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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-05
(45)【発行日】2024-08-14
(54)【発明の名称】ゲーブルトップ型紙容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/06 20060101AFI20240806BHJP
【FI】
B65D5/06 300
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023579622
(86)(22)【出願日】2023-08-30
(86)【国際出願番号】 JP2023031484
【審査請求日】2024-01-10
(31)【優先権主張番号】P 2022198347
(32)【優先日】2022-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000183484
【氏名又は名称】日本製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004152
【氏名又は名称】弁理士法人お茶の水内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中村 孝也
(72)【発明者】
【氏名】田中 淳
(72)【発明者】
【氏名】石井 正康
(72)【発明者】
【氏名】堀越 達也
(72)【発明者】
【氏名】米 浩然
(72)【発明者】
【氏名】高橋 創
(72)【発明者】
【氏名】増田 順一
(72)【発明者】
【氏名】才高 聖士
(72)【発明者】
【氏名】大久保 勝行
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/193311(WO,A1)
【文献】特開2000-302122(JP,A)
【文献】特開2015-147589(JP,A)
【文献】国際公開第2018/034350(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/073184(WO,A1)
【文献】国際公開第2010/113849(WO,A1)
【文献】特開2020-019551(JP,A)
【文献】国際公開第2022/018907(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原紙と、該原紙の表裏両面に積層された熱可塑性樹脂層を備え、以下の(a)~(c)すべてを満たす紙基材から形成され、
開封側の胴部パネルが、上方に少なくとも1本の横罫線を有し、該胴部パネルの上辺(頂部横折線)と前記横罫線に挟まれた領域が内側に押し込まれることにより、指を入れる空間が広がるように変形可能であることを特徴とするゲーブルトップ型紙容器。
(a)紙基材の0°~70°における曲げ荷重の最大値が25cN以上60cN以下
(b)紙基材の降伏角度が70°超
(c)紙基材の厚さが280μm以上440μm以下
(降伏角度・曲げ荷重の測定方法)
開封側の胴部パネルの幅方向中央から、幅20mm×長さ70mmの長方形で、罫線が幅方向に伸びるサンプルを切り出し、曲げ剛さ測定機にて0°(曲げる前の状態)~90°まで、罫線通りに折れ曲がるよう長手方向直角に折り曲げて、曲げ荷重と、曲げ荷重が極大値を示す降伏角度とを測定する。
【請求項2】
前記領域内に、さらに縦罫線を有することを特徴とする請求項1に記載のゲーブルトップ型紙容器。
【請求項3】
前記開封側の胴部パネルの幅が40mm以上65mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のゲーブルトップ型紙容器。
【請求項4】
(d)JIS P8125-2:2017(紙及び板紙-曲げ抵抗試験方法-第2部:テーバー型試験機法)に規定された曲げ抵抗の測定方法に従って測定される、紙基材の容器縦方向剛度(曲げモーメント)mN・m以上15mN・m以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のゲーブルトップ型紙容器。
【請求項5】
原紙坪量が180g/m以上30g/m以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のゲーブルトップ型紙容器。
【請求項6】
少なくとも前記胴部パネルの上辺(頂部横折線)と前記横罫線に挟まれた領域に抗菌層が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のゲーブルトップ型紙容器。
