(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】送風装置
(51)【国際特許分類】
F24F 13/20 20060101AFI20240807BHJP
【FI】
F24F1/0007 401C
(21)【出願番号】P 2020560001
(86)(22)【出願日】2019-12-05
(86)【国際出願番号】 JP2019047613
(87)【国際公開番号】W WO2020121938
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-09-21
(31)【優先権主張番号】P 2018232621
(32)【優先日】2018-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】高橋 雅也
【審査官】安島 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-057843(JP,A)
【文献】特開2008-128622(JP,A)
【文献】特開2012-154559(JP,A)
【文献】特開2015-004452(JP,A)
【文献】特開2017-044433(JP,A)
【文献】中国実用新案第206755346(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/0007
F24F 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
風を吹き出す吹出口を開閉し、開放時に上記吹出口から吹き出す風の風路の一部を形成する風向調整板を備えた送風装置であって、
上記風向調整板は、開閉時に上記吹出口を形成する部材と干渉しないように、当該吹出口との間に隙間が形成されるように回動自在に軸支され、
上記風向調整板と上記吹出口との間に、当該風向調整板の少なくとも開放時に上記隙間をシールするシール部材が設けられ、
上記シール部材の上記風路の延びる方向における上記風向調整板から遠い側の面である接着面は、上記吹出口を形成する部材に接着剤によって接着固定され、
上記シール部材の厚みが、上記風向調整板の厚みと同等以上であり、
上記シール部材は、上記風向調整板の開放時に、上記接着面の反対側にある当接面において上記風向調整板に当接されることで上記隙間をシール
し、
上記吹出口を形成する部材は、上記風向調整板の開放時に、上記シール部材の上記風向調整板の回動方向における上記風路側の面を支持する支持面を有する、送風装置。
【請求項2】
上記シール部材は、上記風向調整板が開放されているときのみ上記隙間をシールするように形成されていることを特徴とする請求項
1に記載の送風装置。
【請求項3】
上記吹出口は、上記送風装置の下側に設けられていることを特徴とする請求項1
または2に記載の送風装置。
【請求項4】
上記吹出口の幅は、吹き出す風を作り出す送風ファンの長手方向の長さ以上であることを特徴とする請求項1~
3の何れか1項に記載の送風装置。
【請求項5】
上記風向調整板は、上記吹出口の下側に設けられていることを特徴とする請求項1~
4の何れか1項に記載の送風装置。
【請求項6】
上記シール部材は、弾性を有する断熱材からなることを特徴とする請求項1~
5の何れか1項に記載の送風装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機の室内機等の送風装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、空気調和機の室内機は、送風用のクロスフローファンが備えられている。クロスファンによる送風を効率良く行うためには、送風路をできるだけ長くする必要がある。しかしながら、送風路を長くすると室内機自体が大きくなり、好ましくない。そこで、一般的な室内機においては、送風路を確保するために、室内機本体の吹出し口に開閉自在な風向調整板(気流パネル)を設けて、送風時に気流パネルを開けることで、気流パネルの送風方向の長さ分だけ送風路を長くしている。
【0003】
ところで、気流パネルを設けた場合、気流パネルが開閉動作を行う際に、吹出口と干渉しないように、気流パネルと吹出口との間に隙間を設けている。しかしながら、この隙間は、気流パネルが閉じた状態(送風停止時)では問題ないが、気流パネルが開いた状態(送風時)では問題になる。つまり、送風時に、気流パネルと吹出口との間に形成された隙間から風が漏れるという問題が生じる。
【0004】
そこで、一般に気流パネルと吹出口との間に形成される隙間を埋めるために、シール材を設け、送風時に上記隙間から風が漏れないようにしている。例えば特許文献1に記載の空気調和機がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】日本国公開特許公報「特開2012-154559号公報」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の空気調和機のように、シール部材が回転軌跡に対し、同心円上に配置されている場合、風向調整板(気流パネル)に反りがあった場合、隙間が生じたり、回動時に干渉したりすることがある。また、風向調整板に反りがあっても隙間が生じないようにするために、風向調整板をシール部材に対して強めに当接させることが考えられるが、この場合、風向調整板の回転動作によってシール部材が剥がれる恐れがある。
