(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】家賃保証管理装置、家賃保証管理方法、および、家賃保証管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20240101AFI20240807BHJP
G06Q 30/04 20120101ALI20240807BHJP
【FI】
G06Q50/16
G06Q30/04
(21)【出願番号】P 2020199094
(22)【出願日】2020-11-30
【審査請求日】2023-07-20
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仲屋 幸一郎
(72)【発明者】
【氏名】仁科 里志
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】日比野 可奈子
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-011566(JP,A)
【文献】特開2005-107578(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた家賃保証管理装置であって、
前記記憶部は、
家賃保証商品の代行方式、中抜け保証の有無を識別する中抜け保証区分、および、中抜け保証期間が設定された商品マスタを記憶する商品記憶手段と、
契約者、契約済みの前記家賃保証商品、引落開始年月、および、口座不備の有無を識別する口座不備データが設定された契約データを記憶する契約記憶手段と、
を備え、
前記制御部は、
前記契約データに基づいて、
前記家賃保証商品を設定した、対象年月の家賃請求データを作成する家賃請求作成手段と、
前記対象年月が前記契約データに設定された前記引落開始年月に未到達である、または、前記契約データの前記口座不備データが前記口座不備有と設定されている場合、前記家賃請求データを引落依頼不可対象に設定し、前記引落依頼不可対象の前記家賃請求データに設定された前記家賃保証商品について、前記商品マスタの前記中抜け保証区分に前記中抜け保証有と設定されている場合、当該家賃請求データに中抜け対象と設定した、前記対象年月の引落請求データを作成する引落請求作成手段と、
前記引落請求データに引落結果を設定した、前記対象年月の引落結果反映データを作成する引落結果反映手段と、
を備えたことを特徴とする家賃保証管理装置。
【請求項2】
前記引落請求作成手段は、
前記対象年月が前記契約データに設定された前記引落開始年月に到達し、且つ、前記契約データの前記口座不備データが前記口座不備無と設定されている場合、前記家賃請求データを引落依頼対象に設定し、前記商品マスタ、および、前記契約データに基づいて、当該家賃請求データに前記中抜け対象外と設定した、前記引落請求データを作成することを特徴とする請求項1に記載の家賃保証管理装置。
【請求項3】
前記引落請求作成手段は、
更に、前記引落依頼不可対象の前記家賃請求データに設定された前記家賃保証商品について、前記商品マスタの前記中抜け保証区分に前記中抜け保証無と設定されている場合、当該家賃請求データに前記中抜け対象外と追加設定し、且つ、前記家賃請求データに含まれる請求金額を滞納金額として追加設定することを特徴とする請求項
1に記載の家賃保証管理装置。
【請求項4】
前記引落結果反映データは、
前記家賃保証商品が設定され、
前記引落結果反映手段は、
更に、前記引落結果反映データの前記引落結果が正常と設定されていない際に、当該引落結果反映データに設定された前記家賃保証商品について、前記商品マスタの前記中抜け保証区分に前記中抜け保証有と設定され、且つ、当該引落結果が資金不足と設定されていない場合、当該引落結果反映データに前記中抜け対象と追加設定することを特徴とする請求項1または2に記載の家賃保証管理装置。
【請求項5】
前記引落結果反映手段は、
更に、前記引落結果反映データの前記引落結果が前記正常と設定されていない際に、当該引落結果反映データに設定された前記家賃保証商品について、前記商品マスタの前記中抜け保証区分に前記中抜け保証無と設定され、または、当該引落結果が前記資金不足と設定されている場合、当該引落結果反映データに含まれる請求金額を滞納金額として追加設定することを特徴とする請求項
4に記載の家賃保証管理装置。
【請求項6】
前記引落結果反映手段は、
更に、前記引落結果反映データの前記引落結果が正常と設定されている場合、入金完了識別子を前記引落結果反映データに追加設定し、前記家賃請求データに対する入金処理を実行することにより、入金データ、および、入金消込データを取得することを特徴とする請求項1から
3のいずれか一つに記載の家賃保証管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記契約データ、および、前記引落結果反映データに基づいて、前記契約データに対する重要業績評価指標を取得するKPI取得手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から
