(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
H01F 30/10 20060101AFI20240807BHJP
H01F 17/04 20060101ALI20240807BHJP
【FI】
H01F30/10 A
H01F30/10 M
H01F17/04 F
H01F17/04 A
(21)【出願番号】P 2020198064
(22)【出願日】2020-11-30
【審査請求日】2023-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000003067
【氏名又は名称】TDK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伍 暁峰
(72)【発明者】
【氏名】松浦 研
【審査官】後藤 嘉宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-246364(JP,A)
【文献】特開平07-014714(JP,A)
【文献】米国特許第10847297(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0350117(US,A1)
【文献】特開2011-114957(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0330678(US,A1)
【文献】特開2020-109843(JP,A)
【文献】米国特許第5412253(US,A)
【文献】特開2019-29677(JP,A)
【文献】特開2007-88131(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01F 30/10
H01F 17/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数のスイッチング素子を有するスイッチング回路と、
前記スイッチング回路に接続された磁性部品と、
前記磁性部品に接続された整流回路と、
前記整流回路に接続された平滑回路と
を備え、
前記磁性部品は、
互いに対向する2つの基体部と、前記2つの基体部の対向面内に配置され、前記2つの基体部を磁気結合させる第1の脚部、第2の脚部、第3の脚部、および第4の脚部を有する磁気コアと、
前記第1の脚部、前記第2の脚部、前記第3の脚部、および前記第4の脚部に巻き付けられた第1の巻線と、
前記第1の脚部および前記第2の脚部に巻き付けられた第2の巻線と、
前記第3の脚部および前記第4の脚部に巻き付けられた第3の巻線と、
前記第1の脚部および前記第4の脚部に巻き付けられた第4の巻線と、
前記第2の脚部および前記第3の脚部に巻き付けられた第5の巻線と
を有し、
前記スイッチング回路は、前記磁性部品の前記第1の巻線に接続され、
前記整流回路は、前記磁性部品の前記第2の巻線、前記第3の巻線、前記第4の巻線、および前記第5の巻線に接続され、前記第2の巻線、前記第3の巻線、前記第4の巻線、および前記第5の巻線のそれぞれから出力された交流電圧を整流することにより出力電圧を生成し、
前記平滑回路は、前記出力電圧を平滑化する
電力変換装置。
【請求項2】
第1の方向において、前記第1の脚部および前記第2の脚部はこの順に配置されるとともに、前記第4の脚部および前記第3の脚部はこの順に配置され、
第2の方向において、前記第1の脚部および前記第4の脚部はこの順に配置されるとともに、前記第2の脚部および前記第3の脚部はこの順に配置された
請求項1に記載の
電力変換装置。
【請求項3】
前記第1の巻線は、前記第1の脚部および前記第3の脚部のそれぞれに第1の巻方向に巻き付けられるとともに、前記第2の脚部および前記第4の脚部のそれぞれに第2の巻方向に巻き付けられ、
前記第2の巻線は、前記第1の脚部および前記第2の脚部のそれぞれに、互いに逆方向に巻き付けられ、
前記第3の巻線は、前記第3の脚部および前記第4の脚部のそれぞれに、互いに逆方向に巻き付けられ、
前記第4の巻線は、前記第1の脚部および前記第4の脚部のそれぞれに、互いに逆方向に巻き付けられ、
前記第5の巻線は、前記第2の脚部および前記第3の脚部のそれぞれに、互いに逆方向に巻き付けられた
請求項2に記載の
電力変換装置。
【請求項4】
第1の方向において、前記第1の脚部および前記第2の脚部はこの順に配置されるとともに、前記第3の脚部および前記第4の脚部はこの順に配置され、
第2の方向において、前記第1の脚部および前記第3の脚部はこの順に配置されるとともに、前記第2の脚部および前記第4の脚部はこの順に配置された
請求項1に記載の
電力変換装置。
【請求項5】
前記第1の巻線は、前記第1の脚部および前記第4の脚部のそれぞれに第1の巻方向に巻き付けられるとともに、前記第2の脚部および前記第3の脚部のそれぞれに第2の巻方向に巻き付けられ、
前記第2の巻線は、前記第1の脚部および前記第2の脚部のそれぞれに、互いに逆方向に巻き付けられ、
前記第3の巻線は、前記第3の脚部および前記第4の脚部のそれぞれに、互いに逆方向に巻き付けられ、
前記第4の巻線は、前記第1の脚部および前記第4の脚部のそれぞれに、互いに同方向に巻き付けられ、
前記第5の巻線は、前記第2の脚部および前記第3の脚部のそれぞれに、互いに同方向に巻き付けられた
請求項4に記載の
電力変換装置。
【請求項6】
前記磁気コアは、第5の脚部をさらに有し、
前記第1の巻線は、前記第1の脚部、前記第2の脚部、前記第3の脚部、前記第4の脚部、および前記第5の脚部に巻き付けられた
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の
電力変換装置。
【請求項7】
前記第1の巻線、前記第2の巻線、前記第3の巻線、前記第4の巻線、および前記第5の巻線は、基板に設けられた
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の
電力変換装置。
【請求項8】
前記整流回路は、
前記磁性部品の前記第2の巻線と基準ノードとを結ぶ経路に設けられた第1の整流素子と、
前記磁性部品の前記第3の巻線と前記基準ノードとを結ぶ経路に設けられた第2の整流素子と、
前記磁性部品の前記第4の巻線と前記基準ノードとを結ぶ経路に設けられた第3の整流素子と、
前記磁性部品の前記第5の巻線と前記基準ノードとを結ぶ経路に設けられた第4の整流素子と
を有し、
前記磁性部品の前記第2の巻線は、前記第1の整流素子に接続された第1の端子と、接続ノードに接続された第2の端子とを有し、
前記磁性部品の前記第3の巻線は、前記第2の整流素子に接続された第1の端子と、前記接続ノードに接続された第2の端子とを有し、
前記磁性部品の前記第4の巻線は、前記第3の整流素子に接続された第1の端子と、前記接続ノードに接続された第2の端子とを有し、
前記磁性部品の前記第5の巻線は、前記第4の整流素子に接続された第1の端子と、前記接続ノードに接続された第2の端子とを有し、
前記平滑回路は、前記接続ノードに接続された第1の端子と、前記基準ノードに接続された第1の端子とを有するキャパシタを有する
請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記第2の巻線の前記第1の端子は、前記第4の巻線の前記第1の端子に接続され、
前記第3の巻線の前記第1の端子は、前記第5の巻線の前記第1の端子に接続された
