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  • 特許-流体圧制御装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-06
(45)【発行日】2024-08-15
(54)【発明の名称】流体圧制御装置
(51)【国際特許分類】
   F15B 11/00 20060101AFI20240807BHJP
【FI】
F15B11/00 D
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2022160028
(22)【出願日】2022-10-04
(65)【公開番号】P2024053675
(43)【公開日】2024-04-16
【審査請求日】2024-01-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000000929
【氏名又は名称】カヤバ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石橋 恒輝
(72)【発明者】
【氏名】吉田 説与
【審査官】松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-001249(JP,A)
【文献】特開平06-137304(JP,A)
【文献】特開平03-292403(JP,A)
【文献】特開平02-072201(JP,A)
【文献】特開2003-202003(JP,A)
【文献】国際公開第2019/053783(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプから吐出される作動流体によって駆動されるアクチュエータを制御する流体圧制御装置であって、
メインバルブブロックと、
前記メインバルブブロックに取り付けられるサブバルブブロックと、を備え、
前記メインバルブブロックは、
前記アクチュエータに対して給排される作動流体が流れるアクチュエータ通路と、
前記アクチュエータ通路を通じて前記アクチュエータに給排される作動流体の給排方向を切り換える弁体と、
前記アクチュエータ通路に連通し前記メインバルブブロックの外面に開口する第1圧力検出通路と、を有し、
前記サブバルブブロックは、
前記第1圧力検出通路に連通する第2圧力検出通路と、
前記第2圧力検出通路に連通し圧力検出器が取り付けられる圧力検出ポートと、を有することを特徴とする流体圧制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の流体圧制御装置であって、
前記メインバルブブロックは、
前記弁体を挟んで前記アクチュエータ通路とは反対側に設けられ、タンクと連通する排出通路と、
前記排出通路と前記アクチュエータ通路とを連通するリリーフ通路と、
前記リリーフ通路に設けられるリリーフ弁と、をさらに有し、
前記第1圧力検出通路は、前記メインバルブブロックにおいて前記アクチュエータ通路が開口する外面と、前記リリーフ通路及び前記リリーフ弁と、の間に形成されることを特徴とする流体圧制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体圧制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、アーム用シリンダに圧油を給排する切換弁装置が開示されている。切換弁装置では、ブロック状の本体に給排通路が形成され、給排通路を通じてシリンダにポンプからの圧油が給排される。本体にはスプールが設けられ、スプールがパイロット圧により軸方向に沿って移動することで、シリンダに対する圧油の給排方向が切り換えられる。また、給排通路には、リリーフ弁が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-202003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のような切換弁装置では、シリンダの作動を制御するために、シリンダに給排される作動流体の圧力を検出することが一般的に行われている。作動流体の圧力を検出するには、給排通路から作動流体を圧力検出用のポートに導き、当該ポートにセンサ等を取り付けることが考えられる。しかしながら、特許文献1に記載の切換弁装置では、給排通路の近傍にリリーフ弁が設けられているため、本体に圧力検出用のポートを形成するのに十分なスペースが無い。したがって、本体に圧力検出用のポートを形成するためのスペースを確保しようとすると、本体が大きくなり、結果として切換弁装置全体が大型化してしまう。