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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】メッセージフィルタリング方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/40 20180101AFI20240806BHJP
   H04W 4/44 20180101ALI20240806BHJP
   H04W 4/46 20180101ALI20240806BHJP
   H04W 48/18 20090101ALI20240806BHJP
   H04W 76/23 20180101ALI20240806BHJP
【FI】
H04W76/40
H04W4/44
H04W4/46
H04W48/18 110
H04W76/23
【請求項の数】 28
(21)【出願番号】P 2023538989
(86)(22)【出願日】2021-11-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-12
(86)【国際出願番号】 CN2021132866
(87)【国際公開番号】W WO2022135006
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2023-07-26
(31)【優先権主張番号】202011570800.9
(32)【優先日】2020-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ヤーン,ミヤオ
(72)【発明者】
【氏名】リー,ミーンチャオ
【審査官】吉倉 大智
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/092742(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0351966(US,A1)
【文献】国際公開第2020/068991(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0349730(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
IEEE 802.11
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端末に適用されるメッセージフィルタリング方法であって、
前記第1端末によって第3端末への第1ユニキャスト接続を確立し、前記第1端末によって前記第1ユニキャスト接続に基づいて第1アイデンティティと第1アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶することを有し、前記第1アイデンティティは前記第3端末の一意の識別子であり、前記第1アプリケーション識別子は前記第3端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子である、前記方法において、
第2端末によってブロードキャストされる第1メッセージを受信することであり、前記第1メッセージは第2アイデンティティ及び第2アプリケーション識別子を含み、前記第2アイデンティティは前記第2端末の一意の識別子であり、前記第2アプリケーション識別子は前記第2端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子である、ことと、
前記第2アイデンティティが前記第1アイデンティティと同じであり、前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致する場合に、前記第1端末によって前記第2端末への第2ユニキャスト接続を確立することを拒否することと
を有する方法。
【請求項2】
前記第1アイデンティティは、前記第3端末の媒体アクセス制御MACアドレスであり、前記第2アイデンティティは、前記第2端末のMACアドレスであり、前記第1アプリケーション識別子は、第1アプリケーションの識別子又は前記第1アプリケーションの前記識別子のマッピング値のうちの少なくとも1つを含み、前記第2アプリケーション識別子は、第2アプリケーションの識別子又は前記第2アプリケーションの前記識別子のマッピング値のうちの少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1アプリケーション識別子が前記第1アプリケーションの前記識別子であり、前記第2アプリケーション識別子が前記第2アプリケーションの前記識別子である場合に、前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致するとは、前記第2アプリケーションの前記識別子が前記第1アプリケーションの前記識別子と同じであることを意味する、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1アプリケーション識別子が前記第1アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値であり、前記第2アプリケーション識別子が前記第2アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値である場合に、前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致するとは、前記第2アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値が前記第1アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値と同じであることを意味する、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第1アプリケーション識別子が前記第1アプリケーションの前記識別子及び前記第1アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値を含み、前記第2アプリケーション識別子が前記第2アプリケーションの前記識別子及び前記第2アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値を含む場合に、前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致するとは、前記第2アプリケーションの前記識別子が前記第1アプリケーションの前記識別子と同じであり、前記第2アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値が前記第1アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値と同じであることを意味する、
請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記第1メッセージは識別エリアを更に含み、前記識別エリアは、前記第2端末によってサポートされる第2アプリケーションのサービス範囲を示すために使用され、前記方法は、
前記第2アイデンティティが前記第1アイデンティティとは異なるか、又は前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致しない場合に、前記識別エリアを取得することと、
前記第1端末が前記識別エリアに位置していない場合に、前記第1端末によって、前記第2端末への前記第2ユニキャスト接続を確立することを拒否することと
を更に有する、
請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記方法は、
前記第2アイデンティティが前記第1アイデンティティとは異なるか、又は前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致せず、前記第1端末が前記識別エリアに位置している場合に、前記第1メッセージに応答して、前記第2ユニキャスト接続を確立し、前記第2アイデンティティと前記第2アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶することを更に有する、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、
前記第2ユニキャスト接続を確立した後、前記第1端末が前記識別エリアにもはや位置していない場合に、前記第2アイデンティティと前記第2アプリケーション識別子との間の前記記憶されたマッピング関係を削除することを更に有する、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第1アイデンティティと前記第1アプリケーション識別子との間の前記マッピング関係は、マッピング情報に記憶される、
請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記マッピング情報は、前記第1端末のネットワークレイヤ又はメッセージレイヤで記憶される、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2アイデンティティは、前記第1メッセージ内のソースレイヤ2識別子であり、前記第2アプリケーションの前記識別子は、前記第1メッセージ内のアプリケーション識別子であり、前記第2アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値は、前記第1メッセージ内のあて先レイヤ2識別子である、
請求項2乃至のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記第1メッセージは、ユニキャストサービスアナウンスメントであり、前記第1メッセージは、専用サービスアナウンスメントDSAによって運ばれる、
請求項1乃至11のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記第2端末は、路側機RSU又は車載器OBUである、
請求項1乃至12のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
第3端末への第1ユニキャスト接続を確立し、前記第1ユニキャスト接続に基づいて第1アイデンティティと第1アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶するメッセージフィルタリング装置であって、前記第1アイデンティティは前記第3端末の一意の識別子であり、前記第1アプリケーション識別子は前記第3端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子である、前記装置において、
第2端末によってブロードキャストされる第1メッセージを受信するよう構成される受信ユニットであり、前記第1メッセージは第2アイデンティティ及び第2アプリケーション識別子を含み、前記第2アイデンティティは前記第2端末の一意の識別子であり、前記第2アプリケーション識別子は前記第2端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子である、前記受信ユニットと、
前記第2アイデンティティが前記第1アイデンティティと同じであり、前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致する場合に、前記第2端末への第2ユニキャスト接続を確立することを拒否するよう構成される処理ユニットと
を有する装置。
【請求項15】
前記第1アイデンティティは、前記第3端末の媒体アクセス制御MACアドレスであり、前記第2アイデンティティは、前記第2端末のMACアドレスであり、前記第1アプリケーション識別子は、第1アプリケーションの識別子又は前記第1アプリケーションの前記識別子のマッピング値のうちの少なくとも1つを含み、前記第2アプリケーション識別子は、第2アプリケーションの識別子又は前記第2アプリケーションの前記識別子のマッピング値のうちの少なくとも1つを含む、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記第1アプリケーション識別子が前記第1アプリケーションの前記識別子であり、前記第2アプリケーション識別子が前記第2アプリケーションの前記識別子である場合に、前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致するとは、前記第2アプリケーションの前記識別子が前記第1アプリケーションの前記識別子と同じであることを意味する、
請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第1アプリケーション識別子が前記第1アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値であり、前記第2アプリケーション識別子が前記第2アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値である場合に、前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致するとは、前記第2アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値が前記第1アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値と同じであることを意味する、
請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記第1アプリケーション識別子が前記第1アプリケーションの前記識別子及び前記第1アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値を含み、前記第2アプリケーション識別子が前記第2アプリケーションの前記識別子及び前記第2アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値を含む場合に、前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致するとは、前記第2アプリケーションの前記識別子が前記第1アプリケーションの前記識別子と同じであり、前記第2アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値が前記第1アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値と同じであることを意味する、
請求項15に記載の装置。
【請求項19】
前記第1メッセージは識別エリアを更に含み、前記識別エリアは、前記第2端末によってサポートされる第2アプリケーションのサービス範囲を示すために使用され、前記処理ユニットは、
前記第2アイデンティティが前記第1アイデンティティとは異なるか、又は前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致しない場合に、前記識別エリアを取得し、
前記装置が前記識別エリアに位置していない場合に、前記第2端末への前記第2ユニキャスト接続を確立することを拒否する
よう更に構成される、
請求項14乃至18のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記処理ユニットは、
前記第2アイデンティティが前記第1アイデンティティとは異なるか、又は前記第2アプリケーション識別子が前記第1アプリケーション識別子と一致せず、前記装置が前記識別エリアに位置している場合に、前記第1メッセージに応答して、前記第2ユニキャスト接続を確立し、前記第2アイデンティティと前記第2アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶するよう更に構成される、
請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記処理ユニットは、
前記第2ユニキャスト接続を確立した後、前記装置が前記識別エリアにもはや位置していない場合に、前記第2アイデンティティと前記第2アプリケーション識別子との間の前記記憶されたマッピング関係を削除するよう更に構成される、
請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記第1アイデンティティと前記第1アプリケーション識別子との間の前記マッピング関係は、マッピング情報に記憶される、
請求項14乃至21のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記マッピング情報は、前記装置のネットワークレイヤ又はメッセージレイヤで記憶される、
請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記第2アイデンティティは、前記第1メッセージ内のソースレイヤ2識別子であり、前記第2アプリケーションの前記識別子は、前記第1メッセージ内のアプリケーション識別子であり、前記第2アプリケーションの前記識別子の前記マッピング値は、前記第1メッセージ内のあて先レイヤ2識別子である、
請求項15乃至18のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記第1メッセージは、ユニキャストサービスアナウンスメントであり、前記第1メッセージは、専用サービスアナウンスメントDSAによって運ばれる、
請求項14乃至24のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
前記第2端末は、路側機RSU又は車載器OBUである、
請求項14乃至25のうちいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
プログラム命令が記憶されているコンピュータ可読媒体であって、
前記プログラム命令は、請求項1乃至13のうちいずれか一項に記載の方法を実施するために使用される、
コンピュータ可読媒体。
【請求項28】
メモリ及びプロセッサを有するメッセージフィルタリング装置であって、
コンピュータプログラム命令が前記メモリに記憶されており、
前記プロセッサは前記コンピュータプログラム命令を実行して、前記装置が請求項1乃至13のうちいずれか一項に記載の方法を実行するようにする、
メッセージフィルタリング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、車両のインターネットの分野に、特に、メッセージフィルタリング方法及び装置に関係がある。
【背景技術】
【0002】
動作中の車両が増え続けると、道路容量は徐々に飽和して、交通混雑や交通事故などの問題がますます顕著になる。車両とX(人々、車両、道路、集団、など)との間のインテリジェント情報の交換及び共有は、車両のインターネット(Internet of Vehicle,IOV)技術に基づいて実装することができる。このようにして、車両は、交通情報、防犯警報情報などをタイムリーに取得することができ、それによって、交通混雑を緩和し、交通事故を回避し、交通安全リスクをある程度軽減する。
【0003】
インテリジェントな車両のインターネットの発展に伴って、例えば、車両近距離支払いや車両身元識別などの、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)に基づいたV2X(Vehicle to Everyting)ユニキャストサービスに対する要求が、徐々に高まっている。V2I(Vehicle to Infrastructure)ユニキャスト確立プロセスが一例として使用される。路側機(Roadside Unit,RSU)は、ユニキャストサービスアナウンスメント(例えば、サービス確立案内)を周期的にブロードキャストして、周囲の車両に通知する。ユニキャストサービスアナウンスメントを受信した後、周囲の車両は、ユニキャストサービスアナウンスメントに対してパーシング動作、例えば署名の妥当性検証を実行し、実際のサービス要件に基づいて、ユニキャストサービスアナウンスメントに基づいたRSUへのユニキャスト接続を確立する必要がある。
【0004】
ユニキャストサービスアナウンスメントは周期的に送信されるので、RSUへのユニキャスト接続を既に確立している車両は、RSUによってブロードキャストされるユニキャストサービスアナウンスメントを依然として受信及びパースし、それによって、車両の計算資源を大いに消費し、メッセージ処理効率を低下させる。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施形態は、同じデバイスによって送信され、同じアプリケーションサービスを示す繰り返し受信されるメッセージを端末がフィルタリングすることができ、それによって、端末によって消費される計算資源を削減し、かつ、メッセージ処理効率を向上させるように、メッセージフィルタリング方法及び装置を開示する。
【0006】
第1の態様に従って、本願の実施形態は、第1端末に適用されるメッセージフィルタリング方法であって、第1端末によって第3端末への第1ユニキャスト接続を確立し、第1端末によって第1ユニキャスト接続に基づいて第1アイデンティティと第1アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶することを含み、第1アイデンティティは第3端末の一意の識別子であり、第1アプリケーション識別子は第3端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子である、方法において、第2端末によってブロードキャストされる第1メッセージを受信することであり、第1メッセージは第2アイデンティティ及び第2アプリケーション識別子を含み、第2アイデンティティは第2端末の一意の識別子であり、第2アプリケーション識別子は第2端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子である、ことと、第2アイデンティティが第1アイデンティティと同じであり、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致する場合に、第1端末によって第2端末への第2ユニキャスト接続を確立することを拒否することとを含む方法を提供する。
【0007】
上記の方法では、第1メッセージに対応する、第2アイデンティティと第2アプリケーション識別子との間のマッピング関係が、前記第1端末によって確立されている第1ユニキャスト接続に対応する、第1アイデンティティと第1アプリケーション識別子との間のマッピング関係と同じであるときに、第1端末は第1メッセージを破棄し、第2端末への第2ユニキャスト接続を確立しない。このようにして、端末は、同じデバイスによって送信され、同じアプリケーションサービスを示す繰り返し受信されるメッセージをフィルタリングし、それによって、端末によって消費される計算資源を削減し、かつ、メッセージ処理効率を向上させる。
【0008】
第1の態様の可能な実施において、第1アイデンティティは、第3端末の媒体アクセス制御MACアドレスであり、第2アイデンティティは、第2端末のMACアドレスであり、第1アプリケーション識別子は、第1アプリケーションの識別子又は第1アプリケーションの識別子のマッピング値のうちの少なくとも1つを含み、第2アプリケーション識別子は、第2アプリケーションの識別子又は第2アプリケーションの識別子のマッピング値のうちの少なくとも1つを含む。
【0009】
上記の実施の実施中に、第1アイデンティティは第3端末を一意に表し、第2アイデンティティは第2端末を一意に表し、第1アプリケーション識別子は、第3端末によって提供される第1アプリケーションを一意に表し、第2アプリケーション識別子は、第2端末によって提供される第2アプリケーションを一意に表す。従って、第2端末が第3端末と同じであるかどうかは、第2アイデンティティが第1アイデンティティと同じであるかどうかを比較することによって決定されてよく、第2アプリケーションが第1アプリケーションと同じであるかどうかは、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と同じであるかどうかを比較することによって決定されてよい。これは、同じデバイスによって送信され、同じアプリケーションサービスを示す繰り返し受信されるメッセージを第1端末がフィルタリングするのを助け、それによって、端末によって消費される計算資源を有効に削減する。
【0010】
第1の態様の可能な実施において、第1アプリケーション識別子が第1アプリケーションの識別子であり、第2アプリケーション識別子が第2アプリケーションの識別子である場合に、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致するとは、第2アプリケーションの識別子が第1アプリケーションの識別子と同じであることを意味する。
【0011】
上記の実施の実施中に、第2端末が第3端末と同じであるという前提で、第2アプリケーションの識別子が第1アプリケーションの識別子と同じである場合に、それは、第2端末及び第3端末が同じアプリケーションを更に提供していることを示す。この場合に、第1端末は、第1メッセージを直接フィルタリングすることができ、それによって、端末によって消費される計算資源を有効に削減し、かつ、メッセージ処理効率を向上させる。
【0012】
第1の態様の可能な実施において、第1アプリケーション識別子が第1アプリケーションの識別子のマッピング値であり、第2アプリケーション識別子が第2アプリケーションの識別子のマッピング値である場合に、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致するとは、第2アプリケーションの識別子のマッピング値が第1アプリケーションの識別子のマッピング値と同じであることを意味する。
【0013】
上記の実施の実施中に、第2端末が第3端末と同じであるという前提で、第2アプリケーションの識別子のマッピング値が第1アプリケーションの識別子のマッピング値と同じである場合に、それは、第2端末及び第3端末が同じアプリケーションサービスを更に提供していることを示す。この場合に、第1端末は、第1メッセージを直接フィルタリングすることができ、それによって、端末によって消費される計算資源を有効に削減し、かつ、メッセージ処理効率を向上させる。
【0014】
第1の態様の可能な実施において、第1アプリケーション識別子が第1アプリケーションの識別子及び第1アプリケーションの識別子のマッピング値を含み、第2アプリケーション識別子が第2アプリケーションの識別子及び第2アプリケーションの識別子のマッピング値を含む場合に、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致するとは、第2アプリケーションの識別子が第1アプリケーションの識別子と同じであり、第2アプリケーションの識別子のマッピング値が第1アプリケーションの識別子のマッピング値と同じであることを意味する。
【0015】
上記の実施の実施中に、第2端末が第3端末と同じであるという前提で、第2アプリケーションの識別子が第1アプリケーションの識別子と同じであり、第2アプリケーションの識別子のマッピング値が第1アプリケーションの識別子のマッピング値と同じである場合に、それは、第2端末及び第3端末が同じアプリケーションサービスを更に提供していることを示す。この場合に、第1端末は、第1メッセージを直接フィルタリングすることができ、それによって、端末によって消費される計算資源を有効に削減し、かつ、メッセージ処理効率を向上させる。
【0016】
第1の態様の可能な実施において、第1メッセージは識別エリアを更に含み、識別エリアは、第2端末によってサポートされる第2アプリケーションのサービス範囲を示すために使用され、方法は、第2アイデンティティが第1アイデンティティとは異なるか、又は第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致しない場合に、識別エリアを取得することと、第1端末が識別エリアに位置していない場合に、第1端末によって、第2端末への第2ユニキャスト接続を確立することを拒否することとを更に含む。
【0017】
上記の実施の実施中に、第2端末が第3端末とは異なるか、又は第2端末によって提供される第2アプリケーションが第3端末によって提供される第1アプリケーションとは異なるときに、第1メッセージは、識別エリアを取得するようパースされる必要がある。第1端末が識別エリアに位置しない場合に、それは、第1端末が、第2端末によってサポートされる第2アプリケーションのサービス範囲内に現在ないことを示す。従って、第1メッセージは第1端末と無関係であり、第1端末は第1メッセージを直接フィルタリングすることができ、それによって、メッセージ処理効率を向上させる。
【0018】
第1の態様の可能な実施において、第2アイデンティティが第1アイデンティティとは異なるか、又は第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致せず、第1端末が識別エリアに位置している場合に、前記第1メッセージに応答して、第1端末は、第2端末への第2ユニキャスト接続を更に確立してよく、第2アイデンティティと第2アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶する。
【0019】
上記の実施の実施中に、第2端末が第3端末とは異なるか、又は第2端末によって提供される第2アプリケーションが第3端末によって提供される第1アプリケーションとは異なり、第1端末が、第2端末によってサポートされる第2アプリケーションのサービス範囲に位置しているときに、第1メッセージに応答して、第1端末は、第2端末への第2ユニキャスト接続を確立し、第2ユニキャスト接続に基づく、第2アイデンティティと第2アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶し、それによって、ユニキャスト接続の即時の確立を実装し、かつ、ユニキャストインタラクション効率を向上させる。
【0020】
第1の態様の可能な実施において、第1端末が第2端末への第2ユニキャスト接続を確立した後、第1端末が識別エリアにもはや位置していない場合に、第1端末は、第2アイデンティティと第2アプリケーション識別子との間の記憶されたマッピング関係を削除する。
【0021】
上記の実施の実施中に、第2ユニキャスト接続の確率が完了した後、第1端末が、第2端末によってサポートされる第2アプリケーションのサービス範囲にもはや位置していない場合に、第1端末は、第2ユニキャスト接続に対応する、第2アイデンティティと第2アプリケーション識別子との間のマッピング関係を削除する必要がある。従って、第1端末が第2アプリケーションのサービス範囲に再び位置するときに、受信された第1メッセージは、誤ってフィルタリングされることを防がれ得る。
【0022】
第1の態様の可能な実施において、第1アイデンティティと第1アプリケーション識別子との間のマッピング関係は、マッピング情報に記憶される。
【0023】
第1の態様の可能な実施において、マッピング情報は、第1端末のネットワークレイヤ又はメッセージレイヤで記憶される。
【0024】
上記の実施の実施中に、マッピング情報が第1端末のネットワークレイヤで記憶される場合に、マッピング情報は、クロスレイヤプリミティブを使用することによってネットワークレイヤによって確立及び保持され、第1メッセージはネットワークレイヤに基づいてフィルタリングされ、それによって、第1端末での上位レイヤ資源の消費を有効に回避する。マッピング情報が第1端末のメッセージレイヤで記憶される場合に、マッピング情報は、メッセージレイヤによって直接確立及び保持され、クロスレイヤプリミティブは使用される必要がない。動作は単純である。
【0025】
第1の態様の可能な実施において、第2アイデンティティは、第1メッセージ内のソースレイヤ2識別子であり、第2アプリケーションの識別子は、第1メッセージ内のアプリケーション識別子であり、第2アプリケーションの識別子のマッピング値は、第1メッセージ内のあて先レイヤ2識別子である。
【0026】
上記の実施の実施中に、第2アイデンティティは第1メッセージのフィールド、つまりソースレイヤ2識別子であってよく、第2アプリケーションの識別子は第1メッセージ内のフィールド、つまりアプリケーション識別子であってよく、第2アプリケーションの識別子のマッピング値は、第1メッセージのフィールド、つまりあて先レイヤ2識別子であってよい。
【0027】
第1の態様の可能な実施において、第1メッセージは、ユニキャストサービスアナウンスメントであり、第1メッセージは、専用サービスアナウンスメントDSAによって運ばれる。
【0028】
第1の態様の可能な実施において、第2端末は、路側機RSU又は車載器OBUである。
【0029】
上記の実施の実施中に、第1端末と路側機RSUとの間のユニキャストインタラクションの効率は向上することができ、あるいは、第1端末と車載器OBUとの間のユニキャストインタラクションの効率は向上することができる。
【0030】
第2の態様に従って、本願の実施形態は、第3端末への第1ユニキャスト接続を確立し、第1ユニキャスト接続に基づいて第1アイデンティティと第1アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶するメッセージフィルタリング装置であって、第1アイデンティティは第3端末の一意の識別子であり、第1アプリケーション識別子は第3端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子である、装置において、第2端末によってブロードキャストされる第1メッセージを受信するよう構成される受信ユニットであり、第1メッセージは第2アイデンティティ及び第2アプリケーション識別子を含み、第2アイデンティティは第2端末の一意の識別子であり、第2アプリケーション識別子は第2端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子である、受信ユニットと、第2アイデンティティが第1アイデンティティと同じであり、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致する場合に、第2端末への第2ユニキャスト接続を確立することを拒否するよう構成される処理ユニットとを含む装置を提供する。