6のいずれか一つに記載の家賃保証管理装置。
【請求項8】
前記KPI取得手段は、
前記契約データ、および、前記引落結果反映データに基づいて、前記対象年月の滞納発生件数を被除数とし、全契約数を除数とした場合の商である滞納発生率を前記重要業績評価指標として取得することを特徴とする請求項
7に記載の家賃保証管理装置。
【請求項9】
前記KPI取得手段は、
前記契約データ、および、前記引落結果反映データに基づいて、前記対象年月の滞納者への求償債権回収金額を被除数とし、前記対象年月の立替金額を除数とした場合の商である回収率を前記重要業績評価指標として取得することを特徴とする請求項
7に記載の家賃保証管理装置。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた家賃保証管理装置に実行させるための家賃保証管理方法であって、
前記記憶部は、
家賃保証商品の代行方式、中抜け保証の有無を識別する中抜け保証区分、および、中抜け保証期間が設定された商品マスタを記憶する商品記憶手段と、
契約者、契約済みの前記家賃保証商品、引落開始年月、および、口座不備の有無を識別する口座不備データが設定された契約データを記憶する契約記憶手段と、
を備え、
前記制御部で実行させる、
前記契約データに基づいて、
前記家賃保証商品を設定した、対象年月の家賃請求データを作成する家賃請求作成ステップと、
前記対象年月が前記契約データに設定された前記引落開始年月に未到達である、または、前記契約データの前記口座不備データが前記口座不備有と設定されている場合、前記家賃請求データを引落依頼不可対象に設定し、前記引落依頼不可対象の前記家賃請求データに設定された前記家賃保証商品について、前記商品マスタの前記中抜け保証区分に前記中抜け保証有と設定されている場合、当該家賃請求データに中抜け対象と設定した、前記対象年月の引落請求データを作成する引落請求作成ステップと、
前記引落請求データに引落結果を設定した、前記対象年月の引落結果反映データを作成する引落結果反映ステップと、
を含むことを特徴とする家賃保証管理方法。
【請求項11】
記憶部と制御部とを備えた家賃保証管理装置に実行させるための家賃保証管理プログラムであって、
前記記憶部は、
家賃保証商品の代行方式、中抜け保証の有無を識別する中抜け保証区分、および、中抜け保証期間が設定された商品マスタを記憶する商品記憶手段と、
契約者、契約済みの前記家賃保証商品、引落開始年月、および、口座不備の有無を識別する口座不備データが設定された契約データを記憶する契約記憶手段と、
を備え、
前記制御部において、
前記契約データに基づいて、
前記家賃保証商品を設定した、対象年月の家賃請求データを作成する家賃請求作成ステップと、
前記対象年月が前記契約データに設定された前記引落開始年月に未到達である、または、前記契約データの前記口座不備データが前記口座不備有と設定されている場合、前記家賃請求データを引落依頼不可対象に設定し、前記引落依頼不可対象の前記家賃請求データに設定された前記家賃保証商品について、前記商品マスタの前記中抜け保証区分に前記中抜け保証有と設定されている場合、当該家賃請求データに中抜け対象と設定した、前記対象年月の引落請求データを作成する引落請求作成ステップと、
前記引落請求データに引落結果を設定した、前記対象年月の引落結果反映データを作成する引落結果反映ステップと、
を実行させるための家賃保証管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家賃保証管理装置、家賃保証管理方法、および、家賃保証管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、賃貸住宅の家賃滞納を検出した際に、契約者の支払意思と関係なく家賃滞納が発生した場合、速やかに家賃滞納のリカバリーを可能とする構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、契約者の支払意思と関係なく発生する軽微な家賃滞納であっても情報システム内で滞納発生の実績として登録してしまうという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、初月引落が手続きの問題で間に合わず、支払い意思と関係なく滞納が発生してしまう中抜けに対して滞納としてカウントしないように処理することができる家賃保証管理装置、家賃保証管理方法、および、家賃保証管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る家賃保証管理装置は、記憶部と制御部とを備えた家賃保証管理装置であって、前記記憶部は、家賃保証商品の代行方式、中抜け保証の有無を識別する中抜け保証区分、および、中抜け保証期間が設定された商品マスタを記憶する商品記憶手段と、契約者、契約済みの前記家賃保証商品、引落開始年月、および、口座不備の有無を識別する口座不備データが設定された契約データを記憶する契約記憶手段と、を備え、前記制御部は、前記契約データに基づいて、対象年月の家賃請求データを作成する家賃請求作成