(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】ビークル構成要素をビークル構造体に対して動かすためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
B23P 19/04 20060101AFI20240807BHJP
B64D 29/06 20060101ALI20240807BHJP
B64F 5/40 20170101ALI20240807BHJP
【FI】
B23P19/04 F
B64D29/06
B64F5/40
B23P19/04 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020062104
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2023-03-23
(32)【優先日】2019-04-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ライト, ロバート スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】イワモト, ジェームズ ティーン
(72)【発明者】
【氏名】モールディン, ジャック ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】マッケナ, オーガスト ウエスト
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン, リチャード ケヴィン
(72)【発明者】
【氏名】ビスカップ, ブルース アレン
【審査官】中島 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-192673(JP,A)
【文献】特開2012-210989(JP,A)
【文献】特開2004-142874(JP,A)
【文献】特開平11-130392(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0311808(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 19/04
B64D 29/06
B64F 5/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークル(6、96)のビークル構成要素(14、92)を前記ビークルの構造体に設置する間に、前記ビークル構成要素を前記構造体に対して動かすためのシステム(40、90)であって、
基部(42、142)の構成要素湾領域(48、148)の両側で前記基部に取り付けられた、離間された第1の支持体(44、144)及び第2の支持体(46、146)であって、前記基部から上方に延びている、第1の支持体(44、144)及び第2の支持体(46、146)、
ビーム軸(54)に沿って、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間で延びるクロスビーム(52、152)、及び前記クロスビームに固定された一対の離間した上反りのトラスアセンブリ(56、156)であって、前記ビークル構成要素に取り付けられ、前記クロスビームに対して前記ビークル構成要素を支持するように構成されたトラスアセンブリ(56、156)を含むリフトフレーム(50、150)、
前記第1の支持体及び前記第2の支持体に対する前記クロスビームの回転のために前記クロスビームを支持するように構成された、前記第1の支持体及び前記第2の支持体上の第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)及び第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)であって、前記第1の支持体及び前記第2の支持体に沿って動くことが可能である、第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)及び第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)、
第1の制御信号に応答して、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように構成された第1のリフト機構(66)、
第2の制御信号に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)及び前記第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)に対して、前記クロスビーム(52、152)を前記ビーム軸(54)の周りで回転させるように構成された回転駆動機構(68、168)、並びに
前記第1のリフト機構(66)及び回転駆動機構(68、168)に動作可能に連結された電子コントローラ(80、190)であって、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御する前記第1の制御信号を生成し、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)に対して、前記クロスビーム(52、152)を回転させるように前記回転駆動機構(68、168)の動作を制御する前記第2の制御信号を生成し、それにより、前記ビークル(6、96)に対する前記ビークル構成要素(14、92)の位置を変更するように構成された電子コントローラ(80、190)
を備えているシステム(40、90)。
【請求項2】
前記電子コントローラ(90、180)が、前記ビークル構成要素(14、92)の目的位置に関連付けられた入力情報を受信し、受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成し、前記クロスビーム(52、152)を前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)に対して回転させ、前記ビークル構成要素(14、92)が前記リフトフレーム(50、150)によって支持されているときに、前記ビークル構成要素(14、92)を回転的に位置付けするように前記回転駆動機構(68、168)の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するように構成されている、請求項1に記載のシステム(40、90)。
【請求項3】
前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)及び前記第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)が、前記第1の支持体(44、144)と前記第2の支持体(46、146)との間で延びる、前記クロスビーム(52、152)を囲む管状外側支持ビーム(62)を含む、請求項1又は2に記載のシステム(40、90)。
【請求項4】
前記第1の支持体(44、144)、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)、及び前記クロスビーム(52、152)は、前記クロスビームが、前記ビーム軸(54)に対して直交する第1のピボット軸(64)の周りで枢動することを可能にするように集合的に構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム(40、90)。
【請求項5】
前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)が、前記クロスビーム(52、152)を支持する第1のクロスビーム支持要素(70)、前記第1の支持体(44、144)に沿った第1のリフトライン(74)に沿った動きのために前記第1のリフト機構(66)によって支持された第1の支持部材(72)、及び前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピン(76)を含む、請求項4に記載のシステム(40、90)。
【請求項6】
前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)が、前記第1のクロスビーム支持要素(70)及び前記第1の支持部材(72)のうちの片方に固定的に取り付けられたスリーブ(78)をさらに含み、前記ピボットピン(76)が、前記スリーブ内で枢動的に支持され、前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材のうちの他方によって支持されている、請求項5に記載のシステム(40、90)。
【請求項7】
前記第1の支持体(4
4、14
4)、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(60)、及び前記クロスビーム(52、152)は、前記クロスビームが、前記第1の支持体(4
4、14
4)に対して側方に動くことを可能にするように集合的に構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム(40、90)。
【請求項8】
第3の制御信号に応答して、前記第2の支持体(46、146)に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)を動かすように構成された第2のリフト機構(82)をさらに備え、前記電子コントローラ(90)が、前記第2のリフト機構に動作可能に連結され、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御する前記第3の制御信号を生成し、それにより、前記ビークル(6)に対する前記ビークル構成要素(14、92)の位置を変更するように構成されている、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム(40、90)。
【請求項9】
前記基部(42、142)が、移動可能であり、複数のホイールを備えている、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム(40、90)。
【請求項10】
ビークルのビークル構成要素(14、92)を前記ビークルの構造体に設置する間に、前記ビークル構成要素を前記構造体に対して動かす方法(208)であって、
リフトフレーム(50、150)を前記ビークル構成要素に取り付けるステップ(210)であって、前記リフトフレームが、クロスビーム(52、152)、及び前記クロスビームに取り付けられた一対の離間した上反りのトラスアセンブリ(56、156)を含み、前記リフトフレームを前記ビークル構成要素に取り付けることが、複数の離間された位置で
一対の前記トラスアセンブリを前記ビークル構成要素に固定することを含む、取り付けるステップ(210)、
第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)で前記クロスビームの第1の端部を支持するステップ(212)、
第1の制御信号に応答して、作業面(24)に支持された基部(42、142)に取り付けられ、前記基部(42、142)から上方に延びる第1の支持体(44、144)に沿って、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすことによって、第1のリフト機構(66)により前記ビークル構成要素を動かすステップ(214)、
前記ビークルに対して前記ビークル構成要素の配向を変更するために、第2の制御信号に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)に対して、前記リフトフレーム(50、150)及び取り付けられた前記ビークル構成要素を、ビーム軸(54)の周りで回転駆動機構(68、168)によって回転させるステップ(216)、並びに
電子コントローラによって、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御する前記第1の制御信号、及び前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)に対して、前記リフトフレーム及び前記取り付けられたビークル構成要素を回転させるように前記回転駆動機構(68、168)の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成することによって、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の前記配向を変更するステップ(218)
を含む方法(208)。
【請求項11】
前記ビークル構造体上のターゲット設置点(182)に対する、前記ビークル構成要素(14、92)の近傍に位置付けされた第1のレーザ(174)及び第2のレーザ(176)の位置合わせに関連する入力情報を、前記電子コントローラ(80、190)によって受信するステップであって、前記入力情報が、前記ビークル構造体に対する前記ビークル構成要素の目的位置及び配向を表す、受信するステップ、
受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御するための前記第1の制御信号を、前記電子コントローラによって生成するステップ、
前記受信した入力情報に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記クロスビーム(52、152)及び取り付けられた前記ビークル構成要素(14、92)を回転させるように前記回転駆動機構(68、168)の動作を制御するための前記第2の制御信号を、前記電子コントローラによって生成するステップ
をさらに含む、請求項
10に記載の方法(208)。
【請求項12】
前記ビークル構成要素(14、92)の目的位置に関連付けられた入力情報を前記電子コントローラ(80、190)によって受信するステップ、
受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成するステップ、及び
前記クロスビーム(52、152)を前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58、164)に対して回転させ、前記ビークル構成要素が前記リフトフレームによって支持されているときに、前記ビークル構成要素を回転的に位置付けするように前記回転駆動機構(68、168)の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するステップ
をさらに含む、請求項
10又は
11に記載の方法(208)。
【請求項13】
前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすステップが、前記ビーム軸(54)に対して直交する第1のピボット軸(64)の周りで前記クロスビーム(52)を前記第1の支持体に対して枢動させるステップを含む、請求項
10から
12のいずれか一項に記載の方法(208)。
【請求項14】
前記クロスビーム(52、152)を前記第1の支持体(44、144)に対して枢動させるステップが、第1のクロスビーム支持要素(70)によって前記クロスビームを支持するステップ、前記第1の支持体に沿った第1のリフトライン(74)に沿った動きのために、前記第1のリフト機構によって、第1の支持部材(72)を支持するステップ、及び前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピン(76)の周りで前記第1のクロスビーム支持要素(70)を枢動させるステップを含む、請求項
13に記載の方法(208)。
【請求項15】
前記第1のリフトライン(74)に対して直交する側方ラインに沿って、前記第1のクロスビーム支持要素(70)を前記第1の支持部材(44、144)に対して動かすステップをさらに含む、請求項
14に記載の方法(208)。
【請求項16】
前記基部(142)に取り付けられ、前記基部(142)から上方に延びる第2の支持体(46、146)に沿って動かすことが可能な第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)で、前記クロスビーム(52、152)の第2の端部を支持するステップ、
第3の制御信号に応答して、第2のリフト機構(82)によって、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすステップ、及び
前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御する前記第3の制御信号を、前記電子コントローラ(80、190)によって生成し、それにより、前記ビークル(6、96)に対する前記ビークル構成要素(14、92)の位置を変更するステップ
をさらに含む、請求項
10から
15のいずれか一項に記載の方法(208)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、航空機製造工程に関する。より具体的には、開示された実施形態は、航空機構成要素を航空機又は航空機の構造的特徴に対して位置付けし且つ位置合わせするためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
大型民間航空機の製造及び保守には、特別な困難が伴うことが多い。具体的にいうと、このような航空機の発電装置は、大型且つ機械的に複雑であるだけでなく、通常必要とされる精密公差を実現するためには、高精度な組み立てが必要とされる場合がある。
【0003】
これは、多くの民間航空機で使用されるターボファン発電装置に特に当てはまる。航空機用ターボファン発電装置は、エンジンストラット(又はパイロン)8を介して航空機6の翼4に取り付けられたナセル2の内部に収容される。エンジンナセルの幾つかの構成要素は
図1に示されている。それには、とりわけ他の構成要素の中でも、吸気口カウル10、ファンカウル12、逆推力装置13、排気ノズルアセンブリ16、及び当然ながらターボファンエンジンアセンブリ18自体が含まれ得る。
【0004】
多くの大型ナセル構成要素の設置工程は、逆推力装置13を航空機6のパイロン8に設置するために、
図2に示すように、クレーンと幾人かの熟練した人員が必要とされる場合がある。逆推力装置13は、クレーン線20に固定され、クレーン線20によって釣り上げられ得る。クレーンから吊り下げられている間、作業面24にいる人員22は、手動で逆推力装置13を所定位置に誘導する一方で、さらなる整備工26は、逆推力装置13を設置のために適切な位置に誘導するため、エンジンストラット8の上部に乗ることが必要であり得る。整備工26は、エンジンストラット8の不均一で典型的に傾斜した表面に乗ったまま、目視でナセル構成要素を所定位置に誘導するために、おそらく10フィート以上下方にある製造現場の作業面24の方に身を乗り出す必要があり得る。これにより、落下及びそれに伴う怪我の可能性が生じるだけでなく、ナセルフェアリングがないときは、このよう落下は、結果的にエンジン構成要素への着地となり得る。
【0005】
また、多くの設置作業では、ストラット8上の整備工は、さらに設置を直接手伝わなければならない。逆推力装置13は、通常、
図3Aから
図3Dに示すように、ヒンジアセンブリ28を介して、エンジンストラット8に取り付けられる。一旦、逆推力装置が、適切な位置に誘導され、エンジンストラット8に取り付けられた第1のヒンジ構成要素30(典型的にはヒンジラグ)が、逆推力装置上の第2のヒンジ構成要素32(典型的にはヒンジクレビス)と位置合わせされると、整備工26は、下方に手を伸ばして、必須のヒンジピン34をヒンジアセンブリ内に挿入し、逆推力装置をナセルに固定することが必要である場合があり、その後、適切なナットが嵌められる。
【0006】
したがって、このようなナセル構成要素の設置は、精密な時間のかかる作業であり、航空機構造体の大型部品を上から吊りながら、注意深くゆっくり接近させて、位置合わせすることが必要である。このような構成要素の運動は、手動と目視により誘導され得るので、卓越した判断力、豊富な経験、及び/又は特殊な訓練を備えた作業者が必要とされ得る。さらに、このような作業は、製造現場で需要が高い設備であり得る天井クレーンを必要とすることがあるので、作業が終わるまで作業のボトルネックとなる恐れがある。
【0007】
このような大型のナセル構成要素の設置の選択された態様の自動化を支援し、このようなプロセスを潜在的に効率化し、且つ作業者の安全性を向上させるシステム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、ビークル構成要素をビークルに対して動かすためのシステム及び方法を提供する。
【0009】