【0031】
第1アイデンティティは、第3端末の媒体アクセス制御MACアドレスであり、第2アイデンティティは、第2端末のMACアドレスであり、第1アプリケーション識別子は、第1アプリケーションの識別子又は第1アプリケーションの識別子のマッピング値のうちの少なくとも1つを含み、第2アプリケーション識別子は、第2アプリケーションの識別子又は第2アプリケーションの識別子のマッピング値のうちの少なくとも1つを含む。
【0032】
第2の態様の可能な実施において、第1アプリケーション識別子が第1アプリケーションの識別子であり、第2アプリケーション識別子が第2アプリケーションの識別子である場合に、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致するとは、第2アプリケーションの識別子が前記第1アプリケーションの識別子と同じであることを意味する。
【0033】
第2の態様の可能な実施において、第1アプリケーション識別子が第1アプリケーションの識別子のマッピング値であり、第2アプリケーション識別子が第2アプリケーションの識別子のマッピング値である場合に、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致するとは、第2アプリケーションの識別子のマッピング値が第1アプリケーションの識別子のマッピング値と同じであることを意味する。
【0034】
第2の態様の可能な実施において、第1アプリケーション識別子が第1アプリケーションの識別子及び第1アプリケーションの識別子のマッピング値を含み、第2アプリケーション識別子が第2アプリケーションの識別子及び第2アプリケーションの識別子のマッピング値を含む場合に、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致するとは、第2アプリケーションの識別子が第1アプリケーションの識別子と同じであり、第2アプリケーションの識別子のマッピング値が第1アプリケーションの識別子のマッピング値と同じであることを意味する。
【0035】
第2の態様の可能な実施において、第1メッセージは識別エリアを更に含み、識別エリアは、第2端末によってサポートされる第2アプリケーションのサービス範囲を示すために使用され、処理ユニットは、第2アイデンティティが第1アイデンティティとは異なるか、又は第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致しない場合に、識別エリアを取得し、装置が識別エリアに位置していない場合に、第2端末への第2ユニキャスト接続を確立することを拒否するよう更に構成される。
【0036】
第2の態様の可能な実施において、処理ユニットは、第2アイデンティティが第1アイデンティティとは異なるか、又は第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致せず、装置が識別エリアに位置している場合に、第1メッセージに応答して、第2ユニキャスト接続を確立し、第2アイデンティティと第2アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶するよう更に構成される。
【0037】
第2の態様の可能な実施において、処理ユニットは、第2ユニキャスト接続を確立した後、装置が識別エリアにもはや位置していない場合に、第2アイデンティティと第2アプリケーション識別子との間の記憶されたマッピング関係を削除するよう更に構成される。
【0038】
第2の態様の可能な実施において、第1アイデンティティと第1アプリケーション識別子との間のマッピング関係は、マッピング情報に記憶される。
【0039】
第2の態様の可能な実施において、マッピング情報は、装置のネットワークレイヤ又はメッセージレイヤで記憶される。
【0040】
第2の態様の可能な実施において、第2アイデンティティは、第1メッセージ内のソースレイヤ2識別子であり、第2アプリケーションの識別子は、第1メッセージ内のアプリケーション識別子であり、第2アプリケーションの識別子のマッピング値は、第1メッセージ内のあて先レイヤ2識別子である。
【0041】
第2の態様の可能な実施において、第1メッセージは、ユニキャストサービスアナウンスメントであり、第1メッセージは、専用サービスアナウンスメントDSAによって運ばれる。
【0042】
第2の態様の可能な実施において、第2端末は、路側機RSU又は車載器OBUである。
【0043】
第3の態様に従って、本願の実施形態はメッセージフィルタリング装置を提供する。装置は、プロセッサ及びメモリを含む。コンピュータプログラム命令がメモリに記憶されており、プロセッサはコンピュータプログラム命令を実行し、それにより、装置は、第1の態様又は第1の態様の可能な実施のうちのいずれか1つの方法を実行する。
【0044】
第4の態様に従って、本願の実施形態はコンピュータ可読記憶媒体を提供する、装置によって実行されるプログラムコードがコンピュータ可読記憶媒体に記憶されており、プログラムコードは、第1の態様又は第1の態様の可能な実施のうちのいずれか1つの方法を実行するために使用される命令を含む。
【0045】
第5の態様に従って、本願の実施形態はコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品がプロセッサで実行される場合に、メッセージフィルタリング装置は、第1の態様又は第1の態様の可能な実施のうちのいずれか1つの方法を実行することができる。コンピュータプログラム製品はソフトウェアインストールパッケージであってよい。第1の態様の可能な設計のいずれか1つで提供される方法が使用される必要があるとき、コンピュータプログラム製品は、第1の態様又は第1の態様の可能な実施のうちのいずれか1つの方法を実施するように、装置にダウンロードされて実行されてよい。
【0046】
本願の実施形態の技術的解決法についてより明りょうに記載するために、以下は、実施形態を記載するための添付の図面について簡単に説明する。以下で説明される添付の図面は、本願の単に一部の実施形態を示しており、当業者であれば、創造的な労録なしで添付の図面から他の図面を更に導出し得ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】車両のインターネットの通信システムのアーキテクチャ図である。
図2】車両のインターネットのプロトコルスタックの模式図である。
図3】アプリケーションシナリオの模式図である。
図4】本願の実施形態に係るメッセージフィルタリング方法のフローチャートである。
図5A】本願の実施形態に係るOBUのプロトコルスタックの模式図である。
図5B】本願の実施形態に係るOBUの他のプロトコルスタックの模式図である。
図6】本願の実施形態に係る他のメッセージフィルタリング方法のフローチャートである。
図7】本願の実施形態に係るアプリケーションシナリオの模式図である。
図8】本願の実施形態に係る更に別のメッセージフィルタリング方法のフローチャートである。
図9】本願の実施形態に係る他のアプリケーションシナリオの模式図である。
図10】本願の実施形態に係るコンピューティング装置の構造の模式図である。
図11】本願の実施形態に係るコンピューティング装置の機能構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
本願の実施形態で使用される用語は、単に具体的な実施形態について記載することを目的としたものであり、本願を限定する意図はない。本願の実施形態のこの明細書及び特許請求の範囲において、「第1」、「第2」などの用語は、異なるオブジェクトどうしを区別するよう意図されるものであり、オブジェクトの特定の順序を示すものではない。
【0049】
以下は、添付の図面を参照して本願の技術的解決法について記載する。
【0050】
図1は、車両のインターネットの通信システムのアーキテクチャ図である。通信システムは少なくとも複数の端末を含み、複数の端末のうちのいずれか2つは互いに無線通信し得る。本願の端末には、車載器(On-Board Unit,OBU)、RSU、携帯電話機、タブレットコンピュータ、無線トランシーバ機能付きコンピュータ、スマートガスステーション、スマート信号機、などが含まれ得るがこれらに限られない。PC5インターフェース及び/又はUuインターフェースなどの種々のタイプの通信インターフェースを使用することによって端末間でメッセージが伝送され得る。
【0051】
複数の端末の場合に、端末1及び端末2が例として使用される。端末1はOBUであってよく、端末2はRSUであってよく、端末1及び端末2は互いに無線通信し得る。RSUは第1メッセージを周期的にブロードキャストし、第1メッセージはアプリケーション識別子を運ぶ、第1メッセージを受信した後、RSUに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立する必要がある場合に、OBUは、第1メッセージに応答して、OBUとRSUとの間にユニキャスト接続を確立する。
【0052】
具体的な実施において、図1に示されるように、複数の端末は端末3を更に含み、端末1はOBU1であってよく、端末3はOBU2であってよく、端末2はRSUであってよい。この場合に、RSUは第1メッセージを周期的にブロードキャストする。OBU1及びOBU2が両方ともRSUのブロードキャスト通信範囲内にある場合には、OBU1及びOBU2の夫々が第1メッセージを受信することができ、OBU1及びOBU2の夫々のサービス要件に基づいて、RSUに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立すべきかどうかを決定してよい。RSUへのユニキャスト接続が確立される必要がない場合、その後に受信される第1メッセージはフィルタリングされる。第1メッセージをフィルタリングするとは、第1メッセージを破棄又は無視することを意味する。言い換えると、第1メッセージに応答しないことは、本質的に、第1メッセージの送信側に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を繰り返し確立することを拒否することである。第1メッセージはユニキャストサービスアナウンスメントであってよく、第1メッセージは専用サービスアナウンスメント(Dedicated Service Advertisement,DSA)によって運ばれてよいことが留意されるべきである。
【0053】
具体的な実施において、端末3も第1メッセージをブロードキャストしてよい。例えば、端末2はRSUであり、端末1はOBU1であり、端末3はOBU2である、と仮定される。この場合に、OCU2は第1メッセージを繰り返しブロードキャストし、OBU1及びRSUの夫々は第1メッセージを受信する、と仮定される。このようにして、RSUは、第1メッセージ内のフィールド(例えば、アプリケーション識別子)に基づいた決定を行った後で第1メッセージをフィルタリングし、OBU1は、第1メッセージ内のフィールド(例えば、アプリケーション識別子)に基づいた決定を行った後で、OBU2に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立することを決定する。
【0054】
いくつかの可能な実施形態で、システムは無線ネットワークデバイス、有線ネットワーク、及びサーバを更に含む。端末は、有線ネットワーク又は無線ネットワークデバイスを使用することによってサーバと通信してよい。例えば、端末は、サーバによってブロードキャストされる第1メッセージを受信してよく、端末は、第1メッセージ内のフィールド(例えば、アプリケーション識別子)に基づいて、第1メッセージをフィルタリングすべきか、それとも第1メッセージに応答すべきか、つまり、サーバに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立すべきかどうかを決定してよい。
【0055】
無線ネットワークデバイスは、2G、3G、4G、5G、又は将来の通信システムのネットワークデバイスであってよく、無線ネットワークデバイスを有線ネットワークに接続するための複数のセルタワー(1つだけ示されている)及び任意の他のネットワーキングコンポーネントを含む。
【0056】
有線ネットワークは、無線ネットワークデバイス及び端末(例えば、RSU)をサーバへ接続する従来の有線通信ネットワークであってよい。有線ネットワークの1つ以上の部分は、標準の有線ネットワーク、光ファイバ又は他の光ネットワーク、ケーブルネットワーク、電力線、及びそれらの任意の組み合わせを使用することによって実装されてよい。
【0057】
サーバは、サービスセンターコンピュータ、V2Xアプリケーションサーバ、インターネット・オブ・シング(Internet of Thing,IoT)アプリケーションサーバ、公衆安全サービスアプリケーションサーバ、無人航空機サーバ(例えば、無人航空機監視有効化サーバ又は無人航空機アプリケーションサービスサーバ)、V2Xアプリケーションイネーブラ(V2X Application Enabler,VAE)サーバ、などであってよい。これは本願で特に制限されない。
【0058】
図1に示される通信システムは第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project,3GPP)通信システム、例えば、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution,LTE)システムであってよく、第5世代(5th Generation,5G)移動体通信システム又はニューラジオ(New Radio,NR)システムであってよく、あるいは、非3GPP通信システムであってよいことが留意されるべきである。これは本願で特に制限されない。
【0059】
図1は、アーキテクチャ図の一例にすぎず、図1に示される通信システムに含まれるネットワーク要素の数は制限されないことが留意されるべきである。図1に示されるネットワーク機能エンティティに加えて、図1に示されるネットワークは、他の機能エンティティを更に含んでもよいが、他の機能エンティティは図1に示されていない。更に、本願のこの実施形態で提供される方法は、図1に示される通信システムに適用されてよい。確かに、本願のこの実施形態で提供される方法は、他の通信システムにも適用されてよい。これは本願のこの実施形態で制限されない。
【0060】
具体的に、端末は、図2に示されるプロトコルスタックを確立してよく、図2に示されるプロトコルスタックに基づいて、端末間、又は端末とネットワーク側デバイスとの間で、インタラクションが実行されてよい。図2は、車両のインターネットのプロトコルスタックの模式図である。
【0061】
プロトコルスタックはアプリケーションレイヤ、ネットワークレイヤ、及びアクセスレイヤを含む。アプリケーションレイヤは、アプリケーションサービスのアプリケーションレイヤサービスロジックを処理するために、例えば、インスタントメッセージ及びユニキャストサービスアナウンスメントを生成するために、主に使用される。アプリケーションレイヤはユーザアプリケーション及びメッセージレイヤを含む。メッセージレイヤはアプリケーションレイヤ内に位置する。メッセージレイヤは、下方ではデータサブレイヤに接続し、上方では特定のユーザアプリケーションを支持する。メッセージレイヤは、LTEに基づいた車両のインターネット無線通信技術のネットワークレイヤによって定義される様々なタイプのデータの伝送をサポートし得る。メッセージレイヤとネットワークレイヤ内のデータサブレイヤとの間のインタラクションは、クロスレイヤプリミティブ(オペレーションプリミティブ又はサービスプリミティブとも呼ばれる)を使用することによって実施される。
【0062】
ネットワークレイヤは管理サブレイヤ及びデータサブレイヤを含み、管理サブレイヤは、システムコンフィグレーション及びメンテナンスなどの機能を端末に提供するために使用され、管理サブレイヤは専用管理エンティティ(Dedicated Management Entity,DME)であってよく、DMEはデータサブレイヤの全てのエンティティのための管理インターフェースを提供する。データサブレイヤはアダプテーションレイヤ、DSMPレイヤ、などを含む。DSMPレイヤは、異なるアプリケーションとのデータインタラクションを実行するために使用される。アダプテーションレイヤは、下層のアクセスレイヤと上位層のプロトコルスタックとの間の伝送適応の機能を提供するために使用される。例えば、送信されるべきデータパケット(例えば、DSMPデータパケット又はIPデータパケット)に使用される基礎となるインターフェースが識別され、対応するデータパケットが、送信のためにアクセスレイヤの対応するレイヤへ転送される。アダプテーションレイヤの機能には、アプリケーション識別子とあて先レイヤ2識別子との間のマッピングの確率、ソースレイヤ2識別子の生成、変更、又は保持、などが更にある。データサブレイヤは、アプリケーションレイヤ間のデータストリーム、異なるデバイス管理レイヤエンティティ間のデータストリーム、又は管理レイヤエンティティとアプリケーションとの間のデータストリームを伝送する。
