(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】骨栓圧縮器
(51)【国際特許分類】
A61F 2/28 20060101AFI20240806BHJP
A61F 2/46 20060101ALI20240806BHJP
A61B 17/56 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
A61F2/28
A61F2/46
A61B17/56
(21)【出願番号】P 2022506420
(86)(22)【出願日】2020-07-24
(86)【国際出願番号】 IB2020057002
(87)【国際公開番号】W WO2021024081
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2023-05-29
(32)【優先日】2019-08-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CH
(73)【特許権者】
【識別番号】519428960
【氏名又は名称】ステファン・エグリ
【氏名又は名称原語表記】Stefan Eggli
【住所又は居所原語表記】Route de Villars-sur-Marly 45,1723 Pierrafortscha,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100134430
【氏名又は名称】加藤 卓士
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・エグリ
(72)【発明者】
【氏名】ヤノシュ・ヘベリ
(72)【発明者】
【氏名】トム・オーバーズ
【審査官】胡谷 佳津志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2001/0008979(US,A1)
【文献】特表2008-520377(JP,A)
【文献】特表2003-531676(JP,A)
【文献】特開平09-010245(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0273795(US,A1)
【文献】米国特許第6432142(US,B1)
【文献】国際公開第01/49333(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/08;2/28;2/46
A61B 17/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨栓を再形成するための骨栓圧縮器であって、
第1圧縮面を含む第1凹部を有する第1圧縮エレメントと、
第2圧縮面を含む第2凹部を有する第2圧縮エレメントと、
前記第1、第2圧縮エレメントを支持するためのベース部と、
を備え、
前記第2圧縮エレメントは、第1位置と第2位置との間で前記第1圧縮エレメントに対して相対的に動くように構成され、
前記第2圧縮エレメントが前記第1位置の場合には、前記骨栓圧縮器は開状態となり、前記第1凹部および第2凹部は互いに間隔を空けて配置され、未圧縮の骨栓が、前記第1圧縮面と前記第2圧縮面との間の空間に挿入され、
前記第2圧縮エレメントが前記第2位置の場合には、前記骨栓圧縮器は閉状態となり、前記第1凹部および前記第2凹部が、内部で骨栓を圧縮するための結合空間を形成し、前記結合空間は少なくとも部分的に先細り形状であ
り、
前記ベース部は第1ガイドエレメントを備え、
前記第2圧縮エレメントは第2ガイドエレメントを備え、
前記第2ガイドエレメントが少なくとも前記第1位置から前記第2位置へ移動できるように、前記第2ガイドエレメントは、前記第1ガイドエレメントに対してスライド可能に係合する骨栓圧縮器。
【請求項2】
前記結合空間は、実質的に回転対称の形状であり、前記第1凹部および前記第2凹部の少なくとも一方が、前記結合空間の中心軸(A1、A2)を中心に120°以上または180°以上に亘って形成された、請求項1記載の骨栓圧縮器。
【請求項3】
前記第1、第2凹部は、内面の全体または一部が軸方向に徐々に径が小さくなるようなテーパ形状を有する、請求項1または2に記載の骨栓圧縮器。
【請求項4】
前記第1、第2凹部は、閉じた状態で前記結合空間を形成するような相補的な形状を有し、前記結合空間は、中心軸に対して340°~360°にわたって形成された圧縮表面を有する、請求項1、2または3に記載の骨栓圧縮器。
【請求項5】
前記第1ガイドエレメントはレールであり、前記第2ガイドエレメントは前記レールの形状に相補的な形状を有する、または、前記第2ガイドエレメントはレールであり、前記第1ガイドエレメントは前記レールの形状に相補的な形状を有する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の骨栓圧縮器。
【請求項6】
骨栓を再形成するための骨栓圧縮器であって、
第1圧縮面を含む第1凹部を有する第1圧縮エレメントと、
第2圧縮面を含む第2凹部を有する第2圧縮エレメントと、
前記第1、第2圧縮エレメントを支持するためのベース部と、
を備え、
前記第2圧縮エレメントは、第1位置と第2位置との間で前記第1圧縮エレメントに対して相対的に動くように構成され、
前記第2圧縮エレメントが前記第1位置の場合には、前記骨栓圧縮器は開状態となり、前記第1凹部および第2凹部は互いに間隔を空けて配置され、未圧縮の骨栓が、前記第1圧縮面と前記第2圧縮面との間の空間に挿入され、
前記第2圧縮エレメントが前記第2位置の場合には、前記骨栓圧縮器は閉状態となり、前記第1凹部および前記第2凹部が、内部で骨栓を圧縮するための結合空間を形成し、前記結合空間は少なくとも部分的に先細り形状であり、
前記第2圧縮エレメントを移動させるためのトグルクランプ機構を備え
た骨栓圧縮器。
【請求項7】
前記トグルクランプ機構はデッドセンター位置を備え、前記トグルクランプ機構がデッドセンター位置を超えることによって開状態から閉状態に達し、骨栓圧縮器の圧縮力を増大させ、かつ自己制限を実現して不要な開放を抑制する請求項
6に記載の骨栓圧縮器。
【請求項8】
骨栓を再形成するための骨栓圧縮器であって、
第1圧縮面を含む第1凹部を有する第1圧縮エレメントと、
第2圧縮面を含む第2凹部を有する第2圧縮エレメントと、
前記第1、第2圧縮エレメントを支持するためのベース部と、
を備え、
前記第2圧縮エレメントは、第1位置と第2位置との間で前記第1圧縮エレメントに対して相対的に動くように構成され、
前記第2圧縮エレメントが前記第1位置の場合には、前記骨栓圧縮器は開状態となり、前記第1凹部および第2凹部は互いに間隔を空けて配置され、未圧縮の骨栓が、前記第1圧縮面と前記第2圧縮面との間の空間に挿入され、
前記第2圧縮エレメントが前記第2位置の場合には、前記骨栓圧縮器は閉状態となり、前記第1凹部および前記第2凹部が、内部で骨栓を圧縮するための結合空間を形成し、前記結合空間は少なくとも部分的に先細り形状であり、
第1接続機構によって前記第2圧縮エレメントに回動可能に接続された第1レバーアームと、
第2接続機構によって前記第1レバーアームに回動可能に接続され、第3接続機構によって前記ベース部に回動可能に接続された第2レバーアームと、
をさらに備え、
前記第1、第2レバーアームが前記ベース部に対して上昇位置にあるとき、開状態となり、前記第1、第2レバーアームが前記ベース部に対して、逆に非上昇位置にあるとき、閉状態とな
る骨栓圧縮器。
【請求項9】
前記第1、第2および第3接続機構の少なくとも1つは、ヒンジ機構である、請求項
8に記載の骨栓圧縮器。
【請求項10】
骨栓を再形成するための骨栓圧縮器であって、
第1圧縮面を含む第1凹部を有する第1圧縮エレメントと、
第2圧縮面を含む第2凹部を有する第2圧縮エレメントと、
前記第1、第2圧縮エレメントを支持するためのベース部と、
を備え、
前記第2圧縮エレメントは、第1位置と第2位置との間で前記第1圧縮エレメントに対して相対的に動くように構成され、
前記第2圧縮エレメントが前記第1位置の場合には、前記骨栓圧縮器は開状態となり、前記第1凹部および第2凹部は互いに間隔を空けて配置され、未圧縮の骨栓が、前記第1圧縮面と前記第2圧縮面との間の空間に挿入され、
前記第2圧縮エレメントが前記第2位置の場合には、前記骨栓圧縮器は閉状態となり、前記第1凹部および前記第2凹部が、内部で骨栓を圧縮するための結合空間を形成し、前記結合空間は少なくとも部分的に先細り形状であり、
第1端部およびその逆側の第2端部を有する第1レバーアームをさらに備え、
前記第1端部は、第1接続機構によって第2圧縮エレメントに回動可能に接続され、
前記第2端部は、第2圧縮エレメントを前記第1、第2位置の間で動かすためにベース部の案内面上をスライドするよう構成される接触面を含
む骨栓圧縮器。
【請求項11】
前記第1レバーアームがベース部に対して上昇位置にあるとき、開状態となり、第1レバーアームがベース部に対してあまり上昇しない位置または非上昇位置にあるとき、閉状態となる請求項
10に記載の骨栓圧縮器。
【請求項12】
前記接触面が、前記案内面によって少なくとも部分的に区切られた案内スロット内に配置されている、請求項
10または
11に記載の骨栓圧縮器。
【請求項13】
前記第1、第2圧縮エレメントの少なくとも1つが、ドリルビットを受け入れるサイズおよび形状のドリルチャネルを備え、前記ドリルチャネルが、前記結合空間内に延び、前記結合空間の中心軸に向かっている請求項1~
12のいずれか1項に記載の骨栓圧縮器。
【請求項14】
前記第1および第2凹部の少なくとも一方が、圧縮中に骨栓を結合空間に固定するための少なくとも1つのスパイクを備えた請求項1~
13のいずれか1項に記載の骨栓圧縮器。
【請求項15】
前記第1および第2凹部の少なくとも一方は、15~25mm、または18~22mmの長さを有する、請求項1~
14のいずれか1項に記載の骨栓圧縮器。
【請求項16】
前記結合空間が38mm以下、または32mm以下の最大内周を有する、請求項1~
15のいずれか1項に記載の骨栓圧縮器。
【請求項17】
前記結合空間が、その端部において、5°~60°、または10°~20°のテーパ角を有する請求項1~
16のいずれか1項に記載の骨栓圧縮器。
【請求項18】
請求項1~
17のいずれか1項に記載の骨栓圧縮器と、標的骨から骨栓を除去するための骨移植用器具とを含み、
前記骨移植用器具は、最小ボア内周を有するボアと、その端部において、前記ボアの周りに周方向に配置された切断刃とを備え、前記結合空間の内周は前記最小ボア内周よりも小さいことを特徴とする、キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨栓を第1形状から第2形状に再形成するための骨栓圧縮器に関するものである。また、本発明は、骨栓圧縮器を操作する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
膝の整形外科手術では、軟部組織移植片を採取部位から採取し、目的部位に移植することがよくある。このような移植のための外科的介入プロセスの例として、前十字靭帯(ACL)再建プロセスがあり、このプロセスでは腱や靭帯などの自己組織が使用される。ACL再建の一例として、大腿四頭筋腱と膝蓋骨の骨栓が再建に用いられる。この関節鏡視下手術には、以下の手順が含まれる。
【0003】
手順1.大腿四頭筋腱グラフト採取術
長さ約2cmの膝蓋骨近位骨栓を含む長さ約5cmの大腿四頭筋腱移植片の中央部を採取する。この移植片は、断裂した前十字靭帯の代用品として機能する。
【0004】
膝蓋骨から骨栓を採取する場合、多くの場合、中空ドリルを使用する。中空ドリルは壁厚が薄いため、ドリルで開けた穴やトンネルよりほんの少し小さい、無傷の骨栓が採取できる。これらの骨栓は、典型的には、8~12mmの外径および10~25mmの長さを有する。具体的には、中空ドリルを用いて膝蓋骨の骨栓を回収する場合、骨栓は膝蓋骨の上側から、骨の外側の面と同じ高さに回収される。例えば深さ20mmまで穿孔した後、チゼルを用いて骨栓の奥の方を切り取る。
【0005】
手順2:脛骨トンネル作成
脛骨の前方および近位から、ACLの自然な脛骨フットプリントに向かってトンネルを掘削する。好ましくは、手術後に脛骨トンネルに戻すことを目的とした骨栓を取り出すために、中空のドリルが使用される。脛骨トンネルは、約10mmの直径を有する貫通穴として形成される。
【0006】
手順3:大腿骨トンネルの作成
ガイドワイヤーを大腿骨に通して、大腿骨トンネルの解剖学的な方向を決定する。カニュレーションドリルを用いて、ガイドワイヤーをオーバードリルし、トンネルを形成する。大腿骨トンネルは、直径約8mm、長さ約25mmのブラインドホールの形状をしている。
【0007】
手順4:グラフト設置/ACL再建術
手順1で採取した大腿四頭筋腱を含む膝蓋骨の骨栓を大腿骨トンネル内に衝撃的に挿入する。多くの場合、円筒形の移植片の先端は、カッティングペンチを使用して円錐形とする。骨栓の長さの約3分の1は円錐形の先端であるため、大腿骨トンネル内への骨栓の挿入を容易にする。一般に、形成された先端部は、大腿骨トンネルの入口円周より小さい外周を有する。
【0008】
次のステップでは、大腿四頭筋移植片を関節腔に引き寄せ、脛骨トンネルに固定する。脛骨の固定には、縫合糸取付用スクリューや干渉ねじを使用することが一般的である。縫合糸取付用スクリューは脛骨の前側に設置し、縫合糸をスクリューの周囲に結んで固定する。干渉ねじを用いる場合、弾性のある太い干渉ねじを脛骨トンネル内の靭帯や腱の横に設置し、干渉ねじとトンネル壁の間に腱を硬く挟み込み固定する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
手術の成功は、治癒およびオッセオインテグレーション段階における大腿骨トンネル内の膝蓋骨栓の一次的安定性に大きく依存する。この一次的安定性は、骨栓と目標穴のサイズと形状の正確さと再現性に依存する。前述のように、現在、ペンチを用いて手で骨栓を形成している。この方法は、再現性が低く、したがって、手術結果の予測が困難である。したがって、骨栓を形成するための改良された器具が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の目的は、例えば前十字靭帯手術における軟組織移植固定技術に関連する問題の少なくともいくつかを克服することにある。より具体的には、本発明の目的は、骨栓を正確かつ再現可能な方法で圧縮および成形することができる、骨栓提供のための医療器具を提供することである。
【0011】
本発明の第1側面によれば、特許請求の範囲に記載された骨栓圧縮器が提供される。
【0012】
提案する新規な骨栓圧縮器は、骨栓を採取して目的の骨の穴に移植する外科手術の際に効率的に使用できるという利点を有する。より具体的には、骨栓圧縮器は、施術者が、制御された再現可能な方法で、術中に骨栓のサイズ変更および/または形状を変更することを可能にする。したがって、手術は、再現可能で予測可能な結果を提供する標準化された手順となる。さらに、手術時間が短縮され、学習曲線が低減される。骨栓は、中空ドリルを用いて採取され、骨栓を円周方向に自由に設定することができる。その結果、採取された骨栓は、一般的に円筒形の形状を有する。
【0013】
本発明の第2側面によれば、特許請求の範囲に記載された骨栓圧縮器および骨栓移植用器具を含むキットが提供される。
【0014】
本発明の第3の態様によれば、特許請求の範囲に記載された骨栓圧縮器の操作方法が提供される。
【0015】
本発明の他の態様は、添付の詳細な説明および従属請求項に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図3A】本発明の実施例にかかる骨栓圧縮器を示す図である。
【
図3B】本発明の実施例にかかる骨栓圧縮器を示す図である。
【
図3C】本発明の実施例にかかる骨栓圧縮器を示す図である。
【
図3D】本発明の実施例にかかる骨栓圧縮器を示す図である。
【
図3E】本発明の実施例にかかる骨栓圧縮器を示す図である。
【
図3F】本発明の実施例にかかる骨栓圧縮器を示す図である。
【
図3G】本発明の実施例にかかる骨栓圧縮器を示す図である。
【
図4A】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図4B】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図4C】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図4D】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図4E】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図4F】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図4G】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図4H】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図4I】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図4J】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図4K】骨栓のサイズ変更および/または再形成のために
図3A~
図3Gの骨栓圧縮器を操作するステップを表す斜視図である。
【
図5A】案内溝を含む骨栓圧縮器の代替設計を示す図である。
【
図5B】案内溝を含む骨栓圧縮器の代替設計を示す図である。
【
図6】開放型案内座を含む骨栓圧縮器のさらに別の設計を示す図である。
【
図7】骨栓圧縮器の操作方法をまとめたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。実施形態は、圧縮によって円筒形の骨栓を少なくとも部分的に再形成するように構成された骨栓圧縮器の文脈で説明されるが、本発明の教示は、この環境に限定されることはない。本発明の教示は、異なる形状の骨栓にも同様に適用可能である。異なる図面に現れる同一または対応する機能的および構造的要素には、同じ参照数字が割り当てられている。
【0018】
図1は、移植用器具10または骨栓除去器具の一例を示し、
図2は、骨栓90を、骨栓に取り付けられた腱91と共に示している。移植用器具10は、薄肉管、すなわち、中空管となるようサイズおよび形状が決定され、したがって、それを貫通するボアまたはトンネルを構成している。本明細書において、ボアという言葉はトンネルを意味すると理解されるが、ボアを作る方法を必ずしも特定するものではないことに留意されたい。移植用器具の第1端部11は、外科用穿孔機に結合されるように構成され、一方、反対側の第2端部12は、この例では周方向に切断歯を備えた切断刃13または表面を有する。チューブ形状の移植用器具10は、実質的に一定であってもなくてもよい第1内周(最小ボア内周)IC1を規定し、第1外周OC1および長さL1を有する第1サイズの骨栓を移植することを意図している。骨栓90は、移植用器具10を用いて移植することができる。長さL1は、10mm以上25mm以下、より具体的には18mm以上22mm以下であってよく、第1外周OC1は、38mmより小さくてもよく、32mmより小さくてもよく、より具体的には25mm以上38mm以下であってもよい。この例では、骨栓は、実質的に円筒形の形状であり、中心軸または長手方向軸92を有する。この例では、第1内周IC1および第1外周OC1は、実質的に等しい。したがって、これらの物体の内径および外径は、実質的に等しい。したがって、
図1に示すように、移植用器具は、外科用ドリリングマシーンに取り付けられるように構成された中空のドリルエレメントである。ドリルによって、移植用器具10は、標的骨の中に前進させられる。こうして、除去されるべき骨栓は、この例では、フォームフィット方式でボア内に受容される。骨栓は、移植用器具とともに標的骨から除去されてもよいし、別個に除去されてもよい。具体的には、中空ドリルを用いて膝蓋骨の骨栓を取り出す場合、骨栓は膝蓋骨の上側から、骨の外側の面と同一平面になるように取り出される。例えば20mmの深さまで穿孔した後、チゼルを用いて骨栓の奥の方を切り取る。骨栓は移植用器具の中に入っている。あるいは、移植用器具は、ハンマーで叩いて標的の骨の中に進めるパンチング器具として構成、すなわち成形することもできる。この場合、移植用器具を回転させて、移植用器具と一緒に回転する骨栓を切り出すことによって、標的骨の残りの部分から分離させることができる。骨移植用器具によって、あらゆる種類の骨栓除去器具または器械を理解することができることに留意されたい。言い換えれば、骨移植用器具は、標的骨から骨栓を除去するために単独でまたは別の道具と組み合わせて使用することができる。
【0019】
図3A~
図3Gは、骨栓圧縮器15の一例を異なる図で示している。
図3Aから
図3Gに示されるような骨栓圧縮器15は、トグルクランプ機構に従って機能し、以下のように構成される。一体化された第1圧縮エレメント20(第1圧縮型または第1圧縮工具要素または第1圧縮部)を有するベース部60(支持部または支持エレメント)、第2圧縮エレメント40(第2圧縮型または第2圧縮工具要素または第2圧縮部)、第1レバーアームまたは第1レバー70、第2レバーアームまたは第2レバー71、第1接続機構、および、第2圧縮エレメント40である。この例では第1ヒンジ機構(または単に第1ヒンジ)72、第2接続機構である第2ヒンジ機構(または単に第2ヒンジ)73、および第3接続機構である第3ヒンジ機構(または単に第3ヒンジ)74は、第1および第2レバーをベース部60に回動可能に接続する機構である。第1、第2および第3ヒンジ機構72、73、74は、それぞれ第1枢軸、第2枢軸および第3枢軸を規定し、この例では、互いに実質的に平行であり、ベース部60の長手軸に直交している。第1圧縮エレメント20は、この例では、ベース部60に固定されており、ベース部60に対して移動することができない。第2圧縮エレメント40は、第1ヒンジ機構72によって第1レバー70に連結され、第1位置と第2位置との間で定められた経路に従って移動または変位される。第1位置では、骨栓圧縮器15は、開状態、または分離状態にあり、一方、第2位置では、骨栓圧縮器15は、後でより詳細に説明するように、閉状態にある。閉状態は、第1および第2レバー70、71のいずれか1つを(この例では下方に)押すことによって、開状態から遷移することができる。
【0020】
トグルクランプ機構は、ニーレバー原理で動作し、少ない力で操作できるのが利点である。さらに、デッドセンター位置(ジョイントの3つのヒンジまたはポイントのアラインメント)を超えると、ロックまたは自己拘束が保証される。トグルクランプは、圧縮力を増大させ、非常に高いクランプ力を得ることができる。理論的には、第1レバーと第2レバーの位置が一致した瞬間に、無限の圧縮力が発生する。
【0021】
第1圧縮エレメント20は、第1中心軸または長手方向軸A1(第1凹部中心軸)を規定する第1凹部(圧縮キャビティまたはモールドキャビティ)21から構成される。第1凹部21は、この例では、直径が一定の円筒部分22と、第2内周IC2と呼ばれるその最小の円周(または第1凹部は360°全回転にわたって延びないのでより正確にはその最小の仮想円周)とテーパ角α1を有するテーバ形状の先細部23とを含む部分テーパ凹部としてサイズおよび形状が決定される。本実施例では、形状が全体的に収束するまたは部分的に収束すると言われる場合、形状外形(複数可)またはそれ/それらの仮想延長(複数可)(または側面プロファイル外形またはそれらの仮想延長)が収束することを意味する。本実施例では、先細部23は、第1凹部21の中央第3部分において収束を開始する。あるいは、先細部23は、第1凹部の深さまたは長さD1に沿った任意の位置で開始することができ、または、凹部の奥行きD1全体にわたって先細形状となっていてもよい。本明細書において、収束する凹部または表面とは、第1凹部端が反対側の第2凹部端と比較してより小さい周長を有することを意味する。収束効果は、直線曲線に沿った先細り効果によって行われることもあるが、代わりに、曲線または不規則曲線、あるいはそれらの任意の組み合わせに沿って行われることもある。収束効果により、平均円周の減少がもたらされる。また、収束効果は、キャビティの形状を段階的に変化させることによっても生じ得る。
【0022】
第1圧縮エレメント20と同様に、また第2圧縮エレメント40は、第2中心軸または長手方向軸A2(第2キャビティ中心軸)を規定する第2凹部(圧縮またはモールドキャビティ)41から構成される。本実施例では、第2凹部41の形状およびサイズは、第1凹部の形状およびサイズと相補的であるか、または鏡像である。言い換えれば、第2凹部41は、第2定径部42と、第3内周IC3と呼ばれるその最小の円周(第2凹部は360°全回転にわたって延びていないのでより正確にはその最小の仮想円周)とテーパ角α2を有する第2先細部43とを含む段付きキャビティのサイズおよび形状を有している。本実施例では、先細部43は、第2凹部41の中央3分の1の位置で収束を開始する。あるいは、収束部分は、第2キャビティ深さまたは長さD2に沿った任意の位置で開始することができ、または、完全なキャビティ深さD2にわたって延在することができる。本実施例では、第1キャビティ深さD1は、第2キャビティ深さD2に実質的に等しい。第1および第2凹部は、それぞれの中心または回転軸A1、A2を中心に、少なくとも120°の範囲に延設されてもよく、より具体的には160°~200°の間で延設されてもよい。
【0023】
後述するように、圧縮ステップの結果として、また先細りの結合空間の形状のおかげで、圧縮された骨栓端は、反対側の端と比較してより小さな円周長を有する。骨栓を圧縮できるように、第2内周IC2および第3内周IC3のうちの少なくとも1つは、移植用器具の第1内周IC1、および/または骨栓の第1外径OC1よりも小さい。本明細書において、円周という語は、湾曲した幾何学図形または物体の包囲境界(またはその長さ)を説明するために使用されることに留意されたい。より具体的には、外周という語は、円筒の円形の包囲境界を説明するために使用されてもよく、内周は、チューブの内周を説明するために使用されてもよい。本実施例では、非圧縮骨栓は円柱形状であるが、「外周」という語は、円形の境界線に限らず、周囲、境界、境界、周縁など、対象物の周囲の一般的な距離を定義するものでもある。例えば、一実施例によれば、単語「外周」は、楕円形の要素または空間の境界を説明することができる。多角形、または不規則な形状などの他の形状も、円周を形成する(平均的な)外部または内部の境界を有する。
【0024】
本実施例では、凹部21,41の少なくとも一方は、骨栓固定用のスパイク25を少なくとも1つ有している。本実施例では、スパイクは、第1および第2凹部軸A1,A2に対して実質的に直交するように配向されている。スパイク(複数可)の目的は、後に描かれるように、第1構成から第2構成への移行の間(圧縮中)に骨栓を固定させることである。この遷移の間、両方の凹部は、骨栓を反対側から圧縮するように構成される。圧縮力に対する反応として、また、骨栓に収束する先端が生じることによって、骨栓が凹部から並進する傾向にある場合がある。スパイクは、この不要な動きを抑制するように設計されている。
【0025】
第1構成では、第1凹部21および第2凹部41は、第1サイズおよび/または形状の骨栓を受け入れるために間隔を空けて配置される。これは、開放または分離された凹部が、凹部内または凹部間の骨栓の配置のために十分なクリアランスを提供することを意味する。図から分かるように、圧縮エレメント20、40の少なくとも1つ(この例では、第1圧縮エレメント)は、第1サイズの骨栓がその圧縮前にこのスペースに適合できるように、それぞれの凹部の隣に拡大されたスペースを有している。第2構成では、第1および第2凹部21、41の組み合わせにより形成された結合空間(ほぼ回転対称)の容積は、圧縮されていない(未圧縮の)骨栓の容積より小さい。骨栓の圧縮により、骨栓の形状を変更し、サイズを変更することができる。第2構成では、第1および第2凹部は、この例では第1または第2凹部軸と一致する第3の中心軸A3または結合空間の中心軸を規定する結合空間を形成する(第2構成において)。本実施例では、凹部21、41の相対運動は、直線経路に沿った直線運動(すなわち、並進運動)である。この運動を容易にするために、ベース部60および第2圧縮エレメント40は、それぞれ第1ガイドエレメント61および第2ガイドエレメント45を含む。これらのエレメントは相補的な形状を有し、互いにスライド係合するように構成される。より具体的には、この例のベース部60は、第2圧縮エレメントの係合部(レールの形状に対して相補的な形状を有する)とスライド係合するように配置されたレール61を備え、第2ガイドエレメント45がレールとしての第1ガイドエレメント61に沿ってスライドできる。本実施例では、並進自由度は1つだけである。あるいは、第2ガイドエレメント45がレールを形成し、第1ガイドエレメントがレールの形状に対して相補的な形状を有してもよい。
【0026】
代替的にまたは追加的に、第1および第2圧縮エレメントはヒンジで接続されてもよく、結合空間を開閉できる接続手段を提供する。
【0027】
配置の正確さを提供するために、第1および第2凹部21、41の少なくとも一方は、圧縮されていない骨栓を正確に配置するための深さ基準として機能する後壁26を含んでいる。開口部または窓27は、
図4A~
図4Kを参照して後で描かれるように、配置ステップの間の余分な補助として機能する。さらに、圧縮エレメントの少なくとも1つ(この例では、第1圧縮エレメント20)は、ドリルビット140(
図4G参照)を受け入れるサイズおよび形状の、中心軸A4を有する掘削チャネルまたはトンネル28を備え、掘削チャネルは、少なくとも1つの凹部内に延び、閉状態において結合空間の中心軸A3に向けて配置される。この例では、軸A3およびA4は、交差しているか、または実質的に交差している。ドリルチャネルは、骨栓を通して中心的に穴を開けるために使用される。この穴は、作成された穴を通して縫合糸をループさせるためのものである。ドリルチャネルは、1.5mmと3.5mmとの間の直径、より具体的には1.8mmと2.5mmとの間の直径を有してよい。ドリルチャネルの中心は、3mmと11mmの間、より具体的には7mmと9mmの間の距離で後壁26から間隔をあけて配置される。
【0028】
図4A~
図4Kは、骨栓90を再形成するために骨栓圧縮器15を動作させるステップを示す図である。
図4Aは、第1構成にある骨栓圧縮器を描いている。円筒形の骨栓は、器具の前に示されている。
図4Bおよび4Cは、骨栓90が第1および第2凹部21、41の間の骨栓圧縮器に挿入されている状況を描いている。骨栓は、第1凹部21の後壁26に達するまで、その空間に挿入される。
図4Dは、閉状態にある骨栓圧縮器15を示す。ニーレバー原理によるトグルクランプ機構により、デッドポジションに到達すると同時に、理論的に無限大の圧縮力が骨栓に作用する。デッドポジションは、結合空間の閉/開状態の全てのヒンジの中心軸(ヒンジごとに1軸)が1つの単一平面上に位置する。
図4Eおよび4Fは、骨栓圧縮器が過度に伸長された構成またはロックされた構成にあることを示す。デッドポジション96を超えることによって、自己制限またはロックが実現される。
図4Gおよび4Hは、骨栓を貫通する穴を示す。ドリルチャネル28は、骨栓90の中心に向かってドリルビットを案内し、または方向付ける。
図4Iおよび
図4Jは、第2サイズおよび/または形状を有する再形成された骨栓を骨栓圧縮器15から取り外す様子を示している。
図4Kは、テーパ角α3を有するテーパ端部94と縫合穴95を含む再形成された骨栓を示す。したがって、この例では、骨栓は、少なくとも部分的に円錐形の形状を有する。先細り角度α1、α2、α3は、1°~70°、またはより具体的には5°~60°、または10°~20°の間であってよいことに留意されたい。
【0029】
図5Aおよび
図5Bは、骨栓圧縮器の代替設計を示し、器具は、第1端130および反対側の第2端131、および長さ「L」を有する長い第1レバー70から構成される。
図5Aおよび
図5Bは、それぞれ、開状態および閉状態における骨栓圧縮器を描いている。第1レバーは、この例では、第1端130で第1接続機構72によって第2凹部41に回転可能に結合される。この例では、第1接続機構72は、ヒンジである。第2端部131は、ベース部60上に配置された案内面、案内経路、または案内表面133に対して係合し、瞬時の接触領域または接触面132と嵌合する。接触面は、この例では、係合要素の一部であり、この場合、ピンである。したがって、接触面132は、案内経路133によって少なくとも部分的に区切られた案内スロット内に配置される。経路と第2端部131の組み合わせは、インスタント回転中心ICORを形成する。クランプの動作中、インスタント接触面は、案内経路133に沿って移動する。この例では、案内経路は、ベースから上方に延びる突出部137上に配置された座面134である。座面134は、第1凹部および第2凹部に向けられる。さらに、案内経路は、経路開始部135と経路終了部136とから構成される。
【0030】
この例では、第1および第2凹部21,41は、移動方向DOMにスライドして係合される。
図5Aは、骨栓圧縮器が開状態であることを示している。この開状態では、第1レバーは、移動方向DOMに対して第1鋭角AA1で配向している。
図5Bは、閉状態にある骨栓圧縮器を示す。この閉状態において、第1レバーは、移動方向DOMに対して第2鋭角AA2で配向され、AA2はAA1よりも小さい。さらに、本実施例では、接触面132は、閉状態では、開状態よりも第1凹部に近い位置にある。好ましくは、骨栓に最大限の圧縮力を加えるために、第2鋭角はゼロに近いか、または実質的にゼロである。本実施例では、案内経路は曲線であるが、代替的に、案内経路は直線であってもよい(DOMに対して直交してまたは実質的に直交して延びていてもよいし、直線でDOMに対して角度を付けてもよい。
【0031】
図6は、骨栓圧縮器のさらに別の変形例を示す図である。この変形例は、
図5Aおよび5Bの変形例と非常に類似しているが、接触面を有する係合要素がスロット内に配置されておらず、スロットの一部ではない座面134上を滑動するという相違点がある。
【0032】
図7のフローチャートは、骨栓圧縮器15を操作するステップをまとめたものである。ステップ101において、器具が開放構成である間に、骨栓90が第1凹部21と第2凹部41の間の空間に挿入される。この構成では、第1および第2レバー70、71は、器械のベース部60に対して上昇位置にある。ステップ103において、骨栓圧縮器15は、第1および第2レバーが、ベース部に対して実質的に平行であるか、またはデッドポジションを超えた、反対の非上昇位置に達するように、レバーの少なくとも一方を押し下げることによって閉じられる。骨栓圧縮器15を閉じることによって、骨栓が結合空間の形状通りの形状に変化する。ステップ105において、オプションとして、骨栓の中心軸または長手方向軸92に実質的に直交するように、骨栓を貫通する穴を開けてもよい。ステップ107において、第1および第2レバーを持ち上げることによって骨栓圧縮器15を開く。これにより、第2エレメント40がレール61に沿ってスライド移動する。ステップ109において、形状およびサイズが変化した骨栓が、骨栓圧縮器から取り出される。
【0033】
本実施形態に係る骨栓圧縮器は、卓上型として設計されている。つまり、器具を器具台上に静置することができる。このため、器具は、大型で安定したベース部60を含む。あるいは、骨栓圧縮器は、例えば一対のペンチのような形状の、手持ち式の器具であってもよい。
【0034】
上述したように、骨栓圧縮器は、滑らかな内面を有する第1および第2凹部21、41を含む。代替的に、凹部の全体または少なくとも一部の内表面は、骨栓と凹部表面すなわち圧縮表面の間の摩擦を改善するために、粗い構造および/または軸方向、同心円方向または斜めのリブなどを含んでもよい。
【0035】
要約すると、骨栓90を再形成するための骨栓圧縮器15が上述された。一実施例の骨栓圧縮器15は、第1凹部21を含む第1圧縮エレメント20と、第2凹部41を含む第2圧縮エレメント40と、第1圧縮エレメント20および第2圧縮エレメント40を支持するためのベース部60と、を備える。第1圧縮エレメント20および第2圧縮エレメント40の少なくとも一方は、それぞれの圧縮エレメント20、40の第1位置と第2位置との間で、他の圧縮エレメント20、40に対して、または互いに相対的に移動するように構成されている。第1位置では、骨栓圧縮器15は開放構成を形成し、その際、第1および第2凹部21、41は、実質的に非圧縮状態の骨栓90が第1凹部21および第2凹部41またはそれらのそれぞれの圧縮面の間の空間に挿入されることを可能にする、互いから間隔をあけて配置される。であり、第2位置では、骨栓圧縮器15は、閉状態を形成し、この構成では、第1および第2凹部21、41、または第1および第2圧縮エレメントは、結合空間に受け入れられた骨栓を圧縮するための第3の結合空間を形成するために、互いに押しつけられるように構成されている。結合空間は、少なくとも部分的にテーパ状または収束/収縮形状を有する。結合空間は、骨栓と直接または親密に接触するように構成された圧縮面を有し、圧縮面は、その結合空間中心軸A3に対して少なくとも300°または340°、好ましくは実質的に360°にわたって延在している。
【0036】
本発明を図面および前述の説明で詳細に図示および説明したが、このような図示および説明は例示的または例示的なものであり、本発明は開示された実施形態に限定されるものではないとみなされる。他の実施形態および変形例は、図面、開示および添付の請求項の検討に基づいて、請求された発明を実施する際に、当業者によって理解され、達成されることが可能である。例えば、第1および第2圧縮エレメントの両方が互いに対して移動し得るように、骨栓圧縮器を配置することが可能である。さらなる実施形態は、少なくとも2つの設計変形の教示を組み合わせることによって得ることができる。
【0037】
特許請求の範囲において、「備えた」という単語は他の要素やステップを排除するものではなく、名詞は複数を排除するものではない。異なる特徴が相互に異なる従属請求項に記載されているという事実だけでは、これらの特徴の組合せが有利に使用できないことを示すものではない。