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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240806BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 304D
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022012924
(22)【出願日】2022-01-31
(65)【公開番号】P2022070271
(43)【公開日】2022-05-12
【審査請求日】2022-03-28
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】馬場 俊宏
【審査官】尾崎 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-087358(JP,A)
【文献】特許第7478453(JP,B2)
【文献】特許第7325860(JP,B2)
【文献】特開2022-070271(JP,A)
【文献】特開2019-170778(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変動ゲームの実行を保留可能であって、変動ゲームを実行可能な遊技機において、
表示手段を制御可能な表示制御手段と、
音出力手段を制御可能な音出力制御手段と、を備え、
前記音出力手段が出力可能な音には、変動ゲームの実行中に出力可能な特定音があり、
前記表示手段では、前記特定音を出力することが決定された後であって当該特定音の出力が開始されるまでの間において、前記特定音が出力されることが示唆される場合があり、
前記表示手段では、前記特定音が出力される最大回数が示唆される場合があり、
示唆される前記特定音が出力される最大回数が第1回数である場合には、示唆される前記特定音が出力される最大回数が前記第1回数よりも多い第2回数である場合に比して、大当り期待度が高く、
変動ゲームの実行が保留されたことに伴って前記特定音が出力される最大回数が示唆された後、変動ゲームの実行が開始されると、前記表示手段において前記特定音が出力される最大回数が示唆される位置が変化することを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の一種であるパチンコ遊技機の中には、例えば、特許文献1に記載された遊技機のように、複数種類の背景音(所謂、BGM)を出力可能であって、スピーカから出力される背景音を切り替えることが可能な遊技機がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-97881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、スピーカから出力される音が突然切り替わったり、出力されることを想定していなかった音がスピーカから突然出力されたりした場合、スピーカから出力される音を遊技者が聞き逃すことで、結果的に興趣を低下させる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、変動ゲームの実行を保留可能であって、変動ゲームを実行可能な遊技機において、表示手段を制御可能な表示制御手段と、音出力手段を制御可能な音出力制御手段と、を備え、前記音出力手段が出力可能な音には、変動ゲームの実行中に出力可能な特定音があり、前記表示手段では、前記特定音を出力することが決定された後であって当該特定音の出力が開始されるまでの間において、前記特定音が出力されることが示唆される場合があり、前記表示手段では、前記特定音が出力される最大回数が示唆される場合があり、示唆される前記特定音が出力される最大回数が第1回数である場合には、示唆される前記特定音が出力される最大回数が前記第1回数よりも多い第2回数である場合に比して、大当り期待度が高く、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って前記特定音が出力される最大回数が示唆された後、変動ゲームの実行が開始されると、前記表示手段において前記特定音が出力される最大回数が示唆される位置が変化することを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、興趣の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】パチンコ遊技機の斜視図である。
図2】遊技盤の正面図である。
図3】演出表示装置における保留画像に関する表示内容の一例を示す図である。
図4】(a)~(d)は各種態様の保留画像を示す図であり、(e)~(h)は各種態様の実行中画像を示す図である。
図5】(a)~(f)は、一刀両断演出が実行されるときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図6】パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図7】先読みコマンドの一例を示す図である。
図8】スピーカから出力される音の種類の一例と、音量の調整が可能であるかと、を示す図である。
図9】音量を調整可能であることが示唆されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図10】(a)及び(b)は、特定背景音が出力されることが示唆されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図11】示唆される特定背景音の種類と、実際に特定背景音が出力されたときの大当り期待度と、の関係を示す図である。
図12】(a)~(d)は、保留予告演出が実行されたときにおいて、特定背景音が出力されること、及び、特定背景音が出力される最大回数がそれぞれ示唆されるときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図13】保留予告演出の実行が開始されてから当該保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行が開始されるまでの期間内に音量調整が行われたときにおける各種の音が出力される音量の一例を示す図である。
図14】(a)~(c)は、特定背景音が出力されること及び特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合における演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10は、枠体11を備えている。枠体11は、外枠12と、中枠13と、前枠14と、を備えている。外枠12は、遊技場などの遊技機設置設備(所謂、島設備)に固定される。また、中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、遊技盤20を保護する保護ガラス15が支持されている。なお、図1において、保護ガラス15は、一部を残して図示が省略されているが、実際には前枠14の開口部14aの全体を覆っている。中枠13及び前枠14は、扉部材ともいわれる。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。パチンコ遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。
【0012】
パチンコ遊技機10は、演出の1つとして、内蔵された発光体を発光、点滅、及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する装飾ランプ17を備えている。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、装飾ランプ17を備えている。装飾ランプ17は、発光手段に相当する。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力するスピーカ18を備えている。スピーカ18は、演出の1つとして、各種の音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。例えば、スピーカ18から出力される音には、背景音(所謂、BGM)などがある。スピーカ18は、音出力手段に相当する。パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、上ボタンUBを備えている。また、パチンコ遊技機10は、前枠14の前面側に、下ボタンDBを備えている。
【0013】
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射された遊技球を遊技領域21へ案内する案内路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内路21aへ逆戻りすることを防止する防止弁21bを備えている。発射された遊技球は、案内路21aで案内され、案内路21aの最下流に位置する防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
【0014】
パチンコ遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22では、パチンコ遊技機10の制御状態を示す各種の情報が報知される。情報表示パネル22は、特別図柄表示部22aを備えている。特別図柄表示部22aは、特別図柄変動ゲーム(以下、特別ゲームと示す)を表示する。特別ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に特別図柄が確定停止表示される。特別図柄は、後述する内部抽選(例えば、大当り抽選)の結果を報知するための図柄である。このように、パチンコ遊技機10は、変動ゲームとしての特別ゲームを実行可能である。即ち、パチンコ遊技機10は、変動ゲームを実行可能な遊技機である。
【0015】
本明細書において、「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において、「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。
【0016】
特別図柄には、大当り表示結果としての大当り図柄と、非大当り表示結果としてのはずれ図柄と、がある。遊技者は、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合に大当りを認識可能であり、特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合にはずれであることを認識可能である。パチンコ遊技機10では、大当りに当選した場合、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される。そして、パチンコ遊技機10では、大当りに当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。大当り遊技は、多数の賞球やその他の特典を獲得し得るため、遊技者にとって有利な状態である。即ち、本実施形態では、当り抽選において当りに当選した場合、変動ゲームにおいて当り結果が導出され、当該変動ゲームの終了後に当り遊技が付与される。
【0017】
情報表示パネル22は、特別保留表示部22bを備えている。特別保留表示部22bは、特別ゲームの保留数(以下、特別保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。パチンコ遊技機10では、特別保留数の上限値を「4」としている。特別ゲームの保留数は、実行が保留されている特別ゲームの回数に相当する。このように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行を保留可能である。即ち、パチンコ遊技機10は、変動ゲームの実行を保留可能な遊技機である。
【0018】
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22cを備えている。普通図柄表示部22cは、普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通ゲームでは、所定の図柄が変動表示され、最終的に普通図柄が確定停止表示される。普通図柄は、内部抽選(普通当り抽選)の結果を報知するための図柄である。普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、がある。パチンコ遊技機10では、普通当りに当選した場合、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示される。そして、パチンコ遊技機10では、普通当りに当選すると、当該当選の対象となる普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。情報表示パネル22は、普通保留表示部22dを備えている。普通保留表示部22dは、普通ゲームの保留数(以下、普通保留数と示す)を特定可能な情報を表示する。パチンコ遊技機10では、普通保留数の上限数を「4」としている。
【0019】
また、パチンコ遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。センター枠23は、センター役やセンター役物ともいわれる。
【0020】
パチンコ遊技機10は、演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、演出の1つとして、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。演出表示装置25は、表示手段に相当する。
【0021】
パチンコ遊技機10は、第1始動口26を備えている。始動口としての第1始動口26は、遊技領域21のうちセンター枠23の下方に位置している。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。パチンコ遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図6に示す)を備えている。本実施形態では、第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。
【0022】
パチンコ遊技機10は、第2始動口27を備えている。始動口としての第2始動口27は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図6に示す)を備えている。本実施形態では、第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。また、特定始動口としての第2始動口27は、可変部材としての第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させ難い、又は入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(図6に示す)から動力を受けて動作する。第1可変部材28は、普通当り抽選において普通当りに当選したことを契機に、開状態に動作される。このように、パチンコ遊技機10において、始動口には、第1始動口26と、第1可変部材28を有する第2始動口27と、がある。
【0023】
パチンコ遊技機10は、大入賞口29を備えている。大入賞口29は、遊技領域21のうちセンター枠23の右下方に位置している。パチンコ遊技機10は、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(図6に示す)を備えている。本実施形態では、カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(図6に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30は、大当りに当選したことを契機に、開状態に動作される。第2可変部材30が開状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下の説明では、第2可変部材30が開状態となることを「大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
【0024】
パチンコ遊技機10は、ゲート31を備えている。ゲート31は、遊技領域21のうちセンター枠23の右方に位置している。ゲート31には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4(図6に示す)が配設されている。ゲートセンサSE4により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。
【0025】
パチンコ遊技機10は、アウト口34を備えている。本実施形態において、第1始動口26や第2始動口27、大入賞口29へ入球しなかった遊技球は、アウト口34から機外へと排出される(遊技盤20から外部へ排出される)。なお、パチンコ遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための遊技構成部材を備えている。その他、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの始動条件及び普通ゲームの始動条件が成立しない一方で、賞球の払出条件が成立する一般入賞口を備えてもよい。一般入賞口は、普通入賞口ともいわれる。
【0026】
次に、パチンコ遊技機10の遊技状態について説明する。
パチンコ遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態及び高確率状態を備えている。大当り確率は、大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」であり、低確率状態は、「非確率変動状態(非確変状態)」である。以下の説明では、高確率状態を「確変状態」、低確率状態を「非確変状態」と示す。また、パチンコ遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態及び高ベース状態を備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動口27に入球する確率が高い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、「非電サポ状態」である。
【0027】
高ベース状態は、例えば、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選に当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を低ベース状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第1可変部材28の1回の開放時間を低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば、平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、所謂「変動時間短縮状態(変短状態)」となる。
【0028】
なお、本実施形態では、低ベース状態であっても第1可変部材28が開状態となる場合があるため、低ベース状態であっても第2始動口27に遊技球が入球する可能性がある。しかし、低ベース状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選しないように構成するなどして、低ベース状態であるときには第1可変部材28が開状態とならず、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。その他、低ベース状態であるときには、例えば、普通当り抽選に当選したとしても第1可変部材28が開状態とならないように構成するなどして、第2始動口27に遊技球が入球しないように構成してもよい。以上のように構成する場合、低ベース状態は、第2始動口27へ遊技球が入球不能な状態といえ、高ベース状態は、第2始動口27へ遊技球が入球可能な状態といえる。
【0029】
次に、パチンコ遊技機10における大当りについて説明する。
パチンコ遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態が定められていてもよい。大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング期間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1ラウンド終了条件、又は予め定めた上限時間が経過する第2ラウンド終了条件が成立する迄の間、開放される。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング期間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
【0030】
第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当りの種類として「第1大当り」が定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数として「10回」が定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、次に大当り遊技が付与される迄の間、確変状態とすることが定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、100回の特別ゲームが終了する迄の間、又は、100回の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が付与される迄の間、高ベース状態とすることが定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当りの種類として「第2大当り」が定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数として「8回」が定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、非確変状態とすることが定められている。また、第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、100回の特別ゲームが終了する迄の間、又は、100回の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が付与される迄の間、高ベース状態とすることが定められている。以下の説明では、第1大当り図柄に分類される大当り図柄に基づいて付与される大当り遊技を「第1大当り遊技」と示し、第2大当り図柄に分類される大当り図柄に基づいて付与される大当り遊技を「第2大当り遊技」と示す場合がある。
【0031】
演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが確定停止表示される演出図柄ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。演出ゲームは、複数列の演出図柄が変動して実行される。演出図柄は、キャラクタや模様などの装飾が施された図柄であって、表示演出を多様化させる。演出図柄は、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。以下の説明では、「第1列」を「左列」と示すとともに「第1図柄」を「左図柄」と示し、「第2列」を「中列」と示すとともに「第2図柄」を「中図柄」と示し、「第3列」を「右列」と示すとともに「第3図柄」を「右図柄」と示す。各列では、原則、[1]~[8]の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
【0032】
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能に構成されている。そして、演出ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが確定停止表示される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて演出図柄による大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。本実施形態では、演出図柄による大当りの図柄組み合わせが当り演出図柄組み合わせに相当する。例えば、大当りの図柄組み合わせは、[777]などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。このように、当りとなる変動ゲームの実行中に実行される演出ゲームでは、当り演出図柄組み合わせが停止表示される。また、特別ゲームにおいて、はずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。本実施形態では、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせがはずれ演出図柄組み合わせに相当する。例えば、はずれの図柄組み合わせは、[323]、[112]などのように、少なくとも一部列の演出図柄が他列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。このように、はずれの変動ゲームの実行中に実行される演出ゲームでは、はずれ演出図柄組み合わせが停止表示される。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば「ゆれ変動状態」など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態や、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味する。このように、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能である。
【0033】
演出ゲームでは、リーチが形成され、リーチ演出が行われる場合がある。本実施形態では、複数列のうち特定の列(本実施形態では、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、特定の列とは異なる列(本実施形態では、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態が、リーチが形成された状態に相当する。リーチ演出には、例えば、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。例えば、リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、があってもよい。
【0034】
パチンコ遊技機10では、演出表示装置25において、特別ゲームの実行が保留されていることが報知される。また、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されている場合、実行が保留されている特別ゲーム(保留中の特別ゲーム)の数が報知される。
【0035】
具体的に、図3に示すように、演出表示装置25には、保留中の特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留画像Hは、実行が保留された変動ゲームに対応する保留画像に相当する。保留画像Hは、実行が保留されている変動ゲームに対応する保留画像ともいえる。このように、演出表示装置25は、保留画像を表示可能である。即ち、演出表示装置25が表示可能な画像には、保留画像が含まれる。本実施形態において、保留画像Hは、円形の画像である。
【0036】
保留画像Hには、保留画像H1~H4がある。パチンコ遊技機10では、特別保留数が「1」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1が演出表示装置25に表示される。パチンコ遊技機10では、特別保留数が「2」である場合、保留画像H1~H4のうち保留画像H1,H2が演出表示装置25に表示される。パチンコ遊技機10では、特別保留数が「3」である場合、保留画像H1~H3のうち保留画像H1が演出表示装置25に表示される。パチンコ遊技機10では、特別保留数が「4」である場合、保留画像H1~H4が演出表示装置25に表示される。保留画像H1は、演出表示装置25における保留表示領域R1に表示される。保留画像H2は、演出表示装置25における保留表示領域R2に表示される。保留画像H3は、演出表示装置25における保留表示領域R3に表示される。保留画像H4は、演出表示装置25における保留表示領域R4に表示される。なお、特別保留数が「0」である場合、保留画像H1~H4は、演出表示装置25に表示されない。
【0037】
