様に、例えばCPU、作業用メモリ、記憶装置などによって実現することができる。また、この記憶装置に記憶されるプログラムは、端末装置50の機能をCPUに実現させるためのプログラムとすることができる。
【0061】
次に、情報処理装置60の詳細な例について、
図3を参照しながら説明する。
図3は、
図2の情報処理システムにおける情報処理装置の一構成例を示すブロック図である。情報処理装置60は、例えば、
図2及び
図3に図示するように2つの装置で構成されることができる。また、情報処理装置60は、トイレに設置する各種センサを有することから「トイレセンサ」又は「トイレセンサ装置」と称することもできる。トイレセンサは、被介護者のトイレ利用の監視を通信ネットワーク経由で行う本システムにおいて、いわゆるエッジに該当する。
【0062】
制御ボックス61には、例えば、CPU27a、コネクタ27b、USB I/F27c、WiFiモジュール27e、及びBluetoothモジュール27fを収納しておくことができる。なお、USBはUniversal Serial Busの略であり、USB、WiFi、及びBluetoothはいずれも登録商標である(以下同様)。コネクタ27bは、距離センサ26a、人感センサ24及び撮像装置(第2カメラ)25に接続されている。なお、制御ボックス61において、各種I/Fやコネクタを備えず、直接、CPU27aに接続することもできる。また、情報処理装置60は、CPU27aを具備せず、単に、各種データを得るセンサやカメラ類と、サーバ40側に各種データを送信する機能のみ具備することもできる。
【0063】
図3に示すように、制御ボックス61とセンサボックス63とは、コネクタ27b及びUSB I/F27cで例示するインタフェースによって接続され、その接続線はケーブルK1に収容される。ケーブルK1の一部はわたり62(及び外側筐体69)の内部を通ることになる。また、制御ボックス61と人検知/識別ボックス68とは、コネクタ27bで例示するインタフェースによって接続され、その接続線はケーブルK2に収容される。
【0064】
このように、情報処理装置60には、各ボックスやわたり62に基板やそれらを接続するケーブルなどが備えられることになる。情報処理装置60は、上述のような分割したボックス構成を採用し且つケーブルを接続するコネクタの向きを最適化することで、ケーブル余長に必要な空間を削減、基板と搭載部品のサイズダウンを図ることができる。また、本実施形態では、各ボックスの配置場所を分けることで個々の構造物の横幅を抑えることができる。
【0065】
センサボックス63には、例えば、便座11に座ったことを検出す着座センサとして機能させる距離センサ26aと、排泄物を撮影する第1カメラ26bと、を収納しておくことができる。
【0066】
次に、各ボックス内の構成要素について説明する。
CPU27aは、情報処理装置60の主制御部の例であり、情報処理装置60の全体を制御する。コネクタ27bは、人感センサ24、第2カメラ25、及び距離センサ26aと、CPU27aと、を接続する。USB I/F27cは、第1カメラ26bとCPU27aとを接続する。
【0067】
距離センサ26aは、対象物(便器10の使用者の臀部)との距離を計測し、便座11に使用者が座ったことを検知するセンサであり、閾値の値を超えて一定時間経過した場合に対象物が便座11に着座したことを検知する。また、距離センサ26aは、着座後に、対象物の距離が変動した場合、使用者が便座11から退座したことを検知する。
【0068】
距離センサ26aは、例えば、赤外線センサ、超音波センサ、光学センサなどを採用することができる。距離センサ26aは、光学センサを採用する場合、センサボックス63に設けられた穴から光(可視光に限らない)の送受信が行えるように、送受信素子を配置しておけばよい。ここでの送受信素子は、送信素子と受信素子とが別個に構成されていてもよいし、一体化されていてもよい。距離センサ26aは、コネクタ27bを介してCPU27aに接続されており、検知結果をCPU27a側に送信することができるようになっている。この検知結果に基づき、CPU27aは、人の離着席情報を示す離着席データを得ることができ、サーバ40側にWiFiモジュール27eを介して送信することができる。
【0069】
第1カメラ26bは、排泄情報の取得の元となる撮像データを撮像するカメラの一例であり、センサボックス63に設けられた穴にレンズ部分を配置させた光学カメラとすることができる。第1カメラ26bは、トイレの便器10における排泄物の排泄範囲を撮像範囲に含めるように設置されている。第1カメラ26bは、USB I/F27cを介してCPU27aに接続されており、撮像データをCPU27a側に送信する。
【0070】
人感センサ24は、センサ1aの一例であり、トイレの部屋の一部となる特定領域(人感センサ24の測定領域範囲)に人が存在すること(人の入退室)を検知するセンサであり、入退室センサと称することができる。人感センサ24は、その検知方式を問わず、例えば、赤外線センサ、超音波センサ、光学センサなどを採用することができる。人感センサ24は、コネクタ27bを介してCPU27aに接続されており、特定領域に人を検知した場合、検知結果をCPU27aに送信する。この検知結果は、CPU27aによりWiFiモジュール27eを介してサーバ40に送信されることができる。
【0071】
第2カメラ25は、光学カメラとすることができ、トイレの使用者を識別するために使用者の顔画像を撮影して顔画像データを得るカメラの例である。第2カメラ25は、便器10が設置されるトイレの部屋に設置されることができる。上述したように、第2カメラ25は
図1の判定部1b及び特定部1cの一部として用いることもでき、第2カメラ25で撮像した顔画像データを用いて顔認証処理が実施されることで人の認証が可能となる。なお、本システムでは、人感センサ24が人を検出した場合に、第2カメラ25がトイレに入場した対象者を撮影するように処理することもできる。これにより、人を検出した場合にのみ、顔認証を実施することができる。
【0072】
