(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】箱詰め装置
(51)【国際特許分類】
B65B 43/38 20060101AFI20240807BHJP
【FI】
B65B43/38 J
(21)【出願番号】P 2020119413
(22)【出願日】2020-07-10
【審査請求日】2023-06-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】立川 聡
(72)【発明者】
【氏名】中村 雄一
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-154344(JP,A)
【文献】特開2001-146210(JP,A)
【文献】特開平08-183517(JP,A)
【文献】特開平07-267201(JP,A)
【文献】特開2010-155647(JP,A)
【文献】特開2011-225245(JP,A)
【文献】特開2008-018943(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 43/00 - 43/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底面と、前記底面から前記底面と直交する方向に延び、前記底面に対向する開口を形成する側面と、前記側面から延びる、前記開口に隣接して配置されるフラップと、を有する、前記開口を側方に向けている状態のダンボール箱に対し、前記開口から物品を詰める箱詰め装置であって、
前記開口を側方に向けている状態で前記ダンボール箱の側方に配置される、前記側面に含まれる互いに対向する第1側面及び第2側面を、前記ダンボール箱の外側から押すことで、前記開口を側方に向けている状態の前記ダンボール箱を挟み込んで保持する保持部と、
前記第1側面と前記第2側面との間を第1方向に延び、前記保持部により保持されている前記開口を側方に向けている状態の前記ダンボール箱の底部に配置される、前記側面に含まれる第3側面、から延びる第1フラップに当接し、前記第1フラップを外側に開く当接部と、
前記当接部が前記第1フラップを開く際に、前記第3側面の一部を下方から支持する支持部材と、
を備え
、
前記支持部材は、前記ダンボール箱を移動させる移動経路内の当接位置と、前記移動経路外の退避位置との間を移動する、
箱詰め装置。
【請求項2】
前記支持部材は、前記第3側面の、前記第1方向における端部のみを支持する、
請求項1に記載の箱詰め装置。
【請求項3】
前記支持部材は、前記第3側面の、前記第1方向における、前記第1側面側の前記端部のみを支持し、
前記当接部は、前記第1方向における前記第1フラップの中央よりも前記第1側面側において、前記第1フラップに当接する
請求項2に記載の箱詰め装置。
【請求項4】
前記支持部材の前記第3側面に接触する部分の前記第1方向における長さは、前記第1フラップと前記第3側面との接続部の長さの1/2以下である、
請求項1から3のいずれか1項に記載の箱詰め装置。
【請求項5】
前記支持部材を、前記保持部により保持されている前記開口を側方に向けている状態の前記ダンボール箱の前記第3側面に当接する
前記当接位置と、前記保持部により保持されている前記開口を側方に向けている状態の前記ダンボール箱の前記第3側面に当接しない
前記退避位置と、の間で移動させる駆動部、を更に備える、
請求項1から4のいずれか1項に記載の箱詰め装置。
【請求項6】
前記開口を上方に向けている状態の前記ダンボール箱を回転させて、前記開口を側方に向けている状態にして、前記保持部が前記ダンボール箱を保持する第1位置に移動させる箱移動部、を更に備え、
前記駆動部は、前記箱移動部が前記ダンボール箱を前記第1位置に移動させる前に、前記支持部材を、前記退避位置から前記当接位置に移動させる、
請求項5に記載の箱詰め装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱詰め装置に関し、特にはダンボール箱に物品を箱詰めする箱詰め装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2019-147582号公報)のように、開口を側方に向けているダンボール箱に、開口に隣接するフラップを外側に開いた状態で、開口から物品を詰める箱詰め装置が知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このような箱詰め装置では、開口を側方に向けているダンボール箱において、開口の下方に配置される側面(下側面と呼ぶ)と連なるフラップ(下フラップと呼ぶ)を外側に開く際に、下フラップが下側面に対して適切な位置(下フラップと下側面との接続部)で折れ曲がらない、下フラップと下側面との接続部と交差する方向に下フラップや下側面に折り目が入る等の不具合が破損する場合がある。
【0004】
本発明の課題は、開口を側方に向けているダンボール箱の、開口下側に配置される下フラップを外側に開く際のダンボール箱の破損や変形等を抑制可能な箱詰め装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1観点に係る箱詰め装置は、開口を側方に向けている状態のダンボール箱に対し、開口から物品を詰める。物品の詰められるダンボール箱は、底面と、側面と、フラップと、を有する。側面は、底面から底面と直交する方向に延び、底面に対向する開口を形成する。フラップは、側面から延び、開口に隣接して配置される。箱詰め装置は、保持部と、当接部と、支持部材と、を備える。保持部は、開口を側方に向けている状態でダンボール箱の側方に配置される、側面に含まれる互いに対向する第1側面及び第2側面を、ダンボール箱の外側から押すことで、開口を側方に向けている状態のダンボール箱を挟み込んで保持する。当接部は、第1側面と第2側面との間を第1方向に延び、保持部により保持されている開口を側方に向けている状態のダンボール箱の底部に配置される、側面に含まれる第3側面、から延びる第1フラップに当接し、第1フラップを外側に開く。支持部材は、当接部が第1フラップを開く際に、第3側面の一部を下方から支持する。
【0006】
第1観点に係る箱詰め装置では、開口を側方に向けている状態のダンボール箱の第1フラップを外向きに(下向きに)開く際に、第1フラップに連なる第3側面の一部が下側から支持される。箱詰め装置が支持部材を有することで、第1フラップが第3側面に対し適切な位置で折り曲がらない、第1フラップや第3側面に、第1フラップと第3側面との接続部と交差する方向に折り目が入る等の不具合の発生を抑制できる。
【0007】
第2観点に係る箱詰め装置は、第1観点の箱詰め装置であって、支持部材は、第3側面の、第1方向における端部のみを支持する。
【0008】
第2観点に係る箱詰め装置では、支持部材が第3側面の端部だけを支持するため、比較的シンプルでコンパクトな構造で、第3側面の支持を実現できる。
【0009】
第3観点に係る箱詰め装置は、第2観点の箱詰め装置であって、支持部材は、第3側面の、第1方向における、第1側面側の端部のみを支持する。当接部は、第1方向における第1フラップの中央よりも第1側面側において、第1フラップに当接する。
【0010】
第3観点に係る箱詰め装置では、支持部材が第3側面を支持する位置が、当接部が第1フラップに当接する位置の近傍であるため、ダンボール箱の破損や変形等の不具合の発生が抑制されやすい。
【0011】
第4観点に係る箱詰め装置は、第1観点から第3観点のいずれかの箱詰め装置であって、支持部材の第3側面に接触する部分の第1方向における長さは、第1フラップと第3側面との接続部の長さの1/2以下である。
【0012】
第4観点に係る箱詰め装置では、支持部材の第3側面に接触する部分の第1方向における長さが比較的短いため、比較的シンプルかつコンパクトな構造で第3側面の支持を実現できる。
【0013】
第5観点に係る箱詰め装置は、第1観点から第4観点のいずれかの箱詰め装置であって、駆動部を更に備える。駆動部は、支持部材を、当接位置と退避位置との間で移動させる。当接位置に配置される支持部材は、保持部により保持されている開口を側方に向けている状態のダンボール箱の第3側面に当接する。退避位置に配置される支持部材は、保持部により保持されている開口を側方に向けている状態のダンボール箱の第3側面に当接しない。
【0014】
第5観点に係る箱詰め装置では、当接位置と退避位置との間で支持部材を移動させることができるため、第1フラップを開いた後のダンボール箱の移動を、支持部材が阻害しにくい。
【0015】
第6観点に係る箱詰め装置は、第5観点の箱詰め装置であって、箱移動部を更に備える。箱移動部は、開口を上方に向けている状態のダンボール箱を回転させて、開口を側方に向けている状態にして、保持部がダンボール箱を保持する第1位置に移動させる。駆動部は、箱移動部がダンボール箱を第1位置に移動させる前に、支持部材を、退避位置から当接位置に移動させる。
【0016】
第6観点に係る箱詰め装置では、回転移動されてくるダンボール箱の第3側面を支持可能な位置に支持部材が予め配置されるため、支持部材が回転移動させてくるダンボール箱の移動を規制し、ダンボール箱を適切な位置に移動させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る箱詰め装置では、開口を側方に向けている状態のダンボール箱の第1フラップを外向きに(下向きに)開く際に、第1フラップに連なる第3側面の一部が下側から支持される。箱詰め装置が支持部材を有することで、第1フラップが第3側面に対し適切な位置で折り曲がらない、第1フラップや第3側面に、第1フラップと第3側面との接続部と交差する方向に折り目が入る等の不具合の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係る箱詰め装置のブロック図である。
【
図3】
図1の箱詰め装置内でのダンボールシート/ダンボール箱及び物品の動きを概略的に示す図である。
【
図4】
図2の箱詰め装置の箱供給機構の製函部において開函されたダンボールシートを左前方側から見た概略斜視図である。
【
図5】
図2の箱詰め装置の箱供給機構の製函部へと供給されるダンボールシートを前方側から見た概略正面図である。
