(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】ケトレダクターゼ突然変異体及びキラルアルコールの生産方法
(51)【国際特許分類】
C12N 15/53 20060101AFI20240806BHJP
C12N 9/04 20060101ALI20240806BHJP
C12N 15/63 20060101ALI20240806BHJP
C12N 15/70 20060101ALI20240806BHJP
C12N 1/15 20060101ALI20240806BHJP
C12N 1/19 20060101ALI20240806BHJP
C12N 1/21 20060101ALI20240806BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20240806BHJP
C12P 7/02 20060101ALI20240806BHJP
【FI】
C12N15/53
C12N9/04 ZNA
C12N15/63 Z
C12N15/70 Z
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12P7/02
(21)【出願番号】P 2022527053
(86)(22)【出願日】2019-11-07
(86)【国際出願番号】 CN2019116360
(87)【国際公開番号】W WO2021087894
(87)【国際公開日】2021-05-14
【審査請求日】2022-05-13
(73)【特許権者】
【識別番号】522182345
【氏名又は名称】凱莱英医薬化学(阜新)技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】ASYMCHEM LABORATORIES(FUXIN)CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.90,Development Avenue,High-tech Industrial Development Zone,Fuxin,Liaoning 123000(CN)
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】洪 浩
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ,ゲイジ
(72)【発明者】
【氏名】肖 毅
(72)【発明者】
【氏名】張 娜
(72)【発明者】
【氏名】焦 学成
(72)【発明者】
【氏名】張 克倹
(72)【発明者】
【氏名】楊 益明
(72)【発明者】
【氏名】王 翔
(72)【発明者】
【氏名】張 燕青
【審査官】福澤 洋光
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/140682(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108048417(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110257351(CN,A)
【文献】Zoller, M J, and M Smith,Nucleic Acids Research,Vol. 10, No. 20,1982年,p. 6487-6500
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N 1/00-15/90
C12P 1/00-41/00
CAplus/BIOSIS/MEDLINE/EMBASE(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
UniProt/GeneSeq
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
SEQ ID NO:1に示される配列においてアミノ酸突然変異が起こった配列を有し、
起こった前記アミノ酸突然変異は、Q44R+M146I+K200H、Q44R+M146L+K200H+G201D、Q44R+N156S+K200H+G201D
、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+T65A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+T65A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+A94V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+K208R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+T65A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+K28E
、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+V47C+F59C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+G43C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28Q、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28M、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28S、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+I86V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+G36C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+I39V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+K71R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+A144T、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+Y152F、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+K28E、及びQ44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+G36Cという部位組み合わせ突然変異のいずれかを含む、ことを特徴とするケトレダクターゼ突然変異体。
【請求項2】