幾つかの実施形態では、本開示は、ビークルのビークル構成要素をビークルの構造体に設置する間に、ビークル構成要素を構造体に対して動かすためのシステムを提供し、当該システムは、基部の構成要素湾領域の両側で基部に取り付けられた、離間された第1の支持体及び第2の支持体であって、基部から上方に延びている、第1の支持体及び第2の支持体と、ビーム軸に沿って、第1の支持体と第2の支持体との間で延びるクロスビーム、及びクロスビームに固定された一対の離間した上反りのトラスアセンブリであって、ビークル構成要素に取り付けられ、クロスビームに対してビークル構成要素を支持するように構成されたトラスアセンブリを含むリフトフレームと、第1の支持体及び第2の支持体に対するクロスビームの回転のためにクロスビームを支持するように構成された、第1の支持体及び第2の支持体上の第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリであって、第1の支持体及び第2の支持体に沿って動くことが可能である、第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリと、第1の制御信号に応答して、第1の支持体に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第1のリフト機構と、第2の制御信号に応答して、第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリに対して、クロスビームをビーム軸の周りで回転させるように構成された回転駆動機構と、第1のリフト機構及び回転駆動機構に動作可能に連結された電子コントローラであって、第1の支持体に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように第1のリフト機構の動作を制御する第1の制御信号を生成し、第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、クロスビームを回転させるように回転駆動機構の動作を制御する第2の制御信号を生成し、それにより、ビークルに対するビークル構成要素の位置を変更するように構成された電子コントローラとを含む。
【0010】
幾つかの実施形態では、本開示は、ビークルのビークル構成要素をビークルの構造体に設置する間に、ビークル構成要素を構造体に対して動かす方法を提供し、当該方法は、リフトフレームをビークル構成要素に取り付けるステップであって、リフトフレームが、クロスビーム、及びクロスビームに取り付けられた一対の離間した上反りのトラスアセンブリを含み、リフトフレームをビークル構成要素に取り付けることが、複数の離間された位置で一対のトラスアセンブリをビークル構成要素に固定することを含む、取り付けるステップ、第1のクロスビーム支持アセンブリでクロスビームの第1の端部を支持するステップ、第1のクロスビーム支持アセンブリでクロスビームの第1の端部を支持するステップ、第1の制御信号に応答して、作業面に支持された基部に取り付けられ且つ基部から上方に延びる第1の支持体に沿って、第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすことによって、第1のリフト機構によりビークル構成要素を動かすステップ、ビークルに対してビークル構成要素の配向を変更するために、第2の制御信号に応答して、第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、リフトフレーム及び取り付けられたビークル構成要素を、ビーム軸の周りで回転駆動機構によって回転させるステップ、並びに電子コントローラによって、第1の支持体に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように第1のリフト機構の動作を制御する第1の制御信号、及び第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、リフトフレーム及び取り付けられたビークル構成要素を回転させるように回転駆動機構の動作を制御するための第2の制御信号を生成することによって、ビークルに対するビークル構成要素の配向を変更するステップ
を含む。
【0011】
幾つかの実施形態では、本開示は、ビークルのビークル構成要素をビークルの構造体に設置する間に、ビークル構成要素を構造体に対して動かすためのシステムを提供し、当該システムは、基部の構成要素湾領域の両側で基部に取り付けられた、離間された第1の支持体及び第2の支持体であって、基部から上方に延びている、第1の支持体及び第2の支持体と、第1の支持体と第2の支持体との間でクロスビームラインに沿って延びるクロスビーム、及びクロスビームに固定された一対の離間した上反りのトラスアセンブリであって、ビークル構成要素に取り付けられ、クロスビームに対してビークル構成要素を支持するように構成されたトラスアセンブリを含むリフトフレームと、第1の支持体及び第2の支持体に対してクロスビームを支持するように構成された、第1の支持体及び第2の支持体上の第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリであって、第1の支持体及び第2の支持体に沿って動くことが可能である、第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリと、第1の制御信号に応答して、第1の支持体に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第1のリフト機構と、第2の制御信号に応答して、第2の支持体に沿って第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第2のリフト機構と、第1のリフト機構及び第2のリフト機構に動作可能に連結された電子コントローラであって、第1の支持体に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように第1のリフト機構の動作を制御する第1の制御信号を生成し、第2の支持体に沿って第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように第2のリフト機構の動作を制御する第2の制御信号を生成し、それにより、ビークルに対するビークル構成要素の位置を変更するように構成された電子コントローラとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】分解図でターボファンエンジンナセルの様々な構成要素を示す。
【
図2】エンジンナセルの構成要素の設置プロセスを半概略的に示す。
【
図3A】代表的なヒンジアセンブリの連結を示す。互いに接近させられているヒンジアセンブリのラグ部分とクレビス部分を示す。
【
図3B】位置合わせされた構成でのラグとクレビスを示す。
【
図3C】ラグ部分とクレビス部分の中に位置付けされているヒンジピンを示す。
【
図3D】ヒンジ内に完全に設置され、適切なナットによって固定される準備が整ったヒンジピンを示す。
【
図4】本開示に係る、ビークル構成要素を動かすための例示的なシステムを半概略的に示す。
【
図5】ビークル構成要素に関連付けられた
図4の例示的なシステムの正面立面図である。第1の直立トラス及び第2の直立トラスの部分が部分切り欠き図として示され、直立トラスの内部の第1のリフト機構及び第2のリフト機構が示されている。
【
図6】ビークル構成要素に関連付けられた
図4の例示的なシステムの上面図である。
【
図7】
図4のシステムのクロスビーム支持部材、第1のクロスビーム支持アセンブリ、及び第2のクロスビーム支持アセンブリを示す。
【
図8】
図4のシステムの第1のクロスビーム支持アセンブリを示す。
【
図9】
図4のシステムの第2のクロスビーム支持アセンブリを示す。
【
図10】本開示に係る、ビークル構成要素を動かすための例示的な制御システの概略図である。
【
図11A】ビークル構成要素を動かす
図4の例示的なシステムを半概略的に示す。
図11Aは、ビークル構成要素と位置合わせされ、トラスアセンブリを介してビークル構成要素に取り付けられた移動システムを示す。
【
図11B】ビークル構成要素を持ち上げている移動システムを示す。
【
図11C】設置のためにビークル構成要素を適切な高さと配向に配置する際の移動システムを示す。
【
図11D】エンジンストラットと整列し、ビークル構成要素を設置のために所定位置に動かす移動システムを半概略的に示す。
【
図12】本開示に係る、航空機のエンジン構成要素を位置付けするための例示的な位置付けシステムを半概略的に示す。
【
図13】
図12のシステムのレーザアセンブリを半概略的に示す。
【
図14】
図13のレーザアセンブリを使用して、ターゲット位置に対するエンジン構成要素の位置を判定することを示す。
【
図15】本開示に係る、ビークルのビークル構成要素をビークルの構造体に設置する間に、ビークル構成要素を構造体に対して動かす方法を示すフロー図である。
【
図16】本開示に係る、航空機のエンジンへの取り付けのために、エンジン構成要素を位置付けする方法を示すフロー図である。
【
図17】本開示の選択された態様に係る、代表的なデータ処理の概略図である。
【
図18】代表的で一般的なネットワークデータ処理システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
概要
ビークル構成要素の移動及び位置付けシステムの様々な実施形態が、以下に記載され、関連図面に例示される。別途特定されていない限り、開示されているシステム及び/又はその様々な構成要素は、本明細書で説明され、例示され、且つ/又は組み込まれた構造、構成要素、機能性、及び/又は変形例のうちの少なくとも1つを含み得るが、それらを含むことが必要なわけではない。さらに、本教示に関連して本明細書に記載され、例示され、且つ/又は組み込まれた構造、構成要素、機能性、及び/又は変形例は、他の移動又は位置付けシステムに含まれ得るが、それらに含まれることが必要なわけではない。様々な実施形態の下記の説明は、本質的に単なる例示であり、決して本開示、その用途、又は使用を限定することを意図するものではない。加えて、諸実施形態によって提供される利点は、後述のように、本質的に例示的であり、すべての実施形態が同じ利点又は同程度の利点を提供するわけではない。
【0014】
具体的には、本開示の移動及び位置付けシステムは、航空機製造、並びに航空機のエンジン構成要素の移動及び位置付けに関連して例示されるが、開示されたシステムは、多種のビークル又他の構造体のいずれかの製造及び/又は組み立てに関連して使用され得る。本開示は、本明細書に例示された特定の用途及び実施例に多少なりとも限定されているとみなすべきではない。
【0015】
移動システム
ビークル構成要素を動かすためのシステム40が
図4から
図9に示されている。システム40は、様々なビークル構成要素のいずれかの移動に有用性を有し得るが、他の構成要素の中でもとりわけ逆推力装置13などの構成要素をビークル6の構造体に対して動かすことに特定の有用性を示すことがあり、構成要素をビークルの構造体に設置することにおいて特に役立ち得る。
【0016】
システム40は、基部42を含み得る。基部42は、移動可能であるように複数のホイール41を備えている。基部42は、電力をホイール41に供給するための1つ又は複数の基部駆動機構43をさらに備え得る。例示的な実施形態で示されているように、各ホイール41は、電力をそのホイールに供給する専用の基部駆動機構43を有し得る。各基部駆動機構43を個別に電力供給することができるので、各基部駆動機構に差動的に電力供給し、基部42を任意の方向に動かすことにより、システム40の基部42を望み通りに操作することができる。
【0017】
システム40は、基部42の構成要素湾領域48の両側にあるように基部42に取り付けられた、離間された第1の直立支持体44及び第2の直立支持体46を含む。第1の直立支持体44及び第2の直立支持体46が基部42から上方に延びるように、第1の支持体44及び第2の支持体46は基部42に取り付けられる。
【0018】
システム40は、リフトフレーム50をさらに含む。リフトフレームは、ビーム軸54又はクロスビームラインに沿って第1の直立支持体44と第2の直立支持体46との間で延びるクロスビーム52を含む。ビーム軸54は、クロスビーム52の長手方向軸によって画定される。リフトフレーム50は、クロスビーム52に固定された一対の離間された上反りのトラスアセンブリ56をさらに含み得る。トラスアセンブリ56は、ビークル構成要素14に取り付けられ、ビークル構成要素14をクロスビーム52に対して支持するように構成されている。
【0019】
システム40は、第1の直立支持体44及び第2の直立支持体46に移動可能に連結された第1のクロスビーム支持アセンブリ58及び第2のクロスビーム支持アセンブリ60をさらに含み、第1のクロスビーム支持アセンブリ58及び第2のクロスビーム支持アセンブリ60は、クロスビーム52を支持するように構成され、第1の直立支持体44及び第2の直立支持体46に沿って動かすことができる。第1のクロスビーム支持アセンブリ58及び第2のクロスビーム支持アセンブリ60は、クロスビーム52を第1の直立支持体44及び第2の直立支持体46に対して支持するように構成されている。第1のクロスビーム支持アセンブリ58及び第2のクロスビーム支持アセンブリ60は、第1の直立支持体44と第2の直立支持体46との間で延びる管状外側支持ビーム62を含み得る。より具体的には、管状外側支持ビーム62は、クロスビーム52を囲むように構成され得る。
【0020】
第1のクロスビーム支持アセンブリ58及び第2のクロスビーム支持アセンブリ60は、それぞれ、第1の直立支持体44及び第2の直立支持体46の内部に少なくとも実質的に納まっているが、
図6に示すように、直立支持体の外側の外側支持ビーム62を支持している。本開示の一態様では、第1の支持部材72、第1のクロスビーム支持アセンブリ58、及びクロスビーム52は、クロスビーム52が、ビーム軸54に対して直交する第1のピボット軸64の周りで枢動することを可能にするように構成されている。図示の好適な実施形態では、ピボット軸64は、直立支持体44に対して固定されている。幾つかの実施形態では、第1のクロスビーム支持アセンブリと第2のクロスビーム支持アセンブリの位置が逆転すると、第1のクロスビーム支持アセンブリ58及びクロスビーム52は、例示の実施形態の第2のクロスビーム支持アセンブリ60で示されているように、クロスビーム52が、第1の支持部材72に対して側方に動くことを可能にするように集合的に構成され得る。
【0021】
システム40は、第1の制御信号に応答して、第1の直立支持体44に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリ58を動かすように構成された第1のリフト機構66、及び第2の制御信号に応答して、第1のクロスビーム支持アセンブリ58及び第2のクロスビーム支持アセンブリ60に対して、クロスビーム52をビーム軸54の周りで回転させるように構成された回転駆動機構68を含む。第1のクロスビーム支持アセンブリ58及び第2のクロスビーム支持アセンブリ60は、クロスビーム52が、軸54の周りで回転し、第1の直立支持体44及び第2の直立支持体46に対して軸64及び86の周りで枢動するときに、クロスビーム52を支持するように構成されている。
【0022】
第1のクロスビーム支持アセンブリ58は、外側支持ビーム62の一部として示される、クロスビーム52を支持する第1のクロスビーム支持要素70、第1の直立支持体44に沿った第1のリフトライン74に沿った動きのために第1のリフト機構66によって支持された第1の支持部材72、及び第1のクロスビーム支持要素70を第1の支持部材72に枢動的に連結するピボットピン76を含む。第1のリフト機構66は、
図5に示すように、直立支持体44の内部に配置され、第1の支持部材72の下方で第1の支持部材72に動作可能に連結され得る。
【0023】
第1のクロスビーム支持アセンブリ58は、外側支持ビーム62の第1のクロスビーム支持要素70及び第1の支持部材72のうちの片方に固定的に取り付けられたスリーブ78をさらに含み、ピボットピン76は、スリーブ78内で枢動的に支持され、第1のクロスビーム支持要素70及び第1の支持部材72のうちの他方によって支持され得る。図示の実施例では、ピン76は、外側支持ビーム62に強固に取り付けられ、スリーブ78は、溶接などによって支持部材72に強固に取り付けられ、それにより、ピン76、外側支持ビーム62、及びクロスビーム52は、直立支持体44に沿ったリフトライン74の側方に動くことが防止される。
【0024】
システム40は、複数の基部駆動機構43の動作可能に連結された電子システムコントローラ80によって制御され、1つ又は複数の導体87を介して基部駆動機構43に至る制御信号を生成し、基部ホイール41を選択的に回転させ、基部42の所望の運動を達成することにより、システム40の基部42の位置を変更するように構成されている。
【0025】
システム40は、
図10の線図によって示されているように、第1のリフト機構66、及び回転駆動機構68に動作可能に連結された電子システムコントローラ80によって制御される。電子システムコントローラ80は、第1の支持部材72に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリ58を動かすために、導体81を介して第1のリフト機構66の動作を制御する第1の制御信号を生成するように構成されている。電子システムコントローラ80は、同様に、第1のクロスビーム支持アセンブリ58に対してクロスビーム52を回転させるために、導体83を介して回転駆動機構68の動作を制御する第2の制御信号を生成するように構成されている。このようにして、電子システムコントローラ80は、ビークル6に対してビークル構成要素14の位置を変更することが可能である。
【0026】
本開示の一態様では、電子システムコントローラ80は、ビークル構成要素14の目的位置に関連付けられた入力情報を受信するように構成され、受信した入力情報に応答して、電子システムコントローラ80は、第1の支持体72に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリ58を動かすように第1のリフト機構66の動作を制御するための第1の制御信号を生成し、クロスビーム52を第1のクロスビーム支持アセンブリ58に対して回転させ、ビークル構成要素14がリフトフレーム50によって支持されているときに、ビークル構成要素14を回転的に位置付けするように回転駆動機構68の動作を制御するための第2の制御信号を生成する。
【0027】
本開示の一態様では、第2の直立支持部材46、第2のクロスビーム支持アセンブリ60、及びクロスビーム52は、クロスビーム52が、第2の直立支持体46に対して、枢動し、且つ側方に動くことを可能にするように集合的に構成されている。第2のクロスビーム支持アセンブリ60は、外側支持ビーム62の一部として示される、クロスビーム52を支持する第2のクロスビーム支持要素79、第2の直立支持体46に沿った第2のリフトライン75に沿った動きのために第2のリフト機構82によって支持された第2の支持部材84、及び第2のクロスビーム支持要素79を第2の支持部材84に枢動的に連結するピボットピン88を含み得る。第2のリフト機構82は、
図5に示すように、直立支持体46の内部に配置され、第2の支持部材84の下方で第2の支持部材84に動作可能に連結され得る。
【0028】
第2のリフト機構82は、
図10に示すように、導体85を介して第3の制御信号に応答して、第2の支持部材84に沿って第2のクロスビーム支持アセンブリ60を動かすように構成されている。本開示のこの態様では、電子システムコントローラ80は、第2のリフト機構82に動作可能に連結され、第2の支持部材84に沿って第2のクロスビーム支持アセンブリ60を動かすために第2のリフト機構82の動作を制御する第3の制御信号を生成し、それにより、ビークル6に対するビークル構成要素14の位置を変更するように構成され得る。第2のリフト機構82は、
図5に示すように、直立支持体46の内部に配置され、第2の支持部材84の下方で第2の支持部材84に動作可能に連結され得る。
【0029】
本開示の一態様では、電子システムコントローラ80は、ビークル構成要素14の目的位置に関連付けられた入力情報を受信するように構成され、受信した入力情報に応答して、電子システムコントローラ80は、第1の支持体72に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリ58を動かすように第1のリフト機構66の動作を制御するための第1の制御信号を生成し、クロスビーム52を第1のクロスビーム支持アセンブリ58に対して回転させ、ビークル構成要素14がリフトフレーム50によって支持されているときに、ビークル構成要素14を回転的に位置付けするように回転駆動機構68の動作を制御するための第2の制御信号を生成する。第2のクロスビーム支持アセンブリ60は、第2のクロスビーム支持アセンブリ60が第2のピボットピン88によって支持されている間、クロスビーム52が、第2のピボットピン88の周りで回転することにより、クロスビーム52が第1のクロスビーム支持アセンブリ58に対して回転するとき、クロスビーム52が、ビーム軸54に対して直交する第2のピボット軸86の周りでさらに自在に回転し得るように、構成され得る。
【0030】
本開示の別の態様では、システム40は、第1のリフト機構66と第1のリフト機構82の両方に動作可能に連結された電子システムコントローラ80を含み得る。電子システムコントローラ80は、第1の支持体72に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリ58を動かすように第1のリフト機構66の動作を制御する第1の制御信号を生成し、第2の支持部材84に沿って第2のクロスビーム支持アセンブリ60を動かすように第1のリフト機構68の動作を制御する第2の制御信号を生成するように構成され得る。第2の支持部材84に沿った第2のクロスビーム支持アセンブリの動作の間、第2のクロスビーム支持要素79、並びに外側支持ビーム62及びクロスビーム52は、第2の支持部材84に対する第2のピボットピン88の回転及び側方運動を介して、軸86の周りで枢動し且つ第2の支持部材84に沿って側方に動くことが可能であり、それにより、ビークル6に対するビークル構成要素14の位置が変更される。ピボットピン76は、第1の支持部材72に対して側方位置に固定されているので、
図8に示すように、外側支持ビーム62及びクロスビーム52をピン76の周りで枢動させることにより、ピン88の側方位置が変わることを理解されたい。この変更は、第2の支持部材84におけるピン88の側方移動によって調節される。
【0031】
システム40の態様では、電子システムコントローラ80は、ビークル構成要素14の目的位置に関連付けられた入力情報を受信し、受信した入力情報に応答して、第1の支持体72に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリ58を動かすように第1のリフト機構66の動作を制御するための第1の制御信号を生成し、第2の支持部材82に沿って第2のクロスビーム支持アセンブリ60を動かすように第2のリフト機構82の動作を制御するための第2の制御信号を生成するように構成され得る。
【0032】
適切な第1の電子信号、第2の電子信号、及び任意選択的に第3の電子信号を印加することにより、ビークル構成要素14は、ビークル6に対して所望の位置及び配向に正確に位置付けされるために、第1の直立支持体44及び第2の直立支持体46に沿って上昇及び/又は下降し、直立支持体に対して軸64及び86の周りで枢動し、第2の直立支持体46に対して側方に動き、外側支持ビーム62に対して回転する。例えば、
図11Aに示されるように、システム40は、ビークル構成要素14との組み合わせで示される。システム40は、ビークル構成要素14がシステム40の基部42の構成要素湾領域48内に置かれるように、位置付けされる。この位置では、第1のリフト機構66、第1のリフト機構82、回転駆動機構68、第1のクロスビーム支持アセンブリ58、及び第2のクロスビーム支持アセンブリ60は、トラスアセンブリ56をビークル構成要素14に取り付けるためにトラスアセンブリ56が適切に位置付けされるよう、動作する。
【0033】
ビークル構成要素14がトラスアセンブリ56に固定された後、
図11Bに示すように、第1のリフト機構66及び第2のリフト機構82が作動し、ビークル構成要素14を十分に上昇させて、システム40の自在な運動を可能にする。
図11Cに示すように、ビークル6への取り付けのために、回転駆動機構68を利用して、ビークル構成要素14をビーム軸54の周りで適切な配向へと回転させることができる。最後に、
図11Dに示すように、第1のリフト機構66、第1のリフト機構82、回転駆動機構68、第1のクロスビーム支持アセンブリ58、及び第2のクロスビーム支持アセンブリ60のうちの1つ又は複数による任意の追加の調節と共に、システム40の基部42の動作を使用して、ビークル構成要素14をビークル6に連結するために実質的に位置合わせすることができる。
【0034】
位置付けシステム
本開示の一態様では、ビークル構成要素を動かすためのシステム40は、航空機96のエンジン94への取り付けのためにエンジン構成要素92を位置付ける位置付けシステム90の構成要素として特定の有用性を示し得る。その一例が、
図12に示される。
【0035】
位置付けシステム90は、作業プラットフォーム98を含み得る。作業プラットフォーム98は、任意の作業員が、航空機構造体の上でバランスをとったり、吊り上げた物体の下方に立ったりすることを必要とせずに、整備工や他の保守人員が、エンジン構成要素92を航空機96に取り付けるポイントの近くにいることを可能にする。
【0036】
位置付けシステム90は、移動システム40について上述したものと同じような、エンジン構成要素92を動かすための構成要素の一部又はすべてを含み得る。特に、位置付けシステム90は、基部142を含み得る。基部142は、移動可能であるように複数のホイール141を備えている。基部142は、ホイール141に電力を供給するために1つ又は複数の基部駆動機構143をさらに備え得る。位置付けシステム90の一実施形態では、作業面24で基部42を望む任意の方向に動かすことができるように、各ホイール141は、電力をホイールに供給する専用の基部駆動機構143を有し得る。
【0037】
位置付けシステム90の基部142は、基部142の構成要素湾領域148の両側にあるように基部142に取り付けられた、離間された第1の直立支持体144及び第2の直立支持体146を含む。
【0038】
位置付けシステム90は、リフトフレーム150をさらに含む。リフトフレーム150は、フレームクロスビーム152、及びそれぞれの頂点160を有する一対の上反りのトラス158を含むトラスアセンブリ156を含む。トラス158は、離間された位置で頂点160においてフレームクロスビーム152に固定され得る。トラス158は、遠位端162を含み得る。遠位端162は、位置付けシステム90によって固定されたときに、互いに離間された位置でエンジン構成要素92に固定されるように構成され得る。
【0039】
位置付けシステム90は、クロスビーム支持体164を含み得る。クロスビーム支持体164は、クロスビーム支持体164に対する回転のためにフレームクロスビーム152を支持し得る。クロスビーム支持体164は、一対の直立支持体144及び146によって支持され、一対の直立支持体144及び146に沿った相対運動のために構成される。本開示の一態様では、クロスビーム支持体164は、一対の直立支持体144と146の間にまたがるように構成されている。
【0040】
位置付けシステム90は、クロスビーム支持体164を直立支持体144及び146のうちの少なくとも1つに沿って動かすように構成されたリフト機構166を含む。移動システム40について説明されたように、位置付けシステム90は、フレームクロスビーム152をクロスビーム支持体164に対して回転させるように構成された回転駆動部168をさらに含む。
【0041】
これらの構成要素のおかげで、位置付けシステム90は、航空機96のエンジン94に取り付けることができる適切な位置にエンジン構成要素92を配置するよう、エンジン構成要素92を動かすように構成される。さらに、位置付けシステム90は、エンジン構成要素92をその適切な位置に誘導するために、位置付けシステム90がどのように動くべきかを判定する位置合わせアセンブリ170を含む。
【0042】
位置合わせアセンブリ170は、
図13に示すように、1つ又は複数のレーザアセンブリ172を含む。レーザアセンブリ172は、第1のレーザ174及び第2のレーザ176を、基準ライン178に沿って既知の距離177離れて配置されるように支持するよう構成される。レーザアセンブリ172は、基準ライン178が垂直に配向された状態で、且つ第1のレーザ174及び第2のレーザ176のそれぞれのレーザビームを航空機エンジン94に関連付けられた航空機96上のターゲット位置182と位置合わせするように、第1のレーザ174及び第2のレーザ176が基準ライン178を含む平面180において個々に調節可能である状態で、エンジン構成要素92に対して位置付けされるように構成されている。レーザアセンブリ172は、基準ライン178に対する、第1のレーザ174の第1のレーザビーム185の第1の角度184を表す第1の指標、及び基準ライン178に対する、第2のレーザ176の第2のレーザビーム187の第2の角度186を表す第2の指標を提供するように構成されている。
【0043】
1つ又は複数のレーザアセンブリ172は、
図12に示すように、作業プラットフォーム98に取り付けられる。ここでは、位置付けシステム90の作業プラットフォーム98に関連付けられた4つのレーザアセンブリ172を示す。
図12のレーザアセンブリ172は、ビークル構成要素92を固定且つ/又は引き揚げしながら、レーザアセンブリを衝突及び偶発的な損傷から保護する引き込み構成Bで示されている。
【0044】
ビークル構成要素を動かすためのシステム40のための電子システムコントローラ80と同様に、位置付けシステム90のための位置合わせアセンブリ170は、システムコントローラ190をさらに含む。システムコントローラ190は、クロスビーム支持体164に対してフレームクロスビーム152を回転させ、リフトフレーム150に固定するときに、エンジン構成要素92を回転的に位置付けするために、回転駆動部168の動作を制御するように構成されている。システムコントローラ190は、
図14に示すように、第1の角度及び第2の角度、並びに既知の距離に少なくとも部分的に基づいて、エンジン構成要素92と航空機96上のターゲット位置182との間の垂直距離192を判定するようにさらに構成されている。システムコントローラ190は、リフト機構166の動作を制御して、エンジン構成要素92とエンジン94との間の垂直距離を短縮させる方向で、位置付けシステム90の直立支持体144及び146のうちの少なくとも1つに沿ってクロスビーム支持体164を動かすようにさらに構成されている。
【0045】
移動システム40と同じように、基部駆動機構143はシステムコントローラ190に連結され得る。それにより、システムコントローラ190は、基部駆動機構143を利用して、基部142作業面24に沿って動かすことができる。システムコントローラ190は、第1の角度及び第2の角度、並びに既知の距離に少なくとも部分的に基づいて、エンジン構成要素92と航空機96上のターゲット位置182との間の水平距離194を判定するようにさらに構成され得る。システムコントローラ190は、基部駆動機構143の動作を制御して、エンジン構成要素92とエンジン94との間の水平距離を短縮させる方向で、作業面24に沿って基部142を動かすようにさらに構成され得る。
【0046】
航空機96上のターゲット位置182は、エンジン構成要素92の取り付けのための位置であり得る。例えば、航空機96上の第1のヒンジ構成要素30、及びエンジン構成要素92上の第2のヒンジ構成要素32を含むヒンジアセンブリ28を用いて、エンジン構成要素92が航空機96に取り付けられる場合、航空機96上のターゲット位置182が、第1のヒンジ構成要素30の位置であり得る。本開示のこの態様では、レーザアセンブリ172は、第1のレーザ174が第2のヒンジ構成要素32の近傍に位置付けされた状態で、基準ライン178が垂直に配向された状態で、且つ第1のレーザ174及び第2のレーザ176のそれぞれのレーザビームを航空機96上のヒンジ構成要素30と位置合わせするように、第1のレーザ174及び第2のレーザ176を、基準ライン178を含む基準平面180(
図14の平面と一致する)に配置した状態で、エンジン構成要素92に対して位置付けされるように構成され得る。
【0047】
本開示の一態様では、位置付けシステム90のレーザアセンブリ172は、
図14に示すように、展開構成Aで第1のレーザ174及び第2のレーザ176を支持するように構成されており、第1のレーザ174は、ヒンジアセンブリ28の第2のヒンジ構成要素32の近傍に位置付けされる。このような近傍位置により、エンジン構成要素92を位置付けするときにシステムコントローラ190の正確性が補われる。しかしながら、レーザアセンブリ172は、
図14にさらに示されているように、引き込み構成Bで、第1のレーザ174及び第2のレーザ176を支持するようにさらに構成され得る。それにより、第1のレーザ174及び第2のレーザ176が、エンジン構成要素92から離間され、第1のレーザ174及び第2のレーザ176が、位置付けシステム90の稼働中に衝突及びそれに伴う損傷から守られる。したがって、システムコントローラ190は、例えば
図12で示されているように、第1のレーザ174及び第2のレーザ176が引き込み構成にある間、基部駆動機構143の動作を制御するようにさらに構成され得る。
【0048】
位置算出
システムコントローラ190は、レーザアセンブリ172の第1のレーザ174及び第2のレーザ176を利用して、エンジン構成要素92上の位置(例えば、第2のヒンジ構成要素32)と航空機96上のターゲット位置182(例えば、第1のヒンジ構成要素30)との間の距離及び方位角を算出する。
【0049】
レーザアセンブリ172は、第1のレーザ174及び第2のレーザ176のうちの1つが第2のヒンジ構成要素32に隣接している状態で、エンジン構成要素92の近位に配置され得る。
図14の半概略図に示されるように、第1のレーザ174及び第2のレーザ176を含むレーザアセンブリ172は、エンジン構成要素92に隣接する。適切に配備された場合、第1のレーザ及び第2のレーザは、基準ライン178に沿って配置され、
図13及び
図14に示されるように、既知の距離177離れて配置される。ターゲット位置182に対するエンジン構成要素92の相対的位置を判定するため、第1のレーザ174及び第2のレーザ176によってそれぞれ発せられたレーザビーム185及び198は、図示されているように、ターゲット位置182と位置合わせされる。これにより、基準ライン178(辺a)、第1のレーザビーム185(辺b)、及び第2のレーザビーム187(辺c)は、3つの辺を有する典型的な不等辺三角形又は二等辺三角形を形成し、その頂点は、ターゲット位置182、並びに第1のレーザ174及び第2のレーザ176に対応する。
【0050】
第1のレーザ174及び第2のレーザ176は、それぞれのレーザビーム185及び187が、ターゲット位置182と位置合わせされるように構成されており、水平面の上の各レーザビームの仰角は、それぞれ角度指標200及び202によって判定される。この仰角を用いて、第1のレーザビーム185と基準ライン178との間の角度184、第2のレーザビーム187と基準ライン178との間の角度186を容易に算出することができる。一旦角度184及び186が分かると、ターゲット位置182における第1のレーザビーム185と第2のレーザビーム187との間の第3の角度204を容易に算出することができる。
【0051】
第1のレーザ174と第2のレーザ176との間の基準ライン178(辺a)に沿った距離177も分かるので、正弦定理を用いて、辺b及び辺cの長さを算出することができる。
式中、Aは角度184であり、Bは角度186であり、Cは角度184である。aは、基準ライン178に沿った既知の距離177である。
【0052】
仮定の及び例示的な例として、上方レーザ174は、ターゲット位置182を目標に定め、結果として、上方レーザビーム185は、水平面から27°上昇する。同様に、下方レーザ176は、ターゲット位置182を目標に定め、結果として、下方レーザビーム187は、水平面から38°上昇する。上方レーザ174と下方レーザ176は、36インチ(914mm)の距離だけ垂直に分離する。
【0053】
本実施例では、角度Cは、90°+27°、すなわち117°である。同様に、角度Bは、90°-38°、すなわち52°である。したがって、角度Aは、11°(180-(117+52)でなければならない。角度A、B、及びCが判明し、辺aの長さが分かるので、正弦定理を適用して、辺b及びcの長さに到達することができる。
【0054】
辺b及び辺cの長さを求めることにより、辺b=149インチ(37.8センチ)、及び辺c=168インチ(42.7センチ)と判定することができる。三角法を用いて、上方レーザ174からターゲット位置182への水平距離は132.8インチ(337.3センチ)、下方レーザ176からターゲット位置182への距離は132.4インチ(336.3センチ)であるように算出され、平均距離は132.6インチとなる。したがって、エンジン構成要素92は、ターゲット位置182へと132.6インチ(336.8センチ)近づかなければならない。
【0055】
同様の計算により、第2のヒンジ構成要素32に隣接する上方レーザ174とターゲット位置182との間の垂直距離、67.6インチ(172センチ)がもたらされる。確証的な計算として、下方レーザ176とターゲット位置182との間の垂直距離は、103.4インチ(263センチ)であるように計算され得る。固定距離177、すなわち36インチ(91センチ)を減算することにより、第2のヒンジ構成要素32を、実質的に同じ距離である103.4-36インチ、すなわち67.4インチ(172センチ)上昇させなければならない。
【0056】
したがって、システムコントローラ190は、基部駆動機構143の動作を制御して、エンジン構成要素92を133インチの距離だけ前進させ、リフト機構166を制御して、エンジン構成要素92を67インチの距離上昇させることより、ターゲット位置182でエンジン構成要素92の第2のヒンジ構成要素32を第1のヒンジ構成要素30と位置合わせする。前方運動と上方揚力の両方が組み合わさった結果、エンジン構成要素92の第2のヒンジ構成要素32が、航空機96の第1のヒンジ構成要素30と位置合わせされるか、又は第1のヒンジ構成要素30と隣接配置される。
【0057】
用途
本開示のシステム40は、
図15のフロー
図208に提示されているように、ビークル構成要素をビークルの構造体に設置する間、構成要素を構造体に対して動かす方法を実行するのに特に適切であり得る。当該方法は、リフトフレームをビークル構成要素に取り付けるステップであって、リフトフレームが、クロスビーム、及びクロスビームに取り付けられた一対の離間した上反りのトラスアセンブリを含み、リフトフレームをビークル構成要素に取り付けることが、複数の離間された位置で一対のトラスアセンブリをビークル構成要素に固定することを含む、フロー
図208の取り付けるステップ210、第1のクロスビーム支持アセンブリでクロスビームの第1の端部を支持する、フロー
図208のステップ212、第1の制御信号に応答して、作業面に支持された基部に取り付けられ、前記基部から上方に延びる第1の支持体に沿って、第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすことによって、第1のリフト機構によりビークル構成要素を動かす、フロー
図208のステップ214、ビークルに対してビークル構成要素の配向を変更するために、第2の制御信号に応答して、第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、リフトフレーム及び取り付けられたビークル構成要素を、ビーム軸の周りで回転駆動機構によって回転させる、ステップ216、並びに電子コントローラによって、第1の支持体に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように第1のリフト機構の動作を制御する第1の制御信号、及び第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、リフトフレーム及び取り付けられたビークル構成要素を回転させるように回転駆動機構の動作を制御するための第2の制御信号を生成することによって、ビークルに対するビークル構成要素の配向を変更する、フロー
図208のステップ218を含む。
【0058】
本開示の一態様では、フロー
図208の方法は、ビークル構造体上のターゲット設置点に対する、ビークル構成要素の近傍に位置付けされた第1のレーザ及び第2のレーザの位置合わせに関連する入力情報を、電子コントローラによって受信するステップであって、入力情報が、ビークル構造体に対するビークル構成要素の目的位置及び配向を表す、受信するステップ、受信した入力情報に応答して、第1の支持体に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように第1のリフト機構の動作を制御するための第1の制御信号を、電子コントローラによって生成するステップ、並びに受信した入力情報に応答して、第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、クロスビーム及び取り付けられたビークル構成要素を回転させるように回転駆動機構の動作を制御するための第2の制御信号を、電子コントローラによって生成するステップをさらに含み得る。
【0059】
本開示の別の態様では、フロー
図208の方法は、ビークル構成要素の目的位置に関連付けられた入力情報を電子コントローラによって受信するステップ、受信した入力情報に応答して、第1の支持体に沿って第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように第1のリフト機構の動作を制御するための第1の制御信号を生成するステップ、及びクロスビームを第1のクロスビーム支持アセンブリに対して回転させ、ビークル構成要素がリフトフレームによって支持されているときに、ビークル構成要素を回転的に位置付けするように回転駆動機構の動作を制御するための第2の制御信号を生成するステップをさらに含み得る。
【0060】
本開示の一態様では、フロー