手段と、前記商品マスタ、および、前記契約データに基づいて、前記家賃請求データに中抜け対象の当否を設定した、前記対象年月の引落請求データを作成する引落請求作成手段と、前記引落請求データに引落結果を設定した、前記対象年月の引落結果反映データを作成する引落結果反映手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る家賃保証管理装置において、前記引落請求作成手段は、前記対象年月が前記契約データに設定された前記引落開始年月に到達し、且つ、前記契約データの前記口座不備データが前記口座不備無と設定されている場合、前記家賃請求データを引落依頼対象に設定し、前記商品マスタ、および、前記契約データに基づいて、当該家賃請求データに前記中抜け対象外と設定した、前記引落請求データを作成することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る家賃保証管理装置において、前記家賃請求データは、前記家賃保証商品が設定され、前記引落請求作成手段は、前記対象年月が前記契約データに設定された前記引落開始年月に未到達である、または、前記契約データの前記口座不備データが前記口座不備有と設定されている場合、前記家賃請求データを引落依頼不可対象に設定し、前記引落依頼不可対象の前記家賃請求データに設定された前記家賃保証商品について、前記商品マスタの前記中抜け保証区分に前記中抜け保証有と設定されている場合、当該家賃請求データに前記中抜け対象と設定した、前記対象年月の引落請求データを作成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る家賃保証管理装置において、前記引落請求作成手段は、更に、前記引落依頼不可対象の前記家賃請求データに設定された前記家賃保証商品について、前記商品マスタの前記中抜け保証区分に前記中抜け保証無と設定されている場合、当該家賃請求データに前記中抜け対象外と追加設定し、且つ、前記家賃請求データに含まれる請求金額を滞納金額として追加設定することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る家賃保証管理装置において、前記引落結果反映データは、前記家賃保証商品が設定され、前記引落結果反映手段は、更に、前記引落結果反映データの前記引落結果が正常と設定されていない際に、当該引落結果反映データに設定された前記家賃保証商品について、前記商品マスタの前記中抜け保証区分に前記中抜け保証有と設定され、且つ、当該引落結果が資金不足と設定されていない場合、当該引落結果反映データに前記中抜け対象と追加設定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る家賃保証管理装置において、前記引落結果反映手段は、更に、前記引落結果反映データの前記引落結果が前記正常と設定されていない際に、当該引落結果反映データに設定された前記家賃保証商品について、前記商品マスタの前記中抜け保証区分に前記中抜け保証無と設定され、または、当該引落結果が前記資金不足と設定されている場合、当該引落結果反映データに含まれる請求金額を滞納金額として追加設定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る家賃保証管理装置において、前記引落結果反映手段は、更に、前記引落結果反映データの前記引落結果が正常と設定されている場合、入金完了識別子を前記引落結果反映データに追加設定し、前記家賃請求データに対する入金処理を実行することにより、入金データ、および、入金消込データを取得することを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る家賃保証管理装置において、前記制御部は、前記契約データ、および、前記引落結果反映データに基づいて、前記契約データに対する重要業績評価指標を取得するKPI取得手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る家賃保証管理装置において、前記KPI取得手段は、前記契約データ、および、前記引落結果反映データに基づいて、前記対象年月の滞納発生件数を被除数とし、全契約数を除数とした場合の商である滞納発生率を前記重要業績評価指標として取得することを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る家賃保証管理装置において、前記KPI取得手段は、前記契約データ、および、前記引落結果反映データに基づいて、前記対象年月の滞納者への求償債権回収金額を被除数とし、前記対象年月の立替金額を除数とした場合の商である回収率を前記重要業績評価指標として取得することを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係る家賃保証管理方法は、記憶部と制御部とを備えた家賃保証管理装置に実行させるための家賃保証管理方法であって、前記記憶部は、家賃保証商品の代行方式、中抜け保証の有無を識別する中抜け保証区分、および、中抜け保証期間が設定された