(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】照明制御システム
(51)【国際特許分類】
H05B 47/19 20200101AFI20240807BHJP
H05B 47/155 20200101ALI20240807BHJP
H05B 47/18 20200101ALI20240807BHJP
【FI】
H05B47/19
H05B47/155
H05B47/18
(21)【出願番号】P 2020133577
(22)【出願日】2020-08-06
【審査請求日】2023-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100200609
【氏名又は名称】齊藤 智和
(72)【発明者】
【氏名】尾形 大輔
(72)【発明者】
【氏名】平野 和樹
【審査官】谷口 東虎
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-231465(JP,A)
【文献】特開2012-142181(JP,A)
【文献】特開2020-024892(JP,A)
【文献】特開2018-166095(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/19
H05B 47/155
H05B 47/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の照明器具と、
使用者が操作する操作部を各々が有する複数の照明スイッチと、
前記複数の照明器具の点灯状態を制御する制御信号を無線通信によって前記複数の照明器具へ送信する制御装置と、を備える照明制御システムであって、
前記複数の照明スイッチは、前記操作部への操作に応じて前記複数の照明器具のいずれかの点灯状態を設定する設定信号を無線通信によって前記制御装置に送信し、
前記制御装置は、前記複数の照明器具の各々の点灯状態が前記複数の操作部のいずれによって設定されるかを対応付けるグループ情報に基づいて、前記設定信号の操作対象である照明器具を特定して制御信号を生成し、前記制御信号を無線通信によって送信
し、
前記複数の照明器具の配置を示す配置画面を表示する表示部と、前記表示部の表示内容に対する操作入力を行う入力部と、を有する携帯端末をさらに備え、
前記携帯端末は、前記配置画面における前記複数の照明器具のうち前記入力部からの操作入力によって選択された前記照明器具を前記複数の操作部のいずれかに対応させる指示信号を無線通信によって前記制御装置に送信し、
前記制御装置は、前記指示信号に応じて前記グループ情報を更新し、
前記携帯端末は、前記入力部からの操作入力によって、前記照明器具を選択する際に、前記配置画面に前記複数の照明スイッチの外観に対応する画像を表示し、前記選択された照明器具を対応させる操作部を所定の色に着色表示する、照明制御システム。
【請求項2】
前記携帯端末は、
前記複数の照明器具のうち特定のグループに対応する照明器具を囲む枠線を含む前記配置画面を、前記表示部に表示し、
前記入力部からの操作入力によって、前記枠線を拡大、縮小、または、移動させて、前記枠線内に含まれる前記特定のグループに対応する照明器具を変更する、請求項
1に記載の照明制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物の天井等に設置された複数の照明器具を制御装置によって点灯制御する照明制御システムが普及している。特許文献1には、従来のLED照明装置の一例が開示されている。同文献に開示されたLED照明装置は、複数の照明器具と照明スイッチとを備えている。複数の照明器具と照明スイッチとは、有線を介した点灯制御に加えて、無線通信を介した点灯制御が可能な構成とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のLED照明装置においては、無線通信を介した場合であっても、ある照明スイッチによって点灯制御される照明器具は、有線接続された照明器具だけであった。
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、複数の照明器具をより多様な態様で点灯制御可能なLED照明装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供されるLED照明装置は、複数の照明器具と、使用者が操作する操作部を各々が有する複数の照明スイッチと、制御装置と、を備える照明制御システムであって、前記複数の照明スイッチは、前記操作部への操作に応じて前記複数の照明器具のいずれかの点灯状態を設定する設定信号を無線通信によって前記制御装置に送信し、前記制御装置は、前記複数の照明器具の各々の点灯状態が前記複数の操作部のいずれによって設定されるかを対応付けるグループ情報に基づいて、前記設定信号に該当する前記照明器具の点灯状態を制御する制御信号を無線通信によって送信する。