請求項1に記載されたケトレダクターゼ突然変異体をコードする、ことを特徴とするDNA分子。
【請求項3】
請求項2に記載されたDNA分子が連結されている、ことを特徴とする組換えプラスミド。
【請求項4】
pET-22a(+)、pET-22b(+)、pET-3a(+)、pET-3d(+)、pET-11a(+)、pET-12a(+)、pET-14b(+)、pET-15b(+)、pET-16b(+)、pET-17b(+)、pET-19b(+)、pET-20b(+)、pET-21a(+)、pET-23a(+)、pET-23b(+)、pET-24a(+)、pET-25b(+)、pET-26b(+)、pET-27b(+)、pET-28a(+)、pET-29a(+)、pET-30a(+)、pET-31b(+)、pET-32a(+)、pET-35b(+)、pET-38b(+)、pET-39b(+)、pET-40b(+)、pET-41a(+)、pET-41b(+)、pET-42a(+)、pET-43a(+)、pET-43b(+)、pET-44a(+)、pET-49b(+)、pQE2、pQE9、pQE30、pQE31、pQE32、pQE40、pQE70、pQE80、pRSET-A、pRSET-B、pRSET-C、pGEX-5X-1、pGEX-6p-1、pGEX-6p-2、pBV220、pBV221、pBV222、pTrc99A、pTwin1、pEZZ18、pKK232-18、pUC-18又はpUC-19である、ことを特徴とする請求項3に記載された組換えプラスミド。
【請求項5】
請求項3又は4に記載された組換えプラスミドを含有する、ことを特徴とする宿主細胞。
【請求項6】
原核細胞又は真核細胞を含む、ことを特徴とする請求項5に記載された宿主細胞。
【請求項7】
前記原核
細胞は大腸菌である、ことを特徴とする請求項6に記載された宿主細胞。
【請求項8】
プロキラルケトン系化合物の還元反応をケトレダクターゼで触媒してキラルアルコールを製造するステップを含むキラルアルコールの製造方法であって、
前記ケトレダクターゼは請求項1に記載されたケトレダクターゼ突然変異体である、ことを特徴とするキラルアルコールの製造方法。
【請求項9】
前記キラルケトン系化合物は、下記構造式を有し、
【化1】
式中、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はヘテロアリール基であり、若しくは、R
1及びR
2はカルボニル基上の炭素とともに複素環式基、炭素環式基又はヘテロアリール基を形成し、前記複素環式基及びヘテロアリール基中のヘテロ原子は、それぞれ独立して、窒素、酸素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種であり、前記アリール基のうちのアリール基、ヘテロアリール基のうちのヘテロアリール基、炭素環式基のうちの炭素環式基又は複素環式基のうちの複素環式基は、それぞれ独立して、未置換又はハロゲン、アルコキシ基又はアルキル基のうちの少なくとも1つの基によって置換される、ことを特徴とする請求項8に記載された方法。
【請求項10】
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1~C
8アルキル基、C
5~C
10シクロアルキル基、C
5~C
10アリール基又はC
5~C
10ヘテロアリール基であり、若しくは、R
1及びR
2は、カルボニル基上の炭素とともにC
5~C
10複素環式基、C
5~C
10炭素環式基又はC
5~C
10ヘテロアリール基を形成し、前記C
5~C
10複素環式基及びC
5~C
10ヘテロアリール基中のヘテロ原子は、それぞれ独立して、窒素、酸素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種であり、前記C
5~C
10アリール基のうちのアリール基、C
5~C
10ヘテロアリール基のうちのヘテロアリール基、C
5~C
10炭素環式基のうちの炭素環式基又はC
5~C
10複素環式基のうちの複素環式基は、それぞれ独立して、未置換又はハロゲン、アルコキシ基又はアルキル基のうちの少なくとも1つの基によって置換される、ことを特徴とする請求項9に記載された方法。
【請求項11】
前記ケトン系化合物は下記構造式を有し、
【化2】
式中、R
3はH、F、Cl、Br又はCH
3であり、R
4はH、F、Cl、Br又はCH
3であり、R
5はH、F、Cl、Br、CH
3、OCH
3又はCH
2CH
3である、ことを特徴とする請求項10に記載された方法。
【請求項12】
前記ケトン系化合物は下記構造式を有する
【化3】
ことを特徴とする請求項11に記載された方法。
【請求項13】
ケトレダクターゼを用いてケトン系化合物を還元反応させてキラルアルコールを生産する反応系には、補酵素、補酵素再生系及び緩衝液がさらに含まれている、ことを特徴とする請求項8に記載された方法。
【請求項14】
前記反応系において、前記ケトン系化合物の濃度が1g/L~200g/Lである、ことを特徴とする請求項13に記載された方法。
【請求項15】
前記反応系のpH値が5~9であり、前記反応系の反応温度が4℃~60℃である、ことを特徴とする請求項13に記載された方法。
【請求項16】
前記補酵素はNADHである、ことを特徴とする請求項13に記載された方法。
【請求項17】
前記補酵素再生系は、イソプロパノール、補酵素NAD
+、及びケトレダクターゼを含む、ことを特徴とする請求項16に記載された方法。
【請求項18】
前記緩衝液は、リン酸塩緩衝液、Tris-塩酸緩衝液、バルビタールナトリウム-塩酸緩衝液又はクエン酸-クエン酸ナトリウム緩衝液である、ことを特徴とする請求項13に記載された方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化合物合成の技術分野に関し、具体的には、ケトレダクターゼ突然変異体及びキラルアルコールの生産方法に関する。
【背景技術】
【0002】
キラルアルコールは、自然界に広く存在し、多くの重要な生物活性分子の構造単位であり、天然産物とキラル医薬品を合成する重要な中間体である。多くのキラル医薬品は、1つ又は複数のキラル中心を含む。異なるキラル医薬品の薬理学的活性、代謝過程、代謝速度及び毒性には、顕著な差異がある。通常、1つのエナンチオマーは、有効であり、別のエナンチオマーは、効果が低く又は無効であり、さらに有毒である。そのため、キラル中心を含む化合物をいかに効率的且つ立体特異的に構築するかは、医薬の研究や開発において重要な意義がある。
【0003】
