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特許7534639情報処理装置、コンピュータプログラムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、コンピュータプログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/34 20120101AFI20240807BHJP
【FI】
G06Q50/34
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2021048976
(22)【出願日】2021-03-23
(65)【公開番号】P2022147645
(43)【公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】澁谷 高広
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-170200(JP,A)
【文献】特開2011-083597(JP,A)
【文献】特開2019-145128(JP,A)
【文献】特開2015-056165(JP,A)
【文献】特開2020-135149(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
競技の結果に対するユーザの投票を管理する情報処理装置であって、
リンク情報発行部と、ユーザ管理部と、報酬付与部と、予想開示部を備え、
前記リンク情報発行部は、第1ユーザに対応づけられたリンク情報を発行し、
前記ユーザ管理部は、第2ユーザが前記リンク情報を経由して所定の操作を実行すると、前記第2ユーザを前記第1ユーザに関連付けて登録し、
前記報酬付与部は、前記第2ユーザが投票を行った場合に、当該第2ユーザに関連付けられている第1ユーザに報酬を付与し、
前記予想開示部は、前記第1ユーザから競技の結果に対する予想を受け付けると、前記予想を、前記第1ユーザに関連付けられた前記第2ユーザに開示する、情報処理装置。
【請求項2】
請求項に記載の情報処理装置であって、
前記報酬付与部は、前記開示された予想を確認した第2ユーザが、当該予想に基づいて投票をした場合に、前記第1ユーザに追加の報酬を付与する、情報処理装置。
【請求項3】
請求項または請求項に記載の情報処理装置であって、
前記予想開示部は、前記第1ユーザと関連づけられていない第3ユーザに前記予想を開示し、前記第2ユーザには、前記第3ユーザよりも有利な条件で前記予想を開示する、情報処理装置。
【請求項4】
請求項に記載の情報処理装置であって、
動画配信部をさらに備え、
前記動画配信部は、前記第1ユーザが提供する前記競技の予想に関する動画を配信し、
前記予想開示部は、前記第3ユーザに、前記動画を視聴した場合に当該動画に関係する競技についての前記第1ユーザの予想を開示し、前記第1ユーザと関連づけられている前記第2ユーザには、前記有利な条件として、前記動画を視聴していなくても前記予想を開示する、情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータを、競技の結果に対するユーザの投票を管理する情報処理装置として機能させる情報処理方法であって、
リンク情報発行ステップと、ユーザ管理ステップと、報酬付与ステップと、予想開示ステップを、前記コンピュータに実行させ、
前記リンク情報発行ステップでは、第1ユーザに対応づけられたリンク情報を発行させ、
前記ユーザ管理ステップでは、第2ユーザが、前記リンク情報を経由して所定の操作を実行すると、前記第2ユーザを前記第1ユーザに関連付けて登録させ、
前記報酬付与ステップでは、前記第2ユーザが投票を行った場合に、当該第2ユーザに関連付けられている第1ユーザに報酬を付与させ
前記予想開示ステップでは、前記第1ユーザから競技の結果に対する予想を受け付けると、前記予想を、前記第1ユーザに関連付けられた前記第2ユーザに開示させる、情報処理方法。
【請求項6】
コンピュータを、競技の結果に対するユーザの投票を管理する情報処理装置として機能させるプログラムであって、
リンク情報発行ステップと、ユーザ管理ステップと、報酬付与ステップと、予想開示ステップを、前記コンピュータに実行させ、
前記リンク情報発行ステップでは、第1ユーザに対応づけられたリンク情報を発行させ、
前記ユーザ管理ステップでは、第2ユーザが、前記リンク情報を経由して所定の操作を実行すると、前記第2ユーザを前記第1ユーザに関連付けて登録させ、
前記報酬付与ステップでは、前記第2ユーザが投票を行った場合に、当該第2ユーザに関連付けられている第1ユーザに報酬を付与させ
前記予想開示ステップでは、前記第1ユーザから競技の結果に対する予想を受け付けると、前記予想を、前記第1ユーザに関連付けられた前記第2ユーザに開示させる、プログラム。
【請求項7】
サーバとユーザ端末装置とを含み、競技の結果に対するユーザの投票を管理する情報処理システムであって、
前記サーバは、
第1ユーザに対応づけられたリンク情報を発行し、
第2ユーザが前記リンク情報を経由して所定の操作を実行すると、前記第2ユーザを前記第1ユーザに関連付けて登録し、
前記第2ユーザが投票を行った場合に、当該第2ユーザに関連付けられている第1ユーザに報酬を付与し、
前記第1ユーザから競技の結果に対する予想を受け付けると、前記予想を、前記第1ユーザに関連付けられた前記第2ユーザのユーザ端末装置に開示する、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、コンピュータプログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、公営競技に関する情報を共有する情報処理装置が開発されている。例えば、特許文献1には、予想情報と暫定着順情報とを比較して、投票者についての表示内容を変化させることにより、競走対象がゴールラインに到着後からレース結果が確定するまでの間に、レースに投票した者のコミュニケーションを活性化させる情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-184382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、競技の主催者としては、より多くの人に競技の結果に投票してほしいというニーズがある。しかし、特許文献1に記載の情報処理装置では、すでに公営競技への投票を行った者同士のコミュニケーションを活性化させるにすぎず、新規参入者を増やすという観点では改良の余地があった。