【0007】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記複数の照明装置の配置を示す配置画面を表示する表示部と、前記表示部の表示内容に対する操作入力を行う入力部と、を有する携帯端末をさらに備え、前記携帯端末は、前記配置画面における前記複数の照明器具のうち前記入力部からの操作入力によって選択された前記照明器具を前記複数の操作部のいずれかに対応させる指示信号を無線通信によって前記制御装置に送信し、前記制御装置は、前記指示信号に応じて前記グループ情報を更新する。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記照明スイッチは、スイッチケースと、前記スイッチケースの正面部に取り付けられ且つ前記操作部を有するスイッチユニットと、前記スイッチケースに収容された無線通信部および制御部と、を有し、前記無線通信部は、前記スイッチユニットと前記スイッチケースの背面部との間に配置されている。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記照明スイッチは、前記制御部および前記無線通信部が搭載されたスイッチ基板を有し、前記無線通信部は、前記スイッチ基板のうち前記スイッチケースの前記正面部を向く主面に搭載されている。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の照明器具をより多様な態様で点灯制御することができる。
【0011】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムを示すシステム構成図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの照明器具を示すブロック図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの制御装置を示すブロック図である。
【
図4】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの携帯端末を示すブロック図である。
【
図5】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの照明スイッチを示すブロック図である。
【
図6】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの照明スイッチを示す正面図である。
【
図7】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの照明スイッチを示す要部正面図である。
【
図8】
図7のVIII-VIII線に沿う断面図である。
【
図9】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの照明スイッチの制御ユニットを示す要部正面図である。
【
図10】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムのシーケンスダイアグラムである。
【
図11】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの携帯端末の操作例を示す図である。
【
図12】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムのグループ情報の一例を示す表である。
【
図13】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの携帯端末の操作例を示す図である。
【
図14】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの携帯端末の操作例を示す図である。
【
図15】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの携帯端末の操作例を示す図である。
【
図16】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの携帯端末の操作例を示す図である。
【
図17】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの携帯端末の操作例を示す図である。
【
図18】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムのグループ情報の他の例を示す表である。
【
図19】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの携帯端末の操作例を示す図である。
【
図20】本発明の第1実施形態に係る照明制御システムの変形例の携帯端末の操作例を示す図である。
【
図21】本発明の第2実施形態に係る照明制御システムを示すシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0014】
<第1実施形態:照明制御システムA1>
図1は、本発明の第1実施形態に係る照明制御システムを示している。本実施形態の照明制御システムA1は、複数の照明器具L、制御装置Ct、複数の照明スイッチSwおよび携帯端末Mdを備えている。
【0015】
〔照明器具L〕
複数の照明器具Lは、たとえば屋内の照明に用いられ、天井、壁面、床面等の種々の箇所に設置される。また、照明器具Lは、屋外の照明に用いられる構成であってもよい。照明器具Lの具体的な形態は何ら限定されず、直管形蛍光灯の代替照明や高天井照明、シーリングライト、ダウンライト、ベースライト、スポットライト等の種々の形態を適宜採用可能である。複数の照明器具Lの個数は何ら限定されず、本実施形態においては、理解の便宜上、n個の照明器具L1~Lnが設置されているものとして説明する。