【0063】
アクセスレイヤは、セルラー通信インターフェース(例えば、Uuインターフェース)及び/又は直接通信インターフェース(例えば、PC5インターフェース)をサポートする。PC5インターフェース及びUuインターフェースは、異なるラジオアクセステクノロジ(Radio Access Technology,RAT)をサポートしてもよい。例えば、RATはLTE技術又はNR技術を含んでもよい。
【0064】
ユニキャスト確立プロセスで消費されるOBUの計算資源を削減し、かつ、情報処理効率を最適化するために、路側機RSUによってブロードキャストされるユニキャストサービスアナウンスメントはOBU側でフィルタリングされてよい。現在、LTEに基づいたV2Xのネットワークレイヤは、アプリケーション識別子(Application Identifier,AID)に基づいたユニキャストサービスアナウンスメントのフィルタリングしかサポートしない。具体的に、ネットワークレイヤの専用ショートメッセージサービスプロトコル(Dedicated Short Message Protocol,DSMP)データパケットヘッダはAIDを含み、異なるアプリケーションは異なるAIDに対応するので、OBUがRSUからユニキャストサービスアナウンスメントを受信した後、OBUは、AIDに基づいて特定のタイプのメッセージをフィルタリングし得る。例えば、緊急車両の従来の基本安全性メッセージ(Basic Safety Message,BSM)のAIDは113であり、静止路側情報(Road Side Information,RSI)のAIDは3620である。
【0065】
RSUデバイスは、一般に、路側に配置され、OBUは、同じアプリケーションサービス(例えば、高速道料金徴収)を提供する複数のRSUデバイスのブロードキャスト範囲内にある場合がある。例えば、図3は、アプリケーションシナリオの模式図である。高速道路上で、上り道路及び下り道路に別々に1つのRSUデバイスが配置される。言い換えると、RSU1が上り道路に配置され、RSU2が下り道路に配置され、異なる運転方向のOBUを通信する。RSU1及びRSU2は夫々OBUと無線により通信する。図3から分かるように、RSU1はMsg1を周期的にブロードキャストし、RSU2はMsg2を周期的にブロードキャストする。Msg1のアプリケーション識別子は、Msg2のアプリケーション識別子と同じである。従って、Msg1のAIDはMsg2のAIDと同じである。例えば、AIDは両方とも1である。OBUはRSU1の通信範囲及びRSU2の通信範囲の両方に現在位置しているので、OBUはMsg1及びMsg2を受信し得る。
【0066】
RSU1によってブロードキャストされるMsg1を受信し、RSU1へのユニキャスト接続を確立した後、OBUは、RSU2によって送信されたMsg2及びRSU1によって再びブロードキャストされるMgs1を更に受信する、と仮定される。メッセージが上記のAIDに基づいた方法でフィルタリングされる場合には、RSU1によって再び送信されたMsg1はフィルタリングされ得るが、Msg1のAIDはMsg2のAIDと同じであるために、RSU2によってブロードキャストされるMsg2直接フィルタリングされる。その結果、OBUはRSU2へのユニキャスト接続を確立することができる。
【0067】
従って、AIDのみに基づいてOBUでメッセージがフィルタリングされる場合に、OBUは、誤ったフィルタリングにより、接続されるべき他のRSUへのユニキャスト接続を確立することができない場合があることが分かる。OBUエンドでメッセージがフィルタリングされない場合には、OBUのアプリケーションレイヤは、メッセージの署名妥当性検証又は復号化などの処理を、RSUから受信されたユニキャストサービスアナウンスメントに対して継続的に行い、それによって、大量の計算資源を占有し、メッセージ処理効率を低下させる。
【0068】
本願は、OBUへのユニキャスト接続を既に確立している端末によって送信される、同じタイプのアプリケーション用であるブロードキャストメッセージを有効にフィルタリングするよう、メッセージフィルタリング方法を提供し、それによって、OBUによって消費される計算資源を削減し、かつ、OBUのメッセージ処理効率を向上させる。
【0069】
上記の既存の問題に基づいて、本願は、メッセージフィルタリング方法を提案する。第2端末が第1メッセージを周期的にブロードキャストする場合に、第1メッセージを受信した後、第1端末は、第1メッセージ内の、アプリケーションサービスに関係があるフィールド(例えば、アプリケーション識別子又はあて先レイヤ2識別子の少なくとも一方)及び第1メッセージ内のソースレイヤ2識別子に基づいて決定及び解析を行い、第2端末が第1端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を既に確立している場合に、第2端末によってブロードキャストされる、同じアプリケーションサービスが提供されることを示すメッセージが、フィルタリングされるようにする。図4は、本願の実施形態に係るメッセージフィルタリング方法のフローチャートである。方法は次のステップを含むが制限されない。
【0070】
S101:第1端末は、第2端末によってブロードキャストされる第1メッセージを受信する。
【0071】
本願のこの実施形態において、第2端末は第1メッセージを周期的にブロードキャストする。第1メッセージはソースレイヤ2識別子を含み、第1メッセージは、アプリケーション識別子又はあて先レイヤ2識別子の少なくとも一方を更に含む。ソースレイヤ2識別子はアイデンティティとも呼ばれることがあり、第2端末の一意の識別子である。アプリケーション識別子及びあて先レイヤ2識別子は両方ともアプリケーションサービスに関係があり、あて先レイヤ2識別子はアプリケーション識別子に対応する。従って、アプリケーション識別子及びあて先レイヤ2識別子の夫々は、第2端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子を示すために使用されてよい。
【0072】
具体的な実施において、アプリケーション識別子(Application Identifier,AID)は、異なるアプリケーションどうしを区別するために使用される。言い換えると、AIDは、異なるアプリケーションレイヤサービスどうしを区別するために使用され得る。ソースレイヤ2識別子(Source Layer 2 ID)は第2端末のMACアドレスであり、ソースレイヤ2識別子は第1メッセージの送信側、つまり第2端末を示すために使用される。第2端末はブロードキャスト方式で第1メッセージを送信するので、本願のあて先レイヤ2識別子(Destination Layer 2 ID)はアプリケーション識別子のマッピング値であり、あて先レイヤ2識別子はアプリケーション識別子と一対一の対応にある。
【0073】
第1メッセージはユニキャストサービスアナウンスメントであってよく、第1メッセージはDSAによって運ばれることが留意されるべきである。
【0074】
第1端末はOBU、RSU、携帯電話機、無線トランシーバ機能付きコンピュータ、スマートガスステーション、などのいずれか1つであってよい。第2端末は、第1端末と通信することができる、メッセージブロードキャスト機能を備えているデバイスである。第2端末には、OBU、RSU、携帯電話機、無線トランシーバ機能付きコンピュータ、スマートガスステーション、スマート信号機、タブレットコンピュータ、などがあるがこれらに限られない。
【0075】
本願のこの実施形態において、異なる端末は異なるソースレイヤ2識別子(又はアイデンティティ)を有することが留意されるべきである。言い換えると、2つの端末のアイデンティティが同じである場合に、それは、2つの端末が同じであることを示す。例えば、アイデンティティはMACアドレスである。異なる端末のMACアドレスは異なり、MACアドレスの衝突は異なる端末間で存在しない。2つの端末が同じMACアドレスを有する場合に、それは、2つの端末が同じであることを示す。S101で、第1端末は第2端末によってブロードキャストされる第1メッセージを受信する。第1端末のアイデンティティは、第2端末のアイデンティティとは異なることが理解され得る。
【0076】
S102:第1端末は、ソースレイヤ2識別子と、アプリケーション識別子又はあて先レイヤ2識別子の少なくとも一方とに基づいて、第1メッセージをフィルタリングする。
【0077】
本願のこの実施形態で、第1メッセージを受信した後、第1端末は、第1メッセージ内にある3つのフィールド:アプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及びあて先レイヤ2識別子を組み合わせて、第1メッセージをフィルタリングすべきかどうかを決定してよい。具体的に、第1端末は、組み合わされたフィールドに基づいて、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されているかどうかを決定し、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されている場合に、第1メッセージをフィルタリングしてよい。主に3つの方法:アプリケーション識別子とソースレイヤ2識別子;あて先レイヤ2識別子とソースレイヤ2識別子;及びアプリケーション識別子とソースレイヤ2識別子とあて先レイヤ2識別子が存在する。
【0078】
第1端末が第1メッセージをフィルタリングするとは、第1端末が第1メッセージを無視又は破棄し、第1メッセージに対して署名の妥当性検証又は復号化などのパーシング処理を実行する必要がなく、第1端末が第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続確立することを拒否することを意味することが留意されるべきである。従って、第1端末によって消費される計算資源は大いに削減され、メッセージ処理効率は向上する。
【0079】
第1メッセージをフィルタリングすべきかどうかを決定する場合に、第1メッセージはマッピング情報に更に依存してもよい。マッピング情報は、第1端末によって現在確立されているユニキャスト接続に対応するアプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及びあて先レイヤ2識別子の間のマッピング関係を記録する。具体的な実施において、マッピング情報は、第1端末のメッセージレイヤで記憶されてよい。言い換えると、マッピング情報は、第1端末のメッセージレイヤによって確立及び保持される。他の具体的な実施においては、マッピング情報は、第1端末のネットワークレイヤで記憶されてもよい。言い換えると、マッピング情報は、第1端末のネットワークレイヤによって確立及び保持される。
【0080】
マッピング情報は、表1に示されるマッピング関係テーブルに類似し得る。表1に示されるように、表1は、2つの関係:aid1-mac3-f(aid1)及びaid3-mac4-f(aid3)を記録している。aid1-mac3-f(aid1)が説明のために一例として使用される。mac3は送信側、つまり第3端末のMACアドレスであり、例えば、aid1は、第3端末によって提供される第1アプリケーションの識別子であり、f(aid1)は、メッセージ内のアプリケーション識別子aid1に対応するマッピング値を示し、f()はマッピング関数である、と仮定される。マッピング関係aid1-mac3-f(aid1)はマッピング関係テーブルに存在し、第1端末が、第3端末への第1アプリケーションに基づくユニキャスト接続を既に確立していることを示す。同様に、aid3-mac4-f(aid3)では、mac4は第4端末のMACアドレスであり、aid3は第3アプリケーションの識別子であり、aid3はaid1とは等しくなく、言い換えると、第3アプリケーションは第1アプリケーションとは異なり、mac4はmac3と等しくなく、言い換えると、第4端末は第3端末とは異なり、f(aid3)は第3アプリケーションの識別子のマッピング値である、と仮定される。マッピング関係aid3-mac4-f(aid3)はマッピング関係テーブルに存在し、第1端末が、第4端末への第3アプリケーションに基づくユニキャスト接続を既に確立していることを示す。
【表1】
【0081】
以下は続けて、マッピング情報に基づいて、上記の3つの組み合わせ方法に対応する決定方法について記載する。
【0082】
第1の組み合わせ方法は、アプリケーション識別子及びソースレイヤ2識別子に基づいて、第1メッセージをフィルタリングすべきかどうかを決定することである。
【0083】
具体的に、第1メッセージ内にあるアプリケーション識別子及びソースレイヤ2識別子の間の第1マッピング関係がマッピング情報に存在するかどうかが決定される。第1マッピング関係がマッピング情報に存在する場合に、第1端末は第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を既に確立していることが決定され、第1メッセージは、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていると決定されると、フィルタリングされる。第1マッピング関係がマッピング情報に存在しない場合に、それは、第1端末が第2端末に対して第1メッセージ対応するユニキャスト接続を確立していないことを示す。第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていないと決定されると、第1メッセージに応答して、第1端末は、第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立する。
【0084】
第2の組み合わせ方法は、あて先レイヤ2識別子及びソースレイヤ2識別子に基づいて、第1メッセージをフィルタリングすべきかどうかを決定することである。
【0085】
具体的に、第1メッセージ内にあるあて先レイヤ2識別子及びソースレイヤ2識別子の間の第2マッピング関係がマッピング情報に存在するかどうかが決定される。第2マッピング関係がマッピング情報に存在する場合に、第1端末は第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を既に確立していることが決定され、第1メッセージは、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていると決定されると、フィルタリングされる。第2マッピング関係がマッピング情報に存在しない場合に、それは、第1端末が第2端末に対して第1メッセージ対応するユニキャスト接続を確立していないことを示す。第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていないと決定されると、第1メッセージに応答して、第1端末は、第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立してよい。
【0086】
第3の組み合わせ方法は、アプリケーション識別子、あて先レイヤ2識別子、及びソースレイヤ2識別子に基づいて、第1メッセージをフィルタリングすべきかどうかを決定することである。
【0087】
具体的に、第1メッセージ内のアプリケーション識別子、あて先レイヤ2識別子、及びソースレイヤ2識別子の間の第3マッピング関係がマッピング情報に存在するかどうかが決定される。第3マッピング関係がマッピング情報に存在する場合に、第1端末は第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を既に確立していることが決定され、第1メッセージは、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていると決定されると、フィルタリングされる。第3マッピング関係がマッピング情報に存在しない場合に、それは、第1端末が第2端末に対して第1メッセージ対応するユニキャスト接続を確立していないことを示す。第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていないと決定されると、第1メッセージに応答して、第1端末は、第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立してよい。
【0088】
第1メッセージに応答するとは、第1端末が第1端末のMACアドレスを第2端末へ送信して、第1端末が第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立するようにし、第1端末が第1メッセージ内にあるアプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及びあて先レイヤ2識別子の間のマッピング関係をマッピング情報に加えることを意味する。第1端末が第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立した後、第1端末は、支払いサービス、車両身元識別、又は安全性リマインダサービスなどの、アプリケーション識別子に対応するサービストランザクションを実行するよう、ユニキャスト接続に基づいて第2端末とのユニキャストインタラクションを実行してもよいことが留意されるべきである。
【0089】
上記の第1の組み合わせ方法が一例として使用され、第1の組み合わせ方法での決定プロセスが表1を参照して記載される。第1メッセージ内のアプリケーション識別子がaid2である場合に、aid2は第2アプリケーションの識別子であり、第1メッセージ内のソースレイヤ2識別子はmac2であり、mac2は第2端末を表し、aid2-mac2は、表1中の確立された全てのユニキャスト接続に対応するマッピング関係と順に比較される。例えば、第1メッセージに対応するaid2-mac2は最初に、表1のaid1-mac3と比較される。aid2がaid1とは異なる場合(それは、第2アプリケーションが第1アプリケーションとは異なることを示す)、又はmac2がmac3とは異なる場合(それは、第2端末が第3端末とは異なることを示す)、それは、マッピング関係aid2-mac2が表1のマッピング関係aid1-mac3とは異なることを示し、aid2-mac2は、表1のaid3-mac4と更に比較される。aid2がaid3とは異なる(それは、第2アプリケーションが第3アプリケーションとは異なることを示す)か、又はmac2がmac4とは異なる(それは、第2端末が第4端末とは異なることを示す)場合に、それは、マッピング関係aid2-mac2が表1のマッピング関係aid3-mac4とは異なることを示す。従って、マッピング関係aid2-mac2は表1に存在しないと、つまり、第1端末は、第2端末への第2アプリケーションに基づいたユニキャスト接続を確立していないと決定される。言い換えると、第1端末は、第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立していない。
【0090】
他の例として、第1メッセージに対応するaid2-mac2と表1中の確立された全てユニキャスト接続に対応するマッピング関係とを順に比較する過程で、aid2-mac2及び表1のaid3-mac4の場合に、aid2がaid3とは異なる(それは、第2アプリケーションが第3アプリケーションとは異なることを示す)か、又はmac2がmac4とは異なる(それは、第2端末が第4端末とは異なることを示す)ならば、それは、マッピング関係aid2-mac2が表1のマッピング関係aid3-mac4とは異なることを示す。しかし、aid2-mac2及び表1のaid1-mac3の場合に、aid2がaid1と同じであり(それは、第2アプリケーションが第1アプリケーションと同じであることを示す)、mac2がmac3と同じである(それは、第2端末が第3端末と同じであることを示す)ならば、それは、マッピング関係aid2-mac2が表1のマッピング関係aid1-mac3と同じであることを示す。従って、aid2-mac2は表1に既に存在していると決定されてよく、これは、第1端末が、第2反増すに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を以前に確立していることを示す。言い換えると、第1端末は、第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を再び確立することを拒否する。
【0091】
まとめると、第1端末によって第1メッセージをフィルタリングすることの核となる考えは、次のように要約される:第1端末が第2端末によってブロードキャストされる第1メッセージを受信する前に、第1端末は第3端末への第1ユニキャスト接続を確立し、第1端末は、第1ユニキャスト接続に対応する、第1アイデンティティ及び第2アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶する。いくつかの可能な実施形態で、第1アイデンティティと第1アプリケーション識別子との間のマッピング関係は、マッピング情報に記憶され、マッピング情報は、第1端末のネットワークレイヤ又はメッセージレイヤに位置している。第1アイデンティティは第3端末の一意の識別子、例えば、第3端末のMACアドレスである。第1アプリケーション識別子は、第3端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子であり、第1アプリケーション識別子は、第1アプリケーションの識別子及び第1アプリケーションの識別子のマッピング値のうちの1つ以上を含む。第1端末は、第2端末によってブロードキャストされる第1メッセージを受信し、第1メッセージは第2アイデンティティ及び第2アプリケーション識別子を含む。第2アイデンティティは、第2端末の一意の識別子、例えば、第2端末のMACアドレスである。第2アプリケーション識別子は、第2端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子であり、第2アプリケーション識別子は、第2アプリケーションの識別子及び第2アプリケーションの識別子のマッピング値のうちの1つ以上を含む。第1端末のアイデンティティは第1アイデンティティ(第3端末のアイデンティティ)とは異なり、第1端末のアイデンティティは第2アイデンティティ(第2端末のアイデンティティ)とは異なる。第2アイデンティティが第1アイデンティティと同じであり、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致する場合に、それは、第2端末が第3端末と同じであり(第2アイデンティティが第1アイデンティティと同じであるから)、第2端末によって提供されるアプリケーションサービスが第3端末によって提供されるアプリケーションサービスと同じである(第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と同じであるから)ことを示し、つまり、第1端末は第1メッセージに対応するユニキャスト接続を既に確立している。従って、第1端末は第1メッセージをフィルタリングしてよく、つまり、第1端末は、第2端末への第2ユニキャスト接続を確立することを拒否する。
【0092】
第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致することには、次の3つの場合がある。
【0093】
第1の場合に、第2アプリケーション識別子が第2アプリケーションの識別子であり、第1アプリケーション識別子が第1アプリケーションの識別子である場合に、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致するとは、第2アプリケーションの識別子が第1アプリケーションの識別子と同じであることを意味する。この場合に、第2端末のMACアドレスが第3端末のMACアドレスと同じである(つまり、第2アイデンティティが第1アイデンティティと同じである)ことは、上記の第1の組み合わせ方法:第1メッセージ内にあるアプリケーション識別子及びソースレイヤ2識別子の間の第1マッピング関係がマッピング情報に存在することの関連する記載と同等である。第2アイデンティティは上記のソースレイヤ2識別子であり、第2アプリケーションの識別子は上記のアプリケーション識別子である。
【0094】
第2の場合に、第2アプリケーション識別子が第2アプリケーションの識別子のマッピング値であり、第1アプリケーション識別子が第1アプリケーションの識別子のマッピング値である場合に、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致するとは、第2アプリケーションの識別子のマッピング値が第1アプリケーションの識別子のマッピング値と同じであることを意味する。この場合に、第2端末のMACアドレスが第3端末のMACアドレスと同じである(つまり、第2アイデンティティが第1アイデンティティと同じである)ことは、上記の第2の組み合わせ方法:第1メッセージ内にあるあて先レイヤ2識別子及びソースレイヤ2識別子の間の第2マッピング関係がマッピング情報に存在することの関連する記載と同等である。第2アイデンティティは上記のソースレイヤ2識別子であり、第2アプリケーションの識別子のマッピング値は上記のあて先レイヤ2識別子である。
【0095】
第3の場合に、第2アプリケーション識別子が第2アプリケーションの識別子及び第2アプリケーションの識別子のマッピング値を含み、第1アプリケーション識別子が第1アプリケーションの識別子及び第1アプリケーションの識別子のマッピング値を含む場合に、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致するとは、第2アプリケーションの識別子が第1アプリケーションの識別子と同じであり、第2アプリケーションの識別子のマッピング値が第1アプリケーションの識別子のマッピング値と同じであることを意味する。この場合に、第2端末のMACアドレスが第3端末のMACアドレスと同じである(つまり、第2アイデンティティが第1アイデンティティと同じである)ことは、上記の第3の組み合わせ方法:第1メッセージ内にあるアプリケーション識別子、あて先レイヤ2識別子、及びソースレイヤ2識別子の間の第3マッピング関係がマッピング情報に存在することの関連する記載と同等である。第2アイデンティティは上記のソースレイヤ2識別子であり、第2アプリケーションの識別子は上記のアプリケーション識別子であり、第2アプリケーションの識別子のマッピング値は上記のあて先レイヤ2識別子である。
【0096】
上記のマッピング情報は、第1端末のネットワークレイヤ又はメッセージレイヤによって確立及び保持されてよいことが留意されるべきである。ネットワークレイヤ又はメッセージレイヤの説明については、図2の関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。従って、第1端末が第1メッセージ内にあるアプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及びあて先レイヤ2識別子の間のマッピング関係をマッピング情報に加える次の2つの方法も存在する。
【0097】
方法A:
【0098】
マッピング情報がネットワークレイヤで記憶される場合に、第1端末のアプリケーションレイヤは、クロスレイヤプリミティブ(又はオペレーションプリミティブ、サービスプリミティブ、などと呼ばれる)を使用することによって、ネットワークレイヤに、ネットワークレイヤでマッピング情報を確立することを指示する。例えば、第1端末は最初に第1メッセージを受信し(従って、第1メッセージはフィルタリングされない)、第1メッセージはAID、ソースレイヤ2ID、及びあて先レイヤ2IDを運び、第1端末は、第2端末に対してAIDに対応するユニキャスト接続を確立すると決定する、と仮定される。この場合に、第1端末のアプリケーションレイヤは、クロスレイヤプリミティブを使用することによって、ネットワークレイヤのDMEに、第1メッセージ内にあるAID、サービスレイヤ2IDを、及びあて先レイヤ2IDの間のマッピング関係をネットワークレイヤでマッピング情報に加えることを指示してよい。最初に、第1端末がサービスを受け入れるユーザとして機能する場合に、第1端末のクロスレイヤプリミティブのシンタックスフォーマットは、次の通りである:

DME-UserService.request(LocalApplicationIndex,Action,UserRequestType,他の情報)

UserServiceは、第1端末がサービスを受け入れるユーザとして機能することを表し、LocalApplicationIndexは、シーケンス番号iを表し、Actionは、アクションを表す。上記のアクションは追加であるから、ActionはAddにセットされる。UserRequestTypeは、ユーザ要求のタイプを表し、Address Mappingにセットされる。他の情報は、(AID,ソースレイヤ2ID,及びあて先レイヤ2ID)にセットされる。従って、ネットワークレイヤが第1メッセージ内にあるAID,ソースレイヤ2ID、及びあて先レイヤ2IDの間のマッピング関係をマッピング情報に加えるためのクロスレイヤプリミティブは:

DME-UserService.request(i,Add,Address Mapping,(AID,ソースレイヤ2ID,あて先レイヤ2ID))

であってよい。
【0099】
いくつかの可能な実施形態で、第1メッセージ内のアプリケーション識別子に対応するマッピング関係がネットワークレイヤでマッピング情報から削除される必要がある場合に、マッピング関係の削除に対応するクロスレイヤプリミティブのActionは、Deleteにセットされる必要がある。この場合に、クロスレイヤプリミティブは具体的に次の通りである:

DME-UserService.request(i,Delete,Address Mapping,(AID,ソースレイヤ2ID,あて先レイヤ2ID))
【0100】
第2に、第1端末がサービスプロバイダとして機能する場合に、第1端末のクロスレイヤプリミティブのシンタックスフォーマットは、次の通りである:

DME-ProviderService.request(LocalApplicationIndex,Action,UserRequestType,他の情報)

ProviderServiceは、第1端末がサービスプロバイダとして機能することを表す。LocalApplicationIndex、Action、UserRequestType、及び他の情報などのパラメータについては、上記の説明を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。第1端末のネットワークレイヤは、実際の要件に基づいて、ActionをAdd又はDeleteにセットしてよい。ActionがAddにセットされる例が使用される。第1端末がサービスプロバイダとして機能する場合に、第1端末のネットワークレイヤが、第1メッセージ内にあるAID、ソースレイヤ2ID、及びあて先レイヤ2IDの間のマッピング関係をマッピング情報に加える必要があるとき、対応するクロスレイヤプリミティブは:

DME-ProviderService.request(i,Add,Address Mapping,(AID,ソースレイヤ2ID,あて先レイヤ2ID))

である。
【0101】
マッピング情報がネットワークレイヤで記憶される場合に第1端末のネットワークレイヤは、上記の3つの組み合わせ方法のいずれか1つで、マッピング情報に基づいて第1メッセージをフィルタリングしてよく、それによって、第1端末の上位レイヤ資源の消費を有効に回避することが留意されるべきである。
【0102】
図5Aは、本願の実施形態に係る第1端末のプロトコルスタックの模式図である。図5Aに示されるように、マッピング情報は第1端末によってネットワークレイヤで記憶される。具体的に言えば、表1がネットワークレイヤに位置している。第1端末がマッピング関係をマッピング情報に加える必要があるか、又はマッピング関係をマッピング情報から削除する必要がある場合に、第1端末のネットワークレイヤは、上記のクロスレイヤプリミティブを使用することによって、ネットワークレイヤによって保持されているマッピング情報に対して対応する処理を実行してよい。
【0103】
方法B:
【0104】
マッピング情報がメッセージレイヤで記憶される場合に、マッピング情報はメッセージレイヤによって確立される。例えば、第1端末が最初に第1メッセージを受信する(従って、第1メッセージはフィルタリングされない)とき、第1メッセージはAID、ソースレイヤ2ID、及びあて先レイヤ2IDを運び、第1端末は、第2端末に対してAIDに対応するユニキャスト接続を確立すると決定する。この場合に、第1端末は直接、第1メッセージ内にあるAID、サービスレイヤ2IDを、及びあて先レイヤ2IDの間のマッピング関係をネットワークレイヤでマッピング情報に加える。いくつかの可能な実施形態で、第1端末が第1メッセージ対応するマッピング関係を削除する必要があるとき、第1端末のメッセージレイヤは直接、メッセージレイヤで記憶されているマッピング情報に対して対応する処理を実行してよい。
【0105】