商品マスタを記憶する商品記憶手段と、契約者、契約済みの前記家賃保証商品、引落開始年月、および、口座不備の有無を識別する口座不備データが設定された契約データを記憶する契約記憶手段と、を備え、前記制御部で実行させる、前記契約データに基づいて、対象年月の家賃請求データを作成する家賃請求作成ステップと、前記商品マスタ、および、前記契約データに基づいて、前記家賃請求データに中抜け対象の当否を設定した、前記対象年月の引落請求データを作成する引落請求作成ステップと、前記引落請求データに引落結果を設定した、前記対象年月の引落結果反映データを作成する引落結果反映ステップと、を含むことを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る家賃保証管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた家賃保証管理装置に実行させるための家賃保証管理プログラムであって、前記記憶部は、家賃保証商品の代行方式、中抜け保証の有無を識別する中抜け保証区分、および、中抜け保証期間が設定された商品マスタを記憶する商品記憶手段と、契約者、契約済みの前記家賃保証商品、引落開始年月、および、口座不備の有無を識別する口座不備データが設定された契約データを記憶する契約記憶手段と、を備え、前記制御部において、前記契約データに基づいて、対象年月の家賃請求データを作成する家賃請求作成ステップと、前記商品マスタ、および、前記契約データに基づいて、前記家賃請求データに中抜け対象の当否を設定した、前記対象年月の引落請求データを作成する引落請求作成ステップと、前記引落請求データに引落結果を設定した、前記対象年月の引落結果反映データを作成する引落結果反映ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、通常のシステム処理であれば延滞者として処理をするところ、商品マスタに中抜け保証の区分を保持し、中抜け保証対象である設定をすることで延滞者から外すことができるという効果を奏する。また、本発明によれば、収納代行型の家賃保証商品において、初月引落が手続きの問題上間に合わず、支払意思と関係なく滞納が発生してしまう中抜けの場合に、支払意思があるにも関わらず未入金が発生してしまった顧客を滞納者として集計しないために、滞納率という重要な重要業績評価指標(KPI:Key Performance Indicator)を精緻に管理することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、中抜け対象とした債権データをCVS(Convenience Store)請求または翌月に合算引落依頼をかけるなどの形で、回収するような後続処理につなげることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、滞納率といった保証会社の最重要KPIに対して、本人の支払い意思があるにも関わらずヒットしてしまうケースを防ぎ、精緻に管理する能力を向上させることを可能にするという効果を奏する。また、本発明によれば、手続き上必ず発生しうる中抜けへの対応を行うことで業務上の課題およびKPIの精度向上にも寄与することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、中抜け保証を有することにより、滞納発生件数および立替金額に支払意思がある人のケースがカウントされないようにすることができるため、KPI分析の阻害要因を除くことができるという効果を奏する。また、本発明によれば、経営管理上、中抜けが正しいKPI分析の阻害要因になってしまうが、適切な延滞者管理、および、債権管理を実現することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、ノイズとなる情報を除いたKPI分析を提供することができ、督促対象との誤認識によるトラブルの防止に寄与することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、従来の家賃請求処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態における中抜け保証対象の概要を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態における家賃請求処理の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施形態における家賃保証管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、本実施形態における家賃保証商品データの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態における家賃保証管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、本実施形態における家賃保証管理処理の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、本実施形態における家賃保証管理処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0021】