【0016】
図2は、複数の照明器具L1~Lnのうち照明器具L1を例に説明するためのブロック図である。本実施形態においては、照明器具L1は、光源部11、制御部12、記憶部13、無線通信部14および電源部15を備える。複数の照明器具L1~Lnは、それぞれの構成が同一であってもよいし、互いの一部が共通していてもよいし、互いに異なる構成であってもよい。以降の説明においては、特段の記載がない限り、複数の照明器具L1~Lnが同一の構成である場合を例に説明する。
【0017】
光源部11は、照明器具L1において発光機能を果たす部位である。光源部11の具体的構成は何ら限定されず、たとえば、基板と当該基板に列をなして搭載された複数のLEDとからなる。また、照明器具L1は、光源部11からの光を透過させる透明または半透明のカバー(図示略)を適宜有する。
【0018】
制御部12は、制御装置Ctからの指示等に基づいて、照明器具L1の各部を制御するためのものである。制御部12の具体的構成は特に限定されず、たとえばCPUからなる。記憶部13は、制御部12の制御に必要な情報を記憶するためのものであり、たとえば半導体メモリからなる。
【0019】
無線通信部14は、制御装置Ctと無線通信を行うためのものであり、無線信号を送信および受信するモジュールである。無線通信部14が行う無線通信の通信周波数は何ら限定されず、たとえ920MHz帯、2.4GHz帯、5GHz帯等が例示される。また、無線通信部14が行う無線通信の規格等は何ら限定されず、たとえば、BLE(Bluetooth Low Energy)を含むBluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などが例示される。また、本実施形態においては、複数の照明器具L1~Lnの各々が有する固有の灯具IDが、無線通信部14に記憶されている。灯具IDの情報形式は特に限定されず、たとえばMAC(Media Access Control)アドレスが用いられる。なお、灯具IDは、たとえば記憶部13に記憶されていてもよい。
【0020】
電源部15は、光源部11、制御部12および無線通信部14等に動作に必要な電力を供給するためのものである。電源部15は、たとえば商用の交流100Vまたは200V電力を直流電力に変換するAC/DCコンバータとしての機能や、変圧機能等を有する。
【0021】
〔制御装置Ct〕
制御装置Ctは、複数の照明器具L1~Lnの点灯制御を行うものである。制御装置Ctは、本実施形態の場合には、複数の照明器具L1~Lnが設置されている部屋と同じ部屋に設置されていてもよいし、同じ建物の別の部屋や別のフロアに設置されていてもよいし、別の建物に設置されていてもよい。制御装置Ctと複数の照明器具L1~Lnとがある程度離れている場合、制御装置Ctと複数の照明器具L1~Lnとは、無線通信だけでなく、有線通信と無線通信とを利用して互いに通信する構成であってもよい。
【0022】
図3は、制御装置Ctのブロック図である。本実施形態においては、制御装置Ctは、表示部21、制御部22、記憶部23、無線通信部24および電源部25を備える。
【0023】
表示部21は、後述する照明制御システムA1の照明制御方法においては、必ずしも必要ではないが、制御装置Ctの初期設定やメンテナンス等に用いられる。表示部21は、たとえば液晶ディスプレイ等であり、さらにタッチパネル機能を有してもよい。また、表示部21がタッチパネルとして機能することに代えて、制御装置Ctは、たとえばキーボードやマウス等の操作デバイスを別途備えていてもよい。
【0024】
制御部22は、複数の照明器具L1~Lnの点灯制御を行う主要な構成要素であり、制御装置Ctの各部を制御するためのものである。たとえば、制御部22は、無線通信部24が携帯端末Mdから受信した指示信号に基づいて、対象とする照明器具Lへ制御信号を送信するように、無線通信部24に制御信号を伝達する。制御部22の具体的構成は特に限定されず、たとえばCPUからなる。記憶部23は、制御部22の制御に必要なプログラムや設定条件等の情報を記憶するためのものであり、たとえば半導体メモリやハードディスクドライブ等からなる。
【0025】
無線通信部24は、複数の照明器具L1~Ln、複数の照明スイッチSwおよび携帯端末Mdと無線通信を行うためのものである。無線通信部24の周波数帯や準拠する無線通信の規格は、上述の無線通信部14と同様である。無線通信部24は、たとえば、制御部22から複数の照明器具L1~Lnへの制御信号を送信する。また、照明スイッチSwからの設定信号や携帯端末Mdから送信される使用者による指示信号を受信する。受信した設定信号や指示信号は、制御部22に伝達される。なお、制御装置Ctは、無線通信部24に加えて、インターネットに接続する有線または無線の通信回路を有していてもよい。
【0026】
電源部25は、表示部21、制御部22および無線通信部24等に動作に必要な電力を供給するためのものである。電源部25は、たとえば商用の交流100Vまたは200V電力を直流電力に変換するAC/DCコンバータとしての機能や、変圧機能等を有する。
【0027】
〔携帯端末Md〕