【請求項7】
前記胴部パネルの上辺(頂部横折線)の中央部、又はその近傍にポイント表示部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のゲーブルトップ型紙容器。
【請求項8】
前記ポイント表示部が、エンボスで形成されていることを特徴とする請求項7に記載のゲーブルトップ型紙容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーブルトップ型紙容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、牛乳やジュースなどの液状内容物を収容する紙容器として、ゲーブルトップ型紙容器が用いられている。
ゲーブルトップ型紙容器は、一般的に、表裏面に熱可塑性樹脂を積層した紙基材からなり、4枚の胴部パネルを備え、縦方向シールパネルによって縁部が接合されて四角の筒状胴部が形成され、胴部パネルの上端に、上部に外側トップシールパネルを有し互いに対向する一対の切妻屋根形成パネルと、上部に内側トップシールパネルを有し互いに対向して何れか一方が注出口となり開封される一対の妻壁形成パネルが連設され、一対の切妻屋根形成パネルの間に一対の妻壁形成パネルが折り込まれて、外側トップシールパネルおよび内側トップシールパネルが所定の位置で加熱されシールされて密封されることによってゲーブルトップ(切妻屋根)型の頂部が形成されている。
【0003】
このようなゲーブルトップ型紙容器は、予め加工された突き刺し孔にストローを突き刺して飲用する場合があるが、近年、環境配慮型容器のニーズが高まっており、石油資源由来であるストローの使用低減が求められている。このようなゲーブルトップ型紙容器でストローを使用することなく内容物を注出するには、一対の切妻屋根形成パネルと胴部パネルと妻壁形成パネルとの間で開口する空間に指を入れて、妻壁形成パネルに指をかけてから左右に広げることにより、開封側の外側トップシールパネルおよび内側トップシールパネルの加熱シールされている対向面同士を剥がし、そして、一対の切妻屋根形成パネルの間に折り込まれている妻壁形成パネルを引き出し、頂部横折線を介して連設している胴部パネルとの境界の頂部横折線から外側へ折り返して注出口を開口させるようにして行われる。しかし、使用者の手が大きい場合、紙容器が小型の場合、または省スペースを目的として切妻屋根型の頂部の高さを低くした場合などには、胴部パネルおよび妻壁形成パネルとの間に形成される空間が狭いため、妻壁形成パネルに指をかけることが難しく、開封作業が容易に行えないといった問題があった。また、視覚障碍者は、切妻屋根形成パネルのどちらが開封口であるか分からないという問題があった。さらに開封する以前に開封側付近を手で触れる場合があるなど、衛生面を不安視する意見も上がっていた。
【0004】
このような問題を解決する紙容器として、本出願人は、特許文献1において、紙容器の開封時に引き出される妻壁形成パネルとこの妻壁形成パネルと連接する開封側の胴部パネルにおいて、その上方に横罫線を有し、胴部パネルの上辺(頂部横折線)とこの横罫線に挟まれた領域が内側に押し込まれることにより、指を入れる空間が広がるように変形可能な紙容器を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2021-147100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の紙容器は、設計どおりに変形することにより、指を入れる空間が広くなるため、容器の開封を容易に行うことができる。しかし、この横罫線は容器外側に山折りとなるように変形するものであり、指を掛けて変形するものではないため、設計したとおりに折れない場合や、折れ方が不十分で指を離すと元の形状に戻ってしまう場合があった。また、子供や老人、手指等に障碍を有する者等の中には、この変形操作が難しい場合があった。
本発明は、変形が容易で、元の形状に戻りにくいゲーブルトップ型紙容器を提供することを目的とするとともに開封側が触手で判断できるエンボス加工、開封口付近に抗菌印刷を施した容器を提供している。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の課題を解決するための手段は、以下のとおりである。
1.原紙と、該原紙の表裏両面に積層された熱可塑性樹脂層を備え、以下の(a)~(c)すべてを満たす紙基材から形成され、
開封側の胴部パネルが、上方に少なくとも1本の横罫線を有し、該胴部パネルの上辺(頂部横折線)と前記横罫線に挟まれた領域が内側に押し込まれることにより、指を入れる空間が広がるように変形可能であることを特徴とするゲーブルトップ型紙容器:
(a)紙基材の0°~70°における曲げ荷重の最大値が70cN以下、
(b)紙基材の降伏角度が70°超、
(c)紙基材の厚さが180μm以上530μm以下。
2.前記領域内に、さらに縦罫線を有することを特徴とする1.に記載のゲーブルトップ型紙容器。
3.前記開封側の胴部パネルの幅が40mm以上65mm以下であることを特徴とする1.または2.に記載のゲーブルトップ型紙容器。
4.(d)紙基材の容器縦方向剛度が1mN・m以上40mN・m以下であることを特徴とする1.~3.のいずれかに記載のゲーブルトップ型紙容器。
5.原紙坪量が180g/m以上350g/m以下であることを特徴とする1.~4.のいずれかに記載のゲーブルトップ型紙容器。
6.少なくとも前記胴部パネルの上辺(頂部横折線)と前記横罫線に挟まれた領域に抗菌層が設けられていることを特徴とする1.~5.のいずれかに記載のゲーブルトップ型紙容器。
7.前記胴部パネルの上辺(頂部横折線)の中央部、又はその近傍にポイント表示部が設けられていることを特徴とする1.~6.のいずれかに記載のゲーブルトップ型紙容器。
8.前記ポイント表示部が、エンボスで形成されていることを特徴とする7.に記載のゲーブルトップ型紙容器。
【発明の効果】
【0008】
本発明のゲーブルトップ型紙容器が、上方に少なくとも1本の横罫線を有し、胴部パネルの上辺(頂部横折線)と横罫線とに挟まれた領域が内側に押し込まれることにより、指を入れる空間が広がるように変形可能である。
本発明のゲーブルトップ型紙容器は、胴部パネルの上辺(頂部横折線)と横罫線とに挟まれた領域を押し込んで変形させることが容易であり、かつ、変形した部分が元に戻りにくく変形した形状を維持しやすい。横罫線に加え、さらに縦罫線を有する本発明のゲーブルトップ型紙容器は、設計どおりに罫線で変形しやすく、より確実に指を入れる空間を広げることできる。
本発明のゲーブルトップ型紙容器は、子供や老人、手指等に障碍を有する者等であっても、従来のゲーブルトップ型紙容器と比較して容易に開封することができる。本発明のゲーブルトップ型紙容器は、指を入れる空間が広がるため、小型のゲーブルトップ型紙容器に好適に用いることができる。
開封口付近に抗菌層を有する本発明のゲーブルトップ型紙容器は、開封作業時に手で触れる箇所が抗菌加工されており、衛生的である。開封側を判別しやすい本発明のゲーブルトップ型紙容器は、老人や視覚障碍者等であっても、開封側を容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第一実施態様例であるゲーブルトップ型紙容器を示す図。
図2】本発明の第一実施態様例であるゲーブルトップ型紙容器を形成するためのカートンブランクスを示す平面図。
図3】本発明の第一実施態様例であるゲーブルトップ型紙容器を変形させた様を示す図。
図4】本発明の第二実施態様例であるゲーブルトップ型紙容器を形成するためのカートンブランクスを示す平面図。
図5】本発明の第三実施態様例であるゲーブルトップ型紙容器を形成するためのカートンブランクスを示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
「ゲーブルトップ型紙容器」
図1に、本発明の第一実施態様例であるゲーブルトップ型紙容器(以下、紙容器ともいう)を示す。
第一実施態様例であるゲーブルトップ型紙容器は、図2に示すカートンブランクス1から形成される。カートンブランクス1は、胴部縦折線2,3,4を介して連設されている4つの胴部パネル5,6,7,8を備える。紙容器の形成時には、4つの胴部パネル5,6,7,8は、胴部パネル8に胴部縦折線9を介して連設されている縦方向シールパネル10と胴部パネル5の縁部11が接合されて、四角筒状の筒状胴部12を形成する。
【0011】
胴部パネル6,8の上端には、上部に外側トップシールパネル13,14を有し互いに対向する一対の切妻屋根形成パネル15,16が、頂部横折線17,18を介して連設されている。また、胴部パネル5,7の上端には、上部に内側トップシールパネル19,20を有し互いに対向する一対の妻壁形成パネル22,23が、頂部横折線24,25を介して連設されている。妻壁形成パネル22,23のいずれか一方は、注出口となり開封されるものであり、第1例では妻壁形成パネル23を注出口21となる開封側の妻壁形成パネルとしている。
【0012】
切妻屋根形成パネル15,16には、開封側の妻壁形成パネル23側に、開封時の切妻屋根形成パネル15,16の折り曲げをガイドするガイド折線26,27が形成されている。
妻壁形成パネル22,23には、妻壁形成パネル22,23を折り込むための折り込み用折線28,29,30,31が形成されている。また、折り込み用折線28,29,30,31と頂部横折線24,25に囲まれた略三角面部32,33が形成されている。
【0013】
ゲーブルトップ型紙容器の形成時には、一対の切妻屋根形成パネル15,16の間に一対の妻壁形成パネル22,23が折り込まれて、外側トップシールパネル13,14および内側トップシールパネル19,20が所定の位置で加熱されシールされて密封される。これにより、図1に示すようにゲーブルトップ型紙容器のゲーブルトップ(切妻屋根)型の頂部34が形成される。形成されたゲーブルトップ型の頂部34には、一対の切妻屋根形成パネル15,16、開封側の胴部パネル7および開封側の妻壁形成パネル23との間で開口する空間35が形成される。この空間35の奥面には、妻壁形成パネル23に形成された略三角面部33が位置する。この空間35は、ゲーブルトップ型紙容器の開封時に、開封側の妻壁形成パネル23に指をかけるためのものである。
【0014】
胴部パネル5,7の下端には底面形成パネル40,41が連接し、胴部パネル6,8の下端には内側パネル42,43が連接しており、底面形成パネル40,41の内側に内側パネル42,43を折り込んで、その当接面同士を接着し、筒状胴部12の底部を封止して、紙容器の底部44を形成している。
【0015】
開封側の胴部パネル7の上方には、横罫線37が形成されている。横罫線37は、胴部パネル7の両側の胴部縦折線3,4の上側の端部と頂部横折線25の端部との交点36または交点36の近傍の位置同士を繋ぐ下向き曲線状に形成されている。本発明において、横罫線37の形状は、本発明の効果を奏することができるものであれば特に制限されず、円弧状、V字状、W字状、3本以上の直線及び/又は曲線からなる形状(多角形の一部等)等とすることができ、分断された非連続線とすることもできる。また、その両端は、開封側の胴部パネル7の交点36近傍であればよく、胴部縦折線3,4まで到達しなくてもよく、頂部横折線25まで到達しなくてもよい。
【0016】
横罫線37は、胴部パネル7を横罫線37から山折りさせるものである。胴部パネル7を横罫線37から山折りさせることにより、胴部パネル7における上辺(頂部横折線25)と横罫線37に挟まれた領域が内側に押し込まれる。そして、胴部パネル7上辺の頂部横折線25の動きに追従して略三角面部33も内側に向かって凹むことにより、空間35が広がってより指を入れやすい形状とすることができ、空間35に指を入れてゲーブルトップ型紙容器を開封することが容易となる。
【0017】
開封側の胴部パネル7の上方には、縦罫線39が形成されている。なお、本発明のゲーブルトップ型紙容器において、縦罫線39は任意であり有さないこともできるが、縦罫線39を有することが好ましい。縦罫線39は、胴部パネル7の幅方向中央に、横罫線37を下端とし、頂部横折線25を通って略三角面部33の頂点38近傍まで延在するように形成されている。横罫線37に加えて縦罫線39を形成することにより、横罫線37を山折りさせる際に縦罫線39が谷折れするように、すなわち、胴部パネル7上辺(頂部横折線25)が紙容器の内側に折り曲がることを誘導することができ、胴部パネル7における上辺(頂部横折線25)と横罫線37に挟まれた領域をより確実に内側に押し込むことができる。縦罫線39の形状は、本発明の効果を奏することができるものであれば特に制限されず、直線状、曲線状、2本以上の直線及び/又は曲線からなる形状(多角形の一部等)等とすることができ、分断された非連続線とすることもできる。また、縦罫線39を形成する場合、縦罫線39は、横罫線37と頂部横折線25との間の少なくとも一部に形成されていればよく、その下端は、横罫線37まで到達しなくてもよく、横罫線37を超えてもよく、その上端は、頂部横折線25まで到達しなくてもよく、頂部横折線25を超えて略三角面部33の途中まででもよい。さらに、縦罫線39は、複数本形成することもでき、複数本の縦罫線39を形成する場合、胴部パネル7の幅方向中央線に対して線対称となるように形成することが好ましい。
【0018】
(紙基材)
ゲーブルトップ型紙容器は、原紙と、原紙の表裏両面に積層された熱可塑性樹脂層を備える紙基材から形成される。パルプ繊維の配向方向に由来する紙基材のMD/CD方向での強度の違い(胴部膨れ等の発生を防止するため)や罫線の入れやすさの点から、紙基材のCD方向を容器縦方向、MD方向を容器横方向とすることが好ましい。なお、本明細書において、容器縦方向、横方向とは、それぞれ本発明のゲーブルトップ型紙容器を立てたときの鉛直(上下)方向と水平方向を意味する。