【0007】
本発明の一態様は、送風時において風向調整板と吹出口との間のシールが適切に行え、且つ、風向調整板の回転動作によりシール部材が剥がれない送風装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る送風装置は、風を吹き出す吹出口を開閉し、開放時に上記吹出口から吹き出す風の風路の一部を形成する風向調整板を備えた送風装置であって、上記風向調整板は、開閉時に上記吹出口を形成する部材と干渉しないように、当該吹出口との間に隙間が形成されるように回動自在に軸支され、上記風向調整板と上記吹出口との間に、当該風向調整板の少なくとも開放時に上記隙間をシールするシール部材が設けられ、上記シール部材の上記風路の延びる方向における上記風向調整板から遠い側の面である接着面は、上記吹出口を形成する部材に接着剤によって接着固定され、上記シール部材の厚みが、上記気流パネルの厚みと同等以上であり、上記シール部材は、上記風向調整板の開放時に、上記接着面の反対側にある当接面において上記風向調整板に当接されることで上記隙間をシールし、上記吹出口を形成する部材は、上記風向調整板の開放時に、上記シール部材の上記風向調整板の回動方向における上記風路側の面を支持する支持面を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、送風時において風向調整板と吹出口との間のシールが適切に行え、且つ、風向調整板の回転動作によりシール部材が剥がれないという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態1に係る室内機の正面方向の外観を示す斜視図である。
【
図2】
図1に示す室内機のAA線矢視断面図である。
【
図3】
図2に示す室内機の要部を拡大した要部拡大図である。
【
図4】
図2に示す室内機において気流パネルが開いた状態を示す断面図である。
【
図5】
図4に示す室内機の要部を拡大した要部拡大図である。
【
図6】本発明の室内機におけるシール機構の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について詳細に説明する。なお、本実施形態では、本発明の送風装置を空気調和機の室内機に適用した例について説明する。但し、本発明の一態様に係る送風装置は、天井内据え付け型の空気調和機でもよいし、床置き型の空気調和機でもよいし、室外機を有しない室内専用機型の空気調和機(窓取付型エアコンなど)でもよい。また、本発明の一態様に係る送風装置は、空気調和機に限られず、タワー型扇風機、空気清浄器などの送風機であればどのような送風装置であってもよい。
【0012】
なお、以下に述べる各図面(特に
図2~5など)には、室内機1の様々な部材が示されているが、本実施形態とは関係しない部材については説明を省略する。これらの説明を省略する部材は、公知のものと同様であると理解されてよい。また、各図面は、各部材の形状、構造、および位置関係を概略的に説明することを目的としたものであり、必ずしもスケール通りに描かれていないことに留意されたい。
【0013】
(室内機の概要)
図1は、室内機1の正面方向の外観を示す斜視図である。
図1に示されるように、室内機1は、外側の構成部材として、気流パネル11(風向調整板)およびキャビネット12(筐体)を備えている。気流パネル11は、キャビネット12に開閉可能に支持されている。
【0014】
なお、
図1において、壁面に据え付けた室内機1を前面(正面)から見て、天井側を上、床側を下とし、さらに室内機1の長手方向を左右方向とする。また、室内機1の背面(裏面)から前面に向かう方向を、奥行き方向と称する。
【0015】
以降、左右方向をX方向、奥行き方向をY方向、上下方向をZ方向とも称する。ここで、X方向の正の向きは右方向とする。また、Y方向の正の向きは前方向とする。また、Z方向の正の向きは上方向とする。本実施形態では、X方向、Y方向、およびZ方向が、互いに直交する方向であるとして説明を行う。
【0016】
気流パネル11は、室内へ吹き出す気流の流路を規定する。気流パネル11は、室内機1の運転状態に応じて、室内機1内の制御装置(不図示)によって開閉が制御される。気流パネル11が開かれた場合には、上記流路としての吹出口が露出する。
【0017】
また、キャビネット12には、ユーザからの操作指示を受け付けるリモートコントローラから射出される赤外線等の光線を受光する受光部(入力部)が設けられていてよい。また、キャビネット12には、ユーザに対して各種の情報を通知するための通知部(例:表示部、ランプ、スピーカ)が、さらに設けられていてもよい。
【0018】
(室内機の詳細)
図2~
図5は、
図1に示す室内機1のAA線矢視断面図を示している。
【0019】
室内機1は、
図2に示すように、キャビネット12の内部に、熱交換器13、クロスフローファン14を備えている。
【0020】