保留表示領域R1には、保留されている特別ゲームのうち1番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留表示領域R2には、保留されている特別ゲームのうち2番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留表示領域R3には、保留されている特別ゲームのうち3番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。保留表示領域R4には、保留されている特別ゲームのうち4番目に実行される特別ゲームに対応する保留画像Hが表示される。したがって、保留表示領域R1は、表示されている保留画像Hに対応する特別ゲームが1番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。保留表示領域R2は、表示されている保留画像Hに対応する特別ゲームが2番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。保留表示領域R3は、表示されている保留画像Hに対応する特別ゲームが3番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。保留表示領域R4は、表示されている保留画像Hに対応する特別ゲームが4番目に実行されることを特定可能な表示領域といえる。以上のように、保留画像Hは、演出表示装置25において、対応する特別ゲームが実行される実行順序を特定可能な表示領域に表示される。
【0038】
パチンコ遊技機10では、演出表示装置25における実行中領域ZRに、実行中の特別ゲームに対応する実行中画像ZGが表示される。実行中画像ZGは、実行中の変動ゲームに対応する実行中画像に相当する。このように、演出表示装置25は、実行中画像ZGを表示可能である。図3に示すように、特別ゲームが実行される場合、実行中領域ZRには、実行中の特別ゲームが保留されていたときに表示されていた保留画像Hに基づく実行中画像ZGが表示される。具体的に、実行中領域ZRには、特別ゲームの実行直前において保留表示領域R1に表示されていた保留画像Hが、実行中画像ZGとして表示される。このため、特別ゲームが実行されているときに実行中領域ZRには、円形の実行中画像ZGが表示される。実行中画像ZGは、保留画像Hよりも大きい。このため、保留画像Hが実行中画像ZGとして表示される場合、保留画像Hが拡大され、実行中画像ZGとして表示される。因みに、特別保留数が0である状況であっても、始動口26,27へ遊技球が入球した場合には、一時的に特別ゲームの実行が保留されることから、演出表示装置25には保留画像Hが表示される。この場合、演出表示装置25において一時的に保留画像Hが表示され、当該保留画像Hが実行中画像ZGとして演出表示装置25の実行中領域ZRに表示される。
【0039】
パチンコ遊技機10では、特別ゲームが実行される場合、保留表示領域R1に表示されていた保留画像H1が実行中画像ZGとして実行中領域ZRに表示される。パチンコ遊技機10では、特別ゲームが実行される場合、保留表示領域R2に表示されていた保留画像H2が保留画像H1として保留表示領域R1に表示される。パチンコ遊技機10では、特別ゲームが実行される場合、保留表示領域R3に表示されていた保留画像H3が保留画像H2として保留表示領域R2に表示される。パチンコ遊技機10では、特別ゲームが実行される場合、保留表示領域R4に表示されていた保留画像H4が保留画像H3として保留表示領域R3に表示される。
【0040】
パチンコ遊技機10は、保留予告演出を実行可能に構成されている。保留予告演出は、実行が保留された特別ゲームを対象として実行可能な演出である。保留予告演出は、演出表示装置25において実行される。このように、表示手段としての演出表示装置25が実行可能な演出には、実行が保留されている変動ゲームを対象に実行可能な保留予告演出がある。パチンコ遊技機10では、保留予告演出が実行される場合、対象となる特別ゲームに対応する保留画像Hが通常態様とは異なる予告態様で表示される。即ち、保留予告演出は、保留画像Hの表示態様を通常表示態様に相当する通常態様とは異なる予告態様とすることで実行されるように構成されている。なお、保留予告演出が実行された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する保留画像Hが予告態様で表示される一方、当該保留予告演出の実行によって他の特別ゲームに対応する保留画像Hが予告態様で表示されない。通常態様は、通常表示態様に相当する。一方、予告態様は、予告表示態様に相当する。予告表示態様は、保留予告演出に係る表示態様に相当する。即ち、保留予告演出は、当該保留予告演出に対応する保留画像Hを保留予告演出に係る表示態様とすることで実行される。因みに、パチンコ遊技機10では、実行中の特別ゲームを対象として保留予告演出が実行される場合がある。
【0041】
図4(a)に示すように、保留画像Hが通常態様で表示される場合、白色を基調とした保留画像Hが表示される。一方、予告態様は、複数種類ある。具体的に、予告態様には、青色を基調とする第1予告態様(図4(b)に示す)と、赤色を基調とする第2予告態様(図4(c)に示す)と、虹を模した彩色で表現される虹態様を基調とする第3予告態様(図4(d)に示す)と、がある。予告態様は、保留予告演出の演出内容ともいえる。
【0042】
また、図4(e)~図4(h)に示すように、保留画像Hと同様、実行中画像ZGは、通常態様で表示される場合と、予告態様で表示される場合と、がある。図4(e)に示すように、実行中画像ZGが通常態様で表示される場合、白色を基調とした実行中画像ZGが表示される。図4(f)に示すように、実行中画像ZGが第1予告態様で表示される場合、青色を基調とする実行中画像ZGが表示される。図4(g)に示すように、実行中画像ZGが第2予告態様で表示される場合、緑色を基調とする実行中画像ZGが表示される。図4(h)に示すように、実行中画像ZGが第3予告態様で表示される場合、虹態様を基調とする実行中画像ZGが表示される。
【0043】
本実施形態では、第1予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGが表示される保留予告演出及び第2予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGが表示される保留予告演出が、特定演出内容の保留予告演出に相当する。一方、本実施形態では、第3予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGが表示される保留予告演出が、特殊演出内容の保留予告演出に相当する。即ち、保留予告演出の演出内容には、特定演出内容を含む複数種類の演出内容がある。また、保留予告演出の演出内容には、特殊演出内容がある。また、本実施形態では、第1予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGが表示される保留予告演出が第1内容の保留予告演出に相当し、第2予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGが表示される保留予告演出が第2内容の保留予告演出に相当する。このように、特定演出内容には、第1内容と、第2内容と、がある。
【0044】
パチンコ遊技機10では、予告態様の種類によって、保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる期待度(以下、保留期待度と示す)が異なる。具体的に、本実施形態では、第1予告態様<第2予告態様<第3予告態様の順に、保留期待度が高い。このため、第2予告態様は、保留期待度が第1予告態様よりも1段階高い。また、第3予告態様は、保留期待度が第1予告態様よりも2段階高い。同様に、第3予告態様は、保留期待度が第2予告態様よりも1段階高い。パチンコ遊技機10では、第3予告態様の保留画像Hが表示された場合、当該保留画像Hに対応する特別ゲームが大当りとなることが示唆されることとなる。即ち、パチンコ遊技機10において、第3予告態様の保留画像Hが表示される保留予告演出は、所謂、プレミア演出(プレミアム演出ともいわれる)となる。パチンコ遊技機10では、保留されている特別ゲームに対応する保留画像として、通常態様の保留画像Hが表示される場合と、予告態様の保留画像Hが表示される場合と、がある。
【0045】
以下の説明では、第1予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGが表示される保留予告演出を「第1予告態様の保留予告演出」と示す場合がある。同様に、以下の説明では、第2予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGが表示される保留予告演出を「第2予告態様の保留予告演出」と示し、第3予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGが表示される保留予告演出を「第3予告態様の保留予告演出」と示す場合がある。
【0046】
保留予告演出は、特別ゲームが保留されたことを契機に、当該特別ゲームを対象として実行が開始される場合がある。この場合、特別ゲームが保留されたときに当該特別ゲームに対応する保留画像Hを予告態様で表示することで、保留予告演出が実行される。このように、保留予告演出は、始動口26,27への遊技球の入球を契機として特別ゲームの実行が保留されたことに伴って実行が開始される場合がある。原則として、保留予告演出は、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの間、継続して実行される。つまり、保留予告演出は、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において実行可能である。
【0047】
その他、保留予告演出は、特別ゲームの実行が開始された場合、実行が保留されている特別ゲームを対象として実行が開始される場合がある。このように、保留予告演出は、特別ゲームが実行されたことに伴って実行が開始される場合がある。また、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始された場合、実行が保留されている特別ゲームを対象として保留予告演出の実行が開始される場合がある。原則として、保留予告演出は、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの間、継続して実行される。つまり、保留予告演出は、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って実行された場合、保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において実行可能である。
【0048】
パチンコ遊技機10では、保留予告演出の実行が開始された場合、保留予告開始音がスピーカ18から出力される。パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことを契機に保留予告演出の実行が開始された場合と、特別ゲームの実行が開始された場合に保留予告演出の実行が開始された場合と、の何れにおいても保留予告開始音がスピーカ18から出力される。なお、特別ゲームの実行が保留されたことを契機に保留予告演出の実行が開始された場合と、特別ゲームの実行が開始された場合に保留予告演出の実行が開始された場合と、において、保留予告開始音を同じにしてもよいし、異ならせてもよい。
【0049】
パチンコ遊技機10では、第3予告態様の保留画像Hが表示された場合、当該保留画像Hに対応する特別ゲームが大当りとなることが示唆される。同様に、パチンコ遊技機10では、第3予告態様の実行中画像ZGが表示された場合、当該実行中画像ZGに対応する特別ゲーム、つまり、実行中の特別ゲームが大当りとなることが示唆される。即ち、本実施形態において、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って特殊演出内容の保留予告演出が実行された場合には、当該特殊演出内容の保留予告演出の対象となった変動ゲームが大当りとなる変動ゲームであることが示唆される。また、本実施形態において、変動ゲームの実行が開始されたことに伴って特殊演出内容の保留予告演出が実行された場合には、当該特殊演出内容の保留予告演出の対象となった変動ゲームが大当りとなる変動ゲームであることが示唆される。
【0050】
また、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始された場合、既に保留予告演出が実行されている場合において、当該保留予告演出の予告態様が変化し、保留予告演出の演出内容が変化する場合がある。因みに、パチンコ遊技機10では、保留予告演出の演出内容が変化するにあたって、保留期待度が低下しない。したがって、パチンコ遊技機10では、保留予告演出の演出内容が変化する場合、当該保留予告演出の演出内容が昇格する。例えば、第1予告態様の保留予告演出の演出内容が昇格する場合、第1予告態様で表示されていた保留画像Hの予告態様が第2予告態様又は第3予告態様に昇格する。同様に、例えば、第2予告態様の保留予告演出の演出内容が昇格する場合、第2予告態様で表示されていた保留画像Hの予告態様が第3予告態様に昇格する。パチンコ遊技機10では、保留予告演出の演出内容が昇格する場合、昇格音がスピーカ18から出力される。なお、保留予告開始音及び昇格音は、同じであってもよいし、異ならせてもよい。
【0051】
パチンコ遊技機10では、第1予告態様の保留予告演出が実行された後、第2予告態様の保留予告演出に昇格した後、再び第3予告態様の保留予告演出に昇格する場合がある。また、パチンコ遊技機10では、第1予告態様の保留予告演出が実行された後、第2予告態様の保留予告演出に昇格せずに、第3予告態様の保留予告演出に昇格する場合がある。前述したように、パチンコ遊技機10では、保留予告演出の演出内容が昇格する場合には、昇格音がスピーカ18から出力される。このため、パチンコ遊技機10では、第1予告態様の保留予告演出が実行された場合、その後に昇格音が出力される最大の回数は「2回」となる。このように、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において第1予告態様の保留予告演出が実行されることは、昇格音が出力される最大の回数が「2回」であることが示唆されることと捉えることができる。
【0052】
一方、パチンコ遊技機10では、第2予告態様の保留予告演出が実行された後、上限となる第3予告態様の保留予告演出に昇格する場合がある。このため、パチンコ遊技機10では、第1予告態様の保留予告演出が実行された場合、その後に昇格音が出力される最大の回数は「1回」となる。このように、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において第2予告態様の保留予告演出が実行されることは、昇格音が出力される最大の回数が「1回」であることが示唆されることと捉えることができる。因みに、パチンコ遊技機10では、上限となる第3予告態様の保留予告演出が実行された後に保留予告演出の演出内容が昇格することはないため、その後に昇格音が出力されることはない。
【0053】
以上のように、パチンコ遊技機10では、第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出が実行された場合、その後に保留予告演出の演出内容が昇格し得る。一方、パチンコ遊技機10では、第3予告態様の保留予告演出が実行された場合、その後に保留予告演出の演出内容が昇格し得ない。このため、第1予告態様の保留予告演出が実行されることは、その後に保留予告演出の演出内容が昇格し得ること、つまり、昇格音が出力されることを示唆していると捉えることができる。同様に、第2予告態様の保留予告演出が実行されることは、その後に保留予告演出の演出内容が昇格し得ること、つまり、昇格音が出力されることを示唆していると捉えることができる。つまり、第1予告態様の保留予告演出又は第2予告態様の保留予告演出が実行されているときには、昇格音が出力されることが示唆されていると捉えることができる。
【0054】
パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始された場合、当該特別ゲームに対応する実行中画像ZGを予告態様で表示することで、保留予告演出の実行が開始される場合がある。このとき、パチンコ遊技機10では、保留予告開始音がスピーカ18から出力される。同様に、パチンコ遊技機10では、予告態様の保留画像Hに対応する特別ゲームの実行が開始された場合、当該特別ゲームに対応する実行中画像ZGの予告態様が変化し、保留予告演出の演出内容が変化する場合がある。具体的に、パチンコ遊技機10では、保留予告演出の演出内容が昇格する。このとき、パチンコ遊技機10では、昇格音がスピーカ18から出力される。なお、保留予告演出の演出内容が昇格することは、保留画像Hの予告態様が昇格すること、又は、実行中画像ZGの予告態様が昇格することともいえる。
【0055】
ここで、図5(a)~図5(f)に基づき、実行が保留されている特別ゲームを対象として保留予告演出が開始される場合と、保留画像Hの予告態様が昇格する場合と、実行中画像ZGの予告態様が昇格する場合と、における演出表示装置25の表示内容の一例について説明する。
【0056】
図5(a)に示すように、特別ゲームの実行が開始され、実行が保留されている特別ゲームを対象として保留予告演出が開始される場合、保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する保留画像H(図5(a)では、保留画像H2)に応じた位置にキャラクタCHが表示される。キャラクタCHは、保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する保留画像Hの後ろ側に表示され、保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する保留画像Hに応じた位置に表示される。その後、刀を振り下ろす内容でキャラクタCHが表示されるとともに、保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する通常態様の保留画像Hが破壊される内容の演出が実行される。そして、図5(b)に示すように、保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する通常態様の保留画像Hにかわって予告態様の保留画像Hが表示されるとともに、喜ぶキャラクタCHが演出表示装置25に表示される。このとき、パチンコ遊技機10では、保留予告演出の実行が開始されることに伴い、保留予告開始音がスピーカ18から出力される。
【0057】
図5(c)に示すように、特別ゲームの実行が開始され、既に実行されている保留予告演出の演出内容が昇格する場合、演出内容が昇格する保留予告演出の対象となっている特別ゲームに対応する保留画像H(図5(c)では、保留画像H1)に応じた位置にキャラクタCHが表示される。キャラクタCHは、演出内容が昇格する保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する保留画像Hの後ろ側に表示され、演出内容が昇格する保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する保留画像Hに応じた位置に表示される。その後、刀を振り下ろす内容でキャラクタCHが表示されるとともに、演出内容が昇格する保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する予告態様の保留画像Hが破壊される内容の演出が実行される。そして、図5(d)に示すように、演出内容が昇格する保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する保留画像Hの予告態様が変化するとともに、喜ぶキャラクタCHが演出表示装置25に表示される。このとき、パチンコ遊技機10では、保留予告演出の演出内容が昇格することに伴い、昇格音がスピーカ18から出力される。因みに、図5(c)及び図5(d)では、保留画像H1の予告態様が第1予告態様から第2予告態様に昇格する場合における演出表示装置25の表示内容を示している。
【0058】
図5(e)に示すように、特別ゲームの実行が開始され、当該特別ゲームを対象とする保留予告演出の演出内容が昇格する場合、実行中画像ZGに応じた位置にキャラクタCHが表示される。キャラクタCHは、実行中画像ZGの後ろ側に表示され、実行中画像ZGに応じた位置に表示される。その後、刀を振り下ろす内容でキャラクタCHが表示されるとともに、実行中画像ZGが破壊される内容の演出が実行される。そして、図5(f)に示すように、実行中画像ZGの予告態様が変化するとともに、喜ぶキャラクタCHが演出表示装置25に表示される。このとき、パチンコ遊技機10では、保留予告演出の演出内容が昇格することに伴い、昇格音がスピーカ18から出力される。因みに、図5(e)及び図5(f)では、実行中画像ZGの予告態様が第2予告態様から第3予告態様に昇格する場合における演出表示装置25の表示内容を示している。以下の説明では、キャラクタCHが保留画像H又は実行中画像ZGに応じた位置に表示される演出を「一刀両断演出」と示す。
【0059】
なお、パチンコ遊技機10では、例えば、キャラクタCHが表示される一方、刀を振り下ろすことなく、キャラクタCHが去っていく内容で展開される一刀両断演出が実行される場合があってもよい。ここでいう「キャラクタCHが表示される一方、刀を振り下ろすことなく去っていく内容で展開される一刀両断演出」は、一刀両断演出のガセ演出といえる。このように、一刀両断演出が開始された後には、保留予告演出が実行される場合と、保留予告演出が実行されない場合と、があってもよい。また、一刀両断演出が開始された後には、保留予告演出の演出内容が昇格する場合と、保留予告演出の演出内容が昇格しない場合と、があってもよい。また、キャラクタCHの種類を複数種類としてもよい。そして、キャラクタCHの種類によって、一刀両断演出が開始された後に保留予告演出が実行される期待度を異ならせてもよい。同様に、キャラクタCHの種類によって、一刀両断演出が開始された後に保留予告演出の演出内容が昇格する期待度を異ならせてもよい。
【0060】
パチンコ遊技機10は、演出モードを実行可能に構成されている。演出モードは、複数種類ある。そして、パチンコ遊技機10では、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御される。具体的に、パチンコ遊技機10では、第1演出モードと、第2演出モードと、第3演出モードと、がある。そして、パチンコ遊技機10では、低ベース状態であるとき、第1演出モードに制御される。また、パチンコ遊技機10では、高ベース状態であって非確変状態であるとき、第2演出モードに制御される。また、パチンコ遊技機10では、高ベース状態であって確変状態であるとき、第3演出モードに制御される。演出モードは、演出状態ともいわれる。各演出モードでは、滞在中の演出モード(制御されている演出モード)を識別可能なモード識別情報が報知される。パチンコ遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景画像が演出表示装置25に表示される。その他、パチンコ遊技機10では、例えば、演出モードの種類毎に異なる発光色で装飾ランプ17を発光させたり、演出モードの種類毎に異なる背景音をスピーカ18から出力させたりして、モード識別情報を報知する。
【0061】
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成を説明する。
図6に示すように、パチンコ遊技機10は、主基板40を備えている。主基板40は、所定の処理を行い、当該処理の結果に応じて、制御情報の一例である制御コマンドなどの制御信号を出力する。パチンコ遊技機10は、副基板50を備えている。主基板40及び副基板50は、主基板40から副基板50へ一方向に制御信号を出力可能に接続されている。副基板50は、主基板40から入力した制御信号に基づいて所定の処理を実行する。パチンコ遊技機10は、電源ユニット60を備えている。
【0062】
主基板40について詳しく説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、クリアスイッチ44と、を備えている。主CPU41は、主制御プログラムを実行することにより、各種処理を実行する。主ROM42は、主制御プログラムを記憶している。主ROM42は、各種の判定や抽選に用いる判定値やテーブルなどを記憶している。例えば、主ROM42は、大当り抽選に用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値と、非確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値と、がある。確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値及び非確変状態であるときの大当り抽選に用いられる大当り判定値は、一部の値が同一であってもよいし、全てが異なる値であってもよい。また、主ROM42は、チャンス抽選に用いられるチャンス判定値を記憶している。また、主ROM42は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、大当り抽選に非当選した場合にリーチ演出を実行するかを決める抽選であり、リーチ抽選に相当する。
【0063】
主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間が対応付けられている。即ち、変動パターンには、特別ゲームの変動時間が対応付けられている。このため、変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。パチンコ遊技機10では、変動パターンが決定されることにより、特別ゲームの変動時間が決定される。また、変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれ変動パターンには、はずれリーチなし変動パターンと、はずれリーチあり変動パターンと、がある。はずれリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。
【0064】
主RWM43は、主CPU41による処理の結果に応じて書き換えられる様々な情報を記憶する。例えば、主RWM43が記憶する情報は、フラグ、カウンタ及びタイマなどである。また、主基板40は、ハードウェア乱数を生成する図示しない乱数生成回路を備えている。また、主基板40は、主CPU41による乱数生成処理によって、ソフトウェア乱数を生成可能であってもよい。
【0065】
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3及びゲートセンサSE4が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、各種のセンサSE1~SE4が出力する検知信号を入力可能に構成されている。また、主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。また、主基板40には、第1アクチュエータA1及び第2アクチュエータA2が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作を制御可能となっている。
【0066】
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備えている。例えば、副CPU51は、副制御プログラムを実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM52は、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。また、副ROM52は、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM52は、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。
【0067】
副RWM53は、パチンコ遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0068】
副基板50には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU51は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。本実施形態では、演出実行手段としての装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、演出実行手段を制御する演出制御手段としての機能が実現される。また、本実施形態では、発光手段としての装飾ランプ17を副CPU51が制御することにより、発光手段を制御する発光制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、音出力手段としてのスピーカ18を副CPU51が制御することにより、音出力手段を制御する音出力制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、表示手段としての演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、表示手段を制御する表示制御手段としての機能が実現される。
【0069】
副基板50には、上ボタンUBが接続されている。副CPU51は、図示しないポートを介して、上ボタンUBが操作された際に出力する操作信号を入力可能に構成されている。同様に、副基板50には、下ボタンDBが接続されている。副CPU51は、図示しないポートを介して、下ボタンDBが操作された際に出力する操作信号を入力可能に構成されている。
【0070】
次に、電源ユニット60について説明する。
電源ユニット60は、遊技場などの外部電源から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換するとともに、その変換後の電源電圧を各基板40,50へ供給すべき電源電圧に変換する。電源ユニット60は、電源スイッチ61を備える。電源スイッチ61は、オン状態及びオフ状態の何れかに切り替える操作を可能であって、切替え後の操作状態を維持する。パチンコ遊技機10を起動するためには、電源スイッチ61をオン状態に操作したまま外部電源からの電力供給を開始するか、外部電源からの電力供給をしている状態のまま電源スイッチ61をオフ状態からオン状態に操作することとなる。
【0071】
電源ユニット60は、バックアップ電源62を備える。バックアップ電源62は、電力供給が遮断された後にも、主RWM43に対して電力を供給する。主RWM43は、バックアップ電源62から電力供給が行われることにより、電力供給が遮断された時における主RWM43の記憶内容を電力供給が遮断された後も保持可能である。バックアップ電源62は、電力供給が遮断された後にも、副RWM53に対して電力を供給する。副RWM53は、バックアップ電源62から電力供給が行われることにより、電力供給が遮断された時における副RWM53の記憶内容を電力供給が遮断された後も保持可能である。例えば、主RWM43及び副RWM53のうち一方又は両方は、電力供給が遮断されている状態であっても記憶内容を保持可能な不揮発性メモリであることにより、電力供給が遮断された後にも記憶している情報を保持可能に構成してもよい。
【0072】
パチンコ遊技機10は、バックアップ機能を備えている。バックアップ機能は、外部電源からの電力供給が遮断された場合でも遊技制御に関する各種の情報を内部的に保持(バックアップ)し、電力供給が開始されたときに、保持している各種の情報に基づいて遊技制御を復帰する機能である。本実施形態では、主基板40及び副基板50の何れもがバックアップ機能を有しているが、例えば、副基板50はバックアップ機能を有さなくてもよい。主RWM43は、各種の情報を記憶することが可能であって、記憶している情報のうち少なくとも一部の情報を電力供給が遮断された後も保持可能に構成された情報記憶手段の一例となる。同様に、副RWM53は、各種の情報を記憶することが可能であって、記憶している情報のうち少なくとも一部の情報を電力供給が遮断された後も保持可能に構成された情報記憶手段の一例となる。
【0073】
ここで、パチンコ遊技機10において行われる各種の処理について説明する。
最初に、電力供給の開始に伴って行われるメイン電源投入処理及びサブ電源投入処理について説明する。
【0074】
主CPU41は、電力供給の開始に伴う起動処理(ブート処理)によって起動すると、最初にメイン電源投入処理を実行する。メイン電源投入処理では、電力供給の開始時におけるクリアスイッチ44の操作状態に応じて、主RWM43の初期化(RWMクリア)の有無が制御される。主CPU41は、クリアスイッチ44がオン状態に操作されている場合、主RWM43のRWMクリアを実行する。RWMクリアを行う場合、主CPU41は、主RWM43の記憶領域の各種の情報のうち遊技情報を格納する領域にそれぞれ初期情報を格納することにより、遊技情報を初期化する。その後、主CPU41は、メイン電源投入処理を終了する。一方、主CPU41は、クリアスイッチ44がオフ状態である場合、主RWM43のRWMクリアを実行せず、バックアップされている主RWM43の記憶内容に基づいて復帰し、メイン電源投入処理を終了する。
【0075】
RWMクリアが実行された場合には、特別ゲーム及び普通ゲームの何れも実行及び保留されておらず、大当り遊技、小当り遊技及び普通当り遊技の何れでもない状態に復帰される。一方、RWMクリアが実行されなかった場合には、バックアップされている遊技情報に基づいて、電力供給が遮断されたときの状態に復帰される。
【0076】
なお、主CPU41は、メイン電源投入処理を終了するときに、主RWM43に記憶されている遊技情報に基づいて所定の制御コマンドを副基板50へ出力バッファに格納する。具体的に、メイン電源投入処理においてRWMクリアを実行した場合、主CPU41は、RWMクリアを実行したことを特定可能な制御情報(以下、RWMクリアコマンドと示す)を出力バッファに格納する。一方、メイン電源投入処理においてRWMクリアを実行しなかった場合、主CPU41は、電力供給が遮断されたときの状態に復帰することを特定可能な制御情報(以下、復帰コマンドと示す)を出力バッファに格納する。例えば、主CPU41は、電力供給の開始に伴って小当り遊技中に復帰する場合、小当り遊技中に復帰することを特定可能な復帰コマンドを出力バッファに格納する。なお、出力バッファに格納された制御情報(コマンド)は、次回以降のタイマ割り込み処理において副基板50へ出力される。
【0077】
副CPU51は、電力供給の開始に伴う起動処理(ブート処理)によって起動すると、主CPU41からのRWMクリアコマンド又は復帰コマンドを入力するまで待機する。そして、RWMクリアコマンド又は復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、サブ電源投入処理を実行する。サブ電源投入処理では、RWMクリアコマンド及び復帰コマンドのうち何れを入力したかに応じて、副RWM53の初期化(RWMクリア)の有無が制御される。具体的に、RWMクリアコマンドを入力した場合、副CPU51は、副RWM53のRWMクリアを実行する。RWMクリアを行う場合、副CPU51は、副RWM53の記憶領域の各種の情報のうち遊技情報を格納する領域にそれぞれ初期情報を格納することにより、遊技情報を初期化する。その後、副CPU51は、サブ電源投入処理を終了する。一方、復帰コマンドを入力した場合、副CPU51は、副RWM53のRWMクリアを実行せず、バックアップされている副RWM53の記憶内容に基づいて復帰し、サブ電源投入処理を終了する。クリアコマンドが入力された場合には、演出ゲームが実行されておらず、大当り遊技中の演出、小当り遊技中の演出及び普通当り遊技中の演出の何れも実行されていない状態に復帰される。一方、復帰コマンドが入力された場合には、バックアップされている遊技情報に基づいて、電力供給が遮断されたときの状態に復帰される。
【0078】
次に、主CPU41が主制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。主CPU41は、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に行うタイマ割り込み処理として、特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理などを実行する。
【0079】
まず、主CPU41が行う特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主CPU41は、第1始動センサSE1からの検知信号又は第2始動センサSE2からの検知信号を入力したか否かに基づいて、始動口26,27に遊技球が入球したかを判定する(以下、入力判定と示す)。入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。一方、入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、保留判定と示す)。保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、特別保留数に1加算して更新する。また、主CPU41は、更新後の特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の特別保留数を特定可能な制御情報(以下、保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。このとき、主CPU41は、乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、特別ゲームの実行条件が成立するまで、その実行を保留する。即ち、パチンコ遊技機10は、特別ゲームの実行を保留可能に構成されている。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。なお、例えば、乱数は、大当り抽選に用いる乱数(以下、大当り判定乱数と示す)、特別図柄の決定に用いる乱数(以下、特別図柄乱数と示す)、変動パターンの決定に用いる乱数(以下、変動パターン乱数と示す)、演出抽選に用いる乱数(以下、演出判定乱数と示す)などである。そして、先読みコマンド生成処理を行った後、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。このように、パチンコ遊技機10は、変動ゲームとしての特別ゲームの実行を保留可能である。特に、パチンコ遊技機10は、複数回の変動ゲームの実行を保留可能である。
【0080】
ここで、先読みコマンド生成処理と、当該先読みコマンド生成処理において生成される先読みコマンドと、について説明する。
図7に示すように、先読みコマンドは、先読みコマンドSC1~SC5に分類される。先読みコマンドSC1は、大当り判定乱数の値が大当り判定値と一致せず(図7では、不一致と示す)、演出判定乱数の値が演出判定値と一致しない場合に生成される。先読みコマンドSC2は、大当り判定乱数の値が大当り判定値と一致せず、演出判定乱数の値が演出判定値と一致する場合に生成される。先読みコマンドSC3は、大当り判定乱数の値が高確値と一致する一方、演出判定乱数の値が演出判定値と一致しない場合に生成される。先読みコマンドSC4は、大当り判定乱数の値が高確値と一致し、演出判定乱数の値が演出判定値と一致する場合に生成される。先読みコマンドSC5は、大当り判定乱数の値が共通値と一致する場合に生成される。
【0081】
先読みコマンド生成処理において主CPU41は、特別図柄入力処理において取得した乱数の値に基づき、先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。具体的に、主CPU41は、特別図柄入力処理において取得した大当り判定乱数、特別図柄乱数、演出判定乱数及び変動パターン乱数のうち少なくとも一部の乱数の値に基づいて先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。このとき、主CPU41は、特別保留数を特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。例えば、特別保留数が「3」であるときに先読みコマンド生成処理において先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドを生成する場合、主CPU41は、特別保留数が「3」であることを特定可能な先読みコマンドSC1を生成する。
【0082】
以下、先読みコマンド生成処理における先読みコマンドの生成について説明する。
先読みコマンド生成処理において主CPU41は、取得した大当り判定乱数の値が高確値と共通値の何れにも一致しない場合であって、取得した演出判定乱数の値が演出判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドを生成する。主CPU41は、取得した大当り判定乱数の値が高確値と共通値の何れにも一致しない場合であって、取得した演出判定乱数の値が演出判定値と一致する場合、先読みコマンドSC2に分類される先読みコマンドを生成する。主CPU41は、取得した大当り判定乱数の値が高確値と一致する場合であって、取得した演出判定乱数の値が演出判定値と一致しない場合、先読みコマンドSC3に分類される先読みコマンドを生成する。主CPU41は、取得した大当り判定乱数の値が高確値と一致する場合であって、取得した演出判定乱数の値が演出判定値と一致する場合、先読みコマンドSC4に分類される先読みコマンドを生成する。主CPU41は、取得した大当り判定乱数の値が共通値と一致する場合、先読みコマンドSC5に分類される先読みコマンドを生成する。
【0083】
次に、主CPU41が行う特別図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、特別ゲームの実行条件が成立しているかを判定する(以下、実行判定と示す)。実行判定において主CPU41は、大当り遊技中ではなく、且つ、特別ゲーム中ではなく、変動間インターバル中でもない場合に肯定判定する。一方、実行判定において主CPU41は、大当り遊技中、特別ゲーム中及び変動間インターバル中のうち何れかである場合に否定判定する。実行判定の判定結果が否定の場合(特別ゲームの実行条件が成立していない場合)、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、実行判定の判定結果が肯定の場合(特別ゲームの実行条件が成立している場合)、主CPU41は、主RWM43に記憶されている特別保留数が1以上であるかを判定する。そして、特別保留数が1以上でない場合、主CPU41は、待機状態であることを特定可能な待機コマンドを出力バッファに格納し、特別図柄開始処理を終了する。一方、特別保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の特別保留数を特定可能な保留数コマンドを出力バッファに格納する。
【0084】
続いて、主CPU41は、特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。そして、主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な大当り判定乱数の値及び主ROM42に記憶されている大当り判定値を基に、大当り抽選を行う。なお、大当り抽選には、確変状態であるときに高確値と共通値が用いられ、非確変状態であるときに共通値が用いられる。大当り抽選に非当選した場合(大当り抽選に当選しなかった場合)、主CPU41は、演出判定乱数の値に基づき、演出抽選を行う。
【0085】
そして、主CPU41は、特別ゲームで確定停止表示させる特別図柄と、変動パターンと、を決定する。具体的に、大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、特別図柄乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し、変動パターン決定乱数の値に基づいて大当り変動パターンを決定する。一方、大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、はずれ図柄を決定する。更に、大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、演出抽選の抽選結果に基づき、はずれ変動パターンを決定する。具体的に、演出抽選に当選した場合、主CPU41は、変動パターン決定乱数の値に基づいてはずれリーチあり変動パターンを決定する。一方、演出抽選に非当選した場合、主CPU41は、変動パターン決定乱数の値に基づいてはずれリーチなし変動パターンを決定する。特別図柄や変動パターンを決定した後、主CPU41は、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)及び変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターン指定コマンドと示す)を出力バッファに格納し、特別図柄開始処理を終了する。
【0086】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させるための終了コマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、特別図柄を確定停止表示させた後、つまり、特別ゲームの終了後、変動間インターバル(本実施形態では、1秒)を設定する。変動間インターバルでは、特別ゲームの終了に伴って確定停止表示された特別図柄は確定停止表示され続ける。
【0087】
次に、主CPU41が行う大当り処理について説明する。
主CPU41は、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後、特定した大当り遊技を付与する制御を開始する。具体的に、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後であって、変動間インターバルが経過した後、大当り遊技を付与する制御を開始する。主CPU41は、大当り処理を実行することにより、大当り遊技を付与する。
【0088】
主CPU41は、大当りの特別ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。また、主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。即ち、主CPU41は、大当り遊技に設定された開放態様(開放パターン)にしたがって、大入賞口29を開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU41は、ラウンド遊技を開始させた後、第1ラウンド終了条件又は第2ラウンド終了条件が成立すると、大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU41は、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。また、主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。また、主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。そして、主CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り遊技を終了する。
【0089】
次に、主CPU41が行う遊技状態処理について説明する。
主CPU41は、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄(即ち、大当りの種類)に基づいて、大当り遊技終了後の遊技状態を特定する。主CPU41は、非確変状態に制御することを特定した場合、大当り遊技の終了に伴い、非確変状態に制御することを特定可能な値を、主RWM43に記憶されている確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、非確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、低確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、主CPU41は、確変状態に制御することを特定した場合、大当り遊技の終了に伴い、確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、高確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0090】
主CPU41は、高ベース状態に制御することを特定した場合、大当り遊技の終了に伴い、高ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。また、主CPU41は、高ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、高ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。主CPU41は、高ベース状態に制御する特別ゲームの上限回数に相当する「100回」を、高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数として主RWM43に記憶させる。主CPU41は、特別ゲームが実行される毎に、主RWM43に記憶されている「高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数」を1減算する。主CPU41は、「高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数」が0となった場合、「高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数」が0となった特別ゲームの終了に伴い、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。即ち、主CPU41は、高ベース状態を終了させ、低ベース状態へ移行させる。また、主CPU41は、低ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、低ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0091】
なお、主CPU41は、大当り遊技が付与された場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定するとともに、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、低確率状態コマンドを出力バッファに格納するとともに、低ベース状態コマンドを出力バッファに格納する。
【0092】
次に、主CPU41が行う普通図柄入力処理について説明する。
主CPU41は、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したかに基づき、遊技球がゲート31を通過(入球)したかを判定する。遊技球がゲート31を通過していない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート31を通過した場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が上限数未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満ではない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1加算して更新する。この場合、主CPU41は、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。この場合、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。
【0093】
次に、主CPU41が行う普通図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主CPU41は、普通当り遊技中ではなく普通ゲーム中でもない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1減算して更新し、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。続いて、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている普通当り判定値を基に、普通当り抽選を行う。そして、主CPU41は、普通当り抽選の抽選結果に基づき、普通ゲームで確定停止表示させる普通図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。その後、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。
【0094】
そして、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、普通ゲームを開始させるとともに、普通図柄開始処理において決定した変動時間が経過したときに、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、普通ゲームの実行開始に伴い、普通ゲームの実行が開始されることを特定可能な制御情報を出力バッファに格納する。
【0095】
次に、主CPU41が行う普通当り処理について説明する。
普通当り抽選に当選した場合、主CPU41は、普通ゲームが終了すると、第2始動口27の開放パターンを決定するとともに、当該開放パターンにしたがって第2始動口27が開放されるように第1アクチュエータA1を制御する。本実施形態では、高ベース状態であるときには低ベース状態であるときよりも、普通当り抽選に当選し易くなっている。そして、パチンコ遊技機10では、低ベース状態であるときであっても普通当り抽選に当選し得るように構成されており、普通当り抽選に当選した場合には第1可変部材28が開状態となる。したがって、本実施形態では、低ベース状態であるとき、高ベース状態であるときに比して、第2始動口27へ遊技球が入球し難いものの、第2始動口27へ遊技球が入球する可能性はある。
【0096】
次に、副CPU51が副制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
副CPU51は、低確率状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている確率状態フラグに、非確変状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、高確率状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている確率状態フラグに、確変状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、副RWM53の確率状態フラグを参照することにより、確変状態であるかを特定できる。また、副CPU51は、低ベース状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されているベース状態フラグに、低ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、高ベース状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されているベース状態フラグに、高ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、副RWM53のベース状態フラグを参照することにより、高ベース状態であるかを特定できる。
【0097】
また、副CPU51は、演出モードを制御する。具体的に、副CPU51は、副ベース状態フラグに低ベース状態であることを特定可能な値が設定されているとき、第1演出モードに制御する。副CPU51は、副ベース状態フラグに高ベース状態であることを特定可能な値が設定されているときであって、副確率状態フラグに非確変状態であることを特定可能な値が設定されているとき、第2演出モードに制御する。副CPU51は、副ベース状態フラグに高ベース状態であることを特定可能な値が設定されているときであって、副確率状態フラグに確変状態であることを特定可能な値が設定されているとき、第3演出モードに制御する。
【0098】
副CPU51は、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。大当り演出の演出内容は、大当りの種類に応じて異ならせてもよい。
【0099】
副CPU51は、先読みコマンドを入力した場合、入力した先読みコマンドを副RWM53に記憶する。このとき、副CPU51は、先読みコマンドから特定可能な特別保留数に応じて、先読みコマンドの記憶順序が特定可能となるように、副RWM53に記憶する。詳細については後述するが、副CPU51は、先読みコマンドを入力した場合、当該先読みコマンドから特定可能な特別保留数と同数の保留画像Hが表示されるように演出表示装置25を制御する。例えば、演出表示装置25において保留画像H1が表示されているとき、特別保留数が「2」であることを特定可能な先読みコマンドを入力した場合、副CPU51は、保留画像H2が新たに表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0100】
