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  • 特許-水栓構造、及び不凍水栓柱 図1
  • 特許-水栓構造、及び不凍水栓柱 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】水栓構造、及び不凍水栓柱
(51)【国際特許分類】
   E03B 7/10 20060101AFI20240807BHJP
   E03B 9/04 20060101ALI20240807BHJP
【FI】
E03B7/10 G
E03B9/04 Z
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2021008505
(22)【出願日】2021-01-22
(65)【公開番号】P2022112641
(43)【公開日】2022-08-03
【審査請求日】2023-11-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000150095
【氏名又は名称】株式会社竹村製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001726
【氏名又は名称】弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】清水 貞治
【審査官】小倉 宏之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0159269(US,A1)
【文献】実開平01-167459(JP,U)
【文献】実開昭49-110827(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03B 7/10
E03B 9/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続部と、前記接続部に連結された立上り管と、前記立上り管に連結された吐水部と、前記吐水部に連結された操作部とを備え、前記接続部に内蔵されて給水路を遮断可能に作動するノズル部と、前記立上り管に挿通しているとともに前記ノズル部に連結された軸部と、スピンドル部とを有し、前記スピンドル部は、下側が前記軸部に連結されており、上側が前記操作部に連結されており、且つ、前記操作部の操作によって前記吐水部から吐水する通水状態から前記給水路を遮断して下方に排水する水抜き状態に切り換える際に水抜きするための孔が形成されており、前記スピンドル部は、外周にグランドパッキンが取り付けられており、前記グランドパッキンの上方に前記孔のうちの第1孔が形成されており、前記グランドパッキンの下方に前記孔のうちの第2孔が形成されており、前記第1孔と前記第2孔とは連通しており、下側の穴径が上側より大きい段付穴が形成されており、前記段付穴と前記第1孔とは連通しており、且つ、前記段付穴に前記第1孔への水の進入を防止するフロート弁が配されていること
を特徴とする水栓構造。
【請求項2】
前記スピンドル部は、回動可能かつ着脱可能に前記軸部に連結されていること
を特徴とする請求項1記載の水栓構造。
【請求項3】
前記請求項1または2に記載の水栓構造を有すること
を特徴とする不凍水栓柱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水栓構造、及び不凍水栓柱に関する。
【背景技術】
【0002】
水栓の一種として、不凍水栓柱が知られている(特許文献1:特許第6244437号公報、特許文献2:特許第6334448号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6244437号公報
【文献】特許第6334448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水栓には、外筒の上に吐水部を配設した構造と外筒の側面側に吐水部を配設した構造がある。水栓のうちの外筒の上に吐水部を配設した構造は、通水状態から水抜き状態に切り換えるとスピンドル部または当該スピンドル部の周辺部分に水が残留することが最近になって判明した。低温環境下の水栓は、水抜き状態で水が残留することに起因して部品の損傷や劣化が生じやすく、部品の損傷や劣化等による故障の虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、通水状態から水抜き状態に容易に切り換えできる簡易な構造にしつつ、通水状態から水抜き状態に切り換えた際に水の残留を防止できる水栓構造、及び当該水栓構造を有する不凍水栓を提供することを目的とする。
【0006】
一実施形態として、以下に開示する解決策により、前記課題を解決する。
【0007】