原紙は、パルプ、さらに填料、各種助剤等を含む紙料を抄紙して得られる。本発明の紙基材は、原紙と熱可塑性樹脂層との間に、接着剤層、目止め層、インク受容層、耐水層、耐油層、水蒸気バリア層、ガスバリア層等の機能層を1層または2層以上有することもできる。
原紙を構成するパルプは特に制限されないが、針葉樹クラフトパルプ(NKP)または広葉樹クラフトパルプ(LKP)を含むことが好ましく、針葉樹クラフトパルプを含むことがより好ましい。NKPとLKPとの重量比(N/L比)は30/70~100/0の範囲であることが好ましい。本発明の紙容器は、紙基材を折り曲げ加工等して製造されるが、LKPの重量比が70より大きくなると、折り曲げ時に割れが発生しやすくなる場合があり、割れが発生すると、外観が悪化し、さらに、熱可塑性樹脂層が破壊されて液体がにじみ出る場合がある。
【0019】
熱可塑性樹脂層を構成する熱可塑性樹脂としては、ヒートシール可能なものを特に制限することなく使用することができ、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリエステル樹脂(PET)、エチレンメタクリル酸共重合樹脂(EMAA)、エチレンメチルアクリレート共重合樹脂(EMA)、エチレンアクリル酸共重合樹脂(EAA)、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、スチレンアクリル酸エステル共重合樹脂、ポリ乳酸樹脂(PLA)、3-ヒドロキシブチレートと3-ヒドロキシヘキサノエートとの共重合体(PHBH)等を用いることができる。
【0020】
本発明において、紙基材は、以下の(a)~(c)すべてを満たす。
(a)紙基材の0°~70°における曲げ荷重の最大値が70cN以下
(b)紙基材の降伏角度が70°超
(c)紙基材の厚さが180μm以上530μm以下
【0021】
本発明で使用する紙基材は、(a)紙基材の0°~70°における曲げ荷重(紙基材に罫線を形成して、罫線を回転軸方向として折り曲げる)の最大値が70cN以下である。本発明の紙容器における指で押し込んだ後の形状において、横罫線37の鉛直方向に対する折れ曲がり角度は、胴部パネル7の幅方向中心部は角度が深く(図3の角度θ1)、幅方向で端に行くほど角度は浅くなり(図3の角度θ2)、概ね50°~70°である。すなわち、本発明の紙容器において、横罫線37部分は、最大で約70°折り曲げられる。本発明の紙容器において、(a)紙基材の0°~70°における曲げ荷重の最大値が70cN以下であると、紙基材を小さな力で変形させることができるため、開封側の胴部パネル7の上方を横罫線37に沿って内側に押し込むことが容易となる。この曲げ荷重の最大値は、65cN以下であることがより好ましく、60cN以下であることが特に好ましい。また、この曲げ荷重の最大値が低すぎると開封側の胴部パネル7の上方を内側に押し込んだ際、罫線以外の部分が折れ曲がってしまい想定する空間35が得られない場合がある。そのため、この曲げ荷重の最大値は20cN以上であることが好ましく、25cN以上であることがより好ましい。
【0022】
本発明で使用する紙基材は、(b)降伏角度(紙基材に罫線を形成して、罫線を回転軸方向として折り曲げる場合の曲げ荷重を測定した際の曲げ荷重が極大値を示す際の折り曲げ角度)が70°超である。なお、(a)で測定する曲げ荷重の値は、通常、曲げ角度が大きくなるほど大きくなる。そのため、(b)降伏角度が70°超である場合、(a)0°~70°における曲げ荷重の最大値は70°における測定値である。ここで、紙は、降伏角度までの折り曲げは弾性変形であるが、降伏角度を超えての折り曲げは塑性変形に移行する。これは、降伏角度の前後で紙基材の繊維間結合が壊れることにより、元の形状に戻る弾性変形が不可能となる現象である。上記したように、本発明の紙容器を指で押し込んだ後の形状において、横罫線37部分は、概ね50°~70°程度折り曲げられる。よって、降伏角度が70°超である紙基材は、横罫線37部分の繊維間結合が破壊されておらず、罫線部分で屈曲しにくい。ここで、横罫線37で繊維結合が破壊されている場合、注出口を開封して液体を注ぐ場合に、横罫線37が内側に凹むように屈曲しやすく、液体が注ぎにくくなる場合がある。また、液体を注いでいる最中に力が加わって屈曲が起こると液体が飛び散って周囲を汚してしまう場合がある。本発明の紙容器は、罫線部分で屈曲が起こりにくいため、液体の流路を広く確保でき、注いでいる最中に変形が起こりにくい。なお、紙基材の降伏角度は、使用するパルプのろ水度や、後述するインターナルボンドにより調整することができる。
【0023】