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、流体圧制御装置において、メインバルブブロックの大型化を抑制しアクチュエータに給排される作動流体の圧力を検出可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ポンプから吐出される作動流体によって駆動されるアクチュエータを制御する流体圧制御装置であって、メインバルブブロックと、メインバルブブロックに取り付けられるサブバルブブロックと、を備え、メインバルブブロックは、アクチュエータに対して給排される作動流体が流れるアクチュエータ通路と、アクチュエータ通路を通じてアクチュエータに給排される作動流体の給排方向を切り換える弁体と、アクチュエータ通路に連通しメインバルブブロックの外面に開口する第1圧力検出通路と、を有し、サブバルブブロックは、第1圧力検出通路に連通する第2圧力検出通路と、第2圧力検出通路に連通し圧力検出器が取り付けられる圧力検出ポートと、を有することを特徴とする。
【0007】
この発明では、メインバルブブロックに取り付けられるサブバルブブロックに圧力検出ポートが形成され、圧力検出器が取り付けられる。よって、メインバルブブロックには圧力検出ポートは形成されず、第1圧力検出通路のみが形成される。そのため、メインバルブブロックに圧力検出ポートを形成するスペースがなくても、メインバルブブロックを大きくせずに、アクチュエータに給排される作動流体の圧力を圧力検出器により検出可能とすることができる。
【0008】
また、本発明は、メインバルブブロックは、弁体を挟んでアクチュエータ通路とは反対側に設けられ、タンクと連通する排出通路と、排出通路とアクチュエータ通路とを連通するリリーフ通路と、リリーフ通路に設けられるリリーフ弁と、をさらに有し、第1圧力検出通路は、メインバルブブロックにおいてアクチュエータ通路が開口する外面と、リリーフ通路及びリリーフ弁と、の間に形成されることを特徴とする。
【0009】
この発明では、メインバルブブロックにリリーフ弁が設けられていても、リリーフ弁と干渉せずに第1圧力検出通路を形成することができる。また、第1圧力検出通路は、メインバルブブロックにおいて排出通路やリリーフ通路が形成されない領域に形成されるため、油路形成の自由度を高めることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、流体圧制御装置において、メインバルブブロックの大型化を抑制しアクチュエータに給排される作動流体の圧力を検出可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態に係る流体圧制御装置を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照して、本発明の実施形態に係る流体圧制御装置100について説明する。
【0013】
流体圧制御装置100は、ポンプ(図示省略)から吐出される作動流体によって駆動されるアクチュエータ(図示省略)を制御する装置であり、例えば、建設機械、農業機械、産業機械等の作業機械に搭載される。以下では、流体圧制御装置100が、油圧ショベルに搭載され、走行用の油圧モータや、ブーム、アーム、バケット等の駆動用の油圧シリンダといったアクチュエータの作動の制御に用いられる場合について説明する。なお、油圧ショベルのアクチュエータの駆動には、作動流体として作動油を用いる例について説明するが、作動流体には作動水等の他の流体を用いてもよい。
【0014】
流体圧制御装置100は、メインバルブブロック1と、メインバルブブロック1に取り付けられるサブバルブブロック50と、を備える。
【0015】
メインバルブブロック1は、作動油の給排方向を切り換える弁体としてのメインスプール2と、メインスプール2の軸方向に直交する方向に移動するサブスプール3と、メインスプール2を摺動自在に収容するメイン収容孔6と、サブスプール3を摺動自在に収容するサブ収容孔7と、を有する。
【0016】
メイン収容孔6は、メインバルブブロック1を貫通して形成される。メインバルブブロック1におけるメイン収容孔6の二つの開口部には、それぞれパイロット圧室10が設けられる。流体圧制御装置100では、図示しないレバー等の操作によりパイロット圧室10にパイロット圧が導かれ、メインスプール2がパイロット圧により軸方向に沿って移動することで、アクチュエータに対する作動油の給排方向が切り換えられる。パイロット圧室10には、図示しないばねが設けられ、当該ばねによりメインスプール2が中立位置に向けて付勢される。サブ収容孔7は、メイン収容孔6と連通して、メイン収容孔6に直交する方向に延びて形成される。サブスプール3は、後述する供給ポート20と導出通路22との連通を切り換える。
【0017】
メインバルブブロック1は、ポンプから吐出される作動油が供給される供給ポート20と、アクチュエータに対して給排される作動油が流れるアクチュエータ通路21と、供給ポート20から供給された作動油をアクチュエータ通路21に導く導出通路22と、タンク(図示省略)と連通する排出通路23と、を有する。本実施形態では、供給ポート20、アクチュエータ通路21、及び導出通路22は、サブ収容孔7を挟んで一対形成され、それぞれメイン収容孔6と連通する。また、導出通路22は、サブ収容孔7とも連通する。
【0018】
メインバルブブロック1内に形成されるこれらの通路は、サブ収容孔7に対して略左右対称に配置されており、以下では、図1においてサブ収容孔7よりも右側に配置されるものを第1供給ポート20a、第1アクチュエータ通路21a、及び第1導出通路22aとも称し、図1においてサブ収容孔7よりも左側に配置されるものを第2供給ポート20b、第2アクチュエータ通路21b、及び第2導出通路22bとも称する。
【0019】
供給ポート20は、ポンプと接続されており、供給ポート20にはポンプから作動油が供給される。アクチュエータ通路21は、アクチュエータの配管(図示省略)と接続されており、アクチュエータ通路21を通じてアクチュエータに対して作動油が給排される。排出通路23は、アクチュエータ通路21と連通可能であり、アクチュエータ通路21を通じてアクチュエータから排出される作動油をタンクへと導く。排出通路23は、メインスプール2を挟んでアクチュエータ通路21とは反対側に設けられる。
【0020】
メインスプール2は、供給ポート20とサブ収容孔7との連通と、導出通路22とアクチュエータ通路21との連通と、アクチュエータ通路21と排出通路23との連通と、を制御するように形成された弁体である。具体的には、図1に示すように、何れのパイロット圧室10にもパイロット圧が導かれていない状態では、メインスプール2により、供給ポート20とサブ収容孔7との連通と、導出通路22とアクチュエータ通路21との連通と、アクチュエータ通路21と排出通路23との連通と、が全て遮断されている。なお、図1に示す状態では、サブスプール3により、供給ポート20と導出通路22との連通も遮断されている。
【0021】
これに対して、図1の左側のパイロット圧室10にパイロット圧が導かれ、メインスプール2が図1に示す状態から右側に摺動すると、第1供給ポート20aとサブ収容孔7が連通し、第2導出通路22bと第2アクチュエータ通路21bが連通する。また、第1供給ポート20aからサブ収容孔7に導かれる作動油の圧力により、サブスプール3が開弁し、第1供給ポート20aから第2導出通路22bに作動油が導かれる。よって、第1供給ポート20aからの作動油が、サブ収容孔7、第2導出通路22b、及び第2アクチュエータ通路21bを通じてアクチュエータに供給される。一方で、第1アクチュエータ通路21aと排出通路23が連通し、これにより、第1アクチュエータ通路21a及び排出通路23を通じて作動油がアクチュエータからタンクへと排出される。
【0022】
また、図1の右側のパイロット圧室10にパイロット圧が導かれ、メインスプール2が図1に示す状態から左側に摺動すると、第2供給ポート20bとサブ収容孔7が連通し、第1導出通路22aと第1アクチュエータ通路21aが連通する。また、第2供給ポート20bからサブ収容孔7に導かれる作動油の圧力により、サブスプール3が開弁し、第2供給ポート20bから第1導出通路22aに作動油が導かれる。よって、第2供給ポート20bからの作動油が、サブ収容孔7、第1導出通路22a、及び第1アクチュエータ通路21aを通じてアクチュエータに供給される。一方で、第2アクチュエータ通路21bと排出通路23が連通し、これにより、第2アクチュエータ通路21b及び排出通路23を通じて作動油がアクチュエータからタンクへと排出される。このように、メインスプール2は、アクチュエータ通路21を通じてアクチュエータに給排される作動油の給排方向を切り換える。
【0023】
また、メインバルブブロック1は、排出通路23とアクチュエータ通路21とを連通するリリーフ通路31と、リリーフ通路31に設けられるリリーフ弁30と、アクチュエータ通路21に連通する第1圧力検出通路41と、を備える。
【0024】
アクチュエータ通路21内の圧力が予め設定されたリリーフ弁30のリリーフ圧を超えた場合、リリーフ弁30が開弁し、リリーフ通路31を通じてアクチュエータ通路21から排出通路23へと高圧の作動油が排出される。これにより、アクチュエータ通路21内やアクチュエータ内が高圧になり流体圧制御装置100やアクチュエータが破損してしまうことが防止される。
【0025】