[1.概要]
まず、
図1から
図3を参照して、本発明の概要を説明する。
図1は、従来の家賃請求処理の一例を示す図である。
図2は、本実施形態における中抜け保証対象の概要を示す図である。
図3は、本実施形態における家賃請求処理の一例を示す図である。
【0022】
従来、家賃保証商品としては、管理会社からの滞納報告をもって弁済を行う事故報告型の商品が多く、収納代行型の商品は比較的新しい商品であるため、中抜け状態が発生した場合、システムでカバー処理が実装されることはなく人海戦術でカバーしていた。ただし、近年、独立系の保証会社も信販会社との提携商品などが増えてきており、全商品に占める収納代行型商品の割合が非常に増えてきたため、中抜け状態にシステムで対処する必要が必要とされていた。ここで、中抜け対象者は、支払意思がある契約者であるため、督促をかけた場合、クレーム等につながる懸念も大きく、コールリストから排除するため、さまざまなデータをサマリする必要もあった。また、従来から、家賃保証会社は債務保証という性質上、滞納発生率及び回収率(延滞者からいかに早く弁済金額を回収するか)のKPIが経営指標として重視されていたが、KPIという観点では中抜けが顧客の滞納につながってしまうと本来の支払い意思をもとにした滞納率とは異なるKPIが出力されてしまうことがあった。
【0023】
例えば、
図1に示すように、従来のシステムにおいては、各月分請求を各月分引落にて処理していたため、請求初月である9月分引落について、口座開設手続き等が間に合わなかった場合、滞納として履歴が残り、請求データが別で立てられる、または、残債として残り続けることになっていた。
【0024】
そこで、本実施形態において、
図2に示すように、引落依頼可否を定義し、収納代行型の家賃保証商品の引落結果の有無と中抜け保証対象とを紐付けて管理することで、
図3に示すように、請求初月である9月分引落を中抜け保証対象とし、翌月の合算引落に変更することで、滞納として履歴が残らず、精緻な滞納率の管理を実現できるだけでなく、9月分のCVS請求データを作成することも可能とする仕組みを提供している。
【0025】
[2.構成]
本実施形態に係る家賃保証管理装置100の構成の一例について、
図4から
図5を参照して説明する。
図4は、本実施形態における家賃保証管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0026】
図4に示すように、家賃保証管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、家賃保証管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0027】
家賃保証管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。家賃保証管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0028】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、家賃保証管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、家賃保証管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0029】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、商品マスタ106aと契約データベース106bと取引データベース106cとを備えている。
【0030】
商品マスタ106aは、家賃保証商品の代行方式、中抜け保証の有無を識別する中抜け保証区分、および/または、中抜け保証期間が設定されたマスタである。ここで、商品マスタ106aは、商品識別子(例えば、商品コードおよび/または商品名等)、保証料率、中抜け保証区分、中抜け保証期間、引落委託先、および/または、代行方式等が設定されていてもよい。
【0031】
ここで、
図5を参照して、本実施形態における家賃保証商品の一例について説明する。
図5は、本実施形態における家賃保証商品データの一例を示す図である。
【0032】
図5に示すように、本実施形態における家賃保証商品データにおいては、商品名称、商品パターン(代行方式)、初回保証料率、更新保証料率、更新月数、および、中抜け保証期間等が設定されていてもよい。ここで、本実施形態において、保証料率は、家賃または管理費に対して乗じる値であってもよい。また、本実施形態において、中抜け保証期間は、請求開始月と引落開始年月との差をどこまで中抜け保証として定義し、滞納者として取り扱わないかの取り決め期間であってもよい。また、本実施形態において、事故報告型商品には、中抜け発生がないため、中抜け保証期間がブランクにしてある。
【0033】
