(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20240807BHJP
F21V 15/01 20060101ALI20240807BHJP
F21V 17/12 20060101ALI20240807BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240807BHJP
F21Y 103/00 20160101ALN20240807BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20240807BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240807BHJP
【FI】
F21S2/00 390
F21S2/00 365
F21V15/01 310
F21V17/12
F21V23/00 115
F21Y103:00
F21Y101:00 300
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2020219272
(22)【出願日】2020-12-28
【審査請求日】2023-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】貴家 学
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-187264(JP,A)
【文献】特開2015-228284(JP,A)
【文献】特開平7-220507(JP,A)
【文献】特開2013-182796(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21S 8/02
F21V 15/01
F21V 17/12
F21V 21/30
F21V 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1筐体部と、この第1筐体部に対して着脱可能な第2筐体部とを有する筐体と;
前記第1筐体部に配置される第1電気部品と;
前記第2筐体部に配置されて前記第1電気部品と電気的に接続され、少なくとも一部は前記第2筐体部に対して着脱可能とする交換部品である第2電気部品と;
前記筐体を着脱可能に支
持する支持体と;
を備え
、
前記第1筐体部が有する孔と、前記第2筐体部が有する孔と、前記支持体が有する孔と、を挿通する部材により、前記支持体が前記筐体を支持した状態で前記第1筐体部と前記第2筐体部を着脱不可に連結する
ことを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記交換部品は、前記第2筐体部から外部に光を照射する光源である
ことを特徴とする請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
前記交換部品は、前記第2筐体部に対して光照射方向に存在する人体を検知するセンサである
ことを特徴とする請求項2記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1筐体部と前記第2筐体部とを着脱可能に連結する連結具をさらに備える
ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の照明装置。
【請求項5】
被設置部に設置される設置部をさらに備え、
前記支持体は、前記設置部に設けられ、前記筐体を所定の範囲内で角度調整可能に支持し、
前記連結具は、前記筐体の角度調整可能な範囲内において、前記設置部または前記被設置部に対向して外部から操作不可となる位置に配置されている
ことを特徴とする請求項4記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、交換の必要となる交換部品を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば光源のように使用に伴う寿命などにより交換の必要となる交換部品を備える照明装置がある。交換部品が照明装置の筐体内に配置されている場合、筐体を分解して交換作業することになる。
【0003】
また、照明装置は天井面などの高所に設置されることが多く、照明装置の設置状態のまま高所で筐体を分解して交換部品を交換する作業は行いにくいため、分解した筐体や交換部品などを落としたり、分解した筐体が交換部品のケーブルを介してぶら下がり、ケーブルが接続されている他の筐体に配置されている基板などに負荷を加え、断線や接続不良などの不具合が生じるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、筐体を分解しての交換部品の交換作業を行いやすくする照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の照明装置は、第1筐体部と、第1筐体部に対して着脱可能な第2筐体部とを有する筐体を備える。第1筐体部に第1電気部品を配置する。第2筐体部に、第1電気部品と電気的に接続される第2電気部品を配置する。第2電気部品の少なくとも一部は第2筐体部に対して着脱可能とする交換部品である。支持体により、筐体を着脱可能に支持する。第1筐体部が有する孔と、第2筐体部が有する孔と、支持体が有する孔と、を挿通する部材により、支持体が筐体を支持した状態で第1筐体部と第2筐体部を着脱不可に連結する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の照明装置によれば、筐体を分解しての交換部品の交換作業を行いやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】同上照明装置の灯体を外した状態の斜視図である。
【
図4】同上灯体の筐体を分解した状態の斜視図である。
【
図5】同上灯体の内部構造を省略した筐体の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0010】
図6に示すように、照明装置10は、例えば天井部材である被設置部11に設置されるものであって、被設置部11に設けられた埋込開口12に一部が埋め込まれた状態に設置される。
【0011】
照明装置10は、被設置部11に設置される設置部15と、この設置部15に着脱可能に取り付けられる灯体16とを備えている。
【0012】
そして、
図1、
図2および
図6に示すように、設置部15は、被設置部11に埋め込み設置される埋込シャーシ20と、この埋込シャーシ20に対して灯体16を支持する支持体21と、支持体21に取り付けられる化粧カバー22とを備えている。また、設置部15は、埋込シャーシ20上に配置される端子台および外部電源部を備えていてもよい。
【0013】
埋込シャーシ20は、円板状の天板27と、この天板27の下方に配置される環状の化粧枠28と、これら天板27と化粧枠28とを連結する複数の連結部材29と、これら連結部材29に取り付けられた取付金具30とを備えている。天板27および連結部材29は被設置部11の埋込開口12を挿通され、化粧枠28は埋込開口12に嵌合されて被設置部11の下面側に係合され、取付金具30は被設置部11の上面側に突出され、取付金具30と化粧枠28の間で被設置部11を挟持して固定される。
【0014】
図2に示すように、支持体21は、金属板により略U字形(略コ字形)に一体に形成されている。支持体21は、天板27の下面側に取り付けられる取付部32と、この取付部32の両端から下方に向けて略平行に突出された両側の支持部33とを備えている。
【0015】
支持体21の取付部32は、天板27に固定されるジョインタ34により天板27に回動可能に取り付けられている。したがって、支持体21は、鉛直軸であるジョインタ34を中心として埋込シャーシ20に対して水平方向に回動可能に取り付けられている。支持体21の回動範囲は、取付部32から切り起されたストッパ部35がジョインタ34側から突設された規制部36に当接する回動範囲であって、約360°内に規制されている。ジョインタ34は、円筒状で、内部に外部電源と灯体16を電気的に接続する給電ケーブルが挿通される。
【0016】
支持体21の両側の支持部33の下端側には、中心軸孔37と、この中心軸孔37を中心として円弧状に設けられた角度調整孔38とが設けられている。中心軸孔37には、灯体16を支持体21に固定可能とするともに灯体16を角度調整する際の中心軸となる水平軸である軸ねじ39が挿通される。角度調整孔38は、灯体16の回動範囲を規制するとともに灯体16を角度調整した回動位置で支持体21に固定する調整ねじ40が挿通される。
【0017】
化粧カバー22は、支持体21の両側の支持部33に固定金具42により取り付けられ、支持体21と一体にジョインタ34を中心として水平方向に回動可能とする。化粧カバー22は、下面側が開口された円筒状に設けられており、下端外周部が化粧枠28の下端内周部に回動可能に接触または対向配置され、化粧枠28の内側を覆う。化粧カバー22の上面には、支持体21の支持部33が挿通するとともに角度調整される灯体16の上部側の一部が突出可能とする開口部43が設けられている。
【0018】
埋込シャーシ20上に端子台を配置する場合、この端子台は、天板27の上面に取り付けられ、外部電源を供給する電源ケーブルが接続される。
【0019】
また、埋込シャーシ20上に外部電源部を配置する場合、この外部電源部は、先述の端子台と電気的に接続され、端子台を通じて外部電源を入力し、所定の動作電力に変換して灯体16に供給する。外部電源部は、例えば、交流電圧を所定の直流電圧に変換して灯体16に供給する。
【0020】
続いて、
図1ないし
図6を参照して灯体16を説明する。灯体16は、筐体50と、この筐体50内に配置される光源51、センサ表示ユニット52および電源ユニット53とを備えている。
【0021】
筐体50は、例えば金属製で、略直方体形状に設けられている。筐体50は、略四角形状の前面部56、この前面部56に対して反対側の背面部57、支持体21に取り付けられる左右両側の側面部58、およびこれら左右両側の側面部58と交差する上下の側面部59を有している。
【0022】
筐体50は、前面側が開口された本体部である第1筐体部61と、この第1筐体部61の前面側に着脱可能に取り付けられる前面カバー部である第2筐体部62とを備えている。
【0023】
つまり、第1筐体部61は、背面部57と、左右両側の側面部58と、上下の側面部59と、を備えており、第2筐体部62は、前面部56を備えている。
【0024】
第1筐体部61には、左右両側の側面部58に支持体21の支持部33の内面側に配置される受部63が設けられている。これら受部63には、支持体21の中心軸孔37を挿通した軸ねじ39が螺着される取付孔64が設けられているとともに、支持体21の角度調整孔38を挿通した調整ねじ40が挿通される挿通孔65が設けられている。そして、灯体16は、軸ねじ39を中心として、調整ねじ40が支持体21の角度調整孔38の両端縁部にそれぞれ当接する範囲内で角度調整可能とする。例えば、灯体16は、90°の範囲で角度調整可能とするものであって、灯体16の前面部56が被設置部11に垂直な方向である直下方向に向く位置から前後に45°ずつ角度調整可能とする。
【0025】
第1筐体部61の上下の側面部59の少なくとも一方(つまり、上側の側面部59と下側の側面部59のどちらか一方もしくは両方)には、放熱のための複数のフィン部68が一体に設けられている。そして、少なくとも一方の上下の側面部59のフィン部68間には、第1筐体部61と第2筐体部62とを連結する連結具である連結ねじ69が背面側から挿通される挿通孔70が設けられている。
【0026】
第1筐体部61の背面部57側には、接続操作部71が凹状に設けられている。
【0027】
第2筐体部62の前面部には、中央に光源51が臨む略四角形状の照射窓72が形成され、照射窓72の一側にセンサ表示ユニット52が臨む複数のセンサ孔74,76と複数の表示孔77が設けられている(
図2参照)。
【0028】
第2筐体部62の周辺部の後部側には、第1筐体部61の周辺部の前部内側に嵌合する嵌合部79が突設されている。第2筐体部62が第1筐体部61と嵌合する際に第1筐体部61の左右両側の側面部58と対向する第2筐体部62の位置において、嵌合部79から後方(第1筐体部61の方向)へ向けて連結部80が突出されている。これら連結部80は、第1筐体部61と第2筐体部62を組み合わせた状態で第1筐体部61の受部63の内側に位置される。連結部80には、受部63の挿通孔65に対向する位置に取付孔81が設けられている。そして、支持体21の角度調整孔38および第1筐体部61の挿通孔65を挿通した調整ねじ40が取付孔81に螺着されることで、第1筐体部61と第2筐体部62を着脱不可に連結される(
図5参照)。したがって、支持体21は、灯体16を着脱可能に支持し、灯体16を支持した状態で第1筐体部61と第2筐体部62を着脱不可に連結することになる。
【0029】
第2筐体部62の後部側には、第1筐体部61の挿通孔70に対向する位置に取付孔82が設けられている。取付孔82には第1筐体部61の挿通孔70を挿通した連結ねじ69が螺着され、この連結ねじ69により第1筐体部61と第2筐体部62が連結される。
【0030】
また、光源51としては、可視光を照射する光源が用いられ、例えばLED、水銀ランプ、メタルハライドランプ、蛍光形ランプなどが用いられる。また、光源51としては、紫外光を照射する光源が用いられてもよく、例えば、紫外線LED、水銀ランプ、メタルハライドランプ、蛍光形紫外線ランプ、エキシマランプなどが用いられてもよい。さらに、光源51は、可視光光源と紫外線光源との組み合わせで構成されてもよい。
【0031】
光源51は、第2筐体部62の内側である背面側に着脱可能に取り付けられる。なお、光源51は、光源ケースに収納されることでユニット化され、光源ケースが第2筐体部62の内側である背面側に着脱可能に取り付けられてもよい。光源51や光源ケースは、第1筐体部61の背面部57と、左右両側の側面部58と、上下の側面部59とに囲まれた空間や第2筐体部62の背面側に対して、ねじや爪構造により着脱可能に取り付けられる。さらに、光源51は、第1筐体部61の背面部57と、左右両側の側面部58と、上下の側面部59とに囲まれた空間に取り付けられる形態ではなく、背面部57、左右両側の側面部58、上下の側面部59のいずれかの面に取り付けられてもよい。第1筐体部61もしくは第2筐体部62に取り付けられた光源51は、照射窓72に対向され、照射窓72から前方へ向けて光を照射する。
【0032】
光源51には
図4には図示しない接続ケーブルが接続され、この接続ケーブルの先端に設けられたコネクタが電源ユニット53にコネクタ接続される。
【0033】
また、センサ表示ユニット52は、第2筐体部62の背面側で各孔74,76,77に対向して配置される。センサ表示ユニット52は、第1筐体部61と第2筐体部62のいずれかに取り付けられる。つまり、センサ表示ユニット52は、第1筐体部61の背面部57と、左右両側の側面部58と、上下の側面部59とに囲まれた空間や、背面部57と左右両側の側面部58と上下の側面部59とのいずれかの面や、第2筐体部62の背面側のいずれかに取り付けられる。センサ表示ユニット52は、光源51と同様に、接続ケーブルによって電源ユニット53にコネクタ接続される。
【0034】
センサ表示ユニット52は、基板と、人体を検知する各種のセンサ89、および状況表示をする表示部を備えている。
【0035】
センサ89は、第2筐体部62のセンサ孔76に対向配置され、人体の存在を検知する人感センサ91と、第2筐体部62のセンサ孔74に対向配置され、人体との距離が所定の距離未満となることを検知する近接センサ92とを備えている。近接センサ92は、赤外線を送信する送信部と、赤外線の反射光を受信する受信部とで構成されている。なお、センサ89には、カメラを利用してもよく、画像から人体の存在を検知したり、カメラの画角から人体の距離が所定の距離未満となることを検知することが可能である。
【0036】
表示部は、第2筐体部62の表示孔77に対向配置され、光源51の点灯、消灯に連動して点灯、消灯する青色LEDなどの点灯表示部と、第2筐体部62の表示孔77に対向配置され、灯体16の通電状態に応じて緑色点灯したり人感センサ91および近接センサ92の検知に応じて緑色と赤色で交互点灯するLEDなどの動作表示部とが含まれている。
【0037】
また、電源ユニット53は、電源部と、この電源部を制御する制御部を備えている。電源部は、外部電源から供給される所定の動作電力を、光源51を点灯させる所定の点灯電力、および制御部やセンサ表示ユニット52などに供給する制御電力にそれぞれ変換して供給する。制御部は、電源部による光源51の点灯を制御するとともに、センサ89の検知に基づいて光源51の点灯、消灯を制御する。電源ユニット53は、第1筐体部61の背面部57と、左右両側の側面部58と、上下の側面部59とに囲まれた空間や、背面部57と左右両側の側面部58と上下の側面部59とのいずれかの面や、第2筐体部62の背面側のいずれかに取り付けられる。
【0038】
電源ユニット53は、第1筐体部61の接続操作部71に配置される電源入力部97を備えている。電源入力部97は、外部電源からの給電ケーブルが接続され、外部電源から所定の動作電力が供給される。
【0039】