【
図6】
図2の箱詰め装置の箱供給機構の製函部へと供給されるダンボールシートを後方側から見た概略背面図である。
【
図7】
図2の箱詰め装置において、箱供給機構の開函部が、箱供給機構のシート供給部から供給されたダンボールシートを受け取った状態を上方側から見た概略平面図である。
【
図8】
図2の箱詰め装置において、開函部がダンボールシートを開函し終えた状態を上方側から見た概略平面図である。
【
図9】
図2の箱詰め装置の箱供給機構の搬送部を前方側から見た概略正面図であり、第1姿勢変更部が供給するダンボール箱を搬送部が受け取る際の状態を描画している。
【
図10】
図2の箱詰め装置の搬送部を前方側から見た概略正面図であり、搬送部が、受け取ったダンボール箱を搬送ベルトで挟んで保持している状態を描画している。
【
図11A】
図2の箱詰め装置の左側に配置される搬送部の搬送ベルト機構を後方から見た概略背面図であり、支持部材が退避位置に配置されている状態を描画している。
【
図11B】
図2の箱詰め装置の左側に配置される搬送部の搬送ベルト機構を後方から見た概略背面図であり、支持部材が当接位置に配置されている状態を描画している。
【
図12】
図2の箱詰め装置の箱供給機構のフラップ開き部を右前方から見た概略斜視図である。
【
図13】
図2の箱詰め装置において、第1姿勢変更部がダンボール箱を箱供給部へと(第1位置へと)移動させた状態を右後方から見た概略斜視図である。
【
図14】
図2の箱詰め装置において、搬送部がダンボール箱を保持し、フラップ開き部の第4アームが下側のフラップを外側に開いた状態を右後方から見た概略斜視図である。
【
図15】
図2の箱詰め装置において、搬送部がダンボール箱を下方に搬送している状態を右後方から見た概略斜視図である。
【
図16】
図2の箱詰め装置の箱供給部の、ガイド部及びフラップ開き部の第4アームを前方から見た概略正面図である。
【
図17】
図2の箱詰め装置の箱供給部の、ガイド部及びフラップ開き部の第4アームを右側から見た概略右側面図である。
【
図18】
図2の箱詰め装置の箱供給部の、ガイド部及びフラップ開き部の第4アームを右前方から見た概略斜視図である。
【
図19A】
図2の箱詰め装置において、搬送部が搬送するダンボール箱がガイド部にガイドされながらから下方に移動する状態を描画した概略斜視図である。
【
図19B】
図2の箱詰め装置において、搬送部が搬送するダンボール箱がガイド部にガイドされながらから下方に移動する状態を描画した概略斜視図である。
【
図19C】
図2の箱詰め装置において、搬送部が搬送するダンボール箱がガイド部にガイドされながらから下方に移動する状態を描画した概略斜視図である。
【
図19D】
図2の箱詰め装置において、搬送部が搬送するダンボール箱がガイド部にガイドされながらから下方に移動する状態を描画した概略斜視図である。
【
図19E】
図2の箱詰め装置において、搬送部が搬送するダンボール箱がガイド部にガイドされながらから下方に移動する状態を描画した概略斜視図である。
【
図20A】
図2の箱詰め装置において、フラップ開き部がダンボール箱の上蓋側フラップを開く状態を描画した概略右側面図である。
【
図20B】
図2の箱詰め装置において、フラップ開き部がダンボール箱の上蓋側フラップを開く状態を描画した概略右側面図である。
【
図20C】
図2の箱詰め装置において、フラップ開き部がダンボール箱の上蓋側フラップを開く状態を描画した概略右側面図である。
【
図20D】
図2の箱詰め装置において、フラップ開き部がダンボール箱の上蓋側フラップを開く状態を描画した概略右側面図である。
【
図21】
図2の箱詰め装置のフラップ開き部のブロック図である。
【
図22】
図2の箱詰め装置の箱供給部の支持部材がダンボール箱の下部の側面を支持する位置を説明するための、ダンボール箱の下部の側面の平面図である。
【
図23】他の例に係るダンボール箱を後方側から見た概略背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明の一実施形態に係る箱詰め装置について説明する。
【0020】
以下で説明する実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【0021】
以下の説明において、位置関係や向きを説明するため、便宜上、上、下、前(正面)、後(背面)、左、右等の表現を使う場合がある。これらの表現の示す方向は、特記無き場合図中に示した矢印の方向に従う。
【0022】
また、以下の説明において、平行、直交、垂直、水平、鉛直等の表現を用いる場合があるが、これらの表現は、厳密な意味で平行、直交、垂直、水平、鉛直等の関係にある場合に限定されず、得られる結果が大きく変わらない範囲で実質的に平行、直交、垂直、水平、鉛直等の関係にある場合を含む。
【0023】
(1)全体構成
本発明の一実施形態に係る箱詰め装置1の全体概要を、
図1~
図3を参照しながら説明する。
図1は、箱詰め装置1のブロック図である。
図2は、箱詰め装置1の概略斜視図である。
図3は、箱詰め装置1内でのダンボールシートS/ダンボール箱B及び物品Gの動きを概略的に示す図である。
【0024】
箱詰め装置1は、ダンボールシートSを開いてダンボール箱Bを製函し、製函したダンボール箱Bに物品Gを詰め、物品Gの充填されたダンボール箱Bを送り出す。
【0025】
本箱詰め装置1で利用されるダンボール箱B(ダンボールシートS)は、未利用の新品のダンボール箱Bであってもよいし、再利用のダンボール箱Bであってもよい。
【0026】
本実施形態では、物品Gは、スナック菓子等の入っている袋である。ただし、物品Gは、袋で包装された食品に限定されず、包装用の箱に入れられた食品であってもよい。また、物品Gは、食品に限定されるものではなく、食品以外であってもよい。
【0027】
箱詰め装置1は、
図1及び
図2に示すように、第1ハンドリング領域HA1と、第2ハンドリング領域HA2と、を有する。本実施形態では、
図2に示すように、箱詰め装置1の前方側に第1ハンドリング領域HA1が配置され、箱詰め装置1の後方側に第2ハンドリング領域HA2が配置されている。第1ハンドリング領域HA1には、
図1及び
図2に示すように、箱供給機構100及び箱保持/封函機構300が配置される。箱供給機構100は、
図2に示すように、箱保持/封函機構300の上方に配置される。第2ハンドリング領域HA2には、
図1及び
図2に示すように、物品供給機構200が配置される。箱詰め装置1は、
図2に示すようにフレーム10を有する。フレーム10は、箱供給機構100、物品供給機構200、及び箱保持/封函機構300を支持する。
【0028】
箱詰め装置1では、箱供給機構100、物品供給機構200、及び箱保持/封函機構300が連携して動作して、全体として箱詰め装置1として機能する。箱供給機構100、物品供給機構200、及び箱保持/封函機構300の各部の動作は、コントローラ400が制御する(
図1参照)。コントローラ400は、例えば、CPUや記憶装置を有するコンピュータである。コントローラ400は、通信可能に接続される複数のコンピュータを含んでいてもよい。コントローラ400では、CPUが記憶装置に記憶されている箱詰め装置1の制御用プログラムを実行して、箱供給機構100、物品供給機構200、及び箱保持/封函機構300の各部の動作を制御する。なお、箱詰め装置1の動作を制御するコントローラ400は、ソフトウェアで実現されなくてもよく、ハードウェアで実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアが協働することで実現されてもよい。
【0029】
なお、ここでは、箱詰め装置1が、箱供給機構100、箱保持/封函機構300、及び物品供給機構200の3つの機構を含むとして説明を行うが、各機構100,200,300は更に細かな機能部に分割されていてもよい。
【0030】
箱供給機構100、物品供給機構200、及び箱保持/封函機構300の機能について概説する。
【0031】
箱供給機構100は、ダンボール箱Bを製函して箱保持/封函機構300に供給する。具体的には、箱供給機構100は、折り畳まれているダンボールシートSを開函し、底蓋BC(後述する底蓋側フラップF2で形成される蓋)を有するダンボール箱Bに組み立てる。箱供給機構100は、底蓋BCを有するダンボール箱Bを、箱保持/封函機構300内の箱詰位置へと搬送する。
【0032】
なお、ここで、ダンボールシートSを開函するとは、折り畳まれているダンボールシートSを開いて、両端が開口した(筒状の)ダンボール箱Bに成形する動作を意味する。また、以下では、ダンボール箱Bを製函するという用語を用いる場合がある。ここで、ダンボール箱Bを製函するとは、折り畳まれているダンボールシートSを開函して両端が開口したダンボール箱Bに成形し、更にダンボール箱Bに底蓋BCを形成して、底蓋BCを有するダンボール箱Bに組み立てる一連の動作を意味する。また、ここで、箱詰位置とは、製函されたダンボール箱Bに物品Gが充填される位置を意味する。
【0033】
箱供給機構100より開かれたダンボールシートSの一対の開口には、第1開口OP1と、第2開口OP2と、を含む。第1開口OP1は、箱詰位置において、ダンボール箱Bの内部に物品Gを入れるための開口である。第2開口OP2は、底蓋BCで閉鎖されている開口である。第2開口OP2は、箱詰位置でダンボール箱Bの内部に物品Gを詰める際には、底蓋BCで閉鎖されている。箱供給機構100は、開函時には上方に配置されている第1開口OP1が、側方(
図2及び
図3では後方)を向くようにダンボール箱Bを回転させ、回転後のダンボール箱Bを箱保持/封函機構300に供給する。
【0034】
物品供給機構200は、箱詰位置に物品Gを供給するシステムである。具体的には、物品供給機構200は、上流側の工程から供給される物品Gを所定位置に搬送し、所定の個数の一群の物品Gを隣接する物品G同士がお互いに一部重なるように整列させ、箱詰位置で保持されているダンボール箱Bに一群の物品Gを押し込む。
【0035】