本発明で使用する紙基材は、(c)紙基材の厚さが180μm以上530μm以下である。厚さが530μmを超えると折り曲げようとする際の反発力が強くなり、折り曲げに要する力が増す(折り曲げにくくなる)。なお、紙厚が厚いほど、同じ角度を折り曲げた場合に、紙基材の山折り側に発生するひずみ(山折り側は伸ばされるためにひずみが発生)と谷折り側に発生するひずみ(谷折り側は圧縮されるためにひずみが発生)が、共に大きくなるため、紙基材の厚さ方向の中央付近で反対方向のひずみによるせん断力が強くなり、紙層内部で剥離(繊維間結合の破断)が発生しやすくなる。そのため、折れ目が付きやすく戻りにくいという側面もある。厚さが180μm未満だと、容器としての強度が不足する場合があり、ひずみの小ささから折れ目が付きにくくなり、押した後も戻りやすくなる。紙基材の厚さは、200μm以上が好ましく、240μm以上がより好ましく、280μm以上がさらに好ましく、また、480μm以下が好ましく、440μm以下がより好ましい。
【0024】
本発明で使用する紙基材は、原紙坪量が180g/m以上350g/m以下であることが好ましい。原紙の坪量がこの範囲内であることにより、折り曲げ性と形状安定性とに優れている。紙基材の坪量は、JIS P8124:2011に準拠して測定される。原紙坪量は、200g/m以上であることが好ましく、220g/m以上であることがより好ましく、また、340g/m以下であることが好ましく、330g/m以下であることがより好ましい。
【0025】
紙基材の降伏角度、降伏値は、原紙と紙基材の坪量、パルプの種類、フリーネス、内部結合強さ、スコアー高さ(罫線の深さ)等により調整することができる。例えば、パルプの繊維長が短いほうが降伏角度、降伏値が小さくなり折り曲げやすくなるが、短い繊維の割合が増え過ぎると、罫線割れが起こりやすくなる。そのため、原紙は、全パルプに対して針葉樹パルプを30重量%以上80重量%以下含むことにより、本発明の所望の降伏角度とすることが容易となる。また、パルプのフリーネスが低いほうがパルプ同士の結合が強くなるため、折り曲げた際に繊維間でのズレが発生しにくくなり降伏角度は大きくなり、降伏値は大きくなる傾向がある。一方、フリーネスが大きすぎるとパルプ同士の結合が弱く、同一坪量で剛度が得られにくい。そのため、パルプのろ水度は、400ml以上650ml(CSF)以下であることにより、本発明の所望の降伏角度とすることが容易となる。
【0026】
また、一般的に原紙坪量が小さいほど、また紙基材の厚さが薄いほど、紙基材のCD方向の剛度が低下するが、CD方向の剛度が一定以下となると、折り曲げ時に紙基材が撓みやすくなり、罫線部分に曲げ応力が集中しなくなるため降伏角度が70°を超えやすい。
【0027】
本発明で使用する紙基材の内部結合強さ(インターナルボンド)は50N・cm未満であることが好ましい。紙基材の内部結合強さが50N・cm未満であれば、成形不良が起こりにくい。紙基材の内部結合強さは、40N・cm以下がより好ましく、30N・cm以下がさらに好ましく、15N・cm以下がよりさらに好ましい。紙基材の内部結合強さが小さくなるほど、同一坪量で剛度が低くなり、罫線に沿って折り目が付きにくくなる。なお、紙基材の内部結合強さは、J.TAPPI No.18-2:2000に規定される「紙及び板紙-内部結合強さ試験方法-第2部:インターナルボンドテスタ法」に準拠して測定することができる。
【0028】
紙基材の内部結合強さは、紙基材に用いるパルプ原料を調整することにより調整可能である。本発明の原紙のパルプ原料としては、針葉樹クラフトパルプ(NKP)を全原料パルプ中の40重量%以上含有することが望ましい。また、紙基材の内部結合強さは、紙基材の原料パルプ繊維の叩解の程度によっても調整可能で、原料パルプの離解濾水度を400ml以上650ml以下(CSF)とすることが望ましい。パルプ繊維の叩解の程度はJIS P8121-2:2012に規定されるカナダ標準濾水度(Canadian Standard freeness:CSF)によって表わすことができる。
【0029】
本発明で使用する紙基材は、さらに罫線を付与しない状態における(d)容器縦方向の剛度が1mN・m以上40mN・m以下であることが好ましい。この剛度が1mN・m未満だと内容物を充填後に紙容器があるべき形状を保てなくなる(紙容器を把持した際に紙容器がつぶれてしまう等)場合がある。本発明で使用する紙基材は、(d)容器縦方向剛度が2mN・m以上が好ましく、また、30mN・m以下が好ましく、25mN・m以下がより好ましく、15mN・m以下であることがさらに好ましい。
【0030】
(抗菌層)
図4に、第二実施態様例である抗菌層45を有する紙容器を形成するためのカートンブランクス1を示す。なお、図1に示すカートンブランクスと同一構成については同一符号を付す。
