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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】高圧反応装置
(51)【国際特許分類】
   B01J 3/00 20060101AFI20240806BHJP
   C08J 11/10 20060101ALI20240806BHJP
   B01J 3/03 20060101ALI20240806BHJP
   B01J 3/04 20060101ALI20240806BHJP
   B01J 3/02 20060101ALI20240806BHJP
   B01J 4/00 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
B01J3/00 A
C08J11/10 ZAB
B01J3/00 B
B01J3/03 A
B01J3/04 E
B01J3/04 G
B01J3/02 C
B01J3/04 F
B01J4/00 105A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020147558
(22)【出願日】2020-09-02
(65)【公開番号】P2022042229
(43)【公開日】2022-03-14
【審査請求日】2023-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104444
【弁理士】
【氏名又は名称】上羽 秀敏
(74)【代理人】
【識別番号】100174285
【弁理士】
【氏名又は名称】小宮山 聰
(72)【発明者】
【氏名】後藤 敏晴
(72)【発明者】
【氏名】孫 吟
【審査官】太田 一平
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-066067(JP,A)
【文献】特開2007-268406(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 3/00 - 3/08
B29B 17/00 - 17/04
C08J 11/00 - 11/28
B01J 4/00 - 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々が外部に開口した第1の流路及び第2の流路を有するボディーと、前記ボディーの内部に回転可能に取り付けられたボールとを含む固体供給装置と、
前記固体供給装置の鉛直方向下方に配置され、前記第2の流路に接続された高圧容器とを備え、
前記ボールは、外部に開口した固体原料が充填される大きさのポケットを有し、
前記第1の流路は、前記固体供給装置の鉛直方向上方に配置されたホッパーに接続され、
前記固体供給装置は、前記ボールを回転させることにより、前記第1の流路が前記ポケットに接続され、前記第2の流路が前記ボールの表面によって塞がれた状態である第1状態と、前記第2の流路が前記ポケットに接続され、前記第1の流路が前記ボールの表面によって塞がれた状態である第2状態とに切り替えられ、
前記第1状態と前記第2状態とを切り替える間において、前記第1の流路と前記第2の流路とが連続しないように構成されている、高圧反応装置。
【請求項2】
請求項1に記載の高圧反応装置であって、
前記固体供給装置は、各々が前記ボディー及び前記ボールに接して配置された第1のシール及び第2のシールをさらに含み、
前記第1のシールは、前記第1状態において、前記第1のシールの外周が前記ポケットの開口の周りを囲うように配置され、
前記第2のシールは、前記第2状態において、前記第2のシールの外周が前記ポケットの開口の周りを囲うように配置される、高圧反応装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の高圧反応装置であって、
前記高圧容器の耐圧が1.0MPa以上である、高圧反応装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の高圧反応装置であって、
前記ボディーは、外部に開口した第3の流路をさらに有し、
前記固体供給装置は、前記ボールを回転させることにより、前記第1状態及び前記第2状態に加えて、前記第3の流路が前記ポケットに接続され、前記第1の流路及び前記第2の流路が前記ボールの表面によって塞がれた状態である第3状態に切り替えられるように構成されている、高圧反応装置。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか一項に記載の高圧反応装置であって、
前記ボディーは、各々が外部に開口した第3の流路及び第4の流路をさらに有し、
前記固体供給装置は、前記ボールを回転させることにより、前記第1状態及び前記第2状態に加えて、前記第3の流路が前記ポケットに接続され、前記第1の流路、前記第2の流路、及び前記第4の流路が前記ボールの表面によって塞がれた状態である第4状態と、前記第4の流路が前記ポケットに接続され、前記第1の流路、前記第2の流路、及び前記第3の流路が前記ボールの表面によって塞がれた状態である第5状態とに切り替えられるように構成されている、高圧反応装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の高圧反応装置であって、