図4に戻り、契約データベース106bは、賃貸契約の契約データを記憶する。ここで、契約データベース106bは、契約者、契約済みの家賃保証商品、引落開始年月、および/または、口座不備の有無を識別する口座不備データが設定された契約データを記憶していてもよい。また、契約データベース106bは、契約識別子(例えば、契約キー、および/または、契約者名等)、商品識別子(例えば、商品コード、および/または、商品名等)、対象年月、引落開始年月、家賃、初回保証料、請求合計、および/または、口座不備データ等が設定されていてもよい。
【0034】
取引データベース106cは、取引データを記憶する。ここで、取引データは、家賃請求データ、引落請求データ、引落結果反映データ、受注データ、引合データ、発注データ、仕入データ、請求データ、入金データ、入金消込データ、在庫データ、ならびに/または、仕訳データ等を含んでいてもよい。また、取引データベース106cは、重要業績評価指標(KPI)を記憶していてもよい。
【0035】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0036】
制御部102は、家賃保証管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、商品登録部102aと契約計上部102bと家賃請求作成部102cと引落請求作成部102dと引落結果反映部102eとKPI取得部102fとを備えている。
【0037】
商品登録部102aは、家賃保証商品の商品データを商品マスタ106aに登録する。
【0038】
契約計上部102bは、契約データを作成する。ここで、契約計上部102bは、商品マスタ106aに基づいて、契約者、契約済みの家賃保証商品、引落開始年月、および、口座不備の有無を識別する口座不備データが設定された契約データを作成し、当該契約データを契約データベース106bに登録してもよい。
【0039】
家賃請求作成部102cは、対象年月の家賃請求データを作成する。ここで、家賃請求作成部102cは、契約データに基づいて、対象年月の家賃請求データを作成してもよい。ここで、家賃請求データは、家賃保証商品が設定されていてもよい。また、家賃請求作成部102cは、家賃請求データを取引データベース106cに登録してもよい。
【0040】
引落請求作成部102dは、家賃請求データに中抜け対象の当否を設定した、対象年月の引落請求データを作成する。ここで、引落請求作成部102dは、商品マスタ106a、および、契約データに基づいて、家賃請求データに中抜け対象の当否を設定した、対象年月の引落請求データを作成してもよい。また、引落請求作成部102dは、対象年月が契約データに設定された引落開始年月に到達し、且つ、契約データの口座不備データが口座不備無と設定されている場合、家賃請求データを引落依頼対象に設定し、商品マスタ106a、および、契約データに基づいて、当該家賃請求データに中抜け対象外と設定した、対象年月の引落請求データを作成してもよい。また、引落請求作成部102dは、対象年月が契約データに設定された引落開始年月に未到達である、または、契約データの口座不備データが口座不備有と設定されている場合、家賃請求データを引落依頼不可対象に設定し、引落依頼不可対象の家賃請求データに設定された家賃保証商品について、商品マスタ106aの中抜け保証区分に中抜け保証有と設定されている場合、当該家賃請求データに中抜け対象と設定した、対象年月の引落請求データを作成してもよい。また、引落請求作成部102dは、引落依頼不可対象の家賃請求データに設定された家賃保証商品について、商品マスタ106aの中抜け保証区分に中抜け保証無と設定されている場合、当該家賃請求データに中抜け対象外と追加設定し、且つ、家賃請求データに含まれる請求金額を滞納金額として追加設定してもよい。また、引落請求作成部102dは、引落請求データを取引データベース106cに登録してもよい。
【0041】
引落結果反映部102eは、引落請求データに引落結果を設定した、対象年月の引落結果反映データを作成する。ここで、引落結果反映データは、家賃保証商品が設定されていてもよい。また、引落結果反映部102eは、引落結果反映データの引落結果が正常と設定されていない際に、当該引落結果反映データに設定された家賃保証商品について、商品マスタ106aの中抜け保証区分に中抜け保証有と設定され、且つ、当該引落結果が資金不足と設定されていない場合、当該引落結果反映データに中抜け対象と追加設定してもよい。また、引落結果反映部102eは、引落結果反映データの引落結果が正常と設定されていない際に、当該引落結果反映データに設定された家賃保証商品について、商品マスタ106aの中抜け保証区分に中抜け保証無と設定され、または、当該引落結果が資金不足と設定されている場合、当該引落結果反映データに含まれる請求金額を滞納金額として追加設定してもよい。また、引落結果反映部102eは、引落結果反映データの引落結果が正常と設定されている場合、入金完了識別子を引落結果反映データに追加設定し、家賃請求データに対する入金処理を実行することにより、入金データ、および、入金消込データを取得してもよい。また、引落結果反映部102eは、引落結果反映データを取引データベース106cに登録してもよい。
