IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲーの特許一覧

特許7534428複数の流路を有する3パス・トルクコンバータ
<>
  • 特許-複数の流路を有する3パス・トルクコンバータ 図1
  • 特許-複数の流路を有する3パス・トルクコンバータ 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】複数の流路を有する3パス・トルクコンバータ
(51)【国際特許分類】
   F16H 45/02 20060101AFI20240806BHJP
【FI】
F16H45/02 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022549023
(86)(22)【出願日】2021-02-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-03
(86)【国際出願番号】 US2021017574
(87)【国際公開番号】W WO2021163268
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-08-12
(31)【優先権主張番号】62/977,120
(32)【優先日】2020-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/172,566
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515009952
【氏名又は名称】シェフラー テクノロジーズ アー・ゲー ウント コー. カー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Schaeffler Technologies AG & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Industriestr. 1-3, 91074 Herzogenaurach, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクター ノーウィッチ
(72)【発明者】
【氏名】パトリック リンデマン
【審査官】増岡 亘
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-510801(JP,A)
【文献】特開2013-217452(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0291989(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 45/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレート及び前記フロープレートを軸方向に貫通する貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
前記第1のチャンバに流体を提供するように構成された第1の流路であって、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含む、第1の流路と、
前記第2のチャンバに流体を提供するように構成された第2の流路であって、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、前記フロープレートおよび前記出力ハブによって一部境界付けられた部分を含む、第2の流路と、をさらに備え、
前記第1の流路が、前記第2の流路からシールされている、トルクコンバータ。
【請求項2】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレート及び前記フロープレートを軸方向に貫通する貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
前記第1のチャンバに流体を提供するように構成された第1の流路であって、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含む、第1の流路と、
前記第2のチャンバに流体を提供するように構成された第2の流路であって、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、前記フロープレートおよび前記出力ハブによって一部境界付けられた部分を含む、第2の流路と、をさらに備え、
前記第1の流路が、前記貫通ボアを通過しない、トルクコンバータ。
【請求項3】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレート及び前記フロープレートを軸方向に貫通する貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
前記第1のチャンバに流体を提供するように構成された第1の流路であって、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含む、第1の流路と、
前記第2のチャンバに流体を提供するように構成された第2の流路であって、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、前記フロープレートおよび前記出力ハブによって一部境界付けられた部分を含む、第2の流路と、をさらに備え、
前記シールプレートが、それを通って軸方向に延在する開口部を含み、前記第1の流路が、前記開口部を通過して前記第1のチャンバに入る、トルクコンバータ。
【請求項4】