図208のステップ214において、作業面に支持された基部に取り付けられ、前記基部から上方に延びる第1の支持体に沿って、第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすことは、ビーム軸に対して直交する第1のピボット軸の周りでクロスビームを第1の支持体に対して枢動させるステップをさらに含む。クロスビームを第1の支持体に対して枢動させるステップは、第1のクロスビーム支持要素によってクロスビームを支持するステップ、第1の支持体に沿った第1のリフトラインに沿った動きのために、第1のリフト機構によって、第1の支持部材を支持するステップ、及び第1のクロスビーム支持要素を第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピンの周りで第1のクロスビーム支持要素を枢動させるステップをさらに含み得る。当該方法は、第2のリフトラインに対して直交する側方ラインに沿って、第2のクロスビーム支持要素を第2の支持部材に対して動かすステップをさらに含み得る。
【0061】
フロー
図208の方法は、クロスビームを第2の支持体の側方に動かすステップをさらに含み得る。
【0062】
フロー
図208の方法は、基部に取り付けられ且つ基部から上方に延びる第2の支持体に沿って動かすことが可能な第2のクロスビーム支持アセンブリで、クロスビームの第2の端部を支持するステップ、第3の制御信号に応答して、第2のリフト機構によって、第2の支持体に沿って第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすステップ、及び第2の支持体に沿って第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように第2のリフト機構の動作を制御する第3の制御信号を、電子コントローラによって生成し、それにより、ビークルに対するビークル構成要素の位置を変更するステップをさらに含み得る。
【0063】
位置付けシステム90は、
図16のフロー
図220に提示されているように、航空機のエンジンへの取り付けのためにエンジン構成要素を位置付けする方法を実行するのに特に適切であり得る。このような方法は、エンジン構成要素をリフトフレームに取り付けるステップであって、リフトフレームが、フレームクロスビーム、それぞれの頂点を有する一対の上反りのトラスを含み、トラスが、離間されたそれぞれの位置でその頂点においてフレームクロスビームに固定され、離間されたそれぞれの位置でエンジン構成要素に固定された遠位端を有する、フロー
図220のステップ222、クロスビーム支持体を動かすことによって、リフト機構によりエンジン構成要素を動かすステップであって、クロスビーム支持体の内部でフレームクロスビームが支持され、クロスビーム支持体が、基部から上方に延びる2つの直立支持体の沿った相対的運動のために構成されている、フロー
図220のステップ224、回転駆動部によって、リフトフレーム、及び取り付けられたエンジン構成要素をクロスビーム支持体に対して回転させ、エンジンに対してエンジン構成要素を配向させる、フロー
図220のステップ226、エンジン構成要素の近傍で既知の距離だけ垂直に離間された第1のレーザ及び第2のレーザを支持する、フロー
図220のステップ228、第1のレーザによって発せられた第1のレーザビーム、及び第2のレーザによって発生された第2のレーザビームを航空機エンジンに関連付けられた航空機のターゲット位置に方向付ける、フロー
図220のステップ230、第1のレーザ及び第2のレーザを含む基準ラインに対する第1のレーザビームの第1の角度、及び基準ラインに対する第2のレーザビームの第2の角度を決定する、フロー
図220のステップ232、プロセッサを有する電子システムコントローラによって、第1の角度及び第2の角度、並びに既知の距離に少なくとも部分的に基づいて、第1のレーザと航空機上のターゲット位置との間の垂直距離を判定する、フロー
図220のステップ234、並びにリフト機構の動作を制御して、エンジン構成要素とエンジンとの間の垂直距離を短縮させる方向で、少なくとも1つの直立支持体に沿ってクロスビーム支持体を動かす、フロー
図220のステップ236を含み得る。
【0064】
本開示の一態様では、フロー
図220の方法は、システムコントローラにより、第1の角度及び第2の角度、並びに既知の距離に少なくとも部分的に基づいて、エンジン構成要素と航空機上のターゲット位置との間の水平距離を判定するステップ、並びに基部駆動機構の動作を制御するステップであって、基部駆動機構が、システムコントローラに連結され、エンジン構成要素とエンジンとの間の水平距離を短縮させる方向で、作業面に沿って基部を動かすように、作業面に沿って基部を動かすように構成されている、制御するステップをさらに含み得る。フロー
図220の方法は、第1のレーザビームの第1の角度、及び第2のレーザビームの第2の角度を決定した後、且つ基部駆動機構の動作を制御して作業面に沿ってクロスビーム支持体を動かす前に、第1のレーザ及び第2のレーザをエンジン構成要素から離すように移動させることを含み得る。
【0065】
フロー
図220の方法のステップ228では、エンジン構成要素の近傍で第1のレーザ及び第2のレーザを支持するステップは、エンジン構成要素を航空機に取り付けるのに使用されるヒンジの第1のヒンジ構成要素の近傍に第1のレーザを位置付けするステップであって、ヒンジが、エンジン構成要素上の第1のヒンジ構成要素、及び航空機上の第2のヒンジ構成要素を含み、航空機上のターゲット位置が、第2のヒンジ構成要素の位置である、位置付けするステップをさらに含み得る。当該方法は、第1のヒンジ構成要素を第2のヒンジ構成要素と位置合わせし、第1のヒンジ構成要素を第2のヒンジ構成要素に固定するステップ、並びにその後、第1のレーザビームの第1の角度、及び第2のレーザビームの第2の角度を決定した後、且つリフト機構の動作を制御して、エンジン構成要素とエンジンとの間の垂直距離を短縮させる方向で、少なくとも1つの直立支持体に沿ってクロスビーム支持体を動かす前に、第1のレーザ及び第2のレーザをエンジン構成要素から離すように移動させるステップをさらに含み得る。開示される方法を実行するにあたって、システムコントローラは、第1のレーザ及び第2のレーザがエンジン構成要素から離れるように移動した後、基部駆動機構の動作を制御するように構成され得る。
【0066】
実施例、構成要素、及び代替例
以下のセクションは、本開示に係る、例示的な移動システム及び位置付けシステムの選択された諸態様、並びに関連する方法を説明する。これらのセクションの実施例は、例示を目的としており、本開示の範囲全体を限定するものと解釈するべきではない。各セクションは、1つ又は複数の個々の発明、並びに/又は、状況から得られる若しくは関連する情報、機能、及び/若しくは構造を含み得る。
【0067】
実施例1:例示的なデータ処理システム
図17に示したように、この実施例は、本開示の態様に従ってデータ処理システム240(コンピュータとも称される)について記載している。この実施例では、データ処理システム240は、本開示の移動システム及び位置付けシステムの態様の実施に適切な、例示的なデータ処理システムである。より具体的には、上述のように幾つかの実施例では、移動システム及び位置付けシステムは、1つ又は複数のデータ処理システムであり得る又は1つ又は複数のデータ処理システムを含み得るシステムコントローラ(80、190)を含み得る。上述の機能(ビークル構成要素の運動及び位置付けの制御、並びに/又はターゲットポイントに対するエンジン構成要素の相対的位置付けの計算等)を実行するにあたって、システムコントローラ80、190は、以下で示され且つ説明されるように、データ処理システム240の特性の一部又はすべてを示し得る。
【0068】
この例示的な実施例では、データ処理システム240は、通信フレームワーク242を含む。通信フレームワーク242は、プロセッサユニット244、メモリ246、固定記憶装置248、通信ユニット250、入出力(I/O)ユニット252、及びディスプレイ254の間の通信を提供する。メモリ246、固定記憶域248、通信ユニット250、入出力(I/O)ユニット252、及びディスプレイ254は、通信フレームワーク242を介してプロセッサユニット244がアクセス可能なリソースの例である。
【0069】
プロセッサユニット244は、メモリ246に読み込まれ得る指令を実行する役割を果たす。プロセッサユニット244は、特定の実装形態に応じて、幾つかのプロセッサ、マルチプロセッサコア、又は何らかの他の種類のプロセッサであってもよい。さらに、プロセッサユニット244は、単一チップでメインプロセッサが二次プロセッサと共存する幾つかの異種プロセッサシステムを使用して実装され得る。別の例示的な実施例として、プロセッサユニット244は、同じ種類のプロセッサを複数個含む対称型マルチプロセッサシステムであってもよい。
【0070】
メモリ246及び固定記憶域248は、記憶デバイス256の一例である。記憶デバイスは、一時的に若しくは恒久的に、例えば、非限定的に、データ、機能的形態のプログラムコード、及び他の好適な情報などの情報を記憶可能な任意のハードウェアである。これらの実施例では、記憶デバイス256は、コンピュータ可読記憶デバイスとも呼ばれ得る。これらの実施例では、メモリ246は、例えば、ランダムアクセスメモリ、又は任意の他の適切な揮発性若しくは不揮発性の記憶デバイスであってもよい。固定記憶域248は、特定の実装形態に応じて様々な形態をとり得る。
【0071】
例えば、固定記憶域248は、1つ又は複数の構成要素又はデバイスを含み得る。例えば、固定記憶域248は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、書換え型光ディスク、書換え可能磁気テープ、又はそれらの何らかの組み合わせであってもよい。さらに、固定記憶装置248によって使用される媒体は、着脱可能であり得る。例えば、着脱可能なハードドライブが固定記憶装置248のために使用される場合がある。
【0072】
本実施例では、通信ユニット250は、他のデータ処理システム又はデバイスとの通信を提供する。これらの例では、通信ユニット250は、ネットワークインターフェースカードである。通信ユニット250は、物理的通信リンク及び無線通信リンクのいずれか又はそれら両方を使用することにより、通信を提供し得る。
【0073】
入出力(I/O)ユニット252は、データ処理システム240に接続され得る他のデバイスとのデータの入出力を可能にする。例えば、入出力(I/O)ユニット252は、キーボード、マウス、及び/又は他の何らかの適切な入力デバイスを通して、ユーザー入力のための接続を提供し得る。さらに、入/出力(I/O)ユニット252は、プリンタに出力を送信することができる。ディスプレイ254は、ユーザーに情報を表示する機構を提供する。
【0074】
オペレーティングシステム、アプリケーション、及び/又はプログラムに対する指令は、通信フレームワーク242を介してプロセッサユニット244と通信する記憶デバイス256内に配置され得る。これらの例示的な実施例では、指令は、固定記憶装置248上で機能的形態をとる。これらの指令は、プロセッサユニット244による実行のためにメモリ246内に読み込まれ得る。種々の実施形態の処理は、メモリ(例えば、メモリ246)内に配置され得るコンピュータによって実施される指令を使用して、プロセッサユニット244によって実施され得る。
【0075】
これらの指令は、プログラム指令、プログラムコード、コンピュータ可用プログラムコード、又はコンピュータ可読プログラムコードと呼ばれ、プロセッサユニット244内のプロセッサによって読み込まれ且つ実行され得る。種々の実施形態のプログラムコードは、種々の物理的な記憶媒体又はコンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ246又は固定記憶域248)で具現化され得る。
【0076】
プログラムコード258は、選択的に着脱可能であるコンピュータ可読媒体260に機能的形態で配置されており、プロセッサユニット244によって実行するために、データ処理システム240に読み込ませるか、又はデータ処理システム240に転送され得る。これらの実施例では、プログラムコード258及びコンピュータ可読媒体260は、コンピュータプログラム製品262を形成する。一実施例では、コンピュータ可読媒体260は、コンピュータ可読記憶媒体264又はコンピュータ可読信号媒体266であってもよい。
【0077】
コンピュータ可読記憶媒体264は、例えば、光学ディスク又は磁気ディスクを含み得る。この光学ディスク又は磁気ディスクは、固定記憶域248の一部である記憶デバイス(例えば、ハードドライブ)への転送のための固定記憶域248の一部であるドライブ又は他のデバイスの中に挿入又は配置される。さらに、コンピュータ可読記憶媒体264は、データ処理システム240に接続された固定記憶装置(例えば、ハードドライブ、サムドライブ、又はフラッシュメモリ)の形態をとりうる。幾つかの例では、コンピュータ可読記憶媒体264は、データ処理システム240から着脱可能でない場合がある。
【0078】
これらの実施例では、コンピュータ可読記憶媒体264は、プログラムコード258を伝搬又は転送する媒体ではなく、プログラムコード258を記憶するために使用される物理的な又は有形の記憶デバイスである。コンピュータ可読記憶媒体264は、コンピュータ可読有形記憶デバイス又はコンピュータ可読物理記憶デバイスと呼ばれることもある。すなわち、コンピュータ可読記憶媒体264は、人が触れることのできる媒体である。
【0079】
代替的には、プログラムコード258は、コンピュータ可読信号媒体266を使用してデータ処理システム240に転送され得る。コンピュータ可読信号媒体266は、例えば、プログラムコード258を包含する伝搬されたデータ信号であり得る。例えば、コンピュータ可読信号媒体266は、電磁信号、光信号、及び/又は他の任意の適切な種類の信号であってもよい。これらの信号は、通信リンク(例えば、無線通信リンク、光ファイバケーブル、同軸ケーブル、有線)、及び/又は他の任意の適切な種類の通信リンクによって転送され得る。すなわち、例示的な実施例では、通信リンク及び/又は接続は、物理的なもの又は無線によるものであってもよい。
【0080】
幾つかの例示の実施形態では、プログラムコード258は、データ処理システム240内で使用するため、コンピュータ可読信号媒体266を通して、別のデバイス又はデータ処理システムから、ネットワークを介して固定記憶域248へダウンロードされ得る。例えば、サーバデータ処理システムにおけるコンピュータ可読記憶媒体内に記憶されたプログラムコードは、ネットワークを介してサーバからデータ処理システム240にダウンロードされ得る。プログラムコード258を提供するデータ処理システムは、サーバコンピュータ、クライアントコンピュータ、又はプログラムコード258を記憶及び伝送することが可能なその他の何らかのデバイスであってもよい。
【0081】
データ処理システム240に関して図示されている種々の構成要素は、種々の実施形態が実施され得る態様に対して構造的制限を設けることを意図していない。種々の例示的な実施形態は、データ処理システム240に関して例示されている構成要素の追加的な且つ/又は代替的な構成要素を含むデータ処理システムにおいて実施されてもよい。
図17に示されている他の構成要素は、図示された例示的な実施例と異なっていてもよい。種々の実施形態は、プログラムコードを実行することが可能な任意のハードウェアデバイス又はシステムを用いて実施され得る。一例として、データ処理システム240は、無機構成要素と統合された有機構成要素を含む場合があり、及び/又は全体的に人間を除く有機構成要素から構成される場合がある。例えば、記憶デバイスは、有機半導体で構成されてもよい。
【0082】
別の例示的な実施例では、プロセッサユニット244は、特定の用途のために製造又は構成された回路を有するハードウェアユニットの形態をとり得る。このタイプのハードウェアは、作業を実行するように構成するために記憶デバイスからメモリにプログラムコードを読み込ませる必要なく、作業を実行することができる。
【0083】
例えば、プロセッサユニット244がハードウェアユニットの形態をとる場合、プロセッサユニット244は、回路システム、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理デバイス、又は数々の作業を実行するように構成された何らか他の適切な種類のハードウェアであってもよい。プログラマブル論理デバイスにより、デバイスは、数々の作業を実行するように構成される。デバイスは、後で再構成されてもよく、又は数々の作業を実行するように恒久的に構成されてもよい。プログラマブル論理デバイスの例には、例えば、プログラマブル論理アレイ、フィールドプログラマブル論理アレイ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、及び他の適切なハードウェアデバイスが含まれる。この種の実装態様の場合、種々の実施形態のためのプロセスがハードウェアユニット内で実施されるので、プログラムコード258を除外してもよい。
【0084】
さらに別の例示的な実施例では、プロセッサユニット244は、コンピュータ及びハードウェアユニットの中にあるプロセッサの組み合わせを使用して実装されてもよい。プロセッサユニット244は、プログラムコード258を実行するように構成されている幾つかのハードウェアユニット及び幾つかのプロセッサを有してもよい。図示された実施例の場合、幾つかのプロセスは、数々のハードウェアユニットにおいて実施され得るが、他のプロセスは、数々のプロセッサにおいて実施され得る。
【0085】
別の実施例では、バスシステムは、通信フレームワーク242を実装するために使用されてもよく、システムバス又は入出力バスなどの1つ又は複数のバスから構成され得る。当然ながら、バスシステムは、バスシステムに取り付けられた種々の構成要素又はデバイスの間でのデータ転送を実現する任意の適切な種類のアーキテクチャを使用して実装されてもよい。
【0086】
さらに、通信ユニット250は、データの送信、データの受信、又はデータの送受信を行う数々のデバイスを含み得る。通信ユニット250は、例えば、モデム又はネットワークアダプタ、2個のネットワークアダプタ、又はこれらの何らかの組み合わせであってもよい。さらに、メモリは、例えば、メモリ246、又は、通信フレームワーク242に存在し得るインターフェース及びメモリコントローラハブにおいて見出されるようなキャッシュであってもよい。
【0087】
本明細書に記載されたフロー図及びブロック図は、様々な例示的な実施形態に係る、システム、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装態様のアーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。これに関連して、フロー図又はブロック図の各ブロックは、1つ又は複数の特定の論理的機能を実施するための1つ又は複数の実行可能な指令を含む、モジュール、セグメント、又はコードの一部分を表すことができる。幾つかの代替的な実装形態では、ブロック内に記載された機能は、図面に記載された順序以外の順序で行われてもよいことにさらに留意すべきである。例えば、関係する機能性に応じて、連続して示された2つのブロックの機能を実質的に同時に実行してもよく、又は、それらのブロックの機能を時には逆の順序で実行してもよい。
【0088】
実施例2:例示的な分散型データ処理システム
本実施例は、
図18に示される一般的なネットワークデータ処理システム270を説明する。ネットワークデータ処理システム270は、ネットワーク、コンピュータネットワーク、ネットワークシステム、分散型データ処理システム、又は分散型ネットワークと交換可能に呼ばれてもよく、これらの態様は、本開示の移動システム及び位置付けシステムの1つ又は複数の例示的な実施形態に含まれ得る。例えば、開示されたシステムのシステムコントローラ80、190は、他の用途の中でもとりわけ、製造施設で使用される他の設備と連携するため、又はシステムコントローラ自体から遠隔で処理センターにアクセスするため、ネットワークを介して通信することができる。
【0089】
図18は、一実装形態の例示として提供されるものであり、種々の実施形態が実施され得る環境に対して任意の限定を示唆することは意図していないことを理解されたい。図示されている環境に多数の修正を行うことが可能である。
【0090】
ネットワークデータ処理システム270は、コンピュータ群のネットワークであり、その各々は、データ処理システム240、及び他の構成要素の実施例である。ネットワークデータ処理システム270は、ネットワーク272を含み得る。ネットワーク272は、ネットワークデータ処理システム270内で共に接続された様々なデバイスとコンピュータとの間で通信リンクを設けるように構成された媒体である。ネットワーク272は、有線若しくは無線通信リンク、光ファイバケーブル、並びに/或いはネットワークデバイス間でデータ転送及び/又はデータ通信に適した任意の他の媒体、又はこれらの任意の組み合わせなどの接続を含み得る。
【0091】
例示した実施例では、電子記憶デバイス278と同様に、第1のネットワークデバイス274及び第2のネットワークデバイス276は、ネットワーク272に接続されている。ネットワークデバイス274及び276は、それぞれ、上述のように、データ処理システム240の実施例である。例示した実施例では、デバイス274及び276は、サーバコンピュータとして示されている。しかしながら、ネットワークデバイスは、1つ又は複数のパーソナルコンピュータ、モバイルコンピューティングデバイス(例えば、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、タブレット、及びスマートフォン)、ハンドヘルドゲーム機、ウェアラブルデバイス、タブレットコンピュータ、ルータ、スイッチ、ヴォイスゲート、サーバ、電子記憶デバイス、撮像デバイス、及び/又は機械的な機能や他の機能を実施し得る他のネットワーク対応ツールを含み得るが、これらに限定されるものではない。これらのネットワークデバイスは、有線、無線、光、及び他の適切な通信リンクを介して相互接続され得る。