ケトレダクターゼ(Ketoreductase、KRED)は、カルボニルレダクターゼ(Carbony-reductase)とも呼ばれ、酵素分類番号がEC 1.1.1.184であり、プロキラルアルデヒドやケトンを還元してキラルアルコールを製造することによく用いられている。KREDは、アルデヒド類やケトン類基質を対応するアルコール製品に転化するだけではなく、その逆反応を触媒し、すなわちアルコール基質を触媒し酸化して対応するアルデヒドやケトンを得ることもできる。ケトレダクターゼで触媒される反応には、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)、還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)、酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)、又は酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP+)を含む補因子の関与が必要とされる。
【0004】
アルデヒドやケトンの還元反応には、一般的に還元型の補因子NADHやNADPHの関与が必要である。実際の反応では、酸化型の補因子NAD+やNADP+を添加し、次に、適切な補因子再生系により還元型のNADHやNADPHに再生する。よく使われる補因子再生系には、グルコースとグルコース脱水素酵素、ギ酸塩とギ酸脱水素酵素、第二級アルコールと第二級アルコール脱水素酵素、亜リン酸塩と亜リン酸脱水素酵素、及びその他の類似系が含まれる。一般に、補酵素再生系の入れ換えは、ケトレダクターゼの機能に実質的な影響を与えない。
【0005】
多くのKREDはすでに商業化製造に用いられている。しかし、一般的に、KREDは応用中に安定性が低いという欠点があり、具体的には、熱安定性及び有機溶剤の耐性に表されている。指向性進化の手段を通じて酵素を改変することにより、酵素の安定性を高め、それによって製造によく応用することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、ケトレダクターゼの安定性を向上させるために、ケトレダクターゼ突然変異体及びキラルアルコールの生産方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成させるために、本発明の一態様によれば、ケトレダクターゼ突然変異体を提供する。該ケトレダクターゼ突然変異体はSEQ ID NO:1に示される配列においてアミノ酸突然変異が起こった配列を有し、突然変異の部位はK200Hを含む。
【0008】
さらに、突然変異の部位は、さらに、少なくとも、A15、K28、G36、K39、G43、Q44、A46、V47、F59、K61、T65、K71、A94V、A144、M146、Y152、N156、I86、K208、及びK237のうちの1つを含み、又はケトレダクターゼ突然変異体のアミノ酸配列は、突然変異が起こったアミノ酸配列における突然変異部位を有し、且つ突然変異が起こったアミノ酸配列と95%以上の相同性を有するアミノ酸配列である。
【0009】
さらに、突然変異の部位は、さらに、少なくとも、A15C、K28A/E/M/Q/R/S、G36C、K39I/V、G43C/M、Q44R、A46C、V47C、F59C、K61E/H、T65A、K71R、A94V、A144T、M146I、Y152F、N156S、I86V、K208R、及びK237Eの突然変異のうちの1つを含む。
【0010】
さらに、アミノ酸突然変異は、Q44R+N156S+K200H、Q44R+N156S+K200H+G201D、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43Mという部位組み合わせ突然変異のいずれかを含む。
【0011】
さらに、起こったアミノ酸突然変異は、I86V+M146I+K200H、M146I+K200H、M146L+N156S+K200H、M146L+K200H、K200H+G201D、Q44R+M146I+K200H、K61E+K200H+K237E、I86V+M146I+K200H、M146I+K200H+G201D、M146L+K200H+G201D、N156S+K200H+G201D、K200H+G201D+K237E、K28E+M146I+K200H+G201D、K28E+M146L+K200H+G201D、K28E+N156S+K200H+G201D、Q44R+M146L+K200H+G201D、Q44R+N156S+K200H+G201D、I86V+M146I+K200H+K61H、I86V+M146I+K200H+K208R、I86V+M146I+K200H+G201D、I86V+M146L+K200H+G201D、Q44R+N156S+K200H+G201D、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+T65A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+T65A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+A94V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+K208R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+T65A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+V47C+F59C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+G43C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28Q、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28M、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28S、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+I86V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+G36C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+I39V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+K71R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+A144T、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+Y152F、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+K28E、及びQ44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+G36Cという部位組み合わせ突然変異のうちのいずれかを含む。