前記開口部が、前記貫通ボアの半径方向外側にある、請求項3に記載のトルクコンバータ。
【請求項5】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレート及び前記フロープレートを軸方向に貫通する貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
前記第1のチャンバに流体を提供するように構成された第1の流路であって、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含む、第1の流路と、
前記第2のチャンバに流体を提供するように構成された第2の流路であって、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、前記フロープレートおよび前記出力ハブによって一部境界付けられた部分を含む、第2の流路と、をさらに備え、
前記出力ハブが、それを通って軸方向に延在する開口部を含み、前記第2の流路が、前記開口部を通過する、トルクコンバータ。
【請求項6】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレート及び前記フロープレートを軸方向に貫通する貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
前記第1のチャンバに流体を提供するように構成された第1の流路であって、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含む、第1の流路と、
前記第2のチャンバに流体を提供するように構成された第2の流路であって、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、前記フロープレートおよび前記出力ハブによって一部境界付けられた部分を含む、第2の流路と、をさらに備え、
ロックアップモードの場合、前記ピストンプレートが、前記カバーに回転不可能に接続され、加圧流体が、前記第1の流路を通って前記第1のチャンバに流入して、前記ピストンプレートを前記カバーに向かって軸方向に変位させるように構成されている、トルクコンバータ。
【請求項7】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレート及び前記フロープレートを軸方向に貫通する貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
前記第1のチャンバに流体を提供するように構成された第1の流路であって、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含む、第1の流路と、
前記第2のチャンバに流体を提供するように構成された第2の流路であって、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、前記フロープレートおよび前記出力ハブによって一部境界付けられた部分を含む、第2の流路と、をさらに備え、
トルクコンバータモードの場合、加圧流体が、前記第2の流路を通って前記貫通ボアを通過して前記第2のチャンバに流入して、前記ピストンプレートを前記カバーから離れる軸方向に変位させて、前記ピストンプレートを前記カバーから切り離すように構成されている、トルクコンバータ。
【請求項8】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレート及び前記フロープレートを軸方向に貫通する貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
前記第1のチャンバに流体を提供するように構成された第1の流路であって、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含む、第1の流路と、
前記第2のチャンバに流体を提供するように構成された第2の流路であって、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、前記フロープレートおよび前記出力ハブによって一部境界付けられた部分を含む、第2の流路と、をさらに備え、
前記カバーの内端が、前記シールプレートに回転不可能に接続されている、トルクコンバータ。
【請求項9】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレート及び前記フロープレートを軸方向に貫通する貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
前記第1のチャンバに流体を提供するように構成された第1の流路であって、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含む、第1の流路と、
前記第2のチャンバに流体を提供するように構成された第2の流路であって、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、前記フロープレートおよび前記出力ハブによって一部境界付けられた部分を含む、第2の流路と、をさらに備え、
シール部が、前記シールプレートの外径と前記ピストンプレートの外端とをシールしている、トルクコンバータ。
【請求項10】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレートを軸方向に貫通し加圧流体が通過可能な貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
第1の流路が、前記第1のチャンバに流動的に接続されており、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含み、