【0092】
さらに、クライアント電子デバイス(例えば、クライアントコンピュータ280、クライアントラップトップ若しくはタブレット282、及び/又はクライアントスマートデバイス284)は、ネットワーク272に接続され得る。これらの各々のデバイスは、
図17に関連して上述されたデータ処理システム240の実施例である。クライアント電子デバイス280、282、及び284は、例えば、1つ又は複数のパーソナルコンピュータ、ネットワークコンピュータ、及び/又はモバイルコンピューティングデバイス(例えば、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ハンドヘルドゲーム機、ウェアラブルデバイス、及び/又はタブレットコンピュータ)などを含み得る。図示した実施例では、サーバ274は、情報(例えば、ブートファイル、オペレーティングシステム画像、及びアプリケーション)を、クライアント電子デバイス280、282、及び284のうちの1つ又は複数に提供する。クライアント電子デバイス280、282、及び284は、サーバコンピュータ274などのサーバに対して、「クライアント」と呼ばれ得る。ネットワークデータ処理システム270は、ここに示していない他のデバイスと同様に、サーバ及びクライアントをより多く若しくはより少なく含んでもよく、又はサーバ及びクライアントを全く含まなくてもよい。
【0093】
クライアントスマートデバイス284は、無線通信及びソフトウェアの実行が可能な任意の適切なポータブル電子デバイス(例えば、スマートフォン又はタブレット)を含み得る。一般的には、「スマートフォン」という用語は、典型的な携帯電話よりも進んだ演算能力とネットワーク接続性を有する、任意の適切な携帯型電子デバイスを説明し得る。通話(例えば、セルラーネットワークを介した通話)に加えて、スマートフォンは、電子メール、テキスト、及びマルチメディアメッセージの送受信、インターネットへのアクセス、並びに/又はウェブブラウザとしての機能が可能であり得る。スマートデバイス(例えば、スマートフォン)は、他の既知の電子デバイス(例えば、メディアプレーヤー、パーソナルデジタルアシスタント、デジタルカメラ、ビデオカメラ、及び/又は全地球測位システム)の機能も含み得る。スマートデバイス(例えば、スマートフォン)は、近接無線通信(NFC)、BLUETOOTH(登録商標)、WiFi、又はモバイルブロードバンドネットワークなどを介して、無線で他のスマートデバイス、コンピュータ、又は電子デバイスに接続することが可能であり得る。情報を交換することが可能なモバイルネットワークを形成するために、スマートデバイス、スマートフォン、コンピュータ、及び他のデバイスの間で無線接続を確立することができる。
【0094】
システム270内に配置されたプログラムコードは、コンピュータで記録可能な媒体(例えば、上述の固定記憶装置248)に保存されてもよく、使用のためにデータ処理システム又は他のデバイスにダウンロードされ得る。例えば、プログラムコードは、サーバコンピュータ274上のコンピュータで記録可能な媒体に保存され、クライアント280で使用するため、ネットワーク272を介してクライアント280にダウンロードされ得る。
【0095】
ネットワークデータ処理システム270は、数々の異なる種類のネットワークのうちの1つ又は複数として実装され得る。例えば、システム270は、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、又はパーソナルエリアネットワーク(PAN)を含み得る。幾つかの実施例では、ネットワークデータ処理システム270は、インターネットを含み、ネットワーク272は、相互通信のための一式のプロトコルである伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(TCP/IP)を使用するネットワーク及びゲートウェイの世界的な集合体を表わしている。インターネットの心臓部には、主要なノード又はホストコンピュータ間の高速データ通信ラインのバックボーンがある。データとメッセージをルーティングするため、数千もの商用の、政府機関の、教育機関の、及びその他のコンピュータシステムが利用され得る。幾つかの実施例では、ネットワーク270は、「クラウド」と呼ばれることがある。このような実施例では、各サーバ274は、クラウドコンピューティングノードと呼ばれることがあり、クライアント電子デバイスは、クラウドコンシューマなどと呼ばれることがある。
図18は、実施例として意図されたもので、任意の例示的な実施形態に対する構造的な限定を意図しているわけではない。
【0096】
実施例3:代表的な態様及び特徴
このセクションでは、本開示の移動システム及び位置付けシステムの追加の態様及び特徴が、その使用法を含めて説明されている。このセクションは、限定されずに一連の段落として提示されており、この一連の段落の一部又は全部は、明確性及び効率のために英数字で指定され得る。これらの各段落は、任意の適した方法で、1つ若しくは複数の他の段落、及び/又は本出願の他の部分からの開示(相互参照の参照により組み込まれた資料を含む)と組み合わせることができる。以下の段落の幾つかは、明確に他の段落に言及し、さらに他の段落を限定することにより、非限定的に、好適な組み合わせの幾つかの例を提供するものである。
【0097】
A1
ビークルのビークル構成要素をビークルの構造体に設置する間に、ビークル構成要素を構造体に対して動かすためのシステムであって、
基部の構成要素湾領域の両側で前記基部に取り付けられた、離間された第1の支持体及び第2の支持体であって、前記基部から上方に延びている、第1の支持体及び第2の支持体、
ビーム軸に沿って、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間で延びるクロスビーム、及び前記クロスビームに固定された一対の離間した上反りのトラスアセンブリであって、前記ビークル構成要素に取り付けられ、前記クロスビームに対して前記ビークル構成要素を支持するように構成されたトラスアセンブリを含むリフトフレーム、
前記第1の支持体及び前記第2の支持体に対する前記クロスビームの回転のために前記クロスビームを支持するように構成された、前記第1の支持体及び前記第2の支持体上の第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリであって、前記第1の支持体及び前記第2の支持体に沿って動くことが可能である、第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリ、
第1の制御信号に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第1のリフト機構、
第2の制御信号に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ及び前記第2のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記クロスビームを前記ビーム軸の周りで回転させるように構成された回転駆動機構、並びに
前記第1のリフト機構及び前記回転駆動機構に動作可能に連結された電子コントローラであって、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御する前記第1の制御信号を生成し、前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記クロスビームを回転させるように前記回転駆動機構の動作を制御する前記第2の制御信号を生成し、それにより、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の位置を変更するように構成された電子コントローラ
を備えているシステム。
【0098】
A2
前記電子コントローラが、前記ビークル構成要素の目的位置に関連付けられた入力情報を受信し、受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成し、前記クロスビームを前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して回転させ、前記ビークル構成要素が前記リフトフレームによって支持されているときに、前記ビークル構成要素を回転的に位置付けするように前記回転駆動機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するように構成されている、段落A1に記載のシステム。
【0099】
A3
前記第1のクロスビーム支持アセンブリ及び前記第2のクロスビーム支持アセンブリが、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間で延びる、前記クロスビームを囲む管状外側支持ビームを含む、段落A1に記載のシステム。
【0100】
A4
前記第1の支持体、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ、及び前記クロスビームは、前記クロスビームが、前記ビーム軸に対して直交する第1のピボット軸の周りで枢動することを可能にするように集合的に構成されている、段落A1に記載のシステム。
【0101】
A5
前記第1のクロスビーム支持アセンブリが、前記クロスビームを支持する第1のクロスビーム支持要素、前記第1の支持体に沿った第1のリフトラインに沿った動きのために前記第1のリフト機構によって支持された第1の支持部材、及び前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピンを含む、段落A4に記載のシステム。
【0102】
A6
前記第1のクロスビーム支持アセンブリが、前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材のうちの片方に固定的に取り付けられたスリーブをさらに含み、前記ピボットピンが、前記スリーブ内で枢動的に支持され、前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材のうちの他方によって支持されている、段落A5に記載のシステム。
【0103】
A7
前記第1の支持体、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ、及び前記クロスビームは、前記クロスビームが、前記第1の支持体の側方に動くことを可能にするように集合的に構成されている、段落A1に記載のシステム。本実施例における「第1の支持体」及び「第1のクロスビーム支持アセンブリ」については、1つの支持体及びクロスビーム支持アセンブリのみがこの組み合わせで記載されているので、それぞれ上述の「第2の支持体」及び「第2のクロスビーム支持アセンブリ」に言及することを理解するべきである。
【0104】
A8
第3の制御信号に応答して、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第2のリフト機構をさらに備え、前記電子コントローラが、前記第2のリフト機構に動作可能に連結され、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御する前記第3の制御信号を生成し、それにより、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の位置を変更するように構成されている、段落A1に記載のシステム。
【0105】
B1
ビークルのビークル構成要素を前記ビークルの構造体に設置する間に、前記ビークル構成要素を前記構造体に対して動かす方法であって、
リフトフレームを前記ビークル構成要素に取り付けるステップであって、前記リフトフレームが、クロスビーム、及び前記クロスビームに取り付けられた一対の離間した上反りのトラスアセンブリを含み、前記リフトフレームを前記ビークル構成要素に取り付けることが、複数の離間された位置で前記一対のトラスアセンブリを前記ビークル構成要素に固定することを含む、取り付けるステップ、
第1のクロスビーム支持アセンブリで前記クロスビームの第1の端部を支持するステップ、
第1の制御信号に応答して、作業面に支持された基部に取り付けられ且つ前記基部から上方に延びる第1の支持体に沿って、前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすことによって、第1のリフト機構により前記ビークル構成要素を動かすステップ、
前記ビークルに対して前記ビークル構成要素の配向を変更するために、第2の制御信号に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記リフトフレーム及び取り付けられた前記ビークル構成要素を、ビーム軸の周りで回転駆動機構によって回転させるステップ、並びに
電子コントローラによって、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御する前記第1の制御信号、及び前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記リフトフレーム及び前記取り付けられたビークル構成要素を回転させるように前記回転駆動機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成することによって、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の前記配向を変更するステップ
を含む方法。
【0106】
B2
前記ビークル構造体上のターゲット設置点に対する、前記ビークル構成要素の近傍に位置付けされた第1のレーザ及び第2のレーザの位置合わせに関連する入力情報を、前記電子コントローラによって受信するステップであって、前記入力情報が、前記ビークル構造体に対する前記ビークル構成要素の目的位置及び配向を表す、受信するステップ、
受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御するための前記第1の制御信号を、前記電子コントローラによって生成するステップ、
前記受信した入力情報に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記クロスビーム及び取り付けられた前記ビークル構成要素を回転させるように前記回転駆動機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を、前記電子コントローラによって生成するステップ
をさらに含む、段落B1に記載の方法。
【0107】
B3
前記ビークル構成要素の目的位置に関連付けられた入力情報を前記電子コントローラによって受信するステップ、
受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成するステップ、及び
前記クロスビームを前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して回転させ、前記ビークル構成要素が前記リフトフレームによって支持されているときに、前記ビークル構成要素を回転的に位置付けするように前記回転駆動機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するステップ
をさらに含む、段落B1に記載の方法。
【0108】
B4
前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすステップが、前記ビーム軸に対して直交する第1のピボット軸の周りで前記クロスビームを前記第1の支持体に対して枢動させるステップを含む、段落B1に記載の方法。
【0109】
B5
前記クロスビームを前記第1の支持体に対して枢動させるステップが、第1のクロスビーム支持要素によって前記クロスビームを支持するステップ、前記第1の支持体に沿った第1のリフトラインに沿った動きのために、前記第1のリフト機構によって、第1の支持部材を支持するステップ、及び前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピンの周りで前記第1のクロスビーム支持要素を枢動させるステップを含む、段落B4に記載の方法。
【0110】
B6
前記第1のリフトラインに対して直交する側方ラインに沿って、前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に対して動かすステップをさらに含む、段落B5に記載の方法。
【0111】
B7
前記クロスビームを前記第1の支持体の側方に動かすステップをさらに含む、段落B1に記載の方法。
【0112】
B8
前記基部に取り付けられ且つ前記基部から上方に延びる第2の支持体に沿って動かすことが可能な第2のクロスビーム支持アセンブリで、前記クロスビームの第2の端部を支持するステップ、
第3の制御信号に応答して、第2のリフト機構によって、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすステップ、及び
前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御する前記第3の制御信号を、前記電子コントローラによって生成し、それにより、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の位置を変更するステップ
をさらに含む、段落B1に記載の方法。
【0113】
C1
ビークルのビークル構成要素をビークルの構造体に設置する間に、ビークル構成要素を構造体に対して動かすためのシステムであって、
基部の構成要素湾領域の両側で前記基部に取り付けられた、離間された第1の支持体及び第2の支持体であって、前記基部から上方に延びている、第1の支持体及び第2の支持体、
前記第1の支持体と前記第2の支持体との間でクロスビームラインに沿って延びるクロスビーム、及び前記クロスビームに固定された一対の離間した上反りのトラスアセンブリであって、前記ビークル構成要素に取り付けられ、前記クロスビームに対して前記ビークル構成要素を支持するように構成されたトラスアセンブリを含むリフトフレーム、
前記第1の支持体及び前記第2の支持体に対して前記クロスビームを支持するように構成された、前記第1の支持体及び前記第2の支持体上の第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリであって、前記第1の支持体及び前記第2の支持体に沿って動くことが可能である、第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリ、
第1の制御信号に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第1のリフト機構、
第2の制御信号に応答して、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第2のリフト機構、並びに
前記第1のリフト機構及び前記第2のリフト機構に動作可能に連結された電子コントローラであって、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御する前記第1の制御信号を生成し、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御する前記第2の制御信号を生成し、それにより、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の位置を変更するように構成された電子コントローラ
を備えているシステム。
【0114】
C2
前記電子コントローラが、前記ビークル構成要素の目的位置に関連付けられた入力情報を受信し、受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成し、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するように構成されている、段落C1に記載のシステム。
【0115】
C3
前記第1の支持体、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ、及び前記クロスビームは、前記クロスビームが、前記クロスビームラインに対して直交する第1のピボット軸の周りで枢動することを可能にするように集合的に構成されている、段落C1に記載のシステム。
【0116】
C4
前記第1の支持体、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ、及び前記クロスビームは、前記クロスビームが、前記第1の支持体の側方に動くことを可能にするように集合的に構成されている、段落C1に記載のシステム。本実施例における「第1の支持体」及び「第1のクロスビーム支持アセンブリ」については、1つの支持体及びクロスビーム支持アセンブリのみがこの組み合わせで記載されているので、それぞれ上述の「第2の支持体」及び「第2のクロスビーム支持アセンブリ」に言及することを理解するべきである。