Bluetoothモジュール27fは、使用者を識別するための識別データを、使用者が保持するBluetoothタグから受信する受信機の一例であり、他の近距離通信規格に基づくモジュールに置き換えることもできる。使用者が保持するBluetoothタグは、使用者毎に異なるIDとしておき、例えばリストバンド等に埋め込むなどして、使用者に保持させておくことができる。このように、Bluetoothモジュール27fは、
図1の特定部1cの一部として用いることができ、受信した識別データに基づき人の認証が可能となる。このように、
図3の構成例は、人認証(個人特定)のための情報を取得する機能として第2カメラ25及びBluetoothモジュール27fの2つが設けられている。
【0073】
WiFiモジュール27eは、取得した各種データをサーバ40へ送信する通信機器の一例であり、他の通信規格を採用するモジュールに置き換えることもできる。第2カメラ25で取得された顔画像データやBluetoothモジュール27fで得られた識別データは、CPU27aによりWiFiモジュール27eを介してサーバ40に送信されることができる。
【0074】
CPU27a、USB I/F27c、WiFiモジュール27e、及びサーバ40は、第1カメラ26bで撮像された撮像データに基づき排泄情報を得る。この場合、撮像データから排泄情報を得る主な処理は、サーバ40が担うことができる。
図2の例におけるサーバ40は、例えば学習済みモデルに撮像データを入力し、排泄情報を取得する。そして、主にサーバ40は、撮像データに、便器及びその洗浄用液体を除く被写体として糞尿以外の物体である異物が含まれるか否かを示す情報を、排泄情報の一部として得ることが好ましい。異物は、他物体と称することもでき、糞尿以外のものであれば、液体でも固体でもよく、例えば嘔吐物、下血、血液の嘔吐(吐血)、おむつ、尿とりパッド、トイレットペーパーの芯などのいずれか1又は複数を含むことができる。また、サーバ40は、異物ではなく排泄物であった場合には、排泄情報として、排泄物の形状、色、量を得るように構成することもできる。
【0075】
CPU27a、WiFiモジュール27e、サーバ40、及び端末装置50は
図1の出力部1eの一例とすることができる。この場合、入室検知結果、判定結果、及び特定結果(認証結果)をはじめ、排泄情報、及び離着席情報からそれらが示す検知イベントを検知する主な処理は、サーバ40が担うことができる。また、この場合、通知情報を出力する主な処理は、端末装置50が担うことができ、端末装置50がサーバ40から送信された通知情報を受信して表示及び/又は音声出力により通知する。また、端末装置50は、スマートデバイスであることを前提に説明しているが、通知受信時に音を出すだけの装置や、入室や個人名などを表示する電光掲示板などであってもよい。
【0076】
また、入室検知結果、判定結果、認証結果、排泄情報、離着席情報等の情報は、サーバ40が記憶部42等に記憶しておき、例えば端末装置50からのアクセスに応じてサーバ40が出力するようにしておくこともできる。特に、サーバ40が排泄日誌の生成機能を備えることが望ましく、その場合、生成した排泄日誌を記憶部42に格納しておけば、端末装置50から、端末装置50の使用者となる介護者が望むときに排泄日誌を閲覧できるようになる。なお、排泄日誌には排泄行為の日時を含むことになるが、この日時は、撮像データの撮像日時、被写体の識別日時、入退室日時、着座日時、退座日時、着座から退座の中間の日時などのいずれかにより得ることができる。
【0077】
サーバ40は、第2カメラ25で取得された顔画像データを、WiFiモジュール27eを介して受信し、予め記憶された認証用データと、例えばその特徴点などを比較して顔認証処理を行い、合致した認証用データに関連付けられた識別データを得る。このように、サーバ40は、識別データ(使用者を識別する識別データ)を得ること、つまり使用者が介護者であるか否かを判定することや使用者を特定することができる。
【0078】
そして、サーバ40は、情報処理装置60から撮像データとともに撮像データ取得時の便器10の使用者(被介護者)又は介護者の顔画像データを得ることができる。そのため、例えば、サーバ40の制御部41は、その顔画像データに基づき入室した人を識別でき、その人の識別情報をキーとして、記憶部42に記憶された通知条件に合致するか否かを判定することもできる。なお、第2カメラ25で撮像した顔画像データは、プライバシーを考慮して保存しないようにしておくことが好ましい。
【0079】
さらに、サーバ40は、Bluetoothモジュール27fで得られた識別データ(個人認証用データ)を、WiFiモジュール27eを介して受信し、予め記憶された認証用の識別データと比較して使用者認証を行う。なお、例えば、自身のBluetoothタグを保持する介護士と、自身のBluetoothタグを保持する要介護者と、が一緒にトイレに入室した場合などにも、両者を区別して認識することができる。このように、サーバ40は、トイレへの入室者が介護者であるか否かを判定した結果やその人の識別データを得ることができる。そして、サーバ40の制御部41は、この識別データをキーとして、記憶部42に記憶された通知条件に合致するか否かを判定することができる。
【0080】
なお、この例では、顔画像データ及び識別データの2種類のデータから被介護者や介護者を特定しており、2つの特定機能を有すると言えるが、無論、いずれか一方でも被介護者や介護者の特定は可能である。例えば、本システムにおいて双方の特定機能を備えておき、運用時にいずれか一方を選択することができる。或いは、本システムにおいていずれか一方の特定機能のみを備えておくこともできる。
【0081】
上述したように、人感センサ24での検知結果は、サーバ40に送信されることができる。この検知結果は、トイレへの入退室の判定のために利用することができ、よって、検知がなくなった場合又は再度検知がなされた場合についても退室を示す退室情報としてサーバ40が得ることができるようにしておく。サーバ40は、情報処理装置60から検知結果を受信した場合、上述したように特定した使用者の識別データと関連付けて、その便器10の設置場所であるトイレの入退室を示すデータ(入退室データ)を記憶部42等に記憶する。なお、入退室データに識別データが含まれることもできる。