第2の流路が、前記第2のチャンバに流動的に接続され、前記第1の流路からシールされており、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、
ロックアップモードの場合、前記ピストンプレートが、前記カバーに回転不可能に接続され、加圧流体が、前記第1の流路を通って前記第1のチャンバに流入して、前記ピストンプレートを前記カバーに向かって第1の軸方向に変位させるように構成されている、トルクコンバータ。
【請求項11】
トルクコンバータモードの場合、加圧流体が、前記第2の流路を通って前記貫通ボアを通過して前記第2のチャンバに流入して、前記ピストンプレートを前記カバーから離れる第2の軸方向に変位させて、前記ピストンプレートを前記カバーから切り離すように構成されている、請求項10に記載のトルクコンバータ。
【請求項12】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレートを軸方向に貫通し加圧流体が通過可能な貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
第1の流路が、前記第1のチャンバに流動的に接続されており、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含み、
第2の流路が、前記第2のチャンバに流動的に接続され、前記第1の流路からシールされており、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、
前記出力ハブが、それを通って軸方向に延在する開口部を含み、前記第2の流路が、前記開口部を通過し、前記第2の流路が、前記フロープレートおよび前記出力ハブによって一部境界付けられた部分を含む、トルクコンバータ。
【請求項13】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレートを軸方向に貫通し加圧流体が通過可能な貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
第1の流路が、前記第1のチャンバに流動的に接続されており、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含み、
第2の流路が、前記第2のチャンバに流動的に接続され、前記第1の流路からシールされており、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、
前記シールプレートが、それを通って軸方向に延在する開口部を含み、前記第1の流路が、前記開口部を通過して前記第1のチャンバに入る、トルクコンバータ。
【請求項14】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレートを軸方向に貫通し加圧流体が通過可能な貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
第1の流路が、前記第1のチャンバに流動的に接続されており、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含み、
第2の流路が、前記第2のチャンバに流動的に接続され、前記第1の流路からシールされており、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、
前記シールプレートが、その外径で前記ピストンプレートにシールされ、前記ピストンプレートの内端にシールされている、トルクコンバータ。
【請求項15】
前記カバーの内端が、前記シールプレートに固定されている、請求項14に記載のトルクコンバータ。
【請求項16】
トルクコンバータであって、
トルクを受容するように配置されたカバーと、
前記カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、
前記インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、
ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、
前記タービンシェルに回転不可能に接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、
少なくとも部分的に、前記ピストンプレートと前記タービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートであって、前記シールプレートが、回転不可能に前記カバーに接続されており、前記ピストンプレートは前記シールプレートに接続される前記カバーと回転不可能に接続するように軸方向に変位可能である、シールプレートと、
前記シールプレートに回転不可能に接続され、軸方向において前記シールプレートと前記タービンシェルとの間に配設されたフロープレートと、
前記シールプレートを軸方向に貫通し加圧流体が通過可能な貫通ボアと、を備え、第1のチャンバが、前記ピストンプレートおよび前記シールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、前記カバー、前記シールプレート、および前記ピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられており、
第1の流路が、前記第1のチャンバに流動的に接続されており、前記第1の流路が、前記シールプレートおよび前記フロープレートによって一部境界付けられた部分を含み、
