(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】ビデオ録画ミラー
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20240806BHJP
G07C 5/00 20060101ALI20240806BHJP
B60R 1/26 20220101ALI20240806BHJP
B60R 1/20 20220101ALI20240806BHJP
B60R 1/04 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
H04N7/18 J
G07C5/00 Z
B60R1/26
B60R1/20 100
B60R1/04
(21)【出願番号】P 2022519517
(86)(22)【出願日】2020-09-25
(86)【国際出願番号】 US2020052677
(87)【国際公開番号】W WO2021062125
(87)【国際公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-04-26
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500115826
【氏名又は名称】ジェンテックス コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】スロータービーク エリック エス
(72)【発明者】
【氏名】ミニキー ダニー エル ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ボスマ ブラッドリー エイ
【審査官】秦野 孝一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-229049(JP,A)
【文献】特開2018-199488(JP,A)
【文献】特開2016-057822(JP,A)
【文献】特開2018-196066(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
G07C 5/00
B60R 1/26
B60R 1/20
B60R 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用のバックミラーアセンブリであって、
ハウジングと、
表示素子と、
前記ハウジングによって支持されたミラー要素と、
プリント回路基板上に配置され、前記ハウジング内に少なくとも部分的に囲まれているプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、少なくとも一つの撮像装置と通信し、かつ、当該少なくとも一つの撮像装置から入力を受信するように構成されており、
前記表示素子の少なくとも一部が、前記少なくとも一つの撮像装置によって撮像された画像を選択的に表示するように構成されており、
前記少なくとも一つの撮像装置は、車両内に配置されており、
前記少なくとも一つの撮像装置は、前記車両の外部からの画像を撮像するように構成されており、
当該バックミラーアセンブリは、前記プリント回路基板上に配置され前記プロセッサと通信するように構成されたメモリ、を更に備え、
前記ハウジングは、前記プロセッサから離れた位置に開口部を画成しており、
前記開口部は、前記撮像された画像からのデータを記憶することができるリムーバブルメディアストレージカードを受け入れるように構成されており、
前記ハウジングによって画成された前記開口部は、前記ハウジングの第1側に向かって配置されており、
前記プロセッサは、前記ハウジングの第2側に向かって前記ハウジング内に配置されており、
前記プロセッサは、前記プリント回路基板の第1端部上に配置されており、
前記メモリは、前記プロセッサと間隔をおいた関係で前記
プリント回路基板の第2端部上に配置されている
ことを特徴とするバックミラーアセンブリ。
【請求項2】
前記プロセッサは、少なくとも二つの撮像装置と通信するように構成されており、かつ、当該少なくとも二つの撮像装置からの入力を受信するように構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のバックミラーアセンブリ。
【請求項3】
第1撮像装置が、前記車両内に配置され、前記車両の前方の光景の画像を撮像するように構成されており、
第2撮像装置が、前記車両の後方の画像を撮像するように構成されており、
前記第1撮像装置及び前記第2撮像装置は、前記撮像された画像のデータを前記プロセッサに送信するように構成されている
ことを特徴とする請求項2に記載のバックミラーアセンブリ。
【請求項4】
当該バックミラーアセンブリは、車両電源から電力を受け取るように構成されており、
前記プロセッサ及び前記少なくとも一つの撮像装置は、前記車両のイグニッションがオンにされると起動されるように構成されており、
前記プロセッサ及び前記少なくとも一つの撮像装置は、前記車両のイグニッションがオフにされる、及び、
車両アクセサリへの電力がオフにされる、のいずれかの時に、オフにされるように構成されており、
当該バックミラーアセンブリは、バックアップバッテリーを更に備え、
前記バックアップバッテリーは、前記プロセッサに、ビデオ録画システムへの電力がオフにされる前に保存されていなかったあらゆる画像を保存させるのに十分な電力を提供することができる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のバックミラーアセンブリ。
【請求項5】
ユーザ入力を受信すると、当該ユーザ入力を受信する前の所定の時間間隔内に撮像された画像の保存を引き起こすことが可能であるユーザインタフェース
を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のバックミラーアセンブリ。
【請求項6】
車両用のビデオ録画システムであって、