【0082】
そして、サーバ40の制御部41は、受信した識別データが示す人の認証結果、入退室データが示す入退室情報、離着席データが示す離着席情報、及び、排泄の開始及び終了を示す排泄情報を、記憶部42に記憶された通知条件と比較する。制御部41は、この比較の結果、合致する通知条件が存在した場合、その通知条件が示す通知先に、その通知条件が示す通知情報を出力する。以下では説明の簡略化のため、通知に関連して、主に入室検知結果、判定結果、特定結果を示す情報に基づく通知について説明する。但し、本システムは、上述のような様々な種類の検知結果に関する情報を通知するように構成することができる。
【0083】
通知先は、介助者のいずれか1又は複数が保持する端末装置50とすることができ、どの介助者を通知先とするかは通知条件に含めておく。なお、通知先は、端末装置50の他に又はそれに代えて、例えばナースコールシステムの通知装置、介護者が端末装置50以外にもつ他の端末装置(例えばPHS:Personal Handy-phone System)、インターカム等であってもよい。
【0084】
特に、本実施形態では、人感センサ24での入室検知結果を示す第1通知情報及び判定結果を示す第2通知情報を通知先に出力した後に、入室した人の特定結果を示す第3通知情報をその通知先に出力する。つまり、サーバ40は、被介護者の入室であったという検知イベントの発生を通知先に通知し、その後、人を特定できたという検知イベントの発生をその通知先に通知する。これらの通知のタイミングも上述した通知条件として記憶しておくことができる。これにより、介護者は、被介護者の特定を待たずとも、被介護者が入室した時点でそのトイレに駆けつけることができる。なお、本実施形態では、判定結果が被介護者であると判定した場合のみ、人認証処理等の人特定処理を実行することもできる。
【0085】
また、サーバ40は、端末装置50等から通知条件を設定する設定部(図示せず)を備えることができる。この設定部は、制御部41の一部の機能として搭載することができ、端末装置50等から通知条件の追加、修正、消去などの変更操作を受け付け、その変更操作に従い、記憶部42に記憶された通知条件を変更する。
【0086】
また、通知条件は、使用者としての被介護者が入室前に被介護者を介護する介護者が入室したことが検知された場合には、その後に被介護者及び介護者が入室した状態でなくなるまでは、通知を行わない(通知を休止する)ことを示す条件を含むこともできる。これにより、被介護者の入室に伴って他の介護者が駆けつけることを防止することができる。
【0087】
また、通知条件は、使用者としての被介護者が入室している状態において、通知先として被介護者を介護する介護者が入室している間は、通知を行わないことを示す条件を含むこともできる。これにより、他の介護者の駆けつけを防止することができる。
【0088】
次に、
図4を併せて参照しながら、端末装置50への通知情報の表示例について説明する。
図4は、
図2の情報処理システムにおける端末装置での通知例を説明するための図である。
【0089】
図4に示すように、端末装置50は、その表示画面51において、通知情報52~54をその順番で通知することができる。通知情報52は、人感センサ24で人を検知し、その人が被介護者であった場合に、被介護者のトイレへの入室を通知する第1通知情報及び第2通知情報でなる通知情報の例である。
【0090】
通知情報52の後に通知される通知情報53は、人感センサ24で人を検知して、使用者が介護者であるか被介護者であるかの判定を行った後、使用者を識別して、入室した人はその使用者(この例では被介護者PAさん)であることを通知する第3通知情報の例である。
【0091】
使用者の識別は、人感センサ24で人を検知した場合に、第2カメラ25で得た顔画像データに基づく顔認証処理、若しくはBluetoothモジュール27fで受信した識別処理を行った結果、得ることができる。顔認証者リスト又は識別者リストには、複数人での介護が必要な要介護者を記録しておくことで、その該当者だった場合には、通知情報53に、氏名(この例ではPAさん)の横に複数人介護の対象者であることを知らせる情報を含むことができる。また、通知情報53には、重要度を示すマークを含む情報(図示せず)を付加しておくこともでき、また、要介護者に対応することを通知することを選択するボタン(図示せず)を含むこともできる。
【0092】
また、PAさんが退室したことを検知した場合には、その旨を示す通知情報54を表示するように構成することができる。
【0093】
次に、
図5及び
図6を参照しながら、通知処理のより具体的な例について説明する。
図5は、
図2の情報処理システムにおける通知の流れの一例を説明するための概略図である。
図6は、
図2の情報処理システムにおける通知の流れの他の例を説明するための概略図である。
【0094】
図5に示すように、情報処理装置60付きの便器は、入室センサとして機能させる人感センサ24及び第2カメラ25を備えた人検知/識別ボックス68において、人感センサ24がトイレに人が入室したことを検知する。情報処理装置60は、人が入室したことを検知すると、その検知結果をサーバ40に送信する。
図5に示すように、サーバ40はクラウドサーバとすることができる。また、情報処理装置60は、被介護者であるか介護者であるかの判定を行い、その判定結果もサーバ40に送信する。なお、この判定はサーバ40側で実行することもでき、その場合、情報処理装置60は判定材料となる情報をサーバ40に送信すればよい。また、情報処理装置60は、第2カメラ25で取得した画像データをサーバ40に送信する。
【0095】
サーバ40はその入室通知及び判定結果を受けて、トイレから離れた場所にいる介護者Cのスマートフォン等の端末装置50に入室通知を送信する。これと同時進行で、サーバ40は、受信した画像データから個人を特定する認証処理を実行し、認証の結果として特定された人物を示す情報を、端末装置50に送信する。
【0096】
また、情報処理装置60は、着座センサとして機能させる距離センサ26aにより使用者がトイレの便座11に着座したことを検出すると、着座通知をサーバ40に送信するとともに、第1カメラ26bによる撮像を開始してサーバ40に顔画像データを送信する。サーバ40は、この着座通知を受けて、入退室センサで得られた情報からその使用者が被介護者であると判定するとともに、受信した撮像データを画像解析し、排泄開始を検知すると、介護者Cの端末装置50に排泄開始通知を送信することができる。
【0097】
また、サーバ40は、撮像データから排泄完了を検知した場合、介護者Cの端末装置50に排泄終了通知を送信することもできる。情報処理装置60は、着座センサ及び入退室センサでの検知結果に基づき、退座時には退座通知を、退室時には退室通知をサーバ40に送信することもできる。退座通知、退室通知を受けたサーバ40は、それらを介護者Cの端末装置50に送信することができる。これにより介護者Cは被介護者の排泄の際に付きっきりの状況から解放され、必要に応じて(例えば長時間退座通知がない場合など)緊急時の駆けつけ等も可能となる。
【0098】
また、本システムは、
図6に示すような構成とすることができる。
図6では、ICタグ80を用いて入室した人を特定するように、本システムを構成した例における通知処理例を示している。
【0099】
図6に示すシステムは、情報処理装置60、クラウドサーバであるサーバ40、スマートフォン等の端末装置50、及び個人毎に固有識別可能な電波出力装置を備えることができる。情報処理装置60や端末装置50は、サーバ40とネットワークNを介して接続される。ネットワークNは、例えば、Wi-Fiネットワーク、LTEネットワークなどとすることができる。
【0100】
上記の電波出力装置は、例えばRFID(radio frequency identifier)やNFC(Near Field Communication)等のICタグ80a、ICタグを備えたスマートフォン等の端末装置50aなどとすることができる。端末装置50は、介護者が所有し、通知を受信する装置として機能するが、ICタグを備えた電波出力装置としても機能する。介護者は、別途ICタグ80をネームプレートなどに含める形で所有することもできる。
【0101】
ICタグには、所有者を特定する個人情報を記憶させておくことができ、これにより個人を特定すること、つまり電波により個人を識別することができる。但し、この例では第2カメラ25により得た画像データから個人を特定できるため、個人情報を記憶させること、あるいは個人情報を読み取ることは必須ではない。例えば、ICタグには、介護者であるか(例えば施設内の職員であるか)、否か(例えば来訪者であるか)が分かる情報だけが記憶されていてもよく、あるいはそのような情報だけを読み取るようにしておいてもよい。
【0102】
情報処理装置60は、入室検出や個人識別を行う場所に設置する人検知/識別ボックス68と、情報をサーバ40に送信する通信機能及びICタグ80a,80からの電波を受信する機能(つまり電波受信機器)を備えた制御ボックス61と、を備える。この電波受信機器は、ICタグリーダとすることができる。
【0103】
但し、介護者か否かの判別、あるいは介護者か否かの識別及び個人識別を行うために用いる電波出力装置と電波受信装置のセットは、ICタグとICタグリーダとのセットに限ったものではない。電波出力装置と電波受信装置とは、例えば、Bluetooth、Bluetooth Low Energy(BLE)、UWB(Ultra Wide Band)等の方式で電波を送受するように構成することもできる。また、電波出力装置は、電波を送受できれば、ICタグを備えないスマートフォン等の端末装置50とすることもできる。なお、上記の電波受信装置は、Bluetoothモジュール27fで例示したように、人検知/識別ボックス68に設けられることもできる。
【0104】
人検知/識別ボックス68は、上述したように人感センサ24及び第2カメラ25を備える。人感センサ24が特定領域に人が存在することを検知するために用いられ、第2カメラ25が人物を特定する(個人を識別する)ために用いられる。介護者か否かの判別や個人識別の方法としては、第2カメラ25又は専用のスキャナなどにより取得したデータに基づき、顔、瞳などの生態情報を認証することもできる。
【0105】
図6に示すシステムでは、人検知/識別ボックス68が取得した情報(入室検知結果や画像データ等)は、サーバ40へ送信され、サーバ40から通知情報が通知先の端末装置50にリアルタイムで通知される。但し、上述したようにまず、第1通知情報及び第2通知情報が通知され、次いで第3通知情報が通知されることになる。
【0106】
次に、
図7を参照しながら、本システムにおいて要介護者の入室をトリガにして通知がなされる流れについて説明する。
図7は、
図2の情報処理システムにおける通知処理の一例を説明するためのフロー図である。なお、情報処理装置60での処理は主にCPU27aが主体となって実行され、サーバ40の処理は主に制御部41が主体となって実行される。ここでは、一例として
図6のシステムに基づき流れを説明する。
【0107】
まず、情報処理装置60は、入室センサとして機能する人感センサ24の反応があったか否かを監視し(ステップS1)、反応があった段階(ステップS1でYESとなった段階)で、介護者の入室を検知したか否かを判定する(ステップS2)。ステップS1でNOの場合、つまり人感センサ24の反応がない場合は反応するまで待機する。
【0108】
要介護者がトイレに入室すると、ステップS1でYESとなり、その後、情報処理装置60は、具備された電波受信装置にて介護者が入室したか(つまり介護者が検出されたか)否かを判定する(ステップS2)。情報処理装置60は、入室した人が介護者であると判定した場合(ステップS2でYESの場合)、処理を終了する。一方、情報処理装置60は、介護者が検出されなかった場合(ステップS2でNOの場合)、ネットワークNを介してサーバ40に被介護者が入室したことを通知する(第1通知情報及び第2通知情報を送信する)(ステップS3)。なお、被介護者を検出可能な構成において被介護者が検出された場合にも、同様にステップS3を実行すればよい。
【0109】
サーバ40は、この通知を受けて、要介護者がトイレに入室したことを示す通知を端末装置50に送信する。これにより、介護者が入室したことを端末装置50で知ることができる。これにより、介護者は通知を確認し、駆けつけの準備を行うことができる。つまり、このような入室通知により、介護者は駆けつけ等の確認準備のために入室であるか否かを知ることができる。
【0110】
ステップS3の後、人認証処理(個人識別処理)がなされる(ステップS4)。この人認証処理は、情報処理装置50が、第2カメラで取得した画像データを、ネットワークNを介してサーバ40に送信し、サーバ40がその画像データに基づき認証を行う。但し、この送信自体は、ステップS3の第1通知情報及び第2通知情報の送信の直後に行うことができる。サーバ40は、認証の結果、要介護者として登録されている者か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、登録しているものであればその個人(人物)の特定も行う。
【0111】
ステップS5でYESの場合(登録者であった場合)には、サーバ40は、人物を示す情報とともに、その人物の場合の通知先となる端末装置50に通知を行い(ステップS6)、処理を終了する。これにより、介護者はその人物に合った準備や行動を行うことができ、またその人物の担当の人が駆けつけることもできる。例えば、介護者は、誰が入室したのかを知ることができるため、介助が必要な要介護者であれば駆けつけ、不要であれば駆けつけずに他の作業をすることができる。
【0112】
一方で、ステップS5でNOの場合(非登録者であった場合)には、サーバ40に、人物を示す情報とともに、その場合の通知先となる端末装置50に通知を行い(ステップS7)、処理を終了する。これにより、介護者は非登録者に合った準備や行動を行うことができ、また非登録者の担当の人が駆けつけることもできる。これらの機能により、要介護者へ見守りや介助の課題を解決できるので、介護者の負担軽減と、要介護者への手厚いサポートが可能となる。
【0113】
以上では、本システムについて1つのみ便器10(1つのみのトイレの部屋)が存在することを前提として説明した。しかし、本システムでは、複数のトイレについて、検知イベントの検知のための入室検知結果及び認証結果などを得ることが好ましい。これにより、或る被介助者が2つ以上のトイレを使用する可能性がある場合にも、本システムを適用できるようになる。
【0114】
また、サーバ40は、病院等の施設の場合にはその施設内に設置することができ、個人利用である場合には個人宅に設置することや集合住宅に設置することもできる。いずれの場合にも、サーバ40は、上述したようにクラウドサーバとすることもできる。
【0115】
また、端末装置50のプログラムは、通知情報の通知機能を含む介護ソフトウェアとして、端末装置50に実行可能に組み込まれていることができる。また、端末装置50にも、通知情報の他に、情報処理装置60等のトイレ側で得られた情報を直接(又は直接且つ自動的に)受信して記憶しておくこともでき、同様にサーバ40で記録される各種情報も受信して記憶しておくこともできる。
【0116】
無論、本実施形態においても、サーバ40を用いず、サーバ40の機能として説明した機能を情報処理装置60側に備えることで、情報処理装置60単体で端末装置50への通知を行うように構成することもできる。つまり、情報処理装置60が検出した情報を直接、介護者の持つ端末装置50に通知を行うような構成を採用することもできる。この場合、例えばBluetoothやZigBee(登録商標)などを使用して直接通知することや、例えばWi-FiやLTEなどを使用した通信ネットワークを利用して通知することができる。
【0117】
以上のように、本システムでは、介護施設や住宅において、通信ネットワークのいわゆるエッジに該当する情報処理装置60で取得した情報に基づき、要介護者の見守りを行うことができる。例えば、情報処理装置60を入室の検出を行いたいトイレに設置すると、人感センサ24により入室を検知して介護者か否かを判定後に、端末装置50に入室を通知することができる。この通知は、被介護者であった場合のみ実行することもできるが、双方の場合に介護者か被介護者かを示して実行することもできる。その後、本システムでは、その人物に対して予め登録されている人物情報を使用し個人識別を行い、個人識別の結果により、入室した人物を特定し、特定した人物を端末装置50に通知することができる。
【0118】
本システムでは、上述のような構成により、介護者のトイレ監視にかかる負担を軽減し、被介護者への手厚いサポートが可能となる。具体的には、一つ目から四つ目の課題は、次のようにして解決することができる。
【0119】
まず、一つ目の課題は次のように解決することができる。本実施形態では、人感センサ24が人物を検出すると、端末装置50に通知され、介護者はすぐ入室を知ることができる。その後、個人識別により誰が入室したかを知ることができ、常に要介護者を見守る必要が無くなる。これによって介護者が要介護者の監視にかかわる時間は長いという課題を解決することができる。
【0120】
二つ目の課題は次のように解決することができる。本実施形態の処理は、人感センサ24が人物を検出することにより開始され、個人識別を終え通知したところで終える。これにより、見守りカメラのように常にカメラによって監視されることはなく、プライバシーの課題を解決することができる。また、顔、瞳などの生態認証においても、対象とする顔、瞳のみを検出するため、プライバシーを保護することができる。これより、プライバシー空間においても要介護者の見守りに使用することができ、介護者の負担を軽減することができる。
【0121】
三つ目の課題は次のように解決することができる。本実施形態では、顔、瞳などの生態認証、あるいは、Bluetoothタグやスマートデバイス等の電波装置の識別処理による人特定の通知により、介護者は入室している人を知ることができる。これにより課題である、誰が入室したのかがわからないため1度確認のために現地に向かい介助が必要である場合は介助し、不要な場合であれば他の作業に戻るなど無駄な労力がかかるという点が解決される。さらに、介護者は要介護者にあった対応を行うことができることや、担当の人が駆けつけることができる。これにより課題である、一度現地に向い誰かを確認してからでは対応が遅れてしまうという点を解決することができる。但し、個人識別には数秒の遅延が発生してしまうが、入室時点で入室通知をすることにより介護者はすぐに駆けつけなければならない場所からの通知の場合はすぐに駆けつけることができる。さらに、人特定通知を聞いてからで良い場合は個人識別の間に駆けつける準備を行うことができ、対応の遅れを防ぐことができる。
【0122】
四つ目の課題は次のように解決することができる。本実施形態では、介護者はBluetoothタグやスマートデバイス等の電波出力装置を所持することで、電波装置の識別処理における個人識別により、装置は要介護者か介護者を識別することが可能となる。そのため、介護者が利用する場合や清掃時は人物を検出しても入室通知を行うことがなく、他の介護者が無駄な駆けつけを行ってしまう課題が解決される。
【0123】
以上に説明したように、本システムは、実施形態1で説明した効果を奏することができる。特に、本システムは以下のような効果を奏する。
【0124】
第一の効果は、情報処理装置60を介護施設や住宅のお風呂やトイレ等の介助が必要な空間に設置することにより、要介護者の入室を検出し、介護者へ通知することができる。これにより介護者の要介護者への見守りにかかる負担の軽減や施設内での不慮の事態を防止することができる。
【0125】
第二の効果は、入室通知後に顔認証処理又は電波装置の識別処理におけるユーザの識別通知により、介護者は個人にあった介助への動作が可能になり、効率的な介助が可能となる。
【0126】
第三の効果は、本実施形態の処理は、人感センサ24が人物を検出することにより開始され、個人識別を終えてその通知を実行したところで終える。このため、見守りカメラのように常にカメラによって確認されているわけではなく、要介護者のプライバシーを保護することができ、要介護者の尊厳を守ることができる。
【0127】
第四の効果は、介護者はBluetoothタグやスマートデバイスを所持することで、電波装置の識別処理によって人識別することができ、人感センサ24にて人物を検出しても介護者が入室することを検知しているため通知を行わないことができる。これによって清掃時や介護者が利用する等、通知が不要な時に無駄な通知を防ぐことができる。
【0128】
第五の効果は、情報処理装置60を複数設置した場合には、設置場所毎に通知の設定をすることができ、入室の時点で通知するか個人識別後に通知するかを分けることや、設置場所毎に通知、非通知の設定を通知受信端末において設定することができる。これにより介護者への無駄な通知を防ぎ、無駄な駆けつけも防ぐことができる。
【0129】
また、本システムについて、第1通知情報及び第2通知情報でなる通知情報に判定結果を含むことを前提に説明したが、第1通知情報だけをまず通知し、その後、第2通知情報及び第3通知情報でなる通知情報を通知するような構成を採用することもできる。この場合、入室した人が被介護者であった場合でも介護者であった場合でも、入室検知時にまず通知先に通知がなされることになる。また、本システムは、第1通知情報だけをまず通知し、その後、第2通知情報を通知し、その後、第3通知情報を通知するような構成を採用することもできる。
【0130】
<実施形態3>
実施形態3について、
図8を参照しながら実施形態2との相違点を中心に説明するが、実施形態1,2で説明した様々な例が適用できる。
図8は、実施形態3に係る情報処理システムにおける通知処理の一例を説明するためのフロー図である。
【0131】
本実施形態に係る情報処理装置は、実施形態2に係る情報処理装置60において、出力部(
図1の出力部1e)を異ならせたものである。よって、本実施形態でも
図2及び
図3を参照しながら説明する。本実施形態における出力部は、第1通知情報、第2通知情報、及び第3通知情報を1つの通知情報として通知先に出力する。つまり、本実施形態では、入室が検知された段階では通知を行わず、入室した人を特定した段階で通知情報を端末装置50に送信することになる。
【0132】
図8に基づきこのような処理の流れについて説明する。
図8の処理においても、
図6及び
図7の処理と同様に、情報処理装置60での処理は主にCPU27aが主体となって実行され、サーバ40の処理は主に制御部41が主体となって実行される。
【0133】
まず、情報処理装置60は、
図7のステップS1,S2と同様に、入室センサとして機能する人感センサ24の反応があったか否かを監視し(ステップS11)、反応があった段階(ステップS11でYESとなった段階)で、介護者の入室を検知したか否かを判定する(ステップS12)。ステップS12でNOの場合、つまり人感センサ24の反応がない場合は反応するまで待機する。
【0134】
要介護者がトイレに入室すると、ステップS11でYESとなり、その後、情報処理装置60は、具備された電波受信装置にて介護者が入室したか(つまり介護者が検出されたか)否かを判定する(ステップS12)。情報処理装置60は、入室した人が介護者であると判定した場合(ステップS12でYESの場合)、処理を終了する。
【0135】
一方、情報処理装置60は、介護者が検出されなかった場合(ステップS12でNOの場合)、あるいは被介護者を検出可能な構成において被介護者が検出された場合、
図7のステップS4と同様に人認証処理(個人識別処理)がなされる(ステップS13)。この人認証処理は、情報処理装置50が、入室検知結果(及び判定結果)とともに第2カメラで取得した画像データを、ネットワークNを介してサーバ40に送信し、サーバ40がその画像データに基づき認証を行う。サーバ40は、
図7のステップS5~S7と同様に、認証の結果、要介護者として登録されている者か否かを判定し(ステップS14)、判定結果に応じて、人物特定通知(ステップS15)、人物不特定通知(ステップS16)を行い、処理を終了する。なお、人物特定通知、人物不特定通知のいずれにおいても、入室したことを示す第1通知情報や判定結果を示す第2通知情報を含むことができるが、暗に含まれているとして取り扱ってもよい。
【0136】
これらの通知により、本実施形態によれば、実施形態2の効果と同様に、要介護者へ見守りや介助の課題を解決できるので、介護者の負担軽減と、要介護者への手厚いサポートが可能となる。但し、上述したように、本実施形態では、実施形態2のとの違いは、入室時の事前の通知がない点にあり、この点についての効果は奏さないことになる。
【0137】
また、実施形態2では、第1通知情報及び第2通知情報の出力後に第3通知情報を出力するか、あるいは第1通知情報の出力後に第2通知情報及び第3通知情報を出力した。本実施形態においても、このいずれかの出力方法を選択的に設定できるようにしておくこともできる。つまり、本実施形態では、入室した人を特定した段階で通知情報を通知先に送信するか、第1、第2通知情報の送信後に第3通知情報を送信するか、第1通知情報の送信後に第2、3通知情報を送信するかを、設定された情報を参照して、決定することができる。設定された情報とは、例えば通知条件として設定された情報とすることができる。
【0138】
この設定は、例えば、運用における即時性の重要度によって、決めておくことができる。これは、個人識別がなされた時点での通知だけでは、遅延が生じてしまうため、人感センサで人を検出した時点で第一報を上げることにより、即時性を得ることができる。その次に即時性を求める場合には、第1、第2通知情報を第一報として上げるように設定しておくことができる。加えて、情報処理装置60を複数設置した場合には、介護者は設置場所毎に通知や非通知にすることも設定することができるため、不要な通知を減らすことで不要な介助に駆けつけることが防止できる。
【0139】
<実施形態4>
実施形態2,3では、部屋の一例としてトイレを挙げて説明したが、浴室など他種の部屋を採用することもできる。本実施形態では、
図9を参照しながら、浴室に使用する例を挙げるが、実施形態1~3で説明した様々な例が適用できる。
図9は、実施形態4に係る情報処理システムの一構成例を示す概略図である。
【0140】
図9に示すように、本実施形態に係る情報処理装置では、排泄情報にかかる部位は不要であり、制御ボックス61と、制御ボックス61にケーブルK2を介して接続された人検知/識別ボックス68と、を備えることになる。なお、
図9では、サーバ40及び端末装置50は省略している。
【0141】
人検知/識別ボックス68は、浴室の内部に設けておくか、あるいは浴室外における扉71からの人の入室を検知できる位置に配置しておくことができる。
図9では、扉71から向かって浴室の浴槽70の奥側に人検知/識別ボックス68を設けた例を挙げている。制御ボックス61も浴室の内部に設けておくこともできるが、浴室外に設けておくこともできる。
【0142】
本実施形態でも、介護施設や住宅において、要介護者の見守りを通信ネットワークのいわゆるエッジに該当する情報処理装置において行うことができる。本実施形態では、情報処理装置を浴室において入室の検出を行いたい場所に設置すると、人感センサにより入室を検知することができる。また、この情報処理装置では、その人物に対して予め登録されている人物情報を使用し個人識別を行い、個人識別の結果により、入室した人物を特定することができる。
【0143】
また、介護者のもつ端末装置への通知は、実施形態2のように分けて実行してもよいし、実施形態3のように特定した人物の情報まで一度に実行してもよい。また、浴室を例に挙げて説明したが、トイレ、浴室以外の、例えば施設のエントランス、寝室、食堂などの部屋に人検知/識別ボックス68を設置して、被介護者を見守ることもできる。
【0144】
<他の実施形態>
[a]
各実施形態において、情報処理システム及びそのシステムに含まれる各装置の機能について説明したが、各装置は、図示した構成例に限ったものではなく、各装置としてこれらの機能が実現できればよい。
【0145】
[b]
実施形態1~4で説明した各装置は、次のようなハードウェア構成を有していてもよい。
図10は、装置のハードウェア構成の一例を示す図である。なお、上記他の実施形態[a]についても同様である。
【0146】
図10に示す装置100は、プロセッサ101、メモリ102、及び通信インタフェース(I/F)103を有することができる。プロセッサ101は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processor Unit)、又はCPUなどであってもよい。プロセッサ101は、複数のプロセッサを含んでもよい。メモリ102は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。実施形態1~4で説明した各装置における機能は、プロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを読み込んで実行することにより実現される。この際、他の装置との情報の送受は通信インタフェース103又は図示しない入出力インタフェースを介して行うことができる。
【0147】
プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0148】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
【0149】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0150】
(付記1)
部屋への人の入室を検知するセンサと、
前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定する判定部と、
前記人を特定する特定部と、
前記センサでの入室検知結果、前記判定部での判定結果、及び前記特定部での特定結果を記憶する記憶部と、
前記入室検知結果を示す第1通知情報、前記判定結果を示す第2通知情報、及び前記特定結果を示す第3通知情報を通知先に出力する出力部と、