箱保持/封函機構300は、箱詰位置においてダンボール箱Bを保持し、物品Gがダンボール箱Bに所定量だけ充填されると、ダンボール箱Bの上蓋を閉めて封函し、封函されたダンボール箱Bを送り出す。具体的には、箱保持/封函機構300は、物品供給機構200が所定量の物品Gをダンボール箱Bに箱詰めする際、箱供給機構100が供給する第1開口OP1を側方に向けているダンボール箱Bを保持する。そして、箱保持/封函機構300は、ダンボール箱Bへの所定量の物品Gの箱詰め完了後に、第1開口OP1が上方を向くようにダンボール箱Bを回転させる。さらに、箱保持/封函機構300は、ダンボール箱Bを搬送しながら第1開口OP1を上蓋UC(後述する上蓋側フラップF1で形成される蓋)で閉じ、上蓋UCで第1開口OP1を閉じたダンボール箱Bを箱詰め装置1外へと排出する。
【0036】
(2)ダンボールシート/ダンボール箱の詳細
折り畳まれているダンボールシートS(開函前のダンボール箱)と、箱供給機構100において開函されたダンボール箱Bと、について、
図4~
図6を参照して説明する。
【0037】
図4は、一対の開口(第1開口OP1及び第2開口OP2)が開いた状態のダンボール箱Bの斜視図である。具体的には、
図4は、箱供給機構100の後述する製函部120において開函されたダンボールシートSを左前方側から見た概略斜視図である。
図5は、折り畳まれた状態のダンボールシートSを一方側から見た図である。
図6は、折り畳まれた状態のダンボールシートSを
図5とは反対側から見た図である。具体的には、
図5は、
図2の箱詰め装置1において、箱供給機構100の後述するシート供給部110から製函部120へと供給されるダンボールシートSを前方側から見た概略正面図である。
図6は、
図2の箱詰め装置1において、箱供給機構100のシート供給部110から製函部120へと供給されるダンボールシートSを後方側から見た概略背面図である。
【0038】
(2-1)ダンボール箱
ダンボール箱B(開函されたダンボールシートS)は、
図4に示すように、側面Tと、上蓋側フラップF1と、底蓋側フラップF2と、を主に有する。
【0039】
側面Tは、一対の開口(第1開口OP1及び第2開口OP2)を有する四角筒状の部分である。側面Tは、ダンボール箱Bの側面を構成する。側面Tは、
図4に示すように、側面T1、側面T2、側面T3、及び側面T4を含む。側面T1、側面T2、側面T3、及び側面T4は、この順番にループ上に連なっている(
図4参照)。要するに、側面T1は側面T2と接続され、側面T2は側面T3と接続され、側面T3は側面T4と接続され、側面T4は側面T1と接続されている。ダンボール箱Bの側面Tの隣接する2つの側面、言い換えれば互いに接続されている2つの側面は直交している。
【0040】
上蓋側フラップF1は、側面Tの第1開口OP1側の縁部に接続されている。上蓋側フラップF1は、第1開口OP1を覆うように折られて、第1開口OP1を閉じるダンボール箱Bの上蓋UCとなる。上蓋側フラップF1は、
図4に示すように、フラップF11、フラップF12、フラップF13、及びフラップF14を含む。フラップF11、フラップF12、フラップF13、及びフラップF14は、それぞれ、長方形形状の平板状部材である。フラップF11は、側面T1との接続部F11aから、接続部F11aに直交する方向(側面T1から離れる方向)に縁部F11bまで延びる。フラップF12は、側面T2との接続部F12aから、接続部F12aと直交する方向に縁部F12bまで延びる。フラップF13は、側面T3との接続部F13aから、接続部F13aと直交する方向に縁部F13bまで延びる。フラップF14は、側面T4との接続部F14aから、接続部F14aと直交する方向に縁部F14bまで延びる。
【0041】
本実施形態では、上蓋側フラップF1のうち、フラップF11及びフラップF13はメジャーフラップで、フラップF12及びフラップF14はマイナーフラップである。メジャーフラップとは、マイナーフラップより長さが長いフラップである。
【0042】
底蓋側フラップF2は、側面Tの第2開口OP2側の縁部に配置されている。底蓋側フラップF2は、第2開口OP2を覆うように折られて、第2開口OP2を閉じるダンボール箱Bの底蓋BCとなる。底蓋側フラップF2は、
図4に示すように、フラップF21、フラップF22、フラップF23、及びフラップF24を含む。フラップF21、フラップF22、フラップF23、及びフラップF24は、それぞれ、長方形形状の平板状部材である。フラップF21~フラップF24のそれぞれは、側面Tの第1開口OP1側の縁部ではなく、側面Tの第2開口OP2側の縁部に配置される以外は、フラップF11~フラップF14と同様であるので、記載の重複を避けるためここでは説明を省略する。
【0043】
(2-2)ダンボールシート
ダンボールシートSは、ダンボール箱Bが平面状に折り畳まれたものである。ダンボールシートSでは、ダンボール箱Bでは四角筒状の側面Tが、平面状に折り畳まれている。ダンボールシートSは、上蓋側フラップF1と、側面Tと、底蓋側フラップF2と、が概ね同一仮想平面に配置される平板状となった状態で、後述する箱供給機構100のシート供給部110のシート貯留部112に貯留されている。
【0044】
具体的には、ダンボールシートSは、側面T1と側面T2との境界部分の折り目と、側面T3と側面T4との境界部分の折り目と、に沿って折り曲げられた状態にある。ダンボールシートSでは、側面T1の内面と側面T2の内面とによって形成される角度が、実質的に0°になるように折り曲げられている。また、ダンボールシートSでは、側面T3の内面と側面T4の内面とによって形成される角度が、実質的に0°になるように折り曲げられている。言い換えれば、ダンボールシートSは、側面T1の内面と側面T2の内面とが近接し、側面T3の内面と側面T4の内面とが近接するように折り畳まれている。また、ダンボールシートSでは、側面T1の内面と側面T4の内面とが実質的に約180°離れた状態になり、側面T2の内面と側面T3の内面とが実質的に約180°離れた状態になるように折り畳まれている。
【0045】
(3)箱詰め装置
箱詰め装置1の箱供給機構100、物品供給機構200、及び箱保持/封函機構300について詳細を説明する。
【0046】
(3-1)箱供給機構
箱供給機構100は、シート供給部110、製函部120、第1姿勢変更部160及び箱供給部170を主に含む。(
図1~
図3参照)。
【0047】
シート供給部110は、ダンボールシートSを貯留し、ダンボールシートSを製函部120に供給する。製函部120は、ダンボールシートSを開函し、底蓋BCを形成してダンボール箱Bを製函する。第1姿勢変更部160は、上向きに開口している第1開口OP1が、側方(後方)を向くようにダンボール箱Bの姿勢を変更する。箱供給部170は、第1姿勢変更部160が姿勢を変更した、第1開口OP1を側方に向けたダンボール箱Bを箱保持/封函機構300に供給する。
【0048】
以下に、シート供給部110、製函部120、第1姿勢変更部160及び箱供給部170について詳細を説明する。
【0049】
(3-1-1)シート供給部
シート供給部110は、
図2及び
図3に示すように、シート貯留部112と、シート昇降機構114と、を主に含む。
【0050】
シート貯留部112には、
図2に示すように、ダンボールシートSが貯留されている。シート貯留部112には、
図3に示すように、上蓋側フラップF1が上側に、底蓋側フラップF2が下側に配置されるように、ダンボールシートSが立てられた状態で貯留されている。また、シート貯留部112には、前方側から見て、側面T3が右側に、側面T2が左側に配置されるような姿勢で、ダンボールシートSが貯留されている。シート貯留部112には、
図2及び
図3に示すように、隣接するダンボールシートSが重なり合うように、ダンボールシートSが前後方向に並べて貯留されている。
【0051】
シート昇降機構114は、シート貯留部112に配置されているダンボールシートSのうち、先頭の(最も後方側の)ダンボールシートSを1枚ずつ保持して上部後方に位置する製函部120へと搬送する。シート昇降機構114は、シート貯留部112に貯留されているダンボールシートSの姿勢を特に変更することなく、ダンボールシートSを製函部120へと搬送する。
【0052】
(3-1-2)製函部
製函部120は、
図1~
図3に示すように、開函部130と、底蓋形成部150と、を主に含む。
【0053】
概説すると、開函部130は、シート昇降機構114が供給するダンボールシートSを受け取り、ダンボールシートSを開いて、四角筒状のダンボール箱Bに変形させる。具体的には、開函部130は、シート昇降機構114が供給するダンボールシートSを受け取り、開函して、第1開口OP1が上方に、第2開口OP2が下方に配置される状態でダンボール箱Bを形成する。なお、本実施形態では、開函部130は、シート昇降機構114が鉛直方向に対して傾いている状態で供給するダンボールシートSを受け取る際に、側面Tが鉛直方向に延びるように姿勢変更する。そして、開函部130は、ダンボールシートSを鉛直方向に立てた状態で、ダンボールシートSを開函する。
【0054】
底蓋形成部150は、開函部130が開函したダンボールシートSの底蓋側フラップF2を閉じて底蓋BCを形成する。底蓋形成部150により底蓋BCが形成されたダンボール箱Bは、底面の一例としての底蓋BCと、底蓋BCから底蓋BCと直交する方向に延び、底蓋BCに対向する第1開口OP1を形成する側面Tと、側面Tから延びる、第1開口OP1に隣接して配置される上蓋側フラップF1と、を有する。
【0055】
以下に、開函部130及び底蓋形成部150について詳細を説明する。
【0056】
(3-1-2-1)開函部
開函部130について、
図1~
図6に加えて、
図7~
図8を参照して説明する。
図7は、開函部130がシート供給部110から供給されたダンボールシートS(開函前のダンボールシートS)を受け取った状態を上方側から見た概略平面図である。
図8は、開函部130がダンボールシートSを開函し終えた状態を上方側から見た概略平面図である。なお、
図7及び
図8では、図面が煩雑になるのを避けるため、ダンボールシートSの上蓋側フラップF1及び底蓋側フラップF2の描画は省略している。
【0057】