請求項8に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁性部品を備えた電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力変換装置では、しばしばマトリックストランスが用いられる。例えば特許文献1には、複数の二次側巻線における電流アンバランスの改善を図るマトリックストランスが開示されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許出願公開第2018/0226182号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、マトリックストランスでは、複数の二次側巻線における電流アンバランスを抑えることが望まれており、さらなる電流アンバランスの改善が期待されている。
【0005】
電流アンバランスを抑えることができる電力変換装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施の形態に係る電力変換装置は、スイッチング回路と、磁性部品と、整流回路と、平滑回路とを備えている。スイッチング回路は、1または複数のスイッチング素子を有するものである。磁性部品は、スイッチング回路に接続されたものである。整流回路は、磁性部品に接続されたものである。平滑回路は、整流回路に接続されたものである。磁性部品は、磁気コアと、第1の巻線と、第2の巻線と、第3の巻線と、第4の巻線と、第5の巻線とを有する。磁気コアは、互いに対向する2つの基体部と、2つの基体部の対向面内に配置され、2つの基体部を磁気結合させる第1の脚部、第2の脚部、第3の脚部、および第4の脚部を有する。第1の巻線は、第1の脚部、第2の脚部、第3の脚部、および第4の脚部に巻き付けられる。第2の巻線は、第1の脚部および第2の脚部に巻き付けられる。第3の巻線は、第3の脚部および第4の脚部に巻き付けられる。第4の巻線は、第1の脚部および第4の脚部に巻き付けられる。第5の巻線は、第2の脚部および第3の脚部に巻き付けられる。スイッチング回路は、磁性部品の第1の巻線に接続される。整流回路は、磁性部品の第2の巻線、第3の巻線、第4の巻線、および第5の巻線に接続され、第2の巻線、第3の巻線、第4の巻線、および第5の巻線のそれぞれから出力された交流電圧を整流することにより出力電圧を生成する。平滑回路は、出力電圧を平滑化する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施の形態に係る電力変換装置によれば、電流アンバランスを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置の一構成例を表す回路図である。
【
図2】
図1に示したトランスの一構成例を表す説明図である。
【
図3】
図2に示したトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図4】
図3に示したトランスの一接続例を表す説明図である。
【
図5】
図1に示したゲート信号の一波形例を表すタイミング波形図である。
【
図6A】
図1に示した電力変換装置における一動作状態を表す説明図である。
【
図6B】
図1に示した電力変換装置における他の動作状態を表す説明図である。
【
図7A】
図3に示した脚部における磁束の一例を表す説明図である。
【
図7B】
図3に示した脚部における磁束の他の例を表す説明図である。
【
図8】
図1に示した電力変換装置の一動作例を表すタイミング説明図である。
【
図9】比較例に係るトランスの一構成例を表す説明図である。
【
図10】
図9に示したトランスの一接続例を表す説明図である。
【
図11】比較例に係る電力変換装置の一動作例を表すタイミング説明図である。
【
図12】変形例に係る電力変換装置の一構成例を表す回路図である。
【
図13】
図12に示した電力変換装置の一動作例を表すタイミング説明図である。
【
図14】他の変形例に係るトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図15】
図14に示したトランスの一接続例を表す説明図である。
【
図16】他の変形例に係るトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図17A】他の変形例に係るトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図17B】他の変形例に係るトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図18A】他の変形例に係るトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図18B】他の変形例に係るトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図19】他の変形例に係る電力変換装置の一構成例を表す回路図である。
【
図20】
図19に示したトランスの一構成例を表す説明図である。
【
図21】
図20に示したトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図22】他の変形例に係るトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図23A】他の変形例に係るトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図23B】他の変形例に係るトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図24】他の変形例に係るトランスの一構成例を表す説明図である。
【
図25】
図24に示したトランスにおける巻線の一構成例を表す説明図である。
【
図26】他の変形例に係る電力変換装置の一構成例を表す回路図である。
【
図27】他の変形例に係る電力変換装置の一構成例を表す回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
<実施の形態>
[構成例]
図1は、本発明の一実施の形態に係るトランスを備えた電力変換装置1の一構成例を表すものである。この電力変換装置1は、直流電力を変圧するLLC共振コンバータである。電力変換装置1は、端子T11,T12と、端子T21,T22とを備えている。端子T11,T12は直流電源PDCに接続され、端子T21,T22は負荷LDに接続される。電力変換装置1は、直流電源PDCから供給された直流電力を変換し、変換された直流電力を負荷LDに供給するように構成される。
【0012】
電力変換装置1は、キャパシタ11と、スイッチング回路12と、キャパシタ15と、インダクタ16と、トランス20と、整流回路17と、平滑回路18とを備えている。キャパシタ11、スイッチング回路12、キャパシタ15、およびインダクタ16は、電力変換装置1の一次側回路を構成し、整流回路17および平滑回路18は、電力変換装置1の二次側回路を構成する。
【0013】
キャパシタ11の一端は、端子T11に導かれた能動電圧線L11に接続され、他端は、端子T12に導かれた基準電圧線L12に接続される。
【0014】
スイッチング回路12は、直流電源PDCから供給された直流電圧を交流電圧に変換するように構成される。スイッチング回路12は、トランジスタ13,14を有している。トランジスタ13,14は、この例では、N型のMOS-FET(Metal Oxide Semiconductor-Field Effect Transistor)である。トランジスタ13のドレインは能動電圧線L11に接続され、ゲートには図示しない制御部によりゲート信号G1が供給され、ソースはトランジスタ14のドレインおよびキャパシタ15の一端に接続される。トランジスタ14のドレインはトランジスタ13のソースおよびキャパシタ15の一端に接続され、ゲートには図示しない制御部によりゲート信号G2が供給され、ソースは基準電圧線L12に接続される。なお、スイッチング回路12は、この構成に限定されるものではなく、1または複数のスイッチング素子を有する様々な回路を用いることができる。