【0042】
KPI取得部102fは、契約データに対する重要業績評価指標を取得する。ここで、KPI取得部102fは、契約データ、および、引落結果反映データに基づいて、契約データに対する重要業績評価指標を取得してもよい。また、KPI取得部102fは、契約データ、および、引落結果反映データに基づいて、対象年月の滞納発生件数を被除数とし、全契約数を除数とした場合の商である滞納発生率(すなわち、滞納発生率=当月滞納発生件数/残契約全数)を重要業績評価指標として取得してもよい。また、KPI取得部102fは、契約データ、および、引落結果反映データに基づいて、対象年月の滞納者への求償債権回収金額を被除数とし、対象年月の立替金額を除数とした場合の商である回収率(すなわち、回収率=滞納者への求償債権回収金額/立替金額(代位弁済金額))を重要業績評価指標として取得してもよい。また、KPI取得部102fは、重要業績評価指標を取引データベース106cに登録してもよい。
【0043】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、
図6から
図8を参照して説明する。
【0044】
[家賃保証管理処理]
ここで、
図6を参照して、本実施形態における家賃保証管理処理の一例について説明する。
図6は、本実施形態における家賃保証管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0045】
図6に示すように、商品登録部102aは、ユーザにより入力装置112を介して商品識別子、保証料率、中抜け保証区分、中抜け保証期間、引落委託先、および、代行方式が設定された家賃保証商品の商品データが入力された場合、当該商品データを商品マスタ106aに登録する(ステップSA-1)。
【0046】
そして、契約計上部102bは、ユーザにより入力装置112を介して契約識別子、商品識別子、引落開始年月、家賃、および、口座不備の有無を識別する口座不備データが入力された場合、商品マスタ106aに基づいて、契約識別子、商品識別子、対象年月、引落開始年月、家賃、初回保証料、請求合計、および、口座不備データを設定した契約データを作成し、当該契約データを契約データベース106bに登録する(ステップSA-2)。ここで、本実施形態においては、不動産管理会社からのデータをもとにこの時点で引落開始年月が設定されてもよい。
【0047】
そして、家賃請求作成部102cは、契約データに基づいて、契約識別子、商品識別子、対象年月、引落開始年月、家賃、初回保証料、および、請求合計を設定した対象年月の家賃請求データを作成し、当該家賃請求データを取引データベース106cに登録する(ステップSA-3)。
【0048】
そして、引落請求作成部102dは、商品マスタ106a、および、契約データに基づいて、家賃請求データに中抜け対象の当否を設定した、対象年月の引落請求データを作成し、当該引落請求データを取引データベース106cに登録する(ステップSA-4)。このように、本実施形態において、契約キー:003の債権(引落請求データ)は、請求月が2020/09であるが、引落開始年月が2020/10であるため、引落請求の対象とならず、「中抜対象」の債権として保持される。
【0049】
そして、引落結果反映部102eは、収納代行機関による口座引落が実行された場合、引落請求データに引落結果、入金完了識別子、滞納月数、および/または、滞納金額を設定した、対象年月の引落結果反映データを作成し、当該引落結果反映データを取引データベース106cに登録し(ステップSA-5)、処理を終了する。このように、本実施形態において、契約キー:003の債権(引落請求データ)は、請求に対して、入金未済の状態であるが、「中抜対象」であるため、滞納扱いとされない。一方で、本実施形態において、契約キー:002の債権(引落請求データ)は、「中抜対象」でないため、滞納扱いとされる。
【0050】
ここで、
図7および
図8を参照して、本実施形態における家賃保証管理処理の一例について説明する。
図7および
図8は、本実施形態における家賃保証管理処理の一例を示す図である。
【0051】
図7に示すように、本実施形態においては、商品登録業務において、ユーザにより商品マスタメンテ画面にて商品マスタ106aが設定され、契約計上業務において、商品マスタ106aに基づいて、契約データが作成され、初回保証料の請求データが作成される。
【0052】
そして、
図7に示すように、本実施形態においては、家賃請求業務において、請求年月が指定された場合、家賃請求開始月に基づいて、家賃請求データが作成され、引落対象判定処理として、家賃請求データが引落請求の対象とするか否かが判定される。具体的には、
図7に示すように、本実施形態においては、引落開始年月が家賃請求開始月より後、または、口座不備データ有の場合、NGとされ、家賃請求データが引落依頼不可対象とされる。
【0053】
そして、