開函部130は、第1吸盤131と、第2吸盤132と、第1吸盤131に吸着力を発生させる第1吸引駆動部(図示省略)と、第2吸盤132に吸着力を発生させる第2吸引駆動部(図示省略)と、第1支持部材133と、第2支持部材134と、第1駆動部(図示省略)と、を主に有する(
図7~
図8参照)。第1吸引駆動部及び第2吸引駆動部は、限定するものではないが、例えば真空ポンプである。
【0058】
第1吸盤131は、ダンボールシートSの隣接する側面T1及び側面T2のうち、側面T1を保持する。具体的には、第1吸盤131は、ダンボールシートSの側面T1を吸着して、側面T1を保持する。第1吸盤131は、第1支持部材133に取り付けられ、第1支持部材133により支持されている。第1支持部材133は、形状を限定するものではないが、アーム状の部材である。第2吸盤132は、ダンボールシートSの隣接する側面T1及び側面T2のうち、側面T2を保持する。具体的には、第2吸盤132は、ダンボールシートSの側面T2を吸着して、側面T2を保持する。第2吸盤132は、第2支持部材134に取り付けられ、第2支持部材134により支持されている。第2支持部材134は、形状を限定するものではないが、アーム状の部材である。なお、
図7及び
図8では、第1吸盤131及び第2吸盤132をそれぞれ2つずつ描画しているが、第1吸盤131及び第2吸盤132の数は図示された個数に限定されるものではなく、適宜決定されればよい。
【0059】
第1駆動部(図示省略)は、第1吸盤131と第2吸盤132とを相対移動させる。第1駆動部は、限定するものではないが、エアシリンダや、モータを有する。本実施形態では、第1駆動部は、第1吸盤131の取り付けられた第1支持部材133を所定の回転軸O(
図3参照)周りで旋回させることで、第1吸盤131を第2吸盤132に対して移動させる。回転軸Oは、鉛直方向に延びる。なお、第1駆動部は、第1吸盤131を移動させる代わりに、又は、第1吸盤131を移動させることに加えて、第2支持部材134を所定の回転軸(図示せず)周りで旋回させることで、第2吸盤132を第1吸盤131に対して移動させてもよい。さらに、第1駆動部は、第1支持部材133を所定の回転軸O周りに旋回させる代わりに、図示しないリンク機構等を用いて、第1支持部材133を所定の軌道で移動させてもよい。
【0060】
開函部130は、折り畳まれているダンボールシートSの側面T1を保持している第1吸盤131と、折り畳まれているダンボールシートSの側面T2を保持している第2吸盤132と、を第1駆動部で相対移動させて、第1開口OP1が上方に配置され第2開口OP2が下方に配置される状態でダンボール箱Bを開く(
図7及び
図8参照)。具体的には、第1駆動部は、側面T1の内面と側面T2の内面とのなす角度αが概ね0°から90°に変化するように、第1吸盤131を第2吸盤132に対して相対移動させる(
図7及び
図8参照)。なお、本実施形態では、開函部130は、ダンボールシートSを鉛直方向に立てた状態でダンボールシートSを開函する。そのため、ダンボールシートSの開函完了時には、ダンボール箱Bの第1開口OP1の直下にダンボール箱Bの第2開口OP2が配置される。
【0061】
(3-1-2-2)底蓋形成部
底蓋形成部150は、開函部130が開函したダンボールシートSの底蓋側フラップF2に図示しない閉鎖用部材を接触させて底蓋側フラップF2を閉める。言い換えれば、底蓋形成部150は、開函部130により開函されたダンボールシートSの第2開口OP2に配置される底蓋側フラップF2を閉じて底蓋BCを形成し、底蓋BCを有するダンボール箱Bを製函する。具体的には、底蓋形成部150は、図示しない閉鎖部材で、フラップF21の外面にフラップF22の一部が、フラップF22の外面にフラップF23の一部が、フラップF23の外面にフラップF24の一部が、フラップF24の外面にフラップF21の一部が、それぞれ重なるように底蓋側フラップF2を折り込み、底蓋BCを形成する。言い換えれば、底蓋形成部150は、底蓋側フラップF2をいわゆる卍折りする。
【0062】
なお、上記の底蓋BCの形成方法は一例にすぎない。例えば、底蓋形成部150は、フラップF22及びフラップF24が内側に、フラップF21及びフラップF23が外側に配置されるように底蓋側フラップF2を折り込んでもよい。そして、底蓋形成部150は、図示しないテープ貼付機構で、側面T4と、フラップF21及びフラップF23の境界部分と、側面T2と、に順にテープ(図示せず)を貼付し、ダンボール箱Bの底蓋BCを形成してもよい。
【0063】
底蓋形成部150が底蓋BCを形成したダンボール箱Bは、図示しない移動機構により、第1姿勢変更部160へと後方に搬送される。
【0064】
(3-1-3)第1姿勢変更部
第1姿勢変更部160について、更に
図13を参照しながら説明する。
図13は、第1姿勢変更部160が、ダンボール箱Bを箱供給部170へと移動させた状態を右後方から見た概略斜視図である。具体的には、
図13は、第1姿勢変更部160が、ダンボール箱Bを、箱供給部170の後述する搬送部180がダンボール箱Bを保持する第1位置に移動させた状態を右後方から見た概略斜視図である。なお、第1姿勢変更部160を描画するため、
図13では、ダンボール箱Bを透明であるとして二点鎖線で描画している。また、
図13では、図面が煩雑になるのを避けるため、右側に配置される後述する搬送部180の搬送ベルト機構182や、後述する箱供給部170のフラップ開き部190の描画を省略している。
【0065】
第1姿勢変更部160は、箱移動部の一例である。第1姿勢変更部160は、第1開口OP1を上方に向けている状態のダンボール箱Bを回転させて、第1開口OP1を側方(本実施例では後方)に向けている状態にして、箱供給部170の搬送部180がダンボール箱Bを保持する第1位置に移動させる。
【0066】
第1姿勢変更部160は、製函部120の後方に配置されている(
図2参照)。第1姿勢変更部160は、底蓋形成部150により底蓋BCが形成されたダンボール箱Bを、第1開口OP1が側方を向くように回転させる。具体的には、第1姿勢変更部160は、底蓋形成部150による底蓋BCの形成後に後方へと搬送されてくるダンボール箱Bを、ダンボール箱Bの前方側が上方に移動するように90°回転させる。要するに、第1姿勢変更部160は、ダンボール箱Bの上方に配置されている第1開口OP1が後方を向くように、ダンボール箱Bを左右方向に延びる水平軸周りに90°回転させる。言い換えると、第1姿勢変更部160は、後側に配置されている側面T4が下部に配置されるようにダンボール箱Bを90°回転させる。ダンボール箱Bの回転の結果、回転前にダンボール箱Bの上部後方に配置されていたフラップF14は、下部後方に配置される。
【0067】
第1姿勢変更部160の具体的構成の例を説明する。
【0068】
第1姿勢変更部160は、
図13のように、略板状のフレーム162と、フレーム162に取り付けられた複数の吸盤164と、吸盤164に吸着力を生じさせる吸引駆動部(図示省略)と、フレーム駆動部166と、を主に有する。吸引駆動部は、限定するものではないが、例えば真空ポンプである。フレーム駆動部166は、駆動機構として例えばエアシリンダを有するが、これに限定されるものではなく駆動機構としてモータを有してもよい。フレーム162は、フレーム162の後方側に配置される左右方向に延びる回転軸(図示省略)回りに略90°回転可能に構成されている。
【0069】
第1姿勢変更部160は、底蓋形成部150により底蓋BCが形成されたダンボール箱Bを受け取る。底蓋BCが形成されたダンボール箱Bを受け取る際、第1姿勢変更部160の略板状のフレーム162は、概ね水平面をなす第1状態にある。底蓋BCが形成されたダンボール箱Bは、第1状態のフレーム162上に載置される。第1状態のフレーム162は、フレーム162上に置かれたダンボール箱Bの底蓋BCを下方から支持する。また、図示しない吸引駆動部が駆動されることで、フレーム162に取り付けられた吸盤164は、ダンボール箱Bの底蓋BCを吸引保持する。なお、吸盤164は、フレーム162が第1状態にある状態で、複数の吸盤164が前後方向に、かつ左右2列に並ぶようにフレーム162に取り付けられている。ただし、第1姿勢変更部160の吸盤164の数や配置は一例に過ぎず、適宜設計されればよい。
【0070】
フレーム駆動部166は、第1状態にあるフレーム162を、前記の回転軸回りに90°回転させることで(第1状態におけるフレーム162の前端部が上方に移動するように回転させさせることで)、フレーム162の状態を、略板状のフレーム162が概ね鉛直面をなす第2状態に変更する(
図13参照)。吸盤164がダンボール箱Bの底蓋BCを吸引保持している状態で、フレーム駆動部166が、フレーム162の状態を第1状態から第2状態に変更することで、吸盤164に吸引保持されているダンボール箱Bは、側面T4が下部に配置され、第1開口OP1が後方を向いた状態になる。また、フレーム駆動部166が、フレーム162の状態を第1状態から第2状態に変更することで、吸盤164に吸引保持されているダンボール箱Bは、後述する箱供給部170の搬送部180がダンボール箱Bを保持する第1位置へと移動する。
【0071】
なお、このように第1姿勢変更部160がダンボール箱Bを回転させて第1位置に移動させる際に、後述する支持部材510によりダンボール箱Bの回転移動を規制することが好ましい。支持部材510については後述する。
【0072】
(3-1-4)箱供給部
箱供給部170は、第1開口OP1が後方に向けられたダンボール箱Bを、箱保持/封函機構300に供給する。箱供給部170は、搬送部180と、フラップ開き部190と、支持部材510と、ガイド部520と、主に有する。
【0073】
箱供給部170について、主に
図9~
図22を参照しながら説明する。
【0074】
図9は、搬送部180を前方側から見た概略正面図であり、第1姿勢変更部160が供給するダンボール箱Bを搬送部180が受け取る際の状態を描画している。
図10は、搬送部180を前方側から見た概略正面図であり、受け取ったダンボール箱Bを、搬送部180が、搬送ベルト182aで挟んで保持している状態を描画している。
図11Aは、箱詰め装置1の左側に配置される搬送部180の搬送ベルト機構182を後方から見た概略背面図であり、支持部材510が後述する退避位置P1に配置されている状態を描画している。