請求項1に記載のバックミラーアセンブリと、
前記プロセッサと通信し、ビデオ画像を撮像することができる第1撮像装置と、
を備え、
前記バックミラーアセンブリは、ユーザインタフェースを更に有しており、
前記プリント回路基板は、前記バックミラーアセンブリ内に配置されており、
前記プロセッサは、前記撮像された画像からのデータを処理するように構成されており、
前記ユーザインタフェースは、ユーザが前記撮像装置によって撮像されたビデオを選択的に保存することを許容することができる
ことを特徴とするビデオ録画システム。
【請求項7】
前記第1撮像装置は、車両内において当該車両のヘッドライナー及び当該車両のフロントガラスのうちの一つの上に配置されており、
前記第1撮像装置は、前記車両の前方の光景の画像を撮像し、当該撮像された画像のデータを前記プロセッサに送信するように構成されており、
前記撮像された画像は、ビデオ画像を含む
ことを特徴とする請求項6に記載のビデオ録画システム。
【請求項8】
前記プロセッサと通信する第2撮像装置
を更に備え、
前記第2撮像装置は、車両内に配置され、前記車両の後方の画像を撮像し、当該撮像された画像のデータを前記プロセッサに送信するように構成されている
ことを特徴とする請求項6または7に記載のビデオ録画システム。
【請求項9】
当該ビデオ録画システムは、車両電源から電力を受け取るように構成されており、
当該ビデオ録画システムは、前記車両のイグニッションがオンにされると起動されるように構成されており、
当該ビデオ録画システムは、前記車両のイグニッションがオフにされる、及び、
車両アクセサリへの電力がオフにされる、のいずれかの時に、オフにされるように構成されている
ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載のビデオ録画システム。
【請求項10】
バックアップバッテリー
を更に備え、
前記バックアップバッテリーは、当該ビデオ録画システムへの電力供給がオフにされた後に、当該ビデオ録画システムが撮像されたあらゆる画像を保存することを許容するのに十分な電力を提供することが可能である
ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載のビデオ録画システム。
【請求項11】
前記ユーザインタフェースは、ユーザ入力を受信すると、当該ユーザ入力を受信する前の所定の時間間隔内に撮像された画像を保存することができる
ことを特徴とする請求項6乃至10のいずれか一項に記載のビデオ録画システム。
【請求項12】
前記バックミラーアセンブリは、表示素子を有し、
当該表示素子のうちの少なくとも一部が、前記第1撮像装置によって撮像された画像を選択的に表示するように構成されている
ことを特徴とする請求項6乃至11のいずれか一項に記載のビデオ録画システム。
【請求項13】
前記ミラー要素を通して選択的に可視であるように配置された少なくとも一つのインジケータ
を更に備え、
前記インジケータは、当該ビデオ録画システムの状態を示すように構成されている
ことを特徴とする請求項6乃至12のいずれか一項に記載のビデオ録画システム。
【請求項14】
当該ビデオ録画システムは、撮像された画像を別のデバイスに無線で送信することができる
ことを特徴とする請求項6乃至13のいずれか一項に記載のビデオ録画システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、「ビデオ録画ミラー」と題する2019年9月27日に出願された米国仮特許出願第62/907,040号の利益及び優先権を主張するものである。
【0002】
[技術分野]
本開示は、概ね、車両用のビデオ録画システムに関し、特に、車両のバックミラーアセンブリと一体化されたビデオ録画システムに関する。
【背景技術】
【0003】
ダッシュボードカメラは、車両のダッシュボードまたはフロントガラスのいずれかに接着されることができるカメラシステムである。ダッシュボードカメラは、車両内またはその周辺で発生する事象を記録するよう設計されている。特に、事故の場合には、何が起きたかを示すことができるので、これらは有用である。それはまた、新しく免許を取得した十代のドライバーの運転を監視している親など、車両のドライバーの運転習慣を確認及び/または追跡することを可能にし得る。ダッシュボードカメラ技術が進歩するにつれて、ダッシュボードカメラ、すなわち、ダッシュカムは、よりユビキタスになりつつある。
【0004】
しかし、現在のダッシュボードカメラには、幾つかの欠点がある。例えば、ダッシュボードに固定されたものは、比較的視点が低い可能性がある。これは、ダッシュボードカメラが車外の光景の重要な詳細を撮像しないことを意味する場合がある。一部のダッシュボードに取り付けられたカメラは、車両のポートからカメラにつながる、見苦しくて不便なコードから電力を受け取る場合がある。場合によっては、ダッシュボードに取り付けられたカメラは、車両に配線することができるが、それは高価である可能性がある。
【0005】
フロントガラスに固定されたダッシュボードカメラは、ユーザにより高い視点を提供することができる。しかし、電源コードまたは電池によって、ダッシュボードカメラに電力を供給しなければならない。電源コードから電力を受け取るダッシュボードカメラについては、電源コードは、車両内のポートからフロントガラスに取り付けられたカメラまで延在する場合があり、それによって視界が遮られ、注意が散漫になる可能性がある。電池式のダッシュボードカメラは、電池がなくなると動作を停止する可能性があるため、信頼性に欠ける可能性がある。一部のフロントガラスに取り付けられたダッシュボードカメラは、車両内に配線できる場合があるが、コストがかかる場合がある。
【0006】
更に、ダッシュボードカメラを取り巻く法的な問題がある可能性がある。一部の州では、車両のフロントガラスまたはダッシュボードにドライバーの視界を妨げる可能性のあるデバイスの取り付けを禁止しているため、これらの州では、フロントガラス及びダッシュボードに取り付けられるダッシュボードカメラのアフター・マーケットを事実上禁止している。
【発明の概要】
【0007】
本開示の一態様によれば、車両用のビデオ録画システムは、バックミラーアセンブリと、ビデオ画像を撮像することができる第1撮像装置と、を備え得る。バックミラーアセンブリは、ハウジングと、ハウジングによって支持されたミラー要素と、当該バックミラーアセンブリ内のプリント回路上に配置されたプロセッサと、を有し得る。第1撮像装置は、プロセッサと選択的に通信し得る。プロセッサは、撮像された画像からのデータを処理するように構成され得る。ユーザインタフェースによって、撮像装置によって撮像されたビデオをユーザが選択的に保存することを許容することが可能で有り得る。
【0008】
ハウジングは、開口部を画成し得て、当該開口部は、撮像された画像からのデータを記憶することができるメディアストレージカードを受け入れるように構成され得る。ハウジングによって画成される開口部は、プロセッサからある距離の所に配置され得る。ビデオ録画システムは、プリント回路基板上に配置されてプロセッサと通信するように構成されたメモリを、更に備え得る。プロセッサは、プリント回路基板の第1端部上に配置され得て、メモリは、プロセッサから離れた前記回路基板の第2端部上に配置され得る。撮像された画像は、ビデオ画像を含み得る。
【0009】
第1撮像装置は、車両内に配置され得て、第1撮像装置は、車両の前方の光景の画像を撮像するように構成され得て、撮像された画像のデータをプロセッサに送信するように構成され得る。第1撮像装置は、広角撮像装置であり得る。第1撮像装置は、車両のヘッドライナー及び車両のフロントガラスのうちの一つの上に配置され得る。
【0010】
ビデオ録画システムは、プロセッサと通信する第2撮像装置を更に備え得る。第2撮像装置は、車両内に配置され得て、車両の後方の画像を撮像するように構成され得て、撮像された画像のデータをプロセッサに送信するように構成され得る。新しい画像を記憶するのに十分にはメモリがない可能性があると判断される場合、当該システムは、古い画像の上に新しい画像を記憶するように構成され得る。バックミラーアセンブリは、表示素子を更に有し得て、当該表示素子の少なくとも一部が、第1及び第2撮像装置のうちの一つによって撮像された画像を選択的に表示するように構成され得る。
【0011】
ハウジングは、開口部を画成し得て、当該開口部は、リムーバブルメディアストレージカードを受け入れるように構成され得る。ハウジングによって画成される開口部は、ハウジングの第1側に向かって配置され得て、プロセッサは、ハウジング内で、ハウジングの第1側から離れて、ハウジングの第2側に向かって配置され得る。
【0012】
ビデオ録画システムは、車両電源から電力を受け取るように構成され得る。ビデオ録画システムは、車両のイグニッションがオンにされると起動されるように構成され得る。ビデオ録画システムは、車両のイグニッションがオフにされる(電源を遮断される)、及び、車両アクセサリへの電力がオフにされる、のいずれかの時に、オフにされる(電源が遮断される)ように構成され得る。ビデオ録画システムは、バックアップバッテリーを更に備え得て、当該バックアップバッテリーは、当該ビデオ録画システムへの電力供給がオフにされた後に、当該ビデオ録画システムが撮像されたあらゆる画像を保存することを許容するのに十分な電力を提供することが可能であり得る。
【0013】
ユーザインタフェースは、ユーザ入力を受信すると、当該ユーザ入力を受信する前の所定の時間間隔内に撮像された画像を保存することが可能であり得る。ビデオ録画システムのバックミラーアセンブリは、表示素子を更に備えることができ、当該表示素子の少なくとも一部が、第1撮像装置よって撮像された画像を選択的に表示するように構成され得る。ビデオ録画システムは、ミラー要素を通して選択的に可視であるように配置された少なくとも一つのインジケータを更に備え得る。インジケータは、ビデオ録画システムの状態を示すように構成され得る。ビデオ録画システムは、撮像された画像を別のデバイスに無線で送信することが可能であり得る。
【0014】
ビデオ録画システムは、プロセッサと通信するマイクを更に備えることができ、当該マイクは音を取り込むように構成されることができる。
【0015】
ビデオ録画システムは、車両の事故検知システムと通信し得て、ビデオ録画システムは、事故検出システムから事故が検知された可能性があるという入力を受信すると、当該入力を受信する前の所定の時間に撮像された画像を自動的に保存するように構成されることができる。ビデオ録画システムは、プロセッサと通信するように構成された事故検知センサーを更に備え得る。ビデオ録画システムは、事故が発生した可能性があるという入力を受信すると、当該入力を受信する前の所定の時間にわたって撮像された画像を自動的に保存するよう構成され得る。
【0016】
ビデオ録画システムは更に、バックミラーアセンブリ内に配置されたヒートシンクと、当該ヒートシンクとプロセッサとの間に配置されプロセッサからヒートシンクに熱を伝達するように構成された熱伝導性スペーサーと、を備え得る。
【0017】
本開示の別の態様によれば、車両用のバックミラーアセンブリは、ハウジングと、ハウジングによって支持されたミラー要素と、プリント回路基板上に配置されたプロセッサと、を備え得る。プリント回路基板は、少なくとも部分的にハウジング内に囲まれている。プロセッサは、少なくとも一つの撮像装置と通信し得て、かつ、少なくとも一つの撮像装置から入力を受信するように構成され得る。前記少なくとも一つの撮像装置は、車両内に配置され得る。少なくとも一つの撮像装置が、車両の外部から画像を撮像するように構成され得る。
【0018】
ハウジングは、撮像された画像からのデータを記憶することができるメディアストレージカードを受け入れるように構成された開口部を画成し得る。ハウジングによって画成される開口部は、プロセッサと間隔をおいた関係で配置され得る。バックミラーアセンブリは、プリント回路基板上に配置されてプロセッサと通信するように構成されたメモリを、更に備え得る。プロセッサは、プリント回路基板の第1端部上に配置され得て、メモリは、プロセッサから離れた前記回路基板の第2端部上に配置され得る。撮像された画像は、ビデオ画像を含み得る。少なくとも一つの撮像装置は、第1撮像装置は、車両の前方の光景の画像を撮像するように構成され得て、撮像された画像のデータをプロセッサに送信するように構成され得る。少なくとも一つの撮像装置は、車両のヘッドライナー及び車両のフロントガラスのうちの一つの上に配置され得る。
【0019】
プロセッサは、少なくとも二つの撮像装置と通信するように構成され得て、かつ、当該少なくとも二つの撮像装置からの入力を受信するように構成され得る。第1撮像装置は、車両内に配置され得て、車両の前方の光景の画像を撮像するように構成され得る。第2撮像装置は、車両内に配置され得る。第2撮像装置は、車両の後方の画像を撮像するように構成され得る。第1撮像装置及び第2撮像装置は、撮像された画像上のデータをプロセッサに送信するように構成され得る。新しく撮像された画像を記憶するのに十分にはメモリがない可能性があると判断される場合、当該システムは、より古い画像の上に新しい画像を記憶し、当該より古い画像を消去するように構成され得る。
【0020】
当該バックミラーアセンブリは、車両電源から電力を受け取るように構成されており、プロセッサ及び前記少なくとも一つの撮像装置は、車両のイグニッションがオンにされると起動されるように構成され得る。プロセッサ及び前記少なくとも一つの撮像装置は、車両のイグニッションがオフにされる、及び、車両アクセサリへの電力がオフにされる、のいずれかの時に、オフにされるように構成され得る。プロセッサは、撮像された画像を別のデバイスに無線で送信することが可能であり得る。
【0021】
ハウジングは、開口部を画成し得て、当該開口部は、リムーバブルメディアストレージカードを受け入れるように構成され得る。
【0022】
バックミラーアセンブリは、車両電源から電力を受け取るように構成され得る。バックミラーアセンブリは、バックアップバッテリーを更に備え得る。バックアップバッテリーは、プロセッサに、ビデオ録画システムへの電力がオフにされる前に保存されていなかったあらゆる撮像画像を保存させるのに十分な電力を提供することが可能であり得る。
【0023】
バックミラーアセンブリは、ユーザ入力を受信すると、当該ユーザ入力を受信する前の所定の時間間隔内に撮像された画像の保存を引き起こすことが可能であるユーザインタフェースを更に備え得る。バックミラーアセンブリは、表示素子を更に備え得て、当該表示素子の少なくとも一部が、前記少なくとも一つの撮像装置よって撮像された画像を選択的に表示するように構成され得る。バックミラーアセンブリは、ミラー要素を通して選択的に可視であるように配置された少なくとも一つのインジケータを更に備え得る。バックミラーアセンブリは、ビデオ録画システムの状態を示すように構成され得る。ビデオ録画システムは、撮像された画像を別のデバイスに無線で送信することが可能であり得る。バックミラーアセンブリは、プロセッサと通信するマイクを更に備えることができ、当該マイクは音を取り込むように構成され得る。
【0024】
バックミラーアセンブリは、車両の事故検知システムと通信し得て、ビデオ録画システムは、事故が検知された可能性があるという指示を受信すると、事故前の所定の時間に撮像された画像を自動的に保存するように構成されることができる。バックミラーアセンブリは、プロセッサと通信するように構成される事故検知センサーを更に備え得る。プロセッサは、事故が発生した可能性があるという事故検知センサーからの入力を受信すると、当該入力を受信する前の所定の時間にわたって撮像された画像を自動的に保存するよう構成され得る。
【0025】
バックミラーアセンブリは更に、当該バックミラーアセンブリ内に配置されたヒートシンクと、当該ヒートシンクとプロセッサとの間に配置されプロセッサからヒートシンクに熱を伝達するように構成される熱伝導性スペーサーと、を備え得る。
【0026】
別の態様によれば、車両の外部の画像を撮像して記憶するための方法は、車両内に配置された少なくとも一つの撮像装置を用いて、車両の外部の光景の画像を撮像する工程と、撮像された画像からのデータを車両のバックミラーアセンブリ内に配置されたプロセッサに送信する工程と、プロセッサによって撮像された画像からのデータを処理する工程と、撮像された画像からのデータをメモリに送信する工程と、新しく撮像された画像をメモリに記憶する工程と、を含むことができる。
【0027】
車両の外部の光景の画像を撮像して記憶するための方法は、車両を始動する時に車両のビデオ録画システムに電力を供給する工程を更に含むことができる。車両の外部の光景の画像を撮像して記憶するための方法は、新しく撮像された画像を記憶するのに十分なストレージがメモリ内にあるか否かをプロセッサによって決定する工程と、新しく撮像された画像を記憶するのに十分なストレージがメモリ内にない可能性があると判断した場合、当該新しく撮像された画像のデータが保存された状態でない最も古い画像に上書きされるように指示する工程と、を更に含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は、本開示によるビデオ録画システムのバックミラーアセンブリの概略図である。
【0029】
【
図2】
図2は、
図1のバックミラーアセンブリ内のビデオ録画システムの分解図である。
【0030】
【
図3】
図3は、
図1のバックミラーアセンブリの底面図である。
【0031】
【
図4】
図4は、
図1のバックミラーアセンブリの側面図である。
【0032】
【0033】
【発明を実施するための形態】
【0034】
図1を参照すると、車両用のビデオ録画システムが、全体に符合10で示されている。ビデオ録画システム10は、プロセッサ20と、当該プロセッサ20と通信可能な少なくとも1つの第1カメラまたは他の撮像装置24と、を備え得る。プロセッサ20は、車両のバックミラーアセンブリ28内に配置され得る。バックミラーアセンブリ28は、
図2に示すように、ハウジング32を更に備え得る。プリント回路基板(PCB)36が、ハウジング32内に配置され得て、プロセッサ20は、PCB36上に配置され得る。
【0035】
幾つかの実施形態では、ハウジング32は、ミラー要素40を支持し得る。ミラー要素40は、バックミラーアセンブリ28が車両のフロントガラスに取り付けられた場合に、車両の運転手が車両の後方の物体または光景を見ることができるように構成され得る。幾つかの実施形態では、バックミラーアセンブリ28は、電気光学素子48を更に備え得る。ミラー要素40は、電気光学素子48と支持板44との間に配置され得る。支持板44は、ミラー要素40とPCB36との間に配置され得る。幾つかの実施形態では、ミラー要素は、表示素子、例えば液晶ディスプレイ、を有し得る。
【0036】
第1カメラまたは第1撮像装置24は、車両内に配置され得て、車両の内面もしくは外面に固定され得る。第1撮像装置24は、バックミラーアセンブリ28から離れた場所に配置され得る。幾つかの実施形態では、第1撮像装置24は、車両フロントガラスの上部に配置され得て、車両天井のヘッドライナーに隣接してあるいはその中に配置され得て、または、天井コンソール上に配置され得る。幾つかの実施形態では、第1撮像装置24は、バックミラーアセンブリ28内に配置され得る。バックミラーアセンブリ28のハウジング32は、撮像装置開口部(図示せず)を画成することができる。第1撮像装置24は、当該撮像装置開口部を通して、ハウジング32の外側の光景の画像を撮像するように構成され得る。
【0037】
第一撮像装置24は、当該第1撮像装置24の前方の領域の画像を撮像可能であるように配置され得る。第1撮像装置24は、動画を撮像可能であり得る。第1撮像装置24は、広い視野を有する広角レンズを有し得る。第1撮像装置24は、プロセッサ20と電気的に通信し得る。第1撮像装置24によって撮像された画像からのデータが、処理のためにプロセッサ20に直接送信され得る。
【0038】
ここで、
図3及び
図4を参照すると、ハウジング32は、リムーバブルメディアストレージカード56がバックミラーアセンブリ28内に挿入されるのを許容するように構成された開口部52を画成し得る。所定位置にある時、メディアストレージカード56は、プロセッサ20と選択的に通信するように配置され得る。メディアストレージカード56は、不揮発性ストレージを含み得て、セキュアデジタルカード(SDカード)、ミニSDカード、マイクロSDカード、マルチメディアストレージカード、等のうちの一つを備え得る。メディアストレージカード56がハウジングの開口部52内に挿入され、プロセッサ20と通信している時、第1撮像装置24によって撮像された画像からのデータが、メディアストレージカード56上に記憶されることが可能である。
【0039】
幾つかの実施形態では、バックミラーアセンブリ28のプロセッサ20は、追加的または代替的に、メモリ62を有し得る。メモリ62は、PCB36上に配置され得る。メモリ62は、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、フラッシュメモリ、ハードディスクストレージ、フラッシュメモリストレージ、ソリッドステートドライブメモリ、等であり得る。メモリ62は、バックミラーアセンブリから取り外し不可能であり得る。撮像された画像からのデータが、メモリ62内に記憶され得る。データは、ビデオ録画システム10と、リモートデバイス、例えばユーザの携帯電話、ラップトップまたはタブレットコンピュータと、の間の有線または無線接続によって、アクセス可能またはダウンロード可能であってよい。幾つかの実施形態では、当該データは、ワイヤレス接続、例えばBluetooth(登録商標)、Wi-Fi、または高周波通信により、アクセス、表示、及び/またはダウンロードされ得る。幾つかの実施形態では、メモリ62からのデータにアクセス、表示、またはダウンロードするために、ユーザが、有線コネクタを、バックミラーアセンブリ28のハウジング32に画成される専用ポート(図示せず)に接続し得る。当該専用ポートは、ユーザが、撮像された画像からのデータにアクセス、表示、またはダウンロードすることを可能にするように、有線接続を受け入れるように構成され得る。幾つかの実施形態では、画像が、ユーザのアカウントに直接送信され得て、ユーザは画像を同時に視認し得る。例えば、親は、画像が生成される時に、リモートデバイス、例えば携帯電話、コンピュータ、スマートテレビ、から当該画像を見ることにより、子の運転を監視することができる。
【0040】
幾つかの実施形態では、PCB36は、メディアストレージカード56がバックミラーアセンブリ内28に挿入される時、メディアストレージカード56を保持するように構成され得る。幾つかの実施形態では、二次PCB60が、メディアストレージカード56を保持するように構成され得る。二次PCB60は、PCB36と通信するように構成され得る。幾つかの実施形態では、二次PCB60は、PCB36に直接接続され得る。幾つかの実施形態では、二次PCB60は、ケーブル、ハーネスまたは他の配線(図示せず)を介して、PCB36に接続され得る。第1撮像装置24によって撮像された画像からのデータが、処理のために撮像装置24からプロセッサ20に送信され得る。画像からのデータがプロセッサ20によって処理された後、当該データは記憶のためにメディアストレージカード56またはメモリ62に送信され得る。
【0041】
メディアストレージカード56は、ユーザによってバックミラーアセンブリ28から取り外されることが可能であり得て、それによって、撮像され記憶された画像をユーザが見ることを許容する。画像は、メディアストレージカード56に適合して画像を表示できるデバイス上で、表示され得る。メディアストレージカード56からの画像のデータは、リモートデバイス、例えば携帯電話、ラップトップコンピュータまたはタブレットコンピュータ、にダウンロードされ保存され得る。同様に、ユーザは、メモリ62上に記憶された画像を表示、送信、及び/またはダウンロードし得る。画像は、バックミラーアセンブリ28上、または、リモートデバイス上、例えば、携帯電話、コンピュータ、もしくはスマートテレビ、にダウンロード、送信、または表示され得る。
【0042】
ビデオ録画システム10は、車両の電源が入れられたり、車両のイグニッションが始動されたりする時、起動されるように構成され得る。幾つかの実施形態では、ビデオ録画システム10が起動される時、第1撮像装置24は画像の撮像を開始し得る。幾つかの実施形態では、第1撮像装置24は特定の事象が発生する時に画像の撮像を開始し得る。特定の事象とは、例えば、車両を前進ギアに入れること、または、ビデオ録画システム10のユーザインタフェース76と対話(相互作用)すること、であり得る。
【0043】
ビデオ録画システム10には、車両と関係した電源装置72によって電力が供給され得る。幾つかの実施形態では、車両記録システム10は、車両のイグニッション及び/または車両アクセサリへの電力がオフにされた後、オフにされる(電源を切られる)ように構成され得る。幾つかの実施形態では、ビデオ録画システム10は、特定の事象が発生するまで、あるいは、車両のイグニッション及び/もしくは車両アクセサリへの電力がオフにされた後の所定時間、動作を継続することができる。
【0044】
幾つかの実施形態では、バックミラーアセンブリ28は、バッテリー74を更に備え得る。バッテリー74は、車両10からの電力がオフにされる時、ビデオ録画システム10に電力を提供するように構成され得る。バッテリー74は、電源を切るという指示を受信する前にビデオ録画システム10によって撮像され録画されていなかったあらゆる画像を当該ビデオ録画システム10が保存することを許容するのに十分な電力を提供することが可能であり得る。
【0045】
幾つかの実施形態では、バックミラーアセンブリ28は、特に車両電源が中断または停止した後に、システムに電力を提供するために、キャパシタ、スーパーキャパシタ、太陽電池、または他のエネルギー貯蔵装置(図示せず)、を有し得る。幾つかの実施形態では、他のエネルギー貯蔵デバイスは、最近撮像された全ての画像が保存される前にビデオ録画システム10への電力がオフにされた場合に、まだ保存されていなかった画像に関するデータを保存するのに必要な電力を提供するように構成され得る。保存された画像は、メモリ62またはメディアストレージカード56に保存され得る。保存された画像は、追加的または代替的に、クラウドストレージに送信され得る、または、バックミラーアセンブリ28上に、もしくは、外部デバイス、例えばスマートフォンやコンピュータ、上に表示され得る。一旦記憶されると、保存された画像は、外部装置に送信され得る、あるいは、ユーザの都合で表示され得る。
【0046】
ビデオ録画システム10は、ユーザインタフェース76を更に備え得る。ユーザインタフェース76は、バックミラーアセンブリ28上に配置され得て、あるいは、バックミラーアセンブリ28から遠く離れて配置され得る。例えば、幾つかの実施形態では、ユーザインタフェース76は、ハウジング32またはバックミラーアセンブリ28の他の場所に取り付けられた複数のボタンを備え得る。幾つかの実施形態では、ユーザインタフェースは、追加的または代替的に、リモートデバイス78、例えばユーザの携帯電話、ラップトップコンピュータ、またはタブレットコンピュータ、を介してアクセス可能なプログラムによってアクセスされることができる。
【0047】
ユーザインタフェース76は、ユーザが特定の画像または特定の時間帯に撮像された画像を保存することを許容するように構成され得る。例えば、ユーザインタフェース76は、適切なユーザ入力を受信すると、最近録画(記録)された画像をメディアストレージカード56またはメモリ62内で保存された状態にすることができる。保存される画像は、ある時間間隔で記録された画像、例えば、ユーザ入力を受信する直前の二分間に記録された画像、を含むことができる。
【0048】
幾つかの実施形態では、ユーザインタフェース76は、適切なユーザ入力の受信時に、ユーザが画像を表示させることを許容し得る。幾つかの実施形態では、バックミラーアセンブリ28は、表示素子80を更に備え得る。表示素子80は、デジタル画像を選択的に表示することが可能であり得る。幾つかの実施形態では、表示素子80は、液晶ディスプレイを備え得る。適切なユーザ入力の受信時に、
図5Bに示すように、撮像された画像は、バックミラーアセンブリ28の表示素子80の少なくとも一部82に表示され得る。幾つかの実施形態では、ビデオ再生などを制御するためのメニューが、表示素子80の少なくとも一部上に選択的に表示され得る。
【0049】
幾つかの実施形態では、ビデオ録画システム10は、撮像された画像や音声を、別のデバイス、例えば、ユーザの携帯電話、ラップトップコンピュータ、またはタブレットコンピュータ、に送信することが可能であり得る。撮像された画像の送信は、無線で、または有線接続で、行われ得る。ビデオ録画システム10は、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、無線周波数通信、またはそれらの組合せ、を利用することができる。ユーザ入力を受信すると、ビデオ録画システム10によって撮像された画像は、ユーザの携帯電話またはコンピュータ上に表示されることができる。また、送信された画像は、遠隔機器、例えばユーザの携帯電話またはコンピュータ、にダウンロードされ保存され得る。
【0050】
幾つかの実施形態では、ビデオ録画システム10は、