携帯端末Mdは、照明制御システムA1において使用者が操作する端末である。携帯端末Mdは、照明制御システムA1における複数の照明器具Lと複数の照明スイッチSwの後述の複数の操作部Opとを対応付けるグループ情報を設定する操作がなされる。携帯端末Mdは、使用者の操作を実現可能な携帯性や情報処理能力等を有するものであれば特に限定されず、たとえばタブレット、スマートフォン、ノートPC等である。なお、照明制御システムA1を構成する複数の照明器具Lが広範な領域に設置されている場合、照明制御システムA1は、複数の携帯端末Mdを備えていてもよい。
【0028】
図4は、携帯端末Mdのブロック図である。本実施形態においては、携帯端末Mdは、表示部31、制御部32、記憶部33、無線通信部35および電源部36を備える。
【0029】
表示部31は、携帯端末Mdの操作等に必要な情報や画像を表示するためのものである。表示部31は、たとえば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイであり、本実施形態においてはタッチパネル機能を有している。なお、表示部31がタッチパネルとして機能することに代えて、携帯端末Mdは、たとえばキーボードやマウス等の操作デバイスを別途備えていてもよい。
【0030】
制御部32は、携帯端末Mdの各部を制御するためのものである。制御部32の具体的構成は特に限定されず、たとえばCPUからなる。記憶部33は、制御部32の制御に必要なプログラムや設定条件等の情報を記憶するためのものであり、たとえば半導体メモリやハードディスクドライブ等からなる。
【0031】
無線通信部35は、制御装置Ctへ指示信号を送信したり、制御装置Ctから複数の照明器具L1~Lnのステータス情報信号に基づく表示信号等を受信したりする。無線通信部35の周波数帯や準拠する無線通信の規格は、上述の無線通信部14、無線通信部24と同様であってもよいし異なっていてもよく、たとえばWi-Fi(登録商標)が選択される。なお、無線通信部35は、携帯端末Mdとしてのタブレット等に内蔵された無線通信モジュールであってもよいし、USB端子等に接続された外付けの無線通信モジュールであってもよい。
【0032】
電源部36は、表示部31、制御部32および無線通信部35等に動作に必要な電力を供給するためのものである。電源部36は、たとえば充電可能なバッテリーである。
【0033】
〔照明スイッチSw〕
複数の照明スイッチSwは、複数の照明器具Lの点灯状態を変化させるために使用者が操作するものである。
図5は、本実施形態の照明スイッチSwを示すブロック図である。
図6は、照明スイッチSwを示す正面図である。
図7は、後述のスイッチユニット41および正面部401を省略した照明スイッチSwを示す要部正面図である。
図8は、
図7のVIII-VIII線に沿う断面図である。
図9は、照明スイッチSwの後述の制御ユニット49を示す要部正面図である。
【0034】
本実施形態の照明スイッチSwは、スイッチケース40、スイッチユニット41および制御ユニット49を有する。スイッチケース40は、スイッチユニット41を保持し且つ制御ユニット49を収容するものである。スイッチケース40の具体的構成は何ら限定されず、たとえば屋内の壁Wlに設けられた孔部に嵌め込まれることによって設置される汎用の住宅設備部品である。スイッチケース40は、たとえば金属や樹脂等からなる。
【0035】
本実施形態のスイッチケース40は、正面部401、背面部402および側面部403を有する。正面部401は、スイッチケース40の正面側に位置する板状部であり、
図8に示すように、壁Wlの壁面に沿った状態でスイッチケース40(照明スイッチSw)の正面外観に表れる部位である。背面部402は、スイッチケース40の背面側に位置する板状部であり、言い換えるとスイッチケース40の底部に当たる。側面部403は、背面部402の周縁に繋がっており、背面部402を取り囲む板状部である。図示された例においては、正面部401は、側面部403に対して脱着可能とされている。
【0036】
スイッチユニット41は、スイッチケース40の正面部401に取り付けられている。本実施形態のスイッチユニット41は、操作部Op、本体部412および取付枠413を有する。操作部Opは、使用者が複数の照明器具Lのいずれかの点灯状態を設定するための操作を行うためのものである。操作部Opの具体的な構成は特に限定されず、本実施形態においては、たとえば押し釦タイプとされているが、操作部Opは、スライド式のスイッチや、回転式のスイッチ等であってもよい。スイッチユニット41が有する操作部Opの個数は、何ら限定されず、1つでもよいし複数でもよい。
図6においては、2つの操作部Op(操作部Op1,Op2)を有するスイッチユニット41が例として示されている。2つの操作部Op(操作部Op1,Op2)は、正面から見て上下方向に並んで配置されている。本体部412は、操作部Opからの操作を電気信号に変換する等の機能を果たす部分である。操作部Opに操作がなされると、本体部412は、当該操作に対応した電気信号を出力する。取付枠413は、スイッチケース40の正面部401に取り付けられている部分であり、操作部Opおよび本体部412を支持している。図示された例においては、取付枠413は、正面から見て略矩形状の板状部材であるが、取付枠413の形状等は何ら限定されない。本実施形態においては、操作部Op毎に固有の操作部IDを有する。操作部IDの具体例は何ら限定されず、たとえば記憶部43に記憶されている。
【0037】
制御ユニット49は、スイッチユニット41から送られてきた操作部Opへの操作に対応した電気信号を受けて、複数の照明器具Lの点灯状態を制御するためのユニットである。また、本実施形態の制御ユニット49は、無線通信を介して制御装置Ctに設定信号を送信する機能を有する。図示された例においては、制御ユニット49は、ユニットケース490、制御部42、無線通信部45、電源部46およびスイッチ基板47を有する。制御ユニット49は、複数のケーブル482によってスイッチユニット41と相互に接続されている。また、制御ユニット49は、スイッチケース40内において、スイッチユニット41(正面部401)と背面部402との間に配置されている。
【0038】
図7には、制御ユニット49の全体外観が表れている。また、
図9は、理解の便宜上、ユニットケース490の正面側部分(たとえば蓋部)を省略した要部正面図である。ユニットケース490は、制御部42、無線通信部45、電源部46およびスイッチ基板47を収容する箱状部材である。ユニットケース490は、たとえば樹脂からなる。スイッチ基板47は、ユニットケース490の底部(背面側部分)に沿って配置されており、たとえば図示しないねじによって固定されている。スイッチ基板47には、制御部42、無線通信部45および電源部46が搭載されており、複数のケーブル482が接続されている。スイッチ基板47は、主面471を有する。主面471は、スイッチケース40の正面部401側(正面側)を向く面である。
【0039】
制御部42は、照明スイッチSwの各部を制御するためのものである。制御部42の具体的構成は特に限定されず、たとえばCPUからなる。記憶部43は、制御部42の制御に必要なプログラムや設定条件等の情報を記憶するためのものであり、たとえば半導体メモリ等からなる。
【0040】
無線通信部45は、制御装置Ct無線通信を行うためのものである。無線通信部45の周波数帯や準拠する無線通信の規格は、上述の無線通信部14や無線通信部24と同様である。
【0041】
電源部46は、スイッチユニット41、制御部42および無線通信部45等に動作に必要な電力を供給するためのものである。電源部46は、たとえば商用の交流100Vまたは200V電力を直流電力に変換するAC/DCコンバータとしての機能や、変圧機能等を有するもの、あるいは充電可能なバッテリーである。図示された例においては、制御ユニット49は、ユニットケース490に取り付けられた端子台481を有する。端子台481には、商用電源からのケーブル(図示略)が接続される。端子台481は、電源部46に接続されている。
【0042】
次に、照明制御システムA1による照明制御方法の一例について、
図10~
図19を参照しつつ、以下に説明する。
【0043】
図11は、照明制御システムA1の照明制御方法に用いられる携帯端末Mdの操作状態の一例を示している。図示された携帯端末Mdの表示部31には、配置画面Scが表示されている。配置画面Scは、複数の照明器具Lの設置場所における実際の配置に対応したアイコンが適宜表示されている。図中の横長の複数の矩形状のアイコンは、個々の照明器具Lを示している。照明器具Lに付されたW1~W8、X1~X8、Y1~Y8、Z1~Z8は、個々の照明器具Lの灯具IDである。この灯具IDは、実際の配置画面Scには表示される必要はなく、図中においては説明の便宜として示しており、以降の図においても同様である。配置画面Scには、2つの照明スイッチSw1および照明スイッチSw2が表示されている。照明スイッチSw1は、2つの操作部Op1および操作部Op2を有する。照明スイッチSw2は、2つの操作部Op3および操作部Op4を有する。制御装置Ctは、実際の設置位置に対応したアイコンが表示されていてもよいし、架空の位置にアイコンが表示されていてもよいし、制御装置Ctのアイコンが表示されていなくてもよい。
【0044】
同図は、ある状態のグループ情報Igに基づいて、複数の照明器具L(灯具ID:W1~W8、X1~X8、Y1~Y8、Z1~Z8)と複数の操作部Op1~Op4との対応に沿った表示がなされている。グループ情報Igは、複数の照明器具Lの各々の点灯状態が、複数の操作部Op1~Op4のいずれによって設定されるかを対応付ける情報である。
図12は、当該状態のグループ情報Igの内容を示している。複数の操作部Op1~Op4の操作IDがG1~G4として設定されており、それぞれに対応する照明器具Lの灯具IDがグループ化されて記憶されている。このグループ情報Igは、たとえば制御装置Ctの記憶部23に記憶されている。また、グループ情報Igは、記憶部23に加えて携帯端末Mdの記憶部33に記憶されていてもよい。操作部Op1(操作部ID:G1)には、灯具ID:W1~W8の複数の照明器具Lが対応付けられている。操作部Op2(操作部ID:G2)には、灯具ID:X1~X8の複数の照明器具Lが対応付けられている。操作部Op3(操作部ID:G3)には、灯具ID:Y1~Y8の複数の照明器具Lが対応付けられている。操作部Op4(操作部ID:G4)には、灯具ID:Z1~Z8の複数の照明器具Lが対応付けられている。なお、図中の複数の操作部Opや複数の照明器具Lの個数は、説明の便宜として設定された一例であり、複数の操作部Opや複数の照明器具Lの個数や対応付けは、何ら限定されない。
【0045】
図10に示す照明制御方法においては、まず、グループ情報設定(ステップS1,S2)が実行される。ステップS1では、使用者が照明スイッチSwの操作部OpのそれぞれのON-OFF制御範囲を指示する。これは、複数の操作部Op(操作部ID:G1~G4)のそれぞれに対応する複数の照明器具L(灯具ID:W1~W8、X1~X8、Y1~Y8、Z1~Z8)を設定する操作である。たとえば、