図11Bは、箱詰め装置1の左側に配置される搬送部180の搬送ベルト機構182を後方から見た概略背面図であり、支持部材510が後述する当接位置P2に配置されている状態を描画している。
図12は、フラップ開き部190を右前方から見た概略斜視図である。
図14は、搬送部180がダンボール箱Bを保持し、フラップ開き部190の第4アーム194が下側のフラップF14を外側に開いた状態を右後方から見た概略斜視図である。
図15は、搬送部180がダンボール箱Bを下方に搬送している状態を右後方から見た概略斜視図である。
図16は、ガイド部520と、フラップ開き部190の第4アーム194と、を前方から見た概略正面図である。
図17は、ガイド部520及び第4アーム194を右側から見た概略右側面図である。
図18は、ガイド部520及び第4アーム194を右前方から見た概略斜視図である。
図19A~
図19Eは、搬送部180が搬送するダンボール箱Bがガイド部520にガイドされながらから下方に移動する状態を時系列で描画した概略斜視図である。
図20A~
図20Dは、フラップ開き部190がダンボール箱Bの上蓋側フラップF1を開く状態を時系列で描画した概略右側面図である。
図21は、フラップ開き部190のブロック図である。
図22は、支持部材510がダンボール箱Bの側面T4を支持する位置を説明するための、側面T4の平面図である。
【0075】
なお、以上の図面では、図面が煩雑になるのを避けるため、説明に不要な箱詰め装置1の構成やダンボール箱Bの構成の描画を省略している。
【0076】
搬送部180は、第1姿勢変更部160が移動させてくるダンボール箱Bを受け取り、下方の箱詰位置へと搬送する。箱詰位置は、箱保持/封函機構300において、ダンボール箱Bに物品Gが箱詰めされる位置である。フラップ開き部190は、搬送部180の後方に配置されている。フラップ開き部190は、搬送部180が受け取ったダンボール箱Bの上蓋側フラップF1を外側に開く。ダンボール箱Bは、フラップ開き部190により上蓋側フラップF1が外向きに開かれた後、下方の箱詰位置へと搬送される。支持部材510は、フラップ開き部190の第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の一部を下方から支持する。ガイド部520は、搬送部180がダンボール箱Bを下方に搬送する際に、上蓋側フラップF1の移動をガイドし、上蓋側フラップF1が内向きに閉じることを防止する。
【0077】
搬送部180、フラップ開き部190、支持部材510、及びガイド部520について詳細を説明する。
【0078】
(3-1-4-1)搬送部
搬送部180は、一対の搬送ベルト機構182を含む(
図9参照)。
【0079】
一対の搬送ベルト機構182のそれぞれは、左右に間隔を開けて、略左右対称に並べて配置されている。各搬送ベルト機構182は、搬送ベルト182aと、複数のローラ182bと、ローラ182bの少なくとも一部に連結され、連結されたローラ182bを回転させるローラ駆動部(図示せず)と、を主に含む。搬送ベルト182aは、材質を限定するものではないが、例えばゴム製である。各搬送ベルト機構182のローラ182bには、搬送ベルト182aが掛け回されている。ローラ駆動部は、駆動機構の種類を限定するものではないが、例えばモータである。
【0080】
一対の搬送ベルト機構182は、互いに接近するように、また、互いに離反するように、図示しない移動装置を用いて移動可能に構成されている。本実施形態では、搬送ベルト182aは、移動装置により左右方向に移動可能に構成されている。移動装置は、その種類を限定するものではないが、例えば、空気圧を利用したシリンダや、モータである。一対の搬送ベルト機構182は、前方から搬送されてくる第1開口OP1を後方に向けたダンボール箱Bを受け取る際には、一対の搬送ベルト機構182の間にダンボール箱Bが進入可能なように、一対の搬送ベルト機構182はダンボール箱Bの左右方向の幅より離れた状態で待機している(
図9参照)。具体的には、前方から搬送されてくるダンボール箱Bを受け取る際には、一方の搬送ベルト機構182の搬送ベルト182aの保持面182a1と、他方の搬送ベルト機構182の搬送ベルト182aの保持面182a1とは、ダンボール箱Bの左右方向の幅より離れた状態にある。搬送ベルト182aの保持面182a1は、搬送ベルト機構182がダンボール箱Bを保持する際に、ダンボール箱Bの側面Tに接触する面である。上述のコントローラ400は、例えば図示しない光電センサにより一対の搬送ベルト機構182の間にダンボール箱Bが供給されたことを検出すると、一対の搬送ベルト機構182を互いに接近させる(
図10参照)。そして、搬送部180は、一方の搬送ベルト機構182の搬送ベルト182aの保持面182a1と、他方の搬送ベルト機構182の搬送ベルト182aの保持面182a1との間で、ダンボール箱Bの側面Tを挟み込んで保持する。具体的には、搬送部180は、一方の搬送ベルト機構182の搬送ベルト182aの保持面182a1を側面T3に、他方の搬送ベルト機構182の搬送ベルト182aの保持面182a1を側面T1に接触させて、ダンボール箱Bを挟み込み、ダンボール箱Bを保持する。言い換えれば、搬送部180は、第1開口OP1を後方に向けている状態でダンボール箱Bの側方(ここでは左側方及び右側方)に配置される、互いに対向する側面T1及び側面T3を、ダンボール箱Bの外側から押すことで、第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bを挟み込んで保持する。
【0081】
搬送部180は、フラップ開き部190が上蓋側フラップF1を開く際に、ダンボール箱Bを挟み込んで保持する。
【0082】
また、搬送部180は、一対の搬送ベルト182aの間にダンボール箱Bが挟み込まれた状態でローラ駆動部を動作させることで、ダンボール箱Bを下方に搬送する。具体的には、搬送部180は、ローラ駆動部を動作させることで、前方側から見て、右側に配置された搬送ベルト182aを反時計方向に、左側に配置された搬送ベルト182aを時計方向に回転させて、搬送ベルト182a間に挟まれたダンボール箱Bを下方へと搬送する(
図10中の矢印参照)。
【0083】
(3-1-4-2)フラップ開き部
フラップ開き部190は、
図12及び
図21のように、第1アーム191、第2アーム192、第3アーム193、第4アーム194、エアノズル195、第1アーム駆動部191a、第2アーム駆動部192a、第3アーム駆動部193a、第4アーム駆動部194a、及び遮断弁195aを含む。第4アーム194は、当接部の一例であり、搬送部180により保持されている第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bの底部に配置される側面T4から延びるフラップF14に当接し、フラップF14を外側に開く。
【0084】
第1アーム駆動部191a、第2アーム駆動部192a、第3アーム駆動部193a、及び第4アーム駆動部194aは、それぞれ、第1アーム191、第2アーム192、第3アーム193、及び第4アーム194に対応している。第1アーム駆動部191a、第2アーム駆動部192a、第3アーム駆動部193a、及び第4アーム駆動部194aのそれぞれは、対応するアームに後述させるような動作を実行させる駆動部である。アーム駆動部191a~194aは、駆動機構として、例えばエアシリンダを有する。ただし、アーム駆動部191a~194aは、エアシリンダ以外の駆動機構、例えばモータを有してもよい。エアノズル195は、圧縮空気を送る図示しないチューブと連通している。チューブには遮断弁195aが設けられており、遮断弁195aが開いている時には、エアノズル195から圧縮空気が噴き出す。遮断弁195aが閉じられている時には、エアノズル195からは圧縮空気は噴き出さない。
【0085】
第1アーム191、第2アーム192、第3アーム193、第4アーム194、及びエアノズル195の機能について説明する。
【0086】
第1アーム191は、フラップF11を開くためのアームである。第1アーム191は、所定のタイミングで第1アーム駆動部191aにより動かされ、フラップF11が外側に倒れるように、フラップF11の内面を外向きに押す。
【0087】
第2アーム192は、フラップF12を開くためのアームである。第2アーム192は、所定のタイミングで第2アーム駆動部192aにより動かされ、フラップF12が外側に倒れるように、フラップF12の内面を外向きに押す。第2アーム192は、フラップF12が外側に倒れるように、フラップF12の内面を上向きに押す。なお、第2アーム192には、
図15のように、エアノズル195が設けられている。エアノズル195は、所定のタイミングで左方向及び右方向に空気を吹き出す。
【0088】
第3アーム193は、フラップF13を開くためのアームである。第3アーム193は、所定のタイミングで第3アーム駆動部193aにより動かされ、フラップF13が外側に倒れるように、フラップF13の内面を外向きに押す。
【0089】
第4アーム194は、フラップF14を開くためのアームである。第4アーム194は、所定のタイミングで第4アーム駆動部194aにより動かされ、フラップF14が外側に倒れるように、フラップF14の内面を外向きに押す。つまり、第4アーム194は、フラップF14の内面に当接し、フラップF14を外側に開く。
【0090】
なお、本実施形態では、第4アーム194は、後述する理由から、好ましくは、左右方向におけるフラップF14の中央(
図14中の一点鎖線で示した線C参照)よりも左側においてフラップF14に当接し、フラップF14を外側に開く(
図14参照)。言い換えれば、第4アーム194は、好ましくは、左右方向における、フラップF14の中央よりも側面T1側において、フラップF14に当接し、フラップF14を外側に開く(
図14参照)。なお、左右方向は、第1方向の一例である。第1方向は、フラップF14と接続される側面T4が、側面T4に隣接する側面T1と側面T3との間で延びる方向である。言い換えれば、第1方向は、フラップF14と側面T4との接続部F14aの延びる方向である。位置を限定するものではないが、第4アーム194は、例えば、左右方向において、フラップF14の側面T1側の端(すなわち左端)から、フラップF14と側面T4との接続部F14aの長さLの約1/4の部分に当接してフラップF14を外側に開く。