本発明の紙容器は、指で押し込むことにより胴部パネル7を横罫線37から山折りさせ、胴部パネル7における上辺(頂部横折線25)と横罫線37に挟まれた領域を内側に折り曲げるように変形させるが、この領域は指で触れる部分であり、雑菌等の付着も想定される。また、この領域は飲み口に近い部分であるため、直飲みする際、付着した雑菌が口内に侵入する可能性がある。これらを防止するため、少なくとも胴部パネル8の上辺(頂部横折線25)と横罫線37に挟まれた領域に抗菌層45を設けることが衛生的である。
【0031】
抗菌層45は、抗菌剤を接着性バインダーに混合した混合液を妻壁形成パネル23の外側面に印刷することにより設けられる他、スプレー塗装や塗布、またはマスターバッチ化した抗菌剤をラミネート加工することにより設けられる。
抗菌剤としては、公知の抗菌剤を使用することができるが、銀系無機抗菌剤、銅系無機抗菌剤、亜鉛系無機抗菌剤等の金属系の抗菌剤は抗菌性能に優れるので好適である。また、金属系の抗菌剤のうち、銀系無機抗菌剤は食品安全姓が高く特に好ましい。具体的には、例えばサカタインクス株式会社製の抗菌ニス「Rab コート W-101」、「Rab コート U-6501」等を使用することができる。なお、抗菌ニスは水系インキであってもUV硬化型インキであってもよい。また、接着性バインダーも公知の接着性バインダーが使用される。
【0032】
抗菌層45は、胴部パネル7の上辺(頂部横折線25)と横罫線37に挟まれた領域に設ければよく、妻壁形成パネル23または胴部パネル7の少なくともいずれかに延在するように設けることが好ましく、より飲み口に近い妻壁形成パネル23に設けることがより好ましい。なお、胴部パネル7においてはその全面に抗菌層を設けてもよいが、飲み口部分の雑菌の繁殖を抑えるという意味では横罫線37の最下点より上部の面に設けられていれば達成でき、また経済的である。
【0033】
(視覚効果、触覚効果)
図5に、第三実施態様例である頂部横折線25と縦罫線39との交点近傍にポイント表示部46を有する紙容器を形成するためのカートンブランクス1を示す。なお、図1に示すカートンブランクスと同一構成については同一符号を付す。
ポイント表示部46は、本発明の紙容器を所望の形状に変形させるために押し込む箇所(プッシュポイント)を示す目印である。ポイント表示部46を押し込むことにより、本発明の紙容器を罫線通りに折り曲げて所望の形状に確実に変形させることができる。ポイント表示部46は、その存在を認識できるものであれば特に制限されず、エンボス加工や印刷等が挙げられ、エンボス加工であることが、目の不自由な者であっても操作が可能となるため好ましい。
ポイント表示部は、略三角面部33と胴部パネル7に跨がって、または略三角面部33と胴部パネル7のいずれかで、頂部横折線25の中央部またはその近傍に設けられる。図5に示す第三実施態様例では、ポイント表示部46は、略三角面部33と胴部パネル7に跨がって、頂部横折線25の中央部に設けられている。
ポイント表示部46の形状は特に限定されず、例えばデザイン化することにより、紙容器の意匠的効果を発揮させるものとなる。また、開封箇所や押し込み箇所の表示として点字などの触覚的な効果を付加することにより視覚障碍者等に対するユニバーサルデザイン対応を行うことも効果的である。
【0034】
本発明のゲーブルトップ型紙容器は、牛乳、ジュース等の飲料、醤油、酢等の調味料や油などの食用液体、シャンプー、リンス、台所用洗剤、洗濯用洗剤等の非飲料用液体などの液体を収容する容器として用いることができる。本発明のゲーブルトップ型紙容器は、指を入れる空間を広くすることが容易であるため、変形前の指を入れる空間が狭い小型の紙容器に好適に用いることができ、開封側の胴部パネルの幅が40mm以上65mm以下であるゲーブルトップ型紙容器に好適に用いることができる。
【実施例
【0035】
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、例中の部及び%は、それぞれ重量部、重量%を示す。
【0036】
[実施例1]
紙基材として、日本ダイナウェーブパッケージング社製両面ポリエチレンコート原紙(坪量規格値256g/m)を用いた。ポリエチレンコート膜厚は表面(外部に露出する面、非光沢面)15g/m、裏面(容器内部を向く面、非光沢面)24g/mである。
後述の評価用ゲーブルの作成に当たっては容器縦方向がCD方向となるよう紙基材を使用した。
【0037】
[実施例2]
紙基材として原紙(ウエストロック社製、坪量規格値215g/m)の両面にポリエチレンコートしたものを用いた。ポリエチレンコート膜厚は表面(外部に露出する面、非光沢面)16g/m、裏面(容器内部を向く面、非光沢面)26g/mである。