【0117】
D1
ビークルのビークル構成要素をビークルの構造体に設置する間に、ビークル構成要素を構造体に対して動かすためのシステムであって、
基部の構成要素湾領域の両側で前記基部に取り付けられた、離間された第1の支持体及び第2の支持体であって、前記基部から上方に延びている、第1の支持体及び第2の支持体、
ビーム軸に沿って、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間で延びるクロスビーム、及び前記クロスビームに固定された一対の離間した上反りのトラスアセンブリであって、前記ビークル構成要素に取り付けられ、前記クロスビームに対して前記ビークル構成要素を支持するように構成されたトラスアセンブリを含むリフトフレーム、
前記第1の支持体及び前記第2の支持体に対する前記クロスビームの回転のために前記クロスビームを支持するように構成された、前記第1の支持体及び前記第2の支持体上の第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリであって、前記第1の支持体及び前記第2の支持体に沿って動くことが可能である、第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリ、
第1の制御信号に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第1のリフト機構、
第2の制御信号に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ及び前記第2のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記クロスビームを前記ビーム軸の周りで回転させるように構成された回転駆動機構、並びに
前記第1のリフト機構及び前記回転駆動機構に動作可能に連結された電子コントローラであって、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御する前記第1の制御信号を生成し、前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記クロスビームを回転させるように前記回転駆動機構の動作を制御する前記第2の制御信号を生成し、それにより、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の位置を変更するように構成された電子コントローラ
を備えているシステム。
【0118】
D2
前記電子コントローラが、前記ビークル構成要素の目的位置に関連付けられた入力情報を受信し、受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成し、前記クロスビームを前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して回転させ、前記ビークル構成要素が前記リフトフレームによって支持されているときに、前記ビークル構成要素を回転的に位置付けするように前記回転駆動機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するように構成されている、段落D1に記載のシステム。
【0119】
D3
前記第1のクロスビーム支持アセンブリ及び前記第2のクロスビーム支持アセンブリが、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間で延びる、前記クロスビームを囲む管状外側支持ビームを含む、段落D1に記載のシステム。
【0120】
D4
前記一対のトラスアセンブリの各トラスアセンブリが、前記支持ビームにおける開口を通してクロスビームから延びる、段落D3に記載のシステム。
【0121】
D5
前記第1の支持体、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ、及び前記クロスビームは、前記クロスビームが、前記ビーム軸に対して直交する第1のピボット軸の周りで枢動することを可能にするように集合的に構成されている、段落D1に記載のシステム。
【0122】
A6
前記第1のクロスビーム支持アセンブリが、前記クロスビームを支持する第1のクロスビーム支持要素、前記第1の支持体に沿った第1のリフトラインに沿った動きのために前記第1のリフト機構によって支持された第1の支持部材、及び前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピンを含む、段落D5に記載のシステム。
【0123】
D7
前記第1のクロスビーム支持アセンブリが、前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材のうちの片方に固定的に取り付けられたスリーブをさらに含み、前記ピボットピンが、前記スリーブ内で枢動的に支持され、前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材のうちの他方によって支持されている、段落D6に記載のシステム。
【0124】
D8
前記第2のクロスビーム支持アセンブリが、前記クロスビームを支持する第2のクロスビーム支持要素、及び前記第2の支持体に沿った第2のリフトラインに沿って動くように構成された第2の支持部材を含み、前記第2のクロスビーム支持要素及び前記第2の支持部材が、前記第2のリフトラインに対して直交する側方ラインに沿って、前記第2のクロスビーム支持要素が前記第2の支持部材に対して動くことを可能にするように構成されている、段落D7に記載のシステム。
【0125】
D9
前記第2のクロスビーム支持要素及び前記第2の支持部材は、前記第2のクロスビームが、前記ビーム軸に対して直交する第2のピボット軸の周りで、前記第2の支持部材に対して枢動することを可能にするようにさらに構成されている、段落D8に記載のシステム。
【0126】
D10
前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材は、前記第1のリフトラインに対して直交する側方ラインに沿って、前記第1のクロスビーム支持要素が前記第1の支持部材に対して動くことを可能にするように構成されている、段落D6に記載のシステム。
【0127】
D11
前記第1の支持体、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ、及び前記クロスビームは、前記クロスビームが、前記第1の支持体の側方に動くことを可能にするように集合的に構成されている、段落D1に記載のシステム。本実施例における「第1の支持体」及び「第1のクロスビーム支持アセンブリ」については、1つの支持体及びクロスビーム支持アセンブリのみがこの組み合わせで記載されているので、それぞれ上述の「第2の支持体」及び「第2のクロスビーム支持アセンブリ」に言及することを理解するべきである。
【0128】
D12
第3の制御信号に応答して、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第2のリフト機構をさらに備え、前記電子コントローラが、前記第2のリフト機構に動作可能に連結され、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御する前記第3の制御信号を生成し、それにより、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の位置を変更するように構成されている、段落D1に記載のシステム。
【0129】
E1
ビークルのビークル構成要素を前記ビークルの構造体に設置する間に、前記ビークル構成要素を前記構造体に対して動かす方法であって、
リフトフレームを前記ビークル構成要素に取り付けるステップであって、前記リフトフレームが、クロスビーム、及び前記クロスビームに取り付けられた一対の離間した上反りのトラスアセンブリを含み、前記リフトフレームを前記ビークル構成要素に取り付けることが、複数の離間された位置で前記一対のトラスアセンブリを前記ビークル構成要素に固定することを含む、取り付けるステップ、
第1のクロスビーム支持アセンブリで前記クロスビームの第1の端部を支持するステップ、
第1の制御信号に応答して、作業面に支持された基部に取り付けられ且つ前記基部から上方に延びる第1の支持体に沿って、前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすことによって、第1のリフト機構により前記ビークル構成要素を動かすステップ、
前記ビークルに対して前記ビークル構成要素の配向を変更するために、第2の制御信号に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記リフトフレーム及び取り付けられた前記ビークル構成要素を、ビーム軸の周りで回転駆動機構によって回転させるステップ、並びに
電子コントローラによって、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御する前記第1の制御信号、及び前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記リフトフレーム及び前記取り付けられたビークル構成要素を回転させるように前記回転駆動機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成することによって、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の前記配向を変更するステップ
を含む方法。
【0130】
E2
前記ビークル構造体上のターゲット設置点に対する、前記ビークル構成要素の近傍に位置付けされた第1のレーザ及び第2のレーザの位置合わせに関連する入力情報を、前記電子コントローラによって受信するステップであって、前記入力情報が、前記ビークル構造体に対する前記ビークル構成要素の目的位置及び配向を表す、受信するステップ、
受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御するための前記第1の制御信号を、前記電子コントローラによって生成するステップ、並びに
前記受信した入力情報に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記クロスビーム及び取り付けられた前記ビークル構成要素を回転させるように前記回転駆動機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を、前記電子コントローラによって生成するステップ
をさらに含む、段落E1に記載の方法。
【0131】
E3
前記ビークル構成要素の目的位置に関連付けられた入力情報を前記電子コントローラによって受信するステップ、
受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成するステップ、及び
前記クロスビームを前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して回転させ、前記ビークル構成要素が前記リフトフレームによって支持されているときに、前記ビークル構成要素を回転的に位置付けするように前記回転駆動機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するステップ
をさらに含む、段落E1に記載の方法。
【0132】
E4
前記第1のクロスビーム支持アセンブリで前記クロスビームの前記第1の端部を支持するステップが、前記クロスビームを管状外側支持ビーム内に囲むステップをさらに含む、段落E1に記載の方法。
【0133】
E5
前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記リフトフレームの前記クロスビーム及び前記取り付けられたビークル構成要素を回転させるステップが、前記一対のトラスアセンブリの各トラスアセンブリを、前記支持ビームにおける開口を通して前記クロスビームから延ばすステップを含む、段落E4に記載の方法。
【0134】
E6
前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすステップが、前記ビーム軸に対して直交する第1のピボット軸の周りで前記クロスビームを前記第1の支持体に対して枢動させるステップを含む、段落E1に記載の方法。
【0135】
E7
前記クロスビームを前記第1の支持体に対して枢動させるステップが、第1のクロスビーム支持要素によって前記クロスビームを支持するステップ、前記第1の支持体に沿った第1のリフトラインに沿った動きのために、前記第1のリフト機構によって、第1の支持部材を支持するステップ、及び前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピンの周りで前記第1のクロスビーム支持要素を枢動させるステップを含む、段落E6に記載の方法。
【0136】
E8
前記クロスビーム支持要素を前記ピボットピンの周りで枢動させるステップが、前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材のうちの片方に固定的に取り付けられたスリーブ内で前記ピボットピンを枢動させるステップを含む、段落E7に記載の方法。
【0137】
E9
前記基部に取り付けられ且つ前記基部から上方に延びる第2の支持体に沿って動かすことが可能な第2のクロスビーム支持アセンブリで、前記クロスビームの第2の端部を支持するステップであって、前記第2のクロスビーム支持アセンブリが、前記クロスビームの前記第2の端部を支持する第2のクロスビーム支持要素、及び前記第2の支持体に沿った第2のリフトラインに沿った動きのために支持された第2の支持部材を含む、支持するステップ、並びに
前記第2のリフトラインに対して直交する側方ラインに沿って、前記第2のクロスビーム支持要素を前記第2の支持部材に対して動かすステップ
をさらに含む、段落E8に記載の方法。
【0138】
E10
前記第2のクロスビーム支持要素を、前記ビーム軸に対して直交する第2のピボット軸の周りで、前記第2の支持部材に対して枢動させるステップをさらに含む、段落E9に記載の方法。
【0139】
E11
前記第1のリフトラインに対して直交する側方ラインに沿って、前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に対して動かすステップをさらに含む、段落E7に記載の方法。
【0140】
E12
前記クロスビームを前記第1の支持体の側方に動かすステップをさらに含む、段落E1に記載の方法。
【0141】
E13
前記基部に取り付けられ且つ前記基部から上方に延びる第2の支持体に沿って動かすことが可能な第2のクロスビーム支持アセンブリで、前記クロスビームの第2の端部を支持するステップ、
第3の制御信号に応答して、第2のリフト機構によって、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすステップ、及び
前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御する前記第3の制御信号を、前記電子コントローラによって生成し、それにより、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の位置を変更するステップ
をさらに含む、段落E1に記載の方法。
【0142】
F1
ビークルのビークル構成要素をビークルの構造体に設置する間に、ビークル構成要素を構造体に対して動かすためのシステムであって、
基部の構成要素湾領域の両側で前記基部に取り付けられた、離間された第1の支持体及び第2の支持体であって、前記基部から上方に延びている、第1の支持体及び第2の支持体、
前記第1の支持体と前記第2の支持体との間でクロスビームラインに沿って延びるクロスビーム、及び前記クロスビームに固定された一対の離間した上反りのトラスアセンブリであって、前記ビークル構成要素に取り付けられ、前記クロスビームに対して前記ビークル構成要素を支持するように構成されたトラスアセンブリを含むリフトフレーム、
前記第1の支持体及び前記第2の支持体に対して前記クロスビームを支持するように構成された、前記第1の支持体及び前記第2の支持体上の第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリであって、前記第1の支持体及び前記第2の支持体に沿って動くことが可能である、第1のクロスビーム支持アセンブリ及び第2のクロスビーム支持アセンブリ、
第1の制御信号に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第1のリフト機構、
第2の制御信号に応答して、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第2のリフト機構、並びに
前記第1のリフト機構及び前記第2のリフト機構に動作可能に連結された電子コントローラであって、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御する前記第1の制御信号を生成し、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御する前記第2の制御信号を生成し、それにより、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の位置を変更するように構成された電子コントローラ
を備えているシステム。
【0143】
F2
前記電子コントローラが、前記ビークル構成要素の目的位置に関連付けられた入力情報を受信し、受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成し、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するように構成されている、段落F1に記載のシステム。
【0144】
F3
前記第1のクロスビーム支持アセンブリ及び前記第2のクロスビーム支持アセンブリが、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間で延びる、前記クロスビームを囲む管状外側支持ビームを含む、段落F1に記載のシステム。
【0145】
F4
前記一対のトラスアセンブリの各トラスアセンブリが、前記支持ビームにおける開口を通してクロスビームから延びる、段落F3に記載のシステム。
【0146】
F5
前記第1の支持体、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ、及び前記クロスビームは、前記クロスビームが、前記クロスビームラインに対して直交する第1のピボット軸の周りで枢動することを可能にするように集合的に構成されている、段落F1に記載のシステム。
【0147】
F6
前記第1のクロスビーム支持アセンブリが、前記クロスビームを支持する第1のクロスビーム支持要素、前記第1の支持体に沿った前記第1のリフトラインに沿った動きのために前記第1のリフト機構によって支持された第1の支持部材、及び前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピンを含む、段落F5に記載のシステム。
【0148】
F7
前記第1のクロスビーム支持アセンブリが、前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材のうちの片方に固定的に取り付けられたスリーブをさらに含み、前記ピボットピンが、前記スリーブ内で枢動的に支持され、前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材のうちの他方によって支持されている、段落F6に記載のシステム。
【0149】
F8
前記第2のクロスビーム支持アセンブリが、前記クロスビームを支持する第2のクロスビーム支持要素、及び前記第2の支持体に沿った第2のリフトラインに沿った動きのために前記第2のリフト機構によって支持された第2の支持部材を含み、前記第2のクロスビーム支持要素及び前記第2の支持部材が、前記第2のリフトラインに対して直交する側方ラインに沿って、前記第2のクロスビーム支持要素が前記第2の支持部材に対して動くことを可能にするように構成されている、段落F7に記載のシステム。
【0150】
F9
前記第2のクロスビーム支持要素及び前記第2の支持部材は、前記第2のクロスビームが、前記クロスビームラインに対して直交する第2のピボット軸の周りで、前記第2の支持部材に対して枢動することを可能にするようにさらに構成されている、段落F8に記載のシステム。
【0151】
F10
前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材は、前記第1のリフトラインに対して直交する側方ラインに沿って、前記第1のクロスビーム支持要素が前記第1の支持部材に対して動くことを可能にするように構成されている、段落F6に記載のシステム。
【0152】
F11