【0005】
本発明は、競技への投票における新規参入者の増加を促進する情報処理装置およびコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、競技の結果に対するユーザの投票を管理する情報処理装置であって、リンク情報発行部と、ユーザ管理部と、報酬付与部を備え、前記リンク情報発行部は、第1ユーザに対応づけられたリンク情報を発行し、前記ユーザ管理部は、第2ユーザが、前記リンク情報を経由して所定の操作を実行すると、前記第2ユーザを前記第1ユーザに関連付けて登録し、前記報酬付与部は、前記第2ユーザが投票を行った場合に、当該第2ユーザに関連付けられている第1ユーザに報酬を付与する、情報処理装置が提供される。
【0007】
本発明の一態様によれば、第1ユーザに対応づけられたリンク情報を経由して、所定の操作を行った第2ユーザの投票によって第1ユーザに報酬が与えられるため、第1ユーザが当該リンク情報を用いた形で、競技への投票を促す宣伝活動を積極的に行う動機づけとなり、競技への投票における新規参入者の増加を促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施形態に係る投票管理システム1の概要を示す図である。
図2】ユーザ端末装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】サーバ20のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】第1実施形態に係る制御部21の機能構成を示すブロック図である。
図5図5Aはリンク発行管理テーブルT1の例を示す図である。図5Bはユーザ管理テーブルT2の例を示す図である。図5Cは投票管理テーブルT3の例を示す図である。
図6】第2ユーザU2の投票額と第1ユーザU1への報酬について説明する図である。
図7】投票管理システム1の処理の流れを示すフロー図である。
図8】変形例における第2ユーザU2の投票のタイミングと第1ユーザU1への報酬の関係を説明する図である。
図9】第2実施形態に係る投票管理システム1の概要を示す図である。
図10】第2実施形態に係る制御部21の機能構成を示すブロック図である。
図11図11Aは競技動画8の一態様について説明する図である。図11Bは競技動画8の他の態様について説明する図である。
図12】予想情報を開示する予想開示画面31の例を示す図である。
図13】変形例1における第1ユーザU1と第2ユーザU2の関係づけを説明する図である。
図14】変形例2における第2ユーザU2の状態に応じた第1ユーザU1への報酬を説明する図である。
図15】第3実施形態に係る制御部21の機能構成を示すブロック図である。
図16図16Aは第3実施形態に係る競技動画8の一態様について説明する図である。図16Bは第1ユーザU1と第2ユーザU2の関係性について説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
【0010】
<1.第1実施形態>
(1-1.投票管理システム1の概要)
本発明の一実施形態における投票管理システム1は、複数のユーザ端末装置10(「情報処理装置」の一例)及びサーバ20(「情報処理装置」の一例)を備える。
【0011】
ユーザ端末装置10は、通信回線5を介してサーバ20と通信可能に構成される。サーバ20は、公営競技における投票を管理する。ここで、公営競技とは、自転車、ボート、オートバイ、若しくは競走馬等を用いたレースの結果を、観戦者が予想して投票する競技を意味する。ユーザ端末装置10のユーザは、競技の結果を予想してユーザ端末装置10を操作することにより、公営競技における投票をサーバ20に対して行うことができる。
【0012】
サーバ20は、第1ユーザU1に対して、URL(Uniform Resource Locator)などのリンク情報を発行する。第1ユーザU1は、自身のブログ、動画閲覧サイトにあげた動画、SNS(Social Networking Service)などの自身のコンテンツに当該リンク情報を貼付する。
【0013】
第1ユーザU1のコンテンツを閲覧した第2ユーザU2は、リンク情報を経由することにより、例えば、投票管理システム1が提供する投票サービスSへの会員登録を行う。会員登録が行われると、サーバ20は、第1ユーザU1と第2ユーザU2とを関連付けて登録する。なお、リンク情報は、第1ユーザU1から第2ユーザU2に対して、メールおよびSNSなどによって直接送信される形態でもよい。例えば、第1ユーザU1が定期的に配信しているメールマガジンで、リンク情報を第2ユーザU2に送信する形態が考えられる。
【0014】
その後、第2ユーザU2によってサーバ20が管理している公営競技への投票が行われると、サーバ20は、第1ユーザU1に報酬を付与する。これにより、第1ユーザU1が、自身のコンテンツにおいてサーバ20が管理する公営競技への投票を促す宣伝活動を積極的に行う動機づけとなる。以下、各構成について詳細に説明する。
【0015】
(1-2.投票管理システム1のハードウェア構成)
図2及び図3を参照し、投票管理システム1におけるハードウェア構成を説明する。
【0016】
(1-2-1.ユーザ端末装置10のハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係るユーザ端末装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の情報処理端末であり、画像を表示し操作を受け付け可能なタッチパネルディスプレイ14、音を出力するスピーカー15、音が入力されるマイク16、及び被写体を撮像するカメラ17を備える他に、さらに、制御部11、記憶部12、通信部13、操作ボタン18を備える。
【0017】
制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等であり、ユーザ端末装置10の全体の動作を制御する。
【0018】
記憶部12の一部は、例えば、RAM(Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成されており、制御部11による各種プログラムに基づく処理の実行時のワークエリア等として用いられる。また、記憶部12の一部は、例えば、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、又はHDD(Hard Disk Drive)であり、画像等の各種データ及び制御部11の処理に利用されるプログラム等を保存する。
【0019】
記憶部12に記憶されるプログラムは、例えば、ユーザ端末装置10の基本的な機能を実現するためのOS(Operating System)、各種ハードウェア制御するためのドライバ、電子メールやウェブブラウジング、動画再生、その他各種機能を実現するためのプログラム等であって、本実施形態に係るコンピュータプログラムを含む。
【0020】
通信部13は、例えばNIC(Network Interface Controller)であり、通信回線5に接続する機能を有する。なお、通信部13は、NICに代えて又はNICと共に、無線LAN(Local Area Network)に接続する機能、無線WAN(Wide Area Network)に接続する機能、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等を可能とする機能を有してもよい。
【0021】
操作ボタン18は、ユーザ端末装置10の側面に設けられ、ユーザ端末装置10を起動又は停止させるための電源ボタンやスピーカー15が出力する音のボリューム調整ボタン等である。
【0022】
これら制御部11、記憶部12、通信部13、タッチパネルディスプレイ14、スピーカー15、マイク16、カメラ17、及び操作ボタン18は、システムバス19を介して相互に電気的に接続されている。従って、制御部11は、記憶部12へのアクセス、タッチパネルディスプレイ14に対する画像の表示、ユーザによるタッチパネルディスプレイ14や操作ボタン18に対する操作状態の把握、マイク16への音の入力、スピーカー15からの音の出力、カメラ17に対する制御、及び通信部13を介した各種通信網や他の情報処理装置へのアクセス等を行うことができる。
【0023】
(1-2-2.サーバ20のハードウェア構成)
図3は、本実施形態に係るサーバ20のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ20は、サーバ20全体の動作を司る制御部21、制御部21による各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられ、また各種プログラム及び各種データ等が予め記憶された記憶部22を備えている。以下、ユーザ端末装置10との相違点を中心に説明する。
【0024】
サーバ20は、通信回線5を介してユーザ端末装置10等の他の情報処理装置等と接続され、他の情報処理装置等との間で各種データの送受信を行う通信部24を備えている。また、キーボード及びマウス等で構成されて各種操作の入力を受け付ける操作入力部25、各種画像を表示する例えば液晶ディスプレイ装置等のモニタ26を備えていてもよい。
【0025】
これら制御部21、記憶部22、通信部24、操作入力部25、モニタ26は、システムバス27を介して相互に電気的に接続されている。
【0026】
(1-3.制御部21の機能構成)
図4を参照し、制御部21の機能について説明する。図4に示すように、サーバ20の制御部21は、リンク情報発行部21aと、ユーザ管理部21bと、報酬付与部21cとしての機能を備える。
【0027】
リンク情報発行部21aは、第1ユーザU1に対応づけられたリンク情報を発行する。ここで、リンク情報としては、例えば、投票管理システム1が提供する投票サービスSに関するウェブページを指定するURLであってもよいし、投票サービスSに関するソフトウェアをインストールする機能をユーザ端末装置10に実行させるハイパーリンク等であってもよい。すなわち、リンク情報とは、ユーザ端末装置10に、異なるウェブページへの遷移を実行させたり、特定の機能を実行させたりする情報を意味する。
【0028】
ユーザ管理部21bは、第2ユーザU2が、リンク情報を経由して所定の操作を実行すると、第2ユーザU2を第1ユーザU1に関連付けて記憶部22に登録する。所定の操作は、ユーザ端末装置10bによる投票サービスSの利用に関して必要な情報の送受信を伴う操作を含む。より具体的には、所定の操作は、投票サービスSへの会員登録、投票管理システム1が管理する公営競技への投票、投票サービスSを実現する機能を備えたソフトウェア(いわゆるアプリを含む)のインストール、投票に必要な口座の登録および身分証明書の提出などが含まれる。
【0029】
報酬付与部21cは、第2ユーザU2が投票管理システム1に管理されている公営競技への投票を行った場合に、第2ユーザU2に関連付けて登録されている第1ユーザU1に報酬を付与する。各機能の詳細は後述する。
【0030】
上述した機能は、サーバ20に適宜インストールされるソフトウェアによって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、制御部41がソフトウェアを構成するプログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。
【0031】
プログラムを実行することで実現される場合、当該プログラムは、サーバ20が内蔵する記憶部22に格納してもよく、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、外部の記憶装置に格納されたプログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。もしくは、ハードウェアによって実現する場合、ASIC、SOC、FPGA、又はDRPなどの種々の回路によって実現することができる。また、上述した機能構成は、一部の機能構成をソフトウェア又はハードウェアによって、サーバ20で処理されるようにしてもよい。
【0032】
(1-4.ユーザの管理について)
図5A図5Cを参照し、ユーザの管理について説明する。図5Aに示すように、記憶部22に記憶されるリンク発行管理テーブルT1は、「発行ユーザ」列と「リンク情報」列を備える。ここで、「発行ユーザ」は、上述した第1ユーザに該当する。このように、リンク発行管理テーブルT1では、第1ユーザとリンク情報が対応づけられて記憶されている。
【0033】
図5Bに示すように、記憶部22に記憶されるユーザ管理テーブルT2は、「登録ユーザ」列と「発行ユーザ」列と「付与ポイント」列を備える。ここで、「登録ユーザ」が上述した第2ユーザに該当する。このように、ユーザ管理テーブルT2において、第2ユーザが第1ユーザに関連付けて登録されている。なお、図5Bにおいて、「登録ユーザ」であるU2―002には、関連づけられて登録された発行ユーザが存在しないことが例示されている。
【0034】
ここで、「付与ポイント」列とは、新規に登録された第2ユーザに付与されるポイントである。ポイントとは、投票管理システム1が管理する公営競技の投票に利用可能な価値である。ユーザ管理部21bは、第2ユーザU2を第1ユーザU1に関連付けてユーザ管理テーブルT2に登録した際に、投票に用いることができる価値を、第2ユーザU2に付与する。このように、投票に利用可能な価値を新規に登録された第2ユーザU2に付与することにより、公営競技への投票に対する心理的障壁を下げることができる。
【0035】
なお、一例として、ポイントは実際の通貨と交換可能である。ただし、「付与ポイント」は、通貨には交換不可であり投票にのみ利用可能とすることが好ましい。このように、付与されたポイントを他の目的に利用できなくすることで、第2ユーザU2が付与されたポイントを投票に利用する動機付けとなる。
【0036】
図5Cに示すように、記憶部22に記憶されている投票管理テーブルT3は、「登録ユーザ」列と、「投票額」列と、「発行ユーザ列」と、「報酬額」列を備える。投票管理テーブルT3では、投票管理システム1が管理する公営競技に投票した第2ユーザ(すなわち「登録ユーザ」)と、当該第2ユーザに関連づけられている第1ユーザ(すなわち、「発行ユーザ」)が対応づけられて記憶されている。さらに、第1ユーザに付与される報酬の額が「報酬額」として記憶されている。以下、第1ユーザに付与される報酬の額について説明する。
【0037】
(1-5.報酬の額について)
図6を参照し、報酬付与部21cが第1ユーザに付与する報酬の額について説明する。第1ユーザへの報酬は、予め定められた価値を用いて付与される。ここでいう報酬に用いられる価値は、現金、電子マネー、仮想通貨等であってもよいし、上述した投票管理システム1における投票に利用可能なポイントであってもよい。
【0038】
報酬付与部21cは、第2ユーザが投票した価値(たとえば、上述したポイント)の額に基づいて、第1ユーザへ付与する報酬の額を決定する。具体的には、図6に示すように、例えば第2ユーザU2-001が500p(ポイント)を投票した場合(1回目の投票)、歩合を5%として25pを第1ユーザU1―001に付与する(図5CにおけるレコードNо1に対応)。このようにすることで、第2ユーザU2がより多くの額の投票を行うように、第1ユーザU1が積極的に促す動機付けとなる。
【0039】
また、報酬付与部21cは、第2ユーザが行った投票の額が所定の額を超えている場合に、第1ユーザに追加の報酬を付与する仕様としてもよい。例えば、図6に示す例では、投票の額についての第1閾値(=1000p)と第2閾値(=2000p)が設定されている。
【0040】
第2ユーザU2-001による投票が第1閾値以上第2閾値未満の場合(2回目の投票)、投票額の
10%(1回目と比較して歩合を5%追加)の120pが第1ユーザU1―001に付与される(図5CにおけるレコードNо3に対応)。また、第2ユーザU2-003による投票が第2閾値以上の場合(3回目の投票)、投票額の15パーセント(1回目と比較して歩合を10%追加)である360pが第1ユーザU1―002に付与される(図5CにおけるレコードNо4に対応)。
【0041】
なお、第1閾値を超えた追加の報酬と、第2閾値を超えた追加の歩合は異なる配分としてもよい。例えば、第1閾値を超えた場合は追加の歩合として5%を追加し、第2閾値を超えた場合は、追加の歩合としてさらに10%を追加してもよい。
【0042】
なお、報酬付与部21cによる第1ユーザへの報酬の付与については、投票が有効となる期間を設けてもよい。たとえば、第2ユーザU2が投票サービスSに会員登録してから所定期間の間に第2ユーザU2が投票した場合にのみ、関連付けられた第1ユーザU1に報酬を付与する仕様としてもよい。
【0043】
(1-6.投票管理システム1の処理の流れ)
図7を参照し、投票管理システム1における処理の流れを説明する。ステップS110において、サーバ20は、第1ユーザU1が使用するユーザ端末装置10aに対してリンク情報を発行する。ステップS210において、ユーザ端末装置10aは、リンク情報を受信する。
【0044】
ステップS220において、第1ユーザU1は、ユーザ端末装置10aを操作して、自身のコンテンツに受信したリンク情報を貼付する。ステップS310において、第2ユーザU2は、ユーザ端末装置10bを操作して、第1ユーザU1のコンテンツにおけるリンク情報に対してクリックなどの操作をすることで、当該リンク情報にアクセスする。
【0045】
ステップS320において、第2ユーザU2は、ユーザ端末装置10bを操作して、例えばリンク先のウェブサイトにおいて、会員登録のための登録情報を入力して送信する。ステップS120において、サーバ20は、登録情報を受信する。ステップS130において、サーバ20は、記憶部22のユーザ管理テーブルT2に対して登録処理を実施する。
【0046】
ステップS330において、第2ユーザU2は、ユーザ端末装置10bを操作して、投票管理システム1が管理する公営競技への投票内容を送信する。ステップS140において、サーバ20は、投票内容を受信する。ステップS150において、サーバ20は、記憶部22の投票管理テーブルT3にレコードを追加して、第1ユーザU1へ報酬を付与する。ステップS230において、ユーザ端末装置10aは、報酬が付与されたことの連絡を受信する。
【0047】
ステップS340において、第1ユーザU1は、ユーザ端末装置10bを操作して、身分証明および口座情報を送信する。ステップS160において、サーバ20は、身分証明および口座情報を受信する。ステップS170において、サーバ20は、身分証明および口座情報を記憶部22に登録する。
【0048】
(1-7.変形例)
【0049】
図8を参照し、変形例における投票管理システム1を説明する。変形例における報酬付与部21cは、第2ユーザU2による第1の所定の操作(一例として会員登録)から、第2ユーザU2による第2の所定の操作(一例として投票)を行った最新の時期までの期間に応じて、第1ユーザU1に付与する報酬の額を決定する。
【0050】
図8に示すように、報酬付与部21cは、第2ユーザU2が行った3回の投票の内、最新の投票である3回目の投票と、会員登録との期間を評価対象期間として、当該評価対象期間の長さに応じて第1ユーザU1への報酬の額を決定する。評価対象期間については、月単位または日単位で算出すればよい。評価対象期間の長さに基づく評価額の決定については、予め期間についての閾値を設定しておいて、閾値を超えるごとに報酬額を増加させてもよいし、評価対象期間に比例して報酬額を増加させてもよい。
【0051】
このような仕様とすることにより、会員登録の後、より長い期間投票を行っている第2ユーザU2と関連づけられている第1ユーザU1により高い報酬を与えることになり、第1ユーザU1が第2ユーザU2に投票行為を継続するように積極的に促す動機付けとなる。
【0052】
<2.第2実施形態>
(2-1.投票管理システム1による動画配信)
図9図12を参照し、本願発明の第2実施形態に係る投票管理システム1について説明する。第2実施形態に係る投票管理システム1は、サーバ20が競技動画8を配信する点が第1実施形態と異なる。以下相違点を中心に説明する。
【0053】
図9に示すように、第2実施形態では、第1ユーザU1は、ユーザ端末装置10aを操作して、自身のコンテンツ動画7をサーバ20へアップロードする。サーバ20は、投票を管理する公営競技についての競技動画8に、第1ユーザU1のコンテンツ動画7とリンク情報6を貼付して配信する。第2ユーザU2は、ユーザ端末装置10bを用いて、配信された競技動画8を視聴することができる。
【0054】
サーバ20による競技動画8の配信方法は、ライブ配信又は非ライブ配信の何れの方法であってもよいが、ライブ配信の場合にはより高い臨場感を味わうことができる。また、ストリーミング又はダウンロードの何れの方法であってもよいが、ライブ配信のときにはストリーミング配信が選択されうる。
【0055】
競技動画8に添付される第1ユーザU1のコンテンツ動画7は、例えば、競技の結果について予想する動画である。すなわち、第1ユーザU1は、コンテンツ動画7に、競技の結果についての予想を含めることができる。
【0056】
図10に示すように、サーバ20の制御部21は、予想開示部21dと動画配信部21eをさらに備える。予想開示部21dは、第1ユーザU1から競技の結果に対する予想を受け付けると、第1ユーザU1に関連付けられた第2ユーザU2に予想を開示する。動画配信部21eは、第1ユーザU1が提供する競技の予想に関するコンテンツ動画7を配信する。
【0057】
図11Aおよび図11Bを参照し、サーバ20から配信される競技動画8について説明する。図11Aにおいて、競技動画8と重なるように、第1ユーザU1によるコンテンツ動画7が表示されている。当該コンテンツ動画7は、これから開始される競技(以下、予想対象競技とする)の展開および予想を第1ユーザU1が述べる内容となっており、同時に表示されている競技動画8として、予想対象競技に出場する選手の過去の競技動画が配信されている。
【0058】
図11Bに示すように、コンテンツ動画7の進行に応じて、競技動画8の下側にリンクアイコン30が表示される。第1ユーザU1がリンクアイコン30をクリックすると、図12に示す予想開示画面31が表示される。予想開示部21dは、予想開示画面31において、予想対象競技の開始前に第1ユーザU1による予想対象競技の結果に対する予想を開示する。このような仕様とすることで、投票に慣れていない第2ユーザU2が競技の結果に対して投票するきっかけをつくることができる。
【0059】
図12に示すように、予想開示画面31には、リンク情報6と、予想情報32と、出走者情報33が表示されている。予想情報32は、第1ユーザU1による競技の結果に対する予想である。第2ユーザU2はリンク情報6における「投票」をクリックすることで、競技への投票を行うことができる。また、リンク情報6における「会員登録」をクリックすることで、投票管理システム1への会員登録を行うことができる。
【0060】
ユーザ管理部21bは、このようにリンク情報6を経由して所定の操作(この例では、「投票」または「会員登録」)を行った第2ユーザU2を、第1ユーザU1に関連付けて記憶部22に登録する。
【0061】
ここで、報酬付与部21cは、開示された予想情報32を確認した第2ユーザU2が、当該予想に基づいた投票をした場合に、第1ユーザU1に追加の報酬を付与する仕様としてもよい。ここで、予想に基づいた投票とは、第1ユーザU1による予想と完全に一致する投票(例えば、予想情報32における1.~3.を全て含める投票)であってもよいし、第1ユーザU1による予想の一部が同一の投票(予想情報32における1.~3.の一部を含める投票)であってもよい。または、第1ユーザU1による予想の一部を修正した投票(予想情報32における1.~3.の一部を修正した投票)であってもよい。
【0062】
なお、予想に基づいた投票をした場合における追加の報酬(第2の報酬)は、あくまでも第2ユーザU2が第1ユーザU1の予想に基づいた投票を行ったことに対するボーナスとしての位置づけであり、上記第1実施形態で説明した第2ユーザU2による投票による第1ユーザU1への報酬(第1の報酬)に追加する形で付与されるのが好ましい。このような仕様とすることで、第1ユーザU1が競技の結果に対する予想を開示して、自身の予想情報に基づく投票を行う第2ユーザU2を増やそうとする動機付けとなる。また、第2ユーザU2は的中率の高い第1ユーザU1の予想に基づく投票を頻繁に行うことになるため、第1ユーザU1が競技の予想を的中させようとする動機付けとなる。
