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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】加湿装置
(51)【国際特許分類】
   F24F 6/00 20060101AFI20240807BHJP
   F24F 6/06 20060101ALI20240807BHJP
【FI】
F24F6/00 A
F24F6/06
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021057439
(22)【出願日】2021-03-30
(65)【公開番号】P2022154411
(43)【公開日】2022-10-13
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】濱野 拓巳
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-013334(JP,A)
【文献】特開2000-046043(JP,A)
【文献】特開平09-231719(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0003104(KR,A)
【文献】特開2010-084992(JP,A)
【文献】特開2014-066380(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 6/00
F24F 6/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円盤形状の加湿フィルタと、
前記加湿フィルタの下方に配置される貯水トレイと、
前記加湿フィルタの外周面に当接して、前記加湿フィルタを周方向に回転可能に支持する回転体と、
前記貯水トレイの内側の側壁に設けられて、前記回転体を回転可能に支持する軸受部と
を備え、
前記回転体は、両端面に凹部を有し、
前記軸受部は、前記回転体が有する前記凹部に係合する凸部を有し、
互いに距離をあけて配置された2つの前記回転体と、前記回転体のそれぞれを支持する2組の前記軸受部とを備え、
前記軸受部は、前記凸部の両側に配置されて前記回転体を間に挟んだ状態で支持する第1支持部と第2支持部とを有し、前記加湿フィルタの回転中心から前記貯水トレイの底面に垂直に下した垂線の足から前記第1支持部までの距離に比べて、前記垂線の足から前記第2支持部までの距離が長く、
前記第1支持部は、前記第2支持部に比べて、前記貯水トレイの底面からの高さが低い、加湿装置。
【請求項2】
前記凸部は、円錐形状の突起である、請求項1に記載の加湿装置。
【請求項3】
前記凹部は、円錐形状の窪みである、請求項1又は2に記載の加湿装置。
【請求項4】
前記第1支持部における前記加湿フィルタの外周面と対向する上面は、前記垂線の足に近づくにつれて、前記貯水トレイの底面からの高さが低くなる傾斜面である、請求項に記載の加湿装置。
【請求項5】
前記第1支持部は、角部及び縁部が丸みを帯びた形状である、請求項又はに記載の加湿装置。
【請求項6】
前記第2支持部は、角部及び縁部が丸みを帯びた形状である、請求項4又は5に記載の加湿装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加湿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、送風通路内に送風機と加湿フィルタとが配置された加湿装置が開示されている。加湿装置の運転が開始されると、送風機が駆動され、吸込口から空気が吸い込まれて送風通路を流通し、吸出口から送出される。このとき、送風通路を流通する空気は、加湿部により加湿される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-198449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された加湿装置における加湿部は、円盤状の加湿フィルタが、貯水トレイの上方に回転可能に支持された構成である。貯水トレイの内側には、加湿フィルタを回転可能に支持する支持構造が設けられている。貯水トレイは、加湿装置本体から取り外され、排水及び清掃等のメンテナンスが行われる。この際、支持構造を考慮してメンテナンスする必要がある。
【0005】
本発明は、メンテナンスしやすい構造の貯水トレイを有する加湿装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る加湿装置は、加湿フィルタと、貯水トレイと、回転体と、軸受部とを備える。前記加湿フィルタは、円盤形状である。前記貯水トレイは、前記加湿フィルタの下方に配置される。前記回転体は、前記加湿フィルタの外周面に当接して、前記加湿フィルタを周方向に回転可能に支持する。前記軸受部は、前記貯水トレイの内側の側壁に設けられて、前記回転体を回転可能に支持する。前記回転体は、両端面に凹部を有する。前記軸受部は、前記回転体が有する前記凹部に係合する凸部を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、メンテナンスしやすい構造の貯水トレイを有する加湿装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態1に係る加湿装置を示す斜視図である。
図2】実施形態1に係る加湿装置の加湿部を示す斜視図である。
図3】実施形態1に係る加湿装置の加湿部から加湿フィルタを取り外した様子を示す斜視図である。
図4】実施形態1に係る加湿装置の回転体を示す斜視図である。
図5】実施形態1に係る加湿装置の貯水トレイの部分拡大図である。
図6】実施形態1に係る加湿装置の加湿部を図2の切断線VIで切断した断面図である。
図7】実施形態1に係る加湿装置の加湿部を図2の切断線VIIで切断した断面図である。
図8】実施形態1に係る加湿装置の理解を助けるための参考例であり、加湿部を示す側面図である。
図9】実施形態1に係る加湿装置の理解を助けるための参考例であり、貯水トレイの部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
<実施形態1>
図1図9を参照して、実施形態1に係る加湿装置1について説明する。まず、図8及び図9を参照して、実施形態1に係る加湿装置1の理解を助けるための参考例を説明する。
【0011】
図8は、実施形態1に係る加湿装置1の理解を助けるための参考例であり、加湿部110を示す側面断面図である。参考例の加湿装置100における加湿部110は、加湿装置100の送風通路内に配置される。加湿部110は、貯水トレイ111、加湿フィルタ112、及び2つの回転体113、114を備える。貯水トレイ111の内側の側壁には、回転体113の両端部を支持する1組の第1軸受部115、115が設けられている。同様に、貯水トレイ111の内側の側壁には、回転体114の両端部を支持する1組の第1軸受部116、116が設けられている。第1軸受部115、116は、U字形状である。なお、図8では、1組の第1軸受部115、115の一方、及び1組の第1軸受部116、116の一方は、加湿フィルタ112に隠れて見えない。
【0012】
図9は、実施形態1に係る加湿装置1の理解を助けるための参考例であり、貯水トレイ111の部分拡大図である。1組の第1軸受部115、115の間には、回転体113の外周面を支持する第2軸受部115aが設けられている。第2軸受部115aには、回転体113の脱落を防止するための爪部115bが設けられている。図9では図示が省略されているが、もう1組の第1軸受部116、116の間にも、第2軸受部115a及び爪部115bと同様の構造が設けられている。加湿フィルタ112は、下部を2つの回転体113、114に支持された状態で周方向に回転することで、貯水トレイ111内の水に浸漬される。
【0013】
図8及び図9に示される参考例において、貯水トレイ111は、排水及び清掃等のメンテナンスのために、加湿装置100本体から取り外し可能である。貯水トレイ111から水を排出する際、第2軸受部115aの爪部115bが回転体113を押さえているため、貯水トレイ111を逆さまにしたとしても回転体113は脱落しない。しかしながら、回転体113を貯水トレイ111から取り外した後に貯水トレイ111を清掃する際には、貯水トレイ111の底面に設けられた第2軸受部115aを避けながら底面を清掃する必要がある。
【0014】
図1は、実施形態1に係る加湿装置1を示す斜視図である。実施形態1に係る加湿装置1を理解しやすくするために、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸を設定する。X軸は、加湿装置1の左右方向に相当する。Y軸は、加湿装置1の上下方向に相当する。Z軸は、加湿装置1の前後方向に相当する。
【0015】
加湿装置1は、筐体2の上面に吹出口3、4が開口し、筐体2の後面に吸込口(図示せず)が開口している。筐体2の内部には、吸込口と吹出口3、4とに連通する送風通路(図示せず)が設けられている。筐体2の下部には、貯水トレイ11が取り付けられている。貯水トレイ11は、筐体2からの取り外しが可能な構造である。
【0016】
図2は、実施形態1に係る加湿装置1の加湿部10を示す斜視図である。図3は、実施形態1に係る加湿装置1の加湿部10から加湿フィルタ12を取り外した様子を示す斜視図である。加湿装置1における加湿部10以外の構成については、特許文献1に開示された加湿装置と同じ構成であるため、図示及び説明を省略する。加湿部10は、貯水トレイ11、加湿フィルタ12、2つの回転体13、14、及び2組の軸受部15、15、16、16を含む。軸受部は、2つの軸受部15、15で1組、2つの軸受部16、16で1組になる。
【0017】
加湿フィルタ12は、フィルタ部材12a、保持枠12b、遮蔽部12c、及びラック12dを含む。フィルタ部材12aは、通気性及び吸水性を有する部材であり、円盤状に形成されている。フィルタ部材12aは、円筒形状の保持枠12bにより保持されている。保持枠12bの両端部には、フィルタ部材12aの一部を遮蔽する形状の遮蔽部12cが形成されている。
【0018】
保持枠12bの外周面にはラック12dが形成されている。ラック12dは、保持枠12bの外周面において、幅方向の中央部分に全周にわたって形成された多数の歯である。ラック12dは、筐体2に設けられたピニオン(図示せず)に噛み合う。ピニオンは、筐体2に設けられたモータ(図示せず)により回転する。モータがピニオンを回転させることにより、加湿フィルタ12は、回転中心Oを中心にして周方向に回転する。
【0019】
加湿装置1が加湿運転する場合、加湿フィルタ12が回転することによって、フィルタ部材12aが貯水トレイ11内の水に浸漬される。フィルタ部材12aに含まれた水は、気化し、吸込口から送風通路に吸い込まれた空気を加湿する。加湿された空気は、送風通路を流れて吹出口3、4から出る。加湿装置1が加湿運転を停止する場合、遮蔽部12cを下側にして加湿フィルタ12が回転を停止する。遮蔽部12cは、貯水トレイ11内の水からフィルタ部材12aを遮蔽する。
【0020】
貯水トレイ11の内側には、2つの回転体13、14が互いに距離をあけて配置されている。回転体13は、1組の軸受部15、15により回転可能に支持されている。回転体14は、1組の軸受部16、16により回転可能に支持されている。
【0021】
図4は、実施形態1に係る加湿装置1の回転体13を示す斜視図である。回転体13は、軸部13a及び2つの当接部13dを含む。2つの当接部13dは、軸部13aの両端部に設けられた円盤形状の部材である。軸部13aの一方の端面13bには、凹部13cが形成されている。図4では、紙面奥側にある当接部13dに隠れて見えないが、軸部13aのもう一方の端面13bにも、凹部13cが形成されている。凹部13cの形状は、円錐形状、円柱形状、及び半球形状等、任意の形状でよい。
【0022】
回転体14は、回転体13と同じ構成であるため、図示を省略する。図4に示される回転体13、軸部13a、端面13b、及び当接部13dを、それぞれ、回転体14、軸部14a、端面14b、及び当接部14dに読み替える。
【0023】
図5は、実施形態1に係る加湿装置1の貯水トレイ11の部分拡大図である。図6は、実施形態1に係る加湿装置1の加湿部10を図2の切断線VIで切断した断面図である。図7は、実施形態1に係る加湿装置1の加湿部10を図2の切断線VIIで切断した断面図である。
【0024】
図5に示されるように、貯水トレイ11の内側の側壁には、回転体13を回転可能に支持するための1組の軸受部15、15が形成されている。貯水トレイ11の内側の底面には構造物が形成されておらず、凹凸がなく平らである。
【0025】
軸受部15は、U字形状であり、開放されている上側から回転体13の取り外しが可能である。軸受部15は、凸部15a、第1支持部15b、及び第2支持部15dを含む。凸部15aは、回転体13の端面13bに形成された凹部13cに係合する。凸部15aの形状は、凹部13cに係合可能な形状であればよく、円錐形状、円柱形状、及び半球形状等、任意の形状でよい。凸部15aと凹部13cとが係合することにより、回転体13が貯水トレイ11に保持され、回転体13の貯水トレイ11からの脱落が防止される。また、凸部15aと凹部13cとが係合することにより、回転体13の回転が安定する。
【0026】
凸部15aの両側には、第1支持部15b及び第2支持部15dが形成されている。図6に示されるように、加湿フィルタ12の回転中心Oから貯水トレイ11の底面に垂直に下した垂線Pの足、即ち垂足Hに近い位置に、第1支持部15bが配置されている。一方、第2支持部15dは、第1支持部15bと比べて相対的に垂足Hから遠い位置に配置されている。即ち、X軸方向において、垂足Hから第1支持部15bまでの距離に比べて、垂足Hから第2支持部15dまでの距離のほうが長い。第1支持部15b及び第2支持部15dは、凸部15aに比べて、貯水トレイ11の底面からの高さが高くなっており、回転体13の軸部13aの端部を間に挟んだ状態で確実に支持する。
【0027】
第1支持部15b及び第2支持部15dのZ軸方向の幅は、保持枠12bの外周面に設けられたラック12dに接触しない幅である。また、第1支持部15bは、第2支持部15dに比べて、貯水トレイ11の底面からの高さが低い。これにより、第1支持部15b及び第2支持部15dは、回転体13によって支持された状態の保持枠12bの外周面に接触せず、加湿フィルタ12の回転を阻害しない。
【0028】
第1支持部15bにおける加湿フィルタ12の外周面と対向する上面は、傾斜面15cになっていてもよい。具体的には、傾斜面15cは、垂足Hに近づくにつれて、貯水トレイ11の底面からの高さが低くなる。第1支持部15bの上面が傾斜面15cであることにより、第1支持部15bと加湿フィルタ12の外周面とが接触しない。なお、第2支持部15dの上面も、第1支持部15bの上面と同様の傾斜面になっていてもよい。
【0029】
また、貯水トレイ11の清掃がしやすいように、第1支持部15bの角部及び縁部が丸みを帯びた形状になっていてもよい。同様に、第2支持部15dの角部及び縁部も、丸みを帯びた形状になっていてもよい。角部及び縁部が角張っていると、清掃時に角部及び縁部に汚れが残りやすいが、丸みを帯びていると汚れを除去しやすく且つ残りにくい。
【0030】