【0015】
キャパシタ15は共振キャパシタであり、一端はトランジスタ13のソースおよびトランジスタ14のドレインに接続され、他端はインダクタ16の一端に接続される。
【0016】
インダクタ16は共振コイルであり、一端はキャパシタ15の他端に接続され、他端はトランス20の接続端子Tp1に接続される。
【0017】
トランス20は、1次側回路と2次側回路とを直流的に絶縁するとともに交流的に接続し、1次側回路から供給された交流電圧を、トランス20の変成比Rで変換し、変換された交流電圧を2次側回路に供給するように構成される。トランス20は、接続端子Tp1,Tp2,Ts11,Ts12,Ts21,Ts22,Ts31,Ts32,Ts41,Ts42と、巻線Wpと、巻線Ws1,Ws2,Ws3,Ws4とを有している。
【0018】
接続端子Tp1はインダクタ16の他端に接続され、接続端子Tp2は基準電圧線L12に接続される。接続端子Ts11,Ts21,Ts31,Ts41は、整流回路17を介して基準電圧線L22に接続され、接続端子Ts12,Ts22,Ts32,Ts42は、能動電圧線L21に接続される。
【0019】
巻線Wpの一端は接続端子Tp1に接続され、他端は接続端子Tp2に接続される。巻線Ws1の一端は接続端子Ts11に接続され、他端は接続端子Ts12に接続される。巻線Ws2の一端は接続端子Ts21に接続され、他端は接続端子Ts22に接続される。巻線Ws3の一端は接続端子Ts31に接続され、他端は接続端子Ts32に接続される。巻線Ws4の一端は接続端子Ts41に接続され、他端は接続端子Ts42に接続される。
【0020】
図2は、トランス20の一構成例を表すものである。
図2には、I-I矢視方向のトランス20の断面図、およびII-II矢視方向のトランス20の断面図をも描いている。トランス20は、この例では、プレーナトランスである。トランス20は、磁気コア100と、基板200とを有している。
【0021】
磁気コア100は、基体部101,102と、4つの脚部111,112,113,114とを有している。基体部101,102は、Z方向において互いに対向するように配置される。基体部101,102は、XY平面において、略正方形形状を有する。脚部111~114は、2つの基体部101,102の対向面内に配置され、これらの2つの基体部101,102を磁気結合させるように設けられる。X方向において、脚部111および脚部112はこの順に並設されるとともに、脚部114および脚部113はこの順に並設される。Y方向において、脚部111および脚部114はこの順に並設されるとともに、脚部112および脚部113はこの順に並設される。この例では、脚部111~114のそれぞれには、Z方向の中央部付近にギャップGAPが設けられている。なお、これに限定されるものではなく、脚部111のZ方向の端部において、脚部111が基体部101と対向するようにギャップGAPを設けてもよいし、脚部111のZ方向とは反対方向の端部において、脚部111が基体部102と対向するようにギャップGAPを設けてもよい。脚部112~114についても同様である。
【0022】
基板200は、コイルパターンが形成された多層基板(この例では3層基板)である。基板200には、磁気コア100における脚部111~114に対応する位置に貫通穴が設けられており、基板200は、磁気コア100における基体部101,102の間に挟まれるようになっている。この基板200には、巻線Wp、および巻線Ws1,Ws2,Ws3,Ws4が設けられている。
【0023】
図3は、基板200における巻線の一構成例を表すものであり、
図3(A)は第1層である配線層LA1を示し、
図3(B)は第2層である配線層LA2を示し、
図3(C)は第3層である配線層LA3を示す。配線層LA1~LA3は、基板200の層方向において、この順に設けられている。
図4は、電力変換装置1における巻線Wpおよび巻線Ws1~Ws4の一接続例を表すものである。
【0024】
この例では、巻線Wpは配線層LA1(
図3(A))に設けられ、巻線Ws1,Ws2は配線層LA2(
図3(B))に設けられ、巻線Ws3,Ws4は配線層LA3(
図3(C))に設けられる。なお、これに限定されるものではなく、巻線Wpおよび巻線Ws1~Ws4は、配線層LA1~LA3のうちのどの配線層に形成されていてもよい。
【0025】
図3(A)に示したように、この例では、巻線Wpは、4つの脚部111~114に巻き付けられる。具体的には、巻線Wpは、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111、脚部114、脚部113、脚部112、脚部111の順に巻き付けられる。巻線Wpは、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111,113のそれぞれに反時計回りに1回巻き付けられ、脚部112,114のそれぞれに時計回りに1回巻き付けられる。なお、図示を省略しているが、巻線Wpの交差部分では、巻線Wpは、例えばビアおよび他の配線層に設けられた配線を介して部分的に迂回するように構成される。
【0026】
図3(B)に示したように、この例では、巻線Ws1は、2つの脚部111,112に巻き付けられ、巻線Ws2は、2つの脚部113,114に巻き付けられる。具体的には、巻線Ws1は、接続端子Ts11から接続端子Ts12に向かう方向において、脚部111に反時計回りに1回巻き付けられ、脚部112に時計回りに1回巻き付けられる。巻線Ws2は、接続端子Ts21から接続端子Ts22に向かう方向において、脚部113に反時計回りに1回巻き付けられ、脚部114に時計回りに1回巻き付けられる。
【0027】
図3(C)に示したように、この例では、巻線Ws3は、2つの脚部111,114に巻き付けられ、巻線Ws4は、2つの脚部112,113に巻き付けられる。具体的には、巻線Ws3は、接続端子Ts31から接続端子Ts32に向かう方向において、脚部111に時計回りに1回巻き付けられ、脚部114に反時計回りに1回巻き付けられる。巻線Ws4は、接続端子Ts41から接続端子Ts42に向かう方向において、脚部112に反時計回りに1回巻き付けられ、脚部113に時計回りに1回巻き付けられる。
【0028】
整流回路17(
図1)は、トランス20の巻線Ws1~Ws4のそれぞれから出力された交流電圧を整流することにより出力電圧を生成するように構成される。整流回路17は、ダイオードD1,D2,D3,D4を有している。ダイオードD1のアノードは基準電圧線L22に接続され、カソードはトランス20の巻線Ws1の一端に接続される。ダイオードD2のアノードは基準電圧線L22に接続され、カソードはトランス20の巻線Ws2の一端に接続される。ダイオードD3のアノードは基準電圧線L22に接続され、カソードはトランス20の巻線Ws3の一端に接続される。ダイオードD4のアノードは基準電圧線L22に接続され、カソードはトランス20の巻線Ws4の一端に接続される。なお、この例では、ダイオードD1~D4を基準電圧線L22に接続するようにしたが、これに代えて、例えば、能動電圧線L21に接続するようにしてもよい。
【0029】
平滑回路18は、整流回路17から出力された出力電圧を平滑化するように構成される。平滑回路18は、キャパシタ19を有している。キャパシタ19の一端は、能動電圧線L21に接続され、他端は基準電圧線L22に接続される。なお、この例では、平滑回路18はキャパシタ19のみを用いて平滑化するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば、さらにインダクタを設け、インダクタおよびキャパシタ19を用いて平滑化してもよい。このインダクタは、例えば、キャパシタ19の一端とトランス20の接続端子Ts12,Ts22,Ts32,Ts42との間に設けられる。
【0030】
ここで、トランス20は、本開示における「磁性部品」の一具体例に対応する。磁気コア100は、本開示における「磁気コア」の一具体例に対応する。脚部111は、本開示における「第1の脚部」の一具体例に対応する。脚部112は、本開示における「第2の脚部」の一具体例に対応する。脚部113は、本開示における「第3の脚部」の一具体例に対応する。脚部114は、本開示における「第4の脚部」の一具体例に対応する。巻線Wpは、本開示における「第1の巻線」の一具体例に対応する。巻線Ws1は、本開示における「第2の巻線」の一具体例に対応する。巻線Ws2は、本開示における「第3の巻線」の一具体例に対応する。巻線Ws3は、本開示における「第4の巻線」の一具体例に対応する。巻線Ws4は、本開示における「第5の巻線」の一具体例に対応する。
【0031】
スイッチング回路12は、本開示における「スイッチング回路」の一具体例に対応する。トランジスタ13,14は、本開示における「スイッチング素子」の一具体例に対応する。整流回路17は、本開示における「整流回路」の一具体例に対応する。ダイオードD1~D4は、本開示における「第1の整流素子」、「第2の整流素子」、「第3の整流素子」、および「第4の整流素子」の一具体例にそれぞれ対応する。能動電圧線L21は、本開示における「接続ノード」の一具体例に対応する基準電圧線L22は、本開示における「基準ノード」の一具体例に対応する。平滑回路18は、本開示における「平滑回路」の一具体例に対応する。キャパシタ19は、本開示における「キャパシタ」の一具体例に対応する。
【0032】
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の電力変換装置1の動作および作用について説明する。
【0033】
(全体動作概要)
まず、
図1を参照して、電力変換装置1の全体動作概要を説明する。電力変換装置1では、スイッチング回路12において、トランジスタ13,14がスイッチング動作を行うことにより、直流電源PDCから供給された直流電圧に基づいて交流電圧を生成する。トランス20は、この交流電圧を変成比Rにより変換する。整流回路17は、トランス20の巻線Ws1~Ws4のそれぞれから出力された交流電圧を整流することにより出力電圧を生成する。平滑回路18は、整流回路17から出力された出力電圧を平滑化する。
【0034】
(詳細動作)
図5は、電力変換装置1におけるゲート信号G1,G2の波形例を表すものである。
図6A,6Bは、電力変換装置1における電流の流れを表すものである。
図6A,6Bでは、トランジスタ13,14を、その動作状態(オン状態もしくはオフ状態)を表すシンボルで示している。
図7A,7Bは、磁気コア100の脚部111~114における磁束の向きを表すものである。
【0035】
電力変換装置1では、
図5に示したように、タイミングt0において、ゲート信号G2が高レベルから低レベルに遷移する。これにより、トランジスタ13,14はともにオフ状態になる。タイミングt0~t1の期間(いわゆるデッドタイム)は、トランジスタ13、14の両方がオフ状態である。
【0036】
タイミングt1において、ゲート信号G1が低レベルから高レベルに遷移する。これにより、トランジスタ13がオン状態になる。タイミングt1~t2の期間において、トランジスタ13はオン状態を維持し、トランジスタ14はオフ状態を維持する。
【0037】
このタイミングt1~t2の期間では、
図6Aに示したように、1次側回路に、トランジスタ13、キャパシタ15、インダクタ16、接続端子Tp1、巻線Wp、接続端子Tp2の順に電流IpAが流れる。このように、巻線Wpにおいて、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かって電流IpAが流れることにより、トランス20では、
図7A(A)に示したように、脚部111~114において磁束が生じる。脚部111,113のそれぞれにおける巻線Wpの巻方向と、脚部112,114のそれぞれにおける巻線Wpの巻方向とは、互いに異なるので、脚部111,113における磁束の方向は、Z方向であり、脚部112,114における磁束の方向は、Z方向と反対の方向である。その結果、2次側回路では、
図6A、7A(C)に示したように、巻線Ws3、接続端子Ts32、キャパシタ19および負荷LD、ダイオードD3、接続端子Ts31の順に電流Is3Aが流れるとともに、巻線Ws4、接続端子Ts42、キャパシタ19および負荷LD、ダイオードD4、接続端子Ts41の順に電流Is4Aが流れる。
【0038】
そして、
図5に示したように、タイミングt2において、ゲート信号G1が高レベルから低レベルに遷移する。これにより、トランジスタ13がオフ状態になる。タイミングt2~t3の期間(いわゆるデッドタイム)は、トランジスタ13、14の両方がオフ状態である。
【0039】
次に、タイミングt3において、ゲート信号G2が低レベルから高レベルに遷移する。これにより、トランジスタ14がオン状態になる。タイミングt3~t4の期間において、トランジスタ13はオフ状態を維持し、トランジスタ14はオン状態を維持する。
【0040】
このタイミングt3~t4の期間では、
図6Bに示したように、1次側回路に、キャパシタ15、トランジスタ14、接続端子Tp2、巻線Wp、接続端子Tp1、インダクタ16の順に電流IpBが流れる。このように、巻線Wpにおいて、接続端子Tp2から接続端子Tp1に向かって電流IpBが流れることにより、トランス20では、
図7B(A)に示したように、脚部111~114において磁束が生じる。脚部111,113のそれぞれにおける巻線Wpの巻方向と、脚部112,114のそれぞれにおける巻線Wpの巻方向とは、互いに異なるので、脚部111,113における磁束の方向は、Z方向と反対の方向であり、脚部112,114における磁束の方向は、Z方向である。その結果、2次側回路では、
図6B,7B(B)に示したように、巻線Ws1、接続端子Ts12、キャパシタ19および負荷LD、ダイオードD1、接続端子Ts11の順に電流Is1Bが流れるとともに、巻線Ws2、接続端子Ts22、キャパシタ19および負荷LD、ダイオードD2、接続端子Ts21の順に電流Is2Bが流れる。
【0041】
そして、タイミングt4において、ゲート信号G2が高レベルから低レベルに遷移する。これにより、トランジスタ14がオフ状態になる。タイミングt4~t5の期間(いわゆるデッドタイム)は、トランジスタ13、14の両方がオフ状態である。
【0042】
タイミングt5において、ゲート信号G1が低レベルから高レベルに遷移する。これにより、トランジスタ13がオン状態になる。
【0043】
電力変換装置1は、このような動作を繰り返すことにより、直流電源PDCから供給された直流電力を変圧して出力する。電力変換装置1は、PFM(Pulse Frequency Modulation)を用いてトランジスタ13,14の動作を制御することにより、出力電圧が一定になるように制御する。
【0044】
(電流アンバランスについて)
4つの脚部111~114における磁気抵抗は、互いに等しいことが期待される。しかしながら、例えば、製造ばらつきにより、脚部111~114におけるギャップGAPの大きさにばらつきが生じた場合や、脚部111~114の太さにばらつきが生じた場合や、脚部111~114の位置が所望の位置からずれた場合には、4つの脚部111~114における磁気抵抗に差が生じる可能性がある。この場合には、巻線Ws1~Ws4における電流アンバランスが生じる可能性がある。
【0045】
電力変換装置1では、巻線Ws1を脚部111および脚部112に巻き付けるとともに、巻線Ws2を脚部113および脚部114に巻き付けるようにした。また、巻線Ws3を脚部111および脚部114に巻き付けるとともに、巻線Ws4を脚部112および脚部113に巻き付けるようにした。これにより、電力変換装置1では、巻線Ws1~Ws4における電流アンバランスを低減することができる。
【0046】
以下に、電力変換装置1における電流アンバランスの低減を確認するための回路シミュレーションについて説明する。このシミュレーションでは、脚部111~114におけるギャップGAP1~GAP4を以下のようにアンバランスに設定している。
GAP1 = 0.46 mm
GAP2 = 0.36 mm
GAP3 = 0.26 mm
GAP4 = 0.36 mm
【0047】
図8は、電力変換装置1の回路シミュレーションの一例を表すものであり、(A)はゲート信号G1の波形を示し、(B)はゲート信号G2の波形を示し、(C)~(F)は巻線Ws1~Ws4に流れる電流Is1~Is4の波形をそれぞれ示し、(G)~(J)はダイオードD1~D4のカソードの電圧Vc1~Vc4の波形をそれぞれ示す。この回路シミュレーションにより、以下に示す電流Is1~Is4の実効値Is
eff1~Is
eff4が得られた。
Is
eff1 = 8.9192 A
Is
eff2 = 9.6198 A
Is
eff3 = 8.9129 A
Is
eff4 = 9.6133 A
本実施の形態に係る電力変換装置1では、後述する比較例の場合と比べて、実効値Is
eff1~Is
eff4は、互いに近い値である。実効値Is
eff1~Is
eff4の分散値は、“0.12”である。このように、電力変換装置1では、後述する比較例の場合と比べて、電流アンバランスを低減することができる。
【0048】
(比較例)
次に、比較例に係る電力変換装置1Rと対比して、本実施の形態の効果について説明する。本比較例は、巻線Ws3,Ws4の巻き付け方が、本実施の形態の場合と異なるものである。
【0049】
図9は、電力変換装置1Rのトランス20Rにおける巻線の一構成例を表すものであり、
図9(A)は第1層である配線層LA1を示し、
図9(B)は第2層である配線層LA2を示し、
図9(C)は第3層である配線層LA3を示す。
図10は、電力変換装置1における巻線Wpおよび巻線Ws1~Ws4の一接続例を表すものである。巻線Wpおよび巻線Ws1,Ws2は、本実施の形態の場合(
図3)と同じである。
【0050】
配線層LA3(
図9(C))において、巻線Ws3は、2つの脚部111,112に巻き付けられ、巻線Ws4は、2つの脚部113,114に巻き付けられる。具体的には、巻線Ws3は、接続端子Ts31から接続端子Ts32に向かう方向において、脚部111に時計回りに1回巻き付けられ、脚部112に反時計回りに1回巻き付けられる。巻線Ws4は、接続端子Ts41から接続端子Ts42に向かう方向において、脚部113に時計回りに1回巻き付けられ、脚部114に反時計回りに1回巻き付けられる。すなわち、本実施の形態(
図3)では、巻線Ws3を脚部111,114に巻き付け、巻線Ws4を脚部112,113に巻き付けたが、本比較例では、巻線Ws3を脚部111,112に巻き付け、巻線Ws4を脚部113,114に巻き付けている。
【0051】
図11は、電力変換装置1Rの回路シミュレーションの一例を表すものである。このシミュレーションにおける、ギャップGAP1~GAP4の設定は、本実施の形態の場合(
図8)と同様である。この回路シミュレーションにより、以下に示す電流Is1~Is4の実効値Is
eff1~Is
eff4が得られた。
Is
eff1 = 7.3327 A
Is
eff2 = 10.673 A
Is
eff3 = 7.3423 A
Is
eff4 = 10.676 A
比較例に係る電力変換装置1Rでは、実効値Is
eff1と実効値Is
eff3とは互いに近い値であり、実効値Is
eff2と実効値Is
eff4とは互いに近い値である。しかしながら、実効値Is
eff11,Is
eff3と、実効値Is
eff2,Is
eff4との間に差が生じている。この実効値Is
eff1~Is
eff4の分散値は、“2.78”である。このように、電力変換装置1Rでは、電流アンバランスが大きくなってしまう。
【0052】
すなわち、比較例に係るトランス20Rでは、
図9に示したように、巻線Ws1は脚部111,112に巻き付けられ、同様に、巻線Ws3は脚部111,112に巻き付けられる。また、巻線Ws2は脚部113,114に巻き付けられ、同様に巻線Ws4は脚部113,114に巻き付けられる。このように、トランス20Rでは、巻線Ws1,Ws2の巻き付け方と、巻線Ws3,Ws4の巻き付け方とが、互いに同じである。これにより、巻線Ws1および巻線Ws3は、互いにエネルギーを転送することができ、巻線Ws2および巻線Ws4は、互いにエネルギーを転送することができる。しかしながら、例えば、巻線Ws1および巻線Ws2は、互いにエネルギーを転送することはできず、同様に、例えば、巻線Ws3および巻線Ws4は、互いにエネルギーを転送することはできない。よって、例えば、ギャップGAP1~GAP4がアンバランスである場合には、上述したように、実効値Is
eff1,Is
eff3と、実効値Is
eff2,Is
eff4との間で差が生じ、その結果、電流アンバランスが大きくなってしまう。
【0053】
一方、本実施の形態に係るトランス20では、
図3に示したように、巻線Ws1は脚部111,112に巻き付けられ、巻線Ws2は脚部113,114に巻き付けられ、巻線Ws3は脚部111,114に巻き付けられ、巻線Ws4は脚部112,113に巻き付けられる。このように、トランス20では、巻線Ws1,Ws2の巻き付け方と、巻線Ws3,Ws4の巻き付け方とが、互いに異なる。これにより、トランス20では、巻線Ws1~Ws4は、整流素子D1~D4のアノード・カソード間の寄生容量を介して、互いにエネルギーを転送することができる。具体的には、例えば、巻線Ws1および巻線Ws2は、巻線Ws3,Ws4、および巻線Ws3,Ws4に接続された整流素子D3,D4のアノード・カソード間の寄生容量を介して、互いにエネルギーを転送することができる。同様に、例えば、巻線Ws3および巻線Ws4は、巻線Ws1,巻線Ws2、および巻線Ws1,Ws2に接続された整流素子D1,D2のアノード・カソード間の寄生容量を介して、互いにエネルギーを転送することができる。これにより、エネルギーが高い巻線から、エネルギーが低い巻線へエネルギーを伝達することができるので、電流アンバランスを抑えることができる。
【0054】
このように、電力変換装置1では、脚部111、脚部112、脚部113、および脚部114に巻き付けられた巻線Wpと、脚部111および脚部112に巻き付けられた巻線Ws1と、脚部113および脚部114に巻き付けられた巻線Ws2と、脚部111および脚部114に巻き付けられた巻線Ws3と、脚部112および脚部113に巻き付けられた巻線Ws4とを設けるようにしたので、巻線Ws1~Ws4は、互いにエネルギーを転送することができる。その結果、電力変換装置1では、電流アンバランスを抑えることができる。
【0055】
[効果]
以上のように本実施の形態では、脚部111、脚部112、脚部113、および脚部114に巻き付けられた巻線Wpと、脚部111および脚部112に巻き付けられた巻線Ws1と、脚部113および脚部114に巻き付けられた巻線Ws2と、脚部111および脚部114に巻き付けられた巻線Ws3と、脚部112および脚部113に巻き付けられた巻線Ws4とを設けるようにしたので、電流アンバランスを抑えることができる。
【0056】
[変形例1]
上記実施の形態では、ダイオードD1~D4のカソードを、巻線Ws1~Ws4の一端にそれぞれ接続したが、これに限定されるものではなく、例えば、
図12に示す電力変換装置1Aのように、ダイオードD1のカソードとダイオードD2のカソードとを互いに接続し、ダイオードD1,D2のカソードおよび巻線Ws1,Ws2の一端を互いに接続するとともに、ダイオードD3,D4のカソードおよび巻線Ws3,Ws4の一端を互いに接続してもよい。これにより、
図13に示す回路シミュレーションのように、上記実施の形態の場合(
図8)に比べて、電圧Vc1~Vc4の共振を抑えることができる。すなわち、上記実施の形態に係る電力変換装置1では、
図8(G)~(J)に示したように、電圧Vc1~Vc4は振動し、この例では最大値が200V程度にまで上昇する。一方、本変形例に係る電力変換装置1Aでは、
図13(G)~(J)に示したように、電圧Vc1~Vc4の振動を抑えることができ、この例では最大値を100V程度に抑えることができる。
【0057】
[変形例2]
上記実施の形態では、トランス20において、巻線Ws3を脚部111,114に巻き付けるとともに、巻線Ws4を脚部112,113に巻き付けたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、
図14に示すトランス20Bのように、巻線Ws3を脚部111,113に巻き付けるとともに、巻線Ws4を脚部112,114に巻き付けてもよい。具体的には、巻線Ws3は、接続端子Ts31から接続端子Ts32に向かう方向において、脚部111,113のそれぞれに時計回りに1回巻き付けられる。巻線Ws4は、接続端子Ts41から接続端子Ts42に向かう方向において、脚部112,114のそれぞれに反時計回りに1回巻き付けられる。ここで、脚部111は、本開示における「第1の脚部」の一具体例に対応する。脚部112は、本開示における「第2の脚部」の一具体例に対応する。脚部114は、本開示における「第3の脚部」の一具体例に対応する。脚部113は、本開示における「第4の脚部」の一具体例に対応する。この場合でも、巻線Ws1~Ws4は、上記実施の形態の場合と同様に、互いにエネルギーを転送することができる。具体的には、例えば、巻線Ws1および巻線Ws2は、巻線Ws3および巻線Ws4を介して、互いにエネルギーを転送することができる。同様に、例えば、巻線Ws3および巻線Ws4は、巻線Ws1および巻線Ws2を介して、互いにエネルギーを転送することができる。これにより、エネルギーが高い巻線から、エネルギーが低い巻線へエネルギーを伝達することができるので、電流アンバランスを抑えることができる。
【0058】
[変形例3]
上記実施の形態では、
図3(A)に示したように、巻線Wpを、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111、脚部114、脚部113、脚部112、脚部111の順に巻き付けたが、これに限定されるものではなく、どの順に巻き付けてもよい。例えば、
図16に示すトランス20Cのように、巻線Wpを、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111、脚部113、脚部114、脚部112、脚部111の順に巻き付けてもよい。巻線Wpは、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111,113のそれぞれに反時計回りに1回巻き付けられ、脚部112,114のそれぞれに時計回りに1回巻き付けられる。
【0059】
[変形例4]
上記実施の形態では、
図3(A)に示したように、巻線Wpを、脚部111~114のそれぞれに1回巻き付けたが、これに限定されるものではなく、複数回巻き付けてもよい。以下に、巻線Wpを、脚部111~114のそれぞれに2回巻き付ける例について説明する。
【0060】
図17Aは、本変形例に係るトランス20Dにおける巻線Wpの一構成例を表すものである。トランス20Dでは、巻き線Wpを、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111、脚部114、脚部113、脚部112、脚部111の順に巻き付けている。巻線Wpは、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111,113のそれぞれに反時計回りに2回巻き付けられ、脚部112,114のそれぞれに時計回りに2回巻き付けられる。
【0061】
図17Bは、本変形例に係る他のトランス20Eにおける巻線Wpの一構成例を表すものである。トランス20Eでは、巻き線Wpを、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111、脚部114、脚部113、脚部112、脚部111、脚部114、脚部113、脚部112、脚部111の順に巻き付けている。巻線Wpは、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111,113のそれぞれに反時計回りに2回巻き付けられ、脚部112,114のそれぞれに時計回りに2回巻き付けられる。
【0062】
[変形例5]
上記実施の形態では、
図3(B),(C)に示したように、巻線Ws1~Ws4のそれぞれを、2つの脚部のそれぞれに1回巻き付けたが、これに限定されるものではなく、複数回巻き付けてもよい。以下に、巻線Ws1~Ws4のそれぞれを、2つの脚部のそれぞれに2回巻き付ける例について説明する。
【0063】
図18Aは、本変形例に係るトランス20Fにおける巻線Ws1,Ws2の一構成例を表すものである。巻線Ws3,Ws4についても同様である。トランス20Fでは、例えば、巻き線Ws1を、接続端子Ts11から接続端子Ts12に向かう方向において、脚部112、脚部111、脚部112の順に巻き付けている。巻線Ws1は、接続端子Ts11から接続端子Ts12に向かう方向において、脚部111に反時計回りに2回巻き付けられ、脚部112に時計回りに2回巻き付けられる。また、巻き線Ws2を、接続端子Ts21から接続端子Ts22に向かう方向において、脚部113、脚部114、脚部113の順に巻き付けている。巻線Ws2は、接続端子Ts21から接続端子Ts22に向かう方向において、脚部113に反時計回りに2回巻き付けられ、脚部114に時計回りに2回巻き付けられる。
【0064】
図18Bは、本変形例に係る他のトランス20Gにおける巻線Ws1,Ws2の一構成例を表すものである。トランス20Gでは、巻き線Ws1を、接続端子Ts11から接続端子Ts12に向かう方向において、脚部112、脚部111、脚部112、脚部111、脚部112の順に巻き付けている。巻線Ws1は、接続端子Ts11から接続端子Ts12に向かう方向において、脚部111に反時計回りに2回巻き付けられ、脚部112に時計回りに2回巻き付けられる。また、巻き線Ws2を、接続端子Ts21から接続端子Ts22に向かう方向において、脚部113、脚部114、脚部113、脚部114、脚部113の順に巻き付けている。巻線Ws2は、接続端子Ts21から接続端子Ts22に向かう方向において、脚部113に反時計回りに2回巻き付けられ、脚部114に時計回りに2回巻き付けられる。
【0065】
[変形例6]
上記実施の形態では、個別部品であるインダクタ16を用いたが、これに限定されるものではなく、トランス20とインダクタ16とを複合化させた磁性部品を用いてもよい。以下に、本変形例について詳細に説明する。
【0066】
図19は、本変形例に係る電力変換装置1Hの一構成例を表すものである。電力変換装置1Hは、トランス20Hを備えている。トランス20Hは、共振コイルと、トランスとを複合化させた磁性部品である。トランス20Hは、巻線Wrを有している。巻線Wrは、共振コイルであり、上記実施の形態に係る電力変換装置1(
図1)におけるインダクタ16に対応している。巻線Wrの一端は接続端子Tp1に接続され、他端は巻線Wpの一端に接続される。接続端子Tp1は、キャパシタ15の他端に接続される。
【0067】
図20は、トランス20Hの一構成例を表すものである。トランス20Hは、磁気コア100Hと、基板200Hとを有している。磁気コア100Hは、基体部101,102と、5つの脚部111~115とを有している。脚部115は、XY平面において、磁気コア100Hの中央付近に設けられる。脚部115には、脚部111~114と同様に、Z方向の中央部付近にギャップGAPが設けられている。ここで、脚部115は、本開示における「第5の脚部」の一具体例に対応する。基板200Hには、磁気コア100Hにおける脚部111~115に対応する位置に貫通穴が設けられている。この基板200Hには、巻線Wp、および巻線Ws1,Ws2,Ws3,Ws4が設けられている。
【0068】
図21は、基板200Hにおける巻線の一構成例を表すものである。
【0069】
図21(A)に示したように、巻線Wpは、5つの脚部111~115に巻き付けられる。具体的には、巻線Wpは、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111、脚部115、脚部114、脚部115、脚部113、脚部112、脚部111の順に巻き付けられる。巻線Wpは、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111,113,115のそれぞれに反時計回りに1回巻き付けられ、脚部112,114のそれぞれに時計回りに1回巻き付けられる。
【0070】
図21(B)に示したように、巻線Ws1は、2つの脚部111,112に巻き付けられ、巻線Ws2は、2つの脚部113,114に巻き付けられる。巻線Ws1,Ws2の巻き方は、上記実施の形態に係るトランス20(
図3(B))と同様である。また、
図21(C)に示したように、巻線Ws3は、2つの脚部111,114に巻き付けられ、巻線Ws4は、2つの脚部112,113に巻き付けられる。巻線Ws3,Ws4の巻き方は、上記実施の形態に係るトランス20(
図3(C))と同様である。
【0071】
このように、トランス20Hでは、共振コイルと、トランスとを複合化させるようにしたので、上記実施の形態の場合と比べて、部品点数を削減することができる。
【0072】
なお、この例では、
図21(A)に示したように、巻線Wpを、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111、脚部115、脚部114、脚部115、脚部113、脚部112、脚部111の順に巻き付けたが、これに限定されるものではなく、どの順に巻き付けてもよい。例えば、
図22に示すトランス20Iのように、巻線Wpを、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111、脚部115、脚部113、脚部114、脚部112、脚部111の順に巻き付けてもよい。巻線Wpは、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部111,113,115のそれぞれに反時計回りに1回巻き付けられ、脚部112,114のそれぞれに時計回りに1回巻き付けられる。
【0073】
また、この例では、
図21(C)に示したように、巻線Ws3を脚部111,114に巻き付けるとともに、巻線Ws4を脚部112,113に巻き付けたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、
図23Aに示すトランス20Jのように、巻線Ws3を脚部111,113,115に巻き付けるとともに、巻線Ws4を脚部112,114,115に巻き付けてもよい。具体的には、巻線Ws3は、接続端子Ts31から接続端子Ts32に向かう方向において、脚部111,113,115のそれぞれに時計回りに1回巻き付けられる。巻線Ws4は、接続端子Ts41から接続端子Ts42に向かう方向において、脚部112,114,115のそれぞれに反時計回りに1回巻き付けられる。脚部115において、巻線Ws3は、接続端子Ts31から接続端子Ts32に向かう方向において時計回りに巻き付けられ、巻線Ws4は、接続端子Ts41から接続端子Ts42に向かう方向において反時計回りに巻き付けられる。よって、脚部115において、巻線Ws3により生じる磁束と、巻線Ws4により生じる磁束は、互いにほぼ相殺される。また、例えば、
図23Bに示すトランス20Kのように、巻線Ws3を脚部111,113に巻き付けるとともに、巻線Ws4を脚部112,114に巻き付けてもよい。すなわち、この例では、
図23Aに示したトランス20Jとは異なり、脚部115を避けるように、巻線Ws3を脚部111,113に巻き付けるとともに、脚部115を避けるように、巻線Ws4を脚部112,114に巻き付けている。
【0074】
[変形例7]
上記実施の形態では、4つの脚部111~114をほぼ同じサイズになるように構成したが、これに限定されるものではない。以下に、本変形例について詳細に説明する。
【0075】
図24は、本変形例に係るトランス20Lの一構成例を表すものである。トランス20Lは、磁気コア300と、基板400とを有している。
【0076】
磁気コア300は、基体部301,302と、4つの脚部311~314とを有している。基体部101,102は、Z方向において互いに対向するように配置される。脚部311,313は、基体部301,302におけるX方向の両端部にそれぞれ設けられ、脚部312,314は、基体部301,302におけるY方向の両端部にそれぞれ設けられる。XY平面において、脚部312,314の断面積は、脚部311,313の断面積よりも大きい。脚部312,314は、XY平面において、X方向に長くなるように構成され、脚部311,313は、XY平面において、Y方向に長くなるように構成される。X方向における脚部312,314の幅は、Y方向における脚部311,313の幅よりも広くなっている。脚部311~314には、Z方向の中央部付近にギャップGAPが設けられている。脚部311~314のそれぞれのギャップGAPは、脚部311~314の磁気抵抗が互いにほぼ等しくなるように調整される。すなわち、この例では、脚部312,314の断面積は、脚部311,313の断面積よりも大きいので、脚部311~314のギャップGAPが等しい場合には、例えば脚部312,314の磁気抵抗は、脚部311,313の磁気抵抗と異なってしまう。よって、トランス20Lでは、脚部311~314のそれぞれのギャップGAPは、脚部311~314の磁気抵抗が互いにほぼ等しくなるように調整される。
【0077】