【0063】
ここで、予想開示部21dは、第1ユーザU1と関連づけられていないユーザ(以下、第3ユーザU3とする)に対しても予想を開示し、第2ユーザU2には、第3ユーザU3よりも有利な条件で予想を開示してもよい。例えば、第3ユーザU3が第1ユーザU1の予想を確認する場合は有料として、第2ユーザU2には無料(またはより安価)で開示する仕様としてもよい。
【0064】
このようにすることで、第2ユーザU2は、関連付けられている第1ユーザU1の予想情報を有利な条件で確認できるので、第1ユーザU1のリンク情報を経由して投票しようとする動機付けとなる。また、第2ユーザU2は、自身がリンク情報を経由した第1ユーザU1の予想情報を有利な条件で確認できるので、当該第1ユーザU1のコンテンツ動画7を視聴しようという動機付けとなる。
【0065】
また、第2の報酬の額については、第2ユーザU2の投票額に基づいた利率が設定されていてもよいし、投票ごとに固定の額としてもよい。または、投票額についての閾値を設定しておき、閾値を超えるごとに報酬額を増加させてもよいし、投票額に比例して報酬額を増加させてもよい。
【0066】
また、予想開示部21dは、第3ユーザU3に、第1ユーザU1によるコンテンツ動画7を視聴した場合に当該動画に関係する競技についての第1ユーザU1の予想を開示し、第2ユーザU2には、有利な条件として、コンテンツ動画7を視聴していなくても予想を開示する仕様としてもよい。
【0067】
例えば、図11Aおよび図11Bにおいて、第3ユーザU3の場合は、コンテンツ動画7が配信されて所定の時間が経過後にリンクアイコン30が表示されるが、第2ユーザU2の場合は、コンテンツ動画7の配信と同時にリンクアイコン30が表示される仕様としてもよい。このようにすることで、第3ユーザは予想情報32が確認できるようになるまでコンテンツ動画7を視聴しないといけないが、第1ユーザU1に関連付けられた第2ユーザU2は、早い段階で予想情報を見ることができ、第1ユーザに対応づけられたリンク情報から所定の操作を行う動機づけとなる。
【0068】
(2-2.変形例1)
図13を参照し、第2実施形態の変形例1における投票管理システム1を説明する。変形例1では、第2ユーザU2による所定の操作に応じて、第1ユーザU1と第2ユーザU2の関連付けが変更される場合と変更されない場合がある点が上記実施形態と異なる。
【0069】
変形例2においては、所定の操作は、第1グループと第2グループに分類される。第1グループには、一例として会員登録が含まれる。第2グループには、一例として投票が含まれる。
【0070】
ユーザ管理部21bは、第1グループに属する操作としての会員登録が実行されると、第1ユーザU1と第2ユーザU2とを以後変更されない形で関連付ける(第1の関連付け)。一方、第2グループに属する操作としての投票が実行されるごとに、第1ユーザU1と第2ユーザU2とを以後変更される形で関連付ける(第2の関連付け)。
【0071】
例えば、図13に示すように、第2ユーザU2は、第1ユーザU1-001に対応づけられたリンク情報から会員情報を行ったとする。その後、第1~第3レースについて第1ユーザU1-002のコンテンツ動画に対応づけられたリンク情報から投票を行い、第4、5レースについて第1ユーザU1-003のコンテンツ動画に対応づけられたリンク情報から投票を行ったとする。
【0072】
この場合において、報酬付与部21cは、第2ユーザU2と第1の関連付けが行われている第1ユーザU1-001については、第1~第5レースの全てについて報酬を付与する。一方、報酬付与部21cは、第2ユーザU2と第2の関連付けが行われている第1ユーザU1-002については、第1~第3レースについてのみ報酬を付与し、第2ユーザU2と第2の関連付けが行われている第1ユーザU1-003については、第4、第5レースについてのみ報酬を付与する。
【0073】
このように、第1の関連付けは変更されないため、第2ユーザU2の投票全てについて第1の報酬が関連づけられた第1ユーザU1-001に発生する。一方、第2の関連付けは投票ごとに変更され、投票ごとに関連付けられた第1ユーザU1-002または第1ユーザU1-003に報酬が発生する。このような仕様とすることにより、第1ユーザU1-001が第2ユーザU2に対して積極的に新規の会員登録を促す動機付けとなるとともに、すでに会員登録された第2ユーザU2の投票についても関連付け(第2の関連付け)が発生するため、第1ユーザU1-002がコンテンツ動画7をアップロードする動機付けとなる。
【0074】
なお、第1の関連付けと第2の関連付けにおいて、同額の報酬を付与してもよいし、異なる額の報酬を付与してもよい。例えば、第1の関連付けがされている第1ユーザU1-001には投票額の3パーセントを報酬として付与し、第2の関連付けがされている第1ユーザU1-002には投票額の5パーセントを報酬として付与してもよい。このように、第2の関連付けの報酬を第1の関連付けの報酬よりも高くすることで、第1の関連付けを行った第1ユーザU1-001には長期的に報酬を付与する一方で、第2の関連付けを行った第1ユーザU1-002がコンテンツ動画7をアップロードする意欲を与えることができる。
【0075】
(2-3.変形例2)
図14を参照し、第2実施形態の変形例2における投票管理システム1を説明する。変形例2では、所定の操作を行った第2ユーザU2の状態に応じて、報酬の額を変更させる点が異なる。
【0076】
第2ユーザU2の状態は、時期に応じて分類することができる。一例として、図14に示すように、会員登録前(第1期)、会員登録後から初投票まで(第2期)、会員登録後からコンテンツ動画視聴まで(第3期)、コンテンツ動画視聴後から口座登録および身分証明提出前まで(第4期)、口座登録および身分証明提出前以降(第5期)としてもよい。このように第2ユーザU2の状態を時期に応じて分類した上で、所定の操作を行った際にどの状態であったかによって、第1ユーザU1への報酬の額を変更してもよい。