を備える情報処理システム。
(付記2)
前記出力部は、前記第1通知情報を前記通知先に出力した後に、前記第2通知情報及び前記第3通知情報を前記通知先に出力する、
付記1に記載の情報処理システム。
(付記3)
前記出力部は、前記第1通知情報及び前記第2通知情報を1つの通知情報として前記通知先に出力した後に、前記第3通知情報を前記通知先に出力する、
付記1に記載の情報処理システム。
(付記4)
前記出力部は、前記第1通知情報、前記第2通知情報、及び前記第3通知情報を1つの通知情報として前記通知先に出力する、
付記1に記載の情報処理システム。
(付記5)
前記記憶部は、通知条件として、前記使用者としての被介護者毎に、通知の要否と通知が必要な場合の前記通知先、前記第1通知情報、前記第2通知情報、及び前記第3通知情報とを記憶し、
前記出力部は、前記通知条件に従って前記通知先への出力を行う、
付記1~4のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記6)
前記通知条件を設定する設定部を備える、
付記5に記載の情報処理システム。
(付記7)
前記通知条件は、前記使用者としての被介護者が入室前に前記被介護者を介護する前記介護者が入室したことが検知された場合には、その後に前記被介護者及び前記介護者が入室した状態でなくなるまでは、通知を行わないことを示す条件を含む、
付記5又は6に記載の情報処理システム。
(付記8)
前記通知条件は、前記使用者としての被介護者が入室している状態において、前記通知先として前記被介護者を介護する前記介護者が入室している間は、通知を行わないことを示す条件を含む、
付記5~7のいずれか1項に記載の情報処理システム。
(付記9)
部屋への人の入室を検知するセンサと、
前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定する判定部と、
前記人を特定する特定部と、
前記センサでの入室検知結果、前記判定部での判定結果、及び前記特定部での特定結果を記憶する記憶部と、
前記入室検知結果を示す第1通知情報、前記判定結果を示す第2通知情報、及び前記特定結果を示す第3通知情報を通知先に出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
(付記10)
前記出力部は、前記第1通知情報を前記通知先に出力した後に、前記第2通知情報及び前記第3通知情報を前記通知先に出力する、
付記9に記載の情報処理装置。
(付記11)
前記出力部は、前記第1通知情報及び前記第2通知情報を1つの通知情報として前記通知先に出力した後に、前記第3通知情報を前記通知先に出力する、
付記9に記載の情報処理装置。
(付記12)
前記出力部は、前記第1通知情報、前記第2通知情報、及び前記第3通知情報を1つの通知情報として前記通知先に出力する、
付記9に記載の情報処理装置。
(付記13)
センサで部屋への人の入室を検知し、
前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定し、
前記人を特定し、
前記センサでの入室検知結果、前記人を判定した判定結果、及び前記人を特定した特定結果を記憶し、
前記入室検知結果を示す第1通知情報、前記判定結果を示す第2通知情報、及び前記特定結果を示す第3通知情報を通知先に出力する、
情報処理方法。
(付記14)
前記第1通知情報を前記通知先に出力した後に、前記第2通知情報及び前記第3通知情報を前記通知先に出力する、
付記13に記載の情報処理方法。
(付記15)
前記第1通知情報及び前記第2通知情報を1つの通知情報として前記通知先に出力した後に、前記第3通知情報を前記通知先に出力する、
付記13に記載の情報処理方法。
(付記16)
前記第1通知情報、前記第2通知情報、及び前記第3通知情報を1つの通知情報として前記通知先に出力する、
付記13に記載の情報処理方法。
(付記17)
コンピュータに、
センサで部屋への人の入室を検知し、
前記部屋へ入室した人が前記部屋の使用者としての被介護者及び前記使用者を介護する介護者のいずれであるかを判定し、
前記人を特定し、
前記センサでの入室検知結果、前記人を判定した判定結果、及び前記人を特定した特定結果を記憶し、
前記入室検知結果を示す第1通知情報、前記判定結果を示す第2通知情報、及び前記特定結果を示す第3通知情報を通知先に出力する、
情報処理を実行させるためのプログラム。
(付記18)
前記情報処理は、前記第1通知情報を前記通知先に出力した後に、前記第2通知情報及び前記第3通知情報を前記通知先に出力する、
付記17に記載のプログラム。
(付記19)
前記情報処理は、前記第1通知情報及び前記第2通知情報を1つの通知情報として前記通知先に出力した後に、前記第3通知情報を前記通知先に出力する、
付記18に記載のプログラム。
(付記20)
前記情報処理は、前記第1通知情報、前記第2通知情報、及び前記第3通知情報を1つの通知情報として前記通知先に出力する、
付記18に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0151】
1 情報処理システム
1a センサ
1b 判定部
1c 特定部
1d 記憶部
1e 出力部
10 便器
10a 側面
10b 平面部
10c 縁部
11 便座
11a 便座本体
11b 便座カバー
24 人感センサ
25 撮像装置(第2カメラ)
26a 距離センサ
26 情報収集部
27a CPU
26b 第1カメラ
27a CPU
27b コネクタ
27c USB I/F
27e WiFiモジュール
27f Bluetoothモジュール
40 サーバ
41 制御部
42 記憶部
50 端末装置
51 表示画面
52、53、54 通知情報
60 情報処理装置
61 収納筐体(制御ボックス)
62 橋架部(わたり)
63 内側筐体(センサボックス)
67 制御部
68 別筐体(人検知/識別ボックス)
69 外側筐体
70 浴槽
71 扉
100 装置
101 プロセッサ
102 メモリ
103 通信インタフェース