次に、特別ゲームの実行が保留されたことに伴う保留予告演出の実行に係る入賞時演出決定処理と、一刀両断演出を経た後の保留予告演出の実行に係る保留中演出決定処理と、一刀両断演出を経た後に保留予告演出の演出内容を昇格させるかを決定する昇格決定処理と、について、保留画像H及び実行中画像ZGの表示に係る制御とともに説明する。
【0101】
先読みコマンドを入力した場合、副CPU51は、入賞時演出決定処理を行う。但し、既に保留予告演出の実行中であるとき、先読みコマンドを入力した場合であっても、副CPU51は、入賞時演出決定処理を行わない。入賞時演出決定処理を行わない場合、副CPU51は、新たに実行が保留された特別ゲームに対応する保留画像Hとして通常態様の保留画像Hを表示させることを決定する。そして、副CPU51は、新たに実行が保留された特別ゲームに対応する保留画像Hとして、通常態様の保留画像Hが表示されるように、演出表示装置25を制御する。
【0102】
入賞時演出決定処理では、入力した先読みコマンドに対応する特別ゲームを対象とする保留予告演出の実行有無及び保留予告演出を実行する場合の予告態様の種類が決定される。このように、新たな特別ゲームが保留された場合、副CPU51は、新たに保留された特別ゲームを対象として入賞時演出決定処理を行う。
【0103】
入賞時演出決定処理において副CPU51は、入力した先読みコマンドに対応する特別ゲームを対象とする保留予告演出の実行を開始するかを決定する保留予告抽選を行う。本実施形態では、保留予告抽選に当選した場合、保留予告演出の実行が決定される一方、保留予告抽選に非当選した場合、保留予告演出の実行が決定されない。例えば、保留予告抽選の当選確率は、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合と、先読みコマンドに対応する特別ゲームがはずれとなることを特定できる場合と、で異なる。例えば、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合であっても、大当りの種類によって、保留予告抽選の当選確率を異ならせてもよい。その他、先読みコマンドから決定される変動パターンの種類を特定可能に構成し、変動パターンの種類によって、保留予告抽選の当選確率を異ならせてもよい。そして、保留予告抽選に非当選した場合、副CPU51は、入賞時演出決定処理を終了する。このとき、副CPU51は、新たに実行が保留された特別ゲームに対応する保留画像Hとして通常態様の保留画像Hを表示させることを決定する。そして、副CPU51は、新たに実行が保留された特別ゲームに対応する保留画像Hとして、通常態様の保留画像Hが表示されるように、演出表示装置25を制御する。
【0104】
また、保留予告抽選に当選した場合、副CPU51は、予告態様の種類を決定する。例えば、本実施形態では、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合と、先読みコマンドに対応する特別ゲームがはずれとなることを特定できる場合と、で予告態様の決定態様が異なる。例えば、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合であっても、大当りの種類によって、予告態様の決定態様を異ならせてもよい。例えば、決定可能な予告態様の種類を異ならせることによって、予告態様の決定態様を異ならせてもよい。その他、例えば、各種の予告態様を決定する確率を異ならせることによって、予告態様の決定態様を異ならせてもよい。本実施形態において、副CPU51は、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合に限り、第3予告態様を決定し得るように構成されている。副CPU51は、予告態様の種類を決定した場合、入賞時演出決定処理を終了する。そして、副CPU51は、新たに実行が保留された特別ゲームに対応する保留画像Hとして、決定した予告態様の保留画像Hが表示されるように、演出表示装置25を制御する。
【0105】
保留予告演出の実行中でないときにおいて、変動パターン指定コマンドを入力した場合、副CPU51は、保留中演出決定処理を行う。保留中演出決定処理は、既に保留されている特別ゲームを対象として行われる。そして、保留中演出決定処理では、当該保留中演出決定処理の対象となった特別ゲームを対象とする保留予告演出の実行有無及び保留予告演出を実行する場合の予告態様の種類が決定される。そして、特別ゲームが実行開始された場合、副CPU51は、実行中の特別ゲーム及び保留中の特別ゲームを対象として保留中演出決定処理を行う。なお、実行中の特別ゲーム及び保留中の特別ゲームの数が2以上である場合、副CPU51は、実行中の特別ゲームを最初に保留中演出決定処理の対象とし、その後、保留中の1又は複数の特別ゲームのうち先に保留された特別ゲームから順に保留中演出決定処理の対象として、保留中演出決定処理を行う。そして、実行中及び保留中の全ての特別ゲームを対象として保留中演出決定処理を行うよりも前に保留予告演出を実行することを決定した場合、副CPU51は、残りの保留中の特別ゲームを対象として保留中演出決定処理を行わない。
【0106】
保留中演出決定処理において副CPU51は、保留中演出決定処理の対象である特別ゲームに対応する先読みコマンドが保留予告演出の対象となる先読みコマンドである場合、保留中演出決定処理の対象となる特別ゲームを対象とする保留予告演出の実行を開始するかを決定する保留予告抽選を行う。そして、保留予告抽選に非当選した場合、副CPU51は、保留中演出決定処理の対象とした特別ゲームを対象とする保留中演出決定処理を終了する。また、保留予告抽選に当選した場合、副CPU51は、予告態様の種類を決定する。例えば、入賞時演出決定処理と同様、本実施形態では、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合と、先読みコマンドに対応する特別ゲームがはずれとなることを特定できる場合と、で予告態様の決定態様が異なる。例えば、副CPU51は、保留中演出決定処理の対象となっている特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合に限り、第3予告態様を決定し得るように構成されている。予告態様の種類を決定した場合、副CPU51は、保留中演出決定処理を終了する。
【0107】
保留中演出決定処理において予告態様の種類を決定した場合、副CPU51は、保留予告演出の対象とする特別ゲームに対応する保留画像H又は実行中画像ZGに応じた位置に、決定した種類のキャラクタCHを表示させ、一刀両断演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、保留予告演出の対象とする特別ゲームに対応する保留画像H又は実行中画像ZGが、最終的に保留中演出決定処理において決定した種類の予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGに変化する内容で一刀両断演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。
【0108】
入賞時演出決定処理及び保留中演出決定処理の何れであっても、保留予告実行抽選に当選し、予告態様の種類を決定した場合、副CPU51は、保留予告演出の対象となった特別ゲーム、及び、当該保留予告演出における保留画像H又は実行中画像ZGの予告態様の種類を特定可能な情報(以下、保留予告実行情報と示す)を副RWM53に記憶する。副RWM53に記憶された保留予告実行情報は、当該保留予告実行情報に対応する保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行が終了した場合、又は、大当り遊技が付与された場合、消去される。
【0109】
保留予告演出の実行であるときにおいて、変動パターン指定コマンドを入力した場合、副CPU51は、昇格決定処理を行う。昇格決定処理は、既に実行されている保留予告演出の対象となっている特別ゲームを対象として行われる。そして、昇格決定処理では、当該昇格決定処理の対象となった特別ゲームを対象とする保留予告演出の演出内容の昇格有無及び昇格後の予告態様の種類が決定される。そして、特別ゲームが実行開始された場合、副CPU51は、既に実行されている保留予告演出の対象となっている特別ゲームを対象として昇格決定処理を行う。なお、既に実行されている保留予告演出の予告態様が第3予告態様である場合、つまり、既に第3予告態様の保留予告演出を実行している場合、副CPU51は、既に実行されている保留予告演出の対象となっている特別ゲームを対象として昇格決定処理を行わない。
【0110】
昇格決定処理において副CPU51は、保留予告演出の演出内容を昇格させるかを決定する昇格抽選を行う。そして、昇格抽選に非当選した場合、副CPU51は、昇格決定処理を終了する。また、昇格抽選に当選した場合、副CPU51は、昇格後の予告態様の種類を決定する。例えば、入賞時演出決定処理及び保留中演出決定処理と同様、本実施形態では、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合と、先読みコマンドに対応する特別ゲームがはずれとなることを特定できる場合と、で昇格後の予告態様の決定態様が異なる。本実施形態において、副CPU51は、昇格決定処理の対象となっている特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合に限り、第3予告態様を決定し得るように構成されている。但し、先読みコマンドに応じて既に決定可能な予告態様のうち最も保留期待度が高い予告態様を既に決定している場合、副CPU51は、昇格決定処理を終了する。また、昇格後の予告態様の種類を決定した場合、副CPU51は、昇格決定処理を終了する。
【0111】
昇格決定処理において昇格後の予告態様の種類を決定した場合、副CPU51は、既に保留予告演出の態様となっている特別ゲームに対応する保留画像H又は実行中画像ZGに応じた位置に、決定した種類のキャラクタCHを表示させ、一刀両断演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、昇格する保留予告演出の対象とする特別ゲームに対応する保留画像H又は実行中画像ZGが、最終的に昇格後の予告態様として決定した種類の予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGに変化する内容で一刀両断演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。
【0112】
入賞時演出決定処理及び保留中演出決定処理の何れであっても、保留予告実行抽選に当選し、予告態様の種類を決定した場合、副CPU51は、保留予告演出の対象となった特別ゲーム、及び、当該保留予告演出における保留画像H又は実行中画像ZGの予告態様の種類を特定可能な情報(以下、保留予告実行情報と示す)を副RWM53に記憶する。副RWM53に記憶された保留予告実行情報は、当該保留予告実行情報に対応する保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行が終了した場合、又は、大当り遊技が付与された場合、消去される。また、昇格決定処理において昇格後の予告態様を決定した場合、副CPU51は、決定した予告態様を特定可能な保留予告実行情報に更新する。
【0113】
また、副CPU51は、変動パターン指定コマンドを入力すると、保留画像Hが移動して表示されるように演出表示装置25を制御する。具体的に、副CPU51は、保留画像H1に基づく実行中画像ZGが実行中領域ZRに表示されるように演出表示装置25を制御する。また、副CPU51は、保留画像H2が表示されていれば、保留画像H2として表示されていた保留画像Hが保留画像H1として表示されるように演出表示装置25を制御する。同様に、副CPU51は、保留画像H3が表示されていれば、保留画像H3として表示されていた保留画像Hが保留画像H2として表示されるように演出表示装置25を制御する。また、副CPU51は、保留画像H4が表示されていれば、保留画像H4として表示されていた保留画像Hが保留画像H3として表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0114】
副CPU51は、変動パターン指定コマンドを入力した後に終了コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている先読みコマンドのうち最先に記憶された先読みコマンドを消去する。また、副CPU51は、終了コマンドを入力すると、実行中領域ZRに表示させている実行中画像ZGが非表示となるように演出表示装置25を制御する。演出表示装置25では、実行中画像ZGが非表示となることで、実行中画像ZGが消去される。
【0115】
副CPU51は、演出ゲームが行われるように、演出表示装置25を制御する。具体的に、副CPU51は、図柄コマンド及び変動パターン指定コマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。副CPU51は、変動パターン指定コマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に確定停止表示させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、入力した図柄コマンドから大当り図柄を特定する場合、演出図柄による大当り図柄を決定する。副CPU51は、入力した図柄コマンドからはずれ図柄を特定する場合、演出図柄によるはずれ図柄を決定する。例えば、副CPU51は、入力した変動パターン指定コマンドからはずれリーチあり変動パターンを特定する場合、リーチを含むはずれの図柄組み合わせを決定する。一方、副CPU51は、入力した変動パターン指定コマンドからはずれリーチなし変動パターンを特定する場合、リーチを含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。
【0116】
また、副CPU51は、変動パターン指定コマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。つまり、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。そして、副CPU51は、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU51は、終了コマンドの入力を契機に、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副CPU51は、終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、該変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。この場合、終了コマンドを省略してもよい。その他、変動パターン指定コマンドから特定可能な変動パターンがリーチ演出を含む変動パターンである場合、副CPU51は、リーチ演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。
【0117】
副CPU51は、待機コマンドを入力した場合、待機状態に係る制御を行う。待機状態に係る制御において、例えば、副CPU51は、演出図柄による図柄組み合わせが一旦停止表示されるように演出表示装置25を制御する。その後、副CPU51は、待機演出が実行されるように演出表示装置25を制御する。待機演出は、デモンストレーション又は客待ち演出ともいわれる。待機演出では、例えば、のめり込みに関する注意喚起が実行されるように構成してもよい。
【0118】
パチンコ遊技機10では、所定条件の成立に伴うタイミングで出力される非特定音としてのプレミア音をスピーカ18から出力可能に構成されている。プレミア音は、実行中の特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであるときに限って、当該特別ゲームの実行中における所定のタイミングでスピーカ18から出力される。本実施形態では、実行中の特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることが、所定条件が成立することに相当する。そして、本実施形態では、大当りとなる特別ゲームの実行中における所定のタイミングが、所定条件の成立に伴うタイミングに相当する。即ち、パチンコ遊技機10において、プレミア音がスピーカ18から出力される演出は、所謂、プレミア演出となる。
【0119】
副CPU51は、変動パターン指定コマンドとともに入力した図柄指定コマンドから大当り図柄を特定可能な場合、プレミア音を出力するかを決定するプレミア音抽選を行う。本実施形態では、プレミア音抽選に当選した場合、プレミア音を出力することが決定される一方、プレミア音抽選に非当選した場合、プレミア音を出力しないことが決定される。そして、プレミア音抽選に当選した場合、副CPU51は、特別ゲームの実行中における所定のタイミングでプレミア音が出力されるようにスピーカ18を制御する。
【0120】
パチンコ遊技機10では、スピーカ18から出力される音のうち少なくとも一部の音の音量を調整可能に構成されている。本実施形態において「音量を調整する」ことは、「音量の出力強度を調整する」ことと捉えることもできる。パチンコ遊技機10は、上ボタンUB又は下ボタンDBを操作することで音量を調整可能に構成されている。即ち、パチンコ遊技機10は、上ボタンUB及び下ボタンDBのうち少なくとも一方を操作することで音量を調整可能に構成されている。したがって、本実施形態では、上ボタンUB及び下ボタンDBのうち少なくとも一方が、操作可能な調整操作手段に相当する。
【0121】
以下の説明においては、上ボタンUB又は下ボタンDBを操作すること、つまり、上ボタンUB及び下ボタンDBのうち少なくとも一方を操作することを「ボタンUB,DBを操作する」と表現する場合がある。したがって、例えば、ボタンUB,DBを操作した場合とは、上ボタンUB及び下ボタンDBの両方を操作した場合に限らず、上ボタンUBのみを操作した場合の他、下ボタンDBのみを操作した場合も含むものである。
【0122】
パチンコ遊技機10では、1段階目~7段階目の中から音量を調整することができる。このため、パチンコ遊技機10では、スピーカ18から出力される音の音量のうち1段階目の音量が、調整可能な音量の中での最小音量に相当する。したがって、1段階目の音量に調整されている場合は、音量の段階が下限に達している場合に相当する。同様に、パチンコ遊技機10では、スピーカ18から出力される音の音量のうち7段階目の音量が、調整可能な音量の中での最大音量に相当する。したがって、7段階目の音量に調整されている場合は、音量の段階が上限に達している場合に相当する。
【0123】
図8に示すように、パチンコ遊技機10において、背景音は、音量を調整可能な音である。つまり、パチンコ遊技機10では、ボタンUB,DBを操作することで、背景音の音量を調整不能である。また、保留予告開始音は、音量を調整可能な音である。つまり、パチンコ遊技機10では、ボタンUB,DBを操作することで、保留予告開始音の音量を調整不能である。また、昇格音は、音量を調整可能な音である。つまり、パチンコ遊技機10では、ボタンUB,DBを操作することで、昇格音の音量を調整不能である。
【0124】
但し、パチンコ遊技機10において、プレミア音は、音量を調整不能な音である。つまり、パチンコ遊技機10では、ボタンUB,DBを操作したとしてもプレミア音の音量を調整不能である。
【0125】
因みに、プレミア音は、調整されている音量に関係なく、最大音量においてスピーカ18から出力される。したがって、背景音が出力される音量は、ボタンUB,DBを操作することで、プレミア音が出力される音量と同じ音量と、プレミア音が出力される音量よりも小さい音量と、のうち何れかで調整可能である。同様に、保留予告開始音が出力される音量は、ボタンUB,DBを操作することで、プレミア音が出力される音量と同じ音量と、プレミア音が出力される音量よりも小さい音量と、のうち何れかで調整可能である。また、昇格音が出力される音量は、ボタンUB,DBを操作することで、プレミア音が出力される音量と同じ音量と、プレミア音が出力される音量よりも小さい音量と、のうち何れかで調整可能である。
【0126】
なお、パチンコ遊技機10では、例えば、音量調整が行われた場合、音量の調整が行われたことを特定可能な音量調整音がスピーカ18から出力されるように構成してもよい。また、パチンコ遊技機10では、例えば、現在の音量の段階を特定可能な演出が実行されるように構成してもよい。例えば、音量調整音は、調整後の音量に応じて音(例えば、音階)を異ならせてもよい。このように構成すれば、音量調整音を出力する演出が、現在の音量の段階を特定可能な演出を兼用することができる。
【0127】
また、パチンコ遊技機10では、音量を調整可能である場合、音量を調整可能であることが示唆される場合がある。具体的に、パチンコ遊技機10において、表示手段としての演出表示装置25は、音量を調整可能であることを示唆することが可能である。
【0128】
図9に示すように、パチンコ遊技機10では、待機状態であるときにおいて、演出表示装置25に調整可能画像TYが表示されることで、音量を調整可能であることが示唆される。本実施形態において、調整可能画像TYは、「上ボタン又は下ボタンを操作することで、音量調整できるよ」の文字情報を含む画像となっている。因みに、パチンコ遊技機10では、待機状態でないときにおいて、音量を調整可能であることが示唆されない。例えば、パチンコ遊技機10では、大当り遊技中において、音量を調整可能であることが示唆されない。例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行中において、音量を調整可能であることが示唆されない。
【0129】
ここで、音量調整に係る制御について説明する。
副RWM53には、音量として設定可能な段階のうち設定されている音量の段階を特定可能な情報(以下、音量情報と示す)が記憶されている。副CPU51は、音量情報から特定可能な段階の音量で音演出が実行されるように、スピーカ18を制御する。例えば、副CPU51は、音量情報から特定可能な段階の音量で背景音が出力されるように、スピーカ18を制御する。同様に、例えば、副CPU51は、音量情報から特定可能な段階の音量で保留予告開始音が出力されるように、スピーカ18を制御する。また、例えば、副CPU51は、音量情報から特定可能な段階の音量で昇格音が出力されるように、スピーカ18を制御する。
【0130】
音量を調整可能な状況において、副CPU51は、上ボタンUBからの操作信号を入力した場合であって、音量情報から特定可能な音量の段階が上限に達していない場合、音量の段階を1つ上昇させ、上昇後の音量の段階を特定可能な音量情報に更新する。同様に、音量を調整可能な状況において、副CPU51は、下ボタンDBからの操作信号を入力した場合であって、音量情報から特定可能な音量の段階が下限に達していない場合、音量の段階を1つ下降させ、下降後の音量の段階を特定可能な音量情報に更新する。また、音量情報を更新した場合、副CPU51は、音量調整音を出力するようにスピーカ18を制御するようにしてもよい。
【0131】
また、副CPU51は、待機状態であるとき、調整可能画像TYが表示されるように、演出表示装置25を制御する。調整可能画像TYを表示させているときにおいて変動パターン指定コマンドを入力した場合、副CPU51は、調整可能画像TYの表示を終了させる。そして、副CPU51は、演出ゲームを実行させることとなる。
【0132】
パチンコ遊技機10では、演出モードの種類に応じた背景音とは別に、背景音をスピーカ18から出力可能に構成されている。以下の説明において、演出モードの種類に応じた背景音とは別の背景音を「特定背景音」と示す。本実施形態では、特定背景音が特定音に相当する。パチンコ遊技機10において、特定背景音は、複数種類ある。即ち、本実施形態において、特定音は、複数種類ある。具体的に、特定背景音には、楽曲Aである第1背景音と、楽曲Bである第2背景音と、楽曲Cである第3背景音と、がある。特定背景音は、少なくとも特別ゲームの実行中にスピーカ18から出力可能である。つまり、本実施形態において、特定音は、変動ゲームの実行中に出力可能である。このように、パチンコ遊技機10において、スピーカ18が出力可能な音には、特定背景音がある。即ち、本実施形態において、音出力手段が出力可能な音には、特定音がある。
【0133】
そして、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが演出表示装置25において示唆される場合がある。即ち、表示手段では、特定音が出力されることが示唆される場合がある。例えば、パチンコ遊技機10では、特定背景音を出力することが決定された後であって当該特定背景音の出力が開始されるまでの間において、特定背景音が出力されることが演出表示装置25にて示唆される場合がある。つまり、表示手段では、特定音を出力することが決定された後であって当該特定音の出力が開始されるまでの間において、特定音が出力されることが示唆される場合がある。
【0134】
図10(a)に示すように、パチンコ遊技機10では、特定画像としての楽曲示唆画像GS1が保留画像Hに併せて表示されることによって、特定背景音が出力されることが示唆される。このように、パチンコ遊技機10では、演出表示装置25において楽曲示唆画像GS1が保留画像Hに併せて表示されることによって、特定背景音が出力されることが示唆される。即ち、本実施形態では、表示手段において特定画像が保留画像に併せて表示されることによって、特定音が出力されることが示唆される。
【0135】
パチンコ遊技機10において、楽曲示唆画像GS1は、楽曲名を文字情報として含む画像としている。このように、パチンコ遊技機10では、演出表示装置25において楽曲示唆画像GS1が保留画像Hに併せて表示されることによって、特定背景音の種類を遊技者は特定することが可能である。即ち、本実施形態では、表示手段において特定画像が保留画像に併せて表示されることによって、特定音の種類を特定可能である。以上のように、パチンコ遊技機10では、演出表示装置25において楽曲示唆画像GS1が保留画像Hに併せて表示されることによって、特定背景音が出力されることが示唆され、特定背景音の種類を特定可能である。即ち、本実施形態では、表示手段において特定画像が保留画像に併せて表示されることによって、特定音が出力されることが示唆され、且つ、特定音の種類を特定可能である。このように、本実施形態では、特定音が出力されることが示唆されるときにおいて、特定音の種類を示唆可能である。
【0136】
また、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力される最大回数が示唆される場合がある。即ち、表示手段では、特定音が出力される最大回数が示唆される場合がある。例えば、パチンコ遊技機10では、特定背景音を出力する回数が決定された後であって当該特定背景音の出力が開始されるまでの間において、特定背景音が出力される最大回数が演出表示装置25にて示唆される場合がある。つまり、表示手段では、特定音を出力することが決定された後であって当該特定音の出力が開始されるまでの間において、特定音が出力される最大回数が示唆される場合がある。因みに、本実施形態において「特定背景音が出力される最大回数」とは、特定背景音の出力が開始される最大回数であって、特定背景音となる楽曲の最初から最後までの全てが出力される最大回数ではない。つまり、本実施形態において「特定背景音が出力される最大回数」とは、特定背景音となる楽曲が冒頭から出力される最大回数に相当する。そして、パチンコ遊技機10では、1~3回の範囲内で、特定背景音が出力される最大回数が示唆される。
【0137】
パチンコ遊技機10では、特別画像としての再生上限回数画像GS2が保留画像Hに併せて表示されることによって、特定背景音が出力される最大回数が示唆される。このように、パチンコ遊技機10では、演出表示装置25において再生上限回数画像GS2が保留画像Hに併せて表示されることによって、特定背景音が出力される最大回数が示唆される。即ち、本実施形態では、表示手段において特別画像が保留画像に併せて表示されることによって、特定音が出力される最大回数が示唆される。なお、以下の説明では、特定背景音が出力される最大回数を「特定背景音の最大出力回数」と示す場合がある。
【0138】
パチンコ遊技機10では、楽曲示唆画像GS1によって示唆された種類の特定背景音の最大出力回数が再生上限回数画像GS2によって示唆される。例えば、図10(a)において、パチンコ遊技機10では、保留画像H1に併せて、「楽曲A」の文字情報を含む楽曲示唆画像GS1が表示されることによって、次以降1回目に実行される特別ゲームの実行中において楽曲Aが出力されることが示唆される。更に、図10(a)において、パチンコ遊技機10では、保留画像H1に併せて、「×3」の文字情報を含む再生上限回数画像GS2が表示されることによって、楽曲Aが出力される最大回数が「3回」であることが示唆される。
【0139】
更に、図10(a)において、パチンコ遊技機10では、保留画像H2に併せて、「楽曲A」の文字情報を含む楽曲示唆画像GS1が表示されることによって、次以降2回目に実行される特別ゲームの実行中において楽曲Aが出力されることが示唆される。更に、図10(a)において、パチンコ遊技機10では、保留画像H2に併せて、「×2」の文字情報を含む再生上限回数画像GS2が表示されることによって、楽曲Aが出力される最大回数が「2回」であることが示唆される。
【0140】
同様に、図10(a)において、パチンコ遊技機10では、保留画像H3に併せて、「楽曲B」の文字情報を含む楽曲示唆画像GS1が表示されることによって、次以降3回目に実行される特別ゲームの実行中において楽曲Bが出力されることが示唆される。更に、図10(a)において、パチンコ遊技機10では、保留画像H3に併せて、「×2」の文字情報を含む再生上限回数画像GS2が表示されることによって、楽曲Bが出力される最大回数が「2回」であることが示唆される。また、図10(a)において、パチンコ遊技機10では、保留画像H4に併せて、「楽曲C」の文字情報を含む楽曲示唆画像GS1が表示されることによって、次以降3回目に実行される特別ゲームの実行中において楽曲Cが出力されることが示唆される。更に、図10(a)において、パチンコ遊技機10では、保留画像H4に併せて、「×1」の文字情報を含む再生上限回数画像GS2が表示されることによって、楽曲Cが出力される最大回数が「1回」であることが示唆される。
【0141】
図10(b)に示すように、図10(a)において保留画像H1に対応する特別ゲームの実行が開始されると、図10(a)における保留画像H1に基づく実行中画像ZGが実行中領域ZRに表示される。更に、図10(a)において保留画像H1に併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1は、新たな実行中画像ZGに併せて表示される。同様に、図10(a)において保留画像H1に併せて表示されていた再生上限回数画像GS2は、新たな実行中画像ZGに併せて表示される。また、図10(a)において保留画像H1に対応する特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H2として表示されていた保留画像Hが保留画像H1として表示される。更に、保留画像H2に併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1及び再生上限回数画像GS2は、新たな保留画像H1に併せて表示される。同様に、図10(a)において保留画像H1に対応する特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H3として表示されていた保留画像Hが保留画像H2として表示されるとともに、保留画像H3に併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1及び再生上限回数画像GS2が新たな保留画像H2に併せて表示される。また、図10(a)において保留画像H1に対応する特別ゲームの実行が開始されると、保留画像H4として表示されていた保留画像Hが保留画像H3として表示されるとともに、保留画像H4に併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1及び再生上限回数画像GS2が新たな保留画像H3に併せて表示される。
【0142】
なお、パチンコ遊技機10では、楽曲示唆画像GS1が表示されて特定背景音が出力されることが示唆された後、示唆された特定背景音が出力される場合もあれば、示唆された特定背景音が出力されない場合もある。例えば、図10(b)では、実行中画像ZGに併せて、「楽曲A」の文字情報を含む楽曲示唆画像GS1が表示されているが、特別ゲームの実行中において、楽曲Aが出力される場合もあれば、楽曲Aが出力されない場合もある。因みに、楽曲Aが出力されない場合、パチンコ遊技機10では、滞在中の演出モードに応じた背景音がスピーカ18から出力されることとなる。
【0143】
パチンコ遊技機10は、特定背景音が出力された場合、特定背景音が出力されない場合に比して、大当り期待度が高くなるように構成されている。このため、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆された後、実際に特定背景音がスピーカ18から出力されると、大当り期待度が高まる。したがって、パチンコ遊技機10において、特定背景音が出力された場合には、特定背景音が出力される前に比して、大当り期待度が高くなる。即ち、本実施形態において、特定音が出力された場合には、特定音が出力される前に比して、大当り期待度が高くなる。
【0144】
また、パチンコ遊技機10では、示唆される特定背景音の種類によって、その後の展開が有利になる期待度が異なる。即ち、本実施形態では、示唆される特定音の種類によって、その後の展開が有利になる期待度が異なる。具体的に、パチンコ遊技機10では、示唆される特定背景音の種類によって、その後、示唆された種類の特定背景音が実際に出力されたときの大当り期待度が異なる場合がある。即ち、本実施形態では、出力された特定音の種類によって、その後に大当り遊技が付与される期待度、つまり、大当り期待度が異なる。本実施形態では、大当り期待度を異ならせたが、確変状態に制御される期待度、つまり、確変期待度を異ならせてもよい。また、大当り期待度及び確変期待度に限られるものではないし、実質的に遊技者に利益をもたらす事象に対する期待度でなくてもよい。例えば、特典画像が表示される期待度であってもよい。
【0145】
図11に示すように、例えば、パチンコ遊技機10では、楽曲Cが出力されることが示唆されて当該楽曲Cが実際に出力された場合、特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであること(図11では、大当り確定と示す)を特定可能となる。一方、例えば、パチンコ遊技機10では、楽曲Aが出力されることが示唆されて当該楽曲Aが実際に出力されたとしても、特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることを特定することはできない。同様に、例えば、パチンコ遊技機10では、楽曲Bが出力されることが示唆されて当該楽曲Bが実際に出力されたとしても、特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることを特定することはできない。
【0146】
また、例えば、通常態様の保留画像Hに併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1によって楽曲Aが出力されることが示唆されて当該楽曲Aが実際に出力されたときにおける特別ゲームの大当り期待度を「第1期待度」としたとする。更に、例えば、通常態様の保留画像Hに併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1によって楽曲Bが出力されることが示唆されて当該楽曲Bが実際に出力されたときにおける特別ゲームの大当り期待度を「第2期待度」としたとする。この場合、パチンコ遊技機10では、第1期待度よりも第2期待度の方が高い。
【0147】
同様に、例えば、第1予告態様の保留画像Hに併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1によって楽曲Aが出力されることが示唆されて当該楽曲Aが実際に出力されたときにおける特別ゲームの大当り期待度を「第3期待度」としたとする。更に、例えば、第1予告態様の保留画像Hに併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1によって楽曲Bが出力されることが示唆されて当該楽曲Bが実際に出力されたときにおける特別ゲームの大当り期待度を「第4期待度」としたとする。この場合、パチンコ遊技機10では、第3期待度よりも第4期待度の方が高い。
【0148】
このように、パチンコ遊技機10では、楽曲Aが出力されることが示唆されて当該楽曲Aが実際に出力された場合よりも、楽曲Bが出力されることが示唆されて当該楽曲Bが実際に出力された場合の方が、大当り期待度が高い。因みに、第2期待度と第3期待度を比較する場合、第2期待度と第3期待度が同じであってもよいし、第2期待度よりも第3期待度が高いようにしてもよいし、第3期待度よりも第2期待度が高いようにしてもよい。
【0149】
なお、第1期待度~第4期待度は、あくまで特定背景音が出力された回数が同じであることを前提とするものである。詳細については後述するが、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力された回数によっても大当り期待度が異なることから、特定背景音が出力される回数によって、第1期待度~第4期待度の関係性が変わってもよい。なお、特定背景音が出力された回数によって大当り期待度を異ならせたとしても、第1期待度~第4期待度の関係性を維持することも可能である。また、第4期待度は、第1期待度及び第2期待度の何れよりも高いようにすることもできるが、第1期待度及び第2期待度の一方又は両方よりも低いようにすることもできる。
【0150】
パチンコ遊技機10では、同じ種類の特定背景音が出力される場合であっても、保留予告演出が実行されている場合には当該保留予告演出の演出内容によって、特定背景音が出力されたときの大当り期待度が異なる場合がある。つまり、予告態様の保留画像Hに併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1によって示唆された種類の特定背景音が、当該保留画像Hに対応する特別ゲームの実行中において実際に出力された場合、予告態様の種類によって、実行中の特別ゲームが大当りとなる期待度が異なる。
【0151】
図11に示すように、パチンコ遊技機10では、第2予告態様の保留画像Hに併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1によって示唆された特定背景音が出力された場合、当該特定背景音の種類に関係なく、保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることを特定可能となる。一方、パチンコ遊技機10では、第1予告態様の保留画像Hに併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1によって示唆された特定背景音が出力された場合、当該特定背景音が出力されたからといって保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることを特定することはできない。このように、パチンコ遊技機10では、第2予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGが表示されているときにおいて特定背景音が出力された場合には、保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることが示唆される。パチンコ遊技機10では、既に保留予告演出の実行中であるときには保留予告演出が実行されない。このため、第2予告態様の保留画像H又は実行中画像ZGが表示されているときとは、第2予告態様の保留予告演出のみが実行されているときに相当する。したがって、パチンコ遊技機10において、第2予告態様の保留予告演出のみが実行されているときにおいて特定音が出力された場合には、保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることが示唆される。即ち、本実施形態において、複数種類の演出内容のうち第2内容の保留予告演出のみが実行されているときにおいて特定音が出力された場合には、保留予告演出の対象となった変動ゲームが大当りとなる変動ゲームであることが示唆される。
【0152】
なお、図示していないが、第3予告態様の保留画像Hを表示する保留予告演出が実行されている場合には、どの特定背景音が出力されたとしても、第3予告態様の保留予告演出の対象となっている特別ゲームが大当りとなることを特定することができる。更に、第3予告態様の保留画像Hを表示する保留予告演出が実行されている場合には、たとえ、特定背景音が出力されなかったとしても、第3予告態様の保留予告演出の対象となっている特別ゲームが大当りとなることを特定することができる。
【0153】
また、パチンコ遊技機10では、再生上限回数画像GS2が表示されて特定背景音が出力される最大回数が示唆された後、示唆された最大回数だけ特定背景音が出力される場合もあれば、示唆された最大回数よりも少ない回数だけ特定背景音が出力される場合もあり、前述したように、特定背景音自体が出力されない場合もある。例えば、図10(b)では、実行中画像ZGに併せて、「×3」の文字情報を含む再生上限回数画像GS2が表示されているが、特別ゲームの実行中において、特定背景音が3回出力される場合もあれば、特定背景音が1回以上3回未満の回数だけ出力される場合もあり、特定背景音自体が出力されない場合もある。
【0154】
パチンコ遊技機10では、特定背景音の最大出力回数として示唆される回数が少ないほど、大当り期待度が高いように構成されている。例えば、パチンコ遊技機10では、1~3回の範囲内で特定背景音の最大出力回数が示唆されることから、1~3回のうち1回又は2回を第1回数と仮定し、当該第1回数よりも多い2回又は3回を第2回数と仮定したとする。この場合、パチンコ遊技機10において、示唆される特定背景音の最大出力回数が第1回数である場合には、示唆される特定背景音の最大出力回数が第2回数である場合に比して、大当り期待度が高い。即ち、本実施形態において、示唆される前記特定音が出力される最大回数が第1回数である場合には、示唆される特定音が出力される最大回数が第1回数よりも多い第2回数である場合に比して、大当り期待度が高い。
【0155】
パチンコ遊技機10では、保留予告演出の実行が開始された場合、特定背景音が出力されることが示唆される。例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行中に出力される特定背景音が示唆される。例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームが開始されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行中に出力される特定背景音が示唆される。
【0156】
パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆された場合、少なくとも特定背景音が出力されることが示唆されている対象の特別ゲームの実行が開始されるまでの間、特定背景音が出力されることが示唆される。つまり、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。また、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。
【0157】
例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第1予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第1予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。同様に、例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第2予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第2予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って特定演出内容の保留予告演出が実行されることで、当該特定演出内容の保留予告演出の対象となった変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力されることが示唆される。また、例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第3予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第3予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って特殊演出内容の保留予告演出が実行されることで、当該特殊演出内容の保留予告演出の対象となった変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力されることが示唆される。
【0158】
以上のように、パチンコ遊技機10において、演出表示装置25では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される場合がある。即ち、本実施形態において、表示手段では、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力されることが示唆される場合がある。
【0159】
その他、例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って第1予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第1予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。同様に、例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って第2予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第2予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行が開始されたことに伴って特定演出内容の保留予告演出が実行されることで、当該特定演出内容の保留予告演出の対象となった変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力されることが示唆される。また、例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って第3予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第3予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行が開始されたことに伴って特殊演出内容の保留予告演出が実行されることで、当該特殊演出内容の保留予告演出の対象となった変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力されることが示唆される。
【0160】
以上のように、パチンコ遊技機10において、演出表示装置25では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該実行が開始された保留予告演出に対応する特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される場合がある。即ち、本実施形態において、表示手段では、変動ゲームの実行が開始されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該実行が開始された保留予告演出に対応する変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力されることが示唆される場合がある。
【0161】
同様に、パチンコ遊技機10では、保留予告演出の実行が開始された場合、特定背景音が出力される最大回数ことが示唆される。例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行中に出力される特定背景音の最大回数が示唆される。例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームが開始されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行中に出力される特定背景音の最大回数が示唆される。
【0162】
パチンコ遊技機10では、特定背景音の最大出力回数が示唆された場合、少なくとも特定背景音が出力されることが示唆されている対象の特別ゲームの実行が開始されるまでの間、特定背景音の最大出力回数が示唆される。つまり、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音の最大出力回数が示唆される。また、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音の最大出力回数が示唆される。
【0163】
例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第1予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第1予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音の最大出力回数が示唆される。同様に、例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第2予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第2予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音の最大出力回数が示唆される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って特定演出内容の保留予告演出が実行されることで、当該特定演出内容の保留予告演出の対象となった変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力される最大回数が示唆される。また、例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第3予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第3予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音の最大出力回数が示唆される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って特殊演出内容の保留予告演出が実行されることで、当該特殊演出内容の保留予告演出の対象となった変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力される最大回数が示唆される。
【0164】
以上のように、パチンコ遊技機10において、演出表示装置25では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音の最大出力回数が示唆される場合がある。即ち、本実施形態において、表示手段では、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力される最大回数が示唆される場合がある。
【0165】
その他、例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って第1予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第1予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音の最大出力回数が示唆される。同様に、例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って第2予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第2予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音の最大出力回数が示唆される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行が開始されたことに伴って特定演出内容の保留予告演出が実行されることで、当該特定演出内容の保留予告演出の対象となった変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力される最大回数が示唆される。また、例えば、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って第3予告態様の保留予告演出の実行が開始された場合、当該第3予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音の最大出力回数が示唆される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行が開始されたことに伴って特殊演出内容の保留予告演出が実行されることで、当該特殊演出内容の保留予告演出の対象となった変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力される最大回数が示唆される。
【0166】
以上のように、パチンコ遊技機10において、演出表示装置25では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該実行が開始された保留予告演出に対応する特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音の最大出力回数が示唆される場合がある。即ち、本実施形態において、表示手段では、変動ゲームの実行が開始されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該実行が開始された保留予告演出に対応する変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定音が出力される最大回数が示唆される場合がある。
【0167】
このように、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行中に出力される特定背景音が示唆されるとともに、当該特定背景音の最大出力回数が示唆される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って保留予告演出が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった変動ゲームの実行中に出力される特定音が示唆されるとともに、当該特定音が出力される最大回数が示唆される。同様に、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って保留予告演出の実行が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行中に出力される特定背景音が示唆されるとともに、当該特定背景音の最大出力回数が示唆される。即ち、本実施形態では、変動ゲームの実行が開始されたことに伴って保留予告演出が開始された場合、当該保留予告演出の対象となった変動ゲームの実行中に出力される特定音が示唆されるとともに、当該特定音が出力される最大回数が示唆される。
【0168】
ここで、特定背景音が出力されることを示唆するための制御について、特定背景音が出力される最大回数を示唆するための制御とともに、説明する。
入賞時演出決定処理における保留予告抽選に当選した場合、副CPU51は、保留予告演出の実行が開始することに伴って出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定する。同様に、保留中演出決定処理における保留予告抽選に当選した場合、副CPU51は、保留予告演出の実行が開始することに伴って出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定する。保留予告演出の実行が開始することに伴って出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定するにあたって、副CPU51は、出力されることを示唆する特定背景音を実際に出力するかを決定する演出時出力抽選を行う。パチンコ遊技機10では、演出時出力抽選に当選することで特定背景音を出力することが決定される一方、演出時出力抽選に非当選することで特定背景音を出力しないことが決定されることとなる。
【0169】