【0077】
例えば、第1期の状態である第2ユーザU2がリンク情報を経由して会員登録を行った場合には、当該リンク情報に対応づけられた第1ユーザU1には、第2ユーザU2の投票額の5%を第1の報酬として付与してもよい。また、第3期の状態である第2ユーザU2がリンク情報を経由して投票を行った場合には、当該リンク情報に対応づけられた第1ユーザU1には、第2ユーザU2の投票額の3%を第1の報酬として付与してもよい。
【0078】
このような仕様とすることにより、第2ユーザU2の状態に応じて関連付けられる第1ユーザU1への報酬額をより細かく設定することができ、第1ユーザU1が第2ユーザU2への宣伝活動を積極的に行う動機付けとなる。
【0079】
<3.第3実施形態>
図15および図16を参照し、本願発明の第3実施形態に係る投票管理システム1について説明する。第3実施形態に係る投票管理システム1は、第1ユーザU1と第2ユーザU2との関係性に応じて、第1ユーザU1へ付与する報酬の額を変動させる点が上記実施形態と異なる。以下相違点を中心に説明する。
【0080】
図15に示すように、第3実施形態における制御部21は、関係性判定部21fをさらに備える。関係性判定部21fは、第1ユーザU1と第2ユーザU2の間でのコミュニケーションの履歴に基づいて、第1ユーザU1と第2ユーザU2との関係性を判定する。報酬付与部21cは、関係性判定部21fの判定の結果に基づいて、第1ユーザU1へ付与する報酬の額を変動させる。
【0081】
コミュニケーションの履歴としては、例えば第1ユーザU1と第2ユーザU2の間でのメッセージの送受信の履歴であってもよいし、第1ユーザU1がアップロードしたコンテンツ動画7に対しての第2ユーザU2のからの評価についての指標であってもよい。
【0082】
図16Aに示す競技動画8では、コンテンツ動画7の下部に「いいね」付与アイコン36とメッセージアイコン37が表示されている。第2ユーザU2は、第1ユーザU1がアップロードしたコンテンツ動画7に対して、高評価をしたい場合に「いいね」付与アイコン36を押下して「いいね」を付与する。また、第1ユーザU1に対してメッセージを送信したい場合に、メッセージアイコン37を押下して、メッセージを入力して送信する。
【0083】
関係性判定部21fは、一例として、第2ユーザU2が第1ユーザU1に付与した「いいね」の数、およびメッセージの数に基づいて、第1ユーザU1と第2ユーザU2との関係性を判定する。ここで、関係性判定部21fは、例えば、「いいね」1回を1点、メッセージ1回を10点として判定のための評価点を算出してもよい。
【0084】
この場合、図16Bに示す例では、第2ユーザU2は、第1ユーザU1-001に対してメッセージを5回送信し、「いいね」を10回付与しているため、第2ユーザU2と第1ユーザU1-001との関係性における評価点は60点となる。一方、第2ユーザU2は、第1ユーザU1-002に対してメッセージを3回送信し、「いいね」を5回付与しているため、評価点は35点となる。
【0085】
報酬付与部21cは、関係性判定部21fが算出した評価点に基づいて、第1ユーザU1へ付与する報酬の額を変動させる。具体的には、評価点についての閾値を設定しておいて、閾値を超えるごとに報酬額を増加させてもよいし、評価点に比例して報酬額を増加させてもよい。
【0086】
このような構成とすることで、第1ユーザU1が第2ユーザU2とのコミュニケ-ションを促進しようとする動機づけとなる。第2ユーザU2は、第1ユーザU1とのコミュニケーションを通してより頻繁に投票サービスSを利用するようになり、第2ユーザU2が投票サービスSのリピーターとして定着しやすくなる。
【0087】
<4.その他の実施形態>
以上、本発明における実施形態およびその変形例について説明したが、本開示の適用は上述の内容に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、第2ユーザU2が行った投票ごとの投票額に基づいて、第1ユーザU1への報酬額を決定しているが、この態様に限定されるわけではない。例えば、第2ユーザU2が行った投票の累計額に基づいて、第1ユーザU1への報酬額を決定してもよい。
【0088】
具体的には、第2ユーザU2が行った投票の累計額に対して閾値を設定しておき、累計額が閾値を超えるごとに、第1ユーザU1に追加の報酬をさらに付与する仕様としてもよい。
【0089】
また、上記実施形態では、投票管理システム1は公営競技への投票を管理していたが、この態様に限定されるわけではない。すなわち、投票管理システム1が管理する投票の対象となる競技は公営競技に限定されるものではなく、野球若しくはサッカーの試合であってもよいし、テレビゲームまたはコンピュータゲームでの対戦(いわゆるe-spоrts)であってもよい。
【0090】
また、上記実施形態では、ユーザ端末装置10等は、スマートフォンなどのタッチパネルディスプレイ14を有する端末として説明したが、この例に限定されることはない。家庭用のPCなどにソフトウェアをインストールすることにより、ユーザ端末装置10を実現し、マウスなどの操作を受け付けるようにしてもよい。
【0091】
また、通信回線5を介した所定情報の共有は、主にインターネットなどのWANを介して行われるが、情報処理装置間では、WANを介さずにBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等のみを介して行われてもよい。
【0092】
また、上記実施形態では、各機能をユーザ端末装置10またはサーバ20が備える態様の一例について説明したが、この形態に限定されることはなく、一部の機能について上記実施形態と異なる態様でユーザ端末装置10、サーバ20、又はユーザ端末装置10とサーバ20の両方が備える構成としてもよい。
【0093】
また、上記実施形態においてユーザ端末装置10に実行させるものとして記載されていた各ステップについても、サーバ20に実行させてもよい。
【0094】
さらに、本発明は、上述のプログラムを格納する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現することもできる。
【0095】