後述の評価用ゲーブルの作成に当たっては容器縦方向がCD方向となるよう紙基材を使用した。
【0038】
[比較例1]
紙基材として、日本ダイナウェーブパッケージング社製両面ポリエチレンコート原紙(坪量規格値420g/m)を用いた。ポリエチレンコート膜厚は表面(外部に露出する面、非光沢面)16g/m、裏面(容器内部を向く面、非光沢面)26g/mである。
後述の評価用ゲーブルの作成に当たっては容器縦方向がMD方向となるよう紙基材を使用した。
【0039】
(評価方法)
・降伏角度、曲げ荷重最大値
紙基材に罫線を形成し、図1の形状であるゲーブルトップ型紙容器を成形した。この紙容器において、開封側胴部パネルの大きさは幅6cm、高さ7cmである。
罫線の形成された開封側胴部パネルの幅方向中央から、幅20mm×長さ70mmの長方形で、罫線が幅方向に伸びるサンプルを切り出した。曲げ剛さ測定機BST-α(株式会社あさひ総研)にて0°(曲げる前の状態)~90°まで、罫線通りに折れ曲がるよう長手方向直角に折り曲げて、曲げ荷重を測定した。
測定した角度を横軸、曲げ荷重(cN)を縦軸にプロットし、極大値を示す角度を降伏角度、曲げ角度0°~70°での曲げ荷重最大値を求めた。測定は3回行いその平均値を表1に示す。
・内部結合強さ(インターナルボンド)
JAPAN TAPPI No.18-2:2000(紙及び紙板-内部結合強さ試験方法-第2部)インターナルボンドテスタ法に従い、サンプル片面を両面テープで固定台に貼り付け、反対面にはL型金具を貼り付け、これを一定時間加圧接着させた後、ハンマーでL型金具に衝撃を与え、サンプルがL型金具ごと剥離した時の仕事量を測定した。
【0040】
・容器縦方向剛度
JIS P8125-2:2017(紙及び板紙-曲げ抵抗試験方法-第2部:テーバー型試験機法)に規定された曲げ抵抗の測定方法に従って、容器縦方向の曲げモーメントを測定した。
・原紙の離解濾水度
各実施例、比較例で用いた紙基材を12時間水につけ、MD、CD両方向から紙を指でしごき、表面のラミネートを水中で剥がしサンプルを作成した。絶乾パルプ重量として24g分の上記サンプルを約2cm四方に手でちぎり、これに水を加え1200gにした(パルプ濃度2%)。
これをJIS P8220-1(2012)に規定されたパルプ離解法に従って標準離解機で離解して、JIS P8121-2(2012)に規定される方法に従ってカナダ標準濾水度(CSF)を測定した。
【0041】
・押し込みやすさ
降伏角度、降伏値の測定に用いたものと同一形状のゲーブルトップ型紙容器を成形した。
シリコン指(接触面積10×14mm)にて45°の角度で頂部横折れ線と縦罫線との交点であるプッシュポイントを押し込み(紙が折れ曲がり始めた瞬間まで)、その際にシリコン指にかかった力(N)を測定。下記の基準で評価した。
○:かかった力が16N以下である
×:かかった力が16N超である
・開封後の形状
○:内部の液体の抽出の経路を確保できている
×:開封した状態では横罫線部分から胴部内部に凹みができ、凹み部分が内部の液体の抽出を妨げている。
【0042】
【表1】
【符号の説明】
【0043】
1 カートンブランクス
2、3、4 胴部縦折線
5、6、7、8 胴部パネル
9 胴部縦折線
10 縦方向シールパネル
11 縁部
12 筒状胴部
13、14 外側トップシールパネル
15、16 切妻屋根形成パネル
17、18 頂部横折線
19、20 内側トップシールパネル
21 注出口
22、23 妻壁形成パネル
24、25 頂部横折線
26、27 ガイド折線
28、29、30、31 折り込み用折線
32、33 略三角面部
34 ゲーブルトップ型の頂部
35 空間
36 交点
37 横罫線
38 頂点
39 縦罫線
40、41 底面形成パネル
42、43 内側パネル
44 紙容器の底部
45 抗菌層
46 ポイント表示部
【要約】
変形が容易で、元の形状に戻りにくいゲーブルトップ型紙容器を提供することを課題とする。解決手段として、原紙と、該原紙の表裏両面に積層された熱可塑性樹脂層を備え、以下の(a)~(c)すべてを満たす紙基材から形成され、
開封側の胴部パネルが、上方に少なくとも1本の横罫線を有し、該胴部パネルの上辺(頂部横折線)と前記横罫線に挟まれた領域が内側に押し込まれることにより、指を入れる空間が広がるように変形可能であるゲーブルトップ型紙容器を提供する。
(a)紙基材の0°~70°における曲げ荷重の最大値が70cN以下
(b)紙基材の降伏角度が70°超
(c)紙基材の厚さが180μm以上530μm以下
図1
図2
図3
図4
図5