【0012】
本発明の別の態様によれば、DNA分子を提供する。該DNA分子は上記ケトレダクターゼ突然変異体をコードする。
【0013】
本発明のさらに別の態様によれば、組換えプラスミドを提供する。該組換えプラスミドには、上記DNA分子が連結されている。
【0014】
さらに、組換えプラスミドはpET-22a(+)、pET-22b(+)、pET-3a(+)、pET-3d(+)、pET-11a(+)、pET-12a(+)、pET-14b(+)、pET-15b(+)、pET-16b(+)、pET-17b(+)、pET-19b(+)、pET-20b(+)、pET-21a(+)、pET-23a(+)、pET-23b(+)、pET-24a(+)、pET-25b(+)、pET-26b(+)、pET-27b(+)、pET-28a(+)、pET-29a(+)、pET-30a(+)、pET-31b(+)、pET-32a(+)、pET-35b(+)、pET-38b(+)、pET-39b(+)、pET-40b(+)、pET-41a(+)、pET-41b(+)、pET-42a(+)、pET-43a(+)、pET-43b(+)、pET-44a(+)、pET-49b(+)、pQE2、pQE9、pQE30、pQE31、pQE32、pQE40、pQE70、pQE80、pRSET-A、pRSET-B、pRSET-C、pGEX-5X-1、pGEX-6p-1、pGEX-6p-2、pBV220、pBV221、pBV222、pTrc99A、pTwin1、pEZZ18、pKK232-18、pUC-18又はpUC-19である。
【0015】
本発明のさらに別の態様によれば、宿主細胞を提供する。該宿主細胞は、上記いずれか1種の組換えプラスミドを含有する。
【0016】
さらに、宿主細胞は、原核細胞又は真核細胞を含み、好ましくは、原核細胞は、大腸菌である。
【0017】
本発明の別の態様によれば、キラルアルコールの製造方法を提供する。該方法は、プロキラルケトン系化合物の還元反応をケトレダクターゼで触媒してキラルアルコールを製造するステップを含み、ケトレダクターゼは、上記いずれか1種のケトレダクターゼ突然変異体である。
【0018】
さらに、キラルケトン系化合物は、下記構造式を有し、
【化1】
式中、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はヘテロアリール基であり、若しくは、R
1及びR
2は、カルボニル基上の炭素とともに複素環式基、炭素環式基又はヘテロアリール基を形成し、複素環式基及びヘテロアリール基中のヘテロ原子は、それぞれ独立して、窒素、酸素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種であり、アリール基のうちのアリール基、ヘテロアリール基のうちのヘテロアリール基、炭素環式基のうちの炭素環式基又は複素環式基のうちの複素環式基は、それぞれ独立して、未置換又はハロゲン、アルコキシ基又はアルキル基のうちの少なくとも1つの基によって置換され、
R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1~C
8アルキル基、C
5~C
10シクロアルキル基、C
5~C
10アリール基又はC
5~C
10ヘテロアリール基であり、若しくは、R
1及びR
2は、カルボニル基上の炭素とともにC
5~C
10複素環式基、C
5~C
10炭素環式基又はC
5~C
10ヘテロアリール基を形成し、C
5~C
10複素環式基及びC
5~C
10ヘテロアリール基中のヘテロ原子は、それぞれ独立して、窒素、酸素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種であり、C
5~C
10アリール基のうちのアリール基、C
5~C
10ヘテロアリール基のうちのヘテロアリール基、C
5~C
10炭素環式基のうちの炭素環式基又はC
5~C
10複素環式基のうちの複素環式基は、それぞれ独立して、未置換又はハロゲン、アルコキシ基又はアルキル基のうちの少なくとも1つの基によって置換され、
好ましくは、ケトン系化合物は下記構造式を有し、
【化2】
式中、R
3はH、F、Cl、Br又はCH
3であり、R
4はH、F、Cl、Br又はCH
3であり、R
5はH、F、Cl、Br、CH
3、OCH
3又はCH
2CH
3であり、
より好ましくは、ケトン系化合物は下記構造式を有する。
【化3】
【0019】
さらに、ケトレダクターゼを用いてケトン系化合物を還元反応させてキラルアルコールを生産する反応系には、補酵素、補酵素再生系及び緩衝液がさらに含まれている。
【0020】
さらに、反応系において、ケトン系化合物の濃度が1g/L~200g/Lである。
【0021】
さらに、反応系のpH値が5~9であり、反応系の反応温度が4~60℃である。
【0022】
さらに、補酵素はNADHである。
【0023】
さらに、補酵素再生系は、イソプロパノール、補酵素NAD+、及びケトレダクターゼを含む。
【0024】
さらに、緩衝液は、リン酸塩緩衝液、Tris-塩酸緩衝液、バルビタールナトリウム-塩酸緩衝液又はクエン酸-クエン酸ナトリウム緩衝液である。
【発明の効果】
【0025】
本発明では、突然変異により得られる突然変異体は、ケトン系化合物を原料として、立体特異的還元の作用により、キラルアルコールを効率よく製造することができ、しかも、安定性を極めて大きく向上させ、キラルアルコールの工業的製造への普及に適している。
【発明を実施するための形態】
【0026】
なお、矛盾しない限り、本出願の実施例及び実施例の特徴を互いに組み合わせることができる。以下、実施例を参照して本発明を詳細に説明する。
【0027】
名詞の解釈:
「ケトレダクターゼ」及び「KRED」は、本出願において相互に交換して使用することができ、ケトン基を対応するアルコールに還元することができるポリペプチドを意味する。具体的には、本出願のケトレダクターゼポリペプチドは、ケトン化合物を対応するアルコール産物に立体特異的に還元することができる。このポリペプチドは、通常、還元剤として補因子である還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)又は還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸を利用する。本出願において、ケトレダクターゼには、天然に存在する(野生型)ケトレダクターゼと、人工的な処理により生産された非天然に存在するケトレダクターゼ突然変異体とが含まれる。
【0028】