熱交換器13は、後述するクロスフローファン14の上部側を囲むように、キャビネット12の内側の上方に設けられている。熱交換器13は、冷房運転時には冷媒を気化させる蒸発器として働き、室内の空気から熱を奪う。一方、熱交換器13は、暖房運転時には冷媒を液化させる凝縮器として働き、室内に熱を放出する。
【0021】
クロスフローファン14は、室内機1の長手方向(X方向)に平行な中心軸を有しており、モータ(不図示)の駆動力により当該中心軸の周りに回転可能である。また、クロスフローファン14は、空気を吸入および送出するための複数のブレード(不図示)を、周方向に備えている。クロスフローファン14が中心軸の周りに回転することにより、空気吸入口から室内の空気が吸入されるとともに、気流パネル11から室内へ吹き出す気流が作り出される。具体的には、上記気流は、空気吸入口であるキャビネット12の上面、熱交換器13、クロスフローファン14、および気流パネル11を順に辿る経路を通る。
【0022】
気流パネル11は、室内機1で作り出された気流(風)を室内に吹き出す吹出口15を開閉するものであり、開放時、
図4に示すように、吹出口15から吹き出す風の風路15aの一部を形成するようになっている。これにより、室内機1の小型化を維持しつつ、必要な長さの風路を確保することが可能となっている。
【0023】
気流パネル11は、開閉時に吹出口15との間で隙間が形成されるように、回動自在に回転軸16によって軸支される。具体的には、
図3および5に示すように、気流パネル11の回転軸方向の端部11aと、風路15aの吹出口15側の端部との間で隙間Aが形成される。これにより、気流パネル11は、開閉する際に、吹出口15に干渉しない。また、回転軸16は、気流パネル11の吹出口15に向かう方向(Y方向)の延長線上から少しキャビネット12内部側にずらした位置に設けられている。このように、回転軸16をずらすことで、気流パネル11が開閉する際に生じる気流パネル11と吹出口15との間に形成される隙間Aの大きさを変えることができる。本実施形態の場合、気流パネル11と吹出口15との間に形成される隙間Aは、気流パネル11が開いた状態よりも閉じた状態のときに大きくなるように回転軸16の位置が決められている。
【0024】
(シール部材)
吹出口15における風路15a側端部に、隙間Aをシールするシール部材17が設けられている。このシール部材17は、吹出口15の長手方向(X方向)に延びる略直方体の断熱材等の弾性を有する材料からなる。シール部材17は、キャビネット12の風路15aに直交する接着面15bに接着剤によって接着固定される。なお、シール部材17の材料については、弾性を有する断熱材等の材料であればよく、特に限定されるものではない。
【0025】
シール部材17の幅Hを風路15aと並行な向きの長さとする。幅Hは、気流パネル11が開いた状態(
図4,5)で、当該気流パネル11の端部11aが適度な圧力で当接でき、且つ、気流パネル11が閉じた状態(
図2,3)で、当該気流パネル11の端部11aから接触しない長さに設定されている。つまり、シール部材17は、気流パネル11が開放されたているときのみ隙間Aをシールするように形成されている。れにより、気流パネル11が開いた状態では、当該気流パネル11によってシール部材17は接着面15b側に押しつけられるため、シール部材17は接着面15bから剥がれにくくなる。しかも、気流パネル11が開閉する際に常にシール部材17に当接することがないため、気流パネル11の開閉動作に伴ってシール部材17が剥がれるという問題は生じない。
【0026】
また、シール部材17の厚みD(風路15aと直交する向きの長さ)は、気流パネル11の厚みと同等以上である。これにより、気流パネル11が撓んで変形(
図5の破線部分)していても、当該シール部材17の厚みが気流パネル11の厚みと同等以上であるため、シール部材17に接触する際に、気流パネル11の変形分を当該シール部材17によって吸収することができる。これにより、気流パネル11が多少変形していても吹出口15との間の隙間Aを確実にシールすることができる。
【0027】
シール部材17の厚みDは、気流パネル11の厚みと同等であることが好ましいが、気流パネル11の厚み以上であればさらに好ましい。この厚みの上限は、気流パネル11の回動を妨げず、且つ、室内機1のキャビネット12の外にはみ出さないという条件を満たす範囲内であり、室内機1のサイズによって適宜決まるものである。
【0028】
(効果)
上記構成の室内機1によれば、送風時、すなわち気流パネル11が開放されているとき、気流パネル11と吹出口15との間の隙間Aがシール部材17によって確実にシールされる。このため、隙間Aからの風(冷房の場合、冷気、暖房の場合、暖気)の漏れを防止することができる。これにより、風の漏れに起因する性能低下を抑制することができる。例えば、冷房の場合、冷気が漏れることに起因する結露を無くすことができるため、冷房性能低下を抑制することができる。特に、吹き出す風を効率よく室内を循環させるために室内機1を室内の天井に近い上側に設けた場合であって、当該室内機1の吹出口15が当該室内機1の下側に設けられている場合に有効である。
【0029】
また、上記構成の室内機1によれば、気流パネル11のそり等の変形をシール部材17によって確実に吸収できるので、気流パネル11が長手方向に長い場合であっても、隙間Aを確実にシールすることが可能となる。この場合、クロスフローファン14のように、長手方向に長いファンからの気流を吹き出すために吹出口15の長手方向の長さ(幅)が長い場合に用いられる気流パネル11に特に有効である。つまり、吹出口15の幅は、吹き出す風を作り出す送風ファンの長手方向の長さ程度長い(所定の長さ以上)場合に特に有効である。
【0030】
なお、本発明の送風装置においては、気流を発生するファンとして、クロスフローファン14に限定されものではなく、吹出口15の幅が広くなるファン、例えばプロペラファン、シロッコファンであってもよい。
【0031】
また、室内機1の吹出口15が、本実施形態のように、室内機1の下側に設けられている場合、気流の漏れを確実にシールするためには、必然的に、気流パネル11を吹出口15の下側に設けることが好ましい。しかしながら、気流パネル11の設ける位置はこれに限定されるものではなく、例えば室内機1の吹出口15が、室内機1の上側に設けられている場合には、気流パネル11も吹出口15の上側に設けることが好ましい。
【0032】
以下の実施形態2,3では、シール部材の設け方の種々の例について説明する。
【0033】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0034】
本実施形態では、前記実施形態1の室内機1における気流パネル11と吹出口15との間の隙間Aをシールするシール部材17(直方体)の設け方の種々の例について、
図6の(a)~(c)を参照しながら説明する。なお、図において、破線は、気流パネル11が反った状態を示している。
【0035】
図6の(a)は、
図4に示す室内機1を模式的に示した図であり、シール部材17の接着面15bの風路15a側に壁が設けられている図である。この壁は、シール部材17の幅Hとほぼ同じ長さである。これにより、気流パネル11が回転軸16を中心に矢印方向に回転しても、この壁によってシール部材17の剥がれを防止できる。
【0036】
図6の(b)は、
図6の(a)に対して、上記壁が短い状態を示す図である。この場合、風路15a側が開放されるため、シール部材17の幅の調整がし易い。
【0037】
図6の(c)は、
図6の(b)に対して、壁が薄い状態を示す図である。この場合、さらに、風路15a側が開放される。
【0038】
ここまでは、略直方体状のシール部材17を用いた例を示しているが、以下の実施形態3では、シール部材17の形状の他の例について説明する。
【0039】
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0040】
本実施形態では、前記実施形態1の室内機1における気流パネル11と吹出口15との間の隙間Aをシールするシール部材17(直方体)以外の形状のシール部材の例について、
図6の(d)~(f)を参照しながら説明する。なお、図において、破線は、気流パネル11が反った状態を示している。
【0041】
図6の(d)は、
図6の(a)~(c)の接着面15bが所定の曲率を有する曲面である場合の例を示している。この場合、シール部材18は、上記曲面に沿って貼り付けられるため、シール部材18も曲面を有する。このシール部材18における気流パネル11の端部11aが接触する面が窪んでいることで、気流パネル11のそりが吸収し易くなり、その結果、シール部材18によるシール効果を高めることができる。
【0042】
図6の(e)は、
図6の(d)に示すように、接着面15bに曲面を持たせる代わりに、2つの平面で窪みを形成し、それぞれの平面に対応するように、2つのシール部材19・19が接着された例を示している。この場合も、
図6の(d)と同様に、気流パネル11の端部11aが接触する面が窪んでいるため、気流パネル11のそりが吸収し易くなり、その結果、シール部材18によるシール効果を高めることができる。
【0043】
図6の(a)~(e)のシール部材17、18、19は、風路15a側にのみ設けられている。しかしながら、本願発明はこれに限定されるものではなく、例えば、
図6の(f)に示すように、風路15aの接着面15b側だけでなく、気流パネル11の端部11aにもシール部材20を設けてもよい。この場合、隙間Aが同じであれば、風路15a側に設けられたシール部材19の幅Hを短くすることができるため、シール部材19が接着面15bから剥がれ難くなる。
【0044】
なお、前記実施形態1~3では、何れも気流パネル11が閉じた状態では、シール部材17~19と気流パネル11が当接しない、すなわち隙間Aをシールしない例について説明した。しなしながら、シール部材17~19が、気流パネル11の開放時に加えて、閉塞時にも隙間Aをシールしてもよい。
【0045】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
【符号の説明】
【0046】
1 室内機
11 気流パネル(風向調整板)
11a 端部
12 キャビネット
13 熱交換器
14 クロスフローファン
15 吹出口
15a 風路
15b 接着面
16 回転軸
17,18,19,20 シール部材
A 隙間