本発明に係る水栓構造は、接続部と、前記接続部に連結された立上り管と、前記立上り管に連結された吐水部と、前記吐水部に連結された操作部とを備え、前記接続部に内蔵されて給水路を遮断可能に作動するノズル部と、前記立上り管に挿通しているとともに前記ノズル部に連結された軸部と、スピンドル部とを有し、前記スピンドル部は、下側が前記軸部に連結されており、上側が前記操作部に連結されており、且つ、前記操作部の操作によって前記吐水部から吐水する通水状態から前記給水路を遮断して下方に排水する水抜き状態に切り換える際に水抜きするための孔が形成されており、前記スピンドル部は、外周にグランドパッキンが取り付けられており、前記グランドパッキンの上方に前記孔のうちの第1孔が形成されており、前記グランドパッキンの下方に前記孔のうちの第2孔が形成されており、前記第1孔と前記第2孔とは連通しており、下側の穴径が上側より大きい段付穴が形成されており、前記段付穴と前記第1孔とは連通しており、且つ、前記段付穴に前記第1孔への水の進入を防止するフロート弁が配されていることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、通水状態から水抜き状態に切り換えると、スピンドル部に形成された孔の作用で水抜きされる。よって、通水状態から水抜き状態に容易に切り換えできる簡易な構造にしつつ、通水状態から水抜き状態に切り換えた際の水の残留を防止できる。
【0009】
前記操作部は前記吐水部に配設された連結部に回動可能に連結しており、前記連結部の内側に形成された雌螺子部と前記スピンドル部の外側に形成された雄螺子部とが螺合しており、且つ、前記スピンドル部が前記操作部と共回りして移動可能な構成であって、前記スピンドル部が下方向に移動することで前記通水状態から前記水抜き状態に切り換わる構成であることが好ましい。この構成によれば、通水状態から水抜き状態にワンアクションで切り換えできるので使い勝手がよい。一例として前記孔は複数形成されている。
【0010】
前記雄螺子部における前記雌螺子部に向かい合う側に排水するための縦溝が形成されている構成、または前記雌螺子部における前記雄螺子部に向かい合う側に排水するための縦溝が形成されている構成のいずれかないしは両方であることが好ましい。この構成によれば、縦溝によって雄螺子部と雌螺子部との間に通水路が形成されるので、通水状態から水抜き状態に切り換えた際に、縦溝を通して下方に速やかに排水できる。前記雄螺子部における前記雌螺子部に向かい合う側に排水するための縦溝が形成されている構成であることがより好ましい。縦溝の加工が容易であることに加えて、連結部を小径にすることが容易にできる。
【0011】
前記スピンドル部は、外周にグランドパッキンが取り付けられており、前記グランドパッキンの上方に前記孔のうちの第1孔が形成されており、前記グランドパッキンの下方に前記孔のうちの第2孔が形成されており、前記第1孔と前記第2孔とは連通していることが好ましい。この構成によれば、通水状態から水抜き状態に切り換える際に、グランドパッキンの上方に形成された第1孔から入った空気がグランドパッキンの下方に形成された第2孔から出ることで内部の残留水を排水できる。ここで、グランドパッキンは、三角パッキンとも呼称される。
【0012】
一例として、前記スピンドル部は、下側の穴径が上側より大きい段付穴が形成されており、前記段付穴と前記第1孔とは連通しており、且つ、前記段付穴に前記第1孔への水の進入を防止するフロート弁が配されている構成である。この構成によれば、通水状態ではフロート弁によって孔への水の進入が防止できて、水抜き状態では孔から下方への排水が容易にできる。一例として、前記スピンドル部は、回動可能かつ着脱可能に前記軸部に連結されている。この構成によれば、スピンドル部の交換が容易にできるので、メンテナンス性が向上する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、通水状態から水抜き状態に容易に切り換えできる簡易な構造にしつつ、通水状態から水抜き状態に切り換えた際に水の残留を防止できる。また本発明に係る水栓構造を有することで、使い勝手がよくて、信頼性およびメンテナンス性に優れた合理的な構造の不凍水栓柱が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は本実施形態に係る不凍水栓柱の例における通水状態を示す概略の縦断面図である。
図2図2は本実施形態に係る不凍水栓柱の例における水抜き状態を示す概略の縦断面図である。
図3図3A図1の通水状態における上部の拡大図であり、図3B図2の水抜き状態における上部の拡大図である。
図4図4Aは本実施形態の不凍水栓柱におけるスピンドル部の例を示す斜視図であり、図4B図4Aの側面図であり、図4C図4Aの正面図である。
図5図5Aは本実施形態の不凍水栓柱における軸部の例を示す概略の平面図であり、図5Bは本実施形態の軸部の例を示す概略の正面図である。
図6図6Aは本実施形態の不凍水栓柱におけるノズル部の例を示す概略の平面図であり、図6Bは本実施形態のノズル部の例を示す概略の正面図である。
図7図7Aは本実施形態の不凍水栓柱におけるリング部の例を示す概略の斜視図であり、図7Bは本実施形態のリング部の例を示す概略の平面図であり、図7Cは本実施形態のリング部の例を示す概略の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。本実施形態は、主に屋外にて用いられ、立上り管に空気を入れることで水抜きを行って凍結深度以下の地中に排水し、凍結を防止する不凍水栓柱1である。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
【0016】
図1および図2は操作部5が回転式ハンドルとなっている不凍水栓柱1の例である。不凍水栓柱1は、一例として、操作部5を開栓方向に回す操作によってノズル部6を経由して立上り管3に給水し吐水部4から吐水可能な通水状態となる。また、操作部5を開栓方向とは反対の閉栓方向に回す操作によってノズル部6にて給水路を遮断して立上り管3に内在する水を下方に排水する水抜き状態となる構成である。不凍水栓柱1は、地中に埋設された給水管に接続される接続部2と、接続部2に連結された立上り管3と、立上り管3に連結された吐水部4と、吐水部4に連結された操作部5とを備え、接続部2に内蔵されて給水路を遮断可能に作動するノズル部6と、立上り管3に挿通しているとともにノズル部6に連結された軸部8と、スピンドル部7とを有し、スピンドル部7は、下側が軸部8に連結されており、上側が操作部5に連結されている。吐水部4は、一例として、ホースアダプタ等が取り付けられて使用される。
【0017】
図1および図2に示すように、不凍水栓柱1は、給水路を遮断可能に作動するノズル部6と、通水状態と水抜き状態とを切換え可能に作動するスピンドル部7と、ノズル部6およびスピンドル部7を連動させる軸部8とが内蔵されている。そして、ノズル部6と軸部8とスピンドル部7は互いに着脱可能に連結している。ここで、第1リング部11はノズル部6と軸部8との第1連結状態を維持する部材であり、第2リング部12は軸部8とスピンドル部7との第2連結状態を維持する部材である。
【0018】
図3Aは不凍水栓柱1の通水状態における上部の拡大図であり、図3Bは不凍水栓柱1の水抜き状態における上部の拡大図である。操作部5は吐水部4に配設された筒状の連結部5cに回動可能に連結しており、連結部5cの内側に形成された雌螺子部5c1とスピンドル部7の外側に形成された雄螺子部7a1とが螺合している。そして、スピンドル部7は操作部5と共回りすることで上下方向に移動し、スピンドル部7が回動しながら上方向に移動して通水状態になり、スピンドル部7が回動しながら下方向に移動して水抜き状態になる。スピンドル部7は、水抜きのための第1孔7e1と第2孔7e2が形成されている。
【0019】
図4Aはスピンドル部7の斜視図であり、図4Bはスピンドル部7の側面図であり、図4Cはスピンドル部7の正面図である。スピンドル部7は、銅等を母材とした金属製の軸体7aと、軸体7aにおける中ほどよりもやや下側で軸体7aよりも外径を大きくして螺旋形状に形成された雄螺子部7a1と、軸体7aにおける雄螺子部7a1よりも下側で雄螺子部7a1よりも外径を小さくしつつ軸体7aよりも外径を大きくして形成された第2凸部7bを有し、軸線P1を中心線とした回転対称形状になっている。
【0020】
雄螺子部7a1における雌螺子部5c1に向かい合う側には、排水するための縦溝7gが形成されている。縦溝7gは、雄螺子部7a1の上端側から下端側に亘って形成されている。図4A図4Bの例では、軸線P1に対して線対称となる位置に2つの縦溝が形成されている。この構成によれば、縦溝7g,7gによって雄螺子部7a1と雌螺子部5c1との間に通水路が形成されるので、通水状態から水抜き状態に切り換えた際に、第1孔7e1と第2孔7e2とで外部の空気を取り込む作用によって、残留水W1は縦溝7g,7gを通して下方に速やかに排水できる。
【0021】
スピンドル部7は、外周にグランドパッキン5bが取り付けられており、グランドパッキン5bの上方に第1孔7e1が形成されており、グランドパッキン5bの下方に第2孔7e2が形成されている。また、グランドパッキン5bの上方にパッキン押え5dが取付けられており、パッキン押え5dの上方に操作部5の本体が被さった状態で操作部5とスピンドル部7とがネジ等の固定部材によって連結固定されている。グランドパッキン5bは、いわゆる三角パッキンであり、一例として、エチレンプロピレンジエンゴムからなる。
【0022】
スピンドル部7は、軸体7aにおける軸線上に、下側の穴径が上側より大きい段付穴7fが形成されており、段付穴7fと第1孔7e1と第2孔7e2とは連通しており、段付穴7fに第1孔7e1への水の進入を防止するフロート弁9が配されている。フロート弁9は、スピンドル部7に内蔵されており、一例として、円柱形状の弁部の上に当該弁部よりも小径の軸部が形成されており、当該軸部の根元側にリングパッキンが配されている。
【0023】
図3Aに示すように、通水状態のときは、水圧によってグランドパッキン5bの直下まで水が上昇する場合があり、グランドパッキン5bの下方と雄螺子部7a1の上方との空間に残留水W1が溜まることがある。そこで、図3Bに示すように、水抜き状態のときは、矢印で示す空気の流れV1のように、スピンドル部7に形成された第1孔7e1から段付穴7fに空気を取り入れて、段付穴7fの空気を第2孔7e2から外向きに空気を出すので、内部の残留水W1を下方に排水できる。また、段付穴7fに配されたフロート弁9によって、通水状態では第1孔7e1への水の進入が防止できて、水抜き状態では第2孔7e2から下方への排水が容易にできる。一例として、第1孔7e1と第2孔7e2は横孔であり、段付穴7fは縦穴である。一例として、第1孔7e1と第2孔7e2は軸線P1に向かう横孔であり、段付穴7fは軸線P1上の縦穴である。第1孔7e1と第2孔7e2の直径は段付穴7fの直径よりも小さい。一例として、第1孔7e1と第2孔7e2の直径は0.2~2.5[mm]である。
【0024】
また、スピンドル部7は、軸体7aの下側に第2凸部7bが形成されているとともに、外周から軸線P1を越えて切り込まれた第2欠け部7cが形成されている。第2欠け部7cは軸体7aの下端部を横方向および下方向に抉っている。
【0025】
軸部8はステンレス等の金属からなる。図5Aおよび図5Bに示すように、軸部8は、軸線P1を中心線とした回転対称の丸棒形状であり、かつ、上下対称形状である。軸部8の下端側は括れていることで第1ヘッド8a1が形成されている。第1ヘッド8a1の上方には第1溝8b1が周方向に形成されている。軸部8の上端側は括れていることで第2ヘッド8a2が形成されている。第2ヘッド8a2の下方には第2溝8b2が周方向に形成されている。
【0026】
ノズル部6は、銅等を母材とした金属製のノズル体6aと、ノズル体6aに配されたエチレンプロピレンジエンゴムからなる複数のパッキンから構成される。図6Aおよび図6Bに示すように、ノズル体6aの下端側は小径となって突出しており給水路遮断パッキン6d1が配されている。ノズル体6aの中ほどには所定間隔でリングパッキン6d2が配されている。ノズル体6aの上側には第1凸部6bが形成されているとともに、外周から軸線P1を越えて切り込まれた第1欠け部6cが形成されている。第1欠け部6cはノズル体6aの上端部を横方向および上方向に抉っている。
【0027】
一例として、第1リング部11と第2リング部12は、同一構造の同一部品である。第1リング部11は、ポリアセタール等の摺動性および耐薬品性に優れた樹脂からなる。図7A図7Cに示すように、第1リング部11は、軸線P1を中心線とした回転対称の筒形状であり、円環状の第1ベース11dを基礎として、軸線P1方向の片側に周方向に複数の第1爪11bが形成されているとともに、第1爪11bが配されている側と同じ側に周方向に複数の第1ガイド11cが形成されている。この例では第1爪11bと第1ガイド11cとが交互に3つずつ周方向に形成されている。第1爪11bは爪先が軸線P1に向いており、第1ガイド11cは平面視で外周幅が内周幅よりも大きな円弧形状になっている。第2リング部12における第2凹部12a、第2爪12b、第2ガイド12cおよび第2ベース12dの配置構成は、第1リング部11における第1凹部11a、第1爪11b、第1ガイド11cおよび第1ベース11dの配置構成と同様であり、ここでは、各々一対一で対応している。
【0028】
ノズル部6と軸部8との組立手順は、次のとおりである。先ず、軸部8の下側の第1ヘッド8a1と第1リング部11の第1爪11bとを向かい合うように配する。続いて、軸部8を第1リング部11に挿通させて、第1爪11bの爪先が軸部8の第1溝8b1を超える位置まで第1リング部11を押し上げる。続いて、軸部8の第1ヘッド8a1をノズル部6の第1欠け部6cにスライドさせて組み合わせる。そして、第1リング部11を押し下げて、ノズル部6の上側に形成された第1凸部6bと第1リング部11の下側に形成された第1凹部11aとを嵌合させるとともに、第1リング部11の周方向に形成された複数の第1爪11bの爪先を軸部8の下側に周方向に形成された第1溝8b1に係合させる。軸部8の上側の第2ヘッド8a2、第2リング部12およびスピンドル部7の組立手順および組付構造は、軸部8の下側の第1ヘッド8a1、第1リング部11およびノズル部6の組立手順および組付構造と同様である。
【0029】
本実施形態によれば、通水状態から水抜き状態に容易に切り換えできる簡易な構造にしつつ、通水状態から水抜き状態に切り換えた際に水の残留を防止できる。尚且つ、外筒13の上に吐水部4が配設された構成など外観形状のバリエーションを増やすことができる。そして、通水状態から水抜き状態にワンアクションで切り換えできるので使い勝手がよい。
【0030】
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 不凍水栓柱
2 接続部
3 立上り管
4 吐水部
5 操作部、5b グランドパッキン、5c 連結部、5c1 雌螺子部、5d パッキン押え
6 ノズル部、6a ノズル体、6b 第1凸部、6c 第1欠け部、6d1 給水路遮断パッキン、6d2 リングパッキン
7 スピンドル部、7a 軸体、7a1 雄螺子部、7b 第2凸部、7c 第2欠け部、7d1 リングパッキン、7d2 リングパッキン、7e1 第1孔、7e2 第2孔、7f 段付穴、7g 縦溝
8 軸部、8a1 第1ヘッド、8a2 第2ヘッド、8b1 第1溝、8b2 第2溝
9 フロート弁
11 第1リング部
12 第2リング部
13 外筒
P1 軸線
V1 空気の流れ
W1 残留水
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7