<5.実施形態の特徴>
以下、本発明の実施形態の特徴をまとめる。
【0096】
本発明の一態様によれば、競技の結果に対するユーザの投票を管理する情報処理装置であって、リンク情報発行部21aと、ユーザ管理部21bと、報酬付与部21cを備え、リンク情報発行部21aは、第1ユーザU1に対応づけられたリンク情報6を発行し、ユーザ管理部21bは、第2ユーザU2がリンク情報6を経由して所定の操作を実行すると、第2ユーザU2を第1ユーザU1に関連付けて登録し、報酬付与部21cは、第2ユーザU2が投票を行った場合に、当該第2ユーザU2に関連付けられている第1ユーザU1に報酬を付与する、情報処理装置が提供される。
【0097】
このような構成とすることにより、第1ユーザU1に対応づけられたリンク情報6を経由して、所定の操作を行った第2ユーザU2の投票によって第1ユーザU1に報酬が与えられるため、第1ユーザU1が当該リンク情報6を用いた形で競技への投票を促す宣伝活動を積極的に行う動機づけとなる。
【0098】
報酬付与部21cは、第2ユーザU2が投票した価値の額に基づいて、報酬の額を決定してもよい。
【0099】
このような構成とすることにより、より多くの額の投票を第2ユーザU2が行うように、第1ユーザU1が促す動機付けとなる。
【0100】
ユーザ管理部21bは、第2ユーザU2を第1ユーザU1に関連付けて登録した際に、投票に用いることができる価値を、当該第2ユーザU2に付与してもよい。
【0101】
このような構成とすることにより、投票に利用可能な価値を登録された第2ユーザU2に付与することとなり、第2ユーザU2の競技への投票に対する心理的障壁を下げることができる。
【0102】
情報処理装置は、予想開示部21dをさらに備え、予想開示部21dは、第1ユーザU1から競技の結果に対する予想を受け付けると、当該予想を第1ユーザU1に関連付けられた第2ユーザU2に開示してもよい。
【0103】
このような構成とすることにより、第1ユーザU1による予想を確認して投票することができるので、投票に慣れていない第2ユーザU2が競技に投票するきっかけをつくることができる。
【0104】
報酬付与部21cは、開示された予想を確認した第2ユーザU2が、当該予想に基づいて投票をした場合に、第1ユーザU1に追加の報酬を付与してもよい。
【0105】
このような構成とすることにより、第1ユーザU1が競技の結果に対する予想を積極的に開示して、自身の予想情報に基づいて投票する第2ユーザU2を増やそうとする動機付けとなる。
【0106】
予想開示部21dは、第1ユーザU1と関連づけられていない第3ユーザに予想を開示し、第2ユーザU2には、第3ユーザよりも有利な条件で予想を開示してもよい。
【0107】
このような構成とすることにより、関連付けられている第1ユーザU1の予想情報を有利な条件で確認できるので、第1ユーザU1のリンク情報6を経由して所定の操作をしようとする動機付けとなる。
【0108】
情報処理装置は、動画配信部21eをさらに備え、動画配信部21eは、第1ユーザU1が提供する競技の予想に関する動画を配信し、予想開示部21dは、第3ユーザに、動画を視聴した場合に当該動画に関係する競技についての第1ユーザU1の予想を開示し、第1ユーザU1と関連づけられている第2ユーザU2には、有利な条件として、動画を視聴していなくても予想を開示する構成としてもよい。
【0109】
このような構成とすることにより、第3ユーザは動画コンテンツを視聴しないと第1ユーザU1の予想を確認できない一方で、第2ユーザU2は早い段階で第1ユーザU1の予想を確認することができるため、第1ユーザU1に対応づけられたリンク情報から所定の操作を行う動機づけとなる。
【0110】
本発明の他の態様によれば、コンピュータを、競技の結果に対するユーザの投票を管理する情報処理装置として機能させる情報処理方法であって、リンク情報発行ステップと、ユーザ管理ステップと、報酬付与ステップを、コンピュータに実行させ、リンク情報発行ステップでは、第1ユーザU1に対応づけられたリンク情報を発行させ、ユーザ管理ステップでは、第2ユーザU2が、リンク情報を経由して所定の操作を実行すると、第2ユーザU2を第1ユーザU1に関連付けて登録させ、報酬付与ステップでは、第2ユーザU2が投票を行った場合に、当該第2ユーザU2に関連付けられている第1ユーザU1に報酬を付与させる、情報処理方法が提供される。
【0111】
本発明のさらに他の態様によれば、コンピュータを、競技の結果に対するユーザの投票を管理する情報処理装置として機能させるプログラムであって、リンク情報発行ステップと、ユーザ管理ステップと、報酬付与ステップを、コンピュータに実行させ、リンク情報発行ステップでは、第1ユーザU1に対応づけられたリンク情報を発行させ、ユーザ管理ステップでは、第2ユーザU2が、リンク情報を経由して所定の操作を実行すると、第2ユーザU2を第1ユーザU1に関連付けて登録させ、報酬付与ステップでは、第2ユーザU2が投票を行った場合に、当該第2ユーザU2に関連付けられている第1ユーザU1に報酬を付与させる、プログラムが提供される。
【0112】
以上、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0113】
1 :投票管理システム
5 :通信回線
6 :リンク情報
7 :コンテンツ動画
8 :競技動画
10 :ユーザ端末装置
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :タッチパネルディスプレイ
15 :スピーカー
16 :マイク
17 :カメラ
18 :操作ボタン
19 :システムバス
20 :サーバ
21 :制御部
21a :リンク情報発行部
21b :ユーザ管理部
21c :報酬付与部
21d :予想開示部
21e :動画配信部
21f :関係性判定部
22 :記憶部
24 :通信部
25 :操作入力部
26 :モニタ
27 :システムバス
30 :リンクアイコン
31 :予想開示画面
32 :予想情報
33 :出走者情報
36 :付与アイコン
37 :メッセージアイコン
41 :制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16