演出時出力抽選に非当選した場合、副CPU51は、楽曲A~楽曲Cの中から出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定する。一方、演出時出力抽選に当選した場合、副CPU51は、保留予告演出の対象となった特別ゲーム、つまり、特定背景音を出力する特別ゲームに対する先読みコマンドに応じて、出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定する。例えば、副CPU51は、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合に限り、出力されることを示唆する特定背景音の種類として楽曲Cを決定し得る。換言すると、副CPU51は、先読みコマンドに対応する特別ゲームがはずれとなることを特定できる場合、出力されることを示唆する特定背景音の種類として楽曲Cを決定せず、出力されることを示唆する特定背景音の種類として楽曲C以外の楽曲A及び楽曲Bのうち何れかを決定する。その他、副CPU51は、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合と、先読みコマンドに対応する特別ゲームがはずれとなることを特定できる場合と、で異なる決定率の下、出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定する。例えば、副CPU51は、実際に出力されたときの大当り期待度が楽曲A<楽曲B<楽曲Cの順で高くなるように、出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定する。
【0170】
また、出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定する場合、副CPU51は、保留予告演出の実行が開始することに伴って示唆する特定背景音の最大出力回数を決定する。副CPU51は、入賞時演出決定処理における保留予告抽選に当選した場合と、保留中演出決定処理における保留予告抽選に当選した場合と、の何れにおいても、保留予告演出の実行が開始することに伴って示唆する特定背景音の最大出力回数を決定する。例えば、副CPU51は、示唆する特定背景音の最大出力回数を1~3回の中から決定する。例えば、副CPU51は、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合と、先読みコマンドに対応する特別ゲームがはずれとなることを特定できる場合と、で異なる決定率の下、示唆する特定背景音の最大出力回数を決定する。例えば、副CPU51は、示唆する特定背景音の最大出力回数が少ないほど大当り期待度が高くなるように、示唆する特定背景音の最大出力回数を決定する。なお、示唆する特定背景音の最大出力回数は、示唆する特定背景音が出力される最大回数に相当する。
【0171】
また、入賞時演出決定処理における保留予告抽選に非当選した場合、副CPU51は、実行が保留された特別ゲームの実行中に特定背景音を出力するかを決定する非演出時出力抽選を行う。パチンコ遊技機10では、非演出時出力抽選に当選することで特定背景音を出力することが決定される一方、非演出時出力抽選に非当選することで特定背景音を出力しないことが決定されることとなる。
【0172】
非演出時出力抽選に当選した場合、副CPU51は、実行が保留された特別ゲーム、つまり、特定背景音を出力する特別ゲームに対する先読みコマンドに応じて、出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定する。例えば、副CPU51は、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合に限り、出力されることを示唆する特定背景音の種類として楽曲Cを決定し得る。その他、副CPU51は、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合と、先読みコマンドに対応する特別ゲームがはずれとなることを特定できる場合と、で異なる決定率の下、出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定する。
【0173】
更に、非演出時出力抽選に当選した場合、副CPU51は、実行が保留された特別ゲーム、つまり、特定背景音を出力する特別ゲームに対する先読みコマンドに応じて、示唆する特定背景音の最大出力回数を決定する。例えば、副CPU51は、示唆する特定背景音の最大出力回数を1~3回の中から決定する。例えば、副CPU51は、先読みコマンドに対応する特別ゲームが大当りとなることを特定できる場合と、先読みコマンドに対応する特別ゲームがはずれとなることを特定できる場合と、で異なる決定率の下、示唆する特定背景音の最大出力回数を決定する。例えば、副CPU51は、示唆する特定背景音の最大出力回数が少ないほど大当り期待度が高くなるように、示唆する特定背景音の最大出力回数を決定する。
【0174】
また、非演出時出力抽選に非当選した場合、副CPU51は、特定背景音を出力しないものの特定背景音が出力されることを示唆するかを決定するガセ出力抽選を行う。ガセ出力抽選に非当選した場合、副CPU51は、特定背景音が出力されることを示唆しないことを決定することとなる。同様に、ガセ出力抽選に非当選した場合、副CPU51は、特定背景音が出力される最大回数を示唆しないことを決定することとなる。一方、ガセ出力抽選に当選した場合、副CPU51は、出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定する。また、ガセ出力抽選に当選した場合、副CPU51は、示唆する特定背景音の最大出力回数を決定する。
【0175】
副CPU51は、出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定した場合、当該特定背景音の種類を特定可能な情報(以下、示唆音情報と示す)を副RWM53に記憶する。パチンコ遊技機10において、示唆音情報からは、当該示唆音情報から特定可能な特定背景音が出力される特別ゲームを特定可能となっている。同様に、副CPU51は、示唆する特定背景音が出力される最大回数を決定した場合、当該最大回数を特定可能な(以下、示唆回数情報と示す)を副RWM53に記憶する。パチンコ遊技機10において、示唆回数情報からは、当該示唆回数情報から特定可能な最大回数の特定背景音が出力される特別ゲームを特定可能となっている。
【0176】
また、副CPU51は、示唆音情報及び示唆回数情報を副RWM53に記憶した場合、特定背景音を実際に出力することを決定したかを特定可能な情報(以下、出力有無情報と示す)を副RWM53に記憶する。具体的に、副CPU51は、演出時出力抽選に当選した場合、及び、非演出時出力抽選に当選した場合のうち何れかである場合、特定背景音を実際に出力することを決定したことを特定可能な出力有無情報を副RWM53に記憶する。一方、副CPU51は、演出時出力抽選に非当選した場合、及び、ガセ出力抽選に当選した場合のうち何れかである場合、特定背景音を実際に出力しないことを決定したことを特定可能な出力有無情報を副RWM53に記憶する。また、出力有無情報からは、特定背景音が出力されることが示唆されている対象の特別ゲームを特定可能となっている。
【0177】
そして、出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定した場合、副CPU51は、特定背景音の出力を示唆する対象となった特別ゲームに対応する保留画像Hに併せて、決定した種類の特定背景音が出力されることを示唆する内容の楽曲示唆画像GS1が表示されるように演出表示装置25を制御する。例えば、保留予告演出の実行が開始することに伴って、出力されることを示唆する特定背景音の種類を決定した場合、副CPU51は、保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する保留画像Hに併せて、決定した種類の特定背景音が出力されることを示唆する内容の楽曲示唆画像GS1が表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0178】
同様に、示唆する特定背景音の最大出力回数を決定した場合、副CPU51は、特定背景音の最大出力回数を示唆する対象となった特別ゲームに対応する保留画像Hに併せて、決定した特定背景音の最大出力回数を示唆する内容の再生上限回数画像GS2が表示されるように演出表示装置25を制御する。例えば、保留予告演出の実行が開始することに伴って、示唆する特定背景音の最大出力回数を決定した場合、副CPU51は、保留予告演出の対象となった特別ゲームに対応する保留画像Hに併せて、決定した特定背景音の最大出力回数を示唆する内容の再生上限回数画像GS2が表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0179】
楽曲示唆画像GS1を表示させた後、副CPU51は、変動パターン指定コマンドの入力を契機として保留画像Hが移動して表示されるように制御するにあたって、楽曲示唆画像GS1も同様に移動して表示されるように演出表示装置25を制御する。また、再生上限回数画像GS2を表示させた後、副CPU51は、変動パターン指定コマンドの入力を契機として保留画像Hが移動して表示されるように制御するにあたって、再生上限回数画像GS2も同様に移動して表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0180】
特定背景音を実際に出力することを決定したことを特定可能な出力有無情報が副RWM53に記憶されているときであって、当該出力有無情報から特定可能な特別ゲームの実行が開始された場合、副CPU51は、当該特別ゲームの実行中に特定背景音を出力する回数を決定する。このとき、副CPU51は、1回以上の回数であって、且つ、示唆回数情報から特定可能な特定背景音の最大出力回数以下の回数の中から特別ゲームの実行中に特定背景音を出力する回数を決定する。そして、出力有無情報から特定可能な特別ゲームの実行が開始されたことに伴って、副CPU51は、1回目の特定背景音の出力が開始されるようにスピーカ18を制御する。また、特定背景音を出力する回数が2回以上である場合、副CPU51は、特定背景音の出力が示唆された対象の特別ゲームの実行中における所定のタイミングにおいて特定背景音の出力が開始されるようにスピーカ18を制御する。因みに、出力有無情報から特定可能な特別ゲームの実行が開始された場合とは、出力有無情報から特定可能な特別ゲームに対応する変動パターン指定コマンドを入力した場合に相当する。
【0181】
特定背景音の出力が示唆された対象の特別ゲームの実行中において、特定背景音が出力される最大出力回数として示唆している回数と同じ回数だけ特定背景音の出力が開始された場合、副CPU51は、楽曲示唆画像GS1を非表示とする。これにより、特定背景音が出力されることの示唆が終了することとなる。同様に、特定背景音の出力が示唆された対象の特別ゲームの実行中において、特定背景音が出力される最大出力回数として示唆している回数と同じ回数だけ特定背景音の出力が開始された場合、副CPU51は、再生上限回数画像GS2を非表示とする。これにより、特定背景音が出力される最大回数の示唆が終了することとなる。
【0182】
但し、特定背景音が出力される最大出力回数として示唆している回数よりも少ない回数だけ特定背景音を出力させた場合、副CPU51は、特定背景音の出力が示唆された対象の特別ゲームの終了に伴って、楽曲示唆画像GS1を非表示とする。同様に、特定背景音が出力される最大出力回数として示唆している回数よりも少ない回数だけ特定背景音を出力させた場合、副CPU51は、特定背景音の出力が示唆された対象の特別ゲームの終了に伴って、再生上限回数画像GS2を非表示とする。
【0183】
また、特定背景音を出力させない場合、副CPU51は、特定背景音の出力が示唆された対象の特別ゲームの終了に伴って、楽曲示唆画像GS1を非表示とする。同様に、特定背景音を出力させない場合、副CPU51は、特定背景音の出力が示唆された対象の特別ゲームの終了に伴って、再生上限回数画像GS2を非表示とする。
【0184】
また、出力有無情報から特定可能な特別ゲームの実行が終了した場合、副CPU51は、副RWM53に記憶されている示唆音情報、示唆回数情報及び出力有無情報を消去する。因みに、副CPU51は、特定背景音を実際に出力することを決定したことを特定可能な出力有無情報であるかに関係なく、出力有無情報から特定可能な特別ゲームの実行が終了した場合、副RWM53に記憶されている示唆音情報、示唆回数情報及び出力有無情報を消去する。
【0185】
ここで、図12(a)~図12(d)に基づき、保留予告演出が実行されたときにおいて、特定背景音が出力されること、及び、特定背景音が出力される最大回数が示唆されるときの一例について、説明する。
【0186】
図12(a)に示すように、特別ゲームの実行中であって、実行が保留されている特別ゲームの回数が0であったものとする。このような状況において、例えば、図12(b)に示すように、特別ゲームの実行が保留されるとともに、当該特別ゲームを対象として、保留予告演出が実行されたものとする。このとき、第2予告態様の保留予告演出が実行される場合には、第2予告態様の保留画像H1が表示される。
【0187】
また、保留予告演出が実行されたことに伴って、副CPU51は、保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行中において楽曲Aを出力することが決定したとする。このとき、保留予告演出が実行されたことに伴い、演出表示装置25では、保留画像H1に併せて、楽曲Aが出力されることを示唆する楽曲示唆画像GS1が表示され、特定背景音が出力されることが示唆される。このように、演出表示装置25では、特定背景音を出力することが決定された後であって当該特定背景音の出力が開始されるまでの間において、特定背景音が出力されることが示唆される場合がある。更に、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆されるときにおいて、特定背景音の種類を示唆可能である。
【0188】
また、保留予告演出が実行されたことに伴って、副CPU51は、保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行中において楽曲Aを1回出力することが決定したとする。そして、保留予告演出が実行されたことに伴い、演出表示装置25では、保留画像H1に併せて、特定背景音の最大出力回数が「1回」であることを示唆する再生上限回数画像GS2が表示され、特定背景音が出力される最大回数が示唆される。
【0189】
その後、図12(c)に示すように、第2予告態様の保留予告演出に対応する特別ゲームの実行が開始されると、演出表示装置25では、第2予告態様の保留画像H1に基づき、第2予告態様の実行中画像ZGが表示される。更に、演出表示装置25では、実行中画像ZGに併せて、楽曲Aが出力されることを示唆する楽曲示唆画像GS1が表示され、特定背景音が出力されることが示唆される。加えて、演出表示装置25では、実行中画像ZGに併せて、特定背景音の最大出力回数が「1回」であることを示唆する再生上限回数画像GS2が表示され、特定背景音が出力される最大回数が示唆される。
【0190】
そして、図12(d)に示すように、演出表示装置25では、再生上限回数画像GS2によって示唆された最大回数の特定背景音が出力されると、実行中画像ZGに併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1が非表示となる。このように、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第2予告態様の保留予告演出が実行されることで、当該第2予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。そして、演出表示装置25では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される場合がある。
【0191】
同様に、演出表示装置25では、再生上限回数画像GS2によって示唆された最大回数の特定背景音が出力されると、実行中画像ZGに併せて表示されていた再生上限回数画像GS2が非表示となる。このように、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第2予告態様の保留予告演出が実行されることで、当該第2予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力される最大回数が示唆される。そして、演出表示装置25では、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力される最大回数が示唆される場合がある。
【0192】
また、図12(c)及び図12(d)に示すように、パチンコ遊技機10では、第2予告態様の保留予告演出が実行されているときに特定背景音が出力されると、実行中の特別ゲームが大当りとなることを特定することが可能となる。
【0193】
因みに、図12(d)に示すように、特別ゲームの実行中において保留予告演出の演出内容が昇格したとする。この場合、演出表示装置25では、実行中画像ZGの予告態様が第2予告態様から第3予告態様に昇格する。このとき、パチンコ遊技機10では、第2予告態様の実行中画像ZGが表示されているときに昇格音がスピーカ18から出力され、第3予告態様の実行中画像ZGが表示される。そして、第2予告態様の保留予告演出が実行されているときに昇格音が出力されることによって第3予告態様の保留予告演出が実行されると、実行中の特別ゲームが大当りとなることを特定することが可能となる。また、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行中においてプレミア音がスピーカ18から出力された場合、実行中の特別ゲームが大当りとなることを特定することが可能となる。
【0194】
次に、図13に基づき、保留予告演出の実行が開始されてから当該保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行が開始されるまでの期間内において音量調整が行われた場合の一例について、説明する。
【0195】
パチンコ遊技機10では、タイミングt11において特別ゲームの実行が保留され、当該特別ゲームを対象とする保留予告演出が実行されると、楽曲示唆画像GS1が演出表示装置25に表示されて、特定背景音が出力されることが示唆される。同様に、パチンコ遊技機10では、タイミングt11において特別ゲームの実行が保留され、当該特別ゲームを対象とする保留予告演出が実行されると、再生上限回数画像GS2が演出表示装置25に表示されて、特定背景音が出力される最大回数が示唆される。
【0196】
その後、保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行が開始されるよりも前のタイミングt12において、上ボタンUBが操作され、1段階目の音量から4段階目の音量へと調整されたとする。この場合、パチンコ遊技機10では、例えば、タイミングt13において保留予告演出の対象となった特別ゲームの実行が開始され、特定背景音が出力された場合、4段階目の音量で特定背景音がスピーカ18から出力される。このように、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆されてから当該特定背景音が出力されるまでの期間内において、ボタンUB,DBを操作して音量を調整することで特定背景音が出力される音量を調整可能である。即ち、本実施形態では、特定音が出力されることが示唆されてから当該特定音が出力されるまでの期間内において、調整操作手段を操作することで特定音が出力される音量を調整可能である。また、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されている途中のタイミングt14において、下ボタンDBが操作され、4段階目の音量から3段階目の音量へと調整されたとする。この場合、出力中の特定背景音は、3段階目の音量でスピーカ18から出力される。更に、その後のタイミングt15において2回目の特定背景音の出力が開始された場合、パチンコ遊技機10では、3段階目の音量で特定背景音の出力が開始される。
【0197】
以上のように、パチンコ遊技機10では、ボタンUB,DBを操作することで、特定背景音が出力される音量を調整可能である。一方、例えば、パチンコ遊技機10では、タイミングt15よりも後であって、特定背景音が出力される特別ゲームの実行中におけるタイミングt16にてプレミア音が出力される場合、最大音量となる7段階目の音量でプレミア音がスピーカ18から出力される。このとき、調整されている音量の段階が3段階目及び4段階目の何れとも異なる段階であったとしても、パチンコ遊技機10では、最大音量でプレミア音がスピーカ18から出力される。このように、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆されてから当該特定背景音が出力されるまでの期間内において、ボタンUB,DBを操作して音量を調整したとしてもプレミア音が出力される音量を調整不能である。即ち、本実施形態では、特定音が出力されることが示唆されてから当該特定音が出力されるまでの期間内において、調整操作手段を操作したとしても特定音が出力される変動ゲームの実行中において所定条件の成立に伴うタイミングで出力される非特定音の音量を調整不能である。
【0198】
パチンコ遊技機10において、プレミア音が出力される音量は、最大音量である7段階目の音量となる。しかし、パチンコ遊技機10において、特定背景音が出力される音量は、1段階目~7段階目の音量の中で調整されている音量となる。このように、パチンコ遊技機10において、特定背景音が出力される音量は、ボタンUB,DBを操作することで、プレミア音が出力される音量と同じ7段階目の音量と、プレミア音が出力される音量よりも小さい1段階目~6段階目の音量と、のうち何れかで調整可能である。即ち、本実施形態において、特定音が出力される音量は、調整操作手段を操作することで、非特定音が出力される音量と同じ音量と、非特定音が出力される音量よりも小さい音量と、のうち何れかで調整可能である。
【0199】
因みに、パチンコ遊技機10では、特別ゲームの実行中において特定背景音が出力されることになる。また、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆された場合、当該示唆の対象となる特別ゲームが終了するまでは待機状態とならない。これに対して、パチンコ遊技機10では、待機状態であるときに、調整可能画像TYが演出表示装置25に表示され、音量を調整可能であることが示唆される。このため、図示していないが、パチンコ遊技機10において、特定背景音が出力されることが示唆されているときには、待機状態とならないことから、演出表示装置25に調整可能画像TYが表示されず、音量を調整可能であることが示唆されない。即ち、本実施形態において、特定音が出力されることが示唆されているときには、音量を調整可能であることが示唆されない。
【0200】
但し、図示していないが、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆された特別ゲームが終了した後、特別保留数が0であれば、待機状態となる。そして、パチンコ遊技機10では、この待機状態において、演出表示装置25に調整可能画像TYが表示され、音調を調整可能であることが示唆される。
【0201】
次に、特定背景音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合について、説明する。併せて、特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合について、説明する。なお、電力供給が再開された場合とは、電力供給が開始されることに伴ってクリアスイッチ44が操作されずに電力供給が開始されたことを意図する。
【0202】
パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合、特定背景音が出力されることが示唆されない。つまり、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合、特定背景音が出力されることの示唆が再開されない。
【0203】
同様に、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合、特定背景音が出力される最大回数が示唆されない。つまり、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合、特定背景音が出力される最大回数の示唆が再開されない。
【0204】
但し、パチンコ遊技機10では、電力供給が遮断される前において、特定背景音を出力することが既に決まっている場合、電力供給が再開された後のタイミングで実際に特定背景音が出力される。なお、パチンコ遊技機10では、電力供給が遮断される前において、特定背景音を出力しないことが既に決まっている場合、電力供給が再開された後のタイミングであっても特定背景音が出力されない。
【0205】
以上のように、パチンコ遊技機10において、特定背景音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、特定背景音が出力されることが示唆されない一方、その後のタイミングで特定背景音が出力される場合がある。同様に、パチンコ遊技機10において、特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、特定背景音が出力される最大回数が示唆されない一方、その後のタイミングで特定背景音が出力される場合がある。
【0206】
ここで、特定背景音が出力されることが示唆されているとき、つまり、特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された後に行われる制御について、説明する。
【0207】
特定背景音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合、副RWM53には、示唆音情報が記憶保持されている。しかし、副CPU51は、電力供給が開始されたことに伴って副RWM53に示唆音情報が記憶されている場合であっても、当該示唆音情報に基づいて楽曲示唆画像GS1を表示されるように演出表示装置25を制御しない。この結果、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合、特定背景音が出力されることが示唆されないこととなる。
【0208】
同様に、特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合、副RWM53には、示唆回数情報が記憶されている。しかし、副CPU51は、電力供給が開始されたことに伴って副RWM53に示唆回数情報が記憶されている場合であっても、当該示唆回数情報に基づいて再生上限回数画像GS2を表示されるように演出表示装置25を制御しない。この結果、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合、特定背景音が出力される最大回数が示唆されないこととなる。
【0209】
また、特定背景音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合、副RWM53には、出力有無情報が記憶保持されている。つまり、特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合、副RWM53には、出力有無情報が記憶保持されている。
【0210】
そして、特定背景音を実際に出力することを決定したことを特定可能な出力有無情報が副RWM53に記憶されているときであって、当該出力有無情報から特定可能な特別ゲームの実行が開始された場合、副CPU51は、当該特別ゲームの実行中に特定背景音を出力する回数を決定する。このとき、副CPU51は、1回以上の回数であって、且つ、示唆回数情報から特定可能な特定背景音の最大出力回数以下の回数の中から特別ゲームの実行中に特定背景音を出力する回数を決定する。そして、特定背景音の出力が示唆された対象の特別ゲームの実行が開始された場合、副CPU51は、1回目の特定背景音の出力が開始されるようにスピーカ18を制御する。また、特定背景音を出力する回数が2回以上である場合、副CPU51は、特定背景音の出力が示唆された対象の特別ゲームの実行中における所定のタイミングにおいて特定背景音の出力が開始されるようにスピーカ18を制御する。但し、特定背景音を出力しないことを決定したことを特定可能な出力有無情報が副RWM53に記憶されているときであって、当該出力有無情報から特定可能な特別ゲームの実行が開始された場合、副CPU51は、特定背景音を出力させない。
【0211】
出力有無情報から特定可能な特別ゲームの実行が終了した場合、副CPU51は、副RWM53に記憶されている示唆音情報、示唆回数情報及び出力有無情報を消去する。即ち、出力有無情報から特定可能な特別ゲームの実行が終了した場合、副CPU51は、副RWM53に記憶保持されていた示唆音情報、示唆回数情報及び出力有無情報を消去する。
【0212】
なお、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開されると、特定背景音の出力が再開されない。つまり、特定背景音が実際に出力することが決まっている場合であっても、実際に特定背景音が出力される前に電力供給が停止した場合には電力供給が再開された後に特定背景音が出力され得る一方、実際に特定背景音が出力された後に電力供給が停止した場合には電力供給が再開された後に特定背景音が出力されない。
【0213】
また、パチンコ遊技機10では、保留予告演出が実行されているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開されると、保留予告演出が実行されず、保留予告演出が再開されない。但し、パチンコ遊技機10では、電力供給が再開された後に保留予告演出が実行されなかった場合であっても、その後のタイミングにおいて、保留予告演出の実行が改めて開始されることがある。パチンコ遊技機10では、保留予告演出の実行が改めて開始されるときには保留予告開始音がスピーカ18から出力されることとなる。更に、保留予告演出の演出内容が昇格するときには、昇格音がスピーカ18から出力されることとなる。
【0214】
ここで、図14(a)~図14(c)に基づき、特定背景音が出力されること及び特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合における演出表示装置25の表示内容の一例について説明する。
【0215】
図14(a)に示すように、特別ゲームの実行中において特別ゲームの実行が保留されたとき、演出表示装置25では、第1予告態様の保留画像H1が表示されて保留予告演出の実行が開始されたとする。このとき、演出表示装置25では、保留画像H1に併せて、楽曲Bが出力されることを示唆する楽曲示唆画像GS1が表示され、楽曲Bが出力されることが示唆されたものとする。更に、演出表示装置25では、保留画像H1に併せて、特定背景音が出力される最大回数が2回であることを示唆する再生上限回数画像GS2が表示され、特定背景音が出力される最大回数が示唆されたものとする。なお、特定背景音を出力することが決定されたものとする。
【0216】
そして、図14(b)に示すように、このようなときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合(図14(b)では、「電断復帰」と示す)、演出表示装置25では、保留予告演出が実行されない。更に、電力供給が再開された場合、演出表示装置25では、楽曲示唆画像GS1が表示されず、特定背景音が出力されることが示唆されない。同様に、電力供給が再開された場合、演出表示装置25では、再生上限回数画像GS2が表示されず、特定背景音が出力される最大回数が示唆されない。
【0217】
しかし、図14(c)に示すように、保留予告演出の対象となっていた特別ゲームの実行が開始されると、前提の通り、特定背景音を出力することが決定されていたことから、スピーカ18から特定背景音が出力される。但し、特定背景音を出力することが決定されていない場合には、スピーカ18から特定背景音が出力されない。
【0218】
このように、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合、特定背景音が出力されることが示唆されない一方、その後のタイミングで特定背景音が出力される場合がある。つまり、本実施形態において、特定音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、特定音が出力されることが示唆されない一方、その後のタイミングで特定音が出力される場合がある。
【0219】
因みに、図示していないが、保留予告演出が実行されているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に保留予告演出が再開されないものの、保留予告演出の対象となっていた特別ゲームを対象とする保留予告演出が実行されることがある。例えば、図14(c)において、パチンコ遊技機10では、保留予告演出の対象となっていた特別ゲームの実行中、予告態様の実行中画像ZGが演出表示装置25に表示され、保留予告開始音がスピーカ18から出力される場合がある。
【0220】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
(1)演出表示装置25では、特定背景音を出力することが決定された後であって当該特定背景音の出力が開始されるまでの間において、特定背景音が出力されることが示唆される場合がある。これにより、特定背景音を聞き逃すことを抑制することができ、興趣の低下を抑制することができる。
【0221】
(2)特定背景音が出力されることが示唆されてから当該特定背景音が出力されるまでの期間内において、ボタンUB,DBを操作することで特定背景音が出力される音量を調整可能である。このため、特定背景音が出力されることが示唆されてから当該特定背景音が出力される音量を調整した上で、特定背景音を聞くことができ、遊技者を満足させ易くできる。一方、ボタンUB,DBを操作したとしても特定背景音が出力される特別ゲームの実行中において出力されるプレミア音の音量は、調整不能である。このように、特定背景音が出力される音量を調整したとしても、特定背景音とは別のプレミア音が出力される音量については調整されない。このため、例えば、特定背景音が出力される音量を調整したことによってプレミア音が出力される音量まで調整されるなどして、遊技者の意図しない音量調整が行われることで興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
【0222】
(3)特定背景音が出力される音量は、ボタンUB,DBを操作することで、プレミア音が出力される音量と同じ音量と、プレミア音が出力される音量よりも小さい音量と、のうち何れかで調整可能である。つまり、特定背景音が出力される音量は、プレミア音が出力される音量以下の音量で調整することができる。この結果、特定背景音は、プレミア音が出力される音量よりも大きい音量で出力されることがないため、特定背景音の出力がプレミア音の出力を邪魔することで興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
【0223】
(4)例えば、音量を調整可能であることが示唆された場合、その示唆に遊技者がしたがってしまい、意図せず音量を調整してしまうことも考えられる。このため、特定背景音が出力されることが示唆されているときには、音量を調整可能であることが示唆されないようにした。これにより、音量を調整可能であることが示唆されたことによって意図せず音量を調整してしまい、結果的に興趣を低下させてしまうことを抑制することができる。
【0224】
(5)演出表示装置25では、特定背景音を出力することが決定された後であって当該特定背景音の出力が開始されるまでの間において、特定背景音が出力されることが示唆される場合がある。これにより、特定背景音を聞き逃すことを抑制でき、興趣の低下を抑制することができる。更に、パチンコ遊技機10では、特定背景音が出力されることが示唆されるときにおいて、特定背景音の種類を示唆可能である。これにより、特定背景音が出力されることが示唆されるときにおいて、特定背景音の種類がどのような種類であるかに注目させ、興趣の向上を図ることができる。
【0225】
(6)演出表示装置25において楽曲示唆画像GS1が保留画像Hに併せて表示されることによって、特定背景音が出力されることが示唆され、且つ、特定背景音の種類を特定可能である。このため、保留画像Hを確認する遊技者には、その保留画像Hとともに、その保留画像Hに併せて表示される楽曲示唆画像GS1についても注目させることができ、効率的に特定背景音が出力されることを示唆することができる。逆に、楽曲示唆画像GS1を確認する遊技者には、その楽曲示唆画像GS1とともに、その楽曲示唆画像GS1に併せて表示される保留画像Hについても注目させることができ、実行が保留されている特別ゲームに対して効率的に注目させることができるともいえる。
【0226】
(7)パチンコ遊技機10では、示唆される特定背景音の種類によって、その後の展開が有利になる期待度が異なる。これにより、示唆される特定背景音の種類に対する注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0227】
(8)特定背景音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、特定背景音が出力されることが示唆されない一方、その後のタイミングで特定背景音が出力される場合がある。これにより、例えば、電力供給が再開されたことに伴い、特定背景音が出力されることが示唆されることで遊技者を困惑させることを抑制することができ、結果的に、電力供給が再開された後のタイミングで特定背景音が出力されれば当該特定背景音の出力によって興趣の向上を図ることができる。
【0228】
(9)演出表示装置25では、特定背景音が出力されることが示唆される場合がある。これにより、特定背景音を聞き逃すことを抑制でき、興趣の低下を抑制することができる。特に、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。このため、興趣の低下を抑制しつつ、実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
【0229】
(10)演出表示装置25において楽曲示唆画像GS1が保留画像Hに併せて表示されることによって、特定背景音が出力されることが示唆される。このため、保留画像Hを確認する遊技者には、その保留画像Hとともに、その保留画像Hに併せて表示される楽曲示唆画像GS1についても注目させることができ、効率的に特定背景音が出力されることを示唆することができる。逆に、楽曲示唆画像GS1を確認する遊技者には、その楽曲示唆画像GS1とともに、その楽曲示唆画像GS1に併せて表示される保留画像Hについても注目させることができ、実行が保留されている特別ゲームに対して効率的に注目させることができるともいえる。
【0230】
(11)特定背景音が出力された場合には、特定背景音が出力される前に比して、大当り期待度が高くなる。これにより、特定背景音が出力されるかについて注目させ、興趣の向上を図ることができる。
【0231】
(12)特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出が実行されることで、当該第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆される。これにより、特定背景音を聞き逃すことを抑制でき、興趣の低下を抑制することができる。更に、第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出の実行と、特定背景音が出力されることの示唆と、が兼用されることによって、第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出が実行されることへの注目度を高めることができ、特定背景音の聞き逃し抑制に限らず、保留予告演出の実行による興趣の向上を図ることができる。
【0232】
(13)第2予告態様の保留予告演出のみが実行されているときにおいて特定背景音が出力された場合には、保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることが示唆される。このように、第2予告態様の保留予告演出が実行されると、実際に特定背景音が出力されるかに対する注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0233】
(14)第3予告態様の保留予告演出が実行されれば、その保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることが示唆される。このため、第1予告態様及び第2予告態様の何れでもない第3予告態様の保留予告演出が実行されたとしても、その保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることが示唆されることで興趣の向上を図ることができる。
【0234】
(15)保留予告演出は、保留画像Hの表示態様を通常態様とは異なる予告態様とすることで実行される。そして、演出表示装置25において楽曲示唆画像GS1が保留画像Hに併せて表示されることによって、特定背景音が出力されることが示唆される。このため、予告態様で表示された保留画像Hを確認する遊技者には、その保留画像Hとともに、その保留画像Hに併せて表示される楽曲示唆画像GS1についても注目させることができ、効率的に特定背景音が出力されることを示唆することができる。逆に、楽曲示唆画像GS1を確認する遊技者には、その楽曲示唆画像GS1とともに、その楽曲示唆画像GS1に併せて表示される保留画像Hについても注目させることができ、保留予告演出に対して効率的に注目させることができるともいえる。
【0235】
(16)演出表示装置25では、特定背景音が出力される最大回数が示唆される場合がある。これにより、特定背景音を聞き逃すことを抑制でき、興趣の低下を抑制することができる。特に、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、特定背景音が出力される最大回数が示唆される。このため、興趣の低下を抑制しつつ、実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
【0236】
(17)演出表示装置25において再生上限回数画像GS2が保留画像Hに併せて表示されることによって、特定背景音が出力される最大回数が示唆される。このため、保留画像Hを確認する遊技者には、その保留画像Hとともに、その保留画像Hに併せて表示される再生上限回数画像GS2についても注目させることができ、効率的に特定背景音が出力される最大回数を示唆することができる。逆に、再生上限回数画像GS2を確認する遊技者には、その再生上限回数画像GS2とともに、その再生上限回数画像GS2に併せて表示される保留画像Hについても注目させることができ、実行が保留されている特別ゲームに対して効率的に注目させることができるともいえる。
【0237】
(18)特定背景音が出力される最大回数として示唆される回数のうち一部の回数を第1回数とし、特定背景音が出力される最大回数として示唆される回数のうち第1回数よりも多い回数の一部又は全部を第2回数としたとする。このとき、示唆される特定背景音が出力される最大回数が第1回数である場合には、示唆される特定背景音が出力される最大回数が第2回数である場合に比して、大当り期待度が高い。つまり、示唆される特定背景音が出力される最大回数が少ないときの方が、大当り期待度が高くなる。このため、特定背景音が出力される最大回数が少ないときであっても、遊技者を落胆させて興趣を低下させることを抑制することができる。
【0238】
特に、遊技機において、ある演出が実行される回数が多いほど大当り期待度が高くなるように構成されていることが多い。このため、パチンコ遊技機10のように、示唆される特定背景音が出力される最大回数が少ないときの方が、大当り期待度が高くなるように構成することで、斬新さがあり、より効果的に興趣の向上を図ることができる。
【0239】
(19)第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出が実行された場合には、その後に保留予告演出の演出内容が昇格することがある。このため、第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出が実行された後は、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、保留予告演出の演出内容が昇格することに注目させつつ、興趣の向上を図ることができる。一方、第3予告態様の保留予告演出が実行された場合には、その後に保留予告演出の演出内容が昇格することがない。このため、第3予告態様の保留予告演出が実行された後は、保留予告演出の演出内容が昇格するかについての注目をやめさせ、その他の演出に注目させて、興趣の向上を図ることができる。
【0240】
(20)第1予告態様の保留予告演出が実行された場合には、その後に保留予告演出の演出内容が2段階昇格する可能性がある。一方、第2予告態様の保留予告演出が実行された場合には、その後に保留予告演出の演出内容が1段階昇格する可能性がある。このように、予告態様の種類によって、その後に昇格し得る保留予告演出の演出内容の段階数が異なるため、予告態様の種類に応じた楽しみを提供し、興趣の向上を図ることができる。
【0241】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、演出表示装置25において特定背景音が出力されることを示唆するように構成したが、例えば、装飾ランプ17において特定背景音が出力されることを示唆するように構成してもよいし、スピーカ18において特定背景音が出力されることを示唆するように構成してもよい。また、特定背景音が出力されることを示唆するにあたっては、演出表示装置25、装飾ランプ17及びスピーカ18のうち一部又は全部の複数の演出装置を用いてもよい。
【0242】
・特定背景音が出力されることが示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、特定背景音が出力されることが示唆され、特定背景音が出力されることの示唆が再開されるように構成してもよい。また、特定背景音が出力される最大回数が示唆されているときに電力供給が停止した後、電力供給が再開された場合には、特定背景音が出力される最大回数が示唆され、特定背景音が出力される最大回数の示唆が再開されるように構成してもよい。
【0243】
・電力供給が遮断される前において特定背景音を出力することが既に決まっている場合であったとしても、電力供給が再開された後には、特定背景音が出力されないように構成してもよい。その他、電力供給が再開された場合には、改めて特定背景音を出力するかを決める抽選を行ってもよい。そして、その抽選において特定背景音を出力することが決定されれば特定背景音が出力される一方、その抽選において特定背景音を出力しないことが決定されれば特定背景音が出力されないように構成してもよい。
【0244】
・特定背景音が出力されているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、特定背景音の出力が再開されるように構成してもよい。例えば、特定背景音が実際に出力することが決まっている場合には、実際に特定背景音が出力される前と実際に特定背景音が出力された後の何れであっても、電力供給が停止した場合には電力供給が再開された後、特定背景音が出力されるように構成してもよい。
【0245】
・保留予告演出が実行されているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合には、保留予告演出が実行され、保留予告演出の実行が再開されるように構成してもよい。更に、その後のタイミングにおいて、保留予告演出の演出内容が昇格する場合があってもよい。
【0246】
・上記実施形態では、楽曲Cが出力されることが示唆されて当該楽曲Cが実際に出力された場合、特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることを特定可能とした。つまり、特定背景音として、スピーカ18から出力されるだけで大当りとなる特別ゲームであることを特定可能な特定背景音を有した。しかし、特定背景音には、スピーカ18から出力されるだけで大当りとなる特別ゲームであることを特定可能な特定背景音がなくてもよい。つまり、どの種類の特定背景音が出力されたとしても、特定背景音が出力されたことをもって大当りとなる特別ゲームがあることを特定可能に構成しなくてもよい。
【0247】
・第2予告態様と同様、例えば、第1予告態様の保留画像Hに併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1によって示唆された特定背景音が出力された場合には、当該特定背景音の種類に関係なく、保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることを特定可能に構成してもよい。
【0248】
・第2予告態様の保留画像Hに併せて表示されていた楽曲示唆画像GS1によって示唆された特定背景音が出力された場合、当該特定背景音が出力されたことをもって、保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることを特定可能に構成しなくてもよい。つまり、第2予告態様の保留予告演出のみが実行されているときにおいて特定背景音が出力された場合には、保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることが示唆されなくてもよい。
【0249】
・特定背景音が出力されることが示唆される期間は、例えば、特別ゲームの実行が保留されてから当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間の少なくとも一部の期間に限らない。例えば、特定背景音が出力されることが示唆される期間は、例えば、特別ゲームの実行が保留されてから当該実行が保留された特別ゲームが開始するまでの期間の少なくとも一部の期間であってもよい。
【0250】
・特定背景音が出力された場合と、特定背景音が出力されない場合と、で大当り期待度が同じであってもよい。例えば、特定背景音が出力された後と、特定背景音が出力される前と、で大当り期待度に変化がなくてもよい。また、特定背景音が出力されない場合には、特定背景音が出力された後に比して、大当り期待度が高くなるように構成してもよい。
【0251】
・特定背景音を出力することが決定された後、特定背景音の出力が開始されるまでの間において特定背景音が出力されることが示唆される場合もあれば、特定背景音の出力が開始されるまでの間において特定背景音が出力されることが示唆されない場合があってもよい。このとき、例えば、特定背景音の出力が開始されるまでの間において特定背景音が出力されることが示唆されない場合には、特定背景音の出力が開始されるまでの間において特定背景音が出力されることが示唆される場合に比して、大当り期待度が高くなるように構成してもよい。このように構成すれば、特定背景音の出力が開始されるまでの間において特定背景音が出力されることが示唆されていない状況であっても、期待感を抱かせることができ、興趣の向上を図ることができる。
【0252】
・特定背景音が出力される回数は、最大1回であってもよい。つまり、特定背景音が出力される回数は、複数回でなくてもよい。なお、特定背景音が出力される回数は、上記実施形態において1~3回としたが、前述の通り、1回であってもよいし、2回であってもよいし、4回以上であってもよい。
【0253】
・特定背景音が複数回出力される場合、特定背景音の種類が変化するように構成してもよい。つまり、特定背景音が2回出力される場合、1回目に出力される特定背景音と、2回目に出力される特定背景音と、を異ならせてもよい。
【0254】
・特定背景音が出力される回数が多いほど、大当り期待度が高くなるように構成してもよい。その他、特定背景音が出力される回数によって大当り期待度が変化しないように構成してもよい。例えば、前述したように、特定背景音が出力される度に特定背景音の種類が切り替わるように構成すれば、特定背景音が出力される回数が多くなるほどたくさんの特定背景音を聞くことができるメリットがあり、特定背景音が出力される回数が少なくなるほど特定背景音を長く聞くことができるメリットが創出される。このように、特定背景音が出力される回数によって大当り期待度を異ならせなくても、遊技者を楽しませ、興趣の向上を図ることができる。
【0255】
・上記実施形態では、楽曲示唆画像GS1を表示することで、特定背景音が出力されることを示唆するとともに、特定背景音の種類についても示唆するように構成した。しかし、特定背景音が出力されることを示唆する画像と、特定背景音の種類を示唆する画像と、を異ならせてもよい。なお、上記実施形態では、演出表示装置25において特定背景音の種類を示唆するように構成したが、例えば、装飾ランプ17において特定背景音の種類を示唆するように構成してもよいし、スピーカ18において特定背景音の種類を示唆するように構成してもよい。特定背景音の種類を示唆するにあたっては、演出表示装置25、装飾ランプ17及びスピーカ18のうち一部又は全部の複数の演出装置を用いてもよい。なお、特定背景音が出力されることを示唆するにあたっては、特定背景音の種類を示唆しなくてもよい。即ち、上記実施形態において、特定背景音の種類を示唆しなくてもよい。
【0256】
・示唆される特定背景音の種類によって、その後の展開が有利になる期待度を異ならせなくてもよい。例えば、示唆される特定背景音の種類によって、その後の展開が有利になる期待度が異なる場合もあれば、その後の展開が有利になる期待度が異ならない場合があってもよい。その他、どのような種類の特定背景音の出力が示唆されたとしても、その後の展開が有利になる期待度に変化がないように構成してもよい。これにより、未だ出力もされていない特定背景音の種類によって一喜一憂させることを抑制することができる。
【0257】
・演出表示装置25において、楽曲示唆画像GS1は、保留画像Hに併せて表示されるように構成しなくてもよい。例えば、楽曲示唆画像GS1は、演出表示装置25において保留画像Hとは別々に表示されるように構成してもよい。また、演出表示装置25において、再生上限回数画像GS2は、保留画像Hに併せて表示されるように構成しなくてもよい。例えば、再生上限回数画像GS2は、演出表示装置25において保留画像Hとは別々に表示されるように構成してもよい。
【0258】
・特定背景音が出力されることが示唆されてから当該特定背景音が出力されるまでの期間内において、ボタンUB,DBを操作したとしても、特定背景音が出力される音量を調整不能であってもよい。例えば、特定背景音が出力されることが示唆されてから当該特定背景音が出力されるまでの期間内において音量が調整された場合であっても、調整後の音量で特定背景音が出力されないように構成してもよい。この場合、特定背景音は、例えば、調整前の音量、つまり、特定背景音が出力されることの示唆が開始されたときの音量で出力されるように構成してもよい。また、上記実施形態では、保留予告演出が実行されてから当該保留予告演出の演出内容が昇格して昇格音が出力されるまでにおいて、ボタンUB,DBを操作することで昇格音が出力される音量を調整可能である。しかし、保留予告演出の実行が開始された後は、音量調整可能であったとしても、既に実行が開始されている保留予告演出の演出内容が昇格する場合であっても、それに伴う昇格音の音量は調整不能に構成してもよい。この場合、昇格音は、調整前の音量、つまり、保留予告演出の実行が開始されたときの音量で出力されるように構成してもよい。
【0259】
・プレミア音が出力される音量は、特定背景音、保留予告開始音及び昇格音が出力される音量として調整可能な音量よりも大きい音量で出力されるように構成してもよい。例えば、特定背景音、保留予告開始音及び昇格音のうち少なくとも一部の音が出力される音量は、ボタンUB,DBを操作することで、プレミア音が出力される音量よりも小さい音量から調整可能であってもよい。因みに、上記実施形態においては、特定背景音を含む背景音に限らず、保留予告開始音及び昇格音の何れが出力される音量も、ボタンUB,DBを操作することで、プレミア音が出力される音量と同じ音量と、プレミア音が出力される音量よりも小さい音量と、のうち何れかで調整可能である。
【0260】
・特別ゲームの実行中には、音量を調整可能であることが示唆されるように構成してもよい。例えば、演出表示装置25には、特別ゲームの実行中、調整可能画像TYが表示されるように構成してもよい。なお、音量を調整可能であることを示唆する態様は、待機状態であるときと、特別ゲームの実行中と、で異ならせてもよい。例えば、待機状態であるときと、特別ゲームの実行中と、で音量を調整可能であることを示唆するにあたって演出表示装置25に表示される画像を異ならせてもよい。なお、上記実施形態では、演出表示装置25において音量を調整可能であることを示唆するように構成したが、例えば、装飾ランプ17において音量を調整可能であることを示唆するように構成してもよいし、スピーカ18において音量を調整可能であることを示唆するように構成してもよい。また、音量を調整可能であることを示唆するにあたっては、演出表示装置25、装飾ランプ17及びスピーカ18のうち一部又は全部の複数の演出装置を用いてもよい。
【0261】
・上記実施形態においてスピーカ18が出力可能な音のうち一部の音を出力しないように構成してもよい。例えば、スピーカ18では、保留予告開始音及び昇格音のうち少なくとも一方を出力しないように構成してもよい。例えば、保留予告開始音及び昇格音を同じ音とし、保留予告演出の実行が開始されることに伴って昇格音(又は、昇格音と同じ音)がスピーカ18から出力されるように構成してもよい。その他、スピーカ18では、プレミア音を出力しないように構成してもよい。なお、プレミア音が出力される音量を調整可能に構成してもよい。上記実施形態のパチンコ遊技機10は、外部機器と接続可能な外部端子を備えてもよい。そして、このような遊技機では、プレミア音が出力された場合、つまり、所定条件が成立した場合、外部端子から所定条件が成立したことを特定可能な外部信号を出力制御が副CPU51によって行われるように構成してもよい。
【0262】
・特定音に相当する音は、背景音でなくてもよく、例えば、効果音であってもよい。例えば、特別ゲームの開始に伴って出力される変動開始音を特定音としてもよいし、保留予告開始音を特定音としてもよいし、昇格音を特定音としてもよいし、特別ゲームの終了に伴って出力される変動停止音を特定音としてもよい。例えば、変動開始音を複数種類として、スピーカ18から出力される変動開始音の種類によって大当り期待度を異ならせてもよい。例えば、変動停止音を複数種類として、スピーカ18から出力される変動開始音の種類によって大当り期待度を異ならせてもよい。
【0263】
・演出モードの種類に応じた背景音は、複数種類であってもよい。特定背景音は、演出モードの種類に応じて異ならせてもよい。特定背景音には、演出モードの種類に応じた背景音が含まれてもよい。
【0264】
・スピーカ18から出力される音のうち、音量を調整不能な音はプレミア音に限られるものでないし、プレミア音が出力される音量を調整可能に構成してもよい。例えば、プレミア音と異なる音であって、大当りとなる特別ゲームの実行中、及び、大当りとなる特別ゲームの実行が保留されているときの少なくとも何れかにおいて出力可能な音(以下、大当り確定音と示す)の音量を調整可能に構成してもよい。大当り確定音は、大当りとなる特別ゲームの実行中、又は、大当りとなる特別ゲームの実行が保留されているときに成立する所定条件の成立に伴うタイミングにおいてスピーカ18から出力される音に相当する。なお、スピーカ18から出力される音の全ての音量を調整可能に構成してもよい。
【0265】
・保留予告演出の実行が開始された場合には、特定背景音が出力されることが示唆されないようにしてもよい。その他、保留予告演出の実行が開始された場合には、特定背景音が出力されることが示唆される場合と、特定背景音が出力されることが示唆されない場合と、があってもよい。例えば、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出が実行されることで、当該第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち一部又は全部の期間において、特定背景音が出力されることが示唆されないように構成してもよい。
【0266】
・保留予告演出の実行が開始された場合には、特定背景音が出力される最大回数が示唆されないようにしてもよい。その他、保留予告演出の実行が開始された場合には、特定背景音が出力される最大回数が示唆される場合と、特定背景音が出力される最大回数が示唆されない場合と、があってもよい。例えば、特別ゲームの実行が保留されたことに伴って第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出が実行されることで、当該第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出の対象となった特別ゲームが終了するまでの期間のうち一部又は全部の期間において、特定背景音が出力される最大回数が示唆されないように構成してもよい。
【0267】
・既に保留予告演出の実行中であったとしても、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームとは別の特別ゲームを対象として保留予告演出を実行可能に構成してもよい。例えば、第1予告態様の保留予告演出と、第2予告態様の保留予告演出と、第3予告態様の保留予告演出と、のうち一部又は全部の複数種類の保留予告演出が並行して実行される場合があってもよい。なお、並行して実行される保留予告演出の演出内容を異ならせる必要はなく、例えば、異なる複数の特別ゲームを対象として第1予告態様の保留予告演出が複数並行して実行される場合があってもよい。
【0268】
・保留予告演出として、第3予告態様の保留予告演出のように、実行されることで対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであることが示唆する演出内容を備えなくてもよい。例えば、予告態様の種類としては、第1予告態様と、第2予告態様と、の2種類としてもよい。また、第3予告態様の保留予告演出を実行可能に構成したとしても、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームがはずれのとなる場合があってもよい。また、予告態様は、保留画像Hの基調とする色を変える態様に限られるものではなく、例えば、上記実施形態でいう通常態様の保留画像Hを点滅させて表示する態様を予告態様としてもよい。その他、例えば、上記実施形態でいう通常態様の保留画像Hとは意匠が異なる保留画像Hを表示する態様を予告態様としてもよい。
【0269】
・保留予告演出は、特別ゲームの実行が保留されてから当該実行が保留された特別ゲームが終了するまでの期間のうち一部の期間であってもよいし、特別ゲームの実行が保留されてから当該実行が保留された特別ゲームが開始するまでの期間のうち少なくとも一部の期間であってもよい。その他、保留予告演出は、特別ゲームの実行が保留されてから当該実行が保留された特別ゲームの実行中における所定のタイミングまでの期間のうち少なくとも一部の期間であってもよい。ここでいう、所定のタイミングとは、例えば、リーチ演出が開始されるタイミングであってもよいし、リーチ演出が終了するタイミングであってもよい。
【0270】
・保留予告演出が実行されているときに電力供給が停止された後、電力供給が再開された場合に保留予告演出が再開されないものの、保留予告演出の対象となっていた特別ゲームを対象とする保留予告演出が実行されることがある。例えば、図14(c)において、パチンコ遊技機10では、保留予告演出の対象となっていた特別ゲームの実行中、予告態様の実行中画像ZGが演出表示装置25に表示され、保留予告開始音がスピーカ18から出力される場合がある。
【0271】
・上記実施形態における保留予告演出は、保留予告演出の対象となる特別ゲームが大当りとなることを期待させる演出としたが、例えば、保留予告演出の対象となる特別ゲームが大当りとなり、且つ、大当り遊技の終了後に確変状態に制御されることを期待させる演出としてもよい。例えば、先読みコマンドから大当りとなった場合の大当り遊技の種類を特定可能に構成し、大当りとなった場合の大当り遊技の種類を特定した上で、保留予告演出を実行するかについて決定されるように構成してもよい。
【0272】
・特別ゲームの実行が保留された場合において、保留予告演出の実行を決定するにあたり、何回の特別ゲームが開始された後に保留予告演出の実行を開始するかを決定するように構成してもよい。このように構成することで、特別ゲームの実行が保留されたときに保留予告演出の実行が開始されなかったとしても、その後に保留予告演出の実行が開始されることを期待させることができる。なお、以上のように構成する場合においては、上記実施形態における保留中演出決定処理を行わなくても、特別ゲームの実行が開始されたことに伴って保留予告演出の実行が開始される状況を創出することができる。
【0273】
・保留予告演出の演出内容が昇格する場合において、昇格前の保留予告演出の演出内容によって、昇格音の種類を異ならせてもよい。例えば、第1予告態様の保留予告演出から当該保留予告演出の演出内容が昇格する場合に出力される昇格音と、第2予告態様の保留予告演出から当該保留予告演出の演出内容が昇格する場合に出力される昇格音と、を異ならせてもよい。
【0274】
・保留予告演出の演出内容が昇格する場合において、昇格後の保留予告演出の演出内容によって、昇格音の種類を異ならせてもよい。例えば、第1予告態様の保留予告演出から第2予告態様の保留予告演出へ昇格する場合には、保留予告演出の演出内容が昇格することに伴って、第1の昇格音が出力されるように構成してもよい。例えば、第1予告態様の保留予告演出又は第2予告態様の保留予告演出へ昇格する場合には、保留予告演出の演出内容が昇格することに伴って、第2の昇格音が出力されるように構成してもよい。なお、このように構成する場合、第1予告態様の保留予告演出が実行されたときには、その後に出力される昇格音が第1の昇格音と第2の昇格音の何れであるか分からない。一方、第2予告態様の保留予告演出が実行されたときには、その後に出力される昇格音が第2の昇格音であることがわかる。即ち、第2予告態様の保留予告演出が実行されることは、昇格音として第2の昇格音が出力されることが示唆されることに相当するといえる。このように、保留予告演出が実行されることによって昇格音が出力されることが示唆されるときにおいて、昇格音の種類を示唆可能であるように構成することもできる。逆に、第1予告態様の保留予告演出が実行されることは、昇格音としてどの種類の昇格音が出力されるか示唆されないことに相当するといえる。このように構成する場合には、示唆される昇格音の種類によって、その後の展開が有利になる期待度が異なるともいえる。また、以上のように構成する場合、第1予告態様の保留予告演出が実行された後、1回目に出力される昇格音と、2回目に出力される昇格音と、が異なることとなる。
【0275】
・保留予告演出が実行されているときにおいてスピーカ18から特定背景音が出力された場合には、保留予告演出の演出内容が昇格するように構成してもよい。例えば、第1予告態様の保留予告演出が実行されているときにおいてスピーカ18から特定背景音が出力された場合には、第2予告態様の保留予告演出又は第3予告態様の保留予告演出に昇格するように構成してもよい。同様に、例えば、第2予告態様の保留予告演出が実行されているときにおいてスピーカ18から特定背景音が出力された場合には、第3予告態様の保留予告演出に昇格するように構成してもよい。この場合、第3予告態様の保留予告演出が実行されることで、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる必要がある。このため、第2予告態様の保留予告演出のみが実行されているときには、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなる特別ゲームである場合に限り、特定背景音を出力可能としてもよい。このように、第2予告態様の保留予告演出が実行されているときに特定音が出力されて第3予告態様の保留予告演出に昇格することで、当該保留予告演出の対象となった特別ゲームが大当りとなることが示唆されるように構成することもできる。なお、保留予告演出の中でも最も期待度が高い第3予告態様の保留予告演出が実行されているときには、第3予告態様の保留予告演出より期待度が高い予告態様がない存在しないことから、保留予告演出の演出内容が昇格しないように構成するとよい。以上のように、上記実施形態のパチンコ遊技機10において、第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出の実行が開始された後、特定背景音がスピーカ18から出力された場合には、予告態様の種類が昇格するように構成してもよい。即ち、特定演出内容の保留予告演出の実行が開始された後、特定音が音出力手段から出力された場合には、保留予告演出の演出内容が実行中の演出内容よりも有利期待度が高い演出内容に昇格するように構成してもよい。なお、ここでいう「有利期待度」とは、大当りとなる期待度に限らず、確変状態に制御される期待度の他、その後が遊技者にとって有利に展開される期待度を意図するものである。このように構成する場合、第1予告態様又は第2予告態様の保留予告演出の実行が開始された後、特定背景音が実際に出力されれば、保留予告演出の演出内容が昇格することになるため、特定背景音が実際に出力されることへの注目度を高めることができる。そして、特定背景音の出力を事前に示唆することで興趣の低下を抑制しつつ、興趣の向上を図ることができる。
【0276】
・上記実施形態において、第1始動口26への入球に基づき実行される特別ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)と、第2始動口27への入球に基づき実行される特別ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)と、を別けてもよい。例えば、第1特別ゲームよりも第2特別ゲームが優先して実行されるように構成してもよいし、特別ゲームの種類に関係なく保留された順序で実行されるように構成してもよい。また、第2特別ゲームよりも第1特別ゲームが優先して実行されるように構成してもよい。その他、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを同時に実行可能に構成してもよい。例えば、第1特別ゲームが大当りとなったときと、第2特別ゲームが大当りとなったときと、で決定される大当りの種類及び各種大当りの決定率のうち少なくとも一方を異ならせてもよい。第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを実行可能に構成する場合、第1特別ゲームに対応する保留画像と、第2特別ゲームに対応する保留画像と、を別けて演出表示装置25に表示するように構成してもよい。例えば、第1特別ゲームに対応する保留画像及び第2特別ゲームに対応する保留画像は、保留画像の意匠を異ならせてもよい。また、低ベース状態でるときには、第1特別ゲームを対象とする保留予告演出の実行が許容される一方、第2特別ゲームを対象とする保留予告演出の実行が規制されるように構成してもよい。同様に、高ベース状態でるときには、第2特別ゲームを対象とする保留予告演出の実行が許容される一方、第1特別ゲームを対象とする保留予告演出の実行が規制されるように構成してもよい。
【0277】
・大当りに当選しなかったとしても、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に、高ベース状態に制御可能に構成してもよい。ここでいう所定期間内における特別ゲームの実行回数は、例えば、非確変状態に制御されてから大当り遊技が付与されることなく実行された特別ゲームの実行回数であってもよいし、大当り遊技終了後から次の大当り遊技が付与されることなく実行された特別ゲームの実行回数であってもよい。例えば、所定期間内における特別ゲームの実行回数が規定回数に達したことを契機に高ベース状態に制御される場合、予め定められた上限回数の特別ゲームが実行される迄の間、又は、上限回数の特別ゲームが実行されるよりも前に大当り遊技が付与される迄の間、高ベース状態に制御されるように構成してもよい。但し、上限回数の特別ゲームが実行される迄の間に大当り遊技が付与されずに高ベース状態が終了した場合、大当り遊技が付与される迄は、特別ゲームの実行回数を契機として高ベース状態に制御されないように構成してもよい。以上のように構成された遊技機において、保留予告演出は、例えば、特別ゲームの実行回数が規定回数に達することで高ベース状態に制御されることを期待させる演出としてもよい。
【0278】
・大当り抽選に非当選した場合に確定停止表示され得る特別図柄として、はずれ図柄と、はずれ図柄とは異なる図柄(以下、チャンス図柄と示す)と、を有するようにしてもよい。そして、低ベース状態であるときに特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合には、チャンス図柄が確定停止表示されたことを契機として、高ベース状態に制御されるように構成してもよい。以上のように構成された遊技機において、保留予告演出は、例えば、保留予告演出の対象となる特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されて高ベース状態に制御されることを期待させる演出としてもよい。その他、電力供給が開始されてか所定回数の特別ゲームが実行されるまでの期間に限って、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合に高ベース状態に制御されるように構成してもよい。このとき、電力供給が開始されてか所定回数の特別ゲームが実行されるまでの期間以外の期間では、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示された場合に高ベース状態に制御されないようにしてもよいし、特別ゲームにおいてチャンス図柄が確定停止表示されないようにしてもよい。
【0279】
・上記実施形態は、大当り抽選の他、小当り抽選を行うパチンコ遊技機に適用してもよい。一般的に、小当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、当該特別ゲームの終了後に小当り遊技が付与される。実施形態の遊技機は、例えば、通常遊技状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能なパチンコ遊技機に具体化してもよい。大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選の両方を当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技の両方を当り遊技として、それぞれ捉えることができる。その他、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選のうち大当り抽選のみを当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技のうち大当り遊技のみを当り遊技として、それぞれ捉えることができる。また、小当り抽選を行うパチンコ遊技機においては、小当り図柄の種類が複数種類であってもよい。そして、特別ゲームにおいて確定停止表示された小当り図柄の種類によって、小当り遊技の種類を異ならせてもよい。例えば、小当り遊技の種類が異なる場合には、小当り遊技における大入賞口の開放態様を異ならせてもよい。なお、大当り遊技において開放される大入賞口及び小当り遊技において開放される大入賞口は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0280】
・上記実施形態のパチンコ遊技機は、遊技球が特定領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機に具体化してもよい。例えば、上記実施形態のパチンコ遊技機は、大当り抽選において大当りに当選したことに基づく大当り遊技と、遊技球が特定領域を通過したことに基づく大当り遊技と、を付与する遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。この特定領域は、例えば、上記実施形態における第2始動口27へ入球したことを契機に行われた小当り抽選において小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口内に設けられる。この大入賞口は、大当り遊技において開放される大入賞口29と同じであってもよいし、大入賞口29とは別の大入賞口であってもよい。なお、小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口へ遊技球が入球したとしても、特定領域を遊技球が通過しない場合には大当り遊技が付与されない。1種2種混合機は、前述した、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能なパチンコ遊技機である。
【0281】
・確変状態に制御可能なパチンコ遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)、或いは、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。また、確変状態に制御可能なパチンコ遊技機には、遊技球が特定の領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの何れの仕様のパチンコ遊技機に具体化してもよい。また、パチンコ遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様のパチンコ遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。上記実施形態のパチンコ遊技機は、これらの仕様のうち何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。また、例えば、大当り遊技の種類によって、特定の領域に遊技球が入球する期待度を異ならせてもよい。
【0282】
・上記実施形態は、遊技球を付与するにあたって、電子データから構成される仮想媒体が付与されるパチンコ遊技機に具体化してもよい。即ち、上記実施形態は、物理的な遊技媒体が払い出されないパチンコ遊技機(所謂、管理遊技機)に具体化してもよい。このようなパチンコ遊技機は、仮想媒体を使用することで発射可能な遊技球に変換し、当該遊技球を発射可能に構成される。
【0283】
・上記実施形態において、エラーを検出可能に構成してもよい。遊技機においては、所定のエラー条件の成立することでエラーが検出されることとなる。例えば、遊技機では、扉部材となる中枠13及び前枠14のうち少なくとも一方が開放されたことを検出可能な検出手段を備え、扉部材が開放されたことによる扉開放エラーを検出可能に構成してもよい。この場合、扉部材が開放されることで検出手段により扉部材が開放されたことが検出されることによって、扉開放エラーに係る所定条件が成立することとなる。その他、例えば、遊技機では、磁気を検出可能な検出手段を備え、磁気エラーを検出可能に構成してもよい。この場合、磁石などが遊技機に近づけられることで検出手段により磁気が検出されることによって、磁気エラーに係る所定条件が成立することとなる。また、エラーを検出した場合には、エラーを検出したことを特定可能なエラー報知演出を実行するように構成してもよい。例えば、エラーを検出したことを特定可能なエラー音がスピーカ18から出力されるように構成してもよい。エラー音は、エラーが検出されたことに伴うタイミングで出力される音、つまり、所定のエラー条件の成立に伴うタイミングで出力される音に相当する。このエラー音は、上記実施形態における背景音のように音量を調整可能な音であってもよいが、上記実施形態におけるプレミア音のように音量を調整不能な音であってもよい。例えば、ボタンUB,DBを操作したとしても特定背景音が出力される特別ゲームの実行中においてエラー音の音量を調整不能であってもよい。因みに、エラーの検出は、特別ゲームが実行されているときと、特別ゲームが実行されていないときと、の何れにおいても行われることが好ましい。また、エラーが検出された場合、外部機器と接続可能な外部端子からセキュリティ信号を出力する制御が主CPU41又は副CPU51によって行われるように構成してもよい。
【0284】
・上記実施形態をスロットマシンに適用してもよい。スロットマシンでは、BETボタンの操作や、メダルの投入によって、掛け数(賭数ともいわれる)を設定することができる。スロットマシンでは、掛け数を設定した後、スタートレバーが操作されると、複数のリールが回転する。スロットマシンでは、複数のリールが回転した後、ストップボタンが操作されると、対応するリールの回転が停止する。そして、スロットマシンでは、全てのリールの回転が停止すると、停止した図柄組み合わせに応じて賞(メダルの付与、再遊技)が付与される。スロットマシンでは、掛け数が設定されていない状態で所定時間が経過した場合、待機状態となる。その他、スロットマシンでは、クレジットが1以上であるときにおいて、クレジットを精算する精算ボタンを操作した場合、待機状態となる。スロットマシンにおいて、メダルが付与されるにあたっては、メダルが払い出される以外に、クレジットが付与されるメダルの枚数分増加するようにしてもよい。また、スロットマシンに用いられる遊技媒体は、メダルであってもよいし、電子データから構成される仮想媒体であってもよい。即ち、物理的な遊技媒体を用いないスロットマシンに適用してもよい。
【0285】
・スロットマシンに適用する場合において、当該スロットマシンは、メダルとは異なる遊技媒体を用いる遊技機であってもよい。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いる遊技機として具体化してもよい。その他、遊技媒体は、データ(情報)で管理されるものであってもよい。即ち、スロットマシンは、所謂、管理遊技機であってもよい。つまり、スロットマシンは、メダルレス遊技機であってもよい。メダルレス遊技におけるメダルは、仮想媒体ともいえる。仮想媒体は、遊技価値に相当する。
【0286】
・上記実施形態において、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて、副基板(副制御部)としてもよい。また、単一の基板に主基板40の主CPU41と副基板50の副CPU51を搭載してもよい。また、上記の変更例において、表示制御基板、発光制御基板及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、又は、複数の基板としてもよい。
【0287】
・情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22が有する各種の表示部は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報表示パネル22)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の表示部が他の表示部とは別の部材に設けられていてもよい。
【0288】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(イ)変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、表示手段を制御可能な表示制御手段と、音出力手段を制御可能な音出力制御手段と、を備え、前記表示手段が実行可能な演出には、実行が保留されている変動ゲームを対象に実行可能な保留予告演出があり、前記保留予告演出の演出内容には、特定演出内容を含む複数種類の演出内容があり、前記音出力手段が出力可能な音には、変動ゲームの実行中に出力可能な特定音があり、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って前記特定演出内容の前記保留予告演出が実行されることで、当該特定演出内容の前記保留予告演出の対象となった変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、前記特定音が出力されることが示唆されることを特徴とする遊技機。
【0289】
(ロ)表示手段を制御可能な表示制御手段と、音出力手段を制御可能な音出力制御手段と、を備え、前記音出力手段が出力可能な音には、変動ゲームの実行中に出力可能な特定音があり、前記表示手段では、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、前記特定音が出力されることが示唆される場合があることを特徴とする遊技機。
【0290】
(ハ)変動ゲームの実行を保留可能な遊技機において、表示手段を制御可能な表示制御手段と、音出力手段を制御可能な音出力制御手段と、を備え、前記音出力手段が出力可能な音には、変動ゲームの実行中に出力可能な特定音があり、前記表示手段では、変動ゲームの実行が保留されたことに伴って、当該実行が保留された変動ゲームが終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において、前記特定音が出力される最大回数が示唆される場合があることを特徴とする遊技機。
【0291】
(ニ)変動ゲームを実行可能な遊技機において、表示手段を制御可能な表示制御手段と、音出力手段を制御可能な音出力制御手段と、を備え、前記音出力手段が出力可能な音には、変動ゲームの実行中に出力可能な特定音があり、前記特定音は、複数種類あり、前記表示手段では、前記特定音を出力することが決定された後であって当該特定音の出力が開始されるまでの間において、前記特定音が出力されることが示唆される場合があり、前記特定音が出力されることが示唆されるときにおいて、前記特定音の種類を示唆可能であることを特徴とする遊技機。
【符号の説明】
【0292】
10…パチンコ遊技機 17…装飾ランプ 18…スピーカ 22…情報表示パネル 25…演出表示装置 26…第1始動口 27…第2始動口 28…第1可変部材 29…大入賞口 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RWM 44…クリアスイッチ 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM 60…電源ユニット 61…電源スイッチ 62…バックアップ電源 DB…下ボタン GS1…楽曲示唆画像 GS2…再生上限回数画像 H…保留画像 TY…調整可能画像 UB…上ボタン ZG…実行中画像
図1
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