図11においては、表示部31の上部に「照明スイッチの制御範囲を設定します。第1のスイッチの制御する範囲を選択してください。」とのメッセージが表示されている。ここで、第1のスイッチとは、使用者の感覚に合わせて定義された、操作部Op1に対応する語句である。第2のスイッチ以降についても、同様の定義である。
【0046】
図13は、操作部Op1(操作部ID:G1)に対応付ける照明器具Lの選択操作を示している。図中に表示された操作部ID:G1に対応する点線枠の角部を使用者がタップし、これをドラッグ操作することにより、点線枠を拡大、縮小、あるいは移動させる。なお、点線枠は、選択する照明器具Lを特定するための位置態様である。点線枠に変えて、実線枠でもよいし、所定領域を所定色に変化させる態様であってもよい。そして、点線枠によって所望の照明器具Lを囲む。所望の照明器具Lを点線枠によって囲み終えると、
図14に示すように、使用者は、たとえば「次へ」のアイコンをタップし、操作部Op1(操作部ID:G1)についての選択操作を完了する。これにより、携帯端末Mdの制御部32は、操作部Op1(操作部ID:G1)に対応する照明器具Lが灯具ID:W1~W8,X1,X3,X5,X7,Y1・・Y4,Z1,Z3であることを取得する。なお、ドラッグ操作の対象である点線枠を、たとえば点滅表示させてもよい。
【0047】
ステップS1の選択操作によって得られた操作部Op1(操作部ID:G1)と照明器具L(灯具ID:W1~W8,X1,X3,X5,X7,Y1・・Y4,Z1,Z3)との対応情報は、指示信号Sg3として、携帯端末Mdから制御装置Ctに送信される。携帯端末Mdから制御装置Ctへの送信は、たとえば無線通信部35から無線通信部24へ、たとえばWi-Fi(登録商標)等の無線通信によって送信される。なお、指示信号Sg3の送信は、操作部Op1~Op4(操作部ID:G1~G4)のそれぞれの設定が完了する毎に送信されてもよいし、操作部Op1~Op4(操作部ID:G1~G4)について一括して送信されてもよい。
【0048】
次いで、ステップS2では、制御装置Ctの制御部22が、制御対象となる照明スイッチSw(操作部Op)と照明器具Lとを対応付ける。具体的には、無線通信を介して携帯端末Mdから受信した指示信号Sg3に基づいて、制御部22は、操作部Op1(操作部ID:G1)と照明器具L(灯具ID:W1~W8,X1,X3,X5,X7,Y1・・Y4,Z1,Z3)との対応を取り込んでグループ情報Igを更新し、たとえば記憶部23に格納する。
【0049】
次に、
図15に示すように、再びステップS1を実行し、制御部32は、表示部31の配置画面Scにて、操作部Op2(操作部ID:G2)に対応する照明器具Lの選択操作を要求する。使用者は、図中に表示された操作部ID:G1に対応する点線枠の角部を使用者がタップし、
図16に示すように、これをドラッグ操作することにより、点線枠を拡大、縮小、あるいは移動させる。そして、点線枠によって所望の照明器具Lを囲む。所望の照明器具Lを点線枠によって囲み終えると、「次へ」のアイコンをタップし、操作部Op2(操作部ID:G2)についての選択操作を完了する。これにより、携帯端末Mdの制御部32は、操作部Op2(操作部ID:G2)に対応する照明器具Lが灯具ID:X2,X4,X6,X8,Z2,Z4であることを取得する。次いで、ステップS2を実行し、操作部Op2(操作部ID:G2)と照明器具L(灯具ID:X2,X4,X6,X8,Z2,Z4)との対応を含む指示信号Sg3が、制御装置Ctに送信される。制御装置Ctの制御部22は、グループ情報Igの操作部Op2についての対応情報を更新し、グループ情報Igを記憶部23に格納する。
【0050】
携帯端末Mdおよび制御装置Ctは、ステップS1,S2を操作部Op3(操作部ID:G3)および操作部Op4(操作部ID:G4)についても、実行する。これにより、制御装置Ctの制御部22は、操作部Op3(操作部ID:G3)および操作部Op4(操作部ID:G4)のそれぞれに対応する照明器具L(灯具ID)を取得する。
図17は、操作部Op1~Op4(操作部ID:G1~G4)に対応する照明器具Lの選択操作が完了した状態を示している。この状態においては、
図12に示すように設定されていたグループ情報Igが、
図18に示す内容に変更され、記憶部23に記憶される。
【0051】
次いで、ON-OFF操作(ステップS3~S7)を実行する。まず、使用者が、複数の照明スイッチSwの複数の操作部Opのいずれかを押下する等によって操作する(ステップS3)。この操作は、操作された操作部Opに対応する照明器具Lの点灯状態を設定する設定信号Sg1を無線通信によって制御装置Ctに送信する操作である。たとえば、複数の照明器具Lのすべてが消灯している状態で、使用者が照明スイッチSw1の操作部Op1を操作した場合を例に説明する。スイッチユニット41の本体部412は、操作部Op1が押下されたことに対応する電気信号を、ケーブル482を介して制御ユニット49に送信する。制御ユニット49の制御部42は、受信した電気信号から、操作された操作部Opを認識する。この場合、制御部42は、操作部Op1(操作部ID:G1)を対象とした操作であると認識する。そして、操作部Op1の操作部ID:G1と、この操作部ID:G1に対応する照明器具Lの点灯状態を変更する情報と、を含む設定信号Sg1を、無線通信によって無線通信部45から制御装置Ctに送信する。
【0052】
制御装置Ctでは、設定信号Sg1に該当する複数の照明器具Lの点灯状態を制御する制御信号Sg2を無線通信によって、複数の照明器具Lに送信する。たとえば、制御装置Ctの無線通信部24が受信した設定信号Sg1が、制御部22に送られる。制御部22は、設定信号Sg1に含まれる操作部ID:G1を取得し、グループ情報Igに基づいて、設定信号Sg1の操作対象である照明器具Lの灯具ID:W1~W8,X1,X3,X5,X7,Y1・・Y4,Z1,Z3を認識する。また、制御部22は、たとえば当該操作が行われた時点での複数の照明器具Lの点灯状態をステータス情報として取得している。たとえば、対象となる照明器具L(灯具ID:W1~W8,X1,X3,X5,X7)が、消灯状態である場合、制御部22は、これらの照明器具L(灯具ID:W1~W8,X1,X3,X5,X7,Y1・・Y4,Z1,Z3)を点灯させる制御信号Sg2を生成する。そして、制御部22は、この制御信号Sg2を無線通信部24から無線通信によって複数の照明器具Lに送信する(ステップS4)。
【0053】
制御装置Ctから複数の照明器具Lへの制御信号Sg2の送信は、無線通信の規格等に準じた方式によって実行される。たとえば、制御装置Ctの無線通信部24と複数の照明器具Lの無線通信部14とがメッシュネットワークを構成している場合、制御装置Ctから近い位置に配置された照明器具Lに制御信号Sg2が送信される。制御信号Sg2を受信した照明器具Lは、制御信号Sg2の灯具IDに、自己の灯具IDが含まれているかを判断する(ステップS5)。自己の灯具IDが含まれている場合、制御信号Sg2の点灯制御内容に応じて、制御部12が光源部11の点灯状態を変更し、本例の場合、光源部11を点灯させる。また、制御部12は、この制御信号Sg2を、メッシュネットワークを介して、近い位置に配置された他の照明器具Lに転送する。また、制御部12は、変更した点灯状態を表すステータス信号Sg4を生成し、無線通信によって無線通信部14から制御装置Ctに送信する。一方、受信した制御信号Sg2に、自己の灯具IDが含まれていない場合、制御部12は、光源部11の点灯状態を変更させることなく、制御信号Sg2信号を、メッシュネットワークを介して、近い位置に配置された他の照明器具Lに転送する。
【0054】
制御信号Sg2がメッシュネットワークを介してすべての複数の照明器具Lに送信され、ステップS5が完了すると、制御装置Ctは、この制御信号Sg2によって変更された結果を、ステータス信号Sg4として受信する(ステップS6)。次いで、制御装置Ctの制御部22は、複数の照明器具Lの点灯状態を表示する旨の表示信号Sg5を生成し、無線通信部24から無線通信によって携帯端末Mdに送信してもよい。表示信号Sg5を受信した携帯端末Mdの制御部32は、表示部31の配置画面Scに、点灯状態を反映させた表示内容に変更する(ステップS7)。
図19に示す例においては、配置画面Scにおいて、上述の操作の対象であった操作部ID:G1に対応する照明器具L(灯具ID:W1~W8,X1,X3,X5,X7,Y1・・Y4,Z1,Z3)に、消灯状態から点灯状態に変更したことを示す着色が施されている。これにより、操作部Op1によるON-OFF操作が完了する。なお、ON-OFF操作は、操作部Op1~Op4のうち任意のものを対象として、繰り返し実行される。また、あるON-OFF操作が完了したときに、グループ情報設定を行い、その後にON-OFF操作を再開してもよい。
【0055】
次に、照明制御システムA1の作用について説明する。
【0056】
本実施形態によれば、グループ情報Igにおける複数の操作部Opと複数の照明器具Lとの対応を、使用者の操作によって所望の組み合わせに設定可能である。このため、複数の照明器具Lの配置、複数の照明スイッチSwの配置、およびこれらの配線接続状態等に拘束されず、所望の操作部Opによって所望の照明器具Lの点灯操作を行うことが可能である。従来技術のように、照明器具Lと照明スイッチSw同士が接続された範囲のみで制御できていたものと異なり、電源系統に関係なく、照明スイッチSwが制御する複数の照明器具Lの範囲を設定できる。したがって、複数の照明器具Lをより多様な態様で点灯制御することができる。
【0057】
図13に示すように、操作部Op(操作部ID)に対応する照明器具L(灯具ID)を選択する操作は、複数の照明器具Lが実際の配置に則して視覚的に表示された配置画面Scにおいて、たとえばドラッグ操作等によって行う。これにより、使用者がより容易に操作可能であり、また、誤操作を回避するのに適している。
【0058】
図8に示すように、制御ユニット49(制御部42,無線通信部45,電源部46)は、スイッチケース40内において、スイッチユニット41(正面部401)と背面部402との間に配置されている。これにより、汎用的に用いられることが一般的である既存のスイッチケース40内に、制御ユニット49(制御部42,無線通信部45,電源部46)を追加して設けることが可能である。これは、既に複数の照明器具Lおよび既存の照明スイッチが設けられた構成を用いて、本実施形態の照明制御システムA1を構築するのに好ましい。
【0059】
また、無線通信部45は、スイッチ基板47の主面471に搭載されている。これにより、無線通信部45が送受信する無線信号が、スイッチ基板47等によって減衰することを回避可能である。したがって、無線通信部45による無線通信の安定性を高めることができる。