前記第1の支持体、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ、及び前記クロスビームは、前記クロスビームが、前記第1の支持体の側方に動くことを可能にするように集合的に構成されている、段落F1に記載のシステム。本実施例における「第1の支持体」及び「第1のクロスビーム支持アセンブリ」については、1つの支持体及びクロスビーム支持アセンブリのみがこの組み合わせで記載されているので、それぞれ上述の「第2の支持体」及び「第2のクロスビーム支持アセンブリ」に言及することを理解するべきである。
【0153】
G1
ビークルのビークル構成要素を前記ビークルの構造体に設置する間に、前記ビークル構成要素を前記構造体に対して動かす方法であって、
前記ビークル構成要素をリフトフレームに取り付けるステップであって、前記リフトフレームが、クロスビーム、及び前記クロスビームに固定され、複数の離間された位置で前記ビークル構成要素に取り付けられた一対の上反りのトラスアセンブリを含む、取り付けるステップ、
第1のクロスビーム支持アセンブリ及びクロスビーム支持アセンブリで、作業面に支持された基部に取り付けられ且つ前記基部から上方に延びる第1の支持体及び第2の支持体に対して前記クロスビームを支持するステップ、
第1の制御信号に応答して、前記第1の支持体に沿って、前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすことによって、第1のリフト機構により前記ビークル構成要素を動かすステップ、並びに
第2の制御信号に応答して、前記第2の支持体に沿って、前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすことによって、第2のリフト機構により前記ビークル構成要素を動かすステップ
を含む方法。
【0154】
G2
電子コントローラによって、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成し、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するステップをさらに含む、段落G1に記載の方法。
【0155】
G3
前記ビークル構造体上のターゲット設置点に対する、前記ビークル構成要素の近傍に位置付けされた第1のレーザ及び第2のレーザの位置合わせに関連する入力情報を、電子コントローラによって受信するステップであって、前記入力情報が、前記ビークル構造体の目的位置を表す、受信するステップ、
受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御するための前記第1の制御信号を、前記電子コントローラによって生成するステップ、並びに
前記受信した入力情報に応答して、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御するための前記第2の制御信号を、前記電子コントローラによって生成するステップ
をさらに含む、段落G1に記載の方法。
【0156】
G4
前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすステップが、前記第1のクロスビーム支持アセンブリと前記第2のクロスビーム支持アセンブリとの間で前記クロスビームに沿って延びるクロスビームラインに対して直交する第1のピボット軸の周りで前記クロスビームを前記第1の支持体に対して枢動させるステップを含む、段落G1に記載の方法。
【0157】
G5
前記クロスビームを前記第1の支持体に対して枢動させるステップが、第1のクロスビーム支持要素によって前記クロスビームを支持するステップ、前記第1の支持体に沿った第1のリフトラインに沿った動きのために、前記第1のリフト機構によって、第1の支持部材を支持するステップ、及び前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピンの周りで、前記クロスビームを支持する前記第1のクロスビーム支持要素を枢動させるステップを含む、段落G4に記載の方法。
【0158】
G6
前記ピボットピンの周りで枢動させるように前記クロスビームを支持するステップが、前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材のうちの片方に固定的に取り付けられたスリーブ内で前記ピボットピンを枢動的に支持するステップを含む、段落G5に記載の方法。
【0159】
G7
前記第2のクロスビームアセンブリで前記クロスビームを支持するステップが、第2のクロスビーム支持要素で前記クロスビームを支持し、前記第2の支持体に沿った第2のリフトラインに沿った動きのために第2の支持部材を支持するステップを含み、前記方法が、前記第2のリフトラインに対して直交する側方ラインに沿って、前記第2のクロスビーム支持要素を前記第2の支持部材に対して動かすステップをさらに含む、段落G6に記載の方法。
【0160】
G8
前記第2のクロスビーム支持要素を、前記クロスビームラインに対して直交する第2のピボット軸の周りで、前記第2の支持部材に対して枢動させるステップをさらに含む、段落G7に記載の方法。
【0161】
G9
前記第1のリフトラインに対して直交する側方ラインに沿って、前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に対して動かすステップをさらに含む、段落G5に記載の方法。
【0162】
G10
前記クロスビームを前記第1の支持体の側方に動かすステップをさらに含む、段落G1に記載の方法。
【0163】
G11
前記第1のクロスビーム支持アセンブリで前記クロスビームの前記第1の端部を支持するステップが、前記クロスビームを管状外側支持ビーム内に囲むステップをさらに含む、段落G1に記載の方法。
【0164】
G12
前記第1のクロスビーム支持アセンブリで前記クロスビームの前記第1の端部を支持するステップが、前記一対のトラスアセンブリの各トラスアセンブリを、前記支持ビームにおける開口を通して前記クロスビームから延ばすステップをさらに含む、段落G11に記載の方法。
【0165】
H1
航空機のエンジンへの取り付けのために、エンジン構成要素を位置付けするための位置付けシステムであって、
基部の構成要素湾領域の両側で前記基部に取り付けられるように構成された一対の離間された直立支持体、
フレームクロスビーム、及びそれぞれの頂点を有する一対の上反りのトラスを含むリフトフレームであって、前記トラスが、離間されたそれぞれの位置でその頂点において前記フレームクロスビームに固定され、離間されたそれぞれの位置で前記エンジン構成要素に固定された遠位端を有する、フレームクロスビーム、
クロスビーム支持体であって、当該クロスビーム支持体に対する回転のために前記フレームクロスビームが、当該クロスビーム支持体上で支持され、当該クロスビーム支持体が、前記一対の直立支持体によって支持され、前記一対の直立支持体に沿った相対運動のために構成されている、クロスビーム支持体、
前記一対の直立支持体のうちの少なくとも1つの直立支持体に沿って前記クロスビーム支持体を動かすように構成されたリフト機構、
前記フレームクロスビームを前記クロスビーム支持体に対して回転させるように構成された回転駆動部、
基準線に沿って既知の距離で第1のレーザ及び第2のレーザを支持するように構成されたレーザアセンブリであって、当該レーザアセンブリが、前記基準ラインが垂直に配向された状態で、前記エンジン構成要素に対して位置付けされるように構成され、前記第1のレーザ及び前記第2のレーザが、前記基準ラインを含むそれぞれの平面において個々に調節可能であることにより、前記第1のレーザ及び前記第2のレーザのそれぞれのレーザビームが、前記航空機エンジンに関連付けられたターゲット位置と位置合わせされ、当該レーザアセンブリが、前記基準ラインに対する、前記第1のレーザの前記レーザビームの第1の角度を表す第1の指標、及び前記基準ラインに対する、前記第2のレーザの前記レーザビームの第2の角度を表す第2の指標を提供する、レーザアセンブリ、並びに
システムコントローラであって、(a)前記回転駆動部の動作を制御して、前記クロスビーム支持体に対して前記フレームクロスビームを回転させ、前記リフトフレームに固定された前記エンジン構成要素を回転的に位置付けし、(b)前記第1の角度及び前記第2の角度と、前記既知の距離とに少なくとも部分的に基づいて、前記エンジン構成要素と前記航空機上の前記ターゲット位置との間の垂直距離を判定し、且つ(c)前記リフト機構の動作を制御して、前記エンジン構成要素と前記エンジンとの間の前記垂直距離を短縮させる方向で、前記少なくとも1つの直立支持体に沿って前記クロスビーム支持体を動かすように構成されたシステムコントローラ
を備えている位置付けシステム。
【0166】
H2
前記クロスビーム支持体が、前記一対の直立支持体の間にまたがる、段落H1に記載の位置付けシステム。
【0167】
H3
前記システムコントローラに連結され、前記作業面に沿って前記基部を動かすように構成された基部駆動機構をさらに備え、前記システムコントローラが、(a)前記第1の角度及び前記第2の角度、並びに前記既知の距離に少なくとも部分的に基づいて、前記エンジン構成要素と前記航空機上の前記ターゲット位置との間の水平距離を判定し、且つ(b)前記基部駆動機構の動作を制御して、前記エンジン構成要素と前記エンジンとの間の前記水平距離を短縮させる方向で、前記作業面に沿って前記基部を動かすように構成されている、段落H1に記載の位置付けシステム。
【0168】
H4
前記エンジン構成要素が、前記航空機上の第1のヒンジ構成要素、及び前記エンジン構成要素上の第2のヒンジ構成要素を含むヒンジで、前記航空機に取り付けられ、前記航空機上の前記ターゲット位置が、前記第1のヒンジ構成要素の位置であり、前記第1のレーザが前記第2のヒンジ構成要素の近傍に位置付けされた状態で、前記レーザアセンブリが、前記エンジン構成要素に対して位置付けされるように構成されている、段落H1に記載の位置付けシステム。
【0169】
H5
前記レーザアセンブリは、前記第1のレーザが前記第2のヒンジ構成要素の近傍に位置付けされた状態で、展開構成で前記第1のレーザ及び前記第2のレーザを支持するように構成され、さらに前記第1のレーザ及び前記第2のレーザが前記エンジン構成要素から離間された引き込み構成で、前記第1のレーザ及び前記第2のレーザを支持するよう調整されるように構成されている、段落H4に記載の位置付けシステム。
【0170】
H6
前記システムコントローラは、前記レーザが前記引き込み構成である間、前記基部駆動機構の動作を制御するように構成されている、段落H5に記載の位置付けシステム。
【0171】
I1
航空機のエンジンへの取り付けのためにエンジン構成要素を位置付けする方法であって、
前記エンジン構成要素をリフトフレームに取り付けるステップであって、前記リフトフレームが、フレームクロスビーム、及びそれぞれの頂点を有する一対の上反りのトラスを含み、前記トラスが、離間されたそれぞれの位置でその頂点において前記フレームクロスビームに固定され、離間されたそれぞれの位置で前記エンジン構成要素に固定された遠位端を有する、取り付けるステップ、
クロスビーム支持体を動かすことによって、リフト機構により前記エンジン構成要素を動かすステップであって、前記クロスビーム支持体の内部で前記フレームクロスビームが支持され、前記クロスビーム支持体が、基部から上方に延びる2つの直立支持体の沿った相対的運動のために構成されている、動かすステップ、
回転駆動部によって、前記リフトフレーム、及び取り付けられた前記エンジン構成要素を前記クロスビーム支持体に対して回転させ、前記エンジンに対して前記エンジン構成要素を配向させるステップ、
前記エンジン構成要素の近傍で既知の距離だけ垂直に離間された第1のレーザ及び第2のレーザを支持するステップ、
前記第1のレーザによって発せられた第1のレーザビーム、及び前記第2のレーザによって発生された第2のレーザビームを前記航空機エンジンに関連付けられた前記航空機のターゲット位置に方向付けるステップ、
前記第1のレーザ及び前記第2のレーザを含む基準ラインに対する前記第1のレーザビームの第1の角度、及び前記基準ラインに対する前記第2のレーザビームの第2の角度を決定するステップ、
プロセッサを有する電子システムコントローラによって、前記第1の角度及び前記第2の角度、並びに前記既知の距離に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のレーザと前記航空機上の前記ターゲット位置との間の垂直距離を判定するステップ、並びに
前記リフト機構の動作を制御して、前記エンジン構成要素と前記エンジンとの間の前記垂直距離を短縮させる方向で、前記少なくとも1つの直立支持体に沿って前記クロスビーム支持体を動かすステップ
を含む方法。
【0172】
I2
(a)システムコントローラにより、前記第1の角度及び前記第2の角度、並びに前記既知の距離に少なくとも部分的に基づいて、前記エンジン構成要素と前記航空機上の前記ターゲット位置との間の水平距離を判定するステップ、並びに
(b)基部駆動機構の動作を制御するステップであって、前記基部駆動機構が、前記システムコントローラに連結され、前記エンジン構成要素と前記エンジンとの間の水平距離を短縮させる方向で、作業面に沿って前記基部を動かすように、前記作業面に沿って前記基部を動かすように構成されている、制御するステップ
をさらに含む、段落I1に記載の方法。
【0173】
I3
前記第1のレーザビームの前記第1の角度、及び前記第2のレーザビームの前記第2の角度を決定した後、且つ前記基部駆動機構の動作を制御して前記作業面に沿って前記クロスビーム支持体を動かす前に、前記第1のレーザ及び前記第2のレーザを前記エンジン構成要素から離すように移動させることをさらに含む、段落I2に記載の方法。
【0174】
I4
前記エンジン構成要素の近傍で前記第1のレーザ及び前記第2のレーザを支持するステップは、前記エンジン構成要素を前記航空機に取り付けるのに使用されるヒンジの第1のヒンジ構成要素の近傍に前記第1のレーザを位置付けするステップであって、前記ヒンジが、前記エンジン構成要素上の前記第1のヒンジ構成要素、及び前記航空機上の第2のヒンジ構成要素を含み、前記航空機上の前記ターゲット位置が、前記第2のヒンジ構成要素の位置である、位置付けするステップをさらに含む、段落I1に記載の方法。
【0175】
I5
前記第1のヒンジ構成要素を前記第2のヒンジ構成要素と位置合わせし、前記第1のヒンジ構成要素を前記第2のヒンジ構成要素に固定するステップをさらに含む、段落I4に記載の方法。
【0176】
I6
前記第1のレーザビームの前記第1の角度、及び前記第2のレーザビームの前記第2の角度を決定した後、且つ前記リフト機構の動作を制御して、前記エンジン構成要素と前記エンジンとの間の前記垂直距離を短縮させる方向で、前記少なくとも1つの直立支持体に沿って前記クロスビーム支持体を動かす前に、前記第1のレーザ及び前記第2のレーザを前記エンジン構成要素から離すように移動させるステップをさらに含む、段落I4に記載の方法。
【0177】
I7
前記システムコントローラは、前記第1のレーザ及び前記第2のレーザが前記エンジン構成要素から離れるように移動した後、前記基部駆動機構の動作を制御するように構成されている、段落I6に記載の方法。
【0178】
J1
ビークルの構成要素上の設置位置が、ビークルの構造体上の設置位置に位置付けされた状態で、前記構成要素を前記ビークルの前記構造体に設置する方法であって、
キャリアによって前記構成要素を支持するステップ、
前記キャリアで支持された前記構成要素を、前記ビークルの前記構造体上の前記設置位置の近傍の位置に移動させるステップ、
前記構成要素の設置位置に対する第1の要素及び第2の要素の位置において視覚システムの第1の視覚要素及び第2の視覚要素を支持するステップであって、前記第1の要素及び第2の要素の位置が、既知の視覚-要素距離離れ、前記構成要素に対して既知の配向を有する視覚-要素ラインを画定する、支持するステップ
前記視覚システムによって、前記第1の視覚要素と、前記構造体上の前記設置位置に対して既知の関係性を有する、前記構造体上のターゲット位置におけるターゲットとの間で放射エネルギーの第1のビームを方向付け、前記第2の視覚要素と前記ターゲットとの間で放射エネルギーの第2のビームを方向付けるステップ、
前記視覚システムによって、前記視覚-要素ラインに対する前記第1のビームの第1の決定された角度、及び前記視覚-要素ラインに対する前記第2のビームの第2の決定された角度を決定するステップ、並びに
前記視覚システムに連結されたコントローラによって、前記第1の角度及び前記第2の角度、並びに前記視覚-要素距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも前記第1のビームの長さを判定するステップ、並びに
前記コントローラによって、前記第1のビームの長さに少なくとも部分的に基づいて、前記キャリアの動作を制御して、前記構成要素上の前記設置位置と前記構造体上の前記設置位置との間の距離を短縮させるように、前記構造体に対して前記構成要素を動かすステップ
を含む方法。
【0179】
J2
前記第1のビームの長さから、前記視覚-要素ラインに対して直角をなす第1のラインに沿った前記第1の視覚-要素と前記第3の視覚-要素との間の距離を判定することをさらに含む、段落J1に記載の方法。
【0180】
J3
前記第1のラインが、前記キャリアを支持する表面に対して平行である、段落J2に記載の方法。
【0181】
J4
前記視覚-要素ラインが、前記キャリアを支持する前記表面に対して直角をなす、段落J3に記載の方法。
【0182】
J5
前記第1のビームの長さから、前記視覚-要素ラインに対して平行な第1のラインに沿った前記第1の視覚-要素と前記第3の視覚-要素との間の距離を判定することをさらに含む、段落J1に記載の方法。
【0183】
J6
前記第1のラインが、前記キャリアを支持する表面に対して直角をなす、段落J5に記載の方法。
【0184】
J7
前記第1のビームの長さから、前記構成要素上の前記設置位置と前記構造体上の前記設置位置との間の距離を判定することをさらに含む、段落J1に記載の方法。
【0185】
J8
前記第1のビームの長さから、前記構成要素上の前記設置位置から前記構造体上の前記設置位置の決定された方向を判定することをさらに含む、段落J7に記載の方法。
【0186】
J9
前記キャリアの動きを制御して、前記構成要素を動かすことが、前記キャリアの動きを制御して、前記構成要素上の前記設置位置から前記構造体上の前記設置位置の前記決定された方向で前記構成要素を動かすことを含む、段落J8に記載の方法。
【0187】
K1
ビークルの構成要素上の設置位置が、ビークルの構造体上の設置位置に位置付けされた状態で、前記構成要素を前記ビークルの前記構造体に設置するシステムであって、
前記構成要素を支持し、支持された前記構成要素を、前記ビークルの前記構造体上の前記設置位置の近傍の位置に移動させるように構成されたキャリアアセンブリ、
視覚プロセッサ、第1の視覚要素及び第2の視覚要素、並びにフレームを含む視覚アセンブリであって、前記フレームが、既知の視覚-要素離間距離で前記第1の視覚要素と前記第2の視覚要素を支持し、前記第1の視覚要素及び前記第2の視覚要素は、前記視覚アセンブリが、前記支持された構成要素に対する既知の位置及び配向に取り付けられたときに、前記構成要素上の設置位置に対する既知の配向及び位置を有する視覚-要素ラインを画定するそれぞれの視覚-要素を有し、前記視覚プロセッサが、前記第1の視覚要素と、前記構造体上の前記設置位置に対して既知の関係性を有する、ターゲット位置における前記構造体に位置するターゲットとの間で放射エネルギーの第1のビームを方向付け、前記第2の視覚要素と前記ターゲットとの間で放射エネルギーの第2のビームを方向付け、前記視覚-要素ラインに対する前記第1のビームの第1の角度、及び前記視覚-要素ラインに対する前記第2のビームの第2の角度を検出するように構成されている、視覚アセンブリ、並びに
前記視覚システム及び前記キャリアに動作可能に連結されコントローラであって、前記第1の角度及び前記第2の角度、並びに前記視覚-要素距離に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも前記第1のビームの長さを判定し、前記第1のビームの長さに少なくとも部分的に基づいて、前記キャリアの動作を制御して、前記構成要素上の前記設置位置と前記構造体上の前記設置位置との間の距離を短縮させるように、前記構造体に対して前記構成要素を動かすように構成された、コントローラ
を含むシステム。
【0188】
利点、特徴、恩恵
本明細書に記載された移動及び位置付けシステムの種々の実施形態は、大型ビークル(例えば、民間航空機、及び具体的には、航空機発電装置構成要素)を組み立てる又は保守整備するための既存の解決策よりも幾つかの利点を提供する。
【0189】
例えば、本明細書に記載された移動システムの例示的な実施形態は、天井クレーンやホイストを必要とせず、構造体を設置する際に保守人員が典型的に重い構造体を手で誘導することを必要とすることなく、航空機構造体の大型部品を持ち上げ、搬送し、航空機の隣接位置に配置することを可能にする。開示された移動システムにより、クレーン、ホイスト、さらに筋力などの補助的運動の必要がなくなる。
【0190】