図5Bは、本願の実施形態に係る第1端末のプロトコルスタックの模式図である。図5Bに示されるように、マッピング情報は第1端末によってメッセージレイヤで記憶される。具体的に言えば、表1がメッセージレイヤに位置している。第1端末がマッピング関係をマッピング情報に加える必要があるか、又はマッピング関係をマッピング情報から削除する必要がある場合に、第1端末のメッセージレイヤは直接、メッセージレイヤによって保持されているマッピング情報に対して関連する操作を実行してよい。
【0106】
いくつかの可能な実施形態で、上記の3つの組み合わせ方法のいずれか1つで、第1メッセージをフィルタリングすべきかどうかが決定されるとき、第1マッピング関係はマッピング情報に存在しないことがあり、第2マッピング関係はマッピング情報に存在しないことがあり、又は第3マッピング関係はマッピング情報に存在しないことがある。すなわち、それは、第1端末が第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立していないことを示す。この場合に、第1メッセージは識別エリアを更に含み、第1端末は、識別エリアを参照して、第1メッセージをフィルタリングすべきかどうかを更に決定してよい。具体的に、第1端末が識別エリアの外に位置している場合に、それは、第1メッセージが第1端末とは無関係であることを示し、第1端末は第1メッセージをフィルタリングする。第1端末が識別エリアに位置する場合に、第1メッセージ対応するユニキャスト接続は確立されていないので、第1メッセージに応答して、第1端末は、第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立し、第1メッセージに対応するマッピング関係をアプリケーションレイヤ又はネットワークレイヤでマッピング情報に加える。
【0107】
具体的に、第1端末が第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立していないと決定されるとき、第1端末は、第1メッセージ内の識別エリアを取得する第1メッセージをパースする。識別エリアは、第2端末によってサポートされる第1メッセージ内のアプリケーション識別子に対応するアプリケーションのサービス範囲を示すために使用される。すなわち、アプリケーション識別子に対応するアプリケーションは、識別エリアでのみ有効である。識別エリアは、識別半径、エリア範囲座標、などであってよい。
【0108】
具体的な実施において、識別エリアがエリア範囲座標であるとき、第1端末は第1端末の位置情報を取得し、第1端末の位置情報がエリア範囲座標に属するかどうかを決定する。第1端末の位置情報がエリア範囲座標に属さない場合には、それは、第1端末が識別エリアの外に位置していることを示すので、第1端末は第1メッセージを直接フィルタリングする。第1端末の位置情報がエリア範囲座標に属する場合には、それは、第1端末が識別エリアに位置していることを示し、第1メッセージに応答して、第1端末は、第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立する。
【0109】
他の具体的な実施においては、識別エリアが識別半径であるとき、第1端末の位置情報を取得する必要があることに加えて、第1端末は更に、第2端末の位置情報を取得する必要がある。第2端末の位置情報は第1メッセージに含まれてよく、又は第2端末によってブロードキャストされる他のメッセージに含まれてもよい。第2端末の位置情報はまた、第2端末の位置情報を知っている他の端末によっても送信されてよい。これは本願で特に制限されない。第1端末と第2端末との間の距離は、第1端末の位置情報及び第2端末の位置情報に基づいて計算される。距離が識別半径以上であるとき、それは、第1端末が識別エリアの外に位置していることを示すので、第1端末は第1メッセージを直接フィルタリングする。距離が識別半径に満たない場合に、それは、第1端末が識別エリアに位置していることを示すので、第1メッセージに応答して、第1端末は、第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立する。
【0110】
第1メッセージをパースして識別エリアを取得した後、第1端末は更に、第1メッセージ内にあるアプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及び識別エリアの間のマッピング関係をインタラクションエリア情報に加えてもよい。インタラクションエリア情報は、メッセージレイヤで記憶される(図5A又は図5Bを参照)。インタラクションエリア情報は、第1端末によって確立されるユニキャスト接続に対応する、アプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及び識別エリアの間のマッピング関係を記録するために使用される。
【0111】
インタラクションエリア情報は、表2に示されるマッピング関係テーブルに類似し得る。表2に示されるように、表2は2つのマッピング関係:aid1-mac3-area1及びaid3-mac4-area2を記録し、aid1-mac3が説明のために一例として使用される。マッピング関係は、第1端末が、ソースレイヤ2識別子がmac3である端末へのアプリケーション識別子aid1に基づくユニキャスト接続を第1端末が既に確立しており、アプリケーション識別子aid1に対応する識別エリアがarea1であることを示す。例えば、図5A又は図5Bに示されるように、表2に示されるインタラクションエリア情報は、メッセージレイヤに位置している。
【表2】
【0112】
いくつかの可能な実施形態で、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立された後、第1端末の現在位置が第1メッセージの識別エリア内にもはやない場合に、第1端末は、第1メッセージに対応するマッピング関係をマッピング情報から削除する必要がある。このようにして、第1端末がアプリケーション識別子に対応する識別エリアに再び位置する場合に、第1メッセージが受信されるならば、第1メッセージに対応するマッピング関係はマッピング情報に存在していないので、第1端末は、関連するサービス(例えば、高速道料金支払い)を実行するよう、第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立し得る。従って、第1メッセージに基づいたユニキャストインタラクションが完了した後、第1端末が識別エリアにもはや位置していない場合に、第1メッセージに対応するマッピング関係をマッピング情報から削除する動作は、第1端末が識別エリアに再び位置するときに受信される第1メッセージを誤ってフィルタリングすることを有効に防ぐことができることが分かる。
【0113】
いくつかの可能な実施形態で、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立された後、第1端末の位置が第1メッセージの識別エリア内にもはやない場合に、第1メッセージ対応するマッピング関係をマッピング情報から削除することに加えて、アプリケーションレイヤは、第1メッセージに対応するマッピング関係をインタラクションエリア情報から更に削除してもよい。これは本願で特に制限されない。例えば、表1のaid1-mac3-f(aid1)の場合に、第1端末は、第3端末への第1アプリケーション(aid1)に基づくユニキャスト接続を確立する、と仮定される。表2のaid1-mac3-area1から分かるように、第3端末によってサポートされる第1アプリケーションのサービス範囲はarea1である。第1端末がarea1にもはや位置していない場合に、第1端末はマッピング関係aid1-mac3-f(aid1)をマッピング情報(例えば、表1)から削除する。更に、第1端末は、マッピング関係aid1-mac3-area1をインタラクションエリア情報(例えば、表2)から削除する。
【0114】
例えば、第1端末は、第2端末への高速道路近距離支払いアプリケーションに基づくユニキャスト接続を確立している。第1端末はOBUであり、OBUは、ユニキャスト接続に基づいて、OBUが位置している高速道路区間の支払いサービスを完了している、と仮定される。OBUが高速道路近距離支払いアプリケーションの識別エリアに依然として位置している場合に、OBUが、第2端末によってブロードキャストされる、同じ高速道路近距離支払いアプリケーションのメッセージを再び受信するとき、OBUはその高速道路区間に対する支払いサービスを一度完了しているので、OCUはマッピング情報に基づいて直接第1メッセージをフィルタリングしてよい。OBUが高速道路近距離支払いアプリケーションの識別エリアから出ると、OBUは、ユニキャスト接続に対応するマッピング関係をマッピング情報から削除する必要があり、それにより、OBUが高速道路近距離支払いアプリケーションの識別エリアに再び入り、第2端末によってブロードキャストされる、高速道路近距離支払いアプリケーションに対応するメッセージを受信する場合に、OBUは第1メッセージを誤ってフィルタリングしない。
【0115】
マッピング情報はメッセージレイヤ又はネットワークレイヤに位置してよく、インタラクションエリア情報はメッセージレイヤに位置することが留意されるべきである。いくつかの可能な実施形態で、マッピング情報及びインタラクションエリア情報の両方がメッセージレイヤによって保持される場合に、マッピング情報及びインタラクションエリア情報は1つのテーブルにまとめられてもよい。テーブルは、第1端末によって確立されるユニキャスト接続に対応するアプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、あて先レイヤ2識別子、及び識別エリアの間のマッピング関係を示すために使用される。
【0116】
本願のこの実施形態の実施中に、第2端末によって周期的にブロードキャストされる第1メッセージを受信するとき、第1端末は、第1メッセージ内のアプリケーション関連フィールド(例えば、アプリケーション識別子及びあて先レイヤ2識別子のうちの少なくとも一方)及び第1メッセージ内の送信側識別子(つまり、ソースレイヤ2識別子)に基づいて決定及び解析を実行し、第1端末が第2端末に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を既に確立している場合には、第2端末によってブロードキャストされる、同じアプリケーションを示す第1メッセージをフィルタリングすることが分かる。このようにして、メッセージフィルタリング精度は向上し、第1端末によるメッセージパーシングによって引き起こされる計算資源の消費は削減され、メッセージ処理効率は向上する。
【0117】
図6に示されるように、以下は、本願の実施形態に係るメッセージフィルタリング方法について記載する。第1端末がOBUであり、第2端末がRSUである例が、解決法の例について記載するために使用されてよい。しかし、本願で、第1端末はOBUにのみ制限されず、第2端末はRSUにのみ制限されない。更に、図6の実施形態は、図4の実施形態と無関係であってよく、あるいは、図4の実施形態の補足であってもよい。方法は、次のステップを含むが制限されない。
【0118】
S201:OBUは、RSUによってブロードキャストされる第1メッセージを受信する。
【0119】
OBUは車載機と呼ばれ、LTE-V2X又はNR-V2X技術を使用することによってRSUと通信する車載装置である。OBUは、通常、車両に、例えばフロントガラスに設置される。RSUは、車両-道路間通信で主に使用され、インテリジェント輸送システム及びインテリジェント車両インフラストラクチャ協働システムを実装するための重要なデバイスである。RSUは、アンテナ(RSUアンテナ)、ラジオ周波数コントローラ(RSUコントローラ)などを含む。RSUは、通常、道路の脇に配置され、路面検知/監視デバイス(例えば、信号機、カメラ、又はマイクロ波レーダ)へ更に接続されて、道路情報、路面交通情報、などを収集し、双方向通信及び近くの通貨車両とのデータ交換を実行してもよい。
【0120】
第1メッセージは、アプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及びあて先レイヤ2識別子を含む。アプリケーション識別子は、異なるアプリケーションを区別するために使用され、ソースレイヤ2識別子は、RSUのMACアドレスであり、あて先レイヤ2識別子は、アプリケーション識別子に対応するマッピング値である。
【0121】
S202:OBUのアプリケーションレイヤ又はネットワークレイヤは、ソースレイヤ2識別子と、アプリケーション識別子又はあて先レイヤ2識別子のうちの少なくとも一方とに基づいて、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されているかどうかを決定する。
【0122】
第1メッセージに対応するユニキャスト接続は、アプリケーション識別子に基づく、OBUとRSUとの間の通信接続である。OBUのアプリケーションレイヤ又はネットワークレイヤによって、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されているかどうかを決定するための3つの方法は夫々、S102で記載された上記の第1の組み合わせ方法、つまり、アプリケーション識別子とソースレイヤ2識別子との間の第1マッピング関係がマッピング情報に存在するかどうかを決定すること、第2の組み合わせ方法、つまり、あて先レイヤ2識別子とソースレイヤ2識別子との間のマッピング関係がマッピング情報に存在するかどうかを決定すること、及び第3の組み合わせ方法、つまり、アプリケーション識別子とソースレイヤ2識別子とあて先レイヤ2識別子との間の第3マッピング関係がマッピング情報に存在するかどうかを決定することである。決定は上記の3つの方法のうちのいずれか1つで実行されてよい。第1マッピング関係がマッピング情報に存在する場合、第2マッピング関係がマッピング情報に存在する場合、又は第3マッピング関係がマッピング情報に存在する場合に、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていることが決定され、S203が実行される。代替的に、第1マッピング関係がマッピング情報に存在しない場合、第2マッピング関係がマッピング情報に存在しない場合、又は第3マッピング関係がマッピング情報に存在しない場合に、第1メッセージに対応するユニキャスト接続は確立されていないことが決定され、S204が実行される。マッピング情報はアプリケーションレイヤ又はネットワークレイヤによって確立及び保持されてよいことが留意されるべきである。
【0123】
マッピング情報がOBUのネットワークレイヤに位置している例が使用される。具体的な実施において、OBUは、上記の3つの組み合わせ方法のうちのいずれか1つで、第1メッセージに対応するマッピング関係がマッピング情報に存在するかどうかを決定する。例えば、第1メッセージに含まれる3つのフィールドが(aid1,mac3,f(aid1))である場合に、マッピング関係aid1-mac3-f(aid1)がマッピング情報(上記の表1と呼ばれる)に存在することが決定され得る。このようにして、それは、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていることを示し、S203が実行される。第1メッセージに対応する3つのフィールドが(adi2,mac3,f(aid2))である場合に、マッピング関係aid2-mac3-f(aid2)がマッピング情報に存在しないことが決定され得る。確かに、マッピング関係aid2-mac3もマッピング情報に存在せず、又はマッピング関係mac3-f(aid2)もマッピング情報に存在しない。このようにして、それは、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていないことを示し、S204が実行される。ネットワークレイヤにあるマッピング情報は、クロスレイヤプリミティブDME-UserService.request()又はDME-ProviderService.request()を使用することによって確立されてよい。具体的なプロセスについては、S102の関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0124】
S203:OBUは第1メッセージをフィルタリングする。
【0125】
具体的に、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されている場合に、OBUは第1メッセージをフィルタリングする。言い換えると、OBUは、RSUに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立することを拒否する。
【0126】
S204:OBUは、識別エリアを取得するよう第1メッセージをパースする。
【0127】