【0060】
なお、携帯端末Mdの表示部31に表示された配置画面Scにおける操作部IDに対応する照明器具Lの選択操作は、
図13に示すドラッグ操作に限定されない。たとえば、ドラッグ操作に代えて、またはドラッグ操作に加えて、個々の照明器具Lをタップすることにより、照明器具Lを選択する構成であってもよい。このような構成によれば、矩形状等の枠によって囲まれた照明器具Lの選択に加えて、たとえばL字状に並んだ複数の照明器具Lの選択など、より多様な配置の照明器具Lを選択することができる。
【0061】
図18および
図19は、本発明の変形例および他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0062】
<配置画面Sc 変形例>
図20は、グループ情報設定における配置画面Scの変形例を示している。本例においては、配置画面Scに、たとえばポップアップ画面の態様でスイッチ画面Sbが表示されている。スイッチ画面Sbは、照明スイッチSw1および照明スイッチSw2を正面から見た外観に対応する画像である。たとえば、上述したステップS1において、照明スイッチSw1の操作部Op1が選択されている場合、操作部Op1に所定の着色表示を行う。
【0063】
本例によっても、複数の照明器具Lをより多様な態様で点灯制御することができる。また、スイッチ画面Sbを表示することにより、使用者が意図しない操作部Opを対象として誤って選択操作してしまうことを抑制することができる。このような構成は、特に照明スイッチSw(操作部Op)の個数が多い場合に、使用者の混乱を回避するのに好ましい。
【0064】
<第2実施形態>
図21は、本発明の第2実施形態に係る照明制御システムを示すシステム構成図である。本実施形態の照明制御システムA2は、複数の照明器具L1~L9、制御装置Ct、複数の照明スイッチSwおよび携帯端末Mdを備えている。
【0065】
本実施形態の照明器具L1,L2,L3は、各々がゲートモジュールとして機能する。ゲートモジュールは、メッシュネットワークである通信ネットワークCn1内において、一部の照明器具Lとともに小さなネットワーク(クラスタ)を構成するモジュールとして機能する。そして、複数のクラスタ間の無線通信は、ゲートモジュール同士によってなされる。ゲートモジュールとして機能する照明器具L1,L2,L3は、たとえば上述した構成の照明器具Lの無線通信部14の設定プログラム等を適宜変更することによって構築可能である。
【0066】
図示された例においては、互いに近い位置に設置された照明器具L1,L4,L7によってクラスタCn11が構築されている。また、互いに近い位置に設置された照明器具L2,L5,L8によってクラスタCn12が構築されている。また、互いに近い位置に設置された照明器具L3,L6,L9によってクラスタCn13が構築されている。
【0067】
たとえば、制御装置Ctからの制御信号Sg2は、通信ネットワークCn1において、制御装置Ctから照明器具L1,L2,L3にそれぞれ送信される。照明器具L1は、受信した制御信号Sg2を照明器具L4および照明器具L7に転送する。同様に、照明器具L2は、受信した制御信号Sg2を照明器具L5および照明器具L8に転送し、照明器具L3は、受信した制御信号Sg2を照明器具L6および照明器具L9に転送する。
【0068】
本実施形態によっても、上述した実施形態と同様の効果を奏することができる。また、ゲートモジュールとして機能する照明器具L1,L2,L3を備えることによって、クラスタCn11,Cn12,Cn13を構築可能であり、メッシュネットワークである通信ネットワークCn1の通信効率をより高めることができる。
【0069】
本発明に係る照明制御システムは、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る照明制御システムの各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0070】
A1,A2:照明制御システム
11 :光源部
12 :制御部
13 :記憶部
14 :無線通信部
15 :電源部
21 :表示部
22 :制御部
23 :記憶部
24 :無線通信部
25 :電源部
31 :表示部
32 :制御部
33 :記憶部
35 :無線通信部
36 :電源部
40 :スイッチケース
41 :スイッチユニット
42 :制御部
43 :記憶部
45 :無線通信部
46 :電源部
47 :スイッチ基板
49 :制御ユニット
401 :正面部
402 :背面部
403 :側面部
412 :本体部
413 :取付枠
471 :主面
481 :端子台
482 :ケーブル
490 :ユニットケース
Cn1 :通信ネットワーク
Cn11,Cn12,Cn13:クラスタ
Ct :制御装置
Ig :グループ情報
L,L1,L2,L3,L4,L5,L6,L7,L8,L9:照明器具
Md :携帯端末
Op,Op1,Op2,Op3,Op4:操作部
S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7:ステップ
Sb :スイッチ画面
Sc :配置画面
Sw,Sw1,Sw2:照明スイッチ
Sg1 :設定信号
Sg2 :制御信号
Sg3 :指示信号
Sg4 :ステータス信号
Sg5 :表示信号
Wl :壁