基板400には、磁気コア300における脚部311~314に対応する位置に貫通穴が設けられている。この基板400には、巻線Wp、および巻線Ws1,Ws2,Ws3,Ws4が設けられている。
【0078】
図25は、基板400における巻線の一構成例を表すものである。
【0079】
図25(A)に示したように、巻線Wpは、4つの脚部311~314に巻き付けられる。具体的には、巻線Wpは、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部311、脚部314、脚部313、脚部312、脚部311の順に巻き付けられる。巻線Wpは、接続端子Tp1から接続端子Tp2に向かう方向において、脚部311,313のそれぞれに反時計回りに1回巻き付けられ、脚部312,314のそれぞれに時計回りに1回巻き付けられる。
【0080】
図25(B)に示したように、巻線Ws1は、2つの脚部311,312に巻き付けられ、巻線Ws2は、2つの脚部313,314に巻き付けられる。具体的には、巻線Ws1は、接続端子Ts11から接続端子Ts12に向かう方向において、脚部311に反時計回りに1回巻き付けられ、脚部312に時計回りに1回巻き付けられる。巻線Ws2は、接続端子Ts21から接続端子Ts22に向かう方向において、脚部313に反時計回りに1回巻き付けられ、脚部314に時計回りに1回巻き付けられる。
【0081】
図25(C)に示したように、巻線Ws3は、2つの脚部311,314に巻き付けられ、巻線Ws4は、2つの脚部312,313に巻き付けられる。具体的には、巻線Ws3は、接続端子Ts31から接続端子Ts32に向かう方向において、脚部311に時計回りに1回巻き付けられ、脚部314に反時計回りに1回巻き付けられる。巻線Ws4は、接続端子Ts41から接続端子Ts42に向かう方向において、脚部312に反時計回りに1回巻き付けられ、脚部313に時計回りに1回巻き付けられる。
【0082】
ここで、磁気コア300は、本開示における「磁気コア」の一具体例に対応する。脚部311は、本開示における「第1の脚部」の一具体例に対応する。脚部312は、本開示における「第2の脚部」の一具体例に対応する。脚部313は、本開示における「第3の脚部」の一具体例に対応する。脚部314は、本開示における「第4の脚部」の一具体例に対応する。
【0083】
[変形例8]
上記実施の形態では、ダイオードD1~D4を用いて整流回路17を構成したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、
図26に示す電力変換装置1Mのように、トランジスタを用いて整流回路を構成し、いわゆる同期整流を行うようにしてもよい。電力変換装置1Mは、整流回路17Mを備えている。整流回路17Mは、トランジスタ31,32,33,34を有している。トランジスタ31~34は、この例では、N型のMOS-FETである。トランジスタ31のソースは基準電圧線L22に接続され、ゲートには図示しない制御部によりゲート信号G31が供給され、ドレインはトランス20の巻線Ws1の一端に接続される。トランジスタ32のソースは基準電圧線L22に接続され、ゲートには図示しない制御部によりゲート信号G32が供給され、ドレインはトランス20の巻線Ws2の一端に接続される。トランジスタ33のソースは基準電圧線L22に接続され、ゲートには図示しない制御部によりゲート信号G33が供給され、ドレインはトランス20の巻線Ws3の一端に接続される。トランジスタ34のソースは基準電圧線L22に接続され、ゲートには図示しない制御部によりゲート信号G34が供給され、ドレインはトランス20の巻線Ws4の一端に接続される。トランジスタ31~34のそれぞれは、トランジスタの寄生素子である寄生ダイオードを含んでいる。例えば、トランジスタ31では、寄生ダイオードのアノードはトランジスタ31のソースに接続され、カソードはトランジスタ31のドレインに接続される。トランジスタ32~34についても同様である。トランジスタ31~34は、本開示における「第1の整流素子」、「第2の整流素子」、「第3の整流素子」、および「第4の整流素子」の一具体例にそれぞれ対応する。
【0084】
[変形例9]
上記実施の形態では、PFM(Pulse Frequency Modulation)を用いてスイッチング回路12の動作を制御したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、PWM(Pulse Width modulation)を用いてスイッチング回路の動作を制御してもよい。
【0085】
[変形例10]
上記実施の形態では、2つのトランジスタ13,14を用いてスイッチング回路12を構成したが、これに限定されるものではない。以下に、本変形例に係る電力変換装置1Nについて、詳細に説明する。
【0086】
図27は、電力変換装置1Nの一構成例を表すものである。電力変換装置1Nは、スイッチング回路12Nを備えている。
【0087】
スイッチング回路12Nは、この例では、いわゆるフルブリッジ型の回路であり、トランジスタ41~44を有している。トランジスタ41のドレインは能動電圧線L11に接続され、ゲートには図示しない制御部によりゲート信号G1が供給され、ソースはノードN1に接続される。トランジスタ42のドレインはノードN1に接続され、ゲートには図示しない制御部によりゲート信号G2が供給され、ソースは基準電圧線L12に接続される。トランジスタ43のドレインは能動電圧線L11に接続され、ゲートには図示しない制御部によりゲート信号G3が供給され、ソースはノードN2に接続される。トランジスタ44のドレインはノードN2に接続され、ゲートには図示しない制御部によりゲート信号G4が供給され、ソースは基準電圧線L12に接続される。スイッチング回路12Nは、本開示における「スイッチング回路」の一具体例に対応する。トランジスタ41~44は、本開示における「スイッチング素子」の一具体例に対応する。
【0088】
キャパシタ15の一端はスイッチング回路12NのノードN1に接続される。トランス20の接続端子Tp2は、スイッチング回路12NのノードN2に接続される。
【0089】
なお、この例では、フルブリッジ型のスイッチング回路を用いたが、これに限定されるものではなく、様々なスイッチング回路を用いることができる。
【0090】
[その他の変形例]
また、これらの変形例のうちの2以上を組み合わせてもよい
【0091】
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0092】
例えば、上記実施の形態では、多層基板の配線層を用いて巻線を構成したが、これに限定されるものではなく、ワイヤを用いて巻線を構成してもよい。
【符号の説明】
【0093】
1,1A,1B,1H,1M,1N…電力変換装置、11…キャパシタ、12,12N…スイッチング回路、13,14,31~34,41~44…トランジスタ、15…キャパシタ、16…インダクタ、17,17M…整流回路、18…平滑回路、19…キャパシタ、20,20B,20C,20D,20E,20F,20G,20H,20I,20J,20K,20L…トランス、100,100H…磁気コア、101,102,301,302…基体部、111~115,311~314…脚部、200,200H,400…基板、D1~D4…ダイオード、GAP,GAP1~GAP4…ギャップ、G1~G4,G31~G34…ゲート信号、LD…負荷、L11,L21…能動電圧線、L12,L22…基準電圧線、LA1~LA3…配線層、PDC…直流電源、Tp1,Tp2,Ts11,Ts12,Ts21,Ts22,Ts31,Ts32,Ts41,Ts42…接続端子、T11,T12,T21,T22…端子、Wp,Ws1~Ws4…巻線。