第1圧力検出通路41は、一端がメインバルブブロック1の外面において開口し、他端がアクチュエータ通路21内において開口するように、直線状に延びて形成された貫通孔であり、アクチュエータ通路21とメインバルブブロック1の外部を連通する。具体的には、第1圧力検出通路41は、メインバルブブロック1においてアクチュエータ通路21が開口する外面1aと、リリーフ通路31及びリリーフ弁30と、の間に形成される。第1圧力検出通路41の機能については、サブバルブブロック50の説明と併せて後述する。
【0026】
次に、サブバルブブロック50の構成について、詳しく説明する。
【0027】
サブバルブブロック50は、図示しないボルト等の固定部材により、メインバルブブロック1における第1圧力検出通路41の開口部に取り付けられる。本実施形態では、サブバルブブロック50は、アクチュエータ通路21a,21bに連通する二つの第1圧力検出通路41の開口部のそれぞれに取り付けられる。サブバルブブロック50は、第1圧力検出通路41に連通する第2圧力検出通路51と、第2圧力検出通路51に連通し圧力検出器としての圧力センサ60が取り付けられる圧力検出ポート52と、を有する。
【0028】
第2圧力検出通路51は、第1圧力検出通路41と同軸状に延びて、第1圧力検出通路41と略同径に形成される。圧力検出ポート52は、第2圧力検出通路51に直交する方向に延びて形成される。圧力検出ポート52は、第1圧力検出通路41及び第2圧力検出通路51よりも大径に形成される。
【0029】
第1圧力検出通路41、第2圧力検出通路51、及び圧力検出ポート52により、アクチュエータ通路21内の作動油が圧力センサ60に導かれる。したがって、圧力センサ60により、アクチュエータに対して給排される作動油の圧力を検出することが可能となる。これによって、例えば、アクチュエータに供給される作動油の圧力を圧力センサ60により検出し、検出した圧力が予め設定された値よりも低い場合はポンプの吐出圧を上げるなどして、アクチュエータの作動を制御することができる。なお、圧力検出ポート52は、第2圧力検出通路51に直交する方向に延びて形成されたものに限らず、例えば、第2圧力検出通路51と同軸状に延びて形成されたものであってもよいし、第2圧力検出通路51と並行に延び、且つ、第2圧力検出通路51の軸心と圧力検出ポート52の軸心とがオフセットしたものであってもよい。
【0030】
上述のように、アクチュエータ通路21の近傍にリリーフ弁30が設けられていると、比較的大径である圧力検出ポート52をメインバルブブロック1に形成するのに十分なスペースを確保することが難しく、仮にメインバルブブロック1に圧力検出ポート52を形成するためのスペースを確保しようとすると、メインバルブブロック1が大きくなり、結果として流体圧制御装置100全体が大型化してしまうおそれがある。
【0031】
これに対して、本実施形態の流体圧制御装置100では、上述のように、メインバルブブロック1に取り付けられるサブバルブブロック50に圧力検出ポート52が形成され、圧力センサ60が取り付けられる。よって、メインバルブブロック1には比較的大径な圧力検出ポート52は形成されず、圧力検出ポート52よりも小径な第1圧力検出通路41のみが形成される。そのため、メインバルブブロック1に圧力検出ポート52を形成するスペースがなくても、メインバルブブロック1を大きくせずに、アクチュエータに給排される作動油の圧力を圧力センサ60により検出することが可能となる。また、既存のバルブブロックに対しても、第1圧力検出通路41を加工しサブバルブブロック50及び圧力センサ60を取り付けることにより、アクチュエータに給排される作動油の圧力を検出することが可能となる。
【0032】
また、流体圧制御装置100では、サブバルブブロック50は、端面(図1における上側の端面)の位置が、アクチュエータ通路21が開口するメインバルブブロック1の外面1a(図1における上側の端面)の位置よりもメインスプール2から離れた位置となるようにメインバルブブロック1に対して取り付けられる。言い換えれば、サブバルブブロック50の大きさやその取付位置は、メインバルブブロック1の形状によって制限されることはない。このように、サブバルブブロック50の大きさは、比較的自由に設定できることから、メインバルブブロック1側の構成を変更することなく、サブバルブブロック50に形成される圧力検出ポート52の大きさを任意の大きさに変更することにより、様々な大きさの圧力センサ60を採用することが可能となる。また、メインバルブブロック1に対してサブバルブブロック50を取り付ける位置や圧力検出ポート52が延びる方向を適宜変更することで、圧力センサ60をメインバルブブロック1に対して任意の向きで取り付けることが可能となる。
【0033】