第2の流路が、前記第2のチャンバに流動的に接続され、前記第1の流路からシールされており、前記第2の流路が、前記貫通ボアを通過し、
リベットが、前記シールプレートを前記フロープレートと回転不可能に接続し、前記貫通ボアが、前記リベット内に画定されている、トルクコンバータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2020年2月14日に出願された米国仮特許出願第62/977120号および2021年2月10日に出願された米国特許出願第17/172566号に対する優先権を主張するものであり、それらの開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本開示は、概して、トルクコンバータ、より具体的には、圧力チャンバに流体を供給するための複数の流路を有するトルクコンバータに関する。
【背景技術】
【0003】
多くの車両には、エンジンとトランスミッションとの間に発進装置が含まれている。トルクコンバータは、オートマチックトランスミッションを有する車両において一般的に使用される発進装置の一種である。典型的なトルクコンバータは、エンジンのクランクシャフトに固定されたインペラと、トランスミッションへの入力であるタービンシャフトに固定されたタービンと、を含む。燃費を向上させるために、ほとんどのトルクコンバータは、タービンシャフトをトルクコンバータのケースに機械的に連結して、流体継手を迂回するバイパスまたはロックアップクラッチを含む。トルクコンバータは、クラッチのアプライおよびリリースのために複数の流路を有し得る。クラッチのアプライおよびリリース用圧力チャンバのための流路を提供するためにクロスフローハブを使用することが既知である。しかしながら、これらのクロスフローハブは、高価であり、トルクコンバータの設計に複雑性を加える場合がある。したがって、トルクコンバータの加圧されたチャンバに流体流路を提供するための代替方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施形態は、トルクを受容するように配置されたカバーと、カバーに回転不可能に接続されたインペラシェルを有するインペラと、インペラと流体連通し、タービンシェルを含むタービンと、を備える、トルクコンバータを提供する。実施形態では、トルクコンバータは、ピストンプレートを含むロックアップクラッチと、タービンシェルに接続され、トランスミッション入力シャフトに回転不可能に接続するように配置された出力ハブと、少なくとも部分的に、ピストンプレートとタービンシェルとの間に軸方向に配設されたシールプレートと、を含み、シールプレートは、カバーおよびピストンプレートに接続されている。フロープレートは、シールプレートに接続され、シールプレートとタービンシェルとの間に軸方向に配設され得る。貫通ボアが、シールプレートによって第1および第2の対向する半径方向において境界付けられ得、第1のチャンバが、ピストンプレートおよびシールプレートによって少なくとも一部境界付けられ、第2のチャンバが、カバー、シールプレート、およびピストンプレートによって少なくとも一部境界付けられている。実施形態では、リベットが、シールプレートをフロープレートと接続し、貫通ボアがリベット内に画定されている。
【0005】
実施形態では、第1の流路が、第1のチャンバに流体を提供するように構成され得、第1の流路は、シールプレートおよびフロープレートによって一部境界付けられた部分を含む。第2の流路が、第2のチャンバに流体を提供するように構成され得、第2の流路は、貫通ボアを通過し、フロープレートおよび出力ハブによって部分的に境界付けられた部分を含む。実施形態では、第1の流路は、第2の流路からシールされ、第1の流路は、貫通ボアを通過しない。シールプレートはまた、それを通って軸方向に延在する開口部を含み得、第1の流路は、開口部を通過して第1のチャンバに入り、これは、貫通ボアの半径方向外側であり得る。さらに、出力ハブは、それを通って軸方向に延在する開口部を含み得、第2の流路は、開口部を通過する。
【0006】
実施形態では、ロックアップモードの場合、ピストンプレートが、カバーに回転不可能に接続され、加圧流体が、第1の流路を通って第1のチャンバに流入して、ピストンプレートをカバーに向かって軸方向に変位させるように構成される。他の実施形態では、トルクコンバータモードの場合、加圧流体が、第2の流路を通って貫通ボアを通過して第2のチャンバに流入して、ピストンプレートをカバーから離れる軸方向に変位させて、ピストンプレートをカバーから切り離すように構成される。実施形態では、カバーの内端が、シールプレートに接続され、シールプレートが、さらにその外径でピストンプレートに接続される。
【0007】
本明細書に開示される実施形態は、例えば、適切な適用および冷却回路に流れを方向付けるために通常使用されるハブを取り除くことによって、3パス・トルクコンバータのコストおよび複雑性を低減するという有利な利点を提供する。さらに、本明細書に開示される実施形態は、鍛造または費用のかかるクロスドリル操作なしでクロスフロー構成を作成することによって設計上の利点を提供する。さらに、本明細書に開示される実施形態は、より高いクラッチ負荷を必要とするツインプレートクラッチ設計の使用を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の実施形態による、圧力チャンバへのクロスフロー用に構成されたトルクコンバータの断面図である。