【0091】
次に、第1アーム191、第2アーム192、第3アーム193、第4アーム194の動作、及び、エアノズル195の空気の噴き出しのタイミングについて、
図20A~
図20Bを参照しながら説明する。なお、ここで説明するフラップ開き部190の動作の説明は、一例に過ぎず、例えば、その動作の順序は、矛盾の無い範囲で適宜変更されてもよい。
【0092】
搬送部180がダンボール箱Bを受け取り、搬送部180が一対の搬送ベルト182aでダンボール箱Bを挟み込んで保持すると、コントローラ400は、以下の順序でアーム191~194、及びエアノズル195を動作させる。
【0093】
なお、前提として、フラップ開き部190が上蓋側フラップF1を開く動作を開始する前には、アーム191~194は、
図20Aで示すような待機位置で待機している。待機位置で待機しているアーム191~194は、上蓋側フラップF1には通常接触していない。また、フラップ開き部190が上蓋側フラップF1を開く動作を開始する前には、遮断弁195aは閉じられており、エアノズル195からは空気が吹き出していない。フラップ開き部190が上蓋側フラップF1を開く動作を開始する前には、上方に配置されるフラップF12は、第1姿勢変更部160によるダンボール箱Bの回転に伴う遠心力と、重力との影響により、一般に内側に倒れた状態になっている場合が多い(
図20A参照)。
【0094】
コントローラ400は、初めに、
図20Bのように、第2アーム192がフラップF12を上方に開くように第2アーム駆動部192aを制御する。また、このタイミングで、コントローラ400は、閉じられていた遮断弁195aを開き、エアノズル195から左右方向に(言い換えれば、メジャーフラップF11,F13に向かって)空気を吹き出させる。
【0095】
次に、コントローラ400は、
図20Cのように、第1アーム191がフラップF11を左方に開き、第3アーム193がフラップF13を右方に開くように、第1アーム駆動部191a及び第3アーム駆動部193aを制御する。コントローラ400は、第1アーム191がフラップF11を左方に開き、第3アーム193がフラップF13を右方に開くと、遮断弁195aを閉じてエアノズル195からのエアの吹き出しを停止する。
【0096】
次に、コントローラ400は、
図20Dのように、第4アーム194がフラップF14を下方に開くように、第4アーム駆動部194aを制御する。なお、第4アーム194がフラップF14を開く際には、支持部材510が側面T4の一部を下方から支持する。支持部材510による側面T4の支持については後述する。
【0097】
搬送部180は、以上のようなアーム191~194の動作により上蓋側フラップF1が開かれると、ダンボール箱Bを下方の箱詰位置へと搬送する。
【0098】
(3-1-4-3)支持部材
支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、フラップF14と接続部F14aを介して接続される側面T4の一部を下方から支持する部材である。
【0099】
形状を限定するものではないが、本実施形態では、支持部材510は略V字形状の部材である(
図11A及び
図11B参照)。ただし、これに限定されるものではなく、支持部材510は、略L字形状の部材であっても、略I字形状の部材である。V字形状の支持部材510の一端は、支持部材駆動部512の回転軸に連結されている(
図11A及び
図11B参照)。支持部材駆動部512は、支持部材510を回転駆動する。なお、支持部材駆動部512は、例えば回転軸をモータで回転させるが、これに限定されるものではなくエアシリンダで回転軸を回転させてもよい。支持部材駆動部512は、例えば
図11Aのように、搬送部180の一対の搬送ベルト機構182の一方に取り付けられている。ただし、これに限定されるものではなく、支持部材駆動部512は、搬送ベルト機構182以外の部分(例えば、箱詰め装置1のフレーム10)に取り付けられてもよい。
【0100】
支持部材駆動部512は、回転軸を回転させて、支持部材510を、退避位置P1(
図11A参照)と当接位置P2(
図11B参照)との間で移動させる。
【0101】
当接位置P2に配置される支持部材510は、搬送部180により保持されている第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bの側面T4に当接する。言い換えれば、当接位置P2に配置される支持部材510は、搬送部180により保持されている第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bの側面T4の下方に配置される。さらに言い換えれば、当接位置P2に配置される支持部材510は、搬送部180がダンボール箱Bを移動させる移動経路内に配置される。
【0102】
一方、退避位置P1に配置される支持部材510は、搬送部180により保持されている第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bの側面T4に当接しない。言い換えれば、退避位置P1に配置される支持部材510は、搬送部180により保持されている第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bの側面T4の下方には配置されない。さらに言い換えれば、退避位置P1に配置される支持部材510は、搬送部180がダンボール箱Bを移動させる移動経路外に配置される。
【0103】
コントローラ400は、搬送部180が第1姿勢変更部160からダンボール箱Bを受け取り、フラップ開き部190の第4アーム194がフラップF14に当接してフラップF14を外側に開く前に、支持部材駆動部512を駆動して、退避位置P1に配置されていた支持部材510を、当接位置P2に移動させる(
図14参照)。このように構成される結果、第4アーム194がフラップF14を外側に開く際に、側面T4が下方から支えられる。そのため、第4アーム194が、フラップF14を、側面T4に対して接続部F14aに沿って(すなわち適切な位置で)折り曲げることが容易である。また、第4アーム194がフラップF14を側面T4に対して接続部F14aに沿って折り曲げることが容易であることから、フラップF14を開く際の側面T4やフラップF14の変形や損傷は起こりにくい。
【0104】
なお、フラップF14を開く際の側面T4やフラップF14の変形や損傷を抑制するという観点からは、第4アーム194にフラップF14を開く動作を実行させる前に、支持部材510は、退避位置P1から当接位置P2に移動させられればよい。
【0105】
しかし、本実施形態では、第1姿勢変更部160がダンボール箱Bを回転させて、ダンボール箱Bを第1位置に移動させる前に、支持部材510が当接位置P2に移動させられることが好ましい。このように構成されることで、第1姿勢変更部160によるダンボール箱Bの回転移動を、側面T4に支持部材510を接触させて規制し、ダンボール箱Bの吸盤164による保持が遠心力で解除され、ダンボール箱Bが不適切な位置に移動してしまうというような不具合の発生を抑制することができる。
【0106】
以下に、当接位置に配置される支持部材510がダンボール箱Bの側面T4を支持する場所等について、
図22を参照しながら説明する。
【0107】
本実施形態では、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の左右方向(すなわち第1方向)における端部A1(
図22参照)のみを支持する。言い換えれば、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の左右方向における端部A1の下方にのみ配置される。特に、本実施形態の支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の左右方向における端部A1の下方の、前方縁部近傍のみに配置される(
図22参照)。なお、側面T4の左右方向における端部A1とは、ここではフラップF14の左右方向の一方の端から、フラップF14と側面T4との接続部F14aの長さLの40%までの領域を意味する。逆に言えば、本実施形態では、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の左右方向における中央部A2(
図22参照)以外を支持する。言い換えれば、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の左右方向における中央部以外の下方に配置される。側面T4の左右方向における中央部A2とは、フラップF14の左右方向の中心から左右方向に、それぞれ接続部F14aの長さLの10%の領域を意味する。
【0108】
ただし、これに限定されるものではなく、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の左右方向における中央部A2も含めて支持してもよい。例えば、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、左右方向において側面T4の左半分を支持してもよい。また、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、左右方向において側面T4の全体を支持してもよい。
【0109】
ただし、第4アーム194がフラップF14を開く際に、支持部材510が左右方向において広い範囲を支持しようとすると、支持部材510が大型化し、また支持部材駆動部512には大きな駆動力が求められる。そのため、支持部材510に関連する構造が大型化しやすい。そのため、支持部材510の側面T4に接触する部分の左右方向における長さは、フラップF14と側面T4との接続部F14aの長さLの1/2以下であることが好ましい。また、側面T4をしっかりと支持するという観点からは、支持部材510の側面T4に接触する部分の左右方向における長さは、フラップF14と側面T4との接続部F14aの長さLの15%以上であることが好ましい。
【0110】