また、流体圧制御装置100では、第1圧力検出通路41は、メインバルブブロック1の外面1aと、リリーフ通路31及びリリーフ弁30と、の間に形成される。これにより、メインバルブブロック1にリリーフ弁30が設けられていても、リリーフ弁30と干渉せずに第1圧力検出通路41を形成することができる。また、メインバルブブロック1の外面1aと、リリーフ通路31及びリリーフ弁30と、の間は排出通路23やリリーフ通路31が形成されない領域であるため、第1圧力検出通路41を形成する際に排出通路23やリリーフ通路31を避ける必要がなく、第1圧力検出通路41の油路形成の自由度を高めることができる。
【0034】
なお、第1圧力検出通路41及びサブバルブブロック50は、アクチュエータ通路21a,21bの何れか一方のみに対して設けられていてもよい。また、メインバルブブロック1は、上記の構成に限らず、少なくとも、アクチュエータに対して給排される作動油が流れる一つのアクチュエータ通路21と、アクチュエータ通路21を通じてアクチュエータに給排される作動油の給排方向を切り換えるメインスプール2と、アクチュエータ通路21に連通する第1圧力検出通路41と、を有する構成であればよい。
【0035】
上述した実施形態によれば、次の作用効果を奏する。
【0036】
流体圧制御装置100では、メインバルブブロック1に取り付けられるサブバルブブロック50に圧力検出ポート52が形成され、圧力センサ60が取り付けられる。よって、メインバルブブロック1には圧力検出ポート52は形成されず、第1圧力検出通路41のみが形成される。そのため、メインバルブブロック1に圧力検出ポート52を形成するスペースがなくても、メインバルブブロック1を大きくせずに、アクチュエータに給排される作動油の圧力を圧力センサ60により検出することができる。
【0037】
流体圧制御装置100では、メインバルブブロック1にリリーフ弁30が設けられていても、リリーフ弁30と干渉せずに第1圧力検出通路41を形成することができる。また、第1圧力検出通路41は、メインバルブブロック1においてリリーフ通路31が形成されない領域に形成されるため、油路形成の自由度を高めることができる。
【0038】
以上のように構成された本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
【0039】
ポンプから吐出される作動流体によって駆動されるアクチュエータを制御する流体圧制御装置100は、メインバルブブロック1と、メインバルブブロック1に取り付けられるサブバルブブロック50と、を備え、メインバルブブロック1は、アクチュエータに対して給排される作動流体が流れるアクチュエータ通路21と、アクチュエータ通路21を通じてアクチュエータに給排される作動流体の給排方向を切り換える弁体としてのメインスプール2と、アクチュエータ通路21に連通する第1圧力検出通路41と、を有し、サブバルブブロック50は、第1圧力検出通路41に連通する第2圧力検出通路51と、第2圧力検出通路51に連通し圧力検出器としての圧力センサ60が取り付けられる圧力検出ポート52と、を有する。
【0040】
この構成では、メインバルブブロック1に取り付けられるサブバルブブロック50に圧力検出ポート52が形成され、圧力センサ60が取り付けられる。よって、メインバルブブロック1には圧力検出ポート52は形成されず、第1圧力検出通路41のみが形成される。そのため、メインバルブブロック1に圧力検出ポート52を形成するスペースがなくても、メインバルブブロック1を大きくせずに、アクチュエータに給排される作動油の圧力を圧力センサ60により検出することができる。
【0041】
また、メインバルブブロック1は、メインスプール2を挟んでアクチュエータ通路21とは反対側に設けられ、タンクと連通する排出通路23と、排出通路23とアクチュエータ通路21とを連通するリリーフ通路31と、リリーフ通路31に設けられるリリーフ弁30と、をさらに有し、第1圧力検出通路41は、メインバルブブロック1においてアクチュエータ通路21が開口する外面1aと、リリーフ通路31及びリリーフ弁30と、の間に形成される。
【0042】
この構成では、メインバルブブロック1にリリーフ弁30が設けられていても、リリーフ弁30と干渉せずに第1圧力検出通路41を形成することができる。また、第1圧力検出通路41は、メインバルブブロック1において排出通路23やリリーフ通路31が形成されない領域に形成されるため、油路形成の自由度を高めることができる。
【0043】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0044】
1…メインバルブブロック、1a…外面、2…メインスプール(弁体)、21,21a,21b…アクチュエータ通路、23…排出通路、30…リリーフ弁、31…リリーフ通路、41…第1圧力検出通路、50…サブバルブブロック、51…第2圧力検出通路、52…圧力検出ポート、60…圧力センサ(圧力検出器)、100…流体圧制御装置
図1