「天然に存在する」又は「野生型」は、「突然変異体」に対して、自然界で発見された形態を指す。例えば、天然に存在する又は野生型のポリペプチド又はポリヌクレオチド配列は、生物に存在する配列であって、自然界の由来から単離することができ、人為的に意図的に修飾又は改変されていないものである。
【0029】
本出願において、例えば、細胞、核酸又はポリペプチドの「組換え」が記載された場合、既に、自然界には存在しない方式に修飾されたもの、又は自然界に存在する形態と同一であるが、合成材料、及び/又は組換え技術を用いた処理により調製又は誘導されて獲得されたもの、又は天然又は固有の形態に対応する細胞、核酸又はポリペプチドを指す。ここで、非限定的な例としては、細胞内で固有の(非組換え)形態以外の遺伝子を発現している、又は固有の遺伝子を異なるレベルで発現している組換え細胞が含まれる。
【0030】
「配列相同性の百分率」とは、ポリヌクレオチドアラインメントを指し、比較窓を跨いで2つの最適なアラインメントの配列を比較することにより決定され、ここで、比較窓におけるポリヌクレオチド配列の部分は、基準配列に比べて、2つの配列の最適なアラインメントに用いるために、付加又は欠失(すなわちギャップ)を含むことができる。この百分率は、2つの配列において同一の核酸塩基又はアミノ酸残基が出現する位置の数を決定して整合する位置の数を生成し、整合する位置の数を比較窓内の位置の総数で除し、その結果に100を乗じて配列相同性の百分率を得ることにより算出することができる。特異的に、百分率は、2つの配列において同一の核酸塩基又はアミノ酸残基が出現し、若しくは核酸塩基又はアミノ酸残基がギャップとアラインメントする位置の数を決定して整合する位置の数を生成し、整合する位置の数を比較窓内の位置の総数で除し、その結果に100を乗じて配列相同性の百分率を得ることにより算出することができる。ここで、「基準配列」とは配列比較の基礎となる指定配列を指す。基準配列は、より大きな配列のサブセット、例えば、全長遺伝子又はポリペプチド配列のセグメントであってもよい。
【0031】
部位特異的突然変異:ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)などの方法を通じて目的DNA断片(ゲノムでもプラスミドでもよい)に必要な変化(通常は有利な方向を特徴付ける変化)を導入することを指し、塩基の追加、削除、点突然変異などを含む。部位特異的突然変異は、DNAが発現する目的タンパク質の性状及び特徴を迅速且つ効率的に高めることができ、遺伝子研究における非常に有用な手段である。
【0032】
Acetobacter pasteurianus 386Bに由来のケトレダクターゼKRED突然変異体であるE144A+L152Y+L198Q+E201G+G6S+L146M+147V+D42E+T199V(本発明のテンプレートとして、SEQ ID NO:1のアミノ酸配列を有する。本発明では、「E144A」を例として、「元のアミノ酸+部位+突然変異後のアミノ酸」、即ち、第144位のEはAに変更されたものである。)は、目的基質を触媒して生成物を得ることを示すが、その安定性には改良する余裕がある。本発明では、指向進化の方法を通じてKREDの安定性向上を図る。
【0033】
SEQ ID NO:1:
MARVASKVAIVSGAANGIGKATAQLLAKEGAKVVIGDLKEEEGQKAVAEIKAAGGEAAFVKLNVTDEAAWKAAIGQTLKLYGRLDIAVNNAGIAYSGSVESTSLEDWRRVQSINLDGVFLGTQVAIEAMKKSGGGSIVNLSSIAGMVGDPMYAAYNASKGGVRLFTKSAALHCAKSGYKIRVNSVHPGYIWTPMVAGQVKGDAAARQKLVDLHPIGHLGEPNDIAYGILYLASDESKFVTGSELVIDGGYTAQ
【0034】
本出願では、まず、部位特異的突然変異によりKREDに突然変異部位を導入し、突然変異体について活性を検出し、活性が向上した突然変異体を選出する。この中で、突然変異体E144A+L152Y+L198Q+E201G+G6S+L146M+147V+D42E+T199V+K200Hは、出発テンプレートと比較して、安定性が約3倍向上している。その後、安定性がより顕著に向上した突然変異体を得るために、E144A+L152Y+L198Q+E201G+G6S+L146M+147V+D42E+T199V+K200Hをテンプレートとしてさらに突然変異を行う。
【0035】
全プラスミドPCRを利用して部位特異的突然変異を導入するのは、簡単で有効であり、しかも現在広く使用されている手段である。その原理は以下のとおりである。突然変異部位を含む一対のプライマー(順方向、逆方向)とテンプレートプラスミドとをアニーリングした後に、ポリメラーゼで「循環伸長」する。いわゆる循環伸長とは、ポリメラーゼがテンプレートに従ってプライマーを伸長し、1周後にプライマーの5’末端に戻って終了し、さらに繰り返した加熱アニーリングと伸長の循環をしたことである。この反応は、ローリング増幅と異なり、複数のタンデム複製を形成しない。この順方向・逆方向プライマーの伸長産物は、アニーリング後にペアリングされ、ニックの入った開環プラスミドとなる。DpnI酵素によって伸長産物を切断する。従来のテンプレートプラスミドは、一般的な大腸菌由来であり、damメチル化修飾をしたものであるため、DpnIに敏感であるので細断される。一方、インビトロで合成された突然変異配列を有するプラスミドは、メチル化されていないために切断されないため、その後の形質転換に成功し、突然変異プラスミドのクローンが得られる。突然変異プラスミドを宿主細胞に形質転換し、目的タンパク質の発現を誘導した後に、細胞を超音波破砕する方法により粗酵素を得る。ケトレダクターゼ誘導発現の最適条件:25℃で、0.1mM IPTGで16h誘導する。
【0036】
本発明の代表的な実施形態において、ケトレダクターゼ突然変異体を提供する。このケトレダクターゼ突然変異体は、SEQ ID NO:1に示される配列においてアミノ酸突然変異が起こった配列を有し、突然変異部位はK200Hを含む。本発明の突然変異により得られる突然変異体は、ケトン系化合物を原料として、立体特異的還元の作用によりキラルアルコールを効率的に製造することができ、安定性を極めて大きく向上させ、キラルアルコールの工業的製造への普及に適している。
【0037】
好ましくは、突然変異部位は、さらに、A15、K28、G36、K39、G43、Q44、A46、V47、F59、K61、T65、K71、A94V、A144、M146、Y152、N156、I86、K208及びK237のうちの少なくとも1つを含み、又はケトレダクターゼ突然変異体のアミノ酸配列は、突然変異が起こったアミノ酸配列における突然変異部位を有し、かつ、突然変異が起こったアミノ酸配列と95%以上の相同性を有するアミノ酸配列である。上記部位の突然変異は、酵素の安定性をさらに向上させることができる。より好ましくは、突然変異部位は、A15C、K28A/E/M/Q/R/S、G36C、K39I/V、G43C/M、Q44R、A46C、V47C、F59C、K61E/H、T65A、K71R、A94V、A144T、M146I、Y152F、N156S、I86V、K208R及びK237Eのうちの突然変異の少なくとも1つをさらに含む。ここで、「/」は「又は」を表す。