貯水トレイ11の内側の側壁には、回転体14を回転可能に支持するための1組の軸受部16、16が形成されている。1組の軸受部15、15と1組の軸受部16、16とは、垂線Pに対して線対称となるように設けられている。また、軸受部15の構造と軸受部16の構造とは、垂線Pに対して線対称形である。そのため、軸受部16の詳細な説明は省略する。上述の説明における凸部15a、第1支持部15b、傾斜面15c、及び第2支持部15dを、それぞれ、凸部16a、第1支持部16b、傾斜面16c、及び第2支持部16dに読み替える。
【0031】
図6及び図7に示されるように、回転体13が有する1組の当接部13d、13dの外周面は、保持枠12bの外周面のうち、ラック12dが設けられていない外周面に当接する。同様に、回転体14が有する1組の当接部14d、14dの外周面は、保持枠12bの外周面のうち、ラック12dが設けられていない外周面に当接する。これにより、加湿フィルタ12は、回転体13、14によって、貯水トレイ11の上方に回転可能に支持される。
【0032】
モータ(図示せず)によって加湿フィルタ12が回転しているとき、加湿フィルタ12の回転に応じて回転体13、14も回転する。よって、回転体13、14は、加湿フィルタ12の回転を阻害しない。また、凹部13c、14cと凸部15a、16aとが係合しているため、回転体13、14は安定して回転する。さらに、凹部13c、14c又は凸部15a、16aの少なくとも一方が円錐形状である場合には、回転体13、14の回転がさらに安定する。
【0033】
保持枠12bの外周面のうち、ラック12dが設けられていない外周面には、第1支持部15b、16b及び第2支持部15d、16dが対向している。加湿フィルタ12がZ軸方向にがたついた場合に、保持枠12bの外周面が第1支持部15b、16b及び第2支持部15d、16dに当接する。これにより、加湿フィルタ12のがたつきが抑制される。
【0034】
貯水トレイ11のメンテナンス時、貯水トレイ11は筐体2から取り外される。また、加湿フィルタ12が貯水トレイ11から取り外される。貯水トレイ11の水排出時、貯水トレイ11が逆さまにされたとしても、回転体13の凹部13cと軸受部15の凸部15aとが係合しているため、貯水トレイ11から回転体13が脱落しない。同様に、回転体14の凹部14cと軸受部16の凸部16aとが係合しているため、貯水トレイ11から回転体14が脱落しない。
【0035】
貯水トレイ11の清掃時、回転体13、14は、軸受部15、16から取り外される。回転体13の取り外し時、凹部13cが形成された端部が弾性変形することにより、凹部13cと凸部15aの係合状態が解除される。回転体14の取り外し時、凹部14cが形成された端部が弾性変形することにより、凹部14cと凸部16aの係合状態が解除される。
【0036】
回転体13、14の凹部13c、14cが円錐形状の窪みである場合、円錐の内周面が凸部15a、16aの外面にガイドされて移動するため、回転体13、14の取り外しが容易である。軸受部15、16の凸部15a、16aが円錐形状の突起である場合、円錐の外周面が凹部13c、14cの移動をガイドするため、回転体13、14の取り外しが容易である。
【0037】
回転体13、14が取り外された貯水トレイ11の内側には、側壁に1組の軸受部15、15及び1組の軸受部16、16が存在するのみであり、底面は平らである。そのため、貯水トレイ11の内側、特に底面の清掃が容易である。また、軸受部15、16の角部及び縁部が丸みを帯びた形状になっているため、角張った形状である場合に比べて清掃が容易である。
【0038】
以上、図1図7を参照して説明したように、実施形態1によれば、排水及び清掃等のメンテナンスがしやすい構造の貯水トレイ11を有する加湿装置1を提供できる。
【0039】
実施形態1では、加湿フィルタ12を2つの回転体13、14が支持する構成例を説明したが、回転体は1つでもよい。回転体が1つである場合、回転体とこの回転体を支持する1組の軸受部とが、例えば、垂足Hの位置に配置される。この構成の場合にも、排水及び清掃等のメンテナンスがしやすい構造の貯水トレイ11を有する加湿装置1を提供できる。
【0040】
なお、図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。したがって、図示された各構成要素の厚み、長さ等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、加湿フィルタを用いる加湿装置に適用できる。
【符号の説明】
【0042】
1 加湿装置
2 筐体
3、4 吹出口
10 加湿部
11 貯水トレイ
12 加湿フィルタ
12a フィルタ部材
12b 保持枠
12d ラック
12c 遮蔽部
13、14 回転体
13a、14a 軸部
13b、14b 端面
13c、14c 凹部
13d、14d 当接部
15、16 軸受部
15a、16a 凸部
15b、16b 第1支持部
15c、16c 傾斜面
15d、16d 第2支持部
O 回転中心
P 垂線
H 垂足
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9