前記ボールの表面と前記ボディーとの隙間が0.2mm以下である、高圧反応装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の高圧反応装置であって、
前記固体供給装置と前記高圧容器とを接続する配管が、10cm以上の長さを有する、高圧反応装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の高圧反応装置であって、
前記固体供給装置と前記高圧容器とを接続する配管を冷却する機構をさらに備える、高圧反応装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の高圧反応装置であって、
前記固体供給装置と前記高圧容器とを接続する配管が、前記ポケットの開口の大きさよりも8mm以上大きい内径を有するか、又は当該内径を有する円の面積に相当する断面積の空間を有する、高圧反応装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の高圧反応装置であって、前記固体供給装置と前記高圧容器とを接続する配管又は前記固体供給装置に固定されたノッカーをさらに備える、高圧反応装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧反応装置に関する。
【背景技術】
【0002】
樹脂廃棄物による環境汚染が社会的な問題となる中、ポリ乳酸に代表される生分解性樹脂が注目されている。近年、生分解性樹脂を分解して再利用するケミカルリサイクルに関する技術が開発されている。例えば特開2017-132730号公報には、減圧下に保持されたベント室に通じる押出機にポリ乳酸及び解重合触媒を投入し、該押出機でポリ乳酸と解重合触媒とを溶融混練し、該溶融混練物をベント室内に供給し、該ベント室内でポリ乳酸の解重合を行い、生成したラクチドをガス化して該ベント室から回収するラクチド回収方法が開示されている。
【0003】
特開2020-2332号公報及び特開2020-50853号公報には、ロータリーバルブを備えた廃プラスチック分解装置が開示されている。特許第3819951号公報、特許第5847680号公報、及び特許第5932387号公報には、ロータリーバルブが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-132730号公報
【文献】特開2020-2332号公報
【文献】特開2020-50853号公報
【文献】特許第3819951号公報
【文献】特許第5847680号公報
【文献】特許第5932387号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
生分解性樹脂の分解に関する技術として、押出機で溶融混練したものを容器に取り出し、ここで一定温度に保持してガスを取り出す方法が提案されている。しかし、この方法では容器中に材料を保持するために、温度分布による材料の焼付きが生じるという問題や、触媒として添加している金属化合物を再利用できないという問題がある。
【0006】
高圧容器を用いてバッチ式で処理する方法であれば、触媒を高圧容器内に残したまま樹脂を繰り返し処理することができる。しかし、高圧容器内へ樹脂を供給する方法が問題となる。高圧容器内へ固体原料を供給する方法としては、スラリーをポンプで送る方法や押出機で固体を送る方法がある。しかし、この方法は連続的に固体原料を供給し続ける必要があり、また、供給できる固体原料は見かけの流動性があるものに限られる。そのため、粉末状やペレット状の固体原料を高圧容器内に供給することは困難である。
【0007】
高圧の系内へ固体を供給する装置としては、ロータリーバルブを利用したものが知られているが、適用できる圧力に限界がある。
【0008】
本発明の目的は、高圧容器の内部を所定の圧力に保ったまま、高圧容器の内部へ固体原料を供給することができる高圧反応装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態による高圧反応装置は、各々が外部に開口した第1の流路及び第2の流路を有するボディーと、前記ボディーの内部に回転可能に取り付けられたボールとを含む固体供給装置と、前記固体供給装置の下方に配置され、前記第2の流路に接続された高圧容器とを備え、前記ボールは、外部に開口したポケットを有し、前記固体供給装置は、前記ボールを回転させることにより、前記第1の流路が前記ポケットに接続され、前記第2の流路が前記ボールの表面によって塞がれた状態である第1状態と、前記第2の流路が前記ポケットに接続され、前記第1の流路が前記ボールの表面によって塞がれた状態である第2状態とに切り替えられるように構成されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高圧容器の内部を所定の圧力に保ったまま、高圧容器の内部へ固体原料を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の第1の実施形態による高圧反応装置の構成を模式的に示す正面図である。
図2図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。
図3A図3Aは、固体供給装置の動作を説明するための図である。
図3B図3Bは、固体供給装置の動作を説明するための図である。
図3C図3Cは、固体供給装置の動作を説明するための図である。
図4図4は、固体供給装置の変形例の一つの構成を模式的に示す断面図である。
図5図5は、固体供給装置の変形例の他の一つの構成を模式的に示す断面図である。
図6図6は、本発明の第2の実施形態による高圧反応装置の構成を模式的に示す正面図である。
図7A図7Aは、固体供給装置の構成を模式的に示す断面図である。
図7B図7Bは、固体供給装置の構成を模式的に示す断面図である。
図8図8は、本発明の第2の実施形態による高圧反応装置の構成を模式的に示す正面図である。
図9A図9Aは、固体供給装置の構成を模式的に示す断面図である。
図9B図9Bは、固体供給装置の構成を模式的に示す断面図である。
図9C図9Cは、固体供給装置の構成を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。各図に示された構成部材間の寸法比は、必ずしも実際の寸法比を示すものではない。
【0013】
[第1の実施形態]
[高圧反応装置]
以下の実施形態では、高圧反応装置の一例として、生分解性樹脂の分解に用いる高圧反応装置の構成を説明する。
【0014】
図1は、本発明の第1の実施形態による高圧反応装置1の構成を模式的に示す正面図である。高圧反応装置1は、固体供給装置10、ホッパー21、高圧容器31、ホットプレート付きマグネチックスターラー35、及び回収装置44等を備えている。
【0015】
ホッパー21は、配管22によって固体供給装置10と接続されている。ホッパー21には、処理対象となる固体原料が投入される。固体原料は例えば、粉末状又はペレット状に前処理された廃プラスチックである。
【0016】
固体供給装置10は、高圧容器31の内部を所定の圧力に保ったまま、高圧容器31の内部へ固体原料を供給する。固体供給装置10の具体的な構成は後述する。
【0017】
高圧容器31は、固体供給装置10の下方に配置され、配管23によって固体供給装置10と接続されている。高圧容器31は、固体と気体、又は固体と液体とを反応させるための容器である。高圧容器31は、内部を高圧に保持できるように構成されている。
【0018】
高圧反応装置1は、高圧容器31に加わる圧力が大きい場合に特に好適に用いることができる。高圧容器31の耐圧は、好ましくは1.0MPa以上であり、より好ましくは1.5MPa以上であり、さらに好ましくは2.0MPa以上である。
【0019】
配管23には、ノッカー24が取り付けられている。ノッカー24は、配管23に衝撃を与えて、配管23の中で固体原料が詰まるのを抑制する。ノッカー24は、これに限定されないが、固体供給装置10に近い位置に取り付けられていることが好ましい。これによって、固体供給装置10の内部で固体原料が詰まるのも抑制することができる。具体的には、後述するボール12(図2)のポケット12aから固体原料が落ちなくなったり、第2の流路11b内で固体原料が詰まったりするのを抑制することができる。ノッカー24と固体供給装置10との間の距離(端面と端面との間の距離)は、好ましくは5cm以下であり、さらに好ましくは3cm以下である。ノッカー24は、これ以外の位置に配置されてもよいし、複数の箇所に配置されてもよい。ノッカー24は、配管23に代えて、あるいは配管23に加えて、固体供給装置10に取り付けられていてもよい。
【0020】
ホットプレート付きマグネチックスターラー35は、高圧容器31を加熱するとともに、高圧容器31の内部に配置された攪拌子36を磁力によって回転させて、高圧容器31の内容物を攪拌する。加熱温度は、特に限定されないが、生分解性樹脂の分解では、100~300℃といった温度が用いられる。
【0021】
高圧反応装置1は、ホットプレート付きマグネチックスターラー35に代えて、加熱装置と攪拌装置とを別々に備えていてもよい。マグネチックスターラーに代わる攪拌装置としては、例えば攪拌翼を用いることができる。
【0022】
高圧容器31を加熱した際に固体供給装置10が過度に加熱されないようにするため、配管23の長さdは、長くすることが好ましい。配管23の長さdは、好ましくは10cm以上である。配管23の長さdを長くすることに代えて、あるいは配管23の長さdを長くすることに加えて、配管23を冷却する機構を設けてもよい。配管23を冷却する機構は例えば、水冷装置やヒートシンクである。
【0023】
高圧容器31は、配管41、減圧弁42、及び冷却管43を介して回収装置44に接続されている。高圧容器31に供給された固体原料は、高圧容器31内で加熱されて溶融し、さらに加熱されて分解する。分解が進むと、原料が気化して、高圧容器31内の圧力が上昇する。気化した原料の一部は、減圧弁42を介して配管41から高圧容器31の外側に取り出される。取り出された原料は、冷却管43によって冷却されて、低分子量の分解生成物として回収装置44内に回収される。
【0024】
[固体供給装置]
次に、図2を参照して、固体供給装置10の具体的な構成を説明する。図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。固体供給装置10は、ボディー11、ボール12、シール13、シール14、ステム15、及びハンドル16を備えている。
【0025】
ボディー11は、ボール12、シール13、及びシール14を収容する。本実施形態では、ボディー11は部品111及び部品112の2つの部品から構成されている。もっとも、ボディー11は、3つ以上の部品から構成されていてもよい。ボディー11は例えば、シール13及びシール14を保持するための部品を別に備えていてもよい。この場合、スプリング等でシール13及びシール14をボール12に押しつける機構を設けてもよい。ボディー11の材質は特に限定されないが、金属製のものが好適である。
【0026】
ボディー11は、各々がボディー11の外側に開口した第1の流路11a及び第2の流路11bを有している。第1の流路11aには配管22が、第2の流路11bには配管23が、それぞれ接続されている。第1の流路11aと第2の流路11bとは、ボール12によって遮られている。
【0027】
本実施形態では、第1の流路11a及び第2の流路11bはいずれも、ホッパー21(図1)と高圧容器31(図1)とを結ぶ方向(以下この方向を「z方向」とする。)に延びるように形成されている。第1の流路11a及び第2の流路11bは、ボール12を間に挟んで対向するように形成されている。第1の流路11a及び第2の流路11bは、同一直線上にあることが好ましいが、必ず同一直線上になければならないということはない。
【0028】
ボール12は、ボディー11の内部に回転可能に取り付けられている。より具体的には、ボール12は、ボディー11に回転可能な態様で取り付けられたステム15の一方の端部に固定されている。ステム15は、z方向と垂直な方向の一つ(以下この方向を「y方向」とし、y方向及びz方向の両方に垂直な方向を「x方向」とする。)に延びた棒状の形状を有している。ステム15の他方の端部は、ボディー11の外側に配置されたハンドル16に固定されている。この構成によれば、ハンドル16を操作することによって、y方向を回転軸としてボール12を回転させることができる。
【0029】
本実施形態では、1本のステム15によってボール12を片側から支える構成をとっている。この構成に代えて、2本のステムによってボール12を両側から支えるようにしてもよい。また、ハンドル16に代えて、ステム15をモーター等に連結し、ステム15を自動で回転させるようにしてもよい。
【0030】
ボール12は、ボール12の外部に開口したポケット12aを有している。ポケット12aは、より具体的には、y方向と交差する方向(図2ではz方向)に向かって開口している。ポケット12aは、ボール12を貫通していない。この構成によれば、y方向を回転軸としてボール12を回転させることで、ポケット12aが開口する方向をxz面内で回転させることができる。
【0031】
ボール12の材質は特に限定されない。ボール12は、金属製、樹脂製、及びセラミック製等のものを用いることができ、中でも金属製のものが好適である。
【0032】
固体供給装置10は、ボール12を回転させることにより、(A)第1の流路11aがポケット12aに接続され、第2の流路11bがボール12の表面によって塞がれた状態(以下「第1状態」という。)と、(B)第2の流路11bがポケット12aに接続され、第1の流路11aがボール12の表面によって塞がれた状態(以下「第2状態」という。)とを切り替えられるように構成されている。また、第1状態と第2状態とを切り替える間において、第1の流路11aと第2の流路11bとが連続しないように構成されている。詳細は後述するが、これによって、高圧容器31(図1)の内部を所定の圧力に保ったまま、高圧容器31(図1)の内部へ固体原料を供給することができる。
【0033】
なお、配管23は、固体原料が配管壁面に付着する等の原因で詰まるのを抑制するため、ボール12のポケット12aの開口の大きさd1よりも大きい内径d2を有することが好ましい。配管23は、ポケット12aの開口の大きさd1よりも8mm以上大きい内径を有するか、又は当該内径を有する円の面積に相当する断面積の空間を有することがより好ましい。
【0034】
シール13及びシール14の各々は、ボディー11及びボール12に接して配置されている。シール13は、第1状態において、シール13の外周がポケット12aの開口の周りを囲うように配置されており、シール14は、第2状態において、シール14の外周がポケット12aの開口の周りを囲うように配置されている。第1状態及び第2状態の各々において、シール13及びシール14の内周は、ポケット12aの開口の内側にあってもよい。すなわち、シール13及びシール14の各々の開口の大きさは、ポケット12aの開口の大きさよりも小さくてもよい。
【0035】
シール13及びシール14の各々は、無端状の固体シールである。シール13及びシール14の材質は特に限定されない。シール13及びシール14は、樹脂製、金属製、及びカーボン製等のものを用いることができ、中でも樹脂製のものが好適である。樹脂の中でも、フッ素樹脂製のものが特に好適である。
【0036】
シール13及びシール14の各々は、例えば円環形状とすることができる。図2に示すように、シール13及びシール14の断面は、ボール12の表面に沿った形状であることが好ましい。円環形状にしてボール12の上下から挟み込んで圧力を加えることで、ボール12と円環形状のシール13及びシール14の位置関係が必然的に決まり、シール13及びシール14をボール12に均一に押し付けることができる。また、シール13及びシール14の各々の開口の大きさは、ポケット12aの開口の大きさd1以下であることが好ましい。もっとも、シール13及びシール14の形状は、これらに限定されない。シール13は、第1状態においてシール13の外周がポケット12aの開口の周りを囲うことができる形状であればよい。同様に、シール14は、第2状態においてシール14の外周がポケット12aの開口の周りを囲うことができる形状であればよい。
【0037】
[固体供給装置の動作及び高圧反応装置の効果]
次に、図3A図3Cを参照して、固体供給装置10の動作を説明する。図3A図3Cは、固体供給装置10の動作を説明するための図であって、図2のIII-III線に沿った断面図(xz断面)である。図3A図3Cでは、ステム15(図2)は紙面と垂直な方向(y方向)に延びており、ボール12は、紙面と垂直な方向(y方向)を回転軸として回転する。
【0038】
図3Aでは、第1の流路11aがポケット12aに接続され、第2の流路11bがボール12の表面によって塞がれている。すなわち、図3Aでは、固体供給装置10は第1状態にある。この状態でホッパー21(図1)に固体原料Pが投入されると、固体原料Pは重力によって落下し、配管22を伝ってポケット12aに充填される。このとき、第2の流路11bがボール12の表面によって塞がれているため、配管23側の圧力が配管22側に漏れることはない。
【0039】
図3Aに示す状態からボール12を回転させると、図3Bに示す状態になる。図3Bでは、第1の流路11a及び第2の流路11bの両方が、ボール12の表面によって塞がれている。このときも、配管23側の圧力が配管22側に漏れることはない。
【0040】
図3Bに示す状態からさらにボール12を回転させると、図3Cに示す状態になる。図3Cでは、第2の流路11bがポケット12aに接続され、第1の流路11aがボール12の表面によって塞がれている。すなわち、図3Cでは、固体供給装置10は第2状態にある。ポケット12aに充填された固体原料Pは重力によって落下し、配管23を伝って高圧容器31(図1)に供給される。このとき、第1の流路11aがボール12の表面によって塞がれているため、配管23側の圧力が配管22側に漏れることはない。
【0041】
以上のように、本実施形態による固体供給装置10及びこれを備えた高圧反応装置1(図1)の構成によれば、高圧容器31(図1)の内部を所定の圧力に保ったまま、高圧容器31(図1)の内部へ固体原料を供給することができる。
【0042】
固体供給装置10の構成によれば、球体であるボール12によって、第1の流路11a及び第2の流路11bを選択的に遮ることができる。ボール12は表面が均一な圧力で押さえつけられるため、高いシール性を発揮する。これに対し、例えば遮蔽物が円筒形状の場合、軸方向で圧力が均一にならず、中央部がたわむ、あるいは端部が押さえられないといった問題が生じる可能性がある。
【0043】
本実施形態のように、第1の流路11aと第2の流路11bとがボール12を挟んで対向している場合、第2の流路11b側の圧力でボール12が第1の流路11a側に押さえつけられるので、より強いシール性を発揮することができる。もっとも、第1の流路11aと第2の流路11bとがボール12を挟んで対向していなくても、ある程度のシール性は得られる。
【0044】
本実施形態では、固体供給装置10は、ボディー11及びボール12に接して配置されたシール13及びシール14を含んでいる。この構成によれば、より強いシール性を発揮することができる。もっとも、固体供給装置10がシール13及びシール14を含んでいなくても、ある程度のシール性は得られる。
【0045】
[固体供給装置の変形例]
図4は、固体供給装置10の変形例の一つである固体供給装置10Aの構成を模式的に示す断面図(xz断面図)である。固体供給装置10Aは、固体供給装置10のボディー11(図3A図3Cを参照)に代えて、ボディー11Aを備えている。ボディー11Aは、部品111A及び部品112Aを含んでいる。
【0046】
ボディー11Aは、ボール12の表面との隙間gが小さくなるように形成されている。より具体的には、部品111A及び部品112Aの一部が、ボール12の表面に沿うような形状を有している。
【0047】
固体供給装置10Aの構成によれば、ボール12の表面とボディー11Aとの隙間gを小さくすることによって、ボール12の表面とボディー11Aとの間に固体原料が侵入するのを抑制することができる。ボール12の表面とボディー11Aとの隙間gは、好ましくは0.2mm以下である。
【0048】
図5は、固体供給装置10の変形例の他の一つである固体供給装置10Bの構成を模式的に示す断面図(xz断面図)である。固体供給装置10Bは、固体供給装置10のボディー11(図3A図3Cを参照)に代えて、ボディー11Bを備えている。ボディー11Bは、部品111及び部品112に加えて、部品113及び部品114を含んでいる。
【0049】
固体供給装置10Bでは、ボール12と部品111との間、及びボール12の部品112との間にそれぞれ部品113及び部品114を挿入することで、ボール12の表面とボディー11Bとの隙間gを小さくしている。この構成によっても、ボール12の表面とボディー11Bとの間に固体原料が侵入するのを抑制することができる。
【0050】
[第2の実施形態]
図6は、本発明の第2の実施形態による高圧反応装置2の構成を模式的に示す正面図である。高圧反応装置2は、高圧反応装置1の固体供給装置10(図1)に代えて、固体供給装置50を備えている。
【0051】
図7Aは、固体供給装置50の構成を模式的に示す断面図(xz断面図)である。固体供給装置50は、固体供給装置10のボディー11(図3A図3Cを参照)に代えて、ボディー51を備えている。ボディー51は、部品511及び部品512を含んでいる。
【0052】
ボディー51も、ボディー11と同様に、第1の流路51a及び第2の流路51bを有している。固体供給装置50は、固体供給装置10と同様に、ポケット12aを有するボール12を備え、ボール12を回転させることにより、(A)第1の流路51aがポケット12aに接続され、第2の流路51bがボール12の表面によって塞がれた状態(第1状態)と、(B)第2の流路51bがポケット12aに接続され、第1の流路51aがボール12の表面によって塞がれた状態(第2状態)とを切り替えられるように構成されている。図7Aは、固体供給装置50が第1状態である場合を示している。
【0053】
ボディー51は、第1の流路51a及び第2の流路51bに加えて、第3の流路51cを有している。第3の流路51cは、脱気用の配管25に接続されている。
【0054】
固体供給装置50は、ボール12を回転させることにより、第1状態及び第2状態に加えて、(C)第3の流路51cがポケット12aに接続され、第1の流路51a及び第2の流路51bがボール12の表面によって塞がれた状態(以下「第3状態」という。)に切り替えられるように構成されている。図7Bは、固体供給装置50が第3状態である場合を示している。
【0055】
固体供給装置50はさらに、シール13及びシール14に加えて、シール53を備えている。シール53は、ボディー51及びボール12に接して配置され、第3状態において、シール53の外周がポケット12aの開口の周りを囲うように配置されている。
【0056】
固体供給装置10(図3A図3Cを参照)では、第2状態(図3C)から第1状態(図3A)に移るとき、高圧の気体が配管22側に吹き出し、これによって配管22に充填された固体原料が噴き出す可能性がある。これは、第2状態(図3C)になったとき、高圧の気体がポケット12aに充填されるためである。
【0057】
固体供給装置50では、第2状態から第1状態に移る間に、第3状態を経由することによって、ポケット12aに充填された高圧の気体を第3の流路51cから脱気用の配管25に逃がすことができる。これによって、配管22に充填された固体原料が噴き出すのを抑制することができる。
【0058】
第3の流路51cは、ポケット12a内の高圧の気体を除去するための流路であるため、気体の流れを妨げない程度の内径を有していればよい。配管25についても同様に、気体の流れを妨げない程度の内径を有していればよい。配管25は、これに限定されないが、例えば呼び径1/8インチ程度以上の配管が想定される。
【0059】
第1状態~第3状態の各状態を切り替える間において、第2の流路51bと第3の流路51cとがポケット12aを介して連続しないようにすることが好ましい。これによって、高圧容器31内の高圧気体が第3の流路51cから過度に流出しないようにできる。第2の流路51bと第3の流路51cとが連続しないようにする方法としては、ポケット12aの開口、第2の流路51bの開口、及び第3の流路51cの開口のいずれか一つ以上を小さくすること、並びに、第2の流路51bの開口と第3の流路51cの開口とを離して配置すること等が挙げられる。このうち、第3の流路51cは気体だけを通す流路であるため、気体の流れを妨げない程度の内径を有していればよい。そのため、第3の流路51cの開口を第2の流路51bの開口よりも小さくすることが好ましい。
【0060】
本実施形態では、固体供給装置50は、ボディー51及びボール12に接して配置されたシール53を含んでいる。この構成によれば、より強いシール性を発揮することができる。もっとも、固体供給装置50がシール53を含んでいなくても、ある程度のシール性は得られる。
【0061】
[第3の実施形態]
図8は、本発明の第3の実施形態による高圧反応装置3の構成を模式的に示す正面図である。高圧反応装置3は、高圧反応装置1の固体供給装置10(図1)に代えて、固体供給装置60を備えている。
【0062】
図9Aは、固体供給装置60の構成を模式的に示す断面図(xz断面図)である。固体供給装置60は、固体供給装置10のボディー11(図3A図3Cを参照)に代えて、ボディー61を備えている。ボディー61は、部品611及び部品612を含んでいる。
【0063】
ボディー61も、ボディー11と同様に、第1の流路61a及び第2の流路61bを有している。固体供給装置60は、固体供給装置10と同様に、ポケット12aを有するボール12を備え、ボール12を回転させることにより、(A)第1の流路61aがポケット12aに接続され、第2の流路61bがボール12の表面によって塞がれた状態(第1状態)と、(B)第2の流路61bがポケット12aに接続され、第1の流路61aがボール12の表面によって塞がれた状態(第2状態)とを切り替えられるように構成されている。図9Aは、固体供給装置60が第1状態である場合を示している。
【0064】
ボディー61は、第1の流路61a及び第2の流路61bに加えて、第3の流路61c及び第4の流路61dを有している。第3の流路61c及び第4の流路61dはそれぞれ、配管26の一方の端部及び他方の端部に接続されている。
【0065】
固体供給装置60はさらに、シール13及びシール14に加えて、シール63及びシール64を備えている。シール63及びシール64は、ボディー61及びボール12に接して配置されている。
【0066】
固体供給装置60は、ボール12を回転させることにより、第1状態及び第2状態に加えて、(D)第3の流路61cがポケット12aに接続され、第1の流路61a、第2の流路61b、及び第4の流路61dがボール12の表面によって塞がれた状態(以下「第4状態」という。)と、(E)第4の流路61dがポケット12aに接続され、第1の流路61a、第2の流路61b、及び第3の流路61cがボール12の表面によって塞がれた状態(以下「第5状態」という。)とに切り替えられるように構成されている。図9B及び図9Cはそれぞれ、固体供給装置60が第4状態及び第5状態である場合を示している。シール63は、第4状態において、シール63の外周がポケット12aの開口の周りを囲うように配置されており、シール64は、第5状態において、シール64の外周がポケット12aの開口の周りを囲うように配置されている。
【0067】
固体供給装置50(図7A及び図7Bを参照)では、第2状態から第1状態に移る間に、第3状態(図7B)を経由することによって、ポケット12aに充填された高圧の気体を第3の流路51cから排出する。この構成によれば、配管22に充填された固体原料が噴き出すのを抑制することができる。一方、第3状態を経由する度に高圧の気体が系外に排出されるため、高圧容器31の圧力が徐々に低下する。
【0068】
固体供給装置60においても、固体供給装置50の場合と同様に、第2状態から第1状態に移る間に、第4状態(図9B)を経由することによって、ポケット12aに充填された高圧の気体の一部を第3の流路61cから排出することができる。固体供給装置60ではさらに、配管26を介して、排出した高圧の気体の一部を第4の流路61dに戻す。そして、第1状態から第2状態に移る間に、第5状態(図9C)を経由することによって、ポケット12aに高圧の気体の一部を充填する。これによって、高圧容器31の圧力の低下を抑制することができる。
【0069】
配管26の内容積は、ポケット12aの内容積以上にすることが好ましく、ポケット12aの内容積の10倍以上にすることがより好ましい。配管26の内容積を大きくすることで、第4状態(図9B)から第1状態(図9A)に移る前に、ポケット12a内の圧力を第2の流路61b出口側の圧力(高圧容器31内の圧力)よりも十分に低くすることができる。
【0070】
配管26の内容積を大きくすることに代えて、配管26の中間(第3の流路61cと第4の流路61dとの間)に密閉容器を配置して、この密閉容器を圧力緩衝容器として用いてもよい。要するに、第3の流路61cから第4の流路61dまでを結ぶ空間の容積を大きくすればよい。第3の流路61cから第4の流路61dまでを結ぶ空間の容積(第3の流路61c及び第4の流路61dの容積を含む。)は、好ましくはポケット12aの内容積以上であり、より好ましくはポケット12aの内容積の10倍以上である。第3の流路61cから第4の流路61dまでを結ぶ空間の容積の上限は、特に限定されないが、例えばポケット12aの内容積の50倍程度であり、より好ましくはポケット12aの内容積の20倍程度である。
【0071】
配管26の内容積を大きくする、あるいは密閉容器を配置すると、装置全体が大きくなりすぎる場合がある。この問題を回避するため、配管26の中間(第3の流路61cと第4の流路61dとの間)にポンプを配置して、第3の流路61c内を強制的に減圧するとともに、第4の流路61d内の圧力を昇圧するようにしてもよい。この場合、ポンプの効率を上げるため、ポンプの後段(第4の流路61d側)に逆止弁を配置してもよい。
【0072】
第4の流路61dは、外側が上方になるように傾斜していることが好ましい。これによって、固体原料が第4の流路61dに流入することを抑制できる。
【0073】
各状態を切り替える間において、第1の流路61aと第4の流路61dとがポケット12aを介して連続しないようにすることが好ましい。これによって、配管26の気体が配管22に流入しないようにできる。第1の流路61aと第4の流路61dとが連続しないようにする方法としては、ポケット12aの開口、第1の流路61aの開口、及び第4の流路61dの開口のいずれか一つ以上を小さくすること、並びに、第1の流路61aの開口と第4の流路61dの開口とを離して配置すること等が挙げられる。このうち、第4の流路61dは気体だけを通す流路であるため、気体の流れを妨げない程度の内径を有していればよい。そのため、第4の流路61dの開口を第1の流路61aの開口よりも小さくすることが好ましい。
【0074】
各状態を切り替える間において、第2の流路61bと第3の流路61cとがポケット12aを介して連続しないようにすることも好ましい。これによって、高圧容器31内の高圧気体が第3の流路61cから過度に流出しないようにできる。第2の流路61bと第3の流路61cとが連続しないようにする方法としては、ポケット12aの開口、第2の流路61bの開口、及び第3の流路61cの開口のいずれか一つ以上を小さくすること、並びに、第2の流路61bの開口と第3の流路61cの開口とを離して配置すること等が挙げられる。このうち、第3の流路61cは気体だけを通す流路であるため、気体の流れを妨げない程度の内径を有していればよい。そのため、第3の流路61cの開口を第2の流路61bの開口よりも小さくすることが好ましい。
【0075】
各状態を切り替える間において、第4の流路61dと第2の流路61bとがポケット12aを介して連続しないようにすることも好ましい。その方法としては、ポケット12aの開口、第4の流路61dの開口、及び第2の流路61bの開口のいずれか一つ以上を小さくすること、並びに、第4の流路61dの開口と第2の流路61bの開口とを離して配置すること等が挙げられる。この場合、第4の流路61dの開口を第2の流路61bの開口よりも小さくすることが好ましい。
【0076】
各状態を切り替える間において、第3の流路61cと第1の流路61aとがポケット12aを介して連続しないようにすることも好ましい。その方法としては、ポケット12aの開口、第3の流路61cの開口、及び第1の流路61aの開口のいずれか一つ以上を小さくすること、並びに、第3の流路61cの開口と第1の流路61aの開口とを離して配置すること等が挙げられる。この場合、第3の流路61cの開口を第1の流路61aの開口よりも小さくすることが好ましい。
【0077】
本実施形態では、固体供給装置60は、ボディー61及びボール12に接して配置されたシール63及び64を含んでいる。この構成によれば、より強いシール性を発揮することができる。もっとも、固体供給装置60がシール63及び64を含んでいなくても、ある程度のシール性は得られる。
【0078】
以上、本発明についての実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態のみに限定されず、発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0079】
上記の実施形態では、高圧反応装置の一例として、生分解性樹脂の分解に用いる高圧反応装置の構成を説明した。本発明による高圧反応装置は、生分解性樹脂の分解用の装置として特に好適に用いることができる。しかし、本発明による高圧反応装置の用途はこれに限定されず、固体と気体、又は固体と液体とを高圧下で反応させる種々の高圧反応装置として利用可能である。
【符号の説明】
【0080】
1,2,3 高圧反応装置、10,10A,10B,50,60 固体供給装置、11,11A,11B,51,61 ボディー、11a、51a、61a 第1の流路、11b、51b、61b 第2の流路、51c,61c 第3の流路、61d 第4の流路、12 ボール、12a ポケット、13,14,53,63,64 シール、15 ステム、16 ハンドル、21 ホッパー、22,23,25,26 配管、24 ノッカー、31 高圧容器、35 ホットプレート付きマグネチックスターラー、36 攪拌子、41 配管、42 減圧弁、43 冷却管、44 回収装置
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図9C