【0038】
本発明の代表的な実施形態において、アミノ酸突然変異は、Q44R+N156S+K200H+G201D、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I、Q44R+N156S+K200H、Q44R+N156S+K200H+G201D、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43Mという部位組み合わせ突然変異のいずれかを含む。
【0039】
より好ましくは、起こったアミノ酸突然変異は、I86V+M146I+K200H、M146I+K200H、M146L+N156S+K200H、M146L+K200H、K200H+G201D、Q44R+M146I+K200H、K61E+K200H+K237E、I86V+M146I+K200H、M146I+K200H+G201D、M146L+K200H+G201D、N156S+K200H+G201D、K200H+G201D+K237E、K28E+M146I+K200H+G201D、K28E+M146L+K200H+G201D、K28E+N156S+K200H+G201D、Q44R+M146L+K200H+G201D、Q44R+N156S+K200H+G201D、I86V+M146I+K200H+K61H、I86V+M146I+K200H+K208R、I86V+M146I+K200H+G201D、I86V+M146L+K200H+G201D、Q44R+N156S+K200H+G201D、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+T65A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+T65A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+A94V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+I86V+K208R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+T65A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+V47C+F59C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+G43C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28E、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28Q、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28M、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28A、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+K28S、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+I86V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+G36C、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+I39V、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+K71R、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+A144T、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+Y152F、Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+K28E、及びQ44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+G36Cという部位組み合わせ突然変異のいずれかを含む。
【0040】
本発明の代表的な実施形態によれば、DNA分子を提供する。該DNA分子は、上記ケトレダクターゼ突然変異体をコードする。該DNA分子がコードする上記ケトレダクターゼは、非常に良い活性を有する。
【0041】
本発明の上記DNA分子は、また、「発現カセット」の形で存在してもよい。「発現カセット」とは、線状又は環状の核酸分子であって、適切な宿主細胞における特定のヌクレオチド配列の発現を指導することができるDNA及びRNA配列を含む核酸分子を指す。一般的には、目的ヌクレオチドに有効に連結されたプロモーターが含まれ、特異的に、終了シグナル及び/又は他の制御要素に有効に連結されている。発現カセットは、また、ヌクレオチド配列の正しい翻訳に必要な配列を含んでもよい。コード領域は、通常、目的タンパク質をコードするが、センス方向又はアンチセンス方向において、アンチセンスRNAや非翻訳RNAなどの目的機能RNAもコードする。目的ポリヌクレオチド配列を含む発現カセットは、その少なくとも1つの成分が他の少なくとも1つの成分と異種であることを意味するキメラであってもよい。発現カセットは、また、天然に存在するが、異種発現のための効果的な組換えにより形成し獲得されるものであることができる。
【0042】
本発明の代表的な実施形態によれば、組換えプラスミドを提供する。該組換えプラスミドは、上記のいずれかのDNA分子を含む。上記組換えプラスミド中のDNA分子を組換えプラスミドの適切な位置に配置することにより、上記DNA分子を正確かつ円滑に複製、転写又は発現することが可能になる。
【0043】
本発明では、上記DNA分子を限定する際に用いる限定語は「含む」であるが、DNA配列の両端にその機能と関連しない他の配列を任意に付加してもよいわけではない。組換え操作の要件を満たすためには、DNA配列の両端に適切な制限エンドヌクレアーゼの酵素切断部位を追加するか、又は始動コドン、終止コドンなどを追加する必要があるので、閉鎖的な表現で限定すれば、これらの状況を確実にカバーすることができないことは当業者に知られている。
【0044】
本発明で使用される用語「プラスミド」は、二本鎖、一本鎖線状又は環状の形態の任意のプラスミド、コスミド、バクテリオファージ又はアグロバクテリウム二元核酸分子を含み、好ましくは、組換え発現プラスミドであり、原核発現プラスミドであってもよいし、真核発現プラスミドであってもよいが、好ましくは原核発現プラスミドであり、いくつかの実施態様では、組換えプラスミドは、pET-22a(+)、pET-22b(+)、pET-3a(+)、pET-3d(+)、pET-11a(+)、pET-12a(+)、pET-14b(+)、pET-15b(+)、pET-16b(+)、pET-17b(+)、pET-19b(+)、pET-20b(+)、pET-21a(+)、pET-23a(+)、pET-23b(+)、pET-24a(+)、pET-25b(+)、pET-26b(+)、pET-27b(+)、pET-28a(+)、pET-29a(+)、pET-30a(+)、pET-31b(+)、pET-32a(+)、pET-35b(+)、pET-38b(+)、pET-39b(+)、pET-40b(+)、pET-41a(+)、pET-41b(+)、pET-42a(+)、pET-43a(+)、pET-43b(+)、pET-44a(+)、pET-49b(+)、pQE2、pQE9、pQE30、pQE31、pQE32、pQE40、pQE70、pQE80、pRSET-A、pRSET-B、pRSET-C、pGEX-5X-1、pGEX-6p-1、pGEX-6p-2、pBV220、pBV221、pBV222、pTrc99A、pTwin1、pEZZ18、pKK232-18、pUC-18又はpUC-19から選ばれる。より好ましくは、上記組換えプラスミドはpET-22b(+)である。
【0045】
本発明の代表的な実施形態によれば、宿主細胞を提供し、宿主細胞は、上記いずれかの組換えプラスミドを含有する。本発明に適用できる宿主細胞は、原核細胞、酵母又は真核細胞を含むが、これらに制限されない。好ましくは、原核細胞は、真正細菌、例えばグラム陰性菌又はグラム陽性菌である。より好ましくは、原核細胞は、大腸菌BL21細胞又は大腸菌DH5αコンピテント細胞である。
【0046】
本発明の代表的な実施形態によれば、キラルアルコールの生産方法を提供する。該方法は、ケトレダクターゼを用いてキラルケトン系化合物を還元反応させてキラルアルコールを生産するステップを含み、ケトレダクターゼは、上記いずれかのケトレダクターゼ突然変異体である。本発明の上記ケトレダクターゼ突然変異体が非常に良い活性を有するため、本発明のケトレダクターゼ突然変異体を用いて製造されるキラルアルコールは、反応速度を向上させ、基質の濃度を高め、酵素用量を減少させ、後処理の難度を低減させることができる。
【0047】
本出願では、キラルケトン系化合物は、下記構造式を有するものを含むが、これに制限されるものではなく、
【化4】
式中、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はヘテロアリール基であり、若しくは、R
1及びR
2は、カルボニル基上の炭素とともに複素環式基、炭素環式基又はヘテロアリール基を形成し、前記複素環式基及びヘテロアリール基中のヘテロ原子は、それぞれ独立して、窒素、酸素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種であり、前記アリール基のうちのアリール基、ヘテロアリール基のうちのヘテロアリール基、炭素環式基のうちの炭素環式基又は複素環式基のうちの複素環式基は、それぞれ独立して、未置換又はハロゲン、アルコキシ基又はアルキル基のうちの少なくとも1つの基によって置換され、好ましくは、R
1及びR
2は、それぞれ独立して、C
1~C
8アルキル基、C
5~C
10シクロアルキル基、C
5~C
10アリール基又はC
5~C
10ヘテロアリール基であり、若しくは、R
1及びR
2は、カルボニル基上の炭素とともにC
5~C
10複素環式基、C
5~C
10炭素環式基又はC
5~C
10ヘテロアリール基を形成し、C
5~C
10複素環式基及びC
5~C
10ヘテロアリール基中のヘテロ原子は、それぞれ独立して、窒素、酸素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種であり、C
5~C
10アリール基のうちのアリール基、C
5~C
10ヘテロアリール基のうちのヘテロアリール基、C
5~C
10炭素環式基のうちの炭素環式基又はC
5~C
10複素環式基のうちの複素環式基は、それぞれ独立して、未置換又はハロゲン、アルコキシ基又はアルキル基のうちの少なくとも1つの基によって置換され、
好ましくは、ケトン系化合物の構造は、下記構造式を有し、
【化5】
式中、R
3はH、F、Cl、Br又はCH
3であり、R
4はH、F、Cl、Br又はCH
3であり、R
5はH、F、Cl、Br、CH
3、OCH
3又はCH
2CH
3であり、
より好ましくは、ケトン系化合物は下記構造式を有する。
【化6】
【0048】
本出願の前述宿主細胞は、ケトレダクターゼの発現及び単離に用いられ、又は、特異的に、ケトン基質をキラルアルコール産物に転化することに直接用いられ得る。好ましくは、原核細胞は大腸菌である。
【0049】
上述した還元反応には一般に補因子が必要であり、この補因子は、通常NADH又はNADPHであり、且つ該還元反応は、該補因子を再生するための系、例えばD-グルコース、補酵素NAD+及びグルコース脱水素酵素GDH;ギ酸根化合物、補酵素NAD+及びギ酸根脱水素酵素FDH;又はイソプロパノール、補酵素NAD+及びアルコール脱水素酵素ADHを含んでもよい。純化したケトレダクターゼを用いたいくつかの実施形態では、このような補因子、及び特異的にこのような補因子再生系は、通常、基質及びケトレダクターゼとともに反応媒体に添加される。ケトレダクターゼと同様に、補因子再生系を含む任意の酵素は、このような細胞の抽出物又は溶解産物の形態であってもよく、又は、純化した酵素として反応混合物に添加される。細胞抽出物又は細胞溶解産物を用いた実施態様では、抽出物又は溶解産物を産生するための細胞は、補因子再生系だけを含有する、又は補因子再生系とケトレダクターゼを含有する酵素を発現するものであることができる。全細胞を用いた実施態様では、該細胞は、補因子再生系とケトレダクターゼを含有する酵素を発現するものであることができる。
【0050】
全細胞、細胞抽出物又は純化したケトレダクターゼの使用にかかわらず、単一のケトレダクターゼを使用するか、又は特異的に2種以上のケトレダクターゼの混合物を使用することができる。
【0051】
ケトレダクターゼを用いてキラルケトン系化合物を還元反応させてキラルアルコールを生産する反応系には、補酵素、補酵素再生系及び緩衝液がさらに含まれている。
【0052】
本発明のケトレダクターゼ突然変異体は、触媒活性が高いため、基質の濃度を高め、生産効率を向上させることができ、反応系において、キラルケトン系化合物の濃度が1g/L~200g/Lである。
【0053】
反応系のpH値が5~9であり、反応系の反応温度が4~60℃であり、緩衝液は、リン酸塩緩衝液、Tris-塩酸緩衝液、バルビタールナトリウム-塩酸緩衝液又はクエン酸-クエン酸ナトリウム緩衝液である。
【実施例】
【0054】
以下、実施例を参照して本発明の有益な効果をさらに説明する。
【0055】
本出願では、酵素活性の検出方法は以下のとおりである。
【0056】
1.試薬の調製:
基質としての(R)-1-(2,4-ジクロロアセトフェノン)母液60mMは、下記の通りである:56.7mgを秤量して0.1Mリン酸塩緩衝液(PB)pH7.0 Buffer5mLに溶解し、50℃の水浴鍋に入れて溶解した。
【0057】
NADH母液10mMは、下記の通りである:33.17mgのNADHを秤量して0.1M PB pH7.0 Buffer5mLに溶解した。
【0058】
2.酵素活性系:
まず酵素を加え、次に、基質である(R)-1-(2,4-ジクロロアセトフェノン)、NADH及びBufferの混合物を加え、マイクロプレートリーダに入れて、30℃で、340nm波長で酵素活性を検出した。
【0059】
検出系の調製を表1に示す。
【0060】
【0061】
安定性は残存活性を表し、即ち、処理後の活性と処理前の活性とのパーセンテージである。
【0062】
ケトレダクターゼKRED突然変異体E144A+L152Y+L198Q+E201G+G6S+L146M+147V+D42E+T199Vは、本発明において単に「テンプレート」と呼ばれ、前記突然変異部位は該「テンプレート」を基に行った突然変異である。
【0063】
実施例1
「テンプレート」及び突然変異体をそれぞれ45℃、53℃で1h保温した後に、その活性を測定し、保温していない場合と比較した。安定性は、残存活性と初期活性とのパーセンテージとして表される。全ての突然変異体の熱安定性は53℃で測定され、結果は表2に示される。
【0064】
【0065】
実施例2
飽和突然変異を組み合わせることで、突然変異部位同士に相乗作用がある突然変異体が得られ、且つそのアミノ酸の組成を最適化して組み合わせることができる。Q44R+N156S+K200H+G201Dをテンプレートとして、突然変異点を組み合わせ、このとき、酵素液の処理条件として65℃で1h処理した。次にその活性を測定し、保温していない場合と比較した。安定性は、その残存活性と初期活性とのパーセンテージとして表される。
【0066】
ハイスループットスクリーニングにおける酵素液の調製方法は、下記の通りである:96ウェルプレートを遠心分離して上清培地を除去し、1ウェルあたり酵素分解溶液(リゾチーム2mg/mL、ポリミキシン0.5mg/mL、pH=7.0)200μLを加え、37℃で保温して3h破砕した。酵素活性の検出方法は、下記の通りである:まず酵素を加え、次に基質として(R)-1-(2,4-ジクロロアセトフェノン)、NADH及びBufferの混合物を加え、マイクロプレートリーダに入れ、30℃で、340nmの波長で酵素活性を検出した。結果を表3に示す。
【0067】
【0068】
実施例3
Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39Iをテンプレートとして突然変異を続けた。このときの酵素液処理条件として71℃で1h処理し、その後、活性を測定し、保温していない場合と比較し、安定性はその残存活性と初期活性とのパーセンテージとして表される。
【0069】
ハイスループットスクリーニングにおける酵素液の調製方法は、下記の通りである:96ウェルプレートを遠心分離して上清培地を除去し、1ウェル当たり200μLの酵素分解溶液(リゾチーム2mg/mL、ポリミキシン0.5mg/mL、pH=7.0)を加え、37℃で3h保温して粉砕した。酵素活性の検出方法は、下記の通りである:まず酵素を加え、次に基質である(R)-1-(2,4-ジクロロアセトフェノン)、NADH及びBufferの混合物を加え、マイクロプレートリーダに入れて、30℃で、340nmの波長で酵素活性を検出した。結果を表4に示す。
【0070】
【0071】
実施例4
酵素の安定性が向上する過程で、酵素全体の剛性が向上するので、安定性が向上した突然変異体はグルタルアルデヒドなどの化学物質、メタノールなどの有機溶媒に対する耐性が同時に向上することを示す。これは突然変異体全体の剛性向上の外的表現でもある。
【0072】
前述突然変異体についてグルタルアルデヒド耐性及びメタノール耐性の試験を行った。グルタルアルデヒド耐性については、1%のグルタルアルデヒドにて1h保温した後に、残存活性を測定した。アルデヒド耐性は保温しない場合の活性と保温した場合の活性とのパーセンテージとして表される。メタノール耐性については、60%メタノール溶液にて1h保温した後に、残存活性を測定した。メタノール耐性は保温しない場合の活性と保温した場合の活性とのパーセンテージとして表される。結果を表5に示す。
【0073】
【0074】
【0075】
実施例5
突然変異体Q44R+N156S+K200H+G201D+M146I+K61H+K208R+A94V+K39I+A15C+A46C+G43M+G36Cを用いて、様々な基質反応検証を行い、結果を表6に示す。
【0076】
1)25mLの反応フラスコに基質である2-クロロアセトフェノン2g、0.1MのPBpH7.0、イソプロパノール2g、NAD+20mg、ケトレダクターゼ突然変異体0.05gを加え、均一に混合して全体積を10mLとし、50℃で、200rpmのシェーカーにて16時間反応させた。
【0077】
2)25mLの反応フラスコに基質である3-フルオロアセトフェノン2g、0.1MのPBpH7.0、イソプロパノール2g、NAD+20mg、ケトレダクターゼ突然変異体0.05gを加え、均一に混合して全体積を10mLとし、50℃で、200rpmのシェーカーにて16時間反応させた。
【0078】
3)25mLの反応フラスコに基質である4-メトキシアセトフェノン2g、0.1MのPBpH7.0、イソプロパノール2g、NAD+20mg、ケトレダクターゼ突然変異体0.05gを加え、均一に混合して全体積を10mLとし、50℃で、200rpmのシェーカーにて16時間反応させた。
【0079】
4)25mLの反応フラスコに基質であるアセト酢酸エチル2g、0.1MのPB pH7.0、イソプロパノール2g、NAD+20mg、ケトレダクターゼ突然変異体0.05gを加え、均一に混合して全体積を10mLとし、50℃で、200rpmのシェーカーにて16時間反応させた。
【0080】
【0081】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、当業者にとっては、本発明は様々な変更や変化が可能である。本発明の精神及び原則を逸脱することなく行われる修正、等同置換、改良などであれば、全て本発明の特許範囲に含まれるものとする。
【配列表】