具体的に、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていないことが決定されると、OBUは第1メッセージを更にパースして、識別エリアを取得する。識別エリアは、RSUによってサポートされる第1メッセージ内のアプリケーション識別子に対応するサービス範囲である。例えば、高速道料金徴収のアプリケーションシナリオでは、RSUによってブロードキャストされる第1メッセージ内のアプリケーション識別子は、アプリケーションタイプが高速道料金徴収であることを示すために使用され、第1メッセージは識別エリアを更に含む。この場合に、識別エリアは、現在の料金道路区間を表す。
【0128】
S205:OBUは、OBUが識別エリア内にあるかどうかを決定する。
【0129】
具体的に、OBUは、OBUの位置情報に基づいて、OBUが識別エリア内にあるかどうかを決定してよい。OBUが識別エリアに位置していることが決定されると、S206が実行される。OBUが識別エリアに位置していないことが決定されると、S203が実行される。OBUによって、OBUが識別エリアに位置しているかどうかを決定する方法については、S102の関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0130】
例えば、高速道領域徴収のアプリケーションシナリオでは、OBUは、マッピング情報と、ソースレイヤ2識別子及びアプリケーション識別子である第1メッセージ内の2つのフィールドとに基づいて、OBUがRSUに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立していないと知っていることを決定する。この場合に、OBUは、現在の料金道路区間を取得するよう第1メッセージをパースし、OBUの現在位置がその料金道路区間内にあるかどうかを決定する。OBUが料金道路区間に位置している場合に、S206が実行される。OBUが料金道路区間に位置していない場合に、S203が実行される。
【0131】
S206:第1メッセージに応答して、OBUは、RSUに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立し、第1メッセージに対応するマッピング関係をマッピング情報に加える。
【0132】
具体的に、第1メッセージに応答して、OBUはOBUのMACアドレスをRSUへ送信して、RSUに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立し、そして、OBUは、第1メッセージ内にあるアプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及びあて先レイヤ2識別子の間のマッピング関係をマッピング情報に加える。更に、OBUは、第1メッセージ内にあるアプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及び識別エリアの間のマッピング情報をインタラクションエリア情報に更に加えてもよい。
【0133】
マッピング情報はネットワークレイヤ又はメッセージレイヤで記憶されてよく、インタラクションエリア情報はアプリケーションレイヤで記憶され、OBUによって確立されるユニキャスト接続に対応するアプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及び識別エリアの間のマッピング関係はインタラクションエリア情報に記憶されることが留意されるべきである。
【0134】
例えば、第1メッセージが(aid1,mac2,f(aid1),area1)を含み、aid1が第1アプリケーションの識別子であり、mac2がRSUのソースレイヤ2識別子であり、f(aid1)がRSUのあて先レイヤ2識別子であり、area1が識別エリアである場合に、area1は第1メッセージをパースすることによって取得される。OBUは、マッピング情報に基づいて、OBUがRSUへのアプリケーション識別子aid1に基づくユニキャスト接続を確立していないことを決定し、OBUはarea1に位置している、と仮定される。この場合に、OBUは、第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立するようOBUのMACアドレスをRSUへ送信し、そして、aid1-mac2-f(aid1)をマッピング情報に加えて、aid1-mac2-area1をインタラクションエリア情報に加える。
【0135】
S207:OBUが識別エリアにもはや位置していない場合に、OBUは、アプリケーションレイヤ又はネットワークレイヤでマッピング情報から第1メッセージに対応するマッピング関係を削除する。
【0136】
具体的な実施において、OBUが、第1メッセージに対応するユニキャスト接続に基づく、RSUとのインタラクションを完了した後、OBUが位置している車両は移動し続け、車両の位置は変化する。OBUの位置は、OBUが位置している車両の位置と同じである。OBUが識別エリアにもはや位置していない(つまり、OBUが位置している車両が識別エリアから出た)場合に、OBUは、アプリケーションレイヤ又はネットワークレイヤにあるマッピング情報から、ユニキャスト接続に対応するマッピング関係を削除する。
【0137】
OBUが第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立した後、OBUは、OBUが第1メッセージに対応する識別エリア内にいるかどうかを実時間で決定してよく、あるいは、OBUは、OBUが第1メッセージ内の識別エリア内にいるかどうかを間隔をあけて決定してもよいことが留意されるべきである。OBUが識別エリアにもはや位置していないと決定すると、OBUは、ユニキャスト接続に対応するマッピング関係をマッピング情報から削除する。
【0138】
S206でのマッピング情報の記憶位置は、S207でのマッピング情報の記憶位置と一致することが留意されるべきである。すなわち、S206のマッピング情報がネットワークレイヤにある場合に、S207では、OBUのネットワークレイヤが第1メッセージ対応するマッピング関係をマッピング情報から削除する。代替的に、S206のマッピング情報がメッセージレイヤにある場合に、S207では、OBUメッセージレイヤが第1メッセージ対応するマッピング関係をマッピング情報から削除する。
【0139】
例えば、図7は、高速道領域徴収の模式図である。OBUが、最初に図7の位置1で、RSUによってブロードキャストされる第1メッセージを受信した後、第1メッセージは(aid1,mac2,f(aid1),area1)を含む、と仮定される。OBUは、RSUに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立し、第1メッセージに対応するマッピング関係aid1-mac2-f(aid1)をマッピング情報に加え、第1メッセージに対応するaid1-mac2-area1をインタラクションエリア情報に加える。OBUは、位置1でのRSUとのユニキャストインタラクションを完了する(料金支払いを一度完了する)。OBUは、再び位置2で、RSUによってブロードキャストされる第1メッセージを受信し、OBUは、マッピング情報に基づいて、OBUがRSUに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を既に確立していることを決定する、と仮定される。従って、OBUは、位置2で受信された第1メッセージを直接フィルタリングし、これは、OBUが識別エリアarea1内の位置1で一度サービス支払いを完了していることを意味する。従って、OBUが識別エリアarea1内に未だいる場合に、OBUは、RSUによって再びブロードキャストされる第1メッセージに応答して支払いを再び実行する必要がない。しかし、UBUが車両とともに動くにつれて、OBUは、OBUの位置が識別エリアarea1にもはや位置していないことを決定する場合に、OBUは、第1メッセージ対応するマッピング関係aid1-mac3-f(aid1)をマッピング情報から削除し、それにより、OBUがarea1に再び入る場合に、RSUによってブロードキャストされてOBUによって受信される第1メッセージは誤ってフィルタリングされない。
【0140】
本願のこの実施形態で提供されるメッセージフィルタリング方法は、図3に示されるシナリオに適用される。図3に示されるように、OBUは、RSU1の通信範囲及びRSU2の通信範囲の両方に位置している。OBUは、RSU1によってブロードキャストされるMsg1及びRSUによってブロードキャストされるMsg2を受信する可能性がある。Msg1は(aid1,mac1,f(aid1),area1)を含み、Msg2ha(aid1,mac2,f(aid1),area2)を含む。OBUが最初にMsg1及びMsg2の両方を受信する場合に、OBUは、Msg1に対応するマッピング関係がマッピング情報に存在せず、かつ、Msg2に対応するマッピング関係がマッピング情報に存在しないことを決定する。従って、OBUは、RSU1に対してMsg1に対応するユニキャスト接続を確立しておらず、また、RSU2に対してMsg2に対応するユニキャスト接続を確立していない。OBUは更に、OBUがMsg1に対応する識別エリアareaに現在位置しており、また、Msg2に対応する識別エリアarea2にも位置していることを決定する。area1はRSU1の通信範囲に位置し、areaはRSU2の通信範囲に位置していることが理解され得る。Msg1のアプリケーション識別子及びMsg2のアプリケーション識別子は同じである(両方のアプリケーション識別子がaid1であり、aid1は車両近距離支払いサービスを表すと仮定される)が、Msg1及びMsg2は、本願で提供されるメッセージフィルタリング方法を使用することによって上記の場合にフィルタリングされない。相応して、Msg1に応答して、OBUは、RSUに対してMsg1に対応するユニキャスト接続を確立し、マッピング関係aid1-mac1-f(aid1)をマッピング情報に加える。Msg2に応答して、OBUは、RSU2に対してMsg2に対応するユニキャスト接続を確立し、マッピング関係aid1-mac2-f(aid1)をマッピング情報に加える。いくつかの可能な実施形態で、OBUは更に、マッピング関係aid1-mac1-area1及びaid1-mac2-area2をインタラクションエリア情報に加える。OBUがエリアarea1内で再び、RSU1によってブロードキャストされるMsg1を受信する場合に、OBUは、Msg1に対応するマッピング関係aid1-mac1-f(aid1)がマッピング情報に既に存在していることを決定し、OBUは、このとき受信されたMsg1を直接フィルタリングする。OBUがエリアarea2内、RSU2によってブロードキャストされるMsg2’を受信し、Msg2’が(aid2,mac2,f(aid2),area2)を含む場合に、aid2が車両身元識別サービスを表すとすれば、OBUは、aid2-mac2-f(aid2)、aid2-mac2、及びmac2-f(aid2)であるマッピング関係のどれもマッピング情報に存在していないことを決定する。従って、Msg2’に応答して、OBUは、RSU2に対してMsg2’に対応するユニキャスト接続を確立する。
【0141】
上記は、高速道路での車両近距離支払いサービスを一例として使用することによってのみ記載されていることが留意されるべきである。本願のこの実施形態で提供される解決法は、車両近距離支払いサービスに適用され得るのみならず、車両身元識別サービスまたは道路状況安全サービスなどの他のサービスにも適用されてよい。これは本願で特に制限されない。
【0142】
本願のこの実施形態の実施中に、RSUによって周期的にブロードキャストされる第1メッセージを受信した後、OBUは、アプリケーションレイヤ又はネットワークレイヤにあるマッピング情報に基づいて、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されているかどうかを決定し、OBUは、ユニキャスト接続が確立されている場合に第1メッセージをフィルタリングし、それにより、同じRSUによってブロードキャストされ、同じアプリケーションを示すブロードキャストメッセージは、フィルタリングされるので、OBUの計算資源の消費量は大いに削減される。更に、OBUは、マッピング情報と、第1メッセージがパースされた後に取得される識別エリアとを参照して、RSUに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立することを拒否すべきかどうかを更に決定してよく、それによって、メッセージフィルタリング精度及びメッセージ処理効率は向上する。
【0143】
他の具体的な実施においては、本願で提供されるメッセージフィルタリングは、OBUどうしのブロードキャストメッセージをフィルタリングするために更に実行されてもよい。例えば、第1端末はOBU1であってよく、第2端末はOBU2であってよい。図8は、メッセージフィルタリング方法のフローチャートの例である。図8の実施形態は、図4の実施形態及び図6の実施形態と無関係であってよく、あるいは、図4の実施形態及び図6の実施形態の補足であってもよい。方法は次のステップを含むが制限されない。
【0144】
S301:OBU1は、OBU2によってブロードキャストされる第1メッセージを受信する。
【0145】
OBU2によってブロードキャストされる第1メッセージは、アプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及びあて先レイヤ2識別子を含む。アプリケーション識別子は、アプリケーションのタイプを示すために使用される。異なるアプリケーションは異なるアプリケーション識別子を有する。ソースレイヤ2識別子は、OBU2のMACアドレスである。第1メッセージはブロードキャスト方式で送信されるので、あて先レイヤ2識別子はアプリケーション識別子のマッピング値であり、あて先レイヤ2識別子はアプリケーション識別子に対応する。
【0146】
S302:OBU1のアプリケーションレイヤ又はネットワークレイヤは、ソースレイヤ2識別子と、アプリケーション識別子又はあて先レイヤ2識別子のうちの少なくとも一方とに基づいて、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されているかどうかを決定する。
【0147】
具体的に、マッピング情報は、OBU1によって確立されるユニキャスト接続に対応するアプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及びあて先レイヤ2識別子の間のマッピング関係を記録する。マッピング情報は、アプリケーションレイヤによって確立されてよく、又はネットワークレイヤによって確立されてよい。しかし、マッピング情報がネットワークレイヤによって確立される場合に、アプリケーションレイヤは、クロスレイヤプリミティブを使用することによって、ネットワークレイヤに、マッピング情報を確立することを指示する。
【0148】
OBUが、マッピング情報に基づいて、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されているかどうかを決定することは、第1メッセージに対応するマッピング関係がマッピング情報に存在するかどうか、つまり、アプリケーション識別子とソースレイヤ2識別子との間の第1マッピング関係、あて先レイヤ2識別子とソースレイヤ2識別子との間の第2マッピング関係、又はアプリケーション識別子とソースレイヤ2識別子とあて先レイヤ2識別子との間の第3マッピング関係、を決定し、第1メッセージに対応するマッピング関係がマッピング情報に存在する場合に、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていることを決定し、S303を実行し、第1メッセージに対応するマッピング関係がマッピング情報に存在しない場合に、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されていないことを決定し、S304を実行することである。具体的な決定方法については、S102の関連する記載を参照されたい。詳細はここで再び記載されない。
【0149】
S303:OBU1は第1メッセージをフィルタリングする。
【0150】
S304:OBU1は、識別エリアを取得するよう第1メッセージをパースする。
【0151】
識別エリアは、OBU2によってサポートされる第1メッセージ内のアプリケーション識別子に対応するサービス範囲であることが留意されるべきである。例えば、第1メッセージが、レーン変更するよう車両に促すアプリケーションメッセージである場合に、識別エリアは、OBU2に対応する隣接レーンのエリアである。
【0152】
S305:OBU1は、OBU1が識別エリア内にあるかどうかを決定する。
【0153】
具体的に、OBU1は、OBU1の位置情報に基づいて、OBU1が識別エリア内にあるかどうかを決定する。OBU1が識別エリアに位置している場合に、それは、第1メッセージがOBU1に関係があることを示し、S306が実行される。OBU1が識別エリアに位置していない場合に、それは、第1メッセージがOBU1に無関係であることを示し、S303が実行される。
【0154】
S306:第1メッセージに応答して、OBU1は、OBU2に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立し、第1メッセージに対応するマッピング関係をマッピング情報に加える。
【0155】
具体的に、第1メッセージに対応するマッピング関係がマッピング情報に存在せず、OBU1が識別エリアに位置している場合に、第1メッセージに応答して、OBU1、OBU2に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立し、そして、第1メッセージに対応するマッピング関係をマッピング情報に加える。
【0156】
第1メッセージに対応するユニキャスト接続の確立を完了した後、OBU1は、ユニキャスト接続に基づいてOBU2とのユニキャストインタラクションを実行してもよく、つまり、ユニキャスト接続に基づいて対応するサービスを実行してよいことが留意されるべきである。例えば、ユニキャスト接続に対応するアプリケーションタイプが車両身元識別である場合に、対応するサービスは、車両の身元を取得することである。代替的に、ユニキャスト接続に対応するアプリケーション識別子がレーン変更を示す場合に、対応するサービスは、対応する車両のレーン変更情報を取得することである。
【0157】
S307:OBU1が識別エリアにもはや位置していない場合に、OBU1は、アプリケーションレイヤ又はネットワークレイヤでマッピング情報から第1メッセージに対応するマッピング関係を削除する。
【0158】
具体的に、OBU1とOBU2との間のユニキャストインタラクションが完了した後、OBU1が識別エリアから出る場合に、つまり、OBU1が識別エリアにもはや位置していない場合に、OBU1は、第1メッセージに対応するマッピング関係をアプリケーションレイヤ又はネットワークレイヤでマッピング情報から削除する。
【0159】
図9は、アプリケーションシナリオの模式図である。OBU1、OBU2、及びOBU3は道路上で同じ方向に移動しており、OBU3、OBU1、及びOBU2は夫々1のレーンを左から右に順に占有している、と仮定される。OBU1が位置しているレーンは中間にあるレーンである。OBU3が位置しているレーン及びOBU2が位置しているレーンは、OBU1が位置しているレーンと別々に隣接している。OBU2は、OBU1が位置しているレーンに入るよう左側にレーンを変更するつもりである、と仮定される。この場合に、OBU2は、OBU2がまさにレーンを変更しようとしていることを周囲の車両に通知するために第1メッセージをブロードキャストする。第1メッセージは(aid2,mac2,f(aid2))を含み、aid2は、レーン変更に対応するアプリケーション識別子であり、mac2はOBU2のMACアドレスであり、f(aid2)はアプリケーション識別子のマッピング値である、と仮定される。OBU1及びOBU3は両方ともOBU2の通信範囲内にあるので、OBU1及びOBU3はいずれも、OBU2によってブロードキャストされる第1メッセージを受信することができる。
【0160】
OBU3の場合に、OBU3が第1メッセージを受信した後、OBU3は、マッピング関係f(aid2)-mac2(S102の第2の組み合わせ方法)がマッピング情報に存在しないことを決定する、と仮定される。従って、OBU3は、OBU3が、OBU2に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立していないことを決定する。更に、OBU3は、第1メッセージをパースして、第1メッセージ内の識別エリアarea2(図9に示される楕円エリア)を取得する。OBU3は、OBU3がarea2に現在位置していないことを決定し、これは、OBU3によって受信された第1メッセージがOBU3と無関係であることを示す。この場合に、OBU3は第1メッセージを直接フィルタリングしてよい。
【0161】
OBU1の場合に、OBU1が第1メッセージを受信した後、OBU1は、マッピング関係aid2-mac2(S102の第1の組み合わせ方法)がマッピング情報に存在しないことを決定する、と仮定される。従って、OBU1は、OBU1がOBU2に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立していないことを決定する。更に、OBU1は、第1メッセージをパースして、第1メッセージ内の識別エリアarea2(図9に示される楕円エリア)を取得する。OBU1は、OBU1がarea2に現在位置していることを決定し、これは、OBU1によって受信された第1メッセージがOBU1と関係があることを示す。第1メッセージに応答して、OBU1は、OBU2へOBU1のMACアドレスを送信して、OBU2に対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立し、そして、マッピング関係aid2-mac2-f(aid2)をマッピング情報に加える。ユニキャスト接続の確立を完了した後、OBU1は、確立したユニキャスト接続に基づいてOBU2とのユニキャストインタラクションを実行してよい。例えば、OBU1は、OBU2から、OBU2が今回レーン変更を行う瞬間及び速度などの情報を取得してよい。OBU1は移動し続ける。OBU1がarea2に依然として位置している場合に、OBU1がOBU2によってブロードキャストされる第1メッセージを再び受信するならば、OBU1は、上記の方法で実行される決定を通じて、今回受信された第1メッセージを直接フィルタリングしてよい。OBU1がarea2にもはや位置していない場合に、OBU1は、マッピング関係aid2-mac2-f(aid2)をマッピング情報から削除してよい。
【0162】
本願のこの実施形態の実施中に、OBUどうしのインタラクション中、ターゲットOBUに対してブロードキャストメッセージに対応するユニキャスト接続を既に確立している場合には、OBUは、ターゲットOBUによって繰り返し送信され、同じアプリケーションサービスを示すブロードキャストメッセージを正しくフィルタリングすることができ、それによって、OBUによるメッセージパーシングにより消費される計算資源を大いに減らし、メッセージ処理効率を向上させることが分かる。
【0163】
図10は、本願の実施形態に係るコンピューティング装置の構造の模式図である。コンピューティング装置30は少なくともプロセッサ110、メモリ111、及び受信器112を含む。いくつかの可能な実施形態で、コンピューティング装置30は送信器113を更に含んでもよい。受信器112及び送信器113は、通信インターフェースによって置換されてもよく、プロセッサ110に情報入力及び/又は出力を提供するよう構成される。任意に、メモリ111、受信器112、及び送信器113は、別々に、バスを使用することによってプロセッサ110へ接続又は結合されてよい。コンピューティング装置30は、図4の実施形態の第1端末、又は図6の実施形態のOBU、又は図8の実施形態のOBU1であってよい。
【0164】
受信器112は、車載機、路側機などによってブロードキャストされる第1メッセージを受信するよう構成される。コンピューティング装置30が、車載機、路側機などに対して第1メッセージに対応するユニキャスト接続を確立すると決定する場合に、送信器113は、コンピューティング装置30のMACアドレスを車載機、路側機、などへ送信するよう構成される。受信器112及び送信器113は、直接に又はエアインターフェースを通じてデバイス、センサ、RSU、又は車両内の他のエンティティデバイスと通信するよう構成されるアンテナ及びチップセットを含んでよい。送信器113及び受信器112は通信モジュールを形成する。通信モジュールは、1つ以上のタイプの無線通信(例えば、プロトコル)を通じてメッセージを受信及び送信するよう構成されてよい。無線通信には、Bluetooth、IEEE802.11通信プロトコル、セルラーテクノロジ、ワールドワイド・インターオペラビリティ・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(Worldwide Interoperability for Microwave Access,WiMAX)又はLTE(Long Term Evolution,ロングタームエボリューション)、ZigBeeプロトコル、専用短距離通信(Dedicated Short Range Communications,DSRC)、RFID(Radio Frequency Identification,ラジオ周波数識別)通信、などがある。
【0165】
プロセッサ110によって実行される動作の具体的な実施については、上記の方法の実施形態での具体的な動作、例えば、第1メッセージに対応するユニキャスト接続が確立されているかどうかを決定し、第1メッセージをフィルタリングすること、を参照されたい。プロセッサ110は、中央演算処理装置(Central Processing Unit,CPU)、又はCPUとハードウェアチップとの組み合わせなどの1つ以上の汎用プロセッサを含んでよい。ハードウェアチップは、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integraged Circuit,ASIC)、プログラム可能ロジックデバイス(Programmable Logic Device,PLD)、又はそれらの組み合わせであってよい。PLSは、複合プログラム可能ロジックデバイス(Complex Programmable Logic Device,CPLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)、汎用アレイロジック(Generic Array Logic,GAL)、又はそれらの任意の組み合わせであってよい。
【0166】
メモリ111は揮発性メモリ(Volatile Memory)、例えば、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)であってよい。メモリ111は、代替的に、不揮発性メモリ(Non-Volatile Memory)、例えば、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory,ROM)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive,HDD)、又はソリッドステートドライブ(Sold-State Drive,SSD)を含んでもよい。メモリ111は、代替的に、上記のタイプの組み合わせを含んでもよい。メモリ111はプログラム及びデータを記憶してよい。記憶されているプログラムは、マッピング情報更新プログラム、インタラクションエリア情報更新プログラム、などを含む。記憶されているデータは、マッピング情報(つまり、アプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及びあて先レイヤ2識別子の間のマッピング関係)、インタラクションエリア情報(つまり、アプリケーション識別子、ソースレイヤ2識別子、及び識別エリアの間のマッピング関係)などを含む。メモリ111は独立して存在してよく、又はプロセッサ110に組み込まれてもよい。
【0167】
更に、図10は、単に、コンピューティング装置30の例である。コンピューティング装置30は、図1に示されているものよりも多い又は少ないコンポーネントを含んでも、あるいは、異なるコンポーネント構成様態を有してもよい。更に、図10に示される各コンポーネントは、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実施されてもよい。
【0168】
本願のこの実施形態で、コンピューティング装置30は、図4に記載される方法、図6の実施形態で記載されるOBU側での方法、及び図8の実施形態で記載されるOBU1側での方法を実施するよう構成される。
【0169】
図11は、本願の実施形態に係るコンピューティング装置の機能構造の模式図である。コンピューティング装置41は受信ユニット410及び処理ユニット411を含む。任意に、いくつかの可能な実施形態で、コンピューティング装置41は送信ユニット412を更に含む。コンピューティング装置41は、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを通じて実施されてよい。
【0170】
コンピューティング装置41は、第3端末の第1ユニキャスト接続を確立し、第1ユニキャスト接続に基づいて第1アイデンティティと第1アプリケーション識別子との間のマッピング関係を記憶する。第1アイデンティティは、第3端末の一意の識別子であり、第1アプリケーション識別子は、第3端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子である。受信ユニット410は、第2端末によってブロードキャストされる第1メッセージを受信するよう構成される。第1メッセージは第2アイデンティティ及び第2アプリケーション識別子を含み、第2アイデンティティは第2端末の一意の識別子であり、第2アプリケーション識別子は第2端末によって提供されるアプリケーションサービスの識別子である。処理ユニット411は、第2アイデンティティが第1アイデンティティと同じであり、第2アプリケーション識別子が第1アプリケーション識別子と一致する場合に、第2端末への第2ユニキャスト接続を確立することを拒否するよう構成される。いくつかの可能な実施形態で、送信ユニット412は、第1メッセージに応答して、第2ユニキャスト接続を確立するよう、コンピューティング装置41のアイデンティティを第2端末へ送信するよう構成される。
【0171】
コンピューティング装置41の機能モジュールは、図4の実施形態で記載される方法を実施するよう構成されてよい。図4の実施形態で、受信ユニット410は、S101を実行するよう構成されてよく、処理ユニット411はS102を実行するよう構成されてよい。コンピューティング装置41の機能モジュールは、図6の実施形態で記載されるOSU側での方法、及び図8の実施形態で記載されるOBU1側での方法を実施するよう更に構成されてもよい。本明細書の簡潔さのために、詳細はここで再び記載されない。
【0172】
本明細書の上記の実施形態で、各実施形態の記載には各々の焦点がある。実施形態で詳細に記載されていない部分については、他の実施形態の関連する記載を参照されたい。
【0173】
当業者であれば、上記の実施形態の方法のステップの全部又は一部は、関連するハードウェアに命令するプログラムによって実施されてもよいことが分かることが留意されるべきである。プログラムコンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。記憶媒体には、リードオンリーメモリ(Read-Only Memory,ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)、プログラム可能リードオンリーメモリ(Programmable Read-Only Memory,PROM)、消去可能なプログラム可能リードオンリーメモリ(Erasable Programmable Read-Only Memory,EPROM)、ワンタイムプログラム可能リードオンリーメモリ(One-time Programmable Read-Only Memory,OTPROM)、電気的消去可能なプログラム可能リードオンリーメモリ(Electrically-Erasable Programmable Read-Only Memory,EEPROM)、コンパクトディスク型リードオンリーメモリ(Compact Disc Read-Only Memory,CD-ROM)若しくは他の光学ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、磁気テープストレージ、又はデータを搬送若しくは記憶することができる任意の他のコンピュータ可読媒体がある。
【0174】
本願の技術的解決法は本質的に、あるいは、従来技術に寄与する部分、又は技術的解決法の全部若しくは一部は、ソフトウェア製品の形で実施されてもよい。コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、デバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイス、ロボット、単一チップマイクロコンピュータ、チップ、ロボット、などであってよい)に、本願の実施形態で記載される方法のステップの全部又は一部を実行することを指示するためのいくつかの命令を含む。
【0175】
本願は、2020年12月26日付けで「MESSAGE FILTERING METHOD AND APPARATUS」との発明の名称で中国国家知識産権局に出願された中国特許出願第202011570800.9号に対する優先権を主張するものであり、先の中国特許出願は、その全文を参照により本願に援用される。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11