なお、支持部材510は、側面T4の左右方向における端部A1のみを支持する際に、側面T4の左右方向における端部A1の全体を支持してもよいし、側面T4の左右方向における端部A1の一部を支持してもよい。支持部材510は、好ましくは、フラップF14の左右方向の一方の端から、フラップF14と側面T4との接続部F14aの長さLの15%までの部分を少なくとも支持する。より好ましくは、支持部材510は、フラップF14の左右方向の一方の端から、フラップF14と側面T4との接続部F14aの長さLの20%までの部分を少なくとも支持する。
【0111】
本実施形態では、支持部材510は、側面T4の左右方向における左側の端部A1のみを支持する。言い換えれば、支持部材510は、側面T4の左右方向における側面T1側の端部A1のみを支持する。さらに言い換えれば、支持部材510は、左右方向において、接続部F14aの中心に対して、第4アーム194がフラップF14に当接する側と同じ側(左側、側面T1側)でのみ側面T4を支持する。このように、支持部材510が側面T4を支持する位置を、第4アーム194がフラップF14に当接する位置の近傍に配置することで、側面T4やフラップF14の破損や変形等の不具合の発生が抑制されやすい。
【0112】
(3-1-4-4)ガイド部
ガイド部520は、フラップ開き部190が上蓋側フラップF1を開いた後、搬送部180が箱保持/封函機構300の箱詰位置へとダンボール箱Bを下方に搬送する際に、フラップ開き部190が開いた上蓋側フラップF1を外側に開いた状態で維持する。具体的には、ガイド部520は、移動するダンボール箱Bに対して後方側に配置され、フラップF11~F14が第1開口OP1を閉じるように接続部F11a~F14a周りに回動することを防止する。
【0113】
ガイド部520は、
図18のように、左右に分割された一対のメインガイド522と、サブガイド526と、補助ガイド524と、を含む。
【0114】
一対のメインガイド522は、上部から下部に向かって前方側に張り出すように傾斜する第1部分522aと、第1部分522aの下方に配置される鉛直面である第2部分522bと、を含む。
【0115】
メインガイド522の全体を鉛直面とするのではなく、メインガイド522の上部に第1部分522aを設けたことで(メインガイド522の上部を下方側に比べて後方側に配置したことで)ダンボール箱Bの各フラップF11~F14の下端がメインガイド522のガイド面(前面)に案内されず、メインガイド522の上端に引っ掛かる等の不具合を抑制することができる。
【0116】
しかし、メインガイド522に傾斜部分を設け、メインガイド522の上部を下方側に比べて後方側に配置したことで、フラップF14がメインガイド522にガイドされる前に(フラップF14の回動をメインガイド522が抑制可能な位置までフラップF14が移動してくる前に)回動し、第1開口OP1の一部を閉鎖してしまうおそれがあることが見出された。
【0117】
そこで、本実施形態では、フラップF14の回動を抑制するために、フラップF14の回動を抑制する部分については、傾斜部分(
図18中の符号526aの部分)を小さくして、メインガイド522の第2部分522bの上端に対して、鉛直部分(
図18中の符号526bの部分)の上端をより上方に配置したサブガイド526を配置している。言い換えれば、本実施形態では、フラップF14の回動を抑制するために、フラップF14の回動を抑制する部分については、サブガイド526の鉛直部分526bの上端を、メインガイド522の第2部分522bの上端よりも、フラップF14を外側に開く第4アーム194の近傍に配置している。その結果、第4アーム194により開かれたフラップF14は、比較的早い段階でサブガイド526(サブガイド526の鉛直部分526b)によりガイドされる。サブガイド526は、メインガイド522に取り付けられている。
【0118】
しかし、このようなサブガイド526を設けても、
図23のような、側面T4とフラップF14との接続部F14aの長さより、フラップF14の端部側(接続部F14aに対する遠位側)の長さが短いダンボール箱B’を用いる場合には、フラップF14がサブガイド526にガイドされる前に(フラップF14の回動をサブガイド526が抑制可能な位置までフラップF14が移動してくる前に)回動し、第1開口OP1の一部を閉鎖してしまうおそれがあることが見出された。
【0119】
そこで、本実施形態では、サブガイド526の上端に、サブガイド526から右側(左右方向における、ガイド部520がガイドするフラップF14の中央側)に張り出す補助ガイド524を設けている。この結果、
図19Aから
図19Eに描画されているように、搬送部180によるダンボール箱Bの下方への搬送中、第4アーム194により外側に開かれたフラップF14は(フラップF12も)、補助ガイド524、サブガイド526、メインガイド522に順にガイドされる。その結果、箱供給機構100は、第1開口OP1がフラップF14により塞がれていない状態で、ダンボール箱Bを箱保持/封函機構300に供給することができる。
【0120】
(3-2)物品供給機構
物品供給機構200は、物品搬入部210と、物品整列部220と、物品押込部230と、を主に含む(
図1~
図3参照)。
【0121】
物品搬入部210は、上流側の工程から供給された物品Gの供給を受けて物品整列部220まで搬送する。物品整列部220は、物品Gを集積しながら所定位置まで搬送する。物品押込部230は、物品整列部220で整列された物品Gを、前後方向に移動する押し込み部材235によって押し、箱保持/封函機構300内の箱詰位置に置かれているダンボール箱B内に押し込んで箱詰めする。
【0122】
(3-3)箱保持/封函機構
箱保持/封函機構300は、箱保持部310と、第2姿勢変更部320と、封函部330と、を主に含む(
図1~
図3参照)。
【0123】
箱保持部310は、箱供給機構100の供給する第1開口OP1を後方に向けたダンボール箱Bを受け取り、物品供給機構200が所定数の物品Gをダンボール箱Bに詰め込む際、ダンボール箱Bを保持する。第2姿勢変更部320は、ダンボール箱Bに対する物品Gの箱詰めが完了した後に、ダンボール箱Bの第1開口OP1が上を向くように姿勢を変更する。封函部330は、第2姿勢変更部320が姿勢を変更したダンボール箱Bを搬送しながら、ダンボール箱Bの第1開口OP1のフラップF1を閉じて上蓋UCを形成する。例えば、封函部330は、コンベア332により搬送されていくダンボール箱Bの上蓋側フラップF1を、フラップF12及びフラップF14が内側に、フラップF11及びフラップF13が外側に配置されるように折り、テープ貼付機構334で、側面T2と、フラップF11及びフラップF13の境界部分と、側面T4と、に順にテープ(図示せず)を貼付し、ダンボール箱Bの上蓋UCを形成する。
【0124】
(4)特徴
(4-1)
本実施形態の箱詰め装置1は、第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bに対し、第1開口OP1から物品Gを詰める。物品Gの詰められるダンボール箱Bは、底面の例としての底蓋BCと、側面Tと、フラップの例としての上蓋側フラップF1と、を有する、側面Tは、底蓋BCから底蓋BCと直交する方向に延び、底蓋BCに対向する第1開口OP1を形成する。上蓋側フラップF1は、側面Tから延び、第1開口OP1に隣接して配置される。箱詰め装置1は、保持部の一例としての搬送部180と、当接部の一例としての第4アーム194と、支持部材510と、を備える。搬送部180は、第1開口OP1を側方に向けている状態でダンボール箱Bの側方に配置される、側面Tに含まれる互いに対向する側面T1及び側面T3を、ダンボール箱Bの外側から押すことで、第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bを挟み込んで保持する。第4アーム194は、側面T1と側面T3との間を第1方向(本実施形態では左右方向)に延び、搬送部180により保持されている第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bの底部に配置される、側面Tに含まれる側面T4、から延びるフラップF14に当接し、フラップF14を外側に開く。支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の一部を下方から支持する。なお、ここでは、側面T1は第1側面の一例であり、側面T2は第2側面の一例であり、側面T4は第3側面の一例である。
【0125】
本実施形態の箱詰め装置1では、第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱BのフラップF14を外向きに(下向きに)開く際に、フラップF14に連なる側面T4の一部が下側から支持される。箱詰め装置1が支持部材510を有することで、フラップF14が側面T4に対し適切な位置で折り曲がらない、フラップF14や側面T4に、フラップF14と側面T4との接続部F14aと交差する方向に折り目が入る等の不具合の発生を抑制できる。
【0126】
(4-2)
本実施形態の箱詰め装置1では、支持部材510は、側面T4の第1方向(本実施形態では左右方向)における端部A1のみを支持する。
【0127】
本実施形態の箱詰め装置1では、支持部材510が側面T4の端部A1だけを支持するため、比較的シンプルでコンパクトな構造で、側面T4の支持を実現できる。
【0128】
(4-3)
本実施形態の箱詰め装置1では、支持部材510は、側面T4の、第1方向(本実施形態では左右方向)における、側面T1側の端部A1のみを支持する。第4アーム194は、第1方向におけるフラップF14の中央よりも側面T1側において、フラップF14に当接する。
【0129】
本実施形態の箱詰め装置1では、支持部材510が側面T4を支持する位置が、第4アーム194がフラップF14に当接する位置の近傍であるため、ダンボール箱Bの破損や変形等の不具合の発生が抑制されやすい。
【0130】