図5Aに示すように、少なくとも一つのインジケータ84を更に備え得る。当該少なくとも一つのインジケータ84は、例えば、光源、例えば発光ダイオード(LED)、を備え得る。当該少なくとも一つのインジケータ84は、選択的に照射することが可能であっ得て、バックミラーアセンブリ28のミラー要素40を通して見ることが可能であり得る。当該少なくとも一つのインジケータ84は、ビデオ録画システム10の状態、例えば、ビデオ録画システム10が能動的に録画していること、または、保存要求が成功したこと、をユーザに示すように構成され得る。
【0051】
幾つかの実施形態では、ハウジング32の開口部52が、バックミラーアセンブリ28の一側(一つの面)上またはそれに向かうように配置され得て、プロセッサ20が、反対側に配置され得る。例えば、開口部52は、ハウジング32の右側に向かうように配置され得て、プロセッサ20は、バックミラーアセンブリ28の左側に向かうようにハウジング32内に配置され得る。メディアストレージカード56の位置から離れて配置される熱生成プロセッサ20を伴うこの配置は、メディアストレージカード56が曝される熱の量を低減することができる。同様に、メモリ62は、ハウジング32のプロセッサ20とは反対側に配置され得て、それによって、メモリ62が曝される熱の量を低減する。
【0052】
幾つかの実施形態では、ヒートシンク88が、プロセッサ20に近接したハウジング32内に配置され得る。熱伝導性材料のスペーサー92が、プロセッサ20をヒートシンク88に連結することができる。スペーサー92は、シリコンまたは他の伝熱材料を含み得て、プロセッサ20によって生成される熱を、放散のためにヒートシンク88に伝導することが可能であり得る。
【0053】
幾つかの実施形態では、PCBホルダー94が、ハウジング32内に配置され、第2PCB60を保持するように構成され得る。PCBホルダー94は、プラスチックまたは他の低熱伝導性もしくは非熱伝導性材料であり得る。PCBホルダー94は、メディアストレージカード56とPCB36との間に絶縁層を設けるように作用し、それによってメディアストレージカード56が曝される熱の量を低減させることができる。幾つかの実施形態では、第2PCB60は、PCB36上に直接配置され得る。
【0054】
幾つかの実施形態では、ビデオ録画システム10は、マイクまたは他の音声入力装置96を更に備え得る。マイク96は、プロセッサ20及びメディアストレージカード56と通信し得る。マイク96は、車両の客室内から、または車両の外部から、音を取り込むように構成され得る。マイク96は、取り込んだ音を、記憶するために、メディアストレージ装置56またはメモリ62に送信するように構成され得る。取り込まれた音は、記憶されたビデオとリンク付けされ得る。
【0055】
幾つかの実施形態では、ビデオ録画システム10は、車両の事故検知システムと通信し得る。事故検知システムは、例えば、加速度センサーまたはエアバッグが展開されたか否かを判断する装置を含み得る。事故が発生したことを示す入力を受信すると、ビデオ録画システム10は、プロセッサ20をして最近撮像された画像を保存させる、というように構成されることができる。保存される画像は、事故の指示を受信する以前の所定時間のものであっ得て、少なくともビデオ録画システム10が事故の指示を受信した時間まで延長し得る。これにより、ユーザは、事故前の事象(出来事)の画像にアクセスする機会を得ることができる。
【0056】
幾つかの実施形態では、事故検知センサー(図示せず)が、バックミラーアセンブリ28内に配置され得る。事故検知センサーは、例えば、加速度センサーを備え得る。ビデオ録画システム10は、事故検知センサーと通信し得る。事故が発生した可能性があるという事故検知センサーからの入力を受信すると、ビデオ録画システム10は、プロセッサ20をして所定時間にわたって最近撮像された画像を保存させ、それにより事故検知センサーが事故発生を知らせるきっかけとなった当該事故に至るまでの事象の映像をユーザに提供することができる、というように構成され得る。
【0057】
幾つかの実施形態では、ビデオ録画システム10は、少なくとも第2カメラまたは第2撮像装置64を備え得る。第2撮像装置64は、車両内に配置され得て、または、車両に固定され得る。第2撮像装置64は、車両の後部からの画像を撮像することを可能にする視野を有するように配置され得る。第2撮像装置64は、広角視野を有し得る。第2撮像装置64は、プロセッサ20と電気的に通信し得る。第2撮像装置64によって撮像された画像は、処理のためにプロセッサ20に送信され得て、その後、当該画像からのデータが、記憶するためにメディアストレージカード56またはメモリ62に送信され得る。三つ以上の撮像装置を使用して車両の外部の画像を撮像することができ、これも本開示の範囲内である。これは、車両の側面に対する画像を撮像するために配置された撮像装置、車両からある角度の画像を撮像するための撮像装置、及び、車両の上方の画像を撮像するための撮像装置、を含み得る。
【0058】
バックミラーアセンブリ28は、取り付け要素68によって車両のフロントガラスまたは天井に取り付けられ得る。取り付け要素68は、ワイヤー(図示せず)が延在するチャネル70を画成することができる。ワイヤーは、少なくとも一つの撮像装置24、64をプロセッサ20に接続することができ、当該少なくとも一つの撮像装置24、64によって撮像された画像からのデータをプロセッサ20に送信する。
【0059】
メディアストレージカード56は、一定量のデータを保持するように構成されることができる。例えば、メディアストレージカード56は、90分の画像を含むデータを保持するように構成されることができる。メディアストレージカード56が、別の画像を記憶するのに十分な残りの記憶領域を有していないと判定される場合、データは既存の画像上に記憶され、それによって以前に記憶された画像が消去される。一般的に、消去される画像は、最も古くに記憶された画像である。しかし、保存された状態の画像は、所定の事象、例えば特定のユーザ入力の受信や所定の時間の経過、が発生するまで、消去されない。
【0060】
本開示のバックミラーアセンブリ28は、電気光学バックミラーアセンブリを備え得る。バックミラーアセンブリ28は、プリズムミラーを代わりに備え得る。バックミラーアセンブリ28は、追加的または代替的に、後向きカメラまたは他の撮像システムによって感知される画像を表示する電子ディスプレイを備えることができる(例えば、本出願の譲受人に譲渡されたFrederick T.Bauerらによって1998年9月15日に出願された「SYSTEMS AND COMPONENTS FOR ENHANCING REAR VISION FROM A VEHICLE」と題する米国特許第6,550,949号を参照のこと。その開示全体が、当該参照により本明細書に組み込まれる)。追加的または代替的に、バックミラーアセンブリ28は、電気光学バックミラーアセンブリ、及び、後向きカメラまたは他の撮像システムからの画像を提供するための表示装置、の両方を備えることができる。
【0061】
車両の外部のビデオ画像を含む画像を撮像して記憶するための方法が、車両の電源を入れた時にビデオ録画システム10を起動する工程を含み得る。ビデオ録画システム10が起動されると、少なくとも一つの撮像装置24、64が、車両の外部の光景の画像の撮像を開始することができる。幾つかの実施形態では、少なくとも一つの別の撮像装置(図示せず)が、車両の内部の画像を撮像するように構成され得る。撮像された画像からのデータが、車両のバックミラーアセンブリ28内に配置されるプロセッサ20に送信され得る。プロセッサ20は、撮像された画像からのデータを処理するように構成されることができる。
【0062】
ビデオ録画システム10は、メモリ56、62を更に備え得る。メモリ56、62は、永久メモリ62またはリムーバブルメモリ56であり得る。プロセッサ20は、新しく撮像された画像からのデータを記憶するのに十分なストレージ(記憶領域)がメモリ56、62内にあるか否かを判定するように構成されることができる。不十分なデータがあると判断されると、プロセッサ20は、新しく撮像された画像からのデータが保存された状態でないメモリ56、62内の最も古い画像からのデータに上書きされるように、指示することができる。その後、プロセッサ20は、記憶するために、データをメモリ56、62に送信することができる。
【0063】
幾つかの実施形態では、車両の事故検知システムから事故が発生した可能性があることの指示を受信する時、画像を保存状態にすることができる。幾つかの実施形態では、ビデオ録画システム10は、事故検知センサーを備えることができ、ビデオ録画システムの事故検知センサーから事故が発生した可能性があるという指示を受信する時、画像を保存された状態にすることができる。事故が発生した可能性があるという指示を受信すると、ビデオ録画システム10は、画像を保存された状態にすることにより、事故が発生した可能性があるという指示を受信する前の所定の時間間隔で撮像された当該画像を保存することができる。
【0064】
幾つかの実施形態では、ユーザが、当該ユーザが画像を保存することを望む旨を、ユーザインタフェース76を介して示し得る。例えば、ビデオ録画システム10は、ユーザインタフェース76を介して、画像が保存されるべきであることを示す入力を受信することができる。当該指示を受信すると、プロセッサ20は、入力を受信する前の所定の期間、例えば90秒、内に撮像された画像を保存された状態にすることができる。
【0065】
保存された状態の画像は、特定の保存された画像がもはや保存された状態である必要がなくなり新しい画像で上書きされ得ることを示すユーザ入力を受信するまで、保存された状態のままであることができる。これは、保存された状態の画像を視認した後、ユーザによってなされ得る。幾つかの実施形態では、保存された状態の画像は、所定のイベントが発生した後、保存された状態から削除される場合がある。所定の事象とは、所定の期間、例えば一年、の経過を含み得る。
【0066】
前述の記載は、好ましい実施形態についての記載とみなされる。当業者や本開示の製作者または使用者は、当該開示の修正を思いつくであろう。従って、図面に示され前述された実施形態は、単に例示的目的のためであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。本発明の範囲は、均等論を含む特許法の原則に従って解釈される以下の特許請求の範囲によって画定される。
【0067】
この明細書では、関連する用語、例えば、第1及び第2、上及び下、前及び後、左及び右、縦及び横、鉛直及び水平、などは、1つの構成要素または動作を他の構成要素または動作と区別する目的でのみ用いられており、そのような構成要素または動作の間の実際の相互関係、順序または数を必ずしも要求ないし暗示するものではない。これらの用語は、それらが説明する要素を制限することを意図してはおらず、様々な要素が、様々な用途において、異なって配向され得る。更に、それに反して明示的に特定された場合を除き、当該装置が様々な向き及び工程の順序を取ることができることが、理解されるべきである。また、添付された図面に図示され明細書に記載された特定の装置及びプロセスは、添付された特許請求の範囲に規定された発明概念の単なる例示的な実施形態にすぎないことが、理解されるべきである。従って、特許請求の範囲がそうでないことを明示的に述べていない限り、本明細書に記載された実施形態に関連する具体的な寸法及び他の物理的特性は、限定とはみなされない。
【0068】
本明細書で用いられる、2つ以上のアイテムの列挙で用いられる場合の「及び/または」という用語は、列挙されるアイテムのいずれか1つがそれだけで用いられ得る、あるいは、列挙されるアイテムのうち2つ以上のアイテムのあらゆる組合せが用いられ得ることを意味する。例えば、ある組成物が成分A、B及び/またはCを含有するとして記載される場合、当該組成物は、Aを単独で;Bを単独で;Cを単独で;A及びBを組合せて;A及びCを組合せて;B及びCを組合せて;または、A、B及びCを組合せて含有しうる。