そして、光源51、センサ表示ユニット52、電源ユニット53の電源部や制御部のそれぞれが、第1筐体部61の背面部57と、左右両側の側面部58と、上下の側面部59とに囲まれた空間や、背面部57と左右両側の側面部58と上下の側面部59とのいずれかの面に取り付けられる場合は、光源51、センサ表示ユニット52、電源ユニット53の電源部や制御部のそれぞれは、第1筐体部61側に配置される第1電気部品である。また、光源51、センサ表示ユニット52、電源ユニット53の電源部や制御部のそれぞれが第2筐体部62の背面側に取り付けられる場合は、光源51、センサ表示ユニット52、電源ユニット53の電源部や制御部のそれぞれは、第2筐体部62側に配置される第2電気部品である。それぞれの配置場所で、第1電気部品か第2電気部品かは異なる。そして、第2電気部品である光源51、センサ表示ユニット52、電源ユニット53の電源部や制御部のそれぞれは、第2筐体部62に対して着脱可能とする交換部品である。
【0040】
次に、照明装置10を被設置部11に設置するには、被設置部11の埋込開口12から引き出される電源ケーブルを図示しない端子台に接続する。灯体16が外された状態にある設置部15を被設置部11の埋込開口12に挿入し、化粧枠28を被設置部11に当接させた状態で、化粧カバー22の開口部43に手を差し込んで各取付金具30を下方に移動させて被設置部11の上面に当接させることにより、化粧枠28と各取付金具30で被設置部11を挟み込み、設置部15を被設置部11に取り付ける。
【0041】
設置部15の電源ユニット53から引き出されている給電ケーブルを灯体16の電源入力部97に接続する。灯体16を支持体21の両側の支持部33間に配置し、支持部33を通じて各ねじ39,40を灯体16に螺着し、灯体16を支持体21に取り付ける。すなわち、軸ねじ39を支持部33の中心軸孔37を通じて第1筐体部61の取付孔64に螺着し、調整ねじ40を支持部33の角度調整孔38および第1筐体部61の挿通孔65を通じて第2筐体部62の取付孔81に螺着し、灯体16を支持体21に取り付ける。
【0042】
軸ねじ39および調整ねじ40を締め付ける前に、軸ねじ39を中心として灯体16を上下方向に回動させ、灯体16の照射窓72の上下方向の向き、つまり上下方向における光照射方向を調整する。そして、調整後には、軸ねじ39および調整ねじ40を締め付け、灯体16を支持体21に固定する。
【0043】
さらに、ジョインタ34を中心として支持体21とともに灯体16を一体に水平方向に回動させ、灯体16の照射窓72の水平方向の向き、つまり水平方向における光照射方向の向きを調整する。
【0044】
そして、設置された照明装置10は、光源51の点灯により、灯体16の照射窓72が向けられた所定の照射領域に光を照射する。
【0045】
また、光源51の点灯中に、光の照射領域に存在する人が光源51をのぞき込むように近接する場合が想定される。このような場合、近接センサ92により、人体が所定の距離未満に存在することを検知すると、光源51を消灯させる。このように構成することで、光源51の光が、人間の目の近傍に照射されることを抑制することができる。
【0046】
また、照明装置10の使用に伴い、先述した交換部品である光源51、センサ表示ユニット52、電源ユニット53などが故障した場合や、寿命となった場合には、これら交換部品を交換する。交換部品は筐体50の内部に配置されているため、第1筐体部61と第2筐体部62を分解する必要がある。なお、ここでの分解とは、1つの部品を2つ以上の部品に分けることをいう。灯体16が支持体21に支持されている状態では、調整ねじ40により第1筐体部61と第2筐体部62とが着脱不可に連結されているため、交換部品の交換はできないようになっている。そのため、交換部品を交換するには、灯体16を支持体21から外す必要がある。
【0047】
灯体16を支持体21から外すには、軸ねじ39および調整ねじ40を灯体16および支持体21から外すことにより灯体16を支持体21から外し、灯体16の電源入力部97に接続されている図示しない外部電源からの給電ケーブルを外す。
【0048】
支持体21から取り外した灯体16は、調整ねじ40による第1筐体部61と第2筐体部62の連結が解除されるが、連結ねじ69により第1筐体部61と第2筐体部62が連結されているため、第1筐体部61と第2筐体部62が不用意に分解するようなことがない。そのため、灯体16を支持体21から取り外す場合だけでなく、灯体16を支持体に21に取り付ける場合にも、灯体16が不用意に分解することがないため作業性がよい。
【0049】
この連結ねじ69については、支持体21に対する灯体16の角度調整可能な範囲内において、設置部15または被設置部11に対向して外部から操作不可となる位置に配置されている。
図6に示すように、連結ねじ69が配置される灯体16の側面部59側が下方に向くように灯体16を最大角度回動させた位置においては、連結ねじ69の頭部を目視することが可能となるが、連結ねじ69を回転操作する操作軸a上に設置部15または被設置部11が位置し、かつ連結ねじ69と設置部15または被設置部11との間に連結ねじ69を回転操作する工具を配置できる距離がないため、連結ねじ69を取り外すことは困難となっている。したがって、支持体21から取り外した灯体16は、連結ねじ69により第1筐体部61と第2筐体部62が連結されているため、第1筐体部61と第2筐体部62が不用意に分解するようなことがない。
【0050】
設置部15から取り外した灯体16は、机面や床面などの作業しやすい場所に置いて交換作業ができる。連結ねじ69を外して第1筐体部61と第2筐体部62を分解し、交換部品と電源ユニット53の電気的な接続から外し、さらに、交換部品を第2筐体部62の背面側から外す。
【0051】
交換する新しい交換部品を第2筐体部62の背面側に取り付け、交換部品を電源ユニット53に電気的に接続し、第1筐体部61と第2筐体部62を組み合わせ、連結ねじ69で第1筐体部61と第2筐体部62を連結する。
【0052】
これにより、灯体16に対する交換部品の交換作業を完了する。この交換部品の交換作業は机面や床面などの作業しやすい場所に置いて行えるため、交換作業を容易に行えるようになり、第1筐体部61から分解した第2筐体部62を落としたり、電源ユニット53に接続されている交換部品の接続ケーブルを介して第2筐体部62がぶら下がることで、電源ユニット53の基板などに負荷を加え、断線や接続不良などの不具合が生じるのを防止できる。
【0053】
交換部品を交換した灯体16は、上述したように、支持体21に取り付け、光照射方向を調整して固定する。
【0054】
上記の交換部品の交換作業は、光源51や、センサ表示ユニット52、電源ユニット53のいずれが交換部品となった場合(故障や寿命となって交換する場合)にも同様に行われる。
【0055】
以上のように、本実施形態の照明装置10によれば、灯体16が支持体21に支持された状態では、第1筐体部61と第2筐体部62が着脱不可に連結され、第1筐体部61と第2筐体部62を分解しての交換部品の交換はできないため、灯体16を支持体21から外すことを作業者に促し、外した灯体16を交換作業の行いやすい場所に移動させることが可能となり、交換作業を行いやすくできる。また、灯体16が支持体21に取り付いた状態では交換作業ができないように構成されているため、不安定な高所での交換作業が行われることがなく、作業者の安全性も確保できる。
【0056】
また、支持体21から取り外した灯体16は、連結ねじ69により第1筐体部61と第2筐体部62が連結されているため、灯体16を移動させる際に、第1筐体部61と第2筐体部62が分解するのを防止できる。
【0057】
さらに、灯体16が支持体21に支持された状態では、灯体16の角度調整可能な範囲内において、連結ねじ69が設置部15または被設置部11に対向して外部から操作不可となる位置に配置されており、連結ねじ69の取り外しが困難となっているため、支持体21から取り外した灯体16の第1筐体部61と第2筐体部62が分解するのを確実に防止できる。
【0058】
なお、支持体21により灯体16を支持した状態で、第1筐体部61と第2筐体部62とを着脱不可に連結する構成は、調整ねじ40に限らず、ピンなどでもよく、第1筐体部61と第2筐体部62を貫通して連結する部材であればよい。
【0059】
また、本実施形態の照明装置10の構成は、被設置部11に直付けする直付形照明装置などにも適用できる。
【0060】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
10 照明装置
11 被設置部
15 設置部
21 支持体
38 角度調整孔
40 調整ねじ
50 筐体
51 光源
61 第1筐体部
62 第2筐体部
65 挿通孔
69 連結具である連結ねじ
81 取付孔
89 センサ