なお、上記実施形態では、支持部材510が側面T4の第1方向における側面T1側の端部A1のみを支持し、第4アーム194が第1方向におけるフラップF14の中央よりも側面T1側においてフラップF14に当接する場合を例に説明している。ただし、この構成は例示に過ぎず、支持部材510が側面T4の第1方向における側面T3側(右側)の端部A1のみを支持し、第4アーム194が第1方向におけるフラップF14の中央よりも側面T3側(右側)においてフラップF14に当接しても同様の効果が得られる。
【0131】
(4-4)
本実施形態の箱詰め装置1では、支持部材510の側面T4に接触する部分の第1方向(本実施形態では左右方向)における長さは、フラップF14と側面T4との接続部F14aの長さLの1/2以下である。
【0132】
本実施形態の箱詰め装置1では、支持部材510の側面T4に接触する部分の第1方向における長さが比較的短いため、比較的シンプルかつコンパクトな構造で側面T4の支持を実現できる。
【0133】
(4-5)
本実施形態の箱詰め装置1は、駆動部の一例としての支持部材駆動部512を備える。支持部材駆動部512は、支持部材510を、当接位置P2と退避位置P1との間で移動させる。当接位置P2に配置される支持部材510は、搬送部180により保持されている第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bの側面T4に当接する。退避位置P1に配置される支持部材510は、搬送部180により保持されている第1開口OP1を側方に向けている状態のダンボール箱Bの側面T4に当接しない。
【0134】
本実施形態の箱詰め装置1では、当接位置P2と退避位置P1との間で支持部材510を移動させることができるため、フラップF14を開いた後のダンボール箱Bの移動を、支持部材510が阻害しにくい。
【0135】
(4-6)
本実施形態の箱詰め装置1は、箱移動部の一例としての第1姿勢変更部160を備える。第1姿勢変更部160は、第1開口OP1を上方に向けている状態のダンボール箱Bを回転させて、第1開口OP1を側方に向けている状態にして、搬送部180がダンボール箱Bを保持する第1位置に移動させる。支持部材駆動部512は、第1姿勢変更部160がダンボール箱Bを第1位置に移動させる前に、支持部材510を、退避位置P1から当接位置P2に移動させる。
【0136】
本実施形態の箱詰め装置1では、回転移動されてくるダンボール箱Bの側面T4を支持可能な位置に支持部材510が予め配置されるため、支持部材510が回転移動させてくるダンボール箱Bの移動を規制し、ダンボール箱Bを適切な位置に移動させることができる。
【0137】
(5)変形例
以下に、上記実施形態の変形例を示す。なお、以下で示す各変形例の一部又は全部の構成は、互いに矛盾しない限り、他の各変形例の一部又は全部の構成と任意に組み合わされてもよい。
【0138】
(5-1)変形例A
上記実施形態では、第1姿勢変更部160が第1開口OP1を上方に向けているダンボール箱Bを回転させることで、搬送部180がダンボール箱Bを保持する第1位置に第1開口OP1を側方に向けたダンボール箱Bを移動させる。
【0139】
しかし、箱供給部170(搬送部180)に対するダンボール箱Bの供給の態様は、このような態様に限定されない。例えば、第1姿勢変更部160に代えて、第1開口OP1を側方に向けたダンボール箱Bを水平移動させる、図示しない搬送機構(例えばコンベア)が、搬送部180にダンボール箱Bを供給してもよい。このような場合にも、第4アーム194がフラップF14を外側に開く際に、支持部材510が側面T4を下方から支持することで、ダンボール箱BのフラップF14や側面T4の損傷や変形を抑制できる。
【0140】
(5-2)変形例B
上記実施形態では、支持部材510が支持部材駆動部512により移動可能に構成されている。
【0141】
しかし、このような態様に限定されるものではなく、支持部材510は不動の部材であってもよい。そして、搬送部180がダンボール箱Bを水平方向にも動かすことが可能に構成され、フラップ開き部190が上蓋側フラップF1を開いた後に、支持部材510がダンボール箱Bの移動を妨げることがない位置に、搬送部180がダンボール箱Bを移動させてもよい。ただし、このような構成にする場合、一般的には搬送部180の構造が複雑化/大型化しやすい。そのため、上記実施形態のように、支持部材駆動部512が、支持部材510を、退避位置P1と当接位置P2との間で移動させるように構成されることが好ましい。
【0142】
(5-3)変形例C
上記実施形態の箱詰め装置1では、製函部120が、シート供給部110により供給されるダンボールシートSを開函し、開口OP1,OP2が上下に配置される筒状のダンボール箱Bを成形する。ただし、箱詰め装置1のシート供給部110及び製函部120の機能は、上記実施形態のものに限定されない。
【0143】
例えば、製函部120は、シート供給部110により供給されるダンボールシートSを開函し、開口OP1,OP2が前後に配置される筒状のダンボール箱Bを成形するよう構成されてもよい。このように箱詰め装置1が構成される場合には、第1開口OP1が上部に配置されている製函後のダンボール箱Bを、第1開口OP1が側方を向くように回転させる工程が不要になる。
【0144】
(5-4)変形例D
上記実施形態では、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の第1方向(ここでは左右方向)における端部A1のみを支持するが、支持部材510が側面T4を支持する場所は、このような場所に限定されるものではない。例えば、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の第1方向(ここでは左右方向)における中央部A2だけを支持してもよい。
【0145】
ただし、側面T4の第1方向における端部A1だけを支持する場合、例えば上記実施形態のように、搬送部180の搬送ベルト機構182に支持部材510を(支持部材510を支持する支持部材駆動部512を)取り付けることができる。つまり、側面T4の第1方向における端部A1だけを支持する場合には、比較的シンプルな構造で支持部材510を箱詰め装置1に設けることができる。一方、側面T4の第1方向における中央部A2だけを支持する場合には、一般的に、支持部材510の取り付け場所を確保することが難しく、箱詰め装置1の構造が複雑化する場合がある。
【0146】
このような観点からは、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の第1方向において、中央部A2のみではなく、端部A1及び中央部A2を支持することが好ましい。より好ましくは、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の第1方向における端部A1のみを支持することが好ましい。
【0147】
(5-5)変形例E
上記実施形態では、支持部材510は、第4アーム194がフラップF14を開く際に、側面T4の第1方向(ここでは左右方向)における側面T1側(左側)の端部A1のみを支持するが、支持部材510が側面T4を支持する場所は、このような場所に限定されるものではない。
【0148】
例えば、搬送部180の2つの搬送ベルト機構182には、いずれも支持部材510及び支持部材駆動部512が設けられてもよい。そして、支持部材510は、側面T4の第1方向(ここでは左右方向)における側面T1側(左側)の端部A1と、側面T4の左右方向における側面T3側(右側)の端部A1と、の両方を支持してもよい。このように構成される場合には、側面T4がよりしっかりと支持されやすい。
【0149】
(5-6)変形例F
上記実施形態では、支持部材510の側面T4と当接する部分の形状は、略棒状であるが、支持部材510の側面T4と当接する部分の形状は、このような形状に限定されるものではない。
【0150】
例えば、
図22に二点鎖線で示すように、支持部材510’の側面T4と当接する部分の形状を平板状とすることで、側面T4を広いエリアでしっかりと支持できる。ただし、支持部材の側面T4と当接する部分の形状を、棒状ではなく、比較的大きな平板状とした場合には、支持部材周りの構造が大型化・複雑化しやすいため、このような観点からは、支持部材のサイズは比較的小さいことが好ましい。
【0151】
(5-7)変形例G
上記実施形態では、支持部材駆動部512は、前後方向に延びる軸回りで支持部材510を回転させて、支持部材510を退避位置P1と当接位置P2との間で移動させるが、支持部材駆動部512による支持部材510の移動の態様は、このような態様に限定されない。
【0152】
例えば、支持部材駆動部512は、上下方向に延びる軸回りで支持部材510を回転させて、支持部材510を退避位置と当接位置との間で移動させてもよい。また、例えば、支持部材駆動部512は、支持部材510を左右方向に直線運動させることで、支持部材510を退避位置と当接位置との間で移動させてもよい。
【0153】
(5-8)変形例H
上記実施形態では、搬送部180が、フラップ開き部190が上蓋側フラップF1を開く間、ダンボール箱Bを保持し、その後ダンボール箱Bを下方に移動させる。しかし、これに限定されるものではなく、フラップ開き部190が上蓋側フラップF1を開く間にダンボール箱Bを保持する構成と、上蓋側フラップF1を開いた後にダンボール箱Bを下方に搬送する構成とは、別の構成であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0154】
本発明は、開口を側方に向けているダンボール箱に対し、開口に隣接するフラップを外側に開いた状態で、開口から物品を詰める箱詰め装置に広く適用でき有用である。
【符号の説明】
【0155】
1 箱詰め装置
160 第1姿勢変更部(箱移動部)
180 搬送部(保持部)
194 第4アーム(当接部)
510 支持部材
512 支持部材駆動部(駆動部)
A1 端部
B ダンボール箱
BC 底蓋(底面)
F1 上蓋側フラップ(フラップ)
F14 フラップ(第1フラップ)
F14a 接続部(第1フラップと第3側面との接続部)
L 接続部の長さ
T 側面
T1 側面(第1側面)
T3 側面(第2側面)
T4 側面(第3側面)
OP1 第1開口(開口)
P1 退避位置
P2 当接位置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0156】