さらに、他の利点の中でもとりわけ、例示の移動システムの基部の構成は、ビークル構成要素がパレット又はその他の輸送プラットフォームに留まっている間、移動システムが、ビークル構成要素にまたがり、引き揚げのためにビークル構成要素を固定することを可能にする。一旦固定されると、ビークル構成要素を固定状態で個別に引き揚げ、移動させ、回転させることができ、これにより、航空機の配向に適合するように、必要に応じてビークル構成要素を配向することが可能になる。
【0191】
移動システムに作業プラットフォームを追加することにより、整備工と保守人員が、航空機自体の上でバランスをとったり、吊り上げた物体の下方に配置されたりする必要なく、エンジン構成要素と航空機との間の係合点に近づくことが実現する。
【0192】
さらに、本明細書に記載された例示の位置付けシステムでは、任意の人員をエンジン構成要素と航空機との間の間隙の中又その近くに配置する必要なく、エンジン構成要素の自動化又は半自動化された位置付け(微調節を含む)のためのエンジン構成要素の光学的誘導が利用される。さらに、エンジン構成要素の設置に必要とされる位置付け調節を、補助のない目視や専門技術に頼らずに行い、構成要素の位置合わせを達成することができる。
【0193】
特に民間航空機においては、既知のシステムやデバイスはこれらの機能を実行できない。したがって、本明細書に記載された例示的な実施形態は、民間航空機の構築又はメンテナンスに特に有用である。しかしながら、本明細書に記載されたすべての実施形態が、同じ利点又は同一程度の利点をもたらすわけではない。
【0194】
さらに、本開示は、以下の条項に係る実施形態を含む。
【0195】
条項1
ビークル(6、96)のビークル構成要素(14、92)を前記ビークルの構造体に設置する間に、前記ビークル構成要素を前記構造体に対して動かすためのシステム(40、90)であって、
基部(42、142)の構成要素湾領域(48、148)の両側で前記基部に取り付けられた、離間された第1の支持体(44、144)及び第2の支持体(46、146)であって、前記基部から上方に延びている、第1の支持体(44、144)及び第2の支持体(46、146)、
ビーム軸(54)に沿って、前記第1の支持体と前記第2の支持体との間で延びるクロスビーム(52、152)、及び前記クロスビームに固定された一対の離間した上反りのトラスアセンブリ(56、156)であって、前記ビークル構成要素に取り付けられ、前記クロスビームに対して前記ビークル構成要素を支持するように構成されたトラスアセンブリ(56、156)を含むリフトフレーム(50、150)、
前記第1の支持体及び前記第2の支持体に対する前記クロスビームの回転のために前記クロスビームを支持するように構成された、前記第1の支持体及び前記第2の支持体上の第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)及び第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)であって、前記第1の支持体及び前記第2の支持体に沿って動くことが可能である、第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)及び第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)、
第1の制御信号に応答して、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように構成された第1のリフト機構(66)、
第2の制御信号に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)及び前記第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)に対して、前記クロスビーム(52、152)を前記ビーム軸(54)の周りで回転させるように構成された回転駆動機構(68、168)、並びに
前記第1のリフト機構(66)及び回転駆動機構(68、168)に動作可能に連結された電子コントローラ(80、190)であって、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御する前記第1の制御信号を生成し、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)に対して、前記クロスビーム(52、152)を回転させるように前記回転駆動機構(68、168)の動作を制御する前記第2の制御信号を生成し、それにより、前記ビークル(6、96)に対する前記ビークル構成要素(14、92)の位置を変更するように構成された電子コントローラ(80、190)
を備えているシステム(40、90)。
【0196】
条項2
前記電子コントローラ(90、180)が、前記ビークル構成要素(14、92)の目的位置に関連付けられた入力情報を受信し、受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成し、前記クロスビーム(52、152)を前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)に対して回転させ、前記ビークル構成要素(14、92)が前記リフトフレーム(50、150)によって支持されているときに、前記ビークル構成要素(14、92)を回転的に位置付けするように前記回転駆動機構(68、168)の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するように構成されている、条項1に記載のシステム(40、90)。
【0197】
条項3
前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)及び前記第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)が、前記第1の支持体(44、144)と前記第2の支持体(46、146)との間で延びる、前記クロスビーム(52、152)を囲む管状外側支持ビーム(62)を含む、条項1に記載のシステム(40、90)。
【0198】
条項4
前記第1の支持体(44、144)、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)、及び前記クロスビーム(52、152)は、前記クロスビームが、前記ビーム軸(54)に対して直交する第1のピボット軸(64)の周りで枢動することを可能にするように集合的に構成されている、条項1に記載のシステム(40、90)。
【0199】
条項5
前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)が、前記クロスビーム(52、152)を支持する第1のクロスビーム支持要素(70)、前記第1の支持体(44、144)に沿った第1のリフトライン(74)に沿った動きのために前記第1のリフト機構(66)によって支持された第1の支持部材(72)、及び前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピン(76)を含む、条項4に記載のシステム(40、90)。
【0200】
条項6
前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)が、前記第1のクロスビーム支持要素(79)及び前記第1の支持部材(72)のうちの片方に固定的に取り付けられたスリーブ(78)をさらに含み、前記ピボットピン(76)が、前記スリーブ内で枢動的に支持され、前記第1のクロスビーム支持要素及び前記第1の支持部材のうちの他方によって支持されている、条項5に記載のシステム(40、90)。
【0201】
条項7
前記第1の支持体(46、146)、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(60)、及び前記クロスビーム(52、152)は、前記クロスビームが、前記第1の支持体(46、146)に対して側方に動くことを可能にするように集合的に構成されている、条項1に記載のシステム(40、90)。
【0202】
条項8
第3の制御信号に応答して、前記第2の支持体(46、146)に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)を動かすように構成された第2のリフト機構(82)をさらに備え、前記電子コントローラ(90)が、前記第2のリフト機構に動作可能に連結され、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御する前記第3の制御信号を生成し、それにより、前記ビークル(6)に対する前記ビークル構成要素(14、92)の位置を変更するように構成されている、条項1に記載のシステム(40、90)。
【0203】
条項9
ビークルのビークル構成要素(14、92)を前記ビークルの構造体に設置する間に、前記ビークル構成要素を前記構造体に対して動かす方法(208)であって、
リフトフレーム(50、150)を前記ビークル構成要素に取り付けるステップ(210)であって、前記リフトフレームが、クロスビーム(52、152)、及び前記クロスビームに取り付けられた一対の離間した上反りのトラスアセンブリ(56、156)を含み、前記リフトフレームを前記ビークル構成要素に取り付けることが、複数の離間された位置で前記一対のトラスアセンブリを前記ビークル構成要素に固定することを含む、取り付けるステップ(210)、
第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)で前記クロスビームの第1の端部を支持するステップ(212)、
第1の制御信号に応答して、作業面(24)に支持された基部(42、142)に取り付けられ、前記基部(42、142)から上方に延びる第1の支持体(44、144)に沿って、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすことによって、第1のリフト機構(66)により前記ビークル構成要素を動かすステップ(214)、
前記ビークルに対して前記ビークル構成要素の配向を変更するために、第2の制御信号に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)に対して、前記リフトフレーム(50、150)及び取り付けられた前記ビークル構成要素を、ビーム軸(54)の周りで回転駆動機構(68、168)によって回転させるステップ(216)、並びに
電子コントローラによって、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御する前記第1の制御信号、及び前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)に対して、前記リフトフレーム及び前記取り付けられたビークル構成要素を回転させるように前記回転駆動機構(68、168)の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成することによって、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の前記配向を変更するステップ(218)
を含む方法(208)。
【0204】
条項10
前記ビークル構造体上のターゲット設置点(182)に対して、前記ビークル構成要素(14、92)の近傍に位置付けされた第1のレーザ(174)及び第2のレーザ(176)の位置合わせに関連する入力情報を、前記電子コントローラ(80、190)によって受信するステップであって、前記入力情報が、前記ビークル構造体に対する前記ビークル構成要素の目的位置及び配向を表す、受信するステップ、
受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御するための前記第1の制御信号を、前記電子コントローラによって生成するステップ、
前記受信した入力情報に応答して、前記第1のクロスビーム支持アセンブリに対して、前記クロスビーム(52、152)及び取り付けられた前記ビークル構成要素(14、92)を回転させるように前記回転駆動機構(68、168)の動作を制御するための前記第2の制御信号を、前記電子コントローラによって生成するステップ
をさらに含む、条項9に記載の方法(208)。
【0205】
条項11
前記ビークル構成要素(14、92)の目的位置に関連付けられた入力情報を前記電子コントローラ(80、190)によって受信するステップ、
前記受信した入力情報に応答して、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成するステップ、及び
前記クロスビーム(52、152)を前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58、164)に対して回転させ、前記ビークル構成要素が前記リフトフレームによって支持されているときに、前記ビークル構成要素を回転的に位置付けするように前記回転駆動機構(68、168)の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するステップ
をさらに含む、条項9に記載の方法(208)。
【0206】
条項12
前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすステップが、前記ビーム軸(54)に対して直交する第1のピボット軸(64)の周りで前記クロスビーム(52)を前記第1の支持体に対して枢動させるステップを含む、条項9に記載の方法(208)。
【0207】
条項13
前記クロスビーム(52、152)を前記第1の支持体(44、144)に対して枢動させるステップが、第1のクロスビーム支持要素(70)によって前記クロスビームを支持するステップ、前記第1の支持体に沿った第1のリフトライン(74)に沿った動きのために、前記第1のリフト機構によって、第1の支持部材(72)を支持するステップ、及び前記第1のクロスビーム支持要素を前記第1の支持部材に枢動的に連結するピボットピン(76)の周りで前記第1のクロスビーム支持要素(70)を枢動させるステップを含む、条項12に記載の方法(208)。
【0208】
条項14
前記第1のリフトライン(74)に対して直交する側方ラインに沿って、前記第1のクロスビーム支持要素(70)を前記第1の支持部材(44、144)に対して動かすステップをさらに含む、条項13の記載の方法(208)。
【0209】
条項15
前記クロスビーム(52、152)を前記第1の支持体の側方に動かすステップをさらに含む、条項9に記載の方法(208)。
【0210】
条項16
前記基部(142)に取り付けられ、前記基部(142)から上方に延びる第2の支持体(46、146)に沿って動かすことが可能な第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)で、前記クロスビーム(52、152)の第2の端部を支持するステップ、
第3の制御信号に応答して、第2のリフト機構(82)によって、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすステップ、及び
前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように前記第2のリフト機構の動作を制御する前記第3の制御信号を、前記電子コントローラ(80、190)によって生成し、それにより、前記ビークル(6、96)に対する前記ビークル構成要素(14、92)の位置を変更するステップ
をさらに含む、条項9に記載の方法(208)。
【0211】
条項17
ビークル(6、96)のビークル構成要素(14、92)をビークルの構造体に設置する間に、ビークル構成要素を構造体に対して動かすためのシステム(40、90)であって、
基部(42、142)の構成要素湾領域(48、148)の両側で前記基部(42、142)に取り付けられた、離間された第1の支持体(44、144)及び第2の支持体(46、146)であって、前記基部から上方に延びている、第1の支持体(44、144)及び第2の支持体(46、146)、
前記第1の支持体と前記第2の支持体との間でクロスビームライン(54)に沿って延びるクロスビーム(52、152)、及び前記クロスビームに固定された一対の離間した上反りのトラスアセンブリ(56、156)であって、前記ビークル構成要素に取り付けられ、前記クロスビームに対して前記ビークル構成要素を支持するように構成されたトラスアセンブリ(56、156)を含むリフトフレーム(50、150)、
前記第1の支持体及び前記第2の支持体に対して前記クロスビームを支持するように構成された、前記第1の支持体及び前記第2の支持体上の第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)及び第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)であって、前記第1の支持体及び前記第2の支持体に沿って動くことが可能である、第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)及び第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)、
第1の制御信号に応答して、前記第1の支持体に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第1のリフト機構(66)、
第2の制御信号に応答して、前記第2の支持体に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリを動かすように構成された第2のリフト機構(82)、並びに
前記第1のリフト機構(66)及び前記第2のリフト機構(82)に動作可能に連結された電子コントローラ(80、190)であって、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構の動作を制御する前記第1の制御信号を生成し、前記第2の支持体(46、146)に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)を動かすように前記第2のリフト機構(82)の動作を制御する前記第2の制御信号を生成し、それにより、前記ビークルに対する前記ビークル構成要素の位置を変更するように構成された電子コントローラ
を備えているシステム(40、90)。
【0212】
条項18
前記電子コントローラ(80、190)が、前記ビークル構成要素(14、92)の目的位置に関連付けられた入力情報を受信し、受信した前記入力情報に応答して、前記第1の支持体(44、144)に沿って前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)を動かすように前記第1のリフト機構(66)の動作を制御するための前記第1の制御信号を生成し、前記第2の支持体(46、146)に沿って前記第2のクロスビーム支持アセンブリ(60)を動かすように前記第2のリフト機構(82)の動作を制御するための前記第2の制御信号を生成するように構成されている、条項17に記載のシステム(40、90)。
【0213】
条項19
前記第1の支持体(44、144)、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ(58)、及び前記クロスビーム(52、152)は、前記クロスビームが、前記ビーム軸(54)に対して直交する第1のピボット軸(64)の周りで枢動することを可能にするように集合的に構成されている、条項17に記載のシステム(40、90)。
【0214】
条項20
前記第1の支持体、前記第1のクロスビーム支持アセンブリ、及び前記クロスビームは、前記クロスビームが、前記第1の支持体の側方に動くことを可能にするように集合的に構成されている、条項17に記載のシステム(40、90)。
【0215】
結論
特定された要素の序数用語(例えば、第1の、第2の、又は第3の)は、要素間を区別するために使用されており、別途明記されない限り、かような要素の必須の数又は制限された数を示すわけではなく、かような要素の特定の位置又は順番を示すわけではない。序数用語は、所定の文脈で導入された順序で関連付けられた要素に当てはめられてもよく、かような要素の序数用語は、種々の文脈で異なり得る。
【0216】
上述の開示は、個別の有用性を備えた複数の個々の発明を包括し得る。これらの発明の各々は、その好適な形態で開示されているが、本明細書で開示且つ例示された、それらの具体的な実施形態は、数多くの変形例が可能であることから、限定的な意味で捉えるべきものではない。本開示でセクションの見出しが使用されている限り、そのような見出しは、構成上の目的のものに過ぎず、任意の特許請求された発明の特性を構成するものではない。本発明の主題は、本明細書で開示されている様々な要素、特徴、機能、及び/又は特性の、すべての新規且つ非自明な組み合わせ及び副次的な組み合わせを含む。下記の特許請求の範囲は、新規且つ非自明と見なされる、特定の組み合わせ及び副次的な組み合わせを特に指し示す。特徴、機能、要素、及び/又は特性のその他の組み合わせ及び副次的な組み合わせにおいて具現化される発明は、本出願又は関連出願からの優先権を主張する出願において特許請求され得る。こうした特許請求の範囲は、異なる発明を対象とするか、又は同一の発明を対象とするかに関わらず、且つ、出願当初の特許請求の範囲よりも広いか、狭いか、等しいか、又はそれと異なるかに関わらず、さらに本開示の発明の主題の中に含まれると見なされる。