図2図1に示されたトルクコンバータのエリアの拡大図であり、圧力チャンバへのクロスフローを示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態を、本明細書において説明する。異なる図面に現れる同様の図面番号は、同一または機能的に類似した構造要素を特定することを理解されたい。また、開示された実施形態は単なる例であり、他の実施形態は様々な代替形態を採ることができることを理解されたい。図は必ずしも縮尺どおりではなく、いくつかの特徴部は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張または最小化されていると考えられる。したがって、本明細書に開示する特定の構造的詳細および機能的詳細は、限定するものとして解釈されるべきではなく、単に、当業者に実施形態を様々に使用することを教示するための代表的な基準として解釈されるべきである。当業者が理解するように、図のいずれか1つを参照して例解および説明された様々な特徴部は、1つ以上の他の図に例解される特徴部と組み合わせて、明示的に例解または説明されていない実施形態を生成することができる。例解される特徴部の組み合わせは、典型的な用途のための代表的な実施形態を提供する。しかしながら、本開示の教示と一致する特徴部の様々な組み合わせおよび修正形態が、特定の用途または実装のために所望され得る。
【0010】
図1は、本開示の実施形態によるトルクコンバータ100を示す。図2は、トルクコンバータ100のエリアの拡大図を示し、圧力チャンバへのクロスフローを示している。以下の説明は、図1図2を参照して行われる。トルクコンバータ100は、回転軸AR、トルクを受容するように配置されたカバー102、インペラ104、タービン106、ロックアップクラッチ108、出力ハブ110、フロープレート112、およびカバー102に回転不可能に接続されたシールプレート114を含む。インペラ104は、カバー102に回転不可能に接続されたインペラシェル116、および少なくとも1つのインペラブレード118を含む。タービン106は、ハブ110に回転不可能に接続されたタービンシェル120、および少なくとも1つのタービンブレード122を含む。ロックアップクラッチ108は、ピストンプレート124を含む。トルクコンバータ100は、アプライチャンバ126、リリースチャンバ128、およびチャンバ130を含む。「回転不可能に接続された」構成要素とは、構成要素のうちの1つが回転するときはいつでも、すべての構成要素が回転するように構成要素が接続されていること、および構成要素間の相対回転が可能ではないことを意味する。互いに対して回転不可能に接続された構成要素の半径方向および/または軸方向の移動が可能であるが、必須ではない。
【0011】
フロープレート112は、シールプレート114に回転不可能に接続されている。例えば、フロープレート112は、半径方向外端での溶接部132によってシールプレート114に固定され得る。しかしながら、Oリング、鋼-鋼接続、またはガスケットの使用など、他の接続方法が採用され得ることを理解されたい。チャンバ126は、少なくとも一部、ピストンプレート124およびシールプレート114によって境界付けられている。チャンバ128は、少なくとも一部、カバー102、シールプレート114、およびピストンプレート124によって境界付けられている。チャンバ130は、少なくとも一部、シールプレート114およびシェル116によって境界付けられている。「一部境界付けられている」とは、引用したチャンバ、流路、または他の構造体の一部が、引用した要素によって境界付けられている、または形成されていることを意味する。
【0012】
シールプレート114は、軸ARに直交する、対向する半径方向RD1およびRD2においてシールプレート114によって境界付けられた貫通ボア134を含む。貫通ボア134は、フロープレート112によってさらに画定され、フロープレート112によって対向する半径方向RD1およびRD2においても境界付けられている。例示的な実施形態では、トルクコンバータ100は、シールプレート114とフロープレート112とを接続するリベット136を含み、貫通ボア134は、リベット136を通過するか、またはリベット136内に画定される。トルクコンバータ100は、流路138および流路140を含む。流路140は、流路138からシールされており、すなわち、貫通ボア134を通過することを含む。すなわち、流路140は、貫通ボア134を含む。流路138は、貫通ボア134を通過しない。流路140はさらに、ハブ110内に画定された開口部142を通過する、すなわち、含む。すなわち、加圧流体は、開口部142および貫通ボア134を通ってチャンバ128に流入することができる。流路140は、少なくとも一部、フロープレート112およびハブ110によってさらに境界付けられ得る。流路138は、少なくとも一部、シールプレート114およびフロープレート112によって境界付けられている。すなわち、流路138は、シールプレート114とフロープレート112との間を通過または流れる。シールプレート114および/またはフロープレート112は、それらの間を流れるための溝を含み得る。流路138は、アプライチャンバ126に開口するシールプレート114内に画定された開口部144を通過する。すなわち、加圧流体は、トランスミッション入力シャフト143から、シールプレート114とフロープレート112との間を、開口部144を通ってアプライチャンバ126に延在する、流路138に供給され得る。このようにして、流路138は、開口部144を含み、それを通過する。
【0013】
ピストンプレート124がカバー102に回転不可能に接続され、トルクがクラッチ108を介してハブ110に伝達される、トルクコンバータ100のロックアップモードの場合、加圧流体は、流路138を通って、開口部144を通過し、アプライチャンバ126に流入して、ピストンプレートを軸方向AD1に変位させて、流体力学的流体結合をバイパスして、ピストンプレート124をカバー102と接続するように構成される。カバー102がピストンプレート124に対して回転可能であり、トルクがクラッチ108をバイパスする、トルクコンバータ100のトルクコンバータモードの場合、加圧流体は、開口部142および貫通ボア134を通過することを含めて、流路140を通ってリリースチャンバ128に流入して、ピストンプレート124を方向AD1の反対の軸方向AD2に変位させて、ピストンプレート124をカバー102から切り離すように構成される。
【0014】
例示的な実施形態では、トルクコンバータ100は、シール部146、148を含む。シール部146は、シールプレート114の外径をピストンプレート124の外端にシールし、シール部148は、ピストンプレート124の内径をシールプレート114にシールする。シールプレート114は、少なくとも部分的に、ピストンプレート124とタービンシェル120との間に軸方向に配設されている。シールプレート114は、ピストンプレート124と軸方向に整列された部分をさらに含む。すなわち、回転軸ARに直交し、シールプレートのその部分を通過する線は、ピストンプレート124の一部も通過するであろう。ピストンプレート124は、例えば、板ばねおよび/またはリベットで留められた接続であり得る接続部150によって、シールプレート114にさらに接続されている。シールプレート114は、カバー102の内径または端部にさらに接続され得る。フロープレート112は、ブッシング152を介して入力シャフト143上にさらに案内され得る。
【0015】
例示的な実施形態では、トルクコンバータ100は、少なくとも1つの固定子ブレード162を備えた固定子160、一方向クラッチ164、ねじり振動ダンパ166、および振り子振動吸収装置168を含む。ダンパ166は、入力プレート170、少なくとも1つのばね172、ばねリテーナプレート174、少なくとも1つのばね176、および出力フランジ178を含む。ばね172は、プレート170および174と係合している。ばね176は、プレート174およびフランジ178と係合している。吸収装置168は、プレート174に接続され、フランジ178は、ハブ110に接続されている。フランジ178は、ハブ110と一体的に形成され得る。すなわち、フランジ178および出力ハブ110は、単一の部品として形成され得る。タービンシェル120は、例えば、リベット接続を介してフランジ178に接続され得る。プレート174は、フランジ178上に中心を置かれ得、ワッシャ180が、フロープレート112とプレート174との間に配設され、プレート174にクリップされ得る。
【0016】
例示的な実施形態では、クラッチ108は、カバー102とピストンプレート124との間に軸方向に配設されたクラッチプレート186を含む。クラッチプレート186は、プレート170に回転不可能に接続され、ばね172に接続されている。摩擦材料188が、カバー102とクラッチプレート186との間に配設され得、それらのうちの1つに付着されている。摩擦材料190が、クラッチプレート186とピストンプレート124との間に配設され得、それらのうちの1つに付着されている。
【0017】
本開示による実施形態は、鍛造または費用のかかるクロスドリル操作なしでクロスフロー構成を作成することによってコスト削減を含む様々な利点を提供する。
【0018】
例示的な実施形態を上で説明したが、これらの実施形態が、特許請求の範囲に含まれるすべての可能な形態を説明することは意図していない。本明細書で使用する用語は、限定ではなく説明のための用語であり、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができることが理解される。先で説明されるように、様々な実施形態の特徴部を組み合わせて、明示的に説明または例解されていない可能性がある本開示の更なる実施形態を形成し得る。様々な実施形態は、1つ以上の所望の特性に関して、利点を提供するもの、または他の実施形態または従来技術の実装形態よりも好ましいものとして説明されてきたが、当業者は、1つ以上の特徴部または特性を妥協して特定の応用形態および実装形態に依存する所望の全体的なシステム属性を達成することができることを認識する。これらの属性には、コスト、強度、耐久性、ライフサイクルコスト、市場性、外観、包装、サイズ、保守性、重量、製造性、組み立ての容易さなどが含まれ得るが、これらに限定されない。したがって、任意の実施形態を、1つ以上の特性に関して他の実施形態または先行技術の実装形態よりも望ましくないと説明する限りにおいて、これらの実施形態が本開示の範囲外ではなく、特定の応用形態に望ましい場合があり得る。
【符号の説明】
【0019】
100 トルクコンバータ
102 カバー
104 インペラ
106 タービン
108 ロックアップクラッチ
110 出力ハブ
112 フロープレート
114 シールプレート
116 インペラシェル
118 インペラブレード
120 タービンシェル
122 タービンブレード
124 ピストンプレート
126 アプライチャンバ
128 リリースチャンバ
130 チャンバ
132 溶接部
134 貫通ボア
136 リベット
138 流路
140 流路
142 開口部
143 トランスミッション入力シャフト
144 開口部
146 シール部
148 シール部
150 接続部
152 ブッシング
160 固定子
162 1つの固定子ブレード
164 一方向クラッチ
166 ねじり振動ダンパ
168 振り子振動吸収装置
170 入力プレート
172 ばね
174 ばねリテーナプレート
176 ばね
178 出力フランジ
180 ワッシャ
186 クラッチプレート
188 摩擦材料
190 摩擦材料
図1
図2