図7に示すように、本実施形態においては、商品マスタ106aが参照されて中抜け判定処理が実行され、引落依頼不可対象の家賃請求データに対応する対象契約の商品の中抜け保証区分が1:有と判定された場合、当該対象契約が中抜け対象とされ、引落依頼不可対象の家賃請求データに対応する対象契約の商品の中抜け保証区分が0:無と判定された場合、当該対象契約が滞納対象(契約者が滞納者)とされる。
【0054】
一方、
図7に示すように、本実施形態においては、引落開始年月が家賃請求開始月以前、および、口座不備データ無の場合、OKとされ、家賃請求データが引落依頼対象とされ、後続の引落請求業務に移行する。
【0055】
そして、
図8に示すように、本実施形態においては、引落請求業務において、引落依頼対象の家賃請求データを対象に引落請求データが作成される。
【0056】
そして、
図8に示すように、本実施形態においては、引落結果反映業務において、引落請求データに基づいて、収納代行機関に口座引落が依頼され、収納代行機関から送信された引落結果が取り込まれることで、引落結果反映データが作成される。
【0057】
そして、
図8に示すように、本実施形態においては、引落結果反映データに設定された引落結果である振替結果コードが0:正常と判定された場合、OKとされ、家賃請求データに対して入金充当が行われ、引落結果反映データの入金完了フラグが未から済に更新され、入金データ、および、入金消込データが作成される。
【0058】
一方、
図8に示すように、本実施形態においては、引落結果反映データに設定された引落結果である振替結果コードが0:正常以外と判定された場合、NGとされ、商品マスタ106aが参照されて中抜け判定処理が実行され、引落結果反映データに対応する対象契約の商品の中抜け保証区分が1:有と判定され、且つ、引落結果反映データに設定された引落結果である振替結果コードが1:資金不足と判定されなかった場合、当該対象契約が中抜け対象とされ、引落結果反映データに対応する対象契約の商品の中抜け保証区分が0:無と判定され、または、引落結果反映データに設定された引落結果である振替結果コードが1:資金不足と判定された場合、当該対象契約が滞納対象(契約者が滞納者)とされる。
【0059】
このように、本実施形態においては、収納代行型家賃保証商品において、口座不備等の理由により、支払意思があるにもかかわらず未入金が発生する中抜けという事象にて、滞納者としてのフラグから除外をする機能を提供している。すなわち、本実施形態においては、商品マスタ106a上に中抜け保証区分を持たせ、中抜け保証区分が有効であるならば、家賃請求開始月と引落開始月とに差異があった場合、滞納者としてのフラグから除外する機能を提供している。
【0060】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0061】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0062】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0063】
また、家賃保証管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0064】
例えば、家賃保証管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて家賃保証管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0065】
また、このコンピュータプログラムは、家賃保証管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0066】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0067】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0068】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0069】
また、家賃保証管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、家賃保証管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0070】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、家賃債務保証を行う金融業界等の業界において有用である。
【符号の説明】
【0072】
100 家賃保証管理装置
102 制御部
102a 商品登録部
102b 契約計上部
102c 家賃請求作成部
102d 引落請求作成部
102e 引落結果反映部
102f KPI取得部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 商品マスタ
106b